JP2019016992A - 通信装置及び経路切り替え方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経路切り替えの負荷を低減することができる通信装置及び経路切り替え方法を提供する。
【解決手段】 通信装置は、メッシュ状のネットワーク内のノードとの通信の障害を検出する検出部と、前記ネットワーク内の端部の各ノードを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送されるメッセージを受信する受信部と、前記受信部が受信したメッセージ、及び前記検出部が検出した障害に基づき、前記ネットワーク内の障害の発生状態を認識する認識部と、前記認識部が認識した障害の発生状態に基づきメッセージを生成する生成部と、前記生成部が生成したメッセージを前記ループ状の経路に送信する送信部と、前記受信部が受信したメッセージが、前記認識部が認識した障害の発生状態に一致する場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記認識部が認識した障害の発生状態に応じて切り替える切り替え部とを有する。
【選択図】図13

Description

本件は、通信装置及び経路切り替え方法に関する。
オーバーレイネットワークにおいて、端部のエッジノードは、例えばVPN(Virtual Private Network)などのトンネル通信の端点として機能する。オーバーレイネットワークは、例えば、パケット交換機能を備えるコアノードを含むメッシュ状の形態で構成されることが多い。
オーバーレイネットワークにおいて障害が発生した場合、各エッジノード及び各コアノードが冗長機能に基づいてトンネル通信の経路を切り替える。冗長機能に関し、例えば特許文献1には、複数個所で障害が発生しても、自動的に正常な受信データを選択して通信を継続する点が記載されている。
特開平11−234296号公報
冗長機能に関するプロトコルとしては、例えばスパニングツリープロトコルが挙げられる。スパニングツリープロトコルでは、各エッジノードを根(ルートブリッジ)とするツリーを形成し、リンクごとに分散して制御情報の交換を行うことにより根までの距離が計算されるため、経路切り替えの負荷が高くなる。
また、OSPF(Open Shortest Path First)のようなリンクステートプロトコルでは、各ノードが互いの接続情報をマルチキャスト配信で交換することにより共通のトポロジーデータベースを作成するため、やはり経路切り替えの負荷が高い。
また、高速な経路切り替え技術として、RFC(Request For Comments)4090に規定されたFRR(Fast Reroute)が挙げられる。FRRは、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)におけるLSP(Label Switched Path)の冗長機能に用いられる。また、FRRと類似の経路切り替え技術として、RFC7490及びRFC8102に規定されるrLFA(Remote Loop-Free Alternate)もある。
しかし、この種の技術は、LSPを単位として実行されるため、オーバーレイネットワーク全体に適用するためには、OSPFなどをベースとするIP(Internet Protocol)ルーティング、及びMPLSのシグナリング方式であるLDP(Label Distribution Protocol)による補助が必要となる。このため、多数の隣接ノード間においてラベル情報などの交換が必要となるので、経路切り替えの負荷が高い。
そこで本件は、経路切り替えの負荷を低減することができる通信装置及び経路切り替え方法を提供することを目的とする。
1つの態様では、通信装置は、メッシュ状のネットワーク内のノードとの通信の障害を検出する検出部と、前記ネットワーク内の端部の各ノードを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送されるメッセージを受信する受信部と、前記受信部が受信したメッセージ、及び前記検出部が検出した障害に基づき、前記ネットワーク内の障害の発生状態を認識する認識部と、前記認識部が認識した障害の発生状態に基づきメッセージを生成する生成部と、前記生成部が生成したメッセージを前記ループ状の経路に送信する送信部と、前記受信部が受信したメッセージが、前記認識部が認識した障害の発生状態に一致する場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記認識部が認識した障害の発生状態に応じて切り替える切り替え部とを有する。
1つの態様では、経路切り替え方法は、メッシュ状のネットワーク内のノードとの通信の障害を検出し、前記ネットワーク内の端部の各ノードを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送されるメッセージを受信し、前記受信したメッセージ、及び前記検出した障害に基づき、前記ネットワーク内の障害の発生状態を認識し、前記認識した障害の発生状態に基づきメッセージを生成し、前記生成したメッセージを前記ループ状の経路に送信し、前記受信したメッセージが、前記認識した障害の発生状態に一致する場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記認識した障害の発生状態に応じて切り替える方法である。
1つの側面として、経路切り替えの負荷を低減することができる。
ネットワークの一例を示す構成図である。 制御信号のフォーマットの一例を示す図である。 通信装置の一例を示す構成図である。 パス管理テーブルの一例を示す図である。 障害発生状態の状態遷移の一例を示す図である。 第1動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第1動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第1動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第2動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第2動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第3動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第3動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第3動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第4動作例の切り替え前後の経路を示す図である。 第4動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第5動作例の切り替え前後の経路を示す図である。 第5動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第6動作例の切り替え後の経路を示す図である。 第6動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 経路の復旧処理の手順の一例を示すシーケンス図である。 制御信号のフォーマットの他の例と障害発生状態の状態遷移の他の例とを示す図である。 第7動作例の切り替え前後の経路を示す図である。 第7動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第8動作例の切り替え前後の経路を示す図である。 第8動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第9動作例の切り替え前後の経路を示す図である。 第9動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第10動作例の切り替え前後の経路を示す図である。 第10動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 制御信号の送信処理の一例を示すフローチャートである。 障害検出時及び制御信号の受信時の処理の一例を示すフローチャートである。 経路切り替え処理の一例を示すフローチャートである。 第11動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第11動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブルを示す図である。 第11動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。 第11動作例の他の処理の手順を示すシーケンス図である。
図1は、ネットワークNWの一例を示す構成図である。ネットワークNWには、一例として、実施例の通信装置がそれぞれ設けられたノードA〜D,Oが含まれる。各ノードA〜D,Oの通信装置は、一例としてMPLSに従ってパケットの転送処理を行う。ネットワークNWは、メッシュ状に構成されており、OpS(Operation System)などのネットワーク監視制御装置9により監視制御される。
ノードA〜Dは、ネットワークNWの端部のノードの一例であり、他のネットワークのノード#1〜#4とそれぞれ接続されるエッジノードとして機能する。ノードAとノードBはリンクLabを介して接続され、ノードBとノードCはリンクLbcを介して接続され、ノードAとノードDはリンクLadを介して接続されている。
また、ノードOは、ノードA〜Dと接続される接続ノードの一例であり、ノードA〜Dの間でパケットを交換するコアノードとして機能する。ノードOは、リンクLaoを介してノードAに接続され、リンクLboを介してノードBに接続されている。また、ノードOは、リンクLcoを介してノードCに接続され、リンクLdoを介してノードDに接続されている。なお、コアノードOは、パケット交換機能を有する複数のノードを、説明の便宜上、仮想的に1つのノードとして表したものである。
ネットワークNWは、他のネットワークにオーバーレイされている。例えば、他のネットワークのノード#1及びノード#3は、ノードA,O,Cを経由するパスRaを介して通信し、他のネットワークのノード#2及びノード#4は、ノードB,O,Dを経由するパスRbを介して通信する。これにより、ネットワークNWは、VPNや広域イーサネット(登録商標、以下同様)などの通信サービスを提供することができる。
ノードA〜D,Oの通信装置は、符号dで示される経路に従って、隣接ノードA〜D,Oに制御信号を例えば周期的に送信する。制御信号は、ネットワークNW内の端部の各ノードA〜Dを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送される。本例では、ノードCとノードDを結ぶリンクが存在しないため、ノードCの通信装置は、ノードDに代えてノードOの通信装置に制御信号を送信し、ノードOの通信装置は、ノードDの通信装置に制御信号を送信する。仮にノードCとノードDを結ぶリンクが存在する場合、ノードCの通信装置は、ノードDの通信装置に制御信号を送信する。
このように、制御信号の経路は、ネットワークNW内の端部のノードA〜Dを1回ずつ経由するループ状の経路として設定される。なお、制御信号の経路は、例えばネットワーク監視制御装置9から各ノードA〜D,Oに設定される。以降の説明では、制御信号の経路を「ループ経路」と表記する。
図2は、制御信号のフォーマットの一例を示す図である。制御信号は、一例としてイーサネットフレームのフォーマットを有するが、これに限定されない。
制御信号は、宛先を示すDA(Destination Address)と、送信元を示すSA(Source Address)と、制御信号の識別子として用いられるTypeと、メッセージの一例である障害情報とを含む。各ノードA〜D,Oは、Typeの値に基づいて制御信号を識別する。
障害情報には、ネットワークNW内の障害の発生状態に関する情報として、障害状態IDと、SF−TP情報と、SF−L情報とが含まれている。障害状態IDは、ネットワークNW内で発生している障害の程度または種類を示す識別子である。障害状態IDとしては、一例として、「NR」、「SF−TP」、「SF−L」、及び「SF−H」が定義されている。
「NR」は、障害が発生していない通常の状態を示し、「SF−TP」は、コアノード(ノードO)に接続されたリンクまたはポートのうち、ループ経路を構成しないものの障害の発生を示す。また、「SF−L」は、ループ経路を構成するリンクまたはポートのうち、コアノードに接続されないものの障害の発生を示し、「SF−H」は、コアノードの障害の発生または複数箇所の障害の発生を示す。
SF−TP情報は、障害状態IDが「SF−TP」を示す場合、有効であり、その他の場合、無効である。SF−TP情報には、障害が検出されたノードA〜D,Oに関するノード情報、そのノードに設定されたパスに関するパス情報、及びFlag情報が含まれる。Flag情報は、「SF−TP」の障害が発生した場合、障害を迂回する経路を提供できるノードA〜D,Oの識別情報である。SF−TP情報は、障害状態IDが「SF−TP」を示す場合の経路切り替えに用いられる。
また、SF−L情報は、障害状態IDが「SF−L」を示す場合、有効であり、その他の場合、無効である。SF−L情報には、障害が検出されたリンクに関するリンク情報、及びそのリンクを経由するパスに関するパス情報が含まれる。SF−L情報は、障害状態IDが「SF−L」を示す場合の経路切り替えに用いられる。
ノードA〜D,Oの通信装置は、制御信号を順次に隣接ノードA〜D,Oに伝送することによりネットワークNW内の障害の発生状態を認識することができる。したがって、各ノードA〜D,Oの通信装置は、障害の発生状態の認識を共有することができる。
図3は、通信装置の一例を示す構成図である。通信装置としては、例えばルータなどのスイッチ装置が挙げられるが、これに限定されない。
通信装置は、複数の送受信器20,27、複数の警報出力部21,25、複数の挿入/抽出部22、複数のパス多重分離部23、スイッチ部(SW)24、及び複数のマッピング/デマッピング部26を有する。警報出力部21,25、挿入/抽出部22、パス多重分離部23、スイッチ部24、及びマッピング/デマッピング部26は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specified Integrated Circuit)などのハードウェアから構成される回路である。
送受信器20、警報出力部21、挿入/抽出部22、及びパス多重分離部23は、ネットワークNW内の方路、つまり隣接ノードA〜D,Oとの間のリンクごとに設けられている。送受信器20は、例えばレーザダイオードやフォトディテクタなどの回路から構成され、隣接ノードA〜D,Oとの間でパケットを送受信する。送受信器20は、警報出力部21との間でパケットを入出力する。
