JP2019020612A - 定着装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

定着装置、及び、画像形成装置 Download PDF

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卓弥 瀬下
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豊 池淵
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康晴 河原崎
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Abstract

【課題】定着ベルトに歪みが生じる不具合や、定着ベルトの弾性層や離型層が分解してしまう不具合を生じにくくする。【解決手段】定着ベルト21は、基材層21aと弾性層21bと離型層21cとからなる積層部Wが幅方向中央部に形成され、基材層21aのみからなる非積層部Hが積層部Wに隣接するように幅方向両端部に形成されている。そして、定着ベルト21の内周面の周長をAとして、定着ベルト21における最大通紙領域Mの境界部から定着ベルト21のベルト端面までの幅方向の長さをBとして、最大通紙領域Mの境界部から積層部Wと非積層部Hとの境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、B/A≧0.05、2.0mm≦C≦5.0mm、なる関係が成立するように構成している。【選択図】図6

Description

この発明は、シートの表面に担持されたトナー像を加熱して定着させる定着装置と、それを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される定着装置において、基材層上に弾性層や離型層が積層された積層構造の定着ベルトを用いたものが知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
詳しくは、特許文献1、2の定着装置は、積層構造の定着ベルト、加圧ローラ、定着ベルトを介して加圧ローラに圧接するニップ部形成部材、定着ベルトの内側に設置されたヒータ(加熱手段)、定着ベルトの幅方向両端部をガイドするガイド部材、等で構成されている。
そして、駆動手段によって加圧ローラが回転駆動されて、ニップ部における加圧ローラとの摩擦抵抗によって、定着ベルトも加圧ローラの回転にともない従動回転(連れ回り)することになる。
そして、ヒータによって定着ベルトが直接的に加熱されて、ニップ部に向けて搬送されるシート上のトナー像が、ニップ部にて熱と圧力とを受けてシート上に定着されることになる。
一方、特許文献2には、定着ベルトの端部における弾性層の破壊を防止するとともに、金属材料からなる基材層端部とガイド部材(フランジ)との間に発生する抵抗を低減することを目的として、金属材料からなる基材層の幅方向の領域を、弾性層や離型層の幅方向の領域よりも広く設定して、基材層のみが剥き出しになる領域を形成する技術が開示されている。
上述した従来の定着装置は、定着ベルト21の略円筒の姿勢が維持されるようにガイド部材によって定着ベルトがガイドされずに、定着ベルトに歪みが生じて、定着ベルトがダメージを受けてしまう不具合が生じてしまうことがあった。
また、定着ベルトの幅方向端部が過昇温してしまったときに、その部分で定着ベルトの弾性層や離型層が分解(剥離)してしまう不具合が生じてしまうことがあった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、定着ベルトに歪みが生じる不具合や、定着ベルトの弾性層や離型層が分解してしまう不具合が生じにくい、定着装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明における定着装置は、加熱手段によって加熱されて、所定の回転方向に回転する定着ベルトと、前記定着ベルトに外接する加圧回転体と、前記定着ベルトの内側において前記定着ベルトを介して前記加圧回転体に圧接してシートが搬送されるニップ部を形成するニップ部形成部材と、前記定着ベルトの幅方向両端部における内周面にそれぞれ当接してガイドするガイド部材と、を備え、前記定着ベルトは、内周面に基材層が形成されて、前記基材層に対して外周面側の表面に少なくとも弾性層と離型層とが積層された積層部が幅方向中央部に形成されるとともに、前記基材層のみからなる非積層部が前記積層部に隣接するように幅方向両端部に形成され、前記定着ベルトの内周面の周長をAとして、前記定着ベルトにおける最大通紙領域の境界部から前記定着ベルトのベルト端面までの幅方向の長さをBとして、前記最大通紙領域の境界部から前記積層部と前記非積層部との境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、
B/A≧0.05
2.0mm≦C≦5.0mm
なる関係が成立するように構成されたものである。
本発明によれば、定着ベルトに歪みが生じる不具合や、定着ベルトの弾性層や離型層が分解してしまう不具合が生じにくい、定着装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置を示す構成図である。 定着装置を幅方向にみた上面図である。 ニップ部の近傍を示す拡大図である。 定着ベルトとガイド部材とを幅方向に示す概略図である。 定着ベルト及び加圧ローラと、定着ベルトにおける温度分布と、の幅方向の関係を示す概略図である。 定着ベルトにおける幅方向端部の温度分布を示すグラフである。
