JP2012135349A - 吸収性物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対のフラップ片からなる一対のフラップ部を有する吸収性物品の製造方法であり、フラップ原反62を、その流れ方向に沿って波状に切断して一対のフラップ連続体6A,6Bを得る工程と、フラップ連続体6A,6Bを、搬送手段3に吸着しつつ搬送する工程と、搬送手段3上の両フラップ連続体6A,6Bを、搬送手段3の搬送方向における相異なる位置から別個の転写ロール4A,4Bに転移させた後、他の搬送手段5上に転移させることにより、両フラップ連続体6A,6Bのフラップ部分65,65の位置を合わせる工程と、位置合わせ後の両フラップ連続体6A,6Bを幅方向に亘って切断して、一対のフラップ片16,16を得る切断工程とを具備する。
【選択図】図1
Description
このようなウイング部を有する吸収性物品の製造方法として、ウイング部の形成に使用するシートの使用量削減等の観点から、表面シートや裏面シート等の本体部の構成部材の原反とは異なる原反からウイング片を形成し、本体部の左右両側にウイング片をそれぞれ固定してウイング部を形成する方法が知られている。
そのため、ウイング片の寸法精度の向上が望まれる。
また、特許文献2の方法においては、製造する構成部品の形状に応じた突出部分を間欠的に有する連続体を、帯状の原反(ストリップ材料)から形成する際、及び該連続体を切断して個々の構成部品を製造する際に、廃棄部分(トリム)が生じ、形成材料の有効利用や使用量削減等の観点から好ましくない。
本発明の吸収性物品の製造方法の一実施態様において製造する生理用ナプキン10は、図3に示すように、液保持性の吸収体14を具備する縦長の本体部15と、該本体部15の長手方向の両側部に一対のウイング片61,61を固定して形成された一対のウイング部16,16を有している。
生理用ナプキン10の本体部15は、図4に示すように、液透過性の表面シート12、液不透過性又は撥水性の裏面シート13及びこれら両シート間に配された液保持性の吸収体14を具備する。生理用ナプキン10における一対のウイング部16,16は、表面シート12及び裏面シート13とは別体のウイング片61,61が、本体部15の両側部における、表面シート12と裏面シート13との間に固定されて形成されている。
ウイング原反分割工程においては、図1に示すように、ウイング片61,61の原反である幅広のウイング原反62を、連続搬送しながら幅方向に分割して一対のウイング連続体6A,6Bを得る。ウイング原反62は、例えば、ロール状の原反巻回物から巻きだし、図示しない公知の搬送手段により搬送して、切断装置2に連続的に導入する。
ウイング原反62の幅方向の分割は、前記のウイング原反62を、図1及び図2に示すように、カットロール(ダイカットロール)21とアンビルロール3とを備えた切断装置(ロータリーダイカッター)2に導入し、カットロール21の周面に設けた切断刃22とアンビルロール3の外周面との間で挟んで切断する。ウイング原反62は、ナプキン10の左右のウイング部16を形成する一対のウイング片61,61に共通する原反である。
この切断の際には、ウイング連続体6A,6B以外の部分(トリムとして処理する部分)は生じない。切断刃22又はウイング原反62を切断する切断線についての「波状」は、凸方向が異なる円弧が端部で連なった形状であっても良いし、略コの字又は略への字が長手方向に連なったような形状であっても良い。
ウイング連続体6A,6Bは、それぞれ、図1に示すように、長手方向に連続して延びる帯状の連続部分64と、該連続部分64の長手方向に間欠的に設けられたウイング部分65とを有している。連続部分64は、ウイング片16における、本体部15に積層状態で固定される固定部63となる部分であり、ウイング部分65は、ウイング片61におけるウイング部16となる部分である。本実施態様におけるウイング部分65は、ウイング部16と略同形の台形状を有している。
ウイング原反62を分割するための切断は、2本のカッターロールを用いた切断や、レーザーカッター等を用いて行うこともできる。
吸着搬送工程においては、ウイング原反分割工程で得られた一対のウイング連続体6A,6Bを、図1及び図2に示すように、両ウイング連続体6A,6Bを吸着可能な吸着搬送面31を有する搬送手段(アンビルロール3)により吸着しつつ搬送する。
本実施態様においては、切断装置2の前述したアンビルロール3が、吸着搬送面31を有する搬送手段である。即ち、アンビルロール3の軸長方向の中央領域の外周面には、カットロール21の切断刃22に当接する表面平滑な受け部32が、該ロールの全周に亘って形成されている一方、同外周面における、前記受け部32の両側に位置する左右の側部領域には、ウイング連続体6A,6Bを吸着するための吸引孔33が設けられており、該アンビルロール3の外周面が、前記吸着搬送面31となっている。
