JP2019026390A - 梱包材、物品梱包体及び物品梱包材の製造方法 - Google Patents

梱包材、物品梱包体及び物品梱包材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 運搬中に加わる衝撃から物品を保護でき、さらに、物品の位置ずれを防止できる物品梱包体を提供する。【解決手段】 本発明の物品梱包体41は、第1シート12と前記第1シート12の一方面に間隔を開けて配置された複数の第1粘着部13とを有する第1緩衝シート材1と、第2シート22と前記第2シート22の一方面に間隔を開けて配置された複数の第2粘着部23とを有する第2緩衝シート材2と、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に介在された物品5と、を有し、前記物品5の一方側全体が前記第1緩衝シート材1にて覆われ、且つ、前記物品5の他方側全体が前記第2緩衝シート材2にて覆われていると共に、前記第1緩衝シート材1の第1粘着部13が前記物品5の一方側に接着されている。【選択図】 図8

Description

本発明は、物品を梱包する梱包材、それを用いて物品を梱包した物品梱包体などに関する。
従来、物品を梱包するための梱包材として、段ボールシートから組立てられた収納ケースが多用されている。しかしながら、収納ケースに物品を収納しただけでは、運搬中などに異物に接触或いは衝撃が加わることによって、物品が破損するおそれがある。このため、緩衝機能を有する梱包材を用いて物品を梱包することも行われている。
例えば、特許文献1には、収納ケース内に収納して被梱包用品を空中梱包する空中梱包具であって、所定の配列方向で配列され、各列ごとに適宜な間隔を隔て、かつ隣り合う列どうしの間では互い違いとなるように切り込みが形成された面部をもつ第1の用品保持枠板部と、この第1の用品保持枠板部の周囲にそれぞれ折り目を介して上下動可能に設けられた第1の腰板部とを有する第1の梱包具と、この第1の梱包具に形成された切り込みとで前記被梱包用品を抱え込むために、前記所定の配列方向と直交する配列方向で配列され、各列ごとに適宜な間隔を隔て、かつ隣り合う列どうしの間では互い違いとなるように切り込みが形成された面部をもつ第2の用品保持枠板部と、この第2の用品保持枠板部の周囲にそれぞれ折り目を介して上下動可能に設けられた第2の腰板部とを有する第2の梱包具と、を備える空中梱包具が開示されている。
しかしながら、特許文献1の空中梱包具は、複数の切り込みを有する第1の梱包具と第2の梱包具の間に物品を挟み込んで使用されるが、運搬中の振動などによって物品が当初に挟み込んだ位置(所定位置)から横ずれを生じ易い。特に、比較的薄く且つ表裏面が平坦な物品(例えば、板状の物品など)にあっては、所定位置から横ずれを生じる。このように横ずれすると、物品が第1及び第2の梱包具の縁に偏ってしまい、緩衝機能を十分に発揮できない。
さらに、特許文献1の空中梱包具は、収納ケースと協働して物品に加わる衝撃を緩和するものである。つまり、前記空中梱包具は、それ単独で緩衝機能を有さず、物品を挟んだ空中梱包具を収納ケース内に保持させることによって、物品に加わる衝撃を緩和するものである。
特開2007−022608号公報
本発明の目的は、運搬中に加わる衝撃から物品を保護でき、さらに、物品の位置ずれを防止できる梱包材、物品梱包体及びその製造方法を提供することである。
本発明の梱包材は、第1シートと前記第1シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第1粘着部とを有する第1緩衝シート材と、第2シートと前記第2シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第2粘着部とを有する第2緩衝シート材と、を有し、前記第1緩衝シート材が物品の一方側全体を覆う物品対応領域を有し、且つ、前記第2緩衝シート材が物品の他方側全体を覆う物品対応領域を有し、前記第1粘着部の少なくとも一部が前記物品対応領域に設けられ、前記第1粘着部を介して第1緩衝シート材が物品の一方側に接着可能である。
本発明の好ましい梱包材は、前記第1緩衝シート材が、さらに複数の第1剥離部を有し、前記第1シートの一方面に前記第1粘着部と第1剥離部が交互に並んで配置されており、前記第2緩衝シート材が、さらに複数の第2剥離部を有し、前記第2シートの一方面に前記第2粘着部と第2剥離部が交互に並んで配置されており、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記第2緩衝シート材の第2剥離部に向かい合い且つ前記第2緩衝シート材の第2粘着部が前記第1シート材の第1剥離部に向かい合った状態で、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材が剥離可能に貼り付けられて一体化されている。
本発明の物品梱包体は、第1シートと前記第1シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第1粘着部とを有する第1緩衝シート材と、第2シートと前記第2シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第2粘着部とを有する第2緩衝シート材と、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材の間に介在された物品と、を有し、前記物品の一方側全体が前記第1緩衝シート材にて覆われ、且つ、前記物品の他方側全体が前記第2緩衝シート材にて覆われていると共に、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記物品の一方側に接着されている。
本発明の好ましい物品梱包体は、前記第1緩衝シート材が、前記物品の一方側全体を覆う物品対応領域と、前記物品の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域及び左領域と、を有し、前記第2緩衝シート材が、前記物品の他方側全体を覆う物品対応領域と、前記物品の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域及び左領域と、を有し、前記第1緩衝シート材の右領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の右領域に接着され、且つ、前記第1緩衝シート材の左領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の左領域に接着されている。
本発明の好ましい物品梱包体は、前記第1シートの一方面と第2シートの一方面が物品を挟んで向かい合うようにして、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材が配置され、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記物品の一方側に接着され且つ前記第2緩衝シート材の第2粘着部が前記物品の他方側に接着されており、前記第1緩衝シート材の右領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の右領域の第2粘着部の少なくとも一部に接着され、且つ、前記第1緩衝シート材の左領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の左領域の第2粘着部の少なくとも一部に接着されている。
本発明の好ましい物品梱包体は、さらに、右壁面部とそれに向かい合った左壁面部とを有する支持部材を有し、前記第1緩衝シート材が、前記物品の一方側全体を覆う物品対応領域と、前記物品の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域及び左領域と、を有し、前記第1緩衝シート材の右領域の第1粘着部の少なくとも一部が前記支持部材の右壁面部に接着され、且つ、前記第1緩衝シート材の左領域の第1粘着部の少なくとも一部が前記支持部材の左壁面部に接着されている。
本発明の物品梱包体の製造方法は、第1シートと前記第1シートの一方面に交互に並んで配置された複数の第1粘着部及び第1剥離部とを有する第1緩衝シート材と、第2シートと前記第2シートの一方面に交互に並んで配置された複数の第2粘着部及び第2剥離部とを有する第2緩衝シート材と、を有し、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記第2緩衝シート材の第2剥離部に向かい合い且つ前記第2緩衝シート材の第2粘着部が前記第1シート材の第1剥離部に向かい合った状態で、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材が剥離可能に貼り付けられて一体化されている梱包材を準備する工程、前記梱包材の第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を引き剥がす工程、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材の間に物品を介在させ、前記第1緩衝シート材の第1粘着部を物品の一方側に接着させる工程、を有する。
本発明の梱包材は、緩衝機能を有する第1緩衝シート材と第2緩衝シート材の間に物品を介在させ、第1粘着部を介して第1緩衝シート材を物品の一方側に接着させることにより、物品を簡易に梱包できる。
本発明の物品梱包体は、緩衝機能を有する第1緩衝シート材と第2緩衝シート材の間に物品が介在されているので、運搬中に加わる衝撃から物品を保護できる。さらに、本発明の物品梱包体は、少なくとも第1緩衝シート材が物品に接着されているので、運搬中に物品が不用意に動くことを防止でき、物品に加わる衝撃も緩和して物品を保護できる。
第1緩衝シート材の平面図。 図1のII−II線断面図。 第2緩衝シート材の平面図。 図3のIV−IV線断面図。 一体化された緩衝シート材(梱包材)の平面図。 図5のVI−VI線断面図。 第1実施形態に係る物品梱包体の平面図。 図7のVIII−VIII線断面図。 図7のIX−IX線断面図。 物品梱包体を開封する際の状態を示す断面図。 第1実施形態の変形例に係る物品梱包体の断面図。 第2実施形態に係る一体化された緩衝シート材の断面図。 第2実施形態に係る物品梱包体の平面図。 図13のXIV−XIV線断面図。 第2実施形態の変形例に係る物品梱包体の平面図。 図15のXVI−XVI線断面図。 第3実施形態に係る物品梱包体の平面図。 図17のXVIII−XVIII線断面図。 第3実施形態の第1変形例に係る物品梱包体の断面図。 第3実施形態の第2変形例に係る物品梱包体の断面図。 第4実施形態の第1例に係る物品梱包体の平面図。 図21のXXII−XXII線断面図。 第4実施形態の第2例に係る物品梱包体の平面図。 図23のXXIV−XXIV線断面図。 第5実施形態の第1例に係る物品梱包体の平面図。 図25のXXVI−XXVI線断面図。 第5実施形態の第2例に係る物品梱包体の平面図。 図27のXXVIII−XXVIII線断面図。 図27のXXIX−XXIX線断面図。 第6実施形態の第1緩衝シート材の平面図。 図30のXXXI−XXXI線で切断した端面図。 第7実施形態の一体化された第1例に係る緩衝シート材の断面図。 一体化された第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を離反させ、物品を梱包する過程を示す断面図。 第7実施形態の第1例に係る物品梱包体の断面図。 第7実施形態の一体化された第2例に係る緩衝シート材の斜視図。 図35の第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を離反させ、板状の支持部材及び物品を梱包する過程を示す斜視図。 第7実施形態の第2例に係る物品梱包体の断面図。 一体化された第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を離反させ、比較的大きい板状の支持部材及び物品を梱包する過程を示す斜視図。 第7実施形態の第3例に係る物品梱包体の断面図。 一体化された第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を離反させ、枠状の支持部材及び物品を梱包する過程を示す斜視図。 第7実施形態の第4例に係る物品梱包体の斜視図。 第8実施形態の第1例に係る一体化された緩衝シート材の斜視図。 同緩衝シート材の斜視図 一体化された第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を離反させ、物品を梱包する過程を示す斜視図。 第8実施形態の第2例に係る一体化された緩衝シート材の斜視図。 一体化された第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を離反させ、物品を梱包する過程を示す斜視図。 第9実施形態に係る物品梱包体の断面図。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本明細書において、用語の頭に、「第1」、「第2」を付す場合があるが、この第1などは、用語を区別するためだけに付加されたものであり、その順序や優劣などの特別な意味を持たない。「下限値X〜上限値Y」で表される数値範囲は、下限値X以上上限値Y以下を意味する。前記数値範囲が別個に複数記載されている場合、任意の下限値と任意の上限値を選択し、「任意の下限値〜任意の上限値」を設定できるものとする。各図において、シート、粘着剤などの厚み並びにこれらの大きさは、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
