JP2019020336A - 放射線イメージング装置用光学素子、放射線イメージング装置及びx線イメージング装置 - Google Patents

放射線イメージング装置用光学素子、放射線イメージング装置及びx線イメージング装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放射線等の高エネルギ光線を高い空間分解能にて検出する。【解決手段】イメージング装置は、X線などの入射光線100をシンチレータにて蛍光に変換し、蛍光による像を対物レンズ10及び結像レンズ20から成る結像光学系を通じてイメージセンサ30に結像させる。対物レンズ10は、入射光線100を受ける先頭レンズ11と非先頭レンズ12とを含み、先頭レンズ11における光線100の入射側の表面に、シンチレータとしての蛍光膜13を設けた。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば放射光施設において適用される放射線イメージング装置用光学素子、放射線イメージング装置及びX線イメージング装置に関する。
放射光施設は指向性と輝度が高いX線を発生させる超大型のX線光源であり、物質科学、生命科学から基礎物理に至る広い分野において強力な観察及び分析ツールとして用いられる。この光源性能を活かすために、高い計測精度を有し高速動作するX線検出装置が必要とされる。特に、広範囲のX線信号を同時に計測できるX線イメージング装置は汎用性の高いツールとして使用される。
X線イメージング装置に要求される性能の一つとして空間分解能がある。X線イメージング装置の空間分解能は測定限界、データ品質及び装置規模を決める重要パラメータであり、その精細化は計測精度の向上に繋がる。
10マイクロメートル以下の空間分解能を持つX線イメージング装置として、シンチレータ、結像光学系及びイメージセンサで構成される装置が知られている。
図19に、シンチレータを用いたX線イメージング装置の概略構成を示す。図19のX線イメージング装置において、X線としての放射線が試料910に照射され、試料910を通過した又は試料910にて散乱された放射線がシンチレータ901に入射する。シンチレータ901は、入射光であるX線を光学レンズで屈折可能な長波長の蛍光に変換する。シンチレータ901からの蛍光による像は結像光学系902にて拡大された上で(場合によっては縮小された上で)イメージセンサ903に投影され、これにより所定の空間分解能にて試料910の構造情報を得ることができる。
この空間分解能の理論限界値は、光学顕微鏡と同様、レーリーの分解能にて表される。シンチレータを用いたイメージング装置では、空間分解能が、シンチレータ蛍光の回折に制限され、空間分解能δは、
“δ=0.61×λ/NA”
で表される。ここで、λはシンチレータによる蛍光の波長を表す。NAは結像光学系における対物レンズの開口数を表し、
“NA=n・sinθ”
にて定義される。nは対物レンズとシンチレータとの間の媒質の屈折率を表す。θは開口角であって、観察対象である標本(ここではシンチレータ)から対物レンズに入射する光線の光軸に対する最大角度を表す。
図20に、図19のX線イメージング装置に適用されうる乾燥系対物レンズ及び液浸系対物レンズの対比を示す。
乾燥系対物レンズを用いる場合、対物レンズ及びシンチレータ間の媒質は気体(主として空気)とされるか、対物レンズ及びシンチレータ間が真空とされる。この場合、屈折率nは略“1.0”である。そして、開口角θは、実際、72°程度が最大である。故に、乾燥系対物レンズを用いた場合、開口数NAは“1・sin72°”に相当する0.95程度が最大となり、シンチレータの蛍光波長が550nm(ナノメートル)であるとすると、空間分解能δは、“0.61×550×10−9/0.95≒353×10−9”より、353nmが限界値となる。
液浸系対物レンズを用いる場合、対物レンズ及びシンチレータ間の媒質が、屈折率が約1.52のオイルや屈折率が約1.33の水とされる。これにより、乾燥系対物レンズを用いる場合と比べ、シンチレータ及び媒質間の屈折が抑えられ、より広角側の信号を回収することができる。開口角θの最大値は72°程度である。故に、液浸系対物レンズを用いた場合、開口数NAは“1.52・sin72°”に相当する1.44程度が最大となり、シンチレータの蛍光波長が550nm(ナノメートル)であるとすると、空間分解能δは、“0.61×550×10−9/1.44≒233×10−9”より、233nmが限界値となる。
また、理論限界値であるレーリーの分解能δを得るために、ピントが合わないデフォーカス成分を除去し、シンチレータ界面で生じる光の拡散を抑制するシンチレータ薄膜の形成方法及び構造も開示されている(下記特許文献1参照)。また、シンチレータをレンズ形状に加工することで光を平行に出射させる方法もある(下記特許文献2等参照)。
特開2016−45183号公報 特開2007−24584号公報 特開2009−222578号公報 特開2006−162293号公報
このように、液浸系対物レンズを用いた場合の方が乾燥系対物レンズを用いる場合よりも、空間分解能δを高めることが可能である。しかしながら、液浸系対物レンズでは、温度変化に依存した液体部分の屈折率変化によりフォーカスがずれやすい、放射線による液体の濁りにより液体が不透明になりやすい、対物レンズを横向きに配置するアプリケーションでは液体の保持が困難である等の理由から適用範囲が限定され、放射線イメージング装置などにおいては、空間分解能が、実質的に、乾燥系対物レンズにおける353nmまでに限定されるという課題があった。尚、X線イメージング装置に特に注目して背景技術等を説明したが、X線に限らず、同様の事情が広く放射線イメージング装置についても当てはまる。
本発明は、空間分解能の向上に寄与する放射線イメージング装置用光学素子、放射線イメージング装置及びX線イメージング装置を提供することを目的とする。
本発明に係る放射線イメージング装置用光学素子は、対物レンズを有し、放射線の入射を受ける放射線イメージング装置用光学素子において、前記放射線を受けて前記放射線よりも長波長の蛍光を発するシンチレータを、前記対物レンズの入射側において前記対物レンズと一体にして設けたことを特徴とする。
