JP2019004225A - 信号読み出し回路及び固体撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】カウンタ回路の上限となる入射光量を拡大し、ダイナミックレンジを拡大させることができる信号読み出し回路及び固体撮像素子を提供する。【解決手段】光電変換素子で生成された電荷量をアナログ/デジタル変換して読み出す信号読み出し回路において、光電変換素子の電圧検出ノードの電圧としきい値電圧とを比較し、両者が一致したときに出力が反転してパルスを出力する比較器と、前記比較器の出力に基づいて、前記光電変換素子の電圧検出ノードの電圧をリセット電圧に戻すリセット手段と、前記比較器の出力するパルスをカウントするカウンタ回路と、を備え、前記カウンタ回路の出力に基づいて、前記しきい値電圧を制御することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、信号読み出し回路と固体撮像素子に関し、特に、固体撮像素子(イメージセンサ)の各画素において、光電変換した信号をA/D変換する信号読み出し回路と、それを利用した固体撮像素子に関する。
従来、固体撮像素子は、光電変換された信号(電荷量又は電圧)をアナログ信号として処理していたが、信号を固体撮像素子内でA/D(アナログ/デジタル)変換し、デジタルデータとして出力することにより、光電変換のダイナミックレンジを拡大するとともに、出力信号の処理を容易化することができる。
例えば、CMOSイメージセンサなどの固体撮像素子において、縦横にアレイ状に並んだ画素の列毎にA/D変換回路を共有する方式の列並列信号処理の固体撮像素子が作製されている。しかし、このような一列の画素のA/D変換処理を一つのA/D変換回路で行う構成では、センサの高精細度化に伴って(すなわち、一列あたりの画素数の増大に伴って)、A/D変換処理にかかる時間が長時間化し、動画イメージ処理において1フレームレートの時間内で全画素の信号処理を行うことが困難になってきている。
そこで、固体撮像素子の低雑音化や処理の高速化を目的として、各画素内にA/D変換回路を備え、光電変換した信号を全画素並列に出力することができる画素並列信号処理方式の固体撮像素子が提案されている。画素並列信号処理固体撮像素子は、従来の列並列信号処理固体撮像素子の欠点である走査線数とフレームレートのトレードオフを解消することができるため、将来の高性能固体撮像素子の有力な候補として研究が進められている。中でも、非特許文献1に記載の固体撮像素子は、1ビット型A/D変換回路(1bitADC)と称される回路を搭載しており、入力可能な光量がフォトダイオードの蓄積容量で制限されないため、固体撮像素子のダイナミックレンジを格段に向上することができるとされている。
非特許文献1で提案されている固体撮像素子の読み出し回路とその動作を、以下に説明する。
図6に、従来の1ビット型A/D変換回路(1bit ADC)を用いた信号読み出し回路を示す。読み出し回路は、光電変換素子としてのフォトダイオード(PD)10と、リセット電圧(VRST)をフォトダイオード10の電極に印加するためのリセットトランジスタ(TR)20と、インバータ回路(インバータ・チェーン)32と、カウンタ回路40とにより構成される。インバータ回路32は、反転回路であるインバータ(Inv1、Inv2,・・・Inv2n+1)が奇数段接続された多段反転回路であり、フォトダイオード10の電圧検出ノード11の電位VPDが初段のインバータ(Inv1)に入力される。インバータ回路32の出力は、パルス発生回路の出力(VOUT)として、カウンタ回路40に入力されるとともに、リセットトランジスタ20のゲート電極に印加される。カウンタ回路40は、パルス発生回路の出力VOUTのパルス数をカウントし、図6では、例えば1bitカウンタ41〜52からなる12ビットのカウンタ値を出力する。
次に、図6の固体撮像素子の信号読み出し回路の動作を説明する。
(1)フォトダイオードのリセットが解除された時点から説明する。すなわち、フォトダイオード(PD)10の電圧検出ノード11の電位VPDがリセット(≒VRST)された状態で、初段のインバータ(Inv1)の入力がHighで出力がLow、2段目のインバータ(Inv2)の出力がHigh、最終段のインバータ(Inv2n+1)の出力、すなわちインバータ回路32の出力(VOUT)がLowであり、リセットトランジスタ(TR)20がオフ(OFF)状態になっているとする。[初期化状態]
