JP2019027289A - 圧縮空気貯蔵発電装置及び圧縮空気貯蔵発電方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧縮空気貯蔵発電装置において、部分負荷運転時における熱媒による熱回収と熱利用の効率低下を抑制する。【解決手段】圧縮空気貯蔵発電装置1は、蓄圧タンク5から膨張機7に供給される圧縮空気と、高温熱媒タンク11から供給される熱媒とで熱交換し、圧縮空気を昇温させる、複数台の空気ヒータ8を備える。弁V2は、個々の空気ヒータ8を、圧縮空気が流れる状態とこの流れが遮断した状態とのいずれかに設定されるように、空気流路系2Bを切換可能である。弁V4は、高温熱媒タンク11から低温熱媒タンク12へ熱媒が流れる状態と、この流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、熱媒流路系3Bを切換可能である。制御装置14は、発電電力要求値の発電電力定格値に対する比較に少なくとも基づいて、弁V2,V4を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、圧縮空気貯蔵発電装置及び圧縮空気貯蔵発電方法に関する。
変動する不安定な発電出力を平滑化又は平準化するための技術の一つとして、圧縮空気貯蔵(CAES:compressed air energy storage)が知られている。
特許文献1には、AA−CAES(Advanced Adiabatic Compressed Air Energy)型の圧縮空気貯蔵発電装置が開示されている。この圧縮空気貯蔵発電装置は、空気クーラ(熱交換器)、高温熱媒タンク、空気ヒータ(熱交換器)、及び低温熱媒タンクを備えている。充電時には、圧縮機から吐出された圧縮空気は、空気クーラにおける熱媒との熱交換によって熱回収された後、蓄圧タンクに貯蔵される。また、熱回収により昇温した熱媒は、高温熱媒タンクに回収される。発電時には、蓄圧タンクに貯蔵された圧縮空気は、空気ヒータにおける熱媒との熱交換によって加熱された後、膨張機に供給される。また、熱交換により降温した熱媒は、低温熱媒タンクに回収される。
特開2016−48063号公報
特許文献1に開示された圧縮空気貯蔵発電装置では、充発電の負荷が定格未満である部分負荷運転時における熱媒による熱回収と熱利用の効率低下について特に考慮されていない。
本発明は、圧縮空気貯蔵発電装置において、部分負荷運転時における熱媒による熱回収と熱利用の効率低下を抑制することを課題とする。
本発明の第1の態様は、電動機と機械的に接続され、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により生成された圧縮空気を貯蔵する蓄圧部と、前記蓄圧部から供給される前記圧縮空気によって駆動され、発電機に機械的に接続された膨張機と、前記圧縮機で生成された前記圧縮空気と熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を降温させる、複数台の第1熱交換器と、前記第1熱交換器での前記熱交換によって昇温された前記熱媒を貯蔵する高温蓄熱部と、前記蓄圧部から前記膨張機に供給される前記圧縮空気と、前記高温蓄熱部から供給される前記熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を昇温させる、複数台の第2熱交換器と、前記第2熱交換器での前記熱交換によって降温された熱媒を貯蔵する低温蓄熱部と、前記複数台の第2熱交換器の空気入口を前記蓄圧部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の空気出口を前記膨張機の給気口にそれぞれ流体的に接続する第1空気流路系と、個々の前記第2熱交換器が、前記圧縮空気が流れる状態と、前記圧縮空気の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1空気流路系を切換可能な第1空気流路系切換部と、前記複数台の第2熱交換器の熱媒入口を前記高温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の熱媒出口を前記低温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続する第1熱媒流路系と、前記第1熱媒流路系に設けられ、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒を送出する第1熱媒ポンプと、個々の前記第2熱交換器を、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒が流れる状態と、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1熱媒流路系を切換可能な第1熱媒流路系切換部と、発電電力要求値の発電電力定格値に対する比較に少なくとも基づいて、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部とを少なくとも制御する制御部とを備える、圧縮空気貯蔵発電装置を提供する。
具体的には、前記制御部は、前記発電電力要求値が前記発電電力定格値未満である部分負荷発電時に、前記複数台の前記第2熱交換器のうちの1台又は複数台が、前記空気の流れが遮断され、かつ前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態に設定されるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部を制御する。
部分負荷発電時には、1台又は複数台の第2熱交換器に対する空気の流れが遮断される。また、部分負荷発電時には、空気の流れが遮断された第2熱交換器について高温蓄熱部から低温蓄熱部への熱媒の流れが遮断される。つまり、部分負荷発電時には、1台又は複数台の第2熱交換器は使用されず、残りの第2熱交換器によって蓄圧部からの圧縮空気と高温蓄熱部からの熱媒との熱交換が行われる。これにより、部分負荷発電時に、熱交換に使用される第2熱交換器における熱媒の流速の低下を抑制しつつ、高温蓄熱部から低温蓄熱部に流れる熱媒の流量を低減できる。熱交換に使用される第2熱交換器における熱媒の流速の低下を抑制することで、熱媒の流速低下に起因する第2熱交換器の熱交換性能の低下を抑制できる。また、高温蓄熱部から低温蓄熱部に流れる熱媒の流量を低減することで、低温蓄熱部に流入する熱媒の温度低下の不足を回避でき、低温蓄熱部内の熱媒の温度が目標値から高温側に逸脱するのを防止できる。以上より、部分負荷発電時における熱媒の熱利用の効率低下を抑制できる。
さらに具体的には、前記制御部は、前記部分負荷発電時に、前記複数台の前記第2熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、かつ前記熱媒の流入及び流出が停止されるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部を制御し、前記制御部は、前記部分負荷発電時に、前記第1熱媒ポンプによって送出される前記熱媒の流量を減少させる。
代案としては、前記第1熱媒流路系は、個々の前記複数台の第2熱交換器の前記熱媒出口と、前記高温蓄熱部とを流体的に接続する第1熱媒戻り流路をさらに備え、前記第1熱媒流路系切換部は、個々の前記複数台の第2熱交換器と前記高温蓄熱部との前記第1熱媒戻り流路を介した連通と遮断を切換可能であり、前記制御部は、前記部分負荷発電時に、前記複数台の前記第2熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断され、かつ前記熱媒出口から前記第1熱媒戻り流路を介して前記高温蓄熱部に前記熱媒が流れるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部を制御する。
