以下、いくつかの実施形態に係る商取引システムについて図面を用いて説明する。
〔第1実施形態〕
まず、商取引システムの構成について図1〜図3に基づいて説明する。図1は、第1実施形態に係る商取引システム1の概要を示すブロック図である。図2は、商取引システム1に含まれる商取引サーバー10、販売者端末20及びPOS(point of sale)端末30の要部回路構成を示すブロック図である。図3は、商取引システム1に含まれるストアサーバー40、本部サーバー50及び購入者端末60の要部回路構成を示すブロック図である。
商取引システム1は、オークション形式により販売者と購入希望者とで商品の売買を行うオークションサービスを提供する。なお、オークションは、競り、競り売り又は競売なども含む。オークションサービスにおける購入希望者は、小売業者、中卸業者、貿易業者などの、販売者から購入した商品を別の者に販売する者である。また、オークションサービスにおける販売者は、卸売業者、中卸業者、生産者又は貿易業者などである。すなわち、商取引システム1は、いわゆる卸売りなどを行うために用いられる。なお、オークションサービスを用いて卸売りを行う者を、以下「卸売販売者」というものとする。また、卸売販売者からオークションサービスを用いて商品を購入する者、及び購入しようとする者を、以下「卸売購入者」というものとする。
商取引システム1は、図1に示すように、商取引サーバー10、販売者端末20、POS端末30、ストアサーバー40、本部サーバー50及び購入者端末60を含む。商取引サーバー10、販売者端末20、一部のPOS端末30、ストアサーバー40、本部サーバー50及び購入者端末60は、ネットワークNW1に接続されている。ネットワークNW1は、典型的にはインターネットを含む通信網である。なお、ネットワークNW1は、LAN(local area network)又はイントラネットなどのプライベートネットワークを含む通信網であっても良い。
商取引サーバー10は、商取引システム1の中枢を担うサーバーの一例である。商取引サーバー10は、図2に示すように、プロセッサー11、ROM(read-only memory)12、RAM(random-access memory)13、補助記憶デバイス14、通信インターフェース15及びバス16を含む。商取引サーバー10は、商取引装置の一例である。
プロセッサー11は、商取引サーバー10の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー11は、ROM12又は補助記憶デバイス14などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、商取引サーバー10の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー11は、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)又はGPU(graphics processing unit)などである。あるいは、プロセッサー11は、これらの組み合わせである。
ROM12は、プロセッサー11を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM12は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM12は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM12は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM13は、プロセッサー11を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM13は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM13は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス14は、プロセッサー11を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス14は、例えばEEPROM(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)などである。補助記憶デバイス14は、上記のプログラムを記憶する場合がある。また、補助記憶デバイス14は、プロセッサー11が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー11での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。さらに、補助記憶デバイス14は、オークションサービスに係るデータを記憶するオークションデータベースを記憶する。
ROM12又は補助記憶デバイス14に記憶されるプログラムは、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムを含む。一例として、商取引サーバー10は、制御プログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶された状態で商取引サーバー10の管理者などへと譲渡される。しかしながら、商取引サーバー10は、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶されない状態で当該管理者などに譲渡されても良い。また、商取引サーバー10は、別の制御プログラムがROM12又は補助記憶デバイス14に記憶された状態で当該管理者などに譲渡されても良い。そして、後述する制御処理に関して記述した制御プログラムが別途に当該管理者などへと譲渡され、当該管理者又はサービスマンなどによる操作の下にROM12又は補助記憶デバイス14へと書き込まれても良い。このときの制御プログラムの譲渡は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク又は半導体メモリなどのようなリムーバブルな記憶媒体に記録して、あるいはネットワークを介したダウンロードにより実現できる。
通信インターフェース15は、商取引サーバー10がネットワークNW1などを介して通信するためのインターフェースである。
バス16は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、商取引サーバー10の各部で授受される信号を伝送する。
販売者端末20は、卸売販売者が、販売する商品についての情報を登録するために用いられる。販売者端末20は、例えば、PC(personal computer)、タブレットPC、スマートホン等の携帯電話、又はPOS端末などである。販売者端末20は、プロセッサー21、ROM22、RAM23、補助記憶デバイス24、通信インターフェース25、入力デバイス26、表示デバイス27及びバス28を含む。
プロセッサー21は、販売者端末20の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー21は、ROM22又は補助記憶デバイス24などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、販売者端末20の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー21は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP又はGPUなどである。あるいは、プロセッサー21は、これらの組み合わせである。
ROM22は、プロセッサー21を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM22は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM22は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM22は、プロセッサー21が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM23は、プロセッサー21を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM23は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM23は、プロセッサー21が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス24は、プロセッサー21を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス24は、例えばEEPROM、HDD又はSSDなどである。補助記憶デバイス24は、上記のプログラムを記憶する場合がある。また、補助記憶デバイス24は、プロセッサー21が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー21での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
