JP2019122191A - モータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ヨークの圧入により生じる変形を抑制又は防止すること。【解決手段】モータ100は、中心軸CAを中心に回転可能なロータ1と、ロータを駆動するステータ21と、を備える。ロータは、ステータと径方向に対向するマグネット13と、マグネットが固定される円筒形状のヨーク12と、ヨークを保持するロータハブ11と、を有する。ロータハブは、円筒形状のロータ基部111と、軸方向上面に環状の板部材が載置可能なフランジ部112と、を有する。ヨークは、ロータ基部の径方向外側面に保持される第1円筒部121と、第1円筒部の軸方向下方における軸方向下端部から径方向外方に延びるヨーク環状部122と、ヨーク環状部の径方向外端部から軸方向下方に延び、径方向内側面にマグネットが固定される第2円筒部123と、を有する。【選択図】図1
Description
本発明は、モータに関する。
ディスク記録装置は、光ディスクなどの記録媒体を回転させるモータを備えている。たとえば、特許文献1では、ディスク載置部に載置される記録ディスクを回転させるスピンドルモータを教示している。このスピンドルモータのロータハブは、記録ディスクが載置されるディスク載置部と、マグネットを固定する環状のヨークが圧入される環状突起部と、を有する。ディスク載置部は、記録ディスクに当接するディスク受面と、ディスク受面の内周側に形成された非接触面と、を有する。環状突起部は、ディスク載置部の軸方向下方に設けられる。
ヨークを圧入する際、ディスク載置部が変形して、ディスク受面の平面度が低下することがある。平面度の低下は、たとえば、ロータハブの精密切削加工などにより矯正できるが、ヨークが設けられた状態でロータハブを加工すると、塵埃、及び加工時の細かな破片などのコンタミネーションが付着してしまう。このコンタミネーションに起因する問題を回避すべく、特許文献1では、環状突起部の外径を非接触面の外径よりも小さくすることにより、ヨークの圧入により生じるディスク載置部の変形を防止している。
しかしながら、特許文献1は、上記構成以外でヨークの圧入により生じる変形を防止する方法を教示していない。従って、上記構成を有さないモータでは、他の構成によって、ヨークの圧入により生じる変形を抑制又は防止する必要がある。
本発明は、ヨークの圧入により生じる変形を抑制又は防止することを目的とする。
本発明の例示的なモータは、中心軸を中心に回転可能なロータと、前記ロータを駆動するステータと、を備える。前記ロータは、前記ステータと径方向に対向するマグネットと、前記マグネットが固定される円筒形状のヨークと、前記ヨークを保持するロータハブと、を有する。前記ロータハブは、円筒形状のロータ基部と、軸方向一方側を向く面に環状の板部材が載置可能なフランジ部と、を有する。前記フランジ部は、前記ロータ基部の径方向外方に設けられて周方向に延び、前記ステータよりも軸方向一方側に位置する。前記ヨークは、前記ロータ基部の径方向外方における側面に保持される第1円筒部と、前記第1円筒部の軸方向他方側における端部から径方向外方に延びるヨーク環状部と、前記ヨーク環状部の径方向外方における端部から軸方向他方側に延び、径方向内方における側面に前記マグネットが固定される第2円筒部と、を有する。
本発明の例示的なモータによれば、ヨークの圧入により生じる変形を抑制又は防止することができる。
以下に図面を参照して本発明の例示的な実施形態を説明する。
なお、本明細書では、モータ100において、中心軸CAと平行な方向を「軸方向」と呼ぶ。軸方向において、後述する静止部2のステータ21から後述するロータ1のロータハブ11に向かう方向を軸方向一方側として「軸方向上方」と呼び、ロータハブ11からステータ21に向かう方向を軸方向他方側として「軸方向下方」と呼ぶ。各々の構成要素において、軸方向上方における端部を「軸方向上端部」と呼び、軸方向下方における端部を「軸方向下端部」と呼ぶ。さらに、各々の構成要素のうち、軸方向上方の部分を「軸方向上部」と呼び、軸方向下方の部分を「軸方向下部」と呼ぶ。また、各々の構成要素の表面において、軸方向上方を向く面を「軸方向上面」と呼び、軸方向下方を向く面を「軸方向下面」と呼ぶ。
