JP2014222987A - モータ - Google Patents

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JP2014222987A
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高栖 善実
Yoshisane Takasu
善実 高栖
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Abstract

【課題】回転軸を支持するスライド軸受が回転軸から離間する方向に変位して回転軸が径方向に変位した場合でも、ロータの磁石がステータに吸着されてしまうことを防止することのできるモータを提供すること。
【解決手段】モータ1において、スライド軸受7には、回転軸2の端部2eを径方向外側で囲む凸部75が形成され、回転軸2の反出力側L2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの隙間寸法Gaは、磁石3の外周面3cとステータ10の内周面10cとの隙間寸法Gbより狭い。また、スライド軸受7の反出力側L2への可動距離Laが、回転軸2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの対向部分のモータ軸線方向Lにおける寸法Lbより短い。従って、スライド軸受7が反出力側L2に最も変位して回転軸2の径方向外側に変位しても、回転軸2の変位はスライド軸受7の凸部75によって制限される。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転軸の端部をスライド軸受によって支持したモータに関するものである。
CD、DVDプレーヤ等に用いられる光ピックアップ装置やカメラに用いられるレンズ群等を移動させるモータとして、ステッピングモータが知られている。
かかるモータは、図4(a)に示すように、回転軸2および回転軸2の外周面2cに固定された磁石3を備えたロータ4と、磁石3の外周面3cに対向する筒状のステータ10とを有している。
かかるモータのうち、回転軸2の反出力側L2の端部2eをスライド軸受7によって支持したモータには、スライド軸受7をモータ軸線方向Lに移動可能に支持する筒状の軸受ホルダ8と、スライド軸受7を回転軸2の出力側L1に向けて付勢する板バネ部95を備えた付勢部材9とが設けられている。また、スライド軸受7と回転軸2の端部2eとの間には球体6が介在しており、スライド軸受7には、出力側L1に向けて開口して球体6を支持する軸受側凹部72が形成され、回転軸2の端部2eには、反出力側L2に向けて開口して球体6を支持する回転軸側凹部2fが形成されている(特許文献1参照)。
特開2012−196030号公報
スライド軸受7を用いたモータでは、図4(b)に示すように、回転軸2に反出力側L2の負荷が加わって、スライド軸受7が反出力側L2に変位すると、回転軸2が球体6を介してスライド軸受7によって支持されている状態が解除され、回転軸2がモータ軸線方向Lに対して直交する径方向外側に変位してしまう。その結果、磁石3がステータ10に接すると、磁石3がステータに吸着されてしまい、それ以降、回転不能となるという問題点がある。
なお、特許文献1に記載のスライド軸受7には、軸受側凹部72より径方向外側に出力側L1に向けて突出する凸部75が形成されており、かかる凸部75の内周面75cは、回転軸2の反出力側L2の端部2eに対して径方向外側で対向している。但し、図4(a)に示すように、回転軸2の反出力側L2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの隙間寸法Ga′は、磁石3の外周面3cとステータ10の内周面10cとの隙間寸法Gb′よりかなり大である。従って、回転軸2がモータ軸線方向Lに対して直交する径方向外側に変位することを凸部75によって阻止することは不可能であり、磁石3がステータ10に吸着されることを阻止することができない。