JP2019019543A - 建具 - Google Patents
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Abstract
Description
また、他の雨戸パネルの高さ調整機構では、横框を固定する縦框の固定ねじを緩めた状態で横框を位置決めするねじを締め込むことで進退を調整して、雨戸パネルの高さを調整している。調整後に縦框の固定ねじを締め込むようにしている。
本発明によれば、建具の横框に取り付けた調整桟に加えて縦框の端部にキャップを連結したため、キャップによって調整桟の強度が向上し、建具の変形によって枠体との当接で負荷がかかったとしても調整桟が横框から外れたり横框から脱落したりすることを防止できる。
建具の変形によって調整桟やキャップに負荷がかかったとしても第1補強部材によって強度を補強できるため変形を抑制して調整桟の倒れ込みや外れ等を防止できる。しかも、建具の室外側に吹き戻しの風による負圧が生じても、縦框とキャップの一方に第1補強部材が固定されて調整桟やキャップが変位したとしても第1補強部材によって他方を補強して変位を抑制するため摺動を許容しつつ調整桟の外れや倒れを抑制できる。
第1補強部材は縦框に収納された補強芯材と少なくとも端部が重なっていて耐久性と強度を向上できるため、建具の変形による調整桟やキャップの外れや倒れ込み等を防止できる。
第2補強部材と固定部材によって横框とパネルの連結強度を向上できるため調整桟を一層高強度に保持して外れや倒れ込み等を抑制できる。
図1乃至図8は第一実施形態による建具1の雨戸パネル8の高さ(長さ)調整機構を示すものである。図1に示す既存の建具1の縦断面図において、上枠2及び下枠3と左右の縦枠(図示せず)とで形成される四角形枠状の既存の枠体4内に室内側から室外側に向けて内障子5と外障子6が設置されている。外障子6の更に外側には網戸を介して雨戸パネル8が設置され、雨戸パネル8は図示しない戸袋に収納可能である。雨戸パネル8はリフォームしたものである。
既存の枠体4は上枠2の内面に雨戸パネル8を摺動可能に受け入れる溝部2aが形成され、下枠3の溝部3a内にはその長手方向に沿ってレール溝9が設置されている。上枠2と下枠3の間に雨戸パネル8が摺動可能に設置されている。
室内側壁面20bに対向する室外側壁面20cには例えば略L字状の固定係止部23が下向きに形成されている。固定係止部23は適宜高さ、例えば最も高さの高いリブ22よりも1段下側のリブ22に対向する位置に設置されている。
図3(a)に示す構成では、屈曲部26a、27aは嵌合部20の突出部20ba、20caに着座しており、室内側片部26の下部には室内側壁面20bのリブ22に係合可能なように屈曲する係止部26bと雌ねじが形成されたバーリング孔26cが一体形成されている。なお、図3ではバーリング孔26cの一部に係止部26bが形成されているが、両者は別個に形成されていてもよい。
図3(b)に示すように、調整桟21のストッパー部31が嵌合部20の固定係止部23に係合した状態で、室内側片部26に形成されたバーリング孔26cの係止部26bは最上部のリブ22とその下側のリブ22の間に係合された状態になり、これが調整桟21を嵌合部20内で最も上側に上昇した上限位置である。なお、図3(a)は調整桟21を嵌合部20内で最も下側に降下した下限位置であり、バーリング孔26cの係止部26bが最下端のリブ22の下側に係止する位置にある。
なお、バーリング孔26cに締め込む固定ねじ29がバカになったとしても、バーリング孔26cを形成する係止部26bの上下いずれかのリブ22によって機械的に調整桟21を係止できる。
