JP2019005840A - パイプ用面取り加工装置 - Google Patents

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司根 山本
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Kiyomi Minami
清美 南
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Abstract

【課題】パイプの開口端面の平面加工と開口端部の内周及び外周の面取り加工を同時に行う際に、パイプの変形や加工位置のずれを防止して全周を均一に加工でき、パイプ毎の面取り量のバラツキも発生し難く、加工安定性、寸法管理の確実性に優れたパイプ用面取り加工装置を提供する。【解決手段】基台14と、基台14上でパイプ11を位置決め固定するパイプ取付部15と、基台14上でパイプ加工部13をパイプ11の開口端面12に対して進退自在に保持する送り機構17とを有し、パイプ加工部13は、回転軸30と、180度の位相差で回転軸30の先端側外周部に装着された平面加工刃31及び面取り加工刃32と、回転軸30の先端から平面加工刃31及び面取り加工刃32よりも前方に突出し、面取り加工位置の内周面奥側に接する当接面36を有するガイド部35と、回転軸30を回転させる回転駆動部37とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、パイプの開口端面の平面加工と、パイプの開口端部の内周及び外周の面取り加工を同時に行うパイプ用面取り加工装置に関する。
従来、パイプを配管する場合、その分岐部や接続部等においては、パイプ同士を継手(ジョイント)を介して接続したり、パイプ同士を直接、溶接して接続したりしている。しかし、いずれの接続方法でも、パイプ接続部での漏洩を防止し、気密性、水密性を良好に保持するためには、接続するパイプの各端面を平滑に切削(研磨)加工することが要求される。
このようなパイプ接続部におけるパイプの端面を平滑に加工するものとして、バイト等の金属刃をパイプの端面に当接、回転させて機械的に切削する方法(開先加工)や、グラインダー等を用いて研磨する方法が知られているが、一般的には機械的な切削を行う開先加工装置が採用されている。
この開先加工装置に属するものとして、例えば特許文献1には、開先取り刃と平削り刃とから形成される切削刃をディスクの表面に配置し、このディスクの表面側前方に求心ガイドを設けたチューブ(パイプ)開先加工具が記載されている。
実開昭63−182802号公報
しかしながら、特許文献1のチューブ開先加工具は、グラインダー等の手持ち工具による加工の困難性や、不安定な姿勢での作業を改善することを目的としたものである。そのため、特許文献1では、ディスクの裏面に備えた掴み軸を電気ドリルにチャッキングし、ディスク前方の円柱状の求心ガイドをチューブ(パイプ)の内径に遊嵌状態で挿入して、ディスクを電気ドリルで回動させながらチューブに押圧することにより、開先取り刃でチューブの端面を斜め切削(面取り)して開先を形成すると同時に、平削り刃でチューブの端面を切削して平面を形成している。つまり、チューブ内に挿入した求心ガイドで、切削加工中に外方に逃げようとするチューブの動きを規制し、ディスクをチューブと同心上で回転させることにより、手振れ等を防止して、電気ドリル等の手持ち工具で不安定な姿勢でも作業可能にしようとするものである。ここで、ディスクをチューブと正確に同心上で回転させるためには、求心ガイドの外径がチューブの内径と一致していなければならないが、求心ガイドはディスクと共に回転するためにチューブに遊嵌状態で挿入されており、実際には求心ガイドの外径はチューブの内径よりも小さくなっている。したがって、ディスクの中心がチューブの軸心に対して上下、左右にずれることになり、全周にわたって均一な面取りを行うことは困難である。