JP2019017307A - シュー生地用ミックス、シュー生地、及びシュー皮の製造方法 - Google Patents

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【課題】澱粉を主成分として含んでいても、良好な形状のシュー皮を製造することができるシュー生地用ミックス、シュー生地、及びシュー皮の製造方法を提供する。【解決手段】澱粉を主成分として含むシュー生地用ミックスであって、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とするシュー生地用ミックス、澱粉を主成分とする粉粒状材料、卵、油脂、及び水を含むシュー生地であって、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とするシュー生地、並びに前記シュー生地を焼成することを特徴とするシュー皮の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、シュー皮の製造に用いるシュー生地用ミックス、及びシュー生地に関し、特に澱粉を主成分として含んでいても、良好な形状のシュー皮を製造することができるシュー生地用ミックス、シュー生地、及びそれらを用いるシュー皮の製造方法に関する。
一般に、シュークリーム、エクレア、クロカンブッシュ等に用いられるシュー皮の製造は、以下のように行なわれる。すなわち、水及び油脂を混合し、沸騰させたものと、小麦粉等を含む粉粒状材料(本発明において、「シュー生地用ミックス」と称する)をよく混合して糊化させ、さらに卵を徐々に加えて混合し、適当な硬さのシュー生地を調製する。次いで、シュー生地を天板上に搾り出してオーブンで焼成する。これにより、生地が水蒸気により膨化し、その状態で焼き固まり、内部が空洞のシュー皮が製造される。
近年、種々の特徴を有するシュー皮が開発されている。例えば、特許文献1では、タピオカ澱粉を含む澱粉粉体、酸性剤、卵白、油脂、水分を必須成分として、シュー生地を調整し、オーブンで焼成してなることを特徴とする白色シューパフによって、焼成時には小麦粉を主体とする従来品と同様に膨張し、かつ焼き色が少ない白色シューパフが得られることが開示されている。また、特許文献2では、もちもちした食感を有するシューパフ用のシュー生地であって、前記シュー生地に使用する粉体100重量部中に、もち米粉5〜30重量%とタピオカ加工澱粉30〜95重量%を含むことを特徴とするシュー生地によって、もちもちした食感でかつ大きな空洞を備えるシューパフ用のシュー生地及びもちもちした食感のシューパフが得られることが開示されている。
特開2012−223182号公報 特開2013−123382号公報
一方、シュー皮の形状は、製造時の作業性、及び良好な外観との関係で、底面は平らで安定しており、上部は十分に膨化したバランスの良い形状が好ましい。しかしながら、特許文献1及び2のように澱粉を主成分として含むシュー生地を用いた場合、シュー皮の上部が十分に膨化しなかったり、逆にシュー皮の底面まで丸く膨らんで、転がり易く不安定な形状になったりして形状不良になる場合がある。
したがって、本発明の目的は、澱粉を主成分として含んでいても、上部は十分に膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を製造することができるシュー生地用ミックス、シュー生地、及びそれらを用いるシュー皮の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、シュー生地用ミックスに用いる澱粉の種類を鋭意検討した結果、特定の澱粉を組合せて用いることで上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、上記目的は、澱粉を主成分として含むシュー生地用ミックスであって、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とするシュー生地用ミックス、並びに澱粉を主成分とする粉粒状材料、卵、油脂、及び水を含むシュー生地であって、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とするシュー生地によって達成される。なお、本発明において、「粉粒状材料」とは、粉状、及び/又は比較的粒子の細かい粒状の材料を意味する。また、「澱粉を主成分として含む」、又は「澱粉を主成分とする」とは、シュー生地用ミックス、又は粉粒状材料中の澱粉の含有率が、前記シュー生地用ミックス、又は粉粒状材料の総質量に基づいて、50質量%より多いことを意味する。本発明においては、シュー生地用ミックス、又は粉粒状材料における、澱粉の含有率が多い程、本発明の効果が得られるので、澱粉の含有率は70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。
本発明により、澱粉を主成分として含んでいても、上部は十分に膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を提供することができる。
[シュー生地用ミックス]