通信インターフェース25は、販売者端末20がネットワーク又は通信ケーブルなどを介してホストコンピューターなどと通信するためのインターフェースである。
入力デバイス26は、販売者端末20の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス26は、例えば、キーボード、キーパッド、タッチパッド又はマウスなどである。
表示デバイス27は、販売者端末20の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する。表示デバイス27は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイである。また、表示デバイス27としては、タッチパッドに重ねて配置された表示パネルを用いることもできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを表示デバイス27として、タッチパネルが備えるタッチパッドを入力デバイス26として用いることができる。
バス28は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、販売者端末20の各部で授受される信号を伝送する。
図1には、卸売購入者である商店A、商店B及び商店Cを例示して、各卸売購入者における店舗での装置の設置例を示している。なお、商店A及び商店Bは、それぞれ単一の店舗である。また、商店Cは、店舗C−1及び店舗C−2を含む複数の店舗を有する。以下、商店A、商店B及び商店Cを例に、POS端末30、ストアサーバー40及び本部サーバー50について説明する。
商店Aは、店舗内に、ネットワークNW2に接続された複数のPOS端末30が設置されている。これら複数のPOS端末30は、商店Aが運用するPOSシステム上の装置である。そして、複数のPOS端末30のうちの1台がマスターモードとして動作する。なお、マスターモードで動作するPOS端末30を、区別のためにPOS端末30Mと称するものとする。なお、ネットワークNW2は、商店A内における複数の機器間の通信を可能にする。ネットワークNW2は、典型的にはLANを含む通信網である。また、POS端末30Mは、ネットワークNW2に加えてネットワークNW1と接続されている。それぞれのPOS端末30は、商店Aで販売される商品についての商取引及び決済を行う。POS端末30Mは、商店A内の複数のPOS端末30のそれぞれによって行われた商取引についての販売情報を記憶する。販売情報は、各商品についての入荷日時、入荷数量、在庫数量、販売数量及び在庫数量などを含む。POS端末30は、プロセッサー31、ROM32、RAM33、補助記憶デバイス34、通信インターフェース35、入力デバイス36、表示デバイス37及びバス38を含む。POS端末30Mは、購入希望者の販売情報を記憶する販売記憶装置の一例である。
プロセッサー31は、POS端末30の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー31は、ROM32又は補助記憶デバイス34などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、POS端末30の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー31は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP又はGPUなどである。あるいは、プロセッサー31は、これらの組み合わせである。
ROM32は、プロセッサー31を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM32は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM32は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM32は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM33は、プロセッサー31を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM33は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM33は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス34は、プロセッサー31を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス34は、例えばEEPROM、HDD又はSSDなどである。補助記憶デバイス34は、上記のプログラムを記憶する場合がある。また、補助記憶デバイス34は、プロセッサー31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー31での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
通信インターフェース35は、POS端末30がネットワークなどを介して通信するためのインターフェースである。通信インターフェース35は、商取引装置に販売情報を送信する送信部の一例である。
入力デバイス36は、POS端末30の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス36は、例えば、キーボード、キーパッド、タッチパッド又はマウスなどである。
表示デバイス37は、POS端末30の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する。表示デバイス37は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイである。また、表示デバイス37としては、タッチパッドに重ねて配置された表示パネルを用いることもできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを表示デバイス37として、タッチパネルが備えるタッチパッドを入力デバイス36として用いることができる。
バス38は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、POS端末30の各部で授受される信号を伝送する。
商店Bは、店舗内に、ネットワークNW3に接続された複数のPOS端末30と、ネットワークNW1及びネットワークNW3に接続されたストアサーバー40が設置されている。これら複数のPOS端末30及びストアサーバー40は、商店Bが運用するPOSシステム上の装置である。ネットワークNW3は、商店B内における複数の機器間での通信を可能にする。ネットワークNW3は、典型的にはLANを含む通信網である。商店Bに設置されたストアサーバー40は、商店B内の複数のPOS端末30のそれぞれによって行われた商取引についての販売情報を記憶する。ストアサーバー40は、プロセッサー41、ROM42、RAM43、補助記憶デバイス44、通信インターフェース45及びバス46を含む。ストアサーバー40は、販売記憶装置の一例である。
プロセッサー41は、ストアサーバー40の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー41は、ROM42又は補助記憶デバイス44などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、ストアサーバー40の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー41は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP又はGPUなどである。あるいは、プロセッサー41は、これらの組み合わせである。
