JP2019014819A - デカリン骨格を有する芳香族ポリケトン及びその製造方法、デカリン骨格を有する芳香族ポリケトン組成物、デカリン骨格を有する芳香族ポリケトン膜、光学素子並びに画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた耐熱分解性及び高い透明性を維持しつつ、高いTg及び優れた靭性を有する膜を形成可能な芳香族ポリケトン及びその製造方法、芳香族ポリケトン組成物、芳香族ポリケトン膜、光学素子並びに画像表示装置を提供する。【解決手段】置換/非置換のビフェニル、ビス(置換/非置換フェニル)、メチル、ビス(置換/非置換フェニル)−置換/非置換アリール及びビス(置換/非置換フェニル)エーテルの特定のビス芳香族構造単位から選択される1種以上の構造単位と、デカヒドロナフタレン−2,6−カルボニル構造単位と、置換/非置換の炭化水素基で継ぐジケトン構造を有する特定構造単位と、を有する芳香族ポリケトン。【選択図】なし
Description
本発明は、芳香族ポリケトン及びその製造方法、芳香族ポリケトン組成物、芳香族ポリケトン膜、光学素子並びに画像表示装置に関する。
主鎖に芳香環とカルボニル基とを有する芳香族ポリケトンは、優れた耐熱分解性と機械特性を有しており、エンジニアリングプラスチックとして利用されている。芳香族ポリケトンに属する高分子のほとんどは、求核芳香族置換反応を利用して重合された芳香族ポリエーテルケトンであり、主鎖にエーテル結合も有している。これに対し、主鎖にエーテル結合が少ない芳香族ポリケトンは、芳香族ポリエーテルケトンよりもさらに優れた耐熱分解性及び耐薬品性を発揮しうる(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
近年、脂環式ジカルボン酸と2,2’−ジアルコキシビフェニル化合物をFriedel−Craftsアシル化により直接重合することで、高い透明性と耐熱分解性を両立した芳香族ポリケトンを得ることができることが報告され(例えば、特許文献3参照)、光学部品への応用が期待されている。
芳香族ポリケトン等の樹脂材料を光学部品に応用する場合には、無機材料では得られない特性を発揮できることが望ましく、そのような特性としては、例えば、軽量性及び靭性が挙げられる。軽量性を活かした適用例としては、ポータブルデバイスのガラス代替材及びコート材が挙げられ、靭性を活かした適用例としては、フレキシブルディスプレイ等が挙げられる。なかでも、フレキシブルディスプレイへの樹脂材料の適用は、近年特に注目されている。
フレキシブルディスプレイ等の材料には、高い透明性及び優れた耐熱分解性に加え、高いガラス転移点(Tg)及び優れた靭性が求められる。しかし、特許文献3に記載の芳香族ポリケトンは、優れた耐熱分解性及び高い透明性を示すものの、Tgが低く、靭性に乏しいといった問題がある。
本発明は上記問題を鑑みなされたものであり、優れた耐熱分解性及び高い透明性を維持しつつ、高いTg及び優れた靭性を有する膜を形成可能な芳香族ポリケトン及びその製造方法、芳香族ポリケトン組成物、芳香族ポリケトン膜、光学素子並びに画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を含む。
<1> 下記一般式(1)、下記一般式(2)及び下記一般式(4)からなる群より選択される少なくとも1種で表される構造単位と、下記式(5)で表される構造単位と、下記一般式(6)で表される構造単位と、を有する芳香族ポリケトン。
〔一般式(1)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。〕
〔一般式(2)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、Xは酸素原子又は下記一般式(3−1)〜(3−7)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。〕
〔一般式(3−1)〜(3−7)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示す。mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。〕
〔一般式(4)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。〕
〔一般式(6)中、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を示す。〕
<2> 前記一般式(6)におけるYが、飽和脂環式炭化水素基(但し、デカリンを除く)を含む基である、<1>に記載の芳香族ポリケトン。
<3> 前記一般式(6)におけるYが、下記式(7)〜(9)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含む、<1>又は<2>に記載の芳香族ポリケトン。
<4> 前記一般式(6)におけるYが、下記式(7)で表される基を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトン。
<5> <1>〜<4>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンと、溶媒と、を含有する芳香族ポリケトン組成物。
<6> <1>〜<4>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンを含有する、芳香族ポリケトン膜。
<7> <6>に記載の芳香族ポリケトン膜を有する、光学素子。
<8> <6>に記載の芳香族ポリケトン膜を有する、画像表示装置。
<9> 下記一般式(1A)、下記一般式(2A)及び下記一般式(4A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される芳香族モノマと、下記式(5A)で表されるジカルボン酸と、下記一般式(6A)で表されるジカルボン酸とを、酸性媒体中において縮合反応させる、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
〔一般式(1A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。〕
〔一般式(2A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、Xは酸素原子又は下記一般式(3−1A)〜(3−7A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。〕
〔一般式(3−1A)〜(3−7A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示す。mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。〕
〔一般式(4A)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。〕
〔一般式(6A)中、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を示す。〕
<10> 前記一般式(6A)におけるYが、飽和脂環式炭化水素基(但し、デカリンを除く)を含む基である、<9>に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
<11> 前記一般式(6A)におけるYが、下記式(7A)〜(9A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含む、<9>又は<10>に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
<12> 前記一般式(6A)におけるYが、下記式(7A)で表される基を含む、<9>〜<11>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
<1> 下記一般式(1)、下記一般式(2)及び下記一般式(4)からなる群より選択される少なくとも1種で表される構造単位と、下記式(5)で表される構造単位と、下記一般式(6)で表される構造単位と、を有する芳香族ポリケトン。
〔一般式(1)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。〕