さらに、中心軸CAに直交する方向を「径方向」と呼び、中心軸CAを中心とするロータ1の回転方向を「周方向」と呼ぶ。径方向において、中心軸CAに向かう方向を径方向一方側として「径方向内方」と呼び、中心軸CAから離れる方向を径方向他方側として「径方向外方」と呼ぶ。各々の構成要素において、径方向内方における端部を「径方向内端部」と呼び、径方向外方における端部を「径方向外端部」と呼ぶ。また、各々の構成要素の側面において、径方向内方を向く側面を「径方向内側面」と呼び、径方向外方を向く側面を「径方向外側面」と呼ぶ。
なお、以上に説明した方向、端部、及び面などの呼称は、実際の機器に組み込まれた場合での位置関係及び方向などを示すものではない。
<1.実施形態>
<1−1.モータの構成>
本実施形態に係るモータ100は、たとえばディスク記録装置に搭載され、記録用の環状の板部材200を駆動して回転させる。環状の板部材200は、たとえば、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc;登録商標)などの光学ディスクである。図1は、モータ100の構成例を示す断面図である。なお、図1は、中心軸CAを含む平面でモータ100を仮想的に切断した場合の断面構造を示している。
<1−1.モータの構成>
本実施形態に係るモータ100は、たとえばディスク記録装置に搭載され、記録用の環状の板部材200を駆動して回転させる。環状の板部材200は、たとえば、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc;登録商標)などの光学ディスクである。図1は、モータ100の構成例を示す断面図である。なお、図1は、中心軸CAを含む平面でモータ100を仮想的に切断した場合の断面構造を示している。
モータ100は、アウターロータ型である。モータ100は、ロータ1と、静止部2と、を備える。
<1−1−1.ロータの構成>
ロータ1は、上下方向に延びる中心軸CAを中心にして、中心軸CA周りに回転可能である。図1に示すように、ロータ1は、シャフト10と、ロータハブ11と、ヨーク12と、マグネット13と、を有している。なお、ヨーク12の構成は後に説明する。
ロータ1は、上下方向に延びる中心軸CAを中心にして、中心軸CA周りに回転可能である。図1に示すように、ロータ1は、シャフト10と、ロータハブ11と、ヨーク12と、マグネット13と、を有している。なお、ヨーク12の構成は後に説明する。
シャフト10は、中心軸CAに沿って延びている。シャフト10の軸方向下部は、後述する軸受機構23の内部に収容されている。シャフト10の軸方向上部は、軸受機構23の軸方向上端部から軸方向上方に突出している。シャフト10の軸方向上部には、ロータハブ11が固定されている。シャフト10は、モータ100の回転軸である。シャフト10は、上下方向に延びる中心軸CAを中心として、中心軸CA回りに回転可能である。なお、この例示に限定されず、シャフト10は、静止部2に固定されていてもよい。つまり、シャフト10は、固定軸であってもよい。なお、シャフト10が固定軸である場合、シャフト10は、ロータハブ11との間には、ベアリング(不図示)が設けられる。
ロータハブ11は、シャフト10の軸方向上端部に取り付けられている。ロータハブ11は、ヨーク12を保持する。ロータハブ11は、ロータ基部111と、フランジ部112と、を有する。ロータ基部111は、中心軸CAを中心とする円筒形状であり、シャフト10に固定されている。フランジ部112は、ロータ基部111の径方向外端部に設けられて周方向に延び、静止部2の後述するステータ21よりも軸方向上方に位置している。フランジ部112の軸方向上面112aには、環状の板部材200が載置可能である。
より具体的には、ロータ基部111は、筒部1111と、嵌合部1112と、を有する。筒部1111は、中心軸CAを中心とする筒状である。筒部1111には、シャフト10が軸方向に挿通されている。特に、筒部1111の軸方向下部には、シャフト10及び軸受機構23が挿通されている。筒部1111の軸方向上部は、シャフト10の軸方向上部に取り付けられている。嵌合部1112は、筒部1111の軸方向下部において径方向外端部に設けられ、周方向に延びている。嵌合部1112の径方向外側面には、フランジ部112が設けられる。言い換えると、フランジ部112は、嵌合部1112の径方向外側面から径方向外方に突出している。また、フランジ部112よりも軸方向下方において、嵌合部1112の径方向外側面には、ヨーク12が少なくとも圧入により固定されている。なお、ヨーク12は、圧入に加えて、他の方法を用いて固定されてもよい。たとえば、圧入されたヨーク12が、さらに接着剤を用いて嵌合部1112の径方向外側面に固定されてもよい。
