JP2019021202A - 移動ロボットの制御装置と制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
障害物のうち移動障害物を特定する移動障害物特定部と、
移動障害物の位置と運動状態を表わす状態データを取得する状態取得部と、
状態データに基づいて、移動障害物を複数のカテゴリーのいずれかに分類する分類部と、を備え、
複数のカテゴリーには、移動ロボットとの衝突回避に関して対処不要と対処要が含まれ、
移動障害物が対処要に分類された場合に、移動障害物との衝突を避けるための衝突回避処理により移動ロボットの移動を制御する制御部を備える。
移動ロボットに設けた障害物センサにより、移動ロボットの進行方向側の障害物を検出し、
移動障害物特定部により、障害物のうち移動障害物を特定し、
状態取得部により、移動障害物の位置と運動状態を表わす状態データを取得し、
分類部により、状態データに基づいて、移動障害物を複数のカテゴリーのいずれかに分類し、複数のカテゴリーには、移動ロボットとの衝突回避に関して対処不要と対処要が含まれ、
移動障害物が対処要に分類された場合に、制御部により、移動障害物との衝突を避けるための衝突回避処理を行って移動ロボットの移動を制御する。
図2は、本技術の実施形態による制御装置10の構成を示すブロック図である。制御装置10は、基本構成の一例として、障害物センサ3、速度センサ5、向きセンサ7、位置検出部9、および制御部11を備える。
制御部11は、本実施形態では、地図生成部11aと経路生成部11bと指令出力部11cを含む。
したがって、経路生成部11bは、移動経路と、移動経路上の各点において指定された速さとを含む経路データを生成する。
制御装置10は、障害物センサ3が検出した障害物のうち移動障害物を特定し、特定した移動障害物を複数のカテゴリーのいずれかに分類するために、移動障害物特定部15、状態取得部17、および分類部19を備える。
(ii)求めた二次元外縁形状から直線部分を特徴部分として抽出する。直線部分としては、例えば、L字を形成する2つの直線からなるL型と、1つの直線からなるI型とがあってよい。図3の場合に、1つの点群データから抽出された特徴部分を図4に示す。図4において、移動障害物4a〜4cに対してそれぞれ抽出された直線部分Sa〜Scを太線で示す。直線部分Sa,SbはI型であり、直線部分ScはL型である。
(iii)時間的に隣り合う2つの点群データについて、一方の点群データから抽出された直線部分と、他方の点群データから直線部分とが、次の第1〜第4の条件の少なくともいずれかを満たすかを判断し、この判断の結果が肯定である場合には、両直線部分は、同一障害物のものであると判断する。なお、この判断は、第1〜第4の条件の少なくともいずれかを満たす2つの直線部分の組みが見つかるまで、当該判断の対象とする
2つの直線部分の組みを変えて繰り返される。
両直線部分は、共にL型であって、これらの直線部分の屈曲点同士の距離が予め定めた距離閾値以下であり、かつ、両直線部分の向きの差が予め定めた角度閾値以下である。ここで、両直線部分の向きの差とは、両直線部分の対応する直線同士のなす角度の絶対値であってよい(以下同様)。両直線部分の少なくとも一方がL型である場合、両直線部分の対応する直線同士とは、互いの長さの差が最小となる直線同士であってよい(以下同様)。また、直線同士のなす角度とは、両直線が交差しない場合には、両直線の延長線同士のなす角度であり、なす角度は、小さい方のなす角度である(以下同様)。
両直線部分の少なくとも一方はL型であり、両直線部分の一方のL型の屈曲点と、両直線部分の他方のL型又はI型の端点(例えば上記屈曲点に近い方の端点)との距離が、予め定めた距離閾値以下であり、かつ、両直線部分の向きの差が予め定めた角度閾値以下である。
(第3の条件)
両直線部分の中心点同士の距離が予め定めた距離閾値以下であり、かつ、両直線部分の向きの差が予め定めた角度閾値以下である。ここで、両直線部分の中心点同士とは、両直線部分の対応する直線の中心点同士であってよい。
両直線部分の端点同士の距離が予め定めた距離閾値以下であり、かつ、両直線部分の向きの差が予め定めた角度閾値以下である。ここで、両直線部分の端点同士とは、両直線部分の端点同士の4通りの組み合わせのうち互いの距離が最小になる端点同士であってよい。
その後、移動障害物特定部15は、時間的に連続する複数の画像データにおける、時間的に隣り合う2つの画像データの各組み合わせについて、次の処理(α)を行う。
(条件A)
両特徴部分が、同じ形状を有し、地図座標系における両特徴部分同士の距離が予め定めた距離閾値以下であり、かつ、両特徴部分同士の向きの差が予め定めた角度閾値以下である。ここで、当該距離と向きは、上述したように固定座標系で表わされたものである。
