JP2019015672A - センサ状態模擬装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】センサとセンサ制御装置とにセンサ状態模擬装置を接続した場合に、素子インピーダンスを速やかに検出することができるセンサ状態模擬装置を提供する。【解決手段】センサ状態模擬装置5では、センサ状態模擬装置5の仮状態検出信号の第2の周期を、車両制御装置3の状態検出信号の第1の周期より短く設定しているので、同じ周期で仮状態検出信号と状態検出信号とを出力(即ち打ち込む)場合に比べて、両者の打ち込み時期がずれた場合でも、素子インピーダンスを示す信号の取得周期にずれが少ない。そのため、取得周期のずれが少ないので、実際のセンサ素子9への仮状態検出信号の打ち込み時期における素子インピーダンスを、精度よく求めることができる。よって、この素子インピーダンスに基づいて行われるヒータ11の制御を好適に行うことができる。【選択図】図1
Description
本開示は、センサとセンサ制御装置とに接続され、センサ制御装置に対して模擬信号を送信するセンサ状態模擬装置に関する。
従来、例えば排ガス中の酸素濃度等のガス濃度を検出するセンサ素子を備えたガスセンサが知られており、さらに、このガスセンサに接続されてガスセンサの動作を制御するセンサ制御装置も知られている。
また、センサ制御装置には、ガスセンサを制御する機能に加えて、センサ素子の劣化判定を行う機能(OBD機能)を有するものがある。このOBD機能を有するセンサ制御装置は、固体電解質体に一対の電極を設けたセルを少なくとも1つ以上有するセンサ素子に対して、センサ素子のインピーダンス(即ち素子インピーダンス:内部抵抗)を検出するための状態検出信号を出力し、センサ素子から、状態検出信号に対する応答信号であって素子インピーダンスを表す状態応答信号を検出するように構成されている。
詳しくは、センサ制御装置は、センサ素子に対して、状態検出信号として、例えば、電流値およびパルス幅が予め定められたパルス信号を周期的に入力し、状態検出信号に対する応答信号としてセンサ素子に生じる電圧変化量を検出する装置が知られている。このセンサ制御装置は、その電圧変化量およびパルス信号の電流値に基づいて素子インピーダンスを検出することができる。
例えば、図9に示すように、ガスセンサからガス濃度に応じて例えば波動状に変動するセンサ信号(即ちセンサ出力)があるときに、センサ制御装置からセンサ素子に対してパルス状の状態検出信号が出力された場合(即ち打ち込まれた場合)には、センサ制御装置では、ガス濃度に応じたセンサ信号に状態検出信号が重畳したセンサ出力が得られる。
このときには、センサ制御装置では、図9のECU内部データに示すように、素子インピーダンス(Ri)の検出に遅れはない。また、ガス濃度を示すセンサ出力(Vout)自体も、マスク時間(即ちマスク処理を行う時間)による変形はあるものの遅れはない。
なお、マスク時間とは、状態検出信号をセンサ素子に打ち込む場合に、素子容量の関係からガスセンサの出力信号(即ちセンサ出力)が浮いてしまう(即ち異常な出力となる)ので、センサ出力が浮いている間は、センサ出力の値を一定時間保持(即ちホールド)する時間のことである。
また、近年では、センサ素子の状態を模擬するために、ガスセンサとセンサ制御装置との間に介在して、即ち、ガスセンサとセンサ制御装置とに接続されて、センサ制御装置に対して、センサ素子の状態(例えば劣化状態)を模擬した模擬信号を送信するセンサ状態模擬装置(即ち劣化シミュレータ:SIM)が知られている(特許文献1参照)。
このセンサ状態模擬装置では、センサ素子から検出した実際のセンサ状態を基本状態として利用しつつ、ある特定時期には劣化状態を模擬した模擬信号を生成し、この模擬信号をセンサ制御装置に対して出力する。
このようにして模擬信号をセンサ制御装置に送信することで、劣化状態のセンサ素子を実際に準備することなく、劣化状態のセンサ素子に対するセンサ制御装置の制御状態が適切であるか否かを試験することができる。
また、例えば、図10に示すように、ガスセンサとセンサ制御装置との間に、センサ状態模擬装置を配置する場合において、センサ素子のインピーダンスを検出するときには、センサ状態模擬装置によって、素子インピーダンスを検出する。
具体的には、センサ制御装置の場合と同様に、センサ状態模擬装置からガスセンサ(即ちセンサ素子)に対して、前記状態検出信号と同様なパルス状の信号(即ち仮状態検出信号)を周期的に印加し、それによってセンサ素子から出力される電圧(即ち仮状態応答信号)を取得し、この仮状態応答信号と仮状態検出信号とに基づいて素子インピーダンスを検出する。
具体的には、センサ制御装置の場合と同様に、センサ状態模擬装置からガスセンサ(即ちセンサ素子)に対して、前記状態検出信号と同様なパルス状の信号(即ち仮状態検出信号)を周期的に印加し、それによってセンサ素子から出力される電圧(即ち仮状態応答信号)を取得し、この仮状態応答信号と仮状態検出信号とに基づいて素子インピーダンスを検出する。
このとき、センサ制御装置は、ガスセンサではなくセンサ状態模擬装置に接続されているので、センサ制御装置では、センサ状態模擬装置に対してパルス状の信号(即ち状態検出信号)を周期的に印加し、それによってセンサ状態模擬装置から、素子のインピーダンスに対応した信号(模擬状態応答信号)を、状態応答信号として取得する。そして、この模擬状態応答信号と状態検出信号とに基づいて素子インピーダンスを検出する。
しかしながら、ガスセンサとセンサ制御装置との間にセンサ状態模擬装置を配置した技術では、センサ状態模擬装置から、センサ制御装置と同じパルス仕様(即ち同じ周期、同じパルス幅)の仮状態検出信号をセンサ素子に打ち込むので、つまり、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号とセンサ制御装置の状態検出信号とを打ち込む周期(即ち打込周期)は同じであるので、センサ素子のインピーダンスを好適に検出できない恐れがあった。
具体的には、センサ状態模擬装置からセンサ素子に対して仮状態検出信号を打ち込むとともに、同様なパルス仕様で、センサ制御装置からセンサ状態模擬装置に対して状態検出信号を打ち込む場合に、センサ制御装置にて、実際の状態応答信号のように模擬状態応答信号を取得する際には、その取得する周期が長くなることがあった。例えば、最悪の場合、取得する周期が倍程度になる可能性があった。
以下、この点について詳しく説明する。
前記図10に示すように、まず、波動状に変動するセンサ出力があるときには、センサ状態模擬装置では、そのセンサ出力に仮状態検出信号の打ち込みによって変動した仮状態応答信号が重畳した出力が得られる(図10の「センサ出力」参照)。
前記図10に示すように、まず、波動状に変動するセンサ出力があるときには、センサ状態模擬装置では、そのセンサ出力に仮状態検出信号の打ち込みによって変動した仮状態応答信号が重畳した出力が得られる(図10の「センサ出力」参照)。
なお、このセンサ状態模擬装置では、素子インピーダンス(Ri)の検出に遅れはない。また、ガス濃度に応じたセンサ出力(Vout)自体も、マスク時間による変形はあるものの遅れはない(図10の「SIM内部データ」参照)。
一方、センサ制御装置から同様な状態検出信号がセンサ状態模擬装置に打ち込まれた場合には、センサ状態模擬装置からセンサ制御装置に、図10の「SIM出力」に示すような模擬センサ出力が出力される。
