JP2019018874A - キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】開栓する際にブリッジが早期に切断されるキャップを提供する。【解決手段】天板部2とその周縁から垂下した筒部3とを備えるキャップ1。筒部3は、スコア6によって、主部8とTEリング部9とに区画されている。TEリング部9には、開栓の際に口元部21の係止段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する起伏可能な係止突起11が設けられている。複数のブリッジ7は、1または複数の第1ブリッジ17と、第1ブリッジ17とは筒部3の周方向の位置が異なる1または複数の第2ブリッジ18とを有する。第1ブリッジ17は、スコア6より高く位置する上部分の高さ寸法より、第1部分より低く位置する下部分の高さ寸法が大である。第2ブリッジ18は、下部分の高さ寸法が上部分の高さ寸法以下である。【選択図】図1
Description
本発明は、容器の口元部を閉止するキャップ、前記キャップを用いた閉止装置、および飲料入り閉止装置に関する。
従来、筒部が主部とタンパーエビデンスリング部(TEリング部)とに区画され、主部とTEリング部がブリッジを介して連結されたキャップが広く用いられている。
この種のキャップでは、開栓方向に回転させると、主部は回転に従って上昇する一方、TEリング部が容器に係止するため、ブリッジに引張力が作用して破断され、TEリング部が主部から切り離される。これによって、キャップが開栓されたことが明示される。
この種のキャップでは、開栓方向に回転させると、主部は回転に従って上昇する一方、TEリング部が容器に係止するため、ブリッジに引張力が作用して破断され、TEリング部が主部から切り離される。これによって、キャップが開栓されたことが明示される。
この種のキャップにあっては、タンパーエビデンス性の観点から、密封が解除されるより前にブリッジが切断されることが望ましい。特に、近年では、タンパーエビデンス性に対する要求が高まっており、ブリッジが早期に切断される構造が要望されている。
しかし、前記キャップでは、キャップの開栓時にブリッジが切断される際に、ブリッジが変形(例えば上方への伸び変形)を起こし、切断されにくくなることがある。その結果、閉栓位置からブリッジが切断されるまでのキャップの回転角度(ブリッジ切断角度)が大きくなり、タンパーエビデンス性の点で問題があった。
しかし、前記キャップでは、キャップの開栓時にブリッジが切断される際に、ブリッジが変形(例えば上方への伸び変形)を起こし、切断されにくくなることがある。その結果、閉栓位置からブリッジが切断されるまでのキャップの回転角度(ブリッジ切断角度)が大きくなり、タンパーエビデンス性の点で問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、開栓する際にブリッジが早期に切断されるキャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、容器の口元部に装着されるキャップであって、天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、前記筒部が、スコアによって、主部と、複数のブリッジによって前記主部に連結されたタンパーエビデンスリング部とに区画され、前記主部の内面に、前記口元部の雄ネジに螺合するネジ部が設けられ、前記タンパーエビデンスリング部に、開栓の際に前記口元部の係止段部に係止して前記タンパーエビデンスリング部の移動を阻止する起伏可能な係止突起が設けられ、前記複数のブリッジは、1または複数の第1ブリッジと、前記第1ブリッジとは前記筒部の周方向の位置が異なる1または複数の第2ブリッジとを有し、前記第1ブリッジは、前記スコアより高く位置する上部分の高さ寸法より、前記第1部分より低く位置する下部分の高さ寸法が大であり、前記第2ブリッジは、前記下部分の高さ寸法が前記上部分の高さ寸法以下である、キャップを提供する。
前記第1ブリッジは、前記下部分の体積が前記上部分の体積より大であることが好ましい。
前記第1ブリッジの下端を含む部分は、下方に向かって前記筒部からの突出寸法を減じることが好ましい。
前記第1ブリッジは、伏臥姿勢における前記係止突起とは前記筒部の周方向の位置が異なることが好ましい。
前記複数の第1ブリッジのうち少なくとも2つは、前記筒部の周方向に90°以上離れた位置にあることが好ましい。
前記複数の第1ブリッジは、前記筒部の中心軸に対してn回対称(nは2以上の整数)の回転対称位置にあることが好ましい。
前記第1ブリッジは、前記下部分の体積が前記上部分の体積より大であることが好ましい。
前記第1ブリッジの下端を含む部分は、下方に向かって前記筒部からの突出寸法を減じることが好ましい。
