JP2019018502A - 機能性剤が付与された物品の製造方法及びインクジェット印刷システム - Google Patents

機能性剤が付与された物品の製造方法及びインクジェット印刷システム Download PDF

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Abstract

【課題】機能製剤の堅牢性と機能製剤の使用量とのトレードオフが解消された機能性剤が付与された物品の製造方法を提供する。【解決手段】機能性剤が付与された物品の製造方法は、機能性剤を含有する機能性インクを、メディアの第1の部分と第2の部分とに、インクジェット方式で、第2の部分よりも第1の部分に多くの機能性剤を付与するように吐出する機能性インク吐出工程を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、機能性剤が付与された物品の製造方法及びインクジェット印刷システムに関する。
布などのメディアの機能性を高めるため、メディアに機能性剤を付与することが行われている。
例えば、特許文献1は、銀系無機抗菌剤の希薄溶液を、吸尽法、パッドドライ法、又はスプレー法、コーティング法で、繊維材料全体に適用することを開示する。
特許文献2は、インクジェット染色の前処理として、機能性薬剤とにじみ防止剤をパディングにより布帛全体に予め付与することを開示する。
特許文献3は、光触媒又は抗菌剤と、糊剤と、有機溶剤と、水とを含むインクジェット用インクを布帛等のシート状部材上に全体的に塗布することを開示する。
特開2013−185292号公報 特開平11−93062号公報 特開平9−194776号公報
メディアに付与した機能性剤を長期間維持するためには、機械的刺激による摩耗や洗濯に耐えられるように(即ち、摩耗堅牢性及び洗濯堅牢性が向上するように)、メディアへの機能性剤の付与量を多くすることが好ましい。しかし、機能性剤の付与量が多くなるほど、機能性剤の使用量がかさむ。
特許文献1〜3に記載の技術では、機能性剤をメディアの全面に付与するので、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できない。
本発明は、こうしたトレードオフが解消できる、機能性剤が付与された物品の製造方法及びインクジェット印刷システムを提供することを目的とする。
本発明の第1の観点に係る機能性剤が付与された物品の製造方法は、
機能性剤を含有する機能性インクを、メディアの第1の部分と第2の部分とに、インクジェット方式で、前記第2の部分よりも前記第1の部分に多くの前記機能性剤を付与するように吐出する機能性インク吐出工程を備える、
ことを特徴とする。
以上の構成によれば、第2の部分よりも第1の部分(例えば物品の摩耗が激しい部分)に多くの機能性剤を付与するので、第1の部分における機能製剤の堅牢性を高くできかつ全体的に機能性剤の使用量を抑制できるので、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できる。
前述の製造方法において、
前記機能性インク吐出工程では、前記第2の部分よりも前記第1の部分に厚く前記機能性インクが塗布される、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、1種類のインクにより、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できる。
前述の製造方法において、
前記機能性インク吐出工程では、前記第1の部分に前記機能性インクとして第1の機能性インクが、前記第2の部分に前記機能性インクとして第2の機能性インクが吐出され、
前記第1の機能性インクは、前記第2の機能性インクよりも高い濃度で前記機能性剤を含む、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、機能製剤の塗膜の厚さを変えることなく、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できる。
前述の製造方法において、
有色インクを前記メディアにインクジェット方式で吐出する有色インク吐出工程をさらに備える、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、機能性の付与の他、画像もメディアに形成できる。
前述の製造方法において、
前記機能性インク吐出工程と前記有色インク吐出工程との間に前記メディアを乾燥させる工程を含まない、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、製造方法の時間を短縮できる。
前述の製造方法において、
前記有色インクは、染料を含有しており、
前記機能性インクは、前記染料を前記メディアに定着するフィックス剤を含有している、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、有色インクの滲みを解消できる。