[第1実施形態]
本発明の梱包材は、第1シートと前記第1シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第1粘着部とを有する第1緩衝シート材と、第2シートと前記第2シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第2粘着部とを有する第2緩衝シート材と、を有する。
本発明の物品梱包体は、第1緩衝シート材と、第2緩衝シート材と、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材の間に介在された物品と、を有し、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記物品に接着されている。
まず、梱包材(第1緩衝シート材及び第2緩衝シート材)を説明した後に、物品梱包体について説明する。
<第1緩衝シート材>
図1は、第1緩衝シート材1をその一方面側から見た平面図であり、図2は、その断面図である。
図1及び図2を参照して、第1緩衝シート材1は、第1シート12と、前記第1シート12の一方面に間隔を開けて配置された複数の第1粘着部13と、を有する。前記第1シート12及び第1粘着部13の少なくとも何れか一方が緩衝機能を有する。
第1シート12は、柔軟なシートであれば特に限定されず、緩衝機能を有するシートでもよく、或いは、実質的に緩衝機能を有さないシートでもよい。また、第1シート12は、伸縮性を有するシートでもよく、或いは、伸縮性を有さないシートでもよい。また、第1シート材12には、エンボス加工等により凹凸が形成されていてもよく、或いは、凹凸が形成されていなくてもよい。
以下、緩衝機能を有するシートを「緩衝シート」といい、実質的に緩衝機能を有さないシートを「非緩衝シート」という。好ましくは、緩衝シートが用いられる。
本明細書において「緩衝機能」は、物品に加わる衝撃を和らげる機能をいう。
緩衝シートとしては、衝撃吸収シート、発泡樹脂シート、不織布シート及びこれらのシートを含む積層体などが挙げられる。非緩衝シートとしては、合成樹脂シート、紙、合成紙及びこれらのシートを含む積層体などが挙げられる。また、第1シート12として、緩衝シートと非緩衝シートの積層体を用いてもよく、このようなシートは、緩衝機能を有する。
前記衝撃吸収シートとしては、ポリスチレン系、ポリウレタン系などの熱可塑性エラストマー、イソプレンゴムなどの天然ゴム、シリコーンゴムなどの合成ゴムなどのゴム弾性を有する材料をシート状に形成したものなどが挙げられる。
前記発泡樹脂シートとしては、ポリスチレンなどのポリスチレン系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂;ポリウレタン系樹脂などからなる比較的軟質な熱可塑性発泡樹脂シートなどが挙げられる。発泡樹脂シートの発泡倍率は、特に限定されないが、例えば、2倍〜40倍程度である。好ましくは、発泡倍率が2倍〜10倍(より好ましくは3倍〜7倍)の発泡ポリスチレン系樹脂シートが用いられる。前記発泡ポリスチレン系樹脂としては、汎用ポリスチレンのほか、ポリスチレンにブタジエン、アクリロニトリル、メタクリル酸、アクリル酸、アクリル酸エステル類などを共重合させたコポリマーを主成分とし、他の樹脂や添加剤などをブレンドしたもの(スチレン成分を60重量%以上(好ましくは80重量%以上)含有)などが挙げられる。また、前記発泡ポリスチレン系樹脂シートなどの発泡樹脂シートに非発泡シートが積層された積層体を用いてもよい。非発泡シートは、発泡樹脂シートの保護、印刷適正の改善などの目的で設けられる。非発泡シートとしては、後述する合成樹脂シートと同様なものが挙げられるが、好ましくは、ポリスチレン系樹脂シートである。具体的には、ポリスチレン、スチレンブタジエン共重合体、スチレンアクリル共重合体などの単体又は混合物からなるポリスチレン系樹脂シート、前記ポリスチレンなどの単体又は混合物にポリエチレンやエチレン酢酸ビニル共重合体などをブレンドしたものであってスチレン成分が60重量%以上のものからなるポリスチレン系樹脂シート、などが挙げられる。第1シート12として前記発泡樹脂シートと非発泡シートの積層体を用いる場合、非発泡シートは、発泡樹脂シートの一方面にのみ積層されていてもよく、或いは、両面にそれぞれ積層されていてもよい。
前記不織布シートとしては、特に限定されず、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、レーヨン紙、ナイロン又はキュプラなどの繊維を、スパンボンド法、接着法、ニードルパンチ法又はメルトブロー法などによってシート状に作製された不織布などを用いることができる。不織布シートの目付量は特に限定されないが、十分な緩衝機能を発揮させる観点から、目付量5g/m以上が好ましく、10g/m以上がより好ましい。
前記衝撃吸収シート、発泡樹脂シート及び不織布シートなどの緩衝シートの厚みは、特に限定されないが、十分な緩衝機能を有し且つ機械的強度を有する点から、それぞれ独立して、50μm以上が好ましく、80μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましい。また、これらのシートの厚みの上限は特にないが、費用対効果の観点から、それぞれ独立して、例えば1mm以下であり、好ましくは800μm以下である。
前記合成樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂;ポリプロピレン、環状オレフィン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種又は2種以上の混合物などからなる合成樹脂シートを用いることができる。特に、これらの二軸延伸シートを用いることがより好ましい。なお、合成樹脂シートは、非発泡である点で発泡樹脂シートと異なっている。
前記紙としては、普通紙、コート紙、和紙などが挙げられる。緩衝機能を期待できることから、和紙が好ましい。和紙は、挟義には楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)などの天然靭皮長繊維を原料とし、これにネリを加えて手漉きした紙を用いることができる。本発明では、これら楮などのほか、麻、ケナフ、レーヨン、木材パルプ、合成繊維などの各種の長繊維原料を機械的に漉いて得られる広義の和紙も含まれる。前記紙の坪量は特に限定されないが、通常、50g/m〜300g/mである。
合成紙としては、ポリエステル系合成紙、ポリプロピレン系合成紙などが挙げられる。合成紙の市販品としては、例えば、(株)ユポ・コーポレーションの商品名「ユポ」、東洋紡績(株)の商品名「クリスパー」などを用いることができる。
前記合成樹脂シート、紙及び合成紙などの非緩衝シートの厚みは、特に限定されないが、機械的強度を有する点から、それぞれ独立して、30μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、80μm以上がさらに好ましい。また、これらのシートの厚みの上限は特にないが、費用対効果の観点から、それぞれ独立して、例えば200μm以下であり、好ましくは120μm以下である。
第1シート12は、必要に応じて、デザイン印刷層、保護層、遮光層、ガスバリア層、光バリア層、滑り層などの任意の公知の印刷層又は蒸着層が設けられているものでもよい。前記様々な印刷層又は蒸着層は、それぞれ独立して、第1シート12の一方面側に設けられていてもよく、或いは、第1シート12の他方面側に設けられていてもよく、或いは、第1シート12の両面に設けられていてもよい。これらの印刷層又は蒸着層は図示しない。
また、第1シート12は、透明(透明は、無色透明又は有色透明の意味である)又は不透明のいずれでもよい。緩衝シートの場合は、通常、不透明であることが多い。
第1シート12の平面視形状は、特に限定されず、図1に示すように、略長方形状のほか、特に図示しないが、略正方形状、略円形状、略楕円形状、略三角形状、略六角形状などの略多角形状などが挙げられる。本発明において、平面視形状の「略」は、本発明の属する技術分野において許容される形状を意味する。略長方形、略正方形、略三角形及び略多角形の「略」は、例えば、角部が面取りされている形状、辺の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、辺が若干湾曲している形状などが含まれる。また、略円形及び略楕円形の「略」は、例えば、周の一部が僅かに膨らむ又は窪んでいる形状、周の一部が若干直線又は斜線とされた形状などが含まれる。なお、「平面視形状」は、シート面に対して垂直な方向から見た形状を言う。
第1シート12の平面視における大きさは、物品の大きさに合わせて適宜設定できる。第1シート12(第1緩衝シート材1)は、物品の少なくとも一方側全体を覆うことができる大きさに形成される。すなわち、第1シート12(第1緩衝シート材1)は、物品の一方側全体を覆う物品対応領域を少なくとも有する大きさ及び形状に形成される。好ましくは、第1シート12(第1緩衝シート材1)は、物品の一方側全体よりも大きく(大面積に)形成され、より好ましくは、物品の一方側全体の面積の1.2倍以上に形成される。
なお、物品の一方側は、物品を任意の1つの方向から見たときに見える部分をいい、物品の他方側は、前記一方側とは反対側の部分をいう。物品の一方側全体の面積は、1つの方向から見たときの投影図として描かれる物品の平面視形状の面積をいい、物品の他方側の面積は、一方側とは反対側から見たときの投影図として描かれる物品の平面視形状の面積をいう。好ましくは、物品の一方側及び/又は他方側は、物品の中の最大面積を成す側である。
第1シート12の一方面には、複数の第1粘着部13が設けられている。物品の一方側全体を覆う物品対応領域には、少なくとも第1粘着部13が設けられている。従って、第1緩衝シート材1の物品対応領域は、第1粘着部13を介して物品の一方側に接着可能である。第1粘着部13は、粘着剤の露出面から構成されている。以下、第1粘着部13を構成する粘着剤を「第1粘着剤」という。
具体的には、第1シート12の一方面に複数の第1粘着剤14を設けることによって、第1粘着部13が形成されている。かかる第1粘着剤14は、第1シート12の一方面に強く接着されており、その一方面から剥離不能である。
前記第1粘着剤14の露出面からなる第1粘着部13は、粘着性を有し、物品に接着可能である。第1シート12の他方面には、粘着剤が設けられておらず、従って、第1シート12の他方面は粘着性を有さず、物品に接着不能である。本明細書において、「他方」は一方とは反対側を指す。また、他方面は、一方面とは反対側の面を指す。
図1に示すように、第1粘着部13(第1粘着剤14)の平面視形状は、第1シート12の面内の任意の1つの方向に延びる直線状且つ帯状である。この帯状の第1粘着部13(第1粘着剤14)が、もう1つの方向(前記1つの方向に対して直交する方向)に、所望の間隔を開けて平行に複数形成されている。以下、第1シート12の面内の任意の1つの方向を「A方向」といい、もう1つの方向(第1シート12の面内で前記A方向に対して直交する方向)を「B方向」という。略長方形状に形成されている第1シート12において、前記A方向は、その略長方形の長手方向でもよく、或いは、短手方向でもよく、或いは、斜め方向でもよい。図示例では、前記A方向を略長方形の長手方向とし、前記B方向を略長方形の短手方向としている。
A方向に帯状に延設された第1粘着部13は、B方向に断続的に配置され、隣接する第1粘着部13の間には、粘着剤を有さない部分が設けられている。粘着剤を有さない部分は、粘着性を有さず、接着不能である。以下、粘着性を有さない部分を「非粘着部分」という場合がある。第1シート12の一方面のうち前記粘着剤を有さない部分には、剥離処理が施されている。前記剥離処理は必要に応じて施される。後述するように、両緩衝シート材1,2を別々に提供する場合には、前記部分に剥離処理が施されていなくてもよく、或いは、施されていてもよい。梱包材が両緩衝シート材1,2を一体化した状態(一体化された緩衝シート材)の形態で提供される場合には、両緩衝シート材1,2を容易に剥離するため、前記剥離処理を施すことが好ましい。
剥離処理は、粘着剤の接着力を低減させる又は消失させる処理をいう。剥離処理が施された部分には、粘着剤が接着し難くなり、その部分から粘着剤を容易に剥離できるようになる。剥離処理としては、従来公知の処理を用いることができ、代表的には、シリコーンなどの剥離剤を第1シート12に塗布することが挙げられる。ただし、剥離剤は図示しない。この剥離処理が施された部分を「第1剥離部」という。第1剥離部15には、粘着剤が十分な接着力で接着せず、その粘着剤を人力で容易に引き剥がすことができる。
従って、第1シート12の一方面には、A方向に帯状に延びる第1粘着部13とA方向に帯状に延びる第1剥離部15が、B方向に交互に並んで配置されている。
第1粘着部13及び第1剥離部15は、図示例のようにA方向において全体に亘って帯状に設けられている。つまり、第1粘着部13及び第1剥離部15は、それぞれ、第1シート12のA方向一方側の縁から他方側の縁にかけて帯状に設けられている。もっとも、第1粘着部13及び第1剥離部15は、それぞれ独立して、A方向全体に亘って設けられる場合に限られず、例えば、A方向一方側の縁よりも少し内側から設けられていてもよく、及び/又は、A方向他方側の縁よりも少し内側から設けられていてもよい。
