JP2019005782A - コイルばねの製造方法 - Google Patents

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拓馬 嶋田
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    • B21FWORKING OR PROCESSING OF METAL WIRE
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Abstract

【課題】様々なコイルばねの良品率を向上させることができるコイルばねの製造方法を提供する。【解決手段】コイルばね検査装置を用いたコイルばねの製造方法であって、測定したコイルばねの測定結果データと、コイルばね検査装置に予め格納されているコイルばねの検査合否の基準となる基準データとをコイルばね検査装置を用いて比較する比較工程(ステップS2,ステップS5,ステップS8,ステップS11,ステップS14)と、比較内容に基づいてコイルばねに関連する補正データを、コイルばね検査装置を用いて作成する作成工程(ステップS3,ステップS6,ステップS9,ステップS12,ステップS15)と、作成した補正データを、コイルばねを製造するコイルばね製造装置にコイルばね検査装置より出力する出力工程(ステップS4,ステップS7,ステップS10,ステップS13,ステップS16)と、を含んでなる。【選択図】図7

Description

本発明は、コイルばねの製造方法に関し、特に、様々なコイルばねの良品率を向上させることができるコイルばねの製造方法に関する。
従来のコイルばねの製造方法として、特許文献1に記載のようなコイルばねの製造方法が知られている。このコイルばねの製造方法は、一定長ずつ間欠的に送給される線材からコイルばねを順次成形すると共に、それらコイルばねの目標コイル長に対する実測コイル長の偏差を自動計測し、連続した一定複数個平均の偏差に補正ゲインを乗じた乗算値を使用して、成長途中のコイルばねに押し付けられるピッチツールの位置を補正することで実測コイル長を目標コイル長に近づけるようにフィードバック制御するというものである。
特開2011−189361号公報
しかしながら、上記のようなコイルばねの製造方法は、コイルばねの全長に亘り線間ピッチを広げる・縮めるという補正しかできないため、図11(a)に示すような線間ピッチPが等間隔である所謂円筒コイルばねKの製造には対応できるものの、図11(b)に示すような線間ピッチPA1,PA2の間隔が異なるような所謂不等ピッチコイルばねKAや図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBの製造に対応することができないという問題があった。すなわち、上記のようなコイルばねの製造方法は、コイルばねの全長に亘り線間ピッチを広げる・縮めるという制御をしているため、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAのうち特定の線間ピッチ(例えば、線間ピッチPA1や線間ピッチPA2)だけを補正するということができず、又、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBの軸芯Cからの芯ずれを補正することができないといった問題があった。それゆえ、上記のようなコイルばねの製造方法は、特定のコイルばねにしか対応することができず、もって、様々なコイルばねの良品率を向上させることができないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑み、様々なコイルばねの良品率を向上させることができるコイルばねの製造方法を提供することを目的としている。
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1の発明によれば、コイルばね検査装置(50)を用いたコイルばねの製造方法であって、
測定したコイルばねの測定結果を示す測定データと、前記コイルばね検査装置(50)に予め格納されているコイルばねの検査合否の基準となる基準データとを前記コイルばね検査装置(50)を用いて比較する比較工程(例えば、図7に示すステップS2,ステップS5,ステップS8,ステップS11,ステップS14)と、
前記比較内容に基づいて前記コイルばねに関連する(コイルばねの内径,外径,線間ピッチ,巻き数,芯ずれ)補正データを、前記コイルばね検査装置(50)を用いて作成する作成工程(例えば、図7に示すステップS3,ステップS6,ステップS9,ステップS12,ステップS15)と、
前記作成した補正データを、前記コイルばねを製造するコイルばね製造装置(1)に前記コイルばね検査装置(50)より出力する出力工程(例えば、図7に示すステップS4,ステップS7,ステップS10,ステップS13,ステップS16)と、を含んでなることを特徴としている。
そして、請求項2の発明によれば、上記請求項1に記載のコイルばねの製造方法において、前記比較工程(例えば、図7に示すステップS2,ステップS5,ステップS8,ステップS11,ステップS14)は、前記測定したコイルばねの所定箇所毎の測定結果を示す測定データと、前記コイルばね検査装置(50)に予め格納されているコイルばねの所定箇所毎の検査合否の基準となる基準データとを前記コイルばね検査装置(50)を用いて比較し、
前記作成工程(例えば、図7に示すステップS4,ステップS7,ステップS10,ステップS13,ステップS16)は、前記比較内容に基づいて前記コイルばねに関連する補正データを、該コイルばねの所定箇所毎に、前記コイルばね検査装置(50)を用いて作成してなることを特徴としている。
また、請求項3の発明によれば、上記請求項2に記載のコイルばねの製造方法において、前記コイルばねの所定箇所は、該コイルばねの巻き数に応じた箇所であることを特徴としている。
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
請求項1に係る発明によれば、検査を所望するコイルばねの測定結果を示す測定データと、コイルばね検査装置(50)に格納されている基準データとを比較し、その比較内容に基づき、コイルばねに関連する(コイルばねの内径,外径,線間ピッチ,巻き数,芯ずれ)補正データを作成し、コイルばね製造装置(1)に出力するようにしている。これにより、従来のようにコイルばねの全長に亘り線間ピッチを広げる・縮めるという補正以外にも、コイルばねに関連する様々な補正を行うことができるため、もって、様々なコイルばねの良品率を向上させることができる。
