JP2019010939A - 三輪車両 - Google Patents
三輪車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019010939A JP2019010939A JP2017128327A JP2017128327A JP2019010939A JP 2019010939 A JP2019010939 A JP 2019010939A JP 2017128327 A JP2017128327 A JP 2017128327A JP 2017128327 A JP2017128327 A JP 2017128327A JP 2019010939 A JP2019010939 A JP 2019010939A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- vehicle body
- wheeled vehicle
- frame
- vehicle
- connecting portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)
Abstract
Description
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、三輪車両において、旋回時に連結部を中心として発生する偶力を小さくできるようにすることを目的とする。
また、上記発明において、前記前車体(10,210)は、前記前輪(2)を操舵可能に支持するヘッドパイプ(5a,205a)から下方に延びる前部フレーム(5b,205b)と、前記前部フレーム(5b,205b)から乗員用のフットレスト(15,215)の下方を通って後方に延びる下部フレーム(5c,205c)と、前記下部フレーム(5c,205c)から少なくとも前記シート(3,213)の近傍まで上方に延びる後部フレーム(5d,205d,405d)とを備える車体フレーム(5,205,405)を備え、前記連結部(12,212,312,412)は、前記後部フレーム(5d,205d,405d)に接続されていても良い。
また、上記発明において、前記連結部(12,212,312,412)は、前記後部フレーム(5d,205d)の後端部に接続されていても良い。
さらに、上記発明において、前記連結部(12,212,312)は、上下方向において、前記シート(3,213)と前記床面(35)との間に配置される構成であっても良い。
また、上記発明において、前記後車体(11,211)は、ピボット部(32)を介して前記後輪(3L,3R)を上下に揺動自在に支持するスイングユニット(31)を備え、前記ピボット部(32)は、前記荷台(30,230)の前記床面(35)の下面に支持されていても良い。
また、上記発明において、前記連結部(312)は、前記前輪(2)用の操向ハンドル(214)よりも上方に配置される構成であっても良い。
さらに、上記発明において、前記連結部(12,212,312,412)は、前記前車体(10,210)の揺動に抗するナイトハルト式のダンパー機構であっても良い。
また、上記発明において、前記前車体(210)は、前記シート(213)の前下方に、乗員の膝部を受けるクッション部材(222)を備えても良い。
また、上記発明において、前車体には乗員用のシートが設けられ、後車体には荷台が設けられ、連結部は、荷台の床面よりも上方に配置されても良い。この構成によれば、連結部が上下方向において三輪車両の重心位置に近くなるため、旋回時に連結部を中心として発生する偶力を小さくできる。また、連結部を、荷台に荷物を積載した状態の三輪車両の重心位置に近くできるため、荷物を積載した状態で旋回する際の三輪車両に発生する偶力を小さくできる。
また、上記発明において、連結部は、後部フレームの後端部に接続されていても良い。この構成によれば、後部フレームの後端部は後車体に近い位置にあるため、後車体から延びる連結部を後部フレームに接続し易い。
また、上記発明において、荷台は、床面と、床面の前端部から上方に延びる前壁部とを備え、連結部は、前壁部に接続されても良い。この構成によれば、荷台の前壁部を利用して、剛性が高く且つ上下に高い部分に連結部を配置できる。
また、上記発明において、後車体は、ピボット部を介して後輪を上下に揺動自在に支持するスイングユニットを備え、ピボット部は、荷台の床面の下面に支持されていても良い。この構成によれば、荷台を利用して、ピボット部を、剛性が高く且つ連結部に近い位置に配置できる。
また、上記発明において、連結部は、車両正面視において、左右の後輪の接地点を繋ぐ線分を底辺とする正三角形の上端よりも上方に配置されても良い。この構成によれば、連結部が上下方向において三輪車両の重心位置に近くなるため、旋回時に連結部を中心として発生する偶力を小さくできる。
