JP2014172660A - 包装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】積層気泡シートからなる包装材を折り重ねた状態で容易かつ確実に保持及び解除できる。
【解決手段】積層気泡シート10により形成される包装材1であって、積層気泡シート10で形成された本体部11と、本体部11の対向する一対の縁部11a,11bに一体的に形成された、当該一対の縁部が重ね合わされたときに互いに係合して当該一対の縁部が重ね合わされた状態を保持する一対の係合部20a,20bを備え、一対の係合部20a,20bが、一対の縁部のうち、一側の縁部11aに沿って所定間隔に突設された複数の一側膨出部21aと、他側の縁部11bに沿って所定間隔に突設された、複数の一側膨出部21aの隣接する膨出部間に位置する複数の他側膨出部21bとを備え、一側膨出部21aの隣接する膨出部間に、他側膨出部21bの対応する膨出部が係合することにより、一対の縁部11a,11bの重ね合わされた状態が保持される構成としてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、任意の物品を包装・梱包可能な包装材に関し、特に、多数の気泡を有する積層気泡シートからなる包装材に関する。
一般に、積層気泡シートを用いて形成される包装材が知られている。
積層気泡シートは、ポリエチレンやポリプロピレン製のフィルムからなるシート材に中空状に膨出する多数の気泡(キャップ)を形成したもので、多数の気泡の緩衝作用によるクッション性(耐衝撃性)を有するシート材として、緩衝材や包装材として様々な分野で用いられている。
そして、このような積層気泡シートの優れた耐衝撃性や、軽量で柔軟性に富み、水分や油分・汚れ等にも強く、折り畳みや切断・加工等も容易であるという材質特性等から、小さな物品から、例えば自動車のバンパー等の大型の物品・部品、電子機器等の精密製品・部品等の包装材として広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
特開2000−079972号公報
ところで、このような積層気泡シートで物品を包装・梱包する場合、物品の包装状態を保持するために、積層気泡シートの縁部同士を重ね合わせた上で、ヒートシール装置等を用いて熱融着させたり、そのような装置等がない場合には、粘着テープ等を用いて積層気泡シートを貼り合わせて包装・梱包状態を維持させる必要があった。
このため、そのような熱融着や貼り合わせ作業が煩雑であるとともに、ヒートシール装置や粘着テープ等の接着手段を用意する必要があり、利便性や汎用性の点で問題があった。
また、一度熱融着されたり粘着テープで張り合わされた積層気泡シートは、その接着状態を解除することは困難乃至不可能であり、包装・梱包状態を解除して物品を取り出すには、熱融着部分や粘着テープの部分を含めて、積層気泡シートを手で引き裂いたり、ハサミやカッター等で切断する必要があった。
このため、そのような積層気泡シートの開封・切断作業が煩瑣である上に、乱雑に開封・切断を行うと、内部の物品に傷や破損等が生じるおそれもあった。
また、引き裂かれたり切断された積層気泡シートは、ほとんどの場合、再度の包装・梱包に使用することができず、資源の無駄が発生するという問題もあった。
本発明は、以上のような問題を解決するために提案されたものであり、多数の気泡を有する積層気泡シートからなる包装材を、物品を包装して折り重ねた状態で包装材の縁部同士を係合させることができ、ヒートシール装置や粘着テープ等の接着手段を必要とすることなく、包装材の折り重ねた状態を容易かつ確実に保持及び解除することができ、積層気泡シートは包装材として再使用・繰り返し使用が可能となる包装材の提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明の包装材は、中空状に膨出する多数の気泡を備えた積層気泡シートにより形成される包装材であって、積層気泡シートで形成された本体部と、この本体部の対向する一対の縁部に一体的に形成された、当該一対の縁部が重ね合わされたときに、互いに係合して当該一対の縁部が重ね合わされた状態を保持する一対の係合部と、を備え、一対の係合部が、一対の縁部のうち、一側の縁部に沿って所定間隔に突設された複数の一側膨出部と、他側の縁部に沿って所定間隔に突設された、複数の一側膨出部の隣接する膨出部間に位置する複数の他側膨出部と、を備え、一側膨出部の隣接する膨出部間に、他側膨出部の対応する膨出部が係合することにより、一対の縁部の重ね合わされた状態が保持される構成としてある。
本発明によれば、多数の気泡を有する積層気泡シートからなる包装材を、物品を包装して折り重ねた状態で包装材の縁部同士を係合させることができる。
これによって、ヒートシール装置や粘着テープ等の接着手段を必要とすることなく、包装材の折り重ねた状態を容易かつ確実に保持及び解除することができる、利便性の高い包装材を提供することができる。
また、係合が解除された積層気泡シートは、包装材として再使用・繰り返し使用が可能であり、資源の有効活用が図られ、エコロジー性にも優れた包装材を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係る、係合部を包装材の長手方向の対向する二辺縁部に沿って設けた場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材を折り重ねて係合部を包装材の外側に突出させて係合させた状態、(c)は同じく係合させた係合部を包装材の内側に折り返した状態を示している。 本発明の第一実施形態に係る、係合部を包装材の全周四辺縁部に沿って設けた場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材を折り重ねて係合部を包装材の外側に突出させて係合させた状態、(c)は同じく係合させた係合部を包装材の内側に折り返した状態を示している。 本発明の一実施形態に係る包装材に備えられる係合部を構成する膨出部の形状を示す平面図であり、(a)はスペード形状、(b)はクローバー形状の膨出部を示してる。 本発明の一実施形態に係る包装材に備えられる係合部を構成する膨出部の形状を示す平面図であり、(a)は各係合部が2個で一つの膨出部を構成する一対クローバー形状の膨出部、(b)は同じく片側の係合部が2個で一つの膨出部を構成する一対クローバー形状の膨出部を示してる。 