なお、この模擬センサ出力は、センサ状態模擬装置の内部データのガス濃度に応じたセンサ出力に、センサ制御装置による状態検出信号の打ち込みによって変動する電圧が重畳したものである。即ち、センサ状態模擬装置にて得られた素子インピーダンスに対応する電圧を重畳したものである。
そして、このような場合において、センサ状態模擬装置による仮状態検出信号の打ち込み時期(タイミング)とセンサ制御装置による同様な状態検出信号の打ち込み時期とは、それぞれ独自に設定されているので、両者の打ち込み時期がずれた場合には、素子インピーダンスを示す信号の取得周期も大きくずれることがある。そして、取得周期がずれると(即ち遅れると)、実際のセンサ素子への仮状態検出信号の打ち込み時期における素子インピーダンスを、精度よく求めることができない恐れがある。
例えば、センサ状態模擬装置による仮状態検出信号の第1回の打込時期から第2回の打込時期の間において、第2回の打込時期に近いタイミングで、センサ制御装置による状態検出信号の第1回の打込時期がある場合には、センサ状態模擬装置による第1回の打込時期における素子インピーダンスと、センサ制御装置による第1回の打込時期における素子インピーダンスとがずれることがある。
つまり、センサ制御装置による第1回の打込時期における素子インピーダンスが検出できず、それ以前の例えば1周期程度時期がずれた素子インピーダンスが検出されることになる。そのため、この時期がずれた素子インピーダンスに基づいてヒータの制御を行うと、センサ素子の温度制御を適切に行うことが難しくなる。
本開示は上記問題点を解決するためになされたものであり、センサとセンサ制御装置とにセンサ状態模擬装置を接続した場合に、素子インピーダンスを速やかに検出することができるセンサ状態模擬装置を提供することを目的とする。
(1)本開示の第1局面は、センサ素子とセンサ素子の状態を検出するセンサ制御装置とに接続されるとともに、センサ制御装置に対して、センサ素子の出力を模擬した模擬信号を出力するセンサ状態模擬装置に関するものである。
センサ制御装置は、センサ素子に対して状態検出信号を第1の周期で出力し、状態検出信号に対する応答信号であってセンサ素子のインピーダンスを表す状態応答信号を、第1の周期に対応した所定の周期で検出する構成を有している。
センサ状態模擬装置は、センサ素子に対して仮状態検出信号を第2の周期で出力し、仮状態検出信号に対する応答信号であってセンサ素子のインピーダンスを表す仮状態応答信号を、第2の周期に対応した所定の周期で検出する構成を有している。さらに、センサ制御装置から状態検出信号を受信した場合には、センサ制御装置に対して、仮状態応答信号に対応して生成した模擬状態応答信号を状態検出信号に対する応答信号として出力する構成を有する。
しかも、本第1局面では、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号の第2の周期を、センサ制御装置の状態検出信号の第1の周期より短く設定している。
このように、本第1局面では、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号の第2の周期を、センサ制御装置の状態検出信号の第1の周期より短く設定しているので、同じ周期で仮状態検出信号と状態検出信号とを出力(即ち打ち込む)場合に比べて、両者の打ち込み時期がずれた場合でも、素子インピーダンスを示す信号の取得周期にずれが少ないという効果がある。
このように、本第1局面では、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号の第2の周期を、センサ制御装置の状態検出信号の第1の周期より短く設定しているので、同じ周期で仮状態検出信号と状態検出信号とを出力(即ち打ち込む)場合に比べて、両者の打ち込み時期がずれた場合でも、素子インピーダンスを示す信号の取得周期にずれが少ないという効果がある。
そのため、取得周期のずれが少ないので、素子インピーダンスを、精度よく求めることができる。
(2)本開示の第2局面では、センサ制御装置は、状態検出信号の信号幅である第1の信号時間よりも長い第1のマスク時間を設定し、状態検出信号の出力開始時から第1のマスク時間にわたり、センサ状態模擬装置から出力される前記模擬信号の出力を所定値とする機能(例えば出力を保持する機能)を有している。
(2)本開示の第2局面では、センサ制御装置は、状態検出信号の信号幅である第1の信号時間よりも長い第1のマスク時間を設定し、状態検出信号の出力開始時から第1のマスク時間にわたり、センサ状態模擬装置から出力される前記模擬信号の出力を所定値とする機能(例えば出力を保持する機能)を有している。
また、センサ状態模擬装置は、仮状態検出信号の信号幅である第2の信号時間よりも長い第2のマスク時間を設定し、仮状態検出信号の出力開始時から第2のマスク時間にわたり、センサから出力されるセンサ信号の出力を所定値とする機能(例えば出力を保持する機能)を有している。
更に、本第2局面では、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号の第2の信号時間を、センサ制御装置の状態検出信号の第1の信号時間より短く設定するとともに、第2のマスク時間を第1のマスク時間よりを短くしている。
このように、本第2局面では、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号の第2の信号時間を、センサ制御装置の状態検出信号の第1の信号時間より短く設定するとともに、第2のマスク時間を第1のマスク時間より短くしているので、センサの検出対象の状態(例えばガス濃度など)に応じた精度の良いセンサ出力が得られるという効果がある。
つまり、センサ状態模擬装置によってセンサ素子に仮状態検出信号を打ち込む場合には、その打ち込みよる悪影響を避けるために、第2のマスク時間を設定する必要があり、そのため、センサの検出対象の状態に応じた精度のよいセンサ出力が得られないことがある。
それに対して、本第2局面では、第2の信号時間を第1の信号時間より短くすることにより、第2のマスク時間を第1のマスク時間より短くしているので、第2のマスク時間によるセンサ出力に対する悪影響を抑制して、精度の良いセンサ出力を得ることができる。
よって、精度の良いセンサ出力に基づいて、センサの検出対象の状態(例えばガス濃度など)を精度良く検出することができる。
(3)本開示の第3局面では、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号の第2の信号時間とセンサ制御装置の状態検出信号の第1の信号時間との関係に基づいて、第2の信号時間と第1の信号時間との時間の差による仮状態応答信号と状態応答信号との出力の差を低減するように、仮状態応答信号を補正する。
(3)本開示の第3局面では、センサ状態模擬装置の仮状態検出信号の第2の信号時間とセンサ制御装置の状態検出信号の第1の信号時間との関係に基づいて、第2の信号時間と第1の信号時間との時間の差による仮状態応答信号と状態応答信号との出力の差を低減するように、仮状態応答信号を補正する。
上述のように、仮状態検出信号の第2の信号時間を状態検出信号の第1の信号時間より短くする場合には、仮状態応答信号は状態検出信号とは異なることがある。
