JP2019006885A - アスファルト合材付着防止剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】アスファルト合材に対する付着防止効果が高く、細かい溝がある面に対しても付着防止効果が十分に発揮され、塗布面がアスファルトの溶解した液で汚れ難く、常温での安定性に優れ、水希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れるアスファルト合材付着防止剤を提供する。【解決手段】アスファルト合材付着防止剤は、式(1)で示される化合物(A)を0.1〜3.0質量%、式(2)で示される化合物(B)を30〜70質量%、および沸点が150℃以上であり、25℃で液状である一価の水溶性アルコール(C)を30〜70質量%含有する。R1O−(EO)m(PO)n−H ・・・(1)R2O−(AO)k−H ・・・(2)【選択図】 なし

Description

本発明は、アスファルト合材に対する付着防止効果が高く、さらに傷などの細かい溝がある面に対しても付着防止効果が十分に発揮され、塗布面がアスファルトの溶解した液で汚れ難く、常温での安定性にも優れ、水希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れるアスファルト合材付着防止剤に関するものである。
道路舗装で用いられているアスファルト合材は、接着剤であるアスファルトと道路の基礎部分となる骨材からなっている。アスファルトは加熱された液状の状態で骨材と混合され、冷却されて固まることにより接着性を発現する。
アスファルト合材の製造工場やアスファルト合材を取り扱う道路舗装現場では、装置や機器へのアスファルト合材の付着を防止することが作業性を低下させないために重要である。特にアスファルト合材製造工場内設備であるホッパー、スキップエレベーター、ベルトコンベアはアスファルト合材が傾斜面を滑り落ちる構造となっており、アスファルト合材が滑落せずに残存すると傾斜面に付着し、他のアスファルト合材がこの付着部に徐々に堆積して詰まり等の原因となるので、作業効率が大幅に低下する。また、アスファルト合材を積載するダンプトラックの荷台においても、同様の問題が生じることがある。そこで、これらホッパー、スキップエレベーター、ベルトコンベア、荷台等にはアスファルト合材の付着及び堆積を防ぐため、付着防止効果を有するアスファルト合材付着防止剤を散布や塗布する必要がある。
従来、ホッパー、スキップエレベーター、ベルトコンベア等に付着したアスファルト合材の剥離には、軽油、重油等の鉱物油をタンクからパイプラインを通じてホッパー、スキップエレベーター、ベルトコンベア等に合材の接触するタイミングに合わせ、自動制御で定期的に散布を行っていた。
しかしながら、軽油、重油等の鉱物油を使用する方法では、噴霧された軽油、重油等が流出することによって、周囲環境への悪影響が懸念されていた。そのため、軽油、重油等の鉱物油と同等以上の性能でこれらの代替として使用できる付着防止剤として、水で希釈して使用するアスファルト合材付着防止剤が数多く報告されている。
特許文献1では、動植物油脂、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルを水で希釈し、乳化させたエマルション型のアスファルト混合物付着防止剤組成物が報告されている。しかし、特許文献1記載の組成物では、良好な効果を得るために動植物油脂が多く配合されており、水希釈後にタンク内で経時で油水分離が生じてタンク内で濃度勾配が生じるので、安定した付着防止効果が得られないという問題点がある。
また、特許文献2では、テルペン系化合物とグリコール類、アルコールのアルキレンオキサイド付加物、アミンのアルキレンオキサイド付加物、及びそれらのエステル化物、並びに多価アルコール脂肪酸エステル類である非イオン型界面活性剤と、アニオン型界面活性剤とを用いたエマルション型のアスファルト合材付着防止剤が報告されている。しかし、この付着防止剤でも、良好な効果を得るためにテルペン系化合物が多く配合されており、水希釈後の安定性が十分ではなく、安定した付着防止効果を得るまでには至っていない。
経時で油水分離するという問題を解決する手段として、油性成分を含まず、水と親和性の高い基材を使用する方法が提案されている。例えば、特許文献3では、ポリオキシアルキレングリコール誘導体を用いた付着防止剤が報告されている。
国際公開第2003/035809号 特開2006−182859号公報 特開平8−127761号公報
しかし、特許文献3記載の付着防止剤は希釈後の安定性が良好であり、安定した付着防止効果が得られるものの、傷などの細かい溝がある面に対しては良好な付着防止効果が得られないという問題点があった。
よって、アスファルト合材に対する付着防止効果が高く、塗布面がアスファルトの溶解した液で汚れ難く、常温での安定性にも優れ、水希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れる上、傷などの細かい溝がある面に対しても付着防止効果が十分に発揮されるようなアスファルト合材付着防止剤が求められる。
本発明の課題は、アスファルト合材に対する付着防止効果が高く、塗布面がアスファルトの溶解した液で汚れ難く、常温での安定性にも優れ、水希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れる上、傷などの細かい溝がある面に対しても付着防止効果が十分に発揮されるようなアスファルト合材付着防止剤を提供することである。
本発明は、式(1)で示される化合物(A)を0.1〜3.0質量%、式(2)で示される化合物(B)を30〜70質量%、および沸点が150℃以上であり、25℃で液状である一価の水溶性アルコール(C)を30〜70質量%含有することを特徴とする、アスファルト合材付着防止剤に係るものである。

