JP2019019289A - ポリプロピレン系樹脂組成物及び射出圧縮成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物及び射出圧縮成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】成形時の流動性が高く、剛性と耐衝撃性のバランスに優れた成形体が得られるポリプロピレン系樹脂組成物及びこれを用いた射出圧縮成形体の提供。【解決手段】ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成され、MFR、キシレン可溶分の極限粘度、キシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)、エチレン−プロピレン共重合体成分の含有量、エチレン−プロピレン共重合体成分のプロピレン含量が各々所定の範囲内であるポリプロピレンと、エチレン−α−オレフィン(C4〜8)共重合体であり、MFR、密度が各々所定の範囲内であるエラストマーと、タルクとを特定の割合で含み、組成物全体でのMFRが69〜100g/10分であるポリプロピレン系樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物及び射出圧縮成形体に関する。
ポリプロピレンを主成分としたポリプロピレン系樹脂組成物は、安価である上に剛性等の機械的物性に優れることから、様々な用途に使用される。特に、エチレン−α−オレフィン共重合体エラストマー等のゴム成分を含むポリプロピレン系樹脂組成物は、耐衝撃性にも優れるため、自動車内装材、日用品、電気製品の筐体等の種々の分野で広く使用されている。
近年、ポリプロピレン系樹脂組成物には、特に自動車内装材の分野では、成形体の剛性と耐衝撃性のバランスの更なる向上が求められるようになっている。成形体を射出成形法や射出圧縮成形法により製造する場合には、成形時の流動性の高さも求められる。
射出成形法又は射出圧縮成形法に適したポリプロピレン系樹脂組成物として、以下の(1)〜(4)が提案されている。
(1)特定のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体と、特定のエチレン・α−オレフィン共重合ゴムと、ヒンダードアミン化合物と、必要に応じて核剤及びタルクを特定の割合で配合したプロピレン系樹脂組成物(特許文献1)。
(2)特定のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体と、タルクと、特定のエチレン・α−オレフィン共重合ゴムと、必要に応じてポリエチレンを特定の割合で配合したプロピレン系樹脂組成物(特許文献2)。
(3)特定の2種のプロピレン・エチレン−ブロック共重合体とタルクを特定の割合で配合したプロピレン系樹脂組成物(特許文献3)。
(4)プロピレン重合体とエチレン−α−オレフィン共重合体と亜リン酸エステル類と有機過酸化物とを特定の割合で樹脂組成物を熱処理して得られる、特定のMFRを有するポリプロピレン系樹脂組成物(特許文献4)。
特開平11−315186号公報 特開2001−72828号公報 特開2003−55529号公報 特開2010−65216号公報
射出圧縮成形法では、成形材料の金型への注入が、射出成形法に比べて低圧で行われるため、成形材料にはより高い流動性が求められる。前記(1)のプロピレン系樹脂組成物の流動性は、射出圧縮成形に用いるには充分とはいえない。
前記(2)、(3)のプロピレン系樹脂組成物の成形体は、剛性と耐衝撃性のバランスが充分とはいえない。また、これらのプロピレン系樹脂組成物には、光沢の低減、剛性の向上等の目的で、多くのタルクが含まれているため、成形体の比重が大きい、耐傷付き性が低い等の問題もある。
前記(4)のポリプロピレン系樹脂組成物は、射出圧縮成形法への適用は考慮されていない。また、このポリプロピレン系樹脂組成物は、有機過酸化物の存在下での熱処理によってビスブレーク(プロピレン重合体の分子鎖の切断等)されたものであるため、剛性に劣り、剛性と耐衝撃性のバランスが充分とはいえない。
本発明は、成形時の流動性が高く、剛性と耐衝撃性のバランスに優れた成形体が得られるポリプロピレン系樹脂組成物及びこれを用いた射出圧縮成形体を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
〔1〕(A)成分:ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成され、230℃、21.18Nでのメルトマスフローレートが80〜110g/10分であり、キシレン可溶分の極限粘度が2.3〜2.9dL/gであり、キシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)が4.0〜8.0であり、前記エチレン−プロピレン共重合体成分の含有量が当該ポリプロピレンの総質量に対して13〜20質量%であり、前記エチレン−プロピレン共重合体成分のプロピレン含量が前記エチレン−プロピレン共重合体成分の総質量に対して69質量%超79質量%以下であるポリプロピレンと、
(B)成分:α−オレフィンの炭素数が4〜8のエチレン−α−オレフィン共重合体であり、230℃、21.18Nでのメルトマスフローレートが1〜4g/10分であり、密度が0.847〜0.873g/cmであるエラストマーと、
(C)成分:タルクと、
を含み、
前記(A)成分と前記(B)成分と前記(C)成分との合計質量を100質量%としたときに、前記(A)成分の含有量が78〜89質量%、前記(B)成分の含有量が4〜9質量%、前記(C)成分の含有量が7〜13質量%であり、
組成物全体での230℃、21.18Nでのメルトマスフローレートが69〜100g/10分であるポリプロピレン系樹脂組成物。
〔2〕(D)成分:ステアリン酸マグネシウムをさらに含み、
前記(D)成分の含有量が、前記(A)成分と前記(B)成分と前記(C)成分との合計100質量部に対し、0.05〜1質量部である〔1〕に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
