JP2019017293A - 容器詰めコーヒー飲料、コーヒー感改善剤、及びコーヒー感を改善する方法 - Google Patents

容器詰めコーヒー飲料、コーヒー感改善剤、及びコーヒー感を改善する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カフェインレスでありながら、コーヒー感に優れた容器詰めコーヒー飲料、並びに優れたコーヒー感を付与できるコーヒー感改善剤、及びコーヒー感を改善する方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、カフェインレスのコーヒー豆抽出液と、カフェインレスのコーヒー豆粉末と、を含有する容器詰めコーヒー飲料である。コーヒー豆粉末は、5μm以上100μm以下のメジアン径を有することが好ましい。また、コーヒー豆粉末は0.05質量%以上1.00質量%以下の量で含まれることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、カフェインレスのコーヒー豆抽出液を含有する容器詰めコーヒー飲料、カフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感改善剤、及びカフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感を改善する方法に関する。
近年、コーヒー豆本来の味を強調したコーヒー飲料が数多く製造販売され、多数の愛好者を獲得している。しかしながら、コーヒー中に含まれるカフェインは中枢神経系統や心臓を刺激したりするので、これらの刺激への感受性が強い人等はコーヒーを摂取し難い。また、カフェインは、妊婦、子供、及び健康志向の高い人からは忌避される傾向がある。そのため、カフェインを除去したカフェインレスコーヒーについて多数の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−174746号公報 特開2015−164402号公報
しかしながら、従来のカフェインレスコーヒー飲料は、カフェインを除去する処理工程で、コーヒー本来の呈未(以下、「コーヒー感」という。)が損なわれやすいという問題があり、マイルドさを味の特徴とせざるを得なかった。
このように、従来のカフェインレスコーヒー飲料は、カフェインを摂取せずともコーヒー感を楽しむという点では、満足できるものではない。
ところで、特許文献2には、コーヒー豆粉末を含有する容器詰めのコーヒー飲料が記載されている。しかしながら、特許文献2に記載されるコーヒー飲料中のコーヒー豆粉末は、カフェインが除去されておらず、麦芽抽出物との組み合わせにより焙煎香の保存安定性を向上させているものであり、カフェインレスで不足するコーヒー感を補うことは開示されていない。
本発明は、カフェインレスでありながら、コーヒー感に優れた容器詰めコーヒー飲料、並びに優れたコーヒー感を付与できるコーヒー感改善剤、及びコーヒー感を改善する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、カフェインを除去する処理工程によって喪失されるコーヒー感をカフェインレスのコーヒー豆粉末によって補強できるという、カフェインを含有するコーヒー豆粉末からは予想できない作用効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
(1)本発明は、カフェインレスのコーヒー豆抽出液と、カフェインレスのコーヒー豆粉末と、を含有する容器詰めコーヒー飲料である。
(2)本発明は、前記コーヒー豆粉末は5μm以上100μm以下のメジアン径を有する(1)記載の容器詰めコーヒー飲料である。
(3)本発明は、前記コーヒー豆粉末は0.05質量%以上1.00質量%以下の量で含まれる(1)又は(2)記載の容器詰めコーヒー飲料である。
(4)本発明は、カフェインレスのコーヒー豆粉末からなる、カフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感改善剤である。
(5)本発明は、カフェインレスのコーヒー豆粉末をカフェインレスのコーヒー豆抽出液に含めることで、前記コーヒー豆抽出液のコーヒー感を改善する方法である。
本発明によれば、カフェインレスでありながら、コーヒー感に優れた容器詰めコーヒー飲料、並びに優れたコーヒー感を付与できるコーヒー感改善剤、及びコーヒー感を改善する方法を提供できる。
実施例1及び比較例1の評価結果を示す特性図である。 実施例2及び比較例2の評価結果を示す特性図である。
