以下、図面を参照して本発明の一実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例に係るパケットリング転送ネットワークシステムの構成を示すプロック図である。本実施例では、障害発生時であっても伝送路(パスを含む)を確保することができる冗長化構成をとりつつ、保守単位としては運用ポリシーに応じて分離することが可能で、かつ従来方式とは互換性があり、特に、伝送路(パスを含む)障害時の自動切換やネットワークオペレータによる強制切り替え操作においても、収容するトラフィック(サービス)への影響を極小化でき、ネットワークレベルでの品質確保と運用面での可用性の向上を実現するノード装置、運用監視装置、転送経路選択方法、およびプログラムを提供する。
図1において、パケットリング転送ネットワークシステム100は、伝送路を介してリング状に接続された複数のRPR(Resilient Packet Ring)ステーション101を備えている。以下、RPRステーションを単にノード装置と記す。そして、各ノード装置101を識別するために、A、B,C,D,Eで示している5つのノード装置に対して、RPR−MACアドレスとしてN1、N2、N3、N4、N5が付与されている。各ノード装置101間には、OuterRing(RI 0)405およびInnerRing(RI 1)406が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRing405が図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRing406が図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。また、各ノード装置101には、仮想ネットワーク102を構成する端末装置であるクライアント機器103が接続されているものとする。
図2は、本実施例によるパケットリング転送ネットワークシステムにおける運用監視装置の構成を示すブロック図である。図2において、運用監視装置201は、クライアント機器202からサーバ203を介して各ノード装置101と接続する構成としている。運用監視装置201のサーバ203は、特定の伝送路の区間にノード装置の増減設等の変更の必然性が生じ、パケットリングネットワーク上を疎通しているマルチポイントトラヒックに対して、特定の伝送路を迂回させたい場面において、ネットワークオペレータからの強制切り替え操作や手動切り替え操作による転送先の伝送路の遮断に伴うフレーム瞬断を伴わず、トポロジ管理データベースをネットワークオペレータ主導で更新を可能にする指示をノード装置に要求するデータベース更新指示手段と、パケットリングネットワーク内に配置される各ノード装置までの運用中の転送経路を前記トポロジ管理データベースに基づいて可視化する転送経路可視化手段とを備えている。
運用監視装置201は、特定の伝送路の区間にノード装置の増減設等の変更の必然性が生じ、パケットリングネットワーク上を疎通しているマルチポイントトラヒックに対して、特定の伝送路を迂回させたい場面において、ネットワークオペレータからの強制切り替え操作や手動切り替え操作による転送先の伝送路の遮断に伴うフレーム瞬断を伴わず、トポロジ管理データベースをネットワークオペレータ主導で更新を可能にする指示をノード装置に要求するデータベース更新指示処理と、パケットリングネットワーク内に配置される各ノード装置までの運用中の転送経路を前記トポロジ管理データベースに基づいて可視化する転送経路可視化処理とを図示しないコンピュータに実行させるためのプログラムを図示しないメモリに記憶している。
図3は、本実施例によるノード装置101の内部構成を示すと共に接続状態を示すブロック図である。図3において、伝送路301(パス302を含む)は、図1に示した接続方式を備え、特にノード装置101とクライアント機器103(たとえばL2SW(スイッチ))との接続部分については、クライアント機器103を収容するノード装置101の障害、およびクライアント機器103とリングを接続するリンクの障害のいずれかが発生した場合においても、高速に通信が回復できる方式として、ノード装置101の二重化、およびクライアント機器103間のリンクの二重化の組み合わせで、信頼性を高める接続方式の採用を前提としている。
本接続方式によれば、リングネットワークを構成するノード装置101を二重化することで、ノード装置101の障害に対応できると共に、ノード装置101とクライアント機器103との間のリンクを二重化することにより、それらのリンク障害に対応可能である。ノード装置101の二重化方式としては、二重化されたノード装置101が互いのペアノード装置の動作状態を監視せずとも、それぞれが自律的に動作できると共に本接続方式に対応しない通常のIEEE802.17準拠のノード装置とも接続可能な方式とした。また、ノード装置101とクライアント機器103との間のリンクの二重化方式としては、高速切り替えが可能であり、かつ対向装置とのプロトコル依存性を排除することを考慮して、双方向切り替えではなく、障害検出結果を元に送信側でのフレーム振り分けを行うリンクアグリゲーション方式を採用事例として示す。なお、本実施例では、クライアント機器の接続部における高信頼接続方式を記したが、本接続方式については当業者にとってよく知られており、また本発明とは直接関係しないので、当該部分の詳細な構成と動作説明については省略する。
図4は、本実施例によるノード装置の内部構成を示すブロック図である。このノード装置101は、ネットワークオペレータからの強制切り替え操作や手動切り替え操作による転送先の伝送路の遮断に伴うフレーム瞬断を伴わず、トポロジ管理データベースをネットワークオペレータ主導で更新可能するデータベース更新可能手段と、現用面のトポロジ管理データベースと待機面のトポロジ管理データベースとを構築するトポロジ管理データベース構築手段と、ネットワークオペレータからの面切り替えコマンドにより前記現用面のトポロジ管理データベースに対するテーブル内容の有効・無効の選択または/および前記待機面のトポロジ管理データベースに対するテーブル内容の有効・無効の選択を実施可能にするデータベース有効・無効選択実施可能手段とを備えている。
また、ノード装置101は、特定の伝送路の区間にノード装置の増減設等の変更の必然性が生じ、パケットリングネットワーク上を疎通しているマルチポイントトラヒックに対して、特定の伝送路を迂回させたい場面において、ネットワークオペレータからの強制切り替え操作や手動切り替え操作による転送先の伝送路の遮断に伴うフレーム瞬断を伴わず、トポロジ管理データベースをネットワークオペレータ主導で更新可能するデータベース更新可能処理と、現用面のトポロジ管理データベースと待機面のトポロジ管理データベースとを構築するトポロジ管理データベース構築処理と、ネットワークオペレータからの面切り替えコマンドにより前記現用面のトポロジ管理データベースに対するテーブル内容の有効・無効の選択または/および前記待機面のトポロジ管理データベースに対するテーブル内容の有効・無効の選択を実施可能にするデータベース有効・無効選択実施可能処理とを図示しないコンピュータに実行させるためのプログラムを図示しないメモリに記憶している。