本発明に係る放射線イメージング装置は、イメージセンサと、前記放射線イメージング装置用光学素子と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係るX線イメージング装置は、前記放射線イメージング装置用光学素子と、前記放射線イメージング装置用光学素子に対する前記放射線としてのX線を発生するX線発生装置と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、空間分解能の向上に寄与する放射線イメージング装置用光学素子、放射線イメージング装置及びX線イメージング装置を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係るイメージング装置の全体構成を概念的に示した図である。 本発明の実施形態に係る結像光学系の構成説明図である。 対物レンズを構成する先頭レンズの斜視図及び側面図である。 対物レンズを構成する先頭レンズの製造方法を説明するための図である。 対物レンズの作動距離の説明図である。 本発明の第1実施例に係り、先頭レンズの様々な変形形状を示す図である。 本発明の第1実施例に係り、先頭レンズが貼り合わせレンズとして形成されている様子を示す図である。 本発明の第2実施例の構成との対比に供される参考図である。 本発明の第2実施例に係るレンズ状基板及び先頭レンズの断面図である。 本発明の第2実施例に係り、先頭レンズの入射面形状に関わる球面と球面中心とを示す図である。 本発明の第2実施例に係り、試料と先頭レンズと試料からの回折光との関係の一例を示す図である。 本発明の第2実施例に係る等距離射影の概念図である。 本発明の第2実施例に係り、試料と先頭レンズと試料からの回折光との関係の他の例を示す図である。 本発明の第2実施例に係り、試料と先頭レンズと試料からの回折光との関係の更に他の例を示す図である。 本発明の第3実施例に係り、出射面に凸レンズアレイが形成された先頭レンズを示す図である。 本発明の第3実施例に係り、出射面に凹レンズアレイが形成された先頭レンズを示す図である。 本発明の第3実施例に係り、蛍光の光路を示す図である。 本発明の第5実施例に係るX線イメージング装置の構成図である。 従来技術に係り、シンチレータを用いたX線イメージング装置の概略構成図である。 従来技術に係り、乾燥系対物レンズ及び液浸系対物レンズの対比図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって、該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
図1は、本発明の実施形態に係るイメージング装置1の全体構成を概念的に示した図である。イメージング装置1は、対物レンズ10、結像レンズ20、イメージセンサ30、センサ駆動/信号処理部40、レンズ支持体50及び結像レンズ駆動部60を備える。100は、イメージング装置1に対する入射光線を表す。
対物レンズ10及び結像レンズ20は結像光学系を形成する。入射光線100は、結像光学系を形成するレンズの内、最初に対物レンズ10に入射する。結像光学系は、入射光線100に基づく像をイメージセンサ30の撮像面に結像させる。
イメージセンサ30は、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどから成る固体撮像素子であり、撮像面に結像した像(光学像)を示す撮像信号を、センサ制御信号の入力に応答して出力可能である。
センサ駆動/信号処理部40は、イメージセンサ30を駆動制御するためのセンサ制御信号をイメージセンサ30に供給し、これによって上記撮像信号をイメージセンサ30から取得する。
レンズ支持体50は、対物レンズ10及び結像レンズ20を含む結像光学系を構成する各レンズを所定の位置にて支持する鏡筒である。ここでは、結像光学系を構成する全レンズが単一のレンズ支持体50にて支持されることが想定されているが、レンズ支持体50は、複数のレンズ支持体にて構成されていても良い。例えば、レンズ支持体50は、対物レンズ10を支持する対物レンズ支持体と、結像レンズ20を支持する結像レンズ支持体とを含んで構成されていても良く、対物レンズ支持体と結像レンズ支持体は別々の支持体であっても良い。尚、結像光学系及びイメージセンサ30を支持する筐体(不図示)がイメージング装置1に設けられていて良い。
結像レンズ駆動部60は、後述の蛍光の光路上において結像レンズ20を移動させるための駆動機構である。
図2を参照し、対物レンズ10を含む結像光学系の構成を詳細に説明する。X線などの試料照射光線が試料SSに照射され、試料SSを透過した試料照射光線及び試料SSにて散乱された試料照射光線が入射光線100として対物レンズ10に入射する。試料SSを透過した試料照射光線とは、試料SSにて散乱されることなく試料照射光線を透過した試料照射光線を指す。説明の具体化のため、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸から成る三次元直交座標系を想定する。試料SSに照射される試料照射光線の進行方向はZ軸に平行であり、従って、試料SSを透過した試料照射光線の進行方向もZ軸に平行である。X軸及びY軸に平行な平面をXY面と称し、Y軸及びZ軸に平行な平面をYZ面と称し、Z軸及びX軸に平行な平面をZX面と称する。
対物レンズ10は、先頭レンズ11と、先頭レンズ11と異なる非先頭レンズ12と、を含んで構成される。対物レンズ10の全体の収差を小さなものに抑えるために、対物レンズ10は複数のレンズにて構成されるが、対物レンズ10を構成する複数のレンズの内、先頭レンズ11が最も入射光線100の入射側に位置する(故に試料SSに最も近い箇所に配置される)。つまり、先頭レンズ11は、非先頭レンズ12よりも入射光線100の入射側に配置され、入射光線100は先頭レンズ11に入射する。
先頭レンズ11における入射光線100の入射側の表面には、シンチレータとしての蛍光膜13が設けられている。ここでは、蛍光膜13は、Z軸に直交する方向に広がっているものとする。つまり、蛍光膜13は、XY面上において広がる膜であり、Z軸方向において厚みを有する平面状の膜であるとする。本実施形態では、先頭レンズ11の表面に形成されたシンチレータの厚さが膜と呼べる程度に薄いため、当該シンチレータを蛍光膜と称しているが、当該シンチレータの厚さは任意であり、当該シンチレータは蛍光体と称されても良い。先頭レンズ11の内、蛍光膜13が形成されていない部分はレンズ状基板14と称される。レンズ状基板14と蛍光膜13との間に隙間は無い。レンズ状基板14の表面に蛍光膜13が形成されていて蛍光膜13にて入射光線100を受ける、と捉えることも可能である。