警報出力部21は、検出部の一例であり、ネットワークNW内の隣接ノードA〜D,Oとの通信の障害を検出する。警報出力部21は、例えば隣接ノードA〜D,Oからパケットが一定時間受信されない場合、そのノードA〜D,OまたはそのノードA〜D,Oとの間のリンクに関する警報を出力する。警報出力部21は、挿入/抽出部22との間でパケットを送受信する。
挿入/抽出部22は、警報出力部21から入力されたパケット(主信号)から制御信号を抽出し、また、パス多重分離部23から入力されたパケット(主信号)に制御信号を挿入する。挿入/抽出部22は、パス多重分離部23との間でパケットを入出力する。
パス多重分離部23は、送信先の隣接ノードA〜D,Oが共通である複数のパス、つまり出力先の方路が共通する複数のパスのパケットをスイッチ部24から受け取り、時分割多重して挿入/抽出部22に出力する。また、パス多重分離部23は、挿入/抽出部22から入力されたパケットをパスごとに分離してスイッチ部24に出力する。
送受信器27、警報出力部25、及びマッピング/デマッピング部26は、他のネットワーク内のノード#1〜#4との間のリンクごとに設けられている。
送受信器27は、例えばレーザダイオードやフォトディテクタなどの回路から構成され、ネットワークNWにオーバーレイされた他のネットワーク内のノード#1〜#4との間でデータ信号を送受信する。送受信器27は、マッピング/デマッピング部26との間でデータ信号を入出力する。なお、送受信器27は、他のネットワークのノード#1〜#4と隣接しないノードOでは接続先のノードが存在しないため、動作しない。
マッピング/デマッピング部26は、送受信器27から入力されたデータ信号をパケットにマッピングして警報出力部25に出力する。また、マッピング/デマッピング部26は、警報出力部25から入力されたパケットからデータ信号を取り出して送受信器27に出力する。
警報出力部25は、検出部の一例であり、ネットワークNW内のパスの受信端のノードA〜Dからの障害通知に基づいて、そのノードA〜Dとの通信の障害を検出する。より具体的には、警報出力部21は、他のネットワークのノード#1〜#4同士を結ぶパスRa,Rbの障害を検出する。例えばパスRaにおいて、ノードAからノードCに向かうパケット伝送に障害が発生した場合、送信端のノードAの通信装置は、受信端のノードCの通信装置から障害通知を受信することによりパスの障害を検出する。警報出力部21は、障害通知に基づく警報を出力する。
また、警報出力部25は、他のネットワークのノード#1〜#4同士を結ぶパスRa,Rbのパケットがスイッチ部24から、例えば一定時間入力されない場合、上記の障害通知のパケットを生成して、障害のパスとは反対方向のパスを介して送信端のノードA〜Dに送信する。警報出力部25は、スイッチ部24との間でパケットを入出力する。
スイッチ部24はネットワークNW内のノードA〜D,O及び他のネットワーク内のノード#1〜#4の間でパケットを交換する。スイッチ部24は、パス多重分離部23または警報出力部25から入力されたパケットに対し、パス設定に基づくラベルを付与し、パスに該当する方路のパス多重分離部23に出力する。また、スイッチ部24は、他のネットワークのノード#1〜#4に出力するパケットからラベルを除去して、パスに該当する方路の警報出力部25に出力する。
また、通信装置は、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、フラッシュメモリ13、通信ポート14、及びハードウェアインターフェース部(HW−IF)15を有する。CPU10は、互いに信号の入出力ができるように、ROM11、RAM12、フラッシュメモリ13、通信ポート14、及びHW−IF15と、バス19を介して接続されている。
ROM11は、CPU10を駆動するプログラムが格納されている。RAM12は、CPU10のワーキングメモリとして機能する。通信ポート14は、例えばLAN(Local Area Network)スイッチであり、ネットワーク監視制御装置9との間の通信を処理する。
HW−IF15は、警報出力部21,25、挿入/抽出部22、パス多重分離部23、及びスイッチ部24を、CPU10と通信できるようにバス19に接続する。HW−IF15は、例えばASICやFPGAなどの論理回路により構成される。
CPU10は、ROM11からプログラムを読み込むと、機能として、動作制御部100、パス設定処理部101、警報処理部102、制御信号取得部103、障害認識処理部104、制御信号生成部105、及び経路切り替え部106が生成される。また、フラッシュメモリ13には、ネットワークNWのノードA〜D,O同士の接続関係を示すネットワーク構成テーブル130、及びパス設定を管理するためのパス管理テーブル131が格納されている。
動作制御部100は、通信装置の全体的な動作を制御する。動作制御部100は、所定のシーケンスに従ってパス設定処理部101、警報処理部102、制御信号取得部103、障害認識処理部104、制御信号生成部105、及び経路切り替え部106に動作を指示する。
パス設定処理部101は、ネットワーク監視制御装置9から通信ポート14を介してパス設定の指示を受ける。パス設定処理部101は、指示に従いパス設定の内容をパス管理テーブル131に登録する。
図4は、パス管理テーブル131の一例を示す図である。本例では、一例としてノードAのパス管理テーブル131を挙げる。
パス管理テーブル131には、パスを識別するためのパスID(#1〜#3)、送信元のノードA〜D,Oを示す「From」、宛先のノードA〜D,Oを示す「To」、ホップ先の隣接ノードA〜D,Oを示す「NextHop」、及びラベルの処理内容を示す「ラベル処理」が登録されている。「ラベル処理」には、例えば、ラベルの付与(Push)、除去(Pop)、及び交換(Swap)などの操作内容が示されている。
本例において、パス#1はノードAからノードCまでの経路であり、パス#2はノードAからノードBまでの経路であり、パス#3はノードAからノードDまでの経路である。ノードAの通信装置は、例えば、パス#1のパケットにノードA,Bの間のLSP(「LSP(A−B)」と表記)のラベルL(B)を付与しノードBに送信する。
また、ノードAの通信装置は、例えば、パス#2のパケットにノードA,Cの間のLSP(「LSP(A−C)」と表記)のラベルL(O)を付与しノードOに送信する。また、ノードAの通信装置は、例えば、パス#3のパケットにノードA,Dの間のLSP(「LSP(A−D)」と表記)のラベルL(D)を付与しノードDに送信する。
再び図3を参照すると、パス設定処理部101は、パス管理テーブル131に基づいてスイッチ部24にパス設定を行う。これにより、スイッチ部24は、ラベルによるパケット転送処理を行う。
警報処理部102には、警報出力部21,25から警報が入力される。警報処理部102は、警報出力部21から入力された警報から、例えば通信の障害がある隣接ノードA〜D,Oを検出して、動作制御部100に通知する。また、警報処理部102は、警報出力部25から入力された警報から、例えば通信の障害があるパスを検出して、動作制御部100に通知する。
制御信号取得部103は、挿入/抽出部22により抽出された制御信号を取得する。制御信号は、ループ経路に沿って伝送されて送受信器20により受信される。このとき、送受信器20は、受信部の一例として、制御信号の障害情報を受信する。挿入/抽出部22は、制御信号をTypeに基づいて識別し、HW−IF15を介して制御信号取得部103に出力する。制御信号取得部103は、制御信号から障害情報を取得して動作制御部100に出力する。
動作制御部100は、警報処理部102から障害の通知を受けた場合、または制御信号取得部103から障害情報が入力された場合、障害の通知または障害情報を障害認識処理部104に通知して障害認識処理の実行を指示する。
障害認識処理部104は、認識部の一例であり、送受信器20が受信した障害情報、及び警報出力部21,25が検出した障害に基づき、ネットワークNW内の障害の発生状態を認識する。障害認識処理部104は、認識した障害情報を動作制御部100に通知する。
図5は、障害発生状態の状態遷移の一例を示す図である。なお、本例において、警報出力部25が検出するパスの障害に応じた状態遷移は行われないが、この状態遷移については後述する。
障害認識処理部104は、障害発生状態として、「NR」、「SF−TP」、「SF−L」、「SF−H」、及び「T−NR」を有する。「NR」、「SF−TP」、「SF−L」、及び「SF−H」は、障害情報の障害状態IDについて上述した内容と同様である。また、「T−NR」は、「SF−TP」、「SF−L」、及び「SF−H」から「NR」に戻る前段階の仮の通常状態である。
符号Qa〜Qiは、「NR」、「SF−TP」、「SF−L」、「SF−H」、及び「T−NR」の各状態の遷移条件を示す。以下に各遷移条件Qa〜Qiについて述べる。
(「NR」から「SF−TP」への遷移条件Qa)
・警報出力部21が、コアノードであるノードOとの通信であって、ループ経路上にはないリンクを介した通信の障害を検出したこと。例えばノードAの通信装置は、ノードOとの通信の障害を検出した場合、障害発生状態が「NR」から「SF−TP」に遷移する。
・隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが「SF−TP」を示すこと。
(「NR」から「SF−H」への遷移条件Qb)
・警報出力部21が、コアノードであるノードOとの通信であって、ループ経路上のリンクを介した通信の障害を検出したこと。例えばノードDの通信装置は、ノードOとの通信の障害を検出した場合、障害発生状態が「NR」から「SF−H」に遷移する。
・隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが「SF−H」を示すこと。
・警報出力部21が、ノードOとの通信及び他の隣接ノードA〜Dとの通信の両方の障害を検出したこと。
(「NR」から「SF−L」への遷移条件Qc)
・警報出力部21が、エッジノードであるノードA〜Dとの通信であって、ループ経路上のリンクを介した通信の障害を検出したこと。例えばノードAの通信装置は、ノードDとの通信の障害を検出した場合、障害発生状態が「NR」から「SF−L」に遷移する。
・隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが「SF−L」を示すこと。
(「SF−TP」から「SF−H」への遷移条件Qd)
・隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが「SF−TP」、「SF−H」、または「SF−L」を示すこと。
(「SF−H」、「SF−TP」、または「SF−L」から「T−NR」への遷移条件Qf〜Qh)
・警報出力部21が障害の復旧を検出したこと。
・隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが「NR」を示すこと。
(「SF−L」から「SF−H」への遷移条件Qe)
・隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが「SF−TP」または「SF−L」を示すこと。
(「T−NR」から「SF−H」、「SF−TP」、または「SF−L」への遷移条件Qf〜Qh)
・警報出力部21が該当障害を検出したこと。
・隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが「NR」以外の状態を示すこと。
(「T−NR」から「NR」への遷移条件Qi)
・障害発生状態が「T−NR」に遷移してから所定時間が経過したこと。なお、障害認識処理部104は、例えば状態監視タイマにより「T−NR」への遷移後の経過時間を計時する。
このように、障害認識処理部104は、ループ経路に沿って伝送される制御信号の障害情報と、自装置で検出した障害に基づいてネットワークNW内の障害発生状態を認識する。
再び図3を参照すると、動作制御部100は、例えばタイマに基づいて周期的に制御信号生成部105に制御信号の生成を指示する。このとき、動作制御部100は、障害認識処理部104及び警報処理部102から障害発生状態に関する情報を取得して制御信号生成部105に出力する。
この情報には、障害発生状態の識別子(障害状態ID)だけでなく、障害情報中のSF−TP情報及びSF−L情報も含まれる。動作制御部100は、自装置においてSF−TPまたはSF−Lが検出された場合、警報処理部102から取得した情報からSF−TP情報またはSF−L情報を生成して制御信号生成部105に出力する。
制御信号生成部105は、生成部の一例であり、障害認識処理部104が認識した障害発生状態に基づき障害情報を生成する。より具体的には、制御信号生成部105は、動作制御部100から入力された障害発生状態に関する情報から障害情報を生成し、その障害情報を含む制御信号を生成する。制御信号生成部105は、制御信号生成部105を、ループ経路の方路に応じた挿入/抽出部22に出力する。
挿入/抽出部22に入力された制御信号は、主信号のパケットの間に挿入されて送受信器20から、ループ経路上の隣接ノードA〜D,Oに送信される。このとき、送受信器20は、送信部の一例として、制御信号生成部105が生成した障害情報をループ経路に送信する。
このように、制御信号の障害情報には、ループ経路上の各ノードA〜D,Oの通信装置が認識したネットワークNW内の障害発生状態が順次に反映される。したがって、各ノードA〜D,Oの通信装置は、制御信号を伝送することにより共通の障害発生状態を認識することができる。
また、経路切り替え部106は、切り替え部の一例であり、送受信器20が受信した障害情報が、障害認識処理部104が認識した障害発生状態に一致する場合、エッジノードであるノードA〜D間のパス(経路)を、その障害発生状態に応じて切り替える。このため、経路切り替え部106は、ノードA〜D間で障害発生状態の認識が一致した場合、ノードA〜D間のパスを障害発生状態に応じた最適な経路に切り替えることができる。
この経路切り替え方法によれば、ネットワークNW内の複数のノードのうち、ループ経路上のノードA〜D,Oだけが障害情報を送受信するため、ネットワークNW内の複数のノードが互いに障害情報を送受信した場合よりも各通信装置の経路切り替えの負荷が低減される。
より具体的には、動作制御部100は、制御信号が受信されたとき、その制御信号に含まれる障害状態IDが示す障害発生状態を、障害認識処理部104が認識した障害発生状態と比較し、各障害発生状態が一致した場合、経路切り替え部106に経路の切り替えを指示する。経路切り替え部106は、ネットワーク構成テーブル130とパス管理テーブル131を参照することにより障害発生状態に応じた経路を自律的に決定する。
