JP2019007901A - 粉粒体質量検査装置及び検査方法、並びに粉粒体含有物品の製造装置及び製造方法 - Google Patents

粉粒体質量検査装置及び検査方法、並びに粉粒体含有物品の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】散布中の粉粒体の質量を、高い精度で測定することができる粉粒体質量検査装置を提供すること。【解決手段】粉粒体質量検査装置100であって、検査初期段階において、自由落下する粉粒体の画像データから生成した二値化画像データに基づいて、粉粒体の撮像面積を取得するデータ取得部90と、該撮像面積と、所定時間に測定された粉粒体の質量との対応関係を示す基準検量データ群又はその基準検量データ群の近似線である基準検量線を作成する基準検量線作成部50と、基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、基準検量線の近似線を作成することにより、適合化検量線を作成する適合化検量線算出部55と、所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量演算部70と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、粉粒体の質量検査装置及び検査方法に関する。また本発明は、粉粒体含有物品の製造装置及び製造方法に関する。
粉粒体の検査装置に関し、粒度分布や質量等の検査項目に応じた検査装置や検査方法が幾つか提案されている。例えば、特許文献1には、自由落下する粉体試料を透過撮像手段で撮像することにより、該粉体試料の粒度分布を測定する装置が記載されている。
また、特許文献2には、赤外線又は近赤外線CCDカメラを用いて、コンベアにより搬送される還元鉄ペレット等の高温粒状物集合体の質量や体積を測定する方法が記載されている。この方法では、温度差による画像濃度の違いをカメラが捉え、前記集合体の面積を求め検量線により質量へ換算している。
また、本願出願人は、先に、粉粒体の質量を散布中に連続検知できる粉粒体の質量検査装置を提案している(特許文献3)。この装置は、二値化画像データから得られる粉粒体の画素と、粉粒体の落下軌道の下方で質量測定部により所定時間に測定される粉粒体の質量とに基づいて、画素と質量との対応関係を示す検量線を予め作成し、該検量線に基づいて、測定対象の粉粒体の二値化画像データの画素から該粉粒体の質量値を算出している。
特開2001−74638号公報 特開2002−5637号公報 特開2015−111088号公報
製品の連続製造工程において粉粒体を散布により製品に含有させる場合、散布された粉粒体の質量を精度良く測定することが、製品の品質や性能の安定性の観点から重要となる。しかし、特許文献1に記載の技術は、散布された粉粒体の質量を測定する技術ではない。また、特許文献2に記載の技術は、自由落下する散布中の粉粒体を測定対象とする技術ではない。
特許文献3に記載の技術によれば、散布中の粉粒体の二次元形状の画像の面積に基づき作成された検量線を用いて粉粒体の質量を算出することにより、該粉粒体の質量を散布中に連続検知できる。このように散布中の粉粒体の画像データを用いて、該粉粒体の質量を測定する技術は、散布する粉粒体の量を多い場合、画像に映り込む粉粒体が多くなって、該粉粒体の測定精度が落ちる傾向がある。
本発明の課題は、従来技術が有する解決課題を解決し得る注出具を提供することにある。
本発明は、散布対象物へ散布される粉粒体の質量を該粉粒体の散布中に検査する粉粒体質量検査装置であって、前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理部と、前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理部と、検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得するデータ取得部と、前記粉粒体の前記撮像面積と、前記粉粒体の落下軌道の下方に位置する質量測定部によって所定時間に測定された粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量データ群又はその基準検量データ群の近似線である基準検量線を作成する基準検量線作成部と、前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における適合化検量線を作成する適合化検量線算出部と、前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量演算部と、を有する粉粒体質量検査装置を有する粉粒体質量検査装置を提供するものである。
また、本発明は、製品を構成する散布対象物へ散布された粉粒体の質量を該粉粒体の散布中に検査する粉粒体質量検査方法であって、前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理工程と、前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理工程と、検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得し、前記撮像面積と所定時間落下させた該粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量データ群又はその基準検量データ群の近似線である基準検量線を作成する基準検量線作成工程と、前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における適合化検量線を作成する適合化検量線算出工程と、前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量算出工程と、を有する粉粒体質量検査方法を提供するものである。
また、本発明は、粉粒体を散布対象物に散布することで、該粉粒体を含む物品を製造する、粉粒体含有物品の製造装置であって、前記散布対象物に向けて粉粒体を散布する粉粒体散布部と、前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理部と、前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理部と、検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得するデータ取得部と、前記粉粒体の前記撮像面積と、前記粉粒体の落下軌道の下方に位置する質量測定部によって所定時間に測定された粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量データ群又はその基準検量データ群の近似線である基準検量線を作成する基準検量線作成部と、前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、適合化検量線を作成する適合化検量線算出部と、所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量演算部と、前記質量演算部における演算結果に基づいて、所定時間に自由落下する、検査対象となる粉粒体の総質量を算出する総質量演算処理部と、前記総質量が、所定の数値範囲内であるか否かを判定する総質量判定部と、質量異常と判定した場合に、質量異常に対応する散布対象物を特定し、製造ラインから前記質量異常に対応する散布対象物を排出する不良品排出処理部と、を有する粉粒体含有物品の製造装置を提供するものである。