また、請求項2に係る発明によれば、コイルばねの所定箇所毎の測定結果を示す測定データと、コイルばね検査装置(50)に格納されている基準データとを比較し、その比較内容に基づいてコイルばねに関連する補正データを、該コイルばねの所定箇所毎に、コイルばね検査装置(50)を用いて作成しているから、特定の箇所だけコイルばねの補正を行うことができることとなり、もって、様々なコイルばねの良品率をさらに向上させることができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、コイルばねの所定箇所がコイルばねの巻き数に応じた箇所であるから、巻き数自体の補正を同時に行うことができ、もって、様々なコイルばねの良品率をさらに向上させることができる。
本発明の一実施形態に係るコイルばね製造装置の正面図である。 同実施形態に係るコイルばね製造装置の一部を拡大した部分拡大正面図である。 同実施形態に係るコイルばね製造装置の一部を拡大した部分拡大側面図である。 同実施形態に係るコイルばね検査装置のブロック図である。 同実施形態に係るコイルばね検査基準情報データベースに格納されている巻き始めテーブルを示す図である。 同実施形態に係るコイルばね検査基準情報データベースに格納されている巻き終わりテーブルを示す図である。 コイルばねを検査する際の制御手順を示すフローチャート図である。 (a)はコイルばねの内径を検査し補正量(補正データ)を算出する方法を説明するための説明図、(b)はコイルばねの外径を検査し補正量(補正データ)を算出する方法を説明するための説明図、(c)はコイルばねの線間ピッチを検査し補正量(補正データ)を算出する方法を説明するための説明図である。 横軸が巻き数、縦軸が外径又は内径の値を示すグラフであり、(a)は、巻き始めから巻き終わりまでを順に測定した測定結果を示す図であり、(b)は、巻き終わりから巻き始めまでを順に測定した測定結果を示す図である。 コイルばねの芯ずれに関する補正量(補正データ)を算出した際の画面例を示す図である。 (a)は円筒コイルばねを示す正面図、(b)は不等ピッチコイルばねを示す正面図、(c)はテーパコイルばねを示す正面図である。
以下、本発明に係るコイルばねの製造方法の一実施形態を、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<コイルばね製造装置について>
まず、コイルばねの製造方法に関連するコイルばね製造装置について、図1〜図3を参照して説明する。コイルばね製造装置1は、図1に示すように、鉛直に起立した基台10に、線材送給装置20と、1対の傾斜直動機構30,30と、1対の上下直動機構40,40と、を組み付けてなるものである。
線材送給装置20は、図1に示すように、基台10の前面に配置され、上下に並んだ1対のローラ21,21を備えている。このような線材送給装置20のうちローラ21,21同士の接合部分からは水平方向の一方側(図1の右側)に線材ガイド11(一般に、「クイル」と呼ばれている)が延出され、その線材ガイド11には、両ローラ21,21の共通した接線上に線材挿通孔(図示せず)が貫通形成されている。そして、ローラ21,21の間に線材Lを挟持し、送給用サーボモータ(図示せず)を駆動源にしてこれらローラ21,21を対称回転することで、線材Lが図1における右側に送給されて線材ガイド11の先端から送り出されることとなる。
一方、図2に示すように線材ガイド11に対して線材送給方向の前方には、基台10から心金12が突出している。この心金12は、断面半円形の棒状をなし、その平坦な側面12aが、線材ガイド11側を向いている。
1対の傾斜直動機構30,30は、図1に示すように、基台10の前面に固定された増設板31,31に取り付けられている。そして、一方の傾斜直動機構30は、心金12から線材送給装置20と反対側の斜め上方に延び、他方の傾斜直動機構30は、一方の傾斜直動機構30の下方に配置されて、心金12から離れるに従って斜め上方に向かうように延びている。しかして、これら傾斜直動機構30には、それらが延びた方向に直動するスライダ33が備えられている。このスライダ33のうち心金12から離れた側の端部にはリンク部材32の一端部(図1の左側)が回動可能に連結され、そのリンク部材32の他端部(図1の右側)が、回動円盤35の偏心軸35aに回動可能に連結されている。そして回動円盤35は、増設板31に対して回動可能に軸支され、その回転中心から偏心した位置に偏心軸35aが配置され、増設板31の裏面側に取り付けられた上下動用のサーボモータ36によって回転駆動されることとなる。これにより、スライダ33が直動することとなる。
一方、図1に示すように、これら傾斜直動機構30のスライダ33の心金12側には工具取付具33aが取り付けられており、この工具取付具33aには成形ツール13がそれぞれ固定されている。これら成形ツール13のうち、図2に示すように、一方の傾斜直動機構30(図1の上側)に備えられた成形ツール13は、心金12に対して斜め上方から突き合わされ、他方の傾斜直動機構30(図1の下側)に備えられた成形ツール13は、心金12に対して斜め下方から突き合わされている。また、これら成形ツール13の先端面には、図示しない丸溝が上下方向に延びている。これにより、線材送給装置20から送給された線材Lが各成形ツール13の丸溝に案内されて上方に向けられ、もって、図3に示すように線材Lが心金12を取り囲むように円弧状に成形されて、図11(a)に示すような円筒コイルばねKや、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAや、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBが成形されることとなる。
上下直動機構40,40は、図1に示すように心金12を間に挟んで上下に対称に配置されている。これら上下直動機構40には、傾斜直動機構30のスライダ33と同様にスライダ41が備えられており、このスライダ41が、リンク部材42を介して回動円盤43の偏心軸43aに連結されている。そして、サーボモータ44にて回動円盤43を回転駆動することでスライダ41が直動することとなる。