図4に示すように、ノード装置101は、SDH(Synchronous Digital Hierarchy)/SONET(Synchronous Optical Network)等の物理レイヤ(Layer 1)上でRPR(Resilient Packet Ring)等に代表されるデータリンクレイヤ(Layer 2)のリングトポロジでネットワークアプリケーションが動作する環境における転送伝送路(パスを含む)設定方法(転送経路選択方法)の機能およびADM(Add Drop Multiplexer)装置等を有するネットワークノード装置であって、ユーザ回線収容回路401、パケット多重・分離回路402、RPRフレーム変換回路403、およびADMインタフェース部分404で構成されている。ノード装置101間には、OuterRing(RI 0)405およびInnerRing(RI 1)406が備えられ、OuterRing(RI 0)405とInnerRing(RI 1)406をそれぞれ介して接続する方法を採用した例を図示している。
ユーザ回線収容回路401は、MAC(Medium Access Control)およびPHY(Physical Layer)を備えている。パケット多重・分離回路402は、L2SW(スイッチ)を備えている。RPRフレーム変換回路403は、RPRを備えている。ADMインタフェース部404は、VCAT(Virtual Concatenation)およびGFP(Generic Framing Procedure)と、クロスコネクト部と、高速IF(インタフェース)とを備えている。
図5は、図4で示したRPRフレーム変換回路403の要部構成を示すブロック図である。RPRフレーム変換回路403は、図5に示すように、RPRフレームカプセル化回路D−03、出力リング選定回路D−04、ADMインタフェース回路D−05、通過判定回路D−06、およびRPRフレームデカプセル化回路D−07で構成される要素によって、RPRデータフレーム送信および受信処理を行う。
また、RPRフレームカプセル化回路D−03、出力リング選定回路D−04、およびADMインタフェース回路D−05で構成される要素によって、RPRデータフレーム送信処理を行う。図5に示す構成におけるRPRデータフレームの送信処理は、従来のRPRノードの処理と同様である。すなわち、クライアント機器103側(図3参照)からMACフレームを受信したRPRフレームカプセル化回路D−03は、宛先RPR−MACアドレスを、アドレス学習テーブルT−01を検索することで取得し、クライアントMACフレームにRPRヘッダを付与するといったカプセル化処理を行う。
また、ADMインタフェース回路D−05、通過判定回路D−06、RPRデカプセル化回路D−07で構成される要素によって、RPRデータフレーム受信処理を行う。図5に示す構成におけるRPRデータフレームの受信処理は、従来のRPRノードの処理と同様である。すなわち、自ノード宛またはブロードキャスト送信されたRPRデータフレームを受信したRPRフレーム変換回路403では、RPRデータフレームのペイロード部分に格納されているクライアントMACフレームを障害の発生していないクライアントユーザ回線に送信した後、MACアドレス学習を実行する。一方、自ノード装置宛でなく、ブロードキャスト送信されていないRPRデータフレームを受信したRPRフレーム変換回路403では、通過転送(Transit Operation)処理を実行する。
以上が、クライアントMACフレームの転送処理動作であるが、RPR制御フレーム送信処理および受信処理動作については以下に記載する。
RPR制御フレームの送信処理は、RPRフレームカプセル化回路D−03と出力リング選定回路D−04の間に配置した制御フレーム挿入回路C−01で実施する。制御フレーム挿入回路C−01は、例えば、RPRネットワークのトポロジ情報を管理するトポロジ管理データベース(Topology Database:TDB)を構築するために、RPRネットワークを構成するすべてのRPRノードが一定時間周期でブロードキャスト送信するRPR制御フレームの一種であるTP(Topology Protection)フレームを生成して送出する。
また、隣接するRPRノードとトポロジ管理データベース(Topology Database:TDB)の内容が同一であることを検査するためのTC(Topology Check)フレーム送信についても、制御フレーム挿入回路C−01で実施する。他のRPR制御フレームとして、フェアネスフレーム、ATD(Attribute Discovery)フレーム、OAM(Operation, adoministration, and Maintenance)フレーム、LRTT(Loop Round Trip Time)フレーム等があるが、何れのフレームの送信処理についても、制御フレーム挿入回路C−01で実施する。
RPR制御フレームの受信処理は、ADMインタフェース回路D−05と通過判定回路D−06のRPRフレームカプセル化回路D−03との間に配置した制御フレーム受信判定回路C−02(データベース更新可能手段、トポロジ管理データベース構築手段、データベース有効・無効選択実施可能手段を含む)で実施する。制御フレーム受信判定回路C−02は、例えば、前述のTPフレームを受信した場合、RPRネットワークのトポロジ情報を管理するトポロジ管理データベース(Topology Database:TDB)を構築する。また、隣接するRPRノードとトポロジ管理データベース(Topology Database:TDB)の内容が同一であることを検査するためのTC(Topology Check)フレーム受信についても、制御フレーム受信判定回路C−02で実施する。他のRPR制御フレームとして、フェアネスフレーム、ATD(Attribute Discovery)フレーム、OAM(Operation, adoministration, and Maintenance)フレーム、LRTT(Loop Round Trip Time)フレーム等があるが、何れのフレームの受信処理についても、制御フレーム受信判定回路C−02で実施する。
本実施例の特徴とするRPR制御フレームの送信処理および受信処理を説明する。図5において、制御フレーム受信判定回路C−02は、前述のTPフレームとTCフレームを受信し、トポロジ管理データベース(Topology Database:TDB)を構築する過程で、現用面トポロジ管理データベースWK−01とは独立した待機面トポロジ管理データベースMT−01を配置する。そして、両方のトポロジ管理データベース(現用面トポロジ管理データベースWK−01および待機面トポロジ管理データベースMT−01)の構築は、RPR標準のプロトコル(ステートマシン)に則する形での制御フレームの送信および受信処理機能(制御フレーム挿入回路C−01および制御フレーム受信判定回路C−02)により実現する。
