JP2019005992A - 塗工物の製造方法、塗布装置、及び、活性エネルギー線硬化型インク - Google Patents

塗工物の製造方法、塗布装置、及び、活性エネルギー線硬化型インク Download PDF

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Abstract

【課題】容易に塗工物を製造することが可能な技術を提供する。【解決手段】水を含む活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する工程と、前記活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる工程と、を含み、塗工物の表面形状に応じて、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を制御する、塗工物の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明の実施形態は、塗工物の製造方法、塗布装置、印刷装置及び活性エネルギー硬化型インクに関する。
印刷物に下刷り層とオーバープリント層とを設け、下刷り層とオーバープリント層とのハジキ現象を利用して、印刷物表面に凹凸模様を形成する技術が知られている(特許文献1)。
これは従来行われているエンボス加工と外観が類似しており疑似エンボス加工と呼ばれることがあるが、独特の手触り、見た目の高級感、デザイン性の高さから様々な記録媒体に用いられている。
特開2007−161998号公報
特許文献1に記載される技術では、下刷り層を設けた上で、次にオーバープリント層を設け、かつ、下刷り層及びオーバープリント層の塗布は、スクリーン印刷、オフセット印刷でのコーティングが主流となるため、生産性の低さとコストの高さが課題となっている。
そこで、本発明の一目的は、容易に塗工物を製造することを可能とする技術を提供することである。
本発明の一実施形態によれば、水を含む活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する工程と、前記活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる工程と、を含み、塗工物の表面形状に応じて、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を制御する、塗工物の製造方法が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、水を含む活性エネルギー線硬化型インクを塗布するための塗布装置であって、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する塗布部と、前記活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる活性エネルギー線照射部と、前記塗布部における前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から、前記活性エネルギー線照射部における活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する制御部とを含む、塗布装置が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、前記塗布装置を備えた、印刷装置が提供される。
本発明の他の実施形態によれば、前記塗工物の製造方法に用いる、活性エネルギー線硬化型インクが提供される。
本発明の他の実施形態によれば、前記塗布装置に用いる、活性エネルギー線硬化型インクが提供される。
本発明の実施形態によれば、容易に塗工物を製造することができる。
塗布装置の一例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 塗布装置の他の例の概略模式図である。 印刷装置の一例の概略模式図である。
以下、本発明の実施形態を詳しく説明するが、本発明がこれらの実施形態に限定されることはなく、様々な修正や変更を加えてもよいことは言うまでもない。
<塗工物の製造方法及び塗布装置>
本発明の一実施形態の塗工物の製造方法は、水を含む活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する工程(以下、「活性エネルギー線硬化型インク塗布工程」と記す場合がある。)と、活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる工程(以下、「活性エネルギー線射工程」と称する場合がある。)と、を含み、塗工物の表面形状に応じて、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間(以下、「時間T」と称する場合がある。)を制御する、塗工物の製造方法である。
本発明の一実施形態である塗布装置は、水を含む活性エネルギー線硬化型インクを塗布するための塗布装置であって、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する塗布部と、活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる活性エネルギー線照射部と、塗布部における活性エネルギー線硬化型インクの塗布から、活性エネルギー線照射部における活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する制御部とを含む、塗布装置である。
上記の塗工物の製造方法では、水を含む活性エネルギー線硬化型インクを用いることが好ましい。水は表面張力が高いため、活性エネルギー線硬化型インク(以下、「インク」と記す場合がある。)が水を含むことで、インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの間にインクが基材内部に浸透するのを抑制または低減でき、且つ、基材表面でハジキ(凹凸模様)を発生させることが可能となる。
また、所望の表面形状に応じて、インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御し、インクの塗布から任意の時間後に活性エネルギー照射線照射を開始することにより、表面が光沢のある平滑面である塗工物と、表面がマットな凹凸面である塗工物とを容易につくり分けることができる。例えば、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布後、ハジキ発生前に活性エネルギー線照射を行うことで、表面が平滑面である塗工物を得ることが可能であり、一方、ハジキ発生後に活性エネルギー線照射を行うこと表面が凹凸面である塗工物を得ることができる。
上記の塗布装置は、塗布部における活性エネルギー線硬化型インクの塗布から、活性エネルギー線照射部における活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する制御部を含む。この塗布装置は、水を含む活性エネルギー線硬化型インクの塗布に好ましく用いることができ、水を含む活性エネルギー線硬化型インクを用いた場合、上記の塗工物の製造方法同様、インクの塗布から任意の時間後に活性エネルギー照射線照射を開始することにより、表面が平滑面である塗工物と、表面が凹凸面である塗工物とを容易につくり分けることができる。
以下、これら塗工物の製造方法及び塗布装置について説明する。
塗工物の製造方法の活性エネルギー線硬化型インク塗布工程、及び、塗布装置の塗布部では、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する。
