JP2019014426A - 浮体構造物 - Google Patents
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Abstract
Description
そこで、本発明の課題は、船体の縦曲げ荷重を考慮して構造強度を大きくする必要がなく、製造コストの低減を図ることができるフライングパッセージを備えた浮体構造物を提供することである。
本発明によれば、フライングパッセージの分割されている位置を船員が通行する際にも、風雨等にさらされないようにすることができる。
本発明によれば、電線を囲い部の中に配置するので、電線を波、雨、直射日光等の屋外環境から保護することができる。また、悪天候時の電線の保守点検作業が容易となる。
本発明によれば、囲い部と当該囲い部の近傍に設けられた配管との間に配管のメインテナンス用の第2歩路設けることにより、配管等のメインテナンスを容易に行うことができる。
本発明によれば、補強部材の材料コスト及び施工時間を低減することができる。
本発明によれば、金属と比較して軽量な材料を用いることで、フライングパッセージの重量を低減することができる。また、囲い部の構築作業の際における溶接作業の手間を低減することができる。
本発明によれば、囲い部の外表面にポリウレア樹脂層を形成することにより、囲い部に対する雨、波、直射日光等の防護手段となり、囲い部の耐腐食性、対候性を向上させることができる。また、囲い部の外表面へのポリウレア樹脂層の形成は、スプレー塗装により行うことができるので、施工時間を短縮することができる。
本発明によれば、囲い部の内部に外気を取り入れて換気することができる。また、運搬物が液化ガスである場合に、液化ガスの蒸気が囲い部の内部に滞留することを防止することができる。
本発明によれば、照明により夜間でもフライングパッセージを容易に通行することができる。
[第一の実施形態]
図1は、本発明の第一の実施形態に係る浮体構造物1の上面図である。この浮体構造物1は、液化天然ガスを運搬するLNG運搬船の例であり、上側が船首、下側が船尾である。なお、運搬物は液化天然ガスに限定されず、LPG(液化石油ガス)や液化エタンのような他の種類の液化ガス、あるいはその他の物であってもよい。船体2には、居住区域やガス機器室などに用いられる上部構造物3が設けられ、また、タンクカバー4aが複数個(本実施形態では3つ)、船長方向に並べて設けられている。図2に示すように、各タンクカバー4a内には運搬物である液化天然ガスを貯蔵するタンク4が収納されている。タンク4は、船体2及びタンクカバー4a内に大きな体積を占めている。図1に戻り、タンクカバー4aの頂上部であるタンクカバートップ4bには、タンクドーム4cが設けられている。このような構造により、浮体構造物1は、タンク4及びタンクカバー4aからなる貯蔵設備が設けられた浮体構造物を構成している。各タンクカバー4a上には、これらと上部構造物3と結ぶ通路となるフライングパッセージ10が設けられている。
以下の実施形態では、浮体構造物1の基本構成は、図1、図2を参照して前記したものと同様であるので、図示、説明は省略する。以下の実施形態では、フライングパッセージ10やその周辺構造等が第一の実施形態と異なるだけであるため、前記した第一の実施形態と同様の部材については同一の符号を用い、詳細な説明は省略する。
図8は、本発明の第三の実施形態に係る浮体構造物1におけるフライングパッセージ10の横断面図である。本実施形態のフライングパッセージ10は、第二の実施形態の変形例である。すなわち、本実施形態では、囲い部14の両側部の内表面14aには、前記の手摺15に代えて手摺32がフライングパッセージ10の長手方向を長さ方向として設けられている。この手摺32又はその基部32aは、囲い部14の補強部材も兼ねている。なお、囲い部14の天井部には第二の実施形態と同様の補強部材31を設けている。
本実施形態によれば、フライングパッセージ10の長手方向に延びる手摺32又はその基部32aを囲い部14の補強部材と兼用することで、囲い部14及び補強部材の製造コストをより低減することができる。
図9は、本発明の第四の実施形態に係る浮体構造物1におけるフライングパッセージ10の横断面図である。図9において、複数本の電線41は、フライングパッセージ10と支持部材11を共通にしている。すなわち、電線41は、支持部材11に支持されて配線されている。具体的には、前記のコーミング12と同様の部材である一対のコーミング42の上に電線41を支持する電路43が載置され、電路43は一対のコーミング42によって両側部方向の動きを係止されている。その電路43の上に複数本の電線41が載置されている。電線41は覆い部44によって覆われている。コーミング42は、コーミング12と同様、断面がL字型で平坦部分42aと起立部分42bとからなる。
本実施形態によれば、電線41を囲い部14の中に配置して配線スペースを設けることで、電線41を波、雨、直射日光等の屋外環境から保護することができる。また、悪天候時の電線41の保守点検作業が容易となる。
図10は、本発明の第五の実施形態に係る浮体構造物1における支持部材11上の横断面図である。この支持部材11には、液化天然ガスを流通させることができる配管45も設置されている。この配管45は支持部材11上に設けられた配管サポート46上に設置されている。この配管45は支持部材11上で囲い部14の比較的近傍に設置されている。
本実施形態によれば、囲い部14と当該囲い部14の近傍に設けられた配管45との間に配管45のメインテナンス用の歩路47を設けることにより、配管45のメインテナンスを容易に行うことができる。
図11は、本発明の第六の実施形態に係る浮体構造物1におけるフライングパッセージ10の横断面図である。
本実施形態が第一の実施形態と異なるのは、囲い部14の外表面14bにポリウレア樹脂の吹き付けを行って、当該外表面14b上にポリウレア樹脂層51を形成している点である。ポリウレア樹脂層51は、分子構造にウレア結合をもつ樹脂である。
