JP2019006048A - 超音波溶着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アンビルを容易に作製して、超音波溶着装置の製造コストを削減する。【解決手段】超音波溶着装置は、アンビル2と、超音波振動部とを備える。アンビル2は、中心軸を中心とする円筒状の外周面21を有し、中心軸を中心として回転する。超音波振動部は、アンビル2の外周面21と対向するヘッド31を有し、ヘッド31と外周面21との間を通過する複数のシート部材9を溶着する。アンビル2の外周面21には、複数の凹部22が設けられる。外周面21における非凹部領域24が、中心軸から一定距離だけ離れた最外領域であり、溶着の際に複数のシート部材9を介してヘッド31と接する。上記構造を有するアンビル2は、円筒部材に対する孔加工等により容易に作製可能であり、超音波溶着装置1の製造コストを削減することができる。【選択図】図2

Description

本発明は、超音波溶着装置に関する。
従来、シート部材の溶着に超音波溶着装置が用いられている。例えば、特許文献1の溶接ユニットは、アンビルローラーと、アンビルローラーと協同する超音波溶接ヘッドとを備える。アンビルローラーにおける円筒状の接触面には、複数の吸引孔および複数の突出歯が設けられる。複数の吸引孔および複数の突出歯は、軸に平行な各列において交互に配置される。
特開2016−120275号公報
ところで、特許文献1のように、表面に複数の突出歯が設けられるアンビルを作製するには、複数の突出歯を取り付ける煩雑な加工が必要となる。その結果、超音波溶着装置の製造コストが増大してしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、アンビルを容易に作製して、超音波溶着装置の製造コストを削減することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、超音波溶着装置であって、中心軸を中心とする円筒状の外周面を有し、前記中心軸を中心として回転するアンビルと、前記アンビルの前記外周面と対向するヘッドを有し、前記ヘッドと前記外周面との間を通過する複数のシート部材を溶着する超音波振動部とを備え、前記アンビルの前記外周面に複数の凹部が設けられており、前記外周面における非凹部領域が、前記中心軸から一定距離だけ離れた最外領域であり、溶着の際に前記複数のシート部材を介して前記ヘッドと接する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波溶着装置であって、前記非凹部領域が、前記外周面の全周に亘って連続する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の超音波溶着装置であって、前記複数の凹部の少なくとも一部が、溶着の際にシート部材を保持する吸引孔である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の超音波溶着装置であって、前記ヘッドが、前記中心軸に平行な方向に延びるとともに、溶着の際に前記複数のシート部材を介して前記非凹部領域と接する先端面を有し、前記アンビルの前記外周面において、前記複数のシート部材が溶着されない非溶着範囲と、前記複数のシート部材の溶着が可能な溶着範囲とが、周方向に交互に設けられ、前記外周面における前記周方向の各位置において、前記複数のシート部材を介して前記先端面と対向する領域のうち、前記非凹部領域が占める割合を前記非凹部領域の面積率として、前記溶着範囲における前記非凹部領域の面積率が、前記非溶着範囲における前記非凹部領域の面積率よりも低く、前記ヘッドが、ON状態を維持しつつ前記溶着範囲および前記非溶着範囲を通過する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の超音波溶着装置であって、前記アンビルの前記外周面において、前記非凹部領域の面積率が85%以上である前記周方向の範囲が前記非溶着範囲に含まれ、前記非凹部領域の面積率が0%よりも大きく、かつ、35%以下である前記周方向の範囲が前記溶着範囲に含まれる。