先頭レンズ11における入射光線100の入射側の表面に蛍光膜13が設けられているため、対物レンズ10に向かう入射光線100は蛍光膜13に入射することになる。試料照射光線及び入射光線100は、所定の波長WL1を有する光線であって、例えば、ガンマ線、X線又は紫外線(特に例えば極紫外線)である。蛍光膜13は、入射光線100を受けて蛍光を発するシンチレータ材料にて構成される。当該蛍光の波長WL2は波長WL1よりも長く、当該蛍光は典型的には可視光であって良い。但し、蛍光膜13から発せられる蛍光は紫外線領域の光であっても良い。以下、本実施形態において、単に蛍光といった場合、それは、蛍光膜13にて発生した蛍光を指すものとする。
蛍光膜13にて発生した蛍光は、蛍光の発生位置を起点として様々な方向に進行するが、蛍光膜13にて発生した蛍光の少なくとも一部は、先頭レンズ11のレンズ状基板14を通過して非先頭レンズ12に入射する。
非先頭レンズ12は、1以上のレンズにて構成される。非先頭レンズ12は、先頭レンズ11のレンズ状基板14と協働して、蛍光膜13からの蛍光を平行光として結像レンズ20に入射する。結像レンズ20は、対物レンズ10からの蛍光による像をイメージセンサ30の撮像面上に結像させる。図2では、結像レンズ20が単一のレンズとして示されているが、結像レンズ20も、対物レンズ10と同様に、複数のレンズから構成されていても良い。非先頭レンズ12において収差補正を行うことができるが、先頭レンズ11及び結像レンズ20のみで収差補正が十分であるならば、結像光学系から非先頭レンズ12を省略することも可能である。
イメージセンサ30の撮像面には、結像された蛍光による像を光電変換する光電変換画素が二次元に配列されており、当該光電変換によって電気信号である撮像信号を生成する。イメージセンサ30に結像される像は、蛍光膜13における蛍光の発光位置及び発光強度に応じた像であり、蛍光膜13における蛍光の発光位置及び発光強度は、蛍光膜13に対する入射光線100の入射位置及び入射強度に依存する。故に、蛍光膜13への入射光線100の入射位置及び入射強度に応じた蛍光による像がイメージセンサ30にて結像されることになる。この際、対物レンズ10及び結像レンズ20を含んで構成される結像光学系は、蛍光膜13で発生した蛍光による像を拡大して(場合によっては縮小して)、イメージセンサ30の撮像面に投影することができる。
そして、入射光線100は、試料SSの構造情報(即ち、試料SSの外形形状や内部構造を表す情報)を含んでいるため、イメージセンサ30に結像される像は、試料SSの構造情報を含んだ試料SSの撮影像となる。例えば、X線を試料照射光線として用いた場合、試料SSのX線レントゲン像がイメージセンサ30にて結像される。
レンズ状基板14及び蛍光膜13を含む先頭レンズ11は、端的に言うと、蛍光を透過させるが、入射光線100を透過させない又は蛍光よりも透過させ難い特性を有した物質により形成される。つまり、レンズ状基板14及び蛍光膜13を含む先頭レンズ11は、蛍光に対して透明な物質にて形成され、当該物質における入射光線100の透過率は蛍光の透過率よりも低い。この特徴を有する限り、先頭レンズ11の構成物質の種類は任意であるが、ここでは、レンズ状基板14がLuAGにて形成されているものとする。LuAGとは、LuAl12(ルテチウム・アルミニウム・ガーネット)の略称である。
蛍光膜13は、レンズ状基板14の構成物質(即ちレンズ状基板14の材料)と同一の物質に対し添加物を所定割合だけ添加したものである。ここでは、蛍光膜13は、Pr:LuAGにて構成されているものとする。Pr:LuAGは、LuAGにプラセオジムを添加物として添加したものである。これにより、蛍光膜13は、入射光線100を受けて305nmの蛍光を発する。蛍光膜13において、添加物の濃度は例えば0.5%程度である。
放射線等の入射光線100の一部(蛍光膜13の厚さによっては入射光線100の大半)は蛍光膜13を透過することになるが、放射線等の入射光線100がイメージセンサ30にまで入射すると、イメージセンサ30の劣化又は破壊をまねきうる。このため、レンズ状基板14に、蛍光膜13を透過する入射光線100を十分に減衰させ得る程度の厚さを持たせる。
一方、蛍光膜13の厚さは、レンズ状基板14の厚さよりも薄く、例えば、100nm〜2mmの範囲内の厚さとされる。蛍光膜13の厚さを小さくすることによって、蛍光の発光点が入射光線100の進行方向においてばらつくことを抑制でき、結果、イメージング装置1の空間分解能が向上する。逆に、蛍光膜13の厚さを大きくすれば、蛍光の光量増大が見込まれる。空間分解能と光量とのトレードオフを考慮して蛍光膜13の厚さを決定すれば良い。
蛍光膜13は、レンズ状基板14に対し屈折率の連続性を保って接合される。ここで、屈折率の連続性を保って接合されるとは、蛍光膜13とレンズ状基板14との接合界面の屈折率構造が実質的に一様であることを言う。例えば、レンズ状基板14の屈折率と蛍光膜13の屈折率との差は、レンズ状基板14の屈折率から見て0.1%以下又は0.1%のオーダーであって、蛍光膜13とレンズ状基板14との接合界面の屈折率構造は一様であると言え、これにより、当該接合界面における蛍光の散乱、屈折及び反射を抑制できる。
図3(a)及び(b)は、夫々、先頭レンズ11の斜視図及び側面図である。図示の煩雑化防止のため、図2においては示していないが、先頭レンズ11において、レンズ状基板14の、蛍光膜13と接していない側の面には、反射防止膜15が配置され、且つ、蛍光膜13の、レンズ状基板14と接していない側の面には、反射防止膜16が配置されている。つまり、入射光線100の進行方向に沿って先頭レンズ11を見たとき(但し、試料SSでの散乱を無視)、反射防止膜16、蛍光膜13、レンズ状基板14、反射防止膜15の順番に並んでいる。
反射防止膜15は、例えば、蛍光の波長の1/4に相当する厚さを有した薄膜である。反射防止膜15は、レンズ状基板14と反射防止膜15との界面で蛍光が反射することで生成される反射光を、反射防止膜15の表面で蛍光が反射することで生成される反射光で打ち消すことにより、蛍光の反射を防止する。尚、反射防止膜15として、二層以上の誘電体膜にて形成される多層膜を用いてもよい。
反射防止膜16の構成は反射防止膜15の構成と同じである。反射防止膜16は、蛍光膜13と反射防止膜16との界面で蛍光が反射することで生成される反射光を、反射防止膜16の表面で蛍光が反射することで生成される反射光で打ち消すことにより、蛍光の反射を防止する。
