JP2019014714A - 抗炎症組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、抗炎症効果が増強された、グリチルリチン酸またはその塩を含有する抗炎症組成物を提供することにある。【解決手段】本発明は、グリチルリチン酸又はその塩と、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ及びセージの抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を含有する抗炎症組成物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、グリチルリチン酸又はその塩を含有する抗炎症組成物に関し、特にグリチルリチン酸又はその塩と、特定の植物抽出物を含有する抗炎症組成物に関する。
グリチルリチン酸又はその塩は、カンゾウ(甘草)という生薬に含まれる成分であり、抗炎症作用を示すことが知られている。グリチルリチン酸又はその塩は、抗炎症作用を有することにより、炎症性疾患の一種である歯周病等の症状を抑えたり予防するための洗口液や、皮膚の炎症を抑えるための皮膚外用剤、育毛剤、石鹸等に幅広く使用されている。
例えば、特許文献1には、抗炎症剤としてグリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物が開示されており、歯肉炎等の口腔内疾患を予防できることが記載されている。
また、特許文献2には、グリチルリチン酸を含有する皮膚外用剤が開示されており、アレルギー性の炎症やアトピー性の皮膚炎等の炎症に効果がある旨記載されている。
特開2001−261576号公報 特開2006−327965号公報
上述したような抗炎症組成物に対しては、超高齢化社会を迎える中で進行した炎症を抱える高齢者も増加していることもあり、より高い抗炎症効果が求められている。したがって本発明の目的は、抗炎症効果が増強した、グリチルリチン酸又はその塩を含有する抗炎症組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するべく鋭意研究を重ねた結果、グリチルリチン酸又はその塩とともに、ある特定の植物抽出物を含有させることにより、グリチルリチン酸又はその塩の抗炎症効果が増強されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示す手段により上記課題を解決することができたものである。
1.グリチルリチン酸又はその塩と、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ及びセージの抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を含有する抗炎症組成物。
2.口腔用組成物である、前記1に記載の抗炎症組成物。
本発明の抗炎症組成物は、グリチルリチン酸又はその塩と、特定の植物抽出物を含有することにより、グリチルリチン酸又はその塩の抗炎症効果を増強させることができる。
図1は、実施例1−1においてIL−6のmRNAの相対発現量を示す図である。 図2は、実施例1−2においてIL−6のmRNAの相対発現量を示す図である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
<抗炎症組成物>
本発明の抗炎症組成物は、グリチルリチン酸又はその塩と、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ及びセージの抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を含有することを特徴とする。
グリチルリチン酸又はその塩は、生薬の一種である甘草の根や茎に含まれている成分である。グリチルリチン酸又はその塩は、口内炎や喉等の炎症を抑える効果が知られており、すなわち、抗炎症作用を有することが知られている。
本発明におけるグリチルリチン酸又はその塩としては、例えばグリチルリチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム(GK)、グリチルリチン酸トリナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸ジアンモニウム、グリチルリチン酸ジナトリウムなどが挙げられ、これらの1種を単独又は2種以上を併用して配合できる。なかでもグリチルリチン酸ジカリウムが、本発明の効果を高く得られる観点から、より好適である。
グリチルリチン酸又はその塩は、甘草から従来公知の方法を用いて抽出して得ることもできるし、市販品を使用することもできる。市販品として、例えば、アルプス薬品工業社製や丸善製薬社製のグリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等を使用することができる。
グリチルリチン酸又はその塩は、本発明の抗炎症組成物の全量に対して、例えば、0.0001〜1.0質量%、好ましくは0.0005〜0.1質量%、より好ましくは0.001〜0.015質量%含有することができる。0.0001質量%以上とすることによって、グリチルリチン酸又はその塩の抗炎症効果の増強が期待され、1.0質量%以下とすることによって、処方化が容易となり、特に液体口腔用組成物において良好な使用感が得られる。