一方、上側の上下直動機構40におけるスライダ41には、図1に示すように、工具取付金具41aが固定されており、この工具取付金具41aには、図1及び図2に示すように、切断ツール14が固定されている。この切断ツール14は、図2に示すように、角柱状をなし、工具取付金具41aから鉛直下方に延びている。しかして、このような切断ツール14を降下すると心金12の平坦な側面12aに隣接して擦れ違い、切断ツール14のエッジと心金12のエッジとの間で線材Lが切断されることとなる。これにより、図11(a)に示すような円筒コイルばねKや、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAや、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBが最終的に製造されることとなる。
他方、下側の上下直動機構40におけるスライダ41には、図1に示すように、工具取付金具41aが固定されており、この工具取付金具41aには、図1及び図2に示すように、ピッチツール15が固定されている。このピッチツール15は、図3に示すように、楔状になっており、その先端部のうち基台10と反対側には、鉛直方向に対して傾斜した傾斜面15aが備えられ、この傾斜面15aが図11(a)に示すような円筒コイルばねKや、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAや、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBを構成する線材Lに対して巻回軸方向で基台10側から当接している。しかして、このようなピッチツール15を上方に移動させることで、線材Lを基台10から離れる方向に押して、図11(a)に示すような円筒コイルばねKの線間ピッチP、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAの線間ピッチPA1,PA2、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBの線間ピッチPB、及び、図11(a)に示すような円筒コイルばねKのコイル長N、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAのコイル長NA、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBのコイル長NBを大きくすることができる。
かくして、上記のように構成されるコイルばね製造装置1は、図示しない制御装置にて線材送給装置20、1対の傾斜直動機構30,30、1対の上下直動機構40,40が制御されることとなる。
<コイルばね検査装置について>
ところで、本実施形態の特徴とするところは、上記コイルばね製造装置1にて製造されたコイルばねを、コイルばね検査装置を用いて検査し、コイルばねの良品率を向上させる点にあることからこの点につき、以下、詳しく説明する。
図4に示すように、コイルばね検査装置50は、CPU51と、マウスやキーボード、タッチパネル等にて外部から所定データをコイルばね検査装置50に入力することができる入力部52と、コイルばね検査装置50外に所定データを出力することができる出力部53と、コイルばねを検査する際の制御手順を記述したプログラム等を格納した書込み可能なフラッシュROM等からなるROM54と、作業領域やバッファメモリ等として機能するRAM55と、コイルばねを検査するにあたり検査合否の基準となる情報が格納されているコイルばね検査基準情報データベース56と、で構成されている。
ところで、コイルばね検査基準情報データベース56には、図5に示す、巻き始めテーブルTBL1と、図6に示す、巻き終わりテーブルTBL2が格納されている。この巻き始めテーブルTBL1は、コイルばねの巻き始め、すなわち、図11(a)〜(c)に示すコイルばねK,KA,KBの巻き始め(図示右側)から巻き終わり(図示左側)に向って順に検査合否の基準となる基準データが格納されているものである。すなわち、図5に示す、巻き始めテーブルTBL1には、図11(a)〜(c)に示すようなコイルばねの巻き始めから巻き終わりまでの巻き数(TB1a参照)が格納され、この巻き数に対応したコイルばねの内径(TB1b参照)が格納され、さらに、この巻き数に対応したコイルばねの外径(TB1c参照)が格納され、そしてさらに、この巻き数に対応したコイルばねの線間ピッチ(TB1d参照)が格納されている。具体例を用いてより詳しく説明すると、巻き数(TB1a参照)「0」における基準データは、コイルばねの内径(TB1b参照)が「13.645445」(単位:mm)、コイルばねの外径(TB1c参照)が「19.484425」(単位:mm)、コイルばねの線間ピッチ(TB1d参照)が「0」(単位:mm)であり、巻き数(TB1a参照)「0.1」における基準データは、コイルばねの内径(TB1b参照)が「13.611085」(単位:mm)、コイルばねの外径(TB1c参照)が「19.450065」(単位:mm)、コイルばねの線間ピッチ(TB1d参照)が「0」(単位:mm)であり、というように、基準データが巻き始めテーブルTBL1に格納されているものである。なお、この巻き始めテーブルTBL1に格納されているデータは、CAD(Computer−Aided Design)データや、検査合格となったコイルばねを、ノギス,投影機,シックネスゲージ,ピンゲージ、あるいは、レーザやカメラ等を用いた非接触の自動測定、半自動測定、手動測定等で測定したデータである。なお、本実施形態にて示すデータ値は、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAを例にしたデータ値である。
一方、図6に示す、巻き終わりテーブルTBL2は、コイルばねの巻き終わり、すなわち、図11(a)〜(c)に示すコイルばねK,KA,KBの巻き終わり(図示左側)から巻き始め(図示右側)に向って順に検査合否の基準となる基準データが格納されているものである。すなわち、図6に示す、巻き終わりテーブルTBL2には、図11(a)〜(c)に示すようなコイルばねの巻き終わりから巻き始めまでの巻き数(TB2a参照)が格納され、この巻き数に対応したコイルばねの内径(TB2b参照)が格納され、さらに、この巻き数に対応したコイルばねの外径(TB2c参照)が格納され、そしてさらに、この巻き数に対応したコイルばねの線間ピッチ(TB2d参照)が格納されている。具体例を用いてより詳しく説明すると、巻き数(TB2a参照)「0」における基準データは、コイルばねの内径(TB2b参照)が「18.11262」(単位:mm)、コイルばねの外径(TB2c参照)が「23.951602」(単位:mm)、コイルばねの線間ピッチ(TB2d参照)が「0」(単位:mm)であり、巻き数(TB2a参照)「0.1」における基準データは、コイルばねの内径(TB2b参照)が「18.13258」(単位:mm)、コイルばねの外径(TB2c参照)が「23.971563」(単位:mm)、コイルばねの線間ピッチ(TB2d参照)が「0.082775」(単位:mm)であり、というように、基準データが巻き終わりテーブルTBL2に格納されているものである。なお、この巻き終わりテーブルTBL2に格納されているデータは、CAD(Computer−Aided Design)データや、検査合格となったコイルばねを、ノギス,投影機,シックネスゲージ,ピンゲージ、あるいは、レーザやカメラ等を用いた非接触の自動測定、半自動測定、手動測定等で測定したデータである。なお、本実施形態にて示すデータ値は、図11(b)に示すような不等ピッチコイルばねKAを例にしたデータ値である。
