JP2019017286A - コンバイン - Google Patents
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Abstract
【課題】走行機体の前部に前処理部が昇降可能に支持された作業車両において、前処理部の上昇作動時に、前処理部が地面や畦に接触することを防止できるコンバインを提供することを課題としている。【解決手段】前処理部4と、アクチュエータ11と、該前処理部4の刈取駆動の有無の切換を行う切換手段37と、走行検出手段34と、制御部50と、操作具26とを備え、前記制御部50は、前記操作具26の操作が検出されない場合には、前記走行検出手段34によって検出される走行の有無に連動させて前処理部4の刈取駆動の有無を切換える連動制御を実行し、前記操作具26の操作が検出された場合には、走行の有無にかかわらず前処理部4を刈取駆動させる強制掻込制御を実行するように構成され、前記制御部50は、上記操作具26の操作が検出された場合には、前記アクチュエータ11による前処理部4の上昇を規制するように構成された。【選択図】図5
Description
本発明は、昇降作動する前処理部を備えたコンバインに関する。
走行機体の前側に昇降可能に設けられ且つ刈取駆動される前処理部と、該前処理部を昇降駆動させるアクチュエータと、走行機体の後進操作を検出する後進検出手段と、前記アクチュエータによって上記前処理部の昇降を制御する制御部とを備え、前記制御部は、後進操作が検出された場合に、前記前処理部を自動的に上昇作動させるように構成された特許文献1に記載のコンバインが従来公知であった。
上記文献では、前記制御部は、圃場端側まで作業走行をした後に、圃場端側でUターンする際に、前処理部を自動的に上昇作動させることによって、作業者の操作の手間を低減して圃場内での作業走行をよりスムーズに行うことができるものであるが、特に、圃場端側の畦際直前まで作業走行した場合に、上昇作動する前処理部の前端側が畦と接触し、前処理部の一部が破損する場合があり得るという課題があった。
本発明は、走行機体の前部に前処理部が昇降可能に支持された作業車両において、前処理部の上昇作動時に、前処理部が地面や畦に接触することを防止できるコンバインを提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は、第1に、走行機体3の前側に昇降可能に設けられ且つ刈取駆動される前処理部4と、該前処理部4を昇降駆動させるアクチュエータ11と、該前処理部4の刈取駆動の有無の切換を行う切換手段37と、前記走行機体3の走行を検出する走行検出手段34と、前記アクチュエータ11によって上記前処理部4の昇降を制御するとともに前記切換手段37によって、上記前処理部4の刈取駆動の有無を制御する制御部50と、操作具26とを備え、前記制御部50は、前記操作具26の操作が検出されない場合には、前記走行検出手段34によって検出される走行の有無に連動させて前処理部4の刈取駆動の有無を切換手段37によって切換える連動制御を実行し、前記操作具26の操作が検出された場合には、走行の有無にかかわらず前処理部4を切換手段37によって刈取駆動させる強制掻込制御を実行するように構成され、前記制御部50は、上記操作具26の操作が検出された場合には、前記アクチュエータ11による前処理部4の上昇を規制するように構成されたことを特徴としている。
第2に、走行機体3の前側に昇降可能に設けられ且つ刈取駆動される前処理部4と、該前処理部4を昇降駆動させるアクチュエータ11と、走行機体3が圃場内の端側に位置していることを検出する所定位置検出手段32と、前記アクチュエータ11によって上記前処理部4の昇降を制御する制御部50とを備え、前記制御部50は、上記所定位置検出手段32によって走行機体3が圃場内の端側に位置していることが検出された場合には、前記アクチュエータ11による前処理部4の上昇を規制するように構成されたことを特徴としている。
