JP2019016488A - 導電性材料の処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極内での導電性のフレ、あるいは電極間の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる導電性材料の処理方法を提供する。
【解決手段】支持体上に、銀により形成された網目状金属細線パターンを有する導電性材料を、特定のメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する表面処理液で処理する。
【選択図】なし
【解決手段】支持体上に、銀により形成された網目状金属細線パターンを有する導電性材料を、特定のメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する表面処理液で処理する。
【選択図】なし
Description
本発明は、電極内での導電性のフレ、あるいは電極間の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる、導電性材料の処理方法に関する。
スマートフォン、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、ノートPC、タブレットPC、OA機器、医療機器、あるいはカーナビゲーションシステム等の電子機器においては、これらのディスプレイに入力手段としてタッチパネルセンサーが広く用いられている。
タッチパネルセンサーには、位置検出の方法により光学方式、超音波方式、抵抗膜方式、表面型静電容量方式、投影型静電容量方式等があり、上記したディスプレイ用途においては抵抗膜方式と投影型静電容量方式が好適に利用されている。抵抗膜方式のタッチパネルセンサーは、支持体上に光透過性導電層を有する光透過性電極を2枚利用し、ドットスペーサーを介して、該光透過性電極が対向配置された構造を有する。タッチパネルセンサーの1点に力を加えることにより光透過性導電層同士が接触し、各光透過性導電層に印加された電圧をもう一方の光透過性導電層を通して測定し、力の加えられた位置の検出が行われる。一方、投影型静電容量方式のタッチパネルセンサーでは、2層の光透過性導電層を有する光透過性電極を1枚、または1層の光透過性導電層を有する光透過性電極を2枚利用し、指等を接近させた際の光透過性導電層間の静電容量の変化から、指を接近させた位置の検出が行われる。後者は可動部分がないため耐久性に優れる他、多点同時検出ができることから、スマートフォンやタブレットPC等で、とりわけ広く利用されている。
投影型静電容量方式のタッチパネルセンサーにおいては、支持体上に光透過性導電層をパターニングすることで得られた複数のセンサーからなるセンサー部を配することで、多点同時検出や移動点の検出を可能にしている。このセンサー部が検出した静電容量の変化を電気信号として外部に取り出すため、光透過性電極が有する全てのセンサーと、外部に電気信号を取り出すために設けられる複数の端子からなる端子部との間には、これらを電気的に接続する複数の周辺配線からなる周辺配線部が設けられる。
従来技術においては、光透過性導電層はITO(インジウム−錫酸化物)導電膜により形成されるのが一般的であったが、近年では光透過性導電層として網目状金属細線パターンを有する光透過性電極も開示されている。金属の中でも銀は最も導電性が高いため、他の金属に比べ、より幅が細く膜厚が薄い細線で高い導電性を得ることができるため好ましい。銀による網目状金属細線パターンを有する導電性材料の製造方法としては、例えば特開2015−133239号公報(特許文献1)には、網目状金属細線パターンと周辺配線部を、銀微粒子を含有するインクを印刷して形成する方法や、無電解めっき触媒を含有する樹脂塗料を印刷した後に無電解めっきを施す方法、金属層上にフォトレジスト層を設け、レジストパターンを形成した後、金属層をエッチング除去するサブトラクティブ法、銀塩感光材料を用いる方法等、様々な方法により形成できることが記載されている。
導電性が高い銀により形成された網目状金属細線パターンは、金属細線の幅が細くても、また金属細線の厚みが薄くても良好な導電性が得られるが、例えば網目状金属細線パターンを有する光透過性電極同士を貼り合わせる時や、あるいは該網目状金属細線パターンを有する光透過性電極をタッチセンサーとして使用している時などにおいて、意図しない断線が発生し、電極の導通不良や電極内での導電性のフレ、電極間の導電性のフレが生じる場合があり改良が求められていた。
一方、銀により形成された電気回路パターンはマイグレーションが発生しやすく、これらを防止する技術としては、特開2009−188360号公報(特許文献2)にベンゾトリアゾール、ベンゾトリアゾール誘導体、メルカプト系化合物を金属イオントラップ剤として吸着させる技術が開示されている。また、特開2013−144836号公報(特許文献3)には、銀蒸着面に耐変色性を付与する表面処理剤が含有する気化性防錆剤の一例として2−メルカプトベンゾチアゾールが記載され、特開2011−241409号公報(特許文献4)には、銀または銀合金上に変色防止効果やワイヤーボンディング特性に優れた皮膜を形成することを目的に、腐食防止剤として特定の構造を有するメルカプトベンゾチアゾールを含有する表面処理剤水溶液を用いて、直流電解することが記載される。