なお、連続部分64が当接する位置に加えてウイング部分65が当たる位置にも吸引孔を設けても良い。
位相調整工程においては、前記の吸着搬送工程で搬送した両ウイング連続体6A,6Bを、該搬送手段の搬送方向(アンビルロール3の回転方向)34における相異なる位置から別個の転写ロール4A,4Bに転移させた後、それら両ウイング連続体6A,6Bを、両者を並走させ得る他の搬送手段5上に転移させることにより、両ウイング連続体6A,6Bのウイング部分65,65の位置を合わせる。
そのため、この位相調整工程において、一方のウイング連続体6Aのウイング部分65と他方のウイング連続体6Bのウイング部分65との相対位置を調整する。
この相対位置の調整は、図1に示すように、両ウイング連続体6A,6Bが、並走し且つウイング部分65,65どうしが相対向した状態で重なるようにすることが好ましい。
転写ロール4Bについても同様であり、その外周面に、ウイング連続体6Bを吸着するための多数の吸引孔(図示せず)が設けられている。それらの吸引孔は、ウイング連続体6Bの連続部分64が当接する位置に、少なくとも形成されていることが好ましい。ウイング連続体6Bの連続部分64が当たる位置には、多数の吸引孔が、ロールの周方向に直列させて形成され且つロールの全周に亘って形成されていることが好ましい。このような吸引孔の列は、各ウイング連続体6Bが当接する領域のそれぞれに少なくとも一列形成されていることが好ましく、2列以上形成されていることも好ましい。
また、転写ロール4Bの吸引孔は、該ロールの回転方向における、前記場所Pbから、他の搬送手段5に受け渡す受け渡し場所Pb’までの全範囲において、少なくとも、ウイング連続体6Bを吸着可能になされていることが好ましい。
バキュームコンベア5は、図2に示すように、例えば金属又は樹脂製のメッシュからなる無端状の搬送ベルト51を備えている。また、搬送ベルト51を挟んで転写ロール4A,4Bと対向する位置にサクションボックス52を有している。サクションボックス52は、転写ロール4Aの対向位置から、ウイング連続体6Aの搬送方向の下流側に向かって延びている。
本実施態様においては、ウイング連続体6Aを、転写ロール4Aからバキュームコンベア5上に転移させた後、そのウイング連続体6Aを、該コンベア5の搬送ベルト51上に吸着保持しつつ搬送して、後述する幅方向切断工程を行う場所Peに搬送している。そして、更に、ウイング連続体6Bを、バキュームコンベア5では、搬送ベルト51上に吸着保持しつつ搬送されているウイング連続体6Aの上に、ウイング連続体6Aとウイング連続体6Bのウイング部分65同士が重なるように転写ロール4Bからバキュームコンベア5に、転移させた後、後述する幅方向切断工程を行う場所Peに搬送している。
幅方向切断工程においては、ウイング部分65,65の流れ方向の位置を合わせた両ウイング連続体6A,6Bを、幅方向切断手段7により、幅方向に亘って切断して、一対のウイング片61,61を形成する。
本実施態様においては、図1に示すように、幅方向切断手段7として、外周面に、軸長方向に沿って延びる複数本の切断刃72を有するカットロール71と、該カットロール71と対向配置されたアンビルロール73とを備えたロータリーカッターを用いており、両ロール71,73間に、両ウイング連続体6A,6Bを導入して、そのそれぞれを幅方向に亘って一体的に切断する。
この幅方向切断工程における切断は、ウイング連続体6Aの長手方向におけるウイング部分65,65どうし間の領域(例えば同方向の中央位置)、及びウイング連続体6Bの長手方向におけるウイング部分65,65どうし間の領域(例えば同方向の中央位置)で行う。
この切断により、ウイング部分65,65どうしが対向した状態の一対のウイング片61,61が得られる。
これに対して、両ウイング連続体6A,6Bの一方の搬送経路長をターンバーや分岐ローラー等で長くして両ウイング連続体6A,6Bの位相調整を行う場合は、一方又は双方のウイング連続体6A,6Bを搬送手段に保持しない状態で搬送する領域が長くなり、搬送時にウイング連続体に加わる張力が変動したときに、ウイング連続体が伸縮して、それらを切断して得られるウイング片の寸法精度も低いものとなる。
アンビルロール3(搬送手段)及び両転写ロール4A,4Bの搬送速度(各ロールの周速)は、同一速度とすることが、アンビルロール3(搬送手段)から両転写ロール4A,4Bに両ウイング連続体6A,6Bを受け渡す際にウイング連続体6A,6Bが伸縮することも防止されるので好ましい。
ウイング片回転及び本体部固定工程においては、前述した幅方向切断工程で得られた、ウイング部分65,65どうしが重なった状態の一対のウイング片61,61を、図1及び図2に示すように、それぞれ、アンビルロール73の外周面に吸着保持しつつ搬送して、反転貼り付け機8,8に受け渡し、受け渡した各ウイング片61,61のそれぞれを、各反転貼り付け機8,8により、それぞれの平面に垂直な軸周りに180度回転させて、ウイング部分65,65が互いに反対方向を向くように調整した後、その状態の一対のウイング片61,61を、裏面シート13の帯状原反13Aの両側部に、周期的に貼り付ける。