第1粘着部13の幅(第1粘着部13のB方向における長さ)及び第1剥離部15の幅(第1剥離部15のB方向における長さ)は、それぞれ特に限定されず、適宜設定できる。
第1緩衝シート材1を物品に良好に接着させることができることから、第1粘着部13の幅は、3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましく、7mm以上がさらに好ましい。また、物品に接着させた第1緩衝シート材1を物品から引き剥がし易くすることから、第1粘着部13の幅は、15mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。
また、第1剥離部15の幅が余りに小さい又は大きいと、第1シート12の一方面における第1粘着部13の占める割合が相対的に大きく又は小さくなる。かかる観点から、第1剥離部15の幅は、第1粘着部13の幅と略同じ、又は、第1粘着部13の幅よりも少し大きいことが好ましい。さらに、後述するように、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材を向かい合わせて一体化させ易いことから、第1剥離部15の幅は、第1粘着部13の幅×1〜第1粘着部13の幅×1.5であることが好ましく、第1粘着部13の幅を超え第1粘着部13の幅×1.3以下であることがより好ましい。
複数の第1粘着部13は、全て同じ幅でもよく、或いは、一部の第1粘着部13が残部の第1粘着部13の幅よりも大きい又は小さくてもよく、或いは、全ての第1粘着部13が互いに異なる幅であってもよい。
図示例では、B方向一方側に位置する第1粘着部13と、B方向他方側に位置する第1粘着部13とが同じ幅で、その2つの第1粘着部13は、それ以外の全ての第1粘着部13(残部の第1粘着部13)の幅よりも大きく形成されている。相対的に幅の大きい第1粘着部13を「幅広第1粘着部131」といい、それとの関係で相対的に幅の小さい第1粘着部13を「幅狭第1粘着部132」という。幅広第1粘着部131の幅は、幅狭第1粘着部132の幅×1.2〜×2程度が好ましい。全ての幅狭第1粘着部132(残部の第1粘着部13)の幅は、同じに設定されている。
幅広第1粘着部131の幅は、例えば、5mm〜20mmであり、好ましくは8mm〜15mmである。
なお、図示例では、幅広第1粘着部131は、B方向一方側及び他方側にそれぞれ1つ配置されているが、B方向一方側に2つ以上及び/又はB方向他方側に2つ以上配置されていてもよい。
第1剥離部15は、全て同じ幅でもよく、或いは、一部の第1剥離部15が残部の第1剥離部15の幅よりも大きい又は小さくてもよく、或いは、全ての第1剥離部15が互いに異なる幅であってもよい。
図示例では、B方向一方側に位置する幅広第1粘着部131と幅狭第1粘着部132の間の第1剥離部15と、B方向他方側に位置する第1剥離部15とが同じ幅で、その2つの第1剥離部15は、それ以外の第1剥離部15(残部の第1剥離部15)の幅よりも大きい。相対的に幅の大きい第1剥離部15を「幅広第1剥離部151」といい、それとの関係で相対的に幅の小さい第1剥離部15を「幅狭第1剥離部152」という。幅広第1剥離部151の幅は、幅狭第1剥離部152の幅×1.2〜×2程度が好ましい。また、幅広第1剥離部151の幅は、前記幅広第1粘着部131の幅よりも大きく形成されている。幅狭第1剥離部152の幅は、前記幅狭第1粘着部132の幅よりも大きく且つ前記幅広第1粘着部131の幅よりも小さく形成されている。全ての幅狭第1剥離部152(残部の第1剥離部15)の幅は、同じに設定されている。
なお、図示例では、幅広第1剥離部151は、B方向一方側及び他方側にそれぞれ1つ配置されているが、B方向一方側に2つ以上及び/又はB方向他方側に2つ以上配置されていてもよい。
また、第1粘着部13は、第1シート12のB方向一方側の縁を含む一方縁部に設けられていてもよいが、好ましくは、第1シート12のB方向一方側の縁を含む一方縁部には第1粘着部13が設けられていない。好ましい態様では、第1シート12のB方向の一方縁部は、非粘着部分とされ、この非粘着部分は、一方側の縁に沿ったA方向に延びる帯状の部分である。
第1粘着部13は、第1シート12のB方向他方側の縁を含む他方縁部に設けられていてもよいが、好ましくは、第1シート12のB方向他方側の縁を含む他方縁部には第1粘着部13が設けられていない。好ましい態様では、第1シート12のB方向の他方縁部は、非粘着部分とされ、この非粘着部分は、他方側の縁に沿ったA方向に延びる帯状の部分である。
第1粘着部13は、第1シート12の一方面の所望の範囲に、第1粘着剤14を塗工することによって形成される。
第1粘着剤14としては、室温下で物品に接着する粘着性を有するものであれば特に限定されない。
ここで、粘着剤は、室温下で粘着性を有し且つ物品に接着可能な剤をいい、物品に接着後もその粘着性が持続するものをいう。好ましくは、前記粘着剤は、物品から剥離できる程度の接着力にて物品に接着可能で、且つ、剥離後再接着できる剤である。なお、前記粘着剤は、物品に接着させる前には粘着性を有さないが、物品に接着させる際に、加熱する或いは反応させることによって粘着性を発揮するものも含まれる。
第1粘着剤14は、材質の観点では、アクリル系樹脂を主成分とする粘着剤、スチレンイソプレン系ゴム(SIS)などの合成ゴム又はエラストマーを主成分とする粘着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのエチレン系樹脂を主成分とする粘着剤、ウレタン系樹脂を主成分とする粘着剤などが挙げられる。
第1粘着剤14の性状としては、エマルジョンタイプ、溶剤可溶タイプ、ホットメルトタイプなどが挙げられる。
また、第1粘着剤14の粘着発現性の観点では、シートに塗工後に加熱しなくても粘着性を発揮し且つそれが持続する感圧型粘着剤、シートに塗工後に加熱することによって粘着性を発揮し且つそれが持続する感熱型粘着剤などが挙げられる。前記感圧型粘着剤としては、アクリル系樹脂、スチレン系ゴム又はスチレン系エラストマー、ウレタン系樹脂などを主成分とする粘着剤が挙げられる。感熱型粘着剤としては、ホットメルト型粘着剤、パートコート型粘着剤などが挙げられる。
第1粘着剤14は、緩衝機能を有する粘着剤でもよく、或いは、実質的に緩衝機能を有さない粘着剤でもよい。以下、緩衝機能を有する粘着剤を「緩衝粘着剤」といい、実質的に緩衝機能を有さない粘着剤を「非緩衝粘着剤」という。好ましくは、第1粘着剤14として緩衝粘着剤が用いられる。
従って、第1緩衝シート材1は、(A)緩衝シートからなる第1シート12と緩衝粘着剤からなる第1粘着部13、或いは、(B)非緩衝シートからなる第1シート12と緩衝粘着剤からなる第1粘着部13、或いは、(C)緩衝シートからなる第1シート12と非緩衝粘着剤からなる第1粘着部13、の何れかの組み合わせで構成され、好ましくは、(A)緩衝シートからなる第1シート12と緩衝粘着剤からなる第1粘着部13の組み合わせで構成される。
前記緩衝粘着剤としては、代表的には発泡粘着剤が挙げられる。非緩衝粘着剤としては、非発泡の粘着剤が挙げられる。
発泡粘着剤は、粘着剤層中に気泡(セル)を有する粘着剤であって、弾力性を有する粘着剤である。前記気泡は、独立気泡、或いは、連続気泡、或いは、独立気泡と連続気泡の混在のいずれであってもよい。
気泡を有することを除いて、発泡粘着剤の材質、性状及び粘着発現性については、上記のようなものから適宜選択できる。同様に、非発泡の粘着剤の材質、性状及び粘着発現性については、上記のようなものから適宜選択できる。
発泡粘着剤としては、(1)粘着剤組成物を化学的発泡法又は物理的発泡法によって発泡させつつ、シートに塗工したもの、(2)熱膨張性マイクロカプセルを含有させた粘着剤組成物をシートに塗工し、これを加熱して熱膨張性マイクロカプセルを膨張させたもの、などが挙げられる。
前記(1)の発泡粘着剤において、化学的発泡法は、粘着剤組成物に無機系発泡剤若しくは有機系発泡剤又はこれらの混合物を混合し、その分解反応の際に発生する窒素ガスや炭酸ガスなどを利用して粘着剤中に気泡を発生させる方法である。前記物理的発泡法は、流動状態となった粘着剤組成物に加熱加圧下で空気、炭酸ガス、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガスなどを混入し、次いで大気圧下で発泡させる方法である。
前記(2)の発泡粘着剤においては、シート塗工時に加熱することにより、シートへの塗工と略同時に発泡されていてもよく、或いは、シート塗工時には発泡させず、且つ、その後の適時(例えば、物品に第1緩衝シート材1を接着させる直前など)に加熱して発泡させてもよい。また、前記(2)の発泡粘着剤において、第1粘着部13と第2粘着部23が重なり合った際に、第1粘着剤14と第2粘着剤24が反応して発泡するものでもよい。梱包材の状態において発泡粘着剤を発泡させず(例えば、前述のようにシート塗工時に発泡させないなど)、梱包材を用いて物品梱包体を作製する段階で発泡し得る発泡粘着剤を用いることにより、厚みを可及的に小さくした状態で梱包材(第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2)を保管・運搬することができる。
発泡粘着剤の気泡の含有量は、例えば、密度で指標できる。良好な緩衝機能を有する点で、前記発泡粘着剤の密度は、0.2g/cm〜0.8g/cmであることが好ましく、0.3g/cm〜0.7g/cmであることがより好ましい。
第1粘着剤14の厚み(粘着剤層の厚み)は、特に限定されず、適宜設定できる。第1粘着剤14の厚みは、均等でもよく、不均等であってもよい。第1粘着剤14の厚みが不均等である場合としては、例えば、帯状に延びる第1粘着部13においてそれを構成する第1粘着剤14の一部分の厚みが他の部分とは異なる場合、或いは、複数の第1粘着部13を構成する各第1粘着剤14の厚みが異なる場合、などが挙げられる。前記発泡粘着剤などの緩衝粘着剤を用いた場合には、その厚みは、例えば、100μm〜2mmであり、好ましくは200μm〜1.5mmである。発泡粘着剤の厚みは、発泡後(気泡を有した状態)の厚みをいう。緩衝粘着剤を用いた場合、物品対応領域における第1粘着部13を構成する第1粘着剤14の厚みが他の領域のそれよりも大きくてもよい。物品対応領域において、緩衝機能を有する第1粘着剤14の厚みを比較的大きくすることにより、物品に対する緩衝効果を高めることができる。他方、物品対応領域における第1粘着部13の面積が他の領域のそれよりも小さくてもよい。物品対応領域において、緩衝機能を有する又は緩衝機能を有さない第1粘着部13の面積を比較的小さくすることにより、物品梱包体を作製した際に緩衝シート材の皺発生を防止できる。
なお、前記非緩衝粘着剤を用いた場合には、その厚みは、例えば、15μm〜50μmである。
<第2緩衝シート材>
図3は、第2緩衝シート材をその一方面側から見た平面図であり、図4は、その断面図である。
図3及び図4を参照して、第2緩衝シート材2は、第2シート22と、前記第2シート22の一方面に間隔を開けて配置された複数の第2粘着部23と、を有する。前記第2シート22及び第2粘着部23の少なくとも何れか一方が緩衝機能を有する。
第2緩衝シート材2の詳細は、上記<第1緩衝シート材>の欄で説明したものと同様である。上記<第1緩衝シート材>の欄において、「図1」、「図2」、「第1緩衝シート材1」、「第1シート12」、「第1粘着部13」、「幅広第1粘着部131」、「幅狭第1粘着部132」、「第1剥離部15」、「幅広第1剥離部151」「幅狭第1剥離部152」、及び「第1粘着剤14」を、それぞれ、「図3」、「図4」、「第2緩衝シート材2」、「第2シート22」、「第2粘着部23」、「幅広第2粘着部231」、「幅狭第2粘着部232」、「第2剥離部25」、「幅広第2剥離部251」「幅狭第2剥離部252」、及び「第2粘着剤24」に読み替えることにより、第2緩衝シート材2の説明をしたものとする。
第2シート22の平面視における大きさは、物品の大きさに合わせて適宜設定できる。第2シート22(第2緩衝シート材2)は、物品の少なくとも他方側全体を覆うことができる大きさに形成される。すなわち、第2シート22(第2緩衝シート材2)は、物品の他方側全体を覆う物品対応領域を少なくとも有する大きさ及び形状に形成される。好ましくは、第2シート22(第2緩衝シート材2)は、物品の他方側全体よりも大きく(大面積に)形成され、より好ましくは、物品の他方側全体の面積の1.2倍以上に形成される。
物品の他方側全体を覆う物品対応領域には、少なくとも第2粘着部23が設けられている。従って、第2緩衝シート材2の物品対応領域は、第2粘着部23を介して物品或いは支持部材などの被着体に接着可能である。
なお、第2緩衝シート材2の第2シート22は、平面視形状、大きさ、層構成、材質及び/又は性質などの観点において、第1緩衝シート材1の第1シート12と同じものでもよく、或いは、それらのうちの少なくとも1つに関して第1シート12とは異なるものでもよい。
また、第2緩衝シート材2の第2粘着部23は、平面視形状、大きさ、配置及び/又は材質などの観点において、第1緩衝シート材1の第1粘着部13と同じものでもよく、或いは、それらのうちの少なくとも1つに関して第1粘着部13とは異なるものでもよい。
