JP2019027742A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱交換器内の冷媒の流れが止まった場合であっても熱交換器の部分的な温度低下を抑制して吹出空気の温度を均一化するとともに、熱交換器の凍結による変形や破損を抑制する。【解決手段】外部空気流れ方向上流側に第1風上側パスU1及び第2風上側パスU2を形成し、下流側に第1風下側パスD1及び第2風下側パスD2を形成する。第1風下側パスD1には冷媒流入管40を接続する。第1風下側パスD1の下流側と第1風上側パスU1の上流側とを接続する。第1風上側パスU1の下流側と第2風下側パスD2の上流側とを接続する。第2風下側パスD2の下流側と第2風上側パスU2の上流側とを接続する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置に用いられる熱交換器に関し、特に、外部空気流れ方向に並ぶ複数のパスを備えた構造の技術分野に属する。
従来より、車両用空調装置は、冷却用熱交換器及び加熱用熱交換器を収容する空調ケーシングと、空調ケーシングの内部に配設された温度調節用ダンパ及び吹出方向切替用ダンパ等とを備えている。そして、温度調節用ダンパによって冷却用熱交換器及び加熱用熱交換器を通過する空気量が変更されて空調風の温度(吹出空気温度)が調節され、また、吹出方向切替用ダンパによって空調風の吹出方向(デフロスタ、ベント、ヒート等)が切り替えられるようになっている。
この種の車両用空調装置では、冷却用熱交換器として冷凍サイクルの一要素である蒸発器が使用されることがある(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2の熱交換器は、上下方向に延びる複数のチューブを外部空気流れ方向上流側と下流側とにそれぞれ配置して外部空気流れ方向と交差する方向に積層し、チューブの上端部及び下端部にそれぞれ上側及び下側ヘッダタンクを接続して構成されている。これにより、外部空気流れ方向上流側のパス(風上側パス)と、下流側のパス(風下側パス)とを1つの熱交換器に形成している。さらに、外部空気流れ方向上流側では複数の風上側パスが直列に接続された状態で形成され、また、外部空気流れ方向下流側においても同様に複数の風下側パスが直列に接続された状態で形成されている。
外部から減圧後の冷媒が熱交換器に流入すると、外部空気流れ方向下流側に形成されている複数の風下側パスを順に流れた後、外部空気流れ方向上流側に移動して上流側の複数の風上側パスを順に流れる。この間に冷媒が外部空気と熱交換することによって外部空気を冷却するようにしている。
特開2015−175562号公報 特開2009−156532号公報
ところで、一般的に、冷凍サイクルの圧縮機は熱交換器(蒸発器)の表面温度に応じて制御されており、具体的には、熱交換器の表面温度が例えば氷点下付近まで低下すると圧縮機を停止して凝縮水の凍結を抑制し、一方、熱交換器の表面温度が上昇すると圧縮機を作動させる。
圧縮機が停止すると熱交換器内の冷媒の流れが止まることになるが、圧縮機が停止していても空調装置がONになっている間はファンが作動し続けているので、熱交換器のパス内に残った冷媒が、外部空気と熱交換して蒸発し体積膨脹することになる。風上側パス内の冷媒が体積膨脹すると、まだ蒸発していない液冷媒が隣接する風下側パスへ移動する場合がある。液冷媒が移動してきた風下側パスでは表面温度の上昇が遅れることになる。つまり、風下側パスでは風上側パスを通過して冷却された外部空気が流れているので、表面温度の上昇遅れが顕著に表れやすい。その結果、熱交換器を通過した後の空気の温度が、熱交換器における通過する部位によって変わることになり、これによって生じた空気の温度差は、車両の各吹出口から吹き出す空気の温度差となって現れるので、乗員の快適性を阻害する原因になることがある。
また、表面温度の上昇が遅くなったパスではその表面で凝縮水の凍結が発生しやすくなるので、通風を妨げて冷房性能の低下に繋がるとともに、凝縮水の凍結による熱交換器の変形や破損に繋がることも考えられる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、熱交換器内の冷媒の流れが止まった場合であっても熱交換器の部分的な表面温度の低下を抑制して吹出空気の温度を均一化するとともに、熱交換器の凍結による変形や破損を抑制することにある。
上記目的を達成するために、本発明では、冷媒が体積膨脹した場合に風上側パスに移動するようにした。
第1の発明は、外部空気流れ方向上流側及び下流側にそれぞれ配設された上下方向に延びる複数のチューブと、該チューブの上端部及び下端部にそれぞれ連通するヘッダタンクとを備え、該チューブを流通する冷媒と外部空気とを熱交換させるように構成された熱交換器において、上記熱交換器における外部空気流れ方向上流側には、上記チューブで構成された第1風上側パス及び第2風上側パスが形成され、上記熱交換器における外部空気流れ方向下流側には、上記チューブで構成された第1風下側パス及び第2風下側パスが形成され、上記第1風下側パスには上記熱交換器に冷媒を流入させる冷媒流入管が接続され、上記第1風下側パスの下流側と上記第1風上側パスの上流側とが接続され、上記第1風上側パスの下流側と上記第2風下側パスの上流側とが接続され、上記第2風下側パスの下流側と上記第2風上側パスの上流側とが接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、冷媒流入管から流入した冷媒は、第1風下側パスに流入して外部空気と熱交換した後、第1風上側パスに流入して外部空気と熱交換する。その後、第2風下側パスに流入して外部空気と熱交換した後、第2風上側パスに流入して外部空気と熱交換することになる。
