JP2019015453A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機 Download PDF

Info

Publication number
JP2019015453A
JP2019015453A JP2017133493A JP2017133493A JP2019015453A JP 2019015453 A JP2019015453 A JP 2019015453A JP 2017133493 A JP2017133493 A JP 2017133493A JP 2017133493 A JP2017133493 A JP 2017133493A JP 2019015453 A JP2019015453 A JP 2019015453A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component box
electrical component
air conditioner
outdoor fan
outdoor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017133493A
Other languages
English (en)
Inventor
真由 黒崎
Mayu Kurosaki
真由 黒崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Original Assignee
Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc filed Critical Hitachi Johnson Controls Air Conditioning Inc
Priority to JP2017133493A priority Critical patent/JP2019015453A/ja
Publication of JP2019015453A publication Critical patent/JP2019015453A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】大がかりな部材を用いることなく排水口から電装品箱に雨水が浸入するのを確実に抑制することができる室外機を具備した空気調和機の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の空気調和機は、圧縮機が設置された機械室260と室外ファン232を有する送風機が設置された送風機室270とを区画する仕切板250と、この仕切板250の上方に設けられ、少なくとも一部が送風機室270を臨むように配置された電装品箱280を有する室外機200を具備した空気調和機であって、電装品箱280は、板金を折り曲げることで形成されていると共に、電装品箱280に侵入した水を排水する排水口284を有しており、排水口284は、電装品箱280の底部であって、室外ファン232から飛散した水滴が排水口284を介して電装品箱280内に入らない部位に位置していることを特徴とする。
【選択図】図13

Description

本発明は、空気調和機に関する。
空気調和機の室外機には、冷媒を圧縮するための圧縮機や、この圧縮機により圧縮された冷媒と外気との熱交換を行うための送風機、これらを駆動するための電装部品が収納された電装品箱などが設けられている。
上述の電装品箱には、外部から侵入した小動物や昆虫などにより充電部がショートしたり、雨天時に室外機の筺体外から吹き付ける雨滴により上記充電部がショートして電装部品が故障するのを防止するため、様々な形状や材質を用いたものが提案されている。
このような電装品箱の形態の1つとして、例えば、外部から直視できないように通風開口の外側にダクトカバーが設けると共に、上記通風開口の内側に雨水を溜める減速室と、この減速室の底部の前面板側に開口するように設けられた排水機構とにより電装品箱内部の雨水を排水することが可能な室外機が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
このような排水機構を有する空気調和機においては、ダクトカバーや減速室等を設けることで電装品箱内への雨水に浸入を抑制できると共に、一旦侵入した雨水を排水機構を用いて排水できるとされている。
特開2008−281286号公報