前述の製造方法において、
前記有色インクは、顔料と、前記顔料を前記メディアに固定する第1のバインダーと、を含有しており、
前記機能性インクは、前記機能性剤を前記メディアに固定し且つ前記第1のバインダーと架橋する第2のバインダーを含有している、
ことが好ましい。
以上の構成によれば、有色インクの堅牢性を向上できる。
本発明の第2の観点に係るインクジェット印刷システムは、
機能性剤を含有する機能性インクを、メディアの第1の部分と第2の部分とに、インクジェット方式で、吐出するプリントヘッドと、
前記プリントヘッドを制御し、前記第2の部分よりも前記第1の部分に多くの前記機能性剤を付与する制御部と、を備える、
ことを特徴とする。
以上の構成によれば、第2の部分よりも第1の部分(例えば物品の摩耗が激しい部分)に多くの機能性剤を付与するので、第1の部分における機能製剤の堅牢性を高くできかつ全体的に機能性剤の使用量を抑制できるので、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できる。
本発明によれば、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できる。
本発明の一実施形態に係るインクジェット印刷システムの側面模式図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット印刷システムのインクカートリッジとプリントヘッドとの接続を示すブロック図。 本発明の一実施形態に係るインクジェット印刷システムの電気的な概略構成を示すブロック図。 (a)本発明の一実施形態に係るインクジェット印刷システムで用いる付与パターンデータ、(b)(a)で示した付与パターンデータから生成された印刷用付与パターンデータの淡色部に基づいて形成されるドットパターン、及び(c)(a)で示した付与パターンデータから生成された印刷用塗布パターンデータの濃色部に基づいて形成されるドットパターンを示す図。 (a)〜(c)本発明の一変形例に係るインクジェット印刷システムで用いる印刷用付与パターンデータに基づいて形成されるドットパターンを示す図。
本発明の一実施形態に係るインクジェット印刷システム1について説明する。
インクジェット印刷システム1は、布帛製品Wの捺染と布帛製品Wへの機能性剤の付与を行うためのシステムである。
布帛製品Wは、印刷する際に概ね平面状であれば形状に制限はなく、例えば、Tシャツなどの縫製済みの衣類でもよい。
インクジェット印刷システム1による布帛製品Wの捺染は、従来のインクジェット捺染法と同様に行うことができる。
一方、インクジェット印刷システム1による布帛製品Wへの機能性剤の付与では、布帛製品Wに機能性剤を所定の付与パターンに応じて付与する。そのため、例えば、機能性剤を布帛製品Wの必要とされる部分(図4(a)参照。襟首や脇など。詳しくは後述)に重点的に付与し、他の部分にそれよりも少なく付与することが可能となる。その結果、機能性剤の全体的な使用量を抑えつつ、布帛製品Wの必要な部分に十分な機能性を付与することができる。また、機能性インクの塗布量が多すぎると、バインダーなどのインク成分により、布帛製品Wの風合いが損なわれる虞があるものの、布帛製品Wに機能性剤を所定の付与パターンに応じて付与することで、こうした風合いの悪化を招かずに、布帛製品Wに十分な機能性を付与することができる。
(システムの全体構成)
まず、インクジェット印刷システム1の全体構成について、図1〜4を参照しつつ、説明する。
インクジェット印刷システム1は、図1に示すように、搬送機構10と、インク貯蔵部20と、インク供給機構21と、機能性インク吐出用プリントヘッド30(以下、プリントヘッド30と呼ぶこともある。)と、プリントヘッド30用の駆動機構31と、着色インク吐出用プリントヘッド40(以下、プリントヘッド40と呼ぶこともある。)と、プリントヘッド40用の駆動機構41と、を備える。これら搬送機構10から駆動機構41は、インクジェット印刷システム1の筐体2内に配置されている。
搬送機構10は、布帛製品Wを、筐体2の搬送入口3から搬送出口4に向けて、前後(副走査方向)に搬送する。搬送機構10は、例えば、布帛製品Wを載せるテーブル11と、このテーブルを副走査方向に駆動する駆動機構12を備える。
インク貯蔵部20は機能性インク及び着色インクを貯蔵している。これらのインクの組成の詳細については後述する。着色インクとして、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色の従来のインクジェットインクを用いることができる。インク貯蔵部20は、カートリッジ式であってもよい。この場合、インク貯蔵部20は、機能性インクを含むインクカートリッジ20Fと、CMYKの各色のインクをそれぞれ含むインクカートリッジ20C、20M、20Y、20Kとを備える(図2)。