また、本発明は、粉粒体を散布対象物に散布することで、該粉粒体を含む物品を製造する、粉粒体含有物品の製造方法であって、前記散布対象物に向けて粉粒体を散布する粉粒体散布工程と、前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理工程と、前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理工程と、検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得し、前記撮像面積と所定時間落下させた該粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量線を作成する基準検量線作成工程と、前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、適合化検量線を作成する適合化検量線算出工程と、所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量算出工程と、前記質量演算部における演算結果に基づいて、所定時間に自由落下する、検査対象となる粉粒体の総質量を算出する総質量演算処理工程と、前記総質量が、所定の数値範囲内であるか否かを判定する総質量判定工程と、質量異常と判定した場合に、質量異常に対応する散布対象物を特定し、製造ラインから前記質量異常に対応する散布対象物を排出する不良品排出処理工程と、を有する粉粒体含有物品の製造方法を有する粉粒体含有物品の製造方法を提供するものである。
本発明の粉粒体質量検査装置及び粉粒体質量検査方法によれば、散布中の粉粒体の質量を、検査に必要な計算処理の複雑化を抑制しつつ、高い精度で測定することができる。
本発明の粉粒体含有物品の製造装置及び製造方法によれば、散布中の粉粒体の質量を、検査に必要な計算処理の複雑化を抑制しつつ、高い精度で測定することができる。
図1は、本発明の粉粒体質量検査装置の好ましい一実施形態の概要を示した構成図である。 図2は、本発明の粉粒体質量検査装置を用いて作成した基準検量線及び適合化検量線を示すグラフである。 図3は、本発明の粉粒体質量検査方法の好ましい一実施形態における検査初期工程(検量線作成工程)A1を示したフローチャートである。 図4は、本発明の粉粒体質量検査方法の好ましい一実施形態における検量線作成後の検査工程B1を示したフローチャートである。 図5は、本実施形態の粉粒体含有物品の製造方法において用いられる粉粒体含有物品の製造装置を示す模式図である。 図6は、粉粒体の粒子の粒径を測定する方法を示す模式図である。 図7は、粉粒体の粒度分布を示すグラフである。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の粉粒体質量検査装置の好ましい一実施形態の概要を示した構成図である。同図に示す粉粒体質量検査装置100(以下単に「検査装置100」ともいう。)は、撮像処理部10、照明部20、濃度判定処理部30、二値化処理部40、基準検量線作成部50、データ取得部90、適合化検量線算出部55、検量線記憶領域部60、質量演算部70及び総質量判定部80を有する。これらの各構成部10から90のうち、照明部20と、撮像処理部10が備える後述の撮像手段11とを除いた部分を画像処理制御部110と総称する。つまり、検査装置100は、画像処理制御部110、照明部20及び撮像手段11を有している。画像処理制御部110としては、構成部ごとに分割された装置の集合体からなるものであってもよく、1つの装置からなるものであってもよい。画像処理制御部110は、例えば、画像処理ソフトウェア等がインストールされたコンピュータや画像コントローラをもとに構築した装置などが挙げられる。
本実施形態における検査装置100は、基準検量線作成機能A、適合化検量線作成機能B、質量算出機能C、質量判定機能D、及び濃度判定機能Eの5つの機能を具備している。
基準検量線作成機能Aは、撮像手段11により撮像され、二値化処理された二値化画像データが示す粉粒体の画素に基づく該粉粒体の撮像面積と、質量測定部130により測定された粉粒体の質量との対応関係を示す基準検量線を作成する機能である。基準検量線は、基準粉粒体の複数の撮像面積値及び各撮像面積値に対応する質量値のデータを含む基準検量データ群又は該基準検量データ群から得られた近似線であり、例えば、検査初期段階において、単位時間当たりの散布量を異ならせて散布し、そのそれぞれにおいて、基準粉粒体の複数の撮像面積値と対応する粉粒体の質量値を計測して得られる。基準検量線は、後述する粉粒体散布部300の切り出し量等の散布条件の設定の都度、検査初期段階において作成される。
「検査初期段階」とは、製品の生産前の準備段階のことであり、製品製造ライン全体を稼働させる前の段階のことをいう。この基準検量線作成機能Aは、撮像処理部10、照明部20、濃度判定処理部30、二値化処理部40、基準検量線作成部50、検量線記憶領域部60及び質量測定部130の協働により発揮される。
適合化検量線作成機能Bは、基準検量線50Fを所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、基準検量線50Fの近似線を作成することにより、適合化検量線51Fを作成する機能である。この適合化検量線作成機能Bは、撮像処理部10、照明部20、濃度判定処理部30、二値化処理部40、データ取得部90、及び適合化検量線算出部55の協働により発揮される。
質量算出機能Cは、所定の選択基準項目のデータに基づいて区分を選択し、選択された区分における適合化検量線51Fを基に、実際の製品製造ラインにおいて散布される粉粒体(以下、製品用粉粒体ともいう)の質量を算出し、所定時間に自由落下する製品用粉粒体の総質量を測定する機能である。これは、適合化検量線51Fの作成後、撮像処理部10、照明部20、濃度判定処理部30、二値化処理部40、検量線記憶領域部60、及び質量演算部70の協働により発揮される。
質量判定機能Dは、所定時間に自由落下する製品用粉粒体の総質量が、規定の範囲内か否かを判定する機能である。これは、製品用粉粒体の総質量を算出後、質量演算部70及び総質量判定部80の協働により発揮される。
濃度判定機能Eは、基準検量線作成機能A、適合化検量線作成機能B及び質量算出機能Cの前提となる画像データの濃度(明るさ)判定の機能である。これは、撮像処理部10、照明部20及び濃度判定処理部30の協働により発揮される。
本実施形態の検査装置100は、前記5つの機能を組み合わせて具備する。検査装置100は、基準検量線作成機能A、適合化検量線作成機能B及び質量算出機能Cを具備することで、計算処理の複雑化を抑制しつつ、散布中の粉粒体の質量を高い精度で測定することができる。本発明の検査装置は、測定精度を向上させ、且つ質量が規格外の不良品の検出を容易に行う観点から、質量判定機能D及び濃度判定機能Eを具備することが好ましいが、これら機能D,Eを具備しなくてもよい。以下に、検査装置100の各構成部について詳述する。なお、以下の説明において単に「粉粒体」というときには、文脈に応じ、検量線の作成のために用いられる基準粉粒体若しくは実際の検査対象となる製品用粉粒体を指すか、又はそれら両者を指す。