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置1における全体の構成・動作について説明する。
図1に示すように、本実施の形態における画像形成装置1は、タンデム型カラープリンタである。画像形成装置本体1の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C、102Kが着脱可能(交換可能)に設置されている。
ボトル収容部101の下方には中間転写ユニット85が配設されている。その中間転写ユニット85の中間転写ベルト78に対向するように、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した作像部4Y、4M、4C、4Kが並設されている。
各作像部4Y、4M、4C、4Kには、それぞれ、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kが配設されている。また、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの周囲には、それぞれ、帯電部75、現像部76、クリーニング部77、除電部、等が配設されている。そして、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)がおこなわれて、各感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面に各色の画像が形成されることになる。
感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kは、モータによって図1の時計方向に回転駆動される。そして、帯電部75の位置で、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面が一様に帯電される(帯電工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、露光部3から発せられたレーザ光Lの照射位置に達して、この位置での露光走査によって各色に対応した静電潜像が形成される(露光工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、現像部76との対向位置に達して、この位置で静電潜像が現像されて、各色のトナー像が形成される(現像工程である。)。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、中間転写ベルト78及び1次転写ローラ79Y、79M、79C、79Kとの対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上のトナー像が中間転写ベルト78上に転写される(1次転写工程である。)。このとき、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面には、僅かながら未転写トナーが残存する。
その後、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、クリーニング部77との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的に回収される(クリーニング工程である。)。
最後に、感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kの表面は、除電部との対向位置に達して、この位置で感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の残留電位が除去される。
こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上でおこなわれる、一連の作像プロセスが終了する。
その後、現像工程を経て各感光体ドラム上に形成した各色のトナー像を、中間転写ベルト78の表面に重ねて転写する。こうして、中間転写ベルト78上にカラー画像が形成される。
ここで、中間転写ユニット85は、中間転写ベルト78、4つの1次転写ローラ79Y、79M、79C、79K、2次転写バックアップローラ82、クリーニングバックアップローラ83、テンションローラ84、中間転写クリーニング部80、等で構成される。中間転写ベルト78は、3つのローラ82〜84によって張架・支持されるとともに、1つのローラ82の回転駆動によって図1中の矢印方向に無端移動される。
4つの1次転写ローラ79Y、79M、79C、79Kは、それぞれ、中間転写ベルト78を感光体ドラム5Y、5M、5C、5Kとの間に挟み込んで1次転写ニップを形成している。そして、1次転写ローラ79Y、79M、79C、79Kに、トナーの極性とは逆の転写バイアスが印加される。
そして、中間転写ベルト78は、矢印方向に走行して、各1次転写ローラ79Y、79M、79C、79Kの1次転写ニップを順次通過する。こうして、感光体ドラム5Y、5M、5C、5K上の各色のトナー像が、中間転写ベルト78上に重ねて1次転写される。