本発明によれば、アンビルを容易に作製可能とすることにより、超音波溶着装置の製造コストを削減することができる。
超音波溶着装置の構成を示す図である。 アンビルを示す図である。 積層シート部材の溶着領域を示す図である。 アンビルの他の例を示す図である。 中心軸に沿って見たアンビルを示す図である。 アンビルの他の例を示す図である。 アンビルの他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る超音波溶着装置1の構成を示す図である。超音波溶着装置1は、例えば、不織布を含む複数のシート部材9を互いに超音波溶着する装置であり、吸収性物品の製造に用いられる。
超音波溶着装置1は、アンビル(アンビルロールとも呼ばれる。)2と、超音波振動部3と、複数の案内ローラ4とを備える。アンビル2は、中心軸J1を中心とする円筒状の外周面21を有する。アンビル2は、回転機構11に接続されており、回転機構11によりアンビル2が中心軸J1を中心として一定速度にて回転する。図1の例では、アンビル2は中心軸J1を中心として時計回りに回転する。複数の案内ローラ4は、中心軸J1に平行な回転軸を有し、連続シートである複数のシート部材9を重ねた状態で、アンビル2の外周面21へと案内する。各シート部材9は、単一のシート、または、複数のシートの積層体である。アンビル2を通過した複数のシート部材9(後述の積層シート部材90)の各部位は、図1の右側へと送られる。アンビル2の外周面21では、複数のシート部材9に対して所定の大きさの張力が作用する。アンビル2の詳細については後述する。
超音波振動部3は、ヘッド31と、超音波発振部32とを備える。超音波発振部32は超音波に対応する周波数の電圧を発生させ、ヘッド31に入力する。ヘッド31は、振動子およびホーンを有する。振動子は超音波発振部32からの電圧を縦振動に変換して超音波振動を生成する。ホーンは、アンビル2の外周面21に対向する共鳴体である。超音波振動は、ホーンを介して外周面21上の複数のシート部材9に伝達される。ヘッド31では、振動子とホーンとの間にブースターが設けられてもよい。以下の説明では、ヘッド31において、アンビル2の外周面21に対向する面、すなわち、シート部材9に接するホーンの端面を、「先端面311」という。先端面311は、中心軸J1に平行な軸方向に延びる。図1の例では、先端面311は、軸方向に垂直な方向(アンビル2の外周面21の接線方向)に短い。
図2は、アンビル2を示す図であり、中心軸J1に垂直な方向から見た外周面21を示している。図2では、シート部材9が存在する軸方向の範囲を同じ符号9を付す矢印にて示している。また、既述のヘッド31も図示している。アンビル2の外周面21では、ヘッド31の先端面311と対向しない(法線方向に重ならない)軸方向の範囲は、シート部材9の溶着に影響を及ぼさず、先端面311と対向する軸方向の範囲(以下、「有効範囲」という。)が、溶着に有効となる。以下の説明において、単に外周面21という場合は、有効範囲に含まれる外周面21の領域を意味するものとする。
アンビル2は、複数の円形の凹部22を備え、複数の凹部22は外周面21に形成される。図2の例では、軸方向に一定間隔で並ぶ2以上の凹部22を凹部列23として、中心軸J1を中心とする周方向に沿って複数の凹部列23が全周に亘って配列される。アンビル2では、複数の凹部22の配列パターンが適宜変更されてよい。例えば、軸方向における複数の凹部列23の位置が、周方向に沿って変動してもよい。この場合の一例として、複数の凹部22が千鳥状に配列されたパターンが挙げられる。
アンビル2の外周面21は、中心軸J1から一定距離だけ離れた円筒面であり、複数の凹部22は、例えば当該外周面21に対する孔加工または溝加工(バリ取り加工を含む。)により形成される。複数の凹部22のうちの一部の凹部22は、アンビル2の内部空間を介して減圧機構に接続される。減圧機構に接続された凹部22は、溶着の際にシート部材9を保持する吸引孔となる。アンビル2では、全ての凹部22が減圧機構に接続されてもよい。すなわち、複数の凹部22の少なくとも一部が、吸引孔として形成される。