しかしながら、上述したような従来の空気調和機では、電装品箱内への雨水の浸入をある程度は低減することができるものの、排水機構の取り付け位置によってはその開口から雨水の浸入を許してしまうことがある。加えて、雨水の侵入を抑制するための構造が複雑になり、空気調和機に求められるコスト低減の要請にも反する。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、大がかりな部材を用いることなく排水口から電装品箱に雨水が浸入するのを確実に抑制することができる室外機を具備した空気調和機を提供することにある。
本発明は、
(1)圧縮機が設置された機械室と室外ファンを有する送風機が設置された送風機室とを区画する仕切板と、この仕切板の上方に設けられ、少なくとも一部が前記送風機室を臨むように配置された電装品箱を有する室外機を具備した空気調和機であって、
前記電装品箱は、板金を折り曲げることで形成されていると共に、前記電装品箱に侵入した水を排水する排水口を有しており、
前記排水口は、前記電装品箱の底部であって、前記室外ファンから飛散した水滴が前記排水口を介して前記電装品箱内に入らない部位に位置していることを特徴とする空気調和機、
(2)排水口は、室外ファンの軌跡の後端鉛直上方よりも前方であって、前記室外ファンの軌跡が直視できない電装品箱の底部の領域、および/または室外ファンの軌跡の後端鉛直上方よりも後方であって、前記室外ファンから飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱の底部の領域に位置している前記(1)に記載の空気調和機、
(3)排水口は、室外ファンの軌跡の後端鉛直上方よりも後方であって、前記室外ファンから飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱の底部の領域に位置している前記(1)に記載の空気調和機、
(4)電装品箱の内部には、前記電装品箱の底部から離間すると共に水平に配置された基板と、この基板に装着された電装部品とが収納され、
前記電装部品のいずれもが前記基板の上方に配置されている前記(1)から(3)のいずれか1項に記載の空気調和機、
(5)排水口が、バーリング形状に形成されている前記(1)から(4)のいずれか1項に記載の空気調和機、
(6)バーリング端面に防錆処理が施されている前記(5)に記載の空気調和機、並びに
(7)電装品箱が、排水口を複数有している前記(5)または(6)に記載の空気調和機
に関する。
なお、本明細書において、「前方」とは、室外ファンが駆動用モータで駆動している際、この室外ファンを通過する外気の流れの向きと同じ方向を意味し、「後方」とは、上記「前方」とは反対側の方向を意味する。
本発明は、大がかりな部材を用いることなく排水口から電装品箱に雨水が浸入するのを確実に抑制することができる室外機を具備した空気調和機を提供することができる。
本発明の空気調和機の一実施形態を示す概略斜視図である。 図1の室外機の一部を分解して示す概略斜視図である。 図1の室外機の一部を切り欠いて示す概略平面図である。 図1の室外機の一部を分解して示す概略正面図である。 図1の電装品箱の外観を示す概略斜視図であって、(a)は全体図、(b)は(a)のA部を拡大して示す部分図である。 図5の電装品箱の一部を拡大して示す概略正面図であって、(a)は全体図、(b)は(a)のB部を拡大して示す部分図である。 図5の電装品箱の概略展開図であって、(a)は全体図、(b)は(a)のC部を拡大して示す部分図である。 図1の室外機の一部を分解して示す概略正面図である。 図8の概略断面図であって、(a)は図8のE−E線で切断した図、(b)は図8のD−D線で切断した図を示している。 図1の電装品箱の一部を分解して示す概略図であって、(a)は(b)のY−Y線で切断した図、(b)は平面図を示している。 図1の室外機の一部を切り欠いて示す概略背面図である。 図1の排水口の概略拡大図であって、(a)は平面図、(b)は断面図を示している。 図1の室外機の一部を切り欠いて示す概略正面図である。 図13の概略断面図であって、(a)はF−F断面、(b)はG−G断面、(c)はH−H断面、(d)はI−I断面、(e)はJ−J断面、(f)はK−K断面、(g)はL−L断面、(h)はM−M断面を示している。 図14のK−K断面を拡大して示す概略図であって、排水口がバーリング形状に形成されている図である。 図14を拡大して示す概略図であって、(a)はF−F断面、(b)はM−M断面を示している。 図1の室外機における外気の風速と室外ファン回転数との関係を示す概略図である。 図1の室外機における室外ファンから飛散する水滴の速度ベクトルを水平成分および垂直成分に分解して示す概略図である。 図1の室外機における室外ファンの水滴掻き揚げ時の排水口から水滴が電装品箱に侵入しない領域を示す概略平面図である。