本発明の第二実施形態に係る、自己粘着性シート材を包装材の縁部から延出させて折返し可能に設けた場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材を折り重ねて係合部を包装材の外側に突出させて係合させた状態、(c)は(b)の状態から包装材の縁部から延出した自己粘着性シート材を包装材側に折り返した状態を示している。 本発明の第二実施形態に係る、自己粘着性シート材を包装材に対して部分的に固定して物品を包装可能にした場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材に固定した自己粘着性シート材により物品を包装・梱包させた状態、(c)は包装材を折り重ねて係合部を包装材の外側に突出させて係合させた状態を示している。 本発明の第三実施形態に係る、係合部を包装材の長手方向の対向する二辺縁部の一側に膨出部、他側に貫通孔部を設けた場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材を折り重ねて係合部と貫通孔部を係合させた状態を示す。 本発明の第三実施形態に係る、係合部を包装材の全周四辺縁部に、それぞれ膨出部及び貫通孔部を設けた場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材を折り重ねて係合部と貫通孔部を係合させた状態を示す。 本発明の一実施形態に係る包装材を構成する積層気泡シートの例を模式的に示す説明図であり、(a)は二層気泡シートの、(b)は三層気泡シートの概略要部斜視図である。 本発明の一実施形態に係る包装材を構成する積層気泡シートの製造装置(製造方法)の一例を模式的に示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る包装材を構成する積層気泡シートを裁断加工する工程の一例を模式的に示す説明図である。
以下、本発明に係る包装材の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第一実施形態]
まず、本発明に係る包装材の第一の実施形態について、図1〜3を参照して説明する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る、係合部を包装材の長手方向の対向する二辺縁部に沿って設けた場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材を折り重ねて係合部を包装材の外側に突出させて係合させた状態、(c)は同じく係合させた係合部を包装材の内側に折り返した状態を示している。
図2は、同じく本発明の第一実施形態に係る、係合部を包装材の全周四辺縁部に沿って設けた場合を示す平面図であり、(a)は包装材を展開させた状態、(b)は包装材を折り重ねて係合部を包装材の外側に突出させて係合させた状態、(c)は同じく係合させた係合部を包装材の内側に折り返した状態を示している。
これらの図に示すように、本実施形態の包装材1は、中空状に膨出する多数の気泡を備えた積層気泡シート(図8,9に示す積層気泡シート10)により形成される包装材である。
具体的には、包装材1は、包装対象物40を包装・梱包するためのシート状に形成された本体部11と、この本体部11の縁部(縁部11a,11b,11c,11d)に一体的に形成された係合部20とを備えており、本体部11及び係合部20を含めた全体が、中空状に膨出する多数の気泡を備えた積層気泡シート10により一体的に形成されている。
そして、本体部11の対向する縁部に沿って備えられた係合部20が互いに係脱可能に係合することで、積層気泡シート10からなる本体部11が折り曲げられた状態で保持及び解除されるようになっている。
ここで、積層気泡シートは、シート全面に多数の気泡を備え、緩衝性や耐衝撃性,保温性に優れ、水や油,汚れ等にも強く、また、軽量かつ柔軟性にとみ、裁断・加工等も容易に行えることから、任意の物品を収納・梱包するための包装材1を構成するシート材として好ましい。
なお、積層気泡シート10の詳細とその製造方法、更に積層気泡シート10からなる包装材1の製造方法については後述する(図8〜10参照)。
本体部11は、積層気泡シート10により形成され、包装材1の本体を構成しており、包装対象物40を包装・梱包可能なシート状に形成されている。
本実施形態では、本体部11は、図1,2に示すように、図面横方向に長い矩形(長方形)状に形成されており、これによって、例えば自動車のバンパーのような長尺形状の物品の全体を包装・梱包できるようになっている。
但し、本体部11の大きさ(高さ・幅)や形状は、適宜に設定・変更することができるものであり、包装対象物40の大きさや形状に応じて任意に設定される。
従って、図1,2に示した本実施形態の長方形状以外の形状であっても良く、例えば、正方形状や菱形形状,平行四辺形状などの矩形状に形成することができ、対向する縁部を折り重ねて係合部20を介して係合可能であれば、どのような形状であっても良い。
また、このような本体部11によって包装・梱包される包装対象物40としては、積層気泡シート10によって包装・梱包が可能な物品である限り、特に限定されず任意の物品を対象とすることができる。特に、積層気泡シート10の緩衝性・耐衝撃性によって保護すべき物品等を対象とすることが好ましい。
本実施形態では、長方形状に形成された積層気泡シート10を長手方向に沿って折り重ねるようにして包装・梱包が可能な長尺状の物品を想定している。この種の長尺状の物品としては、例えば自動車のバンパーなどがある。
但し、包装対象物40はそれ以外の物品であっても良いことは勿論である。
特に、包装対象物40は、積層気泡シート10によって保護された状態で配送・運搬等される物品を対象とすることが好ましく、例えば、書籍やカタログ,書類,各種ディスク(CD,DVD,FD,MD等),カセットテープ,ビデオテープ,フィルムネガなど、また、リンゴやミカン等の果物,冷凍魚や蟹などの生鮮食品,キャンディーやチョコレートなどの菓子類,その他の食品類,電機製品,電機部品,機械部品,玩具などが挙げられる。