なお、塗布装置において、活性エネルギー線硬化型インクは、塗布装置に備えられた収容部に収容されていてもよく、塗布装置外部の収容部から塗布装置の塗布部に送られてもよい。
活性エネルギー線硬化型インクは、活性エネルギー線の照射によって硬化しうるインクであり、重合性官能基を有する重合性化合物を主成分とすることが好ましい。
活性エネルギー線硬化型インクは、水を含むことが好ましい。
水としては、イオン交換水、蒸留水などの純水、または超純水を使用することが好ましい。水の量は、ハジキ効果及びインクの基材への浸透抑制の観点から、活性エネルギー線硬化型インク全量に対して、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、水の量は、活性エネルギー線硬化型インクの硬化性の観点からは、40質量%未満が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。40質量%未満の場合、硬化性が良好であり、硬化の前にインクが基材に浸透してしまうことを避けやすく、良好な平滑面または凹凸面を得やすい。
活性エネルギー線硬化型インクは、水に溶解させる観点から、重合性化合物として、水溶性重合性化合物を含むことが好ましい。水溶性重合性化合物は、重合性官能基を有する水溶性の化合物であり、例えば、重合性不飽和結合を有する水溶性化合物が挙げられる。水溶性重合性化合物における水溶性とは、25℃において蒸留水に2質量%以上溶解することを意味するが、5質量%以上溶解することが好ましく、10質量%以上溶解することがより好ましく、20質量%以上溶解することがさらに好ましく、任意の割合で水と均一に混合することが特に好ましい。
水溶性重合性化合物の例としては、例えば、水溶性の(メタ)アクリレート化合物、水溶性の(メタ)アクリルアミド化合物等が挙げられる。
重合性化合物は、重合性官能基を1つ有する単官能重合性化合物、及び、重合性官能基を2以上有する多官能重合性化合物に、大きく分類される。本実施形態の活性エネルギー線硬化型インクに含まれる水溶性重合性化合物としては、単官能重合性化合物、多官能重合性化合物のいずれを用いてもよい。
(メタ)アクリレート化合物は、分子内に1個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する化合物であるが、例えば、分子内に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する単官能(メタ)アクリレート化合物、分子内に2個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。
水溶性の(メタ)アクリレート化合物としては、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、多価アルコールから誘導されるグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル、単糖類、2糖類などの2以上の水酸基を有するポリオールの(メタ)アクリル酸エステル、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリスヒドロキシアミノメタン、トリスヒドロキシアミノエタン等との(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。粘度と硬化性の観点から、好ましくは、ポリエチレンオキシド(PEO)が3個以上重合したポリエチレングリコールジアクリレート、さらに好ましくは、PEOが3〜4個重合したポリエチレングリコールジアクリレート)が望ましい。
(メタ)アクリルアミド化合物は、分子内に1個以上の(メタ)アクリルアミド基を有する化合物であるが、例えば、分子内に1個の(メタ)アクリルアミド基を有する単官能(メタ)アクリアミド化合物、分子内に2個以上の(メタ)アクリルアミド基を有する多官能(メタ)アクリルアミド化合物が挙げられる。
水溶性の(メタ)アクリルアミド化合物としては、例えば、アクリロイルモルホリン(単官能)、ジメチルアクリルアミド(単官能)、ヒドロキシエチルアクリルアミド(単官能)等が挙げられる。一般に、官能基数が多いと反応性が高い傾向があるが、アクリロイルモルホリンは、単官能であっても反応性が高い傾向がある。
水溶性重合性化合物の好ましい例としては、水溶性の(メタ)アクリレート化合物及び水溶性の(メタ)アクリルアミド化合物が挙げられる。これらは、単官能でも多官能でもよい。水溶性重合性化合物としては、単官能のアクリルアミド化合物がより好ましく、アクリロイルモルホリンがさらに好ましい。
水溶性重合性化合物は、1つを単独で、または2以上を組み合わせて用いてもよい。
水溶性重合性化合物の含有量は、インク硬化性の観点から、活性エネルギー線硬化型インク全量に対して50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。また、水溶性重合性化合物の含有量は、活性エネルギー線硬化型インク全量に対して、例えば、90質量%以下、85質量%以下または80質量%以下であってよい。
水溶性重合性化合物全量に対して、二官能以下の水溶性重合性化合物が70質量%以上含まれてもよく、80質量%以上含まれてもよく、90質量%以上含まれてもよい。水溶性重合性化合物の100質量%が、水溶性の二官能以下の重合性化合物であってよい。
水溶性重合性化合物全量に対して、水溶性単官能重合性化合物が50質量%以上含まれてもよく、60質量%以上含まれてもよく、70質量%以上含まれてもよく、水溶性重合性化合物の100質量%が水溶性単官能重合性化合物であってよい。
水溶性重合性化合物全量に対して、アクリロイルモルホリンが50質量%以上含まれることが好ましく、60質量%以上含まれることがより好ましく、70質量%以上含まれることがさらに好ましく、水溶性重合性化合物の100質量%が、アクリロイルモルホリンであってよい。
活性エネルギー線硬化型インクは、非水溶性重合性化合物を含んでもよい。非水溶性の重合性化合物としては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレートなどが挙げられる。インクが非水溶性重合性化合物を含む場合、相溶性の観点から、インクに含まれる非水溶性重合性化合物の量は、インクに含まれる重合性化合物全量に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。
活性エネルギー線硬化型インクは、重合開始剤を含むことが好ましい。
重合開始剤としては光ラジカル重合性の開始剤(以下、「光重合開始剤」という。)が好ましい。光重合開始剤としては、例えば、アシルフォスフィンオキサイド系化合物、チオキサントン系化合物、アセトフェノン系化合物及びベンゾフェノン系化合物等が挙げられる。
アシルフォスフィンオキサイド系化合物としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド、エチル(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィネート及びビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、例えば、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、1−クロロ−4−プロピルチオキサントン、3−[3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イル−オキシ]−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N―トリメチルアンモニウムクロライド及びフルオロチオキサントン等が挙げられる。