外周面21において複数の凹部22を除く領域を非凹部領域24と呼ぶと、非凹部領域24は、外周面21において中心軸J1から最も離れた最外領域となる。正確には、非凹部領域24は、外周面21の有効範囲において最外領域であればよい。非凹部領域24では、中心軸J1からの距離がいずれの位置においても同じである。複数の凹部22は離散的に(互いに孤立して)設けられるため、非凹部領域24は、外周面21の全周に亘って連続する。
図1の超音波溶着装置1では、複数の案内ローラ4により複数のシート部材9が互いに重なった状態でアンビル2の外周面21に案内される。複数のシート部材9は、減圧機構に接続された凹部22(吸引孔)により外周面21上に保持された状態で、ヘッド31と外周面21との間を通過する。すなわち、ヘッド31とアンビル2との間において、複数のシート部材9が外周面21と同じ方向に同じ速度で移動する。超音波振動部3の連続的な駆動により、超音波振動が連続的に生成されており、ヘッド31の先端面311と対向する複数のシート部材9の各部位に、超音波振動が付与される。これにより、複数のシート部材9の当該部位において、アンビル2の最外領域である非凹部領域24と対向する領域が、超音波振動により溶着(接合)する。以下の説明では、溶着により互いに接合された複数のシート部材9を、「積層シート部材」という。図1では、積層シート部材に符号90を付している。
図3は、積層シート部材90の溶着領域91を示す図である。溶着領域91は、複数のシート部材9が互いに溶着する領域であり、図3では、溶着領域91に平行斜線を付している。複数の溶着領域91が示すパターンは、溶着パターンとも呼ばれる。積層シート部材90では、非凹部領域24とおよそ重なる領域が溶着領域91となる。既述のように、超音波振動部3が連続的に駆動されるため、積層シート部材90では、長手方向に連続して溶着パターンが形成される。例えば、使い捨ておむつ等の吸収性物品の製造において、プラスチックフィルムにより形成される不透液性のバックシートと、当該吸収性物品の最外面となる不織布との接合等において、図3の溶着パターン(図2のアンビル2)を利用した積層シート部材90の作製が行われる。
図2の例では、周方向において互いに隣接する凹部列23の間に隙間が設けられる。すなわち、外周面21の有効範囲の全体に亘って軸方向に延びる線状領域が、非凹部領域24に含まれる。図2では、符号L1を付す二点鎖線の矩形にて1つの線状領域を示している。超音波溶着装置1において、ヘッド31の先端面311が上記線状領域L1と対向する際には、先端面311の大部分が複数のシート部材9を介して非凹部領域24と接する。この場合、振動エネルギーが分散するため、複数のシート部材9の溶着がほとんど生じない。その結果、図3に示す溶着パターンでは、シート部材9の長手方向に対応する図3の上下方向において、互いに隣接する溶着領域91の間に、上記線状領域L1に対応する非溶着領域が存在する。
ここで、アンビル2の外周面21における周方向の各位置において、複数のシート部材9を介してヘッド31の先端面311と対向する領域のうち、非凹部領域24が占める割合を「非凹部領域24の面積率」と呼ぶ。非凹部領域24の面積率は、外周面21の最外領域の面積率として捉えることもできる。超音波溶着装置1の一例では、非凹部領域24の面積率が85%以上である場合、複数のシート部材9の溶着が不能である。また、非凹部領域24の面積率が0%よりも大きく、かつ、35%以下である場合、複数のシート部材9の溶着が可能である。実際には、複数のシート部材9の溶着の可否は、超音波発振部32がヘッド31に付与する電圧の大きさや周波数等にも依存するため、溶着が不能である面積率の下限、および、溶着が可能である面積率の上限は、ヘッド31に対する入力電圧等により変動する。したがって、超音波溶着装置1の一例では、非凹部領域24の面積率が、35%よりも大きく、85%よりも小さい範囲内となる場合、溶着の可否は、入力電圧等に依存する。