O−(EO)(PO)−H ・・・(1)

(式(1)中、
は、分岐アルキル基を有する炭素数8〜13の炭化水素基であり、
EOはオキシエチレン基であり、
POはオキシプロピレン基であり、
mは前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であり、nは前記オキシプロピレン基POの平均付加モル数であり、mは1〜5、nは1〜5、m+nは2〜10であり、
前記オキシエチレン基EOと前記オキシプロピレン基POの各含有量の合計に対する前記オキシプロピレン基POの含有量の割合が25〜75質量%であり、
前記オキシエチレン基EOと前記オキシプロピレン基POとは、ブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。)

O−(AO)−H ・・・(2)

(式(2)中、
は、炭素数1〜4の炭化水素基または水素であり、
AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、
kは炭素数2〜3のオキシアルキレン基AOの平均付加モル数であり、kは3〜15である。)
本発明のアスファルト合材付着防止剤を用いれば、ホッパー、スキップエレベーター、ベルトコンベア等のプラント設備上のアスファルト合材、またはダンプトラック等の荷台上のアスファルト合材が付着することを防ぐことができる。塗布面がアスファルトの溶解した液で汚れ難く、常温での安定性に優れる。また、水で希釈後も分離しにくいので、水で希釈して保存した後も付着防止効果を経時的に安定して発揮できる。その上で、傷などの細かい溝がある面に対しても付着防止効果が十分に発揮されるものである。
本発明のアスファルト合材付着防止剤は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有する。なお、(A)成分、(B)成分、(C)成分の各質量比の合計を100質量%とする。以下、各成分について順次説明する。
〔(A)成分〕
本発明で用いられる(A)成分は、下記の式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルである。