撮像処理部10は、粉粒体を撮像する撮像手段11、撮像手段11が撮像した粉粒体の画像データを保存する保存部12、及び撮像手段11と保存部12を制御する撮像制御部13を有する。これにより、散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データ10Wとして保存することができる。
撮像手段11は、散布される粉粒体のすべてを撮像の対象としてもよいが、それに代えて、ある一部の領域を撮像対象としてもよい。例えば、個数基準で一定の範囲の粒子が計測されるように、製品用粉粒体203の落下方向に沿う撮像領域を設定してもよい。このように設定することで、散布される粉粒体のすべてを撮像の対象とした場合よりも撮像領域が小さく(狭く)なり、画像データを二値化処理する際の負荷を軽減することができ、計測時間も短縮化することができる。
撮像手段11としては、自由落下する粉粒体を静止画像として撮像できる種々の手段を特に制限なく採用できる。例えば、CCD方式のエリアカメラやラインスキャンカメラなどが挙げられる。特に、画像処理しやすくするために、撮像素子を有する撮像装置を用いることが好ましく、ラインスキャンカメラを用いることがより好ましい。撮像素子としては、電荷結合素子(CCD)であってもCMOSセンサであってもよい。撮像素子は、必ずしもカラー撮像素子である必要はなく、例えば256階調のグレースケールでの階調表現ができる撮像素子が好ましく、更に高階調な階調表現ができる撮像素子がより好ましい。また、撮像する粒子に対する分解能を上げることが、より鮮明な画像を得るために好ましい。
保存部12は、撮像手段11で連続的に撮像された画像データ10Wをその撮像サンプリング数10C及び撮像サンプリング時間10Tとともに時系列で保存する。サンプリング数10Cをカウントすることにより1枚1枚撮像できているか確認する。また、保存部12は、二値化処理部40で生成された二値化画像データ40Wを、サンプリング数及びサンプリング時間ともに時系列で保存する。
撮像制御部13は、撮像手段11による撮像スピード、撮像開始及び停止の制御、画像データ10W及び二値化画像データ40Wの保存部12への書き込み及び保存部12からの読み出しの制御など、撮像処理及び画像データに関する制御を行う。撮像スピードは、自由落下する粉粒体の落下スピード等に合わせて適宜設定すればよい。なお本明細書において、画像データ10Wのうち、基準検量線作成用のものを11W、質量演算及び質量判定用のものを12W、適合化検量線算出用のものを13Wとして区別していうこともある。
照明部20は、撮像手段11で撮像される撮像領域、すなわち粉粒体が自由落下する軌道上の所定の撮像領域を照らす機能を備える。照明部20としては、撮像処理部10による撮像に十分な明るさを提供できるものを特に制限なく採用できる。図1に示す本実施形態では、撮像手段11に対向配置される透過照明方式が用いられている。照明部20は、画像処理制御部110(例えば撮像制御部13)に接続され、照明強度を制御するようにすることが好ましい。これにより、照明の照度が下がり、画像データから検出される濃度が下がった際に、照明強度を上げ、反対に照明の照度が上がり、画像データから検出される濃度が上がった際に、照明強度を下げることができる。このように、例えば撮像制御部13で照明部20の照明強度を変更することで、所望の明るさを得られるように照明部20を制御することができる。また、撮像手段11と照明部20とは、各々が対向するように角度や配置を調整できる機構が設けられている。また、照明部20の照明方式は、本実施形態の透過照明方式でなくともよく、例えば反射型照明方式であってもよい。また、照明部20は、検査装置100の他の構成と接続されていなくてもよいし、撮像処理部10や濃度判定処理部30等を有する画像処理制御部110に接続されていてもよい。
濃度判定処理部30は、撮像処理部10に接続されており、濃度判定機能Eの中核をなす。濃度判定処理部30は、保存部12に保存された画像データ10W内で粉粒体が映り込まない領域に検出領域30Pを定め、その検出領域30Pの濃度(明るさ)を検出する。更に濃度判定処理部30は、二値化処理部40による二値化処理に好適な濃度の最低基準濃度30Qを設定する。これにより濃度判定処理部30は、検出した濃度が設定された一定の明るさ(最低基準濃度30Q)未満の場合に照明異常判定を行う。この場合、濃度判定処理部30は、検査装置100による検査工程のすべてを停止するための照明不良信号30Xを撮像制御部13へ送る。一方、対象の画像データが一定の明るさ以上であった場合は、特に信号は発信しない。このような照明異常判定は、二値化処理の工程に進む前段階でなされる、二値化処理に適正な画像データであるかの判定である。照明異常判定は、照明部20の故障や照明劣化の検知や、撮像手段11と照明部20との位置関係のずれによるカメラ素子へ受光する光量の減少を検知するものである。本実施形態では、照度異常判定が発生した場合、検査装置100は検査を停止する。
二値化処理部40は、撮像処理部10に接続されており、保存部12に保存された画像データ10Wの二値化処理を行い、二値化画像データ40Wを生成する。二値化処理は、前述のとおり、照明不良信号30Xが発信されない限り行われる。具体的には、二値化閾値40Qを予め設定しておき、二値化閾値40Qよりも画像濃度(階調)の低い画素部分を「黒」(階調の下限値:例えば256階調であれば0階調)に変換して粉粒体の領域を示す。一方、前記二値化閾値40Qよりも画像濃度(階調)の高い画素部分を「白」(階調の上限値:例えば256階調であれば255階調)に変換して、粉粒体以外の背景領域を示す。このようにして、二階調からなる二値化画像データ40Wが生成される。生成された二値化画像データ40Wは、対応する画像データ10Wが有する撮像サンプリング時間10Tとともに、撮像処理部10の保存部12に書き込まれ保存される。前記の二値化閾値40Qは、適宜任意に設定でき、撮像された粉粒体の画素(撮像面積)を的確に把握できる数値に設定することができる。なお本明細書において、二値化画像データ40Wのうち、検量線作成用のものを41W、質量演算及び質量判定用のものを42W、適合化検量線算出用のものを43Wとして区別していうこともある。この二値化処理部40は、後述する、濃淡補正フィルタ処理の機能を備えていることが二値化処理の精度向上の観点から好ましい。
データ取得部90は、撮像処理部10、基準検量線作成部50及び適合化検量線算出部55に接続されており、検査初期段階(製造ライン稼働前の段階)に実行される基準検量線作成機能A及び適合化検量線作成機能Bに用いられるデータとして基準粉粒体の撮像面積のデータを取得する。データ取得部90は、データ作成部91と、データ記憶領域部92とを有しており、検査初期段階の基準粉粒体の撮像面積Vの面積データを取得し、これを保存する。データ作成部91は、撮像処理部10の保存部12に保存された検査初期段階の二値化画像データ40Wに基づき粉粒体の撮像面積の面積データを取得(作成)する。また、データ取得部90は、選択基準項目のデータMを取得し、データ記憶領域部92に保存することができることが好ましい。データ記憶領域部92に保存された選択基準項目のデータM等は、基準粉粒体の撮像面積のデータと対応させて保存され、複数の区分に区分けされた基準検量線を選択するために用いられる。