詳しくは、例えば図4に示すように、仮状態検出時間(Ta)が短い場合の仮状態応答信号を示す電圧(ΔVa)は、状態検出信号(Tb)が長い場合の状態応答信号を示す電圧(ΔVb)より小さくなる傾向がある。このような場合には、この検出された電圧と打ち込まれた電流とによって求められる素子インピーダンスも異なるので、精度良くインピーダンスを求めることができないことがある。
詳しくは、例えば図4に示すように、仮状態検出時間(Ta)が短い場合の仮状態応答信号を示す電圧(ΔVa)は、状態検出信号(Tb)が長い場合の状態応答信号を示す電圧(ΔVb)より小さくなる傾向がある。このような場合には、この検出された電圧と打ち込まれた電流とによって求められる素子インピーダンスも異なるので、精度良くインピーダンスを求めることができないことがある。
それに対して、本第3局面では、上述した仮状態検出信号の第2の信号時間と状態検出信号の第1の信号時間との関係に基づいて、第2の信号時間と第1の信号時間との時間の差による仮状態応答信号と状態応答信号との出力の差(即ち電圧の差)を低減するように、仮状態応答信号を補正する。これにより、センサ制御装置では、この補正された仮状態応答信号に基づいて、即ち、この補正された仮状態応答信号を例えば状態応答信号として用いることにより、精度良く素子インピーダンスを検出することができる。
詳しくは、第2の信号時間と第1の信号時間との関係(即ち時間の長短の関係)と、仮状態応答信号と状態応答信号の関係(即ち信号の電圧の大小の関係)とには、一定の関係がある。具体的には、打ち込む信号の信号時間が長くなれば、出力される(即ち応答する)信号の電圧が大きくなる。
そこで、本第3局面のように、第2の信号時間と第1の信号時間との関係に基づいて、打ち込む信号(即ち各検出信号)の信号時間の違いによる応答信号のずれ(即ち電圧のずれ)を低減するように、仮状態応答信号を補正する。
これによって、センサ制御装置では、上述したような各検出信号の信号時間の違いによる応答時間のずれが補正(即ちRi補正)された信号を用いることにより、精度良く素子インピーダンスを検出することができる。
以下、本開示が適用されたセンサ状態模擬装置の実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.実施形態]
[1−1.システムの全体構成]
図1に示すように、本実施形態では、ガスセンサ1と車両制御装置(即ち車両ECU)3とセンサ状態模擬装置(即ちSIM)5を備えたシステム7を例に挙げて説明する。
[1.実施形態]
[1−1.システムの全体構成]
図1に示すように、本実施形態では、ガスセンサ1と車両制御装置(即ち車両ECU)3とセンサ状態模擬装置(即ちSIM)5を備えたシステム7を例に挙げて説明する。
このシステム7では、ガスセンサ1は、センサ状態模擬装置5と接続されており、センサ状態模擬装置5には、ガスセンサ1からのセンサ出力(例えばガス濃度を示す信号)が入力されるようになっている。
また、後述するように、センサ状態模擬装置5からガスセンサ1に対して、センサ素子9の内部抵抗であるインピーダンス(即ち素子インピーダンス)を検出するための仮状態検出信号が出力(即ち打ち込むことが)できるようになっている。
このセンサ状態模擬装置5は、ガスセンサ1(従ってセンサ素子9)の劣化状態等の状態を模擬する装置であり、車両制御装置3に接続されて、車両制御装置3に対して模擬信号(例えば劣化状態を示す劣化信号)を送信する。この模擬信号は、ガスセンサ1の状態を模擬する信号である。
車両制御装置3は、センサ状態模擬装置5から出力される模擬信号(例えば劣化信号)が入力されるようになっている。
また、後述するように、車両制御装置3からセンサ状態模擬装置5に対して、素子インピーダンスを求めるために状態検出信号が出力できるようになっており、車両制御装置3は、センサ状態模擬装置5から出力された模擬状態応答信号を入力する。そして、車両制御装置3は、模擬状態応答信号に基づいて素子インピーダンスを求め、ガスセンサ1(センサ素子9)の素子インピーダンスが目標とする値になるように、公知の手法のもとヒータ11への通電制御(例えば、PWM通電制御)を実行するための制御信号を当該ヒータ11に対して出力する。
また、後述するように、車両制御装置3からセンサ状態模擬装置5に対して、素子インピーダンスを求めるために状態検出信号が出力できるようになっており、車両制御装置3は、センサ状態模擬装置5から出力された模擬状態応答信号を入力する。そして、車両制御装置3は、模擬状態応答信号に基づいて素子インピーダンスを求め、ガスセンサ1(センサ素子9)の素子インピーダンスが目標とする値になるように、公知の手法のもとヒータ11への通電制御(例えば、PWM通電制御)を実行するための制御信号を当該ヒータ11に対して出力する。
以下、各構成について詳細に説明する。
<センサ>
ガスセンサ1は、内燃機関を備える車両に搭載されて、排ガス中の特定ガスのガス濃度(例えば酸素濃度)を検出するように構成されている。このガスセンサ1は、センサ素子9とヒータ11とを備える。センサ素子9は、ヒータ11による加熱されて活性化状態になることで、ガス濃度を検出することができる。
<センサ>
ガスセンサ1は、内燃機関を備える車両に搭載されて、排ガス中の特定ガスのガス濃度(例えば酸素濃度)を検出するように構成されている。このガスセンサ1は、センサ素子9とヒータ11とを備える。センサ素子9は、ヒータ11による加熱されて活性化状態になることで、ガス濃度を検出することができる。
なお、ガスセンサ1は、センサ素子9と、ヒータ11と、センサ用信号線13と、センサ用ヒータ線15と、センサ用コネクタ17と、を備える。
ガスセンサ1は、通常使用時(即ちセンサ状態模擬装置5に接続されていない場合)には、車両制御装置3に接続される。そして、車両制御装置3に制御されることで、ガス濃度に応じた信号や素子インピーダンスに応じた信号を車両制御装置3に出力する。
ガスセンサ1は、通常使用時(即ちセンサ状態模擬装置5に接続されていない場合)には、車両制御装置3に接続される。そして、車両制御装置3に制御されることで、ガス濃度に応じた信号や素子インピーダンスに応じた信号を車両制御装置3に出力する。
また、ガスセンサ1は、本実施形態のように、センサ状態模擬装置5に接続された場合には、車両制御装置3に対してと同様に、センサ状態模擬装置5に対して、ガス濃度に応じた信号や素子インピーダンスに応じた信号を出力する。
このガスセンサ1の例としては、起電力セルを備えたλセンサ、酸素ポンピングセルと酸素濃淡電池セルとを有するガスセンサなどが挙げられる。具体的には、酸素センサ(λセンサ、全領域空燃比センサ)、NOxセンサなどのガスセンサである。このようなガスセンサは、被測定ガス(排ガスなど)中の特定ガスのガス濃度(酸素濃度、NOx濃度など)を検出する用途に用いられる。
ここでは、一例として、例えば、排ガス中の酸素濃度に応じて変化すると共に、理論空燃比を境にして出力値が急変する信号を出力する酸素センサ(いわゆるλセンサ)を例に挙げて説明する。
なお、酸素センサについては公知のものを使用しているため、その構造等の詳細については説明を省略するが、以下に、λセンサについて簡単に説明する。
センサ素子9は、活性温度以上で酸素イオン導電性を示す性質を有するジルコニア製の固体電解質体を、一対の多孔質電極で挟んだ筒状ないしは板状の素子である。
センサ素子9は、活性温度以上で酸素イオン導電性を示す性質を有するジルコニア製の固体電解質体を、一対の多孔質電極で挟んだ筒状ないしは板状の素子である。
この固体電解質体は2つの雰囲気を隔てており、両雰囲気間で酸素分圧に差が生じたとき、固体電解質体内を酸素イオンが移動し、一対の多孔質電極間に電圧が発生する(即ち起電力による電圧が発生する)。従って、λセンサでは、この一対の多孔質電極間に発生した電圧に基づいて、酸素濃度の検出を行うことができる。
<車両制御装置>
車両制御装置3は、通常使用時(即ちセンサ状態模擬装置5に接続されていない場合)には、内燃機関を備える車両の各部を制御するとともに(例えば空燃比制御、点火時期制御など)、センサ制御装置として機能して、ガスセンサ1を制御する。なお、ガスセンサ1は、車両制御装置3に直接に接続されている。
車両制御装置3は、通常使用時(即ちセンサ状態模擬装置5に接続されていない場合)には、内燃機関を備える車両の各部を制御するとともに(例えば空燃比制御、点火時期制御など)、センサ制御装置として機能して、ガスセンサ1を制御する。なお、ガスセンサ1は、車両制御装置3に直接に接続されている。
この車両制御装置3は、ガスセンサ1の動作を制御することにより、排ガス中の酸素濃度に対応した信号を受信して、酸素濃度を求めることができる。また、素子インピーダンスを求めることができる。
例えば、素子インピーダンスを求める場合には、車両制御装置3からガスセンサ1(詳しくはセンサ素子9)に対して、状態検出信号を出力する(即ち打ち込む)。
具体的には、例えば図2(a)に示すように、電流値およびパルス幅が予め定められたパルス信号(即ち状態検出信号:打込パルス)を、センサ素子9に一定の周期的(例えば図3(a)に示す第1の周期S1)で打ち込む。そして、状態検出信号に対する応答信号(即ち状態応答信号)として、素子インピーダンスに対応したセンサ素子9に生じる電圧変化量を検出する。
具体的には、例えば図2(a)に示すように、電流値およびパルス幅が予め定められたパルス信号(即ち状態検出信号:打込パルス)を、センサ素子9に一定の周期的(例えば図3(a)に示す第1の周期S1)で打ち込む。そして、状態検出信号に対する応答信号(即ち状態応答信号)として、素子インピーダンスに対応したセンサ素子9に生じる電圧変化量を検出する。
車両制御装置3では、その電圧変化量およびパルス信号の電流値に基づいて、素子インピーダンスを検出することができる。この素子インピーダンスは、周知のように、センサ素子9の温度(即ち素子温度)に対応しているので、素子インピーダンスから素子温度を求めることができる。
従って、その素子温度の情報に基づいて、ヒータ11に駆動電圧(PWM通電制御を実行するための制御信号)を提供することにより、素子温度を目標とする温度に制御することができる。
また、車両制御装置3では、図3(a)、(b)に示すように、状態検出信号(車両ECU側打込パルス)の打ち込みに応じて、状態検出信号のパルス幅T1よりも長い第1のマスク時間M1を設定している。つまり、状態検出信号の信号幅である第1の信号時間T1よりも長い第1のマスク時間M1を設定し、状態検出信号の打込開始時から第1のマスク時間M1にわたり、センサ状態模擬装置5から出力される酸素濃度に応じた出力(電圧)を保持(ホールド)するようにしている。
なお、マスク時間とは、上述したように、状態検出信号をセンサ素子9に打ち込む場合に、素子容量の関係からガスセンサ1のセンサ出力が異常な値となるので、その異常の値となる間は、センサ出力をホールドする時間のことである。
一方、車両制御装置3が、センサ状態模擬装置5に接続された場合にも、車両制御装置3は、あたかもガスセンサ1と接続されているような動作を行う。
具体的には、車両制御装置3は、センサ状態模擬装置5から出力される酸素濃度に応じた信号(模擬センサ信号)に基づいて、酸素濃度を検出する。なお、後述するように、センサ状態模擬装置5にて、センサ素子9の劣化が模擬された場合には、この劣化が模擬された信号が前記模擬センサ信号として車両制御装置3に出力されるので、車両制御装置3では、この模擬センサ信号に基づいて酸素濃度を検出することができる。
具体的には、車両制御装置3は、センサ状態模擬装置5から出力される酸素濃度に応じた信号(模擬センサ信号)に基づいて、酸素濃度を検出する。なお、後述するように、センサ状態模擬装置5にて、センサ素子9の劣化が模擬された場合には、この劣化が模擬された信号が前記模擬センサ信号として車両制御装置3に出力されるので、車両制御装置3では、この模擬センサ信号に基づいて酸素濃度を検出することができる。
また、素子インピーダンスを求めるために、車両制御装置3からセンサ状態模擬装置5に状態検出信号が出力された場合には、センサ状態模擬装置5から車両制御装置3に対して、素子インピーダンスに応じた信号として、状態応答信号に模擬した模擬状態応答信号が出力される。なお、車両制御装置3では、状態応答信号と模擬状態応答信号との区別はない。
従って、車両制御装置3では、この模擬状態応答信号に基づいて、素子インピーダンスを求めることができる。よって、素子インピーダンスから素子温度を求め、この素子温度の情報に基づいて、ヒータ11に駆動電圧を提供することにより、素子温度を目標とする温度に制御することができる。
なお、車両制御装置3が、センサ状態模擬装置5に接続された場合にも、上述のように、第1のマスク時間M1が設定される。
この車両制御装置3は、例えば、マイクロコンピュータ(図示省略。以下、マイコンともいう。)を備えて構成される。マイコンは、CPU、ROM、RAMおよび信号入出力部を備える。車両制御装置3の各種機能は、CPUが記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROMが、プログラムを格納した記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。信号入出力部は、外部機器との間で各種信号の送受信を行う。
この車両制御装置3は、例えば、マイクロコンピュータ(図示省略。以下、マイコンともいう。)を備えて構成される。マイコンは、CPU、ROM、RAMおよび信号入出力部を備える。車両制御装置3の各種機能は、CPUが記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROMが、プログラムを格納した記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。信号入出力部は、外部機器との間で各種信号の送受信を行う。
なお、マイコンを構成するCPU、ROM、RAMおよび信号入出力部のそれぞれの個数は1つでも複数でもよい。また、マイコンが実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
なお、車両制御装置3は、装置用信号線19と、装置用ヒータ線21と、装置用コネクタ23と、を備える。
[1−2.センサ状態模擬装置]
次に、センサ状態模擬装置5について説明する。なお、このセンサ状態模擬装置5も、車両制御装置3と同様に、マイコンを主要部とする電子制御装置である。
[1−2.センサ状態模擬装置]
次に、センサ状態模擬装置5について説明する。なお、このセンサ状態模擬装置5も、車両制御装置3と同様に、マイコンを主要部とする電子制御装置である。