特に、チューブの内周側と外周側に同時に面取りを行う場合、場所によって内周側と外周側で面取り量が異なり、不均一になり易いという問題がある。また、手持ちの電気ドリルでディスクを回動させながらチューブに押し付けるので、押し付け量や押し付け力で切削量が変化し、面取り量のバラツキも発生し易く、正確な寸法管理が困難であるという問題もある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、パイプの開口端面の平面加工と、パイプの開口端部の内周及び外周の面取り加工を同時に行う際に、パイプの変形や加工位置のずれが発生することを防止して全周にわたって均一な面取り加工を行うことが可能で、パイプ毎の面取り量のバラツキも発生し難く、加工安定性、寸法管理の確実性に優れたパイプ用面取り加工装置を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明に係るパイプ用面取り加工装置は、加工対象であるパイプの開口端面の平面加工と、該パイプの開口端部の内周及び外周の面取り加工を同時に行うパイプ加工部を備えたパイプ用面取り加工装置であって、
基台と、該基台上に設けられ前記パイプ加工部に対して前記パイプを位置決め固定するパイプ取付部と、前記基台上に設けられ前記パイプ加工部を前記パイプの開口端面に対して進退自在に保持する送り機構とを有し、
前記パイプ加工部は、回転軸と、該回転軸の先端側外周部に装着され前記パイプの開口端面を平面加工する平面加工刃と、該平面加工刃と180度の位相差で前記回転軸の先端側外周部に装着され前記パイプの開口端部の内周及び外周を面取り加工する面取り加工刃と、前記回転軸の先端から前記平面加工刃及び前記面取り加工刃よりも前方に突出し、前記パイプの面取り加工位置の内周面奥側に接する当接面を有するガイド部と、前記回転軸を回転させる回転駆動部とを備える。
ここで、パイプ取付部は、パイプの外周を保持するパイプ保持部を有するものが好適に用いられる。特に半割り状に形成されパイプを挟持するものはパイプの着脱作業性、固定安定性に優れ好ましい。なお、パイプ加工部とパイプ取付部との間では、パイプ取付部に保持されるパイプの軸心とパイプ加工部の回転軸の軸心が一致するようにパイプを位置決め固定する必要がある。これは、パイプの開口端部の内周及び外周の面取り位置のずれや面取り量のバラツキが発生することを防止して、均一な加工を行うためである。このときの構造として、パイプ加工部及びパイプ取付部のいずれか一方のみを基台上で上下方向及び左右方向に移動可能とするものや、一方を上下方向のみに移動可能とし、他方を左右方向のみに移動可能としたものが好適に用いられる。
ガイド部は、パイプの面取り加工位置の内周面奥側に接する当接面を有していればよいが、当接面がパイプの内径よりも曲率半径の小さな円弧状に形成されていれば、ガイド部をパイプの内部に挿入して当接面を確実にパイプの内周面に当接させることができる。
本発明に係るパイプ用面取り加工装置において、前記ガイド部は、外径が前記パイプの内径よりも小さな円柱状に形成され前端周縁部がテーパ状に面取りされ、軸心が前記回転軸の軸心よりも前記面取り加工刃側に偏心して前記回転軸に固定されることが好ましい。
本発明に係るパイプ用面取り加工装置において、前記ガイド部の軸心と前記回転軸の軸心との偏心量が調整可能であることが好ましい。
本発明に係るパイプ用面取り加工装置は、ガイド部が、パイプの面取り加工位置の内周面奥側(前方)に接する当接面を有するので、パイプの内周面を確実に押さえながら平面加工刃及び面取り加工刃と共に回転することができる。これにより、パイプの変形や位置ずれを防止しながら、面取り加工刃で均一かつ高品質な加工を行うことができ、寸法のバラツキも少なく、加工の安定性に優れる。
また、ガイド部が、パイプの内径よりも小さな外径の円柱状に形成され、前端周縁部がテーパ状に面取りされて、軸心が回転軸の軸心よりも面取り加工刃側に偏心して回転軸に固定されている場合、ガイド部でパイプの面取り加工位置の内周面奥側を確実に押さえながら、パイプの中をスムーズに回転することができるので、パイプが薄肉であっても、その変形を確実に防止して加工精度を維持することができる。