例えば、入力電圧が比較的大きい場合には、非凹部領域24の面積率が60%以下であるときに、複数のシート部材9の溶着が可能であり、非凹部領域24の面積率が85%以上であるときに、複数のシート部材9の溶着が不能である。入力電圧が比較的小さい場合には、非凹部領域24の面積率が35%以下であるときに、複数のシート部材9の溶着が可能であり、非凹部領域24の面積率が60%以上であるときに、複数のシート部材9の溶着が不能である。
ここで、特開2016−120275号公報(特許文献1)のように、外周面に複数の突出歯および複数の吸引孔を設けた比較例のアンビルを想定する。比較例のアンビルでは、中心軸に平行な各列において突出歯および吸引孔が交互に配置される。比較例のアンビルを作製するには、外周面に複数の突出歯を取り付ける煩雑な加工が必要となる。その結果、比較例のアンビルを用いる超音波溶着装置の製造コストが増大してしまう。また、複数の突出歯の高さ(突出歯の頂部とアンビルの中心軸との間の距離)がばらつくため、超音波振動部のヘッドを、アンビルに対して適切な位置(安定した溶着が可能となる位置)に配置する調整作業が極めて煩雑となる。
これに対し、超音波溶着装置1のアンビル2では、外周面21に複数の凹部22が設けられ、外周面21における非凹部領域24が、中心軸J1から一定距離だけ離れた最外領域となる。そして、当該非凹部領域24が、溶着の際に複数のシート部材9を介してヘッド31の先端面311と接する。上記構造を有するアンビル2は、円筒部材に対する孔加工または溝加工により容易に作製可能であるため、超音波溶着装置1の製造コストを削減することができる。また、アンビル2の最外領域である非凹部領域24と中心軸J1との間の距離が全周に亘って一定であるため、アンビル2に対してヘッド31の位置を調整する作業も容易に行うことができる。さらに、複数の凹部22の少なくとも一部が、減圧機構に接続された吸引孔であることにより、溶着の際におけるシート部材9の弛みを抑制することができる。
また、比較例のアンビルでは、吸引孔の縁部と中心軸との間の距離が、突出歯の頂部と中心軸との間の距離よりも小さくなる。すなわち、シート部材の溶着の際に、シート部材を介してヘッドと接する当該頂部と、吸引孔の縁部との間に高低差が生じる。その結果、例えば、シート部材が上記高低差に倣って弛んだ状態で溶着が行われ、積層シート部材に皺が生じることがある。これに対し、図2のアンビル2では、吸引孔である凹部22の縁部が、外周面21の最外領域に含まれる。これにより、積層シート部材に皺が生じることを抑制または防止することができる。
図1の超音波溶着装置1では、積層シート部材90に対して長手方向に連続的に溶着パターンが形成されるが、長手方向に間欠的に溶着パターンが形成されてもよい。図4は、アンビル2の他の例を示す図である。図4のアンビル2の外周面21は、図2のアンビル2と同様に、中心軸J1から一定距離だけ離れた円筒面であり、複数の矩形の凹部22が、当該外周面21に対する孔加工等により形成される。複数の凹部22の一部または全部は、減圧機構に接続された吸引孔である。外周面21において非凹部領域24は、中心軸J1から最も離れた最外領域である。非凹部領域24は、外周面21の全周に亘って連続する。
周方向に互いに隣接する複数の(図4では、2つの)凹部列23の集合を凹部列群230として、外周面21には、複数の凹部列群230が周方向に等角度間隔で設けられる。複数の凹部列群230は、例えば、90度間隔で配置される(後述の図5参照)。典型的には、周方向における2つの凹部列群230間のスペースの幅は、各凹部22の周方向の長さよりも十分に大きい。また、各凹部列群230において互いに隣接する凹部列23間の隙間は、各凹部22の周方向の長さよりも小さい。凹部列群230は、1つの凹部列23であってもよい。