本発明の目的は、電極内での導電性のフレ、あるいは電極間の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる導電性材料の処理方法を提供することにある。
本発明の上記課題は以下の発明によって達成される。
(1)支持体上に、銀により形成された網目状金属細線パターンを有する導電性材料を、下記一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する表面処理液で処理することを特徴とする導電性材料の処理方法。
(1)支持体上に、銀により形成された網目状金属細線パターンを有する導電性材料を、下記一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する表面処理液で処理することを特徴とする導電性材料の処理方法。
(式中、R1は水素、置換又は無置換のアルキル基、ハロゲンを表し、R2はアルカリ金属、水素、置換又は無置換のアルキル基を表す。)
本発明により、電極内での導電性のフレ、あるいは電極間の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる導電性材料の製造方法を提供することができる。
本発明の処理方法において用いられる導電性材料は、支持体上に銀により形成された網目状金属細線パターンを有する。かかる網目形状としては、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形、(正)十二角形、(正)二十角形などの(正)n角形、円、だ円、星形などを組み合わせた模様が挙げられる。また網目形状は不規則な細線パターンにより形成されていても良く、例えばボロノイ図形やドロネー図形、ペンローズ・タイル図形などに代表される不規則幾何学形状によって得られた網目形状を例示することができる。なお、本発明において網目状金属細線パターンは銀により形成されるが、銀に対して10質量%未満であれば、金、銅、ニッケル、アルミニウム等の他の金属を含んでいても良い。
上記した網目状金属細線パターンを構成する細線の線幅や膜厚については、金属細線の視認性(難視認性)や導電性、および光透過性等を考慮して、線幅は1〜50μmであることが好ましく、細線の膜厚は50μm以下であることが好ましい。細線のピッチについては100〜1000μmであることが好ましい。網目状金属細線パターンの細線幅やピッチについては、それぞれの用途に応じて適宜調整される。
網目状金属細線パターンを構成する細線の膜厚が薄ければ、粘着剤層やハードコート層など種々の機能性層をパターン上に設けることが容易となる。例えば、2枚の電極を張り合わせるタッチセンサーや窓ガラスなどに貼合する電磁波シールドフィルムなど、金属パターン側の面に粘着剤層を設ける場合、金属パターンの厚みが薄い程、パターンの凹凸による空気の混入が少なく均一に貼合することが容易であるため、パターンの厚みが薄いことは大きな利点となる。よって網目状金属細線パターンを構成する細線の膜厚は0.3μm以下であることが、より好ましい。
一方、網目状金属細線パターンを構成する細線の膜厚が薄いと、製造工程中や製品の取り扱い時、あるいは製品の使用時に意図しない断線が発生しやすく、電極内での導電性のフレ、電極間の導電性のフレがとりわけ生じやすくなるが、本発明はこのような場合において極めて有効に作用する。
次に、支持体上に銀により形成された網目状金属細線パターン(以下、単に銀パターンとも記載)を形成させる方法について説明する。本発明において支持体上に銀パターンを形成する方法としては種々の方法を用いることができ、例えば、印刷方式、フォトリソグラフィー方式、感光性ハロゲン化銀を用いる銀塩方式などを用いることができる。
印刷方式としては、例えば特開昭55−91199号公報に開示されたような、金属銀インキやペーストをスクリーン印刷等の手段によって印刷した後、導電性を付与するために焼成する方法や、国際公開第04/39138号パンフレットに開示されたような、無電解めっき触媒を含有する樹脂塗料等を印刷した後、無電解銀めっきを施して導電性パターンを付与する方法等を用いることができる。
フォトリソグラフィー方式には、均一な金属銀層を有する支持体上にフォトレジストを塗布し、露光、現像後、レジストが剥離された金属銀層をエッチング除去し導電性パターンを得るサブトラクティブ方式をとるもの、特開平11−170421号公報に開示されたような、無電解めっき触媒を含有するレジストを基板上に塗布し、露光、現像し未露光部のレジストを除去後、無電解銀めっきすることにより導電性パターンを得るアデティブ方式をとるもの等を用いることができる。
感光性ハロゲン化銀を用いる銀塩方式としては、国際公開第04/007810号パンフレット、特開2003−77350号公報、特開2005−250169号公報や特開2007−188655号公報に開示されたような銀塩拡散転写方式を用いたもの、および国際公開第2001/51276号パンフレットや特開2004−221564号公報に開示されたような化学現像銀を利用するものを用いることができる。化学現像銀を用いる方式では、露光された部位のハロゲン化銀が現像液中に存在する現像主薬によって還元されてできる化学現像銀を触媒核として、無電解めっきを施すことによって導電性とするものもある。