〔3〕〔1〕又は〔2〕に記載のポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出圧縮成形体。
〔4〕自動車内装用である〔3〕に記載の射出圧縮成形体。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、成形時の流動性が高い。また、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物によれば、剛性と耐衝撃性のバランスに優れた成形体が得られる。
本発明の射出圧縮成形体は、剛性と耐衝撃性のバランスに優れる。また、低光沢である。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物(以下、「本樹脂組成物」ともいう。)は、下記(A)成分と、下記(B)成分と、下記(C)成分とを含む。
本樹脂組成物は、下記(D)成分をさらに含んでもよい。
本樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分以外の他の成分をさらに含んでもよい。
本樹脂組成物の組成物全体でのメルトマスフローレート(MFR)は、69〜100g/10分であり、70〜100g/10分が好ましく、70〜90g/10分が特に好ましい。組成物全体でのMFRが前記範囲の下限値以上であれば、射出圧縮成形の成形温度(例えば200〜240℃)での流動性が充分に高く、射出圧縮成形用材料として有用である。組成物全体でのMFRが前記範囲の上限値以下であれば、成形品の剛性と耐衝撃性のバランスに優れる。
組成物全体でのMFRは230℃、21.18N(2.16kgf)での値である。以下、特に記載のない限り、MFRは230℃、21.18Nでの値を示すものとする。
MFRは、JIS K 7210−1:2014に従って測定される(以下同様)。
組成物全体でのMFRは、(A)〜(D)成分それぞれの含有量、(A)〜(B)成分それぞれのMFR等によって調整できる。
<(A)成分>
(A)成分は、以下の(i)〜(vi)を満たすポリプロピレンである。(A)成分は、本樹脂組成物の基材成分である。
(i)ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成される。
(ii)230℃、21.18Nでのメルトマスフローレート(以下、「MFR」ともいう。)が80〜110g/10分である。
(iii)キシレン可溶分の極限粘度が2.3〜2.9dL/gである。
(iv)キシレン不溶分のMw/Mnが4.0〜8.0である。
(v)前記エチレン−プロピレン共重合体成分の含有量が当該ポリプロピレンの総質量に対して13〜20質量%である。
(vi)前記エチレン−プロピレン共重合体成分のプロピレン含量が前記エチレン−プロピレン共重合体成分の総質量に対して69質量%超79質量%以下である。
ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されるポリプロピレンは、ヘテロファジック共重合体、ヘテロファジックポリプロピレン、あるいはブロックポリプロピレンとも称されるポリプロピレンの一種である。なお、エチレン−プロピレン共重合体成分はエラストマー成分である。
(A)成分は、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とが化学的に結合したものであってもよく、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分との単なるブレンド物であってもよい。
(A)成分は、ホモポリプロピレンの存在下、エチレン及びプロピレン、並びに必要に応じて他のモノマーを重合することで得られる。(A)成分の製造方法については後で詳しく説明する。
ホモポリプロピレン成分は、典型的には、結晶性ホモポリプロピレン成分である。
結晶性ホモポリプロピレン成分とは、立体規則性の高いホモポリプロピレンであり、DSC(示差走査熱量測定法)で昇温速度10℃/分で測定したときに、融点ピークが観測されるホモポリプロピレンである。
エチレン−プロピレン共重合体成分は、エチレン単位とプロピレン単位とからなる。
エチレン−プロピレン共重合体成分のプロピレン含量(プロピレン単位の含有割合、以下「PC」ともいう。)は、エチレン−プロピレン共重合体成分の総質量に対して69質量%超79質量%以下であり、70〜75質量%が好ましい。PCが前記範囲内であれば、(A)成分の剛性と耐衝撃性のバランスが優れる。
PCは、13C−NMR(核磁気共鳴)法によって測定される。
(A)成分のMFRは、80〜110g/10分であり、85〜110g/10分が好ましい。(A)成分のMFRが前記範囲の下限値以上であれば、本樹脂組成物のMFRを前記範囲の下限値以上としやすい。(A)成分のMFRが前記範囲の上限値以下であれば、(A)成分の耐衝撃性、製造安定性が優れる。
(A)成分のMFRは、ホモポリプロピレン成分のMFR、エチレン−プロピレン共重合体成分の含有量等によって調整できる。ホモポリプロピレン成分のMFRは、ホモポリプロピレン成分の分子量によって調整できる。ホモポリプロピレン成分の分子量は、重合時の水素の濃度によって調整できる。
(A)成分中のエチレン−プロピレン共重合体成分の含有量(以下「BIPO」ともいう。)は、(A)成分の総質量に対して13〜20質量%であり、14〜16質量%が好ましい。BIPOが前記範囲の下限値以上であれば、耐衝撃性、組成物の製造コストが優れる。BIPOが前記範囲の上限値以下であれば、剛性が優れる。
BIPOは、13C−NMR法によって測定される。
(A)成分のキシレン可溶分の極限粘度(以下「XSIV」ともいう。)は、2.3〜2.9dL/gであり、2.4〜2.8dL/gが好ましい。XSIVは、(A)成分中のエチレン−プロピレン共重合体成分の極限粘度とみなすことができる。XSIVが前記範囲の下限値以上であれば、耐衝撃性が優れる。XSIVが前記範囲の上限値以下であれば、耐衝撃性の内、面衝撃性が優れる。