本発明の抗炎症組成物は、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ及びセージの抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を含有する。
本発明の抗炎症組成物は、グリチルリチン酸又はその塩に加え、上記特定の植物抽出物を組み合わせたものである。すなわち、グリチルリチン酸又はその塩に対し、数ある植物抽出物の中から、上記特定の植物抽出物を組み合わせることによって、抗炎症効果が増強したものである。
なかでも、抗炎症作用を増強させるという本発明の効果の観点からは、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリスの抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を含有することが好ましく、スギナ及びセイヨウサンザシの少なくともいずれか一方の抽出物を含有することがより好ましい。
また、上記抽出物を3種以上含有する場合は、スギナ及びセイヨウサンザシの抽出物に加え、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ又はセージの抽出物を少なくとも含有することが好ましい。
また、本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、グリチルリチン酸又はその塩:スギナ抽出物、セイヨウサンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、及びセージ抽出物=600:1〜5:4であることが好ましく、より好ましくは450:1〜3:2、さらに好ましくは300:1〜2:1、最も好ましくは、200:1〜10:3である。なお、上記含有比率における「スギナ抽出物、セイヨウサンザシ抽出物、シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、及びセージ抽出物」とは、各植物抽出物の含有量の合計を意味する。
また、上記抽出物を3種以上含有する場合は質量比で、グリチルリチン酸又はその塩:スギナ抽出物:セイヨウサンザシ抽出物:シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、又はセージ抽出物=600:1:1:1〜1.25:1:1:1であることが好ましく、より好ましくは450:1:1:1〜1.5:1:1:1、さらに好ましくは300:1:1:1〜2:1:1:1、最も好ましくは、200:1:1:1〜3:1:1:1である。なお、上記含有比率における「シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、又はセージ抽出物」とは、各植物抽出物のいずれか1種の含有量を意味する。
本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、グリチルリチン酸又はその塩:スギナ抽出物=600:1〜5:4であることが好ましく、450:1〜3:2であることがより好ましく、300:1〜2:1であることがさらに好ましい。
本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、グリチルリチン酸又はその塩:セイヨウサンザシ抽出物=600:1〜5:4であることが好ましく、450:1〜3:2であることがより好ましく、300:1〜2:1であることがさらに好ましい。
本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、グリチルリチン酸又はその塩:シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、又はセージ抽出物=600:1〜5:4であることが好ましく、450:1〜3:2であることがより好ましく、300:1〜2:1であることがさらに好ましい。
本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、スギナ抽出物:セイヨウサンザシ抽出物=1:10000〜10000:1であることが好ましく、1:1000〜1000:1であることがより好ましく、1:500〜500:1であることがさらに好ましい。
本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、スギナ抽出物:シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、又はセージ抽出物=1:10000〜10000:1であることが好ましく、1:1000〜1000:1であることがより好ましく、1:500〜500:1であることがさらに好ましい。
本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、セイヨウサンザシ抽出物:シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、又はセージ抽出物=1:10000〜10000:1であることが好ましく、1:1000〜1000:1であることがより好ましく、1:500〜500:1であることがさらに好ましい。
なお、上記含有比率における「シャクヤク抽出物、ハマメリス抽出物、シラカバ抽出物、又はセージ抽出物」とは、各植物抽出物のいずれか1種の含有量を意味する。