環状の板部材200がフランジ部112の軸方向上面112aに載置される際、嵌合部1112の軸方向上端部が、環状の板部材200の径方向内端部に嵌る。より具体的には、フランジ部112よりも軸方向上方において、環状の板部材200の径方向内側面が、嵌合部1112の径方向外側面に接する。
嵌合部1112の軸方向上面には、軸方向下方に凹むクランプ孔1112aが設けられている。環状の板部材200がフランジ部112の軸方向上面112aに載置される際、クランプ部材(不図示)がフランジ部112の軸方向上面112aとの間に環状の板部材200を狭持する。この際、クランプ孔1112aには、クランプ部材の一部が嵌合される。
また、フランジ部112よりも軸方向下方において、嵌合部1112の径方向外側面には、ヨーク12が取り付けられている。
マグネット13は、互いに異なり且つ周方向において交互に並ぶ磁極を有し、静止部2のステータ21よりも径方向外方に配置されている。マグネット13は、ステータ21と径方向に対向している。マグネット13は、ヨーク12に固定されている。
<1−1−2.静止部の構成>
静止部2は、ロータ1を回転可能に支持する。図1に示すように、静止部2は、ステータ21と、ブラケット22と、軸受機構23と、を有している。
静止部2は、ロータ1を回転可能に支持する。図1に示すように、静止部2は、ステータ21と、ブラケット22と、軸受機構23と、を有している。
ステータ21は、モータ100を駆動する際に、ロータ1を駆動して回転させる。ステータ21は、マグネット13よりも径方向内方に配置されている。ステータ21は、径方向内方においてブラケット22に固定され、径方向外方においてマグネット13と径方向に間隙を有して対向している。
図1に示すように、ステータ21は、ステータコア211と、インシュレータ212と、コイル部213と、を有する。ステータコア211は、たとえば電磁鋼板が複数積層された積層鋼板からなる鉄心部材である。ステータコア211は、中心軸CAを中心とする環状であってもよい。或いは、ステータコア211を構成する複数の分割コア(不図示)が中心軸を中心として周方向に繋がっていてもよい。ステータコア211の径方向内端部は、ブラケット22に固定されている。ステータコア211の径方向外端部は、ロータ1のマグネット13と径方向に間隙を有して対向している。インシュレータ22は、たとえば樹脂材料を用いた絶縁部材であり、ステータコア21の少なくとも一部を覆っている。コイル部23は、インシュレータ22を介してステータコア21に巻き付けられた導線からなる。
図1に示すように、ブラケット22は、板部221と、内周壁部222と、外周壁部223と、を有する。板部221は、中心軸CAが通る中央部分に開口を有する板状であり、ロータ1、ステータ21、及び軸受機構23よりも軸方向下方に位置している。内周壁部222は、板部221の径方向内端部から軸方向上方に突出し、周方向に延びる。内周壁部222の内部には、シャフト10と軸受機構23とが挿通されている。内周壁部222の径方向外側面には、ステータ21が固定され、本実施形態ではステータコア211が固定されている。外周壁部223は、板部221の径方向外端部から軸方向上方に突出し、周方向に延びる。板部221、内周壁部222、及び外周壁部223に囲まれた空間には、マグネット13が固定されたヨーク12と、ステータ21と、が収容されている。
軸受機構23は、潤滑油などの作動流体による流体動圧を利用して、シャフト10を回転可能に支持している。図1に示すように、軸受機構23は、ベアリングホルダ231と、スリーブベアリング232と、スラストプレート233と、キャップ234と、を有している。