インク供給機構21は、インク貯蔵部20内のインクを当該インクに対応するプリントヘッド30、40に供給する。インク供給機構21は、図2に示すように、例えば、インクカートリッジ20F、20C、20M、20Y、20Kを取り付けるためのインクカートリッジ取付部22と、各インクカートリッジ内のインクを対応するプリントヘッド30、40C、40M、40Y、40Kのそれぞれに供給する供給管L1〜L5と、を備える。
機能性インク吐出用プリントヘッド30は、インク供給機構21から供給される機能性インクをインクジェット方式で布帛製品Wに吐出する。プリントヘッド30に採用するインクジェット方式は任意であり、例えば、ピエゾ方式又はサーマル方式である。プリントヘッド30は、通常、インクを吐出するノズルを複数備えるが、単一のノズルのみを備えていてもよい。また、プリントヘッド30は、単一のプリントヘッドであってもよいし、複数のプリントヘッドから構成されていてもよい。
プリントヘッド30用の駆動機構31は、プリントヘッド30を布帛製品Wの搬送方向と直交する方向(主走査方向)に移動させる。駆動機構31は、図1に示すように、例えば、プリントヘッド30を搭載するキャリッジ32と、キャリッジを主走査方向に移動可能に支持するガイドレール33と、キャリッジ32を牽引する牽引索及び牽引策を巻き取る巻き取り機構(図示せず)と、から構成される。前記牽引索及び巻き取り機構は、ガイドレール33の副走査方向の端部それぞれに一組ずつ配置されている。
着色インク吐出用プリントヘッド40は、インク供給機構21から供給される着色インクをインクジェット方式で布帛製品Wに吐出する。例えば、プリントヘッド40は、CMYKの各色に対応したプリントヘッド40C、40M、40Y、40Kから構成される(図2)。プリントヘッド40に採用するインクジェット方式は任意であり、例えば、ピエゾ方式又はサーマル方式である。プリントヘッド40は、通常、インクを吐出するノズルを複数備えるが、単一のノズルのみを備えていてもよい。
プリントヘッド40用の駆動機構41は、プリントヘッド40を布帛製品Wの搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に移動させる。駆動機構41は、図1に示すように、例えば、プリントヘッド40を搭載するキャリッジ42と、キャリッジを主走査方向に移動可能に支持するガイドレール43と、キャリッジ42を牽引する牽引索及び牽引策を巻き取る巻き取り機構(図示せず)から構成される。前記牽引索及び巻き取り機構は、ガイドレール43の副走査方向の端部それぞれに一組ずつ配置されている。
図1に示すように、機能性インク吐出用プリントヘッド30及び着色インク吐出用プリントヘッド40は、そのノズルがテーブル11上の布帛製品Wに向き、且つ、機能性インク吐出用プリントヘッド30が着色インク吐出用プリントヘッド40よりも搬送入口3に近くなるよう、配置されている。
さらに、図3に示すように、インクジェット印刷システム1は、筐体2内に、操作を入力するためのボタンなどの入力部50と、種々の情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示部60と、ホストコンピュータなどの外部装置との通信を行う通信デバイスである通信部70と、各種のデータ及びプログラムを記憶しているHDD(ハードディスクドライブ)などの記憶部80と、インクジェット印刷システム1の全体を制御する制御部90と、を備えている。
制御部90は、インクジェット印刷システム1の全体を制御し、機能性インク及び着色インクを用いて布帛製品Wに印刷を施す印刷処理を行う。制御部90は、コンピュータであり、例えば、プログラム及び各種データを記憶しているROM(Read Only Memory)91と、CPU(Central processing unit)の作業領域(メインメモリ)として用いられるRAM(Random Access Memory)92と、ROM91又は記憶部80に記憶されているプログラムを実行するCPU93を備えている。CPU93がプログラムを実行することにより、印刷処理を行うためのインクジェット印刷システム1全体に対する制御が行われる。
(着色インクと機能性インクの組成)
着色インクとしては、従来のインクジェット印刷で用いられている任意の有色インクを使用することができる。例えば、着色インクとして、CMYKのインクジェットインクを用いることができる。また、着色インクの組み合わせは、CMYKの組に限られず、白など特色のインクを含んでもよいし、また、CMYなど別の色の組み合わせであってもよい。
着色インクの色材は、顔料でも染料でもよい。布帛製品Wが縫製済みの衣類である場合、衣類の形状に合せて印刷後の発色などの後処理で用いられる装置(特に、搬送装置)を工夫する必要がある。そのため、布帛製品Wが衣類である場合、印刷後に発色のための特別な後処理を行う必要のない顔料を用いることが、後処理を簡素化できる点で、好ましい。
色材として顔料を用いる場合、着色インクは、顔料を布帛製品Wの繊維に固定するバインダーと、顔料及びバインダーを分散又は溶解させる溶媒と、必要であれば分散剤と、をさらに含むことが好ましい。こうしたバインダー、溶媒、及び分散剤としては、従来のインクジェット用顔料インクで使用されている任意の成分を使用できる。
