以下、図面を参照して、医用画像診断装置の実施形態について説明する。なお、以下では、医用画像診断装置の一例として、磁気共鳴イメージング(Magnetic Resonance Imaging:MRI)装置の実施形態について説明する。
(実施形態)
図1は、本実施形態に係るMRI装置の構成例を示す図である。例えば、図1に示すように、MRI装置100は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、送信コイル4、送信回路5、受信コイル6、受信回路7、架台8、寝台9、入力回路10、ディスプレイ11、記憶回路12、及び、処理回路13〜16、ECG(Electrocardiogram)センサ17、及びECG回路18を備える。
静磁場磁石1は、中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面が楕円状となるものを含む)に形成され、内側の空間に一様な静磁場を発生させる。例えば、静磁場磁石1は、略円筒状に形成された真空容器と、当該真空容器内に充填された冷却液(例えば、液体ヘリウム等)に浸漬された超伝導磁石や常伝導磁石等の磁石とを有しており、真空容器の内側の空間に静磁場を発生させる。
傾斜磁場コイル2は、中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面が楕円状となるものを含む)に形成され、静磁場磁石1の内側に配置される。傾斜磁場コイル2は、互いに直交するx軸、y軸及びz軸それぞれに沿った傾斜磁場を発生させる3つのコイルを備える。ここで、x軸、y軸及びz軸は、MRI装置100に固有の装置座標系を構成する。例えば、x軸の方向は、水平方向に設定され、y軸の方向は、鉛直方向に設定される。また、z軸の方向は、静磁場磁石1によって発生する静磁場の磁束の方向と同じに設定される。
傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2が備える3つのコイルそれぞれに個別に電流を供給することで、x軸、y軸及びz軸それぞれに沿った傾斜磁場を内側の空間に発生させる。x軸、y軸及びz軸それぞれに沿った傾斜磁場を適宜に発生させることによって、互いに直交するリードアウト方向、位相エンコード方向、及びスライス方向それぞれに沿った傾斜磁場を発生させることができる。
ここで、リードアウト方向、位相エンコード方向、及びスライス方向それぞれに沿った軸は、撮像の対象となるスライス領域又はボリューム領域を規定するための論理座標系を構成する。なお、以下では、リードアウト方向に沿った傾斜磁場をリードアウト傾斜磁場と呼び、位相エンコード方向に沿った傾斜磁場を位相エンコード傾斜磁場と呼び、スライス方向に沿った傾斜磁場をスライス傾斜磁場と呼ぶ。
そして、各傾斜磁場は、静磁場磁石1によって発生する静磁場に重畳され、磁気共鳴(Magnetic Resonance:MR)信号に空間的な位置情報を付与するために用いられる。具体的には、リードアウト傾斜磁場は、リードアウト方向の位置に応じてMR信号の周波数を変化させることで、MR信号にリードアウト方向に沿った位置情報を付与する。また、位相エンコード傾斜磁場は、位相エンコード方向に沿ってMR信号の位相を変化させることで、MR信号に位相エンコード方向に沿った位置情報を付与する。また、スライス傾斜磁場は、撮像領域がスライス領域の場合には、スライス領域の方向、厚さ、枚数を決めるために用いられ、撮像領域がボリューム領域である場合には、スライス方向の位置に応じてMR信号の位相を変化させることで、MR信号にスライス方向に沿った位置情報を付与する。
送信コイル4は、内側の空間に高周波磁場を印加する。具体的には、送信コイル4は、中空の略円筒状(円筒の中心軸に直交する断面が楕円状となるものを含む)に形成され、傾斜磁場コイル2の内側に配置される。そして、送信コイル4は、送信回路5から出力される高周波(Radio Frequency:RF)パルスに基づいて、内側の空間に高周波磁場を印加する。
送信回路5は、ラーモア周波数に対応する高周波パルスを送信コイル4に出力する。例えば、送信回路5は、発振回路、位相選択回路、周波数変換回路、振幅変調回路、及び、高周波増幅回路を備える。発振回路は、静磁場中に置かれた対象原子核に固有の共鳴周波数の高周波パルスを発生する。位相選択回路は、発振回路から出力される高周波パルスの位相を選択する。周波数変換回路は、位相選択回路から出力される高周波パルスの周波数を変換する。振幅変調回路は、周波数変換回路から出力される高周波パルスの振幅を例えばsinc関数に従って変調する。高周波増幅回路は、振幅変調回路から出力される高周波パルスを増幅して送信コイル4に出力する。
受信コイル6は、被検体Sから発せられるMR信号を受信する。例えば、受信コイル6は、送信コイル4の内側に配置された被検体Sに装着され、送信コイル4によって印加される高周波磁場の影響で被検体Sから発せられるMR信号を受信する。そして、受信コイル6は、受信したMR信号を受信回路7へ出力する。例えば、受信コイル6には、撮像対象の部位ごとに専用のコイルが用いられる。ここで、専用のコイルとは、例えば、頭部用の受信コイル、頚部用の受信コイル、肩用の受信コイル、胸部用の受信コイル、腹部用の受信コイル、下肢用の受信コイル、脊椎用の受信コイル等である。
受信回路7は、受信コイル6から出力されるMR信号に基づいてMR信号データを生成し、生成したMR信号データを処理回路14に出力する。例えば、受信回路7は、選択回路、前段増幅回路、位相検波回路、及び、アナログデジタル変換回路を備える。選択回路は、受信コイル6から出力されるMR信号を選択的に入力する。前段増幅回路は、選択回路から出力されるMR信号を増幅する。位相検波回路は、前段増幅回路から出力されるMR信号の位相を検波する。アナログデジタル変換回路は、位相検波回路から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換することでMR信号データを生成し、生成したMR信号データを処理回路14に出力する。
なお、ここでは、送信コイル4が高周波磁場を印加し、受信コイル6がMR信号を受信する場合の例を説明するが、各高周波コイルの形態はこれに限られない。例えば、送信コイル4が、MR信号を受信する受信機能をさらに有してもよいし、受信コイル6が、高周波磁場を印加する送信機能をさらに有していてもよい。なお、送信コイル4が受信機能を有している場合は、受信回路7は、送信コイル4によって受信されたMR信号からもMR信号データを生成する。また、受信コイル6が送信機能を有している場合は、送信回路5は、受信コイル6にも高周波パルスを出力する。
架台8は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2及び送信コイル4を収容する。具体的には、架台8は、円筒状に形成された中空のボアBを有しており、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2及び送信コイル4がボアBを囲むように配置された状態で、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2及び送信コイル4それぞれを支持する。ここで、架台8におけるボアBの内側の空間が、被検体Sの撮像が行われる際に被検体Sが配置される撮像空間となる。
ここで、架台8は、各種情報及び各種画像を表示するためのディスプレイ8aを備える。ディスプレイ8aは、後述する処理回路16に接続されており、処理回路16から送られる各種情報及び各種画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ8aは、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。
寝台9は、被検体Sが載置される天板9aを備え、被検体Sの撮像が行われる際に、架台8におけるボアBの内側へ天板9aを挿入する。例えば、寝台9は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設置される。
入力回路10は、操作者から各種指示及び各種情報の入力操作を受け付ける。具体的には、入力回路10は、処理回路16に接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号に変換して処理回路16へ出力する。例えば、入力回路10は、トラックボールやスイッチボタン、マウス、キーボード、タッチパネル等によって実現される。