アセトフェノン系化合物としては、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノン}及び2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオニル)ベンジル〕フェニル}−2−メチルプロパン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]1−ブタノン等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルファイド及び1−[4−(4−ベンゾイルフェニル)チオ]フェニル]−2−メチル−2−[(4−メチルフェニル)スルホニル]−1−プロパノン等が挙げられる。
重合開始剤は、1つを単独で、または2以上を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤の含有量は、活性エネルギー線硬化型インク全量に対し、0.1〜15質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。
活性エネルギー線硬化型インクは、酸化防止剤、抗菌剤、防カビ剤、重合禁止剤、pH調整剤、色材、体質顔料、保湿剤、レべリング剤、ワックスなどを含んでもよい。
色材としては、顔料または染料のいずれでもよい。
活性エネルギー線硬化型インクは、例えば、上記成分をビーズミル、ディスパーミキサー、ホモミキサー、コロイドミル、ボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機、または高速攪拌機を用いて混合することにより製造することができる。
活性エネルギー線硬化型インクの23℃における粘度は、インクの基材内部への浸透を抑制し、基材表面でインクを効果的に硬化する観点から、1mPa・s以上が好ましく、3mPa・s以上がより好ましく、5mPa・s以上がさらに好ましく、6mPa・s以上がさらに好ましい。インクの流動性が低い場合、ハジキ発生までの時間が長くなる場合がある。このため、ハジキ発生までの時間が長くなるのを防ぎ、インクが基材に浸透する前に、効率的に凹凸模様を発現させる観点から、インクの23℃における粘度は、30mPa・s以下が好ましく、30mPa・s未満がより好ましく、25Pa・s以下がさらに好ましく、20mPa・s以下がさらに好ましい。また、インクの粘度を比較的低くした場合(例えば、23℃の粘度が30mPa・s以下)、塗布方式としてインクジェット方式を用いることで生産性をさらに高めやすいという利点もある。
より良好な凹凸面の塗工物を得る観点から、活性エネルギー線硬化型インクの23℃における粘度が30mPa・s以下であり、かつ、活性エネルギー線硬化型インク中の水の含有量が、活性エネルギー線硬化型インク全量に対して40質量%未満であることが好ましい。
基材は、特に限定されるものではなく、普通紙、コート紙、特殊紙等の印刷用紙、無機質シート、フィルム、OHPシート、金属、ガラス等、これらを基材として裏面に粘着層を設けた粘着シート等を用いることができる。
中でも、普通紙、コート紙等の印刷用紙を好ましく用いることができる。
ここで、普通紙とは、通常の紙の上にインクの受容層やフィルム層等が形成されていない紙である。普通紙の一例としては、上質紙、中質紙、PPC用紙、更紙、再生紙等を挙げることができる。普通紙は、数μm〜数十μmの太さの紙繊維が数十から数百μmの空隙を形成しているため、インクが浸透しやすい紙となっている。
また、コート紙としては、マット紙、光沢紙、半光沢紙等のインクジェット用コート紙や、いわゆる塗工印刷用紙を好ましく用いることができる。ここで、塗工印刷用紙とは、従来から凸版印刷、オフセット印刷、グラビア印刷等で使用されている印刷用紙であって、上質紙や中質紙の表面にクレーや炭酸カルシウム等の無機顔料と、澱粉等のバインダーを含む塗料により塗工層を設けた印刷用紙である。塗工印刷用紙は、塗料の塗工量や塗工方法により、微塗工紙、上質軽量コート紙、中質軽量コート紙、上質コート紙、中質コート紙、アート紙、キャストコート紙等に分類される。
上記の塗工物の製造方法または塗布装置では、水を含む活性エネルギー線硬化型インクを用いることで、エンボス加工が比較的難しい浸透性基材においても、表面が凹凸面である塗膜をより容易に製造することが可能となる。
また、基材としては、例えば、上述の基材に、あらかじめ画像が形成されたものを用いてもよい。
画像が形成された基材としては、特に限定されず、例えば、後述の画像形成工程で基材に画像が形成されたものでもよく、例えば、あらかじめ画像が形成された基材を入手して用いてもよい。
基材に画像が形成されている場合、基材に形成された画像は、例えば、後述する画像形成工程で用いることができるインクを用いて得られた画像であってもよい。また、画像が形成された基材の製造方法としては、とくに限定されないが、例えば、画像が形成された基材は、後述の画像形成工程で説明する方法で、基材に画像が形成されたものでもよい。
画像が形成された基材において、画像が形成されている面積は、特に限定されない。また、画像としては、特に限定されず、任意の絵柄又は文字、あるいは絵柄と文字との組合せ等を、自由に選択することができる。
画像が形成された基材に対して、活性エネルギー線硬化型インクは、基材の、画像が形成された領域の一部に塗布してもよく、画像形成領域の全体に塗布してもよい。
塗工物の製造方法の活性エネルギー線硬化型インク塗布工程、及び、塗布装置の塗布部におけるインクの塗布方法は、いずれも特に制限はなく、公知の塗布法を適用することができる。例えば、インクジェット方式、スクリーン印刷方式、ロール塗工方式、フレキソ印刷方式、グラビア印刷方式、シリンジ、ディスペンサー、ノズル、アプリケーター、コーター、ハンドポンプなどが挙げられる。
活性エネルギー線硬化型インクは、例えば、基材の片面に塗布してもよく、基材の両面に塗布してもよい。また、例えば、基材の片面または両面の全体に塗布してもよく、基材の片面または両面の一部のみに塗布してもよい。
基材として、画像が形成された基材を用いる場合(例えば、塗工物の製造方法が、活性エネルギー線硬化型インク塗布工程の前に、基材に画像を形成する画像形成工程をさらに含む場合、等)には、 活性エネルギー線硬化型インクは、少なくとも画像が形成された面に塗布することが好ましい。活性エネルギー線硬化型インクは、基材の、画像が形成された領域の一部に塗布してもよく、画像形成領域の全体に塗布してもよい。
塗工物の製造方法の活性エネルギー線照射射工程、及び、塗布装置の活性エネルギー線照射部では、活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して、活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる。
活性エネルギー線としては、紫外線、X線、電子線、可視光等が挙げられるが、中でも、紫外線が好ましい。
紫外線を照射する光源としては、350〜420nmの紫外線を出射するUV−LED、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を挙げることができる。
これら塗工物の製造方法及び塗布装置では、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する。これにより、容易に、表面が平滑面である塗工物と、表面が凹凸面である塗工物とをつくり分けることができる。活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布後、ハジキ発生前に活性エネルギー線照射を行うことで、表面が平滑面である塗工物を得ることが可能であり、一方、ハジキ発生後に活性エネルギー線照射を行うことで、表面が凹凸面である塗工物を得ることが出来る。
