JP2019012022A - 墨出補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】段差や障害物があって見通しがきかない場合においても基準となる地点の位置決めが簡便に、精度よく行うことができるうえ、構造が簡単で精度調整等の手間を要しない墨出補助具を提供する。【解決手段】中央部が長手方向に切欠された所定の長さの平板部材と、平板部材に外嵌され、平面部材の長手方向に自在に摺動する摺動部材と、平板部材の中央部を挟む摺動部材を貫通した孔に嵌着され、摺動部材に垂直に固定された中空の第1筒状部材と、第1筒状部材を移動自在に嵌通し、巻回されたバネで上方に布勢された所定の長さの第1棒体と、平板部材の底面に設置され、高さの調整が自在な脚部と、平板部材が水平であるか否かを判別する気泡菅と、を備えた。【選択図】図2
Description
本発明は、トランシット等を設置した床面とレベル差がある位置、あるいは鉄筋などの障害物で見通すことが出来ない位置などに墨出しを行う際に使用する墨出補助具に関するものである。
鉄筋コンクリート等で建物を建築する場合には、隣地との境界線や道路との境界線を基に、建物位置を表示して基礎工事を行い、設計図に従って、柱、梁、床、壁等にコンクリートを打設する必要がある。その場合、基準となる平面に基準線をマークして地墨とし、その四隅を基準点にする。そして、上階の四隅に縦貫通孔を設けて下げ振りを降ろし、鉛直方向の計測を行って上階の床面に基準点を移す。その基準点を基に、設計図に従って床面に基準線が墨出しされる。しかしながら、この基準線は壁面にコンクリートが打設されると隠れてしまうので、XY方向それぞれ1メートルほど内側の四隅に基準点を位置出しし、トランシットで四点間の長さと角度、基準線との並行性を確認した後、親墨を描き、その位置を記録する。なお、鉛直方向は、下げ振りに代えて、レーザ発振器及び受光器を用いる方法もある。そして、基準線を基に、柱、壁、梁などの躯体のコンクリートが打設された後、親墨に基づいて各部屋の床、天井等の仕上げ工事、間仕切り作業、電気工事、階段工事等、内装工事を行う子墨の墨出しが行われる。
しかしながら、親墨や子墨の施工にあたり、その線上に鉄筋などの障害物がある場合や風呂場や階段等のレベル差がある場合には、トランシットから目標地点を見通せないので、逃げ墨を行うことがあり、多大の時間と労力を必要としている。
そこで、障害物が存在する場合であっても、墨出しを簡単、迅速、正確に行うため、基準点に固定する固定部から折り曲げ可能な複数の関節を介して延設され、先端部に測定点を設けたアーム部と、アーム部の関節にそれぞれ設けられ、関節の変位量を検出するセンサと、検出した変位量から基準点と測定点との相対的位置関係を演算して表示する測定座標表示部とを備えた墨出し装置が開示去れている(特許文献1)。
また、レーザ測量器2台を2つの定点に配置し、2つの鉛直レーザ面が交差する位置に鉛直レーザ光線を形成させ、レベル差のある床面上においても、床面に投影される鉛直レーザ光線の位置で基準点の位置決めをする方法や、レーザ光を検出可能なセンサパネルを使用してレーザ光の交点座標を求め、センサパネルの下側に配置した鉛直上下レーザ光発生器でパネルの交点を照射すると同時に床面をレーザスポットで位置決めする方法などが開示されている(特許文献2)
しかしながら、親墨や子墨の施工にあたり、その線上に鉄筋などの障害物がある場合や風呂場や階段等のレベル差がある場合には、トランシットから目標地点を見通せないので、逃げ墨を行うことがあり、多大の時間と労力を必要としている。
そこで、障害物が存在する場合であっても、墨出しを簡単、迅速、正確に行うため、基準点に固定する固定部から折り曲げ可能な複数の関節を介して延設され、先端部に測定点を設けたアーム部と、アーム部の関節にそれぞれ設けられ、関節の変位量を検出するセンサと、検出した変位量から基準点と測定点との相対的位置関係を演算して表示する測定座標表示部とを備えた墨出し装置が開示去れている(特許文献1)。
また、レーザ測量器2台を2つの定点に配置し、2つの鉛直レーザ面が交差する位置に鉛直レーザ光線を形成させ、レベル差のある床面上においても、床面に投影される鉛直レーザ光線の位置で基準点の位置決めをする方法や、レーザ光を検出可能なセンサパネルを使用してレーザ光の交点座標を求め、センサパネルの下側に配置した鉛直上下レーザ光発生器でパネルの交点を照射すると同時に床面をレーザスポットで位置決めする方法などが開示されている(特許文献2)
しかしながら、特許文献1記載の方法は、段差のある床面近傍の墨出しには効果的であっても構造が複雑で取り扱いに熟練を要する。また、特許文献2記載の方法は、レーザ測量器やセンサパネル、鉛直上下レーザ光発生器など、使用する光学機器が多く、その精度維持が面倒である。
本発明は、上記事情に鑑み、段差があって見通せない場合、あるいは鉄筋などの障害物があって見通しがきかない場合においても基準となり地点の位置決めが簡便に、精度よく行うことができるうえ、構造が簡単で精度調整等の手間を要しない墨出補助具を提供することを目的とする。
本発明は、上記事情に鑑み、段差があって見通せない場合、あるいは鉄筋などの障害物があって見通しがきかない場合においても基準となり地点の位置決めが簡便に、精度よく行うことができるうえ、構造が簡単で精度調整等の手間を要しない墨出補助具を提供することを目的とする。
本発明の墨出補助具は、中央部が長手方向に切欠された所定の長さの平板部材と、該平板部材に外嵌され、該平面部材の長手方向に自在に摺動する摺動部材と、上記平板部材の中央部を挟む上記摺動部材を貫通した孔に嵌着され、該摺動部材に垂直に固定された中空の第1筒状部材と、上記第1筒状部材を移動自在に嵌通し、巻回されたバネで上方に布勢された所定の長さの第1棒体と、上記平板部材の底面に設置され、高さの調整が自在な脚部と、上記平板部材が水平であるか否かを判別する気泡菅と、を備え、上記第1棒体を指で押下げることにより所定の位置に墨出しを行うことを特徴とする。