さらに、ガイド部の軸心と回転軸の軸心との偏心量が調整可能である場合、パイプの寸法バラツキに対応して最適な偏心量を設定し、ガイド部を面取り加工刃の近傍でパイプの内周面に確実に当接させながら加工を行うことが可能となり、寸法管理の信頼性を向上させることができる。
本発明の一実施の形態に係るパイプ用面取り加工装置の側面図である。 (A)、(B)はそれぞれ同パイプ用面取り加工装置のパイプ加工部の部分断面側面図及び背面図である。 (A)は同パイプ用面取り加工装置の使用状態を示す部分断面側面図であり、(B)は(A)のA−A矢視断面図である。 (A)は同パイプ用面取り加工装置のガイド部と回転軸の固定状態を示す部分断面側面図であり、(B)は(A)のB−B矢視断面図であり、(C)は(A)のC−C矢視底面図である。 (A)は同パイプ用面取り加工装置の要部正面図であり、(B)は(A)のD−D矢視断面図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
以下、図1〜図5を参照して、本発明の一実施の形態に係るパイプ用面取り加工装置10について説明する。
図1〜図5に示すように、パイプ用面取り加工装置10は、加工対象であるパイプ11の開口端面12の平面加工と、パイプ11の開口端部の内周及び外周の面取り加工を同時に行うパイプ加工部13を備えたものである。
パイプ用面取り加工装置10は、図1に示すように、作業台等に載置される基台14を有している。基台14上には、パイプ加工部13に対して、パイプ11を位置決め固定するパイプ取付部15が設けられている。
なお、パイプ加工部13の先端側外周は、加工時に発生する切粉が周囲に飛び散らないように、切粉カバー16で覆われている。切粉カバー16は着脱自在或いは開閉自在とし、加工開始時にパイプ加工部13の先端側外周を覆うことが好ましい。また、切粉カバー16に集塵機を連結し、切粉カバー16の内部を吸引すれば、加工時に発生する切粉を随時、吸引して回収することができる。
そして、パイプ加工部13は、基台14上に設けられた送り機構17により、パイプ11の開口端面12に対して進退自在に保持されている。
まず、送り機構17の詳細について説明する。
図1、図2(A)、(B)に示すように、基台14上にはパイプ11の長手方向と平行に2本の支持脚18が設置され、各支持脚18上にはガイド部19が取付けられている。そして、パイプ加工部13を下方から支持する支持板20の底面には、ガイド部19に摺動自在に保持される前後2つずつ計4つの摺動部21が取付けられている。なお、ガイド部19と摺動部21を組合せたものとして、リニアガイド等が好適に用いられる。また、支持板20の底面の幅方向中央部には雌螺子形成部22が設けられ、2本のガイド部19の間に配置されたボール螺子23が螺合されている。そして、ボール螺子23の後端に延設されたシャフト部24は、基台14上の軸受部25で回転自在に支持されており、さらに、シャフト部24の後端は、カップリング26を介して送りモータ27と連結されている。
以上のように構成された送り機構17によれば、送りモータ27でボール螺子23を正逆回転させることにより、雌螺子形成部22がボール螺子23に沿って前後動し、それに伴って支持板20をガイド部19に沿って進退させて、パイプ加工部13の送り量を制御することができる。
なお、支持板20上には、パイプ加工部13をガイド部19の長手方向(パイプ加工部13の送り方向)と直交方向、つまり、パイプ用面取り加工装置10の幅方向に位置調整する左右方向調整部28が設けられている。左右方向調整部28はパイプ加工部13の底部に設けられた底部支持部29をガイド部19の長手方向と直交方向にスライド自在に保持するものであればよい。例えば、レールと溝のような凸条と凹条を遊嵌させたものが好適に用いられる。
次に、パイプ加工部13の詳細について説明する。