例えば、平滑面の塗工物を得る場合には、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から所定時間以内で活性エネルギー線照射を開始することが好ましい(すなわち、時間Tを所定時間以内とすることが好ましい)。凹凸面の塗工物を得る場合には、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から所定時間超過で活性エネルギー線照射を開始することが好ましい(即ち、時間Tを所定時間超とすることが好ましい)。例えば、一実施形態において、表面が平滑面である塗工物を得る場合には、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布後0.5秒以内に活性エネルギー線照射を開始する(即ち、時間Tを0.5秒以内とする)ことが好ましい。また、表面が凹凸面である塗工物を得るためには、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布後0.5秒超過で活性エネルギー線照射を開始する(即ち、時間Tを0.5秒超とする)ことが好ましく、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布後0.5秒超2秒以内に活性エネルギー線照射を開始する(即ち、時間Tを0.5秒超2秒以内とする)ことがより好ましい。
塗工物の製造方法において、活性エネルギー線硬化型インクの塗布が終了してから速やかに活性エネルギー線照射工程を行う観点からは、活性エネルギー線硬化型インク塗布工程及び活性エネルギー線照射工程は同じ装置内又は同じ搬送系内で実行することが好ましい。
塗工物の製造方法及び塗布装置において、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する方法は特に限定されない。例えば、塗工物の製造方法において、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する方法としては、時間Tに応じて、基材に活性エネルギー線硬化型インクが塗布されてから活性エネルギー線照射を開始するまでの基材の搬送距離を変化させる方法(以下、「方法A」と記す場合もある。)、時間Tに応じて、基材に活性エネルギー線硬化型インクが塗布されてから活性エネルギー線照射を開始するまでの基材の搬送速度を変化させる方法(以下、「方法B」と記す場合もある。)、時間Tに応じて、基材に活性エネルギー線硬化型インクが塗布されてから活性エネルギー線照射を開始するまでの間に、基材の搬送を一時停止する方法(以下、「方法C」と記す場合もある。)、などが挙げられる。
塗布装置は、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する制御部を備え、制御部は、例えば、上記の方法A〜Cなどの方法で時間Tを制御することができる。塗布装置において、制御部が、時間Tを制御する方法としては、例えば、上記方法Aの場合、例えば、制御部は、時間Tに応じて、塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させる。また、上記方法Bの場合、例えば、制御部は、時間Tに応じて、塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送速度を変化させる。また、上記方法Cの場合、例えば、制御部は、時間Tに応じて、塗布部から活性エネルギー線照射部までの間で基材を一時停止させる。
塗工物の製造方法及び塗布装置において、時間Tを制御する方法は、方法A〜Cに限定されない。
方法A〜Cの例を、図1〜9を用いて説明する。なお、下記の図1、4、5、6、7及び9は、方法Aの例であり、図2は方法Bの例であり、図3及び8は方法Cの例である。なお、図1〜9は、本発明を限定するものではない。
図1〜9は、それぞれ塗布装置の一例の概略模式図である。図1〜9において、Wは基材であり、2は搬送路であり、3は塗布部であり、4、4a、4b、4h、4i、4j、4x、4y、4z及び5はいずれも活性エネルギー線照射装置であり、8は一時保管部であり、9は塗布装置である。矢印Aは、基材の搬送方向を示す。また、基材を搬送する手段は特に限定されず、例えば、搬送ベルト及び搬送ローラを用いたベルト搬送方式などが例示される。
図1〜9の塗布装置は、いずれも、制御部(図示しない)を備えている。
図1は、方法Aの例の1つであるが、塗布装置が、2以上の活性エネルギー線照射装置を備え、制御部が、時間Tに応じて、これら2以上の活性エネルギー線照射装置の中から1つを選択することで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tが制御される例である。
図1において、塗布装置9には、搬送方向Aの上流側から搬送方向Aに沿って、塗布部3、活性エネルギー線照射装置4a、及び活性エネルギー照射装置4bがこの順で備えられている。塗布部に近い活性エネルギー線照射装置4aを用いて活性エネルギー線照射が行われた場合と、塗布部から遠い活性エネルギー線照射装置4bを用いて活性エネルギー線照射が行われた場合とでは、基材に活性エネルギー線硬化型インクが塗布されてから活性エネルギー線照射を開始するまでの基材の搬送距離が異なる。図1の塗布装置9では、制御部が、時間Tに応じて、活性エネルギー線照射装置4aまたは4bの中から1つを選択することで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tを制御することができる。
なお、図1では、塗布装置9には活性エネルギー線照射装置が2個備えられているが、活性エネルギー線照射装置の数は2個に限らない。例えば、塗布装置9は、活性エネルギー線照射装置4bの搬送方向Aの下流側に、さらに活性エネルギー線照射装置4cが備えられた、合計3個の活性エネルギー線照射装置を有する装置であってもよく、4個以上の活性エネルギー線照射装置を有する装置であってもよい。
図2は、方法Bの例の1つであり、制御部が、時間Tに応じて、塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送速度を変化させることで、時間Tが制御される例である。
図2において、塗布装置9には、搬送方向Aの上流側から搬送方向Aに沿って、塗布部3、及び活性エネルギー線照射装置4がこの順で備えられている。図2の塗布装置9では、制御部が、時間Tに応じて、塗布部3から活性エネルギー線照射装置4までの基材の搬送速度を変化させて、時間Tを制御することができる。例えば、制御部が、破線の矢印で示す、比較的遅い搬送速度を選択すると、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を長くすることができ、制御部が、実線の矢印で示す、比較的速い搬送速度を選択すると、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を短くすることができる。なお、図2では、破線及び実線の2通りの搬送速度が示されているが、搬送速度の種類は、2種類に限らず、3種類以上から1つを選択可能であってもよい。
図3は方法Cの例であり、制御部が、時間Tに応じて、塗布部から活性エネルギー線照射部までの間で基材を一時停止させることで、時間Tが制御される例である。