選択基準項目は、画像に映り込む粉粒体の撮像面積Vと関係する項目であり、前記二値化画像データ40Wに基づく測定項目であることが好ましい。二値化画像データ40Wに基づく測定項目は、二値化画像データ40Wに基づき測定することが可能なものであり、例えば、粉粒体の撮像面積V、粉粒体の粒径等の基準粉粒体の物性や、基準粉粒体の粒子数等の画像に移り込んだ基準粉粒体の状態等が挙げられる。
選択基準項目のデータMとして基準粉粒体の粒径のデータを取得する場合、データ作成部91は、二値化処理部40で生成された二値化画像データ40Wに基づいて、平均粒径Dbasを算出することにより、粒径のデータを作成する。例えば、検査初期段階の基準粉粒体の画像を対象とし、一方向とそれに直交する方向に沿う、それぞれの画像の寸法を測定する。そして、それぞれの寸法で確定される長方形の対角線の長さを算出し、この長さを粉粒体の粒径とし、これらの平均粒径Dbasを算出する。
基準検量線作成部50は、撮像処理部10に接続されており、検査初期段階(製造ライン稼働前の段階)に実行される基準検量線作成機能Aの中核をなす。基準検量線作成部50は、基準粉粒体の撮像面積と質量Gとの対応関係を示す基準検量線50Fを作成する。前記「基準粉粒体の撮像面積V」とは、二値化画像データ40Wで「黒」とされた画素の画素数のことである。基準検量線50Fの作成に際し、前記撮像面積は、所定時間に、撮像処理部10に保存される二値化画像データ41Wから得られる累積した基準粉粒体の撮像面積41Vに基づく。他方、前記質量Gは、前記所定時間に、撮像対象とされた基準粉粒体の落下軌道の下方で質量測定部130により測定される基準粉粒体の質量50Gに基づく。質量測定部130は、基準検量線作成部50に接続され、所定時間経過後に、取得した質量値を基準検量線作成部50に送る。また、質量測定部130は、基準検量線作成部50に接続しなくとも、例えば基準粉粒体の落下軌道の下方に粉粒体を受け皿などで受け、受け皿に乗った基準粉粒体をはかりで測定し、その値を基準検量線作成部50に入力してもよい。質量測定と同時に、二値化画像データ41Wに基づき累積した基準粉粒体の撮像面積41Vが基準検量線作成部50に蓄積される。所定時間経過後、基準検量線作成部50において、得られた基準粉粒体の撮像面積41V及び質量50Gから、撮像面積及びその撮像面積値に対応する質量値のデータが得られる。また、単位時間当たりの散布量を異ならせて同様の散布及び計測を行うことにより、複数の撮像面積値及び各撮像面積値に対応する質量値のデータを含む基準検量データ群又は該基準検量データ群から得られた近似線である基準検量線50Fが得られる。得られた基準粉粒体の撮像面積41V及び質量50Gから、重み(質量G/撮像面積V)を算出し、その重みを一次関数の定数とする基準検量線50Fを得ることもできる。
基準検量線作成部50における「所定時間」は、適宜任意に設定できる。例えば、散布対象物における1製品あたりの搬送速度に合わせた時間では測定質量が小さい場合は、それより長い時間を設定して、前記重み(質量G/撮像面積V)を算出できる。例えば、1製品毎では質量値が小さく測定できない場合、60秒間までの間で適宜設定することができる。検量線記憶領域部60は、基準検量線作成部50に接続されており、作成された基準検量線50Fを保存する。
適合化検量線算出部55は、撮像処理部10及び検量線記憶領域部60に接続されており、適合化検量線作成機能Bの中核をなす。適合化検量線算出部55は、基準検量線区分部551と、近似線作成部552とを有しており、単位時間当たりの散布量を異ならせて散布して得た、基準粉粒体の複数の撮像面積値及び各撮像面積値に対応する質量値のデータを含む基準検量データ群又は該基準検量データ群から得られた近似線である基準検量線50Fを、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分のそれぞれについて近似線51F1〜51F4を作成する機能を有する。所定の分割基準とは、基準検量線50Fを複数の区分に区分けする基準であり、区分の境界を特定するために用いられる。
図2に示す基準検量線50Fは、前述した二値化画像データ40Wに基づく測定項目である基準粉粒体の撮像面積の範囲を、撮像面積を示すX軸に沿って、複数の区分c1〜c4に区分けされている。撮像面積の範囲の区切り方は任意であるが、撮像面積値を分割基準として区切る場合、例えば、最小二乗法の結果といった基準で基準検量線50Fを区切ることができ、その誤差が3%未満といった基準で区切ることが好ましい。区分する区分数は、図2に示す4区分に限られず適宜に決定することができる。区分する区分数は、2区分以上であり、3区分以上が好ましく、また30区分以下が好ましく、10区分以下が更に好ましい。
基準検量線区分部551は、所定の分割基準に基づいて基準検量線50Fを区分するが、その区切り方は、特に制限されず任意の区切り方で良い。即ち、分割基準として、任意の基準を設定することができる。例えば、基準検量線区分部551は、外部から入力された分割基準の情報に基づいて基準検量線50Fを区分しても良い。基準検量線50Fをどのように区分すべきかについての分割基準の情報は、例えば、粉粒体質量検査装置100の操作者等により外部から入力される。そして前記情報に基づいて、基準検量線50Fの区分けが実行される。また、基準検量線区分部551は、特定の結果が得られるように設定した分割基準に基づいて基準検量線50Fを区分しても良い。具体的には、分割基準として、前述の最小二乗法の結果の最大誤差が特定範囲内となるように設定することや、基準検量線50Fを等間隔に区切るように設定すること等が挙げられる。以下、区分けされた基準検量線50Fの区分を区分cともいう。
近似線作成部552は、区分けされた複数の区分cごとに、基準検量線50Fの近似線を作成する。例えば、図2に示すように、区分c1については、該区分c1における基準検量線50Fに対する近似線a1を作成する。また、区分c2については、該区分c2における基準検量線50Fに対する近似線a2を作成する。このように各区分c1〜c4において近似線a1〜a4を作成する。以下、これら各区分c1〜c4等を纏めて区分cともいい、各近似線a1〜a4等を纏めて近似線aともいう。近似線aは、近似曲線であってもよいし、近似直線であってもよい。近似線aは、基準検量線50Fの関数に比して、低次の関数であることが好ましい。例えば、基準検量線50Fが2次関数で示される曲線状である場合、各区分cにおける近似線aは1次関数で示される直線であることが好ましい。1次関数で示される近似線aは、例えば、最小二乗法等によって作成される。
適合化検量線51Fは、各区分cにおける基準検量線50Fに対する近似線aを作成することにより得られる。即ち、近似線作成部552によって得られる近似線aは、適合化検量線51Fである。
適合化検量線算出部55において作成された適合化検量線51F(近似線a)は、検量線記憶領域部60に書き込まれ、保存される。
質量演算部70は、撮像処理部10及び検量線記憶領域部60に接続されている。質量演算部70は、適合化検量線51F(近似線a)の作成後、総質量判定部80とともに、製品用粉粒体を用いた製造ラインにおける質量算出機能Cの中核をなす。質量演算部70は、選択基準項目のデータMに基づいて区分c1〜c4のいずれかを選択し、累積した製品用粉粒体の撮像面積43Vから、選択された区分cにおける適合化検量線51Fに基づいて総質量77Gを算出する。具体的には、散布対象物の1製品に相当する部分が搬送される所定時間分(すなわち前記散布対象物の1製品に相当する部分が製品用粉粒体の散布位置を通過し終わる時間分)の累積した製品用粉粒体の撮像面積42Vを含む、該撮像面積42Vに対応した選択基準項目のデータMと、検査初期段階の二値化画像データ40Wに基づいて取得した粉粒体の撮像面積の面積データに対応する選択基準項目のデータMとを比較して、区分c1〜c4のいずれかを選択する。即ち、区分c1〜c4から、製品用粉粒体の撮像面積42Vを含む該撮像面積42Vに対応した選択基準項目データMが属する区分を選択する。そして、製品用粉粒体の撮像面積42Vに、検量線記憶領域部60に保存されている選択された区分cにおける適合化検量線51Fの重み(質量G/撮像面積V)を乗算することにより、1製品単位当たりの製品用粉粒体の総質量77Gを算出する。
例えば、図2においては、選択基準項目のデータMが区分c1の範囲内である場合、適合化検量線51F1の重み(質量G/撮像面積V)を乗算する。選択基準項目のデータMが区分c2の範囲内である場合、適合化検量線51F2の重み(質量G/撮像面積V)を乗算する。このように、粉粒体の質量の算出に用いられる適合化検量線51Fを、選択基準項目のデータMの区分に応じて使い分ける。
尚、質量演算部70における「所定時間」は、適宜任意に設定でき、搬送される製品となる散布対象物の速度に合わせて設定することが好ましい。前記散布対象物が長尺帯状である場合は、移動中の散布対象物の1製品に相当する領域面積に対して製品用粉粒体の粉粒体を散布する時間である。前記散布対象物が製品単位に既に区分けされて間欠的に搬送される場合は、間隔をあけて移動中の散布対象物の面積に対して製品用粉粒体の粉粒体を散布する時間である。例えば、300個/分の製品搬送速度ならば60/300=200ms(ミリ秒)、400個/分の速度ならば60/400=150ms(ミリ秒)となる。
散布されて自由落下する粉粒体の画像データを用いて、粉粒体の質量を測定する装置は、製品用粉粒体の撮像面積Vに、基準検量線50Fの重み(質量G/撮像面積V)等の定数や変数、関数を乗算することにより、製品用粉粒体の質量を求めることができる。しかし、画像に映り込む粉粒体の数が多い程、その測定精度を維持することが困難になる場合がある。具体的には、散布量の増加に伴い、画像に移り込む粉粒体の数が多くなると、粉粒体どうしが重なった状態で撮像されることが多くなり、粉粒体の撮像面積Vと、実際に散布される粉粒体の数に応じた面積とに誤差が生じ易くなる。例えば、同形同大の2つの粉粒体が重なっている場合、重なった粉粒体の投影面積は、重なっていない2つの粉粒体の投影面積よりも小さい。このような誤差は、粉粒体の重なる部分が大きい程、又は重なる粉粒体の数が大きくなる程、大きくなる。これにより、基準検量線F50により求められる粉粒体の質量が、実際の粉粒体の質量から乖離して、粉粒体の質量を正確に測定することが困難となることがある。
これに対し本発明の検査装置100は、製品用粉粒体の質量を、各区分における適合化検量線51Fに基づいて算出するため、画像における粉粒体どうしの重なり具合による、粉粒体の質量の測定精度への影響を少なくすることができ、製品用粉粒体の質量を正確に測定することができる。
また、基準検査データ群から2次やより高次の関数で示される曲線状の検量線を作成して質量を算出する場合に比して、基準検査データ群や2次関数で示される曲線からなり、且つ複数の区分に区分けされた基準検量線について、各区分において作成した一次関数で示される検量線を用いた方が、検査に必要な計算処理を単純化することができる。したがって、検査に必要な計算処理の複雑化を抑制しつつ、高精度での測定が可能となり、例えば、製品の製造ラインの高速化等への対応も容易となる。
測定精度をより向上させる観点から、選択基準項目は、粉粒体どうしの重なり具合に影響する項目であることが好ましい。
本実施形態における適合化検量線51Fは、一次関数であるが、二次以上の高次関数、対数関数、指数関数、又はこれら関数の近似であってもよい。容易な演算により粉粒体の質量を求める観点から、適合化検量線51Fは、一次関数であることが好ましい。
総質量判定部80は、質量演算部70及び後述する不良品排出処理部120に接続されており、質量演算部70とともに、適合化検量線51Fを作成した後の質量判定機能Dの中核をなす。総質量判定部80では、散布される製品用粉粒体の設定散布質量として、規定内質量80Qが設定される。この「規定内質量80Q」は1製品単位で含有されるべき製品用粉粒体の質量の許容範囲に相当する。総質量判定部80は、前記の製品用粉粒体の総質量77Gのデータを質量演算部70から受信し、総質量77Gが規定内質量80Qであるか否かの判定を行う。その判定に基づいて、総質量77Gが規定内質量80Qの範囲外である場合は、質量不良信号80Xを発信する。一方、総質量77Gが規定内質量80Qの範囲内である場合は、質量良品信号80Yを発信する。例えば、規定内質量80Qを1製品当たりFg(グラム)の上下限値±10%の範囲と定めた場合、その範囲外のものをNG判定とする。
総質量判定部80は、発信する質量不良信号80X及び質量良品信号80Yを、粉粒体質量検査装置100に接続される別の装置へと送信できるようにされている。その際、質量不良信号80X及び質量良品信号80Yに、対象となる製品(良品・不良製品)を特定するための情報(例えば、撮像サンプリング時間10Tなど)が含まれていることが好ましい。これにより、受信する側の装置は、質量不良となる製品に対処するための機能が発揮され得る。このようにして粉粒体質量検査装置100は、製品用粉粒体の散布状況から、製品を構成する散布対象物へ連続散布された製品用粉粒体の総質量を散布中に時機よく検知することができる。
図3及び図4に示すとおり、本実施形態の粉粒体質量検査方法は、検査初期工程A1と基準検量線作成後の検査工程B1とを有する。検査初期工程A1は、検査装置100の基準検量線作成機能A及び適合化検量線作成機能Bを利用して行う一連の処理工程である。基準検量線作成後の検査工程B1は、検査初期工程A1にて基準検量線50F及び適合化検量線51Fを作成した後で、基準検量線50F及び適合化検量線51Fを用いて、製品用粉粒体の質量を測定する工程と、測定した質量の判定を行う工程である。すなわち、基準検量線作成後の検査工程B1は、適合化検量線51Fに基づいて、質量算出機能C及び質量判定機能Dを利用して行う一連の処理工程である。また、検査初期工程A1及び検査工程B1はそれぞれ、検査装置100の濃度判定機能Eを利用する。この粉粒体質量検査方法については、粉粒体含有物品である、検査対象の製品である発熱体の概要をまず説明し、更に図5を参照して、発熱体の製造に用いられる製造装置としての散布装置について説明した上で詳述する。