前記第1ブリッジは、伏臥姿勢における前記係止突起とは前記筒部の周方向の位置が異なることが好ましい。
前記複数の第1ブリッジのうち少なくとも2つは、前記筒部の周方向に90°以上離れた位置にあることが好ましい。
前記複数の第1ブリッジは、前記筒部の中心軸に対してn回対称(nは2以上の整数)の回転対称位置にあることが好ましい。
本発明の一態様は、飲料が充てんされる容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、前記キャップが前述のキャップである閉止装置を提供する。
本発明の一態様は、飲料が充てんされた容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、前記キャップが前述のキャップである飲料入り閉止装置を提供する。
本発明の一態様によれば、第1ブリッジは、下部分の高さ寸法が上部分の高さ寸法より大であるため、キャップの開栓時に切断される際に、下部分が過剰な変形(例えば上方への伸び変形)を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジは早期に切断される。従って、閉栓位置からブリッジが切断されるまでのキャップの回転角度(ブリッジ切断角度)が小さくなり、タンパーエビデンス性が良好となる。
本発明の一態様によれば、第2ブリッジを有するため、十分な強度でTEリング部を主部に連結できる。第2ブリッジは下部分の高さ寸法が小さいため、係止突起とキャップ周方向の位置が重なる場合でも、係止突起との干渉を回避できる。よって、係止突起を避けるため第1ブリッジの数が少なくなった場合でも、TEリング部は十分な強度で主部に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
本発明の一態様によれば、第2ブリッジを有するため、十分な強度でTEリング部を主部に連結できる。第2ブリッジは下部分の高さ寸法が小さいため、係止突起とキャップ周方向の位置が重なる場合でも、係止突起との干渉を回避できる。よって、係止突起を避けるため第1ブリッジの数が少なくなった場合でも、TEリング部は十分な強度で主部に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
[キャップ](第1実施形態)
図1は、第1実施形態のキャップ1を示す一部断面状態の正面図である。
以下の説明において、「上」および「下」は図1における上下方向に応じて定められる。上下方向は、キャップ1の中心軸C1(筒部3の中心軸)に沿う方向である。上方向を高さ方向ともいう。中心軸C1周りの方向(筒部3の周方向)を「キャップ周方向」ということがある。中心軸C1を通り、中心軸C1に直交する方向を「キャップ径方向」ということがある。平面視とは中心軸C1と平行な方向から見ることをいう。
図1は、第1実施形態のキャップ1を示す一部断面状態の正面図である。
以下の説明において、「上」および「下」は図1における上下方向に応じて定められる。上下方向は、キャップ1の中心軸C1(筒部3の中心軸)に沿う方向である。上方向を高さ方向ともいう。中心軸C1周りの方向(筒部3の周方向)を「キャップ周方向」ということがある。中心軸C1を通り、中心軸C1に直交する方向を「キャップ径方向」ということがある。平面視とは中心軸C1と平行な方向から見ることをいう。
図1に示すように、キャップ1は、円形状の天板部2と、その周縁から垂下した筒部3とを備えている。
天板部2には、容器20の口元部21に嵌入して口元部21の内面に当接する内側シール突起4と、口元部21の外面または開口端面に当接する外側シール突起5とが形成されている。
天板部2には、容器20の口元部21に嵌入して口元部21の内面に当接する内側シール突起4と、口元部21の外面または開口端面に当接する外側シール突起5とが形成されている。
筒部3には、スコア6(弱化部)が形成されている。スコア6は、例えば筒部3に形成された切れ目である。筒部3は、スコア6によって、主部8と、タンパーエビデンスリング部(TEリング部)9とに区画されている。
TEリング部9は、ブリッジ7によって主部8に連結されている。
TEリング部9は、ブリッジ7によって主部8に連結されている。
主部8の内周面には、容器20の雄ネジ22に螺合するネジ部10が形成されている。
TEリング部9の内周面には、係止突起11(タブ)が形成されている。係止突起11は、開栓時に容器20の係止段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する。
TEリング部9の内周面には、係止突起11(タブ)が形成されている。係止突起11は、開栓時に容器20の係止段部23に係止してTEリング部9の移動を阻止する。
図2(A)は、係止突起11の起立姿勢の一例を示す断面図である。図2(B)は、係止突起11の伏臥姿勢の一例を示す断面図である。