例えば圧縮機が停止して冷媒の流れが止まると、第1風下側パスに残っている液冷媒が外部空気と熱交換して体積膨脹する。この体積膨脹によって第1風下側パスの液冷媒が第1風上側パスに移動することになる。風上側パスでは、外部空気と冷媒との温度差が大きいので、冷媒が素早く蒸発することになり、部分的な温度上昇遅れが解消される。
第2の発明は、第1の発明において、上記熱交換器における外部空気流れ方向上流側には、上記チューブで構成された第3風上側パスが形成され、上記第1風上側パス、上記第2風上側パス及び上記第3風上側パスが順に並ぶように配置されており、上記熱交換器における外部空気流れ方向下流側には、上記チューブで構成された第3風下側パス及び第4風下側パスが形成され、上記第1風下側パス、上記第2風下側パス、上記第3風下側パス及び上記第4風下側パスが順に並ぶように配置されており、上記第1風下側パス及び上記第4風下側パスに上記冷媒流入管が接続され、上記第2風下側パス及び上記第3風下側パスの下流側が上記第2風上側パスの上流側に接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、冷媒の流れが熱交換器の左右対称な流れとなるので、熱交換器の温度分布も左右対称になる。その結果、車両の左側と右側とで吹出空気の温度差がより一層小さくなる。
第3の発明は、第2の発明において、上記冷媒流入管は、上記ヘッダタンクとは別部材で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、冷媒流入管とヘッダタンクとが別々に構成されるので、ヘッダタンクの複雑化が回避される。
第4の発明は、第2または3の発明において、上記熱交換器から冷媒を流出させる冷媒流出管を備え、上記冷媒流出管は、上記ヘッダタンクとは別部材で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、冷媒流出管とヘッダタンクとが別々に構成されるので、ヘッダタンクの複雑化が回避される。
第5の発明は、第3または4の発明において、上記冷媒流入管は、上記ヘッダタンクの内部に配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、熱交換器の外部に冷媒流入管が無くなるので、熱交換器の外部形状がシンプルになる。
第6の発明は、第4の発明において、上記冷媒流出管は、上記ヘッダタンクの内部に配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、熱交換器の外部に冷媒流出管が無くなるので、熱交換器の外部形状がシンプルになる。
第7の発明は、第3または4の発明において、上記冷媒流入管は、上記ヘッダタンクの外部に配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、熱交換器の内部に冷媒流入管が無くなるので、ヘッダタンクの内部構造がシンプルになる。また、ヘッダタンク内での冷媒漏れ等の不具合を回避できる。
第8の発明は、第4の発明において、上記冷媒流出管は、上記ヘッダタンクの外部に配設されていることを特徴とする。
この構成によれば、熱交換器の内部に冷媒流出管が無くなるので、ヘッダタンクの内部構造がシンプルになる。また、ヘッダタンク内での冷媒漏れ等の不具合を回避できる。
第9の発明は、第2から8のいずれか1つの発明において、上記ヘッダタンクの内部には、外部空気流れ方向上流側と下流側とに区画する隔壁が設けられており、上記風上側パスと上記風下側パスとは、上記隔壁の一部に設けられた貫通孔によって接続されることを特徴とする。
この構成によれば、冷媒の分流状態に合わせて任意の位置に貫通孔を形成して風上側パスと風下側パスとを接続することが可能になる。
第10の発明は、第2から9のいずれか1つの発明において、上記各パスを構成するチューブは外部空気の流れ方向と交差する方向に積層されており、上記パスに冷媒を流入させる部位と、該パスから冷媒を流出させる部位とは、上下方向に離れ、かつ、上記チューブの積層方向にも離れていることを特徴とする。
この構成によれば、パスに冷媒を流入させる部位と、該パスから冷媒を流出させる部位とが、該パスの対角線上に位置することになる。
第11の発明は、第10の発明において、冷媒流れ方向最下流のパスは上記第2風上側パスで構成され、上記第2風下側パス及び上記第3風下側パスの下流側が上記第2風上側パスの上流側に接続されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1風下側パス及び第4風下側パスの冷媒量に差が生じた場合であっても、冷媒流れ方向最下流の第2風上側パスで第2風下側パス及び上記第3風下側パスの冷媒が合流するので、第2風上側パスにおいては温度分布が均一化する。特に、冷媒流れ方向最下流のパスでは、ガス冷媒の割合が多く、冷媒の流れに偏りがあると部位による温度差が大きくなりやすいが、本発明により冷媒流れ方向最下流のパス内で部位による温度差を小さくすることができる。
第12の発明は、第2から11の発明において、上記冷媒流入管には、上記第1風下側パスに流入する冷媒量と上記第4風下側パスに流入する冷媒量とを均等にするための冷媒分流制御構造が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、熱交換器の温度分布が左右対称になる。
第13の発明は、第12の発明において、上記冷媒流入管は、上記第1風下側パスに接続される第1管部と、上記第4風下側パスに接続される第2管部とを有し、上記冷媒分流制御構造は、上記冷媒流入管における上記第1管部と上記第2管部との間に設けられた絞り部であることを特徴とする。
この構成によれば、簡単な構造によって熱交換器の温度分布を左右対称にすることが可能になる。
第14の発明は、第12の発明において、上記冷媒流入管は、上記第1風下側パスに接続される第1管部と、該第1管部よりも冷媒流れ方向下流側に設けられ、上記第4風下側パスに接続される第2管部とを有し、上記冷媒分流制御構造は、上記冷媒流入管内の冷媒を上記第1管部に案内するための案内部であることを特徴とする。
第15の発明は、第1から14の発明において、隣合う上記チューブの間には、蓄冷材が設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、蓄冷材に均一に蓄冷でき、冷媒の温度上昇が均一化するので、蓄冷材が冷熱を放出する際に温度分布が左右対称になる。
第1の発明によれば、風下側パスの液冷媒が体積膨脹した場合に当該風下側パスの液冷媒を風上側パスに移動させることができるので、熱交換器の部分的な温度上昇遅れを解消することができる。これにより、吹出空気の温度を均一化できるとともに、熱交換器の凍結による変形や破損を抑制することができる。
第2の発明によれば、冷媒の流れを熱交換器の左右対称な流れとすることができるので、熱交換器の温度分布が左右対称になり、その結果、車両の左側と右側とで吹出空気の温度差をより一層小さくすることができ、例えば運転席側と助手席側とで均一な温度の空調風を供給することができる。
第3の発明によれば、冷媒流入管をヘッダタンクとは別部材で構成したので、ヘッダタンクの構造が複雑化することはなく、生産性を良好にすることができる。
第4の発明によれば、冷媒流出管をヘッダタンクとは別部材で構成したので、ヘッダタンクの構造が複雑化することはなく、生産性を良好にすることができる。
第5の発明によれば、冷媒流入管をヘッダタンクの内部に配設することで、熱交換器の外部形状をシンプルにすることができ、熱交換器を空調ケーシングに固定する構造を簡単にすることができる。
第6の発明によれば、冷媒流出管をヘッダタンクの内部に配設することで、熱交換器の外部形状をシンプルにすることができ、熱交換器を空調ケーシングに固定する構造を簡単にすることができる。
第7の発明によれば、冷媒流入管をヘッダタンクの外部に配設したので、ヘッダタンクの内部構造をシンプルにすることができる。
第8の発明によれば、冷媒流出管をヘッダタンクの外部に配設したので、ヘッダタンクの内部構造をシンプルにすることができる。
第9の発明によれば、ヘッダタンクの隔壁の一部に設けた貫通孔によって風上側パスと風下側パスとを接続するようにしたので、冷媒の分流状態に合わせて風上側パスと風下側パスとを接続することができる。
第10の発明によれば、パスに冷媒を流入させる部位と、該パスから冷媒を流出させる部位とが、該パスの対角線上に位置することになるので、各チューブの冷媒分配を均一化することができる。
第11の発明によれば、冷媒流れ方向最下流のパスに対して2つの風上側パスの冷媒を流入させるようにしたので、冷媒の流れの偏りを小さくすることができ、冷媒流れ方向最下流のパス内で部位による温度差を小さくすることができる。
第12の発明によれば、第1風下側パスに流入する冷媒量と第4風下側パスに流入する冷媒量とを均等にすることができるので、熱交換器の温度分布が左右対称になり、車両の左側と右側とで吹出空気の温度差をより一層小さくすることができる。
第13の発明によれば、第1風下側パスに流入する冷媒量と第4風下側パスに流入する冷媒量と絞り部によって均等にすることができるので、簡単な構成で熱交換器の温度分布を左右対称にすることができる。
第14の発明によれば、熱交換器の温度分布を左右対称にすることができる。
第15の発明によれば、隣合うチューブの間に蓄冷材を設ける場合に温度分布を左右対称にすることができる。
実施形態に係る熱交換器を外部空気の流れ方向上流側から見た斜視図である。 熱交換器のパス割及び冷媒の流れを模式的に示した概略図である。 熱交換器の風上側部分と風下側部分とを分離して示す概略図である。 風下側パスと風上側パスとの接続部を示す上側ヘッダダンクの縦断面図である。 変形例1に係る上側ヘッダタンクの断面図である。 変形例2に係る図3相当図である。 変形例3に係る図3相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る熱交換器1を外部空気流れ方向(白抜きの矢印で示す)の上流側かつ上方から見た斜視図である。図2は実際の熱交換器1の形状(図1に示す形状)とは相違しているが、これは熱交換器1に形成されているパスU1〜U3、D1〜D4(詳細は後述する)の配置及び熱交換器1の内部の冷媒の流れを分かり易く模式的に示した図である。図3も実際の熱交換器1の形状(図1に示す形状)とは相違しているが、図2とは異なる方法で熱交換器1に形成されているパスU1〜U3、D1〜D4の配置及び熱交換器1の内部の冷媒の流れを分かり易く模式的に示した図である。図3では、外部空気流れ方向上流側のパスU1〜U3と外部空気流れ方向下流側のパスD1〜D4とを、外部空気流れ方向に間隔をあけて示しているが、実際は、図1に示すように外部空気流れ方向上流側のパスU1〜U3と外部空気流れ方向下流側のパスD1〜D4とが接近している。
