JP2019020721A - Ndフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光吸収膜とこれに隣接する膜との相互作用が抑制され、又これらの膜の形成が容易であるNDフィルタ等を提供する。【解決手段】NDフィルタは、基板6の1以上の面に配置されるNbから成る光吸収層と、当該光吸収層に隣接して配置されるSiNxから成る光吸収隣接層と、を備えている。このNDフィルタを製造可能なドラム型スパッタ成膜装置1は、Nbをスパッタリングする第1スパッタ源10と、Siをスパッタリングする第2スパッタ源20と、N2ガスをラジカル化して照射可能なラジカル源30と、基板6が第1スパッタ源10及び第2スパッタ源20並びにラジカル源30を繰り返し通過するように基板6を保持した状態で回転するドラム4と、を有している。光吸収層は、第1スパッタ源10とドラム4との同時作動により成膜され、光吸収隣接層は、第2スパッタ源20とラジカル源30とドラム4との同時作動により成膜される。【選択図】図1

Description

本発明は、ND(Neutral Density)フィルタ、及びNDフィルタの製造方法に関する。
NDフィルタとして、特許第5909523号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。このNDフィルタでは、光吸収層としてのTi膜より上側(表面側)に、水蒸気バリア層としてのSi膜が配置されることで、水蒸気によるTi膜の劣化が防止される。
又、NDフィルタとして、特開2003−322709号公報(特許文献2)に記載されたものが知られている。このNDフィルタでは、光吸収膜が低級窒化金属膜(NbN膜)とされており、光吸収膜に通常隣接して配置される透明誘電体膜(SiO膜)による、光吸収膜の酸化の防止、ひいては透過率変化の防止、ないしNDフィルタの分光特性の変化の防止が図られている。
特許第5909523号公報 特開2003−322709号公報
特許第5909523号公報のNDフィルタにおいて、Si膜は水蒸気バリア層であり、Si膜自体とTi膜自体との相互作用は特に考慮されていない。
特開2003−322709号公報のNDフィルタでは、光吸収膜がNbN膜とされることでSiO膜による酸化の防止が図られているが、Nb(ニオブ)の窒化によるNbN膜の形成は、高温を要する等反応条件が厳しく、比較的に困難である。
そこで、本発明の主な目的は、光吸収膜とこれに隣接する膜との相互作用が抑制され、又これらの膜の形成が容易であるNDフィルタ,NDフィルタの製造方法を提供することである。
請求項1に記載の発明は、NDフィルタにおいて、基板と、前記基板の1以上の面に配置される、Nbから成る光吸収層と、前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層と、を備えていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、基板と、前記基板の1以上の面に配置される、NbとSiとの混合物から成る光吸収層と、を備えていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、基板と、前記基板の1以上の面に配置される、NbとSiとの混合物から成る光吸収層と、を備えており、前記光吸収層は、Nbをスパッタリングする第1スパッタ源及びSiをスパッタリングする第2スパッタ源、並びに前記基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転するドラムを有するドラム型スパッタ成膜装置により形成されていることを特徴とするものである。尚、本発明において、前記光吸収層は、当該第1スパッタ源及び当該第2スパッタ源並びに当該ドラムを有するドラム型スパッタ成膜装置で形成される程度の密度を有していると捉えられても良い。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層を備えていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、前記基板は、巻き取り不能であることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、ドラム型スパッタ成膜装置により、基板の少なくとも一面に、Nbから成る光吸収層と、前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層とを成膜することで、NDフィルタを製造する方法であって、前記ドラム型スパッタ成膜装置は、Nbをスパッタリングする第1スパッタ源と、Siをスパッタリングする第2スパッタ源と、ガスをラジカル化して照射可能なラジカル源と、前記基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源並びに前記ラジカル源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転するドラムと、を有しており、前記光吸収層は、前記第1スパッタ源の作動により成膜され、前記光吸収隣接層は、前記第2スパッタ源と前記ガスをNガスとした前記ラジカル源と前記ドラムとの同時作動により成膜されることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、ドラム型スパッタ成膜装置により、基板の少なくとも一面に、NbとSiとの混合物から成る光吸収層を成膜することで、NDフィルタを製造する方法であって、前記ドラム型スパッタ成膜装置は、Nbをスパッタリングする第1スパッタ源と、Siをスパッタリングする第2スパッタ源と、前記基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転するドラムと、を有しており、前記光吸収層は、前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源並びに前記ドラムの同時作動により成膜されることを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、更に、前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層を成膜するものであり、前記ドラム型スパッタ成膜装置は、ガスをラジカル化して照射可能なラジカル源を備えており、前記ドラムは、基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源並びに前記ラジカル源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転し、前記光吸収隣接層は、前記第2スパッタ源と前記ガスをNガスとした前記ラジカル源と前記ドラムとの同時作動により成膜されることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、上記発明において、更に、SiOから成るSiO層を成膜するものであり、前記SiO層は、前記第2スパッタ源と前記ガスをOガスとした前記ラジカル源と前記ドラムとの同時作動により成膜されることを特徴とするものである。