<センサ状態模擬装置の構成>
センサ状態模擬装置5は、実センサ制御部25と、模擬センサ制御部27と、劣化ロジック部29と、制御ロジック部31と、Ri算出部33と、Ri補正部35と、を備える。また、センサ側仮コネクタ37と、センサ模擬信号線39と、装置側仮コネクタ41と、装置模擬信号線43と、模擬ヒータ線45と、を備える。
センサ状態模擬装置5は、実センサ制御部25と、模擬センサ制御部27と、劣化ロジック部29と、制御ロジック部31と、Ri算出部33と、Ri補正部35と、を備える。また、センサ側仮コネクタ37と、センサ模擬信号線39と、装置側仮コネクタ41と、装置模擬信号線43と、模擬ヒータ線45と、を備える。
このセンサ状態模擬装置5は、センサ側仮コネクタ37がセンサ用コネクタ17と接続されることで、ガスセンサ1と接続され、装置側仮コネクタ41が装置用コネクタ23と接続されることで、車両制御装置3と接続される。
また、センサ側仮コネクタ37がセンサ用コネクタ17と接続され、かつ、装置側仮コネクタ41が装置用コネクタ23と接続されることで、ガスセンサ1のヒータ11と車両制御装置3とが、センサ用ヒータ線15、模擬ヒータ線45、装置用ヒータ線21を介して接続される。これにより、ヒータ11は、車両制御装置3により制御可能な状態となる。
実センサ制御部25は、センサ側仮コネクタ37およびセンサ用コネクタ17等を介して、ガスセンサ1のセンサ素子9に接続されて、車両制御装置3のセンサ制御装置としての機能を模擬するものである。
この実センサ制御部25は、センサ素子9からの出力(センサ出力:図7参照)を入力し、また、センサ素子9に対して、素子インピーダンスを検出するために、仮状態検出信号を出力する。
具体的には、センサ素子9から出力されるガス濃度に応じた信号(センサ信号)を入力する。また、センサ素子9に対して、素子インピーダンスを検出するための仮状態検出信号を打ち込み、この仮状態検出信号の打ち込みに対してセンサ素子9から出力される、素子インピーダンスに対応した仮状態応答信号を入力する。
また、実センサ制御部25では、図3(c)、(d)に示すように、仮状態検出信号(SIM側打込パルス)の打ち込みに応じて、仮状態検出信号のパルス幅T2よりも長い第2のマスク時間M2を設定している。つまり、仮状態検出信号の信号幅である第2の信号時間T2よりも長い第2のマスク時間M2を設定し、仮状態検出信号の打込開始時から第2のマスク時間M2にわたり、センサ素子9から出力される酸素濃度に応じた出力(電圧)を保持(ホールド)するようにしている。
模擬センサ制御部27は、装置側仮コネクタ41および装置用コネクタ23等を介して車両制御装置3と接続されて、センサ素子9の状態を模擬する機能を有する。
この模擬センサ制御部27では、劣化ロジック部29でセンサ素子9の劣化状態を模擬するように生成された信号(例えばガス濃度に応じた模擬センサ信号)を、あたかもセンサ素子9から出力するようにして、車両制御装置3に出力する。
この模擬センサ制御部27では、劣化ロジック部29でセンサ素子9の劣化状態を模擬するように生成された信号(例えばガス濃度に応じた模擬センサ信号)を、あたかもセンサ素子9から出力するようにして、車両制御装置3に出力する。
また、模擬センサ制御部27では、車両制御装置3から状態検出信号が打ち込まれると、あたかもセンサ素子9に状態検出信号が打ち込まれた場合のように、状態応答信号を出力するタイミングで、その状態応答信号を模擬した模擬状態応答信号を出力する。
制御ロジック部31は、図2(b)に示すように、仮状態検出信号のパルス幅や周期(第2の周期S2)を管理する処理部である。この制御ロジック部31は、所定の素子インピーダンスを検出するタイミングで、実センサ制御部25に対して、仮状態検出信号を出力する指示を出す。なお、図1の指示信号は、仮状態検出信号のパルス打込時間であるパルス幅、パルス周期である第2の周期Sを指示する信号である。
本実施形態では、図2及び図3に示すように、仮状態検出信号の第2の周期S2は、状態検出信号の第1の周期S1より短く設定されている。また、仮状態検出信号のパルス幅である第2の信号時間T2は、状態検出信号の第1の信号時間T1より短く設定されている。
例えば、仮状態検出信号の第2の周期S2は100msであり、状態検出信号の第1の周期S1は500msである。また、例えば、仮状態検出信号の第2の信号時間T2は0.1msであり、状態検出信号の第1の信号時間T1は2msである。
Ri算出部33は、実センサ制御部25から取得する信号(取得信号)として、仮状態応答信号を示すパルス電圧と酸素濃度に応じたセンサ出力(即ち出力電圧)とを取得する。
このRi算出部33では、仮状態検出信号が打ち込まれたときのセンサ出力の電圧と、仮状態検出信号が打ち込まれたことによって変化したセンサ出力の電圧(即ち仮状態応答信号の電圧)とを比較して、その電圧差から素子インピーダンスを算出する。
このRi算出部33では、仮状態検出信号が打ち込まれたときのセンサ出力の電圧と、仮状態検出信号が打ち込まれたことによって変化したセンサ出力の電圧(即ち仮状態応答信号の電圧)とを比較して、その電圧差から素子インピーダンスを算出する。
劣化ロジック部29は、実センサ制御部25から取得する信号(取得信号)として、酸素濃度を示すセンサ出力(即ち出力電圧)を取得する。また、Ri算出部33から、算出された素子インピーダンスを取得する。
この劣化ロジック部29は、周知のように、センサ素子9の劣化を模擬するための処理部である。例えばセンサ素子9から得られた信号に対して、ゲインの変更や応答特性の遅れ、信号の遅延(遅延時間)などの様々な処理を施して、センサ出力の劣化信号を生成する。なお、これらの処理については、公知であるので詳しい説明は省略する(例えば特開2007−315210号公報参照)。
この劣化ロジック部29では、Ri算出部33にて算出された素子インピーダンスに対して、例えばゲインなどをかけて素子インピーダンスを模擬(生成)することができる。なお、劣化ロジック部29から、模擬センサ制御部27に対して、指示信号として、上述のように模擬された信号(即ち出力電圧)が出力される。
Ri補正部35は、車両制御装置3の状態検出信号の仕様(図2(a)に示すパルス仕様)に応じて、後述するように、素子インピーダンスを調整計算する処理を行う(いわゆるRi補正を行う)。
[1−3.素子インピーダンスに関する処理]
次に、センサ状態模擬装置5にて行われる素子インピーダンスに関する処理について、詳細に説明する。なお、以下では、仮状態検出信号と状態検出信号とを検出信号と総称し、仮状態応答信号と状態応答信号とを応答信号と総称することもある。
次に、センサ状態模擬装置5にて行われる素子インピーダンスに関する処理について、詳細に説明する。なお、以下では、仮状態検出信号と状態検出信号とを検出信号と総称し、仮状態応答信号と状態応答信号とを応答信号と総称することもある。
センサ素子9は、自身の温度(以下、素子温度Tnともいう)に応じて自身の抵抗値(即ち素子インピーダンス;以下、実抵抗値Riともいう)が変化する特性(温度特性)を有しており、Ri算出部33にて検出した抵抗値は、センサ素子9の素子温度Tnの検出に利用できる。
センサ素子9の実抵抗値Riを検出する方法としては、上述したように、センサ素子9に検出用電流(例えば仮状態検出信号)を通電したときのセンサ素子9の電圧値を検出する方法が挙げられる。
