JP2019013133A - モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータの径方向の振動を抑えるモータを提供する。【解決手段】モータケース(30)と、前記モータケース内に配置されるロータ(40)と、前記ロータを支持する付勢部材(50)と、を備え、前記付勢部材は、前記ロータを軸線方向に支持する端部支持部(51)と、前記ロータをその周方向における複数箇所から径方向に支持する周面支持部(52)と、を有することを特徴とするモータにより解決する。【選択図】図1

Description

本発明はモータに関する。
下記特許文献1には、ロータの上下運動を抑制する付勢部材が開示されている。
特開2013−38839号公報
一般にモータは、その動作時にロータの軸線方向および径方向に振動が発生する。ロータの位置を安定させる従来の板ばねは、ロータを軸線方向に付勢してロータの上下方向の振動を軽減するが、ロータを径方向には支持していないため径方向の振動は抑えられない。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、ロータの径方向の振動を抑えるモータを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明のモータは、モータケースと、前記モータケース内に配置されるロータと、前記ロータを支持する付勢部材と、を備え、前記付勢部材は、前記ロータを軸線方向に支持する端部支持部と、前記ロータをその周方向における複数箇所から径方向に支持する周面支持部と、を有することを特徴とする。
本発明のモータは、付勢部材の端部支持部がロータを軸線方向に支持することによりロータの上下方向の振動が抑えられ、周面支持部がロータを径方向に支持することによりロータの径方向の振動が抑えられる。
また、前記周面支持部は、前記ロータを径方向に付勢していることが好ましい。
周面支持部がロータの周面を付勢することにより、ロータの周面と周面支持部との間の隙間をなくすことでき、ロータの径方向の振動をより効果的に制限することが可能となる。
また、前記周面支持部は前記ロータの外周面から前記ロータを径方向に支持し、前記周面支持部の前記ロータとの接触面は、前記ロータの外周面に沿って、前記外周面の曲率と同等または前記曲率よりも小さな曲率の曲面であることが好ましい。
接触面をロータの外周面に沿った曲面とすることにより、接触面とロータの接触範囲を広く確保することができ、周面支持部による振動抑制効果を安定して得ることができる。
また、前記ロータは固定軸である支軸と、前記支軸が挿入される軸穴を有しており、前記軸穴は前記付勢部材側の端部に拡径部を有しており、前記周面支持部は前記拡径部の内周面から前記ロータを径方向に支持し、前記周面支持部の前記拡径部との接触面は、前記拡径部の内周面に沿って、前記内周面の曲率と同等または前記曲率よりも大きな曲率の曲面であることが好ましい。
接触面を、ロータの拡径部の内周面に沿った曲面とすることにより、接触面とロータの接触範囲を広く確保することができ、周面支持部による振動抑制効果を安定して得ることができる。
また、前記付勢部材は一枚の金属板からなる板ばね部材であり、前記端部支持部は平板部を有し、前記周面支持部は、前記端部支持部から前記端部支持部の平面方向外側に張り出した位置から、前記ロータの外周面側に折り曲げられた部位であり、前記付勢部材は、前記端部支持部から前記端部支持部の平面方向外側に延出し、前記端部支持部を前記ロータの軸線方向に付勢する複数の付勢部を有しており、前記周面支持部は、隣接する前記付勢部の間に配置されていることが好ましい。
周面支持部が、隣接する付勢部の間に配置されていることにより、一枚の板材から付勢部材を打ち抜くことができる。これにより、付勢部材の製造コスト、モータの組み立て工程数、およびモータの組み立て誤差を抑えることができる。
前記端部支持部は円環形状の平板部であることが好ましい。
端部支持部を円環形状の平板部とすることにより、ロータの軸部の軸穴に固定軸が挿通される構造のモータに本発明の付勢部材を適用することが可能となる。
前記付勢部材が設置される設置部には、前記各付勢部が前記ロータの周方向に移動することを規制する係止部が設けられていることが好ましい。
設置部に係止部が設けられることにより、付勢部材がロータと共回りすることを防ぐことができる。
また、前記周面支持部の前記接触面には、前記ロータの周方向に沿う方向における端部に、前記ロータの径方向外側に湾曲した曲面、または、面取り加工が施された面である係合防止部が設けられていることが好ましい。
周面支持部の接触面に係合防止部が設けられていることにより、接触面がロータの周面に係合することによる振動の発生、および周面支持部の変形や破損を防止することができる。