ベアリングホルダ231は、中心軸CAを中心として軸方向に延びる筒状であり、ブラケット22の内周壁部222の内部に挿通されて固定されている。ベアリングホルダ231の内部には、シャフト10の軸方向下部、ベアリングホルダ231、スリーブベアリング232、スラストプレート233、及びキャップ234が配置されている。ベアリングホルダ211の軸方向上端部は、径方向に作動流体を介してシャフト10と対向している。スリーブベアリング232は、軸方向に延びる筒状である。ベアリングホルダ231及びスリーブベアリング232には、シャフト10が挿通されている。スラストプレート233は、軸方向と垂直に広がる板状である。スラストプレート233は、シャフト10よりも軸方向下方に設けられ、軸方向に作動流体を介してシャフト10の軸方向下端部と対向している。これにより、シャフト10がスラストプレート233よりも軸方向下方に移動することを防止できる。キャップ234は、ベアリングホルダ231の軸方向下端部に嵌め込まれ、該軸方向下端部を覆って閉じている。
ベアリングホルダ231の内部には、たとえば潤滑油などの作動流体が充填されている。より具体的には、作動流体は、シャフト10の軸方向下端部、ベアリングホルダ231、スリーブベアリング232、スラストプレート233、及びキャップ234それぞれの間隙に充填されている。ベアリングホルダ231は、作動流体及びベアリング232を介してシャフト10を回転可能に支持している。また、作動流体の潤滑作用により、シャフト10は、ベアリングホルダ231の軸方向上端部、スリーブベアリング232、及びスラストプレート233と滑らかに摺動することができる。
<1−2.ヨークの構成>
次に、ヨーク12の構成を説明する。ヨーク12は、中心軸CAを中心とする円筒形状であり、ロータ基部111の軸方向下端部における径方向外側面に設けられている。図1では、ヨーク12は、嵌合部1112の軸方向下端部において、嵌合部1112の径方向外側面に設けられている。
次に、ヨーク12の構成を説明する。ヨーク12は、中心軸CAを中心とする円筒形状であり、ロータ基部111の軸方向下端部における径方向外側面に設けられている。図1では、ヨーク12は、嵌合部1112の軸方向下端部において、嵌合部1112の径方向外側面に設けられている。
ヨーク12は、図1に示すように、第1円筒部121と、ヨーク環状部122と、第2円筒部123と、を有している。第1円筒部121は、軸方向に延びる筒状である。第1円筒部121は、ロータ基部111の径方向外側面に保持されている。ヨーク環状部122は、軸方向に垂直な円環板状である。ヨーク環状部122は、第1円筒部121の軸方向下端部から径方向外方に延びている。第2円筒部123は、軸方向に延びる筒状である。第2円筒部123は、ヨーク環状部122の径方向外端部から軸方向下方に延びている。第2円筒部123の径方向内側面には、マグネット13が固定されている。
ロータハブ11の軸方向下端部には、ヨーク12の軸方向上端部が圧入される。ヨーク12の軸方向上端部における径方向内側面は、ロータハブ11の軸方向下端部における径方向外側面に加圧接触している。これにより、ヨーク12は、ロータハブ11に保持されている。言い換えると、第1円筒部121は、ロータ基部111の軸方向下端部に圧入され、より具体的には、嵌合部1112の軸方向下端部に圧入されている。第1円筒部121の径方向内側面は、ロータ基部111の軸方向下端部における径方向外側面に加圧接触し、より具体的には、嵌合部1112の軸方向下端部における径方向外側面に加圧接触している。
ロータハブ11をヨーク12に圧入する際、ヨーク12の圧入によりロータハブ11に作用する応力は、ヨーク12の弾性変形により緩和される。より具体的には、ヨーク12が上記構成とは異なる筒状である場合、たとえばロータ基部111をヨーク12の第1円筒部121に嵌め込む際、上記応力により、ロータハブ11が変形して、フランジ部112の軸方向上面112aの法線方向が径方向に傾くことがある。このようなフランジ部112の変形は、たとえば光学ディスクなどの環状の板部材200がフランジ部112の軸方向上面112aに載置される際に問題となる。一方、本構成によれば、ロータハブ11にヨーク12を保持させる際に、ロータハブ11の変形を抑制できるので、上述のようなヨーク12の圧入により生じるフランジ部112の変形と、それに伴う問題の発生とを抑制又は防止できる。
第1円筒部121の軸方向長さは、本実施形態では、ヨーク環状部122の径方向長さよりも短くなっている。そのため、ヨーク環状部122、ヨーク環状部122と第1円筒部121との間、ヨーク環状部122と第2円筒部123との間のそれぞれがより大きく変形し易くなっている。従って、ヨーク12の圧入によりロータハブ11に作用する応力をヨーク12の変形によってより緩和し易くなる。なお、本実施形態の例示に限定されず、第1円筒部121の軸方向長さは、ヨーク環状部122の径方向長さと同じであってもよい。或いは、第1円筒部121の軸方向長さは、ヨーク環状部122の径方向長さよりも長くてもよい。