現用面トポロジ管理データベースWK−01は、現用面:リングトロポジ情報収集回路WK−02(データベース更新可能手段、トポロジ管理データベース構築手段、データベース有効・無効選択実施可能手段を含む)からの情報に基づいて構築され、現用面:リングトロポジ情報と障害・回復状態認識回路WK−03(データベース更新可能手段、トポロジ管理データベース構築手段、データベース有効・無効選択実施可能手段を含む)からの情報に基づいて更新される。待機面トポロジ管理データベースMT−01は、待機面:リングトロポジ情報収集回路MT−02(データベース更新可能手段、トポロジ管理データベース構築手段、データベース有効・無効選択実施可能手段を含む)からの情報に基づいて構築され、待機面:リングトロポジ情報と障害・回復状態認識回路MT−03(データベース更新可能手段、トポロジ管理データベース構築手段、データベース有効・無効選択実施可能手段を含む)からの情報に基づいて更新される。
ここで、両方のトポロジ管理データベースの有効・無効選択を、ネットワークオペレータからのコマンドにて実施可能とするために、出力リング選定回路D−04およびRPRフレームカプセル化回路D−03に対して、現用・待機面選択回路D−041および現用・待機面選択回路D−031を有する。これにより、ネットワークオペレータが、運用監視装置から、Cleave Pointとして、支障移転時に迂回対象としたいリンクを指定する操作を契機に、待機面のトポロジデータベースの再構築を開始し、面切り替えのコマンド操作にて現用または待機面のテーブル有効・無効状態を切り替える。
なお、本発明にて言及する「現用面」および「待機面」の意味は、例えば、ソフトウェアリセット時のファームウェア仕様を策定する際の常套手段であるPrimary/Secandary構成を意図しているものではない。
図6は、図5の説明時に述べたアドレス学習テーブルT−01、ならびにトポロジ管理データベース(WK−01およびMT−01)の構成を説明するための図である。図6において、アドレス学習テーブル601(図5ではアドレス学習テーブルT−01)は、クライアントMACフレームの宛先MACアドレス(ユーザMAC、VID)や複数のVLAN識別子などをキーに宛先RPRノードアドレス(宛先RPRMAC)を検索する構成を採り、RPRフレームカプセル化回路D−03(図5参照)で参照(ルックアップ)される。
ここで、一定時間(一般的には、300秒)参照されなかったエントリ情報は登録抹消(エージアウト)される。RPRフレームデカプセル化回路D−07においては、RPRフレーム受信処理の過程で、その登録抹消の情報はエントリ情報として学習(ラーニング)することでアドレス学習テーブル601に登録される。同様に図6に示すトポロジ管理データベース602(図5では現用面トポロジ管理データベースWK−01、待機面トポロジ管理データベースMT−01)は、宛先RPRMACアドレスを検索キーとして出力Ring(Ringlet Indicator)およびTTL(Time To Live)のベース値を導き出すためのテーブルを配している。
図7は、本実施例においてリングが閉じられている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの動作を説明するための図である。図7では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合を示している。図7において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
図8は、図7に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図8では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している(事例1−1)。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図8(1)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N5、ノード装置N4と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図8(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1、ノード装置N5と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図8(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図8(4)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N5、ノード装置N1と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図8(5)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N1、ノード装置N2と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N4、ノード装置N3と言う経路で転送される。
図9は、本実施例においてリングが開いている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの動作を説明するための図である。図9では、オープンリングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合を示している。図9において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。ノード装置N1とノード装置N5間を除く各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
図10は、図9に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図10では、オープンリングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リニア形態のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している(事例1−2)。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図10(1)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図10(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図10(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図10(4)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図10(5)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N4、ノード装置N3、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。
図11は、本実施例においてリングが閉じている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの動作を説明するための図である。図11では、リングに属するノード装置数が偶数(図中では4個のノード装置)の場合を示している。図11において、N1、N2、N3、N4は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