まず、ここでの発熱体は、基材シートの少なくとも一面側に、酸化反応を起こす被酸化性金属、塩化ナトリウム等の電解質及び水を含む発熱組成物の層と、該層上に配置された、吸水性ポリマーの粉粒体を含む保水材の層とを備える。吸水性ポリマーの粒子の粉粒体の含有質量は、発熱体の発熱特性を左右する重要な要素の1つとなる。この発熱体の製造方法は、長尺の基材シート上に、鉄粉等の被酸化性金属、電解質及び水等を含むスラリー状の発熱組成物を塗布して発熱体を形成し、次いで該発熱体の上に、吸水性ポリマーの粉粒体を層状に散布し、保水材の層を形成する工程を有する。したがって、本製造方法において、前記基材シートに前記発熱組成物が塗布されたものが、粉粒体の散布対象物となる。
図5には、粉粒体の散布装置500(以下、単に散布装置500ともいう。)が示されている。散布装置500は、前述のとおり、発熱体に含有される吸水性ポリマーの粉粒体202の散布装置であり、粉粒体の散布工程を実行する。散布装置500は、粉粒体散布部300、検査装置100及び不良品排出処理部120を備えており、本実施形態では、粉粒体散布部300は、吸水性ポリマーの粉粒体202を貯蔵する貯蔵部301、粉粒体を水平方向に搬送するトラフ304、トラフ304を振動させる振動体305を有する。トラフ304と振動体305とを合わせて振動フィーダ306という。
粉粒体散布部300においては、貯蔵部301内の粉粒体202が、搬出される。搬出された粉粒体202はトラフ304における任意の位置で受け取られ、電磁フィーダ305の振動で好適に分散されながらトラフ304の終端部304A側へ移動する。粉粒体202は終端部304Aから自由落下し、搬送コンベア(図示せず)で搬送されてくる散布対象物206に連続的に散布される。散布対象物206は、前述のとおり、基材シート201上に非酸化性金属の粒子、塩化ナトリウム等の電解質及び水を含む発熱組成物205を塗布したものである。
この粉粒体散布部300に対して粉粒体質量検査装置100は、図5に示すとおり、粉粒体202の落下軌道空間を間に挟んで撮像手段11と照明部20とが対向するように配置されている。
不良品排出処理部120は、粉粒体質量検査装置100の総質量判定部80に接続されており、総質量判定部80が発信した質量不良信号80Xを受信すると、製造ラインから質量不良信号80Xに対応する散布対象物を特定し、特定した散布対象物を製造ラインから排出する。本実施形態では、不良品排出処理部120は、フライトコンベア(図示せず)等から構成されている。
ここで、本実施形態の粉粒体質量検査方法における検査初期工程A1について、図5の装置の概要構成図と図3のフローチャートとを参照して、詳細に説明する。
検査初期工程A1は、基準粉粒体202の散布部300の切り出し量等の散布条件の設定の都度、検査初期段階において実行される。したがって検査初期工程A1は、散布装置500の設定条件にあった適正な検量線が得られる限り、発熱体の製造ライン上、製造ライン以外のいずれで実施されてもよい。
まず、各装置を図5のように配置した状態で、粉粒体202の落下軌道の下方に質量測定部130を設置する。質量測定部130としては、受け取る基準粉粒体の質量を時系列で計測できるものであれば特に制限なく採用できる。例えば、ロードセルに粉粒体受け皿又は検量皿のみを設置したものなどが挙げられる。質量測定部130は、散布装置500が有する構成であってもよく、散布装置500と別体とする構成であってもよい。
選択基準項目として、二値化画像データ40Wに基づく測定項目を用いる場合、該測定項目のデータは、基準検量線の作成と平行して、又は基準検量線の作成に前後に、二値化処理部40において取得された二値化画像データ41Wに基づいて測定される。測定された測定項目データMは、データ記憶領域部92に書き込まれ、保存される。
例えば、二値化画像データ40Wに基づく測定項目として、基準粉粒体の粒径のデータを取得する場合、基準粉粒体の平均粒径Dbasを、図6に示すとおり、二値化処理部40において取得された粉粒体の画像P1,P2,・・・,Pnを対象とし、一方向Xとそれに直交する方向Yに沿う画像Piの(iは自然数を表す。)の寸法xi,yiを測定する。そして寸法xi,yiで画定される長方形の対角線の長さdiを算出し、この値を画像Piの粒径とする。そして(1/n)ΣPiから基準粉粒体の平均粒径Dbasを算出する。平均粒径Dbasの算出に用いる粒子の数nは例えば100以上とする。算出した平均粒径Dbasを、粒径のデータとする。
次いで、検査装置100を稼働させる。照明部20が検査装置100と連動していない場合は、照明部20の電源も入れる。次いで、撮像処理部10において、撮像スピードや検量線作成のための「所定時間」、その他の諸条件を入力する。また、濃度判定処理部30では検出領域30P及び濃度の最低基準濃度30Qの設定を行い、二値化処理部40では二値化閾値40Qの設定を行う。その後、散布部300を稼働し、検査装置100に撮像開始の入力を行い、撮像処理を実行する(撮像処理工程AB11)。この撮像処理工程AB11により、前述のとおり、撮像画像データ11Wが、その撮像サンプリング時間10Tとともに時系列で保存部12に保存される。
次いで、濃度判定処理工程D11を、濃度判定処理部30において設定されたタイミングで行う。すなわち、画像データ11Wの濃度を検出し、濃度の最低基準濃度30Qとの比較を行う。検出した濃度が設定された一定の明るさ(最低基準濃度30Q)以下の場合に照明異常判定D12を行う。この場合、濃度判定処理部30は、検査装置100による検査工程のすべてを停止するための照明不良信号30Xを撮像制御部13へ送る。これにより、検査装置100全体が停止する。停止後に、照明部20を調節して、再度、基準検量線作成工程AB13を実行することとなる。一方、対象の画像データが一定の明るさ以上であった場合は、特に信号は発信されず次の二値化処理工程AB12へと進む。
前述した濃度判定処理工程D11は、間断なく自由落下する微小な粉粒体を的確に捉えるためになされる。照明の故障や経時劣化により、明るさが暗くなった場合、粒子が抽出できない。そのため、濃度の最低基準濃度30Qは、検査対象の粉粒体202の粒径などによって、粒子を捉えられる明るさに決定する。一律には定められないが、例えば平均粒径が440μm〜550μm程度の粉粒体では、最低基準濃度30Qを、グレースケールの256階調において、濃度50と定めることができる。
次いで、二値化処理部40において、撮像処理部10の保存部12に保存された画像データ11Wの二値化処理工程AB12を行い、二値化画像データ41Wを生成する。二値化処理工程AB12においては、濃淡補正フィルタ処理がなされることが好ましい。これにより、二値化処理に対する濃度影響が非常に小さく抑えられる。この濃淡補正フィルタ処理とは、入力画像と、入力画像から作成された内部処理画像とを差分演算することで、背景の濃淡変化を除去し、照明ムラ・照明劣化の影響を抑制することができるフィルタ処理である。これにより、撮像画像データ10Wの明るさムラを低減して所望の粉粒体の画素部分のみを抽出することができ、濃度が広い範囲にふれても適正な二値化処理が可能である。
二値化処理の内容は前述したとおりであり、二値化閾値40Qを境に0階調と1階調とに変換する。この二値化画像データ41Wから粉粒体の画素数、即ち粉粒体の撮像面積Vを把握できる。二値化画像データ41Wは、次の基準検量線作成工程のため、撮像処理部10の保存部12に保存される。