本発明の空気調和機は、圧縮機が設置された機械室と室外ファンを有する送風機が設置された送風機室とを区画する仕切板と、この仕切板の上方に設けられ、少なくとも一部が上記送風機室を臨むように配置された電装品箱を有する室外機を具備した空気調和機であって、上記電装品箱は、板金を折り曲げることで形成されていると共に、上記電装品箱に侵入した水を排水する排水口を有しており、上記排水口は、上記電装品箱の底部であって、上記室外ファンから飛散した水滴が上記排水口を介して上記電装品箱内に入らない部位に位置していることを特徴とする。
なお、本明細書において、「通常運転」とは、駆動用モータを用いて室外ファンの回転を制御する運転を意味する。また、「フリーラン運転」とは、駆動用モータに電力を供給せずに外気の流れにまかせて室外ファンを自由に回転させる運転を意味し、強風時に通常運転を行うと部品の破損を引き起こす可能性があるときに所定の風速以上で実施される。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。
図1は、本発明の空気調和機の一実施形態を示す概略斜視図である。当該空気調和機1は、図1に示すように、概略的に、室内機100と、接続配管300と、室外機200とにより構成されている。
室内機100は、図示していない室内熱交換器、室内送風機および露受皿が取り付けられた筐体110と、空気吸込口120および空気吹出口130が取り付けられた化粧枠140と、前面パネル150と、図示していない制御基板とを有している。
室内熱交換器は、冷媒と室内の空気との間で熱交換を行う。この室内熱交換器は、冷房運転時には蒸発器として動作し、暖房運転時には凝縮器として動作する。室内送風機は、室内の空気を室内機に強制的に吸い込むと共に、室内熱交換器で熱交換した空気を室内機から強制的に吹き出させる。露受皿は、室内熱交換器から滴下した水滴を受け入れて屋外に排出する。
筐体110は、上述の室内熱交換器、室内送風機および露受皿を一体的に保持する。空気吸込口120は、室内の空気を室内機100内に吸い込む。空気吹出口130は、室内熱交換器により温湿度が調和された空気を室内に向けて吹き出す。化粧枠140は、上述の空気吸込口120および空気吹出口130を一体的に保持する。前面パネル150は、化粧枠140の前面を覆う。
制御基板は、マイコン(不図示)が設けられている。このマイコンは、図示していない室内温度センサー、室内湿度センサー等の各種センサーからの信号、および受光部160を介して入力された操作用のリモコン400からの操作信号を受け付けると共に、室内送風機の制御、および後述する室外機200との通信を行う。
接続配管300は、上述した室内機100と後述する室外機200とを接続する配管であり、この配管を通して室内機100と室外機200との間で冷媒を流通させる。
室外機200は、図1〜図4に示すように、圧縮機210と、室外熱交換器220と、送風機230と、ファンリング233と、外筐240と、仕切板250と、電装品箱280とを有している。
圧縮機210は、低温低圧ガスの冷媒を高温高圧ガスに圧縮し、運転モード(冷房運転、暖房運転など)に応じて上記冷媒を室内熱交換器または室外熱交換器220に選択的に吐出する。なお、この圧縮機210は機械室260に設置されている。
室外熱交換器220は、外気(屋外の空気)と冷媒との間で熱交換を行う。この室外熱交換器220は、冷房運転時には凝縮器として動作し、暖房運転時には蒸発器として動作する。本実施形態では、室外熱交換器220は、熱交換を行う面積を大きくして熱交換能力を高めるため、室外機200の一側面から背面にかけて略L字状に配設されている。
送風機230は、駆動用モータ231に接続した室外ファン232を有している。この室外ファン232は、外気を室外熱交換器220に強制的に供給して熱交換を行わせる。室外ファン232による送風方向は、通常、室外熱交換器220から室外ファン232に向かう方向に設定される。なお、上述した室外熱交換器220および送風機230は、送風機室270に設置されている。ファンリング233は、図9に示すように室外ファン232の径方向の外周に設けられ、室外ファン232に付着した水滴が四方に飛び散るのを抑制する。
外筐240は、熱交換した外気を排出するファングリル244を有する前面板241と、室外機200の両側面を覆う側面板242と、室外機200の天面を覆う天板243とを備えている。仕切板250は、上述した機械室260と送風機室270とを区画する。
