JP2019021995A - アンテナ装置およびノイズ低減方法 - Google Patents

アンテナ装置およびノイズ低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】基板と放熱板の接する面積が大きい場合にも、アンテナへのノイズの影響を抑制することができるアンテナ装置を提供する。【解決手段】アンテナ装置を、基板1と、アンテナ2と、放熱板3と、スロット4を備える構成とする。基板1は、無線信号を処理する。アンテナ2は、基板1に形成され無線信号を送受信する。放熱板3は、基板1と平面で対向し、基板1上の熱源から生じる熱を拡散する。スロット4は、基板1上のノイズ源となる素子の近傍において放熱板3に形成されている。また、スロット4は、長軸方向とノイズ源から放射されるノイズの方向とが非平行である部分を含み、長軸方向の長さが無線信号の半波長の長さとなるように形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、ノイズの低減技術に関するものであり、特に、放熱部を介してアンテナに飛び込むノイズを低減する技術に関するものである。
近年、ホームルータ等の無線通信装置の動作速度や通信速度の高速化が進んでいる。それに伴い、無線通信装置を構成する半導体装置等から出る発熱量も増加している。発熱量が増加すると、半導体装置等の動作の異常が生じる恐れがある。
無線通信装置に用いられている基板が大きい場合は、半導体装置等から生じた熱が基板全体に拡散することで、発熱が問題にならないこともある。しかし、近年の無線通信装置は、高速化と同時に小型化も進んでいるため、基板の小型化も進んでいる。そのため、熱対策が必須となっている。
熱対策として、放熱板金、すなわち、放熱用の平面状の金属板が搭載されることがある。放熱板金によって熱対策を行う場合には、例えば、基板上の熱源となる半導体装置等に熱伝導シートを貼り付け、熱伝導シートと放熱板金を接触させることで放熱が行われる。また、半導体装置等から生じた熱を、熱伝導シートを介して放熱板金で拡散して放熱するため、放熱板金は、熱を放出しやすいように可能な限り大きいことが望ましい。
また、アンテナの近傍に金属板を用いた場合には、金属板に生じる電流がアンテナに流れ、ノイズとなる恐れがある。ノイズがアンテナに飛び込むと、無線通信装置の受信感度が劣化し、通信性能の低下が生じうる。そのため、小型化された無線通信装置において、アンテナへの影響を抑制する技術の開発が行われている。そのような、アンテナへの影響を抑制する技術としては、例えば、特許文献1のような技術が開示されている。
特許文献1は、無線装置におけるアンテナ性能の劣化を抑える技術に関するものである。特許文献1の無線装置は、アンテナと、基板と、基板等を支持し、基板と平面で接する金属板を備えている。特許文献1の無線装置の金属板には、アンテナ素子近傍においてアンテナ素子と並走する方向にスロットが形成されている。特許文献1は、そのような構成とすることで、金属板の電流の向きを変化させ、アンテナ素子の性能の劣化を低減することができるとしている。
特開2013−106320号公報
しかしながら、特許文献1の技術は次のような点で十分ではない。特許文献1では、アンテナとスロットの方向を一致させることで、アンテナによって金属板に流れる電流の向きを変化させアンテナへの影響を抑制している。しかし、冷却を十分に行うために放熱板を、基板全面を覆う規模で形成した場合に、高周波回路等のノイズ源から放熱板に放射されるノイズが放熱板を拡散し、アンテナにノイズが飛び込む恐れがある。しかし、特許文献1のアンテナと平行なスロットでは、ノイズ源から放射されるノイズを遮断することはできない。よって、ノイズ源から放射されたノイズがアンテナに飛び込むと通信特性が大きく低下する恐れがある。そのため、特許文献1の技術は、基板上のノイズ源の近傍に放熱板を有するような構成において、アンテナへの影響を抑制する技術としては十分ではない。
本発明は、上記の課題を解決するため、ノイズ源近傍において放熱板に生じるノイズのアンテナへの影響を抑制することができるアンテナ装置を提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、本発明のアンテナ装置は、基板と、アンテナと、放熱板と、スロットを備えている。基板は、無線信号を処理する。アンテナは、基板に形成され無線信号を送受信する。放熱板は、基板と平面で対向し、基板上の熱源から生じる熱を拡散する。スロットは、基板上のノイズ源となる素子の近傍において放熱板に形成されている。また、スロットは、長軸方向とノイズ源から放射されるノイズの方向とが非平行である部分を含み、長軸方向の長さが無線信号の半波長の長さとなるように形成されている。