移動障害物特定部15は、移動障害物を特定するのに用いた時間的に連続する複数の障害物データのうちの最新の障害物データにおける当該移動障害物の位置を第1位置ベクトルとして求める。第1位置ベクトルは、向きセンサ7が検出した移動ロボット20の向きと、位置検出部9が求めた移動ロボット20の現在位置とに基づいて、移動障害物特定部15により地図座標系で表わされたものである。移動障害物特定部15は、求めた第1位置ベクトルを状態取得部17に出力する。
状態取得部17は、上記最新の障害物データと、当該障害物データにより表わされる地図座標系における移動障害物の存在範囲を移動障害物特定部15から受ける。状態取得部17は、当該存在範囲に基づいて移動障害物の寸法を求める。当該寸法は、各水平方向の寸法のうち最大の寸法であってよい。例えば、当該障害物データが点群データである場合には、状態取得部17は、当該点群データのうち、移動障害物に相当する複数の計測点が存在している上地図座標系での記存在範囲の寸法を、移動障害物の寸法として求める。当該障害物データが画像データである場合には、状態取得部17は、移動障害物に相当する複数の画素が存在している地図座標系での上記存在範囲の寸法を、移動障害物の寸法として求める。
状態取得部17は、移動障害物を特定するのに用いた時間的に連続する複数の障害物データを移動障害物特定部15から受ける。当該複数の障害物データは、例えば3つの障害物データである。また、状態取得部17は、当該3つの障害物データの各々における移動障害物の位置を移動障害物特定部15から受ける。移動障害物の当該各位置は、移動障害物特定部15により求められたものである。また、当該各位置は、向きセンサ7が検出した移動ロボット20の向きと、位置検出部9が求めた移動ロボット20の現在位置とに基づいて、移動障害物特定部15により地図座標系で表わされたものである。
状態取得部17は、上述の第1および第2の速度ベクトルの向きと、第2および第3の障害物データの取得時点の時間差に基づいて、移動障害物の角速度を求める。すなわち、状態取得部17は、第1および第2の速度ベクトル同士がなす角度を当該時間差でわった値を移動障害物の角速度として求める。なお、角速度は、移動障害物の進行方向の時間変化率を表わし、その正負の符号により当該進行方向が変化している方向が表わされる。
分類部19は、上述の状態データに基づいて、移動障害物が次の条件aと条件bの両方を満たすかを判断する。分類部19は、条件a,bの両方を満たすと判断した移動障害物を、先行のカテゴリーに分類する。例えば、図3において、移動障害物4a(車両)が存在している場合には、この移動障害物4aは先行に分類される。
分類部19は、上述の状態データに基づいて、移動障害物が上述の条件aと次の条件cの両方を満たすかを判断する。分類部19は、条件a,cの両方を満たすと判断した移動障害物を、対向のカテゴリーに分類する。条件aは、先行への分類で用いた上述の条件aと同じであるので、その説明を省略する。例えば、図3において、移動障害物4b(車両)が存在している場合には、この移動障害物4bは対向に分類される。
分類部19は、上述の状態データに基づいて、移動障害物が次の条件dと条件eの両方を満たすかを判断する。分類部19は、条件d,eの両方を満たすと判断した移動障害物を、交差のカテゴリーに分類する。例えば、図3において、移動障害物4c(車両)が存在している場合には、この移動障害物4cは交差に分類される。
上述した対処要に含まれる複数の種類にそれぞれ対応する複数の衝突回避処理が予め定められている。制御部11は、分類部19で分類された種類に対応する衝突回避処理を実行するように構成されている。
移動障害物が分類部19により先行のカテゴリーに分類された場合に、制御部11は、当該移動障害物(以下で先行障害物ともいう)に追突しない速さに移動ロボット20の速さを制御する。この時、本実施形態では、制御部11は、移動ロボット20の速さを、上限速さ以下に制御する。
vτ+v2/(2a)=Lm
ここで、vは、上述の上限速さである。τは、いわゆる空走時間に相当する。すなわち、τは、指令出力部11cが停止指令を駆動装置13に出力した時点から、当該駆動装置13が実際に移動ロボット20の減速を開始する時点までの時間である。aは、移動ロボット20の設定減速度(例えば許容最大減速度)である。τとaは、既知の正の値である。Lmは、移動ロボット20から先行障害物までの距離である。Lmは、障害物センサ3により計測された値である。
v=−aτ+(a2τ2+2aLm)1/2
移動障害物が分類部19により対向のカテゴリーに分類された場合に、制御部11は、当該移動障害物(以下で対向障害物ともいう)の通過エリアを、状態取得部17が取得した対向障害物の状態データに基づいて推定し、該通過エリアを避けるように移動ロボット20の移動を制御する。本実施形態では、制御部11の経路生成部11bは、当該通過エリアを避ける移動経路を生成する。
