JP2019004778A - 動物排泄物用粒状処理材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ペットの排泄物の吸収が早く、処理材の表面への排泄物の浸み出しが無いことに加え、排泄物の吸収後のまとまり性がよく、処理する際の取り扱い性に優れる粒状動物排泄物用処理材を提供する。【解決手段】 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(c)を構成単量体として含む架橋重合体(A)と、セルロースナノファイバー(B0)を含む水不溶性基材(B)とを含有してなる動物排泄物用粒状処理材(X)。【選択図】なし

Description

本発明は、ペット等の飼育時に用いる動物排泄物用粒状処理材に関する。
従来、猫、犬等のペット等の排泄物を処理する動物排泄物用処理材として、天然の砂及びパルプ粉末等を粒子状や細かいチップ状等に成形した粒状動物排泄物用処理材が使用されている。これらは、排泄物の吸収後、そのまま又は必要に応じてかたまりにして廃棄されるが、吸収後の排泄物の浸みだし及びそれによるヌメリ感の発生によって取り扱い性が悪いという課題があった。排泄物吸収後の処理材の取り扱い性を改良した動物排泄物用処理材として、水不溶性の基材と特定の吸水性能と平均粒子径を有し、かつ水可溶成分及び残存水溶性単量体の含有量が特定の値である吸水性樹脂からなる動物の排泄物用処理材が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、従来の排泄物用処理材は、処理剤の表面への排泄物の滲みだしによるヌメリ感の発生は解消されたが、排泄物吸収後の処理材同士の凝集性(以下、まとまり性と記載する)も失われるため、かたまりにして処理する際の取り扱い性が不十分であった。
特開2004-305141号公報
本発明の目的は、ペットの排泄物の吸収が早く、処理材の表面への排泄物の浸み出しが無いことに加え、排泄物吸収後のまとまり性がよく、処理する際の取り扱い性に優れる動物排泄物用粒状処理材を提供することにある。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち本発明は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(c)を構成単量体として含む架橋重合体(A)と、セルロースナノファイバー(B0)を含む水不溶性基材(B)とを含有してなる動物排泄物用粒状処理材(X)である。
本発明の動物排泄物用粒状処理材は、ペットの排泄物の吸収が早く、処理材の表面への排泄物の浸み出しが無く、排泄物吸収後のまとまり性がよいために処理する際の取り扱い性に優れる。
本発明は、水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(c)を構成単量体として含む架橋重合体(A)と、セルロースナノファイバー(B0)を含む水不溶性基材(B)を含有してなる動物排泄物用粒状処理材(X)である。
ここで、架橋重合体(A)は、好ましくは水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(c)を含む単量体組成物を重合して得られる架橋重合体である。
<水溶性ビニルモノマー(a1)>
本発明における水溶性ビニルモノマー(a1)としては特に限定はなく、カルボキシル基、カルボキシラート基、スルホ基、スルホナト基、アミノ基、カルバモイル基、アンモニオ基又はモノ−、ジ−若しくはトリ−アルキルアンモニオ基を有するビニルモノマー等の公知[例えば特許第3648553号公報に開示されている少なくとも1個の水溶性置換基とエチレン性不飽和基とを有するビニルモノマー(アニオン性ビニルモノマー、非イオン性ビニルモノマー及びカチオン性ビニルモノマー等)、特開2003−165883号公報に開示されているアニオン性ビニルモノマー、非イオン性ビニルモノマー及びカチオン性ビニルモノマー並びに特開2005−75982号公報に開示されているカルボキシ基、スルホ基、ホスホノ基、水酸基、カルバモイル基、アミノ基及びアンモニオ基からなる群から選ばれる少なくとも1種を有するビニルモノマー等]のビニルモノマー等が使用できる。
<加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)>
本発明における加水分解により水溶性ビニルモノマー(a1)となるビニルモノマー(a2)は特に限定はなく、公知{例えば、特許第3648553号公報に開示されている、加水分解により水溶性置換基となる加水分解性置換基を少なくとも1個有するビニルモノマー及び特開2005−75982号公報に開示されている、少なくとも1個の加水分解性置換基[1,3−オキソ−2−オキサプロピレン(−CO−O−CO−)基、アシル基及びシアノ基等]を有するビニルモノマー等}のビニルモノマー等が使用できる。
なお、「水溶性ビニルモノマー」とは25℃の水100gに少なくとも100g溶解するビニルモノマーを意味し、「加水分解により水溶性ビニルモノマーとなる」とは、水及び必要により触媒(酸又は塩基等)の作用により加水分解されて水溶性ビニルモノマーになることを意味する。
前記(a2)の加水分解は、前記(a1)及び/又は前記(a2)並びに前記(c)を含む単量体組成物の重合中に行っても重合後に行ってもよく、重合中と重合後の両方で行ってもよいが、架橋重合体(A)の吸収性能の観点から、重合後に行うことが好ましい。