また、前記端部支持部は円環形状の平板部であり、前記周面支持部は、前記端部支持部から前記端部支持部の径方向外側または径方向内側に張り出した位置から、前記ロータの周面に接触可能に折り曲げられた部位であり、前記周面支持部は、前記端部支持部との接続部を有し、前記接続部である屈曲部には、切り欠きが設けられていることが好ましい。
周面支持部と端部支持部との接続部である屈曲部に切り欠きが設けられていることにより、周面支持部の折り曲げ時のしわを抑えることができ、折り曲げ後の周面支持部の位置精度を高めることができる。
また、前記付勢部材は金属製の板ばね部材であり、前記ロータは、少なくとも前記付勢部材に接触する部位が樹脂材料により形成されていることが好ましい。
付勢部材が金属製の板ばね部材であり、これに接触するロータの部位が樹脂材料により形成されていることにより、これらが同じ材質である場合に比べて接触部の摩耗を低減することができる。
また、本発明のモータはステッピングモータであり、前記周面支持部は前記ロータの周面に接触することが好ましい。
ステッピングモータでは、その回転原理の性質上、ロータの停止時にはダンピングが生じることとなる。また、ステッピングモータを停止するときにはダンピングが収束するまで励磁状態を保つ必要があり、例えば省電力化のためこの励磁時間を短縮した場合、ダンピングが収束しきらずにオーバーシュートが起きるおそれがある。なお、ここで、ダンピングとは、モータの停止時におけるロータの減衰振動であり、オーバーシュートとは、ロータが本来の停止位置を通り過ぎたり、本来の停止位置から逆転した位置に戻ってしまう現象である。
本構成のモータは周面支持部がロータの周面に接触している。この周面支持部により、モータの動作時にはロータの周方向に対する制動効果が生じている。そのため、モータの停止時には周面支持部によりダンピングが抑えられ、ダンピングの収束率が高められる。これによりモータの励磁状態を保つ時間が短縮でき、モータを省電力化することができる。なお、ここで、ダンピングの収束率とは、ダンピングの振幅の減衰度合である。
また、前記ロータは、固定軸である支軸と、前記支軸が挿入される軸穴を有する軸部とを有しており、前記軸部の軸線方向における端部のうち、前記付勢部材に支持される側の端部を前記軸部の基端部、前記付勢部材に支持される側の反対側を前記軸部の先端部としたときに、前記先端部には出力歯車が設けられていることが好ましい。
ロータの軸部の先端部に出力歯車が設けられることにより、軸部の先端部は、出力歯車に他の歯車が噛合する荷重で径方向に押しつけられる。そして、同軸部の基端部は付勢部材により軸線方向および径方向に支持されている。これによりロータの位置が安定し、ロータの振動をより効果的に抑えることができる。
また、前記ロータは、前記端部支持部との接触面に凹部または溝部が形成されていることが好ましく、さらに、前記ロータの前記凹部または前記溝部には潤滑剤が充填されることがより好ましい。
ロータの端部支持部との接触面に凹部または溝部が設けられることにより、同接触面に付着した潤滑材が遠心力で外部に流出することが抑制される。これにより、ロータの滑らかな動作を長く保つことが可能となる。
本発明のモータによれば、ロータの径方向の振動を抑えるモータを提供することができる。
本実施形態にかかるモータの概略構成を示す断面図である。 付勢部材を示す外観図である。 付勢部材を示す側面図である。 付勢部材を設置した状態を示す外観図である。 付勢部材を示す外観図である。 モータ停止時のダンピングを示すグラフである。 モータの変形例を示す断面図である。 モータの他の変形例を示す断面図である。
〔全体構成〕
図1は、本実施形態にかかるモータ10の概略構成を示す断面図である。図1(a)は、モータ10を示す断面図であり、図1(b)は、図1(a)の点線Aで囲った部分の部分拡大図である。以下、図1を参照してモータ10の構造について説明する。なお、以下の説明における「上」および「下」とは、図1(a)および図1(b)の座標軸表示におけるZ軸に平行な方向における上下をいう。
図1(a)に示す本実施形態のモータ10は、いわゆるPM型のステッピングモータである。モータ10は、永久磁石であるマグネット42、およびマグネット42と一体成形された樹脂製の略円筒形状の回転軸である軸部41により構成されるロータ40、ならびにマグネット42の外周面に所定のエアギャップを挟んで対向配置された略円筒形状のステータ210を備えている。