その後、各色のトナー像が重ねて転写された中間転写ベルト78は、2次転写ローラ89との対向位置に達する。この位置では、2次転写バックアップローラ82が、2次転写ローラ89との間に中間転写ベルト78を挟み込んで2次転写ニップを形成している。そして、中間転写ベルト78上に形成された4色のトナー像は、この2次転写ニップの位置に搬送されたシートP上に転写される。このとき、中間転写ベルト78には、シートPに転写されなかった未転写トナーが残存する。
その後、中間転写ベルト78は、中間転写クリーニング部80の位置に達する。そして、この位置で、中間転写ベルト78上の未転写トナーが回収される。
こうして、中間転写ベルト78上でおこなわれる、一連の転写プロセスが終了する。
ここで、2次転写ニップの位置に搬送されるシートPは、装置本体1の下方に配設された給紙部12から、給紙ローラ97やレジストローラ対98(タイミングローラ対)等を経由して搬送されるものである。
詳しくは、給紙部12には、用紙等のシートPが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ97が図1の反時計方向に回転駆動されると、一番上のシートPがレジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送されたシートPは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、シートPが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、シートP上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写されたシートPは、定着装置20の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ベルト21及び加圧ローラ31による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像がシートP上に定着される(定着工程である)。
その後、シートPは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出されたシートPは、出力画像として、スタック部100上に順次スタックされる。
こうして、画像形成装置における、一連の画像形成プロセスが完了する。
次に、図2〜図7にて、画像形成装置本体1に設置される、定着装置20の構成・動作について詳述する。
定着装置20は、シートP上にトナー像を定着させる装置である。
図2〜図4等を参照して、定着装置20は、ベルト部材としての定着ベルト21、ニップ部形成部材26、補強部材23、加熱手段(加熱源)としてのヒータ25、反射板27、加圧回転体としての加圧ローラ31、温度検知センサ40(温度検知手段)、シート状部材22(潤滑剤供給部材)、一対のガイド部材29、等で構成される。
ここで、定着ベルト21は、加圧ローラ31に外接して、加圧ローラ31の回転にともない従動回転する無端状のベルト部材である。定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状ベルトであって、図2の矢印方向(反時計方向)に回転(従動回転)する。図6をも参照して、定着ベルト21は、内周面(ニップ部形成部材26との摺接面である。)側から、基材層21a、弾性層21b、離型層21cが順次積層されていて、その全体の厚さが1mm以下に設定されている。
定着ベルト21の基材層21aは、層厚が30〜50μm程度であって、ニッケル、ステンレス等の金属材料やポリイミド等の樹脂材料で形成されている。
定着ベルト21の弾性層21bは、層厚が100〜300μm程度であって、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、フッ素ゴム、等のゴム材料で形成されている。弾性層を設けることで、ニップ部における定着ベルト21表面の微小な凹凸が形成されなくなり、シートP上のトナー像Tに均一に熱が伝わりユズ肌画像の発生が抑止される。
定着ベルト21の離型層21cは、層厚が5〜50μm程度であって、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルフォン)、等の材料で形成されている。離型層を設けることで、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保される。
このように、定着ベルト21は積層構造体であるが、その詳細については後で詳しく説明する。
定着ベルト21の内側(内周面側)には、ニップ部形成部材26、ヒータ25(加熱手段)、補強部材23、シート状部材22、反射板27、等が設置されている。
ここで、ニップ部形成部材26は、定着ベルト21の内側(内周面側)において定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接して、シートPが搬送されるニップ部(定着ニップ部)を形成している。すなわち、ニップ部形成部材26は、定着ベルト21の内周面に摺接するように設置されている。そして、ニップ部形成部材26が定着ベルト21を介して加圧ローラ31に圧接することで、シートPが搬送されるニップ部が形成される。
そして、定着ベルト21は、その内部に設置されたヒータ25(加熱手段)の輻射熱により直接的に加熱される。すなわち、ヒータ25は、シートPを加熱するために定着ベルト21を加熱するものである。ヒータ25は、ニップ部とは異なる定着ベルト21の周方向の領域を加熱領域として加熱するように構成されている。