図2(A)および図2(B)に示すように、係止突起11は、TEリング部9の内周面の下部に、キャップ周方向に沿って形成されている。係止突起11は、例えば外縁および内縁が円弧状であって、キャップ周方向に一定の幅を有する形状であってよい(図3(B)参照)。係止突起11は、略矩形状であってもよい。
図2(A)および図2(B)に示すように、係止突起11は、TEリング部9の内周面の下部に、キャップ周方向に沿って形成されている。係止突起11は、例えば外縁および内縁が円弧状であって、キャップ周方向に一定の幅を有する形状であってよい(図3(B)参照)。係止突起11は、略矩形状であってもよい。
係止突起11は、例えば起伏可能に形成されている。係止突起11は、内方に延出する起立姿勢(図2(A)参照)と、TEリング部9に近接または当接する伏臥姿勢(図2(B)参照)とを切り替えできる。図2(A)に示すように、起立姿勢では、係止突起11は、TEリング部9の内周面を起点として、中心軸C1に対して例えば45°以上の角度で延出する。図2(B)に示すように、伏臥姿勢では、係止突起11は、TEリング部9の内周面を起点として、中心軸C1に対して例えば45°未満(例えば30℃以下)の角度で延出する。伏臥姿勢は折りたたみ姿勢ともいえる。
係止突起11は、口元部21にキャップ1を装着する過程で、係止段部23を(図6等を参照)乗り越える際に伏臥姿勢をとる。伏臥姿勢では、キャップ径方向の位置に関して、係止突起11の先端の一部はブリッジ7の内縁に比べて外方寄りの位置をとり得る。
係止突起11は、口元部21にキャップ1を装着する過程で、係止段部23を(図6等を参照)乗り越える際に伏臥姿勢をとる。伏臥姿勢では、キャップ径方向の位置に関して、係止突起11の先端の一部はブリッジ7の内縁に比べて外方寄りの位置をとり得る。
主部8は、小径部13と、その下に形成された大径部14とを有する。大径部14の内径は小径部13の内径より大きくされ、これによって小径部13と大径部14との境界に段部15が形成されている。
図3(A)は、キャップ1の一部を示す、中心軸に沿う断面図である。図3(B)は、キャップ1の一部を示す、中心軸と垂直な方向に沿う断面図である。図3(B)は、図3(A)におけるI−I断面図である。
図3(A)および図3(B)に示すように、筒部3の内周面には、主部8の大径部14からTEリング部9の上部にかけて、複数のブリッジ7が形成されている。ブリッジ7は、主部8(大径部14)およびTEリング部9の内周面からキャップ径方向の内方に突出する凸部であって、上下方向に沿って形成され、主部8(大径部14)とTEリング部9とを連結する(図2(A)参照)。ブリッジ7は、平面視において、例えば矩形状である。なお、ブリッジ7の平面視における形状は矩形状に限らず、半円状、多角形状などであってもよい。
図3(A)および図3(B)に示すように、筒部3の内周面には、主部8の大径部14からTEリング部9の上部にかけて、複数のブリッジ7が形成されている。ブリッジ7は、主部8(大径部14)およびTEリング部9の内周面からキャップ径方向の内方に突出する凸部であって、上下方向に沿って形成され、主部8(大径部14)とTEリング部9とを連結する(図2(A)参照)。ブリッジ7は、平面視において、例えば矩形状である。なお、ブリッジ7の平面視における形状は矩形状に限らず、半円状、多角形状などであってもよい。
ブリッジ7が接続された部分のTEリング部9(接続部分16)は、大径部14とほぼ同じ内径を有し、大径部14にほぼ面一になっているため、ブリッジ7の突出寸法(キャップ径方向の寸法)は、中心軸C1方向にほぼ一定である。ブリッジ7の上端は、段部15に一体に接続されている(図2(A)参照)。ブリッジ7の突出寸法は、例えば段部15の厚さ(キャップ径方向の寸法)とほぼ同じである。ブリッジ7の幅(キャップ周方向の寸法)は、ブリッジ7の高さ方向(長さ方向)にほぼ一定である。
複数のブリッジ7は、キャップ周方向に間隔をおいて形成されている。
複数のブリッジ7は、キャップ周方向に間隔をおいて形成されている。
複数のブリッジ7は、1または複数の第1ブリッジ17と、1または複数の第2ブリッジ18とを有する。第1ブリッジ17と第2ブリッジ18とはキャップ周方向の位置が異なる。例えば、複数の第1ブリッジ17と、第2ブリッジ18とは、キャップ周方向に交互に配置されている。
図4(A)は、キャップ1の第1ブリッジ17を示す図である。図4(B)は、第1ブリッジ17をキャップ1の内側から見た図である。
図4(A)および図4(B)に示すように、第1ブリッジ17の、スコア6より高く位置する部分を上部分17Aといい、上部分17Aより低く位置する部分を下部分17Bという。
図4(A)および図4(B)に示すように、第1ブリッジ17の、スコア6より高く位置する部分を上部分17Aといい、上部分17Aより低く位置する部分を下部分17Bという。