図3において、塗布装置9には、図2同様、搬送方向Aの上流側から搬送方向Aに沿って、塗布部3、及び活性エネルギー線照射装置4がこの順で備えられている。図3の塗布装置9では、制御部が、時間Tに応じて、搬送方向Aに沿って塗布部3から活性エネルギー線照射装置4まで基材Wが搬送される間に、基材Wの搬送を一時停止させることで、時間Tを制御することができる。
図4は、方法Aの例の1つであるが、塗布装置が、異なる2以上の搬送路を備え、制御部が、時間Tに応じて、これら2以上の搬送路から1つの搬送路を選択することで、時間Tに応じて、塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させて、時間Tが制御される例である。
図4において、塗布装置9には、塗布部3及び活性エネルギー線照射装置4h、4i、4jが備えられている。図4の塗布装置では、搬送方向Aに沿って塗布部3から下流方向において、搬送路2は3つの経路にわかれ、3つの経路のそれぞれに、1つずつの活性エネルギー線照射装置(4h、4i、4j)が備えられている。3つの活性エネルギー線照射装置の塗布部3からの距離は、活性エネルギー線照射装置4h、4i,及び4jの順で長くなる。制御部が、時間Tに応じて、活性エネルギー線照射装置4h、4i及び4jから1つを選択することで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させて、これにより、時間Tを制御することができる。
図5は、方法Aの例の1つであるが、図4同様、塗布装置が、異なる2以上の搬送路を備え、制御部が、時間Tに応じて、これら2以上の搬送路から1つの搬送路を選択することで、時間Tに応じて、塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させて、時間Tが制御される例である。
図5の塗布装置9は、図4の塗布装置9の変形である。図5において、塗布装置9は、塗布部3及び活性エネルギー線照射装置4x、4y、4zが備えられている。図5の塗布装置9では、図4同様、搬送方向Aに沿って塗布部3から下流方向において、搬送路2は3つの経路にわかれ、3つの経路のそれぞれに、1つずつの活性エネルギー線照射装置(4x、4y、4z)が備えられている。しかし、図5では、活性エネルギー線照射装置4x、4y、4zが、搬送方向Aに沿って異なった位置に配置されている。図4の装置同様、制御部が、時間Tに応じて、活性エネルギー線照射装置4x、4y及び4zから1つを選択することで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させて、これにより、時間Tを制御することができる。
なお、図4及び5では、塗布装置9には活性エネルギー線照射装置が3個備えられ、搬送路2は塗布部3の下流で3つの経路に分かれているが、活性エネルギー線照射装置の数、及び経路の数はこれに限らない。例えば、塗布装置9は、活性エネルギー線照射装置を2個、または4個以上有していてもよく、搬送路は、塗布部3の下流で2つまたは4つ以上の経路に分かれてもよい。
図6は、方法Aの例の1つであるが、塗布装置が、塗布部から活性エネルギー線照射部までの搬送路の途中に、周回可能な部分を有し、制御部が、時間Tに応じて、周回可能な部分を基材が周回する回数を選択することで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tが制御される例である。
図6において、塗布装置9には、塗布部3が備えられ、塗布部3の搬送方向Aの下流側で、搬送路2が周回可能な部分を有しており、この周回可能な部分に活性エネルギー線照射装置4が備えられている。図6の塗布装置9では、制御部が、時間Tに応じて、塗布部3で活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材Wが活性エネルギー線照射装置4で活性エネルギー線の照射を受ける前に基材Wが周回可能部分を周回する回数を選択する。これにより、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tを制御することができる。
図7は、方法Aの例の1つであるが、塗布装置が、複数の素子を有する活性エネルギー線照射装置を有し、制御部が、時間Tに応じて活性エネルギー線照射装置の複数の素子から1つを選択することで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tが制御される例である。
図7において、塗布装置9には、搬送方向Aの上流側から搬送方向Aに沿って、塗布部3、及び、複数の素子を有する大型の活性エネルギー線照射装置5がこの順で備えられている。図7の塗布装置9では、制御部が、時間Tに応じて、活性エネルギー線照射装置5の複数の素子から1つを選択することで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tを制御することができる。
図8は方法Cの例であり、塗布装置が、塗布部と活性エネルギー線照射部の間に一時保管部を有し、制御部が、時間Tに応じて、基材を一時保管部に一時保管することで、時間Tが制御される例である。
図8において、塗布装置9には、搬送方向Aの上流側から搬送方向Aに沿って、塗布部3、一時保管部8、及び活性エネルギー線照射装置4がこの順で備られ、搬送方向Aに沿って塗布部3から活性エネルギー線照射装置4まで基材Wが搬送される間に、基材Wを一時保管部8に一時保管することが可能である。図8の塗布装置では、制御部が、時間Tに応じて、基材を一時保管部8に一時保管することで、時間Tを制御することができる。
図8の一時保管部は、複数の保管部を有しているが、一時保管部はこれに限定されない。
図9は、方法Aの例の1つであるが、塗布装置が、移動可能な活性エネルギー線照射装置を備え、制御部が、時間Tに応じて活性エネルギー線照射装置を移動させることで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tが制御される例である。
図9において、塗布装置9には、搬送方向Aの上流側から搬送方向Aに沿って、塗布部3及び活性エネルギー線照射装置4がこの順で備られている。図9の活性エネルギー線照射装置4は、基材の搬送路に沿って移動可能である。図9の塗布装置9では、制御部が、時間Tに応じて活性エネルギー線照射装置4を移動させることで、時間Tに応じて塗布部から活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させ、時間Tを制御することができる。
時間Tを制御する方法は、上記の方法に限らない。また、時間Tを制御する方法は、例えば、上記の方法のいずれかを組み合わせたものであってもよい。
塗工物の製造方法は、さらに、基材に画像を形成する工程(画像形成工程)などの、その他の工程を含んでもよい。
画像形成工程は、活性エネルギー線硬化型インク塗布工程の前に行うことができる。
なお、活性エネルギー線硬化型インクは、画像形成工程の後、画像が形成された領域の一部に塗布してもよく、画像形成領域の全体に塗布してもよい。
画像形成工程では、例えば、活性エネルギー線硬化型インク、ワックスを主成分として含有するホットメルトインク(固体インク)、非水系溶剤を主溶媒として含有する、いわゆる非水系インクの何れを用いてもよい。非水系インクとしては、主溶媒が揮発性有機溶剤であるソルベントインク(溶剤系インク)、主溶媒が低揮発性あるいは不揮発性の有機溶剤である油性インク(オイル系インク)のいずれを用いてもよい。