この構成によれば、部分負荷発電時に、蓄圧部からの圧縮空気との熱交換に使用しない第2熱交換器と高温蓄熱部との間に熱媒の循環経路が形成される。その結果、高温蓄熱部の熱媒貯蔵量の減少を抑制しつつ、蓄圧部からの圧縮空気との熱交換に使用しない第2熱交換器内の熱媒が、外気温度との温度差によって降温するのを防止できる。
圧縮空気貯蔵発電装置は、前記低温蓄熱部内の前記熱媒の温度を検出する第1温度検出部をさらに備え、前記制御部は、前記第1温度検出部によって検出される温度が予め定められた設定温度以下となるように、前記第1空気流路系切換部、前記第1熱媒流路系切換部、及び前記第1熱媒ポンプを制御してもよい。
圧縮空気貯蔵発電装置は、前記第1空気流路系における前記複数台の第2熱交換器の前記空気入口側と前記空気出口側との差圧を検出する第1差圧検出部をさらに備え、前記制御部は、前記第1差圧検出部で検出された差圧が予め定められた圧損を超えないように、前記第1空気流路系切換部、前記第1熱媒流路系切換部、及び前記第1熱媒ポンプを制御してもよい。
前記制御部は、前記複数台の第2熱交換器間で使用時間が均一化されるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部とを制御してもよい。
圧縮空気貯蔵発電装置は、前記複数台の第1熱交換器の空気入口を前記圧縮機の吐出口にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第1熱交換器の空気出口を前記蓄圧部にそれぞれ流体的に接続する第2空気流路系と、個々の前記第1熱交換器が、前記圧縮空気が流れる状態と、前記圧縮空気の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第2空気流路系を切換可能な第2空気流路系切換部と、前記複数台の第1熱交換器の熱媒入口を前記低温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第1熱交換器の熱媒出口を前記高温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続する第2熱媒流路系と、前記第2熱媒流路系に設けられ、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部へ前記熱媒を送出する第2熱媒ポンプと、個々の前記第1熱交換器を、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部へ前記熱媒が流れる状態と、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第2熱媒流路系を切換可能な第2熱媒流路系切換部とをさらに備え、前記制御部は、充電電力要求値の充電電力定格値に対する比較に少なくとも基づいて、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部とを少なくとも制御してもよい。
具体的には、前記制御部は、前記充電電力要求値が前記充電電力定格値未満である部分負荷充電時に、前記複数台の前記第1熱交換器のうちの1台又は複数台が、前記空気の流れが遮断され、かつ前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態に設定されるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部を制御してもよい。
部分負荷充電時には、1台又は複数台の第1熱交換器に対する空気の流れが遮断される。また、部分負荷充電時には、空気の流れが遮断された第1熱交換器について低温蓄熱部から高温蓄熱部への熱媒の流れが遮断される。つまり、部分負荷充電時には、1台又は複数台の第1熱交換器は使用されず、残りの第1熱交換器によって圧縮機からの圧縮空気と低温蓄熱部からの熱媒との熱交換が行われる。これにより、部分負荷充電時に、熱交換に使用される第1熱交換器における熱媒の流速の低下を抑制しつつ、高温蓄熱部から低温蓄熱部に流れる熱媒の流量を低減できる。熱交換に使用される第1熱交換器における熱媒の流速の低下を抑制することで、熱媒の流速低下に起因する第1熱交換器の熱交換性能の低下を抑制できる。また、低温蓄熱部から高温蓄熱部に流れる熱媒の流量を低減することで、高温蓄熱部に流入する熱媒の温度上昇の不足を回避でき、高温蓄熱部内の熱媒の温度が目標値から低温側に逸脱するのを防止できる。以上より、部分負荷充電時における熱媒による熱回収の効率低下を抑制できる。
さらに具体的には、前記制御部は、前記部分負荷充電時に、前記複数台の前記第1熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、かつ前記熱媒の流入及び流出が停止されるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部を制御し、前記制御部は、前記部分負荷充電時に、前記第2熱媒ポンプによって送出される前記熱媒の流量を減少させてもよい。
代案としては、前記第2熱媒流路系は、個々の前記複数台の第1熱交換器の前記熱媒出口と、前記低温蓄熱部とを流体的に接続する第2熱媒戻り流路をさらに備え、前記第2熱媒流路系切換部は、個々の前記複数台の第1熱交換器と前記低温蓄熱部との前記第1熱媒戻り流路を介した連通と遮断を切換可能であり、前記制御部は、前記部分負荷充電時に、前記複数台の前記第1熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断され、かつ前記熱媒出口から前記第2熱媒戻り流路を介して前記低温蓄熱部に前記熱媒が流れるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部を制御してもよい。
この構成によれば、部分負荷充電時に、圧縮機からの圧縮空気との熱交換に使用しない第1熱交換器と低温蓄熱部との間に熱媒の循環経路が形成される。その結果、低温蓄熱部の熱媒貯蔵量の減少を抑制しつつ、圧縮機からの圧縮空気との熱交換に使用しない第1熱交換器内の熱媒が、外気温度との温度差によって降温するのを防止できる。
圧縮空気貯蔵発電装置は、前記高温蓄熱部内の前記熱媒の温度を検出する第2温度検出部をさらに備え、前記制御部は、前記第2温度検出部によって検出された温度が予め定められた設定温度以上となるように、前記第2空気流路系切換部、前記第2熱媒流路系切換部、及び前記第2熱媒ポンプを制御してもよい。
圧縮空気貯蔵発電装置は、前記第2空気流路系における前記複数台の第1熱交換器の前記空気入口側と前記空気出口側との差圧を検出する第2差圧検出部をさらに備え、前記制御部は、前記第2差圧検出部で検出された差圧が予め定められた圧損を超えないように、前記第2空気流路系切換部、前記第2熱媒流路系切換部、及び前記第2熱媒ポンプを制御してもよい。
前記制御部は、前記複数台の第1熱交換器間で使用時間が均一化されるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部とを制御してもよい。