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、回転軸を支持するスライド軸受が回転軸から離間する方向に変位した場合でも、ロータの磁石がステータに吸着されてしまうことを防止することのできるモータを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係るモータは、回転軸および該回転軸の外周面に固定された磁石を備えたロータと、前記磁石の外周面に径方向外側で対向する筒状のステータと、前記回転軸の反出力側端部を支持するスライド軸受と、該スライド軸受をモータ軸線方向に移動可能に支持する筒状の軸受ホルダと、前記スライド軸受を前記回転軸に向けて付勢する付勢部材と、を有し、前記スライド軸受は、前記反出力側端部を径方向外側で囲むように前記モータ軸線方向の出力側に向けて突出した凸部を備え、前記反出力側端部の外周面と前記凸部の内周面との隙間寸法Gaと、前記磁石の外周面と前記ステータの内周面との隙間寸法Gbとは、以下の関係
Ga<Gb
を満たしていることを特徴とする。
本発明では、回転軸に反出力側の負荷が加わって、スライド軸受が反出力側に変位した際、回転軸がモータ軸線方向に対して直交する径方向外側に変位しても、回転軸の反出力側端部の外周面と凸部の内周面との隙間寸法Gaが、磁石の外周面とステータの内周面との隙間寸法Gbより小さいため、回転軸の径方向外側への変位は、スライド軸受の凸部によって制限される。このため、ロータの磁石がステータに吸着されてしまうことを防止することができる。
本発明において、前記スライド軸受の反出力側への可動距離Laと、前記反出力側端部の外周面と前記凸部の内周面との対向部分の前記モータ軸線方向における寸法Lbとは、以下の関係
La<Lb
を満たしていることが好ましい。かかる構成によれば、スライド軸受が反出力側に最も変位した場合でも、回転軸の径方向外側への変位は、スライド軸受の凸部によって制限される。このため、ロータの磁石がステータに吸着されてしまうことを防止することができる。
本発明においては、前記スライド軸受と前記反出力側端部との間には球体が介在し、前記スライド軸受には、出力側に向けて開口して前記球体を支持する軸受側凹部が形成され、前記反出力側端部には、反出力側に向けて開口して前記球体を支持する回転軸側凹部が形成されている構成を採用することができる。
本発明において、前記凸部は、前記ステータの径方向内側に位置し、前記磁石の反出力側の端面と前記モータ軸線方向で隙間を介して対向していることが好ましい。かかる構成によれば、ステータとスライド軸受の凸部とをモータ軸線方向でずらして配置する必要がない。従って、スライド軸受に凸部を設けても、モータのモータ軸線方向の寸法を延ばす必要がない。
本発明において、前記凸部の内周面には、周方向の複数箇所に前記モータ軸線方向にグリス保持用の溝が形成されている構成を採用してもよい。本発明では、回転軸の反出力側端部の外周面と凸部の内周面との隙間寸法が狭いので、かかる凸部の内周面にグリス保持用の溝を形成すれば、回転軸に近い位置にグリスを保持しておくことができる。
本発明において、前記ステータは、該ステータの反出力側端面を構成する端板部を備えたケースを有し、前記端板部には、前記軸受ホルダの内径寸法と等しい内径寸法の開口部が形成され、前記軸受ホルダは、前記端板部に対して反出力側で隣接する位置に配置され、前記軸受ホルダの内周面および前記開口部の内周面は、前記スライド軸受の外周面を支持する軸受支持面を構成していることが好ましい。かかる構成によれば、モータのモータ軸線方向の寸法を延ばさなくても、軸受支持面のモータ軸線方向の寸法を延ばすことができる。
本発明では、回転軸に反出力側の負荷が加わって、スライド軸受が反出力側に変位した際、回転軸がモータ軸線方向に対して直交する径方向外側に変位しても、回転軸の反出力側端部の外周面と凸部の内周面との隙間寸法Gaが、磁石の外周面とステータの内周面との隙間寸法Gbより小さいため、回転軸の径方向外側への変位は、スライド軸受の凸部によって制限される。このため、ロータの磁石がステータに吸着されてしまうことを防止することができる。
本発明を適用したモータの部分断面図である。 図1に示すモータのスライド軸受の周辺を拡大して示す断面図である。 本発明を適用したモータに使用されるスライド軸受の別の構成例を示す説明図である。 従来のモータのスライド軸受の周辺を拡大して示す断面図である。