ディスプレイ11は、各種情報及び各種画像を表示する。具体的には、ディスプレイ11は、処理回路16に接続されており、処理回路16から送られる各種情報及び各種画像のデータを表示用の電気信号に変換して出力する。例えば、ディスプレイ11は、液晶モニタやCRT(Cathode Ray Tube)モニタ、タッチパネル等によって実現される。
記憶回路12は、各種データを記憶する。具体的には、記憶回路12は、MR信号データや画像データを被検体Sごとに記憶する。例えば、記憶回路12は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子やハードディスク、光ディスク等によって実現される。
処理回路13は、寝台制御機能13aを有する。例えば、処理回路13は、プロセッサによって実現される。寝台制御機能13aは、寝台9に接続され、制御用の電気信号を寝台9へ出力することで、寝台9の動作を制御する。例えば、寝台制御機能13aは、入力回路10を介して、天板9aを長手方向、上下方向又は左右方向へ移動させる指示を操作者から受け付け、受け付けた指示に従って天板9aを移動するように、寝台9が有する天板9aの駆動機構を動作させる。
処理回路14は、実行機能14aを有する。例えば、処理回路14は、プロセッサによって実現される。実行機能14aは、処理回路16から出力されるシーケンス実行データに基づいて傾斜磁場電源3、送信回路5及び受信回路7を駆動することで、MR信号データのデータ収集を行う。
ここで、シーケンス実行データは、MR信号データを収集するための手順を示すパルスシーケンスを定義した情報である。具体的には、シーケンス実行データは、傾斜磁場電源3が傾斜磁場コイル2に電流を供給するタイミング及び供給される電流の強さ、送信回路5が送信コイル4に供給する高周波パルスの強さや供給タイミング、受信回路7がMR信号を検出する検出タイミング等を定義した情報である。
また、実行機能14aは、各種パルスシーケンスを実行した結果として、受信回路7からMR信号データを受信し、受信したMR信号データを記憶回路12に格納する。なお、実行機能14aによって受信されたMR信号データの集合は、前述したリードアウト傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、及びスライス傾斜磁場によって付与された位置情報に応じて2次元又は3次元に配列されることで、k空間を構成するデータとして記憶回路12に格納される。
処理回路15は、画像生成機能15aを有する。例えば、処理回路15は、プロセッサによって実現される。画像生成機能15aは、記憶回路12に格納されたMR信号データに基づいて画像を生成する。具体的には、画像生成機能15aは、実行機能14aによって記憶回路12に格納されたMR信号データを読み出し、読み出したMR信号データに後処理すなわちフーリエ変換等の再構成処理を施すことで画像を生成する。また、画像生成機能15aは、生成した画像の画像データを記憶回路12に格納する。
処理回路16は、MRI装置100が有する各構成要素を制御することで、MRI装置100の全体制御を行う。例えば、処理回路16は、プロセッサによって実現される。例えば、処理回路16は、入力回路10を介して操作者から撮像条件(パルスシーケンスに関する各種のパラメータの入力等)を受け付け、受け付けた撮像条件に基づいてシーケンス実行データを生成する。そして、処理回路16は、生成したシーケンス実行データを処理回路14に送信することで、MR信号データのデータ収集を制御する。また、例えば、処理回路16は、操作者から要求された画像の画像データを記憶回路12から読み出し、読み出した画像をディスプレイ11に出力する。
なお、MRI装置100は、コンソール20を備えており、上述した入力回路10、ディスプレイ11、記憶回路12、及び処理回路16が、コンソール20に含まれる。ここで、コンソール20は、架台8から離れて配置される。例えば、架台8は撮影室(シールドルーム)に配置され、コンソール20は操作室に配置される。なお、コンソール20は、処理回路13〜15のうちのいずれか一つ又は複数をさらに含んでいてもよい。
ECGセンサ17は、被検体Sの体表に装着され、被検体Sの心電信号を検出する。そして、ECGセンサ17は、検出した心電信号をECG回路18に出力する。
ECG回路18は、ECGセンサ17から出力される心電信号に基づいて、所定の心電波形を検出する。例えば、ECG回路18は、所定の心電波形として、R波を検出する。そして、ECG回路18は、所定の心電波形を検出したタイミングでトリガ信号を生成し、生成したトリガ信号を処理回路16に出力する。
以上、本実施形態に係るMRI装置100の構成について説明した。このような構成のもと、本実施形態に係るMRI装置100は、被検体Sの撮像を行うための各種の機能を有する。
ここで、本実施形態に係るMRI装置100は、各種の機能に応じた操作画面をディスプレイ11に表示して、操作者から各種の操作を受け付ける。また、MRI装置100は、操作者からの要求に応じて、操作画面を介して行われる一連の操作の操作手順を操作画面上に表示する。ここでいう操作手順は、例えば、撮像プロトコルや、予約された自動後処理等を含むワークフローに従って定義される。
このように、操作画面上に操作手順を表示する場合に、例えば、操作手順を表すグラフィックや長文のテキスト情報(操作マニュアル等)を表示しようとすると、操作画面上の一部の領域を表示領域として占有してしまうこともあり得る。この場合には、操作手順の表示領域によって操作画面に対する操作が妨げられることもあり得るため、一般的に、操作画面上のどの位置に操作手順の表示領域を配置するかを決めることは難しい。
また、一般的に、MRI装置の操作画面は、GUI(Graphical User Interface)で実現されており、それぞれに個別の機能が割り当てられた多数のグラフィック要素(アイコンやボタン、メニュー等)が操作画面上に配置されたレイアウトとなることが多い。このように、操作画面上に多数のグラフィック要素が配置されたレイアウトでは、操作手順でグラフィック要素が示されたとしても、そのグラフィック要素を操作画面内で見つけることが難しいこともあり得る。
また、GUIで実現された操作画面は、操作者によって任意に選択されたGUIのセットをプリセットとして保存しておき、操作者からの要求に応じて、保存されているプリセットを操作画面上の任意の位置に表示する機能を有する場合もある。このような場合には、GUIのプリセットが任意の位置に表示されることによって、操作画面のレイアウトが変化することになり、このような変化に応じた操作手順を表示することは難しいと考えられる。
このようなことから、本実施形態に係るMRI装置100は、操作画面上で表示領域を占有せずに、操作手順に沿った自然な流れで操作をガイドすることができるように構成されている。
具体的には、図1に示すように、処理回路14が、受付機能16aと、ガイド機能16bとを有する。なお、受付機能16aは、特許請求の範囲における受付部の一例である。また、ガイド機能16bは、特許請求の範囲におけるガイド部の一例である。
受付機能16aは、操作画面をディスプレイ11に表示して操作者から操作を受け付ける。また、受付機能16aは、操作者の要求に応じて操作画面のレイアウトを変更する。
ここで、受付機能16aは、GUIで実現された操作画面を表示する。また、受付機能16aは、操作者によって任意に選択されたGUIのセットをプリセットとして保存しておき、操作者からの要求に応じて、保存されているプリセットを操作画面上の任意の位置に表示する機能を有する。例えば、GUIのプリセットは、フローティングウィンドウやショートカットメニュー(コンテキストメニューとも呼ばれる)等の形式で、操作画面上の任意の位置に配置される。
ガイド機能16bは、操作画面を介して行われる一連の操作の操作手順に従って、当該操作手順に含まれる個別の操作をガイドする操作ガイド情報を操作画面のレイアウトに応じた位置に順次表示する。ここで、ガイド機能16bは、受付機能16aによって変更された操作画面のレイアウトに応じて、操作ガイド情報を移動する位置を変える。