さらに、第2緩衝シート材2の第2剥離部25は、平面視形状、大きさ及び/又は配置などの観点において、第1緩衝シート材1の第1剥離部15と同じものでもよく、或いは、それらのうちの少なくとも1つに関して第1剥離部15とは異なるものでもよい。
製造容易であることから、第2緩衝シート材2の第2シート22は、層構成、材質及び性質の観点において第1緩衝シート材1の第1シート12と同じであることが好ましく、さらに、平面視形状、大きさ、層構成、材質及び性質の観点において第1緩衝シート材1の第1シート12と同じであることがより好ましい。
製造容易であることから、第2緩衝シート材2の第2粘着部23は、平面視形状、大きさ及び配置の観点において第1緩衝シート材1の第1粘着部13と同じであることが好ましく、さらに、平面視形状、大きさ、配置及び材質の観点において第1緩衝シート材1の第1粘着部13と同じであることがより好ましい。
製造容易であることから、第2緩衝シート材2の第2剥離部25は、平面視形状、大きさ及び配置の観点において、第1緩衝シート材1の第1剥離部15と同じであることが好ましい。
図示例では、シート、粘着部及び剥離部を含んで同一の第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を表している。
<一体化された緩衝シート材>
第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を有する梱包材を用いて物品を梱包することにより、本発明の物品梱包体が得られる。
物品梱包体を製造するにあたって、上記第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2をそれぞれ別個に供給してもよく、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を一体化した状態で供給してもよい。
別個に供給する場合には、通常、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、それぞれ独立して、離型紙に貼付された状態で供給される(図示せず)。つまり、第1緩衝シート材1は、その第1粘着部13を離型紙上に貼り付けた状態で供給され、第2緩衝シート材2は、その第2粘着部23を離型紙上に貼り付けた状態で供給される。
梱包材を一体化された緩衝シート材の状態で供給する場合には、図5及び図6に示すように、第1緩衝シート材1の一方面と第2緩衝シート材2の一方面を対面させ、第1緩衝シート材1の第1粘着部13を第2緩衝シート材2の第2剥離部25に貼り付け且つ第2緩衝シート材2の第2粘着部23を第1緩衝シート材1の第1剥離部15に貼り付ける。
第1粘着部13及び第2粘着部23などが上記のように配置されている第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2にあっては、第1緩衝シート材1の幅広第1粘着部131が第2緩衝シート材2の幅広第2剥離部251に貼り付けられ、且つ、第2緩衝シート材2の幅広第2粘着部231が第1緩衝シート材1の幅広第1剥離部151に貼り付けられる。同時に、第1緩衝シート材1の幅狭第1粘着部132が第2緩衝シート材2の幅狭第2剥離部252に貼り付けられ、且つ、第2緩衝シート材2の幅狭第2粘着部232が第1緩衝シート材1の幅狭第1剥離部152に貼り付けられる。
剥離部は剥離処理によって粘着剤の接着力が低減されているので、第1粘着部13が第2剥離部25に弱い接着力で貼り付き且つ第2粘着部23が第1剥離部15に弱い接着力で貼り付くようになる。従って、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2が剥離可能に貼り付けられて一体化された梱包材が得られる。
かかる一体化された第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、保管・運搬の便に優れる。また、粘着部は人力で容易に剥離できる程度の接着力で剥離部に貼り付いているので、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を互いに容易に剥離できる。
<物品梱包体>
物品梱包体41は、図7乃至図9に示すように、上記第1緩衝シート材1と、第2緩衝シート材2と、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に介在された物品5と、を有し、少なくとも前記第1緩衝シート材1の第1粘着部13が物品5に接着されている。
物品5は、特に限定されず、書類などの収納物が入れられた封書類、お菓子などの収納物が入れられた包装箱、収納物が入れられた包装容器、収納物が入れられたブリスター容器、機械部品などの商品そのもの、などが挙げられる。
少なくとも第1緩衝シート材1の第1粘着部13が接着することから、前記物品5は、オーバーラップフィルム、ポリエチレンなどの合成樹脂製袋、包装紙などに包まれていてもよい。
物品5の形状は、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2の縁からはみ出さない程度の大きさ及び形状であれば特に限定されず、例えば、略板状、略四角柱状や略円柱状などの略柱状、略四角錐状や略円錐状などの略錐状、略球状、略楕円球状、これらが任意に組み合わされた形状などが挙げられる。第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に保持することから、比較的厚みの小さい物品5が好ましい。比較的厚みの小さい物品5の形状としては、平面視略四角形状や平面視略円形状などの任意の平面視形状を有する略板状が挙げられる。図示例では、平面視形状が略長方形状(第1緩衝シート材1よりも小面積の略長方形状)で且つ厚みの小さい略板状の物品5を表している。かかる好ましい物品5の厚みは、例えば、0.5mm〜50mmであり、好ましくは1mm〜30mmである。
本実施形態では、物品5は、第1緩衝シート材1の一方面側と第2緩衝シート材2の一方面側の間に保持されている。そして、前記第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が、前記物品5に対応する領域(物品対応領域)において、第1緩衝シート材1の第1粘着部13が物品5の一方側に接着され且つ第2緩衝シート材2の第2粘着部23が物品5の他方側に接着されている。なお、図示例では、物品対応領域に存在する全ての第1粘着部13が物品の一方側に接着されているが、物品対応領域の第1粘着部13のうち一部の第1粘着部13が物品の一方側に接着され且つ一部の第1粘着部13が物品に対して非接着であってもよい。同様に、物品対応領域の第2粘着部23のうち一部の第2粘着部23が物品の他方側に接着され且つ一部の第2粘着部23が物品に対して非接着であってもよい。
物品対応領域における第1粘着部13の、物品5に対する接着力は、特に限定されず、人力で容易に剥離できる程度の接着力でもよく、それよりも大きくてもよい。前記人力で容易に剥離できる程度の接着力は、例えば、0.5N/25mm〜3N/25mmであり、好ましくは、0.5N/25mm〜1N/25mmであり、それよりも大きい接着力は、3N/25mmを超える。
ただし、前記物品5に対する接着力は、JIS Z 0237の180度剥離に準じた方法で測定された値をいう。具体的には、一面に粘着剤が塗布されたシートを100mm×25mmに裁断し、これをSUS板(物品5の代替品)に貼り付け、23℃、300mm/分の速度で長手方向に引っ張り、シートが剥離したときの最大応力値をいう。
第1粘着部13及び第2粘着部23を形成するにあたって、第1粘着剤14及び第2粘着剤24の粘着性を適宜設計することにより、前記物品5に対する接着力を設定できる。
複数の第1粘着部13の接着力は、全て同じでもよく、或いは、異なっていてもよい。物品梱包体の状態で物品から第1緩衝シート材1を剥がし易くなることから、物品対応領域における第1粘着部13の接着力がそれ以外の他の領域における第1粘着部13の接着力よりも小さいことが好ましい。
さらに、物品5の一方側(物品5の平面視形状)が緩衝シート材よりも小面積であるため、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、物品5の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域1R,2R及び左領域1L,2Lをそれぞれ有する。前記右領域1R,2R及び左領域1L,2Lは、B方向で切断した断面(図8参照)で、紙面右側及び紙面左側である。以下、第1緩衝シート材1の右領域1R及び左領域1Lを「第1右領域1R」及び「第1左領域1L」といい、第2緩衝シート材2の右領域2R及び左領域2Lを「第2右領域2R」及び「第2左領域2L」という。
第1右領域1R及び第1左領域1Lには、それぞれ、少なくとも1つの第1粘着部13が含まれている。第2右領域2R及び第2左領域2Lには、それぞれ、少なくとも1つの第2粘着部23が含まれている。
前記第1右領域1Rの第1粘着部13の少なくとも一部が、第2右領域2Rの第2粘着部23の少なくとも一部に接着されており、これにより、第1右領域1Rと第2右領域2Rは、互いの粘着部にて接着された部分において一体化されている。
図示例では、第1右領域1Rに1つの幅広第1粘着部131と2つの幅狭第1粘着部132が含まれ且つ第2右領域2Rに1つの幅広第2粘着部231と2つの幅狭第2粘着部232が含まれており、幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231が接着され且つそれぞれの幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232が接着されている。幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232は、A方向及びB方向にずれることなく全面的に接着されており、従って、幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232は、いずれも第1剥離部15及び第2剥離部25に対面していない。一方、幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231は、A方向にずれていないが、B方向にずれており、B方向において部分的に接着されている。従って、幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231は、部分的に接着され且つ部分的に第1剥離部15及び第2剥離部25に対面している。
また、第1右領域1Rの縁と第2右領域2Rの縁は位置ずれしており、第2右領域2Rの縁が第1右領域1Rの縁よりもB方向外側に突出されている。
前記第1左領域1Lの第1粘着部13の少なくとも一部が、第2左領域2Lの第2粘着部23の少なくとも一部に接着されており、これにより、第1左領域1Lと第2左領域2Lは、互いの粘着部にて接着された部分において一体化されている。
図示例では、第1左領域1Lに1つの幅広第1粘着部131と2つの幅狭第1粘着部132が含まれ且つ第2左領域2Lに1つの幅広第2粘着部231と2つの幅狭第2粘着部232が含まれており、幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231が接着され且つそれぞれの幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232が接着されている。幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232は、A方向及びB方向にずれることなく全面的に接着されており、従って、幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232は、いずれも第1剥離部15及び第2剥離部25に対面していない。一方、幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231は、A方向にずれていないが、B方向にずれており、B方向において部分的に接着されている。従って、幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231は、部分的に接着され且つ部分的に第1剥離部15及び第2剥離部25に対面している。
また、第1左領域1Lの縁と第2左領域2Lの縁は位置ずれしており、第1左領域1Lの縁が第2左領域2Lの縁よりもB方向外側に突出されている。
さらに、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、物品5の上側部及び下側部よりも外側に延設された上領域1U,2U及び下領域1D,2Dをそれぞれ有する。前記上領域1U,2U及び下領域1D,2Dは、A方向で切断した断面(図9参照)で、紙面上側及び紙面下側である。以下、第1緩衝シート材1の上領域1U及び下領域1Dを「第1上領域1U」及び「第1下領域1D」といい、第2緩衝シート材2の上領域2U及び下領域2Dを「第2上領域2U」及び「第2下領域2D」という。
第1上領域1U及び第1下領域1Dには、それぞれ、少なくとも1つの第1粘着部13が含まれている。第2上領域2U及び第2下領域2Dには、それぞれ、少なくとも1つの第2粘着部23が含まれている。