〔一般式(2)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、Xは酸素原子又は下記一般式(3−1)〜(3−7)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。〕
〔一般式(3−1)〜(3−7)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示す。mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。〕
〔一般式(4)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。〕
〔一般式(6)中、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を示す。〕
<2> 前記一般式(6)におけるYが、飽和脂環式炭化水素基(但し、デカリンを除く)を含む基である、<1>に記載の芳香族ポリケトン。
<3> 前記一般式(6)におけるYが、下記式(7)〜(9)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含む、<1>又は<2>に記載の芳香族ポリケトン。
<4> 前記一般式(6)におけるYが、下記式(7)で表される基を含む、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトン。
<5> <1>〜<4>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンと、溶媒と、を含有する芳香族ポリケトン組成物。
<6> <1>〜<4>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンを含有する、芳香族ポリケトン膜。
<7> <6>に記載の芳香族ポリケトン膜を有する、光学素子。
<8> <6>に記載の芳香族ポリケトン膜を有する、画像表示装置。
<9> 下記一般式(1A)、下記一般式(2A)及び下記一般式(4A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される芳香族モノマと、下記式(5A)で表されるジカルボン酸と、下記一般式(6A)で表されるジカルボン酸とを、酸性媒体中において縮合反応させる、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
〔一般式(1A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。〕
〔一般式(2A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、Xは酸素原子又は下記一般式(3−1A)〜(3−7A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。〕
〔一般式(3−1A)〜(3−7A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示す。mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。〕
〔一般式(4A)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。〕
〔一般式(6A)中、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を示す。〕
<10> 前記一般式(6A)におけるYが、飽和脂環式炭化水素基(但し、デカリンを除く)を含む基である、<9>に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
<11> 前記一般式(6A)におけるYが、下記式(7A)〜(9A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含む、<9>又は<10>に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
<12> 前記一般式(6A)におけるYが、下記式(7A)で表される基を含む、<9>〜<11>のいずれか1つに記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
本発明によれば、優れた耐熱分解性及び高い透明性を維持しつつ、高いTg及び優れた靭性を有する膜を形成可能な芳香族ポリケトン及びその製造方法、芳香族ポリケトン組成物、芳香族ポリケトン膜、光学素子並びに画像表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本発明を制限するものではない。
本開示において、「〜」を用いて示された数値範囲には、「〜」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において、「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において、「積層」との語は、層を積み重ねることを示し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
本開示において、「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、各成分は該当する物質を複数種含んでいてもよい。組成物中に各成分に該当する物質が複数種存在する場合、各成分の含有率又は含有量は、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数種の物質の合計の含有率又は含有量を意味する。
本開示において、「層」又は「膜」との語には、当該層又は膜が存在する領域を観察したときに、当該領域の全体に形成されている場合に加え、当該領域の一部にのみ形成されている場合も含まれる。
本開示において、「積層」との語は、層を積み重ねることを示し、二以上の層が結合されていてもよく、二以上の層が着脱可能であってもよい。
本開示において、「工程」との語には、他の工程から独立した工程に加え、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の目的が達成されれば、当該工程も含まれる。
本開示において、「高い透明性」とは、可視光の透過率(波長400nmの可視光の透過性)が80%以上(膜厚1μm換算)であることを意味する。
本開示において、「優れた耐熱分解性」とは、芳香族ポリケトンを含む部材において、400℃以上の加熱下においても、黄変の発生が抑制されていることを意味する。
本開示において、「高いTg」とは、作製した膜を、DMA装置でTgを測定した際に215℃以上を示すものを意味する。
本開示において、「優れた靭性」とは、20μmの厚さに作製した膜を、直径3mmの芯棒を用いたマンドレル試験(円筒形マンドレル法)JIS K5600−5−1:1999でも、膜にクラックが生じないことを意味する。
本開示において、炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数を含めないものとする。
本開示において、「優れた耐熱分解性」とは、芳香族ポリケトンを含む部材において、400℃以上の加熱下においても、黄変の発生が抑制されていることを意味する。
本開示において、「高いTg」とは、作製した膜を、DMA装置でTgを測定した際に215℃以上を示すものを意味する。
本開示において、「優れた靭性」とは、20μmの厚さに作製した膜を、直径3mmの芯棒を用いたマンドレル試験(円筒形マンドレル法)JIS K5600−5−1:1999でも、膜にクラックが生じないことを意味する。
本開示において、炭化水素基の炭素数には置換基の炭素数を含めないものとする。
<芳香族ポリケトン>
本開示の芳香族ポリケトンは、下記一般式(1)、下記一般式(2)及び下記一般式(4)からなる群より選択される少なくとも1種で表される構造単位と、下記式(5)で表される構造単位と、下記一般式(6)で表される構造単位と、を有する。
本開示の芳香族ポリケトンは、下記一般式(1)、下記一般式(2)及び下記一般式(4)からなる群より選択される少なくとも1種で表される構造単位と、下記式(5)で表される構造単位と、下記一般式(6)で表される構造単位と、を有する。
一般式(1)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。波線を付した部分は、結合手を意味する。以降、同様である。
R1で表される炭化水素基の炭素数は、耐熱分解性の観点から、それぞれ独立に、1〜10であることが好ましく、反応制御の観点から、1〜5であることがより好ましい。