また、本発明の抗炎症組成物が液体組成物である場合は、長期保管時にも凝集物を生じにくいという観点から、スギナ抽出物、セイヨウサンザシ抽出物、及びハマメリス抽出物の少なくとも1つを含有することが好ましい。
上記植物抽出物は、実施例で後述するように市販のものを使用することもできるし、植物から後述する方法等により抽出したものを使用することもできる。植物抽出物の抽出方法は特に制限されず、従来公知の方法に従えばよい。例えば、上記植物の任意の部位をそのまま、または裁断、粉砕等したのち、搾取、溶媒抽出、水蒸留、及び水蒸気蒸留等によって抽出物を得ることができる。溶媒抽出の方法としては、当該技術分野において公知の方法を採用すればよく、例えば水(温水、熱水を含む)抽出、アルコール抽出、超臨界抽出、マイクロウエーブ抽出、及び圧搾抽出等の従来公知の抽出方法を利用することができる。
溶媒抽出を行う場合、溶媒としては、例えば水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、及び1,3−ブチレングリコール等のアルコール類(無水、含水の別を問わない);アセトン等のケトン類;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;アセトニトリル等のニトリル類;酢酸エチルエステル等のエステル類;ヘキサン、キシレン、ベンゼン、及びクロロホルム等が例示される。
溶媒抽出における溶媒として好ましくは、水、アルコール類、ケトン類、及びヘキサン等であり、より好ましくは水、アルコール類、及びケトン類である。これらの溶媒は1種単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
得られた抽出物は、そのままの状態で使用してもよく、乾燥させて使用してもよい。また、必要に応じて、得られた抽出物に精製、及び濃縮処理等を施してもよい。精製処理としては、例えば濾過またはイオン交換樹脂や活性炭カラム等を用いた吸着、脱色、及び分離といった処理を例示できる。また、濃縮処理としては、エバポレーター等の常法を例示できる。また、これらに対して更に凍結乾燥等の乾燥処理を施してもよく、更に従来公知の方法に従って粉末化させてもよい。また、このようにして得た抽出物を、必要に応じて水やエタノール等に溶解して用いてもよい。
本発明の抗炎症組成物は、口腔用組成物である場合は、上記植物抽出物全体(固形物換算)を例えば0.001質量ppm〜3質量%、好ましくは0.01質量ppm〜0.1質量%含有することができる。0.001質量ppm以上とすることによって、上記抽出物(固形物換算)の抗炎症効果を発揮しうる濃度となり、3質量%以下にすることにより、着色しにくく、香味に与える影響も少ない。
また、本発明の抗炎症組成物が含有する植物抽出物(固形物換算)の含有比率は質量比で、グリチルリチン酸又はその塩:(植物抽出物)=450:1〜3:2であることが好ましく、300:1〜2:1であることがより好ましく、200:1〜10:3であることが最も好ましい。ここで、上記含有比率における「植物抽出物」とは、組成物が含有する植物抽出物の全体量を意味する。
本発明の抗炎症組成物の用途としては、グリチルリチン酸又はその塩の抗炎症作用の効果を享受できるような用途であれば特に制限されず、様々な用途に使用できる。例えば、口腔用組成物、皮膚外用組成物、化粧料、及び洗浄剤等が挙げられる。
本発明の抗炎症組成物が口腔用組成物である場合、口腔内に生じる種々の炎症性疾患、例えば、歯肉炎や歯周炎等の歯周病や、口内炎やカンジダ菌等の真菌感染に起因する炎症、義歯等の補綴物との接触により生じる粘膜炎、歯科治療に伴う創傷部の腫れ等に適用することができる。
口腔用組成物は、例えば、洗口液、歯磨き、口中清涼剤、うがい薬(含嗽剤)、液状歯磨き及び練り歯磨き等の歯磨き類、トローチ、チューインガム等の形態とすることができる。
なかでも、組成物全体を口腔内に十分にいきわたらせるため、口腔内に適量を含み使用する洗口液としての用途が好適である。洗口液とするには、例えば、水やエタノール等を溶剤とし、常法によって調製すればよい。
また、例えば、液体歯磨き剤としては、例えば、リン酸水素カルシウム、水酸化アルミニウム、無水ケイ酸、及び炭酸カルシウム等の研磨剤を必要に応じて含有したものとして使用することもできる。
また、口腔用組成物は、本発明の効果を損なわない限り、その他任意の成分を含有してよい。
例えば、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム等のフッ化物;アズレン、アズレンスルホン酸塩、β−グリチルレチン酸、ジヒドロコレステロール、エピジヒドロコレステリン、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ε−アミノカプロン酸、トラネキサム酸、アラントイン、アスコルビン酸等の抗炎症剤;リン酸塩、ポリリン酸塩、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、塩化亜鉛、有機酸亜鉛等の歯石予防剤;ヒノキチオール、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、塩化ナトリウム等の収斂剤;グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール等の湿潤剤;ラウリル硫酸ナトリウム等の発泡剤;ピネン、ペパーミント油、シナモンオイル、クローブオイル、オイゲノール、レモンオイル、バニリン、シネオール、ユーカリオイル等の香料;サッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マルチトール、ステビア等の甘味料;青色1号、黄色5号、黄色4号、黄色203号、緑色3号、緑色201号、赤色102号等の着色剤;パラベン類、安息香酸ナトリウム等の保存剤;リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH調整剤;POE硬化ヒマシ油、POE・POPブロックポリマー、POE・POPアルキルエーテル、POEアルキルエーテル、POEアルキルフェニルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE高級アルコールエーテル、POE・POP脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等の非イオン性界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウム、POEアルキルエーテル硫酸塩、ラウロイルサルコシナトリウム、ミリストイルサルコシンナトリウム、アルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルエーテルリン酸塩、N−アシルタウリン塩、POEアルキルエーテルリン酸・リン酸塩、スルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤;塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、POEアルキルアミン・脂肪酸アミド等のカチオン性界面活性剤;2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム等の両性界面活性剤等が挙げられる。
また、本発明の抗炎症組成物が皮膚外用組成物である場合、皮膚に生じる種々の炎症性疾患、例えば、アレルゲンとの接触や虫刺されなどによるアレルギー性の皮膚炎、アトピー性皮膚炎などの内因性の皮膚疾患、乾皮症などバリア機能の低下に伴う皮膚炎等に適用することができる。
皮膚外用組成物は、例えば、ローション剤型、乳液やクリーム等の乳化剤型、オイル剤型等、特に限定されず、任意に設計することができる。
皮膚外用組成物は、例えば、通常化粧料などの皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することができ、上記所望の剤型に応じて適宜選択して使用できるものである。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール類;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていてもよい、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類;表面を処理されていてもよい、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていてもよい雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類;レーキ化されていてもよい赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤;桂皮酸系紫外線吸収剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが例示できる。
本発明の抗炎症組成物による抗炎症効果は、例えば、炎症が生じている各種器官から採取した組織、細胞や、実施例で後述するように、LPS等の刺激を与えた培養細胞において、炎症性サイトカインのmRNAやタンパク質の発現量を測定することで評価することができる。
炎症性サイトカインとしては、例えば、IL−6やTNF-α等を炎症マーカーとして使用することができる。
例えば、IL−6のmRNA発現量により抗炎症効果を評価する場合、後述する実施例に記載の条件で各種測定したIL−6のmRNA発現量に基づき、IL−6のmRNAの相対発現量を求めることにより評価できる。
詳細は実施例にて後述する。
あるいは、TNF-αのタンパク質発現量により、抗炎症効果を評価する場合、後述する実施例に記載の条件で各種測定したTNF-αのタンパク質発現量から、下記式により、炎症抑制率を求め、植物抽出物を用いない場合(GK処理:GKのみを適用しかつLPS刺激を行う場合)の炎症抑制率を1とした場合の各検体における炎症抑制率を求めることにより評価できる。
「GK処理」の炎症抑制率=(「LPS処理」のTNF-α量−「GK処理」のTNF-α量)/(「LPS処理」のTNF-α量−「無処理」のTNF-α量)
各検体における炎症抑制率={(「LPS処理」のTNF-α量−各検体のTNF-α量)/(「LPS処理」のTNF-α量−「無処理」のTNF-α量)}/GK処理の炎症抑制率
詳細は実施例にて後述する。
上記炎症抑制率は、1.0以上であることが好ましく、2.0以上であることがより好ましい。
また、上記IL−6のmRNAの相対発現量は、1.0以下であることが好ましく、0.5以下であることがより好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