詳しくは、加熱手段としてのヒータ25は、ハロゲンヒータ(又は、カーボンヒータ)であって、その両端部が定着装置20の側板43に固定されている(図3を参照できる。)。そして、制御部により出力制御されたヒータ25の輻射熱によって、定着ベルト21においてニップとは異なる加熱領域(ヒータ25に対向する領域である。)が主として加熱される。さらに、加熱された定着ベルト21の表面からシートP上のトナー像Tに熱が加えられる。なお、ヒータ25の出力制御は、定着ベルト21表面に対向するサーモパイル、サーミスタ等の温度検知センサ40(温度検知手段)によるベルト表面温度の検知結果に基いておこなわれる。また、このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定することができる。
なお、本実施の形態では、定着ベルト21の内周面側に2本のヒータ25を設置したが、定着ベルト21の内周面側に1本又は3本以上のヒータを設置することもできる。
このように、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21の一部のみが局所的に加熱されるのではなく、定着ベルト21が周方向の比較的広い範囲にわたって加熱されることになるために、装置を高速化した場合であっても定着ベルト21が充分に加熱されて定着不良の発生を抑止することができる。すなわち、比較的簡易な構成で効率よく定着ベルト21を加熱できるために、ウォームアップ時間やファーストプリント時間が短縮化されるとともに、装置の小型化が達成される。
特に、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21がヒータ25(加熱手段)によって直接的に加熱されるように構成されているため、定着ベルト21の加熱効率がさらに向上するとともに、定着装置20をさらに低コスト化・小型化することができる。
図5を参照して、ガイド部材29は、定着ベルト21の略筒状の姿勢が保持されるように定着ベルト21の幅方向両端部を内周面側からそれぞれガイドするものである。
詳しくは、2つのガイド部材29は、耐熱性があり機械的強度の高い金属材料で形成されていて、定着装置20の幅方向両端部の側板43にそれぞれ嵌め込まれている。ガイド部材29には、定着ベルト21の略円筒の姿勢を維持しながら定着ベルト21を保持するためのガイド部29aや、定着ベルト21の幅方向の移動(ベルト寄り)を規制するためのストッパ部29c、等が設けられている。
なお、ガイド部材29は、定着ベルト21の略筒状の姿勢が保持されるように、ニップ部から充分に離れた位置に配置されているが、これについても後で詳しく説明する。
本実施の形態において、定着ベルト21の内周面に接触する部材は、幅方向両端でルーズに接触するガイド部材29と、ニップ部形成部材26(実際にはシート状部材22を介している。)と、のみであって、それ以外に内周面に接触して定着ベルト21の回転をガイドするような部材(ベルトガイド)は存在しない。
このように、本実施の形態における定着装置20は、定着ベルト21のさらなる加熱効率の向上や装置の低コスト化・小型化等を目的として、パイプ状の加熱部材を取り外して、パイプ状の加熱部材を介することなく定着ベルト21を加熱手段(ヒータ25)によって直接的に加熱する構成を採用している。
ここで、本実施の形態では、ニップ部形成部材26及び定着ベルト21を介して加圧ローラ31のローラ部に当接するように、補強部材23が定着ベルト21の内側に設置されている。補強部材23は、ニップ部を形成するニップ部形成部材26の強度を補強するものである。
図3を参照して、補強部材23は、幅方向の長さがニップ部形成部材26よりも長くなるように形成されていて、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に保持されている。
そして、補強部材23がニップ部形成部材26及び定着ベルト21を介して加圧ローラ31に当接することで、ニップ部においてニップ部形成部材26が加圧ローラ31の加圧力を受けて大きく変形する不具合を抑止している。この補強部材23は、上述した機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが好ましい。
なお、本実施の形態では、補強部材23とヒータ25との間に、反射板27が固設されている。これにより、ヒータ25から補強部材23に向かう熱(補強部材23を加熱する熱であって、赤外線である。)が反射板27で反射されて定着ベルト21の加熱に用いられることになるために、定着ベルト21の加熱効率がさらに向上することになる。なお、反射板の材料としては、アルミニウムやステンレス等を用いることができる。
なお、補強部材23における、ヒータ25に対向する面の一部又は全部に、鏡面処理を施したり断熱部材を設けたりした場合であっても、同じような効果を得ることができる。
図2を参照して、加圧回転体としての加圧ローラ31は、定着ベルト21に外接している。加圧ローラ31は、芯金32(軸部)上に弾性層33、離型層34が積層されたものであって、駆動手段としての駆動モータ61によって所定方向(図2の時計方向である。)に回転駆動されるものである。
加圧ローラ31の芯金32は、金属材料で形成された中空構造体である。加圧ローラ31の弾性層33は、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の材料で形成されている。加圧ローラ31の離型層34(表面層)は、PFA、PTFE等の材料で形成されている。