このように、所定の長さの第1棒体が垂直に設置され、水平方向に自在に移動することができるので、第1棒体をトランシットから見える目標方向に移動すれば、レベル差のある床面における目標位置の位置決めができる上、第1棒体がバネの布勢力で上下にも自在に移動するので、位置決めした地点に容易に墨出しすることができる。
その場合、上記第1棒体は、上部に発光部材を有し、下部に記録手段を有することが好ましく、また上記平板部材は、側面に目盛りが付されたものであって、
上記摺動部材は、側面に上記目盛りが視認可能な窓を有し、該窓に、上記第1棒体の嵌通する位置が記されたことが好ましい。
第1棒体の上部が発光すれば、暗闇でもトランシットから視認しやすく、また下部が筆記具で作られていれば、墨出しが容易である。さらに、摺動部材の側面に平板部材に付された目盛りが視認可能な窓を設け、第1棒体が嵌通する位置を記してあれば、第1棒体を移動させた距離がわかる。
また、上記第1筒状部材と平行に、上記平板部材の両端面それぞれに設置された第2筒状部材と、上記第2筒状部材を移動自在に嵌通し、巻回されたバネで上方に布勢された第2棒体と、を備え、上記第2棒体それぞれを押下げることにより上記第1棒体が所定の線上を移動するのを確認することにすれば、途中に障害物があって、トランシットから目標地点が見えない場合であっても、親墨の線上に墨出補助具を配置し、トランシットから見える位置に第1棒体を移動し、その地点までの角度のずれを計測すれば、トランシットから目標地点までの距離はわかっているので、目標地点まで第1棒体を移動させて、墨出しすることができる。
あるいは、上記摺動部材底面の前記第1筒状部材が固定された位置と横並びに、回動自在に軸支された直線状の第3棒体と、該第3棒体が回動する角度を制限する制限部材と、を備えれば、親墨が引かれていない場合でも、第1棒体と第3棒体とが縦一直線に見えるように墨出補助具の配置を調整することによって、正しい位置に配置できる。
従って、所定の位置に設置されたトランシットから目標地点の方向は視認不能であるが、目標地点近傍に位置する前記第1棒体は視認可能であるときは、該トランシットから該目標地点までの距離と、該目標地点方向から該第1棒体を視認可能な方向との角度とに基づいて該第1棒体を該目標地点に移動する距離を求め、移動した該第1棒体によって該目標地点の墨出しを行うことができる。
このように、所定の長さの第1棒体が垂直に設置され、水平方向に自在に移動することができるので、第1棒体をトランシットから見える目標方向に移動すれば、レベル差のある床面における目標位置の位置決めができる上、第1棒体がバネの布勢力で上下にも自在に移動するので、位置決めした地点に容易に墨出しすることができる。
その場合、上記第1棒体は、上部に発光部材を有し、下部に記録手段を有することが好ましく、また上記平板部材は、側面に目盛りが付されたものであって、
上記摺動部材は、側面に上記目盛りが視認可能な窓を有し、該窓に、上記第1棒体の嵌通する位置が記されたことが好ましい。
第1棒体の上部が発光すれば、暗闇でもトランシットから視認しやすく、また下部が筆記具で作られていれば、墨出しが容易である。さらに、摺動部材の側面に平板部材に付された目盛りが視認可能な窓を設け、第1棒体が嵌通する位置を記してあれば、第1棒体を移動させた距離がわかる。
また、上記第1筒状部材と平行に、上記平板部材の両端面それぞれに設置された第2筒状部材と、上記第2筒状部材を移動自在に嵌通し、巻回されたバネで上方に布勢された第2棒体と、を備え、上記第2棒体それぞれを押下げることにより上記第1棒体が所定の線上を移動するのを確認することにすれば、途中に障害物があって、トランシットから目標地点が見えない場合であっても、親墨の線上に墨出補助具を配置し、トランシットから見える位置に第1棒体を移動し、その地点までの角度のずれを計測すれば、トランシットから目標地点までの距離はわかっているので、目標地点まで第1棒体を移動させて、墨出しすることができる。
あるいは、上記摺動部材底面の前記第1筒状部材が固定された位置と横並びに、回動自在に軸支された直線状の第3棒体と、該第3棒体が回動する角度を制限する制限部材と、を備えれば、親墨が引かれていない場合でも、第1棒体と第3棒体とが縦一直線に見えるように墨出補助具の配置を調整することによって、正しい位置に配置できる。
従って、所定の位置に設置されたトランシットから目標地点の方向は視認不能であるが、目標地点近傍に位置する前記第1棒体は視認可能であるときは、該トランシットから該目標地点までの距離と、該目標地点方向から該第1棒体を視認可能な方向との角度とに基づいて該第1棒体を該目標地点に移動する距離を求め、移動した該第1棒体によって該目標地点の墨出しを行うことができる。
本発明の墨出補助具によれば、段差があってトランシットから見通せない位置、あるいは途中に障害物があってトランシットから見通せない位置であっても、逃げ墨を行わずに、正確な墨出しができる。また、レーザ等の光学機器を使用せず、簡単な構造であることから精度調整が不要である。
[第1実施形態]
図1〜図4は、第1実施形態の墨出補助具の一例を示す図であり、図1は平面図、図2は正面図、図3は背面図、図4は底面図である。
図1〜図4に示す墨出補助具1は、長手方向に中央部11を切り欠いた、30cm程度の長さの細長い平板部材10と、矩形の中空断面を有し、平板部材11に外嵌めされて長手方向に摺動する長さ5cm程度の摺動部材20と、平板部材底面12の2か所に設置され、自在に高さ調整ができる脚部30と、摺動部材20の摺動面が水平か否かを判別するため、摺動部材20に取り付けられた気泡菅35と、を備えている。そして、摺動部材20には、垂直に貫通した第1筒状部材21が設けられ、その第1筒状部材21には、弦巻バネ24が巻回された、長さが15cm乃至20cmの第1棒体15が嵌通している。