移動障害物が分類部19により交差のカテゴリーに分類された場合には、当該移動障害物(以下で交差障害物ともいう)が先に又は後に交差エリアを通過して移動ロボット20の前方又は後方を横切るように、移動ロボット20の速さを制御する。すなわち、制御部11は、次の経由点に向かう移動経路を生成し、この移動経路と交差障害物の予測経路との交点を含む局所的な交差エリアを交差障害物が通過する時より前に又は後に、この交差エリアを移動ロボット20が通過するように移動ロボット20の速さを制御する。具体的には、制御部11は、次の処理(a)〜(g)を行ってよい。
(b)状態取得部17が取得した交差障害物の状態データに基づいて、(例えば当該状態データの運動状態が維持された場合に)交差障害物が上記交差エリアを通過する時刻を求める。
(c)位置検出部9が検出した移動ロボット20の現在位置と上記交差エリアとの距離を求める。
(d)上記(c)で求めた距離と移動ロボット20の速さの許容上限値とに基づいて、移動ロボット20が許容上限値の速さで上記(a)で生成した移動経路を移動した場合に上記交差エリアを通過する時刻を求める。許容上限値は予め設定された値であってよい。
(e)上記(b)で求めた時刻と上記(d)で求めた時刻とを比較して、移動ロボット20が、交差障害物よりも設定時間だけ先に上記交差エリアを通過できるかどうかを判断する。この判断の結果が肯定である場合には、以下の処理(f)を行い、この判断の結果が否定である場合には、以下の処理(g)を行う。
(f)交差障害物が上記交差エリアを通過する時よりも前に、上記交差エリアを通過するように移動ロボット20の速さを制御する。例えば、制御部11の経路生成部11bは、上記(a)で生成した移動経路における各点での速さを上記の許容上限値に指定する。
(g)交差障害物が上記交差エリアを通過する時よりも後に、上記交差エリアを通過するように移動ロボット20の速さを制御する。例えば、上記(b)で求めた時刻の後に上記交差エリアを移動ロボット20が通過するように、上記(a)で生成した移動経路における各点での速さを指定する。
図5は、制御装置10による移動ロボット20の制御方法を示すフローチャートである。本実施形態による制御方法は、図5(A)のステップS1、S2と図5(B)のステップS3〜S5を有する。
ステップS21は、ステップS1が行われる度に行われてよい。すなわち、ステップS21は、ステップS1と同じ周期で行われてよい。ステップS21において、ステップS1で取得した障害物データと、当該障害物データを取得した時に検出処理で検出した移動ロボット20の現在位置と向きに基づいて、地図生成部11aにより、地図座標系において障害物の位置を表わした地図を生成する。
上述のステップS1,S2と並行して、移動障害物を特定して分類する処理(以下、分類処理という)を繰り返し行う。分類処理は、図5(B)のステップS3〜S5を含む。分類処理の周期は、例えば上述のステップS1の周期と同じであってもよいし、ステップS1の周期よりも長くてもよい。
上述のステップS22(経路データの生成)を行う時に、直前の分類処理のステップS5において、対処要のカテゴリーに分類された移動障害物がある場合には、当該ステップS22では、基本の衝突回避処理と一部異なる処理、すなわち、移動障害物との衝突を避ける衝突回避処理(以下で、移動障害物用の衝突回避処理という)を行うことにより移動ロボット20の移動を制御する。
ステップS22を行う時に、直前の分類処理において移動障害物が先行に分類された場合には、ステップS22は、上述した先行に対する衝突回避処理となる。すなわち、ステップS22では、ステップS21で生成した地図において、(例えば次の経由点に向いつつ)静止障害物を避ける移動経路を生成し、この移動経路上の各点において上限速さv以下の速さを指定する。
ステップS22を行う時に、直前の分類処理において、特定された移動障害物が対向に分類された場合には、ステップS22は、上述した対向に対する衝突回避処理となる。すなわち、ステップS22では、ステップS21で生成した地図において、(例えば次の経由点に向いつつ)当該移動障害物と静止障害物を避ける移動経路を生成する。
ステップS22を行う時に、直前の分類処理において、特定された移動障害物が交差に分類された場合には、ステップS22は、上述した交差に対する衝突回避処理となる。すなわち、ステップS22では、次の経由点に向う移動経路を生成し、この移動経路と当該移動障害物の予測経路との交点を含む局所的な交差エリアを当該移動障害物が通過する時より前に又は後に、交差エリアを移動ロボット20が通過するように当該移動経路上の各点において速さを指定する。
以下は、本技術の実施形態による効果の一例であり、本技術を限定するものではない。