電装品箱280は、圧縮機210、駆動用モータ231等を駆動するための各種電装部品288を収納する。圧縮機210や駆動用モータ231を駆動するには大きな電力が必要となるため、これらを駆動する電装部品288も大容量となって発熱量が大きくなる。このため、電装部品288を効率よく冷却する目的で、電装品箱280は、図11に示すように仕切板250の上方に設けられ、少なくとも一部が送風機室270を臨むように配置される。本実施形態では、電装品箱280は、送風機室270と機械室260とに跨って仕切板250の上端上に設置されている。このため、例えば当該空気調和機1の通常運転時の室外ファン232の回転に伴い生じた外気の流れ(気流)により、電装品箱280やこれに直結した放熱フィン282からの放熱が促進され、電装品箱280内の電装部品288が冷却される。
ここで、当該空気調和機1の電装品箱280について詳述する。電装品箱280は、コスト低減の観点から、板金を折り曲げることで形成されている。このように板金で形成された電装品箱280では、電装部カバー283の角部および電装品箱280の底部281bの角部において、図5(a)、(b)に示すような穴281cが金型による成形上必然的に形成される。この穴281cは、図7(a)、(b)に示すように鍔部281aを設けたとしても、所定のクリアランス281eを確保する必要上、全く無くすことは不可能である。また、隣り合う板金の壁面どうしの間にも、図6(a)、(b)に示すような隙間281dが金型による成形上必然的に形成される。
図5は、当該空気調和機1の電装品箱280の外観を示す概略斜視図である。電装品箱280は、図5に示すように、概略的に、電装品箱底板281と、電装部カバー283と、排水口284(不図示)とにより構成されている。
電装品箱底板281は、立設する基板サポート286を介して基板287を保持する((図10(a)参照)。電装部カバー283は、電装品箱底板281にて形成された箱体の上部を閉塞する。排水口284は、電装品箱280に侵入して溜まった水(雨水)を排水する。この排水口284は、電装品箱280の底部281bであって、室外ファン232から飛散した水滴が排水口284を介して電装品箱280内に入らない部位に位置している。
この排水口284は、室外ファン232の軌跡の後端鉛直上方よりも前方であって、室外ファン232の軌跡が直視できない電装品箱280の底部281bの領域、および/または室外ファン232の軌跡の後端鉛直上方よりも後方であって、室外ファン232から飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱280の底部281bの領域に位置していることが好ましく、室外ファン232の軌跡の後端鉛直上方よりも後方であって、室外ファン232から飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱280の底部281bの領域に位置していることがより好ましい。これにより、排水口284から雨水が浸入するのをより確実に防止することができる。
雨天時においては、上記気流と共に水滴が室外熱交換器220の放熱フィンを通り抜けて送風機室270に侵入し、電装品箱280が上記水滴に曝されることがある。この際、上述した穴281cや隙間281dを通して電装品箱280内に侵入した雨水は、電装品箱280内の底部281bに集合し、電装品箱280内に停滞することなく排水口284を介して電装品箱280外に速やかに排水される。
次に、室外ファン232を通過する気流(以下、単に「気流」ともいう)の方向が、室外熱交換器220側からファングリル244側に向かう場合(以下、この気流の状態を「順風状態」ともいう)と、ファングリル244側から室外熱交換器220側に向かう場合(以下、この気流の状態を「逆風状態」ともいう)とに分けて、排水口284を設置することができる電装品箱280の底部281bの具体的な領域について説明する。
順風状態では、気流は室外熱交換器220側からファングリル244側に向かう。この順風状態は、通常運転や、所定の風速以上の順風状態においてフリーラン運転を行う際に生じる。
この順風状態では、室外ファン232の回転により掻き揚げられた水滴は、気流によって鉛直上方よりも前方に飛散する。なお、当該空気調和機1はファンリング233を備えているため、室外ファン232の回転軸付近で掻き揚げられた水滴は、電装品箱280の中央付近にしか衝突しないものの、室外ファン232のエッジ(外周端)付近で掻き揚げられた水滴は、電装品箱280の前方の端部(前端)に衝突する可能性がある。また、室外ファン232のエッジが描く軌跡Cおよびファンリング233の外周形状は共に円筒形状であり、図13、図14の各概略断面図が示すように、電装品箱280と室外ファン232のエッジとの距離、電装品箱280とファンリング233との距離がそれぞれ異なるため、仕切板250に近づけば近づくほど電装品箱280の前端に水滴が衝突する可能性がある。