ここで、平板部材10や摺動部材20、脚部30、第1筒状部材21はステンレスなどの金属板を成形したものを用い、第1棒体15は硬質樹脂を成形したものを用いているが、必ずしもそれら限定する必要はない。またここで示した数値は、一例であって、必ずしもそれらの数値に限定する必要もない。
図1〜図4は、第1実施形態の墨出補助具の一例を示す図であり、図1は平面図、図2は正面図、図3は背面図、図4は底面図である。
図1〜図4に示す墨出補助具1は、長手方向に中央部11を切り欠いた、30cm程度の長さの細長い平板部材10と、矩形の中空断面を有し、平板部材11に外嵌めされて長手方向に摺動する長さ5cm程度の摺動部材20と、平板部材底面12の2か所に設置され、自在に高さ調整ができる脚部30と、摺動部材20の摺動面が水平か否かを判別するため、摺動部材20に取り付けられた気泡菅35と、を備えている。そして、摺動部材20には、垂直に貫通した第1筒状部材21が設けられ、その第1筒状部材21には、弦巻バネ24が巻回された、長さが15cm乃至20cmの第1棒体15が嵌通している。
ここで、平板部材10や摺動部材20、脚部30、第1筒状部材21はステンレスなどの金属板を成形したものを用い、第1棒体15は硬質樹脂を成形したものを用いているが、必ずしもそれら限定する必要はない。またここで示した数値は、一例であって、必ずしもそれらの数値に限定する必要もない。
平板部材10は、図2に示すように、側面に目盛り13が付されており、両端には、脚部30を固定する嵌合部材31が嵌め込まれている。
嵌合部材31は、断面が矩形の中空部材で、一端側は開口しているが、他端側は塞がれている。そして、平板部材10を挟んだ天面側から底面側にかけて嵌合部材31及び平板部材10双方を貫通する貫通孔(図に現われていない)25を設け、その貫通孔25に雌ねじ(図に現われていない)25aが刻まれている。
なお、目盛り13は、滑らかな金属表面に細い線を彫り込むことにより付されているので、掘りこまれた細い線に塗料などを刷り込んで着色し、見やすくしてもよい。
脚部30は、図2又は図3に示すように、円盤状部材33と、その円盤状部材33に固定され、嵌合部材31の貫通孔に螺合するつまみ付雄ねじ36とにより構成されている。そして、つまみ付雄ねじ36を左右に回すことにより高さを自在に調整することができる。従って、摺動部材20に取り付けられた気泡菅35により、摺動部材20の摺動面が水平になっているかどうか確認し、水平が保持され、かつトランシットから第1棒体15の上部15aが視認できるように脚部30の高さを調整する。
また、図4に示すように、円盤状部材33は、座りがよいように、直径は平板部材10の幅とほぼ同程度の大きさを有し、底面には、マグネット板などが嵌め込まれている。脚部30の底面に磁石が嵌め込まれていると、鉄筋コンクリート床の型枠としてフラットデッキなどの金属部材が使用されている場合は、その型枠に脚部30がしっかりと吸着するので安定感がよくなる。ただし、脚部30には、必ずしもマグネット板などの磁石を嵌め込む必要はない。
ここで、円盤状部材33は、つまみ付雄ねじ36にしっかりと固定され、つまみ付雄ねじ36となす角度が変わらないようにしているが、必ずしもその必要はなく、例えばねじの先端を球状にして円盤状部材33となす角度が可変になるようにすることもできる。それにより、床面が湾曲していても、脚部30で床面をしっかりととらえることができる。
嵌合部材31は、断面が矩形の中空部材で、一端側は開口しているが、他端側は塞がれている。そして、平板部材10を挟んだ天面側から底面側にかけて嵌合部材31及び平板部材10双方を貫通する貫通孔(図に現われていない)25を設け、その貫通孔25に雌ねじ(図に現われていない)25aが刻まれている。
なお、目盛り13は、滑らかな金属表面に細い線を彫り込むことにより付されているので、掘りこまれた細い線に塗料などを刷り込んで着色し、見やすくしてもよい。
脚部30は、図2又は図3に示すように、円盤状部材33と、その円盤状部材33に固定され、嵌合部材31の貫通孔に螺合するつまみ付雄ねじ36とにより構成されている。そして、つまみ付雄ねじ36を左右に回すことにより高さを自在に調整することができる。従って、摺動部材20に取り付けられた気泡菅35により、摺動部材20の摺動面が水平になっているかどうか確認し、水平が保持され、かつトランシットから第1棒体15の上部15aが視認できるように脚部30の高さを調整する。
また、図4に示すように、円盤状部材33は、座りがよいように、直径は平板部材10の幅とほぼ同程度の大きさを有し、底面には、マグネット板などが嵌め込まれている。脚部30の底面に磁石が嵌め込まれていると、鉄筋コンクリート床の型枠としてフラットデッキなどの金属部材が使用されている場合は、その型枠に脚部30がしっかりと吸着するので安定感がよくなる。ただし、脚部30には、必ずしもマグネット板などの磁石を嵌め込む必要はない。
ここで、円盤状部材33は、つまみ付雄ねじ36にしっかりと固定され、つまみ付雄ねじ36となす角度が変わらないようにしているが、必ずしもその必要はなく、例えばねじの先端を球状にして円盤状部材33となす角度が可変になるようにすることもできる。それにより、床面が湾曲していても、脚部30で床面をしっかりととらえることができる。