ROM42は、プロセッサー41を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM42は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM42は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM42は、プロセッサー41が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM43は、プロセッサー41を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM43は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM43は、プロセッサー41が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス44は、プロセッサー41を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス44は、例えばEEPROM、HDD又はSSDなどである。補助記憶デバイス44は、上記のプログラムを記憶する場合がある。また、補助記憶デバイス44は、プロセッサー41が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー41での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
通信インターフェース45は、ストアサーバー40がネットワークなどを介して通信するためのインターフェースである。通信インターフェース45は、商取引装置に販売情報を送信する送信部の一例である。
バス46は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、ストアサーバー40の各部で授受される信号を伝送する。
店舗C−1は、ネットワークNW4に接続された複数のPOS端末30と、ネットワークNW1及びネットワークNW4に接続されたストアサーバー40が設置されている。なお、ネットワークNW4は、店舗C−1内における複数の機器間の通信を可能にする。ネットワークNW4は、典型的にはLANを含む通信網である。店舗C−1に設置されたストアサーバー40は、店舗C−1内の複数のPOS端末30のそれぞれによって行われた商取引についての販売情報を記憶する。そして、当該ストアサーバー40は、商店Cの本部サーバー50に当該販売情報を送信する。
また、店舗C−2は、ネットワークNW5に接続された複数のPOS端末30と、ネットワークNW1及びネットワークNW5に接続されたストアサーバー40が設置されている。なお、ネットワークNW5は、店舗C−2内における複数の機器間の通信を可能にする。ネットワークNW5は、典型的にはLANを含む通信網である。店舗C−2に設置されたストアサーバー40は、店舗C−2内の複数のPOS端末30のそれぞれによって行われた商取引についての販売情報を記憶する。そして、当該ストアサーバー40は、商店Cの本部サーバー50に当該販売情報を送信する。
商店Cの本部サーバー50は、商店Cに含まれる複数の店舗のそれぞれに設置されたストアサーバー40から送信される販売情報を受信して記憶する。本部サーバー50は、ネットワークNW1に接続される。店舗C−1及び店舗C−2に設置された複数のPOS端末30及びストアサーバー40並びに本部サーバー50は、商店Cが運用するPOSシステム上の装置である。本部サーバー50は、プロセッサー51、ROM52、RAM53、補助記憶デバイス54、通信インターフェース55及びバス56を含む。本部サーバー50は、販売記憶装置の一例である。
プロセッサー51は、本部サーバー50の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー51は、ROM52又は補助記憶デバイス54などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、本部サーバー50の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー51は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP又はGPUなどである。あるいは、プロセッサー51は、これらの組み合わせである。
ROM52は、プロセッサー51を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM52は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM52は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM52は、プロセッサー51が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM53は、プロセッサー51を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM53は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM53は、プロセッサー51が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス54は、プロセッサー51を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス54は、例えばEEPROM、HDD又はSSDなどである。補助記憶デバイス54は、上記のプログラムを記憶する場合がある。また、補助記憶デバイス54は、プロセッサー51が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー51での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
通信インターフェース55は、本部サーバー50がネットワークNW1などを介して通信するためのインターフェースである。通信インターフェース55は、商取引装置に販売情報を送信する送信部の一例である。
バス56は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、本部サーバー50の各部で授受される信号を伝送する。
購入者端末60は、卸売購入者が、卸売り販売者から商品を購入するために用いられる。購入者端末60は、例えば、スマートホン等の携帯電話、PC、又はタブレットPCなどである。購入者端末60は、プロセッサー61、ROM62、RAM63、補助記憶デバイス64、通信インターフェース65、入力デバイス66、表示デバイス67及びバス68を含む。
プロセッサー61は、購入者端末60の動作に必要な演算及び制御などの処理を行うコンピューターの中枢部分に相当する。プロセッサー61は、ROM62又は補助記憶デバイス64などに記憶されたシステムソフトウェア、アプリケーションソフトウェア又はファームウェアなどのプログラムに基づいて、購入者端末60の各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサー61は、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP又はGPUなどである。あるいは、プロセッサー61は、これらの組み合わせである。
ROM62は、プロセッサー61を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。ROM62は、専らデータの読み出しに用いられる不揮発性メモリである。ROM62は、上記のプログラムを記憶する。また、ROM62は、プロセッサー61が各種の処理を行う上で使用するデータ又は各種の設定値などを記憶する。
RAM63は、プロセッサー61を中枢とするコンピューターの主記憶装置に相当する。RAM63は、データの読み書きに用いられるメモリである。RAM63は、プロセッサー61が各種の処理を行う上で一時的に使用するデータを記憶しておく、いわゆるワークエリアなどとして利用される。
補助記憶デバイス64は、プロセッサー61を中枢とするコンピューターの補助記憶装置に相当する。補助記憶デバイス64は、例えばEEPROM、HDD又はSSDなどである。補助記憶デバイス64は、上記のプログラムを記憶する場合がある。また、補助記憶デバイス64は、プロセッサー61が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサー61での処理によって生成されたデータ又は各種の設定値などを保存する。