モータ10は、軸線方向に並べて配置された2相のステータ210を備えている。各ステータ210は、駆動コイル211が巻回されたボビン212、ボビン212をその内側から覆うように支持する第1内ヨーク213、および第2内ヨーク214により構成されている。第1内ヨーク213は、マグネット42との対向面に、周方向に沿って所定のピッチで配置された複数の極歯213aを有しており、同様に、第2内ヨーク214も、マグネット42との対向面に、極歯213aと同じピッチで周方向に沿って配置された複数の極歯214aを有している。極歯213aおよび極歯214aは周方向に交互に並べて配置されている。また、ステータ210は、有底略円筒形状のモータケース30内に収納されている。
マグネット42は、周方向にN極とS極が交互に着磁されたフェライト磁石や、同様に着磁されたネオジム磁石等の希土類磁石である。マグネット42は略円筒形状に形成されており、マグネット42に樹脂を一体成形することにより、樹脂製の軸部41を有するロータ40が形成されている。
また、モータ10は、モータケース30にロータ40が収納されている。ロータ40は、付勢部材である板ばね50により支持されている。板ばね50には、端部支持部51、および周面支持部52が設けられている。端部支持部51はロータ40を軸線方向に支持しており、周面支持部52はロータ40をその周方向における2箇所から径方向に支持している。
モータ10は、端部支持部51がロータ40を軸線方向に支持することにより、モータ10の動作時にロータ40の上下方向の振動が抑えられている。また、モータ10の動作時、周面支持部52は、ロータ40をその周方向における2箇所から径方向に支持している。これにより、ロータ40の径方向の振動が抑えられている。ここで、本例の周面支持部52は、ロータ40の周方向における対象位置に配置されている。複数の周面支持部52がロータ40の周方向において線対称または点対称となる位置に配置されることにより、ロータ40がその全周において偏りなく均等に支持され、周面支持部52の径方向位置が安定する。
上でも述べたように、ロータ40は、マグネット42、およびマグネット42と一体成形された樹脂製の略円筒形状の軸部41が形成されている。また、ロータ40には、支軸43が挿入される軸穴411が形成されている。支軸43は、固定軸であり、モータケース30の底面に形成された穴部301、およびモータケース30を覆うように設けられているギヤプレート31に形成された穴部311に固定されている。
板ばね50の端部支持部51は、ロータ40の軸部41を軸線方向に押圧して、ロータ40の上下方向の振動を抑えている。また、板ばね50の周面支持部52は、ロータ40の軸部41を径方向に押圧して、ロータ40の径方向の振動を抑えている。そのため、ロータ40は、軸穴411が支軸43を締め付けてロータ40の動作を阻害しないよう、軸穴411のクリアランスに余裕を持たせた場合でも、板ばね50により径方向の振動が抑えられ、モータ10の動作時の振動が抑えられている。
また、軸部41の先端部413には、出力歯車44が設けられている。また、軸部41の基端部412は、板ばね50に支持されている。ここで、軸部41の基端部412とは、軸部41の軸線方向における端部のうち、板ばね50に支持される側の端部であり、軸部41の先端部413とは、軸部41の板ばね50に支持される側の反対側の端部である。
ロータ40の軸部41において、先端部413は、出力歯車44が図示しない他の歯車と噛合する時の荷重により、径方向に押し付けられる。これにより、先端部413は、基端部412に比べて振動が抑えられている。これによりロータの位置が安定し、ロータの振動がより効果的に抑えられている。
〔付勢部材の構成〕
図2は、付勢部材を示す外観図である。また、図3は、付勢部材を示す側面図である。図3(a)は、図2におけるA方向から視た側面図、図3(b)は、図2におけるB方向から視た側面図である。以下、図1から図3を参照して、付勢部材である板ばね50の構造について説明する。
図2に示すように、板ばね50は、一枚の金属からなる板ばね部材である。また、端部支持部51は円環形状の平板に形成されており、環内には支軸43が挿通されている。また、2つの周面支持部52が、端部支持部51から端部支持部51の平面方向の外側に張り出して、図2の一点鎖線で示すロータ40の外周面45に接触可能になるように、折り曲げられて形成されている。また、板ばね50は、4つの付勢部である脚部53が、端部支持部51から端部支持部51の平面方向の外側に延出して形成されている。また、脚部53は、端部支持部51をロータ40の軸線方向に付勢している。また、脚部53は、端部支持部51の径方向外側に延びる細い短冊状の平板形状に形成されている。また、周面支持部52は、隣接する脚部53の間に設けられている。ここで、平面方向とは、各図の座標軸表示におけるXY平面に平行な方向である。また、軸線方向とは、各図の座標軸表示におけるZ軸に平行な方向である。なお、端部支持部51は、円環形状の平板以外にも、略四角形状の平板を使用してもよい。