しかし、検出用電流の通電開始からセンサ素子9の電圧値が最終値に収束するまでに時間を要する場合がある。このような時間を短縮するために、検出用電流の通電開始後、変化途中(過渡期)の電圧値を検出し、この検出用電流および電圧値に基づき演算される抵抗値(以下、抵抗値Rpvsともいう)を取得する方法がある。この抵抗値Rpvsは、実抵抗値Riに応じて変化することから、実抵抗値Riと同様に、センサ素子9の素子温度Tnの検出に利用できる。
従って、実センサ制御部25は、電圧変化量ΔVに基づいて、センサ素子9の抵抗値Rpvsを検出することができる。例えば、仮状態検出信号の電流値Irpvsと電圧変化量ΔVとに基づいて、抵抗値Rpvs(=ΔVr/Irpvs)を算出できる。
なお、仮状態検出信号を入力した際のセンサ素子9の検出電圧値は、経過時間が十分に長い場合(例えば、数秒)には最終電圧値に収束した状態となるが、経過時間が短い場合(例えば、ミリ秒)には収束値ではなく過渡期の値(変化途中の値)を示す。また、検出電圧値の変化状態(波形)は、センサ素子9の抵抗値および仮状態検出信号の電流値が同一値であれば、同一の変化状態(波形)を示す。
ここで、センサ素子9に対する仮状態検出信号の入力時におけるセンサ素子9の検出電圧値の変化状態(換言すれば、電圧変化量ΔV)について、図4を用いて説明する。
なお、図4では、仮状態検出信号に対応した信号を第1信号Sp1とし、状態検出信号に対応した信号を第2信号Sp2として説明する。
なお、図4では、仮状態検出信号に対応した信号を第1信号Sp1とし、状態検出信号に対応した信号を第2信号Sp2として説明する。
まず、仮状態検出信号に対応した第1信号Sp1に対する電圧変化量ΔVは、第1信号Sp1の入力開始時点から増加を開始し、第1信号Sp1の終了時点で電圧変化量ΔVがΔVaに到達した後、値が低下する波形(図4では、実線で表す波形)を示す。この時の電圧変化量ΔVaは、センサ素子9の抵抗値Rpvsに応じて値が変化する。このため、第1信号Sp1に対する電圧変化量ΔVaを検出することで、センサ素子9の抵抗値Rpvsを検出できる。
また、第1信号Sp1の第1パルス幅Ta(例えば、2ms)は、状態検出信号に対応した第2信号Sp2の第2パルス幅Tb(例えば、10ms)に比べて小さく設定されている。そのため、第1信号Sp1に対する電圧変化量ΔVの波形と第2信号Sp2に対する電圧変化量ΔVの波形とは、波形が異なる。これにより、第1信号Sp1の終了時における電圧変化量ΔVaは、第2信号Sp2の終了時における電圧変化量ΔVbと比べて、小さくなる(ΔVa<ΔVb)。
つまり、素子温度Tnが同一のセンサ素子9に対して電流値が同一値のパルス信号を入力した場合でも、パルス幅が異なる場合には、パルス信号終了時における電圧変化量ΔVは、パルス幅の大きさに応じて変化することになる。例えば、図5に示すように、素子温度Tnが同一値(例えば、目標温度TM)であっても、検出信号であるパルス信号の終了時の電圧変化量ΔVは、第1信号Sp1による検出結果(=ΔVa)と、第2信号Sp2による検出結果(=ΔVb)とで、異なる値となる。
このため、パルス信号の電流値Irpvsおよびパルス幅を一定として、パルス信号終了時の電圧変化量ΔVを検出することで、センサ素子9の抵抗値Rpvsを判定でき、ひいては素子温度Tnを判定できる。
ここで、実センサ制御部25から出力される仮状態検出信号と、車両制御装置3から出力される状態検出信号とを比較すると、上述したように、仮状態検出信号のパルス幅は、状態検出信号のパルス幅より短い(図2参照)。
従って、異なるパルス幅の検出信号を用いて素子インピーダンスを求めると、実際には素子インピーダンスが同一の場合でも、異なる値となることがある。そのため、例えば、実センサ制御部25で検出した「パルス信号終了時の電圧変化量ΔV」を、そのまま車両制御装置3に送信した場合、車両制御装置3でこの電圧変化量ΔVに基づき演算される素子温度は、センサ素子9の素子温度とは異なる誤った値を示す。
従って、この検出信号のパルス幅による測定誤差を補正する必要があり、この補正がRi補正である。
本実施形態では、センサ状態模擬装置5では、Ri補正部35は、車両制御装置3がセンサ素子9から直接取得する際の電圧変化量ΔVに関する情報を予め記憶しており、その情報に基づいて模擬信号を生成する。
本実施形態では、センサ状態模擬装置5では、Ri補正部35は、車両制御装置3がセンサ素子9から直接取得する際の電圧変化量ΔVに関する情報を予め記憶しており、その情報に基づいて模擬信号を生成する。
例えば、Ri補正部35は、センサ素子9の素子温度Tnが同一であるときの「実センサ制御部25でのパルス信号終了時の電圧変化量ΔV(=ΔVa)」と「車両制御装置3でのパルス信号終了時の電圧変化量ΔV(=ΔVb)」との対応関係を表す対応関係情報を記憶している。
なお、パルス信号終了時の電圧変化量ΔVは、センサ素子9の抵抗値Rpvsとして表すことができる。そのため、対応関係情報は、例えば、図6に示すように、センサ素子9の抵抗値Rpvsを用いて表すことができる。
なお、図6では、「実センサ制御部25で検出されたセンサ素子9の抵抗値Rpvs」を模擬制御Rpvsとし、「車両制御装置3で検出されたセンサ素子9の抵抗値Rpvs」を車両ECU制御Rpvsとして、模擬制御Rpvsと車両ECU制御Rpvsとの対応関係を表すマップ(対応関係情報)の一例を表している。ここで、第1抵抗値Raは、図5における電圧変化量ΔVaに対応する抵抗値Rpvsであり、第2抵抗値Rbは、図5における電圧変化量ΔVbに対応する抵抗値Rpvsである。
そして、Ri補正部35は、前記対応関係情報に基づいて、「実センサ制御部25でのパルス信号終了時の電圧変化量ΔV」を「車両制御装置3でのパルス信号終了時の電圧変化量ΔV」に変換する処理、あるいは、「実センサ制御部25で検出されたセンサ素子9の抵抗値Rpvs」を「車両制御装置3で検出されたセンサ素子9の抵抗値Rpvs」に変換する処理を実行する。
従って、Ri補正部35では、上述した電圧変化量ΔVを変換する処理後の模擬状態検出信号を生成し、この模擬状態検出信号を模擬センサ制御部27に対して出力する。
模擬センサ制御部27では、劣化ロジック部29にて生成されたセンサ出力の劣化を模擬した劣化信号に、前記模擬状態検出信号を重畳して、車両制御装置3に出力する模擬センサ出力(即ち模擬信号)を生成する。
模擬センサ制御部27では、劣化ロジック部29にて生成されたセンサ出力の劣化を模擬した劣化信号に、前記模擬状態検出信号を重畳して、車両制御装置3に出力する模擬センサ出力(即ち模擬信号)を生成する。
[1−4.システムにおける動作]
次に、システム全体における動作について説明する。
図7に示すように、まず、波動状に変動するセンサ出力があるときには、センサ状態模擬装置5では、そのセンサ出力に仮状態応答信号が重畳したセンサ出力が得られる(図7の「センサ出力」参照)。つまり、仮状態検出信号の第2の周期S2での打ち込みによって生ずる仮状態応答信号が重畳したセンサ出力が得られる。
次に、システム全体における動作について説明する。
図7に示すように、まず、波動状に変動するセンサ出力があるときには、センサ状態模擬装置5では、そのセンサ出力に仮状態応答信号が重畳したセンサ出力が得られる(図7の「センサ出力」参照)。つまり、仮状態検出信号の第2の周期S2での打ち込みによって生ずる仮状態応答信号が重畳したセンサ出力が得られる。