<容器詰めコーヒー飲料>
本実施形態に係る容器詰めコーヒー飲料は、カフェインレスのコーヒー豆抽出液と、カフェインレスのコーヒー豆粉末と、を含有する。
本明細書において、コーヒー飲料とはコーヒー豆から抽出又は溶出した成分(コーヒー分)を原料とする飲料及びこれにその他の成分が加えられている飲料をいう。本実施形態に係るコーヒー飲料の具体的な製品としては、1977年に制定された「コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約」において規定されるコーヒー、コーヒー飲料、又はコーヒー入り清涼飲料等に分類される製品が挙げられる。なお、「飲用乳の表示に関する公正競争規約」によれば、重量百分率で乳固形分3.0%以上の成分を含有するものについては「乳飲料」として扱われる。このような乳飲料として扱われる飲料もコーヒー分を含有する限り、本明細書でいうところのコーヒー飲料に含まれる。
また、本明細書において、カフェインレスとは、カフェインを90%以上除去した(以下、「脱カフェイン処理」ということがある。)コーヒー豆から抽出又は溶出したコーヒー分のみを使用したものをいう。
本実施形態に係るコーヒー飲料は、カフェインレスのコーヒー豆抽出液と、カフェインレスのコーヒー豆粉末とを含有することから、コーヒー飲料を摂取した場合にコーヒー豆粉末の物理的ざらつき感が舌にボディー感を与える。このボディー感によって、カフェインレスで不足するコーヒー感が補強されるものと考えられる。また、このカフェインレスのコーヒー豆粉末に含まれる非水溶性成分のうちの苦味成分がボディー感を与え、このボディー感が総合的な官能性(おいしさ)を向上させることができると考えられる。カフェインが除去されていないコーヒー豆粉末を含ませることによりコーヒー豆特有の焙煎香を付与するコーヒー飲料が提案されている(特許文献2参照)が、カフェインレスのコーヒー豆抽出液に、カフェインレスのコーヒー豆粉末を含ませることによって、カフェインレスで不足するコーヒー感を補うことができたのは、容易に予測できない作用である。
これまでブラックコーヒーの愛飲者にとっては、カフェインレスのブラックコーヒーは、特にボディー感及びコーヒー感が不足していると評価されやすかったが、上述したように、カフェインレスのコーヒー豆粉末を含むことにより、ボディー感及びコーヒー感の不足を補うことができ、そのメリットは大きい。また、ミルク入りコーヒーにおいては、ミルクを含むことによってブラックコーヒーよりもコーヒー感が弱くなりがちであるが、上述したように、カフェインレスのコーヒー豆粉末を含むことにより、ブラックコーヒーと同様のコーヒー感を得ることができ、そのメリットは大きい。
以下、本実施形態に係るコーヒー飲料について、その構成を具体的に説明する。
[コーヒー豆抽出液]
コーヒー豆抽出液は、カフェインレスであり、コーヒー豆に由来するコーヒー分を含む。カフェインレスのコーヒー豆抽出液は、脱カフェイン処理が施されたコーヒー豆から抽出又は溶出された液であってもよく、その濃縮物(コーヒーエキス)であってもよく、インスタントコーヒー等を組み合わせて使用してもよい。ここで、使用するコーヒー豆は、特に限定されるものではなく、生豆であっても焙煎豆であってもよい。さらに、使用するコーヒー豆の産地や品種についても、特に限定されるものではなく、例えば、産地としては、メキシコ、グアテマラ、ブルーマウンテン、クリスタルマウンテン、コスタリカ、コロンビア、ベネズエラ、ブラジル・サントス、ハワイ・コナ、モカ、ケニア、キリマンジャロ、マンデリン等が挙げられる。品種としては、アラビカ種、ロブスタ種等が挙げられる。
(脱カフェイン処理)
脱カフェイン処理は、超臨界流体の状態にした二酸化炭素等でカフェインを抽出する超臨界流体抽出や、水、エチルアセテート、ジクロロメタン等の溶媒によりカフェインを選択的に抽出する溶媒抽出等が挙げられる。また、育種技術及び遺伝子組換え技術等により、収穫されるコーヒー生豆のカフェイン含有量を低減する処理であってもよい。
カフェインレスのコーヒー豆抽出液中のカフェインの含有量は、3mg/mL以下、2mg/mL以下、1mg/mL以下であってもよく、0mg/mL(測定不能)であってもよい。カフェイン含有量は、高速液体クロマトグラフィ法(HPLC法)によって測定する。
[コーヒー豆粉末]