また、画像形成工程において、インクを用いて画像を形成する方式としては特に制限はなく、公知の印刷方法を適用することができる。例えば、インクジェット印刷、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、転写印刷、オフセット印刷などの方法を用いることができる。基材の画像が形成される面積は、特に限定されない。また、画像としては、特に限定されず、任意の絵柄又は文字、あるいは絵柄と文字との組合せ等を、自由に選択することができる。
塗布装置は、塗布部と活性エネルギー線照射部に加え、他の部または手段などを有していてもよい。
例えば、塗布装置は、基材の表面形状(活性エネルギー線照射によって得られる硬化膜が形成された基材の硬化膜の表面形状)を平滑面又は凹凸面にする信号を受信する受信部をさらに備えていてもよい。この場合、例えば、制御部は、受信部から基材の表面形状を平滑面にする信号を受信した場合に、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間Tを所定時間以内にし、受信部から基材の表面形状を凹凸面にする信号を受信した場合に、時間Tを所定時間超過にすることが好ましい。
また、塗布装置は、印刷装置の中に設けてもよく、印刷装置とは別の装置としてもよい。
本発明の一実施形態の印刷装置は、上述の塗布装置を備えている。本実施形態の印刷装置は、上記の塗布装置を備えていればよく、印刷部などの他の部を有していてもよい。
本実施形態の印刷装置が印刷部を備える場合、印刷部における印刷方式は特に限定されず、インクジェット方式、凸版印刷、凹版印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、転写印刷、オフセット印刷などの方法を用いることができる。
また、印刷部で用いるインクとしては、例えば、活性エネルギー線硬化型インク、ホットメルトインク(固体インク)、非水系インクが挙げられる。
また、基材は、特に限定されるものではなく、例えば、上記の塗工物の製造方法及び塗布装置の説明で挙げられたものを用いることができる。
図10は、本実施形態の印刷装置の一例の概略模式図であるが、本実施形態の印刷装置を限定するものではない。
図10の印刷装置では、印刷部においてインクジェット方式でインクが吐出され、基材として印刷用紙が用いられる。
図10に示す印刷装置1は、サイド給紙部10と、内部給紙部20と、印刷部30と、塗布装置9と、排紙部40と、反転部50とを備えている。
塗布装置9は、上述の塗布装置であり、活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する塗布部、活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる活性エネルギー線照射部、及び、塗布部における前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から、前記活性エネルギー線照射部における活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する制御部とを少なくとも備える。
サイド給紙部10は、基材Wが積層される給紙台11と、この給紙台11から最上位置の印刷用紙Wのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部12と、この1次給紙部12によって搬送された印刷用紙Wを循環搬送路CR上へ搬送する2次給紙部14とを備えている。
内部給紙部20は、印刷用紙Wが積層される給紙台21aと、この給紙台21aから最上位置の印刷用紙Wのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22aと、印刷用紙Wが積層される給紙台21bと、この給紙台21bから最上位置の印刷用紙Wのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22bと、印刷用紙Wが積層される給紙台21cと、この給紙台21cから最上位置の印刷用紙Wのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22cと、印刷用紙Wが積層される給紙台21dと、この給紙台21dから最上位置の印刷用紙Wのみを給紙搬送路FR上へ搬送させる1次給紙部22dとを備えている。
このように、2次給紙部14には、サイド給紙部10及び内部給紙部20から印刷用紙Wが搬送され、さらに、後述する反転部50からも印刷用紙Wが搬送される。
そのため、搬送方向における2次給紙部14の手前には、給紙された印刷用紙Wの搬送経路と、一方の面が印刷された用紙が循環して搬送されてくる経路とが合流する合流地点が存在する。この合流地点を基準に、給紙機構側の経路を給紙搬送路FRと称し、それ以外の経路を循環搬送路CRと称している。
印刷部30は、複数のインクジェットヘッドが組み込まれたインクジェットヘッドユニット31と、インクジェットヘッドユニット31の対向面に設けられた環状の搬送ベルト133とを備えている。印刷部で用いるインクとして活性エネルギー線硬化型インクを用いる場合には、印刷部は、さらに活性エネルギー線照射装置を備えていてもよい。
搬送ベルト133は、多数の穴が空けられた無端ベルトからなり、搬送ベルト133の下部に設置された吸引ファン(図示しない)により空気を穴から吸引することにより発生する負圧で印刷用紙Wを吸引し、印刷用紙Wを矢印Aの方向(搬送方向)に搬送する。そして、2次給紙部14により給紙された印刷用紙Wは、搬送ベルト133により搬送されながら、インクジェットヘッドユニット31から吐出されたインクにより印刷される。
印刷部30により印刷された印刷用紙Wは、循環搬送路CR上に配置された搬送ローラ等により塗布装置9に搬送され、塗布装置9によって、平滑面または凹凸面のコートが形成される。
その後、印刷用紙Wは、搬送ローラ等によってさらに筐体内を循環搬送路CR上を搬送される。循環搬送路CR上には、循環搬送路CR上を搬送された印刷用紙Wを排紙部40へ誘導するか、又は循環搬送路CR上を再循環させるかを切り替える切り替え機構43が備えられている。
切り替え機構43は、印刷用紙Wを、後述する排紙部40又は反転部50のいずれか1
方へ誘導するために、切り替える。
排紙部40は、インクジェット印刷装置1の筐体から突出したトレイ形状をした排紙台41と、排紙台41に印刷用紙Wを誘導する一対の排紙ローラ42とを有している。そして、切り替え機構43により排紙部40に誘導された印刷用紙Wは、排紙ローラ42により排紙台41に搬送され、排紙台41に印刷面を下にして積載される。
反転部50は、印刷用紙Wを反転させる反転台51と、循環搬送路CRから反転台51へ印刷用紙Wを搬送し、又は反転台51から循環搬送路CR上へ印刷用紙Wを搬送する反転ローラ52とを備えている。
切り替え機構43により反転部50に誘導された印刷用紙Wは、反転ローラ52により循環搬送路CRから反転台51に搬送され、所定時間経過後、反転台51から循環搬送路CRへ搬送されることにより、循環搬送路CRに対して表裏が反転する。そして、表裏が反転された印刷用紙Wは、循環搬送路CR上に設けられた搬送ローラ53等の複数のローラにより循環搬送路CR上を印刷部30へ向かって搬送される。
本発明の一実施形態の活性エネルギー線硬化型インクは、水を含む活性エネルギー線硬化型インクである。本実施形態の活性エネルギー線硬化型インクは、上記の塗工物の製造方法または塗布装置に好ましく用いることができる。
本実施形態の活性エネルギー線硬化型インクの成分、製造方法、性状等については、上記の、塗工物の製造方法及び塗布装置の説明において説明した通りである。例えば、本実施形態の活性エネルギー線硬化型インクは、水を40質量%未満含むことが好ましい。また、本実施形態の活性エネルギー線硬化型インクは、23℃における粘度が30mPa・s以下であることが好ましい。