本発明のシュー生地用ミックスは、澱粉を主成分として含み、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とする。従来技術において、澱粉を主成分として含むシュー生地用ミックスを用いてシュー皮を製造する場合、上述の通り、シュー皮の上部が十分に膨化しなかったり、逆にシュー皮の底面まで丸く膨らんで、転がり易く不安定な形状になったりして形状不良になる場合がある。本発明においては、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、これらの澱粉の合計の含有率が、上記の範囲とすることで、上部は十分に膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を製造することができる。後述する実施例に示す通り、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、上記範囲の下限未満の場合は、シュー皮の上部の膨化が弱く、縦横のバランスが悪い形状のシュー皮になる。また、澱粉としてタピオカ澱粉のみを用いると、シュー皮の上部の膨化は良好であるが、底面まで丸く膨らんでしまい、転がり易く不安定な形状のシュー皮になる。さらに、澱粉として小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉のみを用いると、シュー皮の底面の安定性は良好であるが、上部の膨化が悪く、縦横のバランスが悪い形状のシュー皮になる。前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率は、好ましくは75質量%以上であり、より好ましくは80質量%以上である。
本発明のシュー生地用ミックスにおいて、前記澱粉は、前記澱粉の総質量に基づいて、タピオカ澱粉を、好ましくは50〜80質量%、より好ましくは55〜75質量%、並びに小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは25〜45質量%含有する。これにより、さらに上部が良く膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を製造することができる。
本発明において、澱粉は、植物から抽出した澱粉、及びこれらに物理的又は化学的加工を施した加工澱粉を意味し、例えば、タピオカ澱粉、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉等の澱粉、及びそれらの澱粉を原料として、物理的又は化学的に加工を施した加工澱粉が挙げられる。加工澱粉としては、どのような種類の加工澱粉でもよく、例えば、アルファー化澱粉;湿熱処理澱粉;酸化澱粉;酸処理澱粉;酢酸澱粉(アセチル化澱粉)等のエステル化澱粉;リン酸化澱粉;ヒドロキシプロピル澱粉等のエーテル化澱粉;リン酸架橋澱粉、アジピン酸架橋澱粉等の架橋澱粉;アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉等の複数の加工を組み合わせた加工澱粉、油脂加工澱粉、酵素処理澱粉等が挙げられる。したがって、本発明において、タピオカ澱粉は、キャッサバから得られるタピオカ澱粉、及びこれに上述のような物理的又は化学的加工を施した加工タピオカ澱粉を意味し、その種類に特に制限はない。また、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉は、小麦及び/又は馬鈴薯から得られる小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉、並びにこれらに上述のような物理的又は化学的加工を施した加工小麦澱粉及び/又は加工馬鈴薯澱粉を意味し、その種類に特に制限はない。本発明において、澱粉は、上記の含有率の範囲でタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含有していれば、その他の澱粉を適宜含有していてもよい。澱粉は、市販の澱粉等を適宜使用することができる。
本発明のシュー生地用ミックスは、前記澱粉の他、本発明の効果を損なわない限り、一般に、シュー生地用ミックスに配合されるその他の材料を適宜含有させることができる。その他の材料としては、小麦粉、米粉、大麦粉、大豆粉、そば粉、ライ麦粉、ホワイトソルガム粉、トウモロコシ粉等の穀粉類;ぶどう糖、砂糖、麦芽糖、トレハロース、オリゴ糖、デキストリン、糖アルコール等の澱粉以外の糖質、食塩等の調味料;色素、香料、香辛料、乳化剤、増粘剤等の粉粒状材料が挙げられる。
[シュー生地]
本発明のシュー生地は、澱粉を主成分とする粉粒状材料、卵、油脂、及び水を含むシュー生地であって、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とする。上述の本発明のシュー生地用ミックスの説明の通り、シュー生地に含まれる澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、これらの澱粉の合計の含有率が、上記の範囲とすることで、澱粉を主成分として含んでいても、上部は十分に膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を製造することができる。前記澱粉の好ましい態様は、本発明のシュー生地用ミックスの場合と同様である。したがって、本発明のシュー生地において、前記澱粉は、前記澱粉の総質量に基づいて、タピオカ澱粉を、好ましくは50〜80質量%、より好ましくは55〜75質量%、並びに小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を、好ましくは20〜50質量%、より好ましくは25〜45質量%含有する。
