JP2019003001A - 対物レンズ - Google Patents

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Kenichiro Abe
健一朗 阿部
小林 大
Masaru Kobayashi
大 小林
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Kazuhiko Yamanouchi
一彦 山之内
徹 金田
Toru Kaneda
徹 金田
正紀 赤羽
Masaki Akahane
正紀 赤羽
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Abstract

【課題】長い作動距離を有し、且つ、短波長域での収差を良好に補正する対物レンズを提供する。【解決手段】対物レンズ1は、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2からなる。NAobを物体側の開口数とし、D0を物体面から最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離とし、Lを物体面から最も像側のレンズ面までの光軸上の距離とし、RMShをh線に対する軸上のRMS波面収差とし、λhをh線の波長とするとき、対物レンズ1は、以下の条件式を満たす。0.2≦NAob≦1(1)2.9mm≦D0×NAob≦30mm(2)30mm≦L≦70mm(3)0.0001≦RMSh/λh≦0.035(4)【選択図】図1

Description

本明細書の開示は、対物レンズに関する。
近年、電子部品の3次元形状や表面粗さなどの計測では高い計測精度が求められている。従来から3次元計測に用いられる顕微鏡の1つとして知られている共焦点顕微鏡は、高さ方向にも精度の高い計測が可能であるという点で、3次元計測に好適である。
共焦点顕微鏡では、エアリーディスク径および焦点深度を小さくすることで、より高い測定精度が実現可能である。このため、計測には短い波長の光を用いることが望ましい。このような実情から、共焦点顕微鏡に用いられる対物レンズには、短い波長の光に対して良好な収差性能を達成することが望まれている。
従来技術において、h線およびそれ以下の短波長域で良好な収差性能を達成している対物レンズは、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2004−118072号公報
特許文献1に記載された対物レンズは、短い作動距離を有する。このため、特許文献1に記載の対物レンズを3次元計測用の顕微鏡に用いた場合には、計測作業における作業性について改善の余地がある。また、大きな凹凸を有する被検物への対応も難しい。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、長い作動距離を有し、且つ、短波長域での収差を良好に補正する対物レンズを提供することである。
本発明の一態様に係る対物レンズは、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する、正の屈折力を有する第1レンズ群と、前記第1レンズ群よりも像側に配置された、負の屈折力を有する第2レンズ群からなる。この対物レンズは、NAobを前記対物レンズの物体側の開口数とし、D0を物体面から前記対物レンズの最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離とし、Lを前記物体面から前記対物レンズの最も像側のレンズ面までの光軸上の距離とし、RMSをh線に対する軸上のRMS波面収差とし、λを前記h線の波長とするとき、以下の条件式を満たす。
0.2 ≦ NAob≦ 1 (1)
2.9mm ≦ D0×NAob ≦30mm (2)
30mm ≦ L ≦ 70mm (3)
0.0001 ≦ RMS/λ≦ 0.035 (4)
上記の態様によれば、長い作動距離を有し、且つ、短波長域での収差を良好に補正する対物レンズを提供することができる。
実施例1に係る対物レンズ1の断面図である。 対物レンズ1の収差図である。 実施例2に係る対物レンズ2の断面図である。 対物レンズ2の収差図である。 実施例3に係る対物レンズ3の断面図である。 対物レンズ3の収差図である。 実施例4に係る対物レンズ4の断面図である。 対物レンズ4の収差図である。