下部分17Bの高さ寸法H2(長さ寸法)は、上部分17Aの高さ寸法H1(長さ寸法)より大である。そのため、第1ブリッジ17は、キャップ1の開栓時に切断される際に、下部分17Bが過剰な変形(例えば上方への伸び変形)を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジ17は早期に切断される。
下部分17Bの体積は、上部分17Aの体積より大である。そのため、第1ブリッジ17は、キャップ1の開栓時に切断される際に、下部分17Bに上方への大きな力が加えられても下部分17Bが過剰な変形を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジ17を早期に切断させる効果が高められる。
図3(B)に示すように、複数の第1ブリッジ17は、中心軸C1周りの回転対称となる位置に配置することができる。例えば、中心軸C1周りのn回対称位置(nは2以上の整数)に形成することができる。
複数の第1ブリッジ17のうち少なくとも2つは、キャップ周方向に90°以上離れた位置にあることが望ましい。例えば、キャップ1が8つの第1ブリッジ17を有し、これらが中心軸C1周りの8回対称位置にある場合には、第1ブリッジ17のうち少なくとも2つはキャップ周方向に約180°離れている。この場合、キャップ1の開栓時には、十分に離れた位置にある複数の第1ブリッジ17が早期に切断されるため、タンパーエビデンス性が良好となる。
複数の第1ブリッジ17のうち少なくとも2つは、キャップ周方向に90°以上離れた位置にあることが望ましい。例えば、キャップ1が8つの第1ブリッジ17を有し、これらが中心軸C1周りの8回対称位置にある場合には、第1ブリッジ17のうち少なくとも2つはキャップ周方向に約180°離れている。この場合、キャップ1の開栓時には、十分に離れた位置にある複数の第1ブリッジ17が早期に切断されるため、タンパーエビデンス性が良好となる。
第1ブリッジ17は、伏臥姿勢における係止突起11とはキャップ周方向の位置が異なる。そのため、下部分17Bの一部が伏臥姿勢の係止突起11の先端より低い位置にある場合でも、係止突起11との干渉を回避できる。そのため、容器20に対するキャップ1の装着の操作を容易にできる。
図5(A)は、キャップ1の第2ブリッジ18を示す図である。図5(B)は、第2ブリッジ18をキャップ1の内側から見た図である。
図5(A)および図5(B)に示すように、第2ブリッジ18の、スコア6より高く位置する部分を上部分18Aといい、上部分18Aより低く位置する部分を下部分18Bという。
下部分18Bの高さ寸法H4(長さ寸法)は、上部分18Aの高さ寸法H3(長さ寸法)以下である。第2ブリッジ18は、下部分18Bの高さ寸法H4が比較的小さいため、係止突起11が伏臥姿勢(図2(B)参照)にあるときに、第2ブリッジ18の先端よりも高い位置にある。
図5(A)および図5(B)に示すように、第2ブリッジ18の、スコア6より高く位置する部分を上部分18Aといい、上部分18Aより低く位置する部分を下部分18Bという。
下部分18Bの高さ寸法H4(長さ寸法)は、上部分18Aの高さ寸法H3(長さ寸法)以下である。第2ブリッジ18は、下部分18Bの高さ寸法H4が比較的小さいため、係止突起11が伏臥姿勢(図2(B)参照)にあるときに、第2ブリッジ18の先端よりも高い位置にある。
複数の第2ブリッジ18は、中心軸C1周りの回転対称となる位置に配置することができる。例えば、中心軸C1周りのm回対称位置(mは2以上の整数)に形成することができる。
第2ブリッジ18のキャップ周方向の位置は特に限定されないが、図3(B)に示すように、第2ブリッジ18は、下部分18Bの高さ寸法H4が小さいため、伏臥姿勢における係止突起11とキャップ周方向の位置が重なる場合でも、係止突起11との干渉を回避できる。
大径部14および接続部分16に対するブリッジ7(17,18)の突出寸法(キャップ径方向の寸法。図2(A)、図3(A)等を参照)は、ブリッジ7の長さ方向に一定である。
第2ブリッジ18のキャップ周方向の位置は特に限定されないが、図3(B)に示すように、第2ブリッジ18は、下部分18Bの高さ寸法H4が小さいため、伏臥姿勢における係止突起11とキャップ周方向の位置が重なる場合でも、係止突起11との干渉を回避できる。
大径部14および接続部分16に対するブリッジ7(17,18)の突出寸法(キャップ径方向の寸法。図2(A)、図3(A)等を参照)は、ブリッジ7の長さ方向に一定である。
図1に示すように、主部8の外周面には、上下方向に延在する複数のナール凸部12aからなるナール部12が形成されている。ナール部12は、筒部3の外周面の表面摩擦を高め、使用者がキャップ1を開栓および閉栓する際に、キャップ1を回転させるのに必要な力を低減する機能を有する。