通信インターフェース65は、購入者端末60がネットワークなどを介して通信するためのインターフェースである。
入力デバイス66は、購入者端末60の操作者による操作を受け付ける。入力デバイス66は、例えば、キーボード、キーパッド、タッチパッド又はマウスなどである。
表示デバイス67は、購入者端末60の操作者に各種情報を通知するための画面を表示する。表示デバイス67は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイなどのディスプレイである。また、表示デバイス67としては、タッチパッドに重ねて配置された表示パネルを用いることもできる。すなわち、タッチパネルが備える表示パネルを表示デバイス67として、タッチパネルが備えるタッチパッドを入力デバイス66として用いることができる。
バス68は、コントロールバス、アドレスバス及びデータバスなどを含み、購入者端末60の各部で授受される信号を伝送する。
以下、第1実施形態に係る商取引システム1の動作を図4及び図5に基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。また、以下の動作説明における商品の出品及び入札の流れについても一例である。図4及び図5は、商取引サーバー10のプロセッサー11による制御処理のフローチャートである。プロセッサー11は、ROM12又は補助記憶デバイス14などに記憶された制御プログラムに基づいてこの制御処理を実行する。
図4のAct1において商取引サーバー10のプロセッサー11は、出品リクエストが通信インターフェース15によって受信されたか否かを判定する。なお、出品リクエストについては後述する。プロセッサー11は、出品リクエストが受信されていないならば、Act1においてNoと判定してAct2へと進む。
Act2においてプロセッサー11は、入札リクエストが通信インターフェース15によって受信されたか否かを判定する。なお、入札リクエストについては後述する。プロセッサー11は、入札リクエストが受信されていないならば、Act2においてNoと判定してAct3へと進む。
Act3においてプロセッサー11は、オークションデータベースを参照して、入札終了日時を超過した出品があるか否かを判定する。プロセッサー11は、入札終了日時を超過した出品がないならば、Act3においてNoと判定してAct4へと進む。かくして、プロセッサー11は、出品リクエストが受信されるか、入札リクエストが受信されるか、いずれかの出品が入札終了日時を超過するまでAct1〜Act3を繰り返す。
卸売販売者は、オークションサービスを用いて商品を販売したい場合、販売者端末20を操作して、商品の出品に必要な情報(以下「出品情報」という。)を入力する。出品情報の入力は、例えば、Webブラウザーなどを用いて、商取引サーバー10によって公開されるWebページを利用して行う。あるいは例えば、出品情報の入力は、販売者端末20にインストールされたアプリケーションソフトウェアを用いて行う。当該アプリケーションソフトウェアは、例えば、オークションサービスの運営者によって提供される。なお、卸売販売者は、出品情報を入力する前、又は入力した後、前記のWebページ又はアプリケーションソフトウェアを利用してオークションサービスにログインするものとする。ログインが行われることで、販売者端末20は、販売者ID(identifier)を記憶する。販売者ID(identifier)は、卸売販売者ごとに割り当てられたユニークな識別符号である。卸売販売者は、出品情報を入力後、販売者端末20を操作して、当該出品情報を商取引サーバー10に送信するよう販売者端末20に対して指示する。これに応じて販売者端末20のプロセッサー21は、出品リクエストを生成する。出品リクエストは、出品情報及び販売者ID(identifier)を含む。出品リクエストを生成した後、プロセッサー21は、当該出品リクエストを商取引サーバー10に送信するように通信インターフェース25に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース25は、当該出品リクエストを商取引サーバー10に送信する。送信された当該出品リクエストは、商取引サーバー10の通信インターフェース15によって受信される。
出品情報は、一例として、出品する商品の名称、当該商品についての説明、最低入札金額、最低落札金額、出品数量、最低販売数量、入札終了日時、同額入札時の落札者決定方法、落札金額の決定方法、及びその他オプションに係る情報などを含む。
プロセッサー11は、Act1〜Act3の待受状態にあるときに出品リクエストが通信インターフェース15によって受信されたならば、Act1においてYesと判定してAct4へと進む。
Act4においてプロセッサー11は、Act1において受信された出品リクエストに基づき出品登録を行う。すなわち、プロセッサー11は、出品IDに、販売者IDと出品情報とを関連付けてオークションデータベースに記録する。なお、出品IDは、出品1件ごとに付与されるユニークな識別符号である。さらに、プロセッサー11は、当該商品について、商取引サーバー10が提供するWebページなどにおいて特定又は不特定の者に公開されるよう制御及び処理を行う。当該Webページは、当該出品に関連付けられた出品IDを含む。また、当該Webページは、当該商品の購入希望者が入札をすることができるようになっている。以上により、当該商品が出品される。プロセッサー11は、Act4の後、Act1へと戻る。
卸売購入者は、オークションサービスを用いて商品を購入したい場合、POS端末30又は購入者端末60を操作して、出品されている商品の中から購入したい商品を指定する。さらに、卸売購入者は、POS端末30又は購入者端末60を操作して入札に必要な情報(以下「入札情報」という。)を入力する。商品の指定及び入札情報の入力は、例えば、Webブラウザーなどを用いて、商取引サーバー10によって公開されるWebページを利用して行う。あるいは例えば、商品の指定及び入札情報の入力は、購入者端末60にインストールされたアプリケーションソフトウェアを用いて行う。当該アプリケーションソフトウェアは、例えば、オークションサービスの運営者によって提供される。なお、卸売購入者は、入札情報を入力する前、又は入力した後、前記のWebページ又はアプリケーションソフトウェアを利用してオークションサービスにログインするものとする。ログインが行われることで、POS端末30又は購入者端末60は、販売者ID(identifier)を記憶する。卸売販売者は、入札情報を入力後、POS端末30又は購入者端末60を操作して、当該入札情報を商取引サーバー10に送信するよう購入者端末60に対して指示する。これに応じて購入者端末60のプロセッサー61は、入札リクエストを生成する。入札リクエストは、入力された入札情報、購入者ID及び出品IDを含む。購入者IDは、卸売購入者ごとに割り当てられたユニークな識別符号である。そして、プロセッサー61は、生成した当該入札リクエストを商取引サーバー10に送信するように通信インターフェース65に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース65は、当該入札リクエストを商取引サーバー10に送信する。送信された当該入札リクエストは、商取引サーバー10の通信インターフェース15によって受信される。
入札情報は、一例として、入札金額、希望数量、残り数量が希望数量に満たない場合に落札するか否かを示す値、及びその他オプションに係る情報などを含む。なお、入札金額は、入札対象の出品に係る最低入札金額以上でなければならない。また、希望数量は、入札対象の出品に係る最低販売数量以上且つ販売数量以下でなければならない。
プロセッサー11は、Act1〜Act3の待受状態にあるときに入札リクエストが通信インターフェース15によって受信されたならば、Act2においてYesと判定してAct5へと進む。
Act5においてプロセッサー11は、Act2において受信された入札リクエストに基づき入札登録を行う。すなわち、プロセッサー11は、出品IDに、入札IDと購入者IDと入札情報とを関連付けてオークションデータベースなどに記憶する。なお、入札IDは、入札1件ごとに付与されるユニークな識別符号である。プロセッサー11は、Act5の後、Act1へと戻る。
プロセッサー11は、Act1〜Act3の待受状態にあるときに、終了時間を超過した出品があることを確認したならば、Act3においてYesと判定してAct6へと進む。なお、プロセッサー11は、終了時間を超過した出品が複数ある場合には、以下のAct6及びAct7の処理をそれぞれの出品について行う。なお、簡単のために、以下の説明では1つの出品だけが終了時間を超過したものとして説明を行う。複数の出品が終了時間を超過した場合には、プロセッサー11は、同様の処理をそれぞれの出品について行う。