図12は、本発明の第七の実施形態に係る浮体構造物1におけるフライングパッセージ10の側面図(a)と、当該(a)のB−B断面図(b)である。本実施形態が第一の実施形態と相違するのは、図12(b)に示す足場23の断面構造にある。すなわち、足場23は、発泡樹脂等の軽量且つある程度の伸縮性を持つ材料で形成された芯材52と、芯材52の表面52aに表皮材として形成されたポリウレア樹脂層51とを備えている。
図13は、本発明の第八の実施形態に係る浮体構造物1におけるフライングパッセージ10の横断面図(a)と、同フライングパッセージ10の部分的側面図(b)と、(a)のC−C断面図(c)である。
なお、耐腐食性、対候性向上の観点から、囲い部14の内表面14a側よりも囲い部14の外表面14b側の方が、ポリウレア樹脂層51が厚く形成されるようにするのが望ましい。
図14は、本発明の第九の実施形態に係る浮体構造物1におけるフライングパッセージ10の横断面図である。本実施形態が第一の実施形態と異なるのは、まず、囲い部14の天井には、通風部となるガス抜き用の開口部61が設けられていることである。また、囲い部14内への雨などの侵入を防止するために、開口部61の直下には、雨などを受け止めるトレイ62と、トレイ62から囲い部14の外部に雨水を排出する排出管63とが設けられている。
また、本実施形態が第一の実施形態と異なるのは、囲い部14の側壁などに通風部となる窓64が設けられていることである。
図15は、本発明の第十の実施形態に係る浮体構造物1におけるフライングパッセージ10の横断面図である。本実施形態が第一の実施形態と異なるのは、まず、囲い部14の側壁等に通風部となる防爆タイプの通風ファン66を設けた点である。
本実施形態によっても、囲い部14の内部と外部の空気を流通させて、囲い部14内を換気することができる。通風ファン66を設けたときは、囲い部14内部に強制的に風を送り込むことができるので、換気性を高めることができる。
4 タンク(貯蔵設備)
4a タンクカバー(貯蔵設備)
10 フライングパッセージ
11 支持部材
12 コーミング(固定部)
13 歩路(第1歩路)
14 囲い部
15 手摺
20 分割位置
21 区間
22 区間
24 カバー
25 カバー
31 補強部材
32 手摺
32a 手摺の基部
41 電線
45 配管
47 歩路(第2歩路)
61 開口部(通風部)
64 窓(通風部)
65 照明
66 通風ファン(通風部)
Claims (9)
- 運搬物の貯蔵設備が設けられた浮体構造物であって、
前記貯蔵設備上に設けられた支持部材により支持されたフライングパッセージを備え、
前記フライングパッセージは、
前記支持部材に支持された第1歩路と、
前記第1歩路と前記支持部材との間に設けられ、前記第1歩路を前記支持部材に固定する固定部と、
前記第1歩路上の歩行する空間の上部及び側部を覆う囲い部と、
前記囲い部内に設置された手摺と、を備え、
前記第1歩路、前記固定部及び前記囲い部は、長手方向に複数の区間に分割して構成されていることを特徴とする浮体構造物。 - 前記フライングパッセージが分割されている位置には、隣り合う前記囲い部同士を覆うカバーが設けられることを特徴とする請求項1に記載の浮体構造物。
- 前記囲い部の中に、長手方向に沿って電線を配線する配線スペースが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の浮体構造物。
- 前記囲い部の近傍において、前記運搬物が流通する配管が前記第1歩路に沿って設置されており、
前記囲い部と前記配管との間には第2歩路が設けられることを特徴とする請求項1〜3の何れかの1項に記載の浮体構造物。 - 前記囲い部に設けられ前記フライングパッセージの長手方向を長さ方向とする補強部材を備え、
前記補強部材は、前記手摺又は当該手摺の基部と兼用していることを特徴とする請求項1〜4の何れかの1項に記載の浮体構造物。 - 前記囲い部は、炭素繊維強化樹脂、ガラス繊維強化樹脂又はこれらの材料と金属との複合材料を含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかの1項に記載の浮体構造物。
- 前記囲い部は、その外表面にポリウレア樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れかの1項に記載の浮体構造物。
- 前記囲い部に設けられ、当該囲い部の内部と外部の空気を流通させる通風部を備えることを特徴とする請求項1〜7の何れかの1項に記載の浮体構造物。
- 前記囲い部に照明が設けられることを特徴とする請求項1〜8の何れかの1項に記載の浮体構造物。
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JP2017134642A JP2019014426A (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | 浮体構造物 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110271644A (zh) * | 2019-06-27 | 2019-09-24 | 广船国际有限公司 | 走桥连接装置 |
JP2020199913A (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 三井E&S造船株式会社 | 船舶 |
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2017
- 2017-07-10 JP JP2017134642A patent/JP2019014426A/ja active Pending
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