コーヒー豆粉末は、脱カフェイン処理が施されたコーヒー豆の粉砕物である。脱カフェイン処理は、[コーヒー豆抽出液]で説明した処理と同様の処理を採用することができる。ここで、使用するコーヒー豆は、特に限定されるものではなく、生豆であっても焙煎豆であってもよいが、ボディー感やコーヒーの香りを付与する点から、焙煎豆であることが好ましく、コーヒー豆抽出液で用いられるコーヒー豆と同じであっても、異なっていてもよい。
(粉砕)
粉砕は、メジアン径で1mm以下に粗粉砕した後、微粉砕することが好ましい。微粉砕をする前に、予め粗粉砕することにより、一層効率よく短時間に微粉砕することができ、コーヒーの香りの飛散を最小限に抑えることができる。また、粒度分布を狭くできるという利点もある。粗粉砕は、メジアン径で約1mm以下、好ましくは0.5mm以下になるように粉砕するが、その方法は特に制限されない。例えば、ロール式ミル、ボール式ミル、石臼式ミル等、種々の形式の粉砕機を使用することができる。微粉砕の方法も特に制限されず、ロール式粉砕機、バーハンマー式やピンハンマー式等の衝撃式粉砕機、気流式粉砕機等、種々の形式の粉砕機を使用することができるが、ロール式粉砕機が好ましく用いられる。
微粉砕されたコーヒー豆粉末のメジアン径は、好ましくは5μm以上100μm以下、より好ましくは10μm以上80μm以下、特に好ましくは20μm以上50μm以下である。上記範囲のメジアン径となるコーヒー豆粉末は、その物理的なざらつき感が舌にボディー感を与え、このボディー感によってカフェインレスで不足するコーヒー感を補強する。
コーヒー豆粉末のメジアン径が過小である場合は、舌に与えるざらつき感が不足し、コーヒー感が不足する傾向がある。コーヒー豆粉末のメジアン径が過大である場合は、舌に与える違和感がボディー感に勝り、総合的な官能性に劣る傾向がある。また、コーヒー豆粉末のメジアン径が過大である場合は、コーヒー飲料中のコーヒー豆粉末の沈降速度が速くなるため、容器からコーヒー飲料を摂取しようとしても舌に豆粉末を届けにくくなる。さらに、コーヒー飲料が透明容器に容器詰めされる場合には、沈殿物によって外観を損ねやすい。
ここで、メジアン径とは、粒度分布を有する粒子群の粒度を表す指標として一般的に用いられる指標であり、体積基準での存在比率の分布の中央値に対応する粒子径である。コーヒー豆粉末のメジアン径は、コーヒー飲料の不溶性固形分を回収し、これを従来公知のレーザー回折散乱法又は動的粒子散乱法などの散乱光分析により測定することができる。具体的には、以下のようにして測定する。まず、コーヒー飲料を3000rpm、10分の条件で遠心分離し、上清を取り除き、沈殿物を回収する。得られた沈殿物を孔径5μmのろ紙で減圧濾過し、これを回収・乾燥させて羽根型撹拌機にて分散させて粉末を得る。そして、レーザー回折式粒子径分布測定装置(島津製作所社製、SALD−3100)により、この粉末に赤色半導体レーザーを用いた光源を照射し、回折・散乱パターンにて粒度分布を測定することで、メジアン径を算出する。
また、カフェインレスのコーヒー豆粉末は、コーヒー飲料100質量%に対して、好ましくは0.05質量%以上1.00質量%以下、より好ましくは0.1質量%以上0.8質量%以下、特に好ましくは0.2質量%以上0.6質量%以下含まれる。カフェインレスのコーヒー豆粉末が上記範囲で含まれることにより、その物理的なざらつき感が舌にボディー感を与え、このボディー感によりカフェインレスで不足するコーヒー感が補強される。また、このカフェインレスのコーヒー豆粉末に含まれる非水溶性成分のうちの苦味成分がボディー感を与え、このボディー感が総合的な官能性を向上させることができると考えられる。
カフェインレスのコーヒー豆粉末の含有量が過小である場合には、舌に与えるざらつき感が不足し、コーヒー感が不足する傾向がある。カフェインレスのコーヒー豆粉末の含有量が過大である場合は、舌に与える違和感がボディー感に勝り、総合的な官能性に劣る傾向がある。また、カフェインレスのコーヒー豆粉末の含有量が過大であると、コーヒー飲料が透明容器に容器詰めされる場合には、沈殿物によって外観を損ねやすい。
ここで、コーヒー豆粉末の含有量は、コーヒー飲料の不溶性固形分を測定することで算出することができる。具体的には、コーヒー飲料を3000rpm、10分の条件で遠心分離し、上清を取り除き、沈殿物を回収する。そして得られた沈殿物を孔径5μmのろ紙で減圧濾過し、これを回収、乾燥させて重量を測定することにより、不溶性固形分(コーヒー豆粉末)の含有量を算出する。
(焙煎)