機能性インクは、色に追加して又は色無しで、布帛製品Wに当該布帛製品Wが本来有しない機能性を付与したり、布帛製品Wが本来有する機能性を向上させたりするための薬剤である機能性剤を含むインクである。機能性剤としては、例えば、抗菌剤、消臭剤、防カビ剤、防ダニ剤、撥水剤、防汚剤、温度調節剤、冷涼剤、難燃剤、防縮剤、帯電防止剤、防シワ剤、紫外線遮断剤、柔軟剤などが挙げられる。
機能性インクは、機能性剤中の有効成分を布帛製品Wの繊維に固定するバインダーと、機能性剤及びバインダーを分散又は溶解させる溶媒と、必要であれば分散剤と、をさらに含むことが好ましい。こうしたバインダー、溶媒、及び分散剤としては、従来のインクジェット用インクで使用されている任意の成分を使用できる。
分散型機能性インクの場合、溶媒中に分散させた機能性剤の粒子径は、プリントヘッド30のノズルを目詰りさせないよう、そのノズルの径よりも十分に小さく設計される。例えば、プリントヘッド30のノズルの径が、15〜60μmである場合、粒度分布測定装置(例えば、UPA−EX150(日機装株式会社製)など)により動的光散乱法で測定した機能性剤の平均粒子径は、3μm未満が好ましく、300nm未満がさらに好ましい。ノズル径がより大きくなれば、許容可能な機能性剤の粒子径もより大きくなり、ノズル径がより小さくなれば、許容可能な機能性剤の粒子径もより小さくなる。
機能性インクは、実質的に透明であることが好ましい。例えば、機能性インクは、布帛製品Wに塗布された時に、機能性インクが付与された場所と付与されていない場所とを目視したときに色の差が分からない又は目立たない程度であれば、色を帯びていてもよい。実質的に透明とは、このような場合を含む。また、機能性インクは、布帛製品Wの地色と同じ色でもよく、例えば、布帛製品Wに地色を付けるために用いられたのと同じ色材を含んでもよい。
着色インク及び機能性インクには、上述した成分の他に、従来のインクジェット用インクに添加される他の成分、例えば、表面調整剤などを添加してもよい。
(システムの動作)
次に、インクジェット印刷システム1の動作について説明する。
例えば、ホストコンピュータなどの外部装置から、通信部70を介して、布帛製品Wに印刷する画像の画像データと、布帛製品Wに付与する機能性剤の位置と濃淡を含む機能性剤の付与パターンデータと、が制御部90に送信されると、制御部90は以下の処理を実行する。なお、画像データ変換処理と付与パターンデータ変換処理はどちらが先でもよい。
(1.画像データ変換処理)
制御部90は、画像データに基づいて、着色インクを用いて印刷するドットの位置及び色を示す印刷用画像データを生成する。例えば、画像データがRGB形式である場合、制御部90は、当該画像データからCMYK形式の印刷用画像データを生成する。
(2.付与パターンデータ変換処理)
制御部90は、付与パターンデータに基づいて、機能性剤インクを付与するドットの位置を示す印刷用付与パターンデータを生成する。例えば、付与パターンデータが、多段階モノクロ画像データである場合、制御部90は、当該画像データに減色処理を施し、2値化データ形式の印刷用付与パターンデータを生成する。この印刷用付与パターンデータでは、印刷処理において塗布する機能性剤の塗膜の厚さに応じて、ドット間の距離が調節されている。
例えば、布帛製品WがTシャツであり、機能性剤として抗菌剤をTシャツに塗布する場合、抗菌性が特に必要とされる襟首や脇に重点的に抗菌剤を厚く塗布し、その他の部分(身頃、袖等の部分)には抗菌剤を襟首や脇よりも薄く塗布する。このような機能性剤の付与パターンデータとしては、図4(a)に示すようなパターンが考えられる。
この付与パターンデータに基づいて印刷用付与パターンデータを生成する場合、淡色部(抗菌剤の付与量が少ない部分)の印刷用付与パターンデータは、例えば、図4(b)に示すように、当該データに基づいて形成される各インクドットが隣接するドットと重複しないように構成される。
一方、濃色部(抗菌剤の付与量が多い部分)の印刷用付与パターンデータは、例えば、図4(c)に示すように、当該データに基づいて形成される各インクドットが隣接するドットと部分的に重複するように構成される。
以上のように、2値化データ形式の印刷用付与パターンデータにおいて、ドット間の距離を調節することで、この印刷用付与パターンデータを用いた印刷処理において付与する機能性剤の塗膜の厚さを制御することができる。
(3.印刷処理)
印刷処理では、まず、制御部90は、搬送機構10を制御して布帛製品Wを機能性インク吐出用プリントヘッド30の下まで移動させる。
その後、制御部90は、機能性インク吐出工程を一走査分実行する。即ち、制御部90は、駆動機構31を制御し、機能性インク吐出用プリントヘッド30を主走査方向に移動させる。この移動中、制御部90は、プリントヘッド30のノズルが印刷用付与パターンデータによって指定された位置に到達したタイミングで、プリントヘッド30のノズルからインクを吐出させる。