凹部列群230間の上記スペースでは、非凹部領域24の面積率が高くなるため、複数のシート部材9の溶着が不能となる。一方、凹部列群230が設けられる領域(互いに隣接する凹部列23間の隙間を除く。)では、非凹部領域24の面積率が低くなるため、複数のシート部材9の溶着が可能となる。このように、アンビル2では、外周面21において複数のシート部材9が溶着されない非溶着範囲A1と、複数のシート部材9の溶着が可能な溶着範囲A2とが、周方向に交互に設けられる。
図5は、中心軸J1に沿って見たアンビル2を示す図である。図4および図5では、非溶着範囲A1を符号A1を付す矢印にて示し、溶着範囲A2を符号A2を付す矢印にて示す。厳密には、各凹部列群230において互いに隣接する凹部列23間の隙間では、非凹部領域24の面積率が高くなるため、複数のシート部材9の溶着が不能となるが、周方向における当該隙間の幅は僅かであるため、ここでは、当該隙間も溶着範囲A2に含めている。アンビル2では、溶着範囲A2における当該隙間を例外として、溶着範囲A2における非凹部領域24の面積率は、非溶着範囲A1における非凹部領域24の面積率よりも低い。
既述の例では、非凹部領域24の面積率が85%以上である場合、複数のシート部材9の溶着が不能であり、非凹部領域24の面積率が0%よりも大きく、かつ、35%以下である場合、複数のシート部材9の溶着が可能である。この場合、アンビル2の外周面21において、非凹部領域24の面積率が85%以上である周方向の範囲は非溶着範囲A1に含まれ、非凹部領域24の面積率が0%よりも大きく、かつ、35%以下である周方向の範囲は溶着範囲A2に含まれるといえる。
超音波溶着装置1では、超音波振動部3を連続的に駆動しつつ、アンビル2が回転する。換言すると、ヘッド31がON状態を維持しつつ、アンビル2の外周面21における溶着範囲A2および非溶着範囲A1を交互に通過する。このとき、互いに重ねられた複数のシート部材9が、ヘッド31と外周面21との間を通過する。これにより、積層シート部材90に対して長手方向に間欠的に溶着パターンが形成される。例えば、パンツタイプの使い捨ておむつの製造において、使い捨ておむつの前方部に対応する部位が連続するシート部材と、後方部に対応する部位が連続するシート部材との間欠的な接合(サイドシール)等において、図4のアンビル2を利用した積層シート部材90の形成が行われる。
ところで、複数の突出歯(および複数の吸引孔)が形成される上記比較例のアンビルにおいて、突出歯が設けられる領域と、突出歯が設けられない領域とを周方向に交互に設定する場合、突出歯が設けられない領域において、ヘッドがアンビルから離れた状態となる。このとき、ヘッドがON状態を維持すると、ヘッドが損傷する場合があるため、ヘッドが当該領域と対向する間、OFF状態とされる。しかしながら、ヘッドでは、OFF状態からON状態への切り替え後、溶着が安定して可能となるまでにある程度の時間を要する。したがって、突出歯が設けられる領域とヘッドが対向する際に、ヘッドをOFF状態からON状態に切り替える場合、切り替え直後に溶着されるシート部材の部位において、溶着の強度が弱くなることがある。
これに対し、図4のアンビル2を含む超音波溶着装置1では、アンビル2の外周面21において、最外領域である非凹部領域24の面積率が相対的に高い非溶着範囲A1と、非凹部領域24の面積率が相対的に低い溶着範囲A2とが、周方向に交互に設けられる。そして、ヘッド31が、ON状態を維持しつつ溶着範囲A2および非溶着範囲A1を通過する。これにより、シート部材9を挟んでヘッド31がアンビル2に接した状態を常時維持してヘッド31の損傷を防止するとともに、溶着範囲A2において複数のシート部材9の溶着を安定して行うことが実現される。また、溶着範囲A2に設けられる凹部22の少なくとも一部が、溶着の際にシート部材9を保持する吸引孔であることにより、溶着の際におけるシート部材9の弛みを抑制することができる。さらに、図2のアンビル2と同様に、外周面21において複数の凹部22が設けられ、非凹部領域24が、中心軸J1から一定距離だけ離れた最外領域となる。これにより、アンビル2を容易に作製して、超音波溶着装置1の製造コストを削減することができる。また、アンビル2に対するヘッド31の位置を調整する作業も容易に行うことができる。