経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF−TP」である場合、エッジノードであるノードA〜D間のパスを、ノードOを経由する最短経路に切り替える。このとき、エッジノードであるノードA〜Dのうち、障害を迂回するパスを有するノードA〜Dが、パス管理テーブル131に基づき障害情報のFlag情報により迂回経路を提供可能であることを他のノードA〜D,Oに通知する。したがって、ノードA〜Dの各通信装置は、ノードOを経由する最短経路にパスを切り替えることができる。
また、経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF」である場合、コアノードであるノードO、またはネットワークNW内の複数箇所に障害があると判断し、ノードOを経由しないループ経路の一部にパスを切り替える。このため、ノードA〜Dの各通信装置は、障害箇所を迂回する経路にパスを切り替えることができる。
また、経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF−L」である場合、ループ経路の一部に障害があると判定して、ループ経路から障害発生箇所を除いた経路にパスを切り替える。このため、ノードA〜Dの各通信装置は、障害箇所を迂回する経路にパスを切り替えることができる。
以下に経路切り替えの動作例を挙げて述べる。
(第1動作例)
図6は、第1動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。図6において、図1と共通する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
符号G1〜G4は、点線の丸印が示すリンクに伝送されるパス#2のパケットの例を示す。PKTはパケット本体のデータであり、ラベルL(x)(x:A〜D,O)はパケットの転送先のノードを示すラベルであり、「パスID(#2)」はパスIDを示すラベルである。
また、パス管理テーブル131は、ノードA〜D,Oごとに示されており、各ノードA〜D,Oの通信装置のパケットの処理を表す(以降も同様)。ここで、パス管理テーブル131の「From」及び「To」の図示は省略する。なお、以降も「From」及び「To」の図示は省略する。
パス#1は、ノードAとノードBの間に設定され、リンクLabを経由する。ノードAの通信装置は、パス#1のパケットにラベルL(B)を付与(Push)し、「NextHop」の隣接ノードBに転送する。ノードBの通信装置は、隣接ノードAからのパケットからラベル(B)を除去(Pop)してパケットを受信する。なお、通信装置は、例えばパケットの宛先に基づき各パス#1〜#3のパケットを識別する。
パス#2は、ノードAとノードCの間に設定され、リンクLao,Lcoを経由する。ノードAの通信装置は、符号G1,G2で示されるように、パス#2のパケットにラベルL(O)を付与し、「NextHop」の隣接ノードOに転送する。ノードOの通信装置は、符号G3で示されるように、隣接ノードAからのパケットのラベルL(O)をラベルL(C)に交換(Swap)して、「NextHop」の隣接ノードCに転送する。ノードCの通信装置は、符号G4で示されるように、隣接ノードOからのパケットからラベル(C)を除去してパケットを受信する。
パス#3は、ノードAとノードDの間に設定され、リンクLadを経由する。ノードAの通信装置は、パス#3のパケットにラベルL(D)を付与し、「NextHop」の隣接ノードDに転送する。ノードDの通信装置は、隣接ノードAからのパケットからラベル(D)を除去してパケットを受信する。
図7は、第1動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。図7において、図1と共通する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
符号G11〜G15は、点線の丸印が示すリンクに伝送されるパス#2のパケットの例を示す。PKTはパケット本体のデータであり、ラベルL(x)(x:A〜D,O)はパケットの転送先のノードを示すラベルであり、「パスID(#2)」はパスIDを示すラベルである。
ノードAの通信装置は、警報出力部21によりノードOとの間の通信の障害を検出し(×印参照)、制御信号により他のノードA〜D,Oに通知する。また、ノードBの通信装置は、ノードAからの制御信号を受けることにより、障害箇所を迂回するノードB,C間の経路(LSP(B−C))が自装置に設定済みであるであることを制御信号のFlag情報により通知する。これにより、ノードA,B,C,Oの各通信装置は、パス#2をリンクLab、リンクLbo、及びリンクLcoを経由する経路に切り替える。なお、パス#1とパス#3は、障害の影響を受けないために切り替えられない。
ノードAの通信装置は、符号G11,G12で示されるように、パス#2のパケットにラベルL(B)’を付与し、「NextHop」の隣接ノードBに転送する。ノードBの通信装置は、符号G13で示されるように、隣接ノードAからのパケットからラベルL(B)’を除去し、そのパケットにラベルL(O)を付与して、「NextHop」の隣接ノードOに転送する。
ノードOの通信装置は、符号G14で示されるように、隣接ノードBからのパケットのラベルL(O)をラベルL(C)に交換して、「NextHop」の隣接ノードCに転送する。ノードCの通信装置は、符号G15で示されるように、隣接ノードOからのパケットからラベル(C)を除去してパケットを受信する。
図8は、第1動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。各ノードA〜D,Oの障害認識処理部104は、最初、障害発生状態「NR」を認識している(符号Sa1〜Sd1,So1)。このため、各ノードA〜D,Oの制御信号生成部105は、障害状態ID「NR」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜D,Oに送信する。
次に、ノードAの警報出力部21は、コアノードであるノードOとの通信の障害を検出する(符号Sa2)。次に、ノードAの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−TP」を認識する(符号Sa3)。より具体的には、ノードAの障害認識処理部104は、障害の検出により遷移条件Qaが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−TP」に遷移させる。
次に、ノードAの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−TP」に基づき、障害状態ID「SF−TP」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードBに送信する。このとき、制御信号生成部105は、障害情報のSF−TP情報に、ノードAを示すノード情報を含める(「SF−TP(A)」参照)。
ノードBの通信装置は、ノードAから障害状態ID「SF−TP」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードBの障害認識処理部104は、障害情報に基づいて障害発生状態「SF−TP」を認識する(符号Sb2)。より具体的には、ノードBの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qaが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−TP」に遷移させる。
ノードBの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−TP」に基づき、障害状態ID「SF−TP」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードCに送信する。このとき、制御信号生成部105は、ネットワーク構成テーブル130及びパス管理テーブル131から障害の迂回経路が設定済みであることを判定し、ノードBを示すFlag情報を含むSF−TP情報を制御信号に付与する(「Flag(B)」参照)。
ノードC,O,Dの通信装置も、ノードBと同様に、制御信号の障害情報に基づいて障害発生状態「SF−TP」を認識し、隣接ノードO,D,Aに制御信号を送信する。
次に、ノードAの動作制御部100は、隣接ノードDから受信した制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態を比較し、各障害発生状態の一致を判定する(符号Sa4)。次に、ノードAの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、パス#2を、Flag情報が示すノードBとノードOを経由する経路に切り替える(符号Sa5)。
ノードAの通信装置は、送受信器20により制御信号を隣接ノードBに送信し、ノードB,C,Oも制御信号を隣接ノードC,O,Dに送信する。ノードB,C,Oの通信装置は、制御信号を受信すると、ノードAと同様に、制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態の一致を判定し(符号Sb3,Sc3,So3)、パス#2を上記の経路に切り替える(符号Sb4,Sc4,So4)。
このようにして、障害発生状態「SF−TP」の場合のパス#2の経路切り替えは行われる。
上述したように、ノードAの経路切り替え部106は、障害認識処理部104が、警報出力部21が検出した障害に基づき、ノードOとの通信の障害を認識している場合、障害情報が、自装置とノードOとの通信の障害を示すとき、パス#2を、ノードOを経由する他の経路に切り替える。このため、ノードAの通信装置は、ノードOとの通信の障害を検出しても、他のノードB〜Dにおいて障害が検出されていなければ、ノードOを経由する最短経路にパス#2を切り替えることができる。
(第2動作例)
図9は、第2動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。本例のネットワークNWは、図1のネットワークNWのノードB,Oの間にノードPを追加したものである。
ノードPは、リンクLapを介してノードAに接続され、リンクLcpを介してノードCに接続されている。また、ノードPは、リンクLbpを介してノードBに接続され、リンクLopを介してノードOに接続されている。ノードPは、ノードOと同様にコアノードとして機能するが、ノードOとは異なりループ経路が通過しない。
パス#1は、ノードAとノードCの間に設定され、リンクLap,Lcpを経由する。ノードAの通信装置は、パス#1のパケットにラベルL(P)を付与し、「NextHop」の隣接ノードPに転送する。ノードPの通信装置は、隣接ノードAからのパケットのラベルL(P)をラベルL(C)に交換して、「NextHop」の隣接ノードCに転送する。ノードCの通信装置は、隣接ノードPからのパケットからラベル(C)を除去してパケットを受信する。なお、パス#2は、第1動作例で述べた通りである。
図10は、第2動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。図10において、図9と共通する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
ノードAの通信装置は、ノードOとの通信の障害と、ノードPとの通信の障害とを、各々の方路の警報出力部21により検出する(×印参照)。ノードAの通信装置は、2つの障害(SF−TP)を、共通の障害情報を含む制御信号により他のノードA〜D,Oに通知する。また、ノードBの通信装置は、第1動作例と同様に、障害箇所を迂回するノードB,C間の経路(LSP(B−C))が自装置に設定済みであるであることを制御信号のFlag情報により通知する。これにより、ノードA,B,C,P,Oの各通信装置は、パス#1及びパス#2を切り替える。
まず、切り替え後のパス#1について述べる。ノードAの通信装置は、パス#1のパケットにラベルL(B)を付与し、「NextHop」の隣接ノードBに転送する。ノードBの通信装置は、隣接ノードAからのパケットからラベルL(B)を除去し、そのパケットにラベルL(P)を付与して、「NextHop」の隣接ノードPに転送する。
ノードPの通信装置は、隣接ノードBからのパケットのラベルL(P)をラベルL(C)に交換して、「NextHop」の隣接ノードCに転送する。ノードCの通信装置は、隣接ノードPからのパケットからラベル(C)を除去してパケットを受信する。
次に、切り替え後のパス#2について述べる。ノードAの通信装置は、パス#2のパケットにラベルL(B)’を付与し、「NextHop」の隣接ノードBに転送する。ノードBの通信装置は、隣接ノードAからのパケットからラベルL(B)’を除去し、そのパケットにラベルL(P)’を付与して、「NextHop」の隣接ノードPに転送する。
ノードPの通信装置は、隣接ノードBからのパケットのラベルL(P)’をラベルL(O)に交換して、「NextHop」の隣接ノードOに転送する。ノードOの通信装置は、隣接ノードPからのパケットからラベルL(O)をラベルL(C)’に交換して、「NextHop」の隣接ノードCに転送する。ノードCの通信装置は、隣接ノードPからのパケットからラベル(C)’を除去してパケットを受信する。なお、本例の処理の手順は第1動作例と同様であるため、説明を省略する。
このように、1つのノードAが、コアノードであるノードO,Pとの間の通信の障害を検出した場合も、各ノードA〜D,O,Pは、制御信号の障害情報により共通の障害発生状態「SF−TP」を認識することによりパス#1及びパス#2を最適な経路に切り替えることができる。
(第3動作例)
図11は、第3動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。本例のネットワークNWは、図1のネットワークNWのノードC,Dの間をリンクLcdにより接続したものである。このため、制御信号のループ経路は、符号dで示されるように、ノードA〜Dを順次に経由する。
また、符号G21〜G24は、点線の丸印が示すリンクに伝送されるパス#2のパケットの例を示す。PKTはパケット本体のデータであり、ラベルL(x)(x:A〜D,O)はパケットの転送先のノードを示すラベルであり、「パスID(#2)」はパスIDを示すラベルである。パス#1〜#3は、第1動作例と同様であるため、その説明は省略する。
図12は、第3動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。図12において、図11と共通する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