R1で表される炭化水素基としては、飽和脂肪族炭化水素基、不飽和脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基等が挙げられる。また、これらの炭化水素基を組み合わせたものでもよい。
R1で表される飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、sec−ペンチル基、neo−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−イコサニル基、n−トリアコンタニル基等が挙げられる。
R1で表される不飽和脂肪族炭化水素基としては、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、エチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
R1で表される脂環式炭化水素基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基等のシクロアルキル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基などが挙げられる。
R1で表される炭化水素基が有し得る置換基は、特に限定されず、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基等が挙げられる。
一般式(1)中、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示す。耐熱分解性の観点から、R2で表される炭化水素基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、1〜5であることがより好ましい。
R2で表される炭素数1〜30の炭化水素基としては、R1で例示した炭素数1〜30の炭化水素基と同様のものが挙げられる。また、R2が有し得る置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基等が挙げられる。
一般式(1)中、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。
一般式(2)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、Xは酸素原子又は下記一般式(3−1)〜(3−7)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。
一般式(3−1)〜(3−7)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を表し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。
一般式(3−2)〜(3−7)におけるR1及びR2の詳細は、一般式(1)におけるR1及びR2と同様である。
一般式(3−1)におけるR3及びR4で表される炭素数1〜30の炭化水素基としては、一般式(1)中のR1で例示した炭素数1〜30の炭化水素基と同様のものが挙げられる。耐熱分解性の観点から、R3及びR4で表される炭化水素基は、炭素数1〜5であることが好ましい。
また、R3及びR4が有し得る置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基等が挙げられる。
また、R3及びR4が有し得る置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基等が挙げられる。
一般式(3−2)及び一般式(3−3)におけるnは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。
一般式(3−4)、一般式(3−5)及び一般式(3−7)におけるpは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示し、0又は1であることが好ましい。
一般式(3−6)におけるmは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。
一般式(3−4)、一般式(3−5)及び一般式(3−7)におけるpは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示し、0又は1であることが好ましい。
一般式(3−6)におけるmは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましい。
一般式(2)中のR1、R2及びmのそれぞれの詳細は、一般式(1)中のR1、R2及びmと同様である。
一般式(4)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。
耐熱分解性の観点から、一般式(4)におけるR5で表される炭化水素基の炭素数は、1〜10であることが好ましく、1〜5であることがより好ましい。
一般式(4)におけるR5で表される炭素数1〜30の炭化水素基としては、一般式(1)中のR1で例示した炭素数1〜30の炭化水素基と同様のものが挙げられる。また、R5が有し得る置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基等が挙げられる。
一般式(4)中、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。
一般式(4)におけるR5で表される炭素数1〜30の炭化水素基としては、一般式(1)中のR1で例示した炭素数1〜30の炭化水素基と同様のものが挙げられる。また、R5が有し得る置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜5のアシル基等が挙げられる。
一般式(4)中、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、0〜2の整数であることが好ましく、0又は1であることがより好ましく、0であることがさらに好ましい。
一般式(6)において、Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を表す。Yで表される炭化水素基の炭素数は、1〜30であり、耐熱分解性の観点から、2〜30であることが好ましく4〜30であることがより好ましく、6〜30であることがさらに好ましい。
一般式(6)におけるYで表される炭化水素基は、透明性の観点から、飽和炭化水素基を含むことが好ましい。炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であっても、脂環式炭化水素基であってもよい。より優れた耐熱分解性と高い透明性の両立の観点から、Yで表される炭化水素基は、脂環式炭化水素基を含むことが好ましい。脂環式炭化水素基は、炭素数が同じ脂肪族炭化水素基に比べて嵩高いため、優れた耐熱分解性と高い透明性を維持したまま、溶媒への溶解性に優れる傾向にある。
Yで表される炭化水素基は、複数種の脂肪族炭化水素基、又は、複数種の脂環式炭化水素基を含んでいてもよい。また、Yは、脂肪族炭化水素基と、脂環式炭化水素基と、を組み合わせて含んでいてもよい。
Yで表される脂肪族炭化水素基の炭素数は、1〜30であり、3〜30であることが好ましい。
Yで表される飽和脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、メチルエチレン基、テトラメチレン基、1−メチルトリメチレン基、2−メチルトリメチレン基、エチルエチレン基、1,1−ジメチルエチレン基、1,2−ジメチルエチレン基、ペンチレン基、1−メチルテトラメチレン基、2−メチルテトラメチレン基、1−エチルトリメチレン基、2−エチルトリメチレン基、1,1−ジメチルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基、1,2−ジメチルトリメチレン基、プロピルエチレン基、エチルメチルエチレン基、ヘキシレン基、1−メチルペンチレン基、2−メチルペンチレン基、3−メチルペンチレン基、1−エチルテトラメチレン基、2−エチルテトラメチレン基、1−プロピルトリメチレン基、2−プロピルトリメチレン基、ブチルエチレン基、1,1−ジメチルテトラメチレン基、2,2−ジメチルテトラメチレン基、1,2−ジメチルテトラメチレン基、1,3−ジメチルテトラメチレン基、1,4−ジメチルテトラメチレン基、1,2,3−トリメチルトリメチレン基、1,1,2−トリメチルトリメチレン基、1,1,3−トリメチルトリメチレン基、1,2,2−トリメチルトリメチレン基、1−エチル−1−メチルトリメチレン基、2−エチル−2−メチルトリメチレン基、1−エチル−2−メチルトリメチレン基、2−エチル−1−メチルトリメチレン基、2,2−エチルメチルトリメチレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、イコサニレン基、トリアコンタニレン基等が挙げられる。