(2)フォトダイオード10に光が入射すると、光電変換により生成した電子がフォトダイオード10内に蓄積して、フォトダイオード10の電極(電圧検出ノード)11の電位が下がる。
(3)フォトダイオード10の電圧検出ノード11の電圧(VPD)が初段のインバータ(Inv1)の反転しきい値電圧に達するとインバータ(Inv1)の出力がHighに反転する。インバータは奇数段(2n+1段)接続されており、順次出力が反転して伝達され、最終段のインバータ(Inv2n+1)の出力、すなわち、パルス発生回路の出力(VOUT)がHighとなる。なお、インバータが1段ではなく2n+1段接続されているのは、複数段のインバータによる遅延を利用して、回路動作を安定化するためである。
(4)インバータ回路の出力(VOUT)がHighになると、リセットトランジスタ20がオン(ON)状態になり、フォトダイオード10の電極にリセット電圧(VRST)が印加され、フォトダイオード10が再度リセットされる。
(5)フォトダイオード10がリセットされると、初段のインバータ(Inv1)の入力がHigh、インバータ回路の出力(VOUT)がLowになり、(1)に戻る。
(6)その後、上記(1)〜(5)が繰り返され、インバータ回路(インバータ・チェーン)32の出力がHighとLowを繰り返す。したがって、インバータ回路32からはパルスが出力され、リセットトランジスタ20とともに、パルス発生回路を構成する。フォトダイオード10へ入射する光量が多ければフォトダイオード10の電位変化が速くなり、インバータ回路32の反転タイミングが早くなる。したがって、画像の1フレーム期間内にパルス発生回路の出力には光量に比例した数のパルスが発生する。
カウンタ回路40では逐次パルスを積算しており、1フレーム期間終了後に、カウンタ出力を読み出し、カウントをリセットする。
このように、1ビット型A/D変換回路(1bit ADC)の信号読み出し回路は、フォトダイオード(PD)の直近でA/D変換を行うため信号伝達時の雑音の影響を受けにくく、また、入力可能な光量が、従来の固体撮像素子のようにフォトダイオード(PD)の蓄積容量で制限されないため、ダイナミックレンジが拡大できるなどの特長がある。
特許3867882号公報
F.Andoh et.al, "A Digital Pixel Image Sensor for Real-Time Readout", IEEE Transaction on electron devices, (2000年), vol.47, No.11, pp.2123-2127
上述のとおり、1ビット型A/D変換回路では、発生したパルスを1フレーム期間中にカウンタ回路で数えて出力する。カウンタ回路は画素ごとに集積するため、一画素あたり搭載できるカウンタ(1bitカウンタ)の数には限りがある。このため、ダイナミックレンジがフォトダイオードの蓄積容量で制限されることはないが、カウンタの数が出力ビットの上限となり、カウンタでダイナミックレンジが制限される。
これを解決するために、画素内のリセットトランジスタに直列にいくつかの抵抗を接続し、カウンタ回路の出力ビットに対応して放電用抵抗の抵抗値を変化させることで、リセット深さを変えて、ダイナミックレンジを拡大させる方法が提案されている(特許文献1)。
しかしながら、入出力特性における感度の変化点(ニーポイント)は、一つの抵抗あるいは複数抵抗を並列した合成抵抗で定まる点に限定されてしまう。また、受光部であるフォトダイオードをリセットする際のオン抵抗を変調することから、熱雑音の影響を受けて画素ごとに感度がばらつくという問題があった。さらに従来方式では、ニーポイントは全画素で同一であることを前提としており、一画素ごと或いは複数画素を含むブロックごとに入出力特性を変更する目的で、各画素のニーポイントを別々に設定することは困難であった。