ヨーク12は、ロータ基部111よりも径方向外方に位置し、ブラケット22の外周壁部213よりも径方向内方に位置している。より具体的には、第1円筒部121、ヨーク環状部122、及び第2円筒部123は、嵌合部1112よりも径方向外方に位置し、ブラケット22の外周壁部213よりも径方向内方に位置している。
また、ヨーク12は、フランジ部112よりも軸方向下方に位置している。より具体的には、第1円筒部121、ヨーク環状部122、及び第2円筒部123はそれぞれ、フランジ部112よりも軸方向下方に位置している。また、第1円筒部121及びヨーク環状部122は、ステータ21よりも軸方向上方に位置している。第2円筒部123の軸方向位置は、ステータ21の軸方向位置と重なる。径方向から見て、第2円筒部123は、ステータ21と重なる。つまり、第2円筒部123は、径方向にマグネット13を介してステータ21と対向している。
周方向から見て、ヨーク12とフランジ部112との間には、図1に示すように、凹部1aが設けられている。凹部1aは、径方向内方に凹み、周方向に延びている。なお、凹部1aは、周方向から見て図1に示すように、フランジ部112の軸方向下面、第1円筒部121の径方向外側面、及び、ヨーク環状部122の軸方向上面で構成される。言い換えると、ヨーク環状部122は、本実施形態では、フランジ部112の軸方向下面と軸方向に間隙を有して対向している。つまり、軸方向において、ヨーク環状部122とフランジ部112の軸方向下面との間には間隙が設けられる。従って、フランジ部112の軸方向下方において、ヨーク12が変形可能な空間を確保できる。よって、たとえばロータハブ11にヨーク12を保持させる際、ヨーク12の圧入によりロータハブ11に作用する応力を緩和するためのヨーク12の変形がし易くなる。
ヨーク12が保持される嵌合部1112の軸方向下端部における径方向外側面は、嵌合部1112の軸方向上端部における径方向外側面よりも径方向内方に位置する。言い換えると、フランジ部112よりも軸方向下方における嵌合部1112の径方向外端部の径方向位置は、フランジ部112よりも軸方向上方における嵌合部1112の径方向外端部の径方向位置よりも径方向内方にある。そのため、環状の板部材200がフランジ部112の軸方向上面112aに載置される際、ヨーク12の第1円筒部121が配置されるロータ基部111の径方向外端部の径方向位置は、本実施形態では、板部材200の径方向内端部よりも径方向内方にある。この構成によれば、ヨーク環状部122の径方向内端部をより径方向内方に配置できるので、ヨーク環状部122の径方向長さをより長くすることができる。従って、ヨーク12がより変形し易くなるので、ヨーク12の圧入によりロータハブ11に作用する応力をヨーク12の変形によって緩和し易くなる。なお、本実施形態の例示に限定されず、ロータ基部111の径方向外端部の径方向位置は、板部材200の径方向内端部の径方向位置と同じであってもよい。或いは、ロータ基部111の径方向外端部の径方向位置は、板部材200の径方向内端部よりも径方向外方にあってもよい。
また、ヨーク12の第1円筒部121が配置されるロータ基部111の径方向外端部の径方向位置は、本実施形態では、ステータ21の径方向外端部よりも径方向内方にある。この構成によれば、ヨーク12の第1円筒部121が配置されるロータ基部111の径方向外端部の径方向位置は、ステータ21の径方向外端部よりも径方向内方にある。そのため、ステータ21の径方向外端部とヨーク環状部122の径方向内端部との間の径方向長さがより長くなるので、ヨーク環状部122の径方向長さをより長くすることができる。従って、ヨーク12がより変形し易くなるので、ヨーク12の圧入によりロータハブ11に作用する応力をヨーク12の変形によってさらに緩和し易くなる。なお、本実施形態の例示に限定されず、ロータ基部111の径方向外端部の径方向位置は、ステータ21の径方向外端部の径方向位置と同じであってもよい。或いは、ロータ基部111の径方向外端部の径方向位置は、ステータ21の径方向外端部よりも径方向外方にあってもよい。