前記(a1)及び前記(a2)うち、吸収性能等の観点から、炭素数3〜30のビニル基含有カルボン酸(塩){不飽和モノカルボン酸(塩)[(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸及びこれらの塩等];不飽和ジカルボン酸(塩)(マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸及びこれらの塩等);及び前記不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数1〜8)エステル(マレイン酸モノブチルエステル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸のエチルカルビトールモノエステル、フマル酸のエチルカルビトールモノエステル、シトラコン酸モノブチルエステル及びイタコン酸グリコールモノエステル等}等が好ましく、更に好ましくは不飽和ジカルボン酸(塩)、特に好ましくは(メタ)アクリル酸(塩)、最も好ましくはアクリル酸(塩)である。
なお、「(メタ)アクリ」は「アクリ」及び/又は「メタアクリ」を、「・・・酸(塩)」は「・・・酸」及び/又は「・・・酸塩」を意味する。
不飽和モノカルボン酸塩及び不飽和ジカルボン酸塩としては、不飽和モノカルボン酸及び不飽和ジカルボン酸のアルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム及びカルシウム等)塩並びにアンモニウム(NH4)塩等が挙げられる。これらの塩のうち、吸収性能等の観点から、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、更に好ましくはアルカリ金属塩、特に好ましくはナトリウム塩である。
前記(a1)としてアニオン性ビニルモノマーの塩(カルボキシル基及びスルホナト基を有するビニルモノマー等)を含む場合、前記(a1)として含まれるアニオン性ビニルモノマー及びその塩の合計モル数に対するアニオン性ビニルモノマーの塩の合計モル数の割合(以下、アニオン性ビニルモノマーの中和度と記載する)は、30〜100モル%が好ましく、更に好ましくは40〜90モル%、特に好ましくは50〜90モル%である。この範囲であると、吸収速度が更に良好となり好ましい。
前記(a1)及び前記(a2)は、いずれか1種を使用しても、2種以上を併用してもよい。
前記(a1)及び前記(a2)を併用する場合、これらの単量体組成物中の含有量の比(モル比)[(a1)/(a2)]は、75/25〜99/1が好ましく、更に好ましくは85/15〜95/5、特に好ましくは90/10〜93/7、最も好ましくは91/9〜92/8である。この範囲内であると、吸収性能が更に良好となる。
前記(a1)及び前記(a2)並びに架橋剤(c)を含む単量体組成物には、更にこれらと共重合可能なその他のビニルモノマー(a3)を含むことができる。
前記(a3)としては特に限定はなく、公知(例えば、特許第3648553号公報に開示されている疎水性ビニルモノマー、特開2003−165883号公報、特開2005−75982号公報に開示されているビニルモノマー等)の疎水性ビニルモノマー等が使用でき、炭素数8〜30の芳香族エチレン性モノマー{スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ヒドロキシスチレン、ビニルナフタレン及びスチレンのハロゲン置換体(ジクロルスチレン等)等)、炭素数2〜20の脂肪族エチレン性モノマー[アルケン(エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン及びオクタデセン等)並びにアルカジエン(ブタジエン及びイソプレン等)等]並びに炭素数5〜15の脂環式エチレン性モノマー[モノエチレン性不飽和モノマー(ピネン、リモネン及びインデン等)並びにポリエチレン性ビニルモノマー(シクロペンタジエン、ビシクロペンタジエン及びエチリデンノルボルネン等)等]}等が挙げられる。
前記(a3)の単量体組成物中の含有率(モル%)は、吸収性能等の観点から、前記(a1)及び前記(a2)の合計モル数に基づいて、0〜5モル%が好ましく、更に好ましくは0〜3モル%、特に好ましくは0〜2モル%であり、吸収性能等の観点から、最も好ましくは前記(a3)単位の含有量が0モル%である。
本発明において、架橋重合体(A)は前記(c)に由来する構造単位中にアルカリ性条件下で加水分解する基(以下、加水分解性基と記載する)を有する。加水分解性基として好ましいものとしては、エステル基及びアミド基が挙げられる。
加水分解性基は、前記(c)が分子内に有していてもよく、また、前記(c)が前記(A)を構成する単量体[前記(a1)及び/又は前記(a2)]と反応して生成する基が加水分解性基であってもよい。
分子内に加水分解性基を有している架橋剤(c1)としては、2〜10個の(メタ)アクリロイル基を有する炭素数8〜40の(メタ)アクリル酸エステル[エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及びペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート及びポリグリセリン(重合度3〜13)ポリアクリレート等]及び2〜10個の(メタ)アクリロイル基を有する炭素数7〜30の(メタ)アクリル酸アミド[N,N'−メチレンビスアクリルアミド及びN,N’−(オキシビスメチレン)ビスアクリルアミド等]等が挙げられる。
前記(a1)及び/又は前記(a2)と反応して生成する基が加水分解性基である架橋剤(c2)としては、前記(a1)の有するカルボキシル基又はカルボキシレート基と反応してエステル基及び/又はアミド基を形成する反応型架橋剤が挙げられ、エステル基を形成する反応型架橋剤としては、炭素数8〜40の多価エポキシド[エチレングリコールジグリシジルエーテル及びポリエチレン(重合度3〜13)ジグリシジルエーテル等]及び(メタ)アクリロイル基又はアリル基を有さない炭素数3〜40の多価アルコール[グリセリン及びポリグリセリン(重合度3〜13)等]等が挙げられ、アミド基を形成する反応型架橋剤としては、炭素数4〜22の多価イソシアネート(エチレンジイソシアネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート及び4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート等)及び炭素数2〜36の多価アミン[エチレンジアミン及びポリ(n=2〜6)アルキレン(炭素数2〜6)ポリ(n=3〜7)アミン等]等が挙げられる。