実施例1:炎症性サイトカインのmRNA発現量を指標とした抗炎症効果の評価
(実施例1−1)
本試験では、Porphyromonas gingivalis(以下、P.g.という)由来LPSで細胞に炎症を惹起した細胞について、炎症性サイトカインの1種であるIL−6のmRNA発現量を測定することにより、本発明の抗炎症組成物の抗炎症効果を評価した。
具体的には、まず、グリチルリチン酸ジカリウム(GK)を含有するGK溶液、植物抽出物1種を含む植物抽出物溶液、および細胞を刺激するP.g.由来LPSを含むLPS溶液をそれぞれ調製した。つづいて、上記調製した溶液の存在下で細胞の培養を行い、炎症性サイトカインの一種であるIL−6のmRNA発現量を測定することによって、抗炎症効果の評価を行った。
なお、本試験では、対照検体として、GKのみを適用しかつLPS刺激を行った「GK処理」(植物抽出物なし)、LPS刺激のみを行った「LPS処理」(GK及び植物抽出物なし)、およびGK及び植物抽出物を適用せずLPS刺激も行わない「無処理」(GK、植物抽出物、及びLPS刺激なし)についても試験を行った。
また、細胞培養用培地は、1質量%FBS添加E−MEM培地を使用した。
[方法]
1.グリチルリチン酸ジカリウム(GK)溶液の調製
GK(丸善製薬社製)およびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ社製、HCO−100)、精製水を、いずれも1質量%となるようにプロピレングリコールに溶解し、GK原液を得た。このGK原液を1質量%FBS添加E−MEM培地で2500倍に希釈することで、GK溶液を調製した。
2.植物抽出物溶液の調製
濃度が0.1質量%となるように植物抽出物を量りとり、GKおよびポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、精製水をそれぞれ1質量%となるように加え、プロピレングリコールに溶解し植物抽出物原液を得た。この植物抽出物原液を1質量%FBS添加E−MEM培地で2500倍に希釈することで、各種植物抽出物溶液を調製した。
3.LPS溶液の調製
1質量%FBS添加E−MEM培地でP.g.由来のLPS(Invivogen社製)を500倍希釈し、LPS溶液を調製した。
4.供試細胞の準備
12wellプレートに培地とヒト口腔扁平上皮癌細胞:Ca9−22を10個/wellずつ播種し、COインキュベーター(CO:5%、37℃)で24時間培養し、供試細胞とした。
5.LPSによる炎症誘導および検体暴露、RNAの抽出
(1)供試細胞から培地を除いたのち、GK溶液、植物抽出物溶液、及びLPS溶液を、下記(i)〜(iv)のとおり全量2mLになるよう添加し、COインキュベーター(CO:5%、37℃)で24時間培養した。
(i)各検体(植物抽出物含有検体)には、各種植物抽出物溶液とLPS溶液をそれぞれ1mLずつ添加し、終濃度をGKは2.0質量ppm、植物抽出物は0.2質量ppmとした。
(ii)「GK処理」(対照検体)には、GK溶液とLPS溶液をそれぞれ1mLずつ添加した。
(iii)「LPS処理」(対照検体)には、LPS溶液と1質量%FBS添加E−MEM培地をそれぞれ1mLずつ添加した。
(iv)「無処理」(対照検体)には、1質量%FBS添加E−MEM培地を2mL添加した。
(2)RNeasy Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて、細胞からトータルRNAを抽出・精製した。
6.mRNA発現量の測定(RT−PCR)
細胞から抽出したRNAをTranscriptor Universal cDNA Master(Roche社製)を用いて、cDNAを合成した。
(リアルタイムPCR)
FastStart Essential DNA Green Master(Roche社製)を用いてリアルタイムPCRを実施した。なお、95℃で600秒を1サイクル、95℃で10秒および60℃で30秒のサイクルを計50サイクルとして、リアルタイムPCRを行った。使用したPrimerを下記に示す。
GAPDH
Forward Primer:5’−GCACCGTCAAGGCTGAGAAC−3’
Reverse Primer:5’−TGGTGAAGACGCCAGTGGA−3’
IL−6
Forward Primer:5’−GCCAGAGCTGTGCAGATGAG−3’
Reverse Primer:5’−TCAGCAGGCTGGCATTTG−3’
[結果]
GAPDHの発現量で補正した「GK処理」のIL−6の相対発現量を1としたときの各検体の数値(相対発現量)を図1に示す(各検体及び「GK処理」のみ図示)。なお、図1中のIL−6の相対発現量は合計2回試験を行った平均を示している。
また、図1中の各種植物抽出物は下記のものを使用した。
・スギナ:丸善製薬社製、(製品名)スギナ抽出液BG
・セイヨウサンザシ:一丸ファルコス社製、(製品名)ファルコレックス セイヨウサンザシB
・シャクヤク:丸善製薬社製、(製品名)シャクヤク抽出液BG−JC
・ハマメリス:丸善製薬社製、(製品名)ハマメリス抽出液BG‐J
・シラカバ:丸善製薬社製、(製品名)シラカバ抽出液BG−JC
・セージ:一丸ファルコス社製、(製品名)ファルコレックスセージB
・ドクダミ:一丸ファルコス社製、(製品名)ファルコレックスドクダミB