このセンサ状態模擬装置5では、素子インピーダンス(Ri)の検出に遅れはない。また、ガス濃度に応じたセンサ出力(Vout)自体も、第2のマスク時間S2による変形はあるものの遅れはない(図7の「SIM内部データ」参照)。
なお、センサ状態模擬装置5における第2のマスク時間S2(例えば10ms)は、車両制御装置3における第1のマスク時間S1(例えば50ms)よりも短いので、従来に比べて、センサ出力Voutの変形は少ない。
一方、車両制御装置3から、状態検出信号が、第1の周期S1にてセンサ状態模擬装置5に打ち込まれた場合には、第1の周期S1に合わせた所定の周期にて、センサ状態模擬装置5から車両制御装置3に、図7の「SIM出力」に示すような模擬センサ出力が出力される。
この模擬センサ出力とは、センサ状態模擬装置5の内部データのガス濃度に応じたセンサ出力(詳しくは劣化が模擬されたセンサ出力)に、車両制御装置3による状態検出信号の打ち込みに対応するように、仮状態応答信号をRi補正等によって補正した模擬状態応答信号を重畳したものである。即ち、センサ状態模擬装置5にて得られた素子インピーダンスに対応する電圧を重畳したものである。
従って、車両制御装置3では、第1の周期S1に合わせた所定の周期にて取得した模擬センサ出力に基づいて、詳しくは、模擬状態応答信号に基づいて、素子インピーダンス(Ri)を求めることができる。なお、この場合には、第2の周期S2は100msと短いので、素子インピーダンス(Ri)は最大100ms程度の遅れで済む。
また、ガス濃度に応じたセンサ出力(Vout)自体は、第1のマスク時間S1による変形はあるものの遅れはない(図7のRAMモニタによって得られた「ECU内部データ」参照)。
さらに、車両制御装置3における第1のマスク時間S1(例えば50ms)は、センサ状態模擬装置5における第2のマスク時間S2(例えば10ms)よりも長いので、センサ出力Voutの変形は大きいが、従来(図10参照)に比べるとその変形は少ない。よって、ガス濃度を精度良く求めることができる。
なお、各時間の関係は、S1>S2、M1>M2、S1<M1、S2<M2である。
[1−5.効果]
(1)本実施形態では、センサ状態模擬装置5の仮状態検出信号の第2の周期S2を、車両制御装置3の状態検出信号の第1の周期S1より短く設定しているので、同じ周期で仮状態検出信号と状態検出信号とを出力(即ち打ち込む)場合に比べて、両者の打ち込み時期がずれた場合でも、素子インピーダンスを示す信号の取得周期にずれが少ない。
[1−5.効果]
(1)本実施形態では、センサ状態模擬装置5の仮状態検出信号の第2の周期S2を、車両制御装置3の状態検出信号の第1の周期S1より短く設定しているので、同じ周期で仮状態検出信号と状態検出信号とを出力(即ち打ち込む)場合に比べて、両者の打ち込み時期がずれた場合でも、素子インピーダンスを示す信号の取得周期にずれが少ない。
そのため、取得周期のずれが少ないので、実際のセンサ素子9への仮状態検出信号の打ち込み時期における素子インピーダンスを、精度よく求めることができる。よって、この素子インピーダンスに基づいて行われるヒータ11の制御を好適に行うことができる。
その結果、ガス濃度を精度良く検出することができ、また、速やかにガス濃度を検出できるので、このガスセンサ1を用いた例えばエンジンの制御などへの影響を抑制できるという効果がある。
(2)また、本実施形態では、センサ状態模擬装置5の仮状態検出信号の第2の信号時間(パルス幅)T2を、車両制御装置3の状態検出信号の第1の信号時間(パルス幅)T1より短く設定するとともに、第2のマスク時間S2を第1のマスク時間M1よりも短くしているので、ガス濃度(酸素濃度)に応じた精度の良いセンサ出力が得られるという効果がある。
つまり、センサ状態模擬装置5によってセンサ素子9に仮状態検出信号を打ち込む場合には、その打ち込みよる悪影響を避けるために、第2のマスク時間M2を設定する必要があり、そのため、酸素濃度に応じた精度のよいセンサ出力が得られないことがある。
それに対して、本実施形態では、第2の信号時間T2を第1の信号時間T1より短くすることにより、第2のマスク時間M2を第1のマスク時間M1より短くするので、第1のマスク時間M1によるセンサ出力に対する悪影響を抑制して、精度の良いセンサ出力を得ることができる。
よって、精度の良いセンサ出力に基づいて、ガス濃度(酸素濃度)を精度良く検出することができる。
(3)さらに、本実施形態では、上述した仮状態検出信号の第2の信号時間T2と状態検出信号の第1の信号時間T1との関係に基づいて、第2の信号時間T2と第1の信号時間T1との時間の差による仮状態応答信号と状態応答信号との電圧の差を低減するように、仮状態応答信号を補正する(即ち上述したRi補正を行う)。
(3)さらに、本実施形態では、上述した仮状態検出信号の第2の信号時間T2と状態検出信号の第1の信号時間T1との関係に基づいて、第2の信号時間T2と第1の信号時間T1との時間の差による仮状態応答信号と状態応答信号との電圧の差を低減するように、仮状態応答信号を補正する(即ち上述したRi補正を行う)。
従って、車両制御装置3では、この補正された仮状態応答信号(即ち模擬状態応答信号)に基づいて、即ち、この補正された仮状態応答信号を例えば状態応答信号として用いることにより、精度良く素子インピーダンスを検出することができる。
つまり、車両制御装置3では、上述したような各検出信号の信号時間の違いによる応答時間のずれが補正(即ちRi補正)された信号を用いることにより、精度良く素子インピーダンスを検出することができる。
(4)次に、図8を用いて、本実施形態による効果と従来技術とを比較して、まとめて説明する。
図8(a)は、ガスセンサ1と車両制御装置3とを接続したものである。
図8(a)は、ガスセンサ1と車両制御装置3とを接続したものである。
この場合は、ガスセンサ1の劣化の模擬はできないが、素子インピーダンス(Ri)の検出遅れはない。また、センサ出力(Vout)は第1のマスク時間S1による変形(H1)はあるものの、その変形はわずかである。
図8(b)は、ガスセンサ1と車両制御装置3とに従来のセンサ状態模擬装置を接続したものである(「SIM有り(1)」参照)。
この場合は、ガスセンサ1の劣化の模擬はできるものの、車両制御装置3とセンサ状態模擬装置との検出信号(打込パルス)の仕様は同じであるので、素子インピーダンス(Ri)の検出に遅れ(例えば最大500msの遅れ)がある。
この場合は、ガスセンサ1の劣化の模擬はできるものの、車両制御装置3とセンサ状態模擬装置との検出信号(打込パルス)の仕様は同じであるので、素子インピーダンス(Ri)の検出に遅れ(例えば最大500msの遅れ)がある。
また、センサ出力は、第1のマスク時間S1による変形(H1)と第2のマスク時間S2による変形(H2)とがあるので、その変形は大きい。そのため、酸素濃度を精度よく検出できないことがある。
図8(c)は、ガスセンサ1と車両制御装置3とに本実施形態のセンサ状態模擬装置5を接続したものである(「SIM有り(2)」参照)。
この場合は、ガスセンサ1の劣化の模擬ができる。また、センサ状態模擬装置5の仮状態検出信号の第2の周期S2は車両制御装置の状態検出信号の第1の周期S1より短いので、素子インピーダンス(Ri)の検出の遅れが少ない。例えば、最大100msの遅れである。