かくして、このように構成されるコイルばね検査装置50は、図4に示すROM54内に格納されているプログラムが起動すると、図8に示すような処理を行う。以下、図8を参照して説明する。なお、図8に示すプログラムの処理内容はあくまで一例であり、これに限定されるものではない。
図8に示すように、まず、CPU51(図4参照)は、作業者に、検査を所望するコイルばねの測定結果の入力を促す(ステップS1)。すなわち、CPU51(図4参照)は、検査を所望するコイルばねをノギス,投影機,シックネスゲージ,ピンゲージ、あるいは、レーザやカメラ等を用いた非接触の自動測定、半自動測定、手動測定等で測定した測定結果を示す測定データを、入力部52(図4参照)を用いて作業者に入力させる処理を行う。これにより、作業者は、入力部52(図4参照)を用いて検査を所望するコイルばねをノギス,投影機,シックネスゲージ,ピンゲージ、あるいは、レーザやカメラ等を用いた非接触の自動測定、半自動測定、手動測定等で測定した測定結果を示す測定データを入力することとなる。なお、入力部52(図4参照)を用いて入力された測定結果を示す測定データは、図4に示すRAM55内に格納されることとなる。
次いで、CPU51(図4参照)は、入力された測定結果を示す測定データを用いて、コイルばねの内径の比較を行う(ステップS2)。すなわち、CPU51(図4参照)は、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から、コイルばねの内径(TB1b参照)の基準データを読み出すと共に、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から、コイルばねの内径(TB2b参照)の基準データを読み出す。そしてさらに、CPU51(図4参照)は、RAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの内径の測定結果を示す測定データを読み出し、その読み出した基準データと測定結果を示す測定データとを比較する処理を行う。具体例を用いて説明すると、図8(a)に示すように、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)に格納されている巻き数(H1参照)に対応したコイルばねの内径(TB1b参照)の基準データ(H2参照)を列挙し、さらに、巻き数(H1参照)に対応したコイルばねの内径の測定結果を示す測定データ(H3参照)を列挙し、それぞれのデータを比較する。すなわち、巻き数「0」(H1参照)に対応する基準データ(H2参照)「13.645445」(単位:mm)と測定データ(H3参照)「13.42131」(単位:mm)を比較し、巻き数「0.1」(H1参照)に対応する基準データ(H2参照)「13.611085」(単位:mm)と測定データ(H3参照)「13.498963」(単位:mm)を比較し、というように、それぞれのデータを比較していく。
次いで、CPU51(図4参照)は、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から読み出したコイルばねの内径(TB1b参照)の基準データ及び巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から読み出したコイルばねの内径(TB2b参照)の基準データとRAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの内径の測定結果を示す測定データとの差分をとり補正量(補正データ)の算出を行う(ステップS3)。具体例を用いて説明すると、図8(a)に示すように、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)に格納されている巻き数(H1参照)に対応したコイルばねの内径(TB1b参照)の基準データ(H2参照)と、巻き数(H1参照)に対応したコイルばねの内径の測定結果を示す測定データ(H3参照)との差分(H4参照)をとる。すなわち、巻き数「0」(H1参照)に対応する基準データ(H2参照)「13.645445」(単位:mm)と測定データ(H3参照)「13.42131」(単位:mm)との差分(H4参照)をとると、差分(H4参照)が「0.224135」となり、巻き数「0.1」(H1参照)に対応する基準データ(H2参照)「13.611085」(単位:mm)と測定データ(H3参照)「13.498963」(単位:mm)との差分(H4参照)をとると、差分(H4参照)が「0.112122」となり、というように、それぞれのデータの差分をとっていく。
そして、CPU51(図4参照)は、上記のように差分をとった値が予め設定されている閾値内か否かを判定する。この点、具体例を用いて説明すると、例えば、基準データから±0.1mmの範囲であれば「OK」(すなわち、補正する必要がないと判定)とし、基準データから±0.1mm〜±0.2mmの範囲であれば「Warning」(すなわち、補正した方がよいと判定)とし、基準データから±0.2mm以上であれば「Error」(すなわち、補正しなければならないと判定)とするというような閾値を予め設定しておき、図8(a)に示すように、差分をとった値(H4参照)に基づいて、「OK」,「Warning」,「Error」の判定を行う。すなわち、巻き数「0」(H1参照)に対応する基準データ(H2参照)「13.645445」(単位:mm)と測定データ(H3参照)「13.42131」(単位:mm)の差分(H4参照)が「0.224135」であるから、基準データから±0.2mm以上であるため、「Error」となり、巻き数「0.1」(H1参照)に対応する基準データ(H2参照)「13.611085」(単位:mm)と測定データ(H3参照)「13.498963」(単位:mm)の差分(H4参照)が「0.112122」であるから、基準データから±0.1mm〜±0.2mmの範囲であるため、「Warning」となり、というように、それぞれのデータの差分について判定を行っていく。なお、コイルばねの内径の補正量(補正データ)は、上記差分の値がそのまま補正量(補正データ)となる。