請求項10に記載の発明は、上記発明において、前記基板は、巻き取り不能であることを特徴とするものである。
本発明の主な効果は、光吸収膜とこれに隣接する膜との相互作用が抑制され、又これらの膜の形成が容易であるNDフィルタ,NDフィルタの製造方法が提供されることである。
ドラム型スパッタ成膜装置の模式的な断面図である。 実施例1及び比較例1の設計における分光透過率及び分光反射率に係るグラフである。 SiNの光学定数に係るグラフである。 Nbの光学定数に係るグラフである。 SiOの光学定数に係るグラフである。 実施例1の測定された分光透過率及び分光反射率に係るグラフである。 比較例1の測定された分光透過率及び分光反射率に係るグラフである。 Nbの光学定数に係るグラフである。 実施例2の加熱試験において測定された分光透過率に係るグラフである。 実施例3の測定された分光透過率及び分光反射率に係るグラフである。 実施例4の測定された分光透過率及び分光反射率に係るグラフである。 Nb(スパッタ時投入電力6kW)+Si(同4kW)の光学定数に係るグラフである。 実施例5の測定された分光透過率及び分光反射率に係るグラフである。 Nb(スパッタ時投入電力6kW)+Si(同8.5kW)の光学定数に係るグラフである。 実施例6の測定された分光透過率及び分光反射率に係るグラフである。 実施例7の加熱試験において測定された分光透過率に係るグラフである。 実施例8の加熱試験において測定された分光透過率に係るグラフである。 Nb(スパッタ時投入電力6kW)+Si(同1.5kW)の光学定数に係るグラフである。 実施例9の加熱試験において測定された分光透過率に係るグラフである。 Nb(スパッタ時投入電力9kW)+Si(同3kW)の光学定数に係るグラフである。 実施例10の加熱試験において測定された分光透過率に係るグラフである。 Nb(スパッタ時投入電力4kW)+Si(同10kW)の光学定数に係るグラフである。 実施例11の加熱試験において測定された分光透過率に係るグラフである。 Nb(スパッタ時投入電力3kW)+Si(同10kW)の光学定数に係るグラフである。 実施例12の加熱試験において測定された分光透過率に係るグラフである。 実施例2,7〜12における、Nb+Si層中のSi含有率(%,横軸)と、加熱試験における透過率変化量(ポイント,縦軸)の関係を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態の例が、適宜図面を用いて説明される。
尚、本発明は、以下の例に限定されない。
本発明に係るNDフィルタは、特定の波長域の光に対する透過率の分布がほぼ平坦であり、当該光をほぼ均一に透過するフィルタである。例えば、当該波長域内で透過率[%]の最大値と最小値の差が好ましくは15ポイント以内であり、より好ましくは10ポイント以内であり、更に好ましくは5ポイント以内である。
特定の波長域として、例えば可視域が挙げられる。可視域は、例えば400ナノメートル(nm)以上780nm以下であり、その下限は、410nmや420nm等とされても良いし、その上限は、800nmや、780nm、760nm、700nm等とされても良い。
又、特定の波長域は、可視域に代えて、あるいは可視域と共に、紫外域や赤外域とされても良いし、これらの組合せとされても良い。
以下では、均一に透過する対象としての特定の波長域が可視域であるものとして説明がなされるが、その説明は、特定の波長域を可視域に限定するものではない。
本発明に係るNDフィルタでは、基板の何れかの片面あるいは両面に対し、光吸収膜が形成されている。光吸収膜より基板側及び表面側の少なくとも一方において、ハードコート膜や防汚膜、反射防止膜、導電膜等の他の1以上の膜が付与されても良い。尚、ハードコート膜や導電性膜等は光吸収膜に含まれるものとして扱われても良い。
基板は、透明(半透明を適宜含む)であれば、ポリカーボネイト等の樹脂やガラスを始めとしていかなる材質であっても良いが、好ましくはアルカリ元素を含んだガラスであり、より好ましくは強化ガラスであり、例えば化学強化ガラスである。
強化ガラス基板は、表面に圧縮応力層が形成されているので、表面にクラックが生じたとしても、圧縮応力によりクラックの成長が抑制され、通常の(強化処理されていない)ガラス基板よりも衝撃に強い。
又、基板は、好ましくは巻き取り不能であり、ロール化不能であるものが好ましい。変形を生じない限り巻き取れない程度に柔軟でない基板であれば、光吸収膜等がより一層安定して形成され、NDフィルタがより一層頑丈になる。
光吸収膜は、1あるいは複数の層を含む膜であり、波長域が可視域の光である可視光を吸収する光吸収層を1以上備えていて、上記の可視光の均一な透過(ND)を実現する機能を具備する。
光吸収膜は、両面に形成される場合、何れの膜も基板から見て同一の構造とすることが好ましい。
光吸収層は、Nb(ニオブ)製の層、又はNbとSi(ケイ素,シリコン)との混合物製のNb+Si層である。光吸収層が複数設けられるようにし、その一部がNb層やNb+Si層以外の金属又は金属酸化物等の他の材質により形成されたものとされても良いが、好ましくは1以上の光吸収層の全てがNb層やNb+Si層とされる。
可視光の均一な透過のための吸収については、吸収[%]が簡易的に「100−(透過率[%]+反射率[%])」で表されることから、可視域における分光透過率分布や分光反射率分布が平坦であることによって把握することができ、反射率が小さい場合には分光透過率分布が平坦であることによって把握することができる。吸収の平坦性については、吸収の最大値と最小値の差で評価され、分光透過率分布の平坦性については、透過率の最大値と最小値の差で評価され、いずれも差が小さいほど平坦性が高い。高い平坦性は、均一な減光をもたらすものとして強いニーズが存在するが、ある程度の平坦性を確保したうえで、可視域内の短波長域(青色域)より長波長域(赤色域)の透過率を高くしたり、あるいは青色域より赤色域の透過率を低くしたりして多彩なバリエーションを提供するニーズも存在する。
尚、例えばNDフィルタ付きのカメラの撮像素子で利用する光はNDフィルタの透過光であるところ、NDフィルタにおける反射光は撮像素子や光学系におけるノイズの原因となるからNDフィルタの反射率を数%以下程度に低減する要請があり、よって上述の平坦な分光透過率分布のためには均一な吸収が必要となる。
又、光吸収膜が複数の層を有する多層膜である場合、NDフィルタ全体として所望の透過率を実現するため、光吸収層による可視光の吸収は、多層膜の他の層や他の膜あるいは基板における吸収や透過率や反射率の分布に応じた分布とされて良い。
又、光吸収層がNb層である光吸収膜は、可視光の反射を防止する機能を始めとする平坦吸収機能以外の機能を合わせて具備するため、更にSiN(窒化シリコン)を含む低屈折率材料製の低屈折率層を含んでいる。