摺動部材20は、切り欠かれた平板部材10の中央部11を通過する、垂直な貫通孔25が設けてあり、その貫通孔25には、外面にネジ山21aが刻まれた中空の第1筒状部材21を嵌通させてある。そして、図2に示すように、平板部材10の目盛り13が付された側面と対応する側面に、その目盛り13が読みとれる窓27が設けてある。そして、窓27が形成された側面には、第1棒体15が上下動する位置を示す目印が付されてある。
従って、トランシットが設置された床面と異なるレベルの床面に基準点を墨出しする場合であっても、トランシットから本来の方向に第1棒体15を視認することができる場合には、その位置で、第1棒体15を押下げて、基準位置の墨出しができる。
ここで、嵌合部材31、及び摺動部材20の側面には、つまみ付の雄ねじ36が螺合している。そしてそのつまみを回すと、嵌合部材31、及び摺動部材20は、平面部材10の側面に固定されるようになっている。
それにより、脚部30は、しっかりと固定され、第1棒体15は、動かなくなるので、正確な墨出しができる。
従って、トランシットが設置された床面と異なるレベルの床面に基準点を墨出しする場合であっても、トランシットから本来の方向に第1棒体15を視認することができる場合には、その位置で、第1棒体15を押下げて、基準位置の墨出しができる。
ここで、嵌合部材31、及び摺動部材20の側面には、つまみ付の雄ねじ36が螺合している。そしてそのつまみを回すと、嵌合部材31、及び摺動部材20は、平面部材10の側面に固定されるようになっている。
それにより、脚部30は、しっかりと固定され、第1棒体15は、動かなくなるので、正確な墨出しができる。
図5は、第1棒体が第1筒状部材に嵌通している状態を示す断面図である。
図5に示すように、第1筒状部材21は、中空の円筒で、摺動部材20及び平板部材10を垂直に貫通する貫通孔25に嵌通され、外面に刻まれた雄ねじ25aに螺合するナット28で、摺動部材20の天面20a及び底面20bそれぞれにしっかりと固定され、垂直性が保持されている。
そして、第1筒状部材21には、長さが15cm乃至20cmの細長い円柱状の第1棒体15が嵌通されている。
第1棒体15は、上部15aには夜光塗料、蛍光塗料、畜光塗料などの発光剤が塗布又は含有された発光部材(本発明の「発光手段」に相当する。以下、同じ。)が接合され、下部15bには、ボールペン又はフェルトペンなどの筆記具(本発明の「記録手段」に相当する。)が接合されている。
ここで、第1棒体の長さは、15cm乃至20cmに限定する必要はないが、あまり長くすると墨出補助具1が転倒する恐れがあり、弦巻バネ24との釣り合いが保てなくなるので、加減が必要である。
そして、第1棒体15の上方には、弦巻バネ24が巻回され、弦巻バネ24の一端は第1棒体15の上方に固定され、他端は第1筒状部材21の上部側開口端に当接している。
弦巻バネ24には、第1棒体15の重力が加わるが、弦巻バネ24の布勢力により、床面から離間した位置で静止している。従って、第1棒体15の上部15aを指で押し下げると第1棒体15は下方に移動し、下部15bの筆記具で墨出しを行うことができる。そして、指を離せば、弦巻バネ24の布勢力で上方の元位置に戻るようになっている。
また、第1筒状部材21の上部には第1棒体15の移動を阻止する螺子21cが螺合している。
このように、第1棒体15が所定の長さを有するので、トランシットが設置された床面よりも低い、水場等の床面や、階段の踊り場など段差が大きい床面など、目標とする位置を見通すことができない場合でも、第1棒体15の上部15aが視認できれば、その位置で第1棒体15を押し下げることで墨出しができる。
図5に示すように、第1筒状部材21は、中空の円筒で、摺動部材20及び平板部材10を垂直に貫通する貫通孔25に嵌通され、外面に刻まれた雄ねじ25aに螺合するナット28で、摺動部材20の天面20a及び底面20bそれぞれにしっかりと固定され、垂直性が保持されている。
そして、第1筒状部材21には、長さが15cm乃至20cmの細長い円柱状の第1棒体15が嵌通されている。
第1棒体15は、上部15aには夜光塗料、蛍光塗料、畜光塗料などの発光剤が塗布又は含有された発光部材(本発明の「発光手段」に相当する。以下、同じ。)が接合され、下部15bには、ボールペン又はフェルトペンなどの筆記具(本発明の「記録手段」に相当する。)が接合されている。
ここで、第1棒体の長さは、15cm乃至20cmに限定する必要はないが、あまり長くすると墨出補助具1が転倒する恐れがあり、弦巻バネ24との釣り合いが保てなくなるので、加減が必要である。
そして、第1棒体15の上方には、弦巻バネ24が巻回され、弦巻バネ24の一端は第1棒体15の上方に固定され、他端は第1筒状部材21の上部側開口端に当接している。
弦巻バネ24には、第1棒体15の重力が加わるが、弦巻バネ24の布勢力により、床面から離間した位置で静止している。従って、第1棒体15の上部15aを指で押し下げると第1棒体15は下方に移動し、下部15bの筆記具で墨出しを行うことができる。そして、指を離せば、弦巻バネ24の布勢力で上方の元位置に戻るようになっている。
また、第1筒状部材21の上部には第1棒体15の移動を阻止する螺子21cが螺合している。
このように、第1棒体15が所定の長さを有するので、トランシットが設置された床面よりも低い、水場等の床面や、階段の踊り場など段差が大きい床面など、目標とする位置を見通すことができない場合でも、第1棒体15の上部15aが視認できれば、その位置で第1棒体15を押し下げることで墨出しができる。
図6は、第1筒状部材に第1棒体の上端を照らす照明具を取り付けた状態を一例として示す図である。
図6示す照明具38は、クリップ39で挟むことにより第1筒状部材21に取り付けることができるもので、ランプ38aを上方に向けることで、第1棒体15の上部15aを照らし、屋内が暗い場合であっても、トランシットから容易に視認できるようにした例である。