図1の結果から分かるとおり、グリチルリチン酸ジカリウムに加えて、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ、又はセージの抽出物を加えた場合、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、IL−6のmRNA発現量が減少した。
一方、ドクダミの抽出物を加えた場合は、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、IL−6の相対発現量が増加した。
したがって、植物抽出物の中でも、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ、又はセージの抽出物を選択し、グリチルリチン酸ジカリウムに加えることによって、抗炎症効果が向上することが確認された。
(実施例1−2)
実施例1−1において、植物抽出物をスギナ及び/又はセイヨウサンザシの植物抽出物とし、植物抽出物の終濃度を図2に示す濃度にしたことを除いては実施例1−1と同様に、抗炎症効果の評価を行った。
[結果]
GAPDHの発現量で補正した「GK処理」のIL−6の相対発現量を1としたときの、各検体の数値(相対発現量)を図2に示す(各検体及び「GK処理」のみ図示)。なお、図2中のIL−6相対発現量は合計2回試験を行った平均を示している。
図2の結果から分かるとおり、グリチルリチン酸ジカリウムに加えて、スギナ及びセイヨウサンザシの抽出物の両方を加えた場合も、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、IL−6のmRNA発現量が減少した。特に、スギナ0.2質量ppmとセイヨウサンザシ0.2質量ppmの両方を加えた場合にIL−6のmRNA発現量は最も減少した。また、たとえば、スギナを単独で0.2質量ppmまたはセイヨウサンザシを単独で0.2質量ppm加えるよりも、スギナ0.04質量ppmとセイヨウサンザシ0.04質量ppmを組み合わせて加えた場合の方がIL−6のmRNA発現量が減少しているように、スギナまたはセイヨウサンザシの抽出物を単独で加える場合よりも、スギナおよびセイヨウサンザシの抽出物の両方を組み合わせて加えた場合の方が、IL−6のmRNA発現量が減少することがわかった。
(実施例1−3)
実施例1−1において、使用する植物抽出物を表1に示す3種の植物抽出物とし、GK及び各植物抽出物の終濃度を表1に示す濃度にしたことを除いては実施例1−1と同様に、抗炎症効果の評価を行った。
[結果]
GAPDHの発現量で補正した「GK処理」のIL−6の相対発現量を1としたときの、各検体の数値(相対発現量)を下記表1に示す。なお、表1中のIL−6相対発現量は合計2回試験を行った平均を示している。
Figure 2019014714
表1の結果から分かるとおり、植物抽出物として、スギナ及びセイヨウサンザシの抽出物に加え、さらにシャクヤク、ハマメリス、シラカバ、又はセージの抽出物を加えても、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、IL−6のmRNA発現量が減少した。
(実施例1−4)
本試験では、Aggregatibactor Actinomycetemcomitance(以下、A.a.という)由来LPSで細胞に炎症を惹起した細胞について、各種炎症性サイトカイン(IL−6、TNF−α)のmRNA発現量を測定することにより、本発明の抗炎症組成物の抗炎症効果を評価した。
具体的には、まず、グリチルリチン酸ジカリウム(GK)を含有するGK溶液、植物抽出物を含む植物抽出物溶液、細胞を刺激するA.a.由来LPSを含むLPS溶液、及びコントロール溶液をそれぞれ調製した。つづいて、上記調製した溶液の存在下で細胞の培養を行い、炎症性サイトカインの一種であるIL−6およびTNF−αのmRNA発現量を測定することによって、抗炎症効果の評価を行った。
なお、本試験では、対照検体として、GKのみを適用しかつLPS刺激を行った「GK処理」(植物抽出物なし)、LPS刺激のみを行った「LPS処理」(GK及び植物抽出物なし)、およびGK及び植物抽出物を適用せずLPS刺激も行わない「無処理」(GK、植物抽出物、及びLPS刺激なし)についても試験を行った。
また、細胞培養用培地は、Keratinocyte−SFM(1×)[+]L−GlutaminにBovine Pituitary Extract(終濃度:25μg/mL)、epidermal growth factor(終濃度:0.05ng/mL)、penicillin(終濃度:100U/mL)、streptomycin(終濃度:100mg/mL)を添加した後、フィルター減菌したもの(以下、K−SFM培地という)を使用した。
[方法]
1.グリチルリチン酸ジカリウム(GK)溶液の調製
GK(丸善製薬社製)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ社製、HCO−100)及び精製水がそれぞれ1質量%となるようにプロピレングリコールに溶解し、GK原液を得た。このGK原液をK−SFM培地で2500倍に希釈することで、GK溶液を調製した。
2.植物抽出物溶液の調製
GK(丸善製薬社製)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ社製、HCO−100)及び精製水がそれぞれ1質量%、植物抽出物が0.05質量%または0.01質量%となるようにプロピレングリコールに溶解し、植物抽出物原液を得た。この植物抽出物原液をK−SFM培地で2500倍に希釈することで、各種植物抽出物溶液を調製した。