本発明の実施形態は、下記を含む。本発明は、下記の実施形態に限定されるものではない。
<1> 水を含む活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する工程と、
前記活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる工程と、を含み、
塗工物の表面形状に応じて、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を制御する、塗工物の製造方法。
<2> 前記活性エネルギー線硬化型インクの23℃における粘度が30mPa・s以下である、<1>に記載の塗工物の製造方法。
<3> 前記活性エネルギー線硬化型インク中の水の含有量が、前記活性エネルギー線硬化型インク全量に対して、40質量%未満である、<1>又は<2>に記載の塗工物の製造方法。
<4> 前記活性エネルギー線硬化型インクが、水溶性重合性化合物及び重合開始剤からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含む、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
<5> 前記水溶性重合性化合物が、(メタ)アクリレート化合物及び(メタ)アクリルアミド化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含む、<4>に記載の塗工物の製造方法。
<6> 前記基材が、画像が形成されている基材である、<1>〜<5>のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
<7> 前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布方式がインクジェット方式、スクリーン方式、又はロール塗工方式である、<1>〜<6>のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
<8> 平滑面の塗工物を得る場合に、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から所定時間以内で活性エネルギー線照射を開始する、<1>〜<7>のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
<9> 前記活性エネルギー線硬化型インクの23℃における粘度が30mPa・s以下であり、
前記活性エネルギー線硬化型インク中の水の含有量が、前記活性エネルギー線硬化型インク全量に対して、40質量%未満であり、
凹凸面の塗工物を得る場合に、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から所定時間超過で活性エネルギー線照射を開始する、<1>〜<7>のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
<10> 水を含む活性エネルギー線硬化型インクを塗布するための塗布装置であって、
活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する塗布部と、
前記活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる活性エネルギー線照射部と、
前記塗布部における前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から、前記活性エネルギー線照射部における活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する制御部とを含む、
塗布装置。
<11> 前記制御部は、前記時間Tに応じて、前記塗布部から前記活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させる、<10>に記載の塗布装置。
<12>
前記制御部は、前時間Tに応じて、前記塗布部から前記活性エネルギー線照射部までの間で基材の搬送速度を変化させる、<10>に記載の塗布装置。
<13> 前記制御部は、前記時間Tに応じて、前記塗布部から前記活性エネルギー線照射部までの間で基材を一時停止させる、<10>に記載の塗布装置。
<14> 基材の表面形状を平滑面又は凹凸面にする信号を受信する受信部をさらに備え、
前記制御部は、前記受信部から基材の表面形状を平滑面にする信号を受信した場合に、前記時間Tを所定時間以内にし、前記受信部から基材の表面形状を凹凸面にする信号を受信した場合に、前記時間Tを所定時間超過にする、
<10>〜<13>のいずれか1項に記載の塗布装置。
<15> <10>〜<14>のいずれか1項に記載の塗布装置を備えた、印刷装置。
<16> <1>〜<9>のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法に用いる、活性エネルギー線硬化型インク。
<17> <10>〜<14>のいずれか1項に記載の塗布装置に用いる、活性エネルギー線硬化型インク。
<18> 水を40質量%未満含み、23℃における粘度が30mPa・s以下である、<16>または<17>に記載の活性エネルギー線硬化型インク。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
表1に記載の材料を表1に記載の含有比となるように混合したものを、ビーズミルにて、で2時間撹拌して、表1に示す組成のインク1〜10を得た。得られたインクを用いて、下記の評価を行った。結果を表1に示す。
表1に記載の下記材料の詳細を下記に記す。
(1)重合性化合物
・アクリロイルモルホリン:KJケミカルズ株式会社製、水溶性単官能重合性化合物
・ジメチルアクリルアミド:KJケミカルズ株式会社製、水溶性単官能重合性化合物
・A−400:新中村化学工業株式会社製、ポリエチレングリコール(#400)ジアクリレート、水溶性二官能重合性化合物
・A−TMPT:新中村化学工業株式会社製、トリメチロールプロパントリアクリレート、非水溶性三官能重合性化合物
(2)水
・イオン交換水
(3)重合開始剤
・Darocur TPO:BASF社製、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド
・Irgacure 819:BASF社製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド
(4)重合禁止剤
・MEHQ:和光純薬工業株式会社製、4−メトキシフェノール
(5)保湿剤
・グリセリン:和光純薬工業株式会社製
(6)レべリング剤
・BYK UV−3500:BYK社製
<インクの粘度>
粘弾性測定装置MCR−302(Anton−Paar社製)を用いて、インクの23℃の粘度を測定した。結果を表1に示す。
<硬化性>
ガラス板にインクを3滴滴下し、UVランプとして80W/cmの高圧水銀ランプ(HI−75、株式会社GSユアサ製、200〜420nm)を使用して、紫外線を2秒間照射したときの、照射後の塗膜の物性を評価した。結果を表1に示す。
AA:さわってもべたつかず、完全硬化している、
A:さわるとわずかにべたつくが概ね硬化している
B:さわるとべたつくが、やや硬化している
C:全く硬化していない
<フラットコート(平滑面)>
普通紙にバーコーターでインクを塗布し、インク塗布後0.5秒以内にUVランプとして80W/cmの高圧水銀ランプ(HI−75、株式会社GSユアサ製、200〜420nm)を用いた紫外線照射を開始し、照射後の塗膜を下記の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