SiNの膜は、シリコン窒化膜とも呼ばれ、例えば、スパッタ源を有する真空室内において、高周波により放電させた窒素ガス即ちラジカル窒素がスパッタ源に導入され、スパッタ源にセットされたSiをターゲットとしたスパッタリングが行われることにより、基板上においてSiの堆積とその窒化とが繰り返されて成膜される。SiNにおけるxの値は、成膜条件、即ち真空室内の真空度、高周波の投入電力や窒素ガスの導入流量、ラジカル窒素以外のラジカルの併用の有無や併用時のラジカルの種類・投入電力・流量、真空室温度、スパッタ源の温度、ターゲット温度、基板温度等により変化し、例えば、0を超えて1.5以下の範囲内の何れかの値であって、ラジカル窒素がある程度導入されれば概ね1.33前後である1.0以上1.5以下あるいは1.2以上1.5以下に収まる。
xの値は、成膜条件の調整によりある程度制御可能であるが、直接同定することは層全体を原子の見られる電子顕微鏡等で観察し尽くす必要があって現実的でなく、当業者にとっても直接の測定が極めて困難である。従って、SiNあるいはSiN層という特定は有用であり、更に適宜スパッタリング時の成膜条件でSiNあるいはSiN層が特定されることは、当業者にとって分かり易く有用である。
SiNの膜により形成される低屈折率層、即ちSiN製の層であるSiN層は、Nb層に隣接して配置される(光吸収隣接層,Nb隣接層)。Nb層は、酸化に比べて窒化が行われ難く、Nb隣接層がSiO層を始めとする酸化物である場合に比べて、Nb隣接層がSiN層である場合の方が、Nb層に対する影響が少なくなり、Nb層が製造時の変化や経時変化から保護される。
Nb隣接層以外の層には、SiN以外の低屈折率材料製の低屈折率層が配置されても良い。かような低屈折率材料としては、酸化シリコン(特にSiO)が例示される。又、低屈折率材料として、他の誘電体材料、あるいは金属材料若しくは金属酸化物材料が用いられても良い。
更に、光吸収層とは別に、高屈折率材料製の高屈折率層が配置されても良い。かような高屈折率材料としては、例えば誘電体材料、あるいは金属材料若しくは金属酸化物材料が挙げられ、より具体的な例として、酸化ジルコニウム(特にZrO)、酸化チタン(特にTiO)、酸化タンタル(特にTa)、酸化ニオブ(特にNb)の少なくとも何れかが挙げられる。
光吸収膜における低屈折率層及び高屈折率層は、好ましくは交互に配置される。かような光吸収膜における層の数は、特に限定されないが、優れた反射防止機能等を具備させる観点から、好ましくは5層以上であり、より好ましくは7層以上である。光吸収層は、殆どの誘電体材料より屈折率が高いことから、主に高屈折率層として取り扱える。かような光吸収膜における最も基板側の層(基板に最も近い層)を1層目とした場合、1層目が低屈折率層とされても良いし高屈折率層とされても良いが、好ましくは奇数層目が低屈折率層であり、偶数層目が高屈折率層である。
他方、光吸収層がNb+Si層である光吸収膜は、光吸収層のみを有する膜であっても良いし、光吸収層及び低屈折率層から成る膜であっても良いし、これらの層と高屈折率層とから成る膜であっても良いところ、好ましくはNb+Si隣接層(光吸収隣接層)としてSiN層が配置された膜とされている。
又、光吸収層がNb+Si膜である光吸収膜は、光吸収層がNb層である光吸収膜と同様に形成されても良く、例えば低屈折率層及び高屈折率層が交互に配置されて形成されても良い。
Nb+Si層は、好ましくはスパッタリングにより成膜され、SiN層が合わせて配置される場合において、好ましくはSiN層の成膜時と同じ真空室内におけるスパッタリングにより成膜される。
即ち、Nb+Si層は、複数のスパッタ源を有する真空室内において、Ar(アルゴン)等の希ガスのラジカルが第1スパッタ源及び第2スパッタ源にそれぞれ導入され、第1のスパッタ源にセットされたNbをターゲットとしたスパッタリングと第2のスパッタ源にセットされたSiをターゲットとしたスパッタリングとが、基板を第1スパッタ源と第2スパッタ源との間で移動した状態で行われることにより、基板上においてNbの堆積とSiの堆積とが繰り返されて成膜される。Nb+Si層におけるNbとSiの比率Nb/Siは、成膜条件、即ち真空室内の真空度、各スパッタ源へのラジカルに係る共通のあるいは個々の投入電力や導入流量、他のラジカルの併用の有無や併用時のラジカルの種類・投入電力・流量、真空室温度、各スパッタ源の温度、ターゲット温度、基板温度等により変化する。
かような光吸収膜が配置された基板を含むNDフィルタは、好適にはカメラ用とされる。
カメラ用NDフィルタは、カメラのレンズの前等に後付けされるものであっても良いし、カメラの光学系に組み込まれた(カメラに内蔵された)ものであっても良い。
又、カメラ用NDフィルタは、車載カメラ用であっても良いし、警備カメラ用であっても良いし、医療機器付属のカメラ用であっても良い。
次いで、本発明の好適な実施例、及び本発明に属さない比較例が説明される(実施例1〜8,比較例1)。
尚、本発明は、以下の実施例に限定されない。又、本発明の捉え方により、下記の実施例が実質的には比較例となったり、下記の比較例が実質的には実施例となったりすることがある。
≪実施例1及び比較例1等≫
実施例1及び比較例1は、何れも、図1に示されるようなドラム型スパッタ成膜装置1により、フラットで透明な白板ガラス基板の片面に光吸収膜が成膜されたNDフィルタである。
ドラム型スパッタ成膜装置1は、真空室2と、その中央部において自身の軸周りで回転可能に配置された円筒状のドラム4と、を備えている。ドラム4の外周円筒面には、成膜対象としての基板6が、被成膜面を外側に向けた状態で保持されている。
真空室2の一辺には、第1スパッタ源10が配置されている。第1スパッタ源10は、第1ターゲットT1をセットするスパッタカソード12と、一対の防着板14と、スパッタガスが適宜流量調整のうえで導入されるスパッタガス導入口16と、を備えている。スパッタカソード12は、外部交流電源(図示略)と接続されている。防着板14は、第1のターゲットT1とこれに対向するドラム4の部分との間を、他の真空室2の内部部分から区切るように配置されている。スパッタガス導入口16は、防着板14によって区切られた空間へ向けてスパッタガスを流す。
真空室2の他の一辺には、第2スパッタ源20が配置されている。第2スパッタ源20は、第1スパッタ源10と同様に、第2ターゲットT2をセットするスパッタカソード22と、一対の防着板24と、スパッタガス導入口26と、を備えている。
更に、真空室2の他の一辺には、ラジカル源30が配置されている。ラジカル源30は、ガスをバルブ32により流量調整のうえで導入可能なラジカルガス導入口34と、加速電圧用電源(図示略)により電圧が印加されることでプラズマを発生可能なガン36と、を有する。ラジカルガス導入口34から真空室2の内部に導入されたガスは、ガン36が発生したプラズマによりラジカル化し、基板6に向かってビーム状に照射される。
実施例1は、白板ガラス製の基板6(コーニング社製B270)の片面に、SiN層を奇数層目としNb層を偶数層目とした7層の光吸収膜と、その上に配置された8層目としてのSiO膜とが成膜されることにより、図2に示されるように、可視域(400nm以上700nm以下)及びその隣接域(700nmを超えて800nm以下)の分光透過率が25%で平坦になるように設計された。かような設計においては、図3〜図5に順次示されるような、予め把握されたSiN,Nb,SiOの光学定数が用いられた。尚、図2において、透過率は左目盛に係り、反射率は右目盛に係り、図3〜図5において、屈折率は左目盛に係り、消衰係数は右目盛に係る。