次いで、CPU51(図4参照)は、「Warning」(すなわち、補正した方がよいと判定)されているものに対しても補正すると設定されているか否かを確認し、補正すると設定されていれば、「Error」,「Warning」の判定を行った差分に関する補正量(補正データ)について出力部53(図4参照)を介して、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置に出力する(ステップS4)。これにより、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置は、図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を、上記補正量(補正データ)に基づいて制御することとなる。しかるに、このような補正量(補正データ)に基づいて図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を制御することにより、製造されるコイルばねの内径が基準データと一致乃至近似することとなる。なお、本実施形態においては、「OK」と判定されたものに対し、補正しない例を示したが、基準データと一致させるため補正するようにしても良い。すなわち、閾値自体を設定せず、基準データと一致していないものは全て補正するというようにしても良い。また、本実施形態において示した閾値はあくまで例であり、任意の値を設定することが可能である。
かくして、上記のような処理をすれば、コイルばねの全長に限らず、特定の巻き数に対応した箇所だけコイルばねの内径が基準データと一致乃至近似するように補正することができることとなる。
次いで、CPU51(図4参照)は、入力された測定結果を示す測定データを用いて、コイルばねの外径の比較を行う(ステップS5)。すなわち、CPU51(図4参照)は、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から、コイルばねの外径(TB1c参照)の基準データを読み出すと共に、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から、コイルばねの外径(TB2c参照)の基準データを読み出す。そしてさらに、CPU51(図4参照)は、RAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの外径の測定結果を示す測定データを読み出し、その読み出した基準データと測定結果を示す測定データとを比較する処理を行う。具体例を用いて説明すると、図8(b)に示すように、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)に格納されている巻き数(H10参照)に対応したコイルばねの外径(TB1c参照)の基準データ(H11参照)を列挙し、さらに、巻き数(H10参照)に対応したコイルばねの外径の測定結果を示す測定データ(H12参照)を列挙し、それぞれのデータを比較する。すなわち、巻き数「0」(H10参照)に対応する基準データ(H11参照)「19.484425」(単位:mm)と測定データ(H12参照)「19.27665」(単位:mm)を比較し、巻き数「0.1」(H10参照)に対応する基準データ(H11参照)「19.450065」(単位:mm)と測定データ(H12参照)「19.354303」(単位:mm)を比較し、というように、それぞれのデータを比較していく。
次いで、CPU51(図4参照)は、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から読み出したコイルばねの外径(TB1c参照)の基準データ及び巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から読み出したコイルばねの外径(TB2c参照)の基準データとRAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの外径の測定結果を示す測定データとの差分をとり補正量(補正データ)の算出を行う(ステップS6)。具体例を用いて説明すると、図8(b)に示すように、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)に格納されている巻き数(H10参照)に対応したコイルばねの外径(TB1c参照)の基準データ(H11参照)と、巻き数(H10参照)に対応したコイルばねの外径の測定結果を示す測定データ(H12参照)との差分(H13参照)をとる。すなわち、巻き数「0」(H10参照)に対応する基準データ(H11参照)「19.484425」(単位:mm)と測定データ(H12参照)「19.27665」(単位:mm)の差分(H13参照)をとると、差分(H13参照)が「0.207775」となり、巻き数「0.1」(H10参照)に対応する基準データ(H11参照)「19.450065」(単位:mm)と測定データ(H12参照)「19.354303」(単位:mm)の差分(H13参照)をとると、差分(H13参照)が「0.095762」となり、というように、それぞれのデータの差分をとっていく。
そして、CPU51(図4参照)は、上記のように差分をとった値が予め設定されている閾値内か否かを判定する。この点、具体例を用いて説明すると、例えば、基準データから±0.1mmの範囲であれば「OK」(すなわち、補正する必要がないと判定)とし、基準データから±0.1mm〜±0.2mmの範囲であれば「Warning」(すなわち、補正した方がよいと判定)とし、基準データから±0.2mm以上であれば「Error」(すなわち、補正しなければならないと判定)とするというような閾値を予め設定しておき、図8(b)に示すように、差分をとった値(H13参照)に基づいて、「OK」,「Warning」,「Error」の判定を行う。すなわち、巻き数「0」(H10参照)に対応する基準データ(H11参照)「19.484425」(単位:mm)と測定データ(H12参照)「19.27665」(単位:mm)との差分(H13参照)が「0.207775」であるから、基準値から±0.2mm以上であるため、「Error」となり、巻き数「0.1」(H10参照)に対応する基準データ(H11参照)「19.450065」(単位:mm)と測定データ(H12参照)「19.354303」(単位:mm)との差分(H13参照)が「0.095762」であるから、基準値から±0.1mmの範囲であるため、「OK」となり、というように、それぞれのデータの差分について判定を行っていく。なお、コイルばねの外径の補正量(補正データ)は、上記差分の値がそのまま補正量(補正データ)となる。