前記第1上領域1Uの第1粘着部13の少なくとも一部が、第2上領域2Uの第2粘着部23の少なくとも一部に接着されており、これにより、第1上領域1Uと第2上領域2Uは、互いの粘着部にて接着された部分において一体化されている。
図示例では、第1上領域1Uに2つの幅広第1粘着部131と複数の幅狭第1粘着部132が含まれ且つ第2上領域2Uに2つの幅広第2粘着部231と複数の幅狭第2粘着部232が含まれており、それぞれの幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231が接着され且つそれぞれの幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232が接着されている。幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232は、A方向及びB方向にずれることなく全面的に接着されている。
また、第1上領域1Uの縁と第2上領域2Uの縁は一致している。
前記第1下領域1Dの第1粘着部13の少なくとも一部が、第2下領域2Dの第2粘着部23の少なくとも一部に接着されており、これにより、第1下領域1Dと第2下領域2Dは、互いの粘着部にて接着された部分において一体化されている。
図示例では、第1下領域1Dに2つの幅広第1粘着部131と複数の幅狭第1粘着部132が含まれ且つ第2下領域2Dに2つの幅広第2粘着部231と複数の幅狭第2粘着部232が含まれており、それぞれの幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231が接着され且つそれぞれの幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232が接着されている。幅狭第1粘着部132と幅狭第2粘着部232は、A方向及びB方向にずれることなく全面的に接着されている。
また、第1下領域1Dの縁と第2下領域2Dの縁は一致している。
本発明の物品梱包体41は、上記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に物品5を介在させることによって得ることができる。
例えば、本発明の物品梱包体41の製造方法は、両緩衝シート材1,2が一体化された梱包材を準備する工程、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を引き剥がす工程、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に物品5を介在させ、少なくとも第1緩衝シート材1の第1粘着部13を物品5の一方側に接着させる工程、を有する。
具体的には、上記に従って、両緩衝シート材1,2が一体化された梱包材(図5及び図6参照)を作製する。この梱包材の第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を引き剥がし、第1緩衝シート材1の一方面及び第2緩衝シート材2の一方面を露出させる。
第2緩衝シート材2の一方面のうち物品対応領域に物品5を載せ、物品5の他方側を第2粘着部23に接着させた後、その上から第1緩衝シート材1の一方面のうち物品対応領域を重ね合わせて第1粘着部13を物品5の一方側に接着させる。或いは、第1緩衝シート材1の一方面のうち物品対応領域の第1粘着部13を物品5の一方側に接着させた後、第2緩衝シート材2の一方面のうち物品対応領域に前記物品5の他方側を第2粘着部23に接着させる。
次に、第1右領域1Rと第2右領域2R、第1左領域1Lと第2左領域2L、第1上領域1Uと第2上領域2U、及び、第1下領域1Dと第2下領域2Dのそれぞれの領域について、第1粘着部13と第2粘着部23を重ね合わせて接着する。なお、前記第1上領域1Uと第2上領域2U及び第1下領域1Dと第2下領域2Dは、それぞれの第1粘着部13及び第2粘着部23にて接着されているが、これらの領域1U,2U,1D,2Dのそれぞれの第1剥離部15及び第2剥離部25が対面している部分においては非接着となっている。第1上領域1Uと第2上領域2U及び第1下領域1Dと第2下領域2Dのそれぞれを、第1剥離部15及び第2剥離部25が対面している部分を含んで全体的に接着させたい場合には、必要に応じて、第1上領域1Uと第2上領域2U及び第1下領域1Dと第2下領域2Dを、それぞれヒートシールなどの接合手段によって全体的に接着してもよい。
このようにして図7乃至図9に示すような物品梱包体41を製造できる。
本発明の物品梱包体41は、物品5が、緩衝機能を有する第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に挟まれて保持されている。かかる物品梱包体41は、運搬中に加わる衝撃から物品5を保護でき、その破損を防止できる。
また、本発明の物品梱包体41は、少なくとも第1緩衝シート材1の第1粘着部13が物品5に直接的に接着されているので、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に介在された物品5が、運搬中に位置ずれすることを防止できる。よって、物品5が不用意に緩衝シート材の縁から外部へ突出することを確実に防止でき、また、物品5が動かないことから、物品5に加わる衝撃も緩和できる。
さらに、第1右領域1Rと第2右領域2R及び第1左領域1Lと第2左領域2Lがそれぞれ第1粘着部13及び第2粘着部23を介して一体化されているので、前記物品5が右領域及び左領域を通じて外部に突出することもない。同様に、第1上領域1Uと第2上領域2U及び第1下領域1Dと第2下領域2Dがそれぞれ第1粘着部13及び第2粘着部23を介して一体化されているので、前記物品5が上領域又は下領域を通じて外部に突出することもない。
さらに、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を用いて物品5を保護するので、比較的安価に物品梱包体41を構成できる。
特に、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を、上述の一体化された緩衝シート材1,2の状態で供給することにより、離型紙も不要となり、両緩衝シート材1,2を引き剥がすだけで物品梱包体41を構成できる。
前記物品梱包体41を開封することにより、前記物品5を取り出すことができる。
例えば、図10(a)に示すように、第1緩衝シート材1及び/又は第2緩衝シート材2のうち、物品5の側部の近傍に対応する箇所(図中、その箇所を白抜き矢印で示す)を、ハサミやカッターなどの切断具を用いて切断する。例えば、第1緩衝シート材1の第1右領域1R及び/又は第2緩衝シート材2の第2右領域2Rを切断する。切断した箇所から第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を物品5から引き剥がすことにより、物品梱包体41から両緩衝シート材1,2を除去して物品5を取り出すことができる。
また、同図(b)に示すように、第1緩衝シート材1の縁部と第2緩衝シート材2の縁部から、両緩衝シート材1,2を離反させ、第1粘着部13と第2粘着部23の間を引き剥がすようにしてもよい。なお、第1粘着部13と第2粘着部23との間の接着力が大きすぎると、前記のように縁から開封することが困難となる。従って、縁から開封できるようにするため、第1粘着部13と第2粘着部23との間の接着力は、3N/25mm〜10N/25mm程度とされていることが好ましい。第1粘着部13及び第2粘着部23を形成するにあたって、使用する第1粘着剤14及び第2粘着剤24の粘着性を適宜設計することにより、第1粘着部13と第2粘着部23との間の接着力を設定できる。
ただし、前記第1粘着部13と第2粘着部23との間の接着力は、一面に第1粘着剤14が塗布されたシートと一面に第2粘着剤24が塗布されたシートをそれぞれ100mm×25mmに裁断し、両シートの縁から両シートが離反するように、23℃、300mm/分の速度で長手方向に引っ張り、両シートが剥離したときの最大応力値をいう。
特に、第1右領域1Rの縁と第2右領域2Rの縁は位置ずれしており、さらに、第1右領域1R及び第2右領域2Rにはそれぞれ上述の非粘着部分が設けられているので、その非粘着部分を摘み部として利用でき、第1右領域1Rの縁部と第2右領域2Rの縁部から両緩衝シート材1,2を離反させ易くなる。また、第1左領域1Lの縁と第2左領域2Lの縁は位置ずれしており、さらに、第1左領域1L及び第2左領域2Lにもそれぞれ上述の非粘着部分が設けられているので、第1左領域1Lの縁部と第2左領域2Lの縁部から両緩衝シート材1,2を離反させ易くなる。
<第1実施形態の変形例>
上記では、第1右領域1Rの幅狭第1粘着部132と第2右領域2Rの幅狭第2粘着部232は、A方向及びB方向にずれることなく全面的に接着されているが、例えば、図11に示すように、第1右領域1Rの幅狭第1粘着部132と第2右領域2Rの幅狭第2粘着部232が、B方向にずれて部分的に接着されていてもよい。同様に、第1左領域1Lの幅狭第1粘着部132と第2左領域2Lの幅狭第2粘着部232が、B方向にずれて部分的に接着されていてもよい。
第1右領域1R及び第2右領域2Rには、それぞれ幅広第1粘着部131及び幅広第2粘着部231が設けられているので、第1緩衝シート材1が第2緩衝シート材2に対してB方向にずれても、幅広第1粘着部131と幅広第2粘着部231が少なくとも一部分において接着し易くなる。第1左領域1L及び第2左領域2Lについても同様である。
[第2実施形態]
第2実施形態は、物品対応領域において、第1粘着部13のみが物品5に接着され、第2粘着部23が、任意の部材に接着されている点で、第1実施形態と異なる。
以下、本発明の第2実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
本実施形態の物品梱包体も、第1緩衝シート材1と、第2緩衝シート材2と、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に介在された物品5と、を有し、前記第1緩衝シート材1の第1粘着部13が前記物品5に接着されている。
具体的には、本実施形態で使用される第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、一部の第1粘着部13及び第2粘着部23が残部の第1粘着部13及び第2粘着部23の幅よりも大きい又は小さくてもよく、或いは、全ての第1粘着部13及び第2粘着部23が互いに異なる幅であってもよい。
例えば、本実施形態で使用される第1緩衝シート材1は、図12に示すように、同じ幅の複数の第1粘着部13を有し、また、同じ幅の複数の第1剥離部15を有する。各第1剥離部15は、第1粘着部13の幅と略同じ又はそれよりも大きい。第2緩衝シート材2についても同様に、同じ幅の複数の第2粘着部23を有し、また、同じ幅の複数の第2剥離部25を有する。各第2剥離部25は、第2粘着部23の幅と略同じ又はそれよりも大きい。
このような第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、第1実施形態と同様に、一体化された状態で供給されることが好ましい。
図13及び図14は、本実施形態の物品梱包体42を示す。
本実施形態では、物品5は、第1緩衝シート材1の一方面側と第2緩衝シート材2の他方面側の間に保持されている。そして、前記第1緩衝シート材1の第1粘着部13が、物品対応領域において、物品5の一方側に接着されている。一方、第2緩衝シート材2は、物品対応領域において物品5の他方側に非接着とされている。
また、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、物品5の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域及び左領域をそれぞれ有する。第1右領域1Rの第1粘着部13の少なくとも一部が、第2緩衝シート材2の他方面のうち第2右領域2Rに接着されており、これにより、第1右領域1Rと第2右領域2Rは、第1粘着部13にて接着された部分において一体化されている。第1左領域1Lの第1粘着部13の少なくとも一部も、同様に第2緩衝シート材2の他方面のうち第2左領域2Lに接着されている。
さらに、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、物品5の上側部及び下側部よりも外側に延設された上領域及び下領域をそれぞれ有する。第1上領域1Uの第1粘着部13の少なくとも一部が、第2緩衝シート材2の他方面のうち第2上領域2Uに接着されており、これにより、第1上領域1Uと第2上領域2Uは、第1粘着部13にて接着された部分において一体化されている。第1下領域1Dの第1粘着部13の少なくとも一部も同様に、第2緩衝シート材2の他方面のうち第2下領域2Dに接着されている。
第1粘着部13の、第2緩衝シート材2の他方面に対する接着力は、3N/25mm〜10N/25mm程度とされていることが好ましい。
ただし、前記第1粘着部13の、第2緩衝シート材2の他方面に対する接着力は、一面に第1粘着剤14が塗布されたシートを100mm×25mmに裁断し、これを第2シート22の他方面に貼り付け、23℃、300mm/分の速度で長手方向に引っ張り、シートが剥離したときの最大応力値をいう。
本実施形態の物品梱包体42も、例えば、両緩衝シート材1,2が一体化された梱包材を準備する工程、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を引き剥がす工程、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に物品5を介在させ、少なくとも第1緩衝シート材1の第1粘着部13を物品5の一方側に接着させる工程、により製造できる。