機能性インク吐出用プリントヘッド30の走査が終了した後、制御部90は、搬送機構10を制御して布帛製品Wを副走査方向に印刷幅分だけ移動させる。
こうして、機能性インクの印刷が終了した布帛製品Wの部分が着色インク吐出用プリントヘッド40の下に移動された場合、制御部90は、着色インク吐出工程を一走査分実行する。即ち、制御部90は、駆動機構41を制御し、着色インク吐出用プリントヘッド40を主走査方向に移動させる。この移動中、制御部90は、プリントヘッド40のノズルが印刷用画像データによって指定された位置に到達したタイミングで、当該位置に対応する印刷用画像データの色に対応したプリントヘッド40のノズルからインクを吐出させる。
以降、制御部90は、機能性インク吐出用プリントヘッド30の走査と、着色インク吐出用プリントヘッド40の走査とが、共に終了した後に、搬送機構10を制御して布帛製品Wを副走査方向に印刷幅分だけ移動させ、その後、上述した機能性インク吐出工程と着色インク吐出工程とを並行して行う。これを繰り返すことで、布帛製品Wに画像を印刷するとともに、布帛製品Wの所望の位置に機能性剤を塗布する。
(後処理)
印刷処理が終わった後は、印刷に用いた着色インクの色材に応じた後処理を従来通り行うことができる。例えば、着色インクとして水性顔料インクを用いる場合、後処理としては顔料インク中の溶媒(水分)を揮発させバインダーの塗膜を形成する乾燥工程を行えばよい。
(前処理)
なお、印刷前の布帛製品Wに、印刷に用いた着色インクの色材に応じた前処理を従来通り行うことができる。例えば、着色インクとして染料インクを用いる場合、前処理としてフィックス剤処理を行ってもよい。この場合、フィックス剤としては、非水溶性高分子エマルションを用いることが好ましい。
(上記実施の形態における効果)
上記では、抗菌剤を含有するインクを、Tシャツ等の布帛製品Wの襟首、脇などの摩耗が激しい第1の部分と、それ以外の袖や身頃などの摩耗が激しくない第2の部分とに、インクジェット方式で、第2の部分よりも第1の部分に多くの抗菌剤を付与するように吐出する(例えば、プリントヘッド40と、これを制御する制御部90とにより行う)ことを例として説明した。これにより、必要な部分(第1の部分)の抗菌性及び当該抗菌剤の堅牢性を十分に高めることができ、余計な部分(第2の部分)についてインクの塗布量を減らすことで布帛製品W全体の風合いの悪化や、全体的な抗菌剤の使用量を抑制できる。抗菌剤の使用量の抑制は、コストの低減にも繋がる。また、インクジェット方式により、例えば、機能製剤の塗布厚さや塗布量を精密かつ容易に制御できる。
抗菌剤インクは例示に過ぎず、任意の機能性インクにおいても、必要な部分(第1の部分)の機能性及び当該機能性剤の堅牢性を十分に高めることができ、他の部分(第2の部分)についてインクの塗布量を減らすことで全体的な機能性剤等の使用量を抑制できる。従って、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できる。
また、上記実施の形態のように、第2の部分よりも第1の部分に厚く抗菌剤等の機能性剤を含有する機能性インクを塗布することで、1種類のインクにより、機能性剤の堅牢性と機能性剤の使用量とのトレードオフを解消できる。
また、上記実施の形態のように、有色インクを布帛製品Wにインクジェット方式で吐出することにより、機能性の付与と画像の形成とを同時に行うことができる。
また、上記実施の形態のように、機能性インク吐出工程と有色インク吐出工程との間に布帛製品Wを乾燥させる工程を含まないようにすることで、印刷時間を短縮できる。
また、上記実施の形態のように、有色インクが染料を含有しており、機能性インクは、染料を布帛製品Wに定着させるフィックス剤を含有していることにより、有色インクの滲みを解消できる。
(変形例1)
上述の実施形態では、2値化データ形式の印刷用付与パターンデータにおいて、インクドット間の距離を調節することで、印刷処理において付与する機能性剤の塗膜の厚さを制御している。この代わりに、又は、これに追加して、隣接するドット間の重複を当該ドットの大きさを変えてやることで制御することもできる。この場合、印刷付与パターンデータは、機能性インクの吐出量に応じた多値化データ形式である。
機能性インク吐出用プリントヘッド30のノズルからの機能性インクの吐出量は、ノズルからインクを吐出する際にインクに与える圧力を段階的に制御したり、ある位置でノズルから吐出されるインクの数を段階的に制御し、落下中にこれらの液滴を癒合させたりすることで、段階的に制御できる。
例えば、機能性インクの吐出量を、ドットの直径が、基準ドット直径、基準ドット直径の√2倍、及び基準ドット直径の2倍の3段階となるように制御する場合、印刷付与パターンデータは4値化データ形式となる。このとき、それぞれの直径について、基準ドット直径分の間隔でドットを形成すると、図5(a)〜(c)のようになる。図5(a)〜(c)の中心のドットの重複程度に注目してもらえば分かるように、基準ドット直径の√2倍のドットを形成する場合、機能性インクの厚さは、基準ドット直径のドットを形成する場合の約1.5倍となり(図5(b))、基準ドット直径の2倍のドットを形成する場合、機能性インクの厚さは、基準ドット直径のドットを形成する場合の約3倍となる(図5(c))。