ただし、第1棒体15の上部15aが夜光塗料、蛍光塗料、畜光塗料などの発光剤を塗布した部材又はそれらを含有する部材で構成されていれば、照明具38は必ずしも必要とはしない。
なお、照明具38は、LEDを電池で発光させるタイプのものが小型で好ましい。
図6示す照明具38は、クリップ39で挟むことにより第1筒状部材21に取り付けることができるもので、ランプ38aを上方に向けることで、第1棒体15の上部15aを照らし、屋内が暗い場合であっても、トランシットから容易に視認できるようにした例である。
ただし、第1棒体15の上部15aが夜光塗料、蛍光塗料、畜光塗料などの発光剤を塗布した部材又はそれらを含有する部材で構成されていれば、照明具38は必ずしも必要とはしない。
なお、照明具38は、LEDを電池で発光させるタイプのものが小型で好ましい。
次に、本実施形態の墨出補助具の使用例について説明する。
図7は、床面のレベルが低くなった浴室などを含むフロアに子墨を施工する場合を示す図であり、図7(a)はフロアの平面図、図7(b)はフロアの断面図である。
図7に示すように、フロア内にトランシットTが配置された床面よりも低い浴室床面Bがあり、そこに返り子墨Xを施工する場合には、トランシットTから浴室床面Bの奥は見通せるので、墨出しすることができるが、手前は見ることが出来ない。従って、浴室床面Bの一番手前に墨出補助具1を配置し、第1棒状体15の上部15aがライン上にあるように摺動部材20を動かして調整する。そして位置合わせが終わったら、第1棒体15の上部15aを指で押し、浴室床面Bに第1棒体15の下部15bで墨出しする。
図8は、階段の踊り場に返り墨を施工する場合を示す図である。
図8に示すように、階下にトランシットTが設置されている場合には、踊り場Sの手前は見えても、踊り場Sの奥は見ることが出来ない。そこで、踊り場Sの奥に墨出補助具1を配置し、第1棒体15の上部15aを視認することにより、墨出しすることができる。
図7は、床面のレベルが低くなった浴室などを含むフロアに子墨を施工する場合を示す図であり、図7(a)はフロアの平面図、図7(b)はフロアの断面図である。
図7に示すように、フロア内にトランシットTが配置された床面よりも低い浴室床面Bがあり、そこに返り子墨Xを施工する場合には、トランシットTから浴室床面Bの奥は見通せるので、墨出しすることができるが、手前は見ることが出来ない。従って、浴室床面Bの一番手前に墨出補助具1を配置し、第1棒状体15の上部15aがライン上にあるように摺動部材20を動かして調整する。そして位置合わせが終わったら、第1棒体15の上部15aを指で押し、浴室床面Bに第1棒体15の下部15bで墨出しする。
図8は、階段の踊り場に返り墨を施工する場合を示す図である。
図8に示すように、階下にトランシットTが設置されている場合には、踊り場Sの手前は見えても、踊り場Sの奥は見ることが出来ない。そこで、踊り場Sの奥に墨出補助具1を配置し、第1棒体15の上部15aを視認することにより、墨出しすることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、第1実施形態に比べて、平板部材の両側それぞれに第2筒状部材を備え、あらかじめ決められた線上を第1棒体が移動することを確認することができる点、トランシットから視認できる位置に配置された第1棒体を墨出しすべき位置まで移動させる距離を算出し、その位置に墨出しすることができる点は相違する。しかしながら、それ以外の点は共通するので、重複説明を回避して、相違点を中心に説明する。
第2実施形態は、第1実施形態に比べて、平板部材の両側それぞれに第2筒状部材を備え、あらかじめ決められた線上を第1棒体が移動することを確認することができる点、トランシットから視認できる位置に配置された第1棒体を墨出しすべき位置まで移動させる距離を算出し、その位置に墨出しすることができる点は相違する。しかしながら、それ以外の点は共通するので、重複説明を回避して、相違点を中心に説明する。
図9〜図12は、第2実施形態の墨出補助具を示す図であり、図9は平面図、図10は正面図、図11は背面図、図12は底面図である。
図9〜図12に示す墨出補助具2は、第1実施形態の墨出補助具1と同様に、長手方向に中央部11が切り欠かれた、50cm程度の長さの細長い平板部材10と、矩形の中空断面を有し、平板部材10に外嵌めされて長手方向に摺動する長さ5cm程度の摺動部材20と、平板部材10の底面2か所に設置され、自在に高さ調整ができる脚部30と、摺動部材20の摺動面が水平か否かを判別するため、摺動部材20に取り付けられた気泡菅35と、を備えている。そして、摺動部材20には、垂直に貫通した第1筒状部材21が設けられ、その第1筒状部材21には、弦巻バネ24が巻回された、長さが15cm乃至20cmの第1棒体15が嵌通している。なお、第1棒体15の上部15aは発光剤を含有した部材で構成され、下部15bには筆記具が取り付けられている。また、第1筒状部材21には、LEDを電池で発光させる照明具38が着脱自在に取り付けてあり、屋内が薄暗くても、トランシットから視認できるようになっている。
図9〜図12に示す墨出補助具2は、第1実施形態の墨出補助具1と同様に、長手方向に中央部11が切り欠かれた、50cm程度の長さの細長い平板部材10と、矩形の中空断面を有し、平板部材10に外嵌めされて長手方向に摺動する長さ5cm程度の摺動部材20と、平板部材10の底面2か所に設置され、自在に高さ調整ができる脚部30と、摺動部材20の摺動面が水平か否かを判別するため、摺動部材20に取り付けられた気泡菅35と、を備えている。そして、摺動部材20には、垂直に貫通した第1筒状部材21が設けられ、その第1筒状部材21には、弦巻バネ24が巻回された、長さが15cm乃至20cmの第1棒体15が嵌通している。なお、第1棒体15の上部15aは発光剤を含有した部材で構成され、下部15bには筆記具が取り付けられている。また、第1筒状部材21には、LEDを電池で発光させる照明具38が着脱自在に取り付けてあり、屋内が薄暗くても、トランシットから視認できるようになっている。