XSIVは、135℃のテトラヒドロナフタレン中での測定値である。
(A)成分のキシレン不溶分(以下「XI」ともいう。)の分子量分布(Mw/Mn)は4.0〜8.0であり、4.5〜7.0が好ましい。XIは(A)成分中の結晶性成分である。XIのMw/Mnは結晶性成分の分子量分布とみなすことができる。XIのMw/Mnが前記範囲の下限値以上であれば、剛性が優れる。XIのMw/Mnが前記範囲の上限値以下であれば、耐衝撃性、特に面衝撃性が優れる。
XIのMw/Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定されるXIの質量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除した値である。XIのMw及びMnはそれぞれ、標準ポリスチレンを用いて較正を行い、プロピレン系重合体に換算した値である。
<(B)成分>
(B)成分は、以下の(vii)〜(iv)を満たすエラストマーである。(B)成分は、成形体の耐衝撃性の向上に寄与する。
(vii)α−オレフィンの炭素数が4〜8のエチレン−α−オレフィン共重合体である。
(viii)MFRが1〜4g/10分である。
(iv)密度が0.847〜0.873g/cmである。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレン単位と炭素数4〜8のα−オレフィン単位とを有する。
炭素数4〜8のα−オレフィンとしては、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、1−ブテン、1−オクテンが好ましい。
エチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレン−α−オレフィン共重合体の特性を損なわない範囲で、エチレン単位及びα−オレフィン単位以外の他のモノマー単位をさらに有していてもよい。他のモノマーとしては、例えばジエン等が挙げられる。
(B)成分のMFRは、1〜4g/10分であり、1.5〜3g/10分が好ましい。(B)成分のMFRが前記範囲の下限値以上であれば、本樹脂組成物のMFRを前記範囲の下限値以上としやすい。(B)成分のMFRが前記範囲の上限値以下であれば、成形体の耐衝撃性が優れる。
(B)成分の密度は、0.847〜0.873g/cmであり、0.850〜0.872g/cmが好ましい。(B)成分の密度が前記範囲の下限値以上であれば、剛性が優れる。(B)成分の密度が前記範囲の上限値以下であれば、耐衝撃性が優れる。
密度は、JIS K 7112:1999によって測定される。
<(C)成分>
(C)成分は、タルクである。(C)成分は、単体での剛性向上効果に加え、ポリプロピレン結晶核の形成を促進させる結晶核剤として機能し、成形体の剛性の向上に寄与する。
(C)成分の平均粒子径は、1〜10μmが好ましく、3〜7μmがより好ましい。平均粒子径はJIS Z 8825に従って測定される。
<(D)成分>
(D)成分は、ステアリン酸マグネシウムである。(D)成分は、成形体の耐衝撃性と流動性(MFR)の向上に寄与する。なお、(D)成分は滑剤としても機能するが、(D)成分以外の滑剤の場合、耐衝撃性の向上効果は見られない。
<他の成分>
他の成分としては、例えば、酸化防止剤、塩素吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤(耐光剤)、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、結晶造核剤、難燃剤、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、発泡剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物、油展及び顔料(有機又は無機)等の添加剤が挙げられる。各添加剤の添加量は公知の量としてよい。
<各成分の含有量>
本樹脂組成物においては、前記(A)成分と前記(B)成分と前記(C)成分との合計質量を100質量%としたときに、前記(A)成分の含有量が78〜89質量%、前記(B)成分の含有量が4〜9質量%、前記(C)成分の含有量が7〜13質量%であり、前記(A)成分の含有量が80〜85質量%、前記(B)成分の含有量が5〜8質量%、前記(C)成分の含有量が8〜12質量%であることが好ましい。
(A)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、製造コスト、製造安定性が優れ、前記範囲の上限値以下であれば、(B)成分及び(C)成分による効果が充分に発揮される。(B)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、成形体の耐衝撃性が優れ、前記範囲の上限値以下であれば、成形体の剛性が優れる。(C)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、成形体の剛性が優れ、前記範囲の上限値以下であれば、比重が充分に低いため成形体を軽量化でき、また、成形体の耐傷付き性も良好である。
本樹脂組成物が(D)成分を含む場合、(D)成分の含有量は、(A)成分と(B)成分と(C)成分との合計100質量部に対し、0.05〜1質量部が好ましく、0.1〜0.4質量部が特に好ましい。(D)成分の含有量が前記範囲の下限値以上であれば、成形体の耐衝撃性、流動性がより優れる。(D)成分の含有量が前記範囲の上限値以下であれば、(D)成分の成形体表面へのブリードアウトが生じにくく、成形体の表面性状がより優れる。
<ポリプロピレン系樹脂組成物の製造方法>
本樹脂組成物の製造方法としては、(A)成分と(B)成分と(C)成分とを混合する方法が挙げられる。必要に応じて、(D)成分及び他の成分のいずれか1以上をさらに混合してもよい。各成分の添加の順序には制限はない。
混合の方法としては特に制限はなく、例えば、ヘンシェルミキサー、タンブラーミキサー等のミキサーを用いる方法が挙げられる。