そして、本実施形態では、以上のような本体部11の縁部に沿って係合部20が備えられるようになっている。
係合部20は、本体部11の対向する縁部同士が重ね合わされたときに、互いに係脱可能に係合できるようになっており、対向する係合部20同士が係合することで、本体部11の対応する縁部同士が重ね合わされた状態で保持されるようになる。また、係合部20同士の係合は簡単に解除することができ、物品の開封も容易に行え、開封された包装材1は再度の包装・梱包に繰り返し使用することができるようになる。
ここで、図1に示す例では、本体部11が図面横方向に延びる長方形状に形成され、係合部20(20a,20b)が本体部11の長手方向の対向する二辺の縁部11a,11bに沿って設けられている。
図2に示す例では、同じく長方形状に形成された積層気泡シート10に対して、係合部20(20a,20b/20c,20d)が、積層気泡シート10の全周四辺の縁部11a,11b/11c,11dに沿って設けられている。
このように、積層気泡シート10の本体部11の縁部に係合部20が備えられることで、包装材1は、本体部11が折り曲げられて、積層気泡シート10の対向する一対の縁部11a,11b/11c,11dが重ね合わされたときに、係合部20a,20b/20c,20dが互いに係合して、対応する一対の縁部11a,11b/11c,11dが重ね合わされた状態で保持されるようになる(図1(b),(c)/図2(b),(c)参照)。
また、各縁部11a,11b/11c,11dの係合部20a,20b/20c,20dは、各縁部自体が半折り等されて重ね合わされた状態において、当該縁部に設けられた係合部20同士が、互いに係合して、当該縁部が重ね合わされた状態が保持されるようになる(図2(b),(c)参照)。
このような係合部20は、矩形(長方形)状に形成された積層気泡シート10の四辺の縁部のうち、少なくとも一組の対向する一対の縁部11a,11b又は11c,11dに設けられていれば良い。
従って、例えば図1,2に示されたパターン以外にも、積層気泡シート10が延びる長方形状に短手方向に対向する二辺の縁部11c,11dのみに係合部20c,20dを設けることもできる。
なお、積層気泡シート10の対向する二辺の縁部のみに係合部20を設ける場合には、図1に示されるように、係合部20を設けていない辺は、係合部20による係合・封止がされないことから、開口したままとなる。従って、そのような開口については、例えばゴムや紐で縛ったり、リベットや面状ファスナ,ガムテープ,両面テープ等で接着・固定することで、開口を塞ぐことができる。
係合部20(20a,20b,20c,20d)は、本実施形態では、包装材1の本体を構成する積層気泡シート10によって本体部と一体的に形成されている。
具体的には、本実施形態の係合部20は、図1,2に示すように、本体部11の縁部11a,11b/11c,11dから突出するように形成された膨出部21(21a,21b,21c,21d)によって構成されている。
膨出部21は、本体部11の対応する一対の縁部11a,11b/11c,11dのうち、一側の縁部11a/11cに沿って所定間隔に突設される複数の一側膨出部21a/21cと、他側の縁部11b/11cに沿って所定間隔に突設される複数の他側膨出部21b/21dとからなり、一側及び他側の膨出部21が一対となって、係合部20a,20b/20c,20dを構成している。
図1,2に示すように、一側膨出部21a/21cと他側膨出部21b/21dは、それぞれ、複数の各膨出部21が、同一形状に形成され、同一の配置で同数の膨出部21が等間隔に配置されるようになっている。
隣接する各膨出部21同士の間隔は、膨出部21ほぼ一個分離間した距離となっている。
そして、このように同一形状・同一配置に形成された一側膨出部21a/21cと他側膨出部21b/21dとは、互いに膨出部半個分だけずれた位置で対向するように配置されており、各膨出部21が対向する相手側の隣接する膨出部同士の間に位置するようになっている。
すなわち、一側膨出部21a/21cの各膨出部21は、他側膨出部21b/21dの隣接する膨出部間に位置するように配置され、他側膨出部21b/21dの各膨出部21は、一側膨出部21a/21cの隣接する膨出部間に位置するように配置されるようになっている。
これによって、各膨出部21が対向する相手側の隣接する膨出部間に係合することができ、これによって、一対の縁部11a,11b/11c,11dが重ね合わされた状態で保持されるようになる。
各膨出部21の形状としては、対向する相手側の隣接する膨出部間に係合可能な任意の形状とすることができ、本実施形態では、本体部11の縁部から延びる細い基部を介してほぼ円形状に広がる膨大部が連続するように形成されている。
このような形状により、細い基部の部分が相手側の基部と基部の間に入り込み、ほぼ円形状に広がる膨大部の部分が、相手側の隣接する膨大部と重なり合うように配設されて、抜け止め用のストッパとして働くようになる。
各膨出部21を構成する積層気泡シート10は一定の柔軟性・弾力性を備えており、相手側の膨出部21と係合させる際には、ほぼ円形状に広がる膨大部を折り曲げたり撓ませた状態で、細い基部を相手側の基部と基部の間に入り込ませ、その後は、撓ませた膨大部が元の状態(形状)に復元することで、相手側の膨大部と重ね合わされた状態となり、係合が完了する。
また、係合している状態の膨出部21は、相手側の膨大部と互いに重なり合った状態で係合している膨大部を折り曲げたり撓ませることで、細い基部を相手側の基部と基部の間から抜き取ることで、係合を解除することができる。
このように膨出部同士を重ね合わせた係合部20の係合は、当該係合部分を本体部11の外側に突出させて係合させることもでき、また、当該係合部分を本体部11の内側に折り返して収納させることもできる。
図1(b),図2(b)は、包装材1を折り重ねて係合部20を包装材1の外側に突出させて係合させた状態を示している。通常は、包装材1の本体部11を折り曲げて、対応する係合部20同士を係合させることで、このような図1(b),図2(b)に示す、係合部20の係合部分が包装材1の外側に突出した状態、例えて言えば「餃子の皮を包んだ」状態となる。
図1(c),図2(c)は、同じく係合させた係合部20を包装材1の内側に折り返した状態を示している。互いに係合した係合部20は、上述した細い基部を本体部11側に折り曲げて折り返すことで、膨大部を含む膨出部21の全体を包装材1の内側に折り返すことができる。