本発明の第2の態様は、電動機と機械的に接続され、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により生成された圧縮空気を貯蔵する蓄圧部と、前記蓄圧部から供給される前記圧縮空気によって駆動され、発電機に機械的に接続された膨張機と、前記圧縮機で生成された前記圧縮空気と熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を降温させる、複数台の第1熱交換器と、前記第1熱交換器での前記熱交換によって昇温された前記熱媒を貯蔵する高温蓄熱部と、前記蓄圧部から前記膨張機に供給される前記圧縮空気と、前記高温蓄熱部から供給される前記熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を昇温させる、複数台の第2熱交換器と、前記第2熱交換器での前記熱交換によって降温された熱媒を貯蔵する低温蓄熱部と、前記複数台の第2熱交換器の空気入口を前記蓄圧部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の空気出口を前記膨張機の給気口にそれぞれ流体的に接続する第1空気流路系と、個々の前記第2熱交換器が、前記圧縮空気が流れる状態と、前記圧縮空気の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1空気流路系を切換可能な第1空気流路系切換部と、前記複数台の第2熱交換器の熱媒入口を前記高温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の熱媒出口を前記低温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続する第1熱媒流路系と、前記第1熱媒流路系に設けられ、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒を送出する第1熱媒ポンプと、個々の前記第2熱交換器を、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒が流れる状態と、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1熱媒流路系を切換可能な第1熱媒流路系切換部とを備える圧縮空気貯蔵発電装置を準備し、発電電力要求値の発電電力定格値に対する比較に少なくとも基づいて、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部とを少なくとも制御する、圧縮空気貯蔵発電方法を提供する。
本発明によれば、部分負荷運転時における熱媒による熱回収と熱利用の効率低下を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。 充電運転時の制御を説明するためのフローチャート。 充電運転時の制御の代案を説明するためのフローチャート。 充電運転時の弁の開閉状態の設定を示す概略構成図。 発電運転時の制御を説明するためのフローチャート。 発電運転時の制御の代案を説明するためのフローチャート。 発電運転時の弁の開閉状態の設定を示す概略構成図。 本発明の第2実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。 本発明の第3実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。 本発明の第4実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。 充電運転時の弁の開閉状態の設定を示す概略構成図。 発電運転時の弁の開閉状態の設定を示す概略構成図。 本発明の第5実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。 本発明の第6実施形態に係る圧縮空気貯蔵発電装置の概略構成図。
(第1実施形態)
図1に示す本発明の第1実施形態に係る圧縮空気貯蔵(CAES:compressed air energy storage)発電装置1は、再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置(図示せず)の出力変動を平準化して電力系統に電力を供給すると共に、電力需要の変動に合わせた電力を電力系統に供給する。
本実施形態のCAES発電装置1は、空気流路系2と熱媒流路系3とを備える。
(空気流路系)
空気流路系2は、2系統の空気流路系2A,2Bを備える。
一方の空気流路系2A(第2空気流路系)には、圧縮機10、複数台の空気クーラ4(第1熱交換器)、及び蓄圧タンク(蓄圧部)5が設けられている。
圧縮機10には、電動機6が機械的に接続されている。電動機6は、風力、太陽光、太陽熱、波力のような再生可能エネルギーにより発電する発電装置(図示せず)からの変動する入力電力によって駆動される。電動機6は電力系統から給電されるものでもよい。本実施形態の圧縮機10は、スクリュ式である。スクリュ式の圧縮機10は、回転数制御可能であるため、不規則に変動する入力電力に応答性良く追従でき、CAES発電装置1の構成要素として好ましい。圧縮機10は、スクロール式、ターボ式、レシプロ式のようなスクリュ式以外のものでもよい。
空気流路系2Aは、複数台の空気クーラ4の空気入口4aを圧縮機10の吐出口10bにそれぞれ流体的に接続する空気流路21と、複数の空気クーラ4の空気出口4bを蓄圧タンク5にそれぞれ流体的に接続する空気流路22とを備える。つまり、空気流路系2Aには、圧縮機10と蓄圧タンク5の間に、複数台の空気クーラ4が並列的に設けられている。
空気流路22の個々の空気クーラ4の空気出口4bに接続された箇所には、後述の制御装置14により開閉制御可能な弁V1がそれぞれ設けられている。1個の弁V1が開弁であると、対応する空気クーラ4は、圧縮機10からの圧縮空気が流れる状態となる。1個の弁V1が閉弁であると、対応する空気クーラ4は圧縮機10からの圧縮空気の流れが遮断された状態となる。つまり、個々の空気クーラ4は、対応する1個の弁V1が開弁であると圧縮機10からの圧縮空気の冷却に使用されるが、対応する1個の弁V1が閉弁であると圧縮機10からの圧縮空気の冷却に使用されない。弁V1は本発明における第2空気流路系切換部を構成している。
他方の空気流路系2B(第1空気流路系)には、膨張機7、複数台の空気ヒータ(第2熱交換器)8、及び蓄圧タンク5が設けられている。
膨張機7には、発電機9が機械的に接続されている。発電機9は電力系統(図示せず)に電気的に接続されている。本実施形態の膨張機7は、スクリュ式である。スクリュ式の膨張機7は、回転数制御可能である点で、CAES発電装置1の構成要素として好ましい。膨張機7は、スクロール式、ターボ式、レシプロ式のようなスクリュ式以外のものでもよい。
空気流路系2Bは、複数の空気ヒータ8の空気入口8aを蓄圧タンク5にそれぞれ流体的に接続する空気流路23と、複数の空気ヒータ8の空気出口8bを膨張機7の給気口7aにそれぞれ流体的に接続する空気流路24とを備える。
空気流路24の個々の空気ヒータ8の空気出口8bに接続された箇所には、後述の制御装置14により開閉制御可能な弁V2がそれぞれ設けられている。1個の弁V2が開弁であると、対応する空気ヒータ8は、蓄圧タンク5からの圧縮空気が流れる状態となる。1個の弁V2が閉弁であると、対応する空気ヒータ8は蓄圧タンク5からの圧縮空気の流れが遮断された状態となる。つまり、個々の空気ヒータ8は、対応する1個の弁V2が開弁であると蓄圧タンク5からの圧縮空気の加熱に使用されるが、対応する1個の弁V2が閉弁である蓄圧タンク5からの圧縮空気の加熱に使用されない。弁V2は本発明における第1空気流路系切換部を構成している。
(熱媒流路系)
熱媒流路系3は、2系統の熱媒流路系3A,3Bを備える。
一方の熱媒流路系3A(第2熱媒流路系)には、低温熱媒タンク12(低温蓄熱部)、複数台の空気クーラ4、及び高温熱媒タンク11(高温蓄熱部)が設けられている。
熱媒流路系3Aは、複数台の空気クーラ4の熱媒入口4cを低温熱媒タンク12にそれぞれ流体的に接続する熱媒流路31と、複数の空気クーラ4の熱媒出口4dを高温熱媒タンク11にそれぞれ流体的に接続する熱媒流路32とを備える。つまり、熱媒流路系3Aには、低温熱媒タンク12と高温熱媒タンク11との間に、複数台の空気クーラ4が並列的に設けられている。熱媒流路31には、低温熱媒タンク12から、空気クーラ4を介して、高温熱媒タンク11へ熱媒を送出するための熱媒ポンプ13A(第2熱媒ポンプ)が設けられている。