加圧ローラ31は、定着ベルト21に圧接して、双方の部材間に所望のニップ部を形成する。また、図3を参照して、加圧ローラ31には駆動モータ61の駆動ギアに噛合するギア45が設置されていて、加圧ローラ31は図2中の矢印方向(時計方向)に回転駆動される。また、加圧ローラ31は、その幅方向両端部が定着装置20の側板43に軸受42を介して回転可能に支持されている。
加圧ローラ31の弾性層33を発泡性シリコーンゴム等のスポンジ状の材料で形成した場合には、ニップ部に作用する加圧力を減ずることができるために、ニップ部形成部材26に生じる負荷を軽減することができる。さらに、加圧ローラ31の断熱性が高められて、定着ベルト21の熱が加圧ローラ31側に移動しにくくなるために、定着ベルト21の加熱効率が向上する。
図4を参照して、定着ベルト21の内周面に摺接するニップ部形成部材26は、加圧ローラ31との対向面(摺接面)が、加圧ローラ31の曲率にならうように凹状に形成されている。これにより、シートPは加圧ローラ31の曲率にならうようにニップ部から送出されるために、定着工程後のシートPが定着ベルト21に吸着して分離しないような不具合を抑止することができる。
なお、本実施の形態では、ニップ部を形成するニップ部形成部材26の形状を凹状に形成したが、ニップ部を形成するニップ部形成部材26の形状を平面状に形成することもできる。すなわち、ニップ部形成部材26の摺接面(加圧ローラ31に対向する面である。)が平面形状になるように形成することができる。これにより、ニップ部の形状がシートPの画像面に対して略平行になって、定着ベルト21とシートPとの密着性が高まるために定着性が向上する。さらに、ニップ部の出口側における定着ベルト21の曲率が大きくなるために、ニップ部から送出されたシートPを定着ベルト21から容易に分離することができる。
なお、ニップ部形成部材26を形成する材料としては、樹脂材料や金属材料を用いることができるが、加圧ローラ31による加圧力を受けても大きく撓むことがない程度の剛性があり、熱性と断熱性とを有する樹脂材料(液晶ポリマー(LCP)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等である。)が好適である。本実施の形態では、ニップ部形成部材26の材料として、液晶ポリマー(LCP)を用いている。
また、図4を参照して、ニップ部形成部材26には、定着ベルト21との摺動抵抗を減ずるために、PTFE等の低摩擦材料からなるシート状部材22が覆設されている。詳しくは、シート状部材22は、ニップ部の位置でニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に幅方向のほぼ全域にわたって介在されるように、ニップ部形成部材26の周囲(図4に示すような断面でみたニップ部形成部材26の周囲である。)の一部又は全部を覆うように設置されている。また、本実施の形態におけるシート状部材22は、潤滑剤が含浸された繊維材料(PTFE等のフッ素樹脂からなる布部材である。)で形成されている。これにより、ニップ部形成部材26と定着ベルト21とが当接する面に潤滑剤が保持された状態になる。したがって、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との摺接によって双方の部材21、26が磨耗する不具合が軽減される。
なお、シート状部材22に含浸される潤滑剤としては、フッ素グリス、シリコーングリス、シリコーンオイル等を用いることができる。
このように、本実施の形態では、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に、潤滑剤が含浸されたシート状部材22を設けているために、定着ベルト21がニップ部形成部材26に対して間接的に摺接する部分に潤滑剤が介在されていることになる。これに対して、潤滑剤が含浸されたシート状部材を設置せずに、ニップ部形成部材26と定着ベルト21との間に潤滑剤を直接的に塗布することにより、定着ベルト21がニップ部形成部材26に対して直接的に摺接する部分に潤滑剤を介在させても良い。
以下、上述のように構成された定着装置20の通常時の動作について簡単に説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、ヒータ25に電力が供給されるとともに、加圧ローラ31の図2中の矢印方向の回転駆動が開始される。これにより、ニップ部における加圧ローラ31との摩擦力によって、定着ベルト21も図2中の矢印方向に従動回転(連れ回り)する。
その後、給紙部12からシートPが給送されて、2次転写ローラ89の位置で、シートP上に未定着のカラー画像が担持(転写)される。未定着画像T(トナー像)が担持されたシートPは、ガイド板に案内されながら図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。
そして、ヒータ25によって加熱された定着ベルト21による加熱と、補強部材23によって補強されたニップ部形成部材26と加圧ローラ31との押圧力とによって、シートPの表面にトナー像Tが定着される。その後、ニップ部から送出されたシートPは、矢印Y11方向に搬送される。
以下、本実施の形態における定着装置20において、特徴的な構成・動作について、詳しく説明する。