従って、上記のような問題点に鑑みてなされた本発明の目的は、1ビット型A/D変換回路を用いて、熱雑音の影響を受け易い放電用抵抗の抵抗値を変化させることなく、カウンタ回路の上限となる入射光量を拡大し、ダイナミックレンジを拡大させることができる信号読み出し回路及び固体撮像素子を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係る信号読み出し回路は、光電変換素子で生成された電荷量をアナログ/デジタル変換して読み出す信号読み出し回路であって、前記光電変換素子の電圧検出ノードの電圧としきい値電圧とを比較し、両者が一致したときに出力が反転してパルスを出力する比較器と、前記比較器の出力に基づいて、前記光電変換素子の電圧検出ノードの電圧をリセット電圧に戻すリセット手段と、前記比較器の出力するパルスをカウントするカウンタ回路と、を備え、前記カウンタ回路の出力に基づいて、前記しきい値電圧を制御することを特徴とする。
前記信号読み出し回路は、前記カウンタ回路の上位ビットの値に基づいて、前記しきい値電圧を制御することが望ましい。
また、前記信号読み出し回路は、前記カウンタ回路の出力ビットが大きくなるにつれて、前記しきい値電圧を小さくするように制御することが望ましい。
また、前記信号読み出し回路は、前記カウンタ回路の出力に対応するしきい値電圧値を、メモリを用いて書き換え可能にすることが望ましい。
上記課題を解決するために本発明に係る固体撮像素子は、各画素が、光電変換素子と、上記の信号読み出し回路とを備えたことを特徴とする。
前記固体撮像素子は、前記しきい値電圧を、固体撮像素子内のしきい値電圧発生回路により生成することが望ましい。
また、前記固体撮像素子は、前記しきい値電圧を、複数画素を含む画素ブロックごとに設定することが望ましい。
また、前記固体撮像素子は、前記画素を構成する各構成要素を異なる層に設けて、3次元積層することが望ましい。
本発明における信号読み出し回路及び固体撮像素子によれば、1ビット型A/D変換回路を用いて、カウンタ回路の上限となる入射光量を拡大し、ダイナミックレンジを拡大させることができる。
本発明の信号読み出し回路を説明するための回路図である。 しきい値制御回路部の構成を概念的に示した図である。 本発明の信号読み出し回路のフォトダイオード電圧とパルス出力のタイミングチャートである。 従来例と本発明の入出力特性を説明する図である。 本発明の固体撮像素子の一実施例を示す図である。 従来例の信号読み出し回路を説明するための回路図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1として、信号読み出し回路の一実施例を説明するための回路図である。
本発明の信号読み出し回路は、1ビット型A/D変換回路を利用しており、フォトダイオード(PD)10の電圧検出ノード11と、リセットトランジスタ(TR)20と、コンパレータ(比較器:Comp)30と、インバータ回路(インバータ・チェーン)31と、カウンタ回路40と、しきい値制御回路部60とを備える。このうち、電圧検出ノード11、リセットトランジスタ(TR)20、コンパレータ(Comp)30、及びインバータ回路31は、パルス発生回路を構成し、出力(VOUT)として、フォトダイオード(PD)10で光電変換された電荷量に対応するパルスを発生する。以下、各構成要素について説明する。
フォトダイオード(PD)10は、光電変換素子として機能し、その電圧検出ノード11は、光がフォトダイオードに入射することにより生成された電荷(又は光電流)により、電位(VPD)が変化する。なお、電圧検出ノード11は、フォトダイオード(PD)10の電極をそのまま利用することもできるが、電荷蓄積用のコンデンサ(図示せず)の電極を電圧検出ノード11とし、光電変換によりフォトダイオード(PD)10で生成された電荷をコンデンサに転送して、電圧検出をしてもよい。電圧検出ノード11の電圧(VPD)は、コンパレータ(Comp)30に入力される。
リセットトランジスタ(TR)20は、インバータ回路31の出力電圧(VOUT)で制御され、オン(導通)することにより、電圧検出ノード11(フォトダイオード10の電極)にリセット電圧(VRST)を印加する。このように、リセットトランジスタ(TR)20は、リセット手段として機能する。
コンパレータ(比較器:Comp)30は、一方の入力(−入力)にフォトダイオード10の電圧検出ノード11の電圧(VPD)が入力され、他方の入力(+入力)にしきい値電圧(VTH)が入力される。コンパレータ(Comp)30の出力は、電圧検出ノード11の電圧(VPD)がしきい値電圧(VTH)よりも高いときはLowとなり、電圧検出ノード11の電圧(VPD)が次第に低くなって、しきい値電圧(VTH)に達すると、Highに反転する。出力信号はインバータ回路(インバータ・チェーン)31に出力される。