また、上記発明において、前車体は、シートの前下方に、乗員の膝部を受けるクッション部材を備えても良い。この構成によれば、シートに着座する乗員の膝部の位置を前方側からクッション部材で規制して、乗員の乗車姿勢を立ち姿勢に近い姿勢にでき、乗員を含んだ前車体の重心位置を高くできる。このため、前車体の重心位置を連結部に合わせて高くできる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る三輪車両1の左側面図である。図2は、三輪車両1を前方から見た正面図である。ここで、図2では、三輪車両1が左側に旋回している状態が図示されている。
三輪車両1は、単一の前輪2を操舵可能に支持する前車体10と、左右一対の後輪3L,3Rを懸架する後車体11と、前車体10と後車体11とを左右方向に相対的に揺動させる揺動機構12(連結部、ナイトハルト式のダンパー機構)とを備える。
車体フレーム5は、その前端に設けられるヘッドパイプ5aと、ヘッドパイプ5aから後下方に延びる前部フレーム5bと、前部フレーム5bの下端から後方に延びる下部フレーム5cと、下部フレーム5cから後上方に延びる後部フレーム5dとを備え、車両側面視ではU字状に形成されている。
下部フレーム5cは、フットレスト15の下方を前後に延びる。後部フレーム5dは、シート13近傍まで上方に延びる。
また、前車体10は、操向ハンドル14よりも上方に延びて乗員Rを前方から覆うウインドスクリーン17と、ウインドスクリーン17の上端から後方に延びるルーフ18と、ルーフ18の後部から下方に延びて乗員Rを後方から覆う支柱19とを備える。
フロントフォーク21はステアリングシャフト20の下端部から前下方に延びる。前輪2は、フロントフォーク21の下端部に支持される。
前輪2は、回動軸20aを中心に操向ハンドル14が回動されることで左右に操舵される。
後車体11は、荷物29を積載可能な荷台30と、後輪3L,3Rを駆動するパワーユニット31(スイングユニット)と、パワーユニット31を上下に揺動可能に荷台30に連結するピボット軸32(ピボット部)と、パワーユニット31と荷台30との間に掛け渡されるサスペンション33と、パワーユニット31を覆う後部車体カバー34とを備える。
荷台30の床板部35は、正面視において前車体10の幅よりも車幅方向に長く形成される略矩形の板部材である。床板部35は、シート13の上面13aの下方に位置するとともに、後輪3L,3Rの上端3aよりも上方に位置する。荷物29は、床板部35の上面に載置される。
床板部35の下面の前端部には、下方に延びるピボットステー37が設けられる。
荷台30の前壁部36は、少なくともシート13の上面13a近傍まで上方に延びる。前壁部36は、床板部35に載置された荷物29の前方への移動を規制し、荷物29を支持する。
パワーユニット31は、後輪3L,3Rを駆動するエンジン(不図示)を備えるとともに、後輪3L,3Rを揺動可能に支持するスイングアームとしても機能するユニットスイングパワーユニットである。なお、パワーユニット31は、上記エンジンに替えて電動モーターを後輪3L,3Rの駆動源として備えても良い。
パワーユニット31は、車幅方向に延びるピボット軸32を介し、その前端部の上部が荷台30のピボットステー37に連結される。
サスペンション33の下端はパワーユニット31の後端部に連結され、サスペンション33の上端は荷台30の床板部35の後部の下面に連結される。
後輪3L,3Rは、車幅の中央を基準に左右に均等に振り分けて配置される。
後部車体カバー34は、荷台30の床板部35の前縁、後縁及び左右の側縁から下方に延びて、パワーユニット31を前後及び左右から覆う。
揺動機構12は、いわゆるナイトハルト機構によって構成されるダンパー装置である。
揺動軸41は、前後方向に略水平に延びる軸である。揺動軸41は、荷台30の前壁部36に固定され、前壁部36から前方に延びてジョイントケース40の筒内に挿入されている。揺動軸41の軸線41aは略水平に前後に延びる。軸線41aは揺動機構12の軸線である。
ジョイントケース40は、揺動軸41を中心に、揺動軸41に対し相対回転可能である。また、ジョイントケース40と揺動軸41とは、揺動軸41の軸方向に相対移動不能に設けられている。
弾性部材42は、筒状のジョイントケース40の内周部と、揺動軸41の外周に設けられた押圧部との間に介装されている。弾性部材42は、ジョイントケース40の周方向に互いに間隔をあけて複数配置される。弾性部材42は、例えばゴム製である。
ジョイントケース40と揺動軸41とが相対回転すると、弾性部材42がジョイントケース40と揺動軸41との間で周方向に圧縮される。
三輪車両1は、後車体11に対して前車体10が左右に揺動することで左右に旋回する。
詳細には、前車体10は、後輪3L,3Rの両方が路面Sに接地した状態の後車体11に対し、揺動軸41を中心として左右に揺動可能となっており、揺動の際も後輪3L,3Rのキャンバー角は0°である。前車体10が左右に揺動する際、後車体11に固定された揺動軸41に対し、ジョイントケース40が回動する。
すなわち、三輪車両1は、旋回時に後車体11に対して前車体10が左右に揺動可能な揺動式の鞍乗り型の三輪車両である。前車体10が左右に揺動すると、上記ナイトハルト機構における弾性部材42の圧縮に抗し、揺動に対する戻し方向の反力が発生する。