図1に示すように、熱交換器1は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置の冷却用熱交換器として使用されるものであり、この実施形態では冷凍サイクルの一要素である蒸発器で構成されている。車両用空調装置は、図示しないが、送風機を有する送風ユニットと、送風ユニットにダクト等を介して接続される樹脂製の空調ケーシングと、空調ケーシングの内部に配設された温度調節用ダンパ及び吹出方向切替用ダンパ等とを備えている。空調ケーシングの内部には、上記熱交換器1の他にヒータコア等からなる加熱用熱交換器や、PTCヒータ等からなる電気ヒータ等も収容されている。
熱交換器1は、空調ケーシングの内部に収容された状態で、外周部が空調ケーシングに形成された保持部によって保持されるようになっている。熱交換器1は、その空気通過面が上下方向かつ左右方向に延びるように配置される。送風機から送風された空気は略全量が熱交換器1を通過する。温度調節用ダンパの開度によって加熱用熱交換器及び電気ヒータに流れる空気量が設定されるようになっている。
熱交換器1を通過して温度低下した冷風と、加熱用熱交換器及び電気ヒータを通過して温度上昇した温風とが空調ケーシング内で混合して調和空気となり、この調和空気が吹出方向切替用ダンパの開度によってデフロスタ口、ベント口、ヒート口に分配されて車室に供給されるようになっている。吹出モードは所望のモードにすることができる。
尚、この実施形態の説明では、説明の便宜を図るために、車両左側を単に「左」といい、車両右側を単に「右」というものとする。
熱交換器1は、複数のチューブ2及びフィン3からなるコア4と、上側ヘッダタンク20と、下側ヘッダタンク30と、冷媒流入管40と、冷媒流出管50とを備えている。コア4のチューブ2とフィン3は、外部空気流れ方向と交差する方向(左右方向)に交互に配置されて積層された状態でろう付けによって一体化されている。
また、チューブ2は上下方向に延びている。このチューブ2の材質は例えばアルミニウム合金とすることができる。チューブ2は外部空気流れ方向に長い扁平状の断面を有する扁平チューブである。フィン3の材質も例えばアルミニウム合金とすることができる。フィン3は、上下方向に連続する波形に形成されたコルゲートフィンである。
図示しないが、コア4には、隣合うチューブ2、2の間に蓄冷材を設けてもよい。蓄冷材は、従来から周知の冷熱を蓄えることができる部材で構成することができる。例えば、隣合うチューブ2、2の間に蓄冷材を収容するための蓄冷材容器を設け、この蓄冷材容器に蓄冷材を収容することでチューブ2の冷熱を蓄冷材に伝達させること、及び蓄冷材の冷熱をフィン3等に伝達することができる。
図3にも示すように、チューブ2は、熱交換器1の外部空気流れ方向上流側と、下流側とにそれぞれ同様に配設されている。外部空気流れ方向下流側に配設されているチューブ2、2の間にも上流側と同様にフィン3が配設されている。また、外部空気流れ方向上流側のチューブ2と、外部空気流れ方向下流側のチューブ2とは同じものとすることができる。さらに、外部空気流れ方向上流側のチューブ2と、外部空気流れ方向下流側のチューブ2とは外部空気流れ方向に同一直線上に並ぶように配置されている。よって、外部空気流れ方向上流側のチューブ2、2の間を流れた外部空気は、外部空気流れ方向下流側のチューブ2、2の間にそのまま流れ込むことになる。チューブ2を流通する冷媒は、外部空気と熱交換することによって外部空気から吸熱する。
上側ヘッダタンク20は、外部空気流れ方向上流側のチューブ2の上端部及び外部空気流れ方向下流側のチューブ2の上端部に連通している。また、下側ヘッダタンク30は、外部空気流れ方向上流側のチューブ2の下端部及び外部空気流れ方向下流側のチューブ2の下端部に連通している。
すなわち、図1に示すように上側ヘッダタンク20は左右方向に長い筒状に形成されたタンク本体21と、タンク本体21の左端部を閉塞する左側キャップ部材22と、タンク本体21の右端部を閉塞する右側キャップ部材23とを備えている。タンク本体21、左側キャップ部材22及び右側キャップ部材23は、例えばアルミニウム合金等で構成することができる。タンク本体21の内部には、図4に示すように外部空気流れ方向上流側の空間R1と下流側の空間R2とに区画するための隔壁24が設けられている。この隔壁24は上下方向に延びるとともに左右方向にも延びる板材で構成することができるが、隔壁24をタンク本体21に一体成形するようにしてもよい。隔壁24の上端部はタンク本体21の上壁部の内面に接合され、隔壁24の下端部はタンク本体21の下壁部の内面に接合されている。また、隔壁24の左端部は左側キャップ部材22の内面に接合され、隔壁24の右端部は右側キャップ部材23の内面に接合されている。
また、図3に模式的に示すように、上側ヘッダタンク20のタンク本体21の内部には、複数の仕切板25〜29が設けられている。仕切板25〜29は、上下方向に延びるとともに外部空気流れ方向に延びている。仕切板25〜27は、上側ヘッダタンク20の隔壁24よりも外部空気流れ方向下流側の空間R2(図4に示す)に配設され、該空間R2を左右方向に4つに仕切るためのものである。また、仕切板28、29は、上側ヘッダタンク20の隔壁24よりも外部空気流れ方向上流側の空間R1(図4に示す)に配設され、該空間R1を左右方向に3つに仕切るためのものである。