耐熱分解性の観点から、Yで表される飽和脂肪族炭化水素基としては、ヘキシレン基、メチルペンチレン基、エチルテトラメチレン基、プロピルトリメチレン基、ブチルエチレン基、ジメチルテトラメチレン基、トリメチルトリメチレン基、エチルメチルトリメチレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、イコサニレン基、トリアコンタニレン基を含むことが好ましい。
Yで表される飽和脂環式炭化水素基の炭素数は、3〜30であり、4〜30であることが好ましく、6〜30であることがより好ましい。
Yで表される飽和脂環式炭化水素基としては、シクロプロパン骨格、シクロブタン骨格、シクロペンタン骨格、シクロヘキサン骨格、シクロヘプタン骨格、シクロオクタン骨格、キュバン骨格、ノルボルナン骨格、トリシクロ[5.2.1.0]デカン骨格、アダマンタン骨格、ジアダマンタン骨格、ビシクロ[2.2.2]オクタン骨格等を有する2価の基が挙げられる。
Yで表される飽和脂環式炭化水素基としては、シクロプロパン骨格、シクロブタン骨格、シクロペンタン骨格、シクロヘキサン骨格、シクロヘプタン骨格、シクロオクタン骨格、キュバン骨格、ノルボルナン骨格、トリシクロ[5.2.1.0]デカン骨格、アダマンタン骨格、ジアダマンタン骨格、ビシクロ[2.2.2]オクタン骨格等を有する2価の基が挙げられる。
耐熱分解性の観点から、Yで表される飽和脂環式炭化水素基は、シクロヘキサン骨格、シクロヘプタン骨格、シクロオクタン骨格、キュバン骨格、ノルボルナン骨格、トリシクロ[5.2.1.0]デカン骨格、アダマンタン骨格、ジアダマンタン骨格、ビシクロ[2.2.2]オクタン骨格を有する2価の基であることが好ましい。
Yで表される炭化水素基が有し得る置換基としては、アミノ基、オキソ基、水酸基、ハロゲン原子等が挙げられる。
Yで表される炭化水素基は、下記式(7)〜(9)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含むことが好ましい。Yが下記一般式(7)〜(9)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含む場合、膜を形成したときに、高いTgと優れた靭性をもつ傾向にある。このなかでも、Yで表される炭化水素基は、下記式(7)で表される基を含むことが好ましい。
本開示の芳香族ポリケトンは、式(5)で表される構造単位と一般式(6)で表される構造単位の両方を含む。芳香族ポリケトンにおいて、式(5)で表される構造単位と一般式(6)で表される構造単位の質量比((5):(6))は特に限定されない。(5):(6)は、耐熱分解性の観点から、5:95〜95:5であることが好ましく、耐熱分解性及び溶解性の観点から、5:95〜90:10であることがより好ましく、25:75〜75:25であることがさらに好ましい。
芳香族ポリケトンの重量平均分子量(Mw)は、耐熱性を維持する観点から、ポリスチレン換算の標準GPC(ゲル浸透クロマトグラフ、gel permeation chromatography)で500以上であることが好ましく、より高い耐熱分解性の観点から、10,000〜1,000,000であることがより好ましく、20,000〜1,000,000であることがさらに好ましい。本開示の芳香族ポリケトンの重量平均分子量(Mw)は、実施例に記載の方法で測定した値をいう。
また、芳香族ポリケトンの数平均分子量(Mn)は、耐熱性を維持する観点から、ポリスチレン換算の標準GPC(ゲル浸透クロマトグラフ、gel permeation chromatography)で500以上であることが好ましく、より高い耐熱分解性の観点から、2500〜100,000であることがより好ましく、5000〜750,000であることがさらに好ましい。本開示の芳香族ポリケトンの数平均分子量(Mn)は、実施例に記載の方法で測定した値をいう。
また、芳香族ポリケトンの数平均分子量(Mn)は、耐熱性を維持する観点から、ポリスチレン換算の標準GPC(ゲル浸透クロマトグラフ、gel permeation chromatography)で500以上であることが好ましく、より高い耐熱分解性の観点から、2500〜100,000であることがより好ましく、5000〜750,000であることがさらに好ましい。本開示の芳香族ポリケトンの数平均分子量(Mn)は、実施例に記載の方法で測定した値をいう。
<芳香族ポリケトンの製造方法>
本開示の芳香族ポリケトンの製造方法は特に限定されない。例えば、下記一般式(1A)、下記一般式(2A)及び下記一般式(4A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される芳香族モノマと、下記式(5A)で表されるジカルボン酸と、下記一般式(6A)で表されるジカルボン酸と、を酸性媒体中において縮合反応させて得ることができる。以下、芳香族モノマ及びジカルボン酸を「原料」と総称する場合がある。
本開示の芳香族ポリケトンの製造方法は特に限定されない。例えば、下記一般式(1A)、下記一般式(2A)及び下記一般式(4A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される芳香族モノマと、下記式(5A)で表されるジカルボン酸と、下記一般式(6A)で表されるジカルボン酸と、を酸性媒体中において縮合反応させて得ることができる。以下、芳香族モノマ及びジカルボン酸を「原料」と総称する場合がある。
一般式(1A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。
一般式(1A)におけるR1、R2及びmのそれぞれの詳細は、一般式(1)におけるR1、R2及びmと同様である。
一般式(1A)におけるR1、R2及びmのそれぞれの詳細は、一般式(1)におけるR1、R2及びmと同様である。
一般式(2A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。
一般式(2A)におけるR1、R2及びmの詳細は、一般式(2)におけるR1、R2及びmと同様である。
一般式(2A)中、Xは、酸素原子又は下記一般式(3−1A)〜(3−7A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。
一般式(2A)におけるR1、R2及びmの詳細は、一般式(2)におけるR1、R2及びmと同様である。
一般式(2A)中、Xは、酸素原子又は下記一般式(3−1A)〜(3−7A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。
一般式(3−1A)〜(3−7A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。
一般式(3−1A)〜一般式(3−7A)におけるR1、R2、R3、R4、m、n及びpのそれぞれの詳細は、一般式(3−1)〜一般式(3−7)におけるR1、R2、R3、R4、m、n及びpと同様である。
一般式(3−1A)〜一般式(3−7A)におけるR1、R2、R3、R4、m、n及びpのそれぞれの詳細は、一般式(3−1)〜一般式(3−7)におけるR1、R2、R3、R4、m、n及びpと同様である。
一般式(4A)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。
一般式(4A)におけるR5及びnの詳細は、一般式(4)におけるR5及びnと同様である。
一般式(4A)におけるR5及びnの詳細は、一般式(4)におけるR5及びnと同様である。
一般式(6A)において、Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を示す。
一般式(6A)におけるYの詳細は、一般式(6)におけるYと同様である。
縮合反応に用いる酸性媒体は特に限定されず、例えば、塩化アルミニウムの有機溶媒溶液、トリフルオロアルカンスルホン酸の有機溶媒溶液、ポリリン酸、及び五酸化二リンと有機スルホン酸との混合物を用いることができる。反応性と扱いやすさの観点から、酸性媒体には五酸化二リンと有機スルホン酸との混合物を用いることが好ましく、さらに、有機スルホン酸としてはメタンスルホン酸が好ましい。