O−(EO)(PO)−H ・・・(1)
式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルにおいて、Rは分岐アルキル基を有する炭素数8〜13の炭化水素基である。Rの炭素数を8〜13とすることによって、付着防止効果が良好になり、原液および水希釈後も良好な安定性が得られる。こうした観点からは、Rの炭素数を8以上とするが、9以上が更に好ましい。また、Rの炭素数を13以下とするが12以下とすることが更に好ましい。
また、Rを分岐アルキル基とすることによって、傷などの細かい溝がある面に対しても付着防止効果が良好になり、さらに、原液および水希釈液の低温下における良好な安定性が得られる。こうした分岐アルキル基の側鎖としては、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
は、具体的には2−エチルヘキシル基、3,5−ジメチルヘキシル基、2,2−ジメチルヘキシル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、2−プロピルペンチル基、イソオクチル基、2,2−ジメチルヘプチル基、2,2,4,4−テトラメチルペンチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、2−メチルオクチル基、2−エチルヘプチル基、3−メチルオクチル基、イソノニル基、ネオノニル基、2,2−ジメチルオクチル基、2−メチル−2−エチルヘプチル基、2−メチル−2−プロピルヘキシル基、8−メチル−1−ノニル基、イソデシル基、2−プロピルヘプチル基、2−ブチルオクチル基等が挙げられる。好ましくは2,2−ジメチルヘプチル基、2,2,4,4−テトラメチルペンチル基、3,5,5−トリメチルヘキシル基、2−メチルオクチル基、2−エチルヘプチル基、3−メチルオクチル基、イソノニル基、ネオノニル基であり、さらに好ましくは3,5,5−トリメチルヘキシル基である。
EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基である。mはオキシエチレン基の平均付加モル数であり、1〜5である。nはオキシプロピレン基の平均付加モル数であり、1〜5である。
両平均付加モル数の総和(m+n)は2〜10である。m+nが2未満であると、良好な付着防止効果が得られにくくなり、また良好な原液の安定性および水希釈後の安定性が得られにくくなるので、2以上とするが、4以上が更に好ましい。また、m+nが10を超えると、良好な原液の安定性および水希釈後の安定性が得られにくくなるので、10以下とするが、8以下が更に好ましい。
オキシエチレン基EOとオキシプロレン基POの各含有量の合計を100質量%としたとき、POの含有量の割合は25〜75質量%とする。PO含有量の割合が25質量%未満であると、良好な付着防止効果が得られにくいので、25質量%以上とするが、30質量%以上が更に好ましい。また、PO含有量の割合が75質量%を超える場合、良好な原液の安定性および水希釈後の安定性が得られにくいので、75質量%以下とするが、70質量%以下とすることが更に好ましい。
EOとPOの配列順序は、EOとPOがブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。
式(1)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(A)は、公知の方法で製造することができ、例えば、分岐アルキル基を有する炭素数8〜13の一価アルコールに所定量のエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加重合することによって得られる。
なお、一価アルコールにエチレンオキシド及びプロピレンオキシドを付加重合する段階においては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとがランダム状に重合していても、ブロック状に重合していてもよい。また、オキシエチレン基EOやオキシプロピレン基POの各平均付加モル数、EOとPOの各含有量の合計を100質量%としたときのPOの含有量の割合は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの各使用量を調整することによって、適宜設定することができる。
本発明のアスファルト合材付着防止剤における(A)成分の含有率は、0.1〜3.0質量%とする。(A)成分の含有率が0.1質量%未満であると良好な付着防止効果が得られにくくなるので、0.1質量%以上とするが、0.5質量%以上が更に好ましい。また、(A)成分の含有率が3.0質量%を超えると良好な原液の安定性および水希釈時の安定性が低下するので、3.0質量%以下とするが、2.0質量%以下が更に好ましい。
〔(B)成分〕
本発明で用いられる(B)成分は、下記の式(2)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルまたはポリアルキレングリコールである。

O−(AO)−H ・・・(2)
式(2)で示されるポリオキシアルキレンモノアルキルエーテルまたはポリアルキレングリコールにおいて、Rは炭素数1〜4の炭化水素基または水素である。具体的には水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、アリル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基であり、好ましくは水素、メチル基であり、より好ましくは水素である。
AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基である。kは炭素数2〜3のオキシアルキレン基AOの平均付加モル数である。kは3〜15であり、好ましくは5〜13である。kを3〜15とすることによって、原液および水希釈後の低温下における良好な安定性が得られる。
本発明で用いられる(B)成分の含有量は、アスファルト合材付着防止剤中、30〜70質量%とする。(B)成分の含有量が30質量%未満であると良好な付着防止効果が得られにくくなるので、30質量%以上とするが、40質量%以上が更に好ましい。また、(B)成分の含有量が70質量%を超えると、良好な付着防止効果が得られにくくなり、また、良好な原液の安定性および水希釈時の安定性が低下するので、70質量%以下とするが、60質量%以下とすることが更に好ましい。
〔(C)成分〕
本発明で用いられる(C)成分は、沸点が150℃以上であり、25℃で液状である一価の水溶性アルコールである。ここでいう沸点とは大気圧下での沸点をいう。一価の水溶性アルコールの沸点が150℃未満であると、アスファルト合材が通常110〜150℃で出荷及び施工されることから、水溶性アルコールがアスファルト合材と接した際に蒸発等が生じて、付着防止効果を十分に発揮できなくなるおそれがある。なお、一価の水溶性アルコールの沸点の上限は特に限定の必要がないが、現実的には、200℃以下となることが多い。
一価の水溶性アルコールとは、分子内に水酸基を1個有する水溶性の化合物である。一価の水溶性アルコール(C)は、特に付着防止効果の面から炭素数が5〜8の一価の水溶性アルコールが好ましい。また、一価の水溶性アルコールは、25℃で水と任意の割合で溶解するものが好ましい。
本発明で用いられる一価の水溶性アルコール(C)の具体例としては、例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メトキシ−1−ブタノール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等が挙げられる。
特に、付着防止効果に優れる面から、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、テトラヒドロフルフリルアルコールが好ましい。
本発明において、一価の水溶性アルコール(C)は1種を単独で、もしくは2種以上を併せて用いることができる。
本発明において一価の水溶性アルコール(C)として市販品を用いてもよく、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテルとしてブチセノール20(KHネオケム株式会社製)、ジエチレングリコールモノメチルエーテルとしてハイソルブDM(東邦化学工業株式会社製)、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールとしてソルフィットファイングレード(クラレ株式会社製)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(シグマアルドリッチジャパン株式会社製)、テトラヒドロフルフリルアルコール(キシダ化学株式会社製)等が使用できる。
一価の水溶性アルコール(C)の含有量は、アスファルト合材付着防止剤中、30〜70質量%とする。一価の水溶性アルコール(C)の含有量が30質量%未満であると良好な付着防止効果が得られにくくなり、また、良好な原液の安定性および水希釈時の安定性が低下するので、30質量%以上とするが、40質量%以上とすることが更に好ましい。また、一価の水溶性アルコール(C)の含有量が70質量%を超えると良好な付着防止効果が得られにくくなるので、70質量%以下とするが、60質量%以下とすることが更に好ましい。
〔実施例1〜15及び比較例1〜13〕
以下、本発明を実施例及び比較例により具体的に説明する.
実施例1〜15及び比較例1〜13に使用した添加剤を表1〜3に示す。
Figure 2019006885