また、周面支持部52は、ロータ40の外周面45をその径方向における外側から内側へ付勢している。これによりロータ40の外周面45と周面支持部52との間には隙間がなく、ロータ40の径方向の振動がより効果的に制限されている。
また、本例の周面支持部52は、外周面45との接触面55が、外周面45に沿って外周面45の曲率と略同一の曲率で湾曲した曲面に形成されている。これにより外周面45と接触面55とは面で接触をしている。接触面55を外周面45の曲率よりも小さな曲率の曲面に形成する場合、外周面45と接触面55とは線接触することになる。ロータ40の径方向の振動は、外周面45と接触面55との接触面積が大きいほど安定して抑えることができる。そのため、本例の周面支持部52は、外周面45と接触面55とが点あるいは線で接触をする場合に比べて、ロータ40の径方向の振動をより効果的に抑えることが可能とされている。
また、周面支持部52の接触面55には、ロータ40の周方向に沿う方向おける端部に、ロータ40の径方向の外側(つまりロータ40から離れる方向)に湾曲した曲面である係合防止部56が形成されている。これにより、接触面55がロータ40の外周面45に係合することによる振動の発生、および周面支持部52の変形や破損が防止されている。なお、係合防止部56の態様は本例のものには限定されず、例えば接触面55の同端部を、角部にアールやテーパなどの面取り加工を施した面にしてもよい。
また、上でも述べたように、板ばね50は一枚の金属からなる板ばね部材であり、ロータ40は、板ばね50に接触する軸部41が樹脂材料で形成されている。これにより、板ばね50と軸部41とが同じ材質である場合に比べて、これらの接触部の摩耗および腐食が低減されている。ここで、ロータ40は、少なくとも板ばね50に接触する軸部41が樹脂材料で形成されていればよい。また、本例の板ばね50は単一の部材として形成されているが、端部支持部51と周面支持部52とは各々別の部材で構成されていてもよい。
図3(a)に示すように、脚部53は、端部支持部51をロータ40の軸線方向に付勢するように形成されている。また、脚部53は、モータケース30に設置するための設置面54が形成されている。また、2つの周面支持部52は、互いに隣接する脚部53の間に形成されている。
周面支持部52が、互いに隣接する脚部53の間に配置されていることにより、一枚の板材から板ばね50を打ち抜くことが可能とされている。これにより、板ばね50の製造コスト、モータ10の組み立て工程数、およびモータ10の組み立て誤差が抑えられている。
また、図3(b)に示すように、周面支持部52は、端部支持部51との接続部である屈曲部57を有しており、屈曲部57には切り欠き58が設けられている。これにより、周面支持部52の折り曲げ時のしわが抑えられており、折り曲げ後の周面支持部52の位置精度が高められている。
図4は、板ばね50をモータケース30に設置した状態を示す外観図である。板ばね50は、図中の二点鎖線内に示すように、板ばね50を設置する設置部である溝部303に載置されている。溝部303は、切欠き215が形成されているステータ210を、モータケース30に嵌め込むことにより、モータケース30の底面302と、ステータ210の切欠き215とにより形成されている。
板ばね50は、脚部53の先端部53aを、溝部303に載置する。各溝部303の幅方向の両側には、脚部53がロータ40の周方向に移動することを規制する係止部である壁面304が形成されている。壁面304は、図4の座標軸表示におけるXY平面に垂直な面である。また、壁面304と先端部53aの側面531との間には、隙間dが形成されている。また、板ばね50は、ロータ40から負荷が加えられて、脚部53が板ばね50の径方向の外側に延びるときに、脚部53の先端部53aが、ステータ210の端面216に接触しないように形成されている。
また、板ばね50は、ロータ40の回転時に、脚部53の先端部53aの側面531のみが壁面304に係止するように形成されている。ここで、ロータ40から負荷が加えられて変形したときの脚部53の高さが、壁面304の高さと同じ高さかあるいは壁面304の高さよりも低くなるように形成されている場合には、変形したときの脚部53が、壁面304に引っ掛かることにより板ばね50が動作不良となる可能性がある。