縦框15内には例えば中空形状の補強用の鉄芯37が補強芯材として予め挿入されており、補強鉄芯35は鉄芯37内にも挿入されてオーバーラップしている。縦框15の上端部と鉄芯37と補強鉄芯35と上框13は締め込みねじで共締めされている。一方で、補強鉄心35と端部キャップ33とは互いに固定されておらず、調整桟21の上下方向の位置調整に合わせて端部キャップ33は補強鉄心35に対して上下方向に摺動可能とされている。なお、調整桟21は上部調整機構を構成する。また、端部キャップ33及び補強鉄芯35は第一補強機構を構成する。
戸車フレーム40の上面40bには孔部を通して進退可能な調整ねじ44が挿入され、上面40bの裏面に設けたナット部46に螺合されている。調整ねじ44は逆ねじであり、ねじ頭部44aの下側にねじ頭部44aと一体形成されたワッシャ45が設けられている。ワッシャ45の上面において、下框14の受け面14aにはねじ頭部44aより大きくワッシャ45より小さい穴14bが形成されている。
この調整ねじ44及びワッシャ45は下部調整機構を構成する。
なお、既存の枠体4に対してリフォーム用の雨戸パネル8の厚みが小さくがたつく場合には厚み調整機構として、調整桟21の切欠き38に振れ止め用の厚み調整部品36を取り付け固定し、上枠2の溝部と調整桟21との見込み幅を厚み調整部品36で調整する。さらに、戸車ユニット39を覆う下框14に厚み調整部品36を取り付け固定して、下枠3の溝部と下框14との見込み幅を厚み調整部品36で調整してもよい。また、上枠2や下枠3の溝部に切欠きを設け、厚み調整部品36を設置してもよい。これによって雨戸パネル8のガタツキを防止できる。
既存の建具1の枠体4に対して既設の雨戸を外して新たな雨戸パネル8を取り付ける。リフォーム用の雨戸パネル8の本体部17に例えば波状の鋼板である面材11を嵌め込むと共に左右の縦框15内に鉄芯37を挿入する。
次に、図4に示す上框13の嵌合部20に調整桟21の下半部を端部開口からスライドさせて嵌合させる。調整桟21の両端開口に端部キャップ33の突起部34を挿入してねじで調整桟21に固定する。そして、端部キャップ33の中空部に下方から補強鉄芯35を挿入して係止させ、補強鉄芯35の下部を下方に突出させる。次いで、図5に示すように、補強鉄芯35が縦框15の鉄芯37内に挿入されるように上框13の連結部19を本体部17の上部に取り付ける。
また、雨戸パネル8の本体部17の下部に戸車ユニット39を装着した下框14を取り付ける。最後に上部では縦框15と鉄芯37と補強鉄芯35と上框13を締め込みねじで共締めする。雨戸パネル8の下部では縦框15と下框14と鉄芯37をねじで共締めすることで雨戸パネル8の組み立てが完了する。
取り付け後に高さ調整する場合、雨戸パネル8の上下方向の基準長さとして最も短い長さに設定しておく。即ち、下框14では調整ねじ44の頭部44aを締め込んで図6及び図7に示すようにワッシャ45を戸車フレーム40の上面に当接させる。上框13では、図3(a)に示すように、調整桟21の屈曲部26a、27aを上框13の嵌合部20の上端の突出部20ba,20caに着座させておく。
なお、上枠2や下枠3が傾いている場合には上枠2及び下枠3間の距離が最も短い位置を基準にして雨戸パネル8の上下方向の長さを調整する。下部の戸車42の調整には調整ねじ44の上下方向の締め込み量を調整し、上部の調整桟21の調整には上框13の嵌合部20に対する調整桟21の上下方向の進退量を調整することで行う。
また、調整桟21と一体に固定ねじ29が長孔30に沿って上昇するため、固定ねじ29を再度バーリング孔26cに捩じ込み固定することで調整桟21を調整済みの位置に固定できる。これによって、雨戸パネル8は上下方向に7mm長さを調整できる。
雨戸パネル8の下部においては、下框14の受け面14aと戸車ユニット39との間に螺合させた調整ねじ44の軸部の長さによって上下方向の引き伸ばし長さが決定される。
図1において、枠体4に装着されたリフォーム用の雨戸パネル8は下枠3の溝部内に載置され、上端の調整桟21が上枠2の溝部内で上下方向に隙間を有して係止されている。そして、雨戸パネル8に対して台風等で強風が吹き付けると雨戸パネル8は室内側に湾曲変位し、その後の吹き戻しの風によって室外側が負圧になる。一般に、雨戸パネル8の耐荷重は室内側から室外側へ働く荷重に耐え得る力によって評価されている。