ここで、後輪3L,3Rの内輪は、旋回状態における三輪車両1の揺動方向の後輪であり、後輪3L,3Rの外輪は、内輪の外側に位置する後輪である。例えば、三輪車両1が右に旋回する際に右側に揺動する場合、右の後輪3Rが内輪であり、左の後輪3Lが外輪となる。
詳細には、揺動機構12は、上下方向において、荷台30の床板部35よりも上方に位置するとともに、シート13の上面13aよりも下方に配置されている。
揺動機構12は、少なくともその前部の一部がシート13の下方に配置されており、上面視では、シート13に重なる。このため、乗員R用に前後に比較的長く形成されるシート13の下方のスペースを利用して揺動機構12を配置できる。なお、揺動機構12を図1に示されるものよりも延長し、揺動機構12の大部分をシート13の下方に収納しても良い。
図3の上半部には、従来の三輪車両100が比較例として示されている。従来の三輪車両100は、揺動機構112の配置位置以外は三輪車両1と同一に構成されている。
また、図3の下半部には、本第1の実施の形態の三輪車両1が示されている。
図3では、荷物29を含んだ後車体11の重心位置G、及び、三輪車両1が旋回する際に後車体11に作用する遠心力Fが図示されている。重心位置Gは、車幅の中央且つ荷台30の床板部35の上方に位置する。
図3では、前車体10が左側に揺動して、三輪車両1,100が左側に旋回する状態が示されている。前車体10は、前車体10が揺動した状態で作用している重力と遠心力とが釣り合った状態にある。
従来の三輪車両100では、揺動機構112は、車幅の中央に位置するとともに、後輪3L,3Rの上端3aよりも下方に配置されている。
従来の三輪車両100では、重心位置Gは揺動機構112の上方に位置し、重心位置Gと揺動機構112とは距離L1だけ離れている。
ここで、従来の三輪車両100の後車体11には、旋回時に重心位置Gに作用する遠心力Fにより、揺動機構112を中心とする偶力C1が発生する。偶力C1は、下記式(1)で求められる。
C1=L1×F …(1)
三輪車両1の後車体11には、旋回時に重心位置Gに作用する遠心力Fにより、揺動機構12を中心とする偶力C2が発生する。偶力C2は、下記式(2)で求められる。
C2=L2×F …(2)
距離L2が距離L1よりも小さいため、三輪車両1に発生する偶力C2は、従来の三輪車両100に発生する偶力C1よりも小さい。
このため、内輪(左側の後輪3L)の接地力を増加させるために必要な揺動機構12の反力を小さく設定でき、前車体10の揺動の動作を軽くできる。具体的には、弾性部材42を反力が小さいものにすることができる。
図4では、シート13に着座した乗員Rも含んだ前車体10の重心位置Gfが図示されている。重心位置Gfは、前車体10の上下の中間部に位置するとともに、前車体10が直立状態では、車幅の中央に位置する。
重心位置Gfは、揺動機構112に対し距離W1だけ車幅方向外側に離れている。
三輪車両100の旋回中に、外輪である後輪3Rが石等の障害物を踏むことで、後車体11を上方に突き上げる外力Nが作用した場合、外力Nは、モーメントM1として前車体10に伝わる。
モーメントM1は、下記式(3)で求められる。
M1=W1×N …(3)
図5では、シート13に着座した乗員Rも含んだ前車体10の重心位置Gfが図示されている。重心位置Gfは、前車体10の上下の中間部に位置するとともに、前車体10が直立状態では、車幅の中央に位置する。
重心位置Gfは、揺動機構12に対し距離W2だけ車幅方向外側に離れている。距離W2は、従来の三輪車両100についての距離W1よりも小さい。
モーメントM2は、下記式(4)で求められる。
M2=W2×N …(4)
距離W2が距離W1よりも小さいため、モーメントM2は、モーメントM1よりも小さい。このように、揺動機構12の位置を従来よりも高くすることで、後車体11に作用する外力Nが前車体10に与える影響を小さくできる。
図6では、図中の上半部に従来の三輪車両100のスリップ角θ1が示され、下半部に三輪車両1のスリップ角θ2が示されている。
図6では、三輪車両1,100を直立させて停車した状態から前車体10を左方向に揺動させた状態を上方から見ている。
ここで、スリップ角θ1は、車幅の中心線Cと揺動機構112の軸線112aとがなす角度である。また、スリップ角θ2は、車幅の中心線Cと揺動機構12の軸線41aとがなす角度である。
軸線112a及び軸線41aは、後輪3L,3Rの車軸38に直交する。車軸38の向きは、軸線112a及び軸線41aの向きと一体に変化する。
後車体11は揺動機構12,112と一体に移動するため、スリップ角θ1,θ2が発生すると、後輪3L,3Rもスリップ角θ1,θ2に対応する分だけ移動する。このため、三輪車両1及び従来の三輪車両100を停車状態から同じ角度だけ揺動させた場合の後輪3L,3Rの移動量は、三輪車両1の方が従来の三輪車両100よりも大きい。