板ばね50は、ロータ40から負荷が加えられて変形したときの脚部53の高さが、壁面304の高さよりも高くなるように形成されている。そのため、板ばね50は、変形したときの脚部53が壁面304に引っ掛かることによる動作不良が抑制されている。ここで、脚部53の高さ、および壁面304の高さとは、図4の座標軸表示におけるZ軸に平行な方向の高さであり、脚部53の高さとは、設置面54から端部支持部51の上面511までの高さである。
板ばね50は、ロータ40の回転時に、脚部53の先端部53aの側面531のみが、壁面304に係止することにより、板ばね50とロータ40との共回りが規制されている。なお、壁面304には、先端部53aを案内するための傾斜を設けても良い。
また、板ばね50の先端部53aよりも径方向内側の脚部53とステータ210との間には、逃げ部217が形成されている。これにより、先端部53aよりも径方向内側の脚部53が、ステータ210に接触することが回避されている。また、端部支持部51、および周面支持部52とステータ210との間には、逃げ部218が形成されている。これにより、ロータ40がその軸線方向の上側から下側に移動したときにおいても、ロータ40がステータ210に接触することが回避されている。
なお、本実施形態の板ばね50は、2つの周面支持部52が、ロータ40の周方向における対象位置に設けられているが、周面支持部52の数は本例の形態には限定されない。
図5は、3つの周面支持部52を有する付勢部材である板ばね60の構成を示す外観図である。板ばね60は、周方向等間隔に配置された3つの周面支持部52が、端部支持部51から端部支持部51の径方向の外側に張り出し、図5の一点鎖線で示すロータ40の外周面45に接触可能になるように、折り曲げられて形成されている。また、3つの脚部53が、端部支持部51から端部支持部51の径方向の外側に延出して形成されている。また、3つの周面支持部52は、互いに隣接する脚部53の間に形成されている。
周面支持部52は、ロータ40をその周方向における3箇所から径方向に支持している。これにより板ばね60は、ロータ40の軸部41の偏芯、およびそれにともなう振動をより確実に抑えることが可能とされている。
〔モータ停止時のダンピング〕
図6は、モータ停止時のダンピングを示すグラフである。図6(a)は、従来のステッピングモータの回転停止時におけるダンピングを示すグラフであり、図6(b)は、本例のモータ10の回転停止時におけるダンピングを示すグラフである。以下、図1および図6を参照して、従来のモータおよび本例のモータ10のモータ停止時のダンピングについて説明する。ここで、図6(a)、および図6(b)において、縦軸はロータの減衰振動の振幅、横軸は時間であり、時間Aは、モータの駆動を停止したタイミングである。
ステッピングモータはその回転原理の性質上、ロータの停止時にはダンピングが生じることとなる。また、ステッピングモータを停止するときにはダンピングが収束するまで励磁状態を保つ必要があり、例えば省電力化のためこの励磁時間を短縮した場合、ダンピングが収束しきらずにオーバーシュートが起きるおそれがある。なお、ここでいうダンピングとは、ステッピングモータの回転停止時におけるロータの減衰振動であり、オーバーシュートとは、ロータが本来の停止位置を通り過ぎたり、本来の停止位置から逆転した位置に戻ってしまう現象である。
従来のモータは、図6(a)に示すように、時間Aの直後のダンピングの振幅はa1であり、時間t1を経過した後も、ダンピングは収束していない。このとき、ロータは停止位置である角度θに停止していない。そのため、例えば、励磁時間をt1に短縮した場合、ロータはオーバーシュートする可能性がある。
図1に示すように、本例のモータ10は周面支持部52がロータ40の外周面45に接触している。この周面支持部52との摩擦力により、モータ10の動作時にはロータ10の周方向に対する制動効果が生じている。そのため、モータ10の停止時には周面支持部52によりダンピングが抑えられ、ダンピングの収束率が高められている。これによりモータ10の励磁状態を保つ時間が短縮でき、モータを省電力化することが可能とされている。
本例のモータ10は、図6(b)に示すように、時間Aの直後のダンピングは従来のモータの振幅a1よりも小さな振幅a2であり、時間t1を経過したときにはロータ40は角度θで停止している。そのため、励磁状態を時間t1で解除したときでもオーバーシュートは発生しない。
〔変形例〕
図7は、モータ10の変形例であるモータ11の概略構成を示す断面図である。以下、図7を参照してモータ11の構造について説明する。なお、以下の説明では、先の実施形態と同一または同様の機能を有する構成については、先の実施形態と同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7に示すように、モータ11を構成するロータ40は、固定軸である支軸43と、支軸43が挿入される軸穴411を備えており、軸穴411は、板ばね70側の端部に拡径部411aを備えている。板ばね70に設けられた周面支持部52は、拡径部411aの内周面46からロータ40を径方向に支持している。また、周面支持部52は、端部支持部51から端部支持部51の径方向の内側に張り出して、ロータ40の拡径部411aの内周面46に接触可能になるように、折り曲げられて形成されている。また、周面支持部52において、拡径部411aとの接触面59は、拡径部411aの内周面46に沿って、内周面46の曲率と略同一の曲率で湾曲した曲面に形成されている。なお、接触面59は、内周面46の曲率よりも大きな曲率で湾曲した曲面に形成されていてもよい。
接触面59を、ロータ40の拡径部411aの内周面46に沿った曲面とすることにより、接触面59と、ロータ40の内周面46との接触範囲が広く確保されており、周面支持部52による振動抑制効果を安定して得ることができる。
図8は、モータ10の他の変形例であるモータ12の特徴を示す断面図である。図8に示すように、本変形例のモータ12では、ロータ40が有する軸部41の基端部412側の端面(板ばね50の端部支持部51との接触面。以下、「基端部412側端面」という。)に、溝部412aが形成されている。本例の溝部412aは略三角形の断面形状を有し、基端部412側端面の全周にわたって形成されている。
上記実施形態の板ばね50は、従来のロータ用付勢部材とは異なり、ロータ40をその軸線方向だけでなく径方向にも支持することで、ロータ40の上下方向の振動だけでなく径方向の振動も抑制するという効果を得ている。一方で、上記実施形態の板ばね50には、従来の付勢部材よりもロータ40との接触箇所が増えるという性質がある。
一般に機械部品の摺動部には潤滑剤が塗布され、潤滑材の減摩作用により部品間の滑らかな摺動が確保される。通常、装置の使用を開始した時点では良好な潤滑性が示されることが多いが、装置の稼働期間が長くなるにつれて潤滑性は次第に失われる。特に、ロータ40は回転部品であるため、基端部412側端面が平面からなるときは、同端面に付着した潤滑剤は遠心力で外側に流出していくこととなる。
そこで、本変形例のモータ12では、基端部412側端面に溝部412aを設け、溝部412aに潤滑剤が留められる構造としている。これにより、遠心力による潤滑剤の流出が軽減される。また、稼働期間が長くなるにつれて、溝部412aから端部支持部51および周面支持部52に少しずつ潤滑剤が供給され、ロータ40の滑らかな動作を長く保つことが可能とされている。
このように本例のモータ12では、基端部412側端面に溝部412aを設けることで、板ばね50による上下方向および径方向の振動抑制効果と潤滑性の維持との両立が図られている。なお、溝部412aの断面形状は本例の形状(略三角形の断面形状)には限定されず、潤滑剤の粘度などに応じて矩形や半円形としてもよい。また、溝部412aに代えて、同端面に適当に凹部を設けることによっても、溝部412aと同様の効果を得ることができると考えられる。すなわち、本実施形態では、溝部412aは、基端部412側端面の全周にわたって形成されているが、全周でなくてもよい。また、溝部412aや凹部の数や形成される位置も限定されるものではない。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、周面支持部52は、少なくとも一部が、ロータ40の外周面45または内周面46に接触する形態も含まれる。この場合においても、ロータ40の回転停止時のダンピングを抑える制動力を得ることができる。
また、周面支持部52とロータ40との接触の形態は、面接触の形態の他にも、線接触の形態も含まれる。
また、周面支持部52が、ロータ40の外周面45の全周または内周面46の全周に設けられている形態も含まれる。
また、本発明のモータは、モータ10、およびモータ11には限定されず、インナーロータ型のモータであれば、他のモータを用いることもできる。
10、11 モータ
210 ステータ
211 駆動コイル
213a、214a 極歯
30 モータケース
303 溝部(設置部)
304 壁面(係止部)
40 ロータ
41 軸部(回転軸)
411 軸穴
411a 軸穴411の拡径部
412 基端部
412a 溝部
413 先端部
42 マグネット(永久磁石)
43 支軸
44 出力歯車
45 外周面
46 内周面
50、60、70 板ばね(付勢部材)
51 端部支持部
52 周面支持部
53 脚部(付勢部)
55 周面支持部52のロータ40との接触面
56 係合防止部
57 屈曲部
58 切り欠き
59 周面支持部52の拡径部411aとの接触面

Claims (14)

  1. モータケースと、