図3(A)、(B)において、パイプ加工部13は回転軸30を有しており、この回転軸30の先端側外周部には、パイプ11の開口端面12を平面加工する平面加工刃31と、パイプ11の開口端部の内周及び外周を面取り加工する面取り加工刃32が、180度の位相差で装着されている。本実施の形態では、面取り加工刃32として、パイプ11を内周面側と外周面側から挟むように2つの面取りバイト33を対向配置したが、面取り加工刃32はこれに限定されず、パイプ11の開口端部の内周及び外周を面取り加工できるものであればよく、例えば、V字状やY字状に形成されたものを用いてもよい。
次に、回転軸30の先端には、平面加工刃31及び面取り加工刃32よりも前方(パイプ11側)に突出したガイド部35が設けられている。このガイド部35は、パイプ11の内径よりも小さな外径の円柱状に形成され前端周縁部がテーパ状に面取りされており、軸心が回転軸30の軸心よりも面取り加工刃32側に偏心して回転軸30に固定されている。このようにパイプ11の内径よりも外径の小さな円柱状に形成されたガイド部35は、パイプ11の内周面より曲率半径が小さく、面取り加工位置よりも奥側(面取り加工刃32の近傍)でパイプ11の内周面に接する当接面36を有することになる。
回転軸30には、図1、図2(A)、(B)に示すように、減速機とサーボモータからなる回転駆動部37が連結されており、加工時にはガイド部35は、回転軸30、平面加工刃31、及び面取り加工刃32と共に回転する。このとき、図3(A)に示したように、ガイド部35の外径がパイプ11の内径よりも小さく、その軸心が回転軸30の軸心よりも面取り加工刃32側に偏心していることにより、面取り加工位置の奥側(面取り加工刃32の近傍)で、常にガイド部35の当接面36によりパイプ11を内周面側から押さえつけながら、その他の領域ではパイプ11の内周面とガイド部35の外周面との間に隙間を形成して、スムーズな回転を行うことができる。この結果、加工時のパイプ11の変形や加工位置のずれを確実に防止して、パイプ11の開口端部の内周面側と外周面側の面取り量を均一に保ち、バラツキの少ない高精度の加工を実現することが可能となる。なお、平面加工刃31の近傍では、パイプ11の内周面とガイド部35の外周面との間には隙間が生じているが、平面加工刃31はパイプ11の肉厚よりも幅広で、開口端面12に対して垂直に押し当てられている。このため、平面加工刃31の近傍ではパイプ11の変形が発生し難く、また、平面加工刃31が上下、左右に位置ずれしても開口端面12の肉厚全体を平面加工することができ、加工の偏りやバラツキが発生することはない。
ここで、ガイド部35の前端周縁部がテーパ状に面取りされていることにより、パイプ11の内径とガイド部35の外径との差が小さく、また、回転軸30の軸心とガイド部35の軸心との偏心量が小さい場合でも、ガイド部35をパイプ11の中にスムーズに挿入することが可能となり、パイプ11の変形等を効果的に防止することができる。なお、パイプ11の内周面とガイド部35の外周面との間に形成される最大隙間は、パイプ11の内径とガイド部35の外径との差であり、その1/2が回転軸30の軸心とガイド部35の軸心との偏心量に相当する。この最大隙間(=偏心量の2倍)の好適範囲はパイプ11の内径によっても異なるが、例えば、0.01mm〜5mm(好ましくは0.1mm〜3mm、より好ましくは0.5mm〜3mm)が好ましい。
次に、回転軸30とガイド部35の固定方法について説明する。
図4(A)〜(C)に示すように、まず、ガイド部35には、ガイド部35の外周から軸心に向かって長方形状に形成され背面38側に開口した切欠き溝39が形成されている。そして、切欠き溝39の奥側(ガイド部35の前方側)には、切欠き溝39に連通して切欠き溝39より幅広で、ガイド部35の軸心よりも外周側に向かって長く形成された段差状の挿通溝40が形成されている。