混合した後、得られた混合物を溶融混練し、さらにペレット化してもよい。溶融混練装置としては、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールミル等を用いることができる。
(A)〜(D)成分及び他の成分はそれぞれ、市販品が利用可能であれば市販品を用いてよい。公知の製造方法により製造したものを用いてもよい。
((A)成分の製造方法)
(A)成分の製造方法としては、ホモポリプロピレンの存在下、エチレン及びプロピレン、並びに必要に応じて他のモノマーを重合する方法が挙げられる。重合によってエチレン−プロピレン共重合体(エチレン単位、プロピレン単位及び必要に応じて他のモノマー単位を含む)が生成し、重合生成物として(A)成分が得られる。ホモポリプロピレンの存在下で前記重合を行うことにより、エチレン−プロピレン共重合体の製造範囲が広がる。また、共重合体の分散性が高くなるため、剛性と耐衝撃性のバランスが向上する。
(A)成分の製造方法としては、典型的には、多段重合法が用いられる。例えば、二段の重合反応器を備える重合装置の一段目の重合反応器にて、プロピレンを重合してホモポリプロピレンを得て、得られたホモポリプロピレンを二段目の重合反応器に供給すると共に、この二段目の重合反応器にてエチレン及びプロピレン、並びに必要に応じて他のモノマーを重合することで(A)成分を得ることができる。
重合条件は、公知の重合条件と同様であってよい。例えば一段目の重合条件としては、プロピレンが液相でモノマー密度と生産性の高いスラリー重合法が挙げられる。二段目の重合条件としては、一般的にプロピレンへの溶解性が高い共重合体の製造が容易な気相重合法が挙げられる。
重合(プロピレンの重合、エチレン及びプロピレン等の重合)は、通常、触媒を用いて行われる。重合の際、必要に応じて、分子量の調整のために、水素が添加されてもよい。
1段目の重合反応器での重合の前に、その後の本重合の足がかりとなるポリマー鎖を固体触媒成分に形成させるために、プロピレンの予重合を行ってもよい。予重合は、通常は40℃以下、好ましくは30℃以下、より好ましくは20℃以下で行われる。
触媒としては、公知のオレフィン重合触媒を用いることができる。
触媒としては、立体特異性チーグラー・ナッタ触媒が好ましく、以下の触媒(I)が特に好ましい。
触媒(I):マグネシウム、チタン、ハロゲン及び電子供与体化合物を含有する固体触媒と、有機アルミニウム化合物と、外部電子供与体化合物とを含む触媒。
前記固体触媒中の電子供与体化合物(「内部電子供与体化合物」ともいう)としては、フタレート系化合物、スクシネート系化合物、ジエーテル系化合物が挙げられる。得られるポリプロピレンの立体規則性が高く、本発明の(A)成分のキシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)を所定の範囲に制御し易いことから、フタレート系化合物が好ましい。フタレート系化合物としては、例えばジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジオクチルフタレート等が挙げられる。
前記有機アルミニウム化合物としては、例えばトリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、トリイソプレニルアルミニウム等のトリアルケニルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシド等のジアルキルアルミニウムアルコキシド、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシド等のアルキルアルミニウムセスキアルコキシドのほかに、R 2.5Al(OR0.5(R,Rは、各々異なってもよいし同じでもよい炭化水素基である。)で表わされる平均組成を有する、部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド等のジアルキルアルミニウムハロゲニド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミド等のアルキルアルミニウムセスキハロゲニド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミド等のアルキルアルミニウムジハロゲニドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム、エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミド等の部分的にアルコキシ化及びハロゲン化されたアルキルアルミニウム等が挙げられる。
外部電子供与体化合物は、典型的には、有機ケイ素化合物を含む。好ましい有機ケイ素化合物として、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo−トリルジメトキシシラン、ビスm−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフエノキシシラン、メチルトリアリルオキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサン等が挙げられる。
なお、多段重合法により(A)成分を得る方法は上記の方法に限定されず、ホモポリプロピレンを複数の重合反応器にて重合してもよいし、エチレン−プロピレン共重合体を複数の重合反応器にて重合してもよい。
(A)成分を得る方法として、モノマー濃度や重合条件の勾配を有する重合器を用いて行う方法も挙げられる。このような重合器では、例えば、少なくとも2つの重合領域が接合されたものを使用し、気相重合でモノマーを重合することができる。具体的には、触媒の存在下、上昇管からなる重合領域にてモノマーを供給して重合し、上昇管に接続された下降管にてモノマーを供給して重合し、上昇管と下降管とを循環しながら、重合生成物を回収する。この方法では、上昇管中に存在する気体混合物が下降管に入るのを全面的又は部分的に防止する手段を備える。また、上昇管中に存在する気体混合物とは異なる組成を有する気体及び/又は液体混合物を下降管中に導入する。この重合方法は、例えば、特表2002−520426号公報に記載された方法を適用することができる。