本発明のノイズ低減方法は、無線信号を処理する基板と、基板に形成され無線信号を送受信するアンテナと、基板と平面で対向し、基板上の熱源から生じる熱を拡散する放熱板と有するアンテナ装置における方法である。本発明のノイズ低減方法は、基板上のノイズ源となる素子の近傍において放熱板にスロットを形成する。本発明のノイズ低減方法は、長軸方向とノイズ源から放射されるノイズの方向とが非平行である部分を含み、長軸方向の長さが無線信号の半波長の長さとなるようにスロットを形成する。本発明のノイズ低減方法は、ノイズ源から放熱板に放射されるノイズをスロットに集中させる。
本発明によると、ノイズ源近傍において放熱板に生じるノイズのアンテナへの影響を抑制することができる。
本発明の第1の実施形態の構成の概要を示す図である。 本発明の第2の実施形態の構成の概要を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態の構成の概要を示す斜視図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置において、ノイズ源から放射されるノイズの方向を模式的に示した図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置の構成の例を示す斜視図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションの計算結果を示す図である。 放熱板金を備えない構成のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションの計算結果を示す図である。 放熱板金を備えない構成のアンテナ装置の例を示す平面図である。 本発明の第2の実施形態のアンテナ装置において、ノイズ源から放射されるノイズの方向を模式的に示した図である。 本発明の第2の実施形態のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションの計算結果を示す図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置の放熱板金に流れる高周波電流の分布を模式的に示した図である。 本発明の第2の実施形態のアンテナ装置の放熱板金に流れる高周波電流の分布を模式的に示した図である。 本発明の第3の実施形態の構成の概要を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態の構成の概要を示す斜視図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置におけるスロットとノイズ源から放射されるノイズの方向を模式的に示した図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションの計算結果を示す図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置におけるノイズ源から放射されるノイズの方向を模式的に示した図である。 本発明と対比した構成のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションの計算結果を示す図である。 本発明の第3の実施形態のアンテナ装置におけるノイズ源から放射されるノイズの方向の例を模式的に示した図である。 本発明の第3の実施形態のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションの計算結果の例を示す図である。 本発明の第3の実施形態のアンテナ装置におけるノイズ源から放射されるノイズの方向の例を模式的に示した図である。 本発明の第3の実施形態のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションの計算結果の例を示す図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態のアンテナ装置の構成の概要を示したものである。本実施形態のアンテナ装置は、基板1と、アンテナ2と、放熱板3と、スロット4を備えている。基板1は、無線信号を処理する。アンテナ2は、基板1に形成され無線信号を送受信する。放熱板3は、基板1と平面で対向し、基板1上の熱源から生じる熱を拡散する。スロット4は、基板上のノイズ源となる素子の近傍において放熱板3に形成されている。また、スロット4は、長軸方向とノイズ源から放射されるノイズの方向とが非平行である部分を含み、長軸方向の長さが無線信号の波長の半波長となるように形成されている。