図面を参照して、本発明を適用したモータの一例を説明する。なお、本発明において、モータ軸線方向Lのうち、回転軸2がステータ10から突出している側が出力側L1であり、回転軸2がステータ10から突出している側とは反対側が反出力側L2である。また、本発明において、径方向とはモータ軸線方向Lに直交する方向である。また、以下の説明では、図4を参照して説明した構成との対応が分かりやすいように、対応する部材には同一の符号を付して説明する。
(モータの概略構成)
図1は、本発明を適用したモータ1の部分断面図である。図2は、図1に示すモータ1のスライド軸受7の周辺を拡大して示す断面図であり、図2(a)、(b)は、スライド軸受7が定位置にある場合の断面図、およびスライド軸受7が反出力側L2に変位したときの断面図である。
図1に示すモータ1は、いわゆるPM型のステッピングモータであって、かつ、小型のステッピングモータである。モータ1は、図1に示すように、回転軸2および回転軸2の外周面2cに固着された磁石3を備えたロータ4と、磁石3の外周面3cに径方向外側で対向する筒状のステータ10とを有している。また、モータ1は、回転軸2の出力側L1の端部(図示省略)を支持する出力側軸受(図示省略)と、回転軸2の反出力側L2の端部2e(反出力側端部)を支持するスライド軸受7と、スライド軸受7をモータ軸線方向Lに移動可能に支持する筒状の軸受ホルダ8と、スライド軸受7を回転軸2の出力側L1に向けて付勢する付勢部材9とを有している。また、回転軸2とスライド軸受7との間には、鋼球からなる球体6が介在している。
(ロータ4の構成)
ロータ4において、回転軸2の出力側L1はステータ10から突出しており、回転軸2のステータ10から突出した部分2gの外周面にはリードスクリュー2aが形成されている。リードスクリュー2aは、たとえば、光ピックアップ装置等の被移動体と螺合して被移動体を直動させる。本形態において、回転軸2においてステータ10から出力側L1に突出した部分2gの外径は、ステータ10の内側に位置する部分の外径より大である。
ここで、回転軸2の反出力側L2の端部2eには、反出力側L2に向けて開口して球体6を支持する回転軸側凹部2fが形成されており、かかる回転軸側凹部2fの内周面は、円錐面あるいは角錐面になっている。
磁石3は、N極とS極とが周方向に沿って交互に形成された円筒状の永久磁石であり、回転軸2の外周面2cにおいて、モータ軸線方向Lで離間する位置に2つの磁石3が接着剤によって固定されている。かかる2つの磁石3は、外径等のサイズが同一である。
(ステータ10の構成)
ステータ10は、モータ軸線方向Lで重ねて配置された第1ステータ組12および第2ステータ組13を備えている。本形態では、第1ステータ組12が反出力側L2に配置され、第2ステータ組13が出力側L1に配置されている。
第1ステータ組12は、外ヨーク14と、コイル5が巻回されたボビン15と、ボビン15を外ヨーク14との間に挟むように配置された内ヨーク16と、これらの部材を径方向外側および反出力側L2から覆う第1ケース17とを備えている。かかる第1ステータ組12は、反出力側L2に配置された磁石3の径方向外側に配置されている。
ボビン15は、モータ軸線方向Lの両端に鍔部を有する筒状部材であり、鍔部の間にコイル5が巻回されている。ボビン15には、端子台15aが形成されており、端子台15aには、コイル5の端部が接続される端子(図示省略)が固定されている。
外ヨーク14は、ボビン15の鍔部に反出力側L2で重なる円環部と、円環部の内縁から出力側L1に折れ曲がった複数の極歯14aを備えている。内ヨーク16は、ボビン15の鍔部に出力側L1で重なる円環部と、円環部の内縁から反出力側L2に折れ曲がった複数の極歯16aとを備えており、ボビン15に対して、外ヨーク14および内ヨーク16を重ねた状態で、極歯14a、16aは、ボビン15の内周面に沿って所定のピッチで交互に配置される。従って、極歯14a、16aの径方向内側の面によって、ステータ10の内周面10cが規定される。
第1ケース17は、薄鋼板で形成されるとともに、プレス加工によって形成されている。また、第1ケース17は、外ヨーク14を反出力側L2で覆ってステータ10の反出力側端面を構成する端板部171と、ボビン15等を径方向外側で覆う側板部172とを備えている。第1ケース17において端板部171には、スライド軸受7が貫通する開口部175が形成されている。