次いで、CPU51(図4参照)は、「Warning」(すなわち、補正した方がよいと判定)されているものに対しても補正すると設定されているか否かを確認し、補正すると設定されていれば、「Error」,「Warning」の判定を行った差分に関する補正量(補正データ)について出力部53(図4参照)を介して、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置に出力する(ステップS7)。これにより、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置は、図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を、上記補正量(補正データ)に基づいて制御することとなる。しかるに、このような補正量(補正データ)に基づいて図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を制御することにより、製造されるコイルばねの外径が基準データと一致乃至近似することとなる。なお、本実施形態においては、「OK」と判定されたものに対し、補正しない例を示したが、基準データと一致させるため補正するようにしても良い。すなわち、閾値自体を設定せず、基準データと一致していないものは全て補正するというようにしても良い。また、本実施形態において示した閾値はあくまで例であり、任意の値を設定することが可能である。
かくして、上記のような処理をすれば、コイルばねの全長に限らず、特定の巻き数に対応した箇所だけコイルばねの外径が基準データと一致乃至近似するように補正することができることとなる。
また、上述したようなコイルばねの内径又は外径の補正をするようにすれば、コイルばねの中央部分がくびれている所謂鼓型のコイルばねや、コイルばねの中央部分が張出している所謂樽型のコイルばねの補正をすることができることとなる。すなわち、この点、図9を参照してより詳しく説明すると、図9は、横軸が巻き数、縦軸が外径又は内径の値を示すグラフであり、図9(a)は、巻き始めから巻き終わりまでを順に測定した測定結果を示すものであり、図9(b)は、巻き終わりから巻き始めまでを順に測定した測定結果を示すものである。この図9(a),(b)にて破線で示しているグラフ線T1を参照すると、中央部分の外径又は内径の値が小さくなっていることが分かる。このことから、このグラフ線T1に相当するコイルばねは、中央部分がくびれている所謂鼓型のコイルばねとなっていることが分かる。一方、図9(a),(b)にて二点鎖線で示しているグラフ線T2を参照すると、中央部分の外径又は内径の値が大きくなっていることが分かる。このことから、このグラフ線T2に相当するコイルばねは、コイルばねの中央部分が張出している所謂樽型のコイルばねとなっていることが分かる。しかして、このような所謂鼓型のコイルばね及び所謂樽型のコイルばねに対し、上述したようなコイルばねの内径又は外径の補正をするようにすれば、図9(a),(b)にて実線で示しているグラフ線T3のように、ほぼ均一な内径又は外径の値とすることができる。しかるに、上述したようなコイルばねの内径又は外径の補正をするようにすれば、コイルばねの中央部分がくびれている所謂鼓型のコイルばねや、コイルばねの中央部分が張出している所謂樽型のコイルばねの補正をすることができることとなる。
次いで、CPU51(図4参照)は、入力された測定結果を示す測定データを用いて、コイルばねの線間ピッチの比較を行う(ステップS8)。すなわち、CPU51(図4参照)は、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から、コイルばねの線間ピッチ(TB1d参照)の基準データを読み出すと共に、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から、コイルばねの線間ピッチ(TB2d参照)の基準データを読み出す。そしてさらに、CPU51(図4参照)は、RAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの線間ピッチの測定結果を示す測定データを読み出し、その読み出した基準データと測定結果を示す測定データとを比較する処理を行う。具体例を用いて説明すると、図8(c)に示すように、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)に格納されている巻き数(H20参照)に対応したコイルばねの線間ピッチ(TB1d参照)の基準データ(H21参照)を列挙し、さらに、巻き数(H20参照)に対応したコイルばねの線間ピッチの測定結果を示す測定データ(H22参照)を列挙し、それぞれのデータを比較する。すなわち、巻き数「0」(H20参照)に対応する基準データ(H21参照)「0」(単位:mm)と測定データ(H22参照)「0」(単位:mm)を比較し、巻き数「0.1」(H20参照)に対応する基準データ(H21参照)「0」(単位:mm)と測定データ(H22参照)「−0.030793」(単位:mm)を比較し、というように、それぞれのデータを比較していく。
次いで、CPU51(図4参照)は、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から読み出したコイルばねの線間ピッチ(TB1d参照)の基準データ及び巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から読み出したコイルばねの線間ピッチ(TB2d参照)の基準データとRAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの線間ピッチの測定結果を示す測定データとの差分をとり補正量(補正データ)の算出を行う(ステップS9)。具体例を用いて説明すると、図8(c)に示すように、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)に格納されている巻き数(H20参照)に対応したコイルばねの線間ピッチ(TB1d参照)の基準データ(H21参照)と、巻き数(H20参照)に対応したコイルばねの線間ピッチの測定結果を示す測定データ(H22参照)との差分(H23参照)をとる。すなわち、巻き数「0」(H20参照)に対応する基準データ(H21参照)「0」(単位:mm)と測定データ(H22参照)「0」(単位:mm)との差分(H23参照)をとると、差分(H23参照)が「0」となり、巻き数「0.1」(H20参照)に対応する基準データ(H21参照)「0」(単位:mm)と測定データ(H22参照)「−0.030793」(単位:mm)との差分(H23参照)をとると、差分(H23参照)が「0.030793」となり、というように、それぞれのデータの差分をとっていく。