一方、回転軸30の前方側には回転軸30より大径でガイド部35の背面38に当接する当接部41が形成されている。そして、当接部41の前方には当接部41より小径で、切欠き溝39に摺動自在に保持される摺動軸42が形成されている。さらに、摺動軸42の前方には摺動軸42より大径で、挿通溝40に挿通される挿通部43が形成されている。なお、挿通部43の外周面には2つの平坦部44、45が対向して設けられている。
以上のように、切欠き溝39に摺動自在に保持される摺動軸42の前後に摺動軸42より大径の挿通部43と当接部41が形成されているので、摺動軸42と挿通部43を切欠き溝39と挿通溝40に挿通した際に、切欠き溝39の周囲を挿通部43と当接部41で前後から挟むようにして、固定軸30とガイド部35を連結することができる。よって、ガイド部35が固定軸30の前後方向(軸方向)に移動することはなく、ガイド部35が固定軸30から抜け落ちることもない。
次に、ガイド部35の背面38には、挿通部43と、挿通溝40の開口端46との間に固定具47が取付けられており、この固定具47にはガイド部35の背面38から切欠き溝39に挿通され挿通溝40に突出する突出片48が設けられている。そして、突出片48にはガイド部35の軸心と直交するように雌螺子部49が形成されている。雌螺子部49には挿通溝40の開口端46側から調整螺子50が螺着され、その先端が挿通部43の平坦部44に当接することにより、回転軸30にガイド部35が固定される。このとき、固定具47は固定螺子51により、ガイド部35に着脱自在に取付けられているので、固定具47を取外した状態で摺動軸42と挿通部43を切欠き溝39と挿通溝40に挿通し、その後、固定具47を取付け、調整螺子50による固定を行えばよい。なお、挿通部43を挟んで調整螺子50と対向する位置には、挿通溝40と連通して凹部52が形成されており、調整ばね53が保持されている。調整ばね53の一端側が凹部52に保持され、他端側が挿通部43の平坦部45に当接しているので、調整螺子50の締付け量に応じて調整ばね53の圧縮量を変化させ、ガイド部35の軸心と回転軸30の軸心との偏心量を調整することができる。これにより、パイプ11の外径、内径、及び肉厚の寸法バラツキに対応して、高精度の加工を行うことができる。
本実施の形態の場合、調整螺子50側が面取り加工刃32側となり、調整ばね53側が平面加工刃31側となるように、回転軸30にガイド部35を取付けることにより、ガイド部35の軸心を回転軸30の軸心よりも面取り加工刃32側に偏心させることができる。
次に、パイプ取付部15の詳細について説明する。
パイプ取付部15は、図1、図5(A)、(B)に示すように、基台14上に設置された固定台55に固定されている。そして、パイプ取付部15は、送り機構17の送り方向と直交して固定台55上に固定された下部フレーム56、下部フレーム56の両側に立設された左右の側部フレーム57、58、及び側部フレーム57、58の上端を連結する上部フレーム59からなる矩形枠状のフレーム60を有しており、その中空部61にパイプ11を保持するパイプ保持部62が設けられている。
パイプ保持部62は上側クランプ63と下側クランプ64に分割されており、中央部に半円筒状の挟持部65、66が向かい合わせに形成されている。そして、上側クランプ63及び下側クランプ64の両端部は、側部フレーム57、58の内側に高さ方向と平行に配置されたレール状の昇降ガイド67、68に摺動自在に保持されている。
また、上部フレーム59の上面には、上側クランプ63を昇降ガイド67、68に沿って昇降させるためのクランプ昇降手段としてエアシリンダ70が取り付けられている。そして、エアシリンダ70のピストンロッド71は上部フレーム59を貫通し、下端部が上側クランプ63の上面に連結されている。よって、エアシリンダ70を駆動してピストンロッド71を摺動させることにより、上側クランプ63を昇降させ、パイプ保持部62にパイプ11を着脱することができる。なお、下部フレーム56と下側クランプ64との間には高さ調整部72が設けられており、これにより、下側クランプ64を昇降ガイド67、68に沿って昇降させて、パイプ11の保持高さを調整することができる。