Act6においてプロセッサー11は、Act3で終了時間を超過したことを確認した出品についての落札者を決定するために、図5に示す落札者決定処理を行う。なお、プロセッサー11は、図5に示す処理を開始するとき、変数nを、RAM13などに割り当てる。また、落札者決定処理の対象とする出品を、以下「対象出品」というものとする。そして、対象出品によって出品されている商品を「対象商品」というものとする。なお、プロセッサー11は、落札者決定処理において用いる出品情報は、オークションデータベースから取得する。
図5のAct11においてプロセッサー11は、対象出品に対する入札を、オークションデータベースから抽出する。そして、プロセッサー11は、抽出した入札をリスト化することで入札リストを作成する。プロセッサー11は、Act11の後、Act12へと進む。
Act12においてプロセッサー11は、変数nに、対象出品の出品数量を代入する。プロセッサー11は、Act12の後、Act13へと進む。
Act13においてプロセッサー11は、入札リストに登録された入札があるか否かを判定する。プロセッサー11は、入札リストに登録された入札がないならば、Act13においてNoと判定して落札者決定処理を終了する。対して、プロセッサー11は、入札リストに登録された入札があるならば、Act13においてYesと判定してAct14へと進む。
Act14においてプロセッサー11は、入札リストから、入札金額が最も高い入札を抽出する。なお、入札金額が最も高い入札が複数ある場合には、プロセッサー11は、その全てを抽出する。プロセッサー11は、Act14の後、Act15へと進む。
Act15においてプロセッサー11は、Act14で抽出した入札の入札金額が、対象出品の最低落札金額以上であるか否かを判定する。プロセッサー11は、Act14で抽出した入札の入札金額が、対象出品の最低落札金額以上でないならば、Act15においてNoと判定して落札者決定処理を終了する。対して、プロセッサー11は、Act14で抽出した入札の入札金額が、対象出品の最低落札金額以上であるならば、Act15においてYesと判定してAct16へと進む。
Act16においてプロセッサー11は、Act14で抽出した入札が複数あるか否かを判定する。プロセッサー11は、Act14で抽出した入札が複数あるならば、Act16においてYesと判定してAct17へと進む。
Act17においてプロセッサー11は、対象出品の出品情報を参照して、同額入札時の落札者決定方法として販売情報を用いるように設定されているか否かを判定する。プロセッサー11は、同額入札時の落札者決定方法として、販売情報を用いるように設定されているならば、Act17においてYesと判定してAct18へと進む。
Act18においてプロセッサー11は、Act14で抽出した複数の入札のそれぞれについて、対象商品についての過去の特定の期間の商取引に係る販売情報を取得する。プロセッサー11は、それぞれの入札について、購入者IDで特定される卸売購入者の販売情報を記憶している装置から販売情報を取得する。例えば、当該卸売購入者が商店Aであれば、プロセッサー11は、商店Aに設置されたPOS端末30Mから販売情報を取得する。また、例えば、当該卸売購入者が商店Bであれば、プロセッサー11は、商店Bに設置されたストアサーバー40から販売情報を取得する。そして、例えば、当該卸売購入者が商店Cであれば、本部サーバー50から販売情報を取得する。すなわち、プロセッサー11は、情報リクエストをPOS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50に送信するように通信インターフェース15に対して指示する。この指示を受けて通信インターフェース15は、当該情報リクエストをPOS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50に送信する。送信された当該情報リクエストは、POS端末30の通信インターフェース35、ストアサーバー40の通信インターフェース45、又は本部サーバー50の通信インターフェース55によって受信される。一方、POS端末30のプロセッサー31、ストアサーバー40のプロセッサー41、又は本部サーバー50のプロセッサー51は、通信インターフェース35、通信インターフェース45又は通信インターフェース55によって情報リクエストが受信されるのを待ち受けている。プロセッサー31、プロセッサー41又はプロセッサー51は、情報リクエストが受信されたならば、販売情報を商取引サーバー10に送信するよう通信インターフェース35、通信インターフェース45又は通信インターフェース55に対して指示する。この指示を受けて、通信インターフェース35、通信インターフェース45又は通信インターフェース55は、当該販売情報を商取引サーバー10に送信する。当該販売情報は、商取引サーバー10の通信インターフェース15によって受信される。一方、商取引サーバー10のプロセッサー11は、情報リクエストを送信した後、販売情報が通信インターフェース15によって受信されるのを待ち受けている。プロセッサー11は、通信インターフェース15によって受信された販売情報を受け取ることで、販売情報を取得する。以上より、Act18の処理を行うことで、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、商品の購入希望者の当該商品に関する商取引についての販売情報を取得する決定部として機能する。プロセッサー11は、Act18の後、Act19へと進む。
Act19においてプロセッサー11は、Act14で抽出した入札それぞれについて、Act18で取得した販売情報に基づいて販売率を取得する。なお、プロセッサー11は、例えば、当該販売情報に販売率を導出するために必要な値が含まれる場合、当該値に基づいて販売率を導出することで、販売率を取得する。例えば、商店Aから取得した販売情報が以下に示す表1及び表2に示すような情報を含む場合、以下に示すように販売率を取得する。
表1に示すように、商店Aは、対象商品を2月1日に10個、2月3日に20個入荷している。そして、表2に示すように、商店Aは、2月1日に入荷した対象商品を2月1日に2個、2月2日に5個、2月3日に2個販売している。したがって、商店Aは、2月1日に入荷した対象商品を、10個中9個販売している。よって、商店Aが2月1日に入荷した対象商品の販売率は、0.9である。また、商店Aは、2月3日に入荷した対象商品を2月3日に5個、2月4日に10個、2月5日に2個販売している。したがって、商店Aは、2月3日に入荷した対象商品を、20個中17個販売している。よって、商店Aが2月3日に入荷した対象商品の販売率は、0.85である。プロセッサー11は、このようにして、特定の期間について入荷日ごとの販売率を求めた後、平均の販売率を求める。これをまとめると、例えば、表3のようになる。なお、当該特定の期間は、例えば、出品者によって予め定められる。この場合、特定の期間は、出品情報に含まれる。あるいは、特定の期間は、例えば、オークションサービスの管理者又は設計者などによって予め定められる。なお、特定の期間は、対象商品の消費期限又は賞味期限などに基づく商品に固有の販売可能期間であることが好ましい。販売可能期間は、例えば、製造日時、出荷日時又は納入日時などから消費期限又は賞味期限などまでの期間である。あるいは、販売可能期間は、例えば、前記の期間から一定の期間を差し引いた期間である。
表3に示すように平均の販売率は、例えば、0.86である。プロセッサー11が取得する販売率は、以上のようにして求めた平均の販売率である。なお、商店によっては、販売した商品がいつ入荷したものであるかを記憶していない場合がある。このような場合には、プロセッサー11は、例えば、特定の期間内の対象商品の販売数の合計を特定の期間内の対象商品の入荷数の合計で割った値を求める。プロセッサー11は、この値を販売率として取得する。
あるいは、販売情報の送信元が販売率を求めて、商取引サーバー10に送信する販売情報に当該販売率を含めても良い。この場合、プロセッサー11は、受信された当該販売情報から販売率を取得する。
なお、プロセッサー11は、販売率を取得できない場合、例えば、販売率を0とみなす。販売率を取得できない場合とは、例えば、入札者が販売情報の取得を禁止している場合である。あるいは、例えば、販売情報を記憶している装置がビジー状態である、又は当該装置にアクセス出来ない場合である。あるいは、例えば、入札者が対象商品を今まで入荷及び販売していない場合である。プロセッサー11は、Act19の後、Act20へと進む。なお、これ以降の説明における販売率も、プロセッサー11は、上記と同様にして取得することができる。