本実施形態のアンテナ装置は、基板1のノイズ源となる素子の近傍において放熱板3にスロット4を有している。そのため、本実施形態のアンテナ装置において、基板1のノイズ源から放射されたノイズの少なくとも一部は、ノイズ源の近傍にあるスロット4で吸収されるので、アンテナ2に伝わるノイズを低減することができる。そのため、本実施形態のアンテナ装置は、基板1上のノイズ源と放熱板3が重なるような場合にも、放熱板2に放射されるノイズによるアンテナ3への影響を抑制することができる。その結果、本実施形態のアンテナ装置は、ノイズ源近傍において放熱板に生じるノイズのアンテナへの影響を抑制することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図2は、本実施形態のアンテナ装置の構成の概要を示す平面図である。また、図3は、本実施形態のアンテナ装置の構成の概要を示す斜視図である。本実施形態のアンテナ装置は、装置基板11と、放熱板金12と、アンテナ13と、スロット14を備えている。
本実施形態のアンテナ装置は、2.4GHz帯の信号によって無線通信を行う無線通信装置に用いられる。無線信号の周波数帯は、2.4GHz以外であってもよい。無線通信装置は、例えば、無線LAN(Local Area Network)方式の通信を行うホームルータとして構成されている。アンテナ装置は、無線信号による通信を行う装置であれば、他の無線通信装置に用いてもよい。
装置基板11は、アンテナ13を介して無線通信を行うアンテナ装置用の電子基板である。装置基板11には、無線信号の処理を行う半導体装置等が実装され、回路パターンが形成されている。半導体装置等や回路パターンは、ノイズ源、すなわち、ノイズの発生源と成りうる。ノイズ源となる半導体装置は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などの高周波で動作する半導体装置が該当する。また。各半導体装置を接続する配線も、ノイズ源と成りうる。本実施形態の装置基板11は、第1の実施形態の基板1に相当する。
放熱板金12は、装置基板11に実装された半導体装置等から生じる熱を拡散し、放熱する機能を有する。放熱板金12は、熱伝導性を有する金属の板を用いて形成されている。放熱板金12は、例えば、約2mmの板として形成されている。放熱板金12は、平面状の部材として形成され、放熱の対象となる半導体装置等に貼り付けられた放熱シートを介して熱源と接する。放熱板金12は、装置基板11と平面どうしで対向し、放熱板金12と装置基板11の間隔は、例えば、約2mmとして設定されている。放熱板金12と、装置基板11の間隔は、装置基板11上に実装されている素子の高さと、放熱シートの厚みに基づいて設定される。また、放熱板金12は、装置基板11のほぼ全面を覆うように備えられている。本実施形態の放熱板金12は、第1の実施形態の放熱板3に相当する。
アンテナ13は、アンテナ装置が無線通信を行う際に用いるアンテナ素子である。アンテナ13は、装置基板11上に形成されている。アンテナ13は、装置基板11の配線と同じ材質の導電材によって形成されている。アンテナ13は、装置基板11とは別に形成されたアンテナ素子が装置基板11上に実装されたものであってもよい。本実施形態のアンテナ13は、2.4GHzの無線信号の送受信を行う。アンテナ13が送受信する無線信号の周波数帯は、2.4GHz以外の周波数帯であってもよい。本実施形態のアンテナ13は、第1の実施形態のアンテナ2に相当する。
スロット14は、放熱板金12に形成されている。スロット14は、装置基板11に実装された半導体装置等から放射されたノイズの放熱板金12での拡散を抑制する機能を有する。スロット14がノイズの拡散を抑制することが、アンテナ13へのノイズの飛び込み量を低減することができる。
スロット14は、装置基板11のノイズ源の近傍に対応する放熱板金12の位置に形成されている。スロット14は、ノイズ源近傍に放熱板金12の両面に開口部を有するように形成されている。ノイズ源近傍とは、例えば、装置基板11および放熱板金12の平面に垂直な方向から、装置基板11を見たときに、ノイズ源とスロット14の少なくとも一部が重なる領域のことをいう。放熱板金12上において、高周波電流の電流値が高い領域をノイズ源近傍とみなしてもよい。また、スロット14は、ノイズ源の中心と位置にスロット14の中心が一致するように形成されていることが望ましい。スロット14は、ノイズの方向とスロット14の長軸方向が直交するように形成されている。ノイズ源から放射されるノイズの方向は、実測によって計測される。ノイズ源が配線パターンの場合には、配線の長辺方向をノイズの方向とみなしてもよい。
スロット14の長軸方向の長さは、アンテナ装置が使用する無線帯域の半波長に相当するように設定されている。例えば、アンテナ13が2.4GHz帯に無線信号の送受信を行うとき、スロット14の長軸方向の長さは、約60mmとして設定される。スロット14の短軸方向の長さは、例えば、3mmとなるように設定される。短軸方向のスロットの長さは、放熱板金12にスロット14の穴を形成できる幅であれば3mm以外であってもよい。また、短軸方向の長さによって、長軸方向の長さの微調整が行われてもよい。無線信号の周波数帯が2.4GHz帯とは異なる場合には、周波数帯に合わせた半波長に相当するスロットが形成される。また、本実施形態のスロット14は、第1の実施形態のスロット4に相当する。