例えば、ガイド機能16bは、GUIで構成された操作画面の全体に、操作ガイド情報を表示するための操作ガイドレイヤーを重畳させることで、操作ガイド情報を表示する。ここで、例えば、操作ガイド情報は、所定の図形や画像を表すグラフィックや、テキスト情報を示すアノテーション等によって表現される。そして、操作ガイドレイヤーは、操作者がマウスやキーボード等を操作することによって発生するイベントを検知しても、そのまま下位レイヤーに転送する。これにより、操作ガイドレイヤーが表示された状態でも、操作者が、操作画面に対する操作を行うことができるようになる。
なお、図1に示す例では、処理回路13〜16が有する処理機能がそれぞれ単一の処理回路によって実現されることとしたが、実施形態はこれに限られない。各処理回路が有する処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
また、処理回路13〜16が有する各処理機能は、例えば、コンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路12に記憶される。各処理回路は、各プログラムを記憶回路12から読み出し、読み出した各プログラムを実行することで、各プログラムに対応する処理機能を実現する。換言すると、各プログラムを読み出した状態の処理回路13〜16は、図1に示した各処理機能を有することとなる。
図2は、本実施形態に係るMRI装置100によって行われる操作ガイドの処理手順を示すフローチャートである。例えば、図2に示すように、本実施形態に係るMRI装置100では、ガイド機能16bが、操作者からガイド開始指示を受け付けた場合に(ステップS101,Yes)、操作ガイドを開始する。ここで、例えば、ガイド機能16bは、キーボード等に用意された専用のキー(ホットキー)や、特定のマウスジェスチャーによって、ガイド開始指示及びガイド終了指示を受け付ける。
具体的には、ガイド機能16bは、操作者によって指定された操作手順に関連する設定内容を特定し(ステップS102)、特定した設定内容に応じて、操作ガイド情報の内容を決定する(ステップS103)。そして、ガイド機能16bは、操作手順に従って、操作画面のレイアウトに応じた位置に操作ガイド情報を表示する(ステップS104)。
その後、受付機能16aが、操作画面を介して操作者から操作を受け付けた場合に(ステップS105,Yes)、操作者によって行われた操作を、操作手順に関連する設定内容に反映する(ステップS106)。そして、ガイド機能16bが、操作者によって行われた操作によって操作手順が終了したか否かを判定する(ステップS107)。
ここで、ガイド機能16bは、操作手順が終了したと判定するまでの間は(ステップS107,No)、上述したステップS102〜S104の処理を繰り返す。これにより、操作手順に従って、当該操作手順に含まれる個別の操作をガイドする操作ガイド情報が、操作画面のレイアウトに応じた位置に順次表示されることになる。
そして、ガイド機能16bは、操作手順が終了したと判定した後に(ステップS107,Yes)、操作者からガイド終了指示を受け付けた場合には(ステップS108,Yes)、操作ガイド情報の表示を終了する(ステップS109)。これにより、ガイド機能16bによる操作ガイドが終了する。
このように、本実施形態では、ガイド機能16bは、操作手順に含まれる個別の操作が行われるごとに、当該操作手順に関連する設定内容を特定し、特定した設定内容に応じて、操作ガイド情報の内容を変更する。これにより、操作者が、操作手順の進行状況に応じて、容易に操作を行うことができるようになる。
なお、上述した処理手順のうち、ステップS105及びS106の処理は、例えば、処理回路16が受付機能16aに対応する所定のプログラムを記憶回路12から読み出して実行することにより実現される。また、ステップS101〜S104及びS107〜S109の処理は、例えば、処理回路16がガイド機能16bに対応する所定のプログラムを記憶回路12から読み出して実行することにより実現される。
以上、説明した実施形態は、MRI装置100において操作画面を介して行われる各種の操作について、適用することが可能である。そこで、以下では、上述した実施形態に係る具体的な実施例について説明する。
(実施例1)
まず、実施例1として、受付機能16aが、操作画面を介して、特定の撮像部位について、撮像プロトコルを選択する操作を受け付け、当該撮像プロトコルに関する撮像パラメータを設定する操作を受け付ける場合の例を説明する。
本実施例では、一例として、脊椎に関する診断用の断面画像の位置を自動的に検出する脊椎位置決め支援機能を用いた撮像が行われる場合の例を説明する。例えば、脊椎位置決め支援機能は、脊椎位置検出用撮像プロトコルを実行することで、脊椎が描出された位置決め画像を撮像し、撮像された位置決め画像に含まれる脊椎の形状を解析して、診断用の断面画像の撮像位置を自動的に検出する。また、脊椎位置決め支援機能は、脊椎位置検出用撮像プロトコルによって検出された撮像位置を検出結果としてディスプレイ11に表示し、撮像位置の決定や調整を行う操作を操作者から受け付ける。
この場合に、例えば、受付機能16aは、操作画面を介して、撮像部位として脊椎を選択する操作や、撮像に用いる撮像プロトコルを選択する操作、脊椎位置検出用撮像プロトコルに関する撮像パラメータを設定する操作等を操作者から受け付ける。
図3〜7は、実施例1に係る受付機能16aによって表示される操作画面及びガイド機能16bによって行われる操作ガイドの一例を示す図である。例えば、図3〜5に示すように、受付機能16aは、MRI装置100に登録されている撮像プロトコルを表示するためのプロトコル参照ウィンドウ210と、操作者によって選択された撮像プロトコルを表示するためのプロトコル選択ウィンドウ220とを配置した操作画面200をディスプレイ11に表示する。なお、図4は、プロトコル参照ウィンドウ210のみを示している。
プロトコル参照ウィンドウ210は、部位アイコン表示領域211と、プロトコル取得ボタン212と、プロトコルリスト表示領域213と、プロトコル選択ボタン214とを含む。部位アイコン表示領域211は、撮像部位を選択するための部位アイコンを表示する領域である。例えば、部位アイコン表示領域211には、頭部のアイコン、胸部のアイコン、腹部のアイコン、脊椎のアイコン211a、腰部のアイコン、脚部のアイコン等が表示される。また、プロトコル取得ボタン212は、登録済みの撮像プロトコルの中から、操作者によって選択された撮像部位に関する撮像プロトコルを取得するためのボタンである。また、プロトコルリスト表示領域213は、取得された撮像プロトコルに含まれる撮像プロトコルを列挙したリストを表示する領域である。また、プロトコル選択ボタン214は、プロトコルリスト表示領域213に表示された撮像プロトコルの中から撮像に用いる撮像プロトコルを選択するためのボタンである。
ここで、ガイド機能16bは、操作者からガイド開始指示を受け付けた場合に、まず、操作手順に関連する設定内容として、撮像部位を特定する。例えば、ガイド機能16bは、記憶回路12に記憶されている検査情報(オーダ情報)を参照して、撮像部位を特定する。また、ガイド機能16bは、ガイド開始指示を受け付けた時点で操作画面200上に表示されているウィンドウと、アクティブになっているウィンドウとを特定する。例えば、ガイド機能16bは、ディスプレイ11の表示を制御するための制御情報を参照して、各ウィンドウの表示状態を特定する。
本実施例では、ガイド機能16bは、撮像部位が脊椎であることを特定する。また、例えば、ガイド機能16bは、ガイド開始指示を受け付けた時点で操作画面200上に表示されているウィンドウがプロトコル参照ウィンドウ210及びプロトコル選択ウィンドウ220であり、アクティブになっているウィンドウがプロトコル参照ウィンドウ210であることを特定する。この場合に、例えば、ガイド機能16bは、予め記憶回路12に記憶されている各種の操作手順を定義した情報を参照して、脊椎の撮像プロトコル選択に関連する操作手順を列挙した操作手順リストを生成して、操作画面200上に表示する。
そして、操作者によって操作手順リストの中から脊椎位置決め支援機能を用いた撮像の操作手順が選択された場合には、ガイド機能16bは、操作手順に関連する設定内容として、脊椎位置決め支援機能を用いた操作手順に従った操作の進行状況を特定する。例えば、ガイド機能16bは、操作画面200上に表示されているウィンドウ等の表示状態に応じて、操作の進行状況を特定する。ここで、例えば、ガイド機能16bは、撮像プロトコルが未選択であることを特定した場合には、脊椎位置決め支援機能を用いた撮像の操作手順のうち、撮像プロトコルの選択に関する操作からガイドを開始するように操作ガイド情報を表示する。
例えば、図3に示すように、撮像プロトコルの選択が行われる場合には、受付機能16aは、まず、部位アイコン表示領域211に表示されている複数の部位アイコンの中から脊椎のアイコン211aを選択する操作を操作者から受け付ける。その後、受付機能16aは、プロトコル取得ボタン212を押下する操作を操作者から受け付ける。
この場合に、ガイド機能16bは、まず、脊椎のアイコン211aを選択する操作を行い、次に、プロトコル取得ボタン212を押下する操作を行うという操作手順に従って、操作ガイド情報を表示する。
例えば、図3に示すように、ガイド機能16bは、脊椎のアイコン211aの付近に、1番目に操作することを表す数字「1」を示したグラフィック301を表示する。また、ガイド機能16bは、プロトコル取得ボタン212の付近に、2番目に操作することを表す数字「2」を示したグラフィック302と、当該プロトコル取得ボタン212の位置を示す矢印型のグラフィック303とを表示する。さらに、ガイド機能16bは、「1」を示したグラフィック301から「2」を示したグラフィック302へ向かう矢印型のグラフィック304を表示する。
ここで、例えば、ガイド機能16bは、各グラフィックを同時に表示した後に、各操作が行われた時点で、対応するグラフィックを非表示にする。例えば、ガイド機能16bは、脊椎のアイコン211aを選択する操作が行われた時点で、「1」を示したグラフィック301と、「1」を示したグラフィック301から「2」を示したグラフィック302へ向かう矢印型のグラフィック304とを非表示にする。その後、ガイド機能16bは、プロトコル取得ボタン212に対する操作が行われた時点で、「2」を示したグラフィック302と、当該プロトコル取得ボタン212の位置を示す矢印型のグラフィック303とを非表示にする。なお、各グラフィックの表示方法はこれに限られず、例えば、ガイド機能16bは、各グラフィックを同時に表示した後に、表示したグラフィックに対応する操作が全て完了するまでの間は、各グラフィックの表示を継続するようにしてもよい。
そして、受付機能16aは、プロトコル取得ボタン212を押下する操作を受け付けた場合に、操作者によって選択された撮像部位に関する撮像プロトコルを取得し、取得し撮像プロトコルを示すプルダウンリストを表示する。その後、受付機能16aは、表示されたプルダウンリストの中から撮像で用いる撮像プロトコルを選択する操作を操作者から受け付ける。ここで、本実施例では、撮像プロトコルは、予め階層構造を有するように段階的に定義された複数のグループに分類されている。
例えば、図4に示すように、受付機能16aは、まず、上位のグループを列挙した上位のプルダウンリスト215を表示する。その後、受付機能16aは、表示されたプルダウンリスト215に含まれるグループの中から一つのグループを選択する操作を受け付けた場合に、選択されたグループに属する下位のグループを列挙した下位のプルダウンリスト216を表示する。その後、受付機能16aは、表示されたプルダウンリスト216の中から下位のグループを選択する操作を操作者から受け付ける。
この場合に、ガイド機能16bは、まず、上位のプルダウンリスト215の中から、脊椎位置決め支援機能を用いた撮像用の撮像プロトコルを含む上位のグループを選択する操作を行い、次に、下位のプルダウンリスト216の中から、脊椎位置決め支援機能を用いた撮像用の撮像プロトコルを含む下位のグループを選択する操作を行うという操作手順に従って、操作ガイド情報を表示する。ここで、脊椎位置決め支援機能を用いた撮像用の撮像プロトコルには、脊椎位置検出用撮像プロトコルが含まれる。
例えば、図4に示すように、ガイド機能16bは、上位のプルダウンリスト215に含まれるグループのうち、脊椎位置決め支援機能を用いた撮像用の撮像プロトコルを含むグループを示す項目の付近に、当該グループの位置を示す矢印型のグラフィック305を表示する。そして、ガイド機能16bは、脊椎位置決め支援機能を用いた撮像用の撮像プロトコルを含む上位のグループを選択する操作が行われた時点で、表示していた矢印型のグラフィック305を非表示にし、下位のプルダウンリスト216に含まれるグループのうち、脊椎位置決め支援機能を用いた撮像用の撮像プロトコルを含むグループを示す項目の付近に、当該グループの位置を示す矢印型のグラフィック306を新たに表示する。
そして、受付機能16aは、下位のプルダウンリスト216の中から一つのグループを選択する操作を受け付けた場合に、選択されたグループに含まれる撮像プロトコルを列挙したリストをプロトコルリスト表示領域213に表示する。ここで、本実施例では、各撮像プロトコルについて、パルスシーケンスの種類が選択可能となっている。
例えば、図5に示すように、受付機能16aは、プロトコルリスト表示領域213に表示した撮像プロトコルの中から指定された撮像プロトコルについて、各撮像プロトコルで選択可能なパルスシーケンスを列挙したシーケンスリスト213aを表示する。その後、受付機能16aは、シーケンスリスト213aに表示されたパルスシーケンスの中から一つのパルスシーケンスを選択する操作を受け付ける。その後、受付機能16aは、パルスシーケンスを選択済みの撮像プロトコルを撮像に用いる撮像プロトコルとして選択する操作として、プロトコル選択ボタン214を押下する操作を受け付ける。
この場合に、ガイド機能16bは、まず、シーケンスリスト213aに表示されたパルスシーケンスの中から、脊椎位置検出用撮像プロトコルで用いられるパルスシーケンスを選択する操作を行い、次に、プロトコル選択ボタン214を押下する操作を行うという操作手順に従って、操作ガイド情報を表示する。
例えば、図5に示すように、ガイド機能16bは、シーケンスリスト213aに含まれるパルスシーケンスのうち、脊椎位置検出用撮像プロトコルで用いられるパルスシーケンスを示す項目の付近に、1番目に操作することを表す数字「1」を示したグラフィック307と、当該パルスシーケンスの位置を示す矢印型のグラフィック308とを表示する。また、ガイド機能16bは、プロトコル選択ボタン214の付近に、2番目に操作することを表す数字「2」を示したグラフィック309と、当該プロトコル選択ボタン214の位置を示す矢印型のグラフィック310とを表示する。さらに、ガイド機能16bは、「1」を示したグラフィック307から「2」を示したグラフィック309へ向かう矢印型のグラフィック311を表示する。
ここで、図5に示す例でも、ガイド機能16bは、図3に示した例と同様に、各グラフィックを同時に表示した後に、各操作が行われた時点で、対応するグラフィックを非表示にしてもよいし、表示したグラフィックに対応する操作が全て完了するまでの間は、各グラフィックの表示を継続するようにしてもよい。
そして、受付機能16aは、プロトコル選択ボタン214を押下する操作を受け付けた場合に、操作者によって選択された撮像プロトコルをプロトコル選択ウィンドウ220に表示する。ここで、本実施例では、操作者によって脊椎位置検出用撮像プロトコルが選択され、プロトコル選択ウィンドウ220に表示される。
この場合に、ガイド機能16bは、まず、操作手順に関連する設定内容として、脊椎位置検出用撮像プロトコルについて、当該脊椎位置検出用撮像プロトコルを実行するために必要な全ての撮像パラメータが設定されているか否かを特定する。そして、例えば、ガイド機能16bは、脊椎位置検出用撮像プロトコルを実行するために必要な全ての撮像パラメータのうち、未設定の撮像パラメータがある場合には、その撮像パラメータを設定する操作を誘導する操作ガイド情報を表示する。
例えば、図6に示すように、プロトコル選択ウィンドウ220は、撮像パラメータを編集するパラメータ編集ウィンドウを操作画面200上に表示するためのパラメータ編集ボタン221を含む。なお、図6は、プロトコル参照ウィンドウ210を非表示とした状態を示している。そして、例えば、図7に示すように、受付機能16aは、パラメータ編集ボタン221を押下する操作を受け付けた場合には、パラメータ編集ウィンドウ230を表示する。
ここで、例えば、図7に示すように、パラメータ編集ウィンドウ230は、撮像パラメータに関するオプションを設定するオプション設定ウィンドウ240を操作画面200上に表示するためのオプション設定ボタン231を含む。そして、受付機能16aは、オプション設定ボタン231を押下する操作を受け付けた場合には、操作画面200上にオプション設定ウィンドウ240をさらに表示する。
この場合に、ガイド機能16bは、脊椎位置検出用撮像プロトコルを実行するために必要な撮像パラメータについて、必要なオプションが設定されていないことを特定した場合には、そのオプションを設定する操作を誘導する操作ガイド情報を表示する。
例えば、図6に示すように、ガイド機能16bは、プロトコル選択ウィンドウ220に表示されている撮像プロトコルに含まれる脊椎位置検出用撮像プロトコルを示す情報の付近に、1番目に操作することを表す数字「1」を示したグラフィック312と、当該脊椎位置検出用撮像プロトコルを示す情報の位置を示す矢印型のグラフィック313とを表示する。また、ガイド機能16bは、パラメータ編集ボタン221の付近に、2番目に操作することを表す数字「2」を示したグラフィック314と、当該パラメータ編集ボタン221の位置を示す矢印型のグラフィック315とを表示する。さらに、ガイド機能16bは、「1」を示したグラフィック312から「2」を示したグラフィック315へ向かう矢印型のグラフィック316を表示する。
そして、例えば、図7に示すように、操作者によってパラメータ編集ボタン221が押下された場合には、ガイド機能16bは、パラメータ編集ウィンドウ230に含まれるオプション設定ボタン231の付近に、1番目に操作することを表す数字「1」を示したグラフィック317と、当該オプション設定ボタン231の位置を示す矢印型のグラフィック318とを表示する。その後、ガイド機能16bは、操作者によってオプション設定ボタン231が押下された場合には、オプション設定ウィンドウ240に含まれる各種ボタンのうち、脊椎位置検出用撮像プロトコルのオプションを設定するための脊椎位置検出用撮像オプションボタン241の付近に、2番目に操作することを表す数字「2」を示したグラフィック319と、当該脊椎位置検出用撮像オプションボタン241の位置を示す矢印型のグラフィック320とを表示する。さらに、ガイド機能16bは、「1」を示したグラフィック317から「2」を示したグラフィック319へ向かう矢印型のグラフィック321を表示する。
ここで、図6及び7に示す例でも、ガイド機能16bは、図3及び5に示した例と同様に、各グラフィックを同時に表示した後に、各操作が行われた時点で、対応するグラフィックを非表示にしてもよいし、表示したグラフィックに対応する操作が全て完了するまでの間は、各グラフィックの表示を継続するようにしてもよい。
そして、受付機能16aは、脊椎位置検出用撮像プロトコルが実行された後に、脊椎位置検出用撮像プロトコルによって検出された撮像位置を調整する機能を実行するための脊椎断面設定アイコンを含むGUIのプリセットを操作画面200上に表示する。例えば、受付機能16aは、フローティングウィンドウやショートカットメニューの形式で、GUIのプリセットを表示する。
図8は、実施例1に係る受付機能16aによって表示されるフローティングウィンドウ及びガイド機能16bによって行われる操作ガイドの一例を示す図である。例えば、図8に示すように、受付機能16aは、脊椎断面設定アイコン251aを含む複数のアイコンを表示したフローティングウィンドウ251を表示する。
図9は、実施例1に係る受付機能16aによって表示されるフローティングウィンドウ及びガイド機能16bによって行われる操作ガイドの他の例を示す図である。例えば、図9に示すように、受付機能16aは、サブウィンドウ253に脊椎断面設定アイコン253aを含むフローティングウィンドウ252を表示する。ここで、図9に示す例では、フローティングウィンドウ252には、図8に示す例と同様に複数のアイコンが表示されるが、初期状態では、脊椎断面設定アイコンは表示されない。例えば、図9に示す例では、フローティングウィンドウ252において、初期状態で表示される複数のアイコンの中にサブウィンドウ253を表示するためのサブウィンドウ表示ボタン252aが含まれており、当該サブウィンドウ表示ボタン252aを押下することによって表示されるサブウィンドウ253に、脊椎断面設定アイコン253aが表示される。
この場合に、ガイド機能16bは、まず、操作手順に関連する設定内容として、脊椎断面設定アイコンを含むフローティングウィンドウが既に操作画面200上に表示されているか否かを特定する。例えば、ガイド機能16bは、ディスプレイ11の表示を制御するための制御情報を参照して、フローティングウィンドウの表示状態を特定する。
そして、例えば、図8に示すように、脊椎断面設定アイコン251aを含むフローティングウィンドウ251が既に表示されている場合には、ガイド機能16bは、表示されている脊椎断面設定アイコン251aの付近に、当該脊椎断面設定アイコン251aを強調表示するグラフィック322と、当該脊椎断面設定アイコン251aの位置を示す矢印型のグラフィック323とを表示する。
一方、例えば、図9に示すように、サブウィンドウ253に脊椎断面設定アイコン253aを含むフローティングウィンドウ252が表示されている場合には、ガイド機能16bは、まず、サブウィンドウ表示ボタン252aの付近に、当該サブウィンドウ表示ボタン252aを強調表示するグラフィック324と、当該サブウィンドウ表示ボタン252aの位置を示す矢印型のグラフィック325とを表示する。その後、ガイド機能16bは、操作者によってサブウィンドウ表示ボタン252aが押下された場合に、それによって表示されるサブウィンドウ253に表示されている脊椎断面設定アイコン253aの付近に、当該脊椎断面設定アイコン253aを強調表示するグラフィック326と、当該脊椎断面設定アイコン253aの位置を示す矢印型のグラフィック327とを表示する。
なお、例えば、GUIのプリセットが複数保存されている場合には、脊椎断面設定アイコンを含むプリセットが複数存在することもあり得る。このような場合には、操作者が所望する操作を行うことが可能な操作手順として、複数の操作手順が存在することになる。
そこで、本実施例では、ガイド機能16bは、脊椎断面設定アイコンを含むプリセットが複数ある場合に、脊椎断面設定アイコンを表示するまでの手順数が最も少ない操作手順に誘導する操作ガイド情報を表示する。
具体的には、ガイド機能16bは、操作手順に関連する設定内容として、さらに、保存されているプリセットの中から、脊椎断面設定アイコンを含むプリセットを特定する。そして、脊椎断面設定アイコンを含むプリセットが複数ある場合には、ガイド機能16bは、さらに、特定した各プリセットについて、脊椎断面設定アイコンを表示するまでの手順数を特定する。例えば、ガイド機能16bは、記憶回路12に記憶されているGUIのプリセットに関する情報を参照して、プリセットに関する内容を特定する。
そして、ガイド機能16bは、特定した各プリセットの中で、脊椎断面設定アイコンを表示するまでの手順数が最も少ないプリセットに誘導するように、操作ガイド情報を表示する。例えば、ガイド機能16bは、手順数が最も少ないプリセットとして特定したプリセットを表示させることを促す操作ガイド情報を操作画面200上に表示する。例えば、ガイド機能16bは、図8に示すフローティングウィンドウ251と、図9に示すフローティングウィンドウ252とを、脊椎断面設定アイコンを含むプリセットとして特定した場合には、初期状態で脊椎断面設定アイコン251aを表示している、図8に示すフローティングウィンドウ251を表示させることを促す操作ガイド情報を表示する。
このように、実施例1では、ガイド機能16bが、脊椎断面設定アイコンを含むプリセットが複数ある場合に、脊椎断面設定アイコンを表示するまでの手順数が最も少ない操作手順に誘導する操作ガイド情報を表示する。これにより、操作者が、より少ない手順で、目的を実現するための操作手順に沿って操作を行うことができるようになる。
(実施例2)
次に、実施例2として、操作画面上に表示されるGUIの中で、操作者が所望する操作を行うために選択可能なGUIが複数ある場合の例を説明する。