銀塩拡散転写方式を用いる方式は、支持体上に物理現像核層と称する、銀錯体が現像主薬によって還元されて金属銀となるための触媒核層、およびその上層にハロゲン化銀乳剤層を設けた材料を使うものである(ハロゲン化銀写真乳剤層は別の支持体に塗設されていても良い)。また、現像処理時には現像主薬の他にハロゲン化銀を溶解する化合物(ハロゲン化銀溶剤)を作用させる。この材料に露光および現像を行うと、ネガ型のハロゲン化銀乳剤を用いた場合、露光部のハロゲン化銀は化学現像銀に変換されて、ハロゲン化銀乳剤層に留まる。一方、未露光部のハロゲン化銀は、上記現像液中に添加されたハロゲン化銀溶剤によって溶解されて銀錯体となり支持体上の物理現像核層まで移動・拡散し、そこで現像主薬により還元されることにより、導電性の金属銀が析出する。その後、露光部位にある化学現像銀を含む乳剤層は、ウォッシュオフを行うことにより除去される。
支持体上に銀パターンを形成させる方法の中でも銀塩拡散転写方式を用いる方法が特に好ましい。銀塩拡散転写方式を用いると、膜厚が0.3μm以下の均一な銀パターンを容易にかつ安定的に製造することができる。また銀塩拡散転写方式を用いた方法で得られた銀パターンはほとんど金属銀のみから形成されており、膜厚が0.3μm以下であっても、極めて高い導電性が得られる。さらには、タッチパネル用センサー電極などで求められる高い光透過性、および銀パターンの優れた視認性(難視認性)を達成するためには線幅が15μm以下の銀パターンが好ましく用いられるが、銀塩拡散転写方式は均一で高精細なパターンが形成されることから好適である。
以下に、銀パターンの形成に最も好ましい方法である、銀塩拡散転写方式について、詳細に説明する。代表的な形態として、支持体上に物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層を少なくともこの順に有する導電性材料前駆体に、可溶性銀塩形成剤および還元剤を含むアルカリ現像液中で作用させ、支持体上に銀パターンを形成させる方法について説明する。
上記した導電性材料前駆体は支持体上に少なくとも物理現像核層、ハロゲン化銀乳剤層を支持体に近い方からこの順で有する。さらには、非感光性層を支持体から最も遠い最外層および/または物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層との間の中間層、あるいは支持体と物理現像核層との間の下引き層として有していても良い。
物理現像核層が含有する物理現像核としては、重金属あるいはその硫化物からなる微粒子(粒子サイズは1〜数十nm程度)が用いられる。かかる微粒子としては、例えば金、銀等のコロイド、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物等が例示される。これら微粒子を含有する物理現像核層は、コーティング法または浸漬処理法によって、例えば前記した下引き層を形成させた支持体上に設けることができる。生産効率の面からコーティング法が好ましく用いられる。物理現像核層における物理現像核の含有量は、固形分で1m2あたり0.1〜10mg程度が適当である。
導電性材料前駆体が有する物理現像核層は、水溶性高分子化合物を含有することもできる。水溶性高分子化合物を用いる場合の添加量は、物理現像核に対して0〜500質量%程度が好ましい。水溶性高分子化合物としては、アラビアゴム、セルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリルアミドとビニルイミダゾールの共重合体等を用いることができる。
導電性材料前駆体が有する物理現像核層は架橋剤を含有することもできる。該架橋剤としては、例えばクロム明ばんのような無機化合物、ホルムアルデヒド、グリオキザール、マレアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド類、尿素やエチレン尿素等のN−メチロール化合物、ムコクロル酸、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサンのようなアルデヒド等価体、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン塩や、2,4−ジヒドロキシ−6−クロロ−トリアジン塩のような活性ハロゲンを有する化合物、ジビニルスルホン、ジビニルケトンやN,N,N−トリアクリロイルヘキサヒドロトリアジン、活性な三員環であるエチレンイミノ基やエポキシ基を分子中に二個以上有する化合物類、高分子硬膜剤としてのジアルデヒド澱粉等の種々の化合物の一種もしくは二種以上を用いることができる。架橋剤の中でも、好ましくは、グリオキザール、グルタルアルデヒド、3−メチルグルタルアルデヒド、サクシンアルデヒド、アジポアルデヒド等のジアルデヒド類であり、より好ましい架橋剤は、グルタルアルデヒドである。架橋剤は、前記した水溶性高分子化合物に対して、0.1〜30質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることが特に好ましい。
物理現像核層は、上記した物理現像核、水溶性高分子化合物、および架橋剤等を含有する塗布液を、支持体上に塗布し形成することが好ましい。該塗布液の塗布には、例えばディップコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング等の塗布方式を利用することができる。
上記した物理現像核層上、あるいは後述する物理現像核層上に設けられる非感光性層上には、ハロゲン化銀乳剤層が設けられる。ハロゲン化銀に関する銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられる技術はそのまま用いることもできる。
ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀乳剤粒子の形成には、順混合、逆混合、同時混合等の、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)で記載されているような公知の手法を用いることができる。中でも同時混合法の1種で、粒子形成される液相中のpAgを一定に保ついわゆるコントロールドダブルジェット法を用いることが、粒径のそろったハロゲン化銀乳剤粒子が得られる点において好ましい。本発明の導電性材料前駆体においては、好ましいハロゲン化銀乳剤粒子の平均粒径は0.25μm以下であることが好ましく、特に好ましくは0.05〜0.2μmである。ハロゲン化銀乳剤が含有するハロゲン化物組成には好ましい範囲が存在し、塩化物を80モル%以上含有するのが好ましく、90モル%以上が塩化物であることが特に好ましい。
ハロゲン化銀乳剤の製造においては、ハロゲン化銀粒子の形成あるいは物理熟成の過程において、亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、あるいはロジウム塩もしくはその錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩などVIII族金属元素の塩、もしくはその錯塩を共存させても良い。また、種々の化学増感剤によって増感することができ、イオウ増感法、セレン増感法、貴金属増感法など当業界で一般的な方法を、単独、あるいは組み合わせて用いることができる。また本発明に用いる導電性材料前駆体においてハロゲン化銀乳剤は必要に応じて色素増感することもできる。
ハロゲン化銀乳剤層は上記したハロゲン化銀乳剤と共にバインダー成分を含有することが好ましい。かかるバインダーとしてはゼラチンが好適である。ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀量とバインダー量の比率は、ハロゲン化銀(銀換算)とゼラチンとの質量比(銀/ゼラチン)が1.2以上であることが好ましく、より好ましくは1.5以上である。また、ハロゲン化銀乳剤層が含有するハロゲン化銀量は銀換算で2〜10g/m2であることが好ましい。
ハロゲン化銀乳剤層には、さらに種々の目的のために、公知の写真用添加剤を含有することができる。これらは、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載、あるいは引用された文献に記載されている。
導電性材料前駆体にはハロゲン化銀乳剤層と物理現像核層の間やハロゲン化銀乳剤層の上の層に非感光性層を設けることができる。これらの非感光性層は、水溶性高分子化合物を主たるバインダーとする層である。ここでいう水溶性高分子化合物とは、現像液で容易に膨潤し、該非感光性層よりも下側(支持体に近い側)に位置するハロゲン化銀乳剤層や物理現像核層まで、現像液を容易に浸透させるものであれば任意のものが選択できる。
具体的には、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、ポリビニルアルコール等を用いることができる。特に好ましい水溶性高分子化合物は、ゼラチン、アルブミン、カゼイン等のタンパク質である。本発明の効果を十分に得るためには、この非感光性層のバインダー量としては、ハロゲン化銀乳剤層の総バインダー量に対して20〜100質量%の範囲が好ましく、特に30〜80質量%が好ましい。
これら非感光性層には、必要に応じてResearch Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載されているような公知の写真用添加剤を含有させることができる。また、処理後のハロゲン化銀乳剤層の剥離を妨げない限りにおいて、架橋剤により硬膜させることも可能である。
導電性材料前駆体は、ハロゲン化銀乳剤層の感光波長域に吸収極大を有する非増感性染料または顔料を、画質向上のためのハレーション、あるいはイラジエーション防止剤として含有することが好ましい。ハレーション防止剤としては、好ましくは上記した下引き層あるいは物理現像核層、あるいは物理現像核層とハロゲン化銀乳剤層の間に必要に応じて設けられる中間層、または支持体を挟んで設けられる裏塗り層に含有させることができる。イラジエーション防止剤としては、ハロゲン化銀乳剤層に含有させるのがよい。非増感性染料または顔料の含有量は、目的の効果が得られるのであれば広範囲に変化しうるが、例えばハレーション防止剤として裏塗り層に含有させる場合、1m2あたり、約20mg〜約1gの範囲が望ましく、またハロゲン化銀乳剤の極大吸収波長における吸光度として、0.5以上であることが好ましい。
次に、上記した導電性材料前駆体を用いて、銀パターンを描画するための方法について説明する。
銀パターンを描画するにあたり該導電性材料前駆体は露光される。詳細には導電性材料前駆体が有するハロゲン化銀乳剤層は像様(所望の銀パターン状)に露光されるが、露光方法として、所望のパターンの透過原稿とハロゲン化銀乳剤層を密着して露光する方法、あるいは各種レーザー光を用いて所望のパターンを走査露光する方法等がある。レーザー光で露光する方法においては、例えば400〜430nmに発振波長を有する青色半導体レーザー(バイオレットレーザーダイオードともいう)を用いることができる。