Act20においてプロセッサー11は、対象出品に対する入札者のうち、Act19で取得した販売率が最も高い入札者を落札者として決定する。したがって、Act19の処理を行うことで、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、販売情報に基づいて、商品の落札者を決定する決定部として機能する。
一方、プロセッサー11は、Act14で抽出した入札の数が複数でないならば、Act16においてNoと判定してAct21へと進む。また、プロセッサー11は、Act14で抽出した複数の入札の全てが落札可能であるならば、Act16においてYesと判定してAct21へと進む。
Act21においてプロセッサー11は、Act14で抽出した入札全てを落札者として決定する。プロセッサー11は、Act21の後、Act22へと進む。
Act22においてプロセッサー11は、Act21で決定した落札者の落札金額を決定する。落札金額は、オークションの種類に応じて異なる。
例えば、オークションの種類がファーストプライスオークションであるならば、プロセッサー11は、落札者が入札した入札金額を落札金額として決定する。
例えば、オークションの種類がセカンドプライスオークションであるならば、プロセッサー11は、入札リストから2番目に入札金額の高い入札を抽出する。そして、プロセッサー11は、例えば、当該入札の入札金額を落札者の落札金額として決定する。なお、プロセッサー11は、当該入札金額が最低落札金額未満であった場合、最低落札金額を落札者の落札金額として決定する。また、プロセッサー11は、入札リストに落札者以外の入札が無い場合には、最低落札金額を落札者の落札金額として決定する。
一方、プロセッサー11は、同額入札時の落札者決定方法として、販売情報を用いないように設定されているならば、Act17においてNoと判定してAct22へと進む。
Act23においてプロセッサー11は、同額入札者が複数いる場合における公知の落札者決定方法を用いて、Act14で抽出した入札に係る入札者の中から落札者を決定する。例えば、プロセッサー11は、Act14で抽出した入札の中で最も入札日時が早かった入札又は最も希望数量が多かった入札に係る入札者を落札者として決定する。プロセッサー11は、Act23の後、Act24へと進む。また、プロセッサー11は、Act20の後もAct24へと進む。
Act24においてプロセッサー11は、Act20又はAct23で決定した落差者の落札金額を決定する。落札金額は、オークションの種類に応じて異なる。例えば、オークションの種類がファーストプライスオークション又はセカンドプライスオークションであるならば、プロセッサー11は、落札者が入札した入札金額を落札金額として決定する。プロセッサー11は、Act24の後、Act25へと進む。また、プロセッサー11は、Act22の後もAct25へと進む。
Act25においてプロセッサー11は、変数nの値を、直前のAct20、Act21又はAct23のいずれかの処理で決定した落札者に係る入札の希望数量分減らす。プロセッサー11は、Act25の後、Act26へと進む。
Act26においてプロセッサー11は、対象出品に残り数量があるか否かを判定する。すなわち、プロセッサー11は、変数nの値が0より大きいか否かを判定する。プロセッサー11は、対象出品に残り数量がないならば、Act26においてNoと判定して落札者決定処理を終了する。対して、プロセッサー11は、対象出品に残り数量があるならば、Act26においてYesと判定してAct27へと進む。
Act27においてプロセッサー11は、入札リストを更新する。すなわち、プロセッサー11は、落札者に係る入札を入札リストから削除する。さらに、プロセッサー11は、希望数量が変数nより多い入札のうち、残り数量が希望数量に満たない場合に落札しない設定になっているものを入札リストから全て削除する。プロセッサー11は、Act27の後、Act13へと戻る。
かくして、プロセッサー11は、Act13〜Act27の処理を繰り返すことで落札者を決定する。
プロセッサー11は、落札者決定処理を終了したことに応じてAct6の処理を終了してAct7へと進む。
Act7においてプロセッサー11は、対象出品の出品者に対して結果通知を送信する。結果通知は、例えば、オークションの結果及び落札者についての情報などを含む。結果通知の送信先は、例えば、当該出品者が管理するPOS端末30又は販売者端末20などである。プロセッサー11は、Act7の後、Act8へと進む。
Act8においてプロセッサー11は、落札者決定処理において落札者として決定された入札者それぞれに対して、落札した旨を示す情報及び落札した商品についての情報を含む落札通知を送信する。落札通知の送信先は、例えば、当該落札者が管理するPOS端末30、ストアサーバー40、本部サーバー50又は購入者端末60などである。また、プロセッサー11は、落札者以外の入札者それぞれに対して、落札できなかった旨を示す通知を送信する。当該通知の送信先は、例えば、当該入札者が管理するPOS端末30又は購入者端末60などである。プロセッサー11は、Act8の後、Act1へと戻る。
一方、落札通知を受信したPOS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50は、当該落札通知に含まれる、落札した商品についての情報を在庫管理に用いる。すなわち、POS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50は、例えば、落札した商品を入荷予定又は在庫に加える。
第1実施形態の商取引システム1によれば、商取引サーバー10は、入札金額が同じ入札者がいた場合、販売率が高い入札者を優先して落札者として決定する。販売率が高い入札者は、商品の廃棄率も低いと考えられる。したがって、商取引システム1を用いてオークションを行うことで、従来のオークションよりも環境に対する悪影響が軽減される。したがって、環境などの観点を含めて販売先を決定したいと考える卸売販売者にとって有用である。また、出品される商品が食品、特に生鮮食品である場合には、商取引システム1は、食料廃棄率を減らすことができる。食料廃棄率の低減は、社会的な重要な課題であるので、出品される商品が食品である場合には、商取引システム1は、特に有用である。
また、販売率が低い入札者は、店頭に多くの商品が余っているような状況が発生していることが懸念される。商取引システム1では、このような商店が落札する可能性を軽減することができる。これにより、商取引システム1は、販売率が低い入札者が不良在庫を抱えることを軽減することができる。また、商取引システム1は、商品を入荷しすぎた入札者が当該商品を投売りすることによる商品イメージの低下などを軽減することができる。
また、通常のオークションでは、入札金額が同じ場合には、希望数量が多い者又は入札日時が早い者などが優先される場合が多い。このため、大規模事業者ほど落札しやすくなっている。しかしながら、第1実施形態の商取引システムであれば、販売率が高い入札者を優先するので、中小規模の事業者の不利を軽減又は解消することが可能であると考えられる。したがって、大規模事業者よりお得意様などを優先したい卸売販売者などにとって有用である。
また、第1実施形態の商取引システム1によれば、商取引サーバー10は、入札者が運用するPOSシステム上で行われた商取引についての販売情報を用いて落札者を決定する。商取引システム1は、従来のPOSシステムにおける販売情報をそのまま利用することもできるので、商取引システム1構築のためのコストなどがあまりかからない。また、商取引サーバー10は、サーバー間などのやりとりなどによって比較的容易に販売情報を取得できる。
また、第1実施形態の商取引システム1によれば、POS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50は、落札通知に含まれる落札した商品についての情報を、在庫管理に用いる。したがって、落札者は、在庫の入力の手間が軽減される。
また、第1実施形態の商取引システム1によれば、購入者端末60などを用いて入札することが可能である。したがって、商取引システム1は、PCなどの様々な装置を用いて入札が可能である。
また、第1実施形態の商取引システム1によれば、販売者端末20などを用いて出品することが可能である。したがって、商取引システム1は、PCなどの様々な装置を用いて出品が可能である。
〔第2実施形態〕
第2実施形態に係る商取引システム1について説明する。第2実施形態に係る商取引システム1の構成は、第1実施形態と同様であるので、説明を省略する。