下側ヘッダタンク30もタンク本体31と、左側キャップ部材32と、右側キャップ部材33とを備えている。下側ヘッダタンク30の内部には、図3に模式的に示すように、上側ヘッダタンク20と同様な隔壁34が設けられており、この隔壁34によってタンク本体31の内部が外部空気流れ方向上流側の空間と下流側の空間とに区画されている。
また、下側ヘッダタンク30のタンク本体31の内部には、複数の仕切板35〜38が設けられている。仕切板35〜38は、上下方向に延びるとともに外部空気流れ方向に延びている。仕切板35、36は、下側ヘッダタンク30の隔壁34よりも外部空気流れ方向下流側の空間に配設され、該空間を左右方向に3つに仕切るためのものである。また、仕切板37、38は、下側ヘッダタンク30の隔壁34よりも外部空気流れ方向上流側の空間に配設され、該空間を左右方向に3つに仕切るためのものである。
(熱交換器1のパスの形成方法)
次に、熱交換器1にパスU1〜U3、D1〜D4を形成する方法について説明する。パスとは、複数のチューブ2で構成されており、熱交換器1における冷媒が流通する部分であって主に熱交換する部分のことであり、同一パスを構成するチューブ2を流れる冷媒の向きは全て同じになる。上述したように、上側ヘッダタンク20を隔壁24によって外部空気流れ方向に2つに区画するとともに、下側ヘッダタンク30を隔壁34によって外部空気流れ方向に2つに区画しており、外部空気流れ方向上流側のチューブ2が、上側ヘッダタンク20の外部空気流れ方向上流側の空間R1及び下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向上流側の空間に連通しているので、これらチューブ2によって風上側パスU1〜U3が形成される。また、外部空気流れ方向下流側のチューブ2が、上側ヘッダタンク20の外部空気流れ方向下流側の空間R2及び下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向下流側の空間に連通しているので、これらチューブ2によって風下側パスD1〜D4が形成される。
また、上側ヘッダタンク20に仕切板25〜29が配設され、下側ヘッダタンク30に仕切板35〜38が配設されている。上側ヘッダタンク20の外部空気流れ方向下流側の仕切板25〜27及び下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向下流側の仕切板35、36の配設によって、上側ヘッダタンク20及び下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向下流側の空間が左右方向に仕切られている。仕切板25〜27及び仕切板35、36の配設位置の設定により、4つの風下側パスD1〜D4を形成することができる。この実施形態では、風下側パスD1〜D4を順に第1〜第4風下側パスと呼ぶことにし、第1風下側パスD1が最も左側に位置し、この第1風下側パスD1から右側に順に、第2〜第4風下側パスD2〜D4が配置されるように、仕切板25〜27及び仕切板35、36の配設位置を設定している。
また、仕切板25〜27及び仕切板35、36の配設位置の設定により、各風下側パスD1〜D4を構成するチューブ2の本数を任意に設定することができる。第1風下側パスD1を構成するチューブ2の本数と、第4風下側パスD4を構成するチューブ2の本数とを同じにしている。第2風下側パスD2を構成するチューブ2の本数と、第3風下側パスD3を構成するチューブ2の本数とを同じにしている。尚、第1〜第4風下側パスD1〜D4の全てでチューブ2の本数を同じにしてもよい。チューブ2の本数は、そのパスにおける冷媒流路断面積の広さを表している。
また、上側ヘッダタンク20の外部空気流れ方向上流側の仕切板28、29及び下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向上流側の仕切板37、38の配設によって、上側ヘッダタンク20及び下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向上流側の空間が左右方向に仕切られている。仕切板28、29及び仕切板37、38の配設位置の設定により、3つの風上側パスU1〜U3を形成することができる。この実施形態では、風上側パスU1〜U3を順に第1〜第3風上側パスと呼ぶことにし、第1風上側パスU1が最も左側に位置し、この第1風上側パスU1から右側に順に、第2、第3風下側パスU2、U3が配置されるように、仕切板28、29及び仕切板37、38の配設位置を設定している。
また、仕切板28、29及び仕切板37、38の配設位置の設定により、各風上側パスU1〜U3を構成するチューブ2の本数を任意に設定することができる。第1風上側パスU1を構成するチューブ2の本数と、第3風上側パスU3を構成するチューブ2の本数とを同じにしている。また、第2風上側パスU2を構成するチューブ2の本数は、第1風上側パスU1を構成するチューブ2の本数よりも多くしている。尚、第1〜第3風上側パスU1〜U3の全てでチューブ2の本数を同じにしてもよい。また、第1風上側パスU1を構成するチューブ2は、第1風下側パスD1を構成するチューブ2の本数よりも多くしている。第2風上側パスU2を構成するチューブ2の本数は、第2風下側パスD2を構成するチューブ2の本数よりも多くしている。