第3に、走行機体3の後進操作を検出する後進検出手段31を設け、前記制御部50は、後進操作が検出された場合に、前記前処理部4を自動的に上昇作動させる自動上昇制御が実行されるように構成され、前記制御部50は、自動上昇制御による前処理部4の上昇作動が規制されるように構成されたことを特徴としている。
前記制御部によれば、通常、畦際で実行される強制掻込制御を操作する前記操作具の操作が検出された場合には、前処理部の上昇作動を規制するように構成したことによって、作業者は前処理部が畦や障害物に接触することを回避することができるとともに、前記所定位置検出手段により走行機体が圃場の端側にいることが検出された場合には、前処理部の上昇作動を規制するように構成したことにより、畦際で前処理部が上昇作動して前処理部が畦に接触することを確実に防止することができる。これにより、上昇作動する前処理部が走行機体前方の障害物に接触する事態を効率的に防止できるため、安全性が向上する。また、前処理部の上昇作動の規制するために別途に専用の操作具を設ける必要がないため、コストも低く抑えることができる。
また、走行機体の後進操作を検出する後進検出手段を設け、前記制御部は、後進操作が検出された場合に、前記前処理部を自動的に上昇作動させる自動上昇制御が実行されるように構成され、前記制御部は、自動上昇制御による前処理部の上昇作動が、前記規制制御により規制されるように構成されたものによれば、畦際で前記自動上昇制御が実行されることにより前処理部が畦と接触することを確実に防止することができる。
図1は、本発明を適用した自脱式のコンバインの全体側面図であり、図2は、前処理部を示した要部側面図であり、図3は、制御部による自動上昇制御の実行条件を示したモデル図である。図示するコンバインでは、機体フレーム2が左右一対のクローラ式走行装置1,1によって支持された走行機体3と、該走行機体3の前方に昇降可能に支持されて圃場の穀稈の刈取作業を行う前処理部4とを備えている。
該走行機体3は、前処理部の後方右寄りに配置され且つ乗込んだオペレータが着座する座席6を有する操縦部7と、該操縦部7の後方斜め左側に配置され且つ前処理部4で刈取られた穀稈の脱穀作業等を行う脱穀装置8と、操縦部7の後方且つ脱穀装置8の右側に配置されて脱穀された処理物である穀粒が収容されるグレンタンク9と、該グレンタンク9内に収容された穀粒を機外に排出するオーガ10とが設けられている。
前記前処理部4は、昇降シリンダ(アクチュエータ)11によって上下揺動される縦筒12によって、走行機体3側に昇降可能に連結されている。この前処理部4を下降させた状態で、走行機体3が直進又は旋回しながら前進走行されると、該前処理部4は、圃場の穀稈を引起装置13によって引起すとともに搬送装置14によって後方に引込みながら、左右に往復作動するレシプロ式の刈刃16によって刈取り、刈取った穀稈を前記搬送装置14によって後方の脱穀装置8に向けて後方搬送する。
該搬送装置14は、前処理部4から脱穀装置8に穀稈を引継いで搬送する搬送チェーンである引継ぎ搬送体15と、該引継ぎ搬送体15に穀稈を渡すように搬送上流側に配置され且つ該穀稈の株元を保持して後方搬送する扱深さ調整搬送体17と、引継ぎ搬送体15及び扱ぎ深さ調整搬送体17の上方に配置され且つ穀稈の穂先側を保持して後方搬送する穂先搬送体18とを有している。
また、該前処理部4は、エンジンから伝動される動力が刈取HST(切換手段)37を介して変速伝動されるように構成されており、刈刃16や搬送装置14は、車速センサ34によって検出された車速に連動して駆動速度が増減速される連動制御によって駆動されるように構成されている。これにより、前処理部4は、刈取作業中の走行速度が増速されて単位時間当たりに刈取られる穀稈の量が増えた場合であっても、前処理部4の駆動速度も走行速度に応じて増速されるため、刈取作業と搬送作業をスムーズに行うことができる。