以下、第2実施形態に係る商取引システム1の動作を図4及び図6に基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。図6は、商取引サーバー10のプロセッサー11による制御処理のフローチャートである。プロセッサー11は、ROM12又は補助記憶デバイス14などに記憶された制御プログラムに基づいてこの制御処理を実行する。
第2実施形態では、プロセッサー11は、第1実施形態の図5に代えて図6に示す落札者決定処理を行う。なお、図6において、図5と同様の処理については、図5と同一の符号を付している。また、図6における図5と同様の処理については、説明を省略する場合がある。
図6のAct31においてプロセッサー11は、対象出品に対する入札を、オークションデータベースから抽出する。そして、プロセッサー11は、抽出した入札をリスト化することで入札リストを作成する。ただし、プロセッサー11は、入札価格が最低落札価格に満たない入札を入札リストに含めない。プロセッサー11は、Act31の後、Act32へと進む。
Act32においてプロセッサー11は、対象出品の出品情報を参照して、同額入札時の落札者決定方法として販売情報を用いるように設定されているか否かを判定する。プロセッサー11は、同額入札時の落札者決定方法として、販売情報を用いるように設定されているならば、Act32においてYesと判定してAct33へと進む。
Act33においてプロセッサー11は、入札リストに含まれる入札のそれぞれについて、対象商品についての過去の特定の期間の商取引に係る販売情報を取得する。販売情報は、例えば、対象商品についての、特定の期間内の販売率及び特定の期間内の入荷数である。なお、プロセッサー11は、第1実施形態のAct18と同様にして販売情報の取得を行う。以上より、Act33の処理を行うことで、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、商品の購入希望者の当該商品に関する商取引についての販売情報を取得する決定部として機能する。プロセッサー11は、Act33の後、Act34へと進む。
Act34においてプロセッサー11は、入札リストに含まれる入札のそれぞれについて、入札金額及び販売情報に基づいて評価値を決定する。プロセッサー11は、例えば、予め定められた計算式によって入札金額及び販売情報から評価値を導出する。当該計算式は、例えば、オークションサービスの管理者若しくは設計者などによって予め定められる。当該計算式は、出品者が設定できても良い。この場合、出品情報は、当該計算式の設定についての情報を含む。評価値は、例えば、例えば、入札金額が高いほど大きい値である。評価値は、例えば、特定の期間内の販売率が高いほど大きい値である。また、評価値は、例えば、特定の期間内の入荷数が多いほど大きい値である。なお、プロセッサー11は、販売情報が取得できなかった入札については、販売情報を用いずに入札金額に基づいて評価値を決定する。プロセッサー11は、Act34の後、Act35へと進む。
Act35においてプロセッサー11は、入札リストを更新して、入札リストに含まれる入札のそれぞれについて、Act34で決定した評価値を関連付ける。プロセッサー11は、Act35の後、Act12へと進む。
一方、プロセッサー11は、同額入札時の落札者決定方法として、販売情報を用いないように設定されているならば、Act32においてNoと判定してAct36へと進む。
Act36においてプロセッサー11は、入札リストに含まれる入札のそれぞれについて、入札金額を評価値として用いることを決定する。プロセッサー11は、Act36の後、Act12へと進む。
プロセッサー11は、Act13においてYesと判定したならば、Act37へと進む。
Act37においてプロセッサー11は、入札リストから、評価値が最も高い入札を抽出する。なお、評価値が最も高い入札が複数ある場合には、プロセッサー11は、その全てを抽出する。プロセッサー11は、Act37の後、Act38へと進む。
Act38においてプロセッサー11は、Act37で抽出した入札が1つであるならば、当該入札に係る入札者を落札者として決定する。そして、プロセッサー11は、Act37で抽出した入札が複数であるならば、例えば、同額入札者が複数いる場合における公知の落札者決定方法を用いて、当該入札者の中から落札者を決定する。あるいは、プロセッサー11は、販売情報に基づいて落札者を決定する。例えば、プロセッサー11は、販売率が最も高い入札に係る入札者を落札者として決定する。以上より、Act34、Act37及びAct38の処理を行うことで、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、販売情報に基づいて、商品の落札者を決定する決定部として機能する。プロセッサー11は、Act38の後、Act39へと進む。
Act39においてプロセッサー11は、Act38で決定した落札者の落札金額を決定する。プロセッサー11は、例えば、当該落札者の入札金額を落札金額として決定する。プロセッサー11は、Act39の後、Act25へと進む。
第2実施形態では、Act25においてプロセッサー11は、変数nの値を、直前のAct38で決定した落札者に係る入札の希望数量分減らす。
第2実施形態の商取引システム1によれば、商取引サーバー10は、入札金額及び販売情報に基づく評価値によって、落札者を決定する。したがって、第1実施形態よりも、商品の販売率が低い入札者が落札することを減らすことができる。したがって、第2実施形態の商取引システム1は、お得意様などを優先したい卸売販売者などにとって有用である。
また、第2実施形態の商取引システム1によれば、評価値は、入荷数に基づく。したがって、第2実施形態の商取引システム1は、入荷数の多いお得意様などが優先して落札できる。
〔第3実施形態〕
第3実施形態に係る商取引システム1について説明する。第3実施形態に係る商取引システム1の構成は、第1実施形態及び第2実施形態と同様であるので、説明を省略する。
以下、第3実施形態に係る商取引システム1の動作を図4及び図7に基づいて説明する。なお、以下の動作説明における処理の内容は一例であって、同様な結果を得ることが可能な様々な処理を適宜に利用できる。図7は、商取引サーバー10のプロセッサー11による制御処理のフローチャートである。プロセッサー11は、ROM12又は補助記憶デバイス14などに記憶された制御プログラムに基づいてこの制御処理を実行する。
第3実施形態では、プロセッサー11は、第1実施形態の図5に代えて図7に示す落札者決定処理を行う。なお、図7において、図5と同様の処理については、図5と同一の符号を付している。また、図7における図5と同様の処理については、説明を省略する場合がある。
第3実施形態では、プロセッサー11は、図7のAct15においてYesと判定したならば、Act41へと進む。
Act41においてプロセッサー11は、Act14で抽出した入札が1つであるならば、当該入札に係る入札者を落札者として決定する。そして、プロセッサー11は、Act14で抽出した入札が複数であるならば、例えば、同額入札者が複数いる場合における公知の落札者決定方法を用いて、当該入札者の中から落札者を決定する。あるいは、プロセッサー11は、販売情報に基づいて落札者を決定する。例えば、プロセッサー11は、販売率が最も高い入札に係る入札者を落札者として決定する。販売情報に基づいて落札者を決定する場合には、Act41の処理を行うことで、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、販売情報に基づいて、商品の落札者を決定する決定部として機能する。プロセッサー11は、Act41の後、Act42へと進む。
Act42においてプロセッサー11は、対象出品の出品情報を参照して、落札金額の決定方法として販売情報を用いるように設定されているか否かを判定する。プロセッサー11は、落札金額の決定方法として販売情報を用いるように設定されているならば、Act42においてYesと判定してAct43へと進む。
Act43においてプロセッサー11は、Act41で決定した落札者について、対象商品についての過去の特定の期間の商取引に係る販売情報を取得する。販売情報は、例えば、対象商品についての、特定の期間内の販売率及び特定の期間内の入荷数である。なお、プロセッサー11は、第1実施形態のAct18と同様にして販売情報の取得を行う。以上より、Act43の処理を行うことで、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、商品の購入希望者の当該商品に関する商取引についての販売情報を取得する決定部として機能する。プロセッサー11は、Act43の後、Act44へと進む。