二値化閾値40Qは、粉粒体202の粒径やその粒径のばらつき、すなわち、画像データでの粉粒体202部分の階調のばらつきによって決められる。二値化閾値40Qを下げていくと、検知量の減少に伴い画素数が減る。反対に、二値化閾値40Qを上げていくと、画素数が増えるが、撮像ノイズの影響を受けてしまう。二値化閾値40Qは一律には定められないが、例えば平均粒径が440μm〜550μm程度の粉粒体では、200階調から240階調までの間に設定することが好ましく、220階調に設定することがより好ましい。
次いで、基準検量線作成工程AB13を、基準検量線作成部50において行う。ここでは、前述のとおり、基準粉粒体の撮像面積Vと質量Gから得られた重み(質量G/撮像面積V)を定数とする一次関数で表される基準検量線50Fを作成する。これは、基準検量線作成のための「所定時間」の間の、二値化画像データ41Wに基づいて累積した基準粉粒体の撮像面積41Vと、質量測定部130で測定された基準粉粒体の質量50Gとに基づいてなされる。これにより、散布部300の散布条件に対応した基準検量線50Fが得られる。この基準検量線50Fは、検量線記憶領域部60に保存される。
また、基準検量線作成工程AB13の前又は後、若しくは該工程AB13と平行して、選択基準項目のデータMが保存される。選択基準項目として、二値化画像データに基づく測定項目を用いる場合、該測定項目のデータMは、前述の通り、データ作成部91によって、前記二値化画像データ40Wに基づいて測定されることで作成される。測定項目データMは、データ記憶領域部92に保存される。
次いで、適合化検量線作成工程AB14を、適合化検量線算出部55において行う。ここでは、前述のとおり、所定の分割基準に基づいて複数の区分cに区分けされた基準検量線50Fについて、該区分cそれぞれにおける適合化検量線51Fを作成する。また、適合化検量線51Fは、前述のとおり、各区分cにおける基準検量線50Fに対する近似線aを作成することにより、得られる。
基準検量線50Fの区分け(工程AB141)は、所定の分割基準に基づき、前述の基準検量線区分部551によって行われる。各区分cの情報は、検量線記憶領域部60に保存される。
次いで、工程AB141において区分けした各区分cにおける適合化検量線51Fの作成は、基準検量線50Fに対する近似線aの作成工程AB142において行われる。近似線aの作成工程AB142は、前述の近似線作成部552によって行われる。
次に、本実施形態の適合化検量線作成後の検査工程B1について、図4のフローチャートを参照して説明する。検査工程B1は、適合化検量線51Fが作成された後、質量測定部130を取り除き、製品の製造ライン全体を稼働させた状態で行われる。
本実施形態の検査装置100は、質量判定工程を具備するため、電源を入れた後、質量判定の基準となる規定内質量80Qや質量演算のための「所定時間」等を設定入力する。
また、検査装置100の貯蔵部301内には、基準粉粒体を引き続き充填させたままにしておき、これを製品用粉粒体として用いてもよく、あるいは、貯蔵部301内から基準粉粒体を除去し、該基準粉粒体と異なる粒径を有する別の種類の製品用粉粒体を新たに充填してもよい。次いで散布部300の電源を入れて、製造ライン全体を稼働させ、製品用粉粒体203を散布し始めて、検査装置100による検査を開始する。製造ラインでは、粉粒体散布部300が稼働し、搬送ベルト(図示せず)で搬送されてくる散布対象物206に対し、連続的に製品用粉粒体203を散布する。
次いで粉粒体質量検査装置100において、製品用粉粒体203を対象として、撮像処理工程CE11、濃度判定処理工程D11及び二値化処理工程CE12を、検査初期工程A1と同様にして行う。適合化検量線51F作成後の検査工程B1においても、二値化処理工程CE12で濃淡補正フィルタ処理がなされることが好ましい。これにより、二値化処理に対する濃度影響が非常に小さく抑えられている。そのため、濃度の最低基準濃度30Qを基準検量線作成工程AB13よりもかなり低水準に抑えることができる。すなわち照明異常による検査中止の可能性が低く、且つ、適正な二値化処理で製品用粉粒体203の画素の的確な把握が可能となる。これにより、製品の連続生産ラインの稼働中に、連続散布される粉粒体202の散布量を更に時機よく検査することができる。また、照明の長寿命化にもつながる。
撮像処理工程CE11においては、散布される製品用粉粒体203のすべてを撮像の対象としてもよいが、それに代えて、ある一部の領域を撮像領域としてもよい。具体的には、図7に示すように、個数基準で大粒径側から95%以上の粒子が計測されるように設定することが好ましい。
次いで、質量算出工程C13を質量演算部70にて行う。前述のとおり、質量演算部70は、選択基準項目のデータMに基づいて区分c1〜c4のいずれかを選択し、二値化画像データ42Wに基づいて累積した粉粒体の撮像面積42Vから、選択した区分cにおける適合化検量線51Fに基づいて、総質量77G(すなわち1製品単位当たりの総質量77G)を算出する。
次いで、総質量判定工程C14を総質量判定部80にて行う。これにより、散布された製品用粉粒体203の総質量77Gが規定内質量80Qの範囲外であれば質量異常判定を行い、質量不良信号80Xを発信する(質量不良信号発信C15)。一方、総質量77Gが規定内質量80Qの範囲内であれば、質量良品信号80Yを発信する(質量良品信号発信C16)。質量不良信号80X及び質量良品信号80Yには、対象となる製品(良品・不良製品)を特定する情報(撮像サンプリング時間10Tなど)が含まれていることが好ましい。以上の「検量線作成後の検査工程B1」における各工程は、製造ライン稼働中繰り返し行われ、検査中止の操作により本実施形態の粉粒体質量検査が終了する。
上述した質量不良信号80X若しくは質量良品信号80Yは、本実施形態において検査装置100に接続された制御装置401で受信される(図5参照)。制御装置401は、受信信号に基づき、不良品排出処理部であるフライトコンベア(図示せず)に指示を出す。具体的には、質量不良信号80Xに基づく排出信号400Xを出す。これを受けたフライトコンベア(図示せず)は、排出信号400Xに基づいて、対象となる製品を特定し製造ラインから排出する(不良品排出処理工程)。すなわち、制御装置401及び排出装置であるフライトコンベア(図示せず)とで不良品排出処理工程が実行される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態は、本発明を発熱体の製造方法に適用した例であったが、本発明を他の物品の製造に適用してもよい。
前記実施形態においては、濃度判定処理工程D11(濃度判定機能E)と総質量判定工程C14(質量判定機能D)とを具備しているが、濃度判定処理工程D11及び総質量判定工程C14の何れか一方を具備してもよく、これら両工程D11,C14を具備しなくてもよい。測定精度を向上させる観点から、濃度判定処理工程D11を具備していることが好ましい。また、質量が規格外の不良品の検出を容易に行う観点から、総質量判定工程C14とを具備していることが好ましい。
また、前記実施形態においては、検査工程B1の撮像処理工程CE11において、製品用粉粒体203の落下方向に沿う撮像領域を狭く設定したが、これに代えて、又はこれに加えて、検査初期工程A1の撮像処理工程AB11において、基準粉粒体202の落下方向に沿う撮像領域を狭く設定してもよい。