なお、固定台55は必ずしも設ける必要はなく、側部フレーム57、58を下方に伸ばしてフレーム60を直接、基台14に固定してもよい。
次に、図1、図5(B)に示すように、パイプ取付部15の側部フレーム57の前面(パイプ加工部13)側には、パイプ11の開口端面12を位置決めするための位置決め手段73が設けられている。位置決め手段73はパイプ保持部62で保持されるパイプ11の軸方向と直交方向に摺動自在に保持された丸棒状の位置決めピン74を有している。パイプ11をパイプ保持部62で保持する際に、この位置決めピン74を予めパイプ11の外方からパイプ11の軸心に向かって突出させ、パイプ11の開口端面12を位置決めピン74の外周に当接させることにより、パイプ保持部62からのパイプ11の開口端面12の突出量xを一定とし、パイプ11の前後方向(長手方向)位置を位置決めすることができる。このように、パイプ11の開口端面12が所定の位置に位置決めされて保持されるので、送り機構17によるパイプ加工部13の送り量を管理することによって、パイプ毎の平面加工刃31及び面取り加工刃32による面取り量を一定に保ち、バラツキの発生を防止できる。
なお、パイプ保持部62にパイプ11を保持した後は、加工の邪魔にならないように位置決めピン74をパイプ11の外方に後退させる。位置決め手段73は位置決めピン74を摺動させることができればよいが、エアシリンダや直線形ソレノイド等が好適に用いられる。いずれも駆動によって摺動するロッド部をそのまま位置決めピンとして使用することができる。なお、本実施の形態では、位置決め手段73を側部フレーム57に取り付けたが、側部フレーム58や下部フレーム56に取り付けてもよい。
以上のように構成されたパイプ用面取り加工装置10の使用方法について説明する。
まず、図5(A)の状態から、パイプ取付部15のエアシリンダ70を駆動し、ピストンロッド71を上方に移動させることにより、上側クランプ63を上昇させる。次に、位置決め手段73を駆動し、図5(B)に示すように位置決めピン74をパイプ11の外方からパイプ11の軸心に向かって突出させる。そして、加工対象となるパイプ11の先端側を下側クランプ64の挟持部66上に載置し、開口端面12を位置決めピン74の外周に当接させる。なお、パイプ11の軸心とパイプ加工部13の回転軸30の軸心は一致させる必要があるので、必要に応じて、高さ調整部72で下側クランプ64を昇降させる。高さ調整が完了したら、作業者はパイプ11を手で支えながらエアシリンダ70を駆動させ、ピストンロッド71を下方に移動させる。これに伴って上側クランプ63が下降し、図5(A)に示したように、パイプ11は挟持部65、66で上下から挟持される。パイプ11の取付けが完了したら、位置決め手段73を駆動し、位置決めピン74をパイプ11の外方に退避させる。
次に、図1において、送り機構17の送りモータ27を駆動し、ボール螺子23を回転させて、支持板20と共にパイプ加工部13をパイプ取付部15側に近付ける。このとき、必要に応じて左右方向調整部28により、底部支持部29と共にパイプ加工部13を左右方向(パイプ加工部13の送り方向と直交方向)に移動させて位置調整を行う。パイプ11の軸心とパイプ加工部13の回転軸30の軸心が一致し、位置調整が完了したら、送り機構17によってさらにパイプ加工部13を前進させ、図3(A)に示すように、ガイド部35をパイプ11に挿通して当接面36を面取り加工位置の内周面奥側に当接させる。その後、回転駆動部37を駆動し、回転軸30と共に、平面加工刃31、面取り加工刃32、及びガイド部35を回転させながら、送り機構17でパイプ加工部13を所定量だけ前方に移動させ、開口端面12の平面加工と、パイプ11の開口端部の内周及び外周の面取り加工を行う。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。
実施の形態においては、ガイド部を円柱状に形成したが、ガイド部は面取り加工位置より奥側でパイプの内周面を押圧してパイプの変形を防止できればよく、パイプの内周面より曲率半径の小さな当接面を有していればよいので、例えば半円柱状等に形成してもよい。