本願の一実施形態に係る対物レンズについて説明する。本実施形態に係る対物レンズ(以降、単に対物レンズと記す)は、結像レンズと組み合わせて使用される無限遠補正型の顕微鏡対物レンズである。
対物レンズは、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する正の屈折力を有する第1レンズ群と、第1レンズ群よりも像側に配置された負の屈折力を有する第2レンズ群からなる。第1レンズ群の最も像側のレンズ成分は、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換し、その収斂光線束を出射するように作用する最も物体側のレンズ成分である。即ち、収斂光線束を出射するレンズ面が対物レンズ中に複数存在する場合には、それらのレンズ面のうちの最も物体側のレンズ面が第1レンズ群の最も像側のレンズ面である。第1レンズ群と第2レンズ群の境界は、上記の特徴によって特定することができる。
なお、本明細書において、光線束(pencil of light)とは、物体の一点(物点)から出射した光線の束のことである。また、レンズ成分とは、単レンズ、接合レンズを問わず、物点からの光線が通るレンズ面のうち物体側の面と像側の面の2つの面のみが空気(又は浸液)と接する一塊のレンズブロックのことである。
第1レンズ群は、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換して、第2レンズ群に入射させる。第2レンズ群は、第1レンズ群からの収斂光線束を平行光線束に変換する。第1レンズ群が物点からの発散光線束を第1レンズ群で一旦収斂光線束に変換してから第2レンズ群に入射させることにより、第2レンズ群内部でのマージナル光線高さを第1レンズ群内部でのマージナル光線高さよりも低くすることができる。これにより、負の屈折力を有する第2レンズ群でペッツバール和を効果的に補正することが可能となり、その結果、広視野に渡り像面湾曲を良好に補正することが可能となっている。
対物レンズは、以下の条件式(1)から(4)を満たすように構成されている。
0.2 ≦ NAob≦ 1 (1)
2.9mm ≦ D0×NAob ≦30mm (2)
30mm ≦ L ≦ 70mm (3)
0.0001 ≦ RMS/λ≦ 0.035 (4)
但し、NAobは対物レンズの物体側の開口数である。D0は物体面から対物レンズの最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離である。Lは物体面から対物レンズの最も像側のレンズ面までの光軸上の距離である。RMSはh線に対する軸上のRMS(Root Mean Square)波面収差である。λはh線の波長である。なお、物体面とは、対物レンズへ像側から平行光線束を入射したときの集光面のことであり、対物レンズの物体側の焦点面である。h線とは、404.65nmのスペクトル線のことである。
条件式(1)は、十分な分解能を得るための条件式である。NAobが上限値を超えないことにより、対物レンズに入射するマージナル光線の広がり角が大きくなりすぎることを防ぐことができる。これにより、主にコマ収差を十分に補正することが可能となり、十分な分解能を得ることができる。また、NAobが下限値を下回らないことにより、エアリーディスク径を十分に小さくすることができる。また、焦点深度も小さくすることができるため、十分な分解能を得ることができる。
条件式(2)は、十分な分解能と計測時における高い作業性及び汎用性とを両立するための条件式である。D0×NAobが上限値を超えないことにより、作動距離が開口数(NA)に対して大きくなりすぎることを防ぐことができる。このため、良好な収差性能を達成することが可能となり、その結果、十分な分解能を達成することができる。また、D0×NAobが下限値を下回らないことにより、作業距離が小さくなりすぎることを防ぐことができる。これにより、被検物への対物レンズの衝突を回避するために作業者が注意を払う必要性が低下するため、計測時における高い作業性を実現することができる。特に、開口数が小さい対物レンズは大きな凹凸を有する被検物を観察する用途で用いられることが一般的に多い。D0×NAobが下限値を下回らないことにより、開口数が小さい対物レンズに対して十分に長い作動距離が確保される。このため、大きな凹凸を有する被検物であっても計測が可能となり、高い汎用性を実現することができる。