Figure 2019006885

Figure 2019006885

実施例及び比較例の添加剤を用いて下記の通り評価を行った。その結果を表4〜表7に示す。
(1) 付着防止効果
(希釈液の調製)
200mlビーカー中にて、各アスファルト合材付着防止剤を10ml秤量し、90mlの水で10倍に希釈し、スターラーチップを用いて25℃で10分間撹拌した。その後、希釈液を100mlスクリュー管に50ml入れて、吸い込みノズルがスクリュー管の底部に届くようスプレー噴射口を取り付けた。
(I) 傷なしの鋼板を使用する場合
希釈液1gを20cm×15cmのSS400鋼材にスプレーした後、150℃に加熱したストレートアスファルト合材(密粒度アスファルト合材、ストレートアスファルト:6質量%、ストレートアスファルト針入度:60〜80:JIS
K−2207)を1kg乗せ、1分間常温で放置した。その後、鋼材を70度の角度に傾斜させ、ストレートアスファルト合材を落とした。この一連の操作、すなわちストレートアスファルト合材を1kg乗せる、1分間常温で放置する、鋼材を70度の角度に傾斜させストレートアスファルト合材を落とすという一連の操作を10回繰り返した。
その後の鋼材に付着したストレートアスファルト合材量と鋼板表面の外観を評価した。アスファルト合材の付着は細かいアスファルト合材の付着に始まり、繰り返し接触することで付着したアスファルト合材に堆積していき、大きなかたまりの付着となる。そのため、アスファルト合材の大きなかたまりの付着のみならず、細かいアスファルト合材の付着が少ない防止剤ほど良好であると判断した。付着防止性の評価は、下記の評価基準に従い行った。

◎: 付着量が5g未満であり、鋼材表面にアスファルト合材の付着がほとんど見られない
○: 付着量が5g以上、10g未満であり、鋼材表面に細かいアスファルト合材の付着が多く見られる
△: 付着量が10g以上、100g未満であり、鋼材表面に細かいアスファルト合材の付着が多く見られ、一部堆積してかたまりが生じている
×: 付着量が100g以上で、鋼材表面全体にアスファルト合材の堆積が見られる
(II) 傷ありの鋼板を使用する場合
希釈液1gをスプレーする20cm×15cmのSS400鋼材表面に研磨布紙(粒度P150)で30往復して傷を付けたものを使用した以外は上記の方法と同様であり、評価基準も同様である。
(2) 原液の安定性
各アスファルト合材付着防止剤の原液を100mlスクリュー管に50ml入れて、25℃の恒温槽に1週間静置して外観を確認し、評価を行った。原液の安定性の評価は、下記の評価基準に従い行った。