図12は、図11に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図12では、オープンリングに属するノード装置数が偶数(図中では4個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している(事例1−3)。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図12(1)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N4と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図12(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図12(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図12(4)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N1と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2と言う経路で転送される。
図13は、本実施例においてリングが開いている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの動作を説明するための図である。図13では、オープンリングに属するノード装置数が偶数(図中では4個のノード装置)の場合を示している。図13において、N1、N2、N3、N4は、各ノード装置を示すものとする。ノード装置N1とノード装置N4間を除く各ノード装置N1、N2、N3、N4間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
図14は、図13に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図14では、オープンリングに属するノード装置数が偶数(図中では4個のノード装置)で、かつ、リニア形態のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している(事例1−4)。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図14(1)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図14(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図14(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図14(4)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。
以上、図7〜図14の説明により、定常時におけるクリーブポイント(Cleave Point)は、発信元のノード装置から最も遠い箇所であることが判る。
図15は、本実施例においてリングが閉じている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの定常時の動作を説明するための図である。図15では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合であり、事例1としての定常時を示している。図15において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
図16は、図15に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、定常時(事例1)における発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図16では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図16(1)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N5、ノード装置N4と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図16(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1、ノード装置N5と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図16(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図16(4)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N5、ノード装置N1と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図16(5)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N1、ノード装置N2と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N4、ノード装置N3と言う経路で転送される。
図17は、最短経路選択運用時の定常状態(事例1)におけるトロポジ管理データベースの一覧の表示の一例を示す図である。図17において、Node1、Node2、Node3、Node4、Node5は、図15および図16に示すノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5をそれぞれ示す。●は該当ノード装置自体のStationを示す。Node1の行は、図16(1)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node2の行は、図16(2)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node3の行は、図16(3)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node4の行は、図16(4)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node5の行は、図16(5)に示す転送状態に対応する転送順を示す。
また、図17において、1,2,3,4,5は、ノード装置N1,ノード装置N2,ノード装置N3,ノード装置N4,ノード装置N5のそれぞれに対応し、該当ノード装置に対して隣接する順に表示されている。矢印→は出力Ringlet方向(OuterRing(RI 0)方向)を示し、矢印←は出力Ringlet方向(InnerRing(RI 1)方向)を示す。この例の場合、図16でも説明したように、該当ノード装置からの最短経路(Shortest Path)を示している。また、図17において、空欄はクリーブポイント(発信元Stationからの最遠となる区間)を示す。