そして、CPU51(図4参照)は、上記のように差分をとった値が予め設定されている閾値内か否かを判定する。この点、具体例を用いて説明すると、例えば、基準データから±0.1mmの範囲であれば「OK」(すなわち、補正する必要がないと判定)とし、基準データから±0.1mm〜±0.2mmの範囲であれば「Warning」(すなわち、補正した方がよいと判定)とし、基準データから±0.2mm以上であれば「Error」(すなわち、補正しなければならないと判定)とするというような閾値を予め設定しておき、図8(c)に示すように、差分をとった値(H23参照)に基づいて、「OK」,「Warning」,「Error」の判定を行う。すなわち、巻き数「0」(H20参照)に対応する基準データ(H21参照)「0」(単位:mm)と測定データ(H22参照)「0」(単位:mm)との差分(H23参照)が「0」であるから、基準データから±0.1mmの範囲内であるため、「OK」となり、巻き数「0.1」(H20参照)に対応する基準データ(H21参照)「0」(単位:mm)と測定データ(H22参照)「−0.030793」(単位:mm)との差分(H23参照)が「0.030793」であるから、基準データから±0.1mmの範囲であるため、「OK」となり、というように、それぞれのデータの差分について判定を行っていく。なお、コイルばねの線間ピッチの補正量(補正データ)は、上記差分の値がそのまま補正量(補正データ)となる。
次いで、CPU51(図4参照)は、「Warning」(すなわち、補正した方がよいと判定)されているものに対しても補正すると設定されているか否かを確認し、補正すると設定されていれば、「Error」,「Warning」の判定を行った差分に関する補正量(補正データ)について出力部53(図4参照)を介して、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置に出力する(ステップS10)。これにより、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置は、図1に示す下側の上下直動機構40、すなわち、サーボモータ44を、上記補正量(補正データ)に基づいて制御することとなる。しかるに、このような補正量(補正データ)に基づいて図1に示す下側の上下直動機構40、すなわち、サーボモータ44を制御することにより、製造されるコイルばねの線間ピッチが基準データと一致乃至近似することとなる。なお、本実施形態においては、「OK」と判定されたものに対し、補正しない例を示したが、基準データと一致させるため補正するようにしても良い。すなわち、閾値自体を設定せず、基準データと一致していないものは全て補正するというようにしても良い。また、本実施形態において示した閾値はあくまで例であり、任意の値を設定することが可能である。
かくして、上記のような処理をすれば、コイルばねの全長に限らず、特定の巻き数に対応した箇所だけコイルばねの線間ピッチが基準データと一致乃至近似するように補正することができることとなる。
次いで、CPU51(図4参照)は、入力された測定結果を示す測定データを用いて、コイルばねの巻き数の比較を行う(ステップS11)。すなわち、CPU51(図4参照)は、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から、コイルばねの巻き数(TB1a参照)の基準データを読み出すと共に、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から、コイルばねの巻き数(TB2a参照)の基準データを読み出す。そしてさらに、CPU51(図4参照)は、RAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの巻き数の測定結果を示す測定データを読み出し、その読み出した基準データと測定結果を示す測定データとを比較する処理を行う(ステップS11)。
次いで、CPU51(図4参照)は、上記比較した結果、基準データと測定結果を示す測定データの総巻き数が一致しておらず、測定結果を示す測定データの総巻き数が基準データの総巻き数より多い又は少ない場合、基準データと一致させるため、RAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの線間ピッチの測定結果を示す測定データを読み出し、その中で線間ピッチが大きい箇所を算出する。そして、CPU51(図4参照)は、その算出した線間ピッチが大きい箇所に対して、巻き数を減らす或いは増やすような補正量(補正データ)を算出する(ステップS12)。
次いで、CPU51(図4参照)は、上記算出した補正量(補正データ)を、出力部53(図4参照)を介して、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置に出力する(ステップS13)。これにより、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置は、図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を、上記補正量(補正データ)に基づいて制御することとなる。しかるに、このような補正量(補正データ)に基づいて図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を制御することにより、製造されるコイルばねの巻き数が基準データと一致することとなる。
かくして、上記のような処理をすれば、コイルばねの巻き数の増減の補正をすることができることとなる。