本実施形態のアンテナ装置において、装置基板11のノイズ源から生じるノイズの放熱板金12上での拡散を抑制する動作について説明する。
始めにスロットが形成されていない放熱板金を用いた場合おけるノイズの影響について説明する。図4は、放熱板金上にスロットが形成されていないアンテナ装置の構成の例を示した平面図である。また、図5は、図4と同様の構成のアンテナ装置の斜視図である。図4および図5のアンテナ装置は、放熱板金上にスロットが形成されていないため、装置基板のノイズ源から放熱板金上に放射されたノイズは、低減されることなく放熱板金上を拡散する。そのため、放熱板金上を拡散した強いノイズがアンテナに飛び込む恐れがある。
図6は、図4および図5におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションのシミュレーションによる計算結果の例を示している。また、図7は、放熱板金を備えていないアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションのシミュレーションによる計算結果の例を示している。図7は、図8に示すような装置基板上の放熱板金を備えていない構成のアンテナ装置をモデルとしてシミュレーションを行った際の結果である。
図6と図7を比較すると、図6では放熱板金を装置基板上に備えることで、無線LAN2.4GHz帯(2400MHz〜2484MHz)におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションが20dB程度、劣化していることがわかる。そのため、放熱板金を形成した図4および図5のようなアンテナ装置の場合には、ノイズ源からのノイズが放熱板金を伝わってアンテナに飛び込み易くなる。
次に本実施形態のアンテナ装置におけるノイズの拡散の低減効果について説明する。図9は、本実施形態のアンテナ装置においてアンテナとノイズ源のアイソレーションをシミュレーションで計算する際の構成を示したものである。図9に示すように、ノイズ源から放射されたノイズの向きは、スロット14の長軸方向に直交しているものとする。また、スロット14は、長軸方向が2.4GHz帯の半波長に相当する約60mm、短軸方向は3mmとなるように設定されている。図10は、本実施形態のアンテナ装置におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションをシミュレーションで計算した際の結果を示している。
図10と図6を比較すると、本実施形態のアンテナ装置を示す図10では、図6と比較してアイソレーションが大幅に改善している。図10におけるアイソレーションの計算結果において、2.4GHz帯のアイソレーションは、放熱板金がない構成の場合の図7とほぼ同様の−70デシベル程度である。これらの結果より、本実施形態のアンテナ装置は、スロット14をノイズ源近傍にノイズの方向と長軸が直交するように有することで、放熱板金12を大きくして放熱性を向上させてもノイズの影響を抑制することができる。そのため、本実施形態のアンテナ装置を用いることで、ノイズを抑制しつつ放熱性を向上させることで、無線通信装置を安定的に動作させつつ、通信特性を向上させることができる。
次に、本実施形態のアンテナ装置において放熱板金12の装置基板11側の面に流れる高周波電流について説明する。図11は、図4および図5の構成のアンテナ装置の放熱板金、すなわち、スロットが形成されていない放熱板金において装置基板側の面に流れる高周波電流の強さの分布を模式的に示したものである。また、図12は、本実施形態のアンテナ装置において放熱板金12の装置基板11側の面に流れる高周波電流を強さの分布を模式的に示したものである。また、図11では、ノイズ源付近が最も高周波電流が強く、その電流が放熱用板金全体に拡散している。一方で、本実施形態の例を示す図12では、ノイズ源付近の高周波電流が最も強いものの、そこからスロット14部分に高周波電流が集中し、放熱板金12全体には拡散していない。そのため、ノイズが放熱板金12を伝ってアンテナ飛び込む量を抑えることができるので、図7に示したようにアイソレーションが改善される。
本実施形態のアンテナ装置は、装置基板11のノイズ源の位置の近傍に、ノイズの方向と長軸が垂直となるようにスロット14を形成している。そのため、ノイズ源から放射されたノイズをスロット14に集中させて拡散を抑止することができるので、アンテナ13に飛び込むノイズの影響を抑制することができる。そのため、本実施形態のアンテナ装置は、装置基板11上の高周波回路等のノイズ源と放熱板金12の位置が重なるような構成においても、放熱板金12に放射されるノイズの拡散を抑制しアンテナへの飛び込みを抑制することができる。その結果、本実施形態のアンテナ装置は、ノイズ源近傍において放熱板金12すなわち放熱板に生じるノイズのアンテナへの影響を抑制することができる。