以上のようにして熱交換器1にパスU1〜U3、D1〜D4を形成することができる。熱交換器1に形成するパスの数は、上記した数に限られるものではなく、例えば、風上側パスを2つにしてもよいし、3つ以上にしてもよく、また、風下側パスを3つまたは2つにしてもよいし、5つ以上にしてもよい。
(パスの接続構造)
熱交換器1に形成された第1〜第4風下側パスD1〜D4、第1〜第3風上側パスU1〜U3は所定の冷媒経路を構成するように接続されている。すなわち、図2や図3に示すように、第1風下側パスD1の冷媒流れ方向下流側(下端側)と、第1風上側パスU1の冷媒流れ方向上流側(下端側)とが接続されている。これは、下側ヘッダタンク30に設けた隔壁34の仕切板35、37よりも左側の部分に設けられた第1貫通孔34aによってなされており、第1貫通孔34aによって下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向上流側と下流側とを連通させることで、第1風下側パスD1の下流側と、第1風上側パスU1の上流側とを接続している。
また、第1風上側パスU1の冷媒流れ方向下流側(上端側)と、第2風下側パスD2の冷媒流れ方向上流側(上端側)とが接続されている。これは、上側ヘッダタンク20に設けた隔壁24の仕切板25と仕切板26の間に設けられた第1貫通孔24aによってなされており、第1貫通孔24aによって上側ヘッダタンク20の外部空気流れ方向上流側と下流側とを連通させることで、第1風上側パスU1の下流側と、第2風下側パスD2の上流側とを接続している。
また、第2風下側パスD2の冷媒流れ方向下流側(下端側)と、第2風上側パスU2の冷媒流れ方向上流側(下端側)とが接続されている。これは、下側ヘッダタンク30に設けた隔壁34の仕切板37と仕切板38の間に設けられた第2貫通孔34bによってなされており、第2貫通孔34bによって下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向上流側と下流側とを連通させることで、第2風下側パスD2の下流側と、第2風上側パスU2の上流側とを接続している。
また、第4風下側パスD4の冷媒流れ方向下流側(下端側)と、第3風上側パスU3の冷媒流れ方向上流側(下端側)とが接続されている。これは、下側ヘッダタンク30に設けた隔壁34の仕切板36、38よりも右側の部分に設けられた第3貫通孔34cによってなされており、第3貫通孔34cによって下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向上流側と下流側とを連通させることで、第4風下側パスD4の下流側と、第3風上側パスU3の上流側とを接続している。
また、第3風上側パスU3の冷媒流れ方向下流側(上端側)と、第3風下側パスD3の冷媒流れ方向上流側(上端側)とが接続されている。これは、上側ヘッダタンク20に設けた隔壁24の仕切板26と仕切板27の間に設けられた第2貫通孔24bによってなされており、第2貫通孔24bによって上側ヘッダタンク20の外部空気流れ方向上流側と下流側とを連通させることで、第3風上側パスU3の下流側と、第3風下側パスD3の上流側とを接続している。
また、第3風下側パスD3の冷媒流れ方向下流側(下端側)と、第2風上側パスU2の冷媒流れ方向上流側(下端側)とが接続されている。これは、下側ヘッダタンク30に設けた隔壁34の仕切板37と仕切板38の間に設けられた第2貫通孔34bによってなされており、第2貫通孔34bによって下側ヘッダタンク30の外部空気流れ方向上流側と下流側とを連通させることで、第3風下側パスD3の下流側と、第2風上側パスU2の上流側とを接続している。第2風下側パスD2の下流側と、第3風下側パスD3の下流側とは連通しているので、共通の第2貫通孔34bによって第2風上側パスU2に接続することができる。
例えば、第1風下側パスD1に冷媒を流入させる部位と、該第1風下側パスD1から冷媒を流出させる部位とは、上下方向に離れ、かつ、チューブ2の積層方向にも離れている。つまり、図3に示すように、第1風下側パスD1に冷媒を流入させる部位は、該第1風下側パスD1の上端側であり、かつ、該第1風下側パスD1の右側となるように設定されている。一方、第1風下側パスD1から冷媒を流出させる部位は、該第1風下側パスD1の下端側であり、かつ、該第1風下側パスD1の左側となるように設定されている。これにより、第1風下側パスD1に冷媒を流入させる部位と、該第1風下側パスD1から冷媒を流出させる部位とが、該第1風下側パスD1の対角線上に位置することになるので、各チューブ2の冷媒分配を均一化することができる。
第2〜第4風下側パスD2〜D4についても、冷媒を流入させる部位と冷媒を流出させる部位とが、各パスD2〜D4の対角線上に位置するようになっている。第1風上側パスU1、第3風上側パスU3についても同様である。
(冷媒流入管40の構成)
図1に示すように、冷媒流入管40は、熱交換器1の上部に設けることができる。冷媒流入管40は、上側ヘッダタンク20とは別部材で構成されており、上側ヘッダタンク20の外部に配設されている。これにより、熱交換器1の内部に冷媒流入管40が無くなるので、上側ヘッダタンク20の内部構造がシンプルになる。また、上側ヘッダタンク20内での冷媒漏れ等の不具合を回避できる。