このようにすると、互いに係合した係合部20が包装材1の外側に突出せず、例えて言えば「春巻きの皮を包んだ」状態となる。
この状態では、包装・梱包状態において係合部20が外部に突出・露出せず、包装時の外観をスマートなもの、見栄えの良いものとすることができ、また、外部に突出した係合部20が他の物品や部位等に引っ掛かるようなことも防止できるようになる。
以上のような係合部20を構成する各膨出部21の形状の一例を図3A,図3Bに示す。
図3A(a)は、一つの係合部20を1個の膨出部21によって構成した場合であり、各膨出部21のほぼ円形状に広がる膨大部の部分をスペード形状(逆ハート形状)に形成した場合、(b)は同じくクローバー形状に形成した場合である。
図3B(a)は、一つの係合部20を2個の膨出部21によって構成した場合であり、個々の膨大部の部分を図3A(b)と同様のクローバー形状に形成した場合である。この場合、2個一対の膨出部21が相手側の2個一対の膨出部21と係合することで、対向する膨出部同士が係合されることになる。
図3B(b)は、一側/他側の係合部20のうち、一側の係合部20について、一つの係合部20を2個の膨出部21を構成し、他側の係合部20は1個の膨出部21で構成した場合であり、個々の膨大部の部分をクローバー形状に形成した場合である。この場合、2個一対の膨出部21の間に相手側の1個の膨出部21が係合することで、対向する膨出部同士が係合されることになる。
このように、一側/他側の係合部20は、互いに係脱可能に係合できる構成・形状であれば、個々の係合部20は、1個や2個又はそれ以上の複数の膨出部21によって構成することができる。
なお、膨出部21の形状は、図3に示した形態のみに限定されるものではなく、互いに係脱可能に係合及び解除されるものであれば、他の形状とすることができることは勿論である。
次に、以上のような構成からなる本実施形態に係る包装材1によって包装対象物40を包装・梱包及びその開封・解除をする手順(動作)を説明する。
まず、包装材1により包装対象物40を包装・梱包する場合には、図1(a),図2(a)に示すように、包装材1を展開した状態で設置する。
その状態で、包装対象物40となる物品を、包装材1の本体部11の中央位置など、本体部11によって包装し易い位置に載置・搭載する。
図1(a),図2(a)に示す例では、包装対象物40として、例えば自動車のバンパーのような長尺形状の物品を、本体部11の全体で包装・梱包する場合を想定しており、包装対象物40は、展開された状態の本体部11のほぼ中央に載置している。
次に、この状態から、図1(b),図2(b)に示すように、本体部11を折り曲げて、係合部20を設けてある長手方向の縁部11a,11bを重ね合わせるようにする。
係合部20は、同一形状・同一配置に形成された一側膨出部21a/21cと他側膨出部21b/21dが、互いに膨出部半個分だけずれた位置で対向するように配置されているため、各膨出部21が対向する相手側の隣接する膨出部同士の間に入り込んで係合できるようになる。
一側・他側の各膨出部21は、本体部11の縁部から延びる細い基部を介してほぼ円形状に広がる膨大部を備えている(図3参照)。
従って、膨大部を折り曲げつつ、相手側の膨大部と膨大部の間を通過させることで、細い基部の部分が相手側の基部と基部の間に入り込み、ほぼ円形状に広がる膨大部の部分が、相手側の隣接する膨大部と重なり合うように配設され、各膨出部21同士が互いに抜け止め用のストッパとして機能するようになる。従って、各膨出部21同士が係合することで、折り曲げられた本体部11はその折り曲げ状態がそのまま維持されることになる。
また、この状態では、図2に示すように、本体部11の短手方向の縁部11c,11dに係合部20c,20dが設けてある場合には、各係合部20c,20dが、それぞれ半折りされて自ら重ね合わされた状態となる。従って、各係合部20c,20dの膨出部21同士を、上記と同様に係合させることができる。
ここで、以上のようにして相手側あるいは自らと係合した各係合部20a,20b/20c,20dは、上述したように、係合部分を本体部11の外側に突出させて係合させることもでき(図1(b),図2(b)参照)、また、係合部分を本体部11の内側に折り返して収納させることもできる(図1(c),図2(c)参照)。
また、各膨出部21を構成する膨大部や基部は、積層気泡シート10が有する可撓性・弾力性によって、容易に折り曲げることができ、また、折り曲げられた状態からすぐに元の形状に復帰するようになるので、各膨出部21の係合作業は容易かつ確実に行うことができる。
これによって、各膨出部21が対向する相手側の隣接する膨出部間に係合することができ、これによって、本体部11の一対の縁部11a,11b/11c,11dが重ね合わされた状態で保持されるようになる。
この状態で、包装対象物40は、折り曲げられ重ね合わされた状態の包装材1の本体部11によって包装・梱包されることになる。
従って、この状態で、包装対象物40は、包装材1とともに保管・移動・運搬等が可能となる。
なお、積層気泡シート10の対向する二辺の縁部のみに係合部20が設けられている場合(図1参照)には、上述したように、係合部20が設けられていない辺については、例えばゴムや紐,リベット,面状ファスナ,ガムテープ,両面テープ等の任意の固定手段によって、辺部の開口を塞ぐことが好ましい。
次に、以上のようにして包装・梱包された包装材1を開封・展開する場合は、上述したのと逆の手順で行う。
まず、包装材1の外縁において互いに係合している各係合部20a,20b/20c,20dの係合を解除する。
係合部20の解除は、互いに重なり合っている膨出部21の膨大部を折り曲げて、相手側の膨大部と膨大部の間を通過させ、細い基部の部分を相手側の基部と基部の間から抜き取ることで、各膨出部21同士の係合が解除される。
これによって、本体部11は、折り曲げられた状態を保持していた係合力が無くなるので、自由に展開することができる、図1(a),図2(a)に示した状態に戻すことができる。
この状態で、本体部11によって包装されていた包装対象物40は、取り出すことができ、本来の物品として使用・運搬・保管等することができるようになる。
このとき、包装を解除された包装材は、本体部11及び係合部20を含めて、特に切断されたり引き裂かれたりすることはなく、全ての部分が使用前と同様の状態が維持されている。従って、包装材1は、再度、別の物品あるいは同一物品を包装対象物40として、包装・梱包のために繰り返し使用することができるようになる。
また、使用が終了した包装材1は、本体部11・係合部20を含めて全ての部分が積層気泡シート10によって形成されているため、そのままリサイクルに回すことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る包装材1によれば、積層気泡シート10の対向する一対の係合部20a,20b/20c,20d同士が互いに係合し合うことで、積層気泡シート10の対向する一対の縁部11a,11b/11c,11dが、重ね合わされた状態が保持されるようになっている。
これによって、多数の気泡を有する積層気泡シート10からなる包装材1を、対象物品40を包装して折り重ねた状態で包装材1の縁部同士を係合させることができるようになる。
従って、本実施形態に係る包装材1は、従来のようなヒートシール装置や粘着テープ等の接着手段を必要とすることなく、包装材1の折り重ねた状態を容易かつ確実に保持及び解除することができる、利便性の高い包装材を提供することができる。
また、係合が解除された積層気泡シート10は、引き裂かれたり切断等されることが一切ない、包装材としてそのまま再使用・繰り返し使用することができるようになる。このため、積層気泡シート10を形成する資源の有効利用を図ることができ、エコロジー性に優れた包装材を提供することができる。
[第二実施形態]
次に、本発明に係る包装材の第二の実施形態について、図4,5を参照して説明する。
これらの図に示す本実施形態の包装材は、上述した第一実施形態に係る包装材の変更形態であり、包装材1の本体部11の表面に、自己粘着性シート材30を積層配置したことを特徴とするものである。その他の構成については、第一実施形態の包装材1とほぼ同一である。
従って、第一実施形態と同様の構成部分については、図面中で同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図4は、本発明の第二実施形態に係る自己粘着性シート材を備えた包装材であって、自己粘着性シート材を包装材の縁部から延出させて折返し可能に設けた場合を示している。
同図に示すように、本実施形態に係る包装材1は、包装対象物40を包装する内面側に自己粘着性シート材30が積層配置されている。
自己粘着性シート材は、紙や樹脂フィルム等のシート層に粘着材層を塗布・積層させたもので、粘着材層の粘着材同士を接触させると粘着する生じるものである。
このような自己粘着性(微着性)シート材は、接着剤,粘着剤を使用することなくシート材自体が対象物に貼着可能で、一度貼着すると通常の状態では剥離・脱落しない一方、シート材を端部から捲り剥がすことで容易に剥離することができるものであり、包装対象物40を構成する物品の表面等を保護するために貼付でき、かつ、当該物品の表面等を傷つけることなく容易かつ完全に剥離することができる保護用シート材として好適に用いることができる。
この種の自己粘着性シート材としては、例えばイノアックコーポレーション社製の「ナイベル」(登録商標)などの紙製のシート材が知られている。
また、他の自己粘着性シート材としては、例えばメタロセン触媒を使用して重合させたポリオレフィンを材料として形成されるフィルム、水添ジエン系ランダム共重合体に対してオレフィン系重合体を配合した樹脂組成物から形成されるフィルム、水素系スチレン・ブタジエン系共重合体から形成されるフィルム等によって構成することができる。
本実施形態では、このような自己粘着性シート材30を、包装材1の本体部11の表面に積層配置するとともに、本体部11の一部に、自己粘着性シート材30が露出する貫通窓部12が形成されるようになっている。
そして、この貫通窓部12を介して、自己粘着性シート材30同士が面接触して粘着・接着できるようにしてある。
具体的には、貫通窓部12は、包装材1の本体部11を形成する積層気泡シート10を貫通する窓状(貫通孔状)に形成されており、本実施形態では、図4に示すように、包装材1の本体部11の短手方向の縁部11c,11dの内側近傍に沿って、当該短手方向の半分(図面下半分)に、複数の貫通窓部12が穿設されている。
このような貫通窓部12が備えられることで、本体部11に積層された自己粘着性シート材30が、貫通窓部12を介して接触可能に露出されることになる。
一方、本体部11に積層配置される自己粘着性シート材30は、本体部11よりも長手方向に長く、短手方向にほぼ半分の大きさに形成され、自己粘着性シート材30の長手方向両端が、本体部11の長手方向縁部11c,11dから延出するようになっている。
また、自己粘着性シート材30の本体部11の縁部11c,11dから延出する部分以外の部分については、本体部11の表面に積層され、接着剤や接着テープ(両面テープ),自己粘着性シート材30自体の粘着性によって、本体部11の面状に接着され固定されるようにする。
そして、本体部11の長手方向両端の縁部11c,11dから延出した自己粘着性シート材30が、貫通窓部12が形成された本体部11側に折り返されることにより、貫通窓部12を介して自己粘着性シート材同士30が面接触できるようになっている。
このような自己粘着性シート材30及び貫通窓部12を備えた本実施形態の包装材1では、包装材1で包装対象物40を包装する場合、以下のようになる。
まず、図4(a)に示すように、本体部11の包装面のほぼ半分に自己粘着性シート材30が存在することになり、包装対象物40の表面を自己粘着性シート材30に接着(微着)させることができ、これによって、包装対象物40の表面をより一層保護することができるようになる。
その後、上述した第一実施形態の場合と同様に、本体部11を折り重ねて係合部20を係合させることで、図4(b)に示すように、本体部11を構成する積層気泡シート10によって、包装対象物40を包装することができる。
このとき、図4(b)に示すように、折り返された本体部11の長手方向両端の縁部11c,11dの内側近傍には、貫通窓部12を介して、本体部11に積層された自己粘着性シート材30の一部が露出するようになる。