先に図5(及び、図3)を用いて説明したように、本実施の形態における定着装置20には、定着ベルト21の幅方向両端部における内周面にそれぞれ当接してガイドするガイド部材29(フランジ)が設置されている。また、定着装置20に設置された定着ベルト21は、積層構造体である。
ここで、図6を参照して、本実施の形態における定着ベルト21は、内周面に基材層21aが形成されている。そして、定着ベルト21は、基材層21aに対して外周面側の表面に弾性層21bと離型層21c(表面層)とが積層された積層部Wが幅方向中央部に形成されるとともに、基材層21aのみからなる非積層部Hが積層部Wに隣接するように幅方向両端部にそれぞれ形成されている。
すなわち、定着ベルト21は、幅方向両端部にそれぞれ非積層部H(基材層21aのみで形成されている。)が形成されていて、それ以外の部分に積層部W(基材層21a、弾性層21b、離型層21cで形成されている。)が形成されている。
そして、図6を参照して、定着ベルト21の内周面の周長をAとして、定着ベルト21における最大通紙領域Mの境界部から定着ベルト21のベルト端面までの幅方向の長さをBとして、最大通紙領域Mの境界部から積層部Mと非積層部Hとの境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、
B/A≧0.05
2.0mm≦C≦5.0mm
なる関係が成立するように、定着装置20が構成されている。
なお、「最大通紙領域M」とは、画像形成装置1において通紙可能な最大サイズのシートPが、定着装置20で搬送される幅方向(図2の紙面垂直方向であって、図3、図6の左右方向である。)の領域である。この最大通紙領域Mは、画像形成装置1が狙いの寸法精度や組付け精度によって製造されて、最大サイズのシートPが幅方向に位置ズレすることなく搬送されたときのものであって、実際には、画像形成装置1が狙いの寸法精度や組付け精度に対して誤差をもって製造されて、シートPは搬送時に幅方向に若干位置ズレすることがある。そのため、ニップ部(定着ニップ部)の幅方向の範囲は、最大通紙領域Mに完全に一致させるのではなくて、最大通紙領域Mよりも若干広い範囲に設定することが好ましい。
ここで、B/A≧0.05、なる関係が成立するように定着装置20を構成した理由は、定着ベルト21の略円筒の姿勢が維持されるようにガイド部材29によって定着ベルト21がガイドされずに、定着ベルト21に歪みが生じて、定着ベルト21がダメージを受けてしまう不具合が生じないようにすることにある。
詳しくは、ガイド部材29は、定着ベルト21の略筒状の姿勢を良好に保持するためのものであるが、その幅方向の位置(ガイド部29aの位置である。)がニップ部に近いと、その機能が充分に発揮されなくなってしまう。ニップ部では定着ベルト21がニップ部の形状に沿うように変形していて円筒が潰れて歪んだような形状になっているため、ガイド部材29がニップ部に近いと、ガイド部材29に定着ベルト21が片当りするような状態になる。そして、そのような状態で定着装置20を駆動すると、定着ベルト21に大きなダメージが生じてしまったり、定着ベルト21に回転不良が生じたりしてしまう可能性がある。
これに対して、本実施の形態では、定着ベルト21がニップ部の形状に影響されずに充分に円筒状の姿勢を維持できる位置(ニップ部から充分に離れた位置である。)で、ガイド部材29(ガイド部29a)に当接して保持されるように構成しているため、そのような不具合が生じにくくなる。
詳しくは、加圧ローラ31がニップ部形成部材26を介して定着ベルト21に圧接して形成されるニップ部の幅方向の境界部の位置は、概ね、定着ベルト21における最大通紙領域Mの境界部の位置に相関する。具体的に、ニップ部の幅方向の境界部は、最大通紙領域Mの境界部に対して余裕度分だけ幅方向外側に位置している。
また、定着ベルト21がニップ部に影響されずに円筒状の姿勢を維持できる幅方向の位置は、定着ベルト21の周長(内周面の周長である。)によっても変化する。具体的に、定着ベルト21の周長が長い場合には、短い場合に比べて、ニップ部(最大通紙幅M)から、より離れた位置でないと、ニップ部に影響されずに円筒状の姿勢を維持することができなくなる。
本願発明者は、これらのことを踏まえて実験やシミュレーションをおこなった結果、定着ベルト21の内周面の周長をAとして、定着ベルト21における最大通紙領域Mの境界部から定着ベルト21のベルト端面までの幅方向の長さをBとしたときに、B/A≧0.05、なる関係が成立するように構成したときに、上述した不具合が生じにくくなることを知得した。
さらに、本実施の形態において、定着装置20は、
0.05≦B/A≦0.20
なる関係が成立するように、構成されている。このように、B/Aの上限値を0.20(好ましくは、0.01)に設定したのは、B/Aが大きくなり過ぎると、定着装置20(定着ベルト21)が幅方向に大型化してしまうためである。
ここで、最大通紙領域Mの境界部から積層部Mと非積層部Hとの境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、2.0mm≦C≦5.0mm、なる関係が成立するように定着装置20を構成した理由は、定着ベルト21の幅方向端部が過昇温してしまったときに、その部分で定着ベルト21の弾性層21bや離型層21cが分解(剥離)してしまう不具合が生じないようにすることにある。