図4(a)〜(d)を参照し、先頭レンズ11の製造方法の例を説明する。レンズ状基板14において、蛍光膜13が形成される面SF1は、XY面に平行な平面であって、当該平面のXY面上における外形形状は円であるとする。但し、その外形形状は円以外でも良い。レンズ状基板14は、平凸レンズとして機能し、レンズ状基板14において、面SF1とは反対側の面が凸面SF2となっている。図4(a)に示す如く、蛍光膜13の元となる蛍光板13Sと、レンズ状基板14とを用意する。蛍光板13Sは、XY面上においてレンズ状基板14の面SF1と同一の形状を有する板状体であり、蛍光板13Sの構成物質は蛍光膜13のそれと同じである。レンズ状基板14は、対物レンズ10の構成レンズの1つとして機能するため、対物レンズ10の光学設計に応じた厚みや曲率等を有するが、蛍光体13Sの厚さは、扱い易さ等を考慮して任意に決定されて良い。
蛍光板13S及びレンズ状基板14を別個に用意した後、図4(b)に示す如く、レンズ状基板14の面SF1と蛍光板13Sの一面とを固相拡散により接合する。この後、蛍光板13Sは、レンズ状基板14が接合されていない側の面から研磨されて薄化される。当該薄化後の蛍光板13Sが蛍光膜13である(図4(c)参照)。尚、元々の蛍光板13Sの厚さが蛍光膜13の厚さと同じである場合には、蛍光板13Sの薄化工程は不要である。最後に、図4(d)に示す如く、例えば真空蒸着法により、レンズ状基板14の蛍光膜13と接していない側の面に反射防止膜15を形成し、且つ、蛍光膜13のレンズ状基板14と接していない側の面に反射防止膜16を形成する。
固相拡散による接合方法は、上記特許文献1(特開2016−45183号公報)に示された基板及び蛍光板間の接合方法と同様であり、接合前に行うことのできるレンズ状基板14及び蛍光板13Sへの前処理(研磨、洗浄等)並びに蛍光板13Sの薄化方法も、特許文献1に示した通りである。尚、図4(a)〜(d)に示す先頭レンズ11の製造方法は例に過ぎず、当該製造方法を様々に変形可能であって、例えば、工程の順序を上述のものから任意に変更しても良い。即ち例えば、蛍光板13Sとレンズ状基板14の元となる基板(以下、原基板と称する)とを固相拡散により接合した後、蛍光板13Sを薄化することで蛍光膜13を形成し、その後、原基板をレンズ形状に加工するようにしても良い。この加工後の原基板がレンズ状基板14となる。
ここでは、母材が共通のレンズ状基板14及び蛍光板13Sを接着剤等の不純物を利用せずに固相拡散により接合する方法を説明したが、レンズ状基板14及び蛍光板13Sを接着剤を用いて接合するようにしても良い(接合後の工程は上述したものと同様)。また、母材が異なるレンズ状基板14及び蛍光板13Sを接合しても良い。レンズ状基板14及び蛍光板13Sを接着剤を用いて接合する場合、接着剤とレンズ状基板14との界面及び接着剤と蛍光膜13(薄化工程後の蛍光板13S)との界面で生じる蛍光の散乱及び反射により、イメージセンサ30にて結像する像がぼける。このため、固相拡散を用いた方が望ましい。これらに限らず、レンズ状基板14の面SF1上に蛍光膜13を接合することができる限り、その接合方法は任意であり、例えば、レンズ状基板14の面SF1上に蛍光膜13を形成する物質(ここではPr:LuAG)を積層するようにしても良い。何れにせよ、対物レンズ10の入射側において(詳細には、対物レンズ10の、入射光線100が入射する面側において)、蛍光膜13が対物レンズ10(ここでは先頭レンズ11)と一体となるように設けられる。
尚、蛍光膜13のレンズ状基板14と接していない側の面に、反射防止膜16に代えて、蛍光を反射する反射膜を設けるようにしても良い。蛍光膜13にて発生した蛍光は、蛍光の発生位置を起点として様々な方向に進行するが、当該反射膜は、反射膜に向けて進行する蛍光を反射して非先頭レンズ12に向かわせる。反射膜を用いると、イメージセンサ30に到達する蛍光の光量の増大が図られ、また、蛍光とは異なる不要な迷光(可視光等)が先頭レンズ11を通過することを抑制することもできるが、空間分解能は低下方向に向かう。つまり、蛍光膜13のレンズ状基板14と接していない側の面に、反射防止膜16を設けるケースと反射膜を設けるケースとを比較した場合、蛍光の光量に関しては反射膜を設けるケースの方が有利であり、空間分解能に関しては反射防止膜16を設けるケースの方が有利である。反射膜を設けるケースにおいても、蛍光膜13の厚さを十分に薄くすれば空間分解能の劣化を無視できる程度に解消可能である。逆に考えれば、反射防止膜16を設けるケースでは、蛍光膜13の厚さをそれほど薄くする必要は無いとも言える。
従来のイメージング装置では(図20参照)、レンズ及びシンチレータ間の媒質が気体又は液体とされる或いはレンズ及びシンチレータ間が真空とされるのに対し、本実施形態に係るイメージング装置1では、レンズ及びシンチレータ間の媒質が、蛍光に対して透明な固体であるレンズ状基板14とされている。つまり、本実施形態では、放射線等の入射光線100を減衰させるためにも必要な基板にレンズ形状を与えることで、レンズ及びシンチレータ間の媒質が基板(ここではレンズ状基板14)で埋められた状態となり、結果、当該媒質の屈折率nを従来の乾燥系対物レンズや液浸系対物レンズよりも比較的に高めることが可能となる。
上述の如く、LuAGにてレンズ状基板14を形成し且つ蛍光膜13が発光する蛍光の波長λが305nmである場合、LuAGの屈折率nは“n=2.03”であるので、開口角θを72°とすれば、対物レンズ10の開口数NAは、“NA=n・sinθ=2.03×sin72°≒1.93”より、従来の限界開口数(乾燥系対物レンズにて0.95)を大きく上回る1.93となる。この場合、イメージング装置1の結像光学系の空間分解能δは、“δ=0.61×λ/NA=0.61×305×10−9/1.93≒96×10−9”より、従来の限界空間分解能を大きく超える96nmに到達する。
このように、本実施形態のイメージング装置1によれば、対物レンズの開口数及び結像光学系の空間分解能を、従来よりも飛躍的に向上させることができる。また、上記媒質に固体を用いるため、液浸系対物レンズと比べて温度安定性の飛躍的な向上が見込める。更に、液体と異なり、固体は流動性を持たず且つ気化しないため長期的な機械安定性を実現できる。
上記の数値例の如く、100nmを超えるような高分解能を得るためには、開口数NAを上げ且つ蛍光の波長λを短くするだけでなく、分解能を落とす要素を極力低減する必要がある。母材(例えばLuAG)が共通のレンズ状基板14及び蛍光膜13を直接接合した場合、それらの間の屈折率差は0.1%以下となり、レンズ状基板14及び蛍光膜13を結合した部材は、光学的には実質的に1つの結晶体に見えるため、レンズ状基板14と蛍光膜13の界面で生じる分解能の劣化を最小限にとどめることが可能である。故に、対物レンズ10に含まれる、蛍光膜13が一体的に設けられたレンズ(ここではレンズ状基板14)は、そのレンズと蛍光膜13との間の屈折率差が所定値以下となる固体光学材料(ここではLuAG)にて構成されると良く、当該所定値としては0.1%が挙げられるが、当該所定値は0.1%に近い他の値で有り得る。