また、自己粘着性シート材30の長手方向両端が、折り返された本体部11の長手方向両端の縁部11c,11dから延出するようになる。
そして、この自己粘着性シート材30の延出部分を、貫通窓部12が形成された本体部11側に折り返すことにより、折り返された自己粘着性シート材30と、貫通窓部12を介して露出する本体部11に積層された自己粘着性シート材30とが、貫通窓部12を介して互いに面接触することになり、自己粘着特性により粘着・接着される。
これによって、折り返された本体部11の長手方向両端の縁部11c,11dは、折り返された自己粘着性シート材30によって封止・固定され、包装対象物40の包装・梱包が完了する。
貫通窓部12を介した自己粘着性シート材30同士の接着は、狭小な貫通窓部12の面積のみとなるが、自己粘着特性により堅固に接着され、不用意に接着状態が解除・開封されるようなことはない。
また、包装を解除・開封する場合には、貫通窓部12を介した自己粘着性シート材30同士の接着は、狭小な貫通窓部12の面積のみとなるため、一定の力を加えて引っ張ることで、接着状態を解除することができ、包装対象物40の包装・梱包自体は簡単に開封することができる。また、その場合、包装材11が破損・裂傷等することはなく、包装材1はその後も再度の包装に繰り返し使用することができる。
図5は、本発明の第二実施形態に係る自己粘着性シート材を備えた包装材であって、自己粘着性シート材を包装材に対して部分的に固定して物品を包装可能にした場合を示している。同図に示す場合には、包装材1の本体部11に積層配置した自己粘着性シート材30を、本体部11の表面に部分的にのみ接着・固着するようにしてある。
具体的には、図5に示す本実施形態では、自己粘着性シート材30は、包装材1の長手方向に沿った二箇所30a,30bにおいて、点状あるいは狭小な面状に本体部11と接着・固定されるようになっている。
このような自己粘着性シート材30と本体部11の点状乃至狭小な面状の接着は、例えば接着剤やホットメルト等の接着手段、ヒートシーラ等を用いた熱融着によって実現される。
自己粘着性シート材30を本体部11に対して部分的に接着・固定させた包装材1では、図5(b)に示すように、自己粘着性シート材30のみによって包装対象物40を包装することができる。
そして、そのように包装対象物40を包装した自己粘着性シート材30を、図5(c)に示すように、さらに包装材1の本体部11によって包装・梱包することができるようになる。
これによって、自己粘着性シート材30による包装対象物40の包装の自由度が高くなり、包装対象物40を構成する物品を、確実に自己粘着性シート材30によって覆った後に、それを更に包装材1で包装・保護することができる。
従って、包装対象物40を構成する物品の大きさや形状等に応じて、自己粘着性シート材30による包装形態を臨機応変に変化させることができ、利便性・汎用性の高い包装材1として提供することが可能となる。
また、本体部11に対して部分的に接着された自己粘着性シート材30は、本体部11から容易に取り外すことも可能となり、自己粘着性シート材30の除去や新たな自己粘着性シート材30の配置等も簡単に行えるようになる。
なお、以上のような本実施形態では、包装材1に自己粘着性シート材30を積層配置させていたが、上記のような自己粘着性シート材30以外にも、包装材1の本体部11に対して、任意の機能層を積層させることもできる。
例えば、本体部11の内面や外面に金属薄膜層を備えることができる。
このようにすると、金属薄膜層によって包装材1で包装される内部の保温性や遮温性・耐熱性を高めることができ、例えば冷凍食品を包装する保冷用の包装材として使用することができる。
[第三実施形態]
さらに、図6,7を参照して、本発明に係る包装材の第三の実施形態について説明する。
これらの図に示す本実施形態の包装材は、上述した第一,第二実施形態に係る包装材の変更形態であり、包装材1の係合部20の一部を、本体部11の縁部から突出する膨出部21に代えて、本体部11に形成された貫通孔部22とすることを特徴とするものである。その他の構成については、第一,第二実施形態の包装材1とほぼ同一である。
従って、第一,第二実施形態と同様の構成部分については、図面中で同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図6は、本発明の第三実施形態に係る包装材において、係合部を包装材の長手方向の対向する二辺縁部の一側に膨出部、他側に貫通孔部を設けた場合を示している。
また、図7は、同じく本実施形態に係る包装材において、係合部を包装材の全周四辺縁部に、それぞれ膨出部及び貫通孔部を設けた場合を示している。
これらの図に示すように、本実施形態の包装材1は、互いに係合して包装材1の折り曲げ状態を保持する係合部20として、本体部11の縁部から突出する一側又は他側の膨出部21の少なくとも一部に代えて、貫通孔部22を備えるようになっている。
貫通孔部22は、包装材1の本体部11を形成する積層気泡シート10を貫通する孔状に形成されており、本実施形態では、図6,7に示すように、包装材1の本体部11の、膨出部21が形成された縁部と対向する縁部11a,11b,11c,11dの内側近傍に沿って、対向する膨出部21と対応する位置に、本体部11を貫通した貫通孔として複数の貫通孔部22が穿設されている。
貫通孔部22は、対応する膨出部21の膨大部を折り曲げた状態で通過させることができ、かつ、膨大部に連続する細い基部がそのまま通過・挿入が可能な大きさに開口するようになっている。
これによって、対応する膨出部21の膨大部の部分が貫通孔部22を通過し、通過後に元の状態(形状)に復元して広がることで、膨大部が貫通孔部22から脱落不能なストッパとして機能し、膨出部21と貫通孔部22が係合することになる。
また、膨出部21の膨大部を折り曲げたり撓ませることで貫通孔部22から抜き取ることで、膨出部21と貫通孔部22の係合は解除することができる。
このような貫通孔部22が備えられることで、複数の各貫通孔部22に、対応する各膨出部21が通過・係合することにより、本体部11の対向する一対の縁部の重ね合わされた状態が保持されるようになる。