重合温度は50〜90℃が好ましく、60〜90℃がより好ましく、70〜90℃がさらに好ましい。該重合温度が上記範囲の下限値以上であると、生産性及び得られたポリプロピレンの立体規則性がより優れる。
重合圧力は、液相中で行われる場合には25〜60bar(2.5〜6.0MPa)が好ましく、33〜45bar(3.3〜4.5MPa)がより好ましい。気相中で行われる場合には、5〜30bar(0.5〜3.0MPa)が好ましく、8〜30bar(0.8〜3.0MPa)がより好ましい。
<作用効果>
本樹脂組成物にあっては、(A)〜(C)成分を特定の割合で含むため、成形時の流動性が高い。また、本樹脂組成物を成形して得られる成形体は、剛性と耐衝撃性のバランスに優れる。
すなわち、基材成分である(A)成分に対して、エラストマー成分である(B)成分を組み合わせることで耐衝撃性がさらに高まり、(C)成分を組み合わせることで剛性がさらに高まり、耐衝撃性と剛性のバランスがより優れたものとなる。(C)成分を一定量含有することで、製品として適正な剛性を与えることができる。また、(A)成分自体のMFRが比較的高いことから、成形時に高い流動性を示す。(D)成分をさらに含む場合には、流動性がさらに高まる。
本樹脂組成物の流動性は、射出圧縮成形を行うのに充分に高いものである。例えば、薄肉の成形体を射出圧縮成形によって得る場合でも、樹脂組成物が金型キャビティ内の一部に行き渡らない、いわゆるショートショットと称される成形不良が生じにくい。そのため、本樹脂組成物は、射出圧縮成形用材料として有用である。
〔射出圧縮成形体〕
本発明の射出圧縮成形体は、本樹脂組成物からなる。
本発明の射出圧縮成形体は、本樹脂組成物を射出圧縮成形することにより得られる。
本樹脂組成物の射出圧縮成形は、公知の方法により行うことができる。
本発明の射出圧縮成形体は、例えば、自動車内装材、日用品、電気製品の筐体、食品包装容器等として使用することができる。特に、低光沢である点で、自動車内装材が好適である。
以下に、実施例及び比較例を示すが、本発明は以下の実施例に限定されない。
本実施例で用いた測定方法及び材料を以下に示す。
〔測定方法〕
<MFR>
MFRは、JIS K 7210−1:2014に従って、温度230℃、荷重21.18Nの条件で測定した。
<密度>
密度は、JIS K 7112:1999に従って測定した。
<ポリプロピレンの総エチレン量>
1、2、4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解した試料について、Bruker社製AVANCEIII HD400(13C共鳴周波数100MHz)を用い、測定温度120℃、フリップ角45度、パルス間隔7秒、試料回転数20Hz、積算回数5000回の条件で13C−NMRのスペクトルを得た。
上記で得られたスペクトルを用いて、Kakugo,Y.Naito,K.Mizunuma and T.Miyatake,Macromolecules,15,1150-1152(1982)の文献に記載された方法により、ポリプロピレンの総エチレン量(質量%)を求めた。
<エチレン−プロピレン共重合体成分のプロピレン含量(質量%)>
上記文献に記載された方法でポリプロピレンの総エチレン量を測定するに際して求めたTββの積分強度の替わりに、下記式で求めた積分強度T’ββを使用した以外は、総エチレン量と同様の方法で計算を行い、エチレン−プロピレン共重合体成分中のエチレン含量(質量%)を求めた。
T’ββ=0.98×Sαγ×A/(1−0.98×A)
ここで、A=Sαγ/(Sαγ+Sαδ)であり、上記文献に記載のSαγ及びSαδより算出される。
エチレン−プロピレン共重合体成分のプロピレン含量(PC)は、「100−エチレン−プロピレン共重合体成分中のエチレン含量」で算出される。
<ポリプロピレンにおけるエチレン−プロピレン共重合体成分の含有量>
ポリプロピレンの総質量に対するエチレン−プロピレン共重合体成分の含有量(BIPO)は、以下の式によって求めた。
エチレン−プロピレン共重合体成分の含有量(質量%)=ポリプロピレンの総エチレン量/(エチレン−プロピレン共重合体成分中のエチレン含量/100)
<ポリプロピレンのキシレン可溶分の極限粘度>
以下の方法によってポリプロピレンのキシレン可溶分を得て、キシレン可溶分の極限粘度(XSIV)を測定した。
ポリプロピレンのサンプル2.5gを、o−キシレン(溶媒)を250mL入れたフラスコに入れ、ホットプレート及び還流装置を用いて、135℃で、窒素パージを行いながら、30分間撹拌し、樹脂組成物を完全溶解させた後、25℃で1時間、冷却した。これにより得られた溶液を、濾紙を用いて濾過した。濾過後の濾液を100mL採取し、アルミニウムカップ等に移し、窒素パージを行いながら、140℃で蒸発乾固を行い、室温で30分間静置して、キシレン可溶分を得た。
極限粘度は、テトラヒドロナフタレン中、135℃において毛細管自動粘度測定装置(SS−780−H1、柴山科学器械製作所製)を用いて測定した。
<ポリプロピレンのキシレン不溶分のMw/Mn>
上記のXSIVの測定においてキシレン可溶分を得る際の濾過の後、濾紙上に残った残留物(キシレン不溶成分と溶媒の混合物)にアセトンを加えて濾過を行った。その後、濾過されずに濾紙上に残った成分を、80℃設定の真空乾燥オーブンにて蒸発乾固させ、キシレン不溶分(XI)を得た。
上記のXIを試料とし、以下のように、数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)の測定を行い、質量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で除して分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