五酸化二リンと有機スルホン酸との混合比は、混合比の制御及び反応性の観点から、質量比で五酸化二リン:有機スルホン酸=1:5〜1:20であることが好ましく、1:5〜1:10であることがより好ましい。五酸化二リンと有機スルホン酸との混合比が前記範囲内であると、反応性に優れる傾向にある。
原料に対する酸性媒体の配合量は、特に限定されず、触媒量から溶媒量までの範囲で用いることができる。酸性媒体の配合量は、反応性と扱いやすさの観点から、ジカルボン酸の総量の1質量部に対して、5質量部〜100質量部の範囲であることが好ましい。
反応の温度は、反応生成物の着色及び副反応を防ぐ観点からは、10℃〜100℃であることが好ましく、反応速度を上げて生産性を向上する観点からは、20℃〜100℃であることがより好ましい。
反応の雰囲気は特に限定されず、開放系で行うこともできる。水分が少ないと酸性媒体の反応性が向上する傾向にあることから、乾燥空気、窒素、アルゴン等を用いることが好ましい。想定外の副反応を防ぐ観点から、窒素又はアルゴンを用いることがより好ましい。
反応液を撹拌することで、反応を促進することができる。撹拌方法は特に限定されず、マグネチックスターラ、メカニカルスターラ等の撹拌機を用いることができる。
反応時間は特に限定されず、反応温度、目標とする芳香族ポリケトンの分子量、反応に用いる原料の種類等によって適宜調整することができる。充分に分子量の高い芳香族ポリケトンを得る観点から、反応時間は1時間〜120時間程度が好ましく、生産性の観点から、1時間〜72時間がより好ましい。
反応の圧力は特に限定されず、常圧下、加圧下、又は減圧下のいずれで行ってもよい。
コストの観点から、常圧下で反応を行うことが好ましい。
コストの観点から、常圧下で反応を行うことが好ましい。
反応を終えた後、反応液と貧溶媒を接触させて芳香族ポリケトンを析出させ、不純物を貧溶媒相に抽出し、析出した芳香族ポリケトンを濾過、デカンテーション、遠心分離等の方法で液体から分離することができる。さらにこの後、分離した芳香族ポリケトンを再度良溶媒に溶解させ、再び貧溶媒と接触させて芳香族ポリケトンを析出させ、不純物を貧溶媒相に抽出し、析出した芳香族ポリケトンを濾過、デカンテーション、遠心分離等の方法で液体から分離する工程を繰り返してもよい。
<芳香族ポリケトン組成物>
芳香族ポリケトン組成物は、本開示の芳香族ポリケトン及び溶媒を含有する。芳香族ポリケトン組成物は、本開示の芳香族ポリケトンを溶媒に溶解させること等により得ることができる。芳香族ポリケトンを溶媒に溶解させる方法は特に限定されず、当該技術分野で既知の方法を用いることができる。また、必要に応じて、溶解後に不溶成分を濾別してもよい。
芳香族ポリケトン組成物は、本開示の芳香族ポリケトン及び溶媒を含有する。芳香族ポリケトン組成物は、本開示の芳香族ポリケトンを溶媒に溶解させること等により得ることができる。芳香族ポリケトンを溶媒に溶解させる方法は特に限定されず、当該技術分野で既知の方法を用いることができる。また、必要に応じて、溶解後に不溶成分を濾別してもよい。
溶媒としては、例えば、γ−ブチロラクトン、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、n−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート、3−メチルメトキシプロピオネート、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリルアミド、テトラメチレンスルホン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン、クメン、ジイソプロピルベンゼン、ヘキシルベンゼン、アニソール、ジグライム、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン及びクロロベンゼンが挙げられる。これらの溶媒は1種を単独で又は2種以上を併用してもよい。
芳香族ポリケトン組成物は、その他の成分を含有していてもよい。その他の成分としては、添加剤、架橋剤等が挙げられる。
添加剤としては、接着助剤、界面活性剤、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線劣化防止剤等が挙げられる。これらの添加剤は1種を単独で用いても、又は2種以上を併用してもよい。
架橋剤としては、多官能エポキシ化合物、多官能アクリル化合物、多官能オキセタン化合物、複数のヒドロキシ基を有する化合物、複数のヒドロキシメチル基を有する化合物、複数のアルコキシメチル基を有する化合物等が挙げられる。これらの架橋剤は1種を単独で用いても、又は2種以上を併用してもよい。
<芳香族ポリケトン膜>
芳香族ポリケトン膜は、本開示の芳香族ポリケトンを含有する。芳香族ポリケトン膜は、例えば、以下の方法で作製することができる。まず、上述の芳香族ポリケトン組成物を基材の表面の少なくとも一部に付与(塗布)して組成物層を形成する。その後、組成物層を乾燥させ、芳香族ポリケトン膜を得る。
芳香族ポリケトン膜は、本開示の芳香族ポリケトンを含有する。芳香族ポリケトン膜は、例えば、以下の方法で作製することができる。まず、上述の芳香族ポリケトン組成物を基材の表面の少なくとも一部に付与(塗布)して組成物層を形成する。その後、組成物層を乾燥させ、芳香族ポリケトン膜を得る。
芳香族ポリケトン組成物を基材に付与する方法としては、組成物層を基材上の任意の場所に任意の形状で形成可能な手法であれば特に限定されない。芳香族ポリケトン組成物を基材に付与する方法としては、例えば、浸漬法、スプレー法、スクリーン印刷法、回転塗布法、スピンコート法及びバーコート法が挙げられる。
芳香族ポリケトン組成物を付与する基材は特に限定されず、例えば、ガラス、半導体、酸化チタン、酸化ケイ素等の金属酸化物、窒化ケイ素等の無機材料、トリアセチルセルロース、ポリイミド、ポリカルボナート、アクリル系ポリマー、シクロオレフィン樹脂等の樹脂で構成される基材などが挙げられる。基材の形状は特に限定されず、板状又はフィルム状であってもよい。
組成物層を乾燥する方法としては特に限定されず、例えば、ホットプレート、オーブン等の装置を用いて加熱する方法及び自然乾燥する方法が挙げられる。
必要に応じて、乾燥した芳香族ポリケトン膜をさらに熱処理してもよい。熱処理の方法は特に限定されず、箱型乾燥機、熱風式コンベアー型乾燥機、石英チューブ炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール、縦型拡散炉、赤外線硬化炉、電子線硬化炉、マイクロ波硬化炉等の装置を用いて行なうことができる。また、熱処理における雰囲気条件としては、大気中又は窒素等の不活性雰囲気中のいずれであってもよい。乾燥のための熱処理の温度及び時間は、作業効率を鑑みて任意に設定でき、通常、60℃〜300℃で、30分〜2時間程度である。さらに熱処理することで、得られるポリケトン膜の膜密度が高くなる傾向にある。
得られた芳香族ポリケトン膜は、基材をつけたまま芳香族ポリケトン膜付基材として用いることもでき、必要に応じて、基材から剥がして用いることもできる。芳香族ポリケトン膜付基材において、芳香族ポリケトン膜は、基材の表面の少なくとも一部に設けられていればよく、基材の一方の面のみに設けられても、両面に設けられてもよい。また、芳香族ポリケトン膜付基材において、芳香族ポリケトン膜は、一層でも、二層以上が積層された複数層構造であってもよい。
<光学素子及び画像表示装置>
光学素子及び画像表示装置は、それぞれ本開示の芳香族ポリケトン膜を有する。光学素子及び画像表示装置における芳香族ポリケトン膜は、上述のポリケトン膜付基材であってもよい。
光学素子及び画像表示装置は、それぞれ本開示の芳香族ポリケトン膜を有する。光学素子及び画像表示装置における芳香族ポリケトン膜は、上述のポリケトン膜付基材であってもよい。
光学素子及び画像表示装置は、例えば、芳香族ポリケトン膜付基材における基材側を、粘着剤、接着剤等を介してLCD(液晶ディスプレイ)、ELD(エレクトロルミネッセンスディスプレイ)等の適用箇所に貼り付けて得ることができる。