第2ステータ組13は、第1ステータ組12と同様な構成を有している。すなわち、第2ステータ組13は、外ヨーク19と、コイル5が巻回されたボビン20と、ボビン20を外ヨーク19との間に挟むように配置された内ヨーク21と、これらの部材を径方向外側および出力側L1から覆う第2ケース22とを備えている。かかる第2ステータ組13は、出力側L1に配置された磁石3の径方向外側に配置されている。
ボビン20は、モータ軸線方向Lの両端に鍔部を有する筒状部材であり、鍔部の間にコイル5が巻回されている。ボビン20には、端子台20aが形成されており、端子台20aには、コイル5の端部が接続される端子(図示省略)が固定されている。
外ヨーク19は、ボビン20の鍔部に出力側L1で重なる円環部と、円環部の内縁から反出力側L2に折れ曲がった複数の極歯19aを備えている。内ヨーク21は、ボビン15の鍔部に反出力側L2で重なる円環部と、円環部の内縁から出力側L1に折れ曲がった複数の極歯21aとを備えており、ボビン20に対して、外ヨーク19および内ヨーク21を重ねた状態で、極歯19a、21aは、ボビン20の内周面に沿って所定のピッチで交互に配置される。従って、極歯19a、21aの径方向内側の面によって、ステータ10の内周面10cが規定される。
第2ケース22は、薄鋼板で形成されるとともに、プレス加工によって形成されている。また、第2ケース22は、外ヨーク19を出力側L1で覆ってステータ10の出力側端面を構成する端板部221と、ボビン20等を径方向外側で覆う側板部222とを備えている。第2ケース22において端板部221には、回転軸2が貫通する開口部225が形成されている。
このように構成したステータ10は、モータ軸線方向Lから見たとき、円形状あるいは長円形状に構成される。ステータ10が長円形状に構成される場合、曲率半径および曲率中心が同一の円弧と、かかる2つの円弧を結ぶ平行な2本の直線とを備えた形状となる。
(モータ1の反出力側L2の構成)
図2において、モータ1の反出力側L2にはスライド軸受7が配置されている。スライド軸受7は、樹脂製であり、金型を用いた成形加工により製造される。スライド軸受7は、モータ軸線方向Lに沿って軸線が延在する略円柱形状を有しており、回転軸2およびステータ10と同心状である。本形態において、スライド軸受7は、反出力側L2に位置する大径部分7aと、出力側L1に位置する小径部分7bとを有しており、小径部分7bは、大径部分7aよりわずかに外径寸法が小である、また、小径部分7bは、出力側L1に向かうに従って外径寸法が連続的に小さくなっている縮径部分になっている。
スライド軸受7において、出力側L1の面の中央部分には、出力側L1に向けて開口する段付きの出力側凹部70が形成されており、かかる出力側凹部70は、内径が大の軸端収容用凹部71と、軸端収容用凹部71の底部からさらに反出力側L2に向けて凹む球体支持用の軸受側凹部72とからなる。軸端収容用凹部71は、回転軸2の端部2eが入り込む部位であり、軸受側凹部72は、球体6を支持する部位である。
軸受側凹部72は、モータ軸線方向Lに平行な側面72aと、円錐状あるいは角錐状の底部72bとを有している。従って、球体6は、回転軸2の回転軸側凹部2fとスライド軸受7の軸受側凹部72とに支持された状態にあり、その結果、回転軸2は、球体6を介してスライド軸受7に支持された状態となる。また、ロータ4が回転した際、球体6は回転軸2とともに回転する。従って、ロータ4が回転した際には、軸受側凹部72の側面72aおよび底部72bと球体6との間で滑りが生じる。
このようにスライド軸受7を構成した結果、軸端収容用凹部71の径方向外側には、回転軸2の端部2eを径方向外側で囲むように出力側L1に向けて突出した円環状の凸部75が位置し、凸部75は、回転軸2およびステータ10と同心状である。凸部75の内周面75cは、モータ軸線方向Lに略平行であり、回転軸2の外周面2cに径方向で対向している。なお、軸端収容用凹部71の深さ(モータ軸線方向Lの寸法)は、小径部分7bのモータ軸線方向Lの長さ寸法と略等しい。このため、凸部75の外周面75eは、小径部分7bの外周面に相当する。
スライド軸受7の反出力側L2の面の中央部分には、出力側L1に向けて凹んだ反出力側凹部76が形成されており、その結果として、反出力側凹部76の周りには、反出力側凹部76の底部から反出力側L2に向けて突出した環状の突起77が形成されている。かかる反出力側凹部76の深さは、出力側L1に形成した出力側凹部70の深さ(軸端収容用凹部71および軸受側凹部72)よりかなり浅い。