条件式(3)は、十分な分解能と計測時における高い作業性とを両立するための条件式である。Lが上限値を超えないことにより、対物レンズが大きくなりすぎることを防ぐことができる。このため、計測時における作業性を確保することができる。また、Lが下限値を下回らないことにより、対物レンズ内部に複数のレンズを効果的に配置することが可能となる。このため、所定の収差性能を達成することが可能となり、その結果、十分な分解能を実現することができる。
条件式(4)は、主に十分な分解能を得るための条件式である。RMS/λが上限値を超えないことにより、対物レンズを備える顕微鏡の測定波長が短い場合であっても、像面の中心付近での収差が大きくなりすぎることがない。このため、十分な分解能を達成することが可能となる。また、RMS/λが下限値を下回らないことにより、過剰な枚数のレンズを用いて対物レンズを大型化させることがなく、RMS波面収差を良好に補正することが可能となる。このため、RMS波面収差を良好に補正するためにコマ収差などの他の収差に対する要求を緩和する等の措置を講じる必要もない。このため、作業性と分解能のいずれも犠牲にすることなく、これらを両立することができる。
以上のように構成された対物レンズによれば、長い作動距離を有し、且つ、短波長域での収差を良好に補正することができる。
なお、対物レンズは、条件式(2)の代わりに下記の条件式(2−1)又は条件式(2−2)を満たすように構成されてもよい。また、対物レンズは、条件式(3)の代わりに下記の条件式(3−1)又は条件式(3−2)を満たすように構成されてもよい。また、対物レンズは、条件式(4)の代わりに下記の条件式(4−1)又は(4−2)を満たすように構成されてもよい。
3mm ≦ D0×NAob ≦15mm (2−1)
3.2mm ≦ D0×NAob ≦7mm (2−2)
35mm ≦ L ≦ 67mm (3−1)
40mm ≦ L ≦ 63mm (3−2)
0.0003 ≦ RMS/λ≦ 0.025 (4−1)
0.0005 ≦ RMS/λ≦ 0.02 (4−2)
以下、対物レンズの望ましい構成について説明する。
第1レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含むことが望ましい。これは、短波長の光で計測を行う顕微鏡であっても、測定者が被検物の位置や姿勢を調整する際の作業性を考えると、対物レンズの色収差が可視の波長域において良好に補正されていることが望ましいからである。第1レンズ群が少なくとも1つの接合レンズを含むことにより、軸上色収差を良好に補正することができる。特に、第1レンズ群のマージナル光線高が高い領域に、即ち、第1レンズ群内のうちの像面に比較的近い領域に、接合レンズが配置されることが望ましい。このような配置では、より効果的に軸上色収差の補正をすることが可能である。
第2レンズ群は、少なくとも2つの接合レンズを含むことが望ましい。第1レンズ群が占める領域をなるべく小さくしながら、第1レンズ群での屈折力を大きくすることで、対物レンズの作動距離を十分に長くすることができる。しかしながら、このような構成では、第1レンズ群に含まれる接合レンズにより軸上色収差を十分に補正しきれないことがある。従って、第2レンズ群で大きく軸上色収差を補正することが望ましい。このため、第2レンズ群は少なくとも2つの接合レンズを含むことが望ましい。
第2レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分を含むことが望ましい。上述したように第2レンズ群には収斂光線束が入射する。このため、像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分を配置することで、第2レンズ群は球面収差の発生を小さく抑えながら収斂光線束の収斂度合いを緩やかにすることができる。また、メニスカスレンズ成分の入射側のレンズ面である凸面での光線高よりも光線高が低くなる位置に、メニスカスレンズ成分のレンズである凹面が配置されることになるため、ペッツバール和を良好に補正することができる。
第2レンズ群に含まれる上記のメニスカスレンズ成分は、物体側から順に配置された、正レンズと負レンズからなる2枚接合レンズであることが望ましい。メニスカスレンズ成分が接合レンズであることで、色収差を良好に補正することができるからである。また、メニスカスレンズ成分でのペッツバール和の補正作用を考慮すると、そのメニスカスレンズ成分の厚さは厚いことが望ましい。この点においてもメニスカスレンズ成分は接合レンズであることが望ましい。メニスカスレンズ成分を接合レンズとして構成することで、対物レンズ内のスペースを効率的に利用しながらペッツバール和を補正することができるからである。
対物レンズは、以下の条件式(5)から条件式(8)の少なくとも1つを満たすように構成されることが望ましい。
-30 ≦ R11/(f×NAob)≦ -1.5 (5)
1 ≦ (R11+R12)/(R11−R12)≦ 10 (6)
-1 ≦ DU1/R12 ≦ -0.36 (7)
0.3 ≦ DG1/DOM ≦ 0.91 (8)
但し、fは対物レンズの焦点距離である。R11は対物レンズに含まれる最も物体側に配置された第1レンズ成分の最も物体側のレンズ面の曲率半径である。R12は第1レンズ成分の最も像側のレンズ面の曲率半径である。DU1は第1レンズ成分の最も物体側のレンズ面から第1レンズ成分の最も像側のレンズ面までの光軸上の距離である。DG1を第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から第1レンズ群の最も像側のレンズ面までの光軸上の距離である。DOMを物体面から第1レンズ群の最も像側のレンズ面までの光軸上の距離である。
条件式(5)は、対物レンズの作動距離を十分に大きくし、且つ、主に球面収差、コマ収差、及び、像面湾曲を良好に補正するための条件式である。R11/(f×NAob)が上限値を超えないことにより、第1レンズ成分の物体側のレンズ面である凹面の曲率半径が小さくなりすぎず、作動距離が長い場合でも軸上及び軸外の光線群を十分に収斂することができる。このため、第1レンズ成分より像側に位置する光学系での球面収差とコマ収差の発生を小さく抑えることができる。特に焦点距離が長い低倍の対物レンズでは、大きな作動距離が求められることから、第1レンズ成分の物体側のレンズ面である凹面の曲率半径は大きいことが望ましい。また、R11/(f×NAob)が下限値を下回らないことにより、第1レンズ成分の物体側のレンズ面である凹面の曲率半径が大きくなりすぎず、ペッツバール和を良好に補正することができる。また軸上及び軸外のマージナル光線のレンズ面に対する入射角および屈折角が大きくなりすぎることがないため、球面収差及びコマ収差も良好に補正することができる。
条件式(6)は、対物レンズの作動距離を十分に大きくし、且つ、主に球面収差、及び、コマ収差を良好に補正するための条件式である。(R11+R12)/(R11−R12)が上限値を超えないことにより、第1レンズ成分の物体側のレンズ面である凹面の曲率半径が小さくなりすぎず、作動距離が長い場合でも軸上及び軸外の光線群を十分に収斂することができる。このため、第1レンズ成分の像側のレンズ面での球面収差とコマ収差の発生を小さく抑えることができる。また、(R11+R12)/(R11−R12)が下限値を下回らないことにより、第1レンズ成分の物体側のレンズ面である凹面の曲率半径が大きくなりすぎず、軸上及び軸外のマージナル光線のレンズ面に対する入射角および屈折角が大きくなりすぎることがないため、球面収差及びコマ収差を良好に補正することができる。
条件式(7)は、対物レンズの作動距離を十分に大きくし、且つ、主に、球面収差と像面湾曲を良好に補正するための条件式である。DU1/R12が上限値を超えないことにより、第1レンズ成分の厚さが小さくなりすぎることがないため、ペッツバール和を良好に補正することができる。また、第1レンズ成分の厚さが小さくなりすぎないことで、十分な剛性を確保することが可能であり、レンズの研磨及び保持により生じるレンズ面の変形を小さくすることができる。波長が短くなるほど、レンズ面の変形による収差の変動が大きくなることから、短波長での良好な収差性能を達成するためには、第1レンズの厚さが十分に大きいことが望ましい。また、DU1/R12が下限値を下回らないことにより、第1レンズ成分の厚さが大きくなりすぎることがないため、作動距離が大きい場合でも第1レンズ成分の像側のレンズ面でのマージナル光線高が大きくなりすぎない。また、第1レンズ成分の像側のレンズ面である凸面の曲率半径が小さくなりすぎることがない。このため、第1レンズ成分の像側のレンズ面で発生する球面収差を小さくすることができる。
条件式(8)は、対物レンズの作動距離を十分に大きくし、且つ、主に球面収差を良好に補正するための条件式である。DG1/DOMが上限値を超えないことにより、第1レンズ群が占める領域が大きくなりすぎず、且つ、作動距離を十分に大きくすることができる。このため、収斂光線束に変換された光のマージナル光線高を第2レンズ群で緩やかに小さくしながら諸収差を良好に補正することが可能となる。また、DG1/DOMが下限値を下回らないことにより、第1レンズ群が占める領域が小さくなりすぎることがないため、第1レンズ群での球面収差の発生を小さく抑えることができる。
なお、対物レンズは、条件式(5)の代わりに下記の条件式(5−1)又は条件式(5−2)を満たすように構成されてもよい。また、対物レンズは、条件式(6)の代わりに下記の条件式(6−1)又は条件式(6−2)を満たすように構成されてもよい。また、対物レンズは、条件式(7)の代わりに下記の条件式(7−1)又は(7−2)を満たすように構成されてもよい。また、対物レンズは、条件式(8)の代わりに下記の条件式(8−1)又は(8−2)を満たすように構成されてもよい。
-20 ≦ R11/(f×NAob)≦ -2.5 (5−1)
-15 ≦ R11/(f×NAob)≦ -3 (5−2)
1.3 ≦ (R11+R12)/(R11−R12)≦ 7 (6−1)
1.5 ≦ (R11+R12)/(R11−R12)≦ 5 (6−2)
-0.9 ≦ DU1/R12 ≦ -0.4 (7−1)
-0.85 ≦ DU1/R12 ≦ -0.44 (7−2)
0.35 ≦ DG1/DOM ≦ 0.87 (8−1)
0.4 ≦ DG1/DOM ≦ 0.84 (8−2)
以下、対物レンズの更に望ましい構成について説明する。
まず、対物レンズが高NA対物レンズである場合、即ち、以下の条件式(9)を満たす場合について説明する。
NAob ≧ 0.3 (9)
対物レンズは、最も像側に配置された、像側に凹面を向けたレンズ成分を含むことが望ましい。なお、以降では最も像側に配置されたレンズ成分を最終レンズ成分ともいう。開口数が大きい対物レンズで長い作動距離を実現しようとすると、第2レンズ群内の物体に近い領域でのマージナル光線高が大きくなる。また、第2レンズ群が占める領域を大きく確保することが難しい。このような状況下では、最終レンズ成分が像側に凹面を有することで、収斂光線束を平行光線束に変換する作用を最終レンズ成分に負わせることが可能となる。これにより、第2レンズ群の内部では、緩やかに光線高を小さくしていくことが可能となるため、球面収差の発生を抑えることができる。
第1レンズ群は、少なくとも1つの3枚接合レンズを含むことが望ましい。第1レンズ群が3枚接合のレンズを有していることで、所定の屈折力を持ちながらより良好に軸上色収差の補正をすることができる。開口数が大きいほど焦点深度は小さくなるため、軸上色収差補正の効果が顕著に生じ得る。このため、上記の構成は、高NA対物レンズにおいて特に効果的である。
第1レンズ群に含まれる少なくとも1つの3枚接合レンズの各々は、1枚の両凹レンズと、その両凹レンズの両側に配置された2枚の正レンズと、を含むことが望ましい。3枚接合レンズにおいて、色消し作用を持つ負レンズを両凹レンズとすることで、より大きな軸上色収差の補正が可能となる。また、両凹レンズの両側に正レンズを接合することで、3枚接合レンズに所定の屈折力を持たせることができる。
次に、対物レンズが更に高い開口数を有する高NA対物レンズである場合、即ち、以下の条件式(10)を満たす場合について説明する。
NAob ≧ 0.62 (10)
第2レンズ群は、少なくとも1つの3枚接合レンズを含むことが望ましい。第2レンズ群が3枚接合のレンズを有していることで、所定の屈折力を持ちながらより良好に軸上色収差の補正をすることができる。開口数が大きいほど焦点深度は小さくなるため、軸上色収差補正の効果が顕著に生じ得る。このため、上記の構成は、高NA対物レンズにおいて特に効果的である。
第2レンズ群に含まれる少なくとも1つの3枚接合レンズの各々は、1枚の両凸レンズと、その両凸レンズの両側に配置された2枚の負レンズと、を含むことが望ましい。接合レンズに用いられる高分散の負レンズは通常正レンズよりも大きな屈折率を有している。このため、3枚接合レンズの構成するレンズのうちの空気境界面を有する両側のレンズを負レンズとすることで、空気境界面の曲率半径を大きくすることができる。これにより、球面収差を小さくすることができる。また、開口数が大きいほど球面収差の抑制効果は顕著に生じ得る。このため、上記の構成は、高NA対物レンズにおいて特に効果的である。