一般に、顕微鏡のようなイメージング装置において、撮像対象としての標本が位置する面は標本面と称され、標本面にピントを合わせたときの対物レンズ先端から標本面までの距離(換言すれば標本にピントを合わせたときの対物レンズ先端から標本までの距離)は作動距離と称される。本実施形態に係るイメージング装置1では、蛍光膜13が標本に相当する(蛍光膜13が撮像対象としての光源となる)。そして、イメージング装置1では、蛍光膜13に標本面が設定され、ピントが合う位置が標本面としての蛍光膜13に固定されるように結像光学系が設計されることで、対物レンズ10の作動距離はゼロ又はマイナスとなる。
つまり、シンチレータ(ここでは蛍光膜13)における或る発光点から出射された蛍光が、イメージセンサ30上の一点にて結像するように、結像光学系が設計される。但し、ここにおける一点とは、許容錯乱円に相当する大きさを包含する概念であり、蛍光膜13は結像光学系における被写界深度内に収められていると良い。
対物レンズ10の作動距離について補足する。蛍光膜13はZ軸方向において有限の厚みtを持つため、ピントが合う位置を蛍光膜13の中心に合わせた場合、その作動距離は(−t/2)となる。即ち作動距離はマイナスになると言える。図5(a)を参照し、一般の顕微鏡のようなイメージング装置の如く、標本面から対物レンズ先端に向かう向きと、結像光学系に入射すべき標本面からの光の向きとが一致している場合、作動距離はプラスの値を持つ。これとは逆に、図5(b)に示す如く、標本面から対物レンズ先端に向かう向きと、結像光学系に入射すべき標本面からの光の向きとが互いに反対向きである場合、作動距離はマイナスの値を持つ。
イメージング装置1において、ピントが合う位置を蛍光膜13の中心に合わせた場合、図5(c)に示す如く、蛍光膜13の中心を通る、XY面に平行な平面が標本面となるため、標本面から対物レンズ先端に向かう向きと、結像光学系に入射すべき標本面からの蛍光の向きとが互いに反対向きとなり、作動距離はマイナスの値“(−t/2)”を持つ。入射光線100がZ軸の負側から正側に向けて進行すると考えた場合、対物レンズ先端とは、先頭レンズ11の内、最もZ軸の負側に位置する部分(換言すれば、蛍光膜13の内、最もZ軸の負側に位置する部分)を指す。結像光学系において、対物レンズ先端の位置と標本面の位置とが一致する場合、作動距離はゼロとなる。
具体的なピント合わせ調整手法として、蛍光のシンチレータ(ここでは蛍光膜13)からイメージセンサ30までの光路において、対物レンズ10及びイメージセンサ30間に結像レンズ20を挿入しておき、当該光路の光軸上において、結像レンズ駆動部60を用い、結像レンズ20の位置を調整できるようにしておく。そして、蛍光による像がイメージセンサ30の撮像面にて結像するように(即ち蛍光膜13にピントが合うように、換言すれば蛍光による像をイメージセンサ30に合焦させるように)、結像レンズ20の位置を調整し且つ決定すると良い。尚、ここでは、蛍光のシンチレータ(ここでは蛍光膜13)からイメージセンサ30までの光路が一直線状の光路であると考えているが、反射光学系を利用して、当該光路を折れ線状の光路としても良い。
また、結像光学系を形成する複数のレンズの内、対物レンズ10にて、結像光学系の収差(球面収差及び色収差等)を補正すると良い。
上述したイメージング装置1の構成及び動作等を、便宜上、基本実施例と称する。以下、複数の実施例の中で、基本実施例に対する変形技術などを説明する。特に記述無き限り且つ矛盾無き限り、基本実施例に記載の事項が後述の各実施例に適用され、後述の各実施例において基本実施例と矛盾する事項については、後述の各実施例での記載が優先される。また矛盾無き限り、以下に述べる複数の実施例の内、任意の実施例に記載した事項を、他の任意の実施例に適用することもできる(即ち複数の実施例の内の任意の2以上の実施例を組み合わせることも可能である)。
<<第1実施例>>
第1実施例を説明する。基本実施例では、レンズ状基板14に平凸レンズの形状を持たせることで先頭レンズ11を平凸レンズとして機能させているが、対物レンズ10の設計に応じて、レンズ状基板14の形状、従って先頭レンズ11の形状を任意に変更可能である。例えば、先頭レンズ11が、平凹レンズ、両凸レンズ、両凹レンズ、メニスカスレンズ、アクロマティックレンズ若しくは貼りあわせレンズとして、又は、これらのレンズアレイとして機能するように、レンズ状基板14の形状を定めても良い。また、これらのレンズの形状は、球面形状に限らず、非球面球状であっても良い。
即ち例えば、基本実施例における先頭レンズ11では、入射面が平面とされ且つ出射面が凸面とされているが、図6(a)〜(g)に示すような先頭レンズ11a〜11gの何れかを先頭レンズ11として用いるようにしても良い。図6(a)〜(g)において、13a〜13gは、夫々、先頭レンズ11a〜11gにおける蛍光膜13を表し、14a〜14gは、夫々、先頭レンズ11a〜11gにおけるレンズ状基板14を表す。基本実施例及び第1実施例並びに後述の各実施例で述べる任意の先頭レンズに関し、入射面とは、先頭レンズの面の内、入射光線100の入射側に配置された面(即ち、入射光線100を受ける面であって、レンズ状基板にとっては蛍光の入射面)を指し、出射面とは、入射光線100の入射側に配置された面とは反対側の面(レンズ状基板にとっては蛍光の出射面)を指す。
先頭レンズ11aでは、入射面が平面とされ且つ出射面が凹面とされている。
先頭レンズ11bでは、入射面が凹面とされ且つ出射面が平面とされている。
先頭レンズ11cでは、入射面が凹面とされ且つ出射面が凹面とされている。
先頭レンズ11dでは、入射面が凹面とされ且つ出射面が凸面とされている。
先頭レンズ11eでは、入射面が凸面とされ且つ出射面が平面とされている。
先頭レンズ11fでは、入射面が凸面とされ且つ出射面が凹面とされている。
先頭レンズ11fでは、入射面が凸面とされ且つ出射面が凸面とされている。
基本実施例及び第1実施例並びに後述の各実施例で述べる任意の先頭レンズに関し、入射面が凹面又は凸面とされているとは、入射面が凹面又は凸面を有していることを意味し、入射面の一部において平面となっている部分が存在することも有り得る。同様に、基本実施例及び第1実施例並びに後述の各実施例で述べる任意の先頭レンズに関し、出射面が凹面又は凸面とされているとは、出射面が凹面又は凸面を有していることを意味し、出射面の一部において平面となっている部分が存在することも有り得る。