また、該前処理部4は、基端側が走行機体8の前部側に上下揺動可能に軸支されて、前方下側に向けて傾斜された前記縦筒12によって上下揺動可能に支持されており、前記縦筒12の中途部に連結された前記昇降シリンダ11が伸長作動することによって、前処理部4全体が前方上側に向かって斜めの軌跡で上昇作動されるように構成されている(図1参照)。
さらに、該前処理部4は、図3で示されるように、前処理部4を圃場面側に下降させた状態で圃場端側まで刈取作業を行った後(図3−1)に、走行機体3の方向転換等をすべく後進操作が行われた(図3−2)場合、後述する制御部によって、前処理部4を所定の非作業位置まで自動的に上昇作動させる自動上昇制御が実行されるように構成されている。該制御部による前処理部4の自動上昇制御の詳細については後述する。
前記脱穀装置8は、その側方側に前記搬送装置14から穀稈を受取って、穀稈の株元側を保持しつつ該穀稈の穂先側を脱穀装置の内部に挿入した状態で後方搬送するフィードチェーン19が設けられている。
また、該脱穀装置8は、前記フィードチェーン19によって搬送されている穀稈の穂先側が挿入される扱室(図示しない)と、該扱室内で穀稈の穂先側を扱降ろして脱穀処理するように回転駆動可能に支持された前後方向の扱胴(図示しない)と、この脱穀処理によって脱穀されて排藁になった穀稈をフィードチェーン19から受け取って後方搬送する排藁チェーン21と、エンジンから伝動される動力を断続する脱穀クラッチ22とを備えている。
該排藁チェーン21によって後方に搬送された排藁は、走行機体3の後端部から機外に排出される。また、前記脱穀処理によって穀稈から脱粒した処理物は、この脱穀装置8内における扱胴の真下側のスペースで、藁屑等の排出物と、籾等の穀粒とに選別される。排出物は、走行機体3の後端部から機外に排出される一方で、穀粒はグレンタンク9に向けて搬送されて収容される。
該グレンタンク9内に収容された穀粒は、前記オーガ10を介して機外へと排出される。具体的には、該オーガ10は、オーガ10内に設けられて穀粒を搬送する排出ラセン(図示しない)と、該排出ラセンを駆動させる動力を断続する排出クラッチ25とを備え、該排出クラッチ25によりエンジンから伝動される動力を接続して排出ラセンを駆動させることによって、グレンタンク9内に貯留された穀粒を、オーガ10を介して機外へと排出することができる。
前記操縦部7は、上述の座席6と、該座席6の前方に配置されたマルチレバー23と、座席6の側方側に配置された主変速レバー24とを有している。
前記マルチレバー23は、前後揺動によって前処理部4の昇降操作を行うとともに、左右揺動によって走行時の旋回操作(操向操作)を行う。具体的には、該マルチレバー23を前方揺動操作することによって、前処理部4を下降作動させ、該マルチレバー23を後方揺動操作することによって、前処理部4を上昇作動させることができる。
前記主変速レバー24は、前後方向に揺動操作されることによって、走行HST(図示しない)を介した無段階変速及び前後進切換等を行うことができる。具体的には、該主変速レバー24は、前後中立位置(ニュートラル位置)で左右両側に傾斜揺動させることが可能であり、左右一方側に傾斜させることを条件としてニュートラル位置から前方揺動が可能になり、左右他方に傾斜させることを条件としてニュートラル位置から後方揺動が可能になる。
また、該主変速レバー24は、走行HSTのトラニオン軸に機械的に連結されており、主変速レバー24がニュートラル位置に操作されている場合には、走行HSTがニュートラル状態となり、主変速レバー24が前方に揺動操作された場合には、走行HSTが前進走行動力をクローラ式走行装置1に伝動する前進走行状態となり、主変速レバー24が後方に揺動操作された場合には、走行HSTが後進走行動力をクローラ式走行装置1に伝動する後進走行状態となる。このとき、主変速レバー24がニュートラル位置から前方又は後方の遠い位置に揺動操作されるほど、走行HSTが増速される。