インバータ回路(インバータ・チェーン)31は、反転回路であるインバータ(Inv1、Inv2,・・・Inv2n)が偶数段接続された多段回路である。各インバータは、例えばCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)インバータで構成される。インバータ・チェーン31の初段のインバータ(Inv1)には、コンパレータ(Comp)30の出力信号が印加される。最終段のインバータ(Inv2n)の出力は、パルス発生回路の出力(VOUT)として、カウンタ回路40に出力されるとともに、リセットトランジスタ(TR)20のゲートに入力される。このインバータ回路31は従来(図6)のインバータ回路32と異なり、偶数段のインバータが接続されているため、入力がHighであれば、出力もHighとなる。したがって、一種の遅延回路として機能し、パルス幅の調整や、パルス発生動作の安定化に寄与する。なお、インバータ回路31は必須のものではなく、コンパレータ(Comp)30のみでパルス発生動作を安定に制御することができれば、削除することもできる。
カウンタ回路40は、例えば12bit(1bitのカウンタ12個)からなり、各カウンタ41〜52はパルスをカウントしてビット値を出力する。1つのカウンタを経るとパルス数が半分になり、直列に接続して多ビットのカウンタ回路40を構成している。1bitカウンタ41〜52のそれぞれは、例えば、フリップ・フロップ等で構成することができる。カウンタ回路40は、1bitカウンタに限らず、例えば、2bitカウンタを1つの要素として構成してもよい。また、集積化が可能であれば、12ビットに限らず、さらに多数のカウンタを設けてもよい。カウンタ回路40は、パルス発生回路の出力(VOUT)のパルス数をカウントし、1フレーム期間ごとに確定したビット値を読み出して、リセットされる。
しきい値制御回路部60は、カウンタ回路40からの出力ビットに基づいて、しきい値電圧(VTH)を制御し、コンパレータ30に出力する。本発明では、限られた数のカウンタでダイナミックレンジを広くするために、カウンタの全てあるいはいくつかのビット、好適にはいくつかの上位ビットを用いてしきい値(電圧)を制御する。本実施例は12ビットのカウンタ回路40で、上位3ビットを用いてしきい値を制御する例を示しており、カウンタ50〜52の出力(10bit〜12bitのビット値)がしきい値制御回路部60に入力される。
図2は、しきい値制御回路部60の構成を概念的に示した図である。しきい値制御回路部60は、カウンタ回路40から出力された10bit〜12bitのビット信号(ビットの値)61が入力されるとともに、複数種類のしきい値電圧(VTH0〜VTH7)62と、その選択回路63を備えている。10bit〜12bitの出力(0か1)の組み合わせ2 (=8)通りの信号に応じて、しきい値をVTH0〜VTH7の候補から選択してコンパレータへ出力する。しきい値電圧の候補は8個でなくとも、入力されたビット信号61で選択可能な任意の個数を準備し、その中から選択できるようにしても良い。ここで、VTH0はフレーム当初のしきい値電圧であり、10bit〜12bitの値が全て0である時にはVTH0が選択されているものとする。それぞれのしきい値電圧は、固体撮像素子内或いは各画素内に、各しきい値電圧を生成するしきい値発生回路を設けてもよいし、外部から各しきい値電圧を供給してもよい。また、図2では、予め準備された複数のしきい値電圧62を選択回路63で選択しているが、ビット信号61に基づいてしきい値電圧発生回路(図示せず)のパラメータを設定し、異なるしきい値電圧を発生するように構成してもよい。
しきい値(電圧)と信号読み出し回路のダイナミックレンジとの関係について説明する。1ビット型A/D変換回路(1bit ADC)のパルス出力周波数foutは、以下の式(1)で表される。
Figure 2019004225
ただし、Cはフォトダイオード容量、IPはフォトダイオードで発生する電流(入力光量に比例)である。