図18は、本実施例においてリングが閉じている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの迂回動作を説明するための図である。図18では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合であり、ノード装置N5とノード装置N1間のトラフィック迂回操作(事例2)を示している。図18において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
この事例2では、運用監視装置201(図2参照)は、図18に示すようにCleave Pointをノード装置N5とノード装置N1間に強制指定する操作を契機に(Step1)、待機・保守用のTP/TCフレームを送受信し、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になった時点で待機用TP/TCフレームの送信指示を発信元の例えばノード装置N1に対して行う(Step2)。これにより、ノード装置N1の制御フレーム挿入回路C−01(図5参照)は、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になったことを運用監視装置201に通知する。運用監視装置201では、この際の2つのトポロジ管理データベース(現用面トポロジ管理データベースと待機面トポロジ管理データベース)の変遷状況および発信元ノード装置毎のマルチポイントデータトラフィックストリームをトレースすることで、迂回後の経路を表示する。このように、前記の強制操作によって、迂回後のTDBとその経路が転送経路可視化手段により一目瞭然で判別できるようになる。
図19は、図18に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、事例2(ノード装置N5とノード装置N1間のトラフィック迂回操作)として、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図19では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図19(1)に示すようにOuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図19(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図19(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図19(4)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N5と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図19(5)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N4、ノード装置N3、ノーd装置N2、ノード装置N1と言う経路で転送される。
図20は、事例2における現用面トロポジ管理データベースおよび待機面トロポジ管理データベースの一覧の表示の一例を示す図である。即ち、図20は、迂回対象のリンクをそれぞれ遷移させた場合の2つのトポロジ管理データベースの変遷状況図を示す。20において、Node1、Node2、Node3、Node4、Node5は、図18および図19に示すノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5をそれぞれ示す。●は該当ノード装置自体のStationを示す。Node1の行は、図19(1)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node2の行は、図19(2)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node3の行は、図19(3)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node4の行は、図19(4)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node5の行は、図19(5)に示す転送状態に対応する転送順を示す。
また、図20において、1,2,3,4,5は、ノード装置N1,ノード装置N2,ノード装置N3,ノード装置N4,ノード装置N5のそれぞれに対応し、該当ノード装置に対して隣接する順に表示されている。矢印→は出力Ringlet方向(OuterRing(RI 0)方向)を示し、矢印←は出力Ringlet方向(InnerRing(RI 1)方向)を示す。この例の場合、図19でも説明したように、該当ノード装置からの迂回経路を示している。また、図20において、空欄はクリーブポイント(発信元Stationからの最遠となる区間)を示す。
図21は、本実施例においてリングが閉じている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの迂回動作を説明するための図である。図21では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合であり、ノード装置N4とノード装置N5間のトラフィック迂回操作(事例3)を示している。図21において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
この事例3では、運用監視装置201(図2参照)は、図21に示すようにCleave Pointをノード装置N4とノード装置N5間に強制指定する操作を契機に(Step1)、待機・保守用のTP/TCフレームを送受信し、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になった時点で待機用TP/TCフレームの送信指示を発信元の例えばノード装置N1に対して行う(Step2)。これにより、ノード装置N1の制御フレーム挿入回路C−01(図5参照)は、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になったことを運用監視装置201に通知する。運用監視装置201では、この際の2つのトポロジ管理データベース(現用面トポロジ管理データベースと待機面トポロジ管理データベース)の変遷状況および発信元ノード装置毎のマルチポイントデータトラフィックストリームをトレースすることで、迂回後の経路を表示する。このように、前記の強制操作によって、迂回後のTDBとその経路が転送経路可視化手段により一目瞭然で判別できるようになる。