詳しくは、本実施の形態において、ヒータ25(加熱手段)は、図6に示すように、定着ベルト21の加熱領域(幅方向の加熱領域である。)が最大通紙領域Mの領域外にまで達する領域となるように形成されている。具体的に、ヒータ25には、ニクロム線などのヒータワイヤーが設置されたヒータ主部が幅方向中央部に形成されて、そのヒータ主部を挟むように保持部(定着装置20の側板43に保持される部分である。)が幅方向両端部にそれぞれ形成されている。そして、図6は、ヒータ25のヒータ主部のみを図示している。このようにヒータ25(ヒータ主部)の幅方向範囲を最大通紙領域Mより長く設定したのは、ヒータ25の幅方向範囲が最大通紙領域Mに対して同等以下に設定されてしまうと、通紙開始直後に最大通紙領域Mの幅方向端部で定着ベルト21の温度が充分に昇温されずに、定着不良などの不具合が生じてしまうためである。そのため、通紙開始直後であっても最大通紙領域Mの全域にわたって均一に昇温されるように、ヒータ25は、図6に示すように、非通紙領域まで長く設けられている。
しかし、ヒータ25が非通紙領域まで存在することで、シートPが連続通紙された場合などに、図6の上方に示す温度分布のように、定着ベルト21の非通紙領域(幅方向両端部)が過昇温してしまうことになる。シートPが連続通紙されるときなどに定着ベルト21の非通紙領域が過昇温してしまう原因は、通紙領域Mでは連続通紙されるシートPに繰り返し熱を奪われることによる。すなわち、通紙領域Mでは連続通紙されるシートPに繰り返し熱を奪われるために、温度検知センサ40の温度検知に基づいてヒータ25による加熱が積極的におこなわれて、シートPに熱を奪われることのない非通紙領域では過昇温してしまうことになる。
そして、定着ベルト21の非通紙領域が過昇温してしまうと、その部分で定着ベルト21の弾性層21bや離型層21cが分解(剥離)してしまうことになる。これは、弾性層21bや離型層21cが積層部Wとして保持される力が過昇温により低下するためである。また、弾性層21bや離型層21cは基材層21aに比べて溶融温度が低いため、定着ベルト21の非通紙領域が過昇温してしまうと、その部分で弾性層21bや離型層21cが溶融してしまう可能性もある。そして、これらのような不具合が生じてしまうと、定着ベルト21が正常に回転されずに、良好な定着画像が形成されなくなってしまう。
これに対して、本実施の形態では、積層部W(弾性層21bや離型層21c)が、図6に示す温度分布において過昇温する部分(山状に突出した部分である。)に達しないように、その幅方向の範囲を定めて、過昇温する部分には、上述したような過昇温による不具合が生じない基材層21aのみを配置している。これにより、そのような不具合が生じにくくなる。
図7は、定着ベルト21の幅方向端部の過昇温が生じる最悪条件にて通紙したときの、定着ベルト21の幅方向の温度分布である。図7に示すように、積層部Wの分解が生じ得る限界温度(積層部分解温度)を目安として、非積層部Hと積層部W(積層部設置可能領域)とを定めることで、積層部Wの分解を抑止することができる。
詳しくは、定着ベルト21において過昇温する非通紙領域の位置は、概ね、定着ベルト21における最大通紙領域Mの境界部からの距離で特定することができる。具体的に、最大通紙領域Mの境界部から5mmを超える位置が、上述した積層部分解温度に達する位置となる。そのため、本実施の形態では、最大通紙領域Mの境界部から積層部Wと非積層部Hとの境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、
C≦5.0mm
なる関係が成立するように、定着装置20を構成している。また、Cの値が2.0mmに達しないときには、定着装置20におけるシートPの搬送性が低下することを、本願発明者は知得した。したがって、2.0mm≦C≦5.0mm、なる関係が成立するように構成することで、シートPの搬送性が低下する不具合が生じることなく、積載部Wが分解する不具合を軽減することができることになる。
なお、積載部Wが分解する不具合を軽減する効果をさらに確実に発揮させるために、最大通紙領域Mの境界部から積層部Wと非積層部Hとの境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、
2.0mm≦C≦3.0mm
なる関係が成立するように構成することが好ましい。
ここで、図6に示すように、本実施の形態において、積層部Wは、最大通紙領域Mの領域外まで形成されている。
これにより、先に説明した本発明の効果が発揮されやすくなる。
また、本実施の形態において、加圧ローラ31(加圧回転体)は、芯金32上に弾性層33、離型層34が積層されたものである。そして、図6に示すように、加圧ローラ31は、弾性層33、離型層34が積層された幅方向の範囲が、定着ベルト21の積層部Wの幅方向の範囲と略一致するように形成されている。
このように構成することにより、ニップ部(定着ニップ部)が良好に形成されて良好な定着画像が形成されるとともに、定着ベルト21の非通紙領域が過昇温してしまっても、その熱によって加圧ローラ31の弾性層33や離型層34が分解してしまう不具合を防止することができる。
ここで、図6を参照して、本実施の形態において、ガイド部材29は、金属材料で形成されていて、最大通紙領域Mの領域外で定着ベルト21の内周面に当接するように形成されている。
ガイド部材29を金属材料で形成することにより、図6に示すように定着ベルト21の非通紙領域で過昇温が生じてしまっても、ガイド部材29に熱的破損が生じにくくなる。