以上のように、多値化データ形式の印刷用付与パターンデータにおいて、隣接ドット間の吐出量を調節することで、印刷処理において付与する機能性剤の塗膜の厚さを制御することができる。
(変形例2)
上述の実施形態では、印刷処理において付与する機能性剤の塗膜の厚さを制御することで、布帛製品Wに付与される機能性剤の量を制御している。この代わりに、又は、これに追加して、濃度が異なる複数の機能性インクを用いて印刷処理を行うことで、布帛製品Wに付与される機能性剤の量を制御することもできる。
例えば、機能性インク吐出用プリントヘッド30として、高濃度の機能性インクを吐出するプリントヘッドと、低濃度の機能性インクを吐出するプリントヘッドを設ける。
付与パターンデータ変換処理において、制御部90は、付与パターンデータに基づいて、各濃度の機能性剤インクを付与するドットの位置を示す印刷用付与パターンデータを生成する。例えば、付与パターンデータが、多段階モノクロ画像データである場合、制御部90は、機能性インクの濃度に応じて設定された閾値に基づいてある位置に形成させるドットをどの機能性インクで形成するかを割り振ることで、2値化データ形式の印刷用付与パターンデータを生成する。
例えば、図4(a)に示すような機能性剤の付与パターンデータが与えられた場合、制御部90は、淡色部(抗菌剤の付与量が少ない部分)が低濃度の機能性インクで、濃色部(抗菌剤の付与量が多い部分)が高濃度の機能性インクで、それぞれ、形成されるような印刷用付与パターンデータを生成する。
そして、印刷処理の機能性インク吐出工程において、制御部90は、駆動機構31を制御し、機能性インク吐出用プリントヘッド30を主走査方向に移動させ、この移動中、制御部90は、プリントヘッド30のノズルが印刷用付与パターンデータによって指定された位置に到達したタイミングで、当該位置に対応する印刷用付与パターンデータの濃度に対応したプリントヘッド30のノズルからインクを吐出させる。
以上のように、機能性剤の濃度が異なる複数の機能性インクを用いて印刷処理を行うこと(第1の部分に機能性インクとして第1の機能性インクを吐出し、第2の部分に機能性インクとして第2の機能性インクを吐出し、第1の機能性インクは、第2の機能性インクよりも高い濃度で機能性剤を含むようにすること)で、布帛製品Wに付与される機能性剤の量を制御することができる。
(変形例3)
上述の実施形態及び変形例では、機能性インクにより布帛製品W上に形成される塗膜の厚さや布帛製品W上に付与される機能性インクの濃度を制御することで、布帛製品Wに付与される機能性剤の量を調節しているが、これに限らず、機能性剤の量を制御する任意の手段(例えば、機能性剤インクを重ね塗りする手段など)を用いて上述の印刷処理を実行してもよい。特に、上述の実施形態及び変形例で示したように、一走査で所望の量の機能性剤(例えば、所望の膜厚及び/又は濃度の機能性剤)を付与でき、複数回走査を行って機能性剤インクを重ね塗りする必要がない印刷処理手段を採用することが好ましい。このような印刷処理手段であれば、印刷処理において、機能性インク吐出工程と着色インク吐出工程とを概ね同じ時間で実行できるので、副走査方向へ布帛製品Wを送り出す際の待ち時間を短縮できる。
(変形例4)
上述の実施形態では、機能性インク吐出用プリントヘッド30は、着色インク吐出用プリントヘッド40よりも搬送入口3に近く配置されている。この代わりに、着色インク吐出用プリントヘッド40を、機能性インク吐出用プリントヘッド30よりも搬送入口3に近く配置してもよい。即ち、機能性インク吐出用プリントヘッド30と着色インク吐出用プリントヘッド40との位置を入れ替えてもよい。この場合、印刷処理において、機能性インク吐出工程と着色インク吐出工程の順番を逆にする。
(変形例5)
上述の実施形態では、機能性インク吐出用プリントヘッド30と着色インク吐出用プリントヘッド40とはそれぞれ別のキャリッジに搭載されているが、この代わりに、両者を同一のキャリッジに搭載してもよい。この場合、印刷処理において、機能性インク吐出工程と着色インク吐出工程とは一体的に行われる。即ち、制御部90は、駆動機構31を制御し、機能性インク吐出用プリントヘッド30及び着色インク吐出用プリントヘッド40を共に主走査方向に移動させる。この移動中、制御部90は、プリントヘッド30のノズルが印刷用塗布パターンデータによって指定された位置に到達したタイミングで、プリントヘッド30のノズルからインクを吐出させる。また、この移動中、制御部90は、プリントヘッド40のノズルが印刷用画像データによって指定された位置に到達したタイミングで、印刷用画像データの色に対応したプリントヘッド40のノズルからインクを吐出させる。
(変形例6)