前記(a1)及び/又は前記(a2)と架橋剤(c2)との反応は、前記(A)の重合反応中の架橋剤添加後の任意の段階で、100〜230℃(好ましくは120〜160℃)に加熱し、架橋反応を進行させることで行うことが出来る。
前記(c1)及び(c2)のうち、まとまり性の観点から、前記(c1)及び炭素数8〜40の多価エポキシドが好ましく、更に好ましくはN,N'−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート及び多価グリシジル化合物、特に好ましくはN,N'−メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びエチレングリコールジグリシジルエーテル、最も好ましくはN,N'−メチレンビスアクリルアミド、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びエチレングリコールジグリシジルエーテルである。
前記(c)は、いずれか1種を単独で構成単位としてもよく、2種以上を併用して構成単位としてもよい。
架橋剤(c)の単量体組成物中の重量割合(重量%)は、動物排泄用粒状処理材の形状保持性等の観点から、前記(a1)及び前記(a2)の合計重量に対して、0.05〜2重量%が好ましく、更に好ましくは0.05〜1重量%、特に好ましくは0.1〜0.8重量%、最も好ましくは0.2〜0.6重量%である。
架橋重合体(A)は、加水分解性基を有さず、かつ、前記(A)を構成する単量体と反応して加水分解性基を生成しない架橋剤(d)を含んでいても良い。
前記(d)を含む場合、2個以上のビニルエーテル結合を有する架橋剤(d1)及び2個以上のアリルエーテル結合を有する架橋剤(d2)等が挙げられ、反応性等の観点から、前記(d2)を有する架橋剤が好ましい。
前記(d1)としては、エチレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル(重合度2〜5)、ビスフェノールAジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ソルビトールトリビニルエーテル及びポリグリセリン(重合度3〜13)ポリビニルエーテル等が挙げられる。
前記(d2)としては、分子内に2個のアリル基を有し水酸基を有さない架橋剤(d2−1)[ジアリルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジアリルエーテル、アルキレン(炭素数2〜5)グリコールジアリルエーテル及びポリエチレングリコール(重量平均分子量:100〜4000)ジアリルエーテル等]、分子内に2個のアリル基と1〜5個の水酸基を有する架橋剤(d2−2)[グリセリンジアリルエーテル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル及びペンタエリスリトールジアリルエーテル及びポリグリセリン(重合度2〜5)ジアリルエーテル等]、分子内に3〜10個のアリル基を有し水酸基を有さない架橋剤(d2−3)(トリメチロールプロパントリアリルエーテル、グリセリントリアリルエーテル、ペンタエリスリトールテトラアリルエーテル及びテトラアリルオキシエタン等)並びに分子内に3〜10個のアリル基と1〜3個の水酸基を有する架橋剤(d2−4)[ペンタエリスリトールトリアリルエーテル及びジグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールトリアリルエーテル及びポリグリセリン(重合度3〜13)ポリアリルエーテル等]等が挙げられる。
前記(d)は2種以上を併用してもよい。
前記(d)を用いる場合、2個以上のアリルエーテル結合を有する架橋剤(d2)が好ましく、更に好ましくは前記(d2−2)及び前記(d2−4)、特に好ましくは前記(d2−2)、最も好ましくはトリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル及びペンタエリスリトールジアリルエーテルである。
前記(a1)及び前記(a2)並びに前記(c)を含む単量体組成物中の前記(d)の含有量(重量%)は、吸収性能等の観点から、0〜1.99重量%が好ましく、更に好ましくは0〜0.95重量%である。
架橋重合体(A)は、前記(a1)及び/又は前記(a2)並びに前記(c)を含む単量体組成物を公知の水溶液重合(特開昭55−133413号公報等に記載の断熱重合、薄膜重合及び噴霧重合法等)及び公知の懸濁重合(特公昭54−30710号公報、特開昭56−26909号公報及び特開平1−5808号公報等に記載の懸濁重合及び逆相懸濁重合等)等で重合することによって得られる架橋重合体(A)の含水ゲルを必要により加熱乾燥、粉砕することで得ることができる。
これらの重合方法のうち、吸収性能等の観点から、水溶液重合、逆相懸濁重合及び乳化重合が好ましく、更に好ましくは水溶液重合及び逆相懸濁重合、特に好ましくは逆相懸濁重合である。
水溶液重合は、前記(a1)、前記(a2)及び前記(c)を必須成分とする単量体組成物を水に溶解して得られる単量体組成物水溶液を重合することで行うことが出来る。
水溶液重合法を行う場合、単量体組成物水溶液に含まれる単量体組成物の濃度(重量%)は、10〜40重量%が好ましく、より好ましくは10〜30重量%である。この範囲であると、モノマー自体の架橋(自己架橋)が起こり難く、重合時の温度コントロールが容易となり好ましい。