図22は、図21に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、事例3(ノード装置N4とノード装置N5間のトラフィック迂回操作)として、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図22では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図22(1)に示すようにOuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N5と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図22(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1、ノード装置N5と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図22(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1、ノード装置N5と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図22(4)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2、ノード装置N1、ノード装置N5と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図22(5)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4と言う経路で転送される。
図23は、事例3における現用面トロポジ管理データベースおよび待機面トロポジ管理データベースの一覧の表示の一例を示す図である。即ち、図23は、迂回対象のリンクをそれぞれ遷移させた場合の2つのトポロジ管理データベースの変遷状況図を示す。図23において、Node1、Node2、Node3、Node4、Node5は、図21および図22に示すノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5をそれぞれ示す。●は該当ノード装置自体のStationを示す。Node1の行は、図22(1)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node2の行は、図22(2)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node3の行は、図22(3)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node4の行は、図22(4)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node5の行は、図22(5)に示す転送状態に対応する転送順を示す。
また、図23において、1,2,3,4,5は、ノード装置N1,ノード装置N2,ノード装置N3,ノード装置N4,ノード装置N5のそれぞれに対応し、該当ノード装置に対して隣接する順に表示されている。矢印→は出力Ringlet方向(OuterRing(RI 0)方向)を示し、矢印←は出力Ringlet方向(InnerRing(RI 1)方向)を示す。この例の場合、図22でも説明したように、該当ノード装置からの迂回経路を示している。また、図23において、空欄はクリーブポイント(発信元Stationからの最遠となる区間)を示す。
図24は、本実施例においてリングが閉じている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの迂回動作を説明するための図である。図24では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合であり、ノード装置N3とノード装置N4間のトラフィック迂回操作(事例4)を示している。図24において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
この事例4では、運用監視装置201(図2参照)は、図24に示すようにCleave Pointをノード装置N3とノード装置N4間に強制指定する操作を契機に(Step1)、待機・保守用のTP/TCフレームを送受信し、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になった時点で待機用TP/TCフレームの送信指示を発信元の例えばノード装置N1に対して行う(Step2)。これにより、ノード装置N1の制御フレーム挿入回路C−01(図5参照)は、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になったことを運用監視装置201に通知する。運用監視装置201では、この際の2つのトポロジ管理データベース(現用面トポロジ管理データベースと待機面トポロジ管理データベース)の変遷状況および発信元ノード装置毎のマルチポイントデータトラフィックストリームをトレースすることで、迂回後の経路を表示する。このように、前記の強制操作によって、迂回後のTDBとその経路が転送経路可視化手段により一目瞭然で判別できるようになる。
図25は、図24に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、事例4(ノード装置N3とノード装置N4間のトラフィック迂回操作)として、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図25では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図25(1)に示すようにOuterRing(RI 0)により、ノード装置N2、ノード装置N3と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N5、ノード装置N4と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図25(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1、ノード装置N5、ノード装置N4と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図25(3)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2、ノード装置N1、ノード装置N5、ノード装置N4と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは図25(4)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N5、ノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図25(5)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N1、ノード装置N2、ノーd装置N3と言う経路で転送されInnerRing(RI 1)により、ノード装置N4と言う経路で転送される。