変形例5において、主走査方向に沿って、キャリッジの右側に機能性インク吐出用プリントヘッド30が搭載され、キャリッジの左側に着色インク吐出用プリントヘッド40が搭載されている場合、右から左にキャリッジが走査されるとき、着色インクが機能性インクよりも先に布帛製品Wに印刷され、左から右にキャリッジが走査されるとき、機能性インクが着色インクよりも先に布帛製品Wに印刷されることになる。そこで、変形例5において、着色インク及び機能性インクを布帛製品Wに印刷する順番を制御する場合、先に印刷したいインクに合わせて、走査の往路又は復路のいずれかのみで着色インク及び機能性インクを印刷すればよい。例えば、上述の例で、着色インクを機能性インクよりも先に布帛製品Wに印刷する場合、右から左にキャリッジが走査されるときのみ、機能性インク吐出工程と着色インク吐出工程とを行い、次にこれらの工程を行う前に、キャリッジを右側に戻すようにすればよい。
(変形例7)
上述の実施形態では、プリントヘッド30、40の走査方向は主走査方向の一方向のみだが、変形例5では、プリントヘッド30、40を搭載するキャリッジを直交する2方向に走査できるよう構成してもよい。この場合、搬送機構10は、印刷中は停止するよう、制御部により制御される。
(変形例8)
上述の実施形態では、布帛製品Wに印刷を施したが、これに限らず、従来のインクジェットプリンタで印刷可能なメディアであれば任意の物品に印刷を施すことができる。また、上述の実施形態では、搬送機構10として、テーブル式の機構を例に説明したが、これに限らず、印刷対象に合せて任意の搬送機構を採用できる。例えば、ロール状の布帛に印刷を施す場合、プラテンの上に布帛を送り出す繰り出しローラーと、印刷後の布帛を巻き取る巻き取りローラーとを備えた搬送機構を用いることが好ましい。また、ワインボトルなどの円筒形の物品に印刷を施す場合、副走査方向に水平移動させる代わりに、印刷に応じて物品を周方向に回転させる回転機構を備えた搬送機構を用いることが好ましい。
(変形例9)
上述の実施形態では、インクジェット印刷システム1の各構成要素が筐体2に設けられているが、これらの構成要素はそれぞれ独立したユニットとして構成されてもよい。
例えば、インクジェット印刷システム1を、機能性インク吐出用プリントヘッド30を備えた機能性インク印刷用インクジェットプリンタと、着色インク吐出用プリントヘッド40を備えた着色用インク印刷用インクジェットプリンタ(例えば、従来のカラーインクジェットプリンタ)と、から構成してもよい。この場合、機能性インク印刷用インクジェットプリンタで布帛製品Wを印刷した後に、当該布帛製品Wを着色用インク印刷用インクジェットプリンタにセットして印刷を行ってもよいし、その反対でもよい。
また、上述の実施形態では、制御部90及び記憶部80は、筐体2内に配置されているが、これらは、ホストコンピュータなどの外部装置内に実装されてもよい。この場合、制御部90は、通信部70を介して、インクジェット印刷システム1全体に対する制御を行う。
(変形例10)
上述の実施形態では、インク貯蔵部20の例としてカートリッジを用いているが、代わりに、任意の貯蔵部、例えば、固定式のインクタンク等を用いてもよい。
(変形例11)
着色インクが染料インクである場合、機能性インクには、フィックス剤を配合してもよい。こうしたフィックス剤としては、非水溶性高分子エマルションが好ましく、例えば、ポリアリルアミンやその誘導体などが挙げられる。カルボキシメチルセルロースやポリビニルアルコールなどの水溶性高分子からなるフィックス剤の場合、布帛製品Wの洗濯時に、これらの水溶性高分子が溶解し、これに伴い、水溶性高分子の上に配置されていた機能性剤も共に流れ落ちてしまうおそれがあった。フィックス剤として非水溶性高分子を用いればこうしたおそれはない。
(変形例12)
着色インクがバインダーを含む顔料インクである場合、機能性インクには、当該バインダーと結合するバインダーを配合してもよい。こうした顔料インク用バインダーと機能性インク用バインダーの組み合わせとしては、アクリルエマルションとポリカルボジイミドのエマルション、ウレタンエマルションとブロックイソシアネートのエマルションなどが挙げられる。このように、有色インクは、顔料と、当該顔料を布帛製品Wに固定する第1のバインダーと、を含有しており、機能性インクは、機能性剤を布帛製品Wに固定し且つ第1のバインダーと架橋する第2のバインダーを含有している、ようにすることで、有色インクの堅牢性を向上できる。
(変形例13)
上述の実施形態において、機能性インクの印刷と着色インクの印刷との間に、布帛製品Wの印刷部分の乾燥処理を行ってもよい。例えば、乾燥処理は、風乾器などの乾燥機により行うことができる。
(変形例14)
印刷時の着色インクの滲みを防止する剤(例えば、変形例11のフィックス剤)が機能性インクに配合されている場合、機能性インクの印刷と着色インクの印刷との間に、布帛製品Wの印刷部分の乾燥処理を行わなくてもよい。このため、変形例11と変形例5を組み合わせた場合、キャリッジの走査の往路と復路で機能性インクの印刷と着色インクの印刷とが前後することになっても、問題ないので、この変形例の組み合わせでは、効率的に印刷を行うことができる。