次に、導電性材料前駆体の銀塩拡散転写現像液による現像処理について説明する。上記のように露光された導電性材料前駆体のハロゲン化銀乳剤層は、銀塩拡散転写現像液で処理することにより物理現像が起こり、現像可能なだけの潜像核を有さないハロゲン化銀が可溶性銀錯塩形成剤により溶解されて銀錯塩となり、物理現像核上で還元されて金属銀が析出し、例えばメッシュパターン状の銀薄膜を得ることができる。一方、露光により現像可能なだけの潜像核を有するハロゲン化銀は、ハロゲン化銀乳剤層中で化学現像されて黒化銀となる。現像後、不要になったハロゲン化銀乳剤層(黒化銀もこれに含まれる)および中間層、保護層等は除去されて、パターン状の銀薄膜が表面に露出する。
現像後におけるハロゲン化銀乳剤層等の物理現像核層の上に設けられた層の除去は、水洗あるいは剥離紙等に転写剥離する方法等で除去される。水洗除去は、スクラビングローラ等を用いて温水シャワーを噴射しながら除去する方法や温水をノズル等でジェット噴射しながら水の勢いで除去する方法がある。また、剥離紙等で転写剥離する方法は、ハロゲン化銀乳剤層上の余分なアルカリ液(銀錯塩拡散転写用現像液)を予めローラ等で絞り取っておき、ハロゲン化銀乳剤層等と剥離紙を密着させてハロゲン化銀乳剤層等をプラスチック樹脂フィルムから剥離紙に転写させて剥離する方法である。剥離紙としては吸水性のある紙や不織布、あるいは紙の上にシリカのような微粒子顔料とポリビニルアルコールのようなバインダーとで吸水性の空隙層を設けたものが用いられる。
上記した現像処理に用いる現像液は、可溶性銀錯塩形成剤および還元剤を含有するアルカリ液である。可溶性銀錯塩形成剤は、ハロゲン化銀を溶解し可溶性の銀錯塩を形成させる化合物であり、還元剤はこの可溶性銀錯塩を還元して物理現像核上に金属銀を析出させるための化合物である。
現像液が含有する可溶性銀錯塩形成剤としては、チオ硫酸ナトリウムやチオ硫酸アンモニウムのようなチオ硫酸塩、チオシアン酸ナトリウムやチオシアン酸アンモニウムのようなチオシアン酸塩、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸水素カリウムのような亜硫酸塩、オキサゾリドン類、2−メルカプト安息香酸およびその誘導体、ウラシルのような環状イミド類、アルカノールアミン、ジアミン、特開平9−171257号公報に記載のメソイオン性化合物、米国特許第5,200,294号明細書に記載のようなチオエーテル類、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスルホン類、他に、「The Theory of the photographic Process(4th edition,p474〜475)」、T.H.James著に記載されている化合物が挙げられる。これらの可溶性銀錯塩形成剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。
現像液が含有する還元剤は、Research Disclosure Item 17643(1978年12月)および18716(1979年11月)、308119(1989年12月)に記載されているような写真現像の分野で公知の現像主薬を用いることができる。例えば、ハイドロキノン、カテコール、ピロガロール、メチルハイドロキノン、クロロハイドロキノン等のポリヒドロキシベンゼン類、アスコルビン酸およびその誘導体、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン等の3−ピラゾリドン類、パラメチルアミノフェノール、パラアミノフェノール、パラヒドロキシフェニルグリシン、パラフェニレンジアミン等が挙げられる。これらの還元剤は単独で、または複数組み合わせて使用することができる。
可溶性銀錯塩形成剤の含有量は、現像液1Lあたり0.001〜5モルが好ましく、より好ましくは0.005〜1モルの範囲である。還元剤の含有量は現像液1Lあたり0.01〜1モルが好ましく、より好ましくは0.05〜1モルの範囲である。
現像液のpHは10以上が好ましく、さらに11〜14が好ましい。所望のpHに調整するために、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ剤、リン酸、炭酸などの緩衝剤を単独、または組み合わせて含有させる。また現像液は、亜硫酸ナトリウムや亜硫酸カリウム等の保恒剤を含有することが好ましい。
上記した現像液の適用は、露光後の導電性材料前駆体を現像液に浸漬する方法(浸漬法)や、該現像液を導電性材料前駆体に塗布する方法(塗布法)であってもよい。浸漬法は、例えば、タンクに大量に貯留された現像液中に、露光済みの導電性材料前駆体を浸漬しながら搬送するものであり、塗布法は、例えばハロゲン化銀乳剤層側に現像液を1平方メートルあたり40〜120ml程度塗布するものである。浸漬法の具体的な方法として、特開2006−190535号公報に開示されたような処理方法、処理装置を挙げることができ、かかる方法によれば銀パターンが形成される側の面を、搬送ローラー等に接することなく非接触の状態で現像が進行することから、銀パターンの断線が生じにくいため好ましい。現像液の適用温度は2〜30℃が好ましく、10〜25℃がより好ましい。現像液の適用時間は、20秒〜3分程度が適当である。