(軸受ホルダ8の構成)
軸受ホルダ8は、金属材料で形成されている。また、軸受ホルダ8は、金型を用いたダイカスト加工等によって形成されている。軸受ホルダ8は、扁平な略直方体状に形成されている。軸受ホルダ8には、モータ軸線方向Lに貫通する円形の貫通孔81が形成されており、軸受ホルダ8は、貫通孔81の内周面81cでスライド軸受7の大径部分7aをモータ軸線方向Lへ移動可能に支持している。軸受ホルダ8は、第1ケース17の端板部171に反出力側L2で隣接する位置に配置されており、第1ケース17の外部に配置されている。
本形態において、軸受ホルダ8は、端板部171の反出力側L2の面に固定されている。具体的には、軸受ホルダ8は、溶接によって、端板部171に固定されている。本形態では、プロジェクション溶接によって、軸受ホルダ8が端板部171に固定されている。
ここで、第1ケース17の端板部171には、スライド軸受7が貫通する開口部175が形成されている。本形態において、開口部175の内径は、軸受ホルダ8の貫通孔81の内径寸法と同一であり、開口部175の内周面は、軸受ホルダ8の貫通孔81の内周面81cとモータ軸線方向Lで重なっている。従って、本形態では、開口部175の内周面は、軸受ホルダ8の貫通孔81の内周面81cとともに、軸受ホルダ8をモータ軸線方向Lへ移動可能に支持する軸受支持面80を構成している。
(付勢部材9の構成)
付勢部材9は、軸受ホルダ8の反出力側L2に固定されている。付勢部材9は、軸受ホルダ8の反出力側L2の面に重なる底板部91と、底板部91の端部から出力側L1に折り曲げられた複数の側板部92とを有しており、複数の側板部92のうち、相対向する一組の側板部92によって、付勢部材9が軸受ホルダ8に固定されている。
付勢部材9では、底板部91の中央付近に板バネ部95が出力側L1に向けて斜めに切り起こされており、かかる板バネ部95は、スライド軸受7の反出力側L2の面に形成された反出力側凹部76の底部に当接し、スライド軸受7を回転軸2の側(出力側L1)に付勢している。このため、板バネ部95は、スライド軸受7および球体6を介して回転軸2を出力側L1に付勢している。このため、回転軸2は、出力側軸受(図示せず)に向けて付勢されているため、回転軸2にはモータ軸線方向Lのガタつきが抑制されている。
本形態において、板バネ部95は、スライド軸受7の略中心部分からずれた位置に当接している。そのため、軸受保持面80の相対向する位置で軸受保持面80とスライド軸受7の外周面との接触圧が高くなるように、スライド軸受7がわずかに傾いた状態になっている。従って、スライド軸受7の加工精度が低くても、軸受保持面80に対するスライド軸受7のがたつきを防止することができる。なお、開口部175の周方向の複数箇所に凹部を形成しておけば、スライド軸受7の外周面と軸受保持面80との接触面積を減らすことができるので、スライド軸受7の外周面と軸受保持面80との間の摺動抵抗を低減することができる。それ故、スライド軸受7が傾くように付勢部材9によって付勢されていても、スライド軸受7をモータ軸線方向Lへ円滑に移動させることができる。
また、スライド軸受7は、付勢部材9によって出力側L1に付勢された状態で、出力側L1の小径部分7b(凸部75)がステータ10の径方向内側に位置し、磁石3に対して隙間を介して反出力側L2で対向した状態にある。また、スライド軸受7の大径部分7aは、外ヨーク14の極歯14aのR形状に折り曲げた根元部分との間にモータ軸線方向Lで離間している。
(隙間等の寸法)
このように構成したモータ1において、回転軸2の反出力側L2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの隙間寸法Gaと、磁石3の外周面3cとステータ10の内周面10cとの隙間寸法Gbとは、以下の関係
Ga<Gb
を満たしており、回転軸2の反出力側L2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの隙間寸法Gaは、磁石3の外周面3cとステータ10の内周面10cとの隙間寸法Gbより狭い。
また、回転軸2に反出力側L2に向かう負荷が加わった際、図2(b)に示すように、スライド軸受7は、突起77が付勢部材9の底板部91に当接するまで反出力側L2に変位する。本形態では、かかるスライド軸受7の反出力側L2への可動距離Laと、回転軸2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの対向部分のモータ軸線方向Lにおける寸法Lbとは、以下の関係