(1)式において、1フレーム期間中にCとIPが一定とすると、パルス出力周波数fOUTと(VRST−VTH)が反比例する。よって上位ビット(10bit〜12bit)の出現(出力が1になる)により(VRST−VTH)を大きくするようにしきい値制御をかけることで、入力光量に対するパルス出力周波数が低くなり、入力光量のダイナミックレンジを広くすることができる。
図1の信号読み出し回路の動作について、図3のフォトダイオード電圧(電位検出ノード電圧)とパルス出力のタイミングチャートを用いて説明する。パルス発生の仕組みは、基本的には、従来例(図6)と同じである。
(1)図3(A)のタイミングチャートのスタート時点は、フォトダイオード(PD)10の電圧検出ノード11の電位VPDがリセット電圧(≒VRST)であり、フォトダイオードのリセットが完了して、リセット解除された状態を示している。コンパレータ(Comp)30の一方の入力(−入力)に電圧VPD(≒VRST)が入力され、他方の入力(+入力)には、初期値としてのしきい値電圧(VTH0)が入力される。このときVPD(≒VRST)>VTH0であるから、コンパレータ30の出力はLowである。インバータ回路31の入力がLowであるから、偶数段の最終段インバータ(Inv2n)の出力、すなわちパルス発生回路の出力(VOUT)もLowであり、リセットトランジスタ(TR)20はオフ(OFF)状態になっている。
(2)フォトダイオード10に光が入射すると、光電変換により生成した電荷(光電流)がフォトダイオード10内に蓄積して、フォトダイオード10の電極(電圧検出ノード)11の電圧(VPD)が次第に低下する。
(3)フォトダイオード10の電圧検出ノード11の電圧(VPD)が、しきい値電圧(VTH0)に達すると、コンパレータ(Comp)30の出力がHighに反転する。この出力変化は偶数個のインバータの出力が順次反転して伝達され、最終段のインバータ(Inv2n)の出力、すなわち、パルス発生回路の出力(VOUT)がHighとなる。
(4)パルス発生回路の出力(VOUT)がHighになると、リセットトランジスタ20がオン(ON)状態になり、フォトダイオード10の電極にリセット電圧(VRST)が印加され、フォトダイオード10が再度リセットされる。
(5)フォトダイオード10がリセットされると、コンパレータ(Comp)30の一方の入力(−入力)の電圧VPDがリセット電圧(≒VRST)となり、コンパレータ30の出力がLowに戻る。
(6)コンパレータ30の出力変化は、偶数個のインバータ出力が順次反転して伝達され、最終段のインバータ(Inv2n)の出力、すなわち、パルス発生回路の出力(VOUT)がLowになり、(1)に戻る。このような過程を経て、出力(VOUT)にパルスが発生する。
(7)その後は、上記の(1)〜(6)の過程が繰り返されて、パルスが複数発生し、カウンタ回路40(カウンタ41〜52)により、パルス数がカウントされる。
(8)パルス数が1024を超えて、10bitのカウンタ50が「1」を出力すると、しきい値制御回路部60に入力される12/11/10bitのビット信号61が「0,0,1」となり、選択回路63が作動して、しきい値電圧VTH1が選択される。したがって、しきい値制御回路部60からはしきい値電圧VTH1が出力される。
(9)しきい値電圧VTH1はコンパレータ(Comp)30に入力され、コンパレータ30の動作特性は、図3(B)のように変化する。パルス発生動作自体は、上記(1)〜(6)の過程と同じであるが、図3(B)では、フォトダイオード10の電圧検出ノード11の電圧(VPD)が、新しいしきい値電圧(VTH1)に達すると、コンパレータ(Comp)30の出力がHighに反転することとなるから、VTH0に比べてVTH1を低く設定することで、入射光量が同じであれば、パルス周波数が低下する。換言すれば、同じカウント数であっても、大きな入射光量に対応できる。
(10)その後、さらにパルスの数が増加して、11bitのカウンタ51や、12bitのカウンタ52が「1」を出力すると、しきい値制御回路部60の選択回路63が作動して、さらに別のしきい値電圧VTHが選択される。ビット信号61(10bit〜12bit)の3ビットデータの小さい方から順に、VTH0,VTH1,…,VTH7を選択する時、VTH0>VTH1>…>VTH7となるようにVTH0〜VTH7を設定するのが好ましい。このように、しきい値電圧を設定することにより、入射光が弱く(暗い画像で)パルス出力が少ないとき(ビット出力が小さいとき)は、1ビットあたりの光量を小さくし、入射光が強く(明るい画像で)パルス出力が多いとき(ビット出力が大きいとき)は、1ビットあたりの光量を大きくできる。