ヨーク12の軸方向上端部は、フランジ部112から軸方向に離れている。より具体的には、第1円筒部121の軸方向上端部は、本実施形態では、フランジ部112の軸方向下面と間隙を有して軸方向に対向している。つまり、第1円筒部121の軸方向上端部がフランジ部112の軸方向下面から軸方向下方に離れている。そのため、ロータハブ11にヨーク12を保持させる際にヨーク12がフランジ部112に直接に応力を与えることを防止できる。従って、この際におけるフランジ部112の変形を効果的に防止できる。なお、本実施形態の例示に限定されず、第1円筒部121の軸方向上端部は、フランジ部112の軸方向下面と軸方向に接触していてもよい。
<2.その他>
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態で説明した事項は、矛盾を生じない範囲で適宜任意に組み合わせることができる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明の範囲は上述の実施形態に限定されない。本発明は、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。また、上述の実施形態で説明した事項は、矛盾を生じない範囲で適宜任意に組み合わせることができる。
本発明は、マグネットを固定するヨークを備えるモータに有用である。
100・・・モータ、200・・・環状の板部材、1・・・ロータ、1a・・・凹部、10・・・シャフト、11・・・ロータハブ、111・・・ロータ基部、1111・・・筒部、1112・・・嵌合部、1112a・・・・クランプ孔、112・・・フランジ部、112a・・・軸方向上面、112b・・・軸方向下面、12・・・ヨーク、121・・・第1円筒部、122・・・ヨーク環状部、123・・・第2円筒部、13・・・マグネット、2・・・静止部、21・・・ステータ、212・・・ステータコア、212・・・コイル部、22・・・ブラケット、221・・・板部、222・・・内周壁部、223・・・外周壁部、23・・・軸受機構、231・・・ベアリングホルダ、232・・・スリーブベアリング、233・・・スラストプレート、234・・・キャップ、CA・・・中心軸
Claims (6)
- 中心軸を中心に回転可能なロータと、
前記ロータを駆動するステータと、
を備え、
前記ロータは、
前記ステータと径方向に対向するマグネットと、
前記マグネットが固定される円筒形状のヨークと、
前記ヨークを保持するロータハブと、
を有し、
前記ロータハブは、
円筒形状のロータ基部と、
軸方向一方側を向く面に環状の板部材が載置可能なフランジ部と、
を有し、
前記フランジ部は、前記ロータ基部の径方向外方に設けられて周方向に延び、前記ステータよりも軸方向一方側に位置し、
前記ヨークは、
前記ロータ基部の径方向外方における側面に保持される第1円筒部と、
前記第1円筒部の軸方向他方側における端部から径方向外方に延びるヨーク環状部と、
前記ヨーク環状部の径方向外方における端部から軸方向他方側に延び、径方向内方における側面に前記マグネットが固定される第2円筒部と、
を有する、モータ。 - 前記第1円筒部は、前記フランジ部よりも軸方向他方側に位置し、
前記ヨーク環状部は、前記フランジ部の軸方向他方側を向く面と軸方向に間隙を有して対向する、請求項1に記載のモータ。 - 環状の前記板部材が前記フランジ部の軸方向一方側を向く面に載置される際、
前記ヨークの前記第1円筒部が配置される前記ロータ基部の径方向外方における端部の径方向位置は、前記板部材の径方向内方における端部よりも径方向内方にある、請求項1又は請求項2に記載のモータ。 - 前記ヨークの前記第1円筒部が配置される前記ロータ基部の径方向外方における端部の径方向位置は、前記ステータの径方向外方における端部よりも径方向内方にある、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のモータ。
- 前記第1円筒部の軸方向一方側における端部は、前記フランジ部の軸方向他方側を向く面と間隙を有して軸方向に対向する、請求項1〜請求項4のいずれかに記載のモータ。
- 前記第1円筒部の軸方向長さは、前記ヨーク環状部の径方向長さよりも短い、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のモータ。
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