また、図7(b)に示すように、本体部11の短手方向の縁部11c,11dに係合部20c,20dとして、膨出部21・貫通孔部22が設けてある場合には、各係合部20c,20dを構成する膨出部21と貫通孔部22が、縁部11c,11dが半折りされた状態で重ね合わされ、互いに係合することになる。この場合には、膨出部21を本体部11側に折り返して、貫通孔部22を通過・係合させるようにする。
なお、貫通孔部22は、本実施形態では、図6,7に示すように、矩形状の貫通孔としてあるが、膨出部21が通過可能で、かつ、脱落不能に係止できる大きさと形状であれば、貫通孔部22の形状・大きさは特に限定されない。
また、貫通孔部22として、上述した第二実施形態に係る貫通窓部12を、貫通孔部22と兼用させることもできる。
以上のような本実施形態に係る包装材1によれば、本体部11の縁部から突出する膨出部21に代えて、本体部11の縁部に穿設された貫通孔部22によって係合部20の一部を構成することができ、これによっても、上述した第一,第二実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
膨出部21に代えて貫通孔部22とすることにより、膨出する突出形状をなす膨出部21と比較して、本体部11を貫通する孔である貫通孔部22は、製造工程が簡素化でき、また、包装材1を構成する積層気泡シート10の使用面積(使用量)を少なくすることができ、材料の節約・省エネルギー化が図られるというメリットがある。
[積層気泡シート]
次に、以上のような第一乃至第三の実施形態に係る包装材1を構成するシート材として好適な積層気泡シートについて説明する。
本実施形態の包装材1は、上述のように、本体部11及び係合部20を構成する全ての部分が、ポリエチレンフィルムからなる積層気泡シート10を用いて一体的に形成される。
ここで、積層気泡シート10の材料としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)を含むポリオレフィンを用いることができる。
なお、上述した第一乃至第三実施形態で示した通り、包装材1は、本体部11の縁部から一体的に突出する係合部20(膨出部21)を備えており、相手側の係合部20と係合・解除する際に、膨出部21の膨大部や基部が折り曲げられたり撓まされたりした後、元の状態(形状)に復元される係脱動作が繰り返されることになる。
この場合、膨出部21には一定の強度(腰)と、一定の柔らかさ(柔軟性)を備えることが好ましく、その場合には、ポリプロピレン(PP)入りの積層気泡シート10とすることが好ましい。
この種のポリプロピレン製の積層気泡シートとしては、例えば川上産業株式会社の「ピーフォー」(登録商標)などのシートを用いることが好ましい。
また、ポリエチレンフィルムを用いて積層気泡シート10を形成する場合、その積層気泡シート10を構成するポリエチレンフィルムの材料となるポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、直鎖状超低密度ポリエチレン(LVLDPE)、エチレン−酢酸ビニル重合体などが例示できる。また、これらの材料を任意に混合して用いてもよい。
また、ポリエチレンフィルムの材料となる樹脂組成物には、包装材1の用途に応じて、非ハロゲン系の高級脂肪酸、高級脂肪族アミド、金属せっけん、グリセリンエステル等の滑剤、等のアンチブロッキング剤、フェノール系、りん系、BHT等の酸化防止剤、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、HALS等の紫外線吸収剤、タルク、珪藻土、マイカ等の無機・有機充填剤、帯電防止剤、界面活性剤などを添加することができる。
包装材1の全ての部分を、このようなポリエチレン,ポリプロピレン製のフィルムからなる積層気泡シート10を用いて形成することで、包装材1に収納された物品全体が積層気泡シート10によって覆われることになり、落下や外部から衝撃等から有効に保護され、収納物品の破損等が確実に防止される。
また、包装材内に対象物品をそのまま包装し、係合部20を係合させるだけで包装・梱包作業が完了することになるため、煩雑な包装作業や梱包作業等も不要となる。
また、物品の上下左右全体が積層気泡シート10によって保護された状態となるので、物品を包装した包装材1を複数積み重ねて収納したり、載置面に複数並べて載置・収納することも可能となり、安全かつ効率的な物品の収納・運搬が行えるようになる。
また、ポリエチレン,ポリプロピレン製のフィルムからなる積層気泡シート10は、一般に無色透明,有色透明,半透明のシートであり、積層気泡シート10からなる包装材1は包装した内部が外側から透視可能となるため、包装材1により包装した物品の有無や外観等が一目で分かり、物品の包装・梱包漏れ,物品の間違い等も確実に防止できるようになる。
また、包装材1の全体が積層気泡シート10で構成されることで、例えば、包装材1が使用される場合において、布や紙で形成された従来の包装材・包装材などと比較して、水分や油、汚れ等に強いものとすることができ、また、包装材1の使用後においても、他の部材等の分離や除去等が必要なく、包装材1はそのまま再度包装・梱包に使用でき、また、包装材1を廃棄する場合にも、簡単に資源リサイクルに回すことができる。
図8は、本実施形態に係る包装材1を構成する積層気泡シート10の例を模式的に示す説明図であり、(a)は二層気泡シート10Aの、(b)は三層気泡シート10Bの概略要部斜視図である。
本実施形態に係る包装材1には、図8(a)に示す二層気泡シート10A、図6(b)に示す三層気泡シート10Bのいずれも用いることができる。
二層気泡シート10Aは、中空状に膨出する多数の気泡となるキャップ10−1が形成されたキャップフィルム10−2と、キャップフィルム10−2のキャップ開口側に積層されるバックフィルム10−3とを備える二層構造の積層気泡シート10である。
三層気泡シート10Bは、上述した二層構造の積層気泡シート10に対して、さらに三層目のライナーフィルム10−4を積層したもので、図8(b)に示すように、キャップ10−1が形成されたキャップフィルム10−2の、バックフィルム10−3が積層される面と反対側のキャップ膨出側に、ライナーフィルム10−4を積層した三層構造の積層気泡シート10である。