◎: 均一かつ透明で、分離は見られない
○: わずかに白濁しているものの、分離は見られない
×: 分離が見られる
(3) 水希釈時の安定性
上記付着防止効果テストと同様に調製した各アスファルト合材の10倍希釈液を100mlスクリュー管に50ml入れて、−10℃の恒温槽、および25℃の恒温槽にそれぞれ1週間静置して外観を確認し、評価を行った。水で希釈後の安定性の評価は、下記の評価基準に従い行った。

◎: 均一かつ透明で、分離は見られない
○: わずかに白濁しているものの、分離は見られない
×: 分離が見られる
(4) アスファルト非溶解性
上記付着防止効果テストと同様に調製した各アスファルト合材の10倍希釈液を、アスファルト合材5gを入れた50mlスクリュー管に30ml入れて、70℃の恒温槽に1時間静置した後、次の2段階の基準で外観を評価した。

○: アスファルトをほとんど溶解していない
×: アスファルトを溶解している
Figure 2019006885

Figure 2019006885

Figure 2019006885

Figure 2019006885

本発明に関わる実施例1〜15のアスファルト合材付着防止剤は、式(1)で示される化合物(A)、式(2)で示される化合物(B)、沸点が150℃以上であり、25℃で液状である一価の水溶性アルコール(C)を含有しているので、アスファルト合材に対する付着防止効果が高く、さらに傷などの細かい溝がある面に対しても付着防止効果が十分に発揮され、塗布面がアスファルトの溶解した液で汚れ難く、常温での安定性にも優れ、水希釈後も常温ないし低温下での安定性に優れていることが分かる。
一方、比較例1では、式(1)のRが分岐アルキル基ではないため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。
比較例2では、式(1)のRが炭素数13を超えているため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。
比較例3では、式(1)のPOの比率が25質量%未満のため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。
比較例4では、化合物(C)が一価のアルコールではないため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。
比較例5では、式(2)のkが15を超えているため、良好な希釈液の低温下での安定性が得られていない。
比較例6では、化合物(B)の含有率が70質量%を超えており、化合物(C)の含有率が30質量%未満であるため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。
比較例7では、化合物(B)の含有率が30質量%未満であり、化合物(C)の含有率が70質量%を超えているため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。
比較例8では、化合物(A)が含有されていないため、付着防止効果が良好ではない。
比較例9では、化合物(A)の含有率が3.0質量%を超えているため、原液および水希釈液が良好な安定性を得られていない。
比較例10では、化合物(C)の水溶性アルコールを含有していないため、原液および水希釈液が良好な安定性を得られていない。
比較例11では、式(2)のRが炭素数4を超えているため、原液および水希釈液が良好な安定性を得られていない。
比較例12では、添加したアルコールの沸点が150℃未満のため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。
比較例13では、添加したアルコールが25℃で液状ではないため、付着防止効果が良好ではなく、原液および水希釈液も良好な安定性を得られていない。

Claims (1)

  1. 式(1)で示される化合物(A)を0.1〜3.0質量%、式(2)で示される化合物(B)を30〜70質量%、および沸点が150℃以上であり、25℃で液状である一価の水溶性アルコール(C)を30〜70質量%含有することを特徴とする、アスファルト合材付着防止剤。

    O−(EO)(PO)−H ・・・(1)

    (式(1)中、
    は、分岐アルキル基を有する炭素数8〜13の炭化水素基であり、
    EOはオキシエチレン基であり、
    POはオキシプロピレン基であり、
    mは前記オキシエチレン基EOの平均付加モル数であり、nは前記オキシプロピレン基POの平均付加モル数であり、mは1〜5、nは1〜5、m+nは2〜10であり、
    前記オキシエチレン基EOと前記オキシプロピレン基POの各含有量の合計に対する前記オキシプロピレン基POの含有量の割合が25〜75質量%であり、
    前記オキシエチレン基EOと前記オキシプロピレン基POとは、ブロック状に付加していてもランダム状に付加していてもよい。)

    O−(AO)−H ・・・(2)

    (式(2)中、
    は、炭素数1〜4の炭化水素基または水素であり、
    AOは炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、
    kは炭素数2〜3のオキシアルキレン基AOの平均付加モル数であり、kは3〜15である。)
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