キャップ1は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂材料で構成することができる。
キャップ1は、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂材料で構成することができる。
以下、キャップ1の使用方法を説明する。
図1に示すように、内溶液を充填した容器20の口元部21に、キャップ1を装着する。この際、内側シール突起4は口元部21内に挿入され、口元部21内面に当接し、この部分をシールする。外側シール突起5は口元部21の外面または開口端面に当接する。これによって容器20が密封される。
図1に示すように、内溶液を充填した容器20の口元部21に、キャップ1を装着する。この際、内側シール突起4は口元部21内に挿入され、口元部21内面に当接し、この部分をシールする。外側シール突起5は口元部21の外面または開口端面に当接する。これによって容器20が密封される。
図6に示すように、TEリング部9に設けられたタブ11は、雄ネジ22の直下に設けられた環状の係止段部23を乗り越え、係止段部23の下方に達する。係止突起11は、口元部21にキャップ1を装着する過程で、係止段部23を乗り越える際に伏臥姿勢をとる。
図1に示すように、容器20の口元部21に装着されたキャップ1を開栓方向に回すと、キャップ1は上昇し、内側シール突起4が口元部21から抜き出され、密封が解除される。この開栓過程においては、TEリング部9に設けられたタブ11が係止段部23に係止することから、主部8は回転に従って上昇する一方、TEリング部9は上方への移動が阻止される。これによって、キャップの主部8とTEリング部9とを連結しているブリッジ7に引張力が作用し、これらブリッジ7が破断し、TEリング部9が主部8から切り離される。
図6〜図9を参照して、ブリッジ7が切断する過程について詳しく説明する。
図6に示すように、ブリッジ7には、上記引張力とともに、開栓方向への回転力が加えられる。図7に示すように、主部8が上昇すると、スコア6の間隔が大きくなり、ブリッジ7に外周側から内方に向けて切り込みが形成される。図8に示すように、主部8がさらに上昇すると、ブリッジ7に作用する引張力が大きくなり、ブリッジ7は外周側から内周側に向けて徐々に切断され、図9に示すように、完全に切断される。
図6に示すように、ブリッジ7には、上記引張力とともに、開栓方向への回転力が加えられる。図7に示すように、主部8が上昇すると、スコア6の間隔が大きくなり、ブリッジ7に外周側から内方に向けて切り込みが形成される。図8に示すように、主部8がさらに上昇すると、ブリッジ7に作用する引張力が大きくなり、ブリッジ7は外周側から内周側に向けて徐々に切断され、図9に示すように、完全に切断される。
TEリング部9の切り離しによって、キャップ1が開栓されたことが明示される。キャップ1の閉栓位置からブリッジが切断されるまでのキャップ1の回転角度(ブリッジ切断角度)は、容器20の密封解除より早いことが望ましい。
図1に示す容器20と、口元部21に装着されたキャップ1とは、閉止装置を構成する。閉止装置は、飲料を容器20に充填することによって、飲料入り閉止装置とすることができる。
キャップ1の第1ブリッジ17は、下部分17Bの高さ寸法H2が上部分17Aの高さ寸法H1より大であるため、キャップ1の開栓時に切断される際に、下部分17Bが過剰な変形(例えば上方への伸び変形)を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジ17は早期に切断される。従って、閉栓位置からブリッジ7が切断されるまでのキャップ1の回転角度(ブリッジ切断角度)が小さくなり、タンパーエビデンス性が良好となる。
キャップ1は、第1ブリッジ17に加えて第2ブリッジ18を有するため、十分な強度でTEリング部9を主部8に連結できる。第2ブリッジ18は下部分18Bの高さ寸法H4が小さいため、係止突起11とキャップ周方向の位置が重なる場合でも、係止突起11との干渉を回避できる。よって、係止突起11を避けるため第1ブリッジ17の数が少なくなった場合でも、TEリング部9は十分な強度で主部8に連結される。したがって、キャップ1の容器20への装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
[キャップ](第2実施形態)
図10(A)は、第2実施形態のキャップの第1ブリッジ27を示す図である。図10(B)は、第1ブリッジ27をキャップの内側から見た図である。