水溶液重合を行う場合、水溶性有機溶媒(メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びおよびこれらの2種以上の混合物等)を併用することが出来る。
水溶液重合において水溶性有機溶媒の使用量は、水の重量を基準として40%以下が好ましく、更に好ましくは30%以下である。
逆相懸濁重合は、公知の疎水性有機溶媒(ヘキサン、トルエン、キシレン、ノルマルヘキサン及びノルマルヘプタン等)中に前記(a1)、前記(a2)及び前記(c)を含む単量体組成物又は単量体組成物水溶液を懸濁させて重合することで行うことが出来る。
逆相懸濁重合において、疎水性有機溶媒中に単量体組成物水溶液を懸濁させる場合、単量体組成物水溶液としては、前記の水溶液重合と同じものを用いることが出来、併用できる水溶性有機溶媒も同じである。
単量体組成物水溶液に含まれる単量体組成物の濃度は水溶液の合計重量に対して10〜40重量%が好ましく、更に好ましくは10〜30重量%である。この範囲であると、架橋重合体(A)の重合度が良好となる。
逆相懸濁重合は、公知の界面活性剤及び/又は分散剤の存在下に重合を行ってもよい。
界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル(ソルビタンモノステアリン酸エステル等)、グリセリン脂肪酸エステル(グリセリンモノステアリン酸エステル等)及びショ糖脂肪酸エステル(ショ糖ジステアリン酸エステル等)等が挙げられる。
分散剤としては、分子内に親水性基を有し、かつ、モノマー水溶液を分散させる溶媒に可溶な高分子分散剤(例えば親水性基を高分子分散剤の重量に基づいて0.1〜20重量%有し、重量平均分子量が1,000〜1,000,000である高分子分散剤)等を用いることが出来、エチレン/アクリル酸共重合体のマレイン化物、エチレン/酢酸ビニル共重合体のマレイン化物及びスチレンスルホン酸(塩)/スチレン共重合体等が挙げられる。
中でも、架橋重合体粒子の調整が容易に出来ることから、分散剤として高分子分散剤を使用することが好ましい。
分散剤の添加量は、吸収性能の観点から、疎水性有機溶媒の重量に対して、0.1〜20重量%が好ましく、更に好ましくは0.5〜10重量%である。
逆相懸濁重合において、疎水性有機溶媒の重量に対する単量体組成物水溶液の重量比率は、0.1〜2.0が好ましく、0.3〜1.0が更に好ましい。これらの範囲であると、架橋重合体の粒子径の調整が更に容易となる。
前記(a1)及び/又は前記(a2)並びに前記(c)を含む単量体組成物の重合は、ラジカル重合開始剤を用いて重合を行っても、エネルギー線(放射線、紫外線及び電子線等)を照射して重合を行ってもよいが、ラジカル重合開始剤を用いて重合することが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、アゾ化合物[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシアノ吉草酸及び2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ハイドロクロライド等]、無機過酸化物(過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム及び過硫酸ナトリウム等)、有機過酸化物[過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、コハク酸パーオキサイド及びジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート等]及びレドックス触媒[還元剤(亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸アンモニウム、アスコルビン酸、アルカリ金属の亜硫酸塩及びアルカリ金属の重亜硫酸塩等)と酸化剤(アルカリ金属の過硫酸塩、過硫酸アンモニウム、過酸化水素及び有機過酸化物等)との組み合わせよりなるもの]等が挙げられる。
これらのラジカル重合開始剤は、いずれか1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合開始剤の使用量は、前記(a1)及び前記(a2)の合計重量に基づいて、0.0005〜5重量%が好ましく、更に好ましくは0.001〜2重量%である。
ラジカル重合開始剤を用いる場合の重合温度は、使用する開始剤の種類等によって調整されるが、前記(A)の重合度等の観点から、好ましくは−10℃〜100℃、更に好ましくは−10℃〜80℃である。
重合時の溶存酸素量は、ラジカル開始剤の添加量等に応じて調整することができるが、吸収性能等の観点から、0〜2ppm(2×10-4重量%以下)が好ましく、より好ましくは0〜0.5ppm(0.5×10-4重量%以下)である。
前記(a1)として(メタ)アクリル酸塩を含む場合、アニオン性ビニルモノマーの中和度は、前記(a1)及び前記(a2)並びに前記(c)を含む単量体組成物水溶液が均一となる中和度であることが好ましい。
前記(a2)は前記(a1)に比べて(メタ)アクリル酸塩水溶液に対する溶解性が低いため、前記(a2)が単量体組成物水溶液中で分離し、均一な架橋重合体が得られない場合がある。また、(メタ)アクリル酸は中和度が低い程重合度が大きくなり吸収性能が良好となりやすい。
必要量の(メタ)アクリル酸塩を用いた場合に単量体組成物水溶液が分離する場合には、0〜30モル%の中和度で重合を行ない、重合後に更に中和して所定の中和度とすることが好ましい。更に好ましくは、未中和の状態で重合した後に所定の中和度とすることである。