La<Lb
を満たしており、スライド軸受7の反出力側L2への可動距離Laは、回転軸2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの対向部分のモータ軸線方向Lにおける寸法Lbより短い。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態のモータ1では、回転軸2の反出力側L2の端部2eを支持するスライド軸受7には、回転軸2の端部2eの径方向外側で出力側L1に向けて突出した凸部75が形成されており、回転軸2の反出力側L2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの隙間寸法Gaは、磁石3の外周面3cとステータ10の内周面10cとの隙間寸法Gbより狭い。このため、図2(b)に示すように、回転軸2に反出力側L2の負荷が加わって、スライド軸受7が反出力側L2に変位した際、球体6から回転軸2が外れて、回転軸2がモータ軸線方向Lに対して直交する径方向外側に変位しても、回転軸2の径方向外側への変位は、スライド軸受7の凸部75によって制限される。すなわち、ロータ4の磁石3がステータ10に接触する前に回転軸2の端部2eがスライド軸受7の凸部75に当接するので、ロータ4の磁石3は、ステータ10に接触しない。例えば、回転軸2の反出力側L2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの隙間寸法Gaを0.175mmとし、磁石3の外周面3cとステータ10の内周面10cとの隙間寸法Gbを0.100mmとしておけば、図2(b)に示すように、回転軸2が径方向外側への変位に変位しても、磁石3の外周面3cとステータ10の内周面10cとの間には0.075mmの隙間Gcが確保される。このため、ロータ4の磁石3がステータ10に吸着されてしまってロータ4が回転不能なロック状態が発生することを防止することができる。
また、スライド軸受7の反出力側L2への可動距離Laが、回転軸2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの対向部分のモータ軸線方向Lにおける寸法Lbより短い。このため、スライド軸受7が反出力側L2に最も変位した場合でも、回転軸2の端部2eの径方向外側には凸部75が位置する。例えば、スライド軸受7の反出力側L2への可動距離Laを0.16mmとし、回転軸2の端部2eの外周面2cと凸部75の内周面75cとの対向部分のモータ軸線方向Lにおける寸法Lbを0.36mmとしておけば、スライド軸受7が反出力側L2に最も変位した場合でも、回転軸2の端部2eを径方向外側で囲むように、0.20mm分の凸部75が位置する。それ故、スライド軸受7が反出力側L2に最も変位した場合でも、回転軸2の径方向外側への変位は、スライド軸受7の凸部75によって制限される。このため、ロータ4の磁石3がステータ10に吸着されてしまうことを防止することができる。
また、凸部75は、ステータ10の径方向内側に位置し、磁石3の反出力側L2の端面とモータ軸線方向Lで隙間を介して対向している。このため、ステータ10とスライド軸受7の凸部75とをモータ軸線方向Lでずらして配置する必要がないので、スライド軸受7に凸部75を設けても、モータ1のモータ軸線方向Lの寸法を延ばす必要がない。
さらに、ステータ10は、ステータ10の反出力側端面を構成する端板部171を備えた第1ケース17を有し、端板部171には、軸受ホルダ8の内周面81cとともに軸受支持面80を構成する開口部175が形成されている。このため、モータ1のモータ軸線方向Lの寸法を延ばさなくても、軸受支持面80のモータ軸線方向Lの寸法を延ばすことができる。
(スライド軸受7の別の構成例)
図3は、本発明を適用したモータ1に使用されるスライド軸受7の別の構成例を示す説明図であり、図3(a)、(b)は、スライド軸受7を出力側L1からみた平面図、およびスライド軸受7をモータ軸線方向Lに直交する面で切断したときの断面図である。