コーヒー豆抽出液及びコーヒー豆粉末に用いられるコーヒー豆の焙煎の方法や程度は特に限定されない。焙煎方法としては、直火式、熱風式、半熱風式、炭火式、遠赤外線式、マイクロ波式、過熱水蒸気式等の方法で、水平(横)ドラム型、垂直(縦)ドラム型、垂直回転ボール型、流動床型、加圧型等の装置を用い、コーヒー豆の種別に対応して、所定の目的に応じた焙煎度に仕上げればよい。焙煎の条件は、所望する焙煎度合いに応じて適宜変更することができる。例えば焙煎機内部の温度プロファイルや焙煎時間等を調整することによって、焙煎豆の焙煎度合いを制御することが可能である。本実施形態においては、例えば浅煎り、中煎り、及び深煎りのいずれかの焙煎度合いに焙煎された焙煎コーヒー豆を作製することができる。
[その他の成分]
本実施形態に係るコーヒー飲料は、本願発明の技術的範囲を逸脱しない限りにおいて、乳由来成分、糖分の他、抗酸化剤、pH調整剤、乳化剤、香料、酵素等の添加物を添加することができる。
(乳由来成分)
乳由来成分とは、牛等の乳から得られ、乳糖(ラクトース)を含む成分をいう。乳由来成分としては、生乳、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、濃縮乳、脱脂乳、部分脱脂乳、練乳等を挙げることができ、例えばこれらのうち1種又は2種類以上を使用することができる。なお、乳由来成分含有液を調製するにあたっては、例えば、温水等にこれら乳化剤と乳由来成分とを加えて混合する等すればよい。
(糖分)
糖分としては、一般に食品に使用可能であるものであれば特に限定されないが、ショ糖、グルコース、フルクトース、キシロース、果糖ブドウ糖液、糖アルコール等が挙げられる。
(抗酸化剤)
抗酸化剤としては、アスコルビン酸又はその塩、エリソルビン酸又はその塩等が挙げられるが、このうちアスコルビン酸又はその塩等が特に好ましい。
(乳化剤)
乳化剤としては、公知の乳化剤を使用することが可能であり、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン類、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等一般的な乳化剤をいずれも本願発明の範囲を逸脱しない範囲で選択することができる。
(pH調整剤)
pH調整剤としては、公知のものを適宜選択できるが、劣化酸味の抑制に対しては、炭酸水素ナトリウム(重曹)が好ましい。重曹の添加量は、飲料液に対して、0.1〜0.15%程度が好ましい。
本実施形態に係るコーヒー飲料は、密閉容器に容器詰めされて提供される。
(密閉容器)
本実施形態に係るコーヒー飲料を収容する容器としては、飲料業界で公知の密封容器であれば、適宜選択して用いることができ、流通形態や消費者ニーズに応じて適宜決定することができる。その具体例としては、ガラス、プラスチック(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等)、紙、アルミ、スチール等の単体、又はこれらの複合材料又は積層材料からなる密封容器が挙げられる。殺菌処理への耐熱性や、加温販売等を考慮する必要がある場合には、缶(アルミニウム、スチール)、若しくは強化層や酸素吸収層等を有する強化型プラスチック容器を用いることが好ましい。
(殺菌)
本実施形態に係るコーヒー飲料の殺菌処理は、食品衛生法に定められた殺菌条件で行われる。殺菌方法としては、高温まで加熱して短時間殺菌した後、無菌条件下で殺菌処理された容器に充填する方法(UHT殺菌法)や、コーヒー飲料を容器に充填した後、レトルト処理を行うレトルト殺菌法が挙げられる。加熱殺菌の条件は、コーヒー飲料の特性や使用する容器に応じて適宜選択すればよいが、UHT殺菌法の場合、通常120〜150℃で1〜120秒間程度、好ましくは130〜145℃で30〜120秒間程度の条件であり、レトルト殺菌法の場合、通常110〜130℃で10〜30分程度、好ましくは120〜125℃で10〜20分間程度の条件である。
<カフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感改善剤>
本実施形態に係るカフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感改善剤は、カフェインレスのコーヒー豆粉末からなることを特徴とする。かかるコーヒー感改善剤は、カフェインレスのコーヒー豆粉末からなることにより、上述したように、カフェインレスのコーヒー豆抽出液がカフェインを含まなくても、コーヒー感に優れたコーヒー飲料を提供することができる。
<カフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感を改善する方法>