重合に溶媒(有機溶媒及び水等)を使用する場合、重合後に溶媒を除去することが好ましい。溶媒に有機溶媒(水溶性有機溶媒及び疎水性有機溶媒)を含む場合、除去後の有機溶媒の含有量は、前記(A)の重量に基づいて、0〜10重量%が好ましく、更に好ましくは0〜5重量%、特に好ましくは0〜3重量%、最も好ましくは0〜1重量%である。この範囲であると、水性液体吸収性樹脂粒子の吸収性能が更に良好となる。
溶媒に水を使用する場合、除去後の水分は、前記(A)の重量に基づいて、0〜20重量%が好ましく、更に好ましくは1〜10重量%、特に好ましくは2〜9重量%、最も好ましくは3〜8重量%である。この範囲であると、吸収性能が更に良好となる。
有機溶媒の含有量及び水分は、赤外水分測定器[(株)KETT社製JE400等:120±5℃、30分、加熱前の雰囲気湿度50±10%RH、ランプ仕様100V、40W]により加熱したときの加熱前後の測定試料の重量減量から求められる。
溶媒を除去する方法としては、熱風で加熱乾燥する方法、ドラムドライヤー等による薄膜乾燥法、減圧乾燥法、凍結乾燥法、赤外線による乾燥法、デカンテーション及び濾過等が適用できる。
中でも水溶液重合で得られた含水ゲルから溶媒を留去する方法としては、透気乾燥法(パンチングメタルやスクリーン上に積層した含水ゲルに熱風を通気させて乾燥する方法等)及び通気乾燥法(含水ゲルの入ったロータリーキルン等の回転容器中に熱風を通気循環させ乾燥する方法等)等が挙げられ、短時間で効率的な乾燥が行えることから、透気乾燥が好ましい。
溶媒の除去を加熱して行う場合、加熱温度は使用する乾燥機や乾燥時間等により調整されるが、50〜150℃が好ましく、更に好ましくは80〜130℃である。
加熱温度が、150℃以下であると乾燥時の熱による前記(A)中の架橋が起こり難く、吸収性能の低下がない。また、50℃以上であると乾燥に長時間を要さず効率的である。
乾燥時間は、使用する乾燥機の機種及び乾燥温度等により異なるが、好ましくは5〜300分、より好ましくは、5〜120分である。
逆相懸濁重合で得られた含水ゲルから溶媒を留去する方法としては、含水ゲルと有機溶媒をデカンテーション等の方法で固液分離した後、減圧乾燥(減圧度;100〜50,000Pa程度)又は通気乾燥を行うことが好ましい。
重合によって得られた含水ゲルは、溶媒の留去を行う前に必要に応じて細断することができる。細断後のゲルの大きさ(最長径)は50μm〜10cmが好ましく、更に好ましくは100μm〜2cm、特に好ましくは1mm〜1cmである。この範囲であると、乾燥工程での乾燥性が更に良好となる。
細断は、公知の方法で行うことができ、通常の細断装置(例えば、ベックスミル、ラバーチョッパ、ファーマミル、ミンチ機、衝撃式粉砕機及びロール式粉砕機)等を使用して細断できる。
重合することによって得られる前記(A)は乾燥後に更に粉砕することができる。粉砕方法については、特に限定はなく、通常の粉砕装置(例えば、ハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ロール式粉砕機及びシェット気流式粉砕機)等が使用できる。
粉砕された前記(A)は、必要所望のスクリーンを備えたフルイ機(振動フルイ機、遠心フルイ機等)を用いたふるい分け等により粒度調整できる
ふるい分けした場合の前記(A)の体積平均粒子径(μm)は、1〜800が好ましく、更に好ましくは5〜500、特に好ましくは10〜300、とりわけ好ましくは15〜200、最も好ましくは15〜110である。この範囲であると、吸収性能が更に良好となる。
前記(A)の体積平均粒子径は、前記(A)をメタノールに分散させ、レーザー回折式粒度分布測定装置[マイクロトラック(日機装株式会社製)]により測定される。
粒度調整を行った場合の前記(A)に含まれる微粒子の含有量は、吸収性能等の観点から、前記(A)の合計重量に基づいて106μm以下(好ましくは150μm以下)の微粒子の含有率は5重量%以上であるが好ましく、更に好ましくは10重量%以上、特に好ましくは20重量%以上である。
尚、微粒子の含有量は、上記のレーザー回折式粒度分布測定装置により求めることができる。
前記(A)の形状については特に限定はなく、不定形破砕状、リン片状、パール状及び米粒状等が挙げられる。これらのうち、粒状動物排泄物用処理材の強度が良好となることから不定形破砕状、パール状及び米粒状が好ましい。
<セルロースナノファイバー(B0)を含む水不溶性基材(B)>
本発明における水不溶性基材(B)は、セルロースナノファイバー(B0)を含む。
セルロースナノファイバー(B0)としては、公知のものが使用でき、粘性向上の観点から、好ましくは数平均繊維径が1〜200nmのものである。また、数平均繊維径は、さらに好ましくは1〜100nm、とくに好ましくは5〜50nmである。
前記(B0)以外の水不溶性基材(B)としては、無機粒子、無機多孔質体、無機繊維、有機粒子、有機短繊維、紙細断物、有機多孔質体、有機発泡体及びこれらの造粒物等が挙げられ、中でもまとまり性の観点から、無機粒子、有機粒子、有機短繊維、紙細断物及びこれらの造粒物が好ましく、更に好ましくは無機粒子、有機粒子、有機短繊維及び紙細断物からなる群から選ばれる少なくとも1種の造粒物である。これらは1種類を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
無機粒子としては、土壌、砂、フライアッシュ、珪藻土、クレー、タルク、カオリン、ベントナイト、ドロマイト、炭酸カルシウム、アルミナ及び硅砂等が挙げられる。
無機質多孔体としては、フィルトン、多孔質セラミック、くん炭、焼成バーミキュライト、軽石、火山灰、ゼオライト及びシラスバルーン等が挙げられる。
無機質繊維としては、ロックウール及びガラス繊維等が挙げられ、無機質発泡体としては、パーライト等が挙げられる。