基本実施例及び第1実施例並びに後述の各実施例で述べる任意の先頭レンズに関し、入射面において凹面又は凸面を有するとき、先頭レンズの蛍光膜にて入射光線100を受けることで得られた蛍光による像は、一時的に曲面上の像となるが、その曲面上の像は、複数のレンズから成る対物レンズ10の中で平面上の像に変換され、平面上の像が、結像レンズ20を介してイメージセンサ30の撮像面上に結像される。つまり、基本実施例及び第1実施例並びに後述の各実施例で述べる何れの先頭レンズを用いたとしても、蛍光膜からの蛍光による像は平面上の像としてイメージセンサ30の撮像面上に結像されるよう結像光学系が形成されている。蛍光膜で得られる蛍光による像が曲面上の像であるとき、蛍光による像の、イメージセンサ30への射影方式は、等距離射影、等立体角射影、立体射影及び正射影の何れであっても良い。凹面又は凸面を用いて形成された曲面上の像を平面上の像に変換するレンズ設計方法は周知であるため、詳細な説明を省略する。尚、先頭レンズに平凸レンズを用いる場合など、蛍光膜で得られる蛍光による像が平面上の像であるとき、蛍光による像の、イメージセンサ30への射影方式は中心射影である。
また、基本実施例及び第1実施例並びに後述の各実施例で述べる任意の先頭レンズを、貼り合わせレンズとして形成しておいても良い。例として、図7に、基本実施例における先頭レンズ11を貼り合わせレンズとして形成したときの、先頭レンズ11の側面図を示す。先頭レンズ11を貼り合わせレンズとして形成するとは、先頭レンズ11におけるレンズ状基板14を複数枚のレンズを貼り合わせて構成することを意味する。図7では、2枚のレンズを貼り合わせてレンズ状基板14を構成しているが、3枚以上のレンズを貼り合わせてレンズ状基板14を構成しても良い。基本実施例の先頭レンズ11以外の先頭レンズを貼り合わせレンズとして形成する場合も同様である。
<<第2実施例>>
第2実施例を説明する。第2実施例では、レンズ状基板の形状についての具体的な変形技術を説明する。
X線等の試料照射光線が試料に照射されて回折されたとき、回折前の試料照射光線の進行方向を示すベクトルと回折後の試料照射光線の進行方向を示すベクトルとの成す角度を、回折角φとして定義する。回折による光の像は試料SSの構造情報を含んでおり、より広角側に(即ち回折角φが大きい部分ほど)、より空間分解能の高い構造情報が含まれている。つまり、より広角側の回折成分を観測することが高分解能の達成には必要である。なるだけ広角側の回折成分を観測するために、平坦な検出面を持つ検出器を用いた場合、試料に検出面を近づけるか、検出面を大きくするかの二択となる。但し、検出面を試料に近づけすぎると回折角の計測に対し、検出器の解像度が不十分となる問題がある。故に、解像度が十分となる距離に検出面を配置した上で、検出面を大きくする方法が一般的である。検出面を大きくするために、シンチレータの面積を大きくしたり、イメージセンサを二次元配列したセンサアレイを利用したりする手法が検討される。当該手法の概念図を、参考図として図8に示す。しかしながら、そのような手法は、装置の高コスト化及び大型化を招く。
これに鑑み、第2実施例では、入射面が凹面とされた先頭レンズを用いる。図9(a)に、Z軸に直交する任意の断面による、レンズ状基板14Aの断面図を示す。レンズ状基板14Aは、互いに対向する2面SF1A及びSF2Aを有し、面SF1A、SF2Aは、夫々、基本実施例における面SF1、SF2に相当する(図4(a)参照)。つまり、面SF1A及びSF2Aの内、面SF1Aが入射面に相当し、面SF2Aが出射面に相当する。面SF1Aは凹面であり、面SF2Aは凸面である。図9(b)は、Z軸に直交する任意の断面による、先頭レンズ11Aの断面図である。レンズ状基板14Aにおける凹面SF1Aに、シンチレータとしての蛍光膜13Aを接合することで先頭レンズ11Aが形成される。即ち、第2実施例では、先頭レンズ11A、蛍光膜13A及びレンズ状基板14Aが、先頭レンズ11、蛍光膜13及びレンズ状基板14として用いられる。凹面SF1Aは、球面の半分(以下、半球面と称することがある)に相当し、図10において、当該球面の中心がSOにて表されている。尚、説明の便宜上、レンズ状基板14Aに凹面SF1Aが設けられていると考えたが、先頭レンズ11A全体に注目すれば凹面SF1Aは先頭レンズ11Aの入射面であると考えることができる。
図11に示す如く、上記球面の中心に試料SSを配置することができ、このとき、回折角φが90°以下の入射光線100が全て凹面SF1Aの形状を有する蛍光膜13Aに入射して蛍光発光に寄与することになる。尚、図11において、18は、先頭レンズ11Aの後段部品を概念的に示したものであって、実際の先頭レンズ11の後段部品の形状を表すものではない(後述の図13及び図14においても同様)。また、図11に示される先頭レンズ11A及び後段部品18はそれらの断面図に相当するが、図11においては、図示の煩雑化防止等を目的として、それらの部品にハッチングを付していない(後述の図13及び図14においても同様)。
入射光線100の入射に基づき蛍光膜13Aでは蛍光による球面像が取得される。蛍光膜13Aからの蛍光による像は、対物レンズ10内において等距離射影により球面像(球面上の像)から平面像(平面上の像)に変換された後、イメージンセンサ30上に結像される。図12に等距離射影の概念図を示す。参考図としての図8と、図11との対比からも明らかなように、第2実施例によれば、省スペースにて、十分に広角側の回折成分も観測することができ(超広角まで入射光線100の回折信号を取得することができ)、高い空間分解能を得ることができる。
また、凹面SF1Aは球面ではなく楕円体面であっても構わない。即ち例えば、凹面SF1Aは楕円体面の半分(以下、半楕円体面と称することがある)であっても良い。
広角側の回折成分の取得最大化や得られる像の対称性等を考慮して、球面又は楕円体面の中心に試料SSを配置することができるが、それ以外の位置に試料SSを配置することも可能である。例えば、広角側の回折成分の取得範囲が狭まるが、試料SSの設置の都合上、スペースが必要になる場合などには、球面又は楕円体面の中心と比べて凹面SF1Aから遠い位置に試料SSを配置することも可能である。より具体的には例えば、図13に示す如く、球面又は楕円体面の中心から、試料照射光線の進行方向の逆向きに所定距離だけシフトさせた位置に、試料SSを配置しても良い。尚、試料SSの位置は、試料SSの重心位置又は中心位置を指すと考えることができる。図13において、70は、上記シフトさせた位置に試料SSを供給するための試料供給装置を表す。また、球面又は楕円体面の中心よりも凹面SF1Aに近い位置に試料SSを配置することも可能である。