さらに、該主変速レバー24の上端部に形成されたグリップには、該グリップを把持しながら押操作可能なモーメンタリ式の掻込スイッチ(操作具)26が設けられている。該掻込スイッチ26は、ON(押操作)状態と、OFF(押操作解除)状態とに切換可能に構成されており、後述する制御部50によって、該掻込スイッチ26のON操作が検出されている間は、前処理部4を走行速度に関わらず一定速度で駆動させる強制掻込制御を実行することができる。
すなわち、該制御部50は、走行機体3が停止した状態でもあっても、掻込スイッチ26による強制掻込制御を実行することによって、前記脱穀クラッチ22を接続するとともに、前記刈取HST37により前処理部4及び脱穀装置8を一定速度で強制的に駆動させることができる。
該構成によれば、畦際まで刈取作業をした後に、走行機体を停止させた状態で前記掻込スイッチ26を押操作して強制掻込制御を実行することによって、前処理部3側が畦際の穀稈をより確実に掴んで前処理部側から刈取穀稈がこぼれること(稈こぼれ)を防止することができる。
ちなみに、前記掻込スイッチ26は、主変速レバー24のグリップ側に設けたスイッチ操作具に代えて、操縦部の足元に設けられて踏込み操作されるペダル式の操作具としても良い(図示しない)。
次に、図4及び図5に基づき、制御部の構成について説明する。図4は、制御部のブロック図である。マイコンユニットから構成された制御部50の入力側には、前記掻込スイッチ26と、前記主変速レバー24の操作位置を検出するポテンショメータ31と、走行機体3が圃場内の端部側まで走行されたことを検出することができる圃場位置検出手段(所定位置検出手段)32と、前処理部4の昇降位置を検出するリフト角ポテンショ33と、走行機体3の車速を検出する車速センサ(走行検出センサ)34とが接続されている。
その一方で、前記制御部50の出力側には、前記昇降シリンダ11と、前記脱穀クラッチ22と、前記排出クラッチ25と、前記刈取HST37とが接続されている。
前記圃場位置検出手段32は、走行機体の現在値を計測するGPS36と、記憶装置35に記録された刈取作業を行う地図データとを備え、GPSによって検出された走行機体3の現在位置から、走行機体3が地図データ上で圃場端にあるか否かを判定することができるように構成されている。
ちなみに、該圃場位置検出手段32は、GPS36及び記憶装置35からなる構成に限られず、走行機体の前方側に圃場際の畦や、障害物があることを検出する光センサ等である障害物センサや、これらの障害物センサとカメラとを併用したものを用いて走行機体が圃場端にいることを検出する構成であっても良い。
また、前記制御部50は、図1及び図3に示されるように、前処理部4を圃場面側に下降させた状態で圃場端側まで刈取作業を行った後(図3−1)に、後進操作が行われて前記自動上昇制御が実行された(図3−2)場合、前方斜め上方に向かって上昇作動する前処理部が圃場端側の畦等の障害物と接触することによって、前処理部の一部や、畦側が破損する場合があり得た。
そのため、該制御部50による自動上昇制御は、走行機体3の前端側が圃場端、或いは障害物等に近接していることが検出された場合、若しくは、後進操作された際に作業者によって前記掻込スイッチ26の押操作が検出された場合には、自動上昇制御による自動的な前処理部の上昇作動が規制されるように構成されている。以下、所定条件を満たす場合に上昇作動が規制される自動上昇制御の具体的な構成について説明する。
図5は、制御部が行う自動上昇制御の処理内容を示すフロー図である。制御部は、処理が開始されると、ステップS1に進む。ステップS1では、前処理部の自動上昇作動が可能な作動条件を満たしているか否かが確認され、後述の作動条件を満たしている場合には、ステップS2に進む。
前記作動条件は、具体的には、前記リフト角ポテンショ33により、前処理部4の昇降位置が予め定めた所定高さよりも低い位置にあることや、前記マルチレバー24の手動操作による前処理部4の昇降操作が行われていないことの他、脱穀クラッチ22の断続及び刈取HST37の出力状況から刈取作業中であって、コンバインが路上走行状態ではないこと、排出クラッチ25の断続状態からグレンタンク9内の穀粒の排出作業中ではないこと等が確認される。