また、符号G31〜G35は、点線の丸印が示すリンクに伝送されるパス#2のパケットの例を示す。PKTはパケット本体のデータであり、ラベルL(x)(x:A〜D,O)はパケットの転送先のノードを示すラベルであり、「パスID(#2)」はパスIDを示すラベルである。
本例において、エッジノードであるノードA〜Dの各通信装置は、コアノードであるノードOの通信の障害を検出する(×印参照)。このような障害の原因としては、例えばノードOの通信装置の故障が挙げられる。各通信装置は、検出した障害に基づき障害発生状態「SF−TP」を認識し、障害情報の障害状態IDが「SF−TP」を示す制御信号を隣接ノードA〜Dに送信する。
各通信装置は、隣接ノードA〜Dから制御信号を受信すると、その障害情報に基づいて障害発生状態を「SF−TP」から「SF−H」に遷移させる。これは、各ノードA〜Dにおいて遷移条件Qdが満たされるためである。各通信装置は、障害情報の障害状態IDが「SF−H」を示す制御信号を隣接ノードA〜Dに送信する。
各通信装置は、隣接ノードA〜Dから制御信号を受信すると、その障害情報の障害状態IDが、障害認識処理部104が認識した障害発生状態に一致するため、パス#2をリンクLab及びリンクLbcを経由する経路に切り替える。なお、パス#1とパス#3は、障害の影響を受けないために切り替えられない。
ノードAの通信装置は、符号G31,G32で示されるように、パス#2のパケットにラベルL(B)’を付与し、「NextHop」の隣接ノードBに転送する。ノードBの通信装置は、符号G33で示されるように、隣接ノードAからのパケットのラベルL(B)’をラベルL(C)に交換して、「NextHop」の隣接ノードCに転送する。ノードCの通信装置は、符号G34,G35で示されるように、隣接ノードOからのパケットからラベル(C)を除去してパケットを受信する。
図13は、第3動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、最初、障害発生状態「NR」を認識している(符号Sa11〜Sd11)。このため、各ノードA〜Dの制御信号生成部105は、障害状態ID「NR」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜Dに送信する。
一例としてノードOの通信装置で故障が発生すると(符号So12)、各ノードA〜Dの警報出力部21は、コアノードであるノードOとの通信の障害を検出する(符号Sa12〜Sd12)。次に、各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−TP」を認識する(符号Sa13〜Sd13)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害によって遷移条件Qaが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−TP」に遷移させる。
次に、各ノードA〜Dの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−TP」に基づき、障害状態ID「SF−TP」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜Dに送信する。このとき、障害情報のSF−TP情報には、各ノードA〜Dを示すノード情報が含まれている(「SF−TP(A)」〜「SF−TP(D)」参照)。
各ノードA〜Dの通信装置は、隣接ノードA〜Dから障害状態ID「SF−TP」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、障害情報と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−TP」とに基づいて、障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sa14〜Sd14)。より具体的には、各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qdが満たされるため、障害発生状態を「SF−TP」から「SF−H」に遷移させる。
次に、各ノードA〜Dの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−H」に基づき、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜Dに送信する。
次に、各ノードA〜Cの動作制御部100は、隣接ノードA,B,Dから受信した制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態を比較し、各障害発生状態の一致を判定する(符号Sa15〜Sc15)。次に、各ノードA〜Cの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、パス#2を、ノードOを経由しないループ経路の一部に切り替える(符号Sa16〜Sc16)。
このようにして、障害発生状態「SF−H」の場合のパス#2の経路切り替えは行われる。
上述したように、各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−TP」を認識している場合、隣接ノードA〜Dから受信した制御信号の障害状態IDが他のノードA〜Dの「SF−TP」を示すとき、障害発生状態「SF−H」を認識する。すなわち、障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づき、ノードOとの通信の障害を認識している場合、送受信器20が受信した障害情報が、他のノードA〜DとノードOの通信の障害の発生を示すとき、ノードOの障害を認識する。
したがって、各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、障害情報を送受信することにより、単なる自装置とノードOの通信の障害ではなく、ノードOの障害を認識することができる。つまり、各ノードA〜Dの通信装置は、ネットワークNW内の障害発生状態を的確に認識することができる。
また、経路切り替え部106は、障害認識処理部104がノードOの障害を認識している場合、送受信器20が受信した障害情報がノードOの障害を示すとき、パス#2をループ経路の一部に切り替える。このため、ノードA〜Dの各通信装置は、障害箇所を迂回する経路にパスを切り替えることができる。
(第4動作例)
図14は、第4動作例の切り替え前後の経路を示す図である。本例のネットワークNW及びループ経路は、図1に示されたものと同様である。ノードA〜Cの各通信装置は、ノードOの障害により障害発生状態「SF−H」を認識することにより、第3動作例と同様にパス#2を切り替える。
図15は、第4動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。各ノードA〜D,Oの障害認識処理部104は、最初、障害発生状態「NR」を認識している(符号Sa21〜Sd21,So21)。このため、各ノードA〜D,Oの制御信号生成部105は、障害状態ID「NR」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜D,Oに送信する。
一例としてノードOの通信装置で故障が発生すると(符号So22)、各ノードA〜Dの警報出力部21は、コアノードであるノードOとの通信の障害を検出する(符号Sa22〜Sd22)。次に、ノードA,Bの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−TP」を認識する(符号Sa23,Sb23)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害によって遷移条件Qaが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−TP」に遷移させる。
また、ノードC,Dの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sc23,Sd23)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害によって遷移条件Qbが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−H」に遷移させる。
次に、ノードA,Bの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−TP」に基づき、障害状態ID「SF−TP」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードB,Cに送信する。このとき、ノードA,Bが生成した障害情報のSF−TP情報には、ノードA,Bを示すノード情報が含まれている(「SF−TP(A)」,「SF−TP(B)」参照)。
また、ノードC,Dの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−H」に基づき、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードO,Aに送信する。なお、ノードOに送信された制御信号は、ノードOが故障中であるため、受信されない(×印参照)。
ノードAの通信装置は、隣接ノードDから障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードAの障害認識処理部104は、障害情報と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−TP」とに基づいて、障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sa24)。より具体的には、ノードAの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qdが満たされるため、障害発生状態を「SF−TP」から「SF−H」に遷移させる。
また、ノードBの通信装置は、隣接ノードAから障害状態ID「SF−TP」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードBの障害認識処理部104は、障害情報と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−TP」とに基づいて、障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sb24)。より具体的には、ノードBの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qdが満たされるため、障害発生状態を「SF−TP」から「SF−H」に遷移させる。
次に、各ノードA〜Dの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−H」に基づき、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜Dに送信する。
次に、各ノードA〜Cの動作制御部100は、隣接ノードA,B,Dから受信した制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態を比較し、各障害発生状態の一致を判定する(符号Sa25,Sb25,Sc24)。次に、各ノードA〜Cの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、パス#2を、ノードOを経由しないループ経路の一部に切り替える(符号Sa26,Sb26,Sc25)。
このようにして、障害発生状態「SF−H」の場合のパス#2の経路切り替えは行われる。
上述したように、ループ経路がノードOを経由する場合でも、ノードA〜Cの通信装置は、障害箇所を迂回する経路にパス#2を切り替えることができる。
(第5動作例)
図16は、第5動作例の切り替え前後の経路を示す図である。図16において、図1と共通する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
本例では、第4動作例と同じパス#1〜#3が設定されているときに、ループ経路の上のリンクLcoにおいて障害が発生した場合を挙げる。ノードOの通信装置は、障害によりノードCからパケットが受信されなくなるため、警報出力部21により障害発生状態「SF−H」を認識し、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を送信する。これにより、パス#1〜#3は、第4動作例と同様に切り替えられる。
図17は、第5動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。ノードA〜D,Oの障害認識処理部104は、最初、障害発生状態「NR」を認識している(符号Sa31〜Sd31,So31)。このため、各ノードA〜D,Oの制御信号生成部105は、障害状態ID「NR」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜D,Oに送信する。
ノードOの警報出力部21は、ノードCとの通信の障害を検出する(符号So32)。次に、ノードOの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−H」を認識する(符号So33)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害によって遷移条件Qbが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−H」に遷移させる。
次に、ノードOの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−H」に基づき、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードDに送信する。
ノードDの障害認識処理部104は、隣接ノードOから障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードDの障害認識処理部104は、障害情報に基づいて、障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sd32)。より具体的には、ノードDの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qbが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−H」に遷移させる。