図26は、事例4における現用面トロポジ管理データベースおよび待機面トロポジ管理データベースの一覧の表示の一例を示す図である。即ち、図26は、迂回対象のリンクをそれぞれ遷移させた場合の2つのトポロジ管理データベースの変遷状況図を示す。図26において、Node1、Node2、Node3、Node4、Node5は、図24および図25に示すノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5をそれぞれ示す。●は該当ノード装置自体のStationを示す。Node1の行は、図25(1)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node2の行は、図25(2)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node3の行は、図25(3)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node4の行は、図25(4)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node5の行は、図25(5)に示す転送状態に対応する転送順を示す。
また、図26において、1,2,3,4,5は、ノード装置N1,ノード装置N2,ノード装置N3,ノード装置N4,ノード装置N5のそれぞれに対応し、該当ノード装置に対して隣接する順に表示されている。矢印→は出力Ringlet方向(OuterRing(RI 0)方向)を示し、矢印←は出力Ringlet方向(InnerRing(RI 1)方向)を示す。この例の場合、図25でも説明したように、該当ノード装置からの迂回経路を示している。また、図26において、空欄はクリーブポイント(発信元Stationからの最遠となる区間)を示す。
図27は、本実施例においてリングが閉じている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの迂回動作を説明するための図である。図27では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合であり、ノード装置N2とノード装置N3間のトラフィック迂回操作(事例5)を示している。図27において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
この事例5では、運用監視装置201(図2参照)は、図27に示すようにCleave Pointをノード装置N2とノード装置N3間に強制指定する操作を契機に(Step1)、待機・保守用のTP/TCフレームを送受信し、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になった時点で待機用TP/TCフレームの送信指示を発信元の例えばノード装置N1に対して行う(Step2)。これにより、ノード装置N1の制御フレーム挿入回路C−01(図5参照)は、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になったことを運用監視装置201に通知する。運用監視装置201では、この際の2つのトポロジ管理データベース(現用面トポロジ管理データベースと待機面トポロジ管理データベース)の変遷状況および発信元ノード装置毎のマルチポイントデータトラフィックストリームをトレースすることで、迂回後の経路を表示する。このように、前記の強制操作によって、迂回後のTDBとその経路が転送経路可視化手段により一目瞭然で判別できるようになる。
図28は、図27に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、事例5(ノード装置N2とノード装置N3間のトラフィック迂回操作)として、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図28では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図28(1)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N2と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N5、ノード装置N4、ノード装置N3と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図28(2)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N1、ノード装置N5、ノード装置N4、ノード装置N3と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図28(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4、ノード装置N5、ノード装置N1、ノード装置N2と言う経路で転送される。発信元のノード装置N4からのデータフレームは図28(4)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N5、ノード装置N1、ノード装置N2と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図28(5)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N1、ノード装置N2と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N4、ノード装置N3と言う経路で転送される。
図29は、事例5における現用面トロポジ管理データベースおよび待機面トロポジ管理データベースの一覧の表示の一例を示す図である。即ち、図29は、迂回対象のリンクをそれぞれ遷移させた場合の2つのトポロジ管理データベースの変遷状況図を示す。図29において、Node1、Node2、Node3、Node4、Node5は、図27および図28に示すノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5をそれぞれ示す。●は該当ノード装置自体のStationを示す。Node1の行は、図28(1)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node2の行は、図28(2)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node3の行は、図28(3)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node4の行は、図28(4)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node5の行は、図28(5)に示す転送状態に対応する転送順を示す。
また、図29において、1,2,3,4,5は、ノード装置N1,ノード装置N2,ノード装置N3,ノード装置N4,ノード装置N5のそれぞれに対応し、該当ノード装置に対して隣接する順に表示されている。矢印→は出力Ringlet方向(OuterRing(RI 0)方向)を示し、矢印←は出力Ringlet方向(InnerRing(RI 1)方向)を示す。この例の場合、図28でも説明したように、該当ノード装置からの迂回経路を示している。また、図29において、空欄はクリーブポイント(発信元Stationからの最遠となる区間)を示す。