冷媒流入管40は、上側ヘッダタンク20の上壁部に沿って左右方向に延びており、左側が上流側とされている。冷媒流入管40の左側には、図示しない減圧装置を経て減圧された冷媒が流入するようになっている。冷媒流入管40は、第1風下側パスD1の冷媒流れ方向上流側に接続される第1管部40bと、該第1管部40bよりも冷媒流れ方向下流側に設けられ、第4風下側パスD4に接続される第2管部40aとを有している。第1管部40bは、冷媒流入管40の中途部から分岐している。第1〜第4風下側パスD1〜D4、第1〜第3風上側パスU1〜U3のうち、冷媒流れ方向最上流のパスは第1風下側パスD1及び第4風下側パスD4になる。
図5に示す変形例1のように、冷媒流入管40を、上側ヘッダタンク20の隔壁24よりも外部空気流れ方向下流側の空間R2(ヘッダタンクの内部)に配設するようにしてもよい。また、図6に示す変形例2のように、冷媒流入管40には、第1風下側パスD1に流入する冷媒量と、第4風下側パスD4に流入する冷媒量とを均等にするための冷媒分流制御構造41を設けてもよい。冷媒分流制御構造41は、冷媒流入管40における第1管部40bと第2管部40aとの間に設けられており、冷媒流入管40の流路を絞る絞り部で構成されている。
また、図7に示す変形例3のように、冷媒分流制御構造は、冷媒流入管40内の冷媒を第1管部40bに案内するための案内部42であってもよい。案内部42は、冷媒流入管40の周壁部に形成した下降傾斜する部分であってもよいし、冷媒流入管40の内部に設けた傾斜板等であってもよい。
(冷媒流出管50の構成)
図1に示すように、冷媒流出管50は熱交換器1の上部に設けることができる。冷媒流出管50は、上側ヘッダタンク20とは別部材で構成されており、上側ヘッダタンク20の外部に配設されている。これにより、熱交換器1の内部に冷媒流出管50が無くなるので、上側ヘッダタンク20の内部構造がシンプルになる。また、上側ヘッダタンク20内での冷媒漏れ等の不具合を回避できる。
冷媒流出管50は、上側ヘッダタンク20の上壁部に沿って左右方向に延びており、左側が下流側とされている。冷媒流出管50の左側には、冷凍サイクルを構成する他の要素が接続されている。冷媒流出管50の上流端部は、第2風上側パスU2の冷媒流れ方向下流側に接続される。従って、第2風上側パスU2が冷媒流れ方向最下流のパスになる。
図5に示す変形例のように、冷媒流出管50を、上側ヘッダタンク20の隔壁24よりも外部空気流れ方向上流側の空間R1(ヘッダタンクの内部)に配設するようにしてもよい。
(実施形態の作用効果)
冷媒流入管40から流入した冷媒は、第1風下側パスD1及び第4風下側パスD4の上端側に流入して下端側へ流れながら外部空気と熱交換する。第1風下側パスD1を流通した冷媒は、第1風上側パスU1の下端側に流入して該第1風上側パスU1を上端側へ流れながら外部空気と熱交換する。また、第4風下側パスD4を流通した冷媒は、第3風上側パスU3の下端側に流入して該第3風上側パスU3を上端側へ流れながら外部空気と熱交換する。
第1風上側パスU1を流通した冷媒は、第2風下側パスD2の上端側に流入して該第2風下側パスD2を下端側へ流れながら外部空気と熱交換する。第3風上側パスU3を流通した冷媒は、第3風下側パスD3の上端側に流入して該第3風下側パスD3を下端側へ流れながら外部空気と熱交換する。
第2風下側パスD2及び第3風下側パスD3を流通した冷媒は下側ヘッダタンク30で集合した後、第2風上側パスU2の下端側に流入して該第2風上側パスU2の上端側へ流れながら外部空気と熱交換し、その後、冷媒流出管50を流通して熱交換器1の外部に流出する。
例えば圧縮機が停止して冷凍サイクル内の冷媒の流れが止まると、第1風下側パスD1に残っている液冷媒が外部空気と熱交換して体積膨脹する。この体積膨脹によって第1風下側パスD1の液冷媒が第1風上側パスU1に移動することになる。第1風上側パスU1では、冷却される前の外部空気が通過することになるので、風上側で冷却された外部空気が通過することになる第1風下側パスD1に比べて、外部空気と冷媒との温度差が大きくなる。これにより、冷媒が素早く蒸発することになり、熱交換器1の部分的な温度上昇遅れが解消される。よって、吹出空気の温度を均一化できるとともに、熱交換器1の凍結による変形や破損を抑制することができる。
また、減圧後の冷媒を、第1風下側パスD1及び第4風下側パスD4に流入させるようにしているので、冷媒の流れを熱交換器1の左右対称な流れとすることができる。これにより、熱交換器1の温度分布が左右対称になり、その結果、車両の左側と右側とで吹出空気の温度差をより一層小さくすることができ、例えば運転席側と助手席側とで均一な温度の空調風を供給することができる。
また、仮に、第1風下側パスD1及び第4風下側パスD4の冷媒量に差が生じた場合であっても、冷媒流れ方向最下流の第2風上側パスU2で第2風下側パスD2及び第3風下側パスD3の冷媒が合流するので、第2風上側パスU2においては温度分布が均一化する。特に、冷媒流れ方向最下流のパスU2では、ガス冷媒の割合が多く、冷媒の流れに偏りがあると部位による温度差が大きくなりやすいが、本実施形態のような冷媒の流れにすることにより、冷媒流れ方向最下流のパスU2内で部位による温度差を小さくすることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る熱交換器は、例えば、自動車に搭載される車両用空調装置の熱交換器として使用することができる。
1 熱交換器(凝縮器)
2 チューブ
20 上側ヘッダタンク
24 隔壁
24a 貫通孔
30 下側ヘッダタンク
34 隔壁
34a 貫通孔
40 冷媒流入管
40a 第2管部
40b 第1管部
41 絞り部(冷媒分流制御構造)
42 案内部(冷媒分流制御構造)
50 冷媒流出管
D1 第1風下側パス