芳香族ポリケトン膜及びこれを用いた偏光板等の各種光学素子は、液晶表示装置等の各種画像表示装置に好ましく用いることができる。画像表示装置は、本開示の芳香族ポリケトン膜を用いる以外は、従来の画像表示装置と同様の構成であってもよい。本開示の画像表示装置が液晶表示装置である場合は、例えば、液晶セル、偏光板等の光学素子及び必要に応じ照明システム(バックライト等)等の各構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込むことにより製造できる。液晶セルとしては特に制限されず、TN型、STN型、π型等の様々なタイプを使用できる。
画像表示装置の用途としては、特に限定されず、デスクトップパソコン、ノートパソコン、コピー機等のOA機器、携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機等の携帯機器、ビデオカメラ、テレビ、電子レンジ等の家庭用電気機器、バックモニター、カーナビゲーションシステムモニター、カーオーディオ等の車載用機器、商業店舗用インフォメーションモニター等の展示機器、監視用モニター等の警備機器、介護用モニター等の介護機器、医療用モニター等の医療機器などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<芳香族ポリケトンの合成>
(合成例1)芳香族ポリケトンPK−1の合成
モノマとして、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸7.5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸2.5mmolが入ったフラスコに、五酸化二リン及びメタンスルホン酸の混合液(質量比1:10)を30ml加え、60℃で5時間撹拌した。反応後、内容物をメタノール500ml中に投じ、生成した析出物を濾取した。得られた固体を蒸留水とメタノールで洗浄した後、乾燥し、芳香族ポリケトンPK−1を得た。
得られた芳香族ポリケトンPK−1の重量平均分子量は35000、数平均分子量は11000であった。なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、後述の方法で測定し、算出したものである。後述の芳香族ポリケトンPK−2〜芳香族ポリケトンPK−10の重量平均分子量及び数平均分子量についても同様の方法で測定した。
(合成例1)芳香族ポリケトンPK−1の合成
モノマとして、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸7.5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸2.5mmolが入ったフラスコに、五酸化二リン及びメタンスルホン酸の混合液(質量比1:10)を30ml加え、60℃で5時間撹拌した。反応後、内容物をメタノール500ml中に投じ、生成した析出物を濾取した。得られた固体を蒸留水とメタノールで洗浄した後、乾燥し、芳香族ポリケトンPK−1を得た。
得られた芳香族ポリケトンPK−1の重量平均分子量は35000、数平均分子量は11000であった。なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、後述の方法で測定し、算出したものである。後述の芳香族ポリケトンPK−2〜芳香族ポリケトンPK−10の重量平均分子量及び数平均分子量についても同様の方法で測定した。
(合成例2)芳香族ポリケトンPK−2の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸5mmolを用いた以外は合成例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−2を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−2の重量平均分子量は36000であり、数平均分子量は12000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸5mmolを用いた以外は合成例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−2を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−2の重量平均分子量は36000であり、数平均分子量は12000であった。
(合成例3)芳香族ポリケトンPK−3の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸2.5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸7.5mmolを用いた以外は合成例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−3を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−3の重量平均分子量は36000であり、数平均分子量は12000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸2.5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸7.5mmolを用いた以外は合成例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−3を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−3の重量平均分子量は36000であり、数平均分子量は12000であった。
(合成例4)芳香族ポリケトンPK−4の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolと1,3−アダマンタンジカルボン酸5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−4を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−4の重量平均分子量は33000であり、数平均分子量は10000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolと1,3−アダマンタンジカルボン酸5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−4を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−4の重量平均分子量は33000であり、数平均分子量は10000であった。
(合成例5)芳香族ポリケトンPK−5の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolとノルボルナンジカルボン酸(2,4−、2,5−混合体)5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−5を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−5の重量平均分子量は35000であり、数平均分子量は11000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolとノルボルナンジカルボン酸(2,4−、2,5−混合体)5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−5を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−5の重量平均分子量は35000であり、数平均分子量は11000であった。
(合成例6)芳香族ポリケトンPK−6の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸7.5mmolとドデカン二酸2.5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−6を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−6の重量平均分子量は34000であり、数平均分子量は11000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸7.5mmolとドデカン二酸2.5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−6を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−6の重量平均分子量は34000であり、数平均分子量は11000であった。