具体的には、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を引き剥がし、第1緩衝シート材1の一方面及び第2緩衝シート材2の一方面を露出させる。
第2緩衝シート材2の他方面のうち物品対応領域に物品5を載せた後、その上から第1緩衝シート材1の一方面のうち物品対応領域を重ね合わせて第1粘着部13を物品5の一方側に接着させる。或いは、第1緩衝シート材1の一方面のうち物品対応領域の第1粘着部13を物品5の一方側に接着させた後、第2緩衝シート材2の他方面のうち物品対応領域に前記物品5の他方側を載せる。
次に、第1右領域1R、第1左領域1L、第1上領域1U、及び、第1下領域1Dのそれぞれの領域の第1粘着部13を、第2右領域2R、第2左領域2L、第2上領域2U、及び、第2下領域2Dの他方面に重ね合わせて接着する。
このようにして図13及び図14に示すような物品梱包体42を製造できる。
本実施形態の物品梱包体42においては、第2緩衝シート材2の一方面が物品5とは反対側となっているので、第2粘着部23を任意の支持部材6に接着させることが好ましい。
図示例では、板状の支持部材6の一方面に、第2緩衝シート材2の全ての第2粘着部23が接着されている。前記板状の支持部材6の平面視形状及び大きさは、特に限定されないが、全ての第2粘着部23を支持部材6に接着させることができるようにするため、支持部材6の平面視形状は、第2緩衝シート材2の平面視形状と同形同大又はそれよりも大きいことが好ましい。
板状の支持部材6としては、例えば、厚紙、段ボール紙、合成樹脂板、ベニヤ板などの木板などが挙げられる。
本実施形態の物品梱包体42も、少なくとも第1緩衝シート材1の第1粘着部13が物品5に接着されているので、物品5の位置ずれを防止できる。
さらに、上記のように支持部材6を有する物品梱包体42は、支持部材6によって折れ曲がりなどを防止できる。
<第2実施形態の変形例>
上記では、支持部材6は板状であるが、箱状の支持部材6を用いてもよい。
例えば、図15及び図16に示すように、支持部材6が、底板部61と、底板部61の周囲から立ち上げられた壁面部と、を有していてもよい。この支持部材6は、板状の底板部61と、底板部61のB方向一方側の縁及び他方側の縁から立ち上げられた右壁面部62R及び左壁面部62Lと、底板部61のA方向一方側の縁及び他方側の縁から立ち上げられた上壁面部62U及び下壁面部62Dと、を有する。かかる各壁面部(右壁面部62R、左壁面部62L、上壁面部62U及び下壁面部62D)も、底板部61と同様に、厚紙、段ボール紙、合成樹脂板、ベニヤ板などの木板などで形成できる。
支持部材6内には、底板部61と各壁面部(右壁面部62R、左壁面部62L、上壁面部62U及び下壁面部62D)とによって、収納空間が形成されており、その収納空間内に、物品5を保持した第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が収納されている。この第2緩衝シート材2の第2粘着部23を底板部61に接着することにより、支持部材6に対して第2緩衝シート材2が固定されている。
なお、前記支持部材6は、底板部61とは反対側が開放されているが、必要に応じて、前記開放部分を閉塞する蓋部(図示せず)が設けられていてもよい。
また、第1緩衝シート材1の第1上領域1U及び/又は第1下領域1Dは、第2緩衝シート材2に接着されていなくてもよい。
[第3実施形態]
第3実施形態は、物品梱包体43が支持部材6を有し、物品対応領域において、少なくとも第1粘着部13が物品5に接着され、第1右領域1Rの第1粘着部13の少なくとも一部が前記支持部材6の右壁面部62Rに接着され、且つ、第1左領域1Lの第1粘着部13の少なくとも一部が前記支持部材6の左壁面部62Lに接着されている点で、第1及び第2実施形態と異なる。
以下、本発明の第3実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として第1及び第2実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
本実施形態の物品梱包体43も、第1緩衝シート材1と、第2緩衝シート材2と、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に介在された物品5と、を有し、前記第1緩衝シート材1の第1粘着部13が前記物品5に接着されている。
本実施形態の物品梱包体43は、さらに、支持部材6を構成要素として含む。
具体的には、図17及び図18に示すように、本実施形態では、物品5は、第1緩衝シート材1の一方面側と第2緩衝シート材2の他方面側の間に保持されている。そして、前記第1緩衝シート材1の第1粘着部13が、物品対応領域において、物品5の一方側に接着されている。一方、第2緩衝シート材2は、物品対応領域において物品5の他方側に非接着とされている。
また、第1緩衝シート材1は、物品5の右側部及び左側部よりも外側に延設された第1右領域1R及び第1左領域1Lをそれぞれ有する。
第2緩衝シート材2は、物品5の右側部及び左側部よりも外側に延設された第2右領域2R及び第2左領域2Lをそれぞれ有していることが好ましいが、この第2右領域2R及び第2左領域2Lを有していなくてもよい。
本実施形態では、支持部材6が具備されている。支持部材6は、右壁面部62Rと、それに向かい合った左壁面部62Lと、を有する。例えば、上記第2実施形態の変形例で例示したような、底板部61と各壁面部(右壁面部62R、左壁面部62L、上壁面部62U及び下壁面部62D)とを有する支持部材6を用いることができる。
前記第1右領域1Rの少なくとも1つの第1粘着部13が支持部材6の右壁面部62Rに接着され且つ前記第1左領域1Lの少なくとも1つの第1粘着部13が支持部材6の左壁面部62Lに接着されている。なお、第1緩衝シート材1の第1上領域1U及び第1下領域1Dは、支持部材6の上壁面部62U及び下壁面部62Dに接着されず、第2緩衝シート材2の他方面に接着されている。第2緩衝シート材2の第2上領域2U及び第2下領域2Dは、支持部材6の上壁面部62U及び下壁面部62Dに接着されず、底板部61に接着されている。
本実施形態の物品梱包体43も、例えば、両緩衝シート材1,2が一体化された梱包材を準備する工程、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を引き剥がす工程、前記第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に物品5を介在させ、少なくとも第1緩衝シート材1の第1粘着部13を物品5の一方側に接着させる工程、により製造できる。
具体的には、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を引き剥がし、第1緩衝シート材1の一方面及び第2緩衝シート材2の一方面を露出させる。
第2緩衝シート材2の一方面を支持部材6の底板部61に向け、第2粘着部23を底板部61に接着させる。
その後、第2緩衝シート材2の他方面のうち物品対応領域に物品5を載せた後、その上から第1緩衝シート材1の一方面のうち物品対応領域を重ね合わせて第1粘着部13を物品5の一方側に接着させると共に、第1右領域1Rの第1粘着部13を支持部材6の右壁面部62Rに接着させ且つ第1左領域1Lの第1粘着部13を支持部材6の左壁面部62Lに接着させる。或いは、第1緩衝シート材1の一方面のうち物品対応領域の第1粘着部13を物品5の一方側に接着させた後、第2緩衝シート材2の他方面のうち物品対応領域に前記物品5の他方側を載せると共に、第1右領域1Rの第1粘着部13を支持部材6の右壁面部62Rに接着させ且つ第1左領域1Lの第1粘着部13を支持部材6の左壁面部62Lに接着させる。
このようにして図17及び図18に示すような物品梱包体43を製造できる。
本実施形態の物品梱包体43も、少なくとも第1緩衝シート材1の第1粘着部13が物品5に接着されているので、物品5の位置ずれを防止できる。
さらに、第1緩衝シート材1の第1右領域1R及び第1左領域1Lが支持部材6の右壁面部62R及び左壁面部62Lに接着されているので、右壁面部62R及び左壁面部62Lが第1緩衝シート材1側からの衝撃を緩和し、緩衝効果に優れる。
<第3実施形態の変形例>
上記では、物品梱包体43の第2緩衝シート材2の第2右領域2R及び第2左領域2Lは、第2粘着部23を介して底板部61のみに接着されているが、これに限定されない。例えば、図19に示すように、第2右領域2Rが、第2粘着部23を介して底板部61及び右壁面部62Rに接着されていてもよく、或いは、特に図示しないが、第2粘着部23を介して右壁面部62Rのみに接着されていてもよい。また、第2左領域2Lが、第2粘着部23を介して底板部61及び左壁面部62Lに接着されていてもよく、或いは、特に図示しないが、第2粘着部23を介して左壁面部62Lのみに接着されていてもよい。
また、第1緩衝シート材1の第1上領域1U及び/又は第1下領域1Dは、第2緩衝シート材2に接着されていなくてもよい。
また、図20に示すように、物品5が第1緩衝シート材1の一方面側と第2緩衝シート材2の一方面側の間に介在されて保持されていてもよい。この場合の物品梱包体43は、第1緩衝シート材1の第1粘着部13が物品対応領域において物品5の一方側に接着され、且つ、第2緩衝シート材2の第2粘着部23が、物品対応領域において物品5の他方側に接着されている。
また、第1緩衝シート材1は、第1右領域1R及び第1左領域1Lを有し、第2緩衝シート材2は、第2右領域2R及び第2左領域2Lを有する。
前記第1右領域1Rの少なくとも1つの第1粘着部13が支持部材6の右壁面部62Rに接着され且つ前記第1左領域1Lの少なくとも1つの第1粘着部13が支持部材6の左壁面部62Lに接着されている。同様に、前記第2右領域2Rの少なくとも1つの第2粘着部23が支持部材6の右壁面部62Rに接着され且つ前記第2左領域2Lの少なくとも1つの第2粘着部23が支持部材6の左壁面部62Lに接着されている。
[第4実施形態]
第4実施形態は、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2の少なくとも一方に、開封用補助線が形成されている点で、第1乃至第3実施形態と異なる。
以下、本発明の第4実施形態を説明するが、その説明に於いては、主として第1乃至第3実施形態と異なる構成及び効果について説明し、同様の構成などについては、用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
図21及び図22は、上記第1実施形態の物品梱包体41に開封用補助線7が形成された場合を例示している。図21及び図22に示すように、物品梱包体41の第1緩衝シート材1の第1シート12に、開封用補助線7が形成されている。なお、図21の平面図において、開封用補助線7を一点鎖線で示している(後述する図23も同様)。
この開封用補助線7は、例えば、A方向一方側の縁から他方側の縁にかけてA方向に延設されており、好ましくは、物品5のB方向一方側の側部の外側近傍に対応して配置されている。また、開封用補助線7は、少なくとも1本形成されていればよく、好ましくは、複数形成される。図示例では、物品5のB方向一方側の側部の外側近傍及び他方側の側部の外側近傍にそれぞれ対応して、一対の開封用補助線7が形成されている。また、第2緩衝シート材2の第2シート22にも、開封用補助線7が形成されていてもよい。この場合、第2シート22の開封用補助線7は、第1シート12の開封用補助線7と一致するように形成されていることが好ましい。
なお、開封性の観点から、第1緩衝シート材1の開封用補助線7は、第1剥離部15に対応して形成されていることが好ましい。同様に、第2緩衝シート材2の開封用補助線7は、第2剥離部25に対応して形成されていることが好ましい。
図23及び図24は、上記第3実施形態の物品梱包体43に開封用補助線7が形成された場合を例示している。物品梱包体43の第1緩衝シート材1の第1シート12に、開封用補助線7が形成されている。開封用補助線7は、物品5の側部の外側近傍において、物品5を取り囲むように平面視環状に形成されている。なお、図示例では、第2緩衝シート材2の第2シート22には、開封用補助線が形成されていないが、開封用補助線を形成してもよい。
開封用補助線7としては、代表的には、ミシン目線(シートを貫通する貫通孔が断続的に形成された線)、ハーフカット線(シートに貫通せず、シートの厚み方向に刻まれた断面略V字状の線)などが挙げられる。
図21及び図22では、開封用補助線7としてミシン目線を図示し、図23及び図24では、開封用補助線7としてハーフカット線を図示している。
なお、一体化された梱包材(一体化された緩衝シート材の状態)においては、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2にそれぞれ形成された開封用補助線7は、位置ずれして重なっており、この梱包材を用いて物品梱包体を製造した際に、開封用補助線同士を対向させるようにすることが好ましい。
図21及び図22に示すような開封用補助線7を、第2又は第3実施形態の物品梱包体42,43に形成してもよく、或いは、図23及び図24に示すような開封用補助線7を、第1又は第2実施形態の物品梱包体41,42に形成してもよく、図21及び図22に示す開封用補助線7と図23及び図24に示す開封用補助線7を組み合わせてもよい。