図6は、アンビル2の他の例を示す図である。図6のアンビル2では、図4のアンビル2と同様に、外周面21において複数のシート部材9が溶着されない非溶着範囲A1と、複数のシート部材9の溶着が可能な溶着範囲A2とが、周方向に交互に設けられる。溶着範囲A2では、軸方向に一定間隔で並ぶ2以上の凹部22が凹部列23として設けられる。図6の例では、1つの凹部列23が凹部列群230となる。また、周方向における凹部列23の両側のそれぞれには、軸方向に延びる補助凹部22aが形成される。図6では、各補助凹部22aの外形を二点鎖線にて示している。各補助凹部22aは、凹部列23の全ての凹部22との間において、非凹部領域24を挟むことなく、これらの凹部22と連続する。換言すると、凹部列23において互いに隣接する2つの凹部22の間に存在する非凹部領域24の部位では、その周囲が当該2つの凹部22および2つの補助凹部22aに囲まれ、当該部位が、非凹部領域24の他の部位から孤立する。当該部位は、凸部25として捉えることができる。
溶着範囲A2では、補助凹部22aの位置を除き、非凹部領域24の面積率が、比較的小さくなる。なお、補助凹部22aの位置では、非凹部領域24の面積率が0となり、複数のシート部材9が溶着されないが、図4の凹部列23の間の隙間と同様に、説明の便宜上、補助凹部22aも溶着範囲A2に含めている。なお、周方向における補助凹部22aの幅は僅かであり、また、張力により緊張した状態の複数のシート部材9にヘッド31が接するため、補助凹部22aを通過する際にヘッド31の損傷は生じない。
非溶着範囲A1では、数個の凹部22bが設けられる。これらの凹部22bは、減圧機構に接続された吸引孔である。図6の例では、4個の凹部22bが十分な隙間を空けて軸方向に並ぶ。非溶着範囲A1における非凹部領域24の面積率は、溶着範囲A2における非凹部領域24の面積率よりも十分に高く、非溶着範囲A1では、複数のシート部材9の溶着が不能となる。
図6のアンビル2を含む超音波溶着装置1においても、ヘッド31が、ON状態を維持しつつ、最外領域を含む非溶着範囲A1および溶着範囲A2を通過する。これにより、複数のシート部材9の溶着を安定して行うことができる。また、溶着範囲A2において、最外領域である非凹部領域24の一部(凸部25)の周囲が凹部22,22aにより囲まれる。これにより、積層シート部材90において、凸部25の表面形状(最外領域に含まれる面の形状)に対応する明確な溶着領域のパターンを形成することができる。さらに、外周面21において凹部22,22a,22bを除く非凹部領域24が、中心軸J1から一定距離だけ離れた最外領域となる。これにより、アンビル2を容易に作製して、超音波溶着装置1の製造コストを削減することができる。また、アンビル2に対するヘッド31の位置を調整する作業も容易に行うことができる。
アンビル2では、非溶着範囲A1に設けられる凹部22bによるシート部材9の吸引により、シート部材9を適切に保持することができる。さらに、凹部22bの縁部が、外周面21の最外領域に含まれることにより、積層シート部材90に皺が生じることを抑制または防止することができる。なお、シート部材9の幅が、軸方向における補助凹部22aの長さよりも大きくされてもよい。この場合、長手方向に沿うシート部材9の両縁部が、外周面21において、軸方向における補助凹部22aの両外側の部分と接するため、溶着の際にシート部材9の当該両縁部近傍が弛むことが抑制される。
吸引孔である凹部22bは、溶着範囲A2に設けることも可能である。図7では、凹部列23において互いに隣接する2つの凹部22の間に存在する凸部25に、凹部22bが設けられる。この場合も、凹部22bの縁部が、外周面21の最外領域に含まれる。図7のアンビル2では、溶着範囲A2に設けられる凹部22bが、溶着の際にシート部材9を保持する。このように、吸引孔が溶着範囲A2に存在することにより、溶着の際におけるシート部材9の弛みを抑制することができる。