本発明のシュー生地において、前記卵は、特に制限はなく、全卵、卵白、卵黄をそれぞれ単独、又は複数混合して使用することができる。また、油脂は、特に制限はなく、バター、マーガリン、ファットスプレッド、ショートニング、液状油等の油脂を単独、又は複数混合して使用することができる。
本発明において、シュー生地は、一般的なシュー生地の製造方法と同様に調製することができる。例えば、水及び油脂を混合し、沸騰させたものと、前記澱粉を含む粉粒状材料をよく混合して澱粉を糊化させる。その混合物に、卵を徐々に加えて混合し、適当な硬さのシュー生地を調製することができる。本発明において、シュー生地における水の含有量は、前記粉粒状材料100質量部に対して、50〜80質量部が好ましく、55〜75質量部がより好ましく、60〜70質量部がさらに好ましい。また、シュー生地における油脂の含有量は、前記粉粒状材料100質量部に対して、45〜75質量部が好ましく、50〜70質量部がより好ましく、55〜65質量部がさらに好ましい。水と油脂の割合は、特許文献1、2のように、従来、澱粉を比較的多く含有するシュー生地の場合、水よりも油脂を多く含有するが、本発明のシュー生地の場合、油脂よりも水を多く含有することが好ましい。前記澱粉を含む粉粒状材料は、前記各澱粉、及び本発明のシュー生地用ミックスの説明において記載したその他の材料を、それぞれ別々に混合して用いてもよく、一部又は全部を予め混合したミックスを用いても良い。容易に調製できる点で、本発明のシュー生地用ミックスを用いることが好ましい。したがって、本発明のシュー生地は、本発明のシュー生地用ミックスを含むことが好ましい。
本発明のシュー生地は、糖類及び/又は糖アルコールを含有することが好ましい。これにより、さらに上部が良く膨化し、バランスが良く好ましい形状のシュー皮を製造することができる。糖類及び/又は糖アルコールの含有量は、本発明の効果を損なわない限り特に制限はない。糖類及び/又は糖アルコールの含有量は、前記澱粉100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、1〜8質量部がより好ましく、3〜6質量%がさらに好ましい。糖類及び/又は糖アルコールとしては、特に制限はないが、焼成時の着色等を抑制したい場合には、トレハロース、及び糖アルコールが好ましく、特にトレハロースが好ましい。本発明のシュー生地に糖類及び/又は糖アルコールを配合する場合、糖類及び/又は糖アルコールを十分に溶解させるため、水及び油脂を混合し、沸騰させたものに、糖類及び/又は糖アルコールを溶解した後、前記澱粉を含む粉粒状材料と混合することが好ましい。
本発明のシュー生地は、前記澱粉、卵、油脂、水、並びに糖類及び/又は糖アルコールの他、本発明の効果を損なわない限り、一般に、シュー生地に配合されるその他の材料を適宜含有させることができる。その他の材料としては、本発明のシュー生地用ミックスの説明において記載したその他の材料の他、ベーキングパウダー等の膨張剤;生クリーム、濃縮乳、牛乳、発酵乳等の乳製品;大豆たん白、卵たん白、乳たん白等のたん白素材;その他、アルコール類、液状調味料、液状添加剤等が挙げられる。シュー生地の調製方法から分かるように、澱粉を含む粉粒状材料は、最初に水及び油脂を混合し、沸騰させたものと混合されるので、100℃程度の高温に曝される。したがって、その段階では、あまり高温に曝させたくない膨張剤等は、澱粉を含む粉粒状材料とは別に、その後の卵を混合する工程以降に添加することが好ましい。
[シュー皮の製造方法]
本発明のシュー皮の製造方法は、本発明のシュー生地を焼成することを特徴とする。本発明のシュー皮の製造方法は、本発明のシュー生地を用いる以外は、常法に従って行なうことができる。例えば、本発明のシュー生地の適当量を天板上に搾り出してオーブンで焼成する。本発明のシュー皮の製造方法は、本発明のシュー生地を用いているので、上述の通り、澱粉を主成分として含んでいても、上部は十分に膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を製造することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
1.シュー生地用ミックスの調製
表1に示した配合で各材料を混合して、各シュー生地用ミックスを調製した。
2.シュー生地の調製
表1に示した配合で各シュー生地を以下の通り調製した。
(1)水及び油脂、並びに配合する場合は糖類を加熱し、沸騰させる。
(2)混合機にシュー生地用ミックスを投入し、その混合機に(1)で沸騰させた液を投入し、よく混合して澱粉を糊化する。
(3)(2)で得られた糊化物に全卵(85g前後)を数回に分けて投入し、捏ね上げてシュー生地を調製する。なお、全卵の量は、各試験区間の生地物性を合わせるように調整する。
3.シュー皮の製造
上記2.で得られたシュー生地を絞り袋に入れ、天板に30g/1個(直径約6cm)で、間隔を開けて搾り出した。霧吹きで生地に水を吹きかけた後、天板をオーブンに入れ、190℃で20分間、次いで170℃で15分間焼成した。
4.シュー皮の評価
上記3.で得られた各シュー皮について、以下の評価基準で外観評価を行なった。評価結果は、10名のパネラーによる評価点の平均値を求めた。評価結果を表1に示す。
(1)膨化性
5:よく膨化しており、非常に良好である
4:膨化しており、良好である