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について図を参照して詳細に説明する。図13は、本実施形態のアンテナ装置の構成の概要を示す平面図である。また、図14は、本実施形態のアンテナ装置の構成の概要を示す斜視図である。本実施形態のアンテナ装置は、装置基板11と、放熱板金21と、アンテナ13と、スロット22を備えている。本実施形態のアンテナ装置は、第2の実施形態と同様に2.4GHz帯の信号によって無線通信を行う無線通信装置に用いられる。無線信号の周波数帯は、2.4GHz以外であってもよい。
第2の実施形態のアンテナ装置は、装置基板11上のノイズ源から放射されるノイズの方向に長軸方向が直交するスロットを備えている。本実施形態のアンテナ装置は、放熱板金21上に2方向に長軸方向を有するスロット22を有し、ノイズの方向が特定できない場合にもノイズの拡散を抑制できることを特徴とする。また、本実施形態のアンテナ装置は、2方向に長軸を有することで、ノイズ源から放射されるノイズの方向が複数の方向の場合にも、ノイズの拡散を抑止することができる。
本実施形態のアンテナ装置の構成について説明する。本実施形態の装置基板11およびアンテナ13の構成と機能は、第2の実施形態の同名称の部位と同様である。また、本実施形態の放熱板金21は、第2の実施形態の放熱板金12と同様の機能を有し、材質や外形等も同様である。本実施形態の放熱板金21は、形成されているスロットの形状が第2の実施形態のスロット14と異なる。
スロット22は、放熱板金21上に形成されている。スロット22は、互いに方向の異なる長軸を有する2本のスロットが組み合わされて形成されている。本実施形態では2本のスロットは、直交している。それぞれのスロットの長軸方向の長さは、無線信号の周波数の半波長に対応するように形成されている。すなわち、2.4GHzの周波数帯の無線信号の場合には、長軸方向の長さは、約60mmとして設定される。短軸方向は、第2の実施形態のスロットと同様に設定される。また、図13および図14のように2本のスロットのうちそれぞれのスロットの一部が屈曲していてもよい。スロットの一部を屈曲させる場合には、屈曲部の両側の長さの合計が無線信号の周波数の半波長に対応するように設定される。スロット22を形成する2本のスロットは、屈曲部を持たなくてもよい。
本実施形態のアンテナ装置において、装置基板11のノイズ源から生じるノイズの放熱板金21上での拡散を抑制する動作について説明する。
始めに、1方向のみに長軸方向を有するスロットを有する放熱板金を有する構成において、スロットの方向と、ノイズの方向が一致している場合の例について説明する。図15は、1方向のみに長軸方向を有するスロットを有する放熱板金を有する構成において、スロットの方向と、ノイズの方向が一致、すなわち、平行である場合の例を示した図である。図16は、図15の構成におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションのシミュレーションによる計算結果の例を示している。また、図17は、図15とノイズの方向が同じで、スロットが形成されていない構成の例を示している。図18は、図17の構成におけるアンテナとノイズ源のアイソレーションのシミュレーションによる計算結果の例を示している。図16と図18を比較すると、図16のようにスロットを有する場合においても、2.4GHz帯でのアイソレーションは、−60から−50dB程度であり、図18のようにスロットが無い場合と比べて、アイソレーションの改善効果は無いことがわかる。
次に、本実施形態のアンテナ装置において図19のように、図15や図17とノイズの方向が同じ場合におけるアンテナとノイズ源とのアイソレーションについて説明する。図20は、ノイズの方向が図19のような場合における本実施形態のアンテナ装置のアンテナとノイズ源とのアイソレーションのシミュレーション結果を示したものである。
図20と、図16および図18を比較すると、本実施形態の放熱板金21のように2方向のスロットを有する構造では、アンテナとノイズ源の間のアイソレーションは。2.4GHz帯で−75dB程度まで大きく改善している。本実施形態のアンテナ装置では、一方のスロットとノイズの方向が一致した場合であっても、もう一方のスロットによってノイズの拡散が防止されるため、アイソレーションが大きく改善される。
図21は、本実施形態のアンテナ装置で図19とはノイズの方向が直交する向きの例を模式的に示している。また、図22は、ノイズの方向が図21の向きであるときのアンテナとノイズ源の間のアイソレーションのシミュレーション結果を示している。図22と、図16および図18を比較すると、本実施形態の2方向のスロットを有する構造では、図21のようなノイズの向きであってもアンテナとノイズ源の間のアイソレーションは、2.4GHz帯で−75dB程度まで大きく改善している。