本発明の導電性材料の処理方法においては、上記のように形成された網目状金属細線パターンを有する導電性材料は、下記一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する表面処理液にて処理が施される。
式中、R1は水素、置換又は無置換のアルキル基、ハロゲンを表し、R2はアルカリ金属、水素、置換又は無置換のアルキル基を表す。
上記したメルカプトベンゾチアゾール系化合物の具体例を以下に示す。
本発明では特に、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、およびメルカプトベンゾチアゾールのカリウム塩が好適である。
表面処理の方法としては特に規定はないが、例えば、網目状の金属銀細線パターンを描画した導電性材料を、一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する溶液中に浸漬する方法や、網目状の金属銀細線パターンを描画した導電性材料に、一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する溶液を塗布する方法などが挙げられる。浸漬あるいは塗布する際の溶液温度(処理温度)は10〜50℃が好ましく、20〜40℃がさらに好ましい。処理時間は10秒以上が好ましく、30秒以上がさらに好ましい。
一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する表面処理液が含有する溶媒としては、例えば、水、エタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、メチルセロソルブ、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなど任意のものを挙げることができる。
本発明において表面処理液が含有するメルカプトベンゾチアゾール系化合物の含有量は、表面処理液1リットルあたり0.01〜20gが好ましく、0.05〜5gがさらに好ましい。
上記した表面処理液は必要に応じて、他の化合物を含有することができる。例えば表面処理液のpHを調整するための、アルカリや酸、緩衝剤などを含有させることができる。また表面処理液が水を溶媒とする場合、該表面処理液のpHは8以上であることが好ましい。さらに表面処理液は消泡剤、防腐剤、酵素、界面活性剤なども含有することができる。表面処理後の乾燥は、フィルムドライヤーの温風を用いるなど任意の方法で実施することができる。乾燥前に水道水や純水などで水洗することもできる。
また、2枚の透明電極を張り合わせるタッチパネルセンサーや窓ガラスに貼合する電磁波シールドフィルムのように金属銀細線パターン上に粘着剤層を設ける場合は、上記した表面処理液に浸漬などしなくても、一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を分散した粘着剤層形成用塗布液を作製し、かかる塗布液を表面処理液とし、該塗布液を金属銀細線パターン上に塗布し、処理することも可能である。
本発明において、特開2008−34366号公報に記載されているような、銀パターンのX線回折法での2θ=38.2°のピークの半値幅が0.41以下とする後処理(以下、単に後処理と称する)を実施する場合、本発明の表面処理を併用することは好ましい。
上記した後処理は導電性を向上させるものの、製造時や使用時の断線等がより起きやすくなるが、本発明の表面処理を併用することにより断線を防ぐことができる。かかる後処理は本発明の表面処理の前でも後でもどちらでも処理することはできるが、後に実施する方が、後処理工程、例えば処理装置の搬送時に生じる可能性がある断線を防止するという点で好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、無論この記述により本発明が制限されるものではない。
(実施例1)
支持体として、塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施された、全光線透過率が90%で厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。物理現像核層を塗布する前に、このフィルムにゼラチンを500mg/m2含有する下引き層を塗布し乾燥した。
支持体として、塩化ビニリデンを含有する層により易接着加工が施された、全光線透過率が90%で厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた。物理現像核層を塗布する前に、このフィルムにゼラチンを500mg/m2含有する下引き層を塗布し乾燥した。
次に、硫化パラジウムゾル液を下記のようにして作製し、得られたゾルを用いて物理現像核液を作製した。
<硫化パラジウムゾルの調製>
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40mL
蒸留水 1000mL
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000mL
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
A液 塩化パラジウム 5g
塩酸 40mL
蒸留水 1000mL
B液 硫化ソーダ 8.6g
蒸留水 1000mL
A液とB液を撹拌しながら混合し、30分後にイオン交換樹脂の充填されたカラムに通し硫化パラジウムゾルを得た。