具体的には、図14において、交点Pは、室外ファン232のエッジが描く軌跡Cの後端とファンリング233の後端とを結ぶ線分の延長線と、電装品箱280の底部281b外表面とがぶつかる点を示しており、その交点Pよりも後方の部位が、当該断面において掻き揚げられた水滴が衝突する可能性がある領域であることを示している。
一方、上記交点Pよりも前方の部位は、室外ファン232の軌跡Cが直視できない電装品箱280の底部281bの領域であり、水滴が直接衝突することがない領域となる。したがって、当該空気調和機1は、排水口284が、室外ファン232の軌跡Cの後端鉛直上方よりも前方であって、交点Pよりも前方の部位である室外ファン232の軌跡Cが直視できない電装品箱280の底部281bの領域に設けられていることで、順風状態では、室外ファン232により掻き揚げられた水滴が排水口284から直接侵入することはなく、排水口284は専ら電装品箱280内の雨水の排水を行う。
他方、逆風状態では、気流はファングリル244側から室外熱交換器220側に向かう。この逆風状態は、所定の風速以上の外気がファングリル244から送風機室270に吹き込むとき、送風機230がフリーラン運転を行う際に生じる。
このような逆風状態では、室外ファン232の回転により掻き揚げられた水滴は、気流によって鉛直上方よりも後方に飛散する。したがって、フリーラン運転時の室外ファン232の逆回転により室外ファン232のエッジが描く軌跡Cの後端から鉛直上方に掻き揚げられた水滴が、気流に乗って最も後方に衝突する可能性がある。また、図16の各概略断面図が示すように、電装品箱280と室外ファン232のエッジ232aとの距離がそれぞれ異なると共に、室外ファン232の単位時間当たりの回転数、およびファングリル244側から吹き込む外気の風速によっても水滴が衝突する位置は異なる。
具体的には、水滴が飛散する方向は、図16に示すように、風速ベクトルVと室外ファン232のエッジ232aにおける真上方向の速度ベクトルVvとの合成ベクトルVdとして表すことができ、この合成ベクトルVdの延長線と電装品箱280の底部281b外表面との交点Pよりも前方の部位が、当該断面において掻き揚げられた水滴が衝突する可能性がある領域であることを示している。
次に、上述した合成ベクトルVdの求め方について説明する。合成ベクトルVdを算出する際は、まず外気の風速から室外ファンのエッジが描く軌跡Cの後端における真上方向の速度ベクトルVvを求める。図17は、当該空気調和機の室外機における外気の風速と室外ファン回転数との関係を示す概略図である。この図において、風速の正側は外気が室外熱交換器220側からファングリル244側に向かう状態、風速の負側は外気がファングリル244側から室外熱交換器220側に向かう状態を示している。また、室外ファン232の回転数の正側は図8の矢印方向の回転(通常運転の回転方向と同じ方向の回転)、回転数の負側は図8の矢印方向と反対方向の回転(通常運転の回転方向と反対側の回転)を示している。
図17に示すように、外気の風速が所定値Mの範囲内(−M〜M)では駆動用モータ231を用いて室外ファン232の回転を制御するため、室外ファン232の回転数は熱交換が充足される気流の速度(室外ファン232を通過する外気の速度)となるように適宜決定される。他方、外気の風速が所定値Mの範囲外(<−MまたはM<)ではフリーラン運転を行うため、外気の風速と気流の速度とが同じ値となり、室外ファン232の回転数は外気の風速に比例する。なお、フリーラン運転を行う外気の風速(Mの値)は、熱交換の充足性、電装部品288の耐久性等を勘案して適宜決定される。なお、当該空気調和機1の運転停止時において、外気の風速が所定値Mの範囲内(−M〜M)である場合は、図17の一点鎖線で示すように、室外ファン232の回転数は外気の風速に比例する。
ここで、気流の速度から速度ベクトルVvを求める手法の一例について説明する。下記式(1)は、気流の速度vと室外ファン232の回転数fとの関係を表している。式(1)中、Kは定数を示している。この定数Kは、室外機200の外筐240を用いた実測、シミュレーション等により決定することができる。式(1)が示すように、気流の速度と室外ファン232の回転数とは線形の関係になる。なお、下記式(2)は、式(1)を変形したものである。
次いで、下記式(3)を用いて室外ファン232から飛散する水滴の速度を求める。式(3)は、ある物体が半径rの円周を等速円運動する際の室外ファン232の回転数fとエッジ232aの接線方向に飛散する物体の速度Veとの関係を表している。式(3)中、ωは室外ファンの角速度、rは室外ファン232のエッジの半径を示している。
次いで、下記式(4)を用いて飛散する水滴の真上方向の速度ベクトルVvを求める。式(4)は、物体の速度Veと真上方向の速度Vvとの関係を表している。式(4)中、θは室外ファンのエッジにおける接線と鉛直線とがなす角度、rは室外ファンのエッジの半径、Xは室外ファン232の軸心から排水口284までの水平距離を示している(図18参照)。
次に、得られた速度ベクトルVvと気流の速度ベクトルVとの合成ベクトルVdを求める。次いで、この合成ベクトルVdの延長線と電装品箱280の底部281b外表面との交点Pを求める。この交点Pよりも前方の部位が、逆風状態でフリーラン運転を行っているときの当該断面において掻き揚げられた水滴が衝突する可能性がある領域となる。
一方、上記交点Pよりも後方の部位は、水滴が直接衝突することがない領域となる。したがって、当該空気調和機1は、排水口284が、室外ファン232の軌跡Cの後端鉛直上方よりも後方であって、室外ファン232から飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱280の底部281bの領域に位置していることで、逆風状態では、室外ファン232により掻き揚げられた水滴が排水口284から直接侵入することはなく、排水口284は専ら電装品箱280内の雨水の排水を行う。
以上のように、当該空気調和機1は、上記構成であるので、例えば新たに追加するような大がかりな部材を用いることなく、排水口284から雨水が浸入するのを確実に抑制することができ、その結果、排水口284は専ら電装品箱280からの雨水の排水を行うので、電装品箱280内の雨水を確実に排水することができる。
なお、本発明の空気調和機は、電装品箱280の内部には、電装品箱280の底部281bから離間すると共に水平に配置された基板287と、この基板287に装着された電装部品288とが収納され、電装部品288のいずれもが基板287の上方に配置されていることが好ましい。具体的には、図10に示すように、電装部品288が基板287等に上向きに取り付けられて電装部を構成し、電装品箱底板281に設置された基板サポート286により基板287を支持することで、電装品箱280の底部281bと基板287とが所定の間隔で離間している。これにより、雨水が電装品箱280内に侵入したとしても電装部品288が直ちに浸水することはなく、電装部品280が破損するリスクを低減することができる。
なお、本発明の空気調和機は、排水口284がバーリング形状に形成されていることが好ましい。空気調和機が通常運転を行っている際、水滴が室外熱交換器220を通過して送風機室270に侵入すると、ファングリル244を通して空気調和機外へ出るものと、空気調和機外へ出ずに電装品箱280に当たったり、室外機200の前面板241裏面に当たったりするものがある。これらのうち、室外機200の前面板241裏面に当たった水滴は排水口284付近に跳ね返り、排水口284を通して電装品箱280内に侵入してしまう虞がある。この際、排水口284がバーリング形状(排水口285)であることで、上述のような水滴の侵入を抑制することができる。
また、図14(f)に示すK−K断面では、電装品箱280の底部281b外表面において水滴に曝されることがない領域は存在しないことになるが、図15に示すように、排水口284がバーリング形状(排水口285)であることで、勢いを持った水滴はバーリング穴285bの壁面にぶつかり、排水口285から電装品箱280内に侵入するのを抑制することができる。
上述の排水口285は、図12に示すように、例えば、電装品箱底板281を内側から外側に向かってバーリングパンチを用いて打ち抜くことによりバーリング形状を形成することができる。バーリング形状としては、孔径φはより小さく、高さHはより高い方が効果的に水滴の侵入を抑制することができるが、高さHは3mm以上であることが好ましい。
このように、排水口285がバーリング形状に形成されていることで、当該空気調和機1は、別部材を用いずに材料費の増加を招くことなく、水滴が排水口285から侵入するのを効果的に防止することができ、結果として排水口285は専ら電装品箱280内の雨水の排水を行うことができる。また、排水口285がバーリング形状であることで、排水口285から水滴が侵入しない電装品箱280の底部281b外表面の領域を広げることができる。図19は、図1の室外機における室外ファン逆転時の掻き上げにより排水口から水滴が電装品箱に侵入しない領域を示す概略平面図である。この図が示すように、排水口をバーリング形状としないときの水滴が上記底部外表面に直接当たらない領域A1に対し、排水口をバーリング形状とする(排水口285)ことで、水滴が直接当たらない領域を領域A2まで拡げることができる。
なお、電装品箱280は板金で形成されているため、たとえ板金が腐食防止のため表面に防錆処理が施されていたとしても、バーリング形状に形成後のバーリング端面285aは、未防錆処理部分が露出することになる。このため、上述のように排水口284がバーリング形状である場合、バーリング端面285aに防錆処理が施されていることが好ましい。上記防錆処理は、通常バーリング形成後に上記バーリング端面285aを含む板金に対して行われる。上記防錆処理としては、例えば、亜鉛メッキのようなメッキ処理、エポキシ樹脂などの樹脂を用いた塗装処理等が挙げられる。このようにバーリング端面285aに防錆処理が施されていることで、排水口285が腐食により変形するのを防止することができる。
また、上述したように、バーリング形状に形成後のバーリング端面285aは、未防錆処理部分が露出することになる。この端面285aに不純物を含んだ水滴が触れることで腐食が進行し、排水口285が変形することが予想される。このため、上述のように排水口がバーリング形状である場合(排水口285)、バーリング形状の排水口285を複数有していることも好ましい。このように電装品箱280がバーリング形状の排水口285を複数有していることで、電装品箱280からの排水を複数の排水口285、285、・・・に分散させることができ、より確実に排水を行うことができる。
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述した実施形態では、排水口284が、室外ファン232の軌跡Cの後端鉛直上方よりも前方であって、室外ファン232の軌跡Cが直視できない電装品箱280の底部281bの領域、および室外ファン232の軌跡Cの後端鉛直上方よりも後方であって、室外ファン232から飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱280の底部281bの領域に位置する空気調和機1について説明したが、本発明の空気調和機は、排水口が電装品箱の底部であって室外ファンから飛散した水滴が排水口を介して電装品箱内に入らない部位であれば、いずれの部位に設けたものであってもよい。
1 空気調和機
200 室外機
210 圧縮機
230 送風機
232 室外ファン
250 仕切板
260 機械室
270 送風機室
280 電装品箱
281b 底部
284、285 排水口
285a バーリング端面
287 基板

Claims (7)

  1. 圧縮機が設置された機械室と室外ファンを有する送風機が設置された送風機室とを区画する仕切板と、この仕切板の上方に設けられ、少なくとも一部が前記送風機室を臨むように配置された電装品箱を有する室外機を具備した空気調和機であって、
    前記電装品箱は、板金を折り曲げることで形成されていると共に、前記電装品箱に侵入した水を排水する排水口を有しており、
    前記排水口は、前記電装品箱の底部であって、前記室外ファンから飛散した水滴が前記排水口を介して前記電装品箱内に入らない部位に位置していることを特徴とする空気調和機。
  2. 排水口は、室外ファンの軌跡の後端鉛直上方よりも前方であって、前記室外ファンの軌跡が直視できない電装品箱の底部の領域、および/または室外ファンの軌跡の後端鉛直上方よりも後方であって、前記室外ファンから飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱の底部の領域に位置している請求項1に記載の空気調和機。
  3. 排水口は、室外ファンの軌跡の後端鉛直上方よりも後方であって、前記室外ファンから飛散する水滴が直接当たる領域よりも後方の電装品箱の底部の領域に位置している請求項1に記載の空気調和機。
  4. 電装品箱の内部には、前記電装品箱の底部から離間すると共に水平に配置された基板と、この基板に装着された電装部品とが収納され、
    前記電装部品のいずれもが前記基板の上方に配置されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の空気調和機。
  5. 排水口が、バーリング形状に形成されている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和機。
  6. バーリング端面に防錆処理が施されている請求項5に記載の空気調和機。
  7. 電装品箱が、排水口を複数有している請求項5または請求項6に記載の空気調和機。