有機粒子としては、植物の乾燥粉末(ヤシガラ、モミガラ、オガクズ、木くず及び木粉並びにピーナッツの殻、ミカンの殻及びヤシ等の実乾燥粉体等)、合成樹脂粉末(ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、エチレン−酢酸ビニル共重合体粉末等)並びにゴム粉末等が挙げられる。
有機短繊維としては、天然繊維(木綿、ワラ、草炭、ピートモス、羊毛等)、合成繊維(レーヨン、アセテート、ポリアミド、ポリエステル、アクリル等)、パルプ[メカニカルパルプ(丸太からの砕木パルプ及びアスプルンド法砕木パルプ等)、ケミカルパルプ(亜硫酸パルプ、ソーダパルプ、硫酸塩パルプ、硝酸パルプ及び塩素パルプ等)及び古紙再生パルプ等]等が挙げられる。
紙細断物としては、前記のパルプを製紙して得られる紙製品(新聞、雑誌及び板紙等)等を公知の機械(シュレッダー等)を用いて裁断した細断物等が挙げられる。
有機多孔質体としては、活性炭及びペーパースラッジ等が挙げられ、有機発泡体としては穀物(トウモロコシ等)及び合成樹脂(ポリスチレン、ポリビニルアセタール、ゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン樹脂等)の発泡体等が挙げられる。
前記(B0)以外の(B)の形状は等に制限されないが、粒子状である場合、粒子の長径は1〜1000μmであることが好ましく、更に好ましくは10〜500μmであり、前記(B)の形状が繊維状である場合、繊維長は0.001〜20mmであることが好ましく、更に好ましくは0.01〜10mmである。
前記(B)の造粒物を製造する方法としては、前記(B)を少量の水と共に機械的に撹拌して造粒する方法(撹拌造粒法)及び加圧成形により造粒する方法(加圧成形法)等が挙げられる。
撹拌造粒法は、少量の水と共に前記(B)を公知の機械的混合装置(ナウターミキサー、リボンミキサー、コニカルブレンダー、モルタルミキサー及び万能混合ミキサー等)を用いて撹拌することで造粒物を得ることが出来る。
水を添加する方法としては、撹拌下にスプレーする方法、撹拌下に水蒸気を吹き込む方法及び前記(B)を高湿度下に保持して吸湿させる方法等が挙げられる。
撹拌造粒法において、造粒強度及び救急性能等の観点から、必要に応じて無機塩、粘着剤(澱粉、CMC及びグアーガム等)、低分子グリコール(エチレングリコール及びグリセリン等)、水溶性高分子(ポリビニルアルコール及びポリエチレングリコール等)及び界面活性剤等を併用することが出来る。
撹拌造粒法において、添加する水の量は前記(B)の種類によって調整されるが、造粒強度等の観点から、好ましくは前記(B)の重量に基づいて、1〜100重量%、更に好ましくは2〜50重量%である。
撹拌時の温度条件は、特に限定されないが、40〜90℃に加温した状態で行うことで、造粒速度及び造粒強度等が良好となり好ましい。
加圧成型法としては、前記(B)を必要に応じて適当な形、大きさの型等を用いてシート状、棒状、ブロック状及びペレット状等に加圧成形する方法が挙げられる。加圧成型法で作製された造粒物は、適当な大きさに裁断又は粉砕を行ってもよい。
加圧成形時の温度及び湿度は特に限定されずないが、通常常温下で行われ、加温(例えば30〜300℃)及び加湿(例えば50〜100%RH)を行った条件下で行ってもよい。加圧成形時の圧力は、基材の種類、粒度、性質等に合わせて調整することができるが、好ましくは1〜3,000kg/cm2、より好ましくは10〜2,000kg/cm2である。
加圧成形はロール式加圧成形機(コンパクティングプレス機及びブリケッティングプレス機等)、ピストン式加圧成形機、スクリュー式加圧成形機及び目皿押し出し式成形機等の公知の成型機を用いて行うことができる。
造粒物の形状としては、球状、円筒状、板状、岩状、直方体状、円錐状、角錘状及び棒状等の形状が挙げられる。大きさは何れの形状の場合も最大径又は最大長で0.1〜30mm、好ましくは0.3〜20mm、更に好ましくは0.5〜15mm、特に好ましくは1〜10mmである。
<動物排泄物用粒状処理材(X)>
本発明の動物排泄物用粒状処理材(X)としては、前記(A)と前記(B)の単純混合型処理材、前記(A)と造粒を行っていない前記(B)とを混合造粒した造粒型処理材及び前記(A)を前記(B)の表面に付着させた表面付着型処理材等が挙げられ、造粒型処理材及び表面付着型処理材が好ましい。
単純混合型処理材は、前記(A)と前記(B)との混合を前記(A)と前記(B)を公知の機械的混合装置中で混合することで得られる。
なお、前記(A)と前記(B)との混合時には、必要に応じて、吸水促進材、及び前記(A)以外の吸水材を併用することができる。吸水促進材としては、毛細管現象で液体をすばやく保持することができる無機や有機の繊維状物質等を用いることができる。前記(A)以外の吸水材としては、動物排泄物用処理基材で通常使用するものであれば制限無く使用することが出来、ポリビニルアルコール及びポリアクリルアミド等の水溶性高分子等が挙げられる。吸水促進材、及び(A)以外の吸水材の大きさは好ましくは1〜500μmである。
造粒型処理材は、前記(A)と造粒を行っていない前記(B)を用い、前記(B)の造粒物を製造する方法と同様の方法で得ることが出来る。
造粒型処理材には、必要に応じて、バインダー、吸水促進材及び前記(A)以外の吸水材を併用することがでる。バインダーとしては、動物排泄物用処理基材で通常使用するものであれば制限無く使用することが出来るが、澱粉、CMC及びグアーガム等の粘着剤が好ましい。吸水促進材及び前記(A)以外の吸水材としては、前記と同じものを用いることが出来る。バインダー、吸水促進材及び(A)以外の吸水材の大きさは好ましくは1〜500μmである。
表面付着型処理材は、前記(A)を前記(B)の表面に付着させることで得ることが出来、前記(A)、前記(B)及び結着成分(水及びバインダー等)を公知の機械的混合装置中で混合することで得られる。