本実施形態の墨出補助具2は、それらに加えて、平板部材10の両側の嵌合部材31の端面それぞれに第1筒状部材21と平行に第2筒状部材22が固定されている。そして、第2筒状部材22には、長さが10cm乃至15cmの細長い円柱からなる第2棒体16が嵌通している。第2棒体16の上方には、弦巻バネ24が巻回され、弦巻バネ24の一端は第2棒体16の上部に固定され、他端は第2筒状部材16の上部側開口端に当接している。
弦巻バネ24は、上方に布勢されているが第2棒体16の重力と釣り合って、先端が床面から離間した位置で静止している。
第2棒体16は、第1棒体15が移動する、平板部材10の中央部11の線上に固定されているので、第2棒体16の上部を指で押し下げると第2棒体16は下方に移動し、先端がタッチした位置が親墨の線上であることを確認できる。従って、両側の第2棒体16が何れも親墨の線上にあるように墨出補助具2を設置することが容易である。墨出補助具2をこのように、親墨線上に配置すれば、トランシットから第1棒体15を見たときに、本来の基準位置を見通すラインと第1棒体15を視認できる仮の基準位置を見通すラインとがなす角度から、仮の基準位置から本来の基準位置までの距離を求めることができる。
弦巻バネ24は、上方に布勢されているが第2棒体16の重力と釣り合って、先端が床面から離間した位置で静止している。
第2棒体16は、第1棒体15が移動する、平板部材10の中央部11の線上に固定されているので、第2棒体16の上部を指で押し下げると第2棒体16は下方に移動し、先端がタッチした位置が親墨の線上であることを確認できる。従って、両側の第2棒体16が何れも親墨の線上にあるように墨出補助具2を設置することが容易である。墨出補助具2をこのように、親墨線上に配置すれば、トランシットから第1棒体15を見たときに、本来の基準位置を見通すラインと第1棒体15を視認できる仮の基準位置を見通すラインとがなす角度から、仮の基準位置から本来の基準位置までの距離を求めることができる。
図10に示すように、摺動部材20は、平板部材10の目盛り13が付された側面と対応する側面に、その目盛り13が読みとれる窓27が設けてある。そして、窓27が形成された側面には、第1棒体15が上下動する位置を示す目印が付されてある。
従って、鉄筋などが障害となり、トランシットから基準位置を見通すことができない場合には、墨出補助具2をずらして第1棒体15が見通せる位置を仮の基準位置とする。そして、摺動部材20に設けた窓27から仮の基準位置における目盛り13を読み取る。
そして、本来の基準位置を見通すラインと仮の基準位置を見通すラインとのなす角度Θをトランシットで計測する一方、本来の基準位置からトランシットの設置位置までの距離Lを図面等から得て、LtanΘを計算することにより、仮の基準位置から本来の基準位置までの距離Xを求める。
そして、摺動部材20側面の窓27から読み取っておいた数値からXだけ右又は左に第1棒体15を移動させ、第1棒体15を押し下げて床面に本来の基準位置を墨出しする。
ここで、LtanΘの計算は、例えば、距離Lは10メートルから50メートル程度まで、1メートル毎に、角度Θを0度から1度乃至3度程度まで1分(約0.0167度)ずつ変化させたときのLtanΘの対応表を作成しておけば、角度Θと距離Lとを求めることによって直ちに距離Xを求めることができる。
従って、鉄筋などが障害となり、トランシットから基準位置を見通すことができない場合には、墨出補助具2をずらして第1棒体15が見通せる位置を仮の基準位置とする。そして、摺動部材20に設けた窓27から仮の基準位置における目盛り13を読み取る。
そして、本来の基準位置を見通すラインと仮の基準位置を見通すラインとのなす角度Θをトランシットで計測する一方、本来の基準位置からトランシットの設置位置までの距離Lを図面等から得て、LtanΘを計算することにより、仮の基準位置から本来の基準位置までの距離Xを求める。
そして、摺動部材20側面の窓27から読み取っておいた数値からXだけ右又は左に第1棒体15を移動させ、第1棒体15を押し下げて床面に本来の基準位置を墨出しする。
ここで、LtanΘの計算は、例えば、距離Lは10メートルから50メートル程度まで、1メートル毎に、角度Θを0度から1度乃至3度程度まで1分(約0.0167度)ずつ変化させたときのLtanΘの対応表を作成しておけば、角度Θと距離Lとを求めることによって直ちに距離Xを求めることができる。
次に、本実施形態の墨出補助具の使用例について説明する。
図13は、トランシットから見通したとき、途中に障害物がある場合に親墨を施工する例を示す図である。
図13に示すように、トランシットTから見通したとき、途中に壁面あるいは柱の配筋があり本来の水準点が見通せない場合には、墨出補助具2の第2棒体16を押し下げて、親墨X,Yの線上になるように配置する。そして、トランシットTから見通せる位置(仮の基準位置)に第1棒体15を移動する。そのとき、窓27から目盛りを読みとる。次に、トランシットTから、第1棒体15を見たときの角度のずれΘを計測し、図面からトランシットTから基準位置までの距離Lを得る。そして、LとΘとから対応表によって本来の基準位置からのずれを求め、そのずれの分だけ第1棒体15を移動し、その位置で第1棒体15を押し下げ、本来の基準位置の墨出しを行う。
図13において、例えばLが30mでΘ1が10分のときは、第1棒体15を29.1mm左方にずらし、Θ2が1度15分のときは、第1棒体15を56.7mm右方にずらして本来の基準位置の墨出しを行う。