本実施形態の包装材1は、積層気泡シート10の縁部に係合部20を一体的に形成できるものであれば、二層気泡シート10A、三層気泡シート10Bのいずれを用いても良い。
[包装材の製造方法]
次に、本実施形態に係る包装材1の製造方法について、図9及び図10を参照して説明する。
図9は、積層気泡シートの製造装置の一例を示す説明図であり、本実施形態の包装材1に用いる積層気泡シート10は、この図に示すような製造装置5を用いて製造することができる。
ここで、製造装置5で製造する積層気泡シート10の一例として、図8(b)に示した三層の積層構造のシートを例にとって説明する。
積層気泡シート10の各層の材料の一例を挙げると、例えば、下記のものを用いることができるが、これに限定されない。
ライナーフィルム10−4:LDPE及び/又はLLDPE
キャップフィルム10−2:約30%のHDPE、残りはLDPE及び/又はLLDPE
バックフィルム10−3:約30%のHDPE、残りはLDPE及び/又はLLDPE
製造装置5は、三層の積層構造に対応する三つのフラットダイ51〜53と、成形ロール55と、三つの押圧ロール56〜58を備えている。
三つのフラットダイ51〜53は、それぞれ前述した樹脂材料を所定の厚みで押し出すことによって、フラット状のキャップフィルム10−2,バックフィルム10−3、及びライナーフィルム10−4が連続的に供給される。
キャップフィルム用のフラットダイ51から供給されたフラット状のキャップフィルム10−2は、成形ロール55に供給される。
成形ロール55には、外周面に多数のキャビティ孔551が設けられている。
各キャビティ孔551は、図示しない真空ポンプにつながっており、キャビティ孔551を真空吸引することにより、キャップフィルム10−2に中空状に膨出する多数のキャップ10−1が形成される。
キャップ10−1が形成されたキャップフィルム10−2は、成形ロール55と押圧ロール56との間で、バックフィルム用のフラットダイ52から供給されるバックフィルム10−3と積層され、熱融着により一体化される。
その後、押圧ロール57と押圧ロール58との間で、ライナーフィルム用のフラットダイ53から供給されるライナーフィルム10−4が、キャップフィルム10−2のキャップ膨出側に積層され、熱融着により一体化される。
これにより、包装材1を構成する袋本体11を形成する素材となる原反状態の積層気泡シート10(10B)が得られる。
図10は、本実施形態に係る包装材1を構成する形成・製造工程の一例を模式的に示した説明図である。
同図に示すように、包装材1は、図9で示したように製造された原反状態とされた積層気泡シート10が、搬送ライン上で裁断機6に搬送される。
そして、裁断機6によって積層気泡シート10の所定の縁部が裁断加工されて係合部20が形成される。
その後、係合部20が形成された積層気泡シート10が、本体部11として設定された所定の長さ(大きさ)に切断されることにより、包装材1が完成する。
以上、本発明の包装材について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る包装材は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、包装材によって包装・梱包される包装対象物として、例えば自動車のバンパーのような長尺形状の物品を例示したが、本発明に係る包装材において、包装対象物の種類や形状・大きさは特に限定されるものではない。従って、包装材の大きさや形状も、包装対象物に応じて任意に設定することが可能である。
本発明は、積層気泡シートを用いて形成される包装材に適用され、特に、包装材の縁部同士を重ね合わせた状態で物品を包装・梱包するのに用いられる包装材に好適に利用可能である。
1 包装材
10 積層気泡シート
10A 二層気泡シート
10B 三層気泡シート
11 本体部
11a,11b,11c,11d 縁部
12 貫通窓部
20(20a,20b,20c,20d) 係合部
21(21a,21b,21c,21d) 膨出部
22(22a,22b,22c,22d) 貫通孔部
30 自己粘着性シート材
40 包装対象物

Claims (5)

  1. 中空状に膨出する多数の気泡を備えた積層気泡シートにより形成される包装材であって、
    前記積層気泡シートで形成された本体部と、
    この本体部の対向する一対の縁部に一体的に形成された、当該一対の縁部が重ね合わされたときに、互いに係合して当該一対の縁部が重ね合わされた状態を保持する一対の係合部と、を備え、
    前記一対の係合部が、前記一対の縁部のうち、一側の縁部に沿って所定間隔に突設された複数の一側膨出部と、他側の縁部に沿って所定間隔に突設された複数の他側膨出部とを備え、一側及び他側の各膨出部が、対向する相手側の隣接する膨出部間に位置するように配置され、
    前記一側及び他側の各膨出部が、対向する相手側の隣接する膨出部間に係合することにより、前記一対の縁部の重ね合わされた状態が保持されることを特徴とする包装材。
  2. 前記本体部が矩形状に形成され、
    前記一対の係合部が、前記矩形状の本体部の四辺の縁部のうち、少なくとも一組の対向する一対の縁部に設けられた請求項1記載の包装材。
  3. 前記一側及び/又は他側膨出部の各膨出部が、同一形状に形成された請求項1又は2記載の包装材。
  4. 前記本体部の表面に、自己粘着性シート材が積層配置されるとともに、
    当該本体部の一部に、前記自己粘着性シート材が露出する貫通窓部が形成され、
    前記本体部の縁部から延出した前記自己粘着性シート材が、前記貫通窓部が形成された本体部側に折り返されることにより、当該貫通窓部を介して前記自己粘着性シート材同士が面接触する請求項1乃至3のいずれか一項記載の包装材。
  5. 前記一側又は他側膨出部の少なくとも一部に代えて、
    前記一対の縁部のうち、一側又は他側の縁部に沿って、対向する前記他側又は一側膨出部の各膨出部に対応する位置に、前記本体部を貫通して形成された複数の貫通孔部を備え、
    この複数の各貫通孔部に、前記他側又は一側膨出部の対応する各膨出部が係合することにより、前記一対の縁部の重ね合わされた状態が保持される請求項1乃至4のいずれか一項記載の包装材。
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