(合成例7)芳香族ポリケトンPK−7の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5.0mmolとドデカン二酸5.0mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−7を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−7の重量平均分子量は34000であり、数平均分子量は11000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5.0mmolとドデカン二酸5.0mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−7を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−7の重量平均分子量は34000であり、数平均分子量は11000であった。
(合成例8)芳香族ポリケトンPK−8の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolと1,3−アダマンタン二酢酸5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−8を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−8の重量平均分子量は36000であり、数平均分子量は12000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと2,6−デカリンジカルボン酸5mmolと1,3−アダマンタン二酢酸5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−8を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−8の重量平均分子量は36000であり、数平均分子量は12000であった。
(比較合成例1)芳香族ポリケトンPK−9の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと1,3−アダマンタン二酢酸10mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−9を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−9の重量平均分子量は35000であり、数平均分子量は10000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと1,3−アダマンタン二酢酸10mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−9を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−9の重量平均分子量は35000であり、数平均分子量は10000であった。
(比較合成例2)芳香族ポリケトンPK−10の合成
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと1,3−アダマンタン二酢酸5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−10を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−10の重量平均分子量は30000であり、数平均分子量は11000であった。
原料として、2,2’−ジメトキシビフェニル10mmolと1,3−アダマンタン二酢酸5mmolと1,4−シクロヘキサンジカルボン酸5mmolを用いた以外は実施例1と同様にして、芳香族ポリケトンPK−10を得た。得られた芳香族ポリケトンPK−10の重量平均分子量は30000であり、数平均分子量は11000であった。
<芳香族ポリケトン組成物の調製>
(調製例1)PK1組成物
合成例1で得た芳香族ポリケトンPK−1を、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に濃度が20質量%となるように加え、40℃に加熱し溶解させ、ポリテトラフルオロエチレン製のメンブレンフィルター(孔径5μm)で濾過して、調製例1のPK1組成物を得た。
(調製例1)PK1組成物
合成例1で得た芳香族ポリケトンPK−1を、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に濃度が20質量%となるように加え、40℃に加熱し溶解させ、ポリテトラフルオロエチレン製のメンブレンフィルター(孔径5μm)で濾過して、調製例1のPK1組成物を得た。
(調製例2〜8)PK2〜8組成物
合成例2〜8で得た芳香族ポリケトンPK−2〜8を用いた以外は調製例1と同様にして、調製例2〜8のPK2〜8組成物を得た。
合成例2〜8で得た芳香族ポリケトンPK−2〜8を用いた以外は調製例1と同様にして、調製例2〜8のPK2〜8組成物を得た。
(比較調製例1〜2)PK9〜10組成物
比較合成例1〜2で得た芳香族ポリケトンPK−9〜10を用いた以外は調製例1と同様にして、比較調製例1〜2のPK9〜10組成物を得た。
比較合成例1〜2で得た芳香族ポリケトンPK−9〜10を用いた以外は調製例1と同様にして、比較調製例1〜2のPK9〜10組成物を得た。
<芳香族ポリケトン膜>
(実施例1〜8及び比較例1〜2)
調製例及び比較調製例で得られた芳香族ポリケトン組成物を用いて、以下の方法により芳香族ポリケトン膜を作製し、また後述の評価用のサンプルを準備した。
(実施例1〜8及び比較例1〜2)
調製例及び比較調製例で得られた芳香族ポリケトン組成物を用いて、以下の方法により芳香族ポリケトン膜を作製し、また後述の評価用のサンプルを準備した。
(1)熱分解温度測定用サンプル
芳香族ポリケトン組成物をアルミカップに滴下し、120℃に加熱したホットプレート上で3分間乾燥した。さらに、乾燥後のシリコン基板をイナートガスオーブン(光洋サーモシステム(株))を用いて窒素気流下、200℃で1時間熱処理して、アルミカップ内に成形された芳香族ポリケトン膜を得た。この芳香族ポリケトン膜をアルミカップから剥がして、これを熱分解温度測定用サンプルとした。
芳香族ポリケトン組成物をアルミカップに滴下し、120℃に加熱したホットプレート上で3分間乾燥した。さらに、乾燥後のシリコン基板をイナートガスオーブン(光洋サーモシステム(株))を用いて窒素気流下、200℃で1時間熱処理して、アルミカップ内に成形された芳香族ポリケトン膜を得た。この芳香族ポリケトン膜をアルミカップから剥がして、これを熱分解温度測定用サンプルとした。
(2)透過率測定用サンプル
ガラス基板に芳香族ポリケトン組成物をスピンコート法により塗布した。(1)と同様に乾燥し、熱処理して、前記ガラス基板上に厚さ10μmの芳香族ポリケトン膜を形成し、これを透過率測定用サンプルとした。
ガラス基板に芳香族ポリケトン組成物をスピンコート法により塗布した。(1)と同様に乾燥し、熱処理して、前記ガラス基板上に厚さ10μmの芳香族ポリケトン膜を形成し、これを透過率測定用サンプルとした。
(3)Tg測定用サンプル
芳香族ポリケトン組成物をバーコート法によりポリイミドフィルム上に塗布し、(1)と同様に乾燥し、熱処理して、前記ポリイミドフィルム上に厚さ10μmの芳香族ポリケトン膜を形成した。この芳香族ポリケトン膜をポリイミドフィルムから剥がし、芳香族ポリケトン膜を得て、これをTg測定用サンプルとした。
芳香族ポリケトン組成物をバーコート法によりポリイミドフィルム上に塗布し、(1)と同様に乾燥し、熱処理して、前記ポリイミドフィルム上に厚さ10μmの芳香族ポリケトン膜を形成した。この芳香族ポリケトン膜をポリイミドフィルムから剥がし、芳香族ポリケトン膜を得て、これをTg測定用サンプルとした。
(4)靭性測定用サンプル
芳香族ポリケトン組成物をバーコート法によりポリイミドフィルム上に塗布し、(1)と同様に乾燥し、熱処理して、前記ポリイミドフィルム上に厚さ20μmの芳香族ポリケトン膜を形成して、これを靭性測定用サンプルとした。
芳香族ポリケトン組成物をバーコート法によりポリイミドフィルム上に塗布し、(1)と同様に乾燥し、熱処理して、前記ポリイミドフィルム上に厚さ20μmの芳香族ポリケトン膜を形成して、これを靭性測定用サンプルとした。
<芳香族ポリケトンの分子量測定>