熱媒流路31の個々の空気クーラ4の熱媒入口4cに接続された箇所には、後述の制御装置14により開閉制御可能な弁V3がそれぞれ設けられている。1個の弁V3が開弁であると、対応する空気クーラ4は、低温熱媒タンク12からの熱媒が流れる状態となる。1個の弁V3が閉弁であると、対応する空気クーラ4は、低温熱媒タンク12から高温熱媒タンク11への熱媒の流れが遮断された状態(熱媒入口4cへの熱媒の流入と熱媒出口4dからの熱媒の流出がない状態)となる。つまり、個々の空気クーラ4は、対応する弁V3が開弁であると熱媒が流れるが、対応する弁V3が閉弁であると熱媒が流れない。弁V3は本発明における第2熱媒流路系切換部を構成している。
他方の熱媒流路系3B(第1熱媒流路系)には、高温熱媒タンク11、複数台の空気ヒータ8、及び低温熱媒タンク12が設けられている。
熱媒流路系3Bは、複数台の空気ヒータ8の熱媒入口8cを高温熱媒タンク11にそれぞれ流体的に接続する熱媒流路33と、複数台の空気ヒータ8の熱媒出口8dを低温熱媒タンク12にそれぞれ流体的に接続する熱媒流路34とを備える。つまり、熱媒流路系3Bには、高温熱媒タンク11と低温熱媒タンク12との間に、複数台の空気ヒータ8が並列的に設けられている。熱媒流路33には、高温熱媒タンク11から、空気ヒータ8を介して、低温熱媒タンク12へ熱媒を送出するための熱媒ポンプ13B(第1熱媒ポンプ)が設けられている。
熱媒流路33の個々の空気ヒータ8の熱媒入口8cに接続された箇所には、後述する制御装置14により開閉制御可能な弁V4がそれぞれ設けられている。1個の弁V4が開弁であると、対応する空気ヒータ8は、高温熱媒タンク11からの熱媒が流れる状態となる。1個の弁V4が閉弁であると、対応する空気ヒータ8は、高温熱媒タンク11から低温熱媒タンク12への熱媒の流れが遮断された状態(熱媒入口8cへの熱媒の流入と熱媒出口8dからの熱媒の流出がない状態)となる。つまり、個々の空気ヒータ8は、対応する弁V4が開弁であると熱媒が流れるが、対応する弁V4が閉弁であると熱媒が流れない。弁V4は本発明における第1熱媒流路系切換部を構成している。
(制御装置)
制御装置14(制御部)は、CAES発電装置1の外部から入力される充電要求(充電電力要求値を含む)と、発電要求(発電電力要求値を含む)とに基づいて、CAES発電装置1の種々の構成要素を統括的に制御する。このような要素には、圧縮機10を駆動する電動機6、熱媒ポンプ13A,13B、及び弁V1〜V4が含まれる。制御装置37は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)のような記憶装置を含むハードウェアと、それに実装されたソフトウェアにより構築できる。
(充電運転)
図2は、充電運転時の制御の概要を示す。充電運転時には、充電電力要求値の充電電力定格値に対する比較に基づいて、空気クーラ4の台数制御が実行される。
ステップS21において、制御装置14は充電電力要求値を確認する。続いて、ステップS22において、制御装置14は、予め記憶された充電電力要求値毎の空気クーラ使用台数のデータに基づいて、空気クーラの台数制御を実行する。具体的には、充電電力要求値が充電電力定格値未満であれば、全ての空気クーラ4を使用するのではなく、1台又は複数台の空気クーラ4は使用せず、残りの空気クーラ4で圧縮機10からの圧縮空気と熱媒との熱交換を実行する。充電電力要求値が充電電力定格値に対する小さい程、熱交換に使用する空気クーラ4の台数を減らす。充電電力要求値が充電電力定格値以上であれば、全ての空気クーラ4が使用される。
充電運転時には、熱媒ポンプ13Aが作動し、熱媒ポンプ13Bは非作動である。本実施形態では、部分負荷充電時には、熱交換に使用する空気クーラ4の台数が少ない程、熱媒ポンプ13Aによって送出される熱媒の流量が減少される。
図4を併せて参照すると、熱交換に使用しない空気クーラ4(この例では1台)については、弁V1と弁V3が閉弁に設定される。つまり、熱交換に使用しいな空気クーラ4については、圧縮機10からの圧縮空気の流れが遮断され、かつ低温熱媒タンク12から高温熱媒タンク11への熱媒の流れが遮断された状態(熱媒入口4cへの熱媒の流入と熱媒出口4dからの熱媒の流出がない状態)となる。熱交換に使用する空気クーラ4については、弁V1と弁V3は開弁に設定される。
充電運転時には、発電装置から入力される変動する電力により電動機6が駆動され、電動機6によって圧縮機10が駆動される。圧縮機10は吸込口10aから空気を吸い込んで圧縮し、圧縮空気を生成する。圧縮機10の吐出口10bから吐出された圧縮空気は、空気流路系2Bを通って蓄圧タンク5に圧送され、蓄圧タンク5に貯蔵される。つまり、蓄圧タンク5は、圧縮空気を貯蔵してエネルギーとして蓄積する。圧縮空気は、蓄圧タンク5に圧送される前に、熱交換に使用する空気クーラ4(弁V1,V3が開弁に設定されている)を通過するが、熱交換に使用しない空気クーラ4(弁V1,V3は閉弁に設定されている)は通過しない。
充電運転時には、熱媒ポンプ13Aによって、低温熱媒タンク12に貯蔵された熱媒が、熱媒流路系3Aを通って高温熱媒タンク11に送られる。熱媒は、高温熱媒タンク11に送られる前に、熱交換に使用する空気クーラ4(弁V1,V3が開弁に設定されている)を通過するが、熱交換に使用しない空気クーラ4(弁V1,V3は閉弁に設定されている)は通過しない。
圧縮機10の吐出口10bから吐出された圧縮空気は、圧縮の際に生じる圧縮熱により高温となっている。熱交換に使用する空気クーラ4では、熱媒と圧縮空気の間の熱交換により、圧縮空気は冷却され、熱媒は加熱される。従って、蓄圧タンク5には、熱交換によって降温した圧縮空気が貯蔵される。また、高温熱媒タンク11には、熱交換後の昇温した熱媒が貯蔵される。
仮に、部分負荷充電時に、単に熱媒ポンプ13Aによって送出される流量を低減させ、空気クーラ4の台数制御を実行しないとすると、個々の空気クーラ4を流れる熱媒の流速が低下することになる。空気クーラ4を流れる熱媒の流速の低下は、熱交換性能の低下を招く。本実施形態では、部分負荷充電時に、空気クーラ4の台数制御を行い、かつ熱交換に使用する空気クーラ4の台数に応じて熱媒ポンプ13Aによって送出される流量を低減することで、熱交換に使用される空気クーラ4における熱媒の流速の低下を抑制しつつ、低温熱媒タンク12から高温熱媒タンク11に流れる熱媒の流量を低減できる。
部分負荷充電時に、熱交換に使用される空気クーラ4における熱媒の流速の低下を抑制することで、熱媒の流速低下に起因する空気クーラ4の熱交換性能の低下を抑制できる。また、部分負荷充電時に、低温熱媒タンク12から高温熱媒タンク11に流れる熱媒の流量を低減することで、高温熱媒タンク11に流入する熱媒の温度上昇の不足を回避でき、高温熱媒タンク11内の熱媒の温度が目標値から低温側に逸脱するのを防止できる。従って、補助的なヒータによって高温熱媒タンク11へ流入する熱媒の温度を上昇させる必要がない。以上より、部分負荷発電時における熱媒における熱回収の効率低下を抑制し、充電電力量とシステム効率の低下を抑制できる。
部分負荷充電時に使用する熱媒量を節約できるので、低温熱媒タンク12と高温熱媒タンク11を大容量に設定する必要がなく、熱媒量の制限を受けずに長い充電運転時間を確保できる。
部分負荷充電時に、複数台の空気クーラ4のうちのいずれを熱交換に使用しないかは、複数台の空気クーラ4間で使用時間が均一化されるように選択される。例えば、制御装置14は、個々の空気クーラ4の使用時間を記憶し、部分負荷充電時には、それまでの使用時間の長い空気クーラ4を優先して熱交換に使用しない空気クーラ4として選択する。