(実施例)
以下の抗菌剤(0.5重量%)とバインダー(1.4重量%)とを配合した機能性インクを、インクジェットプリンタ(GP−604、ミマキエンジニアリング製)で、綿織物(30×42cm)に、該織物の重量に対する抗菌剤の割合が0.35%、バインダーの割合が1%となるように印刷した。各サンプルについて、大腸菌を指標にJIS L1902:2015に従い、抗菌活性(印刷直後の綿織物の抗菌性)及び抗菌持続性(10回洗濯した後の綿織物の抗菌性)を調べた。洗濯は、JIS L0217の洗い方103に規定されているJIS C9606の規格に該当する家庭洗濯機を使用して行った。洗濯液は、40±5℃の水30Lに、JAFET標準配合洗剤40mLを添加して調整した。一回の洗濯では、この洗濯液に、浴比が1:30となるようにサンプルと負荷布(JIS L0803の3号)を入れ、洗い5分、すすぎ2分を2回行った。
(抗菌剤)
・SS−5(サンギ株式会社製、アミノ酸銀イオン抗菌剤)
・Lunar Silver(抗菌化研株式会社製、銀錯体水溶液抗菌剤)
(バインダー)
・タケラックWS−5000(三井化学製、自己架橋型ウレタン)
・M6760(日本合成化学製、自己架橋型アクリル系樹脂)
・サイマックUS−450(東亞合成製、アクリル系シランカップリング剤)
・サイマックUS−480(東亞合成製、アクリル系シランカップリング剤)
・JSR−0568(JSR製、スチレン−ブタジエンゴム)
・ナノレットT−1050(ヤスハラケミカル製、テルペン系樹脂)
抗菌活性及び抗菌持続性は、その値が2.2以上で、抗菌性があると判断できる。表1の抗菌剤及びバインダーの組み合わせを含む機能性インクは、本発明の機能性インクとして好適に使用できる。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。すなわち、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、この発明の範囲内とみなされる。
1 インクジェット印刷システム
2 筐体
3 搬送入口
4 搬送出口
10 搬送機構
11 テーブル
12 駆動機構
20 インク貯蔵部
20C、20M、20Y、20K、20F インクカートリッジ
21 インク供給機構
22 インクカートリッジ取付部
30 機能性インク吐出用プリントヘッド
31 駆動機構
32 キャリッジ
33 ガイドレール
40 着色インク吐出用プリントヘッド
41 駆動機構
42 キャリッジ
43 ガイドレール
50 入力部
60 表示部
70 通信部
80 記憶部
90 制御部
91 ROM
92 RAM
93 CPU

Claims (8)

  1. 機能性剤を含有する機能性インクを、メディアの第1の部分と第2の部分とに、インクジェット方式で、前記第2の部分よりも前記第1の部分に多くの前記機能性剤を付与するように吐出する機能性インク吐出工程を備える、
    機能性剤が付与された物品の製造方法。
  2. 前記機能性インク吐出工程では、前記第2の部分よりも前記第1の部分に厚く前記機能性インクが塗布される、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記機能性インク吐出工程では、前記第1の部分に前記機能性インクとして第1の機能性インクが、前記第2の部分に前記機能性インクとして第2の機能性インクが吐出され、
    前記第1の機能性インクは、前記第2の機能性インクよりも高い濃度で前記機能性剤を含む、
    請求項1に記載の製造方法。
  4. 有色インクを前記メディアにインクジェット方式で吐出する有色インク吐出工程をさらに備える、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記機能性インク吐出工程と前記有色インク吐出工程との間に前記メディアを乾燥させる工程を含まない、
    請求項4に記載の製造方法。
  6. 前記有色インクは、染料を含有しており、
    前記機能性インクは、前記染料を前記メディアに定着するフィックス剤を含有している、
    請求項4又は5に記載の製造方法。
  7. 前記有色インクは、顔料と、前記顔料を前記メディアに固定する第1のバインダーと、を含有しており、
    前記機能性インクは、前記機能性剤を前記メディアに固定し且つ前記第1のバインダーと架橋する第2のバインダーを含有している、
    請求項4又は5に記載の製造方法。
  8. 機能性剤を含有する機能性インクを、メディアの第1の部分と第2の部分とに、インクジェット方式で、吐出するプリントヘッドと、
    前記プリントヘッドを制御し、前記第2の部分よりも前記第1の部分に多くの前記機能性剤を付与する制御部と、を備える、
    インクジェット印刷システム。
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