本実施形態に係るカフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感を改善する方法は、カフェインレスのコーヒー豆粉末をカフェインレスのコーヒー豆抽出液に含めることで、コーヒー豆抽出液のコーヒー感を改善することを特徴とする。かかるコーヒー感を改善する方法は、カフェインレスのコーヒー豆粉末をカフェインレスコーヒー豆抽出液に含めることにより、上述したように、コーヒー豆抽出液がカフェインを含まなくても、コーヒー感に優れたコーヒー飲料を提供することができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ドリップ抽出器を用い90℃で、抽出率25%となるようにカフェインレスの焙煎コーヒー豆からコーヒー豆由来の成分を抽出し、これを濾別することによりカフェインレスのコーヒー抽出液を得た。なお、コーヒー豆は、超臨界二酸化炭素抽出により、コーヒー豆中のカフェイン全量に対して97質量%以上のカフェインが除去されている。
また、カフェインレスの焙煎コーヒー豆をロール式粉砕機により粉砕し、カフェインレスのコーヒー豆粉末を得た。このコーヒー豆粉末のメジアン径は、島津製作所社製のレーザー回折式粒子径分布測定装置SALD−3100で測定したところ、50μmであった。
そして、得られたコーヒー抽出液に、カフェインレスのコーヒー豆粉末と、適宜pH調整剤等を混合し、カフェインレスのコーヒー豆粉末を0.3質量%の量で含むコーヒー調合液を得た。次に、このコーヒー調合液を、密閉容器である缶に充填・密封して、通常の条件でレトルト殺菌を行った。これにより、実施例1の容器詰めブラックコーヒー飲料を得た。
[比較例1]
カフェインレスのコーヒー豆粉末を混合しなかった点以外は、実施例1と同様の方法により、比較例1の容器詰めブラックコーヒー飲料を得た。
[実施例2]
得られたコーヒー抽出液に、実施例1で用いたカフェインレスのコーヒー豆粉末と、適宜グラニュー糖、牛乳、乳化剤、pH調整剤等を混合し、カフェインレスのコーヒー豆粉末を0.3質量%の量で含むコーヒー調合液を得た点以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2の容器詰め砂糖ミルク入りコーヒー飲料を得た。
[比較例2]
カフェインレスのコーヒー豆粉末を混合しなかった点以外は、実施例2と同様の方法により、比較例2の容器詰め砂糖ミルク入りコーヒー飲料を得た。
[評価]
各実施例及び各比較例に係るコーヒー飲料(開封直後)のそれぞれについて、熟練した6名のパネラーが試飲した。各パネラーは、試飲したコーヒー飲料それぞれについて、おいしさとコーヒー感とを以下の評価基準に従って1〜5点の5段階評価を実施した。各評価結果は、各パネラーによる評価点の平均点とした。その結果を図1及び図2に示す。
(おいしさの評価基準)
5点:とてもおいしい
4点:おいしい
3点:どちらかといえばおいしい
2点:どちらともいえない
1点:どちらかといえばおいしくない
(コーヒー感の評価基準)
5点:コーヒー感が強い
4点:コーヒー感がやや強い
3点:ちらともいえない
2点:コーヒー感がやや弱い
1点:コーヒー感が弱い
図1及び図2に示されるように、カフェインレスのコーヒー豆粉末を含む実施例1及び実施例2のコーヒー飲料は、カフェインレスのコーヒー豆粉末を含まない比較例1及び比較例2のコーヒー飲料に比べ、おいしさ、コーヒー感共に優れていることがわかる。このことから、カフェインレスのコーヒー豆抽出液でありながらも、カフェインレスのコーヒー豆粉末を含むことにより、カフェインレスで不足するおいしさ及びコーヒー感を補強できることがわかる。

Claims (5)

  1. カフェインレスのコーヒー豆抽出液と、カフェインレスのコーヒー豆粉末と、を含有する容器詰めコーヒー飲料。
  2. 前記コーヒー豆粉末は5μm以上100μm以下のメジアン径を有する請求項1記載の容器詰めコーヒー飲料。
  3. 前記コーヒー豆粉末は0.05質量%以上1.00質量%以下の量で含まれる請求項1又は2記載の容器詰めコーヒー飲料。
  4. カフェインレスのコーヒー豆粉末からなる、カフェインレスのコーヒー豆抽出液のコーヒー感改善剤。
  5. カフェインレスのコーヒー豆粉末をカフェインレスのコーヒー豆抽出液に含めることで、前記コーヒー豆抽出液のコーヒー感を改善する方法。
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