また、先行、対向、および交差にそれぞれ対応する複数の衝突回避処理を予め定めているので、比較的単純な処理で移動障害物を回避できる。よって、移動障害物が存在する環境において、移動ロボット20を高速走行させることができる。
Claims (8)
- 移動ロボットに設けられ、該移動ロボットの進行方向側の障害物を検出する障害物センサと、
前記障害物のうち移動障害物を特定する移動障害物特定部と、
前記移動障害物の位置と運動状態を表わす状態データを取得する状態取得部と、
前記状態データに基づいて、前記移動障害物を複数のカテゴリーのいずれかに分類する分類部と、を備え、
前記複数のカテゴリーには、前記移動ロボットとの衝突回避に関して対処不要と対処要が含まれ、
前記移動障害物が対処要に分類された場合に、前記移動障害物との衝突を避けるための衝突回避処理により前記移動ロボットの移動を制御する制御部を備える、移動ロボットの制御装置。 - 前記対処要には、前記カテゴリーが互いに異なる複数の種類があり、
前記複数の種類にそれぞれ対応する複数の前記衝突回避処理が予め定められており、
前記分類部が前記移動障害物をいずれかの前記種類に分類した場合に、前記制御部は、当該種類に対応する前記衝突回避処理を実行するように構成されている、請求項1に記載の移動ロボットの制御装置。 - 前記複数の種類には、先行が含まれ、
前記移動ロボットの予定経路上、または、該予定経路から設定距離以内の範囲に前記移動障害物が存在するという条件aと、前記移動障害物の移動方向が、前記移動ロボットの進行方向と同じであるか、または、当該移動方向と当該進行方向とのなす角度が先行用の設定角度以下であるという条件bとが満たされる場合に、前記分類部は、当該移動障害物を、前記先行のカテゴリーに分類し、
前記分類部が前記移動障害物を前記先行に分類した場合に、前記制御部は、前記先行に対応する前記衝突回避処理において、当該移動障害物に追突しない速さに前記移動ロボットの速さを制御する、請求項2に記載の移動ロボットの制御装置。 - 前記複数の種類には、対向が含まれ、
前記移動ロボットの予定経路上、または、該予定経路から設定距離以内の範囲に前記移動障害物が存在するという条件aと、前記移動障害物の移動方向が、前記移動ロボットの進行方向と反対の方向と同じであるか、または、当該移動方向と当該反対の方向とのなす角度が対向用の設定角度以下であるという条件cとが満たされる場合に、前記分類部は、当該移動障害物を、前記対向のカテゴリーに分類し
前記分類部が前記移動障害物を前記対向に分類した場合に、前記制御部は、前記対向に対する前記衝突回避処理において、当該移動障害物の通過エリアを推定し、該通過エリアを避けるように前記移動ロボットの移動を制御する、請求項2または3に記載の移動ロボットの制御装置。 - 前記複数の種類には、交差が含まれ、
前記移動ロボットの予定経路から設定距離より離れている範囲に前記移動障害物が存在するという条件dと、前記移動障害物の将来の予測経路が前記予定経路に交差するという条件eとが満たされる場合には、前記分類部は、当該移動障害物を、前記交差のカテゴリーに分類し、
前記分類部が前記移動障害物を前記交差に分類した場合に、前記制御部は、前記交差に対する前記衝突回避処理において、生成した移動経路と前記予測経路との交点を含む局所的な交差エリアを前記移動障害物が通過する時より前に又は後に、該交差エリアを前記移動ロボットが通過するように前記移動ロボットの速さを制御する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の移動ロボットの制御装置。 - 前記設定距離は、前記移動ロボットの現在位置から離れるに従って長くなっており、または、前記移動ロボットの現在位置から離れるに従って短くなっている、請求項3〜5のいずれか一項に記載の移動ロボットの制御装置。
- 前記運動状態は、前記移動障害物の速度、加速度、角速度、および角加速度の全て又は一部である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の移動ロボットの制御装置。
- 移動ロボットの移動を制御する制御方法であって、
前記移動ロボットに設けた障害物センサにより、前記移動ロボットの進行方向側の障害物を検出し、
移動障害物特定部により、前記障害物のうち移動障害物を特定し、
状態取得部により、前記移動障害物の位置と運動状態を表わす状態データを取得し、
分類部により、前記状態データに基づいて、前記移動障害物を複数のカテゴリーのいずれかに分類し、前記複数のカテゴリーには、前記移動ロボットとの衝突回避に関して対処不要と対処要が含まれ、
前記移動障害物が対処要に分類された場合に、制御部により、前記移動障害物との衝突を避けるための衝突回避処理を行って前記移動ロボットの移動を制御する、移動ロボットの制御方法。
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