以上説明したように、本実施の形態における定着装置20において、定着ベルト21は、基材層21aと弾性層21bと離型層21cとからなる積層部Wが幅方向中央部に形成され、基材層21aのみからなる非積層部Hが積層部Wに隣接するように幅方向両端部に形成されている。そして、定着ベルト21の内周面の周長をAとして、定着ベルト21における最大通紙領域Mの境界部から定着ベルト21のベルト端面までの幅方向の長さをBとして、最大通紙領域Mの境界部から積層部Wと非積層部Hとの境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、B/A≧0.05、2.0mm≦C≦5.0mm、なる関係が成立するように構成している。
これにより、定着ベルト21に歪みが生じる不具合や、定着ベルト21の弾性層21bや離型層21cが分解してしまう不具合が生じにくくなる。
なお、本実施の形態では、定着ベルト21を加熱する加熱手段(加熱源)としてヒータ25を用いたが、定着ベルトを加熱する加熱手段はこれに限定されることなく、例えば、加熱手段として電磁誘導コイルを用いることもできるし、加熱手段として抵抗発熱体を用いることもできる。
また、本実施の形態では、積層部Wとして基材層21a、弾性層21b、離型層21cが積層された3層構造の定着ベルト21を用いた定着装置20に対して、本発明を適用した。しかし、積層部は3層構造に限定されることなく、積層部が4層以上で構成された定着ベルトを用いた定着装置に対しても、本発明を適用することができる。特に、加熱手段として電磁誘導コイルを用いる場合には、定着ベルトの積層部に基材層、弾性層、離型層の他に発熱層(電磁誘導により加熱する金属層である。)が形成されることになるが、そのような場合にも本発明を適用することができる。
そして、これらのような場合にも、本実施の形態のものと同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願明細書等において、「幅方向」とは、シートの搬送方向に対して直交する方向であって、定着ベルトや加圧ローラの回転軸方向と同じ方向であるものと定義する。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(ベルト部材)、
21a 基材層、 21b 弾性層、 21c 離型層、
25 ヒータ(加熱手段)、
26 ニップ部形成部材(固定部材)、
29 ガイド部材(フランジ)、
29a ガイド部、
31 加圧ローラ(加圧回転体)、
W 積層部、 H 非積層部、 M 最大通紙領域、
P シート(記録媒体)。
特開2015−194661号公報 特開2011−75816号公報

Claims (7)

  1. 加熱手段によって加熱されて、所定の回転方向に回転する定着ベルトと、
    前記定着ベルトに外接する加圧回転体と、
    前記定着ベルトの内側において前記定着ベルトを介して前記加圧回転体に圧接してシートが搬送されるニップ部を形成するニップ部形成部材と、
    前記定着ベルトの幅方向両端部における内周面にそれぞれ当接してガイドするガイド部材と、
    を備え、
    前記定着ベルトは、
    内周面に基材層が形成されて、
    前記基材層に対して外周面側の表面に少なくとも弾性層と離型層とが積層された積層部が幅方向中央部に形成されるとともに、前記基材層のみからなる非積層部が前記積層部に隣接するように幅方向両端部に形成され、
    前記定着ベルトの内周面の周長をAとして、前記定着ベルトにおける最大通紙領域の境界部から前記定着ベルトのベルト端面までの幅方向の長さをBとして、前記最大通紙領域の境界部から前記積層部と前記非積層部との境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、
    B/A≧0.05
    2.0mm≦C≦5.0mm
    なる関係が成立するように構成されたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記積層部は、前記最大通紙領域の領域外まで形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記最大通紙領域の境界部から前記積層部と前記非積層部との境界部まで幅方向の長さをCとしたときに、
    2.0mm≦C≦3.0mm
    なる関係が成立するように構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記加圧回転体は、芯金上に弾性層、離型層が積層された加圧ローラであって、その弾性層、離型層が積層された幅方向の範囲が前記積層部の幅方向の範囲と略一致するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記ガイド部材は、金属材料で形成されて、前記最大通紙領域の領域外で前記定着ベルトの内周面に当接するように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記加熱手段は、前記定着ベルトの加熱領域が前記最大通紙領域の領域外にまで達する領域となるように形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の定着装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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