すると、図9に破線で示すように、雨戸パネル8は上下方向の中央が室外側に湾曲して変位するため、雨戸パネル8の下框14が下枠3の溝部に当接し、調整桟21が上枠2の溝部に当接する。なお、この際、上枠2と上框13とが当接しても良い。
ストッパー部31と係止部26bが係止できない位置にある場合でも、調整桟21の両端部に突起部34で係止する端部キャップ33と縦框15内の鉄芯37にねじ固定された補強鉄芯35とがオーバーラップして設置されているため耐荷重を補強できる。そのため、端部キャップ33及び調整桟21が上枠2の溝部に当接して湾曲する際に端部キャップ33と補強キャップ33に連結された調整桟21の湾曲が補強鉄芯35によって抑制され、調整桟21が上框13や上枠2から外れたり折損したりすることを阻止できる。
また、リフォーム用の雨戸パネル8を既設の枠体4に取り付けた状態で、室外側に吹き返しの負圧が生じて室外側に湾曲した場合でも、調整桟21の両端に固定した端部キャップ33と縦框15内の鉄芯37との間に補強鉄芯35をオーバーラップさせたため調整桟21を補強でき、調整桟21の外れや変形や折れ等を防止できる。
また、固定係止部23とストッパー部31は設けなくてもよいが、ストッパー部31を室外側壁面20cに当接させながら摺動させることで係止部26bをリブ22に押し付けて当接させることができて係止部26bとリブ22の係脱がより確実で好ましい。
また、上述した実施形態において、縦框15内に補強用の鉄芯37を設けた例について説明したが、鉄芯37は必ずしも設けなくてもよい。
図10は雨戸パネル8Aの縦断面図であり、下框14に設けた戸車ユニット39と上框13に設けた調整桟21は上述した第一実施形態による雨戸パネル8と同一構成を備えている。第二実施形態における雨戸パネル8Aは、本体部17において筐体の内部に断熱材48として例えば硬質ウレタン等を充填させた断熱性の雨戸パネルである。雨戸パネル8Aは上述した調整桟21及び上框13の第一調整機構を有している。
本第二実施形態において、調整桟21は上框13の嵌合部20の端部開口に調整桟21の下半部を端部から水平方向にスライドして嵌入させる。この状態で、図10乃至図12に示すように、調整桟21の連結板28と上框13の連結部19及び嵌合部20の間の第一接続部19aとに貫通孔がそれぞれ形成され、その内部に例えばアルミパイプ製の補強管49が第2補強部材として挿入されている。
補強管49の下端部は第一接続部19aの下側に形成した第二接続部19bに着座している。第二接続部19bには後述する固定ねじ50を嵌挿させる小孔が形成されている。しかも、これらの貫通孔及び補強管49の構成は調整桟21と上框13の長手方向に所定間隔で複数(図11では4個)設けられている。
補強管49には軸部の長い固定ねじ50が上部から挿通され、その雄ねじ部が第二接続部19bの小孔を貫通して上端受け部17aのバーリング孔17bの雌ねじ部に捩じ込まれて固定されている。固定ねじ50の軸部の先端はバーリング孔17bを通って本体部17内の断熱材48に挿入されている。そのため、図12に示すように、補強管49は固定ねじ50の頭部50aと連結部19の第二接続部19bとの間に固定保持され、上框13と調整桟21との接続を補強する第一補強機構を構成している。
また、補強管49は上框13の上面を貫通して、上框13の底面である第二接続部19bもしくは連結部19の上端受け面17aに載置または接触していることが好ましい。上框13を補強管49が貫通しているので、補強管49で上框13を補強でき、上框13の湾曲に対する抵抗力を増すことができる。しかも、施工時に補強管49が上框13の上面と調整桟21とで位置決めされるので固定ネジ50を取り付けやすい。