3.LPS溶液の調製
A.a.由来のLPSを、その濃度が2μg/mLとなるようにK−SFM培地で希釈し、LPS溶液を調製した。
4.コントロール溶液の調製
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ社製、HCO−100)及び精製水がそれぞれ1質量%となるようにプロピレングリコールに溶解し、さらにK−SFM培地で2500倍に希釈することで、コントロール溶液を調製した。
5.供試細胞の準備
12wellプレートに培地と不死化口腔粘膜上皮細胞:RT7を1.0×10cells/wellずつ播種し、COインキュベーター(CO:5%、37℃)で24時間培養し、供試細胞とした。
6.LPSによる炎症誘導および検体暴露、RNAの抽出
(1)供試細胞から培地を除いたのち、新たに培地を500μLずつ添加し、37℃で48時間培養した。培地を除去した後、調製したGK溶液、植物抽出物溶液、LPS溶液、及びコントロール溶液を、下記(i)〜(iv)のとおり全量1mLになるよう添加し、COインキュベーター(CO:5%、37℃)内で3時間静置後、細胞を回収した。
(i)各検体(植物抽出物含有検体)には、各種植物抽出物溶液とLPS溶液をそれぞれ500μLずつ添加した。GK及び植物抽出物の終濃度は表2に示す濃度とした。
(ii)「GK処理」(対照検体)には、GK溶液とLPS溶液をそれぞれ500μLずつ添加した。
(iii)「LPS処理」(対照検体)には、LPS溶液とコントロール溶液をそれぞれ500μLずつ添加した。
(iv)「無処理」(対照検体)には、K−SFM培地とコントロール溶液をそれぞれ500μLずつ添加した。
(2)RNeasy Mini Kit(QIAGEN社製)を用いて、細胞からトータルRNAを抽出・精製した。
7.mRNA発現量の測定
(RT−PCR)
細胞から抽出したRNAをTranscriptor Universal cDNA Master(Roche社製)を用いて、RT−PCR法によりcDNAを合成した。
(リアルタイムPCR)
FastStart Essential DNA Green Master(Roche社製)を用いてリアルタイムPCRを実施した。なお、95℃で60秒を1サイクル、95℃で10秒および60℃で30秒のサイクルを計45サイクルとして、リアルタイムPCRを行った。使用したPrimerを下記に示す。
・GAPDH
Forward Primer:5’−GCACCGTCAAGGCTGAGAAC−3’
Reverse Primer:5’−TGGTGAAGACGCCAGTGGA−3’
・IL−6
Forward Primer:5’−GCCAGAGCTGTGCAGATGAG−3’
Reverse Primer:5’−TCAGCAGGCTGGCATTTG−3’
・Human TNF−α
Forward Primer:5’−ACAACCCTCAGACGCCACAT−3’
Reverse Primer:5’−GTGGAGCCGTGGGTCAGTAT−3’
[結果]
GAPDHの発現量で補正した「GK処理」のIL−6の相対発現量を1としたときの各検体の数値(相対発現量)を表2に示す。なお、表2中のIL−6の相対発現量は合計3回試験を行った平均を示している。
また、GAPDHの発現量で補正した「GK処理」のTNF−αの相対発現量を1としたときの各検体の数値(相対発現量)を表3に示す。なお、表3中のTNF−αの相対発現量は合計5回試験を行った平均を示している。
Figure 2019014714
Figure 2019014714
表2、3の結果から分かるとおり、グリチルリチン酸ジカリウムに加えて、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ、又はセージの抽出物を加えた場合、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、IL−6やTNF−αのmRNA発現量が減少した。
したがって、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ、又はセージの抽出物を選択し、グリチルリチン酸ジカリウムに加えることによって、抗炎症効果が向上することが確認された。
実施例2:TNF-αのタンパク質発現量を指標とした抗炎症効果の評価
(実施例2−1)
本試験では、P.g.由来LPSで細胞に炎症を惹起した細胞について、炎症性サイトカインの1種であるTNF-αのタンパク質発現量を下記のELISA法で測定することにより、本発明の抗炎症組成物の抗炎症効果を評価した。
[方法]
1.10質量%FBS添加RPMI1640培地に10nM PMAを加え、THP−1細胞を10個/wellずつ24wellプレートに播種して7日間培養し、マクロファージ様に分化誘導した。
2.分化誘導を確認した後、1質量%FBS添加RPMI1640培地に交換し、24時間培養した。
3.後述の被検体をRPMI1640培地で5000倍希釈した希釈被検体液1mLを細胞に添加し、2時間後に希釈被検体液を除去した。その後、RPMI1640培地で1回洗浄し、P.g.由来LPS(0.2μg/mL、1質量%FBS添加培地)で細胞を刺激した。
4.刺激6時間後に上清を回収してELISA法にてTNF-αタンパク質の量を測定した。