図5は、充電運転時の代案の制御の概要を示す。ステップS31において、制御装置14は充電電力要求値を確認する。続いて、ステップS32において、制御装置14は、充電電力要求値の充電電力定格値に対する割合αを算出する。また、ステップS33において、制御装置14は、割合αと予め記憶した空気クーラ設置台数N1(CAES装置1が備える空気クーラ4の総台数)との積α*N1に基づいて空気クーラ使用台数Naを決定する。ステップS34では、この空気クーラ使用台数Naに基づいて空気クーラ4の台数制御と熱媒ポンプ13Aの流量制御が実行される。
例えば、充電電力定格値を100として、実際の充電電力要求値が50である場合を考える。この場合、割合αは0.5(50%)であり、空気クーラ使用台数Naは0.5N1(α*N1)に設定される。しかし、0.5N1が整数にならない場合は、熱媒流速が定格以下となるとによる性能低下を避けるため、0.5N1以上の最初の整数を空気クーラ使用台数Naに設定する。具体的には、仮に空気クーラ設置台数N1が3台で割合αが0.5であれば、空気クーラ使用台数Naは2台となる。
(発電運転)
図5は、発電運転時の制御の概要を示す。発電運転時には、発電電力要求値の発電電力定格値に対する比較に基づいて、空気ヒータ8の台数制御が実行される。
ステップS51において、制御装置14は発電電力要求値を確認する。続いて、ステップS52において、制御装置14は、予め記憶された発電電力要求値毎の空気ヒータ使用台数のデータに基づいて、空気ヒータの台数制御を実行する。具体的には、発電電力要求値が発電電力定格値未満であれば、全ての空気ヒータ8を使用するのではなく、1台又は複数台の空気ヒータ8は使用せず、残りの1台又は複数台の空気ヒータ8で圧縮機10からの圧縮空気と熱媒との熱交換を実行する。発電電力要求値が発電電力定格値に対する小さい程、熱交換に使用する空気ヒータ8の台数を減らす。発電電力要求値が発電電力定格値以上であれば、全ての空気ヒータ8が使用される。
発電運転時には、熱媒ポンプ13Bが作動し、熱媒ポンプ13Aは非作動である。本実施形態では、部分負荷発電時には、熱交換に使用する空気ヒータ8の台数が少ない程、熱媒ポンプ13Bによって送出される熱媒の流量が減少される。
図7を併せて参照すると、熱交換に使用しない空気ヒータ8(この例では1台)については、弁V2と弁V4が閉弁に設定される。つまり、熱交換に使用しいな空気ヒータ8については、蓄圧タンク5からの圧縮空気の流れが遮断され、かつ高温熱媒タンク11から低温熱媒タンク12への熱媒の流れが遮断された状態(熱媒入口8cへの熱媒の流入と熱媒出口8dからの熱媒の流出がない状態)となる。熱交換に使用する空気ヒータ8については、弁V2と弁V4は開弁に設定される。
発電運転時には、蓄圧タンク5から送出された圧縮空気が、空気流路系2Aを通って膨張機7の給気口7aに供給される。給気口7aに給気された圧縮空気によって膨張機7が作動し、発電機9が複動される。発電機9で発電した電力は電力系統(図示せず)に供給される。膨張機7で膨張された空気は、排気口7bから排出される。圧縮空気は、膨張機7に供給される前に、熱交換に使用する空気ヒータ8(弁V2,V4が開弁に設定されている)を通過するが、熱交換に使用しない空気ヒータ8(弁V2,V4は閉弁に設定されている)は通過しない。
発電運転時には、熱媒ポンプ13Bによって、高温熱媒タンク11に貯蔵された熱媒が、熱媒流路系3Bを通って低温熱媒タンク12に送られる。熱媒は、低温熱媒タンク12に送られる前に、熱交換に使用する空気ヒータ8(弁V2,V4が開弁に設定されている)を通過するが、熱交換に使用しない空気ヒータ8(弁V2,V4は閉弁に設定されている)は通過しない。
膨張機7では、膨張時の吸熱により空気の温度が低下する。そのため、膨張機7に給気される圧縮空気は、高温であることが好ましい。熱交換に使用される空気ヒータ8では、熱媒と圧縮空気の間の熱交換により、圧縮空気は加熱され、熱媒は冷却される。従って、膨張機7には、熱交換によって昇温した圧縮空気が供給される。また、低温熱媒タンク12には、熱交換後の降温した熱媒が貯蔵される。
仮に、部分負荷発電時に、単に熱媒ポンプ13Bによって送出される流量を低減させ、空気ヒータ8の台数制御を実行しないとすると、個々の空気ヒータ8を流れる熱媒の流速が低下することになる。空気ヒータ8を流れる熱媒の流速の低下は、熱交換性能の低下を招く。本実施形態では、部分負荷発電時に、空気ヒータ8の台数制御を行い、かつ熱交換に使用する空気ヒータ8の台数に応じて熱媒ポンプ13Aによって送出される流量を低減することで、熱交換に使用される空気ヒータ8における熱媒の流速の低下を抑制しつつ、高温熱媒タンク11から低温熱媒タンク12に流れる熱媒の流量を低減できる。
部分負荷発電時に、熱交換に使用される空気ヒータ8における熱媒の流速の低下を抑制することで、熱媒の流速低下に起因する空気ヒータ8の熱交換性能の低下を抑制できる。また、部分負荷発電時に、高温熱媒タンク11から低温熱媒タンク12に流れる熱媒の流量を低減することで、低温熱媒タンク12に流入する熱媒の温度低下の不足を回避でき、低温熱媒タンク12内の熱媒の温度が目標値から高温側に逸脱するのを防止できる。従って、空気ヒータ8以外の補助的なクーラによって低温熱媒タンク12へ流入する熱媒の温度を低下させる必要がない。以上より、部分負荷発電時における熱媒における熱利用の効率低下を抑制し、発電電力量とシステム効率の低下を抑制できる。
部分負荷発電時に使用する熱媒量を節約できるので、低温熱媒タンク12と高温熱媒タンク11を大容量に設定する必要がなく、熱媒量の制限を受けずに長い発電運転時間を確保できる。
部分負荷発電時に、複数台の空気ヒータ8のうちのいずれを熱交換に使用しないかは、複数台の空気ヒータ8間で使用時間が均一化されるように選択される。例えば、制御装置14は、個々の空気ヒータ8の使用時間を記憶し、部分負荷発電時には、それまでの使用時間の長い空気ヒータ8を優先して熱交換に使用しない空気ヒータ8として選択する。
図6は、発電運転時の代案の制御の概要を示す。ステップS61において、制御装置14は発電電力要求値を確認する。続いて、ステップS62において、制御装置14は、発電電力要求値の発電電力定格値に対する割合βを算出する。また、ステップS63において、制御装置14は、割合βと予め記憶した空気ヒータ設置台数N2(CAES装置1が備える空気ヒータ8の総台数)との積β*N2に基づいて空気ヒータ使用台数Nbを決定する。ステップS64では、この空気ヒータ使用台数Naに基づいて空気ヒータ8の台数制御と熱媒ポンプ13Aの流量制御が実行される。
例えば、発電電力定格値を100として、実際の発電電力要求値が50である場合を考える。この場合、割合βは0.5(50%)であり、空気ヒータ使用台数Nbは0.5N2(β*N2)に設定される。しかし、0.5N2が整数にならない場合は、熱媒流速が定格以下となるとによる性能低下を避けるため、0.5N2以上の最初の整数を空気ヒータ使用台数Nbに設定する。具体的には、仮に空気ヒータ設置台数N2が3台で割合βが0.5であれば、空気ヒータ使用台数Nbは2台となる。
本実施形態における弁V1〜V4の配置は、図1に図示したものに限定されない。具体的には、弁V1は空気クーラ4の空気入口4a側に設けてもよく、空気入口4a側と空気出口4b側の両方に設けてもよい。弁V3は空気ヒータ8の空気出口8b側に設けてもよく、空気入口8a側と空気出口8b側の両方に設けてもよい。弁V3は空気クーラ4の熱媒出口4d側に設けてもよく、熱媒入口4cと熱媒出口4dの両方に設けてもよい。弁V4は空気ヒータ8の熱媒出口8d側に設けてもよく、熱媒入口8c側と熱媒出口8d側の両方に設けてもよい。
以下の第2から第6実施形態については、特に言及しない点は第1実施形態と同様である。また、これらの実施形態に関する図面では、第1実施形態と同一ないし同様の要素には、同一の符号を付している。
(第2実施形態)