<物理現像核液組成/1m2あたり>
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
2質量%グルタルアルデヒド溶液 0.08mL
10質量%SP−200水溶液 0.5mg
(日本触媒(株)製ポリエチレンイミン;平均分子量10,000)
前記硫化パラジウムゾル 0.4mg
2質量%グルタルアルデヒド溶液 0.08mL
10質量%SP−200水溶液 0.5mg
(日本触媒(株)製ポリエチレンイミン;平均分子量10,000)
この物理現像核液を硫化パラジウムが固形分で0.4mg/m2になるように、下引き層の上に塗布し、乾燥した。
続いて、上記物理現像核層を塗布した側と反対側の面に下記組成の裏塗り層を塗布した。
<裏塗り層組成/1m2あたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
<裏塗り層組成/1m2あたり>
ゼラチン 2g
不定形シリカマット剤(平均粒径5μm) 20mg
染料1 200mg
界面活性剤(S−1) 400mg
続いて、支持体に近い方から順に下記組成の中間層、ハロゲン化銀乳剤層、および最外層を上記物理現像核層の上に塗布した。ハロゲン化銀乳剤は、写真用ハロゲン化銀乳剤の一般的なダブルジェット混合法で製造した。このハロゲン化銀乳剤は、塩化銀95モル%と臭化銀5モル%で、平均粒径が0.15μmになるように調製した。このようにして得られたハロゲン化銀乳剤を定法に従いチオ硫酸ナトリウムと塩化金酸を用い、金イオウ増感を施した。こうして得られたハロゲン化銀乳剤は銀1gあたり0.5gのゼラチンを含む。
<中間層組成/1m2あたり>
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
ゼラチン 0.5g
界面活性剤(S−1) 5mg
<ハロゲン化銀乳剤層組成/1m2あたり>
ゼラチン 1.0g
ハロゲン化銀乳剤 6.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
界面活性剤(S−1) 20mg
ゼラチン 1.0g
ハロゲン化銀乳剤 6.0g銀相当
1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3.0mg
界面活性剤(S−1) 20mg
<最外層組成/1m2あたり>
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
ゼラチン 1g
不定形シリカマット剤(平均粒径3.5μm) 10mg
界面活性剤(S−1) 10mg
このようにして得た導電性材料前駆体を、水銀灯を光源とする密着プリンターで図1のパターンを有する透過原稿を密着させて露光した。図1のパターンにおいて、銀メッシュパターン部(導電部)aは、線幅10μm、細線間隔300μmの単位図形が正方形のメッシュからなり、7つのaは合同図形である。bは電極端子部、cは非画像部(非導電部)である。露光量は導電性材料のメッシュ細線幅が透過原稿の細線幅と同じになる量とした。
その後、露光した導電性材料前駆体を下記現像液中に20℃で60秒間浸漬した後、続いてハロゲン化銀乳剤層、中間層、最外層および裏塗り層を40℃の温水で水洗除去し、乾燥処理した。露光したサンプルからはメッシュパターン状に銀薄膜が形成された導電性材料を得た。得られた図1の銀パターン画像の細線幅、ピッチを光学顕微鏡で確認したところ、露光用マスクの細線幅、ピッチを再現していた。また、細線部の膜厚を共焦点顕微鏡(レーザーテック社製、オプテリクスC130)で調べたところ、0.15μmであった。
<拡散転写現像液組成>
水酸化カリウム 40g
ハイドロキノン 28g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 3g
亜硫酸カリウム 125g
N−メチルエタノールアミン 24g
臭化カリウム 2g
全量を水で1000mLとする。
pH=12.2に調整する。
水酸化カリウム 40g
ハイドロキノン 28g
1−フェニル−3−ピラゾリドン 3g
亜硫酸カリウム 125g
N−メチルエタノールアミン 24g
臭化カリウム 2g
全量を水で1000mLとする。
pH=12.2に調整する。
上記のようにして得られた図1の銀パターンが形成された導電性材料の電極端子間の電気抵抗をテスターで測定した(図1のb部)。最も外側の端子を1、最も内側の端子を7とし、端子1〜7の電極端子間の電気抵抗をテスターで測定した。これらの結果を表1に示す(表中の貼合前)。
上記のようにして得られた図1の銀パターンが形成された導電性材料に対して、下記表面処理液で30℃60秒間、浸漬処理した。その後、35℃の温水で30秒間水洗し、フィルムドライヤーを使用して60℃の温風で2分間乾燥した。
<表面処理液>
水酸化ナトリウム 1.4g
メルカプトベンゾチアゾール系化合物(1) 0.7g
リン酸水素2カリウム 8.3g
85質量%リン酸 3.7g
全量を水で1000mLとする。
水酸化ナトリウム 1.4g
メルカプトベンゾチアゾール系化合物(1) 0.7g
リン酸水素2カリウム 8.3g
85質量%リン酸 3.7g
全量を水で1000mLとする。
表面処理された図1の銀パターンが形成された導電性材料に対して、3質量%塩化ナトリウム水溶液に60℃60秒間浸漬することで後処理を実施した。その後、35℃の温水で30秒間水洗し、フィルムドライヤーを使用して60℃の温風で2分間乾燥した。