また、質量算出工程C13において選択した適合化検量線51Fを補正してもよい。たとえば、選択基準項目のデータMとして、検査対象となる粉粒体の粒径Dを算出し、検査対象となる粉粒体の粒径Dと検査初期段階の粉粒体の粒径Dbasとの比であるD/Dbasの値に基づき、選択した適合化検量線51Fの傾きを補正した補正検量線を作成してもよい。この場合、質量算出工程C13では、選択した区分cにおける補正検量線に基づいて、総質量77Gを算出する。
10 撮像処理部
11 撮像手段
12 保存部
13 撮像制御部
20 照明部
30 濃度判定処理部
40 二値化処理部
50 基準検量線作成部
55 適合化検量線算出部
551 基準検量線区分部
552 近似線作成部
60 検量線記憶領域部
70 質量演算部
80 総質量判定部
90 データ取得部
100 粉粒体質量検査装置
110 画像処理制御部
202 基準粉粒体(吸水性ポリマー)
203 製品用粉粒体(吸水性ポリマー)
206 散布対象物
300 粉粒体散布部
500 粉粒体散布装置

Claims (7)

  1. 散布対象物へ散布される粉粒体の質量を該粉粒体の散布中に検査する粉粒体質量検査装置であって、
    前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理部と、
    前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理部と、
    検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得するデータ取得部と、
    前記粉粒体の前記撮像面積と、前記粉粒体の落下軌道の下方に位置する質量測定部によって所定時間に測定された粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量データ群又はその基準検量データ群の近似線である基準検量線を作成する基準検量線作成部と、
    前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、適合化検量線を作成する適合化検量線算出部と、
    所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量演算部と、を有する粉粒体質量検査装置。
  2. 前記選択基準項目が、前記二値化画像データに基づく測定項目である、請求項1に記載の粉粒体質量検査装置。
  3. 前記選択基準項目が、前記粉粒体の撮像面積、前記粉粒体の粒子径、前記粉粒体の粒子数のいずれかである、請求項1又は2に記載の粉粒体質量検査装置。
  4. 前記適合化検量線が一次関数である、請求項1〜3の何れか1項に記載の粉粒体質量検査装置。
  5. 製品を構成する散布対象物へ散布された粉粒体の質量を該粉粒体の散布中に検査する粉粒体質量検査方法であって、
    前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理工程と、
    前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理工程と、
    検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得し、前記撮像面積と所定時間落下させた該粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量データ群又はその基準検量データ群の近似線である基準検量線を作成する基準検量線作成工程と、
    前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、適合化検量線を作成する適合化検量線算出工程と、
    所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量算出工程と、を有する粉粒体質量検査方法。
  6. 粉粒体を散布対象物に散布することで、該粉粒体を含む物品を製造する、粉粒体含有物品の製造装置であって、
    前記散布対象物に向けて粉粒体を散布する粉粒体散布部と、
    前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理部と、
    前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理部と、
    検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得するデータ取得部と、
    前記粉粒体の前記撮像面積と、前記粉粒体の落下軌道の下方に位置する質量測定部によって所定時間に測定された粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量データ群又はその基準検量データ群の近似線である基準検量線を作成する基準検量線作成部と、
    前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、適合化検量線を作成する適合化検量線算出部と、
    所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量演算部と、
    前記質量演算部における演算結果に基づいて、所定時間に自由落下する、検査対象となる粉粒体の総質量を算出する総質量演算処理部と、
    前記総質量が、所定の数値範囲内であるか否かを判定する総質量判定部と、
    質量異常と判定した場合に、質量異常に対応する散布対象物を特定し、製造ラインから前記質量異常に対応する散布対象物を排出する不良品排出処理部と、を有する粉粒体含有物品の製造装置。
  7. 粉粒体を散布対象物に散布することで、該粉粒体を含む物品を製造する、粉粒体含有物品の製造方法であって、
    前記散布対象物に向けて粉粒体を散布する粉粒体散布工程と、
    前記散布対象物へ向けて自由落下する粉粒体を撮像し画像データとして保存する撮像処理工程と、
    前記画像データを所定の閾値に基づいて二値化処理して二値化画像データを生成する二値化処理工程と、
    検査初期段階において、前記二値化画像データから得られる粉粒体の画素に基づいて、前記画像データの画像に映り込んだ前記粉粒体の撮像面積を取得し、前記撮像面積と所定時間落下させた該粉粒体の質量とに基づいて、前記撮像面積と質量との対応関係を示す基準検量線を作成する基準検量線作成工程と、
    前記基準検量線を、所定の分割基準に基づいて複数の区分に区分けし、該区分それぞれにおいて、前記基準検量線の近似線を作成することにより、適合化検量線を作成する適合化検量線算出工程と、
    所定の選択基準項目のデータに基づいて前記区分を選択し、選択された前記区分における前記適合化検量線に基づいて、検査対象となる粉粒体の質量を算出する質量算出工程と、
    前記質量算出工程における演算結果に基づいて、所定時間に自由落下する、検査対象となる粉粒体の総質量を算出する総質量演算処理工程と、
    前記総質量が、所定の数値範囲内であるか否かを判定する総質量判定工程と、
    質量異常と判定した場合に、質量異常に対応する散布対象物を特定し、製造ラインから前記質量異常に対応する散布対象物を排出する不良品排出処理工程と、を有する粉粒体含有物品の製造方法。
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