次に、ノードDの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−H」に基づき、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードAに送信する。ノードA〜Cの通信装置も、ノードDと同様に、受信した制御信号の障害情報により障害発生状態「SF−H」を認識して(符号Sa32〜Sc32)、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し隣接ノードB〜Oに送信する。なお、ノードCから送信された制御信号は、リンクLcoに障害が発生しているため、ノードOで受信されない。
また、ノードOの通信装置は、制御信号の送信タイミングが到来すると、再び障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードDに送信する。ノードA〜Dの通信装置も、ノードOと同様に、再び障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成して送信する。
次に、各ノードA〜Dの動作制御部100は、隣接ノードA〜D,Oから受信した制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態を比較し、各障害発生状態の一致を判定する(符号Sa33〜Sd33)。次に、各ノードA〜Dの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、パス#2を、ノードOを経由しないループ経路の一部に切り替える(符号Sa34〜Sd34)。
このようにして、障害発生状態「SF−H」の場合のパス#2の経路切り替えは行われる。
上述したように、ループ経路上のリンクであって、ノードOと接続されたリンクLcoに障害が発生した場合でも、ノードA〜Cの通信装置は、障害箇所を迂回する経路にパス#2を切り替えることができる。
(第6動作例)
図18は、第6動作例の切り替え後の経路を示す図である。図18において、図1と共通する構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。なお、第6動作例の切り替え後の経路は第5動作例と同様である。
本例では、第4動作例と同じパス#1〜#3が設定されているときに、ループ経路の上のリンクLadにおいて障害が発生した場合を挙げる。ノードAの通信装置は、障害によりノードDからパケットが受信されなくなるため、警報出力部21により障害発生状態「SF−L」を認識し、障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を送信する。これにより、リンクLadを経由するパス#3が、ループ経路から障害箇所を除いた経路に切り替えられる。
切り替え後のパス#3は、ノードAとノードDの間に設定され、リンクLab,Lbc,Lco,Ldoを経由する。ノードAの通信装置は、パス#3のパケットにラベルL(B)’を付与し、「NextHop」の隣接ノードBに転送する。ノードBの通信装置は、隣接ノードAからのパケットのラベル(B)’をラベル(C)’に交換して「NextHop」の隣接ノードCに転送する。
ノードCの通信装置は、隣接ノードBからのパケットのラベル(C)’をラベル(O)’に交換して「NextHop」の隣接ノードOに転送する。ノードOの通信装置は、隣接ノードCからのパケットのラベル(O)’をラベル(D)’に交換して「NextHop」の隣接ノードDに転送する。ノードDの通信装置は、隣接ノードOからのパケットからラベル(D)’を除去してパケットを受信する。
図19は、第6動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。ノードA〜D,Oの障害認識処理部104は、最初、障害発生状態「NR」を認識している(符号Sa41〜Sd41,So41)。このため、ノードA〜D,Oの制御信号生成部105は、障害状態ID「NR」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜D,Oに送信する。
ノードAの警報出力部21は、ノードDとの通信の障害を検出する(符号Sa42)。次に、ノードAの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−L」を認識する(符号Sa43)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害によって遷移条件Qcが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−L」に遷移させる。
次に、ノードAの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−L」に基づき、障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードBに送信する。このとき、ノードAの制御信号生成部105は、制御信号のSF−L情報に、障害が検出されたリンクLadを示すリンク情報(「SF−L(AD)」参照)を収容する。
ノードBの障害認識処理部104は、隣接ノードAから障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードBの障害認識処理部104は、障害情報に基づいて、障害発生状態「SF−L」を認識する(符号Sb42)。より具体的には、ノードBの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qcが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−L」に遷移させる。
次に、ノードBの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−L」に基づき、障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードCに送信する。
ノードC,O,Dの通信装置も、ノードBと同様に、受信した制御信号の障害情報により障害発生状態「SF−L」を認識して(符号Sc42,So42,Sd42)、障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を生成し隣接ノードO,D,Aに送信する。なお、ノードDから送信された制御信号は、リンクLadに障害が発生しているため、ノードAで受信されない。
また、ノードAの通信装置は、制御信号の送信タイミングが到来すると、再び障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードBに送信する。次に、ノードAの動作制御部100は、制御信号の未受信の期間を監視する受信監視タイマが満了したことを判定する(符号Sa44)。次に、ノードAの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、パス#3を、ループ経路から障害箇所のリンクLadを除いた経路に切り替える(符号Sa45)。
また、ノードB〜D,Oの通信装置も、ノードAと同様に、再び障害状態ID「SF−D」の障害情報を含む制御信号を生成して送信する。
次に、ノードB〜D,Oの動作制御部100は、隣接ノードA〜C,Oから受信した制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態を比較し、各障害発生状態の一致を判定する(符号Sb43〜Sd43,So43)。次に、ノードB〜Dの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、パス#3を、ループ経路から障害箇所のリンクLadを除いた経路に切り替える(符号Sb44〜Sd44,So44)。
このようにして、障害発生状態「SF−L」の場合のパス#3の経路切り替えは行われる。
上述したように、経路切り替え部106は、障害認識処理部104が、警報出力部21が検出した障害に基づき、ループ状経路の一部の障害を認識した場合、パス#3を、ループ経路から障害箇所の部分を除いた経路に切り替える。このため、ノードA〜Dの各通信装置は、障害箇所を迂回する経路にパスを切り替えることができる。
(経路の復旧処理)
図20は、経路の復旧処理の手順の一例を示すシーケンス図である。ノードA〜D,Oの障害認識処理部104は、最初、一例として障害発生状態「SF−H」を認識している(符号Sa51〜Sd51,So51)。ノードA〜D,Oの警報出力部21は、障害の復旧を検出する(符号Sa52〜Sd52,So52)。
次に、ノードA〜D,Oの障害認識処理部104は、警報出力部21による障害の復旧の検出に応じて障害発生状態「T−NR」を認識する(符号Sa53〜Sd53,So53)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部21による障害の復旧の検出によって遷移条件Qfが満たされるため、障害発生状態を「SF−H」から「T−NR」に遷移させる。動作制御部100は、障害発生状態が「T−NR」に遷移したとき、その遷移後の経過時間を監視する状態監視タイマをスタートさせる。
次に、ノードA〜D,Oの制御信号生成部105は、障害状態ID「NR」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードA〜D,Oに送信する。次に、ノードA〜D,Oの動作制御部100は、状態監視タイマが満了したことを判定する(符号Sa54〜Sd54,So54)。
次に、ノードA〜D,Oの障害認識処理部104は、状態監視タイマの満了に応じて障害発生状態「NR」を認識する(符号Sa55〜Sd55,So55)。より具体的には、障害認識処理部104は、状態監視タイマの満了によって遷移条件Qiが満たされるため、障害発生状態を「T−NR」から「NR」に遷移させる。次に、ノードA〜D,Oの経路切り替え部106は、障害により切り替えたパス#1〜#3を切り替え前の経路に復旧させる(符号Sa56〜Sd56,So56)。
(複数のコアノードを含むネットワーク)
上述した実施例では、説明の便宜上、ネットワークNW内のコアノードとしてノードOだけを挙げたが、ノードOとは異なり、エッジノードであるノードA〜Dに隣接しないコアノードがネットワークNW内に存在する場合もある。この場合、ノードA〜Dの通信装置は、隣接していないコアノード間のリンクで発生したパスの障害を、ノードOとの通信状態から直接的に検出することができない。
このため、ノードA〜Dは、障害のあるパスの受信端のエッジノードから、そのパスの伝送方向とは反対方向のパスを介して障害通知を受信することにより障害を検出する。このとき、障害認識処理部104は、障害通知に応じて、パスの障害に関する新たな障害発生状態「SF−P」を認識する。以下に、障害発生状態「SF−P」を用いる場合の制御信号と状態遷移について述べる。
図21は、制御信号のフォーマットの他の例と障害発生状態の状態遷移の他の例とを示す図である。符号Gaは制御信号のフォーマットを示す。なお、フォーマットのうち、図2と共通する項目の説明は省略する。
障害情報には、障害状態IDと、SF−TP情報と、SF−L情報と、SF−P情報とが含まれる。障害状態IDとしては、一例として、「NR」、「SF−TP」、「SF−L」、「SF−H」、及び「SF−P」が定義されている。「SF−P」は、エッジノード間のパスにおけるコアノード間のリンクまたはコアノードの障害の発生を示す。
SF−P情報は、障害状態IDが「SF−P」を示す場合、有効であり、その他の場合、無効である。SF−P情報には、障害通知を受信したノードA〜Dに関するノード情報、及び障害が検出されたパスに関するパス情報、及びFlag情報が含まれる。Flag情報は、「SF−P」の障害が発生した場合、障害を迂回する経路を提供できるノードA〜Dの識別情報である。SF−P情報は、障害状態IDが「SF−P」を示す場合の経路切り替えに用いられる。
また、符号Gbは障害発生状態の状態遷移を示す。この状態遷移図において、図5と共通する遷移条件には同一の符号を付し、その説明は省略する。以下に障害発生状態「SF−P」に関する遷移条件Qj,Qk,Qm〜Qoについて述べる。
(「NR」から「SF−P」への遷移条件Qj)
・警報出力部25が、パスの受信端のエッジノードからパスの障害通知を受けることによりパス上の通信の障害を検出したこと。
・隣接ノードから受信した制御信号の障害状態IDが「SF−P」を示すこと。
(「SF−P」から「SF−L」への遷移条件Qk)
・警報出力部21が、エッジノードとの通信であって、ループ経路上のリンクを介した通信の障害を検出したこと。
(「SF−P」から「SF−TP」への遷移条件Qm)
・警報出力部21が、コアノードとの通信であって、ループ経路上にはないリンクを介した通信の障害を検出したこと。
(「SF−P」から「SF−H」への遷移条件Qo)
・隣接ノードから受信した制御信号の障害状態IDが「SF−TP」、「SF−H」、または「SF−L」を示すこと。
・隣接ノードから受信した制御信号の障害状態IDが新たなパスに関する「SF−P」を示し、かつ、その制御信号のFlag情報が示すエッジノードが、障害のリンクを迂回する経路を提供可能であること。
(「SF−P」から「T−NR」への遷移条件Qn)
・警報出力部25が該当障害の復旧を検出したこと。
・隣接ノードから受信した制御信号の障害状態IDが「NR」を示すこと。
(「T−NR」から「SF−P」への遷移条件Qn)
・警報出力部25が該当障害を検出したこと。
・隣接ノードから受信した制御信号の障害状態IDが「NR」以外の状態を示すこと。
経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF−P」である場合、コアノード同士を結ぶリンクに障害があると判断し、障害が発生したリンクを迂回する経路にパスを切り替える。このため、ノードA〜Dの各通信装置は、ネットワークNW内に複数のコアノードが存在する場合でも障害箇所を迂回する経路にパスを切り替えることができる。以下に、障害発生状態「SF−P」に関する動作例を挙げて説明する。
(第7動作例)
図22は、第7動作例の切り替え前後の経路を示す図である。本例のネットワークNWには、エッジノードであるノードA〜Dと、コアノードであるノードL〜Oとを含む。各ノードA〜Oには、実施例の通信装置が設けられている。
ノードAとノードDの間、ノードAとノードBの間、及びノードCとノードBの間はリンクにより互いに結ばれており、ノードL〜Oの間はリンクにより互いに結ばれている。また、ノードAとノードOの間、ノードBとノードLの間、ノードCとノードMの間、及びノードDとノードNの間はリンクにより互いに結ばれている。
また、制御信号が伝送されるループ経路は、符号dで示されるように、ノードA,ノードB、ノードC、ノードM、ノードN、及びノードDを経由する。