結着成分としては、水が好ましく、水分量は前記(B)の重量に基づいて、1〜100重量%が好ましく、2〜50重量%が更に好ましい。前記(B)が水分を有すると、その水分が結着成分となって、前記(A)が造粒物の表面に固着するが、水分が100重量%を超えると前記(A)がゲル状になって接着力が低下する可能性がある。
本発明の動物排泄物用粒状処理材において、前記(A)と前記(B)の重量比率は特に限定はないが、前記(A)の重量は前記(B)の重量に対して1〜50重量%であることが好ましく、更に好ましくは3〜30重量%である。1重量%以上であると、動物の尿等の排泄物の吸収速度が速くなり又処理剤同士のまとまり性が向上してボール状に固まり易く、50重量以下であると経済的であり好ましい。
また、前記セルロースナノファイバー(B0)と架橋重合体(A)との重量比[(B0)/(A)]は、まとまり性および工業的な観点から、好ましくは0.1/99.9〜20/80、さらに好ましくは0.5/99.5〜10/90、とくに好ましくは1/99〜5/95である。
本発明の動物排泄物用粒状処理材には、必要に応じて、消臭剤、芳香剤、殺菌剤、防かび剤、防腐剤、界面活性剤、尿を吸収することにより変色する変色剤、猫に対するマタタビ等のようなペットが好む誘因物質及び増量剤等の他の添加剤を含有することが出来る。
他の添加剤を含有する場合、その含有量は動物排泄用処理基材の重量に基づいて、通常0.01〜10重量%含有である。
他の添加剤の添加順序としては、あらかじめ前記(A)、前記(B)又は前記(B)の造粒物に添加して有ってもよく、前記(A)と前記(B)又は前記(B)の造粒物とを混合する工程で添加してもよく、製造された動物排泄物用処理材と添加混合してもよい。
本発明の動物排泄物用粒状処理材は、例えば容器中に本発明の粒状処理材を敷き詰めて、簡易トイレの形で用いることができる。このトイレにて猫、犬等の動物が排泄すると、排泄物の水分を素早く吸収し、また吸水した部分の粒状処理材同士が互いにくっついて一つのゴム状のかたまりを呈するため、その部分を容易に摘まみとることができ、廃棄する上で好便である。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
尚、以下、特に定めない限り、%は重量%を表す。
<製造例1>
2リットルのビーカーに、アクリル酸300g、トリメチロールプロパントリアクリレート1.35g(対アクリル酸0.45%)及びイオン交換水700gを入れて撹拌混合してアクリル酸水溶液を調整し、4℃に冷却した。
アクリル酸水溶液を1.5リットルの断熱重合槽に入れ、水溶液に窒素を通じてアクリル酸水溶液中の溶存酸素量を0.1ppm以下とした。この断熱重合層に、0.1%過酸化水素水12g、0.1%L−アスコルビン酸水溶液12g及び濃度2%の2,2'−アゾビス[2−メチル−N−(2−ハイドロキシエチル)−プロピオンアミド](和光純薬工業株式会社製、商品名:VA−086)水溶液5.0gを添加し、重合が開始するまで水溶液中への窒素通気を継続した。重合が開始し、アクリル酸水溶液の粘度が上昇し始めたのを確認後、窒素通気を停止して6時間重合した。打点温度計でアクリル酸水溶液の温度を測定したところ、最高到達温度は、97℃であった。
重合後に得られた含水ゲルを断熱重合槽から取り出し、小型ミートチョッパー(ローヤル社製)を用いてゲルを3〜10mmの太さのヌードル状になるように細分化した後、40%水酸化ナトリウム(試薬特級)水溶液260g(アクリル酸の中和度75モル%相当)を加え含水ゲルを中和した。
中和した含水ゲルを、目開き850μmのSUS製のスクリ−ンの上に、厚さ5cmで積層し、小型透気乾燥機(井上金属株式会社製)を用いて120℃の熱風を1時間含水ゲルに透気させて、含水ゲルを乾燥した。
乾燥物をクッキングミキサーを用いて粉砕し、フルイを用いて500μm(40メッシュ)以下の粒径のものを採取し、架橋重合体(A−1)を得た。架橋重合体(A−1)の体積平均粒子径は300μmであった。
<製造例2>
製造例1において、「500μm(40メッシュ)以下の粒径」を「45μm以下(350メッシュ)の粒径」に変更したこと以外は製造例1と同様にして、架橋重合体(A−2)を得た。架橋重合体(A−2)の体積平均粒子径は30μmであった。
<製造例3>
製造例1において、「500μm(40メッシュ)以下の粒径」を「20μm以下(635メッシュ)」に変更したこと以外は製造例1と同様にして、架橋重合体(A−3)を得た。架橋重合体(A−3)の体積平均粒子径は15μmであった。
<製造例4>
製造例1において、「トリメチロールプロパントリアクリレート1.35g(対アクリル酸0.45%)」を「N,N'−メチレンビスアクリルアミド0.6g(対アクリル酸0.2%)」に、「500μm(40メッシュ)以下の粒径」を「180μm以下(83メッシュ)の粒径」に変更したこと以外は、製造例1と同様にして、架橋重合体(A−4)を得た。架橋重合体(A−4)の体積平均粒子径は110μmであった。
<製造例5>
製造例1において、「トリメチロールプロパントリアクリレート1.35g(対アクリル酸0.45%)」を「エチレングリコールジグリシジルエーテル1.8g(対アクリル酸0.6%)」に、「500μm(40メッシュ)以下の粒径」を「300μm以下(50メッシュ)」に変更したこと以外は、製造例1と同様にして、架橋重合体(A−5)を得た。架橋重合体(A−5)の体積平均粒子径は200μmであった。
<製造例6>
製造例1において、「トリメチロールプロパントリアクリレート1.35g(対アクリル酸0.45%)」を「トリメチロールプロパントリアクリレート0.3g(対アクリル酸0.1%)及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル0.15g(対アクリル酸0.05%)」に、「500μm(40メッシュ)以下の粒径」を「45μm以下(350メッシュ)の粒径」に変更したこと以外は、製造例1と同様にして、架橋重合体(A−6)を得た。架橋重合体(A−6)の体積平均粒子径は30μmであった。