凹面SF1Aを球面の半分(半球面)にすることができると述べたが、凹面SF1Aを、半球面の一部にすることも可能である。即ち、球面の全体を、球面の中心を通らない平面にて分割したときに形成される2つの部分球面(球冠)の内、小さい方の部分球面の形状を凹面SF1Aが有していても良い。これは特に例えば、試料SSの設置の都合上、スペースが必要になる場合などに有益となりうる。即ち図13のような配置例を採用する場合において、図14に示す如く、凹面SF1Aを半球面の一部にすることも可能である。同様に、凹面SF1Aを半楕円体面の一部にすることも可能である。
上述の第1実施例では、基本実施例における先頭レンズ11の変形例として先頭レンズ11a〜11gが示されているが(図6(a)〜(g)参照)、第2実施例の先頭レンズ11Aは、第1実施例の先頭レンズ11dの例でもある。第2実施例において、先頭レンズ11Aの出射面が平面又は凹面となるようにレンズ状基板14Aの形状を変形しても良い。
<<第3実施例>>
第3実施例を説明する。先頭レンズ11の入射面を平面、凹面又は凸面としつつ、先頭レンズ11の出射面に凸レンズアレイを形成するようにしても良いし、先頭レンズ11の入射面を平面、凹面又は凸面としつつ、先頭レンズ11の出射面に凹レンズアレイを形成するようにしても良い。図15及び図16に、レンズアレイが適用された先頭レンズ11の例としての先頭レンズ11P及び先頭レンズ11Qを示す。先頭レンズ11Pでは、入射面が平面とされ出射面に凸レンズアレイが形成されている。先頭レンズ11Qでは、入射面が平面とされ出射面に凹レンズアレイが形成されている。図15及び図16において、13P、13Qは、夫々、先頭レンズ11P、11Qにおける蛍光膜13を表し、14P、14Qは、夫々、先頭レンズ11P、11Qにおけるレンズ状基板14を表す。
図15から明らかではないが、先頭レンズ11Pの出射面では、X軸方向及びY軸方向の夫々において、複数の凸面が配置されることで複数の凸面による凸レンズアレイが形成されている。但し、X軸方向及びY軸方向の内、一方の方向においてのみ複数の凸面が配置されるようにしても良い。同様に、先頭レンズ11Qの出射面では、X軸方向及びY軸方向の夫々において、複数の凹面が配置されることで複数の凹面による凹レンズアレイが形成されている。但し、X軸方向及びY軸方向の内、一方の方向においてのみ複数の凹面が配置されるようにしても良い。
図17に、先頭レンズ11Pを用いたときの蛍光膜13Pからの蛍光の光路を概略的に示す。尚、図17では、結像レンズ20の図示を省略している。蛍光膜13P上の特定の点で生じた蛍光は凸レンズアレイを形成する何れかの凸面を経由して、特定の点の位置に対応する、イメージセンサ30上の位置に集光する。先頭レンズ11Pを用いる場合、非先頭レンズ12を不要とすることができる。先頭レンズ11Qを用いる場合には、先頭レンズ11Qの出射面に対向する位置に凸レンズアレイを配置するなど、別途、結像用の光学系が必要となる。本実施例によれば、イメージング装置1の空間分解能を、基本実施例等と比べて高くすることができないが、大面積シンチレータを用いる場合に光の収集効率を向上させることが可能となる。
<<第4実施例>>
第4実施例を説明する。第4実施例及び後述の各実施例において、先頭レンズ、蛍光膜、レンズ状基板とは、上述の基本実施例及び第1〜第3実施例の内の何れかの実施例で述べられた先頭レンズ、蛍光膜、レンズ状基板を指すものとする。
イメージング装置1において、蛍光膜はシンチレータとして機能する一方で、レンズ状基板はシンチレータとして機能しない。つまり、レンズ状基に入射光線100が入射しても当該レンズ状基板にて蛍光は発生しない。但し、レンズ状基板に入射光線100が入射したとき、当該レンズ状基板にて微少な蛍光が発生することがあっても良い。
イメージング装置1において、レンズ状基板の材料(即ちレンズ状基板の構成物質)は、シンチレータの母材となる。レンズ状基板の材料としてLuAGを用いる例を上述したが、レンズ状基板の材料はこれに限定されず、様々な固体光学材料をレンズ状基板の材料として採用することができる。例えば、レンズ状基板の材料(固体光学材料)として、YAl12、LuSiO、LuYSiO、LuYSiO、GdGa12、CdWO、BiGe12、GdSiO、GdS、YSiO、YbSiO、YAlO、LuAlO、GdAlGa12、LaBr、CeBr、SrI、GdAlO、CsHfCl、LiCaAlF及びLuの何れかを用いても良いし、これらの内の2以上の材料を混合したものを用いてもよい。
また、蛍光膜は、レンズ状基板の材料に対して所定の添加物を添加した材料にて形成されるが、当該添加物も、上述したものに限定されず、当該蛍光膜がシンチレータとして機能する限り任意であって、所望される蛍光の波長等を考慮して添加物の種類を決定すれば良い。また、蛍光膜における添加物の濃度も任意に決定できる。
このように、シンチレータの母材及び添加物を様々に変形可能であるが、蛍光膜にて発光する蛍光は、紫外線又は可視光に分類される光であって良く、例えば、200nm〜700nmの範囲内の波長を有している。
LuAGにてレンズ状基板を形成し且つ蛍光膜が発光する蛍光の波長λを305nmに設計した場合、レンズ状基板の屈折率nは“n=2.03”となるが、当該屈折率nは、当然ながら、レンズ状基板の材料及び蛍光波長等に依存して様々な値を取りうる。
<<第5実施例>>
第5実施例を説明する。試料照射光線及び入射光線100は放射線であり、このため、イメージング装置1を放射線イメージング装置と称することができる。ガンマ線、X線又は紫外線(特に例えば極紫外線)は放射線に属する。試料照射光線及び入射光線100がX線である場合、X線撮像、X線CT、X線トポグラフィ及びX線結像型顕微鏡などにイメージング装置1を利用できる。図18に示す如く、X線を発生するX線発生装置2と、イメージング装置1とを備えたX線イメージング装置を構成することができる。X線発生装置2にて発生されたX線は、試料照射光線として用いられる。
<<第6実施例>>