図10(A)および図10(B)に示すように、第2実施形態のキャップは、第1ブリッジ27の形状が第1ブリッジ17(図4(A)および図4(B)参照)と異なること以外は図1等に示すキャップ1と同様の構成である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図10(A)は、第2実施形態のキャップの第1ブリッジ27を示す図である。図10(B)は、第1ブリッジ27をキャップの内側から見た図である。
図10(A)および図10(B)に示すように、第2実施形態のキャップは、第1ブリッジ27の形状が第1ブリッジ17(図4(A)および図4(B)参照)と異なること以外は図1等に示すキャップ1と同様の構成である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
第1ブリッジ27は、ほぼ一定の突出寸法(キャップ径方向の寸法)の基部28と、基部28より低く位置する傾斜部29とを有する。傾斜部29は第1ブリッジ27の下端27aを含む部分である。傾斜部29は、下方に向かって突出寸法(筒部3(大径部14および接続部分16)からの突出寸法)を減じつつ下方に延出する(図2(A)参照)。傾斜部29の内面はほぼ一定の角度で傾斜する傾斜面となっている。傾斜部29は、例えば第1ブリッジ27の下部分27Bの一部である。
第1ブリッジ27の下部分27Bの高さ寸法は、上部分27Aの高さ寸法より大である。
第1ブリッジ27の下部分27Bの高さ寸法は、上部分27Aの高さ寸法より大である。
第2実施形態のキャップでは、第1実施形態のキャップと同様に、第1ブリッジ27の下部分27Bの高さ寸法が上部分27Aの高さ寸法より大であるため、開栓時に、第1ブリッジ27の下部分27Bが過剰な変形(例えば上方への伸び変形)を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジ27は早期に切断される。従って、タンパーエビデンス性が良好となる。
このキャップは、第2ブリッジ18を有するため、係止突起11を避けるため第1ブリッジ27の数が少なくなった場合でも、TEリング部9は十分な強度で主部8に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
このキャップは、第2ブリッジ18を有するため、係止突起11を避けるため第1ブリッジ27の数が少なくなった場合でも、TEリング部9は十分な強度で主部8に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
第2実施形態のキャップでは、第1ブリッジ27の下端27aを含む傾斜部29が下方に向かって突出寸法を減じる形状であるため、第1ブリッジ27を長く形成できるにもかかわらず、伏臥姿勢の係止突起11との干渉が起こりにくいという利点がある。
[キャップ](第3実施形態)
図11(A)は、第3実施形態のキャップの第1ブリッジ37を示す図である。図11(B)は、第1ブリッジ37をキャップの内側から見た図である。
図11(A)および図11(B)に示すように、第3実施形態のキャップは、第1ブリッジ37の形状が第1ブリッジ17(図4(A)および図4(B)参照)と異なること以外は図1等に示すキャップ1と同様の構成である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図11(A)は、第3実施形態のキャップの第1ブリッジ37を示す図である。図11(B)は、第1ブリッジ37をキャップの内側から見た図である。
図11(A)および図11(B)に示すように、第3実施形態のキャップは、第1ブリッジ37の形状が第1ブリッジ17(図4(A)および図4(B)参照)と異なること以外は図1等に示すキャップ1と同様の構成である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図11(B)に示すように、第1ブリッジ37の下部分37Bは、上部分37Aと同じ幅の基部38と、基部38より幅広に形成された幅広部39とを有する。幅広部39は第1ブリッジ37の下端37aを含む部分である。下部分37Bは、幅広部39が形成されているため、一定幅の場合に比べて体積が大きくなる。下部分37Bは、上部分37Aと同じ突出寸法とすることができる(図11(A)参照)。
第1ブリッジ37の下部分37Bの高さ寸法は、上部分37Aの高さ寸法より大である。
第1ブリッジ37の下部分37Bの高さ寸法は、上部分37Aの高さ寸法より大である。
第3実施形態のキャップでは、第1実施形態のキャップと同様に、第1ブリッジ37の下部分37Bの高さ寸法が上部分37Aの高さ寸法より大であるため、開栓時に、第1ブリッジ37の下部分37Bが過剰な変形(例えば上方への伸び変形)を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジ37は早期に切断される。従って、タンパーエビデンス性が良好となる。