ステップS2では、前記ポテンショメータ31により主変速レバー24が後進操作されているか否かが確認され、主変速レバー24の後進操作が検出された場合には、ステップS2に進む。
ステップS3では、前記掻込スイッチ26のON操作されていない状態であるか否かが確認され、掻込スイッチ26のON操作が検出されなかった場合には、ステップS4に進む。
ステップS4では、前記圃場位置検出手段32により、圃場内を走行している走行機体3が圃場端側に操作されているか否かが確認され、走行機体3が圃場端であることが検出されなかった場合には、ステップS5に進む。
ステップS5では、前記昇降シリンダ11によって前処理部4を予め定めた非作業位置(所定高さ)まで自動的に上昇作動させる前処理自動上昇を実行し、その後、処理を戻す。
ステップS1において、前記作動条件が満たされていないことが検出された場合には、ステップS6に進む。ステップS6では、前処理部4の非作業位置への自動上昇作動が停止され、その後、処理を戻す。
すなわち、前処理部4の自動上昇制御は、作動条件として、主に刈取作業中に実行されることが想定されており、穀粒の機外への排出作業中であったり、既に前処理部4が非作業位置まで上昇されていたり、路上走行中の場合には、後進操作に基づく前処理部4の自動上昇作動が実行されないように構成されている。
ステップS2において、主変速レバー24の後進操作が検出されなかった場合、すなわち、主変速レバー24がニュートラル位置又は前進(前方揺動)操作されていることが検出された場合には、ステップS6に進む。ステップS6では、前処理部4の自動上昇作動が停止され、その後、処理を戻す。
ステップS3において、前記掻込スイッチ26のON操作が検出された場合には、ステップS6に進む。ステップS6では、前処理部4の自動上昇作動が停止され、その後、処理を戻す。
ステップS4において、走行機体3が圃場端であることが検出された場合には、ステップS6に進む。ステップS6では、前処理部4の自動上昇作動が停止され、その後、処理を戻す。
以上より、前記制御部50による自動上昇制御によれば、特に、前処理部4を作業位置まで下降させて作業走行をしている状態で、主変速レバー24による後進操作が検出された場合に、前処理部4が予め定めた非作業位置まで自動的に上昇作動されるため、前処理部4の昇降操作のし忘れによって前処理部4を作業位置まで下降させたまま走行機体を後進させる事態を防止できるとともに、作業者の操作の手間を低減することができる。
また、図1及び図3に示されるように、主変速レバー24の後進操作が検出された場合であっても、前記圃場端検出手段32によって走行機体3が作業走行をした圃場の端部にいることが検出された場合(ステップS4)には、前処理部4の自動上昇が停止(規制)される。
これにより、前記ポテンショメータ31によって後進操作が検出されたことによって、前処理部4が自動的に上昇作動する際に、前処理部4の前方に圃場端側の畦が近接していることが検出された場合には、前方上側に向かって斜めに上昇作動する前処理部4の上昇作動が規制されるため、自動上昇作動する前処理部4によって畦や障害物を痛めたり、前処理部4そのものが破損したりする事態をより効率的に防止することができる。
さらに、前記作動条件を満たした状態で、前記主変速レバー24の後進操作が検出された場合であっても、作業者による前記掻込スイッチ26の押操作が検出された場合(ステップS3)には、前処理部4の自動上昇作動が停止される。
これにより、主変速レバー24を後進操作して、前処理部が自動上昇作動される際に、前処理部が前方の障害物と接触する可能性があると目視で判断できたときは、作業者は、前記掻込スイッチ26を押操作することにより、前処理部の自動上昇を停止(規制)することができる。
このとき、前記掻込スイッチ26は、モーメンタリ式で構成されているため、作業者が掻込スイッチ26の押操作を継続している間は、常時前処理部4の自動上昇作動が規制され、作業者が掻込スイッチ26の押操作を終了することにより、前処理部4の自動上昇の規制が解除されるように構成されている。これにより、作業者の操作に基づく、前処理部4の自動上昇の規制及び規制解除の操作をスムーズに行うことができる。