また、前車体10は、前輪2を操舵可能に支持するヘッドパイプ5aから下方に延びる前部フレーム5bと、前部フレーム5bから乗員用のフットレスト15の下方を通って後方に延びる下部フレーム5cと、下部フレーム5cから少なくともシート13の近傍まで上方に延びる後部フレーム5dとを備える車体フレーム5を備え、連結部12は、後部フレーム5dに接続されている。この構成によれば、車体フレーム5において、少なくともシート13の近傍まで上方に延びる後部フレーム5dを利用して、剛性が高く且つ上下に高い部分に連結部12を接続できる。
また、連結部12は、後部フレーム5dの後端部に接続されていても良い。この構成によれば、後部フレーム5dの後端部は後車体11に近い位置にあるため、後車体11から延びる連結部12を後部フレーム5dに接続し易い。
さらに、揺動機構12は、上下方向において、シート13と床板部35との間に配置される。これにより、床板部35の上方でシート13の下方のスペースを利用して揺動機構12を効率良く配置できる。
さらに、揺動機構12は、前車体10の揺動に抗するナイトハルト式のダンパー機構である。ナイトハルト式のダンパー機構は、前車体10の揺動を減衰するとともに、前車体10の揺動に抗する反力によって、旋回の際の後輪3L,3Rの内輪の接地力を増加させるが、反力が大き過ぎると旋回動作が重くなる。揺動機構12が後輪3L,3Rの上端3aよりも上方に配置されることで旋回の際の偶力C2を小さくできるため、ナイトハルト式のダンパー機構の反力を小さくでき、旋回動作を軽くできる。
以下、図7を参照して、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。この第2の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
本第2の実施の形態の三輪車両201は、乗員Rが立ち姿勢に近い姿勢で乗車するように構成されている点等が、上記第1の実施の形態と異なる。
三輪車両201は、前輪2を操舵可能に支持する前車体210と、後輪3L,3R(後輪3Rは図2参照)を懸架する後車体211と、前車体210と後車体211とを左右方向に相対的に揺動させる揺動機構212(連結部)とを備える。
車体フレーム205は、その前端に設けられるヘッドパイプ205aと、ヘッドパイプ205aから後下方に延びる前部フレーム205bと、前部フレーム5bの下端から後方に延びる下部フレーム205cと、下部フレーム205cからシート213の近傍まで後上方に延びる後部フレーム205dとを備え、車両側面視ではU字状に形成されている。
下部フレーム205cは、フットレスト215の下方を前後に延びる。
また、前車体210は、ウインドスクリーン17と、ルーフ18と、支柱19とを備える。
フロントフォーク221はステアリングシャフト20の下端部から前下方に延びる。前輪2は、フロントフォーク221の下端部に支持される。
前輪2は、ステアリングシャフト20の回動軸20aを中心に操向ハンドル214が回動されることで左右に操舵される。
シート213の前下方でリアカバー216cの後面には、乗員Rの膝部の高さに対応した位置に、クッション部材222が設けられる。
また、支柱19の上部の前面には、乗員Rの頭部の高さに対応した位置に、ヘッドレスト223が設けられる。
クッション部材222の後面222aは、操向ハンドル214の後端よりも後方に位置する。クッション部材222とシート213との間の前後の距離は、乗員Rが立ち姿勢に近い姿勢となるように、比較的短く設定されている。乗員Rは、ヘッドレスト223に頭部を当てた姿勢で前車体210に乗車しても良い。
後車体211は、荷物229を積載可能な荷台230と、パワーユニット31と、ピボット軸32と、サスペンション33と、後部車体カバー34とを備える。
床板部35は、シート213の上面213aの下方に位置するとともに、後輪3L,3Rの上端3aよりも上方に位置する。
荷台230の前壁部236は、少なくともシート213の上面213a近傍まで上方に延びる。前壁部236は、床板部35に載置された荷物229の前方への移動を規制し、荷物229を支持する。
パワーユニット31は、ピボット軸32を介して荷台30のピボットステー37に連結される。
揺動機構212のジョイントケース40は、後部フレーム205dの後端部に固定される。揺動機構212の揺動軸41は、荷台230の前壁部236に固定される。
揺動機構212は、車幅の中央の位置で、後輪3L,3Rの上端3aよりも上方に配置される。また、揺動機構212は、シート213の下方に位置するとともに、床板部35よりも上方に配置される。
これにより、高い位置に配置された揺動機構212に合わせて、前車体210の重心位置Gfも高くでき、前車体210の重心位置Gfと揺動機構212とを近くに配置できる。このため、上記第1の実施の形態の図5で説明した外力Nによって発生するモーメントを小さくでき、後車体211に作用する外力Nが前車体210に与える影響を小さくできる。
また、乗員Rが立ち姿勢に近い姿勢で前車体210に乗車するため、乗降性が良いとともに、乗員Rの視点を高くでき、三輪車両201を運転し易い。
図8に示すように、揺動機構312を三輪車両201の上端部に設けた構成としても良い。揺動機構312は、揺動機構212と同一のものであり、配置される位置のみが揺動機構212と異なる。