Act44においてプロセッサー11は、Act41で決定した落札者の落札金額を、Act43で取得した販売情報に基づいて決定する。すなわち、プロセッサー11は、落札金額を、入札金額及び販売情報の関数によって導出する。例えば、プロセッサー11は、当該販売情報を参照して、特定の期間内の販売率が予め定められた閾値を超える場合、落札金額を、入札金額から一定金額又は一定割合差し引いた金額とする。あるいは例えば、プロセッサー11は、当該販売情報を参照して、特定の期間内の入荷数が予め定められた閾値を超える場合、落札金額を、入札金額から一定金額又は一定割合差し引いた金額とする。なお、閾値は多段階であってもよく、販売率又は入荷数が多いほど落札金額が安くなるようにしても良い。あるいは例えば、プロセッサー11は、入札金額及び販売情報に基づく計算式によって落札金額を算出しても良い。この計算式は、例えば、販売率又は入荷数が多いほど落札金額が安くなるような計算式である。以上より、Act44の処理を行うことで、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、販売情報に基づいて、商品の落札金額を決定する決定部として機能する。
対して、プロセッサー11は、落札金額の決定方法として販売情報を用いないように設定されているならば、Act42においてNoと判定してAct45へと進む。
Act45においてプロセッサー11は、Act41で決定した落札者が入札した入札金額を、当該落札者の落札金額として決定する。プロセッサー11は、Act45の後、Act25へと進む。また、プロセッサー11は、Act44の後もAct25へと進む。
第3実施形態では、Act25においてプロセッサー11は、変数nの値を、直前のAct41で決定した落札者に係る入札の希望数量分減らす。
第3実施形態の商取引システム1によれば、商取引サーバー10は、落札金額を、入札金額及び販売情報に基づいて決定する。したがって、商取引サーバー10は、出品者のお得意様などに対して、金額面で優遇することができる。
上記の実施形態は以下のような変形も可能である。
第1実施形態〜第3実施形態に係る商取引サーバー10は、落札者決定処理において、販売情報をPOS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50から取得した。しかしながら、商取引サーバー10は、オークションデータベースなどから販売情報を取得しても良い。この場合、例えば、商取引サーバー10は、卸売購入者がPOS端末30を用いて入札を行う際に取得する。すなわち、POS端末30は、入札リクエストに販売情報を含める。そして、商取引サーバー10は、入札登録を行う際、当該販売情報を入札IDと関連付けることでオークションデータベースなどに記憶する。このようにすることで、落札者決定時に入札者のPOS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50にアクセスできない場合でも、販売情報を用いて落札者を決定することができる。ただし、商取引サーバー10は、落札者決定処理中に販売情報を取得することで、より新しい販売情報を用いることができる。しかしながら、入札を受け付けている期間が短い場合、その差は小さくなる。
また、販売情報は、クラウド上に記憶されるものであっても良い。この場合、POS端末30、ストアサーバー40又は本部サーバー50などは、都度販売情報をクラウド上にアップロードする。この販売情報の記憶先は、例えば、商取引サーバー10である。販売情報がクラウド上に記憶されていれば、商取引サーバー10は、当該クラウド上から販売情報を取得することができる。したがって、商取引サーバー10が販売情報の取得に失敗する可能性が低くなる。特に、商取引サーバー10が販売情報の記憶先であるならば、商取引サーバー10が販売情報の取得に失敗する可能性はほとんど無くなる。クラウド上の、販売情報を記憶している装置は、販売記憶装置の一例である。
第1実施形態〜第3実施形態に係る商取引サーバー10が行うオークションは、封印入札方式である。しかしながら、商取引サーバー10は、公開方式のオークションを行うことができても良い。公開方式のオークションの場合、例えば、プロセッサー11は、入札があるたびに落札者決定処理を行うことで、現時点で入札を締め切ったと仮定した場合の落札者を決定する。そして、プロセッサー11は、対象出品についてのWebページなどに、当該落札者に係る入札の入札金額及び希望数量を掲載するよう制御を行う。
第1実施形態〜第3実施形態に係る商取引サーバー10は、上記に挙げた以外にも様々な形式のオークションにおいて、販売情報を用いて落札者を決定することができる。また、第2実施形態に係る商取引サーバー10は、上記に挙げた以外にも様々な形式のオークションにおいて、評価値を決定することができる。
一例として、第1実施形態又は第2実施形態に係る商取引サーバー10は、クリアリングハウス又は板寄せ方式などと呼ばれる形式のオークションを用いても良い。このオークションでは、全ての落札者が同じ落札金額で落札する。当該落札金額は、例えば、全ての落札者の中でも最も低い入札金額である。したがって、プロセッサー11は、落札金額を、全ての落札者が決定してからでないと決定できないため、落札者決定処理が終わった後に落札金額の決定を行う。
一例として、第3実施形態に係る商取引サーバー10は、逆オークション、ダッチオークション又は競り下げ方式などと呼ばれる形式のオークションを用いても良い。この場合も、商取引サーバー10は、落札者の落札金額を、入札金額及び販売情報を用いて決定する。
第1実施形態〜第3実施形態に係る商取引サーバー10などは、販売率を、以下に示す(1)式で求めた。
(販売率)=(販売数)/(入荷数) (1)
しかしながら、商取引サーバー10などは、販売率を、例えば、以下に示す(2)式によって求めても良い。
(販売率)=((入荷数)−(在庫数))/(入荷数) (2)
第1実施形態の商取引サーバー10は、落札者を決定するための販売情報として、販売率以外にも、販売数量、在庫数量、在庫回転率、商品回転率、又はその他の販売情報を用いても良い。
第2実施形態の商取引サーバー10は、評価値を決定するための販売情報として、販売率及び入荷数量以外にも、在庫数量、在庫回転率、商品回転率、又はその他の販売情報を用いても良い。
第3実施形態の商取引サーバー10は、落札金額を決定するための販売情報として、販売率及び入荷数量以外にも、在庫数量、在庫回転率、商品回転率、又はその他の販売情報を用いても良い。
以上のように、様々な販売情報を用いることで、出品者は、お得意様などを優遇しやすくなる。
第1実施形態〜第3実施形態に係る商取引サーバー10は、対象商品についての過去の商取引に係る販売情報を取得した。しかしながら、商取引サーバー10は、対象商品と同種の商品又は類似の商品についての販売情報を取得しても良い。すなわち、例えば、商取引サーバー10は、対象商品が特定品種のトマトである場合、品種に拘わらずトマト全てについての販売情報を取得しても良い。あるいは、商取引サーバー10は、対象商品が特定品種のトマトである場合、他の品種のトマトについての販売情報を取得しても良い。また、商取引サーバー10は、対象商品と同種の商品又は類似の商品に限らず、より広いカテゴリーについての販売情報を取得しても良い。例えば、対象商品が特定品種のトマトである場合、商取引サーバー10は、野菜全て、生鮮食品全て、食品全て又は全商品についての販売情報を取得しても良い。以上のようにすることで、商取引サーバー10は、新商品などの場合において同一商品についての販売情報を取得することができない場合にも、販売情報を取得することができる。対象商品と同種の商品又は類似の商品は、対象商品に関する商品である。また、上記のカテゴリーに含まれる商品は、対象商品に関する商品である。
第2実施形態に係る商取引サーバー10は、販売情報のみによって評価値を決定しても良い。
商取引サーバー10は、入札金額が固定のオークションを行うことができても良い。この場合、商取引サーバー10は、例えば、販売情報に基づいて落札者を決定する。
商取引サーバー10は、第3実施形態だけでなく、第1実施形態、第2実施形態及びその他の変形例などにおいても販売情報を用いて落札金額を決定しても良い。この場合、プロセッサー11を中枢とするコンピューターは、販売情報に基づいて、商品の落札金額を決定する決定部として機能する。
数量は、個数に限らず、重さ、長さ又は体積などであっても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。