A:均一な塗膜が形成されている
B:塗膜が形成されているが、均一な塗膜ではない
C:塗膜が形成されていない
<凹凸コート(凹凸面)>
普通紙にバーコーターでインクを塗布し、インク塗布後0.5秒超2秒以内の間にUVランプとして80W/cmの高圧水銀ランプ(HI−75、株式会社GSユアサ製、200〜420nm)を用いた紫外線照射を開始し、照射後の塗膜を下記の評価基準で評価した。結果を表1に示す。
AA:ハジキが良く凹凸のハッキリした塗膜が得られる
A:塗膜に凹凸が確認できる
B:塗膜が形成されているが、凹凸が確認できない
C:塗膜が形成されていない
Figure 2019005992
表1に記載されるように、水を含むインク1〜7、9及び10では、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から0.5秒以内に活性エネルギー線照射を開始した場合、いずれも塗膜を形成することができた。
一方、水を含まないインク8では、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から0.5秒以内に活性エネルギー線照射を開始した場合、及び、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から0.5秒超2秒以内に活性エネルギー線照射を開始した場合のいずれにおいても、塗膜は形成されなかった。
また、インク中の水の含有量が40質量%未満であり、23℃におけるインク粘度が30mPa・s以下であるインク1〜7では、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を0.5秒以内としたときに、より良好な平滑面の塗膜(フラットコート)が形成され、活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を0.5秒超2秒以内としたときに、より良好な凹凸面の塗膜(凹凸コート)が形成された。
W 基材
2 搬送路
3 塗布部
4、4a、4b、4h、4i、4j、4x、4y、4z、5 活性エネルギー線照射装置
8 一時保管部
9 塗布装置
1 インクジェット印刷装置
10 サイド給紙部
20 内部給紙部
30 印刷部
31 インクジェットヘッドユニット
40 排紙部
50 反転部
133 搬送ベルト

Claims (18)

  1. 水を含む活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する工程と、
    前記活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる工程と、を含み、
    塗工物の表面形状に応じて、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から活性エネルギー線照射開始までの時間を制御する、塗工物の製造方法。
  2. 前記活性エネルギー線硬化型インクの23℃における粘度が30mPa・s以下である、請求項1に記載の塗工物の製造方法。
  3. 前記活性エネルギー線硬化型インク中の水の含有量が、前記活性エネルギー線硬化型インク全量に対して、40質量%未満である、請求項1又は2に記載の塗工物の製造方法。
  4. 前記活性エネルギー線硬化型インクが、水溶性重合性化合物及び重合開始剤からなる群から選択される少なくとも1つをさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
  5. 前記水溶性重合性化合物が、単官能の(メタ)アクリレート化合物及び単官能の(メタ)アクリルアミド化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含む、請求項4に記載の塗工物の製造方法。
  6. 前記基材が、画像が形成されている基材である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
  7. 前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布方式がインクジェット方式、スクリーン方式、又はロール塗工方式である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
  8. 平滑面の塗工物を得る場合に、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から所定時間以内で活性エネルギー線照射を開始する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
  9. 前記活性エネルギー線硬化型インクの23℃における粘度が30mPa・s以下であり、
    前記活性エネルギー線硬化型インク中の水の含有量が、前記活性エネルギー線硬化型インク全量に対して、40質量%未満であり、
    凹凸面の塗工物を得る場合に、前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から所定時間超過で活性エネルギー線照射を開始する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法。
  10. 水を含む活性エネルギー線硬化型インクを塗布するための塗布装置であって、
    活性エネルギー線硬化型インクを基材に塗布する塗布部と、
    前記活性エネルギー線硬化型インクが塗布された基材に活性エネルギー線を照射して前記活性エネルギー線硬化型インクを硬化させる活性エネルギー線照射部と、
    前記塗布部における前記活性エネルギー線硬化型インクの塗布から、前記活性エネルギー線照射部における活性エネルギー線照射開始までの時間Tを制御する制御部とを含む、
    塗布装置。
  11. 前記制御部は、前記時間Tに応じて、前記塗布部から前記活性エネルギー線照射部までの基材の搬送距離を変化させる、請求項10に記載の塗布装置。
  12. 前記制御部は、前時間Tに応じて、前記塗布部から前記活性エネルギー線照射部までの間で基材の搬送速度を変化させる、請求項10に記載の塗布装置。
  13. 前記制御部は、前記時間Tに応じて、前記塗布部から前記活性エネルギー線照射部までの間で基材を一時停止させる、請求項10に記載の塗布装置。
  14. 基材の表面形状を平滑面又は凹凸面にする信号を受信する受信部をさらに備え、
    前記制御部は、前記受信部から基材の表面形状を平滑面にする信号を受信した場合に、前記時間Tを所定時間以内にし、前記受信部から基材の表面形状を凹凸面にする信号を受信した場合に、前記時間Tを所定時間超過にする、
    請求項10〜13のいずれか1項に記載の塗布装置。
  15. 請求項10〜14のいずれか1項に記載の塗布装置を備えた、印刷装置。
  16. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の塗工物の製造方法に用いる、活性エネルギー線硬化型インク。
  17. 前記10〜14のいずれか1項に記載の塗布装置に用いる、活性エネルギー線硬化型インク。
  18. 水を40質量%未満含み、23℃における粘度が30mPa・s以下である、請求項16または17に記載の活性エネルギー線硬化型インク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021215341A1 (ja) * 2020-04-24 2021-10-28 サカタインクス株式会社 光硬化型水性インクジェット印刷用インク組成物

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