また、回転軸とガイド部の固定方法は、適宜、選択することができ、ガイド部の軸心と回転軸の軸心を偏心させた状態で固定できるものであればよい。例えば、ガイド部の背面側に回転軸の取付孔を形成する際に、予め軸心をずらしておき、キー溝とキーで固定してもよい。但し、この場合、偏心量の調整はできない。
なお、実施の形態では、送り機構の駆動部としてボール螺子と送りモータを組合せて使用したが、これらの代わりにシリンダを使用してもよい。
また、実施の形態では、パイプの軸心とパイプ加工部の回転軸の軸心を一致させるために、パイプ加工部で左右方向の位置決めを行い、パイプ取付部で上下方向の位置決めを行う構造としたが、これらは逆にしてもよいし、パイプ加工部及びパイプ取付部のいずれか一方のみで、上下方向及び左右方向の位置決めを行う構造としてもよい。なお、パイプの外径が一定の場合、パイプを交換してもパイプの軸心の位置は変わらないので、通常はパイプ用面取り加工装置の使用開始時に一度だけ上下方向及び左右方向の位置決め設定を行えば、設定を変更しない限り、その後は再度、位置決め設定を行う必要はない。
10:パイプ用面取り加工装置、11:パイプ、12:開口端面、13:パイプ加工部、14:基台、15:パイプ取付部、16:切粉カバー、17:送り機構、18:支持脚、19:ガイド部、20:支持板、21:摺動部、22:雌螺子形成部、23:ボール螺子、24:シャフト部、25:軸受部、26:カップリング、27:送りモータ、28:左右方向調整部、29:底部支持部、30:回転軸、31:平面加工刃、32:面取り加工刃、33:面取りバイト、35:ガイド部、36:当接面、37:回転駆動部、38:背面、39:切欠き溝、40:挿通溝、41:当接部、42:摺動軸、43:挿通部、44、45:平坦部、46:開口端、47:固定具、48:突出片、49:雌螺子部、50:調整螺子、51:固定螺子、52:凹部、53:調整ばね、55:固定台、56:下部フレーム、57、58:側部フレーム、59:上部フレーム、60:フレーム、61:中空部、62:パイプ保持部、63:上側クランプ、64:下側クランプ、65、66:挟持部、67、68:昇降ガイド、70:エアシリンダ、71:ピストンロッド、72:高さ調整部、73:位置決め手段、74:位置決めピン

Claims (3)

  1. 加工対象であるパイプの開口端面の平面加工と、該パイプの開口端部の内周及び外周の面取り加工を同時に行うパイプ加工部を備えたパイプ用面取り加工装置であって、
    基台と、該基台上に設けられ前記パイプ加工部に対して前記パイプを位置決め固定するパイプ取付部と、前記基台上に設けられ前記パイプ加工部を前記パイプの開口端面に対して進退自在に保持する送り機構とを有し、
    前記パイプ加工部は、回転軸と、該回転軸の先端側外周部に装着され前記パイプの開口端面を平面加工する平面加工刃と、該平面加工刃と180度の位相差で前記回転軸の先端側外周部に装着され前記パイプの開口端部の内周及び外周を面取り加工する面取り加工刃と、前記回転軸の先端から前記平面加工刃及び前記面取り加工刃よりも前方に突出し、前記パイプの面取り加工位置の内周面奥側に接する当接面を有するガイド部と、前記回転軸を回転させる回転駆動部とを備えたことを特徴とするパイプ用面取り加工装置。
  2. 請求項1記載のパイプ用面取り加工装置において、前記ガイド部は、外径が前記パイプの内径よりも小さな円柱状に形成され前端周縁部がテーパ状に面取りされ、軸心が前記回転軸の軸心よりも前記面取り加工刃側に偏心して前記回転軸に固定されることを特徴とするパイプ用面取り加工装置。
  3. 請求項2記載のパイプ用面取り加工装置において、前記ガイド部の軸心と前記回転軸の軸心との偏心量が調整可能であることを特徴とするパイプ用面取り加工装置。
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