<製造例7>
製造例6において、トリメチロールプロパントリアクリレートの添加量「0.3g(対アクリル酸0.1%)」を「0.15g(対アクリル酸0.05%)」に、ペンタエリスリトールトリアリルエーテルの添加量「0.15g(対アクリル酸0.05%)」を「0.12g(対アクリル酸0.04%)」に変更したこと以外は、製造例6と同様にして、架橋重合体(A−7)を得た。架橋重合体(A−7)の体積平均粒子径は30μmであった。
<製造例8>
製造例1において、トリメチロールプロパントリアクリレートの添加量「1.35g(対アクリル酸0.45%)」を「9.0g(対アクリル酸3.0%)」に変更したこと以外は、製造例1と同様にして、架橋重合体(A−8)を得た。架橋重合体(A−8)の体積平均粒子径は300μmであった。
<比較製造例1>
市販のカルボキシメチルセルロース(CMC2450、ダイセル化学工業株式会社製)を比較用の架橋重合体(比A−1)とした。
<実施例1>
市販のベントナイト「クニゲルV−1」(クニミネ工業社製)500gを、約50℃に保温した内容量2リットルの小型万能混合機に入れ、100rpmの速度で撹拌しながら、この中に約50℃に温めた50mlの水を少しずつ添加し、造粒した。
一旦撹拌を止めて、約2〜6mmの固い造粒物ができていることを確認した後、この造粒物500gに製造例1で得られた架橋重合体(A−1)50g、市販のセルロースナノファイバー[数平均繊維径30nm、平均アスペクト比130](B0−1)2.5gを添加し、再度100rpmの速度で撹拌して造粒物表面に付着させ、動物排泄物用処理材(X−1)を得た。
<実施例2〜12、比較例1>
実施例1において、表1にしたがった以外は、実施例1と同様にして、各動物排泄物用処理材(X)を得た。
得られた動物排泄物用処理材(X)について、以下の方法で吸収特性、吸収後のまとまり性及び凝集体の強度を測定し、結果を表1に記載した。
なお、(B0)は、市販のセルロースナノファイバー[数平均繊維径1nm、平均アスペクト比200](B0−2)、市販のセルロースナノファイバー[数平均繊維径200nm、平均アスペクト比50](B0−3)を用いた。
<吸収特性:吸収速度>
動物排泄物用処理材(X)を、400gをビーカー(容量1L)にとり表面を水平にならした。50mLの使い捨て注射器(テルモ社製)に人工尿40mLを採り、これをビーカー内の処理材の表面中央部に向けて約2cmの高さから垂直に5秒間かけて放出した。
人工尿が完全に吸収されるまでの時間を目視で測定し吸収特性とした。この値が小さい程、吸収特性が優れることを意味する。
なお、人工尿は、尿素(80.0部)、食塩(32.0部)、硫酸マグネシウム7水和物(3.2部)、塩化カルシウム2水和物(1.2部)及びイオン交換水(3883.6部)を均一溶解して作製した。
<まとまり性>
吸収特性の測定において、人工尿が完全に吸収されてから7分後に人工尿の吸収によって生じた凝集体をスパチュラですくい取り、このうち最大長が39mm以上の大きさを有する凝集体の最大長を測定し、まとまり性とした。この値が39mm以上かつ小さい程まとまり性がよいことを意味する。固まりの最大長が39mm未満の場合、固まりが生じにくく、まとまり性が悪いことを意味する。
<凝集体の強度>
前記のまとまり性の試験に用いた凝集体をJIS Z 8801−1に規定する公称目開きが25mmの金属製網ふるいを用い、JIS A1102:2014 骨材のふるい分け試験方法に準じて手動で上下動及び水平動を加えてふるい分けを行う。ふるい分け後にふるい上に残った凝集体の残存率を数式(1)で算出して凝集体の強度の指標とした。凝集体の残存率が高いほど、凝集体の強度が高いことを意味する。

[凝集体の残存率(重量%)]=(振とう後にふるい上に残留した凝集物の重量)÷(振とう前の凝集体の重量)×100 (1)
Figure 2019004778
表1の結果から、本発明の動物排泄物用粒状処理材(X)は、比較のものと比べて、排泄物の吸収が早く、吸収後に粒子同士がまとまり易く、形成した凝集体の強度が高い。
本発明の動物排泄物用粒状処理材は、ペット等の排泄物の吸収が早く、処理材の表面への排泄物の浸み出しが無いことに加え、排泄物の吸収後のまとまり性がよく、形成した凝集体の強度が高い。そのため処理する際の取り扱い性に優れ、ねこ砂等の動物排泄物用処理材として有用である。

Claims (5)

  1. 水溶性ビニルモノマー(a1)及び/又は加水分解により(a1)となるビニルモノマー(a2)並びに架橋剤(c)を構成単量体として含む架橋重合体(A)と、セルロースナノファイバー(B0)を含む水不溶性基材(B)とを含有してなる動物排泄物用粒状処理材(X)。
  2. 前記セルロースナノファイバー(B0)と架橋重合体(A)との重量比[(B0)/(A)]が0.1/99.9〜20/80である請求項1記載の動物排泄物用粒状処理材。
  3. 前記セルロースナノファイバー(B0)の数平均繊維径が1〜200nmである請求項1または2記載の動物排泄物用粒状処理材。
  4. 前記(c)の重量割合が前記(a1)及び前記(a2)の合計重量に対して0.05〜2重量%である請求項1〜3のいずれか記載の動物排泄物用粒状処理材。
  5. 前記(c)が(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド及び多価エポキシドからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれか記載の動物排泄用粒状処理材。
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