D2 第2風下側パス
D3 第3風下側パス
D4 第4風下側パス
U1 第1風上側パス
U2 第2風上側パス
U3 第3風上側パス

Claims (15)

  1. 外部空気流れ方向上流側及び下流側にそれぞれ配設された上下方向に延びる複数のチューブと、該チューブの上端部及び下端部にそれぞれ連通するヘッダタンクとを備え、該チューブを流通する冷媒と外部空気とを熱交換させるように構成された熱交換器において、
    上記熱交換器における外部空気流れ方向上流側には、上記チューブで構成された第1風上側パス及び第2風上側パスが形成され、
    上記熱交換器における外部空気流れ方向下流側には、上記チューブで構成された第1風下側パス及び第2風下側パスが形成され、
    上記第1風下側パスには上記熱交換器に冷媒を流入させる冷媒流入管が接続され、
    上記第1風下側パスの下流側と上記第1風上側パスの上流側とが接続され、
    上記第1風上側パスの下流側と上記第2風下側パスの上流側とが接続され、
    上記第2風下側パスの下流側と上記第2風上側パスの上流側とが接続されていることを特徴する熱交換器。
  2. 請求項1に記載の熱交換器において、
    上記熱交換器における外部空気流れ方向上流側には、上記チューブで構成された第3風上側パスが形成され、
    上記第1風上側パス、上記第2風上側パス及び上記第3風上側パスが順に並ぶように配置されており、
    上記熱交換器における外部空気流れ方向下流側には、上記チューブで構成された第3風下側パス及び第4風下側パスが形成され、
    上記第1風下側パス、上記第2風下側パス、上記第3風下側パス及び上記第4風下側パスが順に並ぶように配置されており、
    上記第1風下側パス及び上記第4風下側パスに上記冷媒流入管が接続され、
    上記第2風下側パス及び上記第3風下側パスの下流側が上記第2風上側パスの上流側に接続されていることを特徴する熱交換器。
  3. 請求項2に記載の熱交換器において、
    上記冷媒流入管は、上記ヘッダタンクとは別部材で構成されていることを特徴する熱交換器。
  4. 請求項2または3に記載の熱交換器において、
    上記熱交換器から冷媒を流出させる冷媒流出管を備え、
    上記冷媒流出管は、上記ヘッダタンクとは別部材で構成されていることを特徴する熱交換器。
  5. 請求項3または4に記載の熱交換器において、
    上記冷媒流入管は、上記ヘッダタンクの内部に配設されていることを特徴する熱交換器。
  6. 請求項4に記載の熱交換器において、
    上記冷媒流出管は、上記ヘッダタンクの内部に配設されていることを特徴する熱交換器。
  7. 請求項3または4に記載の熱交換器において、
    上記冷媒流入管は、上記ヘッダタンクの外部に配設されていることを特徴する熱交換器。
  8. 請求項4に記載の熱交換器において、
    上記冷媒流出管は、上記ヘッダタンクの外部に配設されていることを特徴する熱交換器。
  9. 請求項2から8のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    上記ヘッダタンクの内部には、外部空気流れ方向上流側と下流側とに区画する隔壁が設けられており、
    上記風上側パスと上記風下側パスとは、上記隔壁の一部に設けられた貫通孔によって接続されることを特徴する熱交換器。
  10. 請求項2から9のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    上記各パスを構成するチューブは外部空気の流れ方向と交差する方向に積層されており、
    上記パスに冷媒を流入させる部位と、該パスから冷媒を流出させる部位とは、上下方向に離れ、かつ、上記チューブの積層方向にも離れていることを特徴する熱交換器。
  11. 請求項10に記載の熱交換器において、
    冷媒流れ方向最下流のパスは上記第2風上側パスで構成され、
    上記第2風下側パス及び上記第3風下側パスの下流側が上記第2風上側パスの上流側に接続されていることを特徴する熱交換器。
  12. 請求項2から11のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    上記冷媒流入管には、上記第1風下側パスに流入する冷媒量と上記第4風下側パスに流入する冷媒量とを均等にするための冷媒分流制御構造が設けられていることを特徴する熱交換器。
  13. 請求項12に記載の熱交換器において、
    上記冷媒流入管は、上記第1風下側パスに接続される第1管部と、上記第4風下側パスに接続される第2管部とを有し、
    上記冷媒分流制御構造は、上記冷媒流入管における上記第1管部と上記第2管部との間に設けられた絞り部であることを特徴する熱交換器。
  14. 請求項12に記載の熱交換器において、
    上記冷媒流入管は、上記第1風下側パスに接続される第1管部と、該第1管部よりも冷媒流れ方向下流側に設けられ、上記第4風下側パスに接続される第2管部とを有し、
    上記冷媒分流制御構造は、上記冷媒流入管内の冷媒を上記第1管部に案内するための案内部であることを特徴する熱交換器。
  15. 請求項1から14のいずれか1つに記載の熱交換器において、
    隣合う上記チューブの間には、蓄冷材が設けられていることを特徴する熱交換器。
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