この場合は、ガスセンサ1の劣化の模擬ができる。また、センサ状態模擬装置5の仮状態検出信号の第2の周期S2は車両制御装置の状態検出信号の第1の周期S1より短いので、素子インピーダンス(Ri)の検出の遅れが少ない。例えば、最大100msの遅れである。
また、センサ出力については、第2の信号時間S2は第1の信号時間S1より短いので、第2のマスク時間M2は第1のマスク時間M1より短い。そのため、第1のマスク時間M1による変形(H1)と第2のマスク時間S2による変形(H2)とがあるものの、第2のマスク時間S2による変形(H2)は少ないので、その変形は図8(b)に示すセンサ出力より小さい。従って、酸素濃度を精度良く求めることができる。
[1−6.文言の対応関係]
ここで、文言の対応関係について説明する。
実施形態の、車両制御装置3、センサ状態模擬装置5、センサ素子9、第1の周期S1、第2の周期S2、第1の信号時間T1、第2の信号時間S2、第1のマスク時間M1、第2のマスク時間M2が、それぞれ、本開示の、車両制御装置、センサ状態模擬装置、センサ素子、第1の周期、第2の周期、第1の信号時間、第2の信号時間、第1のマスク時間、第2のマスク時間の一例に相当する。
ここで、文言の対応関係について説明する。
実施形態の、車両制御装置3、センサ状態模擬装置5、センサ素子9、第1の周期S1、第2の周期S2、第1の信号時間T1、第2の信号時間S2、第1のマスク時間M1、第2のマスク時間M2が、それぞれ、本開示の、車両制御装置、センサ状態模擬装置、センサ素子、第1の周期、第2の周期、第1の信号時間、第2の信号時間、第1のマスク時間、第2のマスク時間の一例に相当する。
[2.他の実施形態]
本開示は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本開示を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
本開示は前記実施形態になんら限定されるものではなく、本開示を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
(1)例えば、前記実施形態では、λセンサを例に挙げたが、本開示は、例えば酸素ポンピング素子と酸素濃淡電池素子とを用いた全領域空燃比センサ等のガスセンサにも適用できる。
(2)また、前記実施形態では、例えば、センサ素子として酸素濃度を検出する酸素センサ素子を用いる例について説明したが、酸素以外のガス(例えば、NOxなど)を検出するガスセンサであってもよい。
(3)さらに、前記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、前記実施形態の構成の一部を、省略してもよい。また、前記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
(4)また、上述したマイコンの他、当該マイコンを構成要素とするシステム、当該マイコンとしてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の記録媒体、濃度算出方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…ガスセンサ
3…車両制御装置(車両ECU)
5…センサ状態模擬装置
9…センサ素子
11…ヒータ
25…実センサ制御部
27…模擬センサ制御部
29…劣化ロジック部
35…Ri補正部
3…車両制御装置(車両ECU)
5…センサ状態模擬装置
9…センサ素子
11…ヒータ
25…実センサ制御部
27…模擬センサ制御部
29…劣化ロジック部
35…Ri補正部
Claims (3)
- センサ素子と該センサ素子の状態を検出するセンサ制御装置とに接続されるとともに、前記センサ制御装置に対して、前記センサ素子の出力を模擬した模擬信号を出力するセンサ状態模擬装置において、
前記センサ制御装置は、
前記センサ素子に対して状態検出信号を第1の周期で出力し、前記状態検出信号に対する応答信号であって前記センサ素子のインピーダンスを表す状態応答信号を、前記第1の周期に対応した所定の周期で検出する構成を有しており、
前記センサ状態模擬装置は、
前記センサ素子に対して仮状態検出信号を第2の周期で出力し、前記仮状態検出信号に対する応答信号であって前記センサ素子のインピーダンスを表す仮状態応答信号を、前記第2の周期に対応した所定の周期で検出する構成を有するとともに、
前記センサ制御装置から前記状態検出信号を受信した場合には、前記センサ制御装置に対して、前記仮状態応答信号に対応して生成した模擬状態応答信号を前記状態検出信号に対する応答信号として出力する構成を有し、
且つ、前記センサ状態模擬装置の前記仮状態検出信号の前記第2の周期を、前記センサ制御装置の前記状態検出信号の前記第1の周期より短く設定した、
センサ状態模擬装置。 - 前記センサ制御装置は、前記状態検出信号の信号幅である第1の信号時間よりも長い第1のマスク時間を設定し、前記状態検出信号の出力開始時から前記第1のマスク時間にわたり、前記センサ状態模擬装置から出力される前記模擬信号の出力を所定値とする機能を有し、
前記センサ状態模擬装置は、前記仮状態検出信号の信号幅である第2の信号時間よりも長い第2のマスク時間を設定し、前記仮状態検出信号の出力開始時から前記第2のマスク時間にわたり、前記センサから出力されるセンサ信号の出力を所定値とする機能を有し、
更に、前記センサ状態模擬装置の前記仮状態検出信号の前記第2の信号時間を、前記センサ制御装置の前記状態検出信号の前記第1の信号時間より短く設定するとともに、前記第2のマスク時間を前記第1のマスク時間より短く設定した、
請求項1に記載のセンサ状態模擬装置。 - 前記センサ状態模擬装置の前記仮状態検出信号の前記第2の信号時間と前記センサ制御装置の前記状態検出信号の前記第1の信号時間との関係に基づいて、前記第2の信号時間と前記第1の信号時間との時間の差による前記仮状態応答信号と前記状態応答信号との出力の差を低減するように、前記仮状態検出信号を補正する、
請求項1又は2に記載のセンサ状態模擬装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017134730A JP2019015672A (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | センサ状態模擬装置 |
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JP (1) | JP2019015672A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109932604A (zh) * | 2019-04-03 | 2019-06-25 | 武汉菱电汽车电控系统股份有限公司 | 宽氧故障模拟方法、装置及系统 |
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-
2017
- 2017-07-10 JP JP2017134730A patent/JP2019015672A/ja active Pending
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