図13は、トランシットから見通したとき、途中に障害物がある場合に親墨を施工する例を示す図である。
図13に示すように、トランシットTから見通したとき、途中に壁面あるいは柱の配筋があり本来の水準点が見通せない場合には、墨出補助具2の第2棒体16を押し下げて、親墨X,Yの線上になるように配置する。そして、トランシットTから見通せる位置(仮の基準位置)に第1棒体15を移動する。そのとき、窓27から目盛りを読みとる。次に、トランシットTから、第1棒体15を見たときの角度のずれΘを計測し、図面からトランシットTから基準位置までの距離Lを得る。そして、LとΘとから対応表によって本来の基準位置からのずれを求め、そのずれの分だけ第1棒体15を移動し、その位置で第1棒体15を押し下げ、本来の基準位置の墨出しを行う。
図13において、例えばLが30mでΘ1が10分のときは、第1棒体15を29.1mm左方にずらし、Θ2が1度15分のときは、第1棒体15を56.7mm右方にずらして本来の基準位置の墨出しを行う。
[第3実施形態]
第3実施形態は、墨出補助具を設置する位置に、あらかじめ決められた親墨又は子墨が引かれていない場合でも、第1棒体を移動させることにより正しい位置に墨出しができるように、摺動部材の底面に位置合わせ用の第3棒体を備える点が第1実施形態及び第2実施形態と相違する。しかしながら、それ以外の点は共通するので、重複説明を回避するため、第1実施形態で説明した墨出補助具に基づいて、相違点を説明する。
図14〜図17は第3実施形態の墨出補助具を示す図であり、図14は底面図、図15は、第3棒体を展開した底面図、図16は、第3棒体を展開した平面図、
図17は第3棒体を展開した側面図である。
図14〜図17に示すように、第3実施形態の墨出補助具3は、摺動部材20底面の第1筒状部材21の固定位置から嵌合部材31の端までの長さを有する直線状の第3棒体17が回動自在に摺動部材20に軸支されている。回動軸18は、第1筒状部材21と横並びの位置にあり、その近傍には、第3棒体17が回動する角度を90度に制限する制限部材19が設けてある。そこで、第3棒体17を回動させると、第1棒体15が移動する方向と直交する位置で停止する。その場合、トランシットから第1棒体15を見通したとき、図14に示すように、第3棒体17が第1棒体15と同じ垂直線上に見えれば、墨出補助具3が正しい位置に配置されていることが確認できる。
ここで、本実施形態の墨出補助具3は、第1実施形態の墨出補助具1に第3棒体17を設置したものについて示したが、第2実施形態の墨出補助具2に第3棒体17を設置してもよい。
第3実施形態は、墨出補助具を設置する位置に、あらかじめ決められた親墨又は子墨が引かれていない場合でも、第1棒体を移動させることにより正しい位置に墨出しができるように、摺動部材の底面に位置合わせ用の第3棒体を備える点が第1実施形態及び第2実施形態と相違する。しかしながら、それ以外の点は共通するので、重複説明を回避するため、第1実施形態で説明した墨出補助具に基づいて、相違点を説明する。
図14〜図17は第3実施形態の墨出補助具を示す図であり、図14は底面図、図15は、第3棒体を展開した底面図、図16は、第3棒体を展開した平面図、
図17は第3棒体を展開した側面図である。
図14〜図17に示すように、第3実施形態の墨出補助具3は、摺動部材20底面の第1筒状部材21の固定位置から嵌合部材31の端までの長さを有する直線状の第3棒体17が回動自在に摺動部材20に軸支されている。回動軸18は、第1筒状部材21と横並びの位置にあり、その近傍には、第3棒体17が回動する角度を90度に制限する制限部材19が設けてある。そこで、第3棒体17を回動させると、第1棒体15が移動する方向と直交する位置で停止する。その場合、トランシットから第1棒体15を見通したとき、図14に示すように、第3棒体17が第1棒体15と同じ垂直線上に見えれば、墨出補助具3が正しい位置に配置されていることが確認できる。
ここで、本実施形態の墨出補助具3は、第1実施形態の墨出補助具1に第3棒体17を設置したものについて示したが、第2実施形態の墨出補助具2に第3棒体17を設置してもよい。
図18及び図19は、第3実施形態の墨出補助具の配置位置の確認方法を示す図であり、図18は、墨出補助具の配置位置と第3棒体との関係を示す図、図19は、トランシットから第3棒体を視認した図である。
図18に示すように、第1棒体15がトランシットから見通せる位置に配置されていても、墨出補助具3が正しい位置に配置された場合と、少し曲がった位置に配置された場合とでは第3棒体17の先端位置が異なってくる。
図19に示すように、トランシットの望遠レンズRから第1棒体15及び第3棒体17を視認したとき、第1棒体15を望遠レンズRの中央の縦線Vに重なる位置に配置されているが、第3棒体17が縦線Vよりも右側にあるときは墨出補助具3をトランシットに向って少し左回転させ、第3棒体17が縦線Vよりも左側にあるときは墨出補助具3をトランシットに向って少し右回転させ、縦線Vと重なるようにすれば、親墨又は子墨が引かれていない場合であっても、墨出補助具3を正しい位置に配置することができる。
図18に示すように、第1棒体15がトランシットから見通せる位置に配置されていても、墨出補助具3が正しい位置に配置された場合と、少し曲がった位置に配置された場合とでは第3棒体17の先端位置が異なってくる。
図19に示すように、トランシットの望遠レンズRから第1棒体15及び第3棒体17を視認したとき、第1棒体15を望遠レンズRの中央の縦線Vに重なる位置に配置されているが、第3棒体17が縦線Vよりも右側にあるときは墨出補助具3をトランシットに向って少し左回転させ、第3棒体17が縦線Vよりも左側にあるときは墨出補助具3をトランシットに向って少し右回転させ、縦線Vと重なるようにすれば、親墨又は子墨が引かれていない場合であっても、墨出補助具3を正しい位置に配置することができる。