図30は、本実施例においてリングが閉じている場合のパケットリング転送ネットワークシステムの迂回動作を説明するための図である。図30では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)の場合であり、ノード装置N1とノード装置N2間のトラフィック迂回操作(事例6)を示している。図30において、N1、N2、N3、N4、N5は、各ノード装置を示すものとする。各ノード装置N1、N2、N3、N4、N5間には、OuterRing(RI 0)およびInnerRing(RI 1)が備えられている。ここでは、説明の都合上、OuterRingが図から見て時計回りにトラフィック転送を行うものとし、InnerRingが図から見て反時計回りにトラフィック転送を行うものとする。
この事例6では、運用監視装置201(図2参照)は、図30に示すようにCleave Pointをノード装置N2とノード装置N3間に強制指定する操作を契機に(Step1)、待機・保守用のTP/TCフレームを送受信し、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になった時点で待機用TP/TCフレームの送信指示を発信元の例えばノード装置N1に対して行う(Step2)。これにより、ノード装置N1の制御フレーム挿入回路C−01(図5参照)は、待機面トポロジ管理データベースが安定状態になったことを運用監視装置201に通知する。運用監視装置201では、この際の2つのトポロジ管理データベース(現用面トポロジ管理データベースと待機面トポロジ管理データベース)の変遷状況および発信元ノード装置毎のマルチポイントデータトラフィックストリームをトレースすることで、迂回後の経路を表示する。このように、前記の強制操作によって、迂回後のTDBとその経路が転送経路可視化手段により一目瞭然で判別できるようになる。
図31は、図30に示すように接続されたパケットリング転送ネットワークシステムにおいて、事例6(ノード装置N1とノード装置N2間のトラフィック迂回操作)として、発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を説明するための図である。図31では、リングに属するノード装置数が奇数(図中では5個のノード装置)で、かつ、リング状のネットワークトポロジを構成する場合の発信元ノード装置毎のマルチポイント通信経路(トラフィックデータストリーム)を示している。
発信元のノード装置N1からのデータフレームは、図31(1)に示すように、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N5、ノード装置N4、ノード装置N3、ノード装置N2と言う経路で転送される。発信元のノード装置N2からのデータフレームは、図31(2)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5、ノード装置N1と言う経路で転送される。
発信元のノード装置N3からのデータフレームは、図31(3)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N4、ノード装置N5、ノード装置N1と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N2と言う経路で転送される。 発信元のノード装置N4からのデータフレームは、図31(4)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N5、ノード装置N1と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N3、ノード装置N2と言う経路で転送される。発信元のノード装置N5からのデータフレームは、図31(5)に示すように、OuterRing(RI 0)により、ノード装置N1と言う経路で転送され、InnerRing(RI 1)により、ノード装置N4、ノード装置N3、ノード装置N2と言う経路で転送される。
図32は、事例6における現用面トロポジ管理データベースおよび待機面トロポジ管理データベースの一覧の表示の一例を示す図である。即ち、図32は、迂回対象のリンクをそれぞれ遷移させた場合の2つのトポロジ管理データベースの変遷状況図を示す。図32において、Node1、Node2、Node3、Node4、Node5は、図30および図31に示すノード装置N1、ノード装置N2、ノード装置N3、ノード装置N4、ノード装置N5をそれぞれ示す。●は該当ノード装置自体のStationを示す。Node1の行は、図31(1)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node2の行は、図31(2)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node3の行は、図31(3)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node4の行は、図31(4)に示す転送状態に対応する転送順を示す。Node5の行は、図31(5)に示す転送状態に対応する転送順を示す。
また、図32において、1,2,3,4,5は、ノード装置N1,ノード装置N2,ノード装置N3,ノード装置N4,ノード装置N5のそれぞれに対応し、該当ノード装置に対して隣接する順に表示されている。矢印→は出力Ringlet方向(OuterRing(RI 0)方向)を示し、矢印←は出力Ringlet方向(InnerRing(RI 1)方向)を示す。この例の場合、図28でも説明したように、該当ノード装置からの迂回経路を示している。また、図32において、空欄はクリーブポイント(発信元Stationからの最遠となる区間)を示す。
以上説明した実施例によれば、パケットリングネットワークトポロジの最短経路(データトラフィックストリームも含む)を各リングノード装置が自律分散的に検知して転送伝送路(パスを含む)を決定する国際標準で周知の従来方式(IEEE 802.17 Topology Discovery and Protection:トポロジディスカバリとプロテクション)の利点を継承しつつ、特定の転送伝送路(パスを含む)の区間にリングノード装置の増減設等の必然性が生じ、パケットリングネットワーク上を疎通しているマルチポイントトラフィックに対し、特定の転送伝送路(パスを含む)を迂回させたい場面において、ネットワークオペレータが運用監視装置201からの強制切り替え操作(Forced Switch)や手動切り替え操作(Manual Switch)による転送先の伝送路(パスを含む)遮断に伴うフレーム瞬断を伴わず、トポロジ管理データベースをネットワークオペレータ主導で更新できるようにしている。
したがって、実運用中のマルチポイント・ツー・マルチポイントトラフィックに対する転送経路(データトラフィックストリームも含む)を運用(キャリアのポリシー)に則して固定的な経路(データトラフィックストリームも含む)を選択できるようになり、更に、リングネットワーク内に配置される各端局ノード装置までの運用中の転送経路(データトラフィックストリームも含む)を可視化するようにしているので、保守運用機能が向上する。
なお、本発明は、以上説明した実施例のような構成のトポロジに限らず、多様なトポロジに対応することが可能である。