また、該掻込スイッチ26は、主に走行機体3を停止させた状態で、前処理部4と脱穀装置8を強制駆動させる際に用いられる操作具であって、且つ、作業者が後進操作をする際に必ず把持する主前記主変速レバー24のグリップ側に設けられたスイッチであるため、前記自動上昇制御の実行時に操作がし易い。
また、該掻込スイッチ26に、前処理部4の自動上昇作動を規制する操作具の機能を兼用させたことにより、制御部50による前処理部4の自動上昇作動を規制する専用の操作具を別途に設ける必要もないため、コストも低く抑えることができる。
このとき、該掻込スイッチ26は、前処理部4強制的に駆動させることができるため、特に畦際等において稈こぼれを防止するために操作される操作具であって、圃場端側で急に操作された場合であっても、もともと前処理部4の昇降作動に影響しない操作具である。そのため、該掻込スイッチ26を、前処理部4の自動上昇作動を規制する操作具として違和感なく兼用することができる。
3 走行機体
4 前処理部
11 昇降シリンダ(アクチュエータ)
26 掻込スイッチ(操作具)
31 ポテンショメータ(後進検出手段)
32 圃場位置検出手段(所定位置検出手段)
37 刈取HST(切換手段)
34 車速センサ(走行検出手段)
50 制御部
4 前処理部
11 昇降シリンダ(アクチュエータ)
26 掻込スイッチ(操作具)
31 ポテンショメータ(後進検出手段)
32 圃場位置検出手段(所定位置検出手段)
37 刈取HST(切換手段)
34 車速センサ(走行検出手段)
50 制御部
Claims (3)
- 走行機体(3)の前側に昇降可能に設けられ且つ刈取駆動される前処理部(4)と、
該前処理部(4)を昇降駆動させるアクチュエータ(11)と、
該前処理部(4)の刈取駆動の有無の切換を行う切換手段(37)と、
前記走行機体(3)の走行を検出する走行検出手段(34)と、
前記アクチュエータ(11)によって上記前処理部(4)の昇降を制御するとともに前記切換手段(37)によって、上記前処理部(4)の刈取駆動の有無を制御する制御部(50)と、
操作具(26)とを備え、
前記制御部(50)は、前記操作具(26)の操作が検出されない場合には、前記走行検出手段(34)によって検出される走行の有無に連動させて前処理部(4)の刈取駆動の有無を切換手段(37)によって切換える連動制御を実行し、前記操作具(26)の操作が検出された場合には、走行の有無にかかわらず前処理部(4)を切換手段(37)によって刈取駆動させる強制掻込制御を実行するように構成され、
前記制御部(50)は、上記操作具(26)の操作が検出された場合には、前記アクチュエータ(11)による前処理部(4)の上昇を規制するように構成された
コンバイン。 - 走行機体(3)の前側に昇降可能に設けられ且つ刈取駆動される前処理部(4)と、
該前処理部(4)を昇降駆動させるアクチュエータ(11)と、
走行機体(3)が圃場内の端側に位置していることを検出する所定位置検出手段(32)と、
前記アクチュエータ(11)によって上記前処理部(4)の昇降を制御する制御部(50)とを備え、
前記制御部(50)は、上記所定位置検出手段(32)によって走行機体(3)が圃場内の端側に位置していることが検出された場合には、前記アクチュエータ(11)による前処理部(4)の上昇を規制するように構成された
コンバイン。 - 走行機体(3)の後進操作を検出する後進検出手段(31)を設け、
前記制御部(50)は、後進操作が検出された場合に、前記前処理部(4)を自動的に上昇作動させる自動上昇制御が実行されるように構成され、
前記制御部(50)は、自動上昇制御による前処理部(4)の上昇作動が規制されるように構成された
請求項1又は2の何れかに記載のコンバイン。
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