例えば、操作画面に表示されている複数のGUIの中に、同じ機能を実行可能なGUIが複数存在する場合には、実施例1で説明したプリセットの例と同様に、操作者が所望する操作を行うことが可能な操作手順として、複数の操作手順が存在することになる。
そこで、本実施例では、ガイド機能16bは、操作者が所望する機能を実行可能なGUIが操作画面上に複数ある場合に、操作者が所望する機能を実行するまでの手順数が最も少ない操作手順に誘導する操作ガイド情報を表示する。
図10は、実施例2に係る受付機能16aによって表示される操作画面及びガイド機能16bによって行われる操作ガイドの一例を示す図である。例えば、図10に示すように、受付機能16aは、現検査の内容を表示する検査ウィンドウを表示するための検査表示ボタン261と、現検査の進行状況を表す検査ステータスアイコン262とを含む操作画面200をディスプレイ11に表示する。ここで、例えば、受付機能16aは、検査表示ボタン261が押下された場合には、1手順で検査ウィンドウを表示する。また、例えば、受付機能16aは、検査ステータスアイコン262が選択された場合には、当該検査ステータスアイコン262が最前面に表示されていたときには、1手順で検査ウィンドウを表示し、当該検査ステータスアイコン262が最前面に表示されていないときには、2手順で検査ウィンドウを表示する。
この場合には、ガイド機能16bは、操作手順に関連する設定内容として、操作画面200上で、検査ウィンドウを表示可能なGUIを特定する。例えば、ガイド機能16bは、ディスプレイ11の表示を制御するための制御情報を参照して、GUIの表示状態を特定する。そして、検査ウィンドウを表示可能なGUIが複数ある場合には、ガイド機能16bは、さらに、特定した各GUIについて、その時点から検査ウィンドウを表示するまでの手順数を特定する。例えば、ガイド機能16bは、記憶回路12に記憶されているGUIに関する情報を参照して、GUIに関する内容を特定する。
そして、ガイド機能16bは、特定した各GUIの中で、検査ウィンドウを表示するまでの手順数が最も少ないGUIに誘導するように、操作ガイド情報を表示する。例えば、図10に示す例では、ガイド機能16bは、検査ステータスアイコン262が最前面に表示されていない場合には、検査表示ボタン261を、検査ウィンドウを表示するまでの手順数が最も少ないGUIとして特定する。この場合には、例えば、検査表示ボタン261のみについて、当該検査表示ボタン261を強調表示するグラフィック327と、当該検査表示ボタン261の位置を示す矢印型のグラフィック328とを表示する。一方、検査ステータスアイコン262が最前面に表示されている場合には、ガイド機能16bは、検査表示ボタン261及び検査ステータスアイコン262の両方を、検査ウィンドウを表示するまでの手順数が最も少ないGUIとして特定する。この場合には、例えば、検査表示ボタン261について、当該検査表示ボタン261を強調表示するグラフィック327と、当該検査表示ボタン261の位置を示す矢印型のグラフィック328とを表示し、かつ、検査ステータスアイコン262について、当該検査ステータスアイコン262を強調表示するグラフィック329と、当該検査ステータスアイコン262の位置を示す矢印型のグラフィック330とを表示する。
なお、ここでは、操作画面に表示されている複数のGUIの中に、同じ機能を実行可能なGUIが複数存在する場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、フローティングウィンドウやショートカットメニュー等のプリセットに、操作者が所望する機能を実行するアイコンが含まれることもある。
ここで、例えば、フローティングウィンドウについては、フローティングウィンドウが既に操作画面200上に表示されており、初期状態で操作者が所望する機能のアイコンが表示される場合には、当該機能を実行するまでの手順は、1手順となる。また、例えば、フローティングウィンドウが既に操作画面200上に表示されており、1つ下位のサブウィンドウに操作者が所望する機能のアイコンが表示される場合には、当該機能を実行するまでの手順は、2手順となる。
また、例えば、操作者が所望する機能を実行可能なフローティングウィンドウが操作画面200上に表示されていない場合には、さらに、表示中のフローティングウィンドウを非表示とする手順と、操作者が所望する機能を実行可能なフローティングウィンドウを表示する手順が必要になるため、当該機能を実行するまでの手順は、3手順となる。また、保存されているフローティングウィンドウの中に、操作者が所望する機能を実行可能なフローティングウィンドウがない場合には、さらに、新たなフローティングウィンドウを作成するための機能を実行する手順と、新たなフローティングウィンドウを登録する手順とが必要になるため、当該機能を実行するまでの手順は、3手順となる。
また、例えば、ショートカットメニューについては、操作者によって任意の階層の深さで作成され得るため、マウスの右クリック等で最初のメニューを表示する手順から始まり、操作者が所望する機能を実行するまでに、2〜5手順が必要になることが多い。
このように、操作者が任意に作成可能なプリセットについては、操作者が所望する機能を実行するために様々な操作手順が考えられる。そのため、ガイド機能16bは、操作者が所望する機能を実行するアイコンがプリセットに含まれる場合も、操作画面に表示されているGUIと同様に、操作手順に関連する設定内容として、操作者が所望する機能を実行可能なプリセットを特定し、特定した各プリセットについて、その時点から当該機能を実行するまでの手順数を特定する。そして、ガイド機能16bは、特定した各プリセットの中で、操作者が所望する機能を実行するまでの手順数が最も少ないプリセットに誘導するように、操作ガイド情報を表示する。
このように、実施例2では、ガイド機能16bが、各種のGUIを対象にして、操作者が所望する操作を含む操作手順が複数ある場合に、当該操作に到達するまでの手順数が最も少ない操作手順に誘導する操作ガイド情報を表示する。これにより、操作者が、より少ない手順で、目的を実現するための操作手順に沿って操作を行うことができるようになる。
(実施例3)
次に、実施例3として、ガイド機能16bが、操作画面に対する操作者による操作を妨げないように、操作ガイド情報を表示する位置を動的に変える場合の例を説明する。
図11は、実施例3に係る受付機能16aによって表示されるフローティングウィンドウ及びガイド機能16bによって行われる操作ガイドの一例を示す図である。なお、図11は、図8に示したフローティングウィンドウ251を一例として示している。
例えば、図11の(a)に示すように、受付機能16aは、実施例1で説明したように、フローティングウィンドウ251上に、脊椎断面設定アイコン251aを強調表示するグラフィック322と、当該脊椎断面設定アイコン251aの位置を示す矢印型のグラフィック323とを表示する。
この場合に、ガイド機能16bは、操作手順に関連する設定内容として、マウスポインタ400の位置を特定する。そして、例えば、図11の(b)に示すように、操作者がマウスポインタ400を矢印型のグラフィック323に近付けた場合には、ガイド機能16bは、矢印型のグラフィック323によって隠れていたアイコン等の情報を操作者が視認できるように、矢印型のグラフィック323をマウスポインタ400から離れた位置に移動する。
このように、実施例3では、ガイド機能16bが、操作画面に対する操作者による操作を妨げないように、操作ガイド情報を表示する位置を動的に変える。これにより、操作者が、操作ガイド情報に邪魔されることなく、操作画面の操作を行うことができるようになる。
(実施例4)
次に、実施例4として、受付機能16aが、操作画面内に被検体の複数の画像を表示し、当該複数の画像のうちの一つの画像に対する操作に応じて他の画像の表示を変更する場合の例を説明する。
本実施例では、一例として、心臓に関する診断用の断面画像の位置を自動的に検出する心臓位置決め支援機能を用いた撮像が行われる場合の例を説明する。例えば、心臓位置決め支援機能は、心臓位置検出用撮像プロトコルを実行することで、心臓の3次元画像を撮像し、撮像した3次元画像に含まれる心臓の特徴部位に基づいて、診断用の断面画像である複数の基準断面像の撮像位置を自動的に検出する。また、心臓位置決め支援機能は、心臓位置検出用撮像プロトコルによって検出された各基準断面像の撮像位置を示す複数の断面画像をディスプレイ11に表示し、撮像位置の決定や調整を行う操作を操作者から受け付ける。