実施例1における各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表1]に示される。
SiO膜は、可視域における分光反射率を低減するため、あるいは光吸収膜の保護のために付与された低屈折率の膜であり、光吸収膜に属する1つの層として、光吸収膜に含めて把握されても良い。尚、SiO膜に代えて、あるいはこれと共に、フッ化マグネシウム(MgF)等の別の低屈折率膜等が用いられても良い。
Figure 2019020721
実施例1は、ドラム型スパッタ成膜装置1により、次のように形成された。尚、以下の形成は、ドラム型スパッタ成膜装置1の図示されない制御手段により自動制御されても良いし、操作者により手動操作で実施されても良いし、これらの混合により行われても良い。
即ち、まず基板6がドラム4にセットされると共に、第1ターゲットT1としてNbがセットされ、第2ターゲットT2としてSiがセットされた。
次に、真空室2の内部が、9×10−4Pa(パスカル)となるまで排気された。
続いて、ドラム4が100rpm(回毎分)で回転され、ドラム4に保持された基板6が、第1スパッタ源10,ラジカル源30,第2スパッタ源20を順次繰り返し高速で通過するようにされた。
次いで、基板6のクリーニングが行われた。即ち、ラジカル源30のラジカルガス導入口34から酸素(O)ガスが500ccm(毎分500ミリリットル)の流量で導入された状態で、ガン36に高周波電圧が投入電力3kW(キロワット)で印加されて、ラジカル酸素が生成され、移動している基板6に対して30秒間照射された。かようなラジカル酸素の照射により、基板6表面に有機物等が付着していたとしても、有機物等はラジカル酸素やプラズマで発生する紫外線によって分解剥離され、基板6の表面がクリーニングされる。かようなクリーニングにより、後に形成する膜の密着性が向上する。
尚、ドラム型スパッタ成膜装置1は室温環境下に置かれ、真空室2やドラム4、基板6に対する加熱はなされず、ラジカル源30等の動作による発熱を加味しても、全工程中における基板6の最大温度は80℃であった。
続いて、Siの堆積と窒化が繰り返されることにより、1層目のSiN層が形成された。
即ち、ドラム4の回転が維持された状態で、第2スパッタ源20のスパッタガス導入口26からArガスが100ccmで導入され、スパッタカソード22に8kWの投入電力による高周波電圧が印加されることで、第2ターゲットT2表面のSiが、Arによるスパッタにより、基板6の表面上に堆積した。
同時に、ラジカル源30のラジカルガス導入口34から窒素(N)ガスが80ccm導入された状態で、ガン36に高周波電圧が投入電力3kWで印加されて、ラジカル窒素が生成され、Siの堆積した移動中の基板6に対して照射されて、Siの窒化がなされた。
SiN層の膜厚は、スパッタカソード22への投入電力が一定であり、単位時間当たりの成膜される物理膜厚である成膜レートが一定であるため、スパッタリングの時間の長短により制御され、所望の膜厚に相当する時間が経過した時点でスパッタカソード22への電圧印加が停止されて、1層目のSiN層の成膜が完了した。
次いで、Nbの堆積により、2層目のNb層が形成された。
即ち、ドラム4の回転が維持された状態で、第1スパッタ源10のスパッタガス導入口16からArガスが120ccmで導入され、スパッタカソード12に6kWの投入電力による高周波電圧が印加されることで、第1ターゲットT1表面のNbが、Arによるスパッタにより、基板6の表面上に堆積した。ここでは、ラジカル源30は、不動作とした。尚、ドラム4の回転は、1層目の形成後であって2層目の形成前等において、一時的に変速されたり一旦停止されたりしても良い。
Nb層の成膜時において、前工程のSiN層成膜に係るラジカル窒素が残存していたとしても、Nbは、比較的に窒化し難く、上記の温度条件を含むNb層の成膜条件では、窒化がみられなかった。
Nb層の膜厚は、SiN層と同様に時間により制御可能であり、所望の膜厚に相当する時間が経過した時点でスパッタカソード12への電圧印加が停止されて、2層目のNb層の成膜が完了した。
そして、同様にSiN層の成膜とNb層の成膜が繰り返されることにより、7層目までの光吸収膜の形成がなされた。
更に、8層目としてのSiO膜は、次のように成膜された。
即ち、ドラム4の回転が維持された状態で、第2スパッタ源20のスパッタガス導入口26からArガスが100ccmで導入され、スパッタカソード22に8kWの投入電力による高周波電圧が印加されることで、第2ターゲットT2表面のSiが、Arによるスパッタにより、基板6の表面上に堆積した。
同時に、ラジカル源30のラジカルガス導入口34からOガスが80ccm導入された状態で、ガン36に高周波電圧が投入電力3kWで印加されて、ラジカル酸素が生成され、Siの堆積した移動中の基板6に対して照射されて、Siの酸化がなされた。
SiO膜の膜厚も、他の層と同様に制御され、所望の膜厚に相当する時間が経過した時点でスパッタカソード22への電圧印加が停止されて、最後の膜であるSiO膜の成膜が完了し、実施例1の形成が完了した。
他方、比較例1は、Nb隣接層としての低屈折率層がSiN層ではなくSiO層であることを除き、実施例1と同様に設計されたものである。比較例1の設計に係る各層の物理膜厚は、基板の肉厚も含めて、次の[表2]に示される。比較例1においては、光吸収膜の最外層である7層目がSiO層であるから、実施例1におけるSiO膜は不要であり、全7層の光吸収膜のみが形成されるものとなっている。
Figure 2019020721
比較例1は、ドラム型スパッタ成膜装置1により、次のように形成された。
即ち、まず基板6のセット工程から基板6のクリーニング工程までが、実施例1と同様に行われた。
次に、1層目のSiO層が、実施例1におけるSiO膜と同様に形成された。
続いて、2層目のNb層が、実施例1と同様に形成された。
SiO層及びNb層の物理膜厚は、設計の通りに制御された。
そして、これらの形成が7層目まで繰り返されて、比較例1の形成が完了した。
実施例1の測定に係る分光透過率及び分光反射率が図6に示され、比較例1の測定に係る分光透過率及び分光反射率が図7に示される。
実施例1における実際の分光透過率は、設計(図2)の通り、25%で平坦になった。又、実施例1における実際の分光反射率は、上述の可視域及び隣接域(400nm以上800nm以下)で3%以下に抑えられた。
尚、NDフィルタでは、分光反射率の分布形状に比べ、可視域における分光透過率の平坦性とその値が比較的に重要であり、実施例1における実際の分光反射率の分布形状は、設計の分光反射率の分布形状と異なるが、問題はない。分光反射率においては、反射率の大きさが抑制されていれば、反射防止機能としては十分である。
これに対し、比較例1における実際の分光透過率は、設計(図2)と大幅に異なり、45%で平坦になった。
これは、成膜時や成膜後のNb層が、SiO層自体や、これを成膜した後でも残存しているOガスやラジカル酸素から作用を受けて、一部酸化してしまうことに起因していると考えられる。
そこで、比較例1の1層のNb層が、実際には設計と異なり、上下のNb層で挟まれたNb層という3層構造であるとみて、実際の分光透過率及び分光反射率(図7)に合致する比較例1の積層構造を解析した。この解析においては、Nb,SiOの光学定数(図4〜図5)、及び、図8に示される、予め把握されたNbの光学定数が用いられた。
すると、次の[表3]に示されるような積層構造が、実際の分光透過率及び分光反射率に合致することが判明した。
Figure 2019020721
この解析結果から、比較例1について、次のことが分かる。
即ち、Nb隣接層がSiOである場合、製造時等においてNbの表面が酸化され、Nbとは特性の異なるNb層が生じてしまう。かようなNb層は、設計において考慮されていないので、比較例1の実際の分光透過率等が、設計からずれてしまう。
尚、Nbの酸化の度合は、種々の条件によって様々に変化するため、設計時にNb層の発生まで考慮したとしても、Nb層の物理膜厚がどのようになるかを想定することができず、結局設計は困難である。
かような比較例1に対し、実施例1では、Nb隣接層がSiN層であり、Nbに比べてNbNは成膜し難いため、Nb膜の表面におけるNbN層の生成が容易に防止され、Nb膜は設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
≪実施例2等≫
実施例2は、各層の物理膜厚を除き、実施例1と同様に成る。
実施例2における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表4]に示される。
Figure 2019020721
実施例2においても、実施例1と同様に、Nb隣接層がSiN層であり、Nbは窒化され難いため、酸化の場合のようにNb膜の表面に別の薄い層が生成される事態が防止されて、Nb膜は設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
又、実施例2に対し、次のような耐熱試験が行われた。
即ち、分光透過率等の測定後の実施例2が、空気中において200℃で10時間連続して加熱された。そして、加熱後の実施例2の分光透過率が測定され、加熱前の分光透過率と比較された。
加熱前後における実施例2の上述の可視域及び隣接域での分光透過率が、図9に示される。
加熱後、加熱前に比べ、当該波長域における分光透過率が、おしなべて僅かに低下していた。可視域における平均透過率の変化は、−1ポイントであった。
実施例2は、加熱による分光透過率の変化がかように僅かであり、熱に対してある程度強いものである。
≪実施例3等≫
実施例3は、実施例1における片面上の膜構造と同じ構造の膜が、他方の面にも形成されるようにしたものである。
実施例3における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表5]に示される。
実施例3における平坦な透過率の設計値は、片面の透過率の設計値が25%であるから(実施例1参照)、25%×25%=6.25%となる。
実施例3は、実施例1と同様に片面の膜が作製された後、基板6が裏返されたうえでドラム4に再度セットされ、更に同様に他方の面の膜が作製されることで形成される。
Figure 2019020721
実施例3の測定に係る分光透過率及び分光反射率が図10に示される。
実施例3における実際の分光透過率は、設計の通り、約6.5%で平坦になった。又、実施例1における実際の分光反射率は、上述の可視域及び隣接域で3%以下に抑えられた。
≪実施例4等≫
実施例4は、実施例1と同じ構成の多層膜付き基板6が実施例1と同様に2個形成され、更にそれらの多層膜側が、内側に対向した状態で互いに接着剤により接着されて形成される。各多層膜のSiO膜同士を接着する接着剤は、UV(紫外線)で硬化してもあるいは熱で硬化しても良く、その他の性質もどのようなものであっても良いが、SiO膜あるいはSiN層等の屈折率と同一の若しくは近似する屈折率を硬化後において有するものが好ましく、ここでは、UVの照射により硬化し、SiO膜に近似する屈折率(1.477)を呈する、ダイキン工業株式会社製光学接着剤オプトダインUVが用いられた。
実施例4における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚(2mm)及び接着剤の肉厚(20μm(マイクロメートル))も含めて、次の[表6]に示される。
実施例4における平坦な透過率の設計値は、実施例3と同様に6.25%となる。
Figure 2019020721
実施例4の測定に係る分光透過率及び分光反射率が図11に示される。
実施例4における実際の分光透過率は、設計の通り、約6.5%で平坦になった。又、実施例4における実際の分光反射率は、上述の可視域及び隣接域で7%以下(410nm以上では5%以下)に抑えられた。
実施例4のNDフィルタでは、2枚の基板6が各面の外面となるため、光吸収膜を含む多層膜が保護される。よって、実施例4のNDフィルタは、より衝撃や傷に強いものとなる。
≪実施例5等≫
実施例5は、光吸収膜における光吸収層をNb層に代えてNb+Si製のNb+Si層としたことを除き、実施例1と同様の構造を有するように形成された。
実施例5は、実施例1と同様に、可視域の分光透過率が25%で平坦になるように設計された。かような設計においては、予め把握されたSiN(図3),SiO(図5)の光学定数に加え、図12に示されるような、予め把握された、Nbのスパッタリングに係る投入電力が6kWでありSiのスパッタリングに係る投入電力が4kWである場合の、Nb+Siの光学定数が用いられた。
実施例5における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表7]に示される。
Figure 2019020721
実施例5は、ドラム型スパッタ成膜装置1により、次のように形成された。
即ち、まず基板6のセット工程から1層目のSiN層の成膜工程までが、実施例1と同様に行われた。
次いで、2層目のNb+Si層が、Nb及びSiの堆積により成膜された。即ち、ドラム4の回転が維持された状態で、第1スパッタ源10のスパッタガス導入口16からArガスが120ccmで導入され、スパッタカソード12に6kWの投入電力による高周波電圧が印加されることで、第1ターゲットT1表面のNbが、Arによるスパッタにより、基板6の表面上に堆積した。同時に、第2スパッタ源20のスパッタガス導入口26からArガスが200ccmで導入され、スパッタカソード22に4kWの投入電力による高周波電圧が印加されることで、第2ターゲットT2表面のSiが、Arによるスパッタにより、基板6の表面上に堆積した。ここでは、ラジカル源30は不使用とされた。Nb+Si層の膜厚も、他の層と同様に制御され、所望の膜厚に相当する時間が経過した時点でスパッタカソード12,22への電圧印加が停止されて、Nb+Si層の成膜が完了した。
そして、3層目以降、SiN層の成膜とNb+Si層の成膜とが7層目まで繰り返され、更に8層目としてのSiO膜が実施例1と同様に成膜されて、実施例5の形成が完了した。
実施例5の各Nb+Si層におけるNbとSiは、高速回転するドラム4上の基板6が次々に第1スパッタ源10や第2スパッタ源20を通過する状態でスパッタリングされることから、所定の割合で均一に混合されているものと考えられる。混合に係る微視的な構造や結合状態の決定は、多大なコストを要し、現時点で現実的ではない。
Nb層成膜時の成膜レートに対するNb+Si層成膜時の成膜レートの増分から、NbとSiとの比率が推定される。即ち、Nb層成膜時(Nbに係る投入電力6kW)の成膜レートは、実施例1において0.2006nm/秒であった。これに対し、Nb+Si層成膜時(Nbに係る投入電力6kW,Siに係る投入電力4kW)の成膜レートは、実施例5において0.2400nm/秒であり、増分は0.0394であった。この増分がSiに当てられたとすると、Si/(Nb+Si)×100=0.0394/0.2400×100≒16.4%となり、Siが16.4%、Nbが83.6%という比率であると推定される。
実施例5の測定に係る分光透過率及び分光反射率が図13に示される。
実施例5における実際の分光透過率は、設計の通り、約25%で平坦になった。又、実施例5における実際の分光反射率は、上述の可視域及び隣接域で4%以下に抑えられた。
NbとSiとの混合物は、酸化に比べて窒化が困難であり、Nb+Si層の表面に窒化薄膜が形成され難いから、実施例5は、設計通りの分光透過率等で製造されることとなる。
≪実施例6等≫
実施例6は、Nb+Si層の成膜時におけるSiに係る投入電力及びArガス導入量を変えたことを除き、実施例5と同様に形成された。
実施例6は、実施例1,5と同様に、可視域の分光透過率が25%で平坦になるように設計された。かような設計においては、図14に示されるような、予め把握された、Nbのスパッタリングに係る投入電力が6kWでありSiのスパッタリングに係る投入電力が8.5kWである場合の、Nb+Siの光学定数が用いられた。
実施例6における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表8]に示される。
Figure 2019020721
ドラム型スパッタ成膜装置1による実施例6の形成において、Siのスパッタリングに係る投入電力は8.5kWであり、Siのスパッタリングに係るArガス導入量は120ccmである。
実施例6におけるNbとSiとの比率は、実施例5と同様に推定される。即ち、Nb層成膜時(Nbに係る投入電力6kW)の成膜レートは、実施例1において0.2006nm/秒であった。これに対し、Nb+Si層成膜時(Nbに係る投入電力6kW,Siに係る投入電力8.5kW)の成膜レートは、実施例6において0.2921nm/秒であり、増分は0.0915であった。この増分がSiに当てられたとすると、Si/(Nb+Si)×100=0.0915/0.2921×100≒31.3%となり、Siが31.3%、Nbが68.7%という比率であると推定される。
実施例6の測定に係る分光透過率及び分光反射率が図15に示される。
実施例6における実際の分光透過率は、設計の通り、約25%で平坦になった。又、実施例6における実際の分光反射率は、上述の可視域及び隣接域で3%以下に抑えられた。
実施例6においても、実施例5と同様に、Nb+Si層の表面に窒化薄膜が形成され難く、容易に設計通りの分光透過率等となるものである。
≪実施例7等≫
実施例7は、各層の物理膜厚を除き、実施例5と同様に成る。
実施例7のNb+Si層の成膜時における、Siのスパッタリングに係る投入電力も、実施例5と同様に4kWであり、実施例7のNb+Si層におけるNbとSiの比率も、実施例5と同様であるものと推定される。
実施例7における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表9]に示される。
Figure 2019020721
実施例7においても、実施例5と同様に、平坦な分光透過率や低い分光反射率を有し、設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
又、実施例7のNDフィルタに対して、実施例2と同様に耐熱試験が行われた。
加熱前後における実施例7の分光透過率が、図16に示される。
加熱前後で分光透過率の変化は、殆どなかった。可視域における平均透過率の変化は、−0.07ポイントであった。
かような耐熱試験の結果によれば、光吸収層がNb層である実施例2でもある程度の耐熱性を有するところ、かような実施例2に比べ、光吸収層がNb+Si層である実施例7の方が、より耐熱性に優れるものと言える。
≪実施例8等≫
実施例8は、各層の物理膜厚を除き、実施例6と同様に成る。
実施例8のNb+Si層の成膜時における、Siのスパッタリングに係る投入電力も、実施例6と同様に8.5kWであり、実施例8のNb+Si層におけるNbとSiの比率も、実施例6と同様であるものと推定される。
実施例8における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表10]に示される。
Figure 2019020721
実施例8においても、実施例6と同様に、平坦な分光透過率や低い分光反射率を有し、設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
又、実施例8に対して、実施例2,7と同様に耐熱試験が行われた。
加熱前後における実施例8の分光透過率が、図17に示される。
加熱前後で分光透過率の変化は、殆どなかった。可視域における平均透過率の変化は、+0.26ポイントであった。
かような耐熱試験の結果によれば、光吸収層がNb層である実施例2に比べ、光吸収層がNb+Si層である実施例8の方が、より耐熱性に優れるものと言える。
≪実施例9等≫
実施例9は、Nb+Si層の成膜時におけるラジカル源30の作動、Siに係る投入電力及びArガス導入量を変えたことを除き、実施例5と同様に形成された。
実施例9は、可視域の分光透過率が20%で平坦になるように設計された。かような設計においては、図18に示されるような、予め把握された、Nbのスパッタリングに係る投入電力が6kWでありSiのスパッタリングに係る投入電力が1.5kWである場合の、Nb+Siの光学定数が用いられた。
実施例9における1層目は、SiO膜であり、最外層のSiO膜と同様に、可視域における分光反射率を低減するため、あるいは光吸収膜の基板に対する密着性の確保のために付与された低屈折率の膜であって、光吸収膜に属する1つの層として、光吸収膜に含めて把握されても良い。尚、SiO膜に代えて、あるいはこれと共に、フッ化マグネシウム(MgF)等の別の低屈折率膜等が用いられても良い。
実施例9における2〜9層目は、物理膜厚及びNb+Si層におけるSiの割合を除き、実施例5の1〜8層目と同様に成る。
実施例9における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表11]に示される。
Figure 2019020721