図8に示す本発明の第2実施形態に係るCAES発電装置1は、高温熱媒タンク11内の熱媒の温度を検出する温度センサ15A(第2温度検出部)と、低温熱媒タンク12内の熱媒の温度を検出する温度センサ15B(第1温度検出部)とを備える。
制御装置14は、充電運転時の台数制御と熱媒ポンプ13Aの流量制御(図2のステップS22及び図3のステップS34)において、温度センサ15Aの検出温度を考慮する。具体的には、制御装置14は、温度センサ15Aの検出温度が予め定められた設定温度以上となるように、熱交換に使用する空気クーラ4の台数と熱媒ポンプ13Aの流量を決定する。
また、制御装置14は、発電運転時の台数制御と熱媒ポンプ13Bの流量制御(図5のステップS52及び図6のステップS64)において、温度センサ15Bの検出温度を考慮する。具体的には、制御装置14は、温度センサ15Bの検出温度が予め定められた設定温度以下となるように、熱交換に使用する空気ヒータ8の台数と熱媒ポンプ13Bの流量を決定する。
(第3実施形態)
図9に示す本発明の第3実施形態に係るCAES発電装置1は、空気流路系2Aにおける複数台の空気クーラ4の空気入口4a側と空気出口4b側の差圧を検出する差圧センサ16A(第2差圧センサ)を備える。また、本実施形態に係るCAES装置1は、空気流路系2Bにおける複数台の空気ヒータ8の空気入口8a側と空気出口8b側の差圧を検出する差圧センサ16B(第1差圧センサ)を備える。
制御装置14は、充電運転時の台数制御(図2のステップS22及び図3のステップS34)において、差圧センサ16Aによって検出された差圧を考慮する。具体的には、制御装置14は、差圧センサ16Aによって検出された差圧が予め定められた圧損を超えないように、熱交換に使用する空気クーラ4の台数を決定する。
制御装置14は、発電運転時の台数制御(図5のステップS52及び図6のステップS64)において、差圧センサ16Bによって検出された差圧を考慮する。具体的には、制御装置14は、差圧センサ16Bによって検出された差圧が予め定められた圧損を超えないように、熱交換に使用する空気ヒータ8の台数を決定する。
(第4実施形態)
図10は本発明の第4実施形態に係るCAES発電装置1を示す。本実施形態では、熱媒流路系32の個々の複数の空気クーラ4の熱媒出口4dと接続された箇所に、弁V3が設けられている。
本実施形態における熱媒流路系3Aは、個々の複数台の空気クーラ4の熱媒出口4dと、低温熱媒タンク12とを流体的には接続する熱媒戻り流路41を備える。熱媒戻り流路41は、個々の空気クーラ4の熱媒出口4dと弁V3との間で熱媒流路系32から分岐する部分を有し、個々のこれらの部分には弁V5が設けられている。弁V5は制御装置14により開閉制御可能である。また、熱媒戻り流路41は、弁V4と低温熱媒タンク12との間の位置で、熱媒流路系33に合流している。
本実施形態おける熱媒流路系3Bは、個々の複数台の空気ヒータ8の熱媒出口8dと、高温熱媒タンク11とを流体的には接続する熱媒戻り流路42を備える。熱媒戻り流路42は、個々の空気ヒータ8の熱媒出口4dと弁V4との間で熱媒流路系33から分岐する部分を有し、個々のこれらの部分には弁V6が設けられている。弁V6は制御装置14により開閉制御可能である。また、熱媒戻り流路42は、弁V3と高温熱媒タンク11との間の位置で、熱媒流路系32に合流している。
図11を併せて参照すると、部分負荷充電運転時に熱交換に使用する空気クーラ4については、弁V1,V3が開弁され、弁V5が閉弁される。一方、部分負荷充電運転時に熱交換に使用しない空気クーラ4については、弁V1,V3が閉弁され、弁V5が開弁される。かかる弁V1,V3,V5の開閉設定により、部分負荷充電時には、熱交換に使用しない空気クーラ4と低温熱媒タンク12との間に、熱媒戻り流路41を含む熱媒の循環経路が形成される。
第1実施形態では、部分負荷充電時に熱交換に使用しない空気クーラ4には熱媒が流入しないため、熱交換に使用しない空気クーラ4は外気温度との差によって放熱し、内部の熱媒と熱交壁面温度が下がる。この状態で運転状態に復帰する場合は熱媒の低温化、粘度増加によって流動性悪化による偏流を起こしてしまい、所定の空気及び熱媒温度が得られない状態となる。この状態を解消するためには時には数十分の時間を要するため、その暖機時間の間は十分な充電性能が得られずエネルギー効率の低下が発生してしまう。これに対して、本実施形態では、熱交換に使用しない空気クーラ4にも熱媒を流し続けることで、温度低下を防ぐことができる。
熱交換に使用しない空気クーラ4から流出する熱媒は、ほとんど加熱されていないので、熱交換に使用する空気クーラ4から流出する熱媒と混合すると、高温熱媒タンク11の熱媒温度が目標値から低温側に逸脱することになる。本実施形態では、熱交換に使用しない空気クーラ4から流出する熱媒を高温熱媒タンク11ではなく低温熱媒タンク12、つまり熱交換に使用する空気クーラ4とは異なるタンクに戻すので、低温熱媒タンク12の熱媒貯蔵量の減少を抑制しつつ、高温熱媒タンク11の熱媒温度が目標値から低温側に逸脱するのを防止できる。
図12を併せて参照すると、部分負荷発電運転時に熱交換に使用する空気ヒータ8については、弁V2,V4が開弁され、弁V6が閉弁される。一方、部分負荷発電運転時に熱交換に使用しない空気ヒータ8については、弁V2,V4が閉弁され、弁V6が開弁される。かかる弁V2,V4,V6の開閉設定により、部分負荷発電時には、熱交換に使用しない空気ヒータ8と高温熱媒タンク11との間に、熱媒戻り流路42を含む熱媒の循環経路が形成される。
第1実施形態では、部分負荷発電時に熱交換に使用しない空気ヒータ8には熱媒が流入しないため、熱交換に使用しない空気ヒータ8は外気温度との差によって放熱し、内部の熱媒と熱交壁面温度が下がる。この状態で運転状態に復帰する場合は熱媒の低温化、粘度増加によって流動性悪化による偏流を起こしてしまい、所定の空気及び熱媒温度が得られない状態となる。この状態を解消するためには時には数十分の時間を要するため、その暖機時間の間は十分な充電性能が得られずエネルギー効率の低下が発生してしまう。これに対して、本実施形態では、熱交換に使用しない空気ヒータ8にも熱媒を流し続けることで、温度低下を防ぐことができる。
熱交換に使用しない空気ヒータ8から流出する熱媒は、ほとんど冷却されていないので、熱交換に使用する空気ヒータ8から流出する熱媒と混合すると、低温熱媒タンク12の熱媒温度が目標値から高温側に逸脱することになる。本実施形態では、熱交換に使用しない空気ヒータ8から流出する熱媒を低温熱媒タンク12ではなく高温熱媒タンク11、つまり熱交換に使用する空気ヒータ8とは異なるタンクに戻すので、高温熱媒タンク11の熱媒貯蔵量の減少を抑制しつつ、低温熱媒タンク12の熱媒温度が目標値から高温側に逸脱するのを防止できる。
(第5実施形態)
図13に示す本発明の第5実施形態に係るCAES装置1は、高温熱媒タンク11内の熱媒温度を検出する温度センサ15Aと、低温熱媒タンク12内の熱媒温度を検出する温度センサ15Bを備える点が、第4実施形態と異なる。
第2実施形態と同様に、充電運転時の空気クーラ4の台数制御では温度センサ15Aの検出温度も考慮され、発電運転時の空気ヒータ8の台数制御では温度センサ15Bの検出温度も考慮される。
(第6実施形態)
図14に示す本発明の第6実施形態に係るCAES発電装置1は、差圧センサ16A,16Bを備える点が、第4実施形態と異なる。差圧センサ16Aは、空気流路系2Aにおける複数台の空気クーラ4の空気入口4a側と空気出口4b側の差圧を検出する。差圧センサ16Bは、空気流路系2Bにおける複数台の空気ヒータ8の空気入口8a側と空気出口8b側の差圧を検出する。
第3実施形態と同様に、充電運転時の空気クーラ4の台数制御では差圧センサ16Aによって検出された差圧も考慮され、発電運転時の空気ヒータ8の台数制御では差圧センサ16Bによって検出された差圧も考慮される。