この場合に、例えば、受付機能16aは、操作画面内に、心臓位置検出用撮像プロトコルによって検出された各基準断面像の撮像位置を示す複数の断面画像を表示し、当該複数の断面画像それぞれに対する操作を受け付ける。そして、受付機能16aは、複数の断面画像のうちの一つの断面画像に対する操作に応じて、他の画像の表示を変更する。
図12〜14は、実施例4に係る受付機能16aによって表示される操作画面及びガイド機能16bによって行われる操作ガイドの一例を示す図である。例えば、図12及び13に示すように、受付機能16aは、心臓位置検出用撮像プロトコルによって検出された各基準断面像の撮像位置を示す複数の断面画像を並べて配置した操作画面500をディスプレイ11に表示する。
具体的には、受付機能16aは、操作画面500において、上から1番目の列に、左から右に、体軸横断面像(Axial)、左室垂直長軸像(VLA)、左室水平長軸像(HLA)、左室短軸像(L−SA)、右室短軸像(R−SA)を表示する。また、受付機能16aは、操作画面500において、上から2番目の列に、左から右に、左室四腔長軸像(L−4ch)、左室二腔長軸像(L−2ch)、左室三腔長軸像(L−3ch)、左室流出路像(LVOT)、大動脈弁像(AoV)を表示する。また、受付機能16aは、操作画面500において、上から3番目の列に、左から右に、右室四腔長軸像(R−4ch)、右室二腔長軸像(R−2ch)、右室三腔長軸像(R−3ch)、右室流出路像(RVOT)、肺動脈弁像(PA)を表示する。
そして、受付機能16aは、各断面画像上に、3次元画像から検出された心臓の特徴部位を示すグラフィックを表示し、当該グラフィックを介して、特徴部位の位置を調整する操作を操作者から受け付ける。ここで、心臓位置検出用撮像プロトコルによって検出される各基準断面像の撮像位置は、それぞれ、3次元画像から検出された心臓の特徴部位に基づいて決められている。そのため、複数の断面画像のうちのいずれか一つで特徴部位の位置が調整された場合には、それに応じて他の断面画像の撮像位置が変化することになる。
この場合に、ガイド機能16bは、複数の画像それぞれに対して行われる操作の操作手順を示す操作ガイド情報を表示する。上述したように、心臓位置検出用撮像プロトコルによって検出される各基準断面像の撮像位置は、いずれか一つで特徴部位の位置が調整された場合に、それに応じて他の断面画像の撮像位置が変化する。そのため、各基準断面像の位置を調整する場合には、適切に全ての基準断面像の撮像位置を調整することが可能な所定の操作手順に沿って、複数の画像それぞれに対して操作を行うのが望ましい。そこで、例えば、ガイド機能16bは、そのような操作手順に沿って操作ガイド情報を表示する。
例えば、図12に示すように、ガイド機能16bは、各断面画像上に、操作の順番を表す数字(「1」〜「12」)を示したグラフィックを表示する。また、ガイド機能16bは、数字が連続するグラフィックの間に、小さい数字のグラフィックから大きい数字のグラフィックへ向かう矢印型のグラフィックを表示する。
ここで、例えば、受付機能16aが、一つの断面画像に対する操作として、複数の操作を受け付けることもある。例えば、図13に示すように、受付機能16aは、左室垂直長軸像(VLA)上で特徴部位の位置を調整する操作として、僧帽弁の位置を調整する操作と、心尖の位置を調整する操作とを受け付ける。
この場合に、ガイド機能16bは、複数の断面画像それぞれに対して行われる操作の操作手順に関する操作ガイド情報と、一つの断面画像に対して行われる複数の操作の操作手順に関する操作ガイド情報とを切り替えて表示する。例えば、ガイド機能16bは、左室垂直長軸像(VLA)上で、僧帽弁の位置を調整する操作を行った後に、心尖の位置を調整する操作を行うという操作手順に従って、操作ガイド情報を表示する。
例えば、図13に示すように、ガイド機能16bは、左室垂直長軸像(VLA)上に表示したグラフィックに対する操作を操作者から受け付けた場合に、各断面画像に表示していた各グラフィックを非表示にし、左室垂直長軸像(VLA)上に、当該左室垂直長軸像に対する複数の操作に関する操作ガイド情報を新たに表示する。例えば、ガイド機能16bは、左室垂直長軸像(VLA)における僧帽弁の付近に、左室垂直長軸像(VLA)に対して1番目に操作することを表す数字「2.1」を示したグラフィックと、僧帽弁の位置を示す矢印型のグラフィックと、当該操作の内容を表す「2.1 僧帽弁の位置調整」を示したアノテーションとを表示する。また、例えば、ガイド機能16bは、左室垂直長軸像(VLA)における心尖の付近に、左室垂直長軸像(VLA)に対して2番目に操作することを表す数字「2.2」を示したグラフィックと、心尖の位置を示す矢印型のグラフィックと、当該操作の内容を表す「2.2 心尖の位置調整」を示したアノテーションとを表示する。
そして、ガイド機能16bは、各断面画像上に操作ガイド情報を示した表示と、特定の断面画像上に操作ガイド情報を示した表示とを、操作者からの要求に応じて切り替える。これにより、操作者は、例えば、各断面画像上に操作ガイド情報を示した表示をアウトラインとし、特定の断面画像上に操作ガイド情報を示した表示を詳細手順として、利用できるようになる。
ここで、例えば、ガイド機能16bは、実施例1で説明した例と同様に、各グラフィックを同時に表示した後に、各操作が行われた時点で、対応するグラフィックを非表示にしてもよいし、表示したグラフィックに対応する操作が全て完了するまでの間は、各グラフィックの表示を継続するようにしてもよい。
また、例えば、ガイド機能16bは、操作手順に従った操作の進行状況を特定し、当該進行状況に応じて、当該操作手順に含まれる一連の操作の途中からガイドを開始するようにしてもよい。例えば、図12に示す例のように、受付機能16aが複数の断面画像それぞれに対する操作を受け付ける場合に、ガイド機能16bは、各断面画像上に表示した操作の順番を表すグラフィックの中から、いずれか一つのグラフィックを指定する操作を操作者から受け付ける。
そして、ガイド機能16bは、一つのグラフィックを指定する操作を受け付けた場合には、例えば、操作者によって指定されたグラフィックの手順より前の手順のグラフィックを非表示とし、操作者によって指定されたグラフィックの手順以降の手順のグラフィックについて、新たに「1」から順に番号を振り直して表示をし直す。これにより、操作者は、例えば、心臓の検査において、左室系の断面画像については撮像位置の調整が不要だった場合に、右室系の断面画像から調整を行うというように、効率よく操作を行うことができるようになる。
また、例えば、受付機能16aが、操作者の要求に応じて操作画面のレイアウトを変更する機能を有する場合には、ガイド機能16bは、変更されたレイアウトに応じて、操作ガイド情報を表示する位置を変えるようにしてもよい。
例えば、受付機能16aは、図14の(a)〜(d)に示すように、操作者の要求に応じて、診断や検査の種類に応じた配置で各画像を表示する。例えば、図14の(a)に示す例は、左心診断用のレイアウトの一例である。また、図14の(b)に示す例は、左室診断用のレイアウトの一例であり、図14の(c)に示す例は、右室診断用のレイアウトの一例である。また、図14の(d)に示す例は、血液の逆流の有無を判別するフロー検査用のレイアウトの一例である。
この場合に、ガイド機能16bは、まず、操作手順に関連する設定内容として、操作画面500上に表示されている各断面画像の位置を特定する。例えば、ガイド機能16bは、ディスプレイ11の表示を制御するための制御情報を参照して、各断面画像が配置されている位置を特定する。そして、ガイド機能16bは、特定した各断面画像の位置に応じて、操作が行われる順番を示すグラフィックを各断面画像上に表示する。
このように、実施例4では、ガイド機能16bが、複数の画像のうちの一つの画像に対する操作に応じて他の画像の表示が変更される場合に、複数の画像それぞれに対して行われる操作の操作手順を示す操作ガイド情報を表示する。これにより、操作者が、各画像に対する操作を適切な操作手順で行うことができるようになる。
(実施例5)
次に、実施例5として、ガイド機能16bが、コンソール20が有するディスプレイ11と、架台8が有するディスプレイ8aとの間にまたがって操作ガイド情報を表示する場合の例を説明する。