このキャップは、第2ブリッジ18を有するため、係止突起11を避けるため第1ブリッジ37の数が少なくなった場合でも、TEリング部9は十分な強度で主部8に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
このキャップは、第2ブリッジ18を有するため、係止突起11を避けるため第1ブリッジ37の数が少なくなった場合でも、TEリング部9は十分な強度で主部8に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
第3実施形態のキャップは、第1ブリッジ37の下部分37Bが幅広部39を有するため、開栓時において、第1ブリッジ37の下部分37Bが過剰な変形(例えば上方への伸び変形)を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジ37は早期に切断される。従って、タンパーエビデンス性がさらに良好となる。
[キャップ](第4実施形態)
図12(A)は、第4実施形態のキャップの第1ブリッジ47を示す図である。図12(B)は、第1ブリッジ47をキャップの内側から見た図である。
図12(A)および図12(B)に示すように、第4実施形態のキャップは、第1ブリッジ47の形状が第1ブリッジ17(図4(A)および図4(B)参照)と異なること以外は図1等に示すキャップ1と同様の構成である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図12(A)は、第4実施形態のキャップの第1ブリッジ47を示す図である。図12(B)は、第1ブリッジ47をキャップの内側から見た図である。
図12(A)および図12(B)に示すように、第4実施形態のキャップは、第1ブリッジ47の形状が第1ブリッジ17(図4(A)および図4(B)参照)と異なること以外は図1等に示すキャップ1と同様の構成である。なお、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
図12(B)に示すように、第1ブリッジ47は、下方に向かって徐々に幅広となるように形成されている。第1ブリッジ47は、下方に向かって幅広となるため、第1ブリッジ47の下部分47Bは、一定幅の場合に比べて体積が大きくなる。下部分47Bは、上部分47Aと同じ突出寸法とすることができる(図12(A)参照)。
第1ブリッジ47の下部分47Bの高さ寸法は、上部分47Aの高さ寸法より大である。
第1ブリッジ47の下部分47Bの高さ寸法は、上部分47Aの高さ寸法より大である。
第4実施形態のキャップでは、第1実施形態のキャップと同様に、第1ブリッジ47の下部分47Bの高さ寸法が上部分47Aの高さ寸法より大であるため、開栓時に、第1ブリッジ47の下部分47Bが過剰な変形(例えば上方への伸び変形)を起こしにくくなる。そのため、第1ブリッジ47は早期に切断される。従って、タンパーエビデンス性が良好となる。
このキャップは、第2ブリッジ18を有するため、係止突起11を避けるため第1ブリッジ47の数が少なくなった場合でも、TEリング部9は十分な強度で主部8に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
このキャップは、第2ブリッジ18を有するため、係止突起11を避けるため第1ブリッジ47の数が少なくなった場合でも、TEリング部9は十分な強度で主部8に連結される。したがって、キャップ装着の操作を容易とし、かつタンパーエビデンス性を高めることができる。
第4実施形態のキャップは、第1ブリッジ47が下方に向かって徐々に幅広となるため、下部分47Bの大部分は上部分47Aより幅広となる。そのため、開栓時に、第1ブリッジ47の下部分47Bが過剰な変形を起こしにくくなり、タンパーエビデンス性がさらに良好となる。
キャップの具体的構成については、本発明の主旨を逸脱しない限り、上述の実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することができる。
例えば、第1ブリッジの下部分の幅は、上部分の幅より小さくてもよい。第1ブリッジの下部分の平均幅は、上部分の平均幅より大きいことが好ましい。筒部3(大径部14および接続部分16)に対するブリッジ7(17,18)の突出寸法(キャップ径方向の寸法。図2(A)、図3(A)等を参照)は、ブリッジ7の長さ方向に一定であることが好ましいが、一定でなくてもよい。例えば、ブリッジの上部分と下部分のうち一方は、他方より突出寸法が大であってもよい。
例えば、第1ブリッジの下部分の幅は、上部分の幅より小さくてもよい。第1ブリッジの下部分の平均幅は、上部分の平均幅より大きいことが好ましい。筒部3(大径部14および接続部分16)に対するブリッジ7(17,18)の突出寸法(キャップ径方向の寸法。図2(A)、図3(A)等を参照)は、ブリッジ7の長さ方向に一定であることが好ましいが、一定でなくてもよい。例えば、ブリッジの上部分と下部分のうち一方は、他方より突出寸法が大であってもよい。