一例として、リセット電圧VRSTを3.0Vとし、初期のしきい値電圧VTH0を2.9Vとすると、(VRST−VTH0)は0.1Vとなり、感度が高くなり、また、最終段のしきい値電圧VTH7を1.0Vとすると、(VRST−VTH7)は2.0Vとなり、1パルス(1ビット)当たりの電荷量が約20倍になり、ダイナミックレンジの広い画素となる。さらに、より高感度な光検出をするために、(VRST−VTH0)を10mV程度にすることも可能であり、また、より飽和し難い画素とするために、しきい値電圧VTH7を0Vに近づけることも可能である。
図4は、本発明による入出力特性改善を説明する図である。図4(A)が図6に示す従来方式の入出力特性、図4(B)が本方式の入出力特性である。簡単のため、図4(B)のしきい値の数は4個とし、ニーポイント(特性変化点)は3個としている。なお、縦軸と横軸のスケールはリニアである。
従来方式では、入射光量と出力値(出力ビット)が全ての領域で比例関係にあり、比較的少ない入射光量で出力値が最大値となり、これ以上の光量を識別することができない。
これに対し、本発明の方式では、光量が大きいほど、すなわち上位ビットが出現するほどしきい値(電圧)を下げることで入出力特性の傾きが小さくなり、入射光量に対するダイナミックレンジが拡大する。図4(B)のように、小さい光量〜通常の光量では傾きを大きくして感度を確保し、大きい光量になるほど傾きを小さくして感度を下げることが好ましい。こうして、広い入射光量について、階調を表すことができる。
本発明では、コンパレータ30に入力するしきい値電圧(VTH)を任意に設定して、(1)式で一意に決まる出力周波数foutを変更できるので、任意の入出力特性を得ることが可能である。例えば、HLG(Hybrid Log Gamma)などの変換特性を有するHDR(High Dynamic Range)の方式の映像にも対応が可能となる。また、本発明のしきい値(VTH)はコンパレータ30に入力する直流電圧であるから、雑音の影響を受けにくい。またしきい値制御回路部60とパルス発生回路との接続は、フォトダイオード(PD)10やリセットトランジスタ(TR)20とは切り離されているから、従来(特許文献1)のようにリセット動作すなわちA/D変換動作に対する雑音を付加させることはない。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2として、上述の信号読み出し回路を用いた固体撮像素子の一実施例について説明する。
図5は、本発明の信号読み出し回路を用いた固体撮像素子の一実施例を示す図である。図5の固体撮像素子100は、画素を構成する各回路要素を異なる基板に形成し、それを3次元積層したものである。
図5において、固体撮像素子100は、光電変換層(受光層)110と、パルス発生回路層130と、カウンタ回路層140と、しきい値設定等信号処理層160とから、構成されている。各層は、画素単位で分割されており(図では例えば16分割)、分割されたそれぞれの区画は縦方向に接続され(接続配線は図示せず)、全体で固体撮像素子100が構成されている。
本発明の1ビット型A/D変換回路を利用した読み出し回路は、1画素ごとに読み出し回路を設ける必要があるが、例えば、光電変換素子(フォトダイオード)10を最上層の受光層110に形成し、リセット手段20、コンパレータ30、及びインバータ回路31を2層目のパルス発生回路層130に形成し、カウンタ回路40をカウンタ回路層140に形成する。そして、しきい値制御回路部60や走査回路等を最下層のしきい値設定等信号処理層160に形成して、各回路を縦方向に接続し、最下層160から出力を取り出すことができる。
このように、カウンタやしきい値制御回路を1bit ADCとは別の基板に形成して3次元積層して、画素ごとに3次元的に配線することで、高精細な固体撮像素子を実現できる。
本発明を実施するにあたり、以下のように、様々な態様が可能である。