第6実施例を説明する。上述の説明では、主として、レンズ状基板と蛍光膜とを含んで先頭レンズが形成されていると考えたが、蛍光膜は先頭レンズの構成要素ではないと考えることも可能である。即ち、レンズ状基板にて先頭レンズが形成され、レンズ状基板に対し、先頭レンズの構成要素ではない蛍光膜が接合されていると考えるようにしても良い。
<<第7実施例>>
第7実施例を説明する。放射線イメージング装置としてのイメージング装置1には放射線イメージング装置用光学素子が内包されている。放射線イメージング装置用光学素子は、少なくとも対物レンズ10を含む。対物レンズ10を含んで構成される結像光学系の全体が放射線イメージング装置用光学素子に相当すると考えても良い。放射線イメージング装置用光学素子は、比較的短い波長WL1を有する入射光線100をシンチレータ(蛍光膜)にて比較的長い波長WL2を有する蛍光に変換し、当該蛍光による像を必要に応じ拡大又は縮小してイメージセンサ30の撮像面上に結像させる。
<<発明の考察>>
本発明について考察する。
本発明の一側面に係る放射線イメージング装置用光学素子Wは、対物レンズ(例えば10)を有し、放射線の入射を受ける放射線イメージング装置用光学素子において、前記放射線を受けて前記放射線よりも長波長の蛍光を発するシンチレータ(例えば13)を、前記対物レンズの入射側において前記対物レンズと一体にして設けたことを特徴とする。
これにより、従来の乾燥系対物レンズ及び液浸系対物レンズとの比較において、対物レンズの開口数を飛躍的に高めることが可能となり、以って、高い空間分解能にて入射光線を検出(イメージング)することが可能となる。
具体的には例えば、放射線イメージング装置用光学素子Wにおいて、前記対物レンズに含まれる、前記シンチレータが一体的に設けられたレンズ(例えば11)は、当該レンズと前記シンチレータとの間の屈折率差が所定値以下となる固体光学材料にて構成されると良い。
これは、レンズ及びシンチレータ間の接合界面における蛍光の散乱、屈折及び反射の抑制に寄与する。
また例えば、前記対物レンズを含み、前記シンチレータからの前記蛍光による像をイメージセンサ(例えば30)に結像させる結像光学系を、放射線イメージング装置用光学素子Wに設けておくと良い。
これにより、高い空間分解能による画像をイメージセンサにて取得することができる。
また例えば、放射線イメージング装置用光学素子Wにおいて、前記対物レンズは前記放射線の入射側において凹面又は凸面による曲面を有し、当該曲面において前記シンチレータからの前記蛍光による曲面像が形成され、前記結像光学系は前記曲面像を平面上の像にして前記イメージセンサに結像させるようにしても良い。
また例えば、放射線イメージング装置用光学素子Wにおいて、前記結像光学系には前記対物レンズと結像レンズが設けられ、前記蛍光の前記シンチレータから前記イメージセンサまでの光路において、前記結像レンズは、前記対物レンズ及び前記イメージセンサ間に位置調整可能に配置され、前記結像レンズの位置調整を通じて、前記蛍光による像を前記イメージセンサに合焦させると良い。
また例えば、放射線イメージング装置用光学素子Wにおいて、前記シンチレータに標本面を設定することで、前記対物レンズの作動距離をゼロ又はマイナスとすると良い。
本発明の一側面に係る放射線イメージング装置Wは、イメージセンサと、放射線イメージング装置用光学素子Wと、を備えたことを特徴とする。
本発明の一側面に係るX線イメージング装置Wは、イメージセンサと、放射線イメージング装置用光学素子Wと、放射線イメージング装置用光学素子Wに対する前記放射線としてのX線を発生するX線発生装置(例えば2)と、を備えたことを特徴とする。
尚、シンチレータが対物レンズの入射側において対物レンズと一体にして設けられる構成は、レンズ及びシンチレータ間の媒質がレンズ構成物質にて埋められた状態に相当する。即ち、放射線イメージング装置用光学素子Wにおける上記構成は、“放射線の入射を受けて放射線よりも長波長の蛍光を発するシンチレータと、シンチレータの後段に配置された対物レンズとを備えて構成される放射線イメージング装置用光学素子において、シンチレータと対物レンズとの間を、シンチレータ及び対物レンズ間の屈折率差が所定値(例えば0.1%)以下となる固体光学材料にて充填した構成”であるとも言え、そのような構成も放射線イメージング装置用光学素子Wに属すると解されるべきである。
1 イメージング装置
10 対物レンズ
11、11a〜11g、11A、11P、11Q 先頭レンズ
12 非先頭レンズ
13、13a〜13g、13A、13P、13Q 蛍光膜
14、14a〜14g、14A、14P、14Q レンズ状基板
20 結像レンズ
30 イメージセンサ

Claims (6)

  1. 対物レンズを有し、放射線の入射を受ける放射線イメージング装置用光学素子において、
    前記放射線を受けて前記放射線よりも長波長の蛍光を発するシンチレータを、前記対物レンズの入射側において前記対物レンズと一体にして設けた
    ことを特徴とする放射線イメージング装置用光学素子。
  2. 前記対物レンズに含まれる、前記シンチレータが一体的に設けられたレンズは、当該レンズと前記シンチレータとの間の屈折率差が所定値以下となる固体光学材料にて構成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射線イメージング装置用光学素子。
  3. 前記対物レンズを含み、前記シンチレータからの前記蛍光による像をイメージセンサに結像させる結像光学系を備えた
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線イメージング装置用光学素子。
  4. 前記対物レンズは前記放射線の入射側において凹面又は凸面による曲面を有し、当該曲面において前記シンチレータからの前記蛍光による曲面像が形成され、前記結像光学系は前記曲面像を平面上の像にして前記イメージセンサに結像させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の放射線イメージング装置用光学素子。
  5. イメージセンサと、
    請求項1〜4の何れかに記載の放射線イメージング装置用光学素子と、を備えた
    ことを特徴とする放射線イメージング装置。
  6. イメージセンサと、
    請求項1〜4の何れかに記載の放射線イメージング装置用光学素子と、
    前記放射線イメージング装置用光学素子に対する前記放射線としてのX線を発生するX線発生装置と、を備えた
    ことを特徴とするX線イメージング装置。
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