炎症抑制率は下記の式を用いて算出し、下記「GK処理」の炎症抑制率を1.0とした場合の各検体における炎症抑制率を求めた。
「GK処理」の炎症抑制率=(「LPS処理」のTNF-α量−「GK処理」のTNF-α量)/(「LPS処理」のTNF-α量−「無処理」のTNF-α量)
各検体における炎症抑制率={(「LPS処理」のTNF-α量−各検体のTNF-α量)/(「LPS処理」のTNF-α量−「無処理」のTNF-α量)}/「GK処理」の炎症抑制率
式中、「LPS処理のTNF-α量」とは、上記方法3.において、希釈被検体液の代わりに液体培地を用いて試験を行った際のTNF-α量を示す。
また、「無処理のTNF-α量」とは、LPS刺激を行わずに、代わりに1質量%FBS RPMI培地で6時間培養した際の上清を用いて試験を行った際のTNF-α量を示す。
[被検体]
・植物抽出物含有検体:GK 1質量%+ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ社製、HCO−100)+植物抽出物(GKの終濃度が2.0質量ppm、植物抽出物の終濃度が0.05質量ppmまたは0.01質量ppmになるように添加)
・GK処理:GK 1質量%+ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(日光ケミカルズ社製、HCO−100)(GKの終濃度が2.0質量ppmになるように添加)
[結果]
結果を表2に示す。なお、用いた植物抽出物は下記のとおりである。
・スギナ:丸善製薬社製、(製品名)スギナ抽出液BG
・セイヨウサンザシ:一丸ファルコス社製、(製品名)ファルコレックス セイヨウサンザシB
・シャクヤク:丸善製薬社製、(製品名)シャクヤク抽出液BG−JC
・ドクダミ:一丸ファルコス社製、(製品名)ファルコレックスドクダミB
・シナノキ:丸善製薬社製、(製品名)シナノキ抽出液BG−J
・チャ:丸善製薬社製、(製品名)緑茶抽出液BG
・ユリ:丸善製薬社製、(製品名)ユリ抽出液BG
・海藻:一丸ファルコス社製、(製品名)IPF−100K
Figure 2019014714
表4の結果から分かるとおり、グリチルリチン酸ジカリウムに加えて、スギナ、セイヨウサンザシ、又はシャクヤクの抽出物を加えた場合、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、炎症抑制率が高い結果となった。
一方、植物抽出物であっても、ドクダミ、シナノキ、チャ、ユリ、又は海藻の抽出物を加えた場合は、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、炎症抑制率が低い結果となった。
(実施例2−2)
本試験では、A.a.由来LPSで細胞に炎症を惹起した細胞について、炎症性サイトカインの1種であるTNF-αのタンパク質発現量を下記のELISA法で測定することにより、本発明の抗炎症組成物の抗炎症効果を評価した。
なお、グリチルリチン酸ジカリウム(GK)溶液、植物抽出物溶液、LPS溶液、コントロール溶液および供試細胞は、上記実施例1−4と同様に調製したものを使用した。
[方法]
1.供試細胞から培地を除いたのち、その後GK溶液、植物抽出物溶液、LPS溶液、コントロール溶液を、下記(i)〜(iv)のとおり添加した。
(i)各検体(植物抽出物含有検体)には、各種植物抽出物溶液とLPS溶液をそれぞれ50μLずつ添加した。GK及び植物抽出物の終濃度は表5に示す濃度とした。
(ii)「GK処理」(対照検体)には、GK溶液とLPS溶液をそれぞれ50μLずつ添加した。
(iii)「LPS処理」(対照検体)には、LPS溶液とコントロール溶液をそれぞれ50μLずつ添加した。
(iv)「無処理」(対照検体)には、K−SFM培地とコントロール溶液をそれぞれ50μLずつ添加した。
2.各検体をCOインキュベーター(CO:5%、37℃)内に静置し、6時間後に細胞および上清を回収した。
3.Human TNF−alpha DuoSet ELISA(R&D Systems社製)を用いてメーカー指定の手順に従い実施した。
4.炎症抑制率は上記実施例2−1と同様に求めた。
[結果]
結果を表5に示す。なお、用いた植物抽出物は実施例2−1と同様である。
Figure 2019014714
表5の結果から分かるとおり、グリチルリチン酸ジカリウムに加えて、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ、またはセージの抽出物を加えた場合、植物抽出物を加えない「GK処理」と比較して、炎症抑制率が高い結果となった。
以上の実施例の結果より、グリチルリチン酸又はその塩と、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ及びセージの抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を含有する組成物は、抗炎症効果を有することがわかった。

Claims (2)

  1. グリチルリチン酸又はその塩と、スギナ、セイヨウサンザシ、シャクヤク、ハマメリス、シラカバ及びセージの抽出物からなる群より選ばれる少なくとも1つの抽出物を含有する抗炎症組成物。
  2. 口腔用組成物である、請求項1に記載の抗炎症組成物。
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