しきい値制御回路部60で選択するしきい値電圧の候補は、全画素共通でも良いし、画素ごと、或いは複数画素を含めたブロックごとに保持しても良い。画素やブロック単位でしきい値電圧を設定することで、画素エリアごとに入出力特性を変化させることができる。
カウンタ回路40のどのビットをしきい値制御回路部60に入力するかを、画素やブロック単位で変更することもでき、これによっても画素エリアごとに入出力特性を変化させることができる。
しきい値電圧の候補は、固定でも良いが、メモリ素子を用いて電圧値を書き換え可能とすることもでき、同一の固体撮像素子で用途に応じた入出力特性を実現できる。例えば、しきい値電圧発生回路のパラメータを上記メモリ素子から読み出すことで、異なるしきい値電圧を発生させ、電圧値を書き換え可能とできる。
また、本発明ではダイナミックレンジを拡大するために、ニー特性を得ることを主目的として説明してきたが、入出力特性を任意に設定できることから、例えば光量が大きいほど感度が高くなったり、特性の光量範囲で感度を高めたりあるいは下げたり、といった様々な要求にも適用することができる。
上記の実施の形態1では、固体撮像素子の信号読み取り回路の構成と動作について説明したが、本発明はこれに限らず、信号読み取り回路の制御方法として構成されてもよい。すなわち、図1の回路図及び図3のタイミングチャートに従って、カウンタ回路の上位ビットによりしきい値電圧を制御し、1ビットあたりの入射光量を異ならせる信号読み出し方法として構成されても良い。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態に記載の複数の構成ブロックを1つに組み合わせたり、あるいは1つの構成ブロックを分割したりすることが可能である。
10 フォトダイオード
20 リセットトランジスタ
30 コンパレータ(比較器)
31 インバータ回路(インバータ・チェーン)
32 インバータ回路(インバータ・チェーン)
40 カウンタ回路
41〜52 カウンタ
60 しきい値制御回路部
61 ビット信号
62 しきい値電圧
63 選択回路
100 固体撮像素子
110 光電変換層
130 パルス発生回路層
140 カウンタ回路層
160 しきい値設定等信号処理層

Claims (8)

  1. 光電変換素子で生成された電荷量をアナログ/デジタル変換して読み出す信号読み出し回路であって、
    前記光電変換素子の電圧検出ノードの電圧としきい値電圧とを比較し、両者が一致したときに出力が反転してパルスを出力する比較器と、
    前記比較器の出力に基づいて、前記光電変換素子の電圧検出ノードの電圧をリセット電圧に戻すリセット手段と、
    前記比較器の出力するパルスをカウントするカウンタ回路と、を備え、
    前記カウンタ回路の出力に基づいて、前記しきい値電圧を制御することを特徴とする信号読み出し回路。
  2. 請求項1に記載の信号読み出し回路において、前記カウンタ回路の上位ビットの値に基づいて、前記しきい値電圧を制御することを特徴とする信号読み出し回路。
  3. 請求項1又は2に記載の信号読み出し回路において、前記カウンタ回路の出力ビットが大きくなるにつれて、前記しきい値電圧を小さくするように制御することを特徴とする信号読み出し回路。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の信号読み出し回路において、前記カウンタ回路の出力に対応するしきい値電圧値を、メモリを用いて書き換え可能にすることを特徴とする信号読み出し回路。
  5. 各画素が、光電変換素子と、請求項1から4のいずれか一項に記載の信号読み出し回路とを備えた、固体撮像素子。
  6. 請求項5に記載の固体撮像素子において、前記しきい値電圧を、固体撮像素子内のしきい値電圧発生回路により生成したことを特徴とする、固体撮像素子。
  7. 請求項5又は6に記載の固体撮像素子において、前記しきい値電圧を、複数画素を含む画素ブロックごとに設定したことを特徴とする、固体撮像素子。
  8. 請求項5から7のいずれか一項に記載の固体撮像素子において、前記画素を構成する各構成要素を異なる層に設けて、3次元積層したことを特徴とする、固体撮像素子。
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