本実施形態のように、開封用補助線7が形成されている物品梱包体は、その開封用補助線7を利用して第1緩衝シート材1などを容易に破断でき、物品5を容易に取り出すことができる。
[第5実施形態]
上記各実施形態の物品梱包体において、平面視において帯状に延びる第1粘着部13と第2粘着部23の各延設方向を平行にして、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が物品5を挟んで重ねられているが、これに限定されず、例えば、平面視において帯状に延びる第1粘着部13の延設方向と第2粘着部23の延設方向が略直交するようにして第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が重ねられていてもよく、或いは、平面視において帯状に延びる第1粘着部13の延設方向と第2粘着部23の延設方向が鋭角に傾斜するようにして第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が重ねられていてもよい。なお、前記延設方向とは、平面視において帯状の粘着部が延びる方向を指す。
例えば、図25及び図26に示す物品梱包体44は、第1粘着部13の延設方向と第2粘着部23の延設方向を平面視において略直交させた状態で、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が物品5を挟んで重ねられている。図示例の物品梱包体44にあっては、第1粘着部13の延設方向がB方向、第2粘着部23の延設方向がA方向となるように配置した場合を表している。この場合、帯状に延びる第1粘着部13と第2粘着部23は、平面視透視において、格子状に交差するようになる。
この物品梱包体44は、上記第1実施形態と同様に第1緩衝シート材1の一方面と第2緩衝シート材2の一方面の間に物品5が保持されている。従って、第1右領域1Rと第2右領域2R、第1左領域1Lと第2左領域2L、第1上領域1Uと第2上領域2U、及び、第1下領域1Dと第2下領域2Dのそれぞれの領域について、第1粘着部13と第2粘着部23が格子状に接着する。
なお、図25及び図26に示す態様を、上記第2又は第3実施形態に適用してもよい。
また、図27乃至図29に示す物品梱包体45も、同様に、第1粘着部13の延設方向と第2粘着部23の延設方向を平面視において略直交させた状態で、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が物品5を挟んで重ねられている。この物品梱包体45は、上記第2又は第3実施形態と同様に第1緩衝シート材1の一方面と第2緩衝シート材2の他方面の間に物品5が保持されている。図示例の物品梱包体45にあっては、第1粘着部13の延設方向がA方向、第2粘着部23の延設方向がB方向となるように配置した場合を表している。
図28に示すように、第2緩衝シート材2は、第2粘着部23を介して支持部材6の右壁面部62R、底板部61及び左壁面部62Lに接着されている。第1緩衝シート材1は、物品対応領域において第1粘着部13を介して物品5の一方側に接着されている。さらに、第1緩衝シート材1の第1右領域1R及び第1左領域1Lは、第1粘着部13を介して第2右領域2R及び第2左領域2Lの他方面にそれぞれ接着されている。また、図29に示すように、第1緩衝シート材1の第1上領域1U及び第1下領域1Dは、第1粘着部13を介して第2上領域2U及び第2下領域2Dの他方面にそれぞれ接着され、さらに、支持部材6の上壁面部62U及び下壁面部62Dにそれぞれ接着されている。
上記各実施形態のように、平面視において帯状に延びる第1粘着部13と第2粘着部23の各延設方向を平行にして、物品5を挟んで第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を重ね合せる形態においては、第1粘着部13と第2粘着部23を精度良く重ねる必要がある。この点、本実施形態のように第1粘着部13の延設方向と第2粘着部23の延設方向が略直交するようにして第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を重ね合せる形態においては、上記各実施形態の場合に比して重ね合わせ精度を必要とせず、第1粘着部13と第2粘着部23が確実に重なり合うようになる。
[第6実施形態]
上記各実施形態において、第1緩衝シート材1の第1粘着部13は、1つの方向に延びる平面視帯状に形成されているが、例えば、図30及び図31に示すように、第1粘着部13が平面視略矩形状に形成され、その第1粘着部13がA方向及びB方向に間隔を開けて複数形成されているものでもよい。隣接する第1粘着部13の間には、第1剥離部15が形成されていることが好ましい。つまり、平面視略矩形状の第1粘着部13と第1剥離部15がA方向及びB方向のそれぞれに交互に並設されている第1緩衝シート材1でもよい。
第2緩衝シート材2についても、特に図示しないが、同様に、平面視略矩形状の第2粘着部23と第2剥離部25がA方向及びB方向のそれぞれに交互に並設されているものでもよい。
上記各実施形態のように、A方向に直線状に延びる第1粘着部13及び第2粘着部23を有する第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、物品を挟んで両緩衝シート材1,2を重ね合せる際に、第1粘着部13と第2粘着部23を精度良く重ねる必要があるが、本実施形態のようにA方向及びB方向に交互に第1粘着部13及び第2粘着部23が並設されている第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、直線状ほどに重ね合わせ精度を必要とせず、第1粘着部13と第2粘着部23が自然と重なり合い易くなる。
なお、前記第1粘着部13及び第2粘着部23は、平面視略矩形状のほか、平面視略円形状、平面視略楕円形状、平面視略三角形状などの略多角形状などの平面視ドット状に形成されていてもよい。
また、第1粘着部13及び第2粘着部23が平面視略矩形状などの平面視ドット状に形成された第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2についても、その形成パターンを同じにすることにより、両緩衝シート材1,2が一体化された状態で供給できる。
また、上記各実施形態において、平面視帯状の第1粘着部13及び第2粘着部23は直線状に形成されているが、直線状に限定されず、例えば、湾曲状、波状、ジグザグ状などの非直線状であってもよい。このように平面視非直線状且つ帯状の第1粘着部13及び第2粘着部23を有する第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2も、直線状ほどに重ね合わせ精度を必要とせず、第1粘着部13と第2粘着部23が自然と重なり合い易くなる。
また、上記各実施形態の第1緩衝シート材1は、物品対応領域、第1右領域1R及び第1左領域1Lにそれぞれ幅狭第1粘着部132が形成されているが、物品対応領域の第1粘着部13を、第1右領域1R及び第1左領域1Lの第1粘着部13よりも小さな幅に形成してもよい。また、上記各実施形態の第1緩衝シート材1は、物品対応領域、第1右領域1R及び第1左領域1Lの隣接する幅狭第1粘着部132の間の幅は、同じに形成されているが、例えば、物品対応領域内の隣接する幅狭第1粘着部132の間の幅を、他の領域に比して大きく形成してもよい。
第2緩衝シート材2についても同様に、物品対応領域の第2粘着部23を、第2右領域2R及び第2左領域2Lの第2粘着部23よりも小さな幅に形成してもよく、或いは、物品対応領域内の隣接する幅狭第2粘着部232の間の幅を、他の領域に比して大きく形成してもよい。
[第7実施形態]
上記各実施形態において、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2は、互いに独立したシート材であるが、一部分が連結されているものでもよい。
例えば、図32に示すように、第1シート12のB方向一方側の縁と第2シート22のB方向一方側の縁が連結されることにより、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2が1枚のシート材から形成されていてもよい。このような第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、1枚のシートの一方面の所望範囲に粘着剤を塗工し、B方向一方側の縁B1にて互いに折り返して重ねることにより、第1粘着部13が第2剥離部25に貼付され且つ第2粘着部23が第1剥離部15に貼付され、剥離可能に一体化された状態の第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を得ることができる。かかる梱包材は、第1粘着部13及び第2粘着部23が露出せず、粘着部13,23によるべたつきを防止できる。
かかる一体化された状態の第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2は、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の連結部分である前記縁B1を折り目とし、剥離可能に重ね合わされている。
図32に示す第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を用いて物品梱包体を製造する方法としては、(1)B方向一方側の縁B1(折り目)にて切断して両緩衝シート材1,2を別々にした後、第2緩衝シート材2に物品5を載せ、その上から第1緩衝シート材1の一方面を重ね合わせる、或いは、(2)B方向他方側の縁から両緩衝シート材1,2を離反させ、その間に物品5を挿入した後、B方向に所定幅(例えば粘着部の幅1つ分)位置をずらしつつ再び両緩衝シート材1,2を重ね合わせる、などが挙げられる。
前記(2)の方法について、詳しくは、図32に示す第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を、図33に示すように、互いに剥離し、第2緩衝シート材2(又は第1緩衝シート材1)の物品対応領域上に物品5を載せた後、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を重ね合わせる。第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を重ね合わせる際には、第2粘着部23に第1粘着部13が略対面するように、前記縁B1よりも第1粘着部13の幅の約1/2分だけB方向にずれた折り返し位置B2にて第1緩衝シート材1を第2緩衝シート材2に対して折り返す。このようにすることにより、図34に示すような物品梱包体47が得られる。かかる物品梱包体47は、第1緩衝シート材1の物品対応領域の第1粘着部13及び第2緩衝シート材2の物品対応領域の第2粘着部23が物品5に接着され、第1右領域と第2右領域、第1左領域と第2左領域、第1上領域と第2上領域、及び、第1下領域と第2下領域のそれぞれの領域の第1粘着部13及び第2粘着部23が直接的に接着されている。
なお、前記(2)の方法を採用する場合、第2粘着部23に第1粘着部13が略対面するように第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を折り返すために、前記折り返し位置B2に、目印或いは折り目線を第1緩衝シート材1又は第2緩衝シート材2のいずれかに形成しておいてもよい。前記折り目線としては、ミシン目線、ハーフカット線、印刷線などが挙げられる。
また、図35に示すように、第1シート12のB方向一方側の縁と第2シート22のB方向一方側の縁が連結されることによって一体化された第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2を、図36に示すように、互いに剥離し、第2緩衝シート材2(又は第1緩衝シート材1)の物品対応領域上に板状の支持部材6を載せた後、その支持部材6の上に物品5を載せ、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を重ね合わせる。第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を重ね合わせる際には、上記と同様に、B方向にずれた折り返し位置B2にて第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を折り返す。このようにすることにより、図37に示すような物品梱包体47が得られる。かかる物品梱包体47は、第1緩衝シート材1の物品対応領域の第1粘着部13が物品5に接着され、且つ第2緩衝シート材2の物品対応領域の第2粘着部23が支持部材6に接着され、第1右領域と第2右領域、第1左領域と第2左領域、第1上領域と第2上領域、及び、第1下領域と第2下領域のそれぞれの領域の第1粘着部13及び第2粘着部23が直接的に接着されている。かかる物品梱包体47は、物品5が支持部材6を介して第2緩衝シート材2の第2粘着部23に接着される。
前記板状の支持部材6は、物品5と同面積又は物品5よりも大面積であることが好ましいが、物品5よりも小面積であってもよい。支持部材6としては、上述のような厚紙、段ボール紙、合成樹脂板、ベニヤ板などの木板などが挙げられる。