1 キャップ
2 天板部
3 筒部
7 ブリッジ
8 主部
9 TEリング部
10 ネジ部
11 係止突起
17,27,37,47 第1ブリッジ
18 第2ブリッジ
20 容器
21 口元部
22 雄ネジ
23 係止段部
29 傾斜部(第1ブリッジの下端を含む部分)
H1 第1ブリッジの上部分の高さ寸法
H2 第1ブリッジの下部分の高さ寸法
H3 第2ブリッジの上部分の高さ寸法
H4 第2ブリッジの下部分の高さ寸法
2 天板部
3 筒部
7 ブリッジ
8 主部
9 TEリング部
10 ネジ部
11 係止突起
17,27,37,47 第1ブリッジ
18 第2ブリッジ
20 容器
21 口元部
22 雄ネジ
23 係止段部
29 傾斜部(第1ブリッジの下端を含む部分)
H1 第1ブリッジの上部分の高さ寸法
H2 第1ブリッジの下部分の高さ寸法
H3 第2ブリッジの上部分の高さ寸法
H4 第2ブリッジの下部分の高さ寸法
Claims (8)
- 容器の口元部に装着されるキャップであって、
天板部とその周縁から垂下した筒部とを備え、
前記筒部が、スコアによって、主部と、複数のブリッジによって前記主部に連結されたタンパーエビデンスリング部とに区画され、
前記主部の内面に、前記口元部の雄ネジに螺合するネジ部が設けられ、
前記タンパーエビデンスリング部に、開栓の際に前記口元部の係止段部に係止して前記タンパーエビデンスリング部の移動を阻止する起伏可能な係止突起が設けられ、
前記複数のブリッジは、1または複数の第1ブリッジと、前記第1ブリッジとは前記筒部の周方向の位置が異なる1または複数の第2ブリッジとを有し、
前記第1ブリッジは、前記スコアより高く位置する上部分の高さ寸法より、前記第1部分より低く位置する下部分の高さ寸法が大であり、
前記第2ブリッジは、前記下部分の高さ寸法が前記上部分の高さ寸法以下である、キャップ。 - 前記第1ブリッジは、前記下部分の体積が前記上部分の体積より大である、請求項1に記載のキャップ。
- 前記第1ブリッジの下端を含む部分は、下方に向かって前記筒部からの突出寸法を減じる、請求項1または2に記載のキャップ。
- 前記第1ブリッジは、伏臥姿勢における前記係止突起とは前記筒部の周方向の位置が異なる、請求項1〜3のうちいずれか1項に記載のキャップ。
- 前記複数の第1ブリッジのうち少なくとも2つは、前記筒部の周方向に90°以上離れた位置にある、請求項1〜4のうちいずれか1項に記載のキャップ。
- 前記複数の第1ブリッジは、前記筒部の中心軸に対してn回対称(nは2以上の整数)の回転対称位置にある、請求項1〜5のうちいずれか1項に記載のキャップ。
- 飲料が充てんされる容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた閉止装置であって、
前記キャップは、請求項1〜6のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする閉止装置。 - 飲料が充てんされた容器と、その口元部に装着されるキャップとを備えた飲料入り閉止装置であって、
前記キャップは、請求項1〜6のうちいずれか1項に記載のものであることを特徴とする飲料入り閉止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017137194A JP2019018874A (ja) | 2017-07-13 | 2017-07-13 | キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017137194A JP2019018874A (ja) | 2017-07-13 | 2017-07-13 | キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019018874A true JP2019018874A (ja) | 2019-02-07 |
Family
ID=65354741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017137194A Pending JP2019018874A (ja) | 2017-07-13 | 2017-07-13 | キャップ、閉止装置、および飲料入り閉止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019018874A (ja) |
-
2017
- 2017-07-13 JP JP2017137194A patent/JP2019018874A/ja active Pending
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