後処理を施した図1の銀パターンが形成された導電性材料に対して、光学用透明粘着シート(日東電工株式会社製LUCIACS(登録商標) CS9622T)をフィルム貼り合わせ機のニップロール圧を0.5MPa/mに調整し、分速1mで搬送しながら加圧して、銀パターン上に張り合わせた。このとき、光学用透明粘着シートが図1の銀パターンにおいて、端子部bは被覆せずに最下の電極から最上の電極までを被覆するように張り合わせた。粘着シートが張り合わされた導電性材料を60℃85%RH条件下で200時間保存した後、導電性材料の電極端子間の電気抵抗を貼り合わせ前と同様にテスターで測定した。これらの結果を表1に示す(表中の貼合後)。
(実施例2)
表面処理液が含有するメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)をメルカプトベンゾチアゾール系化合物(2)に変更した他は、実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
表面処理液が含有するメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)をメルカプトベンゾチアゾール系化合物(2)に変更した他は、実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(実施例3)
表面処理液が含有するメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)をメルカプトベンゾチアゾール系化合物(3)に変更した他は、実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
表面処理液が含有するメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)をメルカプトベンゾチアゾール系化合物(3)に変更した他は、実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例1)
表面処理液での処理を実施しなかった他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
表面処理液での処理を実施しなかった他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例2)
表面処理液のメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)を2−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジンに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
表面処理液のメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)を2−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジンに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例3)
表面処理液のメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)を2−メルカプトベンゾイミダゾールに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
表面処理液のメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)を2−メルカプトベンゾイミダゾールに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
(比較例4)
表面処理液のメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)を1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
表面処理液のメルカプトベンゾチアゾール系化合物(1)を1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールに変更した他は実施例1と同様に導電性材料を作製し、実施例1と同様に評価を実施した。これらの結果を表1に示す。
表1の結果から、本発明の有効性が理解できる。
以上の結果から明らかなように、本発明により、電極内での導電性のフレ、あるいは電極間の導電性のフレが改善された導電性材料が得られる導電性材料の処理方法を得ることができる。
本発明の本発明の導電性材料の処理方法は、各種ディスプレイや窓などの電磁波シールド材や、各種タッチパネル用透明電極の製造に有望な表面処理方法となり得る。
a.銀メッシュパターン部(導電部)
b.電極端子部
c.非画像部(非導電部)
b.電極端子部
c.非画像部(非導電部)
Claims (1)
- 支持体上に、銀により形成された網目状金属細線パターンを有する導電性材料を、下記一般式(I)で表されるメルカプトベンゾチアゾール系化合物を含有する表面処理液で処理することを特徴とする導電性材料の処理方法。
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