本実施形態のアンテナ装置では、ノイズの向きが図19と図21のいずれの向きに該当しない場合であっても、ノイズの向きは2本のスロットの両方と非平行になるのでノイズの拡散は、2本のスロットによって抑止される。よって、本実施形態のアンテナ装置は、ノイズの向きがどのような方向であってもアイソレーションの改善効果が期待できる。そのため、本実施形態のアンテナ装置は、ノイズ源のノイズの向きが未知の場合やノイズの向きが複数であってもアンテナとノイズ源の間のアイソレーションを改善することができる。その結果、本実施形態のアンテナ装置は、ノイズの向きがどのような方向であってもアンテナへのノイズの飛びこみを低減し、アンテナ特性を良好に保つことができる。
また、スロット22は、2つのスロットが直交していれば、装置基板11および放熱板金21の各辺に対して、スロットの向きが斜め方向であってもよい。
本実施形態のアンテナ装置は、第2の実施形態のアンテナ装置と同様の効果を有する。また、本実施形態のアンテナ装置は、直交する2方向に長軸を有するスロット22を備えているので、ノイズ源から放射されるノイズの方向に関わらずに、ノイズを吸収することができる。そのため、本実施形態のアンテナ装置は、ノイズ源から放射されるノイズの方向が不明な場合や、単数または複数のノイズ源から複数の方向にノイズが放射される場合においても、アンテナへのノイズの飛び込みを抑制することができる。
第2および第3の実施形態のアンテナ装置では、それぞれ1組ずつ連続的に形成されているスロットを備えているが、複数の組のスロットを備えていてもよい。複数の組のスロットを放熱板金上に形成する場合には、スロットどうしが互いに重ならないように配置する。例えば、複数のノイズ源が存在する場合に、各ノイズ源近傍にスロットをそれぞれ配置することで、ノイズの拡散をより低く抑えることができる。
1 基板
2 アンテナ
3 放熱板
4 スロット
11 装置基板
12 放熱板金
13 アンテナ
14 スロット
21 放熱板金
22 スロット

Claims (10)

  1. 無線信号を処理する基板と、
    前記基板に形成され前記無線信号を送受信するアンテナと
    前記基板と平面で対向し、前記基板上の熱源から生じる熱を拡散する放熱板と、
    前記基板上のノイズ源となる素子の近傍において前記放熱板に形成され、長軸方向と前記ノイズ源から放射されるノイズの方向とが非平行である部分を含み、前記長軸方向の長さが前記無線信号の半波長の長さとなるように形成されたスロットと
    を備えることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記スロットの前記長軸方向は、前記ノイズ源から放射されるノイズの方向と直交する向きに設定されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記スロットは、互いに異なる2方向に長軸を有するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記互いに異なる2方向の長軸は、直交していることを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記スロットは、一部が屈曲し、屈曲部の両側の長さの合計が前記無線信号の波長の半波長であることを特徴とする請求項3または4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記スロットの中心部は、前記ノイズ源の中心と一致するように形成されていることを特徴とする請求項1から5いずれかに記載のアンテナ装置。
  7. 前記スロットは、前記放熱板に複数、形成されていることを特徴とする請求項1から6いずれかに記載のアンテナ装置。
  8. 無線信号を処理する基板と、
    前記基板に形成され前記無線信号を送受信するアンテナと、
    前記基板と平面で対向し、前記基板上の熱源から生じる熱を拡散する放熱板と
    を有するアンテナ装置において、
    前記基板上のノイズ源となる素子の近傍において前記放熱板に、長軸方向と前記ノイズ源から放射されるノイズの方向とが非平行である部分を含み、前記長軸方向の長さが前記無線信号の半波長の長さとなるようにスロットを形成し、
    前記ノイズ源から前記放熱板に放射される前記ノイズを前記スロットに集中させることを特徴とするノイズ低減方法。
  9. 前記スロットの前記長軸方向を、前記ノイズ源から放射されるノイズの方向と直交する向きに設定することを特徴とする請求項8に記載のノイズ低減方法。
  10. 前記スロットを、互いに異なる2方向に長軸を有するように形成することを特徴とする請求項8に記載のノイズ低減方法。
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