ドラム型スパッタ成膜装置1による実施例9のNb+Si層の形成において、Siのスパッタリングに係る投入電力は1.5kWであり、Siのスパッタリングに係るArガス導入量は350ccmである。又、Arガスの導入によりラジカル源30が作動され、投入電力1kWでArガス導入量は100ccmである。
実施例9におけるNbとSiとの比率は、実施例5と同様に推定される。即ち、Nb層成膜時(Nbに係る投入電力6kW)の成膜レートは、実施例1において0.2006nm/秒であった。これに対し、Nb+Si層成膜時(Nbに係る投入電力6kW,Siに係る投入電力1.5kW)の成膜レートは、実施例9において0.215nm/秒であり、増分は0.0144であった。この増分がSiに当てられたとすると、Si/(Nb+Si)×100=0.0144/0.215×100≒6.697%となり、Siが6.7%、Nbが93.3%という比率であると推定される。
実施例9においても、平坦な分光透過率や低い分光反射率を有し、設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
又、実施例9に対して、実施例2,7,8と同様に耐熱試験が行われた。
加熱前後における実施例9の分光透過率が、図19に示される。
加熱前後で分光透過率の変化は、殆どなかった。可視域における平均透過率の変化は、−0.10ポイントであった。
かような耐熱試験の結果によれば、光吸収層がNb層である実施例2に比べ、光吸収層がNb+Si層である実施例9の方が、より耐熱性に優れるものと言える。
≪実施例10等≫
実施例10は、Nb+Si層の成膜時におけるNb,Siに係るスパッタリングの各投入電力及びSiに係るArガス導入量を変えたことを除き、実施例9と同様に形成された。尚、実施例10では、Nb+Si層の成膜時にラジカル源30は作動しない。
実施例10は、可視域の分光透過率が22%で平坦になるように設計された。かような設計においては、図20に示されるような、予め把握された、Nbのスパッタリングに係る投入電力が9kWでありSiのスパッタリングに係る投入電力が3kWである場合の、Nb+Siの光学定数が用いられた。
実施例10における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表12]に示される。
Figure 2019020721
ドラム型スパッタ成膜装置1による実施例10の形成において、Nbのスパッタリングに係る投入電力は9kWであり、Nbのスパッタリングに係るArガス導入量は120ccmである。又、Siのスパッタリングに係る投入電力は3kWであり、Siのスパッタリングに係るArガス導入量は120ccmである。
実施例10におけるNbとSiとの比率は、実施例5〜9と同様に推定される。即ち、Nb層成膜時(Nbに係る投入電力6kW)の成膜レートは、実施例1において0.2006nm/秒であった。これに対し、Nb+Si層成膜時(Nbに係る投入電力9kW,Siに係る投入電力3kW)の成膜レートは、実施例10において0.22nm/秒であり、増分は0.0194であった。この増分がSiに当てられたとすると、Si/(Nb+Si)×100=0.0194/0.22×100≒8.81%となり、Siが8.8%、Nbが91.2%という比率であると推定される。
実施例10においても、平坦な分光透過率や低い分光反射率を有し、設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
又、実施例10に対して、実施例2,7〜9と同様に耐熱試験が行われた。
加熱前後における実施例10の分光透過率が、図21に示される。
加熱前後で分光透過率の変化は、殆どなかった。可視域における平均透過率の変化は、−0.20ポイントであった。
かような耐熱試験の結果によれば、光吸収層がNb層である実施例2に比べ、光吸収層がNb+Si層である実施例10の方が、より耐熱性に優れるものと言える。
≪実施例11等≫
実施例11は、Nb+Si層の成膜時におけるNb,Siのスパッタリングに係る各投入電力を変えたことを除き、実施例10と同様に形成された。
実施例11は、可視域の分光透過率が25%で平坦になるように設計された。かような設計においては、図22に示されるような、予め把握された、Nbのスパッタリングに係る投入電力が4kWでありSiのスパッタリングに係る投入電力が10kWである場合の、Nb+Siの光学定数が用いられた。
実施例11における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表13]に示される。
Figure 2019020721
ドラム型スパッタ成膜装置1による実施例11の形成において、Nbのスパッタリングに係る投入電力は4kWである。又、Siのスパッタリングに係る投入電力は10kWである。
実施例11におけるNbとSiとの比率は、実施例5〜10と同様に推定される。即ち、Nb層成膜時(Nbに係る投入電力6kW)の成膜レートは、実施例1において0.2006nm/秒であった。これに対し、Nb+Si層成膜時(Nbに係る投入電力4kW,Siに係る投入電力10kW)の成膜レートは、実施例11において0.36nm/秒であり、増分は0.1594であった。この増分がSiに当てられたとすると、Si/(Nb+Si)×100=0.1594/0.36×100≒44.27%となり、Siが44.3%、Nbが55.7%という比率であると推定される。
実施例11においても、平坦な分光透過率や低い分光反射率を有し、設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
又、実施例11に対して、実施例2,7〜10と同様に耐熱試験が行われた。
加熱前後における実施例11の分光透過率が、図23に示される。
加熱前後で分光透過率の変化は、殆どなかった。可視域における平均透過率の変化は、+0.41ポイントであった。
かような耐熱試験の結果によれば、光吸収層がNb層である実施例1に比べ、光吸収層がNb+Si層である実施例11の方が、より耐熱性に優れるものと言える。
≪実施例12等≫
実施例12は、Nb+Si層の成膜時におけるNbに係る投入電力を変えたことを除き、実施例11と同様に形成された。
実施例12は、可視域の分光透過率が26%で平坦になるように設計された。かような設計においては、図24に示されるような、予め把握された、Nbのスパッタリングに係る投入電力が3kWでありSiのスパッタリングに係る投入電力が10kWである場合の、Nb+Siの光学定数が用いられた。
実施例12における各膜の各層の物理膜厚は、基板6の肉厚も含めて、次の[表14]に示される。
Figure 2019020721
ドラム型スパッタ成膜装置1による実施例12の形成において、Siのスパッタリングに係る投入電力は3kWである。
実施例12におけるNbとSiとの比率は、実施例5〜11と同様に推定される。即ち、Nb層成膜時(Nbに係る投入電力6kW)の成膜レートは、実施例1において0.2006nm/秒であった。これに対し、Nb+Si層成膜時(Nbに係る投入電力3kW,Siに係る投入電力10kW)の成膜レートは、実施例12において0.41nm/秒であり、増分は0.2094であった。この増分がSiに当てられたとすると、Si/(Nb+Si)×100=0.2094/0.41×100≒51.07%となり、Siが51.1%、Nbが48.9%という比率であると推定される。