上記超音波溶着装置1では様々な変形が可能である。
アンビル2において凹部22の形状は適宜変更されてよい。既述のように、積層シート部材90における溶着領域の形状は、凹部22の形状に依存するため、凹部22の形状を変更することにより、様々な形状の溶着領域を実現することができる。もちろん、凹部22の個数やサイズ、配置についても様々に変更されてよい。また、アンビル2において、吸引孔が省略され、シート部材9に作用する張力のみを利用してシート部材9がアンビル2の外周面に保持されてもよい。
アンビル2の外周面21では、1つの非溶着範囲A1および1つの溶着範囲A2のみが設けられてもよい。この場合も、外周面21において、非溶着範囲A1と溶着範囲A2とが周方向に交互に設けられていると捉えることができる。
積層シート部材90における溶着の強度の低下が許容範囲内となる場合等には、ヘッド31のON/OFFを切り替えることにより、積層シート部材90において長手方向に間欠的に溶着パターンが形成されてもよい。
上記実施の形態では、2つのシート部材9が溶着されるが、3以上のシート部材9が互いに溶着されてもよい。
超音波溶着装置1は、吸収性物品の製造以外に用いられてもよい。また、シート部材9は、不織布以外のシートにより形成されてよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 超音波溶着装置
2 アンビル
3 超音波振動部
9 シート部材
21 外周面
22,22a,22b 凹部
24 非凹部領域
31 ヘッド
311 先端面
A1 非溶着範囲
A2 溶着範囲
J1 中心軸

Claims (5)

  1. 超音波溶着装置であって、
    中心軸を中心とする円筒状の外周面を有し、前記中心軸を中心として回転するアンビルと、
    前記アンビルの前記外周面と対向するヘッドを有し、前記ヘッドと前記外周面との間を通過する複数のシート部材を溶着する超音波振動部と、
    を備え、
    前記アンビルの前記外周面に複数の凹部が設けられており、
    前記外周面における非凹部領域が、前記中心軸から一定距離だけ離れた最外領域であり、溶着の際に前記複数のシート部材を介して前記ヘッドと接することを特徴とする超音波溶着装置。
  2. 請求項1に記載の超音波溶着装置であって、
    前記非凹部領域が、前記外周面の全周に亘って連続することを特徴とする超音波溶着装置。
  3. 請求項1または2に記載の超音波溶着装置であって、
    前記複数の凹部の少なくとも一部が、溶着の際にシート部材を保持する吸引孔であることを特徴とする超音波溶着装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載の超音波溶着装置であって、
    前記ヘッドが、前記中心軸に平行な方向に延びるとともに、溶着の際に前記複数のシート部材を介して前記非凹部領域と接する先端面を有し、
    前記アンビルの前記外周面において、前記複数のシート部材が溶着されない非溶着範囲と、前記複数のシート部材の溶着が可能な溶着範囲とが、周方向に交互に設けられ、
    前記外周面における前記周方向の各位置において、前記複数のシート部材を介して前記先端面と対向する領域のうち、前記非凹部領域が占める割合を前記非凹部領域の面積率として、前記溶着範囲における前記非凹部領域の面積率が、前記非溶着範囲における前記非凹部領域の面積率よりも低く、
    前記ヘッドが、ON状態を維持しつつ前記溶着範囲および前記非溶着範囲を通過することを特徴とする超音波溶着装置。
  5. 請求項4に記載の超音波溶着装置であって、
    前記アンビルの前記外周面において、前記非凹部領域の面積率が85%以上である前記周方向の範囲が前記非溶着範囲に含まれ、前記非凹部領域の面積率が0%よりも大きく、かつ、35%以下である前記周方向の範囲が前記溶着範囲に含まれることを特徴とする超音波溶着装置。
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