図13及び図14において、第一コーナーキャップ53の上面から上方に突出する補強鉄芯54に有蓋筒状の凹部をなす第二コーナーキャップ56を嵌合させ、その側部に形成した突起部57を調整桟21の端部開口に嵌入させて固定ねじ58で調整桟21に固定している。これによって調整桟21の両端の第二補強機構を構成している。
なお、第二補強構造において、補強鉄芯54を第二コーナーキャップ56にねじ等で固定して、第一コーナーキャップ53とオーバーラップさせて摺動可能としてもよい。その際、補強鉄芯54は第一コーナーキャップ53を貫通して縦框15内に進入していてもよい。本実施形態においても、第一実施形態と同様に、厚み調整機構として調整桟21に切欠き38を設け、振れ止め用の厚み調整部品36を取り付け固定してもよい。下框にも同様に厚み調整部品36を取り付けてもよい。
なお、補強管49と固定ねじ50の取り付けは調整桟21の高さ調整後に行うことが好ましいが、取付後に高さ調整してもよい。
また、調整桟21の両端においても、縦框15の上端に固定した第一コーナーキャップ53及び補強鉄芯54に対して調整桟21に固定した第二コーナーキャップ56が進退可能に挿入されている。そのため、雨戸パネル8Aの湾曲で調整桟21に曲げ荷重が働いても補強鉄芯54に対して第二コーナーキャップ56がオーバーラップして補強でき、第二コーナーキャップ56や調整桟21の外れや破損等を防止できる。
また、雨戸パネル8,8Aの高さ調整に際し、上框13に設けた調整桟21と下框14に設けた調整ねじ44及びワッシャ45によって上下で寸法調整するようにしたが、下框14の調整ねじ44及びワッシャ45は設けなくてもよい。調整桟21だけで高さ調整することができる。
上述した各実施形態ではリフォームに用いる建具1の高さ調整可能な雨戸パネル8,8Aについて説明したが、本発明はリフォーム用に限定されるものではなく、新設用やその他の雨戸パネル8,8A等にも適用できる。
また、上述した各実施形態では雨戸パネル8,8Aにおける高さ調整可能な調整桟21について説明したが、本発明は雨戸パネル8,8Aに限定されることなく、障子やFIX窓等、各種の建具に適用できる。
2 上枠
3 下枠
4 枠体
8,8A 雨戸パネル
13 上框
14 下框
15 縦框
17 本体部
19 連結部
20 嵌合部
21 調整桟
22 リブ
23 固定係止部
26b 係止部
29,50,55,58 固定ねじ
30 長孔
31 ストッパー部
33 端部キャップ
35、54 補強鉄芯
37 鉄芯
39 戸車ユニット
44 調整ねじ
45 ワッシャ
49 補強管
53 第一コーナーキャップ
56 第二コーナーキャップ
Claims (4)
- 左右の縦框と上下の横框とでパネルを框組してなる建具において、
前記横框に進退可能な調整桟を取り付けてその進退方向の長さを調整可能とし、
前記縦框の端部にはキャップが設けられ、前記キャップは前記調整桟に連結されていることを特徴とする建具。 - 前記縦框と前記キャップの一方に第1補強部材が固定され、他方に前記第1補強部材がオーバーラップして配置されている請求項1に記載された建具。
- 前記縦框は補強芯材を更に備え、前記第1補強部材と前記補強芯材とは少なくとも端部が重なるように配置されている請求項2に記載された建具。
- 前記横框と前記調整桟との間には、第2補強部材が跨って配置され、
前記横框と前記第2補強部材と前記パネルとが固定部材で連結されている請求項1から3のいずれか1項に記載された建具。
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- 2017-07-14 JP JP2017138483A patent/JP6971071B2/ja active Active
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