切り替え前のパス#2は、ノードA、ノードO、ノードM、及びノードCを、この順に経由する。パス#2の受信端のノードCの通信装置は、ノードOとノードMの間に障害が発生すると(×印参照)、送信端のノードAに障害通知を送信する。ノードAの障害認識処理部104は、警報出力部25が障害通知を受信することにより、障害発生状態「SF−P」を認識する(「SF−P」参照)。また、ノードAの制御信号生成部105は、障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードBに送信する。
ノードBの制御信号生成部105は、障害が発生したノードO,M間のリンクを迂回する経路として、ノードBを経由する経路を提供可能であることを判定し、ノードBを示すFlag情報と障害状態ID「SF−P」の障害情報とを含む制御信号を生成し(「Flag」参照)、送受信器20により隣接ノードCに送信する。ノードC,M,N,Dの通信装置も、ノードBと同様の制御信号を生成して送信する。
これにより、ノードA,B,L,M,Cは、パス#2を切り替える。切り替え後のパス#2は、ノードA、ノードB、ノードL、ノードM、及びノードCを、この順に経由する。このとき、例えば、ノードAの経路切り替え部106は、パス管理テーブル131において、パス#2の「NextHop」をノードOからノードBに更新する。また、ノードBの経路切り替え部106は、パス管理テーブル131において、パス#2のパケットに付与するラベルを、ノードB,Cの間の既存のパス(LSP)のラベルに更新する。
図23は、第7動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。なお、図23において、ノードM,Nの動作はノードCと同様であるため、その図示は省略する。このため、以下の説明では、ノードC,Dがリンクにより結合されていると仮定する。
各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、最初、障害発生状態「NR」を認識している(符号Sa61〜Sd61)。ノードCの警報出力部25は、パス#2の障害を検出すると、パス#2とは反対方向のパスを介しノードAに障害通知を送信する。ノードAの警報出力部25は、障害通知の受信に応じパス#2の障害を検出する(符号Sa62)。
次に、ノードAの障害認識処理部104は、警報出力部25が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−P」を認識する(符号Sa63)。より具体的には、ノードAの障害認識処理部104は、障害の検出により遷移条件Qjが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−P」に遷移させる。
次に、ノードAの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−P」に基づき、障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードBに送信する。このとき、制御信号生成部105は、障害情報のSF−P情報に、ノードAとノードBの間のパス#2を示すパス情報を含める(「SF−P(A−C)」参照)。
ノードBの通信装置は、ノードAから障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードBの障害認識処理部104は、障害情報に基づいて障害発生状態「SF−P」を認識する(符号Sb62)。より具体的には、ノードBの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qjが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−P」に遷移させる。
ノードBの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−P」に基づき、障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードCに送信する。このとき、制御信号生成部105は、ネットワーク構成テーブル130及びパス管理テーブル131から障害の迂回経路が設定済みであることを判定し、ノードBを示すFlag情報を含むSF−P情報を制御信号に付与する(「Flag(B)」参照)。
ノードC,Dの通信装置も、ノードBと同様に、制御信号の障害情報に基づいて障害発生状態「SF−P」を認識し、ノードD,Aに制御信号を送信する。
次に、ノードAの動作制御部100は、隣接ノードDから受信した制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態を比較し、各障害発生状態の一致を判定する(符号Sa64)。次に、ノードAの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、パス#2を、Flag情報が示すノードBを経由する経路に切り替える(符号Sa65)。
ノードAの通信装置は、送受信器20により制御信号を隣接ノードBに送信し、ノードB,C,Dも制御信号をノードC,D,Aに送信する。ノードC,D,Aの通信装置は、制御信号を受信すると、ノードAと同様に、制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態の一致を判定し(符号Sb63,Sc63)、パス#2を上記の経路に切り替える(符号Sb64,Sc64)。
このようにして、障害発生状態「SF−P」の場合のパス#2の経路切り替えは行われる。
(第8動作例)
図24は、第8動作例の切り替え前後の経路を示す図である。本例のネットワークNWにおいて、ノードL〜Oの接続関係は第7実施例とは異なる。ノードOとノードLの間、ノードLとノードMの間、ノードLとノードNの間、ノードOとノードNの間、及びノードMとノードNの間はリンクにより互いに結ばれている。また、ノードAとノードOの間、ノードBとノードLの間、ノードCとノードMの間、及びノードDとノードNの間はリンクにより互いに結ばれている。なお、ループ経路は第7動作例と同様である。
本例では、2つのパス#1及びパス#2に同時に障害が発生する。切り替え前のパス#1は、ノードA、ノードO、ノードL、及びノードBを、この順に経由する。切り替え前のパス#2は、第7動作例と同様であり、ノードA、ノードO、ノードL、ノードM、及びノードCを、この順に経由する。
パス#1の受信端のノードB及びパス#2の受信端のノードCの各通信装置は、ノードOとノードLの間に障害が発生すると(×印参照)、送信端のノードAに障害通知をそれぞれ送信する。ノードAの障害認識処理部104は、警報出力部25が障害通知を受信することにより、パス#1及びパス#2について障害発生状態「SF−P」を認識する(「SF−P」参照)。また、ノードAの制御信号生成部105は、障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードBに送信する。
ノードBの制御信号生成部105は、障害が発生したノードO,L間のリンクを迂回する経路として、ノードBを経由する経路を提供可能であることを判定し、ノードBを示すFlag情報と障害状態ID「SF−P」の障害情報とを含む制御信号を生成し(「Flag」参照)、送受信器20により隣接ノードCに送信する。ノードC,M,N,Dの通信装置も、ノードBと同様の制御信号を生成して送信する。
これにより、ノードA,B,L,M,Cは、パス#1及びパス#2を切り替える。切り替え後のパス#1は、ノードAとノードBを、この順に経由する。切り替え後のパス#2は、ノードA、ノードB、ノードL、ノードM、及びノードCを、この順に経由する。このとき、例えば、ノードAの経路切り替え部106は、パス管理テーブル131において、パス#1及びパス#2の「NextHop」をノードOからノードBに更新する。また、ノードBの経路切り替え部106は、パス管理テーブル131において、パス#2のパケットに付与するラベルを、ノードB,Cの間の既存のパス(LSP)のラベルに更新する。
図25は、第8動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。図25において、図23と共通する処理には同一の符号を付し、その説明は省略する。また、図25において、ノードM,Nの動作はノードCと同様であるため、その図示は省略する。このため、以下の説明では、ノードC,Dがリンクにより結合されていると仮定する。
ノードB及びノードCの警報出力部25は、パス#1及びパス#2の障害を検出すると、障害通知をノードAに送信する。ノードAの通信装置は、障害通知に応じて障害を検出して(符号Sa62)、障害発生状態「SF−P」を認識する(符号Sa63)。ノードAの制御信号生成部105は、障害状態IDが「SF−P」を示す障害情報であって、SF−P情報のパス情報がノードA,B間のパス#1とノードA,C間のパス#2とを示す障害情報を含む制御信号を生成する(「SF−P(A−B,A−C)」参照)。
ノードBの通信装置は、ノードAから障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードBの障害認識処理部104は、障害情報に基づいて障害発生状態「SF−P」を認識する(符号Sb62)。ノードBの制御信号生成部105は、ネットワーク構成テーブル130及びパス管理テーブル131から障害の迂回経路が設定済みであることを判定し、ノードBを示すFlag情報を含むSF−P情報を制御信号に付与する(「Flag(B)」参照)。
ノードC,Dの通信装置も、ノードBと同様に、制御信号の障害情報に基づいて障害発生状態「SF−P」を認識し、ノードD,Aに制御信号を送信する。これにより、ノードA〜Cの経路切り替え部106は、パス#1及びパス#2を切り替える(符号Sa65a,Sb64a,Sc64a)。
このようにして、障害発生状態「SF−P」の場合のパス#1及びパス#2の経路切り替えは行われる。
(第9動作例)
図26は、第9動作例の切り替え前後の経路を示す図である。本例のネットワークNWにおいて、ノードL〜Oの接続関係は第7実施例と同様である。
本例では、パス#1及びパス#2に順次に障害が発生する。より具体的には、本例では、第7動作例のパス#2の切り替えが行われた後、パス#1の障害に応じてパス#1が切り替えられる。切り替え前のパス#1は、ノードB、ノードL、ノードN、及びノードDを、この順に経由する。切り替え前のパス#2は、第7動作例と同様であり、ノードA、ノードO、ノードL、ノードM、及びノードCを、この順に経由する。
第7動作例の動作が行われた後、パス#1の受信端のノードDの通信装置は、ノードNとノードLの間に障害が発生すると(×印参照)、送信端のノードBに障害通知を送信する。ノードBの障害認識処理部104は、警報出力部25が障害通知を受信することにより、パス#2について障害発生状態「SF−P」を認識する(「SF−P」参照)。また、ノードBの制御信号生成部105は、障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードCに送信する。
ノードCの制御信号生成部105は、障害が発生したノードN,L間のリンクを迂回する経路として、ノードCを経由する経路を提供可能であることを判定し、ノードCを示すFlag情報と障害状態ID「SF−P」の障害情報とを含む制御信号を生成し(「Flag」参照)、送受信器20により隣接ノードMに送信する。ノードN,D,A,Bの通信装置も、ノードCと同様の制御信号を生成して送信する。
これにより、ノードB,C,Dは、パス#1を切り替える。切り替え後のパス#2は、ノードB、ノードC、ノードM、ノードN、及びノードDを、この順に経由する。このとき、例えば、ノードBの経路切り替え部106は、パス管理テーブル131において、パス#2の「NextHop」をノードLからノードCに更新する。また、ノードCの経路切り替え部106は、パス管理テーブル131において、パス#2のパケットに付与するラベルを、ノードC,Dの間の既存のパス(LSP)のラベルに更新する。なお、パス#2の切り替えについては、上述した通りである。
図27は、第9動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。本処理は、図23に示された処理に続いて実行される。なお、図27において、ノードM,Nの動作はノードCと同様であるため、その図示は省略する。このため、以下の説明では、ノードC,Dがリンクにより結合されていると仮定する。
ノードDの警報出力部25は、パス#2の障害通知をノードBに送信する。ノードBの警報出力部25は、障害通知に応じて障害を検出する(符号Sb65)。ノードBの制御信号生成部105は、障害状態IDが「SF−P」を示す障害情報であって、SF−P情報のパス情報がノードB,D間のパス#1を示す障害情報を含む制御信号を生成する(「SF−P(B−D)」参照)。なお、この制御信号は、パス#2の障害情報を含む制御信号とは別に生成されて送信される。
ノードCの通信装置は、ノードAから障害状態ID「SF−P」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードCの制御信号生成部105は、ネットワーク構成テーブル130及びパス管理テーブル131から障害の迂回経路が設定済みであることを判定し、ノードCを示すFlag情報を含むSF−P情報を制御信号に付与する(「Flag(C)」参照)。
ノードD,Aの通信装置も、ノードCと同様の制御信号をノードA,Bに送信する。ノードB〜Dの動作制御部100は、パス#1の「SF−P」について障害発生状態の一致を判定し(符号Sb66,Sc65,Sd63)、パス#1を上記の経路に切り替える(符号Sb67,Sc66,Sd64)。
このようにして、障害発生状態「SF−P」の場合のパス#1及びパス#2の経路切り替えは行われる。
(第10動作例)
図28は、第10動作例の切り替え前後の経路を示す図である。本例のネットワークNWにおいて、ノードL〜Oの接続関係は第7実施例と同様である。
本例では、パス#1〜#3に順次に障害が発生する。より具体的には、本例では、第7動作例のパス#2の切り替えが行われた後、パス#1の障害に応じてパス#1が切り替えられ、パス#3の障害に応じてパス#3が切り替えられる。切り替え前のパス#1は、ノードA、ノードO、ノードL、及びノードBを、この順に経由し、切り替え前のパス#3は、ノードB、ノードL、ノードN、及びノードDを、この順に経由する。なお、パス#2は、図22に示される経路に切り替え済みである。
第7動作例の動作が行われた後、パス#1の受信端のノードBの通信装置は、ノードOとノードLの間に障害が発生すると(×印参照)、送信端のノードAに障害通知を送信する。ノードAの障害認識処理部104は、警報出力部25が障害通知を受信することにより、障害発生状態「SF−H」を認識する(「SF−H」参照)。
このとき、ノードAの通信装置は、パス#1の障害の検出により最初に障害発生状態「SF−P」を認識するが、ノードBにおいてもパス#3の障害が検出されているため、障害発生状態「SF−H」を認識する。
また、パス#3の受信端のノードDの通信装置は、ノードNとノードLの間に障害が発生すると(×印参照)、送信端のノードBに障害通知を送信する。ノードBの障害認識処理部104は、警報出力部25が障害通知を受信することにより、障害発生状態「SF−H」を認識する(「SF−H」参照)。
ノードA,Bの制御信号生成部105は、障害状態ID「SF−H」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードB,Cに送信する。ノードC,M,N,Dの通信装置も、ノードA,Bと同様の制御信号を生成して送信する。
これにより、ノードA,Bはパス#1を切り替え、ノードB,C,M.N,Dはパス#3を切り替える。切り替え後のパス#1は、ノードA及びノードBを、この順に経由し、切り替え後のパス#3は、ノードB、ノードC、ノードM、ノードN、及びノードDを、この順に経由する。
図29は、第10動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。本処理は、図23に示された処理に続いて実行される。なお、図29において、ノードM,Nの動作はノードCと同様であるため、その図示は省略する。このため、以下の説明では、ノードC,Dがリンクにより結合されていると仮定する。
ノードBの警報出力部25は、パス#1の障害通知をノードAに送信する。ノードAの警報出力部25は、障害通知に応じて障害を検出し(符号Sa71)、ノードAの障害認識処理部104は、警報出力部25が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sa72)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部25が検出した障害によって遷移条件Qoが満たされるため、障害発生状態を「SF−P」から「SF−H」に遷移させる。次に、ノードAの制御信号生成部105は、障害状態IDが「SF−H」を示す障害情報を含む制御信号を生成する(「SF−H」参照)。
また、ノードDの警報出力部25は、パス#3の障害通知をノードBに送信する。ノードBの警報出力部25は、障害通知に応じて障害を検出し(符号Sb71)、ノードBの障害認識処理部104は、警報出力部25が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sb72)。より具体的には、障害認識処理部104は、警報出力部25が検出した障害によって遷移条件Qoが満たされるため、障害発生状態を「SF−P」から「SF−H」に遷移させる。次に、ノードBの制御信号生成部105は、障害状態IDが「SF−H」を示す障害情報を含む制御信号を生成する(「SF−H」参照)。
ノードC,Dの通信装置も、ノードA,Bと同様の制御信号をノードD,Aに送信する。ノードC,Dの障害認識処理部104は、ノードB,Cからの障害情報に基づき障害発生状態「SF−H」を認識する(符号Sc71,Sd71)。次に、ノードA〜Dの通信装置は、制御信号の送信タイミングが到来すると、障害状態IDが「SF−H」を示す障害情報を含む制御信号を再び送信する。
ノードA〜Dの通信装置は、制御信号を受信すると、制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態の一致を判定し(符号Sa73,Sb73,Sc72,Sd72)、パス#1とパス#2を上記の経路に切り替える(符号Sa74,Sb74,Sc73,Sd73)。
第7〜第10動作例のように、経路切り替え部106は、障害認識処理部104が、警報出力部25が検出した障害に基づき、ノードL〜Oを経由するパス#1〜#3の障害を認識している場合、受信した障害情報がパス#1〜#3の障害を示すとき、パス#1〜#3を、ノードL〜Oの各々を結ぶリンクのうち、障害が発生したリンクを迂回する経路に切り替える。このため、ノードA〜Dの各通信装置は、ネットワークNW内に複数のコアノードが存在する場合でも障害箇所を迂回する経路にパスを切り替えることができる。
(通信装置の処理)
次に、通信装置の処理について述べる。通信装置の処理は、実施例の経路切り替え方法である。
図30は、制御信号の送信処理の一例を示すフローチャートである。動作制御部100は、制御信号の送信タイミングが到来したか否かを判定する(ステップSt11)。動作制御部100は、例えばタイマなどにより周期的に送信タイミングを検出する。
動作制御部100は、送信タイミングが到来していない場合(ステップSt11のNo)、処理を終了する。また、動作制御部100は、送信タイミングが到来した場合(ステップSt11のYes)、障害認識処理部104から障害発生状態を取得する(ステップSt12)。
次に、動作制御部100は、制御信号生成部105に制御信号の生成を指示する(ステップSt13)。このとき、動作制御部100は、障害発生状態を制御信号生成部105に通知する。
次に、制御信号生成部105は、障害発生状態に従い障害情報を生成する(ステップSt14)。このとき、制御信号生成部105は、警報出力部21,25の警報、ネットワーク構成テーブル130、及びパス管理テーブル131を参照することによりSF−T情報、SF−L情報、またはSF−P情報を生成する。
次に、制御信号生成部105は、障害情報を含む制御信号を生成する(ステップSt15)。次に、制御信号生成部105は、挿入/抽出部22に制御信号を出力することにより制御信号を送受信器20からループ経路に送信する(ステップSt16)。このようにして、制御信号の送信処理は実行される。
図31は、障害検出時及び制御信号の受信時の処理の一例を示すフローチャートである。動作制御部100は、警報処理部102からの通知に基づいて、警報出力部21,25により障害が検出されたか否かを判定する(ステップSt1)。
動作制御部100は、障害が検出された場合(ステップSt1のYes)、その障害に基づいて障害認識処理部104に障害認識処理の実行を指示する(ステップSt2)。障害認識処理部104は、図5または図21(符号Gb)に示された状態遷移図に従い障害発生状態を認識する。
また、動作制御部100は、障害が検出されていない場合(ステップSt1のNo)、制御信号取得部103からの通知に基づいて、制御信号が受信されたか否かを判定する(ステップSt3)。動作制御部100は、制御信号が受信されている場合(ステップSt3のYes)、受信監視タイマをリセットし(ステップSt4)、制御信号から障害情報を取得する(ステップSt5)。
次に、動作制御部100は、障害情報の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識する障害発生状態とが一致するか否かを判定する(ステップSt6)。動作制御部100は、各障害発生状態が一致しない場合(ステップSt6のNo)、障害認識処理部104に障害認識処理の実行を指示する(ステップSt2)。
また、動作制御部100は、各障害発生状態が一致する場合(ステップSt6のYes)、経路切り替え部106に経路切り替え処理の実行を指示する(ステップSt7)。なお、経路切り替え処理については後述する。
また、動作制御部100は、制御信号が受信されていない場合(ステップSt3のNo)、受信監視タイマが満了したか否かを判定する(ステップSt8)。動作制御部100は、受信監視タイマが満了した場合(ステップSt8のYes)、ステップSt7の処理を実行し、受信監視タイマが満了していない場合(ステップSt8のNo)、処理を終了する。
このようにして、障害検出時及び制御信号の受信時の処理は実行される。
図32は、経路切り替え処理の一例を示すフローチャートである。本処理は、図31のステップSt7において実行される。
経路切り替え部106は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態が「SF−TP」または「SF−P」であるか否かを判定する(ステップSt21)。経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF−TP」または「SF−P」である場合(ステップSt21のYes)、エッジノード同士が通信するパスを、コアノードを経由する経路に切り替える(ステップSt22)。これは、上記の第1動作例、第2動作例、及び第7〜第9動作例で述べた通りである。
経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF−TP」及び「SF−P」の何れでもない場合(ステップSt21のNo)、障害認識処理部104が認識した障害発生状態が「SF−H」または「SF−L」であるか否かを判定する(ステップSt23)。経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF−H」または「SF−L」である場合(ステップSt23のYes)、エッジノード同士が通信するパスを、ループ経路の一部に切り替える(ステップSt24)。これは、上記の第3〜第6動作例、及び第10動作例で述べた通りである。
また、経路切り替え部106は、障害発生状態が「SF−H」及び「SF−L」の何れでもない場合(ステップSt23のNo)、障害認識処理部104が認識した障害発生状態が「NR」であるか否かを判定する(ステップSt25)。経路切り替え部106は、障害発生状態が「NR」である場合(ステップSt25のYes)、エッジノード同士が通信するパスを、切り替え前の経路に復旧させる(ステップSt26)。これは、図20を参照して述べた通りである。なお、経路切り替えが行われていない場合、ステップSt25の処理は実行されない。
また、経路切り替え部106は、障害発生状態が「T−NR」である場合(ステップSt25のNo)、処理を終了する。このようにして、経路切り替え処理は実行される。
(第11動作例)
本例では、2つのネットワークがリンクを共有する場合を挙げる。この場合、共有されるリンク(以下、「共有リンク」と表記)が結合する2つのノードの一方に障害が発生すると、そのノードを経由する各パスは、他方のノードを経由するパスに切り替えられる。
図33は、第11動作例の切り替え前の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。ネットワークNWaはノードA〜D,Oを含み、ネットワークNWbはノードC〜F,Pを含む。各ノードA〜F,O,Pには上記の通信装置が設けられている。
ネットワークNWaにおいて、ノードOと他のノードA〜Dの間は、リンクを介してそれぞれ結合されている。また、ノードAとノードDの間、ノードAとノードBの間、ノードCとノードBの間、及びノードCとノードDの間も、リンクを介してそれぞれ結合されている。
また、ネットワークNWbにおいて、ノードPと他のノードC〜Fの間は、リンクを介してそれぞれ結合されている。また、ノードEとノードDの間、ノードEとノードFの間、ノードCとノードDの間、及びノードCとノードFの間も、リンクを介してそれぞれ結合されている。
ネットワークNWaとネットワークNWbは、ノードCとノードDを共有するため、ノードCとノードDの間のリンクは共有リンクとして機能する。
ネットワークNWaのループ経路は、符号d1で示されるように、ノードA、ノードD、ノードC、及びノードBを、この順に経由する。また、ネットワークNWbのループ経路は、符号d2で示されるように、ノードE、ノードD、ノードC、及びノードFを、この順に経由する。なお、各ネットワークNWa,NWbのループ経路は、これに限定されず、上記とは反対方向に各ノードA〜Fを経由してもよい。
ネットワークNWaには、ノードA,O,Cを経由するパス#1と、ノードB,Cを経由するパス#2とが設定されている。また、ネットワークNWbには、ノードC,P,Eを経由するパス#3と、ノードC,Fを経由するパス#4とが設定されている。
ノードAの通信装置は、パス#1のパケットにラベルL(O)を付与し、「NextHop」の隣接ノードOに転送する。ノードBの通信装置は、パス#2のパケットにラベルL(C)を付与し、「NextHop」の隣接ノードCに転送する。
ノードCの通信装置は、パス#3のパケットにラベルL(P)を付与し、「NextHop」の隣接ノードPに転送する。また、ノードCの通信装置は、パス#4のパケットにラベルL(F)を付与し、「NextHop」の隣接ノードFに転送する。
図34は、第11動作例の切り替え後の経路及びパス管理テーブル131を示す図である。本例では、ノードCの故障により、ノードB,Fが障害発生状態「SF−L」を認識して、障害状態ID「SF−L」を含む制御信号をループ経路に送信する。これにより、ノードA,B,D,E,Fは、共通の障害発生状態「SF−L」を認識し、パス#1〜#4を切り替える。
パス#1〜#4は、共有リンクが結合するノードC,Dのうち、障害のないノードDを経由するループ経路の一部に切り替えられる。切り替え後のパス#1はノードB,Aを経由し、切り替え後のパス#2はノードA,Dを経由する。また、切り替え後のパス#3,#4は、ノードD,Eを経由する。なお、切り替え後のパス#1〜#4は、例えばネットワーク監視制御装置9から取得される経路情報、またはノードA,B,D,E,Fからの経路情報に基づいて決定される。
ノードAの通信装置は、パス#1のパケットにラベルL(D)を付与し、「NextHop」の隣接ノードDに転送する。ノードBの通信装置は、パス#2のパケットにラベルL(A)を付与し、「NextHop」の隣接ノードAに転送する。
ノードDの通信装置は、パス#3のパケットにラベルL(E)を付与し、「NextHop」の隣接ノードEに転送する。また、ノードDの通信装置は、パス#4のパケットにラベルL(E)’を付与し、「NextHop」の隣接ノードEに転送する。
図35は、第11動作例の処理の手順を示すシーケンス図である。このシーケンスは、ネットワークNWa内の処理とネットワークNWb内の処理を共通に表す。例えばノードAの処理はノードEの処理と同様であるため、ノードA,Eは「ノードA(E)」と記載
されている。また、ノードBの処理はノードFの処理と同様であるため、ノードB,Fは「ノードB(F)」と記載されている。以下の説明ではネットワークNWa内の処理について述べるが、ネットワークNWb内の処理も、ノードAをノードEの置き換え、ノードBをノードFに置き換えれば同様である。
各ノードA〜Dの障害認識処理部104は、最初、障害発生状態「NR」を認識している(符号Sa81〜Sd81)。ノードBの警報出力部21は、隣接ノードCとの通信の障害を検出する(符号Sb82)。次に、ノードBの障害認識処理部104は、警報出力部21が検出した障害に基づいて障害発生状態「SF−L」を認識する(符号Sb83)。より具体的には、ノードBの障害認識処理部104は、障害の検出により遷移条件Qcが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−L」に遷移させる。