吸収性物品連続体の製造及び切断工程においては、図4に示すように、一対のウイング片61,61を固定した裏面シートの帯状原反13A上に、吸収体14を間欠配置した後、表面シートの帯状原反12Aを重ね、シールロール91及びアンビルロール92を備えたヒートシール装置93により、両帯状原反12A,13A同士をナプキン10の外周部分において接合して、ナプキン10が長手方向に連なった構成のナプキン連続体を得た後、そのナプキン連続体11におけるナプキン10の前端及び後端に対応する部分を、カッターロール94とアンビルロール95とを有するロータリーカッター96により、幅方向に亘って切断して、前記の生理用ナプキン10を得る。
例えば、上述した実施態様の吸着搬送工程においては、吸着搬送面を有する搬送手段として、吸着搬送面としての外周面にウイング連続体を吸着しつつ搬送可能な搬送ロール(アンビルロール3)を用いたが、これに代えて、搬送ベルトの表面(吸着搬送面)にウイング連続体を吸着しつつ搬送可能なバキュームコンベアを用いることもできる。
また、上述した実施態様の幅方向切断手段7としては、ウイング連続体6A,6Bを切断し得る任意の切断手段を用いることができ、一方のウイング連続体6Aと他方のウイング連続体6Bとを別々のロータリーカッターを用いて別個に切断しても良いし、両者又はそれぞれを、レーザーカッター、ウォーターカッター等の他の切断手段を用いて切断しても良い。
また、表面シート及びその帯状原反は、一枚のシートからなるものに代えて、液透過性の中央シートの両側に撥水性不織布等を接合した複合シートを用いることもできる。
11 ナプキン連続体
12 表面シート
12A 表面シートの帯状原反
13 裏面シート
13A 裏面シートの帯状原反
14 吸収体
15 本体部
16 ウイング部(フラップ部)
2 ロータリーダイカッター(切断装置)
21 カットロール
22 切断刃
3 アンビルロール(搬送手段)
31 外周面(吸着搬送面)
33 吸引孔
4A,4B 転写ロール
5 バキュームコンベア(他の搬送手段)
61 ウイング片(フラップ片)
62 ウイング原反
63 固定部
6A,6B ウイング連続体
64 連続部分
65 ウイング部分(フラップ部分)
7 切断手段
71 カットロール
73 アンビルロール
8 反転貼り付け機
81 吸着ヘッド
Claims (6)
- 液保持性の吸収体を具備する縦長の本体部と、該本体部の長手方向の両側部に一対のフラップ片を固定して形成された一対のフラップ部とを有する吸収性物品の製造方法であって、
フラップ原反を、その流れ方向に沿って波状に切断して幅方向に分割し、一対のフラップ連続体を得る工程と、
前記一対のフラップ連続体を、両フラップ連続体を吸着可能な吸着搬送面を有する搬送手段に吸着しつつ搬送する工程と、
前記搬送手段上の両フラップ連続体を、該搬送手段の搬送方向における相異なる位置から別個の転写ロールに転移させた後、該両フラップ連続体を、他の搬送手段上に転移させることにより、両フラップ連続体のフラップ部分の位置を合わせる工程と、
前記フラップ部分の位置を合わせた前記両フラップ連続体を幅方向に亘って切断して、前記一対のフラップ片を得る切断工程とを具備する、吸収性物品の製造方法。 - 前記フラップ原反の幅方向の分割は、周面に切断刃を有するカットロールと、周面に吸引孔を備えたアンビルロールとの間で行い、前記搬送手段が、該アンビルロールである、請求項1記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記転写ロールは、それぞれ、周面にフラップ連続体を吸着する吸引孔を備えている、請求項1又は2記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記両者を並走させ得る他の搬送手段として、前記両フラップ連続体を吸着しつつ搬送可能な搬送手段を用いる請求項1〜3の何れか1項記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記フラップ原反を分割した場所から前記両ウイング連続体を幅方向に切断する場所までの、ウイング連続体の搬送を、搬送手段に吸着した状態で行う、請求項1〜4の何れか1項記載の吸収性物品の製造方法。
- 前記フラップ部を有する吸収性物品は、ウイング部を有する、生理用ナプキン、パンティライナー又は失禁パッドである、請求項1〜5の何れかに記載の吸収性物品の製造方法。
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