建築工事における躯体工事の墨出しや内装工事の墨出しのみならず、道路工事や土木工事等の測量用としても使用することができる。
1,2,3 墨出補助具
10 平板部材
11 中央部
12 平板部材底面
13 目盛り
15 第1棒体
15a 上部
15b 下部
16 第2棒体
17 第3棒体
18 回動軸
19 制限部材
20 摺動部材
20a 天面
20b 底面
21 第1筒状部材
21a ねじ山
21c 螺子
22 第2筒状部材
22a ねじ山
24 弦巻バネ
25 貫通孔
25a 雄ねじ
28 ナット
30 脚部
31 嵌合部材
33 円盤状部材
35 気泡菅
36 つまみ付雄ねじ
38 照明具
38a ランプ
39 グリップ
10 平板部材
11 中央部
12 平板部材底面
13 目盛り
15 第1棒体
15a 上部
15b 下部
16 第2棒体
17 第3棒体
18 回動軸
19 制限部材
20 摺動部材
20a 天面
20b 底面
21 第1筒状部材
21a ねじ山
21c 螺子
22 第2筒状部材
22a ねじ山
24 弦巻バネ
25 貫通孔
25a 雄ねじ
28 ナット
30 脚部
31 嵌合部材
33 円盤状部材
35 気泡菅
36 つまみ付雄ねじ
38 照明具
38a ランプ
39 グリップ
本実施形態の墨出補助具2は、それらに加えて、平板部材10の両側の嵌合部材31の端面それぞれに第1筒状部材21と平行に第2筒状部材22が固定されている。そして、第2筒状部材22には、長さが10cm乃至15cmの細長い円柱からなる第2棒体16が嵌通している。第2棒体16の上方には、弦巻バネ24が巻回され、弦巻バネ24の一端は第2棒体16の上部に固定され、他端は第2筒状部材22の上部側開口端に当接している。
弦巻バネ24は、上方に布勢されているが第2棒体16の重力と釣り合って、先端が床面から離間した位置で静止している。
第2棒体16は、第1棒体15が移動する、平板部材10の中央部11の線上に固定されているので、第2棒体16の上部を指で押し下げると第2棒体16は下方に移動し、先端がタッチした位置が親墨の線上であることを確認できる。従って、両側の第2棒体16が何れも親墨の線上にあるように墨出補助具2を設置することが容易である。墨出補助具2をこのように、親墨線上に配置すれば、トランシットから第1棒体15を見たときに、本来の基準位置を見通すラインと第1棒体15を視認できる仮の基準位置を見通すラインとがなす角度から、仮の基準位置から本来の基準位置までの距離を求めることができる。
弦巻バネ24は、上方に布勢されているが第2棒体16の重力と釣り合って、先端が床面から離間した位置で静止している。
第2棒体16は、第1棒体15が移動する、平板部材10の中央部11の線上に固定されているので、第2棒体16の上部を指で押し下げると第2棒体16は下方に移動し、先端がタッチした位置が親墨の線上であることを確認できる。従って、両側の第2棒体16が何れも親墨の線上にあるように墨出補助具2を設置することが容易である。墨出補助具2をこのように、親墨線上に配置すれば、トランシットから第1棒体15を見たときに、本来の基準位置を見通すラインと第1棒体15を視認できる仮の基準位置を見通すラインとがなす角度から、仮の基準位置から本来の基準位置までの距離を求めることができる。
Claims (6)
- 中央部が長手方向に切欠された所定の長さの平板部材と、
前記平板部材に外嵌され、該平面部材の長手方向に自在に摺動する摺動部材と、
前記平板部材の中央部を挟む前記摺動部材を貫通した孔に嵌着され、該摺動部材に垂直に固定された中空の第1筒状部材と、
前記第1筒状部材を移動自在に嵌通し、巻回されたバネで上方に布勢された所定の長さの第1棒体と、
前記平板部材の底面に設置され、高さの調整が自在な脚部と、
前記平板部材が水平であるか否かを判別する気泡菅と、を備え、
前記第1棒体を指で押下げることにより所定の位置に墨出しを行うことを特徴とする墨出補助具。 - 前記第1筒状部材と平行に、前記平板部材の両端面それぞれに設置された第2筒状部材と、
前記第2筒状部材を移動自在に嵌通し、巻回されたバネで上方に布勢された第2棒体と、を備え、
前記第2棒体それぞれを押下げることにより前記第1棒体が所定の線上を移動するのを確認することを特徴とする請求項1記載の墨出補助具。 - 前記第1棒体は、上部に発光部材を有し、下部に記録手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の墨出補助具。
- 前記平板部材は、側面に目盛りが付されたものであって、
前記摺動部材は、側面に前記目盛りが視認可能な窓を有し、該窓に、前記第1棒体の嵌通する位置が記されたことを特徴とする請求項3記載の墨出補助具。 - 前記摺動部材底面の前記第1筒状部材が固定された位置の横並びに、回動自在に軸支された直線状の第3棒体と、該第3棒体が回動する角度を制限する制限部材と、を備えたことを特徴とする請求項4記載の墨出補助具。
- 所定の位置に設置されたトランシットから目標地点の方向は視認不能であるが、目標地点近傍に位置する前記第1棒体は視認可能であるときは、
該トランシットから該目標地点までの距離と、該目標地点方向から該第1棒体を視認可能な方向との角度とに基づいて該第1棒体を該目標地点に移動する距離を求め、移動した該第1棒体によって該目標地点の墨出しを行うことを特徴とする請求項4記載の墨出補助具。
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