後部フレーム205dは、ルーフ18まで上方に延長されており、揺動機構312(連結部)のジョイントケース40は、後部フレーム205dの上端部に固定される。後部フレーム205dの上端部は、後部フレーム205dの後端部でもある。
荷台230の前壁部236は、ルーフ18近傍まで上方に延長されており、揺動機構312の揺動軸41は、前壁部236の上端部に固定される。
このため、荷台230に大型な荷物329を積む場合であっても、旋回の際に揺動機構312を中心に発生する偶力を小さくでき、揺動機構312の反力を小さく設定できる。
以下、図9及び図10を参照して、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
本第3の実施の形態は、揺動機構312が、より上方に配置される点等が、上記第1の実施の形態と異なる。
車体フレーム5の後部フレーム5dの後端部には、シート13よりも上方に延びるステー5eが設けられている。
後車体311は、荷台330と、バッテリー350と、左右の後輪3L,3Rを駆動する左右一対のモーター351,351と、制御装置352と、荷物360を収納する収納ボックス354とを備える。三輪車両301は電動の三輪車両である。
ケース部355の上面は、収納ボックス354の下面を支持する床面355aである。
前壁部336は、収納ボックス354を前方側から支持する。
各モーター351,351は、後輪3L,3Rを直接的に駆動するインホイールモーターであり、それぞれ後輪3L,3Rのホイールの内周側に配置される。
モーター351,351は、上下にストローク可能なサスペンション(不図示)を介してケース部355に支持される。
制御装置352は、揺動機構312に設けたセンサー(不図示)から前車体10の揺動角度を検出し、揺動角度に応じて、モーター351,351を左右で独立して制御する。
例えば、制御装置352は、揺動角度から、三輪車両301の旋回半径に対応する後輪3L,3Rの内輪速度及び外輪速度を算出し、この算出した速度となるようにモーター351,351を個別に駆動する。これにより、後車体311は、後輪3L,3R用のディファレンシャルギア(差動機構)を備える必要がない。
揺動機構312のジョイントケース40は、後部フレーム5dの後端部(上端部)のステー5eに固定される。揺動機構312の揺動軸41は、荷台330の前壁部336の上部に固定される。
揺動機構312は、車幅の中央の位置で、後輪3L,3Rの上端3aよりも上方に配置される。また、揺動機構312は、床面355a及びシート13よりも上方に配置される。
ここで、左右の後輪3L,3Rの接地点は、各後輪3L,3Rの幅の中央に位置するものとする。
なお、上記第1の実施の形態に示されるエンジンで後輪3L,3Rを駆動する構成において、揺動機構12を正三角形Tの上端T1よりも上方に配置しても良い。また、揺動機構12を正三角形Tの上端T1よりも上方に配置する構成において、シート13を高い位置に設け、シート13と床板部35との間に揺動機構12を配置しても良い。
以下、図11を参照して、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。この第4の実施の形態において、上記第1の実施の形態と同様に構成される部分については、同符号を付して説明を省略する。
本第4の実施の形態は、揺動機構12が後部フレーム405dの後端部よりも前方の位置で後部フレーム405dに接続される点等が、上記第1の実施の形態と異なる。
三輪車両401は、上記第1の実施の形態の車体フレーム5に替えて車体フレーム405を備える。
車体フレーム405は、ヘッドパイプ5aと、前部フレーム5bと、前部フレーム5bの下端から後方に延びる下部フレーム5cと、下部フレーム5cから後上方に延びる後部フレーム405dとを備える。
詳細には、後部フレーム405dは、下部フレーム5cから後上方に延びる上方延出部405d1と、上方延出部405d1の上端部から後方へ略水平に延びる荷台フレーム部405d2とを備える。
車体フレーム405において、ヘッドパイプ5a、前部フレーム5b、下部フレーム5c及び上方延出部405d1によって構成される部分は、側面視でU字状に形成されている。
後部フレーム405dは、上方延出部405d1が少なくともシート13近傍まで延び、荷台フレーム部405d2がシート13近傍から後方へ延出する。
後車体11は、荷台30の前壁部36から前方に延びる揺動機構12によって、前車体10に連結される。詳細には、揺動機構12の前端部は、後部フレーム405dの上方延出部405d1の上部に接続される。すなわち、揺動機構12の前端部は、後部フレーム405dの後端部ではなく、後部フレーム405dの前部である上方延出部405d1に接続されている。揺動機構12は、後輪3L,3Rの上端3aよりも上方に位置する。
なお、本第4の実施の形態では、荷台30は、荷物用の荷台としてではなく、後車体11のフレーム部材として設けられている。この荷台30上にも荷物を支持しても良い。