装置としてポリマーラボラトリーズ社製PL GPC220を使用し、酸化防止剤を含む1,2,4−トリクロロベンゼンを移動相とし、カラムとして昭和電工(株)製UT−G(1本)、UT−807(1本)、UT−806M(2本)を直列に接続したものを使用し、検出器として示差屈折率計を使用した。また、キシレン不溶分の試料溶液の溶媒としては移動相と同じものを使用し、1mg/mLの試料濃度で、150℃の温度で振とうさせながら2時間溶解して測定試料を調製した。これにより得た試料溶液500μLをカラムに注入し、流速1.0mL/分、温度145℃、データ取り込み間隔1秒で測定した。カラムの較正には、分子量580〜745万のポリスチレン標準試料(shodex STANDARD、昭和電工(株)製)を使用し、三次式近似で行った。Mark−Houwinkの係数は、ポリスチレン標準試料に関しては、K=1.21×10−4、α=0.707、プロピレン系重合体に関しては、K=1.37×10−4、α=0.75を使用した。
〔材料〕
ポリプロピレン(A−1):後述する製造例1で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−2):後述する製造例2で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−3):後述する製造例3で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−4):後述する製造例4で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−5):後述する製造例5で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−6):後述する製造例6で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−7):後述する製造例7で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−8):後述する製造例8で製造したポリプロピレン。
ポリプロピレン(A−9):後述する製造例9で製造したポリプロピレン。
なお、ポリプロピレン(A−2)、(A−5)、(A−6)、(A−7)、(A−8)、(A−9)は比較品である。
エラストマー(B−1):エチレン−1−オクテン共重合体、ダウ社製「エンゲージ(登録商標)8100」、MFR:2g/10分、密度:0.872g/cm
エラストマー(B−2):エチレン−1−オクテン共重合体、SK Global Chemical社製「SOLUMER 861L」、MFR:2g/10分、密度:0.860g/cm
エラストマー(B−3):エチレン−1−オクテン共重合体、SK Global Chemical社製「SOLUMER 851L」、MFR:2g/10分、密度:0.850g/cm
エラストマー(B−4):エチレン−1−ブテン共重合体、三井化学社製「A−1050S」、MFR:2g/10分、密度:0.862g/cm
タルク:ネオライト興産製ネオタルクUNI05。
MgSt:ステアリン酸マグネシウム、日油社製。
酸化防止剤:BASF社製「B225」。
中和剤:カルシウムステアレート、淡南化学工業社製。
耐光剤:ADEKA社製「アデカスタブLA502XP」。
<製造例1:ポリプロピレン(A−1)の製造>
MgCl上にTiと内部ドナーとしてのジイソブチルフタレートを担持させた固体触媒を、欧州特許第728769号公報の実施例5に記載された方法により調製した。次いで、上記固体触媒と、有機アルミニウム化合物としてトリエチルアルミニウム(TEAL)と、外部電子供与体化合物としてジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)を用い、固体触媒に対するTEALの質量比が20、DCPMSに対するTEALの質量比が10となる量で、12℃において24分間接触させて触媒を得た。
得られた触媒を、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃にて5分間保持することによって予重合を行って予重合物を得た。
得られた予重合物を、二段の重合反応器を直列に備える重合装置の一段目の重合反応器に導入し、さらにプロピレンを供給して重合を行い、ホモポリプロピレンを製造した。二段目の重合反応器に、前記ホモプロピレン、エチレン、プロピレンを供給して重合を行い、エチレン−プロピレン共重合体を製造した。これにより、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−1)を得た。
重合中は、温度と圧力を調整し、水素を分子量調整剤として用いた。
重合温度と反応物の比率は、一段目の重合反応器では、重合温度、水素濃度がそれぞれ70℃、3.95モル%、二段目の重合反応器では、重合温度、水素濃度、C2/(C2+C3)のモル比が、それぞれ80℃、1.52モル%、0.21であった。C2、C3はそれぞれエチレン、プロピレンを示す。また、エチレン−プロピレン共重合体成分の含有量(BIPO)が15.5質量%となるように一段目と二段目の滞留時間分布を調整した。
得られたポリプロピレン(A−1)のMFRは108g/10分、BIPOは15.5質量%、PCは72.5質量%、XSIVは2.6dL/g、XIのMw/Mnは5.3であった。
<製造例2:ポリプロピレン(A−2)の製造>
一段目の重合反応器の水素濃度を2.93モル%、二段目の重合反応器の水素濃度とC2/(C2+C3)を2.45モル%と0.45モル比に変更した以外は製造例1と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−2)を得た。
ポリプロピレン(A−2)のMFRは106g/10分、BIPOは15.5質量%、PCは53.5質量%、XSIVは2.0dL/g、XIのMw/Mnは5.7であった。
<製造例3:ポリプロピレン(A−3)の製造>