    前記モータケース内に配置されるロータと、
    前記ロータを支持する付勢部材と、を備え、
    前記付勢部材は、前記ロータを軸線方向に支持する端部支持部と、前記ロータをその周方向における複数箇所から径方向に支持する周面支持部と、を有することを特徴とするモータ。
  2. 前記周面支持部は、前記ロータを径方向に付勢していることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記周面支持部は前記ロータの外周面から前記ロータを径方向に支持し、
    前記周面支持部の前記ロータとの接触面は、前記ロータの外周面に沿って、前記外周面の曲率と同等または前記曲率よりも小さな曲率の曲面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
  4. 前記ロータは固定軸である支軸と、前記支軸が挿入される軸穴を有しており、
    前記軸穴は前記付勢部材側の端部に拡径部を有しており、
    前記周面支持部は前記拡径部の内周面から前記ロータを径方向に支持し、
    前記周面支持部の前記拡径部との接触面は、前記拡径部の内周面に沿って、前記内周面の曲率と同等または前記曲率よりも大きな曲率の曲面であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のモータ。
  5. 前記付勢部材は一枚の金属板からなる板ばね部材であり、
    前記端部支持部は平板部を有し、
    前記周面支持部は、前記端部支持部から前記端部支持部の平面方向外側に張り出した位置から、前記ロータの外周面側に折り曲げられた部位であり、
    前記付勢部材は、前記端部支持部から前記端部支持部の平面方向外側に延出し、前記端部支持部を前記ロータの軸線方向に付勢する複数の付勢部を有しており、
    前記周面支持部は、隣接する前記付勢部の間に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
  6. 前記端部支持部は円環形状の平板部であることを特徴とする請求項5に記載のモータ。
  7. 前記付勢部材が設置される設置部には、前記各付勢部が前記ロータの周方向に移動することを規制する係止部が設けられていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のモータ。
  8. 前記周面支持部の前記接触面には、前記ロータの周方向に沿う方向における端部に、前記ロータの径方向外側に湾曲した曲面、または、面取り加工が施された面である、係合防止部が設けられていることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか一項に記載のモータ。
  9. 前記端部支持部は円環形状の平板部であり、
    前記周面支持部は、前記端部支持部から前記端部支持部の径方向外側または径方向内側に張り出した位置から、前記ロータの周面に接触可能に折り曲げられた部位であり、
    前記周面支持部は、前記端部支持部との接続部を有し、
    前記接続部である屈曲部には、切り欠きが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のモータ。
  10. 前記付勢部材は金属製の板ばね部材であり、
    前記ロータは、少なくとも前記付勢部材に接触する部位が樹脂材料により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のモータ。
  11. 前記モータはステッピングモータであり、前記周面支持部は前記ロータの周面に接触することを特徴とする請求項2、または、請求項2を引用する請求項3から請求項10のいずれか一項に記載のモータ。
  12. 前記ロータは、固定軸である支軸と、前記支軸が挿入される軸穴を有する軸部とを有しており、
    前記軸部の軸線方向における端部のうち、前記付勢部材に支持される側の端部を前記軸部の基端部、前記付勢部材に支持される側の反対側を前記軸部の先端部としたときに、
    前記先端部には出力歯車が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のモータ。
  13. 前記ロータは、前記端部支持部との接触面に凹部または溝部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のモータ。
  14. 前記ロータの前記凹部または前記溝部には潤滑剤が充填されることを特徴とする請求項13に記載のモータ。
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