実施例12においても、平坦な分光透過率や低い分光反射率を有し、設計通りの物理膜厚で製造され、製造が容易である。
又、実施例12に対して、実施例2,7〜11と同様に耐熱試験が行われた。
加熱前後における実施例12の分光透過率が、図25に示される。
加熱前後で分光透過率の変化は、殆どなかった。可視域における平均透過率の変化は、+0.78ポイントであった。
かような耐熱試験の結果によれば、光吸収層がNb層である実施例2に比べ、光吸収層がNb+Si層である実施例12の方が、より耐熱性に優れるものと言える。
尚、Nb+Si層成膜時におけるNbやSiに係る投入電力やArガスの流量は、実施例5〜12のものに限定されない。Siに係るスパッタ時投入電力が実施例5〜12の値や他の値に調節されたり、又はその調節に代えてあるいはその調節と共に、Nbに係るスパッタ時投入電力を始めとするその他の成膜条件が調節されたりすれば、NbとSiとの混合物の比率や状態等がその調節に応じて変更され、その変更により、加熱前後における透過率変化の微調整や成膜レートの調整といった、NDフィルタの特性や製造工程等に係る調整が可能となる。
≪加熱試験のまとめ等≫
実施例2,7〜12の特性及びこれらに対して行われた加熱試験の結果(加熱前後の透過率の変化量)は、次の[表15]及び図26においてまとめられる。
尚、[表15]では、Nb+Si層中のSi含有率が小さい順に並べられている。
Figure 2019020721
Nb+Si層中のSi含有率が16.4%(実施例7)となる付近において加熱前後の透過率の変化は0となり、これよりSi含有率が少なくなると加熱後に透過率が小さくなり(透過率変化量がマイナスとなり)、これよりSi含有率が多くなると加熱後に透過率が大きくなる(透過率変化量がプラスとなる)。
又、Si含有率が6.7%(実施例9)程度となる値から51.1%(実施例12)程度となる値までにおいて、透過率変化量は、Si含有率に比例している(図26の長い補助直線参照)。
1・・ドラム型スパッタ成膜装置、4・・ドラム、6・・基板、10・・第1スパッタ源、20・・第2スパッタ源、30・・ラジカル源、T1・・第1ターゲット(Nb)、T2・・第2ターゲット(Si)。

Claims (10)

  1. 基板と、
    前記基板の1以上の面に配置される、Nbから成る光吸収層と、
    前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層と、
    を備えている
    ことを特徴とするNDフィルタ。
  2. 基板と、
    前記基板の1以上の面に配置される、NbとSiとの混合物から成る光吸収層と、
    を備えている
    ことを特徴とするNDフィルタ。
  3. 基板と、
    前記基板の1以上の面に配置される、NbとSiとの混合物から成る光吸収層と、
    を備えており、
    前記光吸収層は、Nbをスパッタリングする第1スパッタ源及びSiをスパッタリングする第2スパッタ源、並びに前記基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転するドラムを有するドラム型スパッタ成膜装置により形成されている
    ことを特徴とするNDフィルタ。
  4. 前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層を備えている
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のNDフィルタ。
  5. 前記基板は、巻き取り不能である
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載のNDフィルタ。
  6. ドラム型スパッタ成膜装置により、基板の少なくとも一面に、Nbから成る光吸収層と、前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層とを成膜することで、NDフィルタを製造する方法であって、
    前記ドラム型スパッタ成膜装置は、
    Nbをスパッタリングする第1スパッタ源と、
    Siをスパッタリングする第2スパッタ源と、
    ガスをラジカル化して照射可能なラジカル源と、
    前記基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源並びに前記ラジカル源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転するドラムと、
    を有しており、
    前記光吸収層は、前記第1スパッタ源の作動により成膜され、
    前記光吸収隣接層は、前記第2スパッタ源と前記ガスをNガスとした前記ラジカル源と前記ドラムとの同時作動により成膜される
    ことを特徴とするNDフィルタの製造方法。
  7. ドラム型スパッタ成膜装置により、基板の少なくとも一面に、NbとSiとの混合物から成る光吸収層を成膜することで、NDフィルタを製造する方法であって、
    前記ドラム型スパッタ成膜装置は、
    Nbをスパッタリングする第1スパッタ源と、
    Siをスパッタリングする第2スパッタ源と、
    前記基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転するドラムと、
    を有しており、
    前記光吸収層は、前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源並びに前記ドラムの同時作動により成膜される
    ことを特徴とするNDフィルタの製造方法。
  8. 更に、前記光吸収層に隣接して配置される、SiNから成る光吸収隣接層を成膜するものであり、
    前記ドラム型スパッタ成膜装置は、ガスをラジカル化して照射可能なラジカル源を備えており、
    前記ドラムは、基板が前記第1スパッタ源及び前記第2スパッタ源並びに前記ラジカル源を繰り返し通過するように前記基板を保持した状態で回転し、
    前記光吸収隣接層は、前記第2スパッタ源と前記ガスをNガスとした前記ラジカル源と前記ドラムとの同時作動により成膜される
    ことを特徴とする請求項7に記載のNDフィルタの製造方法。
  9. 更に、SiOから成るSiO層を成膜するものであり、
    前記SiO層は、前記第2スパッタ源と前記ガスをOガスとした前記ラジカル源と前記ドラムとの同時作動により成膜される
    ことを特徴とする請求項6又は請求項8に記載のNDフィルタの製造方法。
  10. 前記基板は、巻き取り不能である
    ことを特徴とする請求項6ないし請求項9の何れかに記載のNDフィルタの製造方法。
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