上記実施の形態では、連結部としての揺動機構12は、ナイトハルト式のダンパー機構であるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、連結部は、弾性部材42を備えずに、揺動軸41に対してジョイントケース40が直接的に嵌合して回動する構成であっても良い。
2 前輪
3L,3R 後輪
3a 上端(後輪の上端)
5,205,405 車体フレーム
5a,205a ヘッドパイプ
5b,205b 前部フレーム
5c,205c 下部フレーム
5d,205d,405d 後部フレーム
10,210 前車体
11,211,311 後車体
12,212,312,412 揺動機構(連結部、ナイトハルト式のダンパー機構))
13,213 シート
214 操向ハンドル
15,215 フットレスト
30,230,330 荷台
31 パワーユニット(スイングユニット)
32 ピボット軸(ピボット部)
35 床板部(床面)
36,236,336 前壁部
222 クッション部材
355a 床面
E 線分
T 正三角形
T1 上端(正三角形の上端)
Claims (11)
- 単一の前輪(2)を操向可能に支持する前車体(10,210)と、左右一対の後輪(3L,3R)を支持する後車体(11,211,311)と、前記前車体(10,210)と前記後車体(11,211,311)とを車両の左右方向へ相対的に揺動可能に連結する連結部(12,212,312,412)とを備える三輪車両において、
前記連結部(12,212,312,412)は、前記後輪(3L,3R)の上端(3a)よりも上方に配置されることを特徴とする三輪車両。 - 前記前車体(10,210)には乗員用のシート(3,213)が設けられ、前記後車体(11,211,311)には荷台(30,230,330)が設けられ、
前記連結部(12,212,312,412)は、前記荷台(30,230,330)の床面(35,355a)よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1記載の三輪車両。 - 前記前車体(10,210)は、前記前輪(2)を操舵可能に支持するヘッドパイプ(5a,205a)から下方に延びる前部フレーム(5b,205b)と、前記前部フレーム(5b,205b)から乗員用のフットレスト(15,215)の下方を通って後方に延びる下部フレーム(5c,205c)と、前記下部フレーム(5c,205c)から少なくとも前記シート(3,213)の近傍まで上方に延びる後部フレーム(5d,205d,405d)とを備える車体フレーム(5,205,405)を備え、
前記連結部(12,212,312,412)は、前記後部フレーム(5d,205d,405d)に接続されていることを特徴とする請求項2記載の三輪車両。 - 前記連結部(12,212,312,412)は、前記後部フレーム(5d,205d)の後端部に接続されていることを特徴とする請求項3記載の三輪車両。
- 前記荷台(30,230,330)は、前記床面(35,355a)と、前記床面(35,355a)の前端部から上方に延びる前壁部(36,236,336)とを備え、
前記連結部(12,212,312,412)は、前記前壁部(36,236,336)に接続されることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の三輪車両。 - 前記連結部(12,212,312)は、上下方向において、前記シート(3,213)と前記床面(35)との間に配置されることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の三輪車両。
- 前記後車体(11,211)は、ピボット部(32)を介して前記後輪(3L,3R)を上下に揺動自在に支持するスイングユニット(31)を備え、前記ピボット部(32)は、前記荷台(30,230)の前記床面(35)の下面に支持されていることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の三輪車両。
- 前記連結部(312)は、前記前輪(2)用の操向ハンドル(214)よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1記載の三輪車両。
- 前記連結部(412)は、車両正面視において、左右の前記後輪(3L,3R)の接地点を繋ぐ線分(E)を底辺とする正三角形(T)の上端(T1)よりも上方に配置されることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の三輪車両。
- 前記連結部(12,212,312,412)は、前記前車体(10,210)の揺動に抗するナイトハルト式のダンパー機構であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の三輪車両。