芳香族ポリケトンの分子量(重量平均分子量及び数平均分子量)は、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いて、GPC法によって測定し、標準ポリスチレン換算にて求めた。詳細は次のとおりである。
芳香族ポリケトンの分子量(重量平均分子量及び数平均分子量)は、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いて、GPC法によって測定し、標準ポリスチレン換算にて求めた。詳細は次のとおりである。
・装置名:Ecosec HLC−8320GPC(東ソー(株))
・カラム:TSKgel Supermultipore HZ−M(東ソー(株))
・検出器:UV検出器、RI検出器併用
・流速:0.4ml/min
・カラム:TSKgel Supermultipore HZ−M(東ソー(株))
・検出器:UV検出器、RI検出器併用
・流速:0.4ml/min
<熱分解温度測定>
熱重量天秤TG−DTA6300((株)日立ハイテクサイエンス)を用いて、芳香族ポリケトン膜の重量減少を測定した。加熱により重量が大きく減少する曲線の接線の交点を熱分解温度と定義する。その結果を表1に示す。
熱重量天秤TG−DTA6300((株)日立ハイテクサイエンス)を用いて、芳香族ポリケトン膜の重量減少を測定した。加熱により重量が大きく減少する曲線の接線の交点を熱分解温度と定義する。その結果を表1に示す。
<透過率測定>
透過率測定用サンプルを用いて、400nmにおける紫外光の透過率を、分光光度計(V−570、日本分光(株))を用いた紫外可視吸収スペクトル法によって測定した。芳香族ポリケトン膜を有さないガラス基板をリファレンスとして、膜厚1μmに換算した膜の透過率を表1に示す。
透過率測定用サンプルを用いて、400nmにおける紫外光の透過率を、分光光度計(V−570、日本分光(株))を用いた紫外可視吸収スペクトル法によって測定した。芳香族ポリケトン膜を有さないガラス基板をリファレンスとして、膜厚1μmに換算した膜の透過率を表1に示す。
<Tg測定>
粘弾性測定装置(RSA−II、レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株))を用いて、1Hz、25℃〜300℃の条件で、芳香族ポリケトン膜のTgを測定した。TanδのピークトップをTgと定義する。結果を表1に示す。
粘弾性測定装置(RSA−II、レオメトリック・サイエンティフィック・エフ・イー(株))を用いて、1Hz、25℃〜300℃の条件で、芳香族ポリケトン膜のTgを測定した。TanδのピークトップをTgと定義する。結果を表1に示す。
<靭性測定>
靭性測定用サンプルを用いて、マンドレル試験(円筒形マンドレル法)JIS K5600−5−1:1999により、芳香族ポリケトン膜の靭性を評価した。マンドレルの直径は25mmから2mmまで変え、芳香族ポリケトン膜へのクラックの発生有無を目視で確認した。クラックの発生しないマンドレルの最小直径を表1に示す。
靭性測定用サンプルを用いて、マンドレル試験(円筒形マンドレル法)JIS K5600−5−1:1999により、芳香族ポリケトン膜の靭性を評価した。マンドレルの直径は25mmから2mmまで変え、芳香族ポリケトン膜へのクラックの発生有無を目視で確認した。クラックの発生しないマンドレルの最小直径を表1に示す。
実施例の芳香族ポリケトンから得られる芳香族ポリケトン膜は、比較例の芳香族ポリケトンから得られる芳香族ポリケトン膜に比べて、優れた耐熱分解性及び高い透明性を維持しつつ、高いTg及び優れた靭性を有することがわかる。
Claims (12)
- 下記一般式(1)、下記一般式(2)及び下記一般式(4)からなる群より選択される少なくとも1種で表される構造単位と、下記式(5)で表される構造単位と、下記一般式(6)で表される構造単位と、を有する芳香族ポリケトン。
〔一般式(1)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。〕
〔一般式(2)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、Xは酸素原子又は下記一般式(3−1)〜(3−7)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。〕
〔一般式(3−1)〜(3−7)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示す。mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。〕
〔一般式(4)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。〕
〔一般式(6)中、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を示す。〕 - 前記一般式(6)におけるYが、飽和脂環式炭化水素基(但し、デカリンを除く)を含む基である、請求項1に記載の芳香族ポリケトン。
- 前記一般式(6)におけるYが、下記式(7)〜(9)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含む、請求項1又は請求項2に記載の芳香族ポリケトン。
- 前記一般式(6)におけるYが、下記式(7)で表される基を含む、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の芳香族ポリケトン。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の芳香族ポリケトンと、溶媒と、を含有する芳香族ポリケトン組成物。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の芳香族ポリケトンを含有する、芳香族ポリケトン膜。
- 請求項6に記載の芳香族ポリケトン膜を有する、光学素子。
- 請求項6に記載の芳香族ポリケトン膜を有する、画像表示装置。
- 下記一般式(1A)、下記一般式(2A)及び下記一般式(4A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される芳香族モノマと、下記式(5A)で表されるジカルボン酸と、一般式(6A)で表されるジカルボン酸とを、酸性媒体中において縮合反応させる、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
〔一般式(1A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示す。〕
〔一般式(2A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、Xは酸素原子又は下記一般式(3−1A)〜(3−7A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される2価の基を示す。〕
〔一般式(3−1A)〜(3−7A)中、R1は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示す。mは、それぞれ独立に、0〜3の整数を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示し、pは、それぞれ独立に、0〜2の整数を示す。〕
〔一般式(4A)中、R5は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を示し、nは、それぞれ独立に、0〜4の整数を示す。〕
〔一般式(6A)中、Yは置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基(但し、デカリンを除く)を示す。〕 - 前記一般式(6A)におけるYが、飽和脂環式炭化水素基(但し、デカリンを除く)を含む基である、請求項9に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
- 前記一般式(6A)におけるYが、下記式(7A)〜(9A)からなる群より選択される少なくとも1種で表される基を含む、請求項9又は請求項10に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
- 前記一般式(6A)におけるYが、下記式(7A)で表される基を含む、請求項9〜請求項11のいずれか1項に記載の芳香族ポリケトンの製造方法。
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