1 圧縮空気貯蔵発電装置
2 空気流路系
2A 空気流路系(第2空気流路系)
2B 空気流路系(第1空気流路系)
3 熱媒流路系
3A 熱媒流路系(第2熱媒流路系)
3B 熱媒流路系(第1熱媒流路系)
4 空気クーラ(第1熱交換器)
4a 空気入口
4b 空気出口
4c 熱媒入口
4d 熱媒出口
5 蓄圧タンク(蓄圧部)
6 電動機
7 膨張機
7a 給気口
7b 排気口
8 空気ヒータ(第2熱交換器)
8a 空気入口
8b 空気出口
8c 熱媒入口
8d 熱媒出口
9 発電機
10 圧縮機
10a 吸込口
10b 吐出口
11 高温熱媒タンク(高温蓄熱部)
12 低温熱媒タンク(低温蓄熱部)
13A 熱媒ポンプ(第2熱媒ポンプ)
13B 熱媒ポンプ(第1熱媒ポンプ)
14 制御装置
15A 温度センサ(第2温度検出分)
15B 温度センサ(第1温度検出部)
16A 差圧センサ(第2差圧検出分)
16B 差圧センサ(第差圧検出部)
21,22,23,24 空気流路
31,32,33,34 熱媒流路
41,42 熱媒戻り流路

Claims (15)

  1. 電動機と機械的に接続され、空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機により生成された圧縮空気を貯蔵する蓄圧部と、
    前記蓄圧部から供給される前記圧縮空気によって駆動され、発電機に機械的に接続された膨張機と、
    前記圧縮機で生成された前記圧縮空気と熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を降温させる、複数台の第1熱交換器と、
    前記第1熱交換器での前記熱交換によって昇温された前記熱媒を貯蔵する高温蓄熱部と、
    前記蓄圧部から前記膨張機に供給される前記圧縮空気と、前記高温蓄熱部から供給される前記熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を昇温させる、複数台の第2熱交換器と、
    前記第2熱交換器での前記熱交換によって降温された熱媒を貯蔵する低温蓄熱部と、
    前記複数台の第2熱交換器の空気入口を前記蓄圧部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の空気出口を前記膨張機の給気口にそれぞれ流体的に接続する第1空気流路系と、
    個々の前記第2熱交換器が、前記圧縮空気が流れる状態と、前記圧縮空気の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1空気流路系を切換可能な第1空気流路系切換部と、
    前記複数台の第2熱交換器の熱媒入口を前記高温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の熱媒出口を前記低温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続する第1熱媒流路系と、
    前記第1熱媒流路系に設けられ、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒を送出する第1熱媒ポンプと、
    個々の前記第2熱交換器を、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒が流れる状態と、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1熱媒流路系を切換可能な第1熱媒流路系切換部と、
    発電電力要求値の発電電力定格値に対する比較に少なくとも基づいて、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部とを少なくとも制御する制御部と
    を備える、圧縮空気貯蔵発電装置。
  2. 前記制御部は、前記発電電力要求値が前記発電電力定格値未満である部分負荷発電時に、前記複数台の前記第2熱交換器のうちの1台又は複数台が、前記空気の流れが遮断され、かつ前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態に設定されるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部を制御する、請求項1に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  3. 前記制御部は、前記部分負荷発電時に、前記複数台の前記第2熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、かつ前記熱媒の流入及び流出が停止されるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部を制御し、
    前記制御部は、前記部分負荷発電時に、前記第1熱媒ポンプによって送出される前記熱媒の流量を減少させる、請求項2に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  4. 前記第1熱媒流路系は、個々の前記複数台の第2熱交換器の前記熱媒出口と、前記高温蓄熱部とを流体的に接続する第1熱媒戻り流路をさらに備え、
    前記第1熱媒流路系切換部は、個々の前記複数台の第2熱交換器と前記高温蓄熱部との前記第1熱媒戻り流路を介した連通と遮断を切換可能であり、
    前記制御部は、前記部分負荷発電時に、前記複数台の前記第2熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断され、かつ前記熱媒出口から前記第1熱媒戻り流路を介して前記高温蓄熱部に前記熱媒が流れるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部を制御する、請求項2に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  5. 前記低温蓄熱部内の前記熱媒の温度を検出する第1温度検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1温度検出部によって検出される温度が予め定められた設定温度以下となるように、前記第1空気流路系切換部、前記第1熱媒流路系切換部、及び前記第1熱媒ポンプを制御する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  6. 前記第1空気流路系における前記複数台の第2熱交換器の前記空気入口側と前記空気出口側との差圧を検出する第1差圧検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第1差圧検出部で検出された差圧が予め定められた圧損を超えないように、前記第1空気流路系切換部、前記第1熱媒流路系切換部、及び前記第1熱媒ポンプを制御する、請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  7. 前記制御部は、前記複数台の第2熱交換器間で使用時間が均一化されるように、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部とを制御する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  8. 前記複数台の第1熱交換器の空気入口を前記圧縮機の吐出口にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第1熱交換器の空気出口を前記蓄圧部にそれぞれ流体的に接続する第2空気流路系と、
    個々の前記第1熱交換器が、前記圧縮空気が流れる状態と、前記圧縮空気の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第2空気流路系を切換可能な第2空気流路系切換部と、