- 前記前車体(210)は、前記シート(213)の前下方に、乗員の膝部を受けるクッション部材(222)を備えることを特徴とする請求項2記載の三輪車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017128327A JP6842378B2 (ja) | 2017-06-30 | 2017-06-30 | 三輪車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017128327A JP6842378B2 (ja) | 2017-06-30 | 2017-06-30 | 三輪車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019010939A true JP2019010939A (ja) | 2019-01-24 |
JP6842378B2 JP6842378B2 (ja) | 2021-03-17 |
Family
ID=65226296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017128327A Active JP6842378B2 (ja) | 2017-06-30 | 2017-06-30 | 三輪車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6842378B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021145351A1 (ja) * | 2020-01-16 | 2021-07-22 | 本田技研工業株式会社 | 車両 |
-
2017
- 2017-06-30 JP JP2017128327A patent/JP6842378B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021145351A1 (ja) * | 2020-01-16 | 2021-07-22 | 本田技研工業株式会社 | 車両 |
US11851130B2 (en) | 2020-01-16 | 2023-12-26 | Honda Motor Co., Ltd. | Vehicle |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6842378B2 (ja) | 2021-03-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPWO2013051493A1 (ja) | 後二輪型電動車両 | |
JP4577038B2 (ja) | 小型電動車両 | |
JP6226882B2 (ja) | 車両 | |
WO2021220560A1 (ja) | 車両 | |
JP2011230727A (ja) | 車両 | |
US9227685B2 (en) | Vehicle | |
JP7420699B2 (ja) | 車両 | |
JP7321126B2 (ja) | 作業車 | |
JP7495228B2 (ja) | リーン型車両 | |
WO2019082567A1 (ja) | 小型車両 | |
JP6842378B2 (ja) | 三輪車両 | |
JP2009126295A (ja) | 2輪自動車 | |
JP7013001B2 (ja) | 小型車両 | |
JP2007062669A (ja) | 小型電動車両の転倒防止装置 | |
JP5624910B2 (ja) | 電動車両 | |
WO2019059346A1 (ja) | 自動二輪車 | |
CN105377678B (zh) | 车辆 | |
WO2019207879A1 (ja) | 電動車両 | |
JP2012166637A (ja) | 車両 | |
US11135886B2 (en) | Vehicle | |
JP7126464B2 (ja) | 作業車 | |
US12102576B2 (en) | Vehicle | |
JP5617650B2 (ja) | 車両 | |
WO2024117185A1 (ja) | 車両 | |
JP6439624B2 (ja) | 車両 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20191209 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200903 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200929 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201029 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210202 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210219 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6842378 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |