JP2019015228A - ランキンサイクルシステム、及び、ランキンサイクルシステムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の排気ガスの熱を利用しているランキングサイクルで、蒸発機における作動媒体の蒸気量が変動しても、膨張機におけるエネルギー回収を効率良く行うことができるランキンサイクルシステム、及び、その制御方法を提供する。【解決手段】外部10の熱源Gからの熱を受けて作動媒体Fwを気化させる蒸発機21と、気化した作動媒体Fwから駆動力を取り出す膨張機23と、外部に熱を放出して作動媒体Fwを液化させる凝縮機25と、作動媒体Fwを還流させる作動媒体循環ポンプ27とを有してなるランキンサイクルシステム20において、膨張機23を気筒とピストンの組み合わせを複数有して構成される往復動機関で構成すると共に、往復動機関の複数の気筒のうちの一部または全部の気筒への蒸発機21からの気化した作動媒体Fwの供給を停止する気筒休止機構32を設ける。【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の排気ガスの熱を利用しているランキングサイクルで、蒸発機における作動媒体の蒸気量が変動しても、膨張機におけるエネルギー回収を効率良く行えるランキンサイクルシステム、及び、ランキンサイクルシステムの制御方法に関する。
車両に搭載した内燃機関等の排熱を利用するランキンサイクルシステムとして、内燃機関の排熱によって作動媒体を加熱する熱交換器(ボイラ)と、加熱された作動媒体を膨張させて機械的エネルギーを得る膨張機と、作動媒体を冷却するコンデンサ、作動媒体を熱交換器に送るポンプを有するランキンサイクルとを備えた車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この車両では、膨張機で得られた機械的エネルギーで内燃機関の駆動力をアシストしている。そして、内燃機関として気筒休止ガソリンエンジンを使用している場合に、このガソリンエンジンの出力トルクが低トルクの時でポンピングロスが大きくなり熱効率が悪化するときであっても、気筒休止ガソリンエンジンの気筒休止機構を用いて一部のシリンダーを休止させて吸気量を調整することで、ガソリンエンジンのポンピングロスを小さくして、ランキンサイクルで発生した動力の燃費向上率への寄与が高くなるようにしている。
一方、内燃機関側の運転状態により、内燃機関の排熱量が減少した場合には、蒸発機で発生する作動媒体の蒸発量が減少するため、膨張機における熱的エネルギーから機械的エネルギーへの変換効率が悪くなるという問題がある。
本発明の目的は、内燃機関の排気ガスの熱を利用しているランキングサイクルで、蒸発機における作動媒体の蒸気量が変動して、蒸気量が少ない低負荷から中負荷のときでも、熱的エネルギーを機械的エネルギーに変換する際に効率的に廃熱を回収することができ、膨張機におけるエネルギー回収を効率良く行うことができるランキンサイクルシステム、及び、ランキンサイクルシステムの制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明のランキンサイクルシステムは、外部の熱源からの熱を受けて作動媒体を気化させる蒸発機と、気化した作動媒体から駆動力を取り出す膨張機と、外部に熱を放出して作動媒体を液化させる凝縮機と、作動媒体を還流させる作動媒体循環ポンプとを有してなるランキンサイクルシステムにおいて、前記膨張機を気筒とピストンの組み合わせを複数有して構成される往復動機関で構成すると共に、前記往復動機関の複数の気筒のうちの一部または全部の気筒への前記蒸発機からの気化した作動媒体の供給を停止する気筒休止機構を設けて構成されていることを特徴とする。
上記の目的を達成するための本発明のランキンサイクルシステムの制御方法は、外部の熱源からの熱を受けて作動媒体を気化させる蒸発機と、気化した作動媒体から駆動力を取り出す膨張機と、外部に熱を放出して作動媒体を液化させる凝縮機と、作動媒体を還流させる作動媒体循環ポンプとを有してなり、前記膨張機が気筒とピストンの組み合わせを複数有して構成される往復動機関で構成されているランキンサイクルシステムの制御方法において、前記蒸発機で気化した作動媒体の流量の計測量又は推定量に従って、前記往復動機関の複数の気筒のうちの一部または全部の気筒への前記蒸発機からの気化した作動媒体の供給を停止する気筒休止制御を行うことを特徴とする制御方法である。
本発明のランキンサイクルシステム、及び、ランキンサイクルシステムの制御方法によれば、内燃機関の排気ガスの熱を利用しているランキングサイクルで、蒸発機における作動媒体の蒸気量が変動して、蒸気量が少ない低負荷から中負荷のときでも、熱的エネルギーを機械的エネルギーに変換する際に効率的に廃熱を回収することができ、膨張機におけるエネルギー回収を効率良く行うことができる。
以下、本発明に係る実施の形態のランキンサイクルシステム、及び、ランキンサイクルシステムの制御方法について図面を参照しながら説明する。
図1に示すように ランキンサイクルシステム20は、車両に搭載されたディーゼルエンジン(内燃機関、以下エンジンという)10の排気ガスG等の排熱を利用するシステムである。このエンジン10では、吸気管11から燃焼室12に流入した吸気Aに燃料噴射弁13から燃料を噴射して、燃焼室12で燃焼させる。この燃焼によって生じた排気ガスGを排気管14経由でランキンサイクルシステム20の蒸発機21に送る。つまり、エンジン10の排気ガスGをランキンサイクルシステム20の外部からの熱源とする。
また、ランキンサイクルシステム20では、外部の熱源、即ち、排気ガスGからの熱を受けて作動媒体Fwを気化させる蒸発機(エバポレータ)21と、気化した作動媒体Fwから駆動力を取り出す膨張機(エキスパンダ)23と、外部に熱を放出して作動媒体Fwを液化させる凝縮機(コンデンサ)25と、作動媒体Fwを還流させる作動媒体循環ポンプ27を有して構成され、これらの間を作動媒体用流路22、24、26、28で接続している。さらに、作動媒体循環ポンプ27の運転、膨張機23の運転などのランキンサイクルシステム20を制御する制御装置30が設けられている。
蒸発器21は、液体(液相)の作動流体Fwを外部の熱源により加熱して蒸発させて、作動流体Fwの蒸気(気相)を発生させる装置である。この蒸発機21における熱源として、図1の構成では、車載のエンジン10の高温の排気ガスGを採用したり、後処理装置(図示しない)を通過した後の排気ガスGを採用しているが、これに限定せず、エンジン10のEGRガス、過給器で圧縮された吸入空気、エンジン本体で吸熱後の冷却水、ラジエータで放熱後の冷却水などを熱源にしてもよい。
また、膨張機23は、作動媒体Fwの蒸気を膨張させて軸出力を取り出す装置である。つまり、作動媒体Fwの熱エネルギーを別のエネルギーの機械的エネルギーに変換する装置である。
本発明においては、この膨張機23は、気筒(シリンダ)とピストンの組み合わせを複数有して構成される往復動機関(レシプロエンジン:ピストンエンジン:以下、ピストン機関)で構成されている。図1の構成では、このピストン機関23を、出力軸に傾斜させた円板(回転傾斜板)を取り付けて、それにシューを介して円板の円周上に配置されたピストンを往復運動させる斜板機構(スワシュプレート機構)を有するピストンとしている。
さらに、このピストン機関23は、複数の気筒のうちの一部または全部の気筒への蒸発機21からの気化した作動媒体Fwの供給を停止する気筒休止機構32を設けている。この気筒休止機構32は、気筒のうちの休止可能な気筒の各入口部を塞いだ状態と連通させた状態に移動可能なスリット板を備えて構成されている。つまり、可動スリットであるスリット板を各気筒の入口に蓋をするように設置して、このスリット板のスリット部分が気筒の入口部に重なっている場合は、作動媒体用流路22からの気化した作動媒体Fwがその気筒内に流入し、その気筒のピストンを駆動し、出力軸23aにトルクを発生させる。一方、スリット板の板部分が気筒の入口部に重なって入口部を塞いでいる場合は、作動媒体用流路22からの気化した作動媒体Fwがその気筒内に流入せず、その気筒のピストンは駆動されず、出力軸23aにトルクを発生させることはない。
また、全気筒の入口部を覆う2枚のスリット板を重ね合せて配置して、一方をスライド可能に構成してこの一方のスリット板の移動制御により、気筒可動時はその気筒の入口部に対してスリットを開いて、その気筒への蒸気の供給を行い、気筒休止時はその気筒の入口部に対してスリットを閉じてその気筒への蒸気の供給を停止する。このスリットによる気筒通路の開閉制御は、気筒毎に個別に行ってもよいが、休止気筒が決まっている場合には、全気筒運転と休止運転とのパターンを決めておき、一括して予め設定したパターンになるようにスリットを開閉する構成としてもよい。
なお、気筒休止機構32として、休止可能な気筒への通路に個別に電磁弁を設置して、この各気筒毎の電磁弁を開閉弁制御することにより、休止可能な気筒を稼働したり、休止したりするように構成してもよい。つまり、気筒休止機構32を、気筒に作動媒体Fwが流入する通路のそれぞれに開閉弁を設けて構成する。
この気筒休止機構32に加えて、気筒のうちの休止可能な気筒に対して、この休止した気筒の抵抗を減少するために、蒸発機21からの気化した作動媒体Fwを迂回させるバイパス通路31を設けている。このバイパス通路31には、通過する気化した作動媒体Fwの流量を調節するバイパス弁31aを設けて、気化した作動媒体Fwの蒸発量とピストン機関23の休止の気筒数に応じて、ピストン機関23をバイパスさせる流量とピストン機関23の休止していない気筒に流入させる流量とを調整制御する。
このピストン機関23では、出力軸23aの出力でエンジン10をアシスト(回転補助)する構成にするが、補機を駆動したりするように構成してもよい。このエンジン10をアシストする場合は、出力軸23aはエンジン10のクランク軸のフライホールを回転のアシストをするように接続される。また、このピストン機関23で補機を駆動する場合で発電に用いるときには、出力軸23aは発電機(図示しない)に連結され、この発電した電力は、バッテリー(図示しない)に充電されて、エンジン10を搭載している車両(図示しない)の電装部品(図示しない)等の電源とされる。
また、凝縮機25は、復水器ともよばれ、膨張した作動媒体の蒸気(気相)を液体(液相)に戻す装置であり、空冷の場合は、冷却ファン(図示しない)が配置され、外気により冷却される。また、水冷の場合には、エンジン10のラジエータやサブラジエータから出たエンジン用の冷却水やインタークーラー用の冷却水により冷却される。
そして、作動媒体循環ポンプ27は、凝縮機25で液体になった作動媒体Fwを昇圧して蒸発機21に供給する装置で、言い換えれば、ランキンサイクル20の閉回路を循環させる装置である。この作動媒体循環ポンプ27には回転数と吐出量が1対1対応するポンプを用いと、循環する作動媒体Fwの流量を知ることができるので、より好ましい。
そして、このポンプ回転数は、ピストン機関23に流入する作動媒体Fwの温度と圧力に基づいて制御される。例えば、この温度は蒸発機21に配設された温度センサ33で計測され、圧力は、作動媒体用流路22に配設された圧力センサ34で計測される。また、蒸発機21及び凝縮機25の入口の作動媒体Fwの圧力は、減圧弁や背圧弁などで構成される圧力調整手段(図示しない)により調整されている。また、必要に応じて、作動媒体Fwを貯蔵する作動媒体用容器(図示しない)が設けられる。
また、この作動媒体Fwには、水とエタノール、水とメタノール、又は水とエチレングリコールなどの二成分系の混合媒体を用いることが好ましいが、純水やエタノールのみやフッ素化合物などのフロン系の冷媒を用いてよい。この混合媒体としては、ここでは、水とエタノールのモル比が50%:50%である混合媒体が採用されている。
このランキンサイクルシステム20では、作動媒体Fwを作動媒体循環ポンプ27により液体の状態で圧縮して循環させて、圧縮された液体の状態で、蒸発機21に送り、この蒸発機21で、排気ガスGからの熱を受けて、作動媒体を気化させて過熱蒸気とする。そして、この気化して定圧的に加熱された高圧の過熱蒸気の状態の作動媒体Fwをピストン機関23で断熱膨張させて駆動力を取り出し、この低圧となった気体の状態の作動媒体Fwを凝縮機25に送り、この凝縮機25で、外部に熱を放出して作動媒体Fwを液化させ、これを作動媒体循環ポンプ27により循環させている。
そして、本発明においては、気筒休止機構32を制御する制御装置30が設けられている。そして、この制御装置30が、ピストン機関(往復機関:膨張機)23に流入する気化した作動媒体Fwの蒸気量に応じて、気筒のうちの休止させる気筒を選択して休止させる制御を行う。
この気化した作動媒体Fwの蒸気量は、直接計測することは難しいが、エンジン10の運転状態(エンジン回転数、燃料噴射量)、排気ガスGの温度と流量、ランキンサイクル20側の作動媒体循環ポンプ27の回転数、ピストン機関23の上流側に設けた圧力センサ34(又は温度センサ)で検知される気化した作動媒体Fwの圧力(または温度)、蒸発機21に設けた温度センサ33(又は圧力センサ)で検知される気化した作動媒体Fwの温度(又は圧力)等と密接な関係があり、さらには、外気圧や外気温度等の環境要件や、車速などにも影響を受ける場合もあるので、これらの物理量に応じて、気筒のうちの休止させる気筒を選択して休止させる制御を行う。
例えば、エンジン10の始動開始時、排気ガスGの温度が低いとき、ランキンサイクル20の稼働開始時などで、一部または全部の気筒を休止させる。あるいは、蒸発機21とピストン機関23との間に設けた圧力センサ34(若しくは温度センサ)で検知される気化した作動媒体Fwの圧力(若しくは温度)、又は、蒸発機21とピストン機関23との間に設けた流量センサ(図示しない)で検知される気化した作動媒体Fwの流量に応じて、気筒のうちの休止させる気筒を選択して休止させる制御を行う。
さらに、ピストン機関23を迂回するバイパス流路31に設けられ、かつ、流量調整弁あるいは、流路開閉弁で構成されるバイパス弁31aも、この制御装置30により、気筒休止機構32の制御とともに制御される。このバイパス弁31aの制御により、稼働している気筒への作動媒体Fwの蒸気の流入量を最適化すると共に、作動媒体Fwの蒸気がピストン機関23を通過するときの気筒休止による抵抗を減少する。
次に、本発明の実施の形態のランキンサイクルシステムの制御方法について説明する。このランキンサイクルシステムの制御方法は、排気ガスG(外部の熱源)からの熱の供給を受けて作動媒体を気化させる蒸発機21と、気化した作動媒体Fwから駆動力を取り出すピストン機関23と、外部に熱を放出して作動媒体Fwを液化させる凝縮機25と、作動媒体Fwを還流させる作動媒体循環ポンプ27とを有して、かつ、ピストン機関23が気筒とピストンの組み合わせを複数有して構成される往復動機関で構成されているランキンサイクルシステムの制御方法である。
この制御方法において、蒸発機21で気化した作動媒体Fwの流量の計測量又は推定量に従って、ピストン機関23の複数の気筒のうちの一部または全部の気筒への蒸発機21からの気化した作動媒体Fwの供給を停止する気筒休止制御を行うことを特徴とする制御方法である。
この作動媒体Fwの流量の推定量は、エンジン10の運転状態(エンジン回転数、燃料噴射量(又は負荷))から予め設定したマップデータを参照して推定してもよく、温度センサ33の計測温度、圧力センサ34の計測圧力等を基に予め設定したマップデータを推定してもよい。この場合に、このランキンサイクルシステムを搭載した車両の車速や外気温度を考慮して、この車速や外気温度を用いて作動媒体Fwの流量の推定量を補正することが好ましい。
この制御は、図2に示すような制御フローで実施できる。エンジン10が始動すると図2の制御フローが上級の制御フローから呼ばれてスタートし、エンジン10が運転を停止すると、図2の制御フローで必要な制御を行った後、上級の制御フローにリターンして、上級の制御フローの終了と共に終了する。
この図2の制御フローがスタートすると、ステップS11で、蒸発機21における作動媒体Fwの蒸発量を推定する。この推定は、作動媒体Fwの流量を計測して得られる計測量を用いることが好ましいが、この計測は難しいので、例えば、圧力センサ34で計測した圧力(又は温度センサ33で計測した温度、又はこれらの圧力と温度)を用いて予め設定してあるマップデータ等から推定して得られる推定量をこの蒸発量とする。
ステップS12で、この蒸発量が予め設定された判定量より多いか、否かを判定する。このステップS12の判定で、この蒸発量が予め設定された判定量より多いときは、ステップS13に行き、ピストン機関23の全気筒で運転を行う。一方、ステップS12の判定で、この蒸発量が予め設定された判定量以下のときは、ステップS20に行き、気筒休止運転制御を行う。
この気筒休止運転制御では、ステップS21で、ピストン機関23における休止気筒を選択して、ステップS22で、気筒休止機構32により、この休止気筒における入口部を閉鎖する。それとともに、バイパス弁31aを制御して、稼働している気筒に流入させる蒸気量を制御する。そして、ステップS11に戻り、ステップS11〜ステップS13、又は、ステップS11〜ステップS22を繰り返す。
そして、エンジン10が停止されると、割り込みが生じて、ステップS30の終了作業に行き、上級の制御フローにリターンして、上級の制御フローの終了と共に終了する。
なお、本発明においては、このステップS21を行う判定方法として、ステップS12の判定基準だけに限定する必要はなく、この蒸気量と密接な関係がある、エンジン10の始動開始時、排気ガスGの温度の低温時、ランキンサイクル20の稼働開始時などを判定する判定基準(エンジン10の始動開始からの経過時間、エンジン冷却水温度、排気ガスGの温度、排気ガスGの流量、ランキンサイクル20の稼働開始からの経過時間)を用いてもよい。
なお、本発明においては、このステップS21を行う判定方法として、ステップS12の判定基準だけに限定する必要はなく、この蒸気量と密接な関係がある、エンジン10の始動開始時、排気ガスGの温度の低温時、ランキンサイクル20の稼働開始時などを判定する判定基準(エンジン10の始動開始からの経過時間、エンジン冷却水温度、排気ガスGの温度、排気ガスGの流量、ランキンサイクル20の稼働開始からの経過時間)を用いてもよい。
一方、図3に示すような、比較例のランキンサイクルシステム20Xでは、膨張機23Xが蒸気タービンで構成されているため、エンジン10の運転状態の変化に従って、蒸発機21で発生する気化した作動媒体Fwの蒸発量が少なくなっても、そのまま少ない蒸気量で蒸気タービンの膨張機23Xの運転を継続することになるので、この膨張機23Xによる熱的エネルギーから機械的エネルギーへの変換効率が低下してしまう。
これに対して、上記の構成の本発明に係る実施の形態のランキンサイクルシステム20及びランキンサイクルシステムの制御方法によれば、蒸発機21における作動媒体Fwの蒸気量が変動して、蒸気量が少ない低負荷から中負荷のときでも、気筒休止機構32により、ピストン機関23の一部または全部の気筒を休止して、その蒸発量に見合った気筒数でピストン機関(膨張機)23を運転するので、ピストン機関23で熱的エネルギーを機械的エネルギーに変換する際に効率的に廃熱を回収することができ、ピストン機関23におけるエネルギー回収を効率良く行うことができる。
10 エンジン(ディーゼルエンジン:内燃機関)
20、20X ランキンサイクルシステム
21 蒸発機
22、24、26、28 作動媒体用流路
23 膨張機(ピストン機関)
23X 膨張機(蒸気タービン)
23a 出力軸
25 凝縮機
27 作動媒体循環ポンプ
30 制御装置
31 バイパス流路
31a バイパス弁
32 気筒休止機構(スリット機構)
33 温度センサ
34 圧力センサ
A 吸気
Fw 作動媒体
G 排気ガス(外部の熱源)
20、20X ランキンサイクルシステム
21 蒸発機
22、24、26、28 作動媒体用流路
23 膨張機(ピストン機関)
23X 膨張機(蒸気タービン)
23a 出力軸
25 凝縮機
27 作動媒体循環ポンプ
30 制御装置
31 バイパス流路
31a バイパス弁
32 気筒休止機構(スリット機構)
33 温度センサ
34 圧力センサ
A 吸気
Fw 作動媒体
G 排気ガス(外部の熱源)
Claims (6)
- 外部の熱源からの熱を受けて作動媒体を気化させる蒸発機と、気化した作動媒体から駆動力を取り出す膨張機と、外部に熱を放出して作動媒体を液化させる凝縮機と、作動媒体を還流させる作動媒体循環ポンプとを有してなるランキンサイクルシステムにおいて、
前記膨張機を気筒とピストンの組み合わせを複数有して構成される往復動機関で構成すると共に、
前記往復動機関の複数の気筒のうちの一部または全部の気筒への前記蒸発機からの気化した作動媒体の供給を停止する気筒休止機構を設けて構成されていることを特徴とするランキンサイクルシステム。 - 前記気筒のうちの休止可能な気筒に対して、前記蒸発機からの気化した作動媒体を迂回させるバイパス通路を設けて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のランキンサイクルシステム。
- 前記気筒休止機構が、前記気筒のうちの休止可能な気筒の各入口部を塞いだ状態と連通させた状態に移動可能なスリット板を備えて構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のランキンサイクルシステム。
- 前記気筒休止機構が、前記気筒に作動媒体が流入する通路のそれぞれに開閉弁を設けて構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のランキンサイクルシステム。
- 前記気筒休止機構を制御する制御装置を設け、前記制御装置が、前記往復機関に流入する気化した作動媒体の蒸気量に応じて、前記気筒のうちの休止させる気筒を選択して休止させる制御を行うように構成されていることを特徴とする請求項1〜4に記載のランキンサイクルシステム。
- 外部の熱源からの熱を受けて作動媒体を気化させる蒸発機と、気化した作動媒体から駆動力を取り出す膨張機と、外部に熱を放出して作動媒体を液化させる凝縮機と、作動媒体を還流させる作動媒体循環ポンプとを有してなり、前記膨張機が気筒とピストンの組み合わせを複数有して構成される往復動機関で構成されているランキンサイクルシステムの制御方法において、
前記蒸発機で気化した作動媒体の流量の計測量又は推定量に従って、前記往復動機関の複数の気筒のうちの一部または全部の気筒への前記蒸発機からの気化した作動媒体の供給を停止する気筒休止制御を行うことを特徴とするランキンサイクルシステムの制御方法。
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