さらに、図38に示すように、第1緩衝シート材1の物品対応領域及び第2緩衝シート材2の物品対応領域に跨がるような大きさの支持部材6を用いてもよい。かかる支持部材6を、第1緩衝シート材1の折り返し位置B2に対応する位置で、第1緩衝シート材1とともに折り返すことにより、図39に示すような物品梱包体47が得られる。かかる物品梱包体47は、物品5が支持部材6に挟持されており、物品5が支持部材6を介して第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2の第1粘着部13及び第2粘着部23に接着される。
なお、支持部材6を折り易くするために、支持部材6の面内の、折り返し位置B2に対応する位置に、折り目線C1を形成しておくことが好ましい。
また、枠状の支持部材6を用いてもよい。
例えば、図40に示すように、内側に物品5を入れることができる枠状の支持部材6を、第2緩衝シート材2の物品対応領域上に物品5と共に載せた後、その支持部材6及び物品5の上に第1緩衝シート材1を重ね合わせる。かかる物品梱包体47は、第1緩衝シート材1の物品対応領域の第1粘着部13が支持部材6及び物品5に接着され、且つ第2緩衝シート材2の物品対応領域の第2粘着部23が支持部材6及び物品5に接着される。かかる物品梱包体47は、図41に示すように、枠状の支持部材6の高さ(肉厚)に応じて、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2に皺Dが生じるようになる。前記皺Dは、枠状の支持部材6の高さが大きいほど生じ易くなる。このような皺Dが生じることにより、物品梱包体47が折れ曲がることを抑制できる。
[第8実施形態]
一部分で連結されて一体化された第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2において、上記第7実施形態では、第1シート12のB方向一方側の縁と第2シート22のB方向一方側の縁が連結されている場合を例示したが、連結部分はB方向一方側の縁に限られない。
例えば、図42は、第1シート12のA方向一方側の縁と第2シート22のA方向一方側の縁が連結されていることにより、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2が1枚のシート材から形成されている梱包材を示す。
かかる第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2を、第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2の連結部分であるB方向略中間点で折り曲げ、第1緩衝シート材1の第1粘着部13を第1剥離部15に貼り付け、且つ、第2緩衝シート材2の第2粘着部23を第2剥離部25に貼り付けることによって、図43に示すような、剥離可能に一体化された第1緩衝シート材1及び第2緩衝シート材2が得られる。
なお、図42乃至図44に、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の概念上の境界(連結部分)を一点鎖線で示している。
そして、B方向他方側の縁から両緩衝シート材1,2を離反させ、図44に示すように、第2緩衝シート材2(又は第1緩衝シート材1)の物品対応領域上に物品5を載せた後、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を重ね合わせる。なお、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を重ね合わせる際には、矢印で示すように、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)をA方向に折り返すと、第1緩衝シート材1の第1粘着部13と第2緩衝シート材2の第2粘着部23が直接的に接着するようになる。
上記第7実施形態では、第1粘着部13と第2粘着部23を接着させるために、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)をB方向にずらして折り返したが、本実施形態では、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)をずらさずに、単に折り返すだけで第1粘着部13と第2粘着部23が接着するようになる。
また、一部分で連結されて一体化された第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2において、上記では第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の連結部分で折り曲げられている場合を例示したが、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の連結部分で折り曲げられている場合に限られない。
例えば、図45に示すように、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2がB方向一方側の縁で連結されており、第1緩衝シート材1そのものが、第1粘着部13を第1剥離部15に貼り付けるように2つ折りにされ、且つ、第2緩衝シート材2そのものが、第2粘着部23を第2剥離部25に貼り付けるように2つ折りにされていてもよい。かかる梱包材は、図45の矢印で示すように、第1緩衝シート材1の略半分を貼り付けられた他方の略半分から剥離し、第2緩衝シート材2の略半分を貼り付けられた他方の略半分から剥離することにより、図46に示すように、第1粘着部13及び第2粘着部23を露出させることができる。第2緩衝シート材2(又は第1緩衝シート材1)の物品対応領域上に物品5を載せた後、第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の連結部分(図46に連結部分を一点鎖線で示している)で、第1緩衝シート材1(又は第2緩衝シート材2)を折り曲げ、第1緩衝シート材1の第1粘着部13と第2緩衝シート材2の第2粘着部23を接着させることにより、物品梱包体が得られる。
[第9実施形態]
上記各実施形態の物品梱包体に、ICタグを具備させてもよい。
ICタグは、一般的に、RFIDタグ、RFIDインレット、無線ICタグ、非接触IC、非接触データキャリアなどと表現されているものも含まれる。
ICタグは、通常、平板状であり、例えば、第1粘着部13と第2粘着部23の間に介在される。この場合、第1粘着部13がICタグの一方面に接着し、第2粘着部23がICタグの反対面に接着する。或いは、ICタグは、第1粘着部13又は第2粘着部23に接着される。
図47は、ICタグ8が第1粘着部13と第2粘着部23の間に介在された物品梱包体49を示す。具体的には、上記各実施形態と同様に第1緩衝シート材1と第2緩衝シート材2の間に物品5が保持されていると共に、この第1緩衝シート材1の第1粘着部13と第2緩衝シート材2の第2粘着部23の間に、ICタグ8が介在されている。ICタグ8は、第1粘着部13及び第2粘着部23によって接着保持されている。
上記様々な実施形態から選ばれる2つ以上の実施形態を適宜組み合わせてもよく、或いは、上記様々な実施形態から選ばれる1つ又は2つ以上の構成を、それ以外の実施形態に置換してもよい。
1 第1緩衝シート材
1R 第1緩衝シート材の右領域
1L 第1緩衝シート材の左領域
12 第1シート
13 第1粘着部
2 第2緩衝シート材
2R 第2緩衝シート材の右領域
2L 第2緩衝シート材の左領域
22 第2シート
23 第2粘着部
41,42,43,44,45 物品梱包体
5 物品
6 支持部材
62R 支持部材の右壁面部
62L 支持部材の左壁面部

Claims (7)

  1. 第1シートと前記第1シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第1粘着部とを有する第1緩衝シート材と、
    第2シートと前記第2シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第2粘着部とを有する第2緩衝シート材と、を有し、
    前記第1緩衝シート材が物品の一方側全体を覆う物品対応領域を有し、且つ、前記第2緩衝シート材が物品の他方側全体を覆う物品対応領域を有し、
    前記第1粘着部の少なくとも一部が前記物品対応領域に設けられ、前記第1粘着部を介して第1緩衝シート材が物品の一方側に接着可能である、梱包材。
  2. 前記第1緩衝シート材が、さらに複数の第1剥離部を有し、前記第1シートの一方面に前記第1粘着部と第1剥離部が交互に並んで配置されており、
    前記第2緩衝シート材が、さらに複数の第2剥離部を有し、前記第2シートの一方面に前記第2粘着部と第2剥離部が交互に並んで配置されており、
    前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記第2緩衝シート材の第2剥離部に向かい合い且つ前記第2緩衝シート材の第2粘着部が前記第1シート材の第1剥離部に向かい合った状態で、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材が剥離可能に貼り付けられて一体化されている、請求項1に記載の梱包材。
  3. 第1シートと前記第1シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第1粘着部とを有する第1緩衝シート材と、
    第2シートと前記第2シートの一方面に間隔を開けて配置された複数の第2粘着部とを有する第2緩衝シート材と、
    前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材の間に介在された物品と、を有し、
    前記物品の一方側全体が前記第1緩衝シート材にて覆われ、且つ、前記物品の他方側全体が前記第2緩衝シート材にて覆われていると共に、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記物品の一方側に接着されている、物品梱包体。
  4. 前記第1緩衝シート材が、前記物品の一方側全体を覆う物品対応領域と、前記物品の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域及び左領域と、を有し、
    前記第2緩衝シート材が、前記物品の他方側全体を覆う物品対応領域と、前記物品の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域及び左領域と、を有し、
    前記第1緩衝シート材の右領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の右領域に接着され、且つ、前記第1緩衝シート材の左領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の左領域に接着されている、請求項3に記載の物品梱包体。
  5. 前記第1シートの一方面と第2シートの一方面が物品を挟んで向かい合うようにして、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材が配置され、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記物品の一方側に接着され且つ前記第2緩衝シート材の第2粘着部が前記物品の他方側に接着されており、
    前記第1緩衝シート材の右領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の右領域の第2粘着部の少なくとも一部に接着され、且つ、前記第1緩衝シート材の左領域の第1粘着部の少なくとも一部が第2緩衝シート材の左領域の第2粘着部の少なくとも一部に接着されている、請求項4に記載の物品梱包体。
  6. さらに、右壁面部とそれに向かい合った左壁面部とを有する支持部材を有し、
    前記第1緩衝シート材が、前記物品の一方側全体を覆う物品対応領域と、前記物品の右側部及び左側部よりも外側に延設された右領域及び左領域と、を有し、
    前記第1緩衝シート材の右領域の第1粘着部の少なくとも一部が前記支持部材の右壁面部に接着され、且つ、前記第1緩衝シート材の左領域の第1粘着部の少なくとも一部が前記支持部材の左壁面部に接着されている、請求項3に記載の物品梱包体。
  7. 第1シートと前記第1シートの一方面に交互に並んで配置された複数の第1粘着部及び第1剥離部とを有する第1緩衝シート材と、第2シートと前記第2シートの一方面に交互に並んで配置された複数の第2粘着部及び第2剥離部とを有する第2緩衝シート材と、を有し、前記第1緩衝シート材の第1粘着部が前記第2緩衝シート材の第2剥離部に向かい合い且つ前記第2緩衝シート材の第2粘着部が前記第1シート材の第1剥離部に向かい合った状態で、前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材が剥離可能に貼り付けられて一体化されている梱包材を準備する工程、
    前記梱包材の第1緩衝シート材と第2緩衝シート材を引き剥がす工程、
    前記第1緩衝シート材と第2緩衝シート材の間に物品を介在させ、前記第1緩衝シート材の第1粘着部を物品の一方側に接着させる工程、
    を有する物品梱包体の製造方法。
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