    前記複数台の第1熱交換器の熱媒入口を前記低温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第1熱交換器の熱媒出口を前記高温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続する第2熱媒流路系と、
    前記第2熱媒流路系に設けられ、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部へ前記熱媒を送出する第2熱媒ポンプと、
    個々の前記第1熱交換器を、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部へ前記熱媒が流れる状態と、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第2熱媒流路系を切換可能な第2熱媒流路系切換部と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、充電電力要求値の充電電力定格値に対する比較に少なくとも基づいて、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部とを少なくとも制御する、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  9. 前記制御部は、前記充電電力要求値が前記充電電力定格値未満である部分負荷充電時に、前記複数台の前記第1熱交換器のうちの1台又は複数台が、前記空気の流れが遮断され、かつ前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態に設定されるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部を制御する、請求項8に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  10. 前記制御部は、前記部分負荷充電時に、前記複数台の前記第1熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、かつ前記熱媒の流入及び流出が停止されるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部を制御し、
    前記制御部は、前記部分負荷充電時に、前記第2熱媒ポンプによって送出される前記熱媒の流量を減少させる、請求項9に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  11. 前記第2熱媒流路系は、個々の前記複数台の第1熱交換器の前記熱媒出口と、前記低温蓄熱部とを流体的に接続する第2熱媒戻り流路をさらに備え、
    前記第2熱媒流路系切換部は、個々の前記複数台の第1熱交換器と前記低温蓄熱部との前記第1熱媒戻り流路を介した連通と遮断を切換可能であり、
    前記制御部は、前記部分負荷充電時に、前記複数台の前記第1熱交換器のうちの1台又は複数台について、前記空気の流れが遮断され、前記低温蓄熱部から前記高温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断され、かつ前記熱媒出口から前記第2熱媒戻り流路を介して前記低温蓄熱部に前記熱媒が流れるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部を制御する、請求項9に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  12. 前記高温蓄熱部内の前記熱媒の温度を検出する第2温度検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第2温度検出部によって検出された温度が予め定められた設定温度以上となるように、前記第2空気流路系切換部、前記第2熱媒流路系切換部、及び前記第2熱媒ポンプを制御する、請求項9から請求項11のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  13. 前記第2空気流路系における前記複数台の第1熱交換器の前記空気入口側と前記空気出口側との差圧を検出する第2差圧検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記第2差圧検出部で検出された差圧が予め定められた圧損を超えないように、前記第2空気流路系切換部、前記第2熱媒流路系切換部、及び前記第2熱媒ポンプを制御する、請求項8から請求項11のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  14. 前記制御部は、前記複数台の第1熱交換器間で使用時間が均一化されるように、前記第2空気流路系切換部と前記第2熱媒流路系切換部とを制御する、請求項8から請求項13のいずれか1項に記載の圧縮空気貯蔵発電装置。
  15. 電動機と機械的に接続され、空気を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機により生成された圧縮空気を貯蔵する蓄圧部と、
    前記蓄圧部から供給される前記圧縮空気によって駆動され、発電機に機械的に接続された膨張機と、
    前記圧縮機で生成された前記圧縮空気と熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を降温させる、複数台の第1熱交換器と、
    前記第1熱交換器での前記熱交換によって昇温された前記熱媒を貯蔵する高温蓄熱部と、
    前記蓄圧部から前記膨張機に供給される前記圧縮空気と、前記高温蓄熱部から供給される前記熱媒とで熱交換し、前記圧縮空気を昇温させる、複数台の第2熱交換器と、
    前記第2熱交換器での前記熱交換によって降温された熱媒を貯蔵する低温蓄熱部と、
    前記複数台の第2熱交換器の空気入口を前記蓄圧部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の空気出口を前記膨張機の給気口にそれぞれ流体的に接続する第1空気流路系と、
    個々の前記第2熱交換器が、前記圧縮空気が流れる状態と、前記圧縮空気の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1空気流路系を切換可能な第1空気流路系切換部と、
    前記複数台の第2熱交換器の熱媒入口を前記高温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続すると共に、前記複数台の第2熱交換器の熱媒出口を前記低温蓄熱部にそれぞれ流体的に接続する第1熱媒流路系と、
    前記第1熱媒流路系に設けられ、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒を送出する第1熱媒ポンプと、
    個々の前記第2熱交換器を、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部へ前記熱媒が流れる状態と、前記高温蓄熱部から前記低温蓄熱部への前記熱媒の流れが遮断された状態とのいずれかに設定されるように、前記第1熱媒流路系を切換可能な第1熱媒流路系切換部と
    を備える圧縮空気貯蔵発電装置を準備し、
    発電電力要求値の発電電力定格値に対する比較に少なくとも基づいて、前記第1空気流路系切換部と前記第1熱媒流路系切換部とを少なくとも制御する、圧縮空気貯蔵発電方法。
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