上記実施の形態では、スライド軸受7に円環状の凸部75を形成したが、図3に示すように、凸部75の内周面75cの周方向の複数箇所にモータ軸線方向Lに延在する溝75dを形成し、かかる溝75dをグリス保持溝として利用してもよい。かかる構成によれば、回転軸2に近い位置にグリスを保持しておくことができる。
(他の実施の形態)
上述した形態は、本発明の好適な形態の一例ではあるが、これに限定されるものではなく本発明の要旨を変更しない範囲において種々変形実施が可能である。
例えば、上記実施の形態では、回転軸2とスライド軸受7との間に、回転軸2とは別体の球体6が介在していたが、回転軸2に球体6が固定されている構成のモータ1に本発明を適用してもよい。また、上記実施の形態では、回転軸2とスライド軸受7との間に別体の球体6が介在していたが、回転軸2の端部を球状あるいは半球状に加工した構成のモータ1に本発明を適用してもよい。
上記実施の形態において、凸部75は周方向で連続する円環状であったが、周方向で複数に分割されて凸部の間に隙間が存在する構成であってもよい。この場合、凸部の間の隙間は、回転軸の端部の径よりも狭い構成とする。
1 モータ
2 回転軸
2c 回転軸の外周面
2e 回転軸の端部
2f 回転軸側凹部
3 磁石
4 ロータ
5 コイル
6 球体
7 スライド軸受
8 軸受ホルダ
9 付勢部材
10 ステータ
10c ステータの内周面
17 第1ケース(ケース)
71 軸端収容用凹部
72 軸受側凹部
75 凸部
75c 凸部の内周面
80 軸受保持面
81 貫通穴
81c 貫通穴の内周面
175 ケースの開口部
L モータ軸線方向
L1 出力側
L2 反出力側

Claims (6)

  1. 回転軸および該回転軸の外周面に固定された磁石を備えたロータと、
    前記磁石の外周面に径方向外側で対向する筒状のステータと、
    前記回転軸の反出力側端部を支持するスライド軸受と、
    該スライド軸受をモータ軸線方向に移動可能に支持する筒状の軸受ホルダと、
    前記スライド軸受を前記回転軸に向けて付勢する付勢部材と、
    を有し、
    前記スライド軸受は、前記反出力側端部を径方向外側で囲むように前記モータ軸線方向の出力側に向けて突出した凸部を備え、
    前記反出力側端部の外周面と前記凸部の内周面との隙間寸法Gaと、前記磁石の外周面と前記ステータの内周面との隙間寸法Gbとは、以下の関係
    Ga<Gb
    を満たしていることを特徴とするモータ。
  2. 前記スライド軸受の反出力側への可動距離Laと、前記反出力側端部の外周面と前記凸部の内周面との対向部分の前記モータ軸線方向における寸法Lbとは、以下の関係
    La<Lb
    を満たしていることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記スライド軸受と前記反出力側端部との間には球体が介在し、
    前記スライド軸受には、出力側に向けて開口して前記球体を支持する軸受側凹部が形成され、
    前記反出力側端部には、反出力側に向けて開口して前記球体を支持する回転軸側凹部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のモータ。
  4. 前記凸部は、前記ステータの径方向内側に位置し、前記磁石の反出力側の端面と前記モータ軸線方向で隙間を介して対向していることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のモータ。
  5. 前記凸部の内周面には、周方向の複数箇所に前記モータ軸線方向にグリス保持用の溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のモータ。
  6. 前記ステータは、該ステータの反出力側端面を構成する端板部を備えたケースを有し、
    前記端板部には、前記軸受ホルダの内径寸法と等しい内径寸法の開口部が形成され、
    前記軸受ホルダは、前記端板部に対して反出力側で隣接する位置に配置され、
    前記軸受ホルダの内周面および前記開口部の内周面は、前記スライド軸受の外周面を支持する軸受支持面を構成していることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のモータ。
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