一段目の重合反応器の水素濃度を3.23モル%、二段目の重合反応器の水素濃度を1.75%に変更し、BIPOが14.9質量%となるように一段目と二段目の滞留時間分布を調整した以外は製造例1と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−3)を得た。
ポリプロピレン(A−3)のMFRは95g/10分、BIPOは14.9質量%、PCは72.5質量%、XSIVは2.4dL/g、XIのMw/Mnは5.5であった。
<製造例4:ポリプロピレン(A−4)の製造>
一段目の重合反応器の水素濃度を3.07モル%、BIPOが14.0質量%となるように一段目と二段目の滞留時間分布を調整した以外は製造例3と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−4)を得た。
ポリプロピレン(A−4)のMFRは95g/10分、BIPOは14.0質量%、PCは72.5質量%、XSIVは2.4dL/g、XIのMw/Mnは5.6であった。
<製造例5:ポリプロピレン(A−5)の製造>
一段目の重合反応器の水素濃度を3.19モル%、二段目の重合反応器の水素濃度を2.21%に変更した以外は製造例1と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−5)を得た。
ポリプロピレン(A−5)のMFRは108g/10分、BIPOは15.5質量%、PCは72.5質量%、XSIVは2.1dL/g、XIのMw/Mnは5.5であった。
<製造例6:ポリプロピレン(A−6)の製造>
一段目の重合反応器の水素濃度を2.15モル%に変更した以外は製造例1と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレンを得た。得られたパウダー状のポリプロピレンに、酸化防止剤として、BASF社製B225の0.2質量%、中和剤として、淡南化学工業社製カルシウムステアレートの0.05質量%を加え、さらにMFR調整剤としてエボニック・ジャパン社製2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンを配合し、ヘンシェルミキサーで1分間撹拌、混合し、その後、スクリュー直径50mmの単軸押出機(ナカタニ機械株式会社製、型番NVC−50)を用いて、シリンダー温度200℃で溶融混練し、ストランド状に押出した。押出したストランドを水中で冷却した後、ペレタイザーでカットし、ペレット状のポリプロピレン(A−6)を得た。MFR調整剤の量は、ペレットのMFRが108g/10分となる様に調節した。
ポリプロピレン(A−6)のMFRは108g/10分、BIPOは15.5質量%、PCは72.5質量%、XSIVは2.3dL/g、XIのMw/Mnは3.5であった。
<製造例7:ポリプロピレン(A−7)の製造>
一段目の重合反応器の水素濃度を2.30モル%、二段目の重合反応器の水素濃度を2.96モル%に変更し、BIPOが15.2質量%となるように一段目と二段目の滞留時間分布を調整した以外は製造例1と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−7)を得た。
ポリプロピレン(A−7)のMFRは94g/10分、BIPOは15.2質量%、PCは72.5質量%、XSIVは1.8dL/g、XIのMw/Mnは5.9であった。
<製造例8:ポリプロピレン(A−8)の製造>
一段目の重合反応器の水素濃度を2.20モル%、二段目の重合反応器の水素濃度とC2/(C2+C3)を3.31モル%と0.20モル比に変更した以外は製造例3と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−8)を得た。
ポリプロピレン(A−8)のMFRは97g/10分、BIPOは14.9質量%、PCは72.8質量%、XSIVは1.7dL/g、XIのMw/Mnは6.0であった。
<製造例9:ポリプロピレン(A−9)の製造>
特表2011−500907号の実施例に基づいて固体触媒を調製した。具体的には以下のとおりに固体触媒を調製した。
窒素でパージした500mLの4つ口丸底フラスコ中に、250mLのTiClを0℃において導入した。撹拌しながら、10.0gの微細球状MgCl・1.8COH(米国特許4,399,054の実施例2に記載の方法にしたがって、しかしながら10000rpmに代えて3000rpmで運転して製造した)、および9.1ミリモルのジエチル−2,3−(ジイソプロピル)スクシネートを加えた。温度を100℃に上昇させ、120分間保持した。次に、撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い出した。次に、以下の操作を2回繰り返した:250mLの新しいTiClを加え、混合物を120℃において60分間反応させ、上澄み液を吸い出した。固体を、60℃において無水ヘキサン(6×100mL)で6回洗浄し、固体触媒を得た。
上記固体触媒と、トリエチルアルミニウム(TEAL)およびジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPMS)を、固体触媒に対するTEALの質量比が18であり、TEAL/DCPMSの質量比が10となるような量で、室温において5分間接触させた。得られた触媒系を、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予重合を行って予重合触媒を得た。
得られた予重合触媒を用い、一段目の重合反応器の水素濃度を1.78モル%、二段目の重合反応器のC2/(C2+C3)を0.22モル比に変更した以外は製造例1と同様にして、ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成されたポリプロピレン(A−9)を得た。
ポリプロピレン(A−9)のMFRは108g/10分、BIPOは15.5質量%、PCは72.5質量%、XSIVは2.6dL/g、XIのMw/Mnは9.0であった。
<実施例1>