次いで、CPU51(図4参照)は、特に、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBの製造をするにあたって軸芯Cと一致しない芯ずれが発生する可能性があるため、図11(c)に示すようなテーパコイルばねKBを補正するにあたっては、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)から図示しないコイルばねの軸心の基準データ(基準データは、中心点であるため「0」)を読み出すと共に、コイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き終わりテーブルTBL2(図6参照)から、図示しないコイルばねの軸心の基準データ(基準データは、中心点であるため「0」)を読み出す。そしてさらに、CPU51(図4参照)は、RAM55(図4参照)内に格納されているコイルばねの軸心の測定結果を示す測定データを読み出し、その読み出した基準データと測定結果を示す測定データとを比較する処理を行う(ステップS14)。
次いで、CPU51(図4参照)は、上記比較した結果、基準データと測定結果を示す測定データの軸心が一致していない場合、図10に示すように中心点からどの程度のずれが生じているかを算出する(ステップS15)。この例では、図1に示すコイルばね製造装置1にて製造されたコイルばねの切断点(図1に示す切断ツール14にて切断した点)を0[deg]として、そこから、136.299[deg]の方向(図10に示す矢印Y1方向)に中心点から0.041mmずれていることを示している。なお、このずれ量が補正量(補正データ)となる。
次いで、CPU51(図4参照)は、上記算出した補正量(補正データ)を、出力部53(図4参照)を介して、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置に出力する(ステップS16)。これにより、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置は、図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を、上記補正量(補正データ)に基づいて制御することとなる。しかるに、このような補正量(補正データ)に基づいて図1に示す1対の傾斜直動機構30,30、すなわち、サーボモータ36を制御することにより、製造されるコイルばねの軸心を基準データと一致させることができることとなる。なお、この処理を終えた後、CPU51(図4参照)は、図4に示すROM54内に格納されているプログラムの処理を終えることとなる。
かくして、上記のような処理をすれば、コイルばねの芯ずれの補正をすることができることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、検査を所望するコイルばねをノギス,投影機,シックネスゲージ,ピンゲージ、あるいは、レーザやカメラ等を用いた非接触の自動測定、半自動測定、手動測定等で測定しておき、その測定結果を示す測定データと、コイルばね検査装置50のコイルばね検査基準情報データベース56(図4参照)に格納されている巻き始めテーブルTBL1(図5参照)及び巻き終わりテーブルTBL2に格納されている基準データとを比較し、その比較した内容に基づき、コイルばねの内径,外径,線間ピッチ,巻き数,芯ずれの補正量(補正データ)を作成し、コイルばね製造装置1に出力するようにしている。これにより、従来のようにコイルばねの全長に亘り線間ピッチを広げる・縮めるという補正以外にも、コイルばねに関連する様々な補正を行うことができるから、様々なコイルばねの良品率を向上させることができることとなる。
また、本実施形態によれば、特定の巻き数に対応した箇所だけコイルばねの補正を行うことができるから、様々なコイルばねの良品率をさらに向上させることができることとなる。
なお、本実施形態によれば、特定の巻き数に対応した箇所に対してコイルばねの補正を行う例を示したが、それに限らず、コイル展開長の所定箇所に対応した箇所に対してコイルばねの補正を行うようにしても良い。しかしながら、巻き数に対応した箇所にしておくと、巻き数自体の補正も同時に行うことができるため好ましい。なお、コイル展開長とは、らせん状に巻かれたコイルばねを直線上に展開した場合の長さをいうものである。
また、本実施形態においては、算出した補正量(補正データ)に基づいて、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置にて一度に補正する例を示したが、それに限らず、コイルばね製造装置1の図示しない制御装置にて一度に補正せず、算出した補正量(補正データ)に近づくように、徐々に補正するようにしても良い。
一方、本実施形態にて例示したコイルばね製造装置1やコイルばね検査装置50は、あくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、コイルばね製造装置1とコイルばね検査装置50とを別々に設ける例を示したが、コイルばね製造装置1にコイルばね検査装置50を組み込み等して一体化しても良い。
本実施形態において例示したコイルばねの製造方法は、コイルばね全般に使用可能であり、特に、弁ばねやダンパースプリング等、エンジン・ミッション用のスプリングに用いるのが有用である。
1 コイルばね製造装置
50 コイルばね検査装置
56 コイルばね検査基準情報データベース
TBL1 巻き始めテーブル
TBL2 巻き終わりテーブル
K 円筒コイルばね
KA 不等ピッチコイルばね
KB テーパコイルばね

Claims (3)

  1. コイルばね検査装置を用いたコイルばねの製造方法であって、
    測定したコイルばねの測定結果を示す測定データと、前記コイルばね検査装置に予め格納されているコイルばねの検査合否の基準となる基準データとを前記コイルばね検査装置を用いて比較する比較工程と、
    前記比較内容に基づいて前記コイルばねに関連する補正データを、前記コイルばね検査装置を用いて作成する作成工程と、
    前記作成した補正データを、前記コイルばねを製造するコイルばね製造装置に前記コイルばね検査装置より出力する出力工程と、を含んでなるコイルばねの製造方法。
  2. 前記比較工程は、前記測定したコイルばねの所定箇所毎の測定結果を示す測定データと、前記コイルばね検査装置に予め格納されているコイルばねの所定箇所毎の検査合否の基準となる基準データとを前記コイルばね検査装置を用いて比較し、
    前記作成工程は、前記比較内容に基づいて前記コイルばねに関連する補正データを、該コイルばねの所定箇所毎に、前記コイルばね検査装置を用いて作成してなる請求項1に記載のコイルばねの製造方法。
  3. 前記コイルばねの所定箇所は、該コイルばねの巻き数に応じた箇所である請求項2に記載のコイルばねの製造方法。
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