この場合に、ガイド機能16bは、架台8側で行われる操作に関する操作ガイド情報を架台8のディスプレイ8aに表示し、コンソール20側で行われる操作に関する操作ガイド情報をコンソール20のディスプレイ11に表示する。
例えば、操作手順の中に、架台8側で行われる操作として投光器に対する操作が含まれていたとする。その場合に、例えば、ガイド機能16bは、コンソール20のディスプレイ11に、架台8に設けられている撮像位置を決めるための投光器でホームポジションを設定することを指示する操作ガイド情報を表示する。また、これと同時に、ガイド機能16bは、架台8のディスプレイ8aに、投光器を設定する操作手順を示す操作ガイド情報を表示する。さらに、ガイド機能16bは、架台8に設けられている操作パネルにある投光器設定ボタンを点滅表示させる。
その後、例えば、ガイド機能16bは、操作手順に関連する設定内容として、投光器でホームポジションが設定され、架台8のディスプレイ8aに表示した操作手順が完了したことを特定する。そして、ガイド機能16bは、操作手順が完了したことを特定した場合には、コンソール20のディスプレイ11に、次の操作手順を示す操作ガイド情報(例えば、撮像を開始することを示す操作ガイド情報等)を表示する。
また、例えば、操作手順の中に、心電図や呼吸、脈波等と同期した撮像を行うための同期ユニット(例えば、図1に示したECGセンサ17及びECG回路18)に対する操作が含まれていたとする。その場合に、例えば、ガイド機能16bは、操作手順に関連する設定内容として、撮像プロトコルに同期撮像の設定がされているが、同期ユニットからの信号が検知されていないことを特定する。そして、ガイド機能16bは、撮像プロトコルに同期撮像の設定がされているが、同期ユニットからの信号が検知されていないことを特定した場合には、コンソール20のディスプレイ11に、撮影室に入って、同期ユニットを設置することを指示する操作ガイド情報を表示する。また、これと同時に、ガイド機能16bは、架台8のディスプレイ8aに、同期ユニットを設定する操作手順を示す操作ガイド情報を表示する。
その後、例えば、ガイド機能16bは、操作手順に関連する設定内容として、同期ユニットの信号が検知されたことを特定する。そして、ガイド機能16bは、同期ユニットの信号が検知されたことを特定した場合には、コンソール20のディスプレイ11に、次の操作手順を示す操作ガイド情報(例えば、撮像を開始することを示す操作ガイド情報等)を表示する。
また、例えば、操作手順の中に、穿刺を行うための操作が含まれていたとする。その場合に、例えば、ガイド機能16bは、コンソール20のディスプレイ11に、撮影室に入って、穿刺することを指示する操作ガイド情報を表示する。また、これと同時に、ガイド機能16bは、架台8のディスプレイ8aに、穿刺計画画像を示す操作ガイド情報を表示する。
このように、実施例5では、ガイド機能16bが、コンソール20が有するディスプレイ11と、架台8が有するディスプレイ8aとの間にまたがって操作ガイド情報を表示する。これにより、操作手順に、コンソール20側で行われる操作と、架台8側で行われる操作とが含まれている場合でも、操作者が、操作手順に沿って適切に操作を行うことができるようになる。
上述したように、本実施形態では、ガイド機能16bが、操作画面を介して行われる一連の操作の操作手順に従って、当該操作手順に含まれる個別の操作をガイドする操作ガイド情報を操作画面のレイアウトに応じた位置に順次表示する。これにより、操作手順を表示するために操作画面上の一部の領域を表示領域として占有してしまうようなことがなく、操作者が、操作手順の表示によって邪魔されずに操作を行うことができる。また、操作ガイド情報を操作画面のレイアウトに応じた位置に順次表示されるので、操作者が、操作ガイド情報によって誘導されて、迷わずに操作することができる。したがって、本実施形態によれば、操作画面上で表示領域を占有せずに、操作手順に沿った自然な流れで操作をガイドすることができる。
また、本実施形態では、ガイド機能16bは、操作手順に含まれる個別の操作が行われるごとに、当該操作手順に関連する設定内容を特定し、特定した設定内容に応じて、操作ガイド情報の内容を変更する。したがって、本実施形態によれば、操作者が、操作手順の進行状況に応じて、容易に操作を行うことができる。
また、本実施形態では、ガイド機能16bは、操作者が所望する操作を含む操作手順が複数ある場合に、当該操作に到達するまでの手順数が最も少ない操作手順に誘導する操作ガイド情報を表示する。したがって、本実施形態によれば、操作者が、より少ない手順で、目的を実現するための操作手順に沿って操作を行うことができる。
また、本実施形態では、ガイド機能16bが、操作画面のレイアウトが変更された場合に、変更されたレイアウトに応じて、操作ガイド情報を表示する位置を変える。したがって、本実施形態によれば、操作者が、GUIのプリセットによって任意のGUIを任意の位置に表示させることが可能な場合のように、操作画面を任意のレイアウトに変更することが可能な場合でも、迷わずに操作を行うことができるようになる。
また、本実施形態では、操作画面上でグラフィック等の操作ガイド情報が表示されるので、紙やウェブのような文書データに画面イメージを示したような恒常的な操作マニュアルが不要になり、操作画面やGUIのデザイン変更に柔軟に対応することができる。
また、本実施形態では、操作手順に沿って操作を自動化する場合とは異なり、操作ガイド情報に基づいて操作者によって操作が行われるので、操作者が、MRI装置100の操作方法を実地で習熟することができる。そのため、操作者が、操作を自動化する機能がない状況下でも検査を遂行可能な能力を得ることができる。操作を自動化する機能は、想定外の条件下、例えば、被検体の体位が通常とは異なる場合や画質が通常とは異なる場合等には、利用ができない場合もあるが、操作者が操作方法を習熟することによって、このような問題を回避できるようになる。
なお、上述した実施形態では、MRI装置について説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、X線CT(Computed Tomography)装置のように、各種の機能に応じた操作画面をディスプレイ11に表示して、操作者から各種の操作を受け付ける他の医用画像診断装置でも、同様の実施形態が実施可能である。その場合には、例えば、医用画像診断装置が有するコンソール等の処理回路が、図1に示した処理回路16が実行する機能を有するように構成される。
なお、上述した説明で用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは、記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで、機能を実現する。なお、記憶回路にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合には、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで機能を実現する。また、上述した実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて一つのプロセッサとして構成され、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサに統合して、その機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)や記憶回路等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)−ROM、FD(Flexible Disk)、CD−R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、後述する各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
以上説明した少なくとも一つの実施形態及び実施例に係る医用画像診断装置及び磁気共鳴イメージング装置によれば、操作画面上で表示領域を占有せずに、操作手順に沿った自然な流れで操作をガイドすることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。