3:やや膨化しており、許容範囲である
2:あまり膨化しておらず、悪い
1:ほとんど膨化しておらず、非常に悪い
(2)底面の安定性
5:焼成後のシュー皮が全く転がらず、非常に安定している
4:焼成後のシュー皮がほとんど転がらず、安定している
3:焼成後のシュー皮がやや転がり易いが、許容範囲である
2:焼成後のシュー皮が転がり易く、不安定である
1:焼成後のシュー皮が非常に転がり易く、非常に不安定である
(3)形状の好ましさ
5:シュー皮の縦横のバランスが非常に良く、非常に好ましい
4:シュー皮の縦横のバランスが良く、好ましい
3:シュー皮の形状として、許容範囲である
2:シュー皮の縦横のバランスがやや悪く、あまり好ましくない
1:シュー皮の縦横のバランスが悪く、好ましくない
Figure 2019017307
表1に示した通り、澱粉を主成分として含むシュー生地用ミックスにおいて、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%である、実施例1〜12のシュー生地用ミックスを用いてシュー生地を調製し、そのシュー生地を焼成して製造したシュー皮は、上部は良好な膨化性を示し、且つ底面は平らで転がり難く、安定な形状であった。一方、澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が60質量%の比較例1では、上部の膨化性が悪く、縦横のバランスが悪い形状のシュー皮であった。また、澱粉としてタピオカ澱粉のみを用いた比較例2では、上部の膨化は良好であったが、底面まで丸く膨らんでしまい、転がり易く不安定な形状のシュー皮であり、澱粉として小麦澱粉のみを用いた比較例3では、底面の安定性は良好であったが、上部の膨化性が悪く、いずれの場合も縦横のバランスが悪い形状のシュー皮であった。したがって、上記の外観形状が良好なシュー皮を製造するためには、シュー生地用ミックスの澱粉中に、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の両方を含み、両者の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることが必須であることが示唆された。
さらに、実施例1と比較して、実施例2〜12におけるシュー皮の膨化性が良好なことから、前記澱粉は、前記澱粉の総質量に基づいて、タピオカ澱粉を50〜80質量%含有することが好ましいことが示唆された。また、実施例2と比較して、実施例1及び実施例3〜12でのシュー皮の底面の安定性が高いことから、前記澱粉は、前記澱粉の総質量に基づいて、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を20〜50質量%含有することが好ましいことが示唆された。
さらに、シュー生地に糖類を配合した実施例12では、糖類を含まない実施例6と比較して、上部が良く膨化し、バランスのよい形状のシュー皮であった。したがって、前記シュー生地は、さらに糖類を含むことが好ましいことが示唆された。
以上の結果から、本発明のシュー生地用ミックス、及びシュー生地によって、澱粉を主成分として含んでいても、上部は十分に膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を製造することができる。
なお、本発明は上記の実施の形態の構成及び実施例に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々変形が可能である。
本発明により、澱粉を主成分として含んでいても、上部は十分に膨化し、且つ底面は平らで転がり難い、バランスの良い形状のシュー皮を提供することができる。

Claims (7)

  1. 澱粉を主成分として含むシュー生地用ミックスであって、
    前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とするシュー生地用ミックス。
  2. 前記澱粉が、前記澱粉の総質量に基づいて、タピオカ澱粉を50〜80質量%、並びに小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を20〜50質量%含有する請求項1に記載のシュー生地用ミックス。
  3. 澱粉を主成分とする粉粒状材料、卵、油脂、及び水を含むシュー生地であって、前記澱粉が、タピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を含み、前記澱粉中のタピオカ澱粉と、小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉の合計の含有率が、前記澱粉の総質量に基づいて70〜100質量%であることを特徴とするシュー生地。
  4. 前記澱粉が、前記澱粉の総質量に基づいて、タピオカ澱粉を50〜80質量%、並びに小麦澱粉及び/又は馬鈴薯澱粉を20〜50質量%含有する請求項3に記載のシュー生地。
  5. 糖類及び/又は糖アルコールを含有する請求項3又は4に記載のシュー生地。
  6. 請求項1又は2に記載のシュー生地用ミックスを含むシュー生地。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項に記載のシュー生地を焼成することを特徴とするシュー皮の製造方法。
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