JP2017133493A 2017-07-07 2017-07-07 空気調和機 Pending JP2019015453A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017133493A JP2019015453A (ja) 2017-07-07 2017-07-07 空気調和機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017133493A JP2019015453A (ja) 2017-07-07 2017-07-07 空気調和機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019015453A true JP2019015453A (ja) 2019-01-31

Family

ID=65357533

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017133493A Pending JP2019015453A (ja) 2017-07-07 2017-07-07 空気調和機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019015453A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112228970A (zh) * 2020-09-21 2021-01-15 珠海格力电器股份有限公司 隔板及室外机
CN114207360A (zh) * 2019-08-01 2022-03-18 三菱电机株式会社 空调机的室外机以及空调机
WO2023181325A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 三菱電機株式会社 熱交換ユニット、および冷凍サイクル装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114207360A (zh) * 2019-08-01 2022-03-18 三菱电机株式会社 空调机的室外机以及空调机
CN114207360B (zh) * 2019-08-01 2023-08-18 三菱电机株式会社 空调机的室外机以及空调机
CN112228970A (zh) * 2020-09-21 2021-01-15 珠海格力电器股份有限公司 隔板及室外机
CN112228970B (zh) * 2020-09-21 2021-11-19 珠海格力电器股份有限公司 室外机
WO2023181325A1 (ja) * 2022-03-25 2023-09-28 三菱電機株式会社 熱交換ユニット、および冷凍サイクル装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102632051B1 (ko) 공기 조화기
JPH062886A (ja) 空気調和機
JP2008281286A (ja) 空気調和機の室外機
JP2019015453A (ja) 空気調和機
EP2345852A1 (en) Indoor unit for floor mounted air conditioner
EP2916081B1 (en) Outdoor unit
JP5471309B2 (ja) ダクト型空気調和機
JP2008175456A (ja) 床置き式空気調和機
KR101417050B1 (ko) 공기조화기의 실내기
JP2011158108A (ja) 空気調和装置の室外ユニット
JP2828835B2 (ja) 一体型空気調和機
CA2308382C (en) Condensate deflector for an air conditioner
JP5305782B2 (ja) 空気調和機
JP6584675B2 (ja) 熱交換器ユニットおよび空気調和装置
JP2008175457A (ja) 床置き式空気調和機
KR20070005176A (ko) 분리형 공기조화기의 실내기
CN101327725B (zh) 车辆空气调节单元
JP2014005976A (ja) 空気調和機の室内機
JP5101333B2 (ja) 空気調和機の室外ユニット
JP4280114B2 (ja) 空気調和機
JP2010048470A (ja) 空気調和機
JPH08189661A (ja) 空気調和機
JP5348967B2 (ja) 空気調和機
JP2841802B2 (ja) 一体型空気調和機の送風ファン
JP6673256B2 (ja) 室内機