次に、ノードBの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−L」に基づき、障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードAに送信する。このとき、制御信号生成部105は、障害情報のSF−L情報に、ノードB,C間のリンクを示すリンク情報を含める(「SF−L(B−C)」参照)。なお、ネットワークNWbの場合、ノードFの制御信号生成部105は、障害情報のSF−L情報に、ノードF,C間のリンクを示すリンク情報を含める(「SF−L(F−C)」参照)。
ノードAの通信装置は、隣接ノードBから障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を送受信器20により受信する。ノードAの障害認識処理部104は、障害情報に基づいて障害発生状態「SF−L」を認識する(符号Sa82)。より具体的には、ノードBの障害認識処理部104は、障害情報の障害状態IDにより遷移条件Qcが満たされるため、障害発生状態を「NR」から「SF−L」に遷移させる。
ノードAの制御信号生成部105は、障害認識処理部104が認識した障害発生状態「SF−L」に基づき、障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を生成し、送受信器20により隣接ノードDに送信する。ノードDの通信装置も、ノードAと同様に、制御信号の障害情報に基づいて障害発生状態「SF−L」を認識し、隣接ノードCに制御信号を送信する。なお、ノードCの通信装置は、障害のため、制御信号を受信することができない(×印参照)。
次に、ノードA,B,Dの通信装置は、送信タイミングに従い、障害状態ID「SF−L」の障害情報を含む制御信号を再び送信する。
次に、ノードAの動作制御部100は、隣接ノードBから受信した制御信号の障害状態IDが示す障害発生状態と、障害認識処理部104が認識した障害発生状態を比較し、各障害発生状態の一致を判定する(符号Sa83)。次に、ノードAの経路切り替え部106は、動作制御部100の指示に従い、通信ポート14を介してネットワーク監視制御装置9に経路を確認し(符号Sa84)、パス#1及びパス#2をその経路に切り替える(符号Sa85)。また、ノードDでも、ノードAと同様の処理が実行される(符号Sd83〜Sd85)。
また、ノードBの動作制御部100は、受信監視タイマが満了すると(符号Sb84)、経路切り替え部106に経路切り替え処理の実行を指示する。経路切り替え部106は、ネットワーク監視制御装置9に経路を確認し(符号Sb85)、パス#1及びパス#2をその経路に切り替える(符号Sb86)。
このように、ネットワークNWa,NWb間の共有リンクが結合する2つのノードC,Dの一方に障害が発生した場合、ノードA,B,Dの通信装置は、他方のノードDを経由するループ経路の一部にパス#1〜#4を切り替える。
本例において、ノードA,B,Dの通信装置は、ネットワーク監視制御装置9に切り替え後の経路を確認したが、これに限定されず、隣接ノードA,B,Dから経路情報を取得することにより経路を確認してもよい。
図36は、第11動作例の他の処理の手順を示すシーケンス図である。図36において、図35と共通する処理には同一の符号を付し、その説明は省略する。
ノードA,Dの経路切り替え部106は、障害発生状態の一致の判定(符号Sa83,Sd83)の後、隣接ノードC,Dから経路情報を取得することによりパス#1,#2を、ノードDを経由する経路に切り替えることを判断する。また、ノードBの経路切り替え部106は、受信監視タイマの満了(符号Sb84)の後、隣接ノードAから経路情報を取得することによりパス#1,#2を、ノードDを経由する経路に切り替えることを判断する。
このようにして、パス#1,#2は、ノードDを経由する経路に切り替えられる。なお、パス#3,#4も、パス#1,#2と同様に、ノードDを経由する経路に切り替えられる。
上述した実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) メッシュ状のネットワーク内のノードとの通信の障害を検出する検出部と、
前記ネットワーク内の端部の各ノードを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送されるメッセージを受信する受信部と、
前記受信部が受信したメッセージ、及び前記検出部が検出した障害に基づき、前記ネットワーク内の障害の発生状態を認識する認識部と、
前記認識部が認識した障害の発生状態に基づきメッセージを生成する生成部と、
前記生成部が生成したメッセージを前記ループ状の経路に送信する送信部と、
前記受信部が受信したメッセージが、前記認識部が認識した障害の発生状態に一致する場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記認識部が認識した障害の発生状態に応じて切り替える切り替え部とを有することを特徴とする通信装置。
(付記2) 前記認識部は、前記検出部が検出した障害に基づき、前記端部の各ノードと接続される接続ノードとの通信の障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記ネットワーク内の端部の他のノードと前記接続ノードの通信の障害の発生を示すとき、前記接続ノードの障害を認識することを特徴とする付記1に記載の通信装置。
(付記3) 前記切り替え部は、前記認識部が前記接続ノードの障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記接続ノードの障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記ループ状の経路の一部に切り替えることを特徴とする付記2に記載の通信装置。
(付記4) 前記切り替え部は、前記認識部が、前記検出部が検出した障害に基づき、前記端部の各ノードと接続される接続ノードとの通信の障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記通信装置と前記接続ノードとの通信の障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記接続ノードを経由する他の経路に切り替えることを特徴とする付記1乃至3の何れかに記載の通信装置。
(付記5) 前記切り替え部は、前記認識部が、前記検出部が検出した障害に基づき、前記ループ状の経路の一部の障害を認識した場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記ループ状の経路から前記一部を除いた経路に切り替えることを特徴とする付記1乃至4の何れかに記載の通信装置。
(付記6) 前記切り替え部は、前記認識部が、前記検出部が検出した障害に基づき、前記端部以外の複数のノードを経由する経路の障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記複数のノードを経由する経路の障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記複数のノードの各々を結ぶリンクのうち、障害が発生したリンクを迂回する経路に切り替えることを特徴とする付記1乃至5の何れかに記載の通信装置。
(付記7) メッシュ状のネットワーク内のノードとの通信の障害を検出し、
前記ネットワーク内の端部の各ノードを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送されるメッセージを受信し、
前記受信したメッセージ、及び前記検出した障害に基づき、前記ネットワーク内の障害の発生状態を認識し、
前記認識した障害の発生状態に基づきメッセージを生成し、
前記生成したメッセージを前記ループ状の経路に送信し、
前記受信したメッセージが、前記認識した障害の発生状態に一致する場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記認識した障害の発生状態に応じて切り替えることを特徴とする経路切り替え方法。
(付記8) 前記検出した障害に基づき、前記端部の各ノードと接続される接続ノードとの通信の障害を認識している場合、前記受信したメッセージが、前記ネットワーク内の端部の他のノードと前記接続ノードの通信の障害の発生を示すとき、前記接続ノードの障害を認識することを特徴とする付記7に記載の経路切り替え方法。
(付記9) 前記接続ノードの障害を認識している場合、前記受信したメッセージが、前記接続ノードの障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記ループ状の経路の一部に切り替えることを特徴とする付記8に記載の経路切り替え方法。
(付記10) 前記検出した障害に基づき、前記端部の各ノードと接続される接続ノードとの通信の障害を認識している場合、前記受信したメッセージが前記接続ノードとの通信の障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記接続ノードを経由する他の経路に切り替えることを特徴とする付記7乃至9の何れかに記載の経路切り替え方法。
(付記11) 前記検出した障害に基づき、前記ループ状の経路の一部の障害を認識した場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記ループ状の経路から前記一部を除いた経路に切り替えることを特徴とする付記7乃至10の何れかに記載の経路切り替え方法。
(付記12) 前記検出した障害に基づき、前記端部以外の複数のノードを経由する経路の障害を認識している場合、前記受信したメッセージが、前記複数のノードを経由する経路の障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記複数のノードの各々を結ぶリンクのうち、障害が発生したリンクを迂回する経路に切り替えることを特徴とする付記7乃至11の何れかに記載の経路切り替え方法。
10 CPU
20 送受信器
21,25 警報出力部
100 動作制御部
104 障害認識処理部
105 制御信号生成部
106 経路切り替え部

Claims (7)

  1. メッシュ状のネットワーク内のノードとの通信の障害を検出する検出部と、
    前記ネットワーク内の端部の各ノードを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送されるメッセージを受信する受信部と、
    前記受信部が受信したメッセージ、及び前記検出部が検出した障害に基づき、前記ネットワーク内の障害の発生状態を認識する認識部と、
    前記認識部が認識した障害の発生状態に基づきメッセージを生成する生成部と、
    前記生成部が生成したメッセージを前記ループ状の経路に送信する送信部と、
    前記受信部が受信したメッセージが、前記認識部が認識した障害の発生状態に一致する場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記認識部が認識した障害の発生状態に応じて切り替える切り替え部とを有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記認識部は、前記検出部が検出した障害に基づき、前記端部の各ノードと接続される接続ノードとの通信の障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記ネットワーク内の端部の他のノードと前記接続ノードの通信の障害の発生を示すとき、前記接続ノードの障害を認識することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記切り替え部は、前記認識部が前記接続ノードの障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記接続ノードの障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記ループ状の経路の一部に切り替えることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記切り替え部は、前記認識部が、前記検出部が検出した障害に基づき、前記端部の各ノードと接続される接続ノードとの通信の障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記通信装置と前記接続ノードとの通信の障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記接続ノードを経由する他の経路に切り替えることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の通信装置。
  5. 前記切り替え部は、前記認識部が、前記検出部が検出した障害に基づき、前記ループ状の経路の一部の障害を認識した場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記ループ状の経路から前記一部を除いた経路に切り替えることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の通信装置。
  6. 前記切り替え部は、前記認識部が、前記検出部が検出した障害に基づき、前記端部以外の複数のノードを経由する経路の障害を認識している場合、前記受信部が受信したメッセージが、前記複数のノードを経由する経路の障害を示すとき、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記複数のノードの各々を結ぶリンクのうち、障害が発生したリンクを迂回する経路に切り替えることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の通信装置。
  7. メッシュ状のネットワーク内のノードとの通信の障害を検出し、
    前記ネットワーク内の端部の各ノードを順次に経由するループ状の経路に沿って伝送されるメッセージを受信し、
    前記受信したメッセージ、及び前記検出した障害に基づき、前記ネットワーク内の障害の発生状態を認識し、
    前記認識した障害の発生状態に基づきメッセージを生成し、
    前記生成したメッセージを前記ループ状の経路に送信し、
    前記受信したメッセージが、前記認識した障害の発生状態に一致する場合、前記端部のノード同士が通信する経路を、前記認識した障害の発生状態に応じて切り替えることを特徴とする経路切り替え方法。
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