製造例1で得たポリプロピレン(A−1)の83質量部と、エラストマー(B−1)の7質量部と、タルク((C)成分)の10質量部と、MgSt((D)成分)の0.2質量部と、酸化防止剤の0.2質量部と、中和剤の0.05質量部と、耐光剤の0.2質量部とを配合し、ヘンシェルミキサーで1分間撹拌しながら混合した後、スクリュー直径30mmの2軸押出機(日本製鋼所製TEX30α)を用いて、スクリュー回転数500rpm、シリンダー温度200℃、吐出量30kg/hrの条件で溶融混練し、ストランド状に押出した。押出したストランドを水中で冷却した後、ペレタイザーでカットし、表1に示す組成のポリプロピレン系樹脂組成物のペレットを得た。
<実施例2〜7、比較例1〜7>
表1又は表2に示す組成になるように、混合する材料の種類及び量を変更した以外は実施例1と同様にして、ポリプロピレン系樹脂組成物を得た。
各例で得られたポリプロピレン系樹脂組成物について、前記と同様にしてMFR及び密度を測定した。また、以下の評価を行った。結果を表1〜2に示す。
(曲げ弾性率)
ポリプロピレン系樹脂組成物を、射出圧縮成形機(FANUC製ROBOSHOT S−2000i100B)を用い、JIS K6921−2表1に従って成形温度200℃の条件で成形し、幅10mm、長さ80mm、厚み4mmに加工して測定用試験片を得た。この測定用試験片について、JIS K7171:2008に従って、島津製作所製全自動試験機(AG−X10KN)を用い、温度23℃、相対湿度50%、スパン間64mm、曲げ速度2.0mm/分の条件で曲げ弾性率(MPa)を測定した。
曲げ弾性率の値が高い程、剛性に優れる。曲げ弾性率は、1900MPa以上が好ましい。
(曲げ強度)
上記曲げ弾性率測定と同時に、JIS K7171:2008に従って、曲げ強度(MPa)を測定した。
曲げ強度の値が高い程、成形品に負荷がかかったときの耐破損性に優れる。曲げ強度は、37MPa以上が好ましい。
(シャルピー衝撃強度)
ポリプロピレン系樹脂組成物を、射出圧縮成形機(FANUC製ROBOSHOT S−2000i100B)を用い、JIS K6921−2表1に従って成形温度200℃の条件で成形し、幅10mm、長さ80mm、厚み4mmに加工してから幅方向に2mmのノッチ(形状A)を入れ、測定用試験片を得た。この測定用試験片について、JIS K7111−1:2012に従って、株式会社東洋精機製作所製デジタル衝撃試験機(DG−UB2)を用い、温度23℃の条件でシャルピー衝撃強度(kJ/m)を測定した。
シャルピー衝撃強度の値が高い程、耐衝撃性に優れる。シャルピー衝撃強度は、6kJ/m以上が好ましい。
Figure 2019019289
Figure 2019019289
表1〜2中、ポリプロピレン((A)成分)、(B)成分及びタルク((C)成分)の含有量は、それらの合計質量(100質量%)に対する割合(質量%)である。これら以外の成分の含有量は、ポリプロピレン、(B)成分及びタルクの合計100質量部に対する割合(質量部)である。
実施例1〜7のポリプロピレン系樹脂組成物は、MFRが充分に大きく、流動性が高かった。また、その成形体は、剛性と耐衝撃性のバランスに優れていた。
比較例1のポリプロピレン系樹脂組成物の成形体は、PCが69質量%以下で、XSIVが2.3dL/g未満であるため、耐衝撃性(シャルピー衝撃強度)と耐破損性(曲げ強度)に劣っていた。比較例2、4〜5のポリプロピレン系樹脂組成物の成形体は、XSIVが2.3dL/g未満であるため、耐衝撃性(シャルピー衝撃強度)に劣っていた。比較例3のポリプロピレン系樹脂組成物の成形体は、XIのMw/Mnが4.0未満であるため、剛性(曲げ弾性率)と耐破損性(曲げ強度)に劣っていた。比較例6のポリプロピレン系樹脂組成物の成形体は、タルクの含有量が7質量%未満であるため、剛性(曲げ弾性率)と耐破損性(曲げ強度)に劣っていた。比較例7のポリプロピレン系樹脂組成物の成形体は、XIのMw/Mnが8.0超であるため、耐衝撃性(シャルピー衝撃強度)と耐破損性(曲げ強度)に劣っていた。

Claims (4)

  1. (A)成分:ホモポリプロピレン成分とエチレン−プロピレン共重合体成分とから構成され、230℃、21.18Nでのメルトマスフローレートが80〜110g/10分であり、キシレン可溶分の極限粘度が2.3〜2.9dL/gであり、キシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)が4.0〜8.0であり、前記エチレン−プロピレン共重合体成分の含有量が当該ポリプロピレンの総質量に対して13〜20質量%であり、前記エチレン−プロピレン共重合体成分のプロピレン含量が前記エチレン−プロピレン共重合体成分の総質量に対して69質量%超79質量%以下であるポリプロピレンと、
    (B)成分:α−オレフィンの炭素数が4〜8のエチレン−α−オレフィン共重合体であり、230℃、21.18Nでのメルトマスフローレートが1〜4g/10分であり、密度が0.847〜0.873g/cmであるエラストマーと、
    (C)成分:タルクと、
    を含み、
    前記(A)成分と前記(B)成分と前記(C)成分との合計質量を100質量%としたときに、前記(A)成分の含有量が78〜89質量%、前記(B)成分の含有量が4〜9質量%、前記(C)成分の含有量が7〜13質量%であり、
    組成物全体での230℃、21.18Nでのメルトマスフローレートが69〜100g/10分であるポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. (D)成分:ステアリン酸マグネシウムをさらに含み、
    前記(D)成分の含有量が、前記(A)成分と前記(B)成分と前記(C)成分との合計100質量部に対し、0.05〜1質量部である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のポリプロピレン系樹脂組成物からなる射出圧縮成形体。
  4. 自動車内装用である請求項3に記載の射出圧縮成形体。
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