第2レンズ群が像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分を含む場合には、対物レンズは、そのメニスカスレンズ成分と最終レンズ成分との間に配置された、負の屈折力を有する単レンズを含むことが望ましい。メニスカスレンズ成分と最終レンズ成分との間ではコマ収差の補正と非点収差の補正が相反しやすい。このような領域に負レンズを設けることで、コマ収差と非点収差をバランスよく補正することができる。また、負レンズが単レンズであれば、対物レンズの全長が長くなりすぎることを回避することができる。なお、上記の構成は、コマ収差と非点収差をよりバランスよく補正することが求められる高NA対物レンズにおいて特に望ましい。
対物レンズがメニスカスレンズ成分と最終レンズ成分との間に負の屈折力を有する単レンズを有する場合には、対物レンズは、以下の条件式(11)を満たすように構成されることが望ましい。
-0.5 ≦(R01+R02)/(R01−R02) ≦ 0.5 (11)
但し、R01は単レンズの物体側のレンズ面の曲率半径である。R02は単レンズの像側のレンズ面の曲率半径である。
条件式(11)は、コマ収差と非点収差をバランスよく補正するための条件式である。(R01+R02)/(R01−R02)が上限値を超えないことにより単レンズの像側の凹面の曲率半径が小さくなり過ぎない。そのため、単レンズの像側の凹面に入射する軸外光線の入射角が大きくなりすぎない。従って、非点収差の発生を小さく抑えることができる。また、(R01+R02)/(R01−R02)が下限値を下回らないことにより、単レンズの像側の凹面の曲率半径が大きくなり過ぎない。この単レンズが配置されている領域では像側の凹面は、第1レンズ群に配置されたレンズの凸面で発生するコマ収差を補正する作用がある。このため、(R01+R02)/(R01−R02)が下限値を下回らないことによりコマ収差を良好に補正することができる。
なお、対物レンズは、条件式(11)の代わりに下記の条件式(11−1)又は条件式(11−2)を満たすように構成されてもよい。
-0.5 ≦(R01+R02)/(R01−R02) ≦ 0.3 (11−1)
-0.5 ≦(R01+R02)/(R01−R02) ≦ 0 (11−2)
第2レンズ群が像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分を含み、且つ、そのメニスカスレンズ成分が物体側から順に配置された正レンズと負レンズからなる2枚接合レンズである場合には、対物レンズは、以下の条件式(12)から条件式(15)の少なくとも1つを満たすように構成されることが望ましい。
-5 ≦ νM1−νM2 ≦ 60 (12)
-0.01 ≦θM1−θM2 ≦ 0.15 (13)
-0.2 ≦ nM2−nM1 ≦ 0.15 (14)
-15 ≦ L/RMC≦ -5 (15)
但し、νM1はメニスカスレンズ成分である2枚接合レンズに含まれる正レンズのアッベ数である。νM2はその2枚接合レンズに含まれる負レンズのアッベ数である。θM1はその2枚接合レンズに含まれる正レンズの部分分散比である。θM2をその2枚接合レンズに含まれる負レンズの部分分散比である。nM1はその2枚接合レンズに含まれる正レンズのh線に対する屈折率である。nM2はその2枚接合レンズに含まれる負レンズのh線に対する屈折率である。RMCはその2枚接合レンズの接合面の曲率半径である。
条件式(12)は、正レンズと負レンズのアッベ数差を規定した式である。νM1−νM2が上限値を超えないことにより、既存の材料を用いて後述する部分分散比の関係を満足することが可能となる。また、νM1−νM2が下限値を下回らないことにより、軸上色収差の発生を小さくすることができる。
条件式(13)は、測定波長と可視域の両方における軸上色収差を良好に補正するための条件式である。一般的に光学系全体で可視域の軸上色収差を補正すると、h線付近の測定波長では軸上色収差が過剰に補正された状態になる。θM1−θM2が上限値を超えないことにより、h線付近の軸上色収差の過剰補正を抑えながら可視域の色収差を補正することが可能となる。また、θM1−θM2が下限値を下回らないことにより、既存の材料を用いて前述のアッベ数差の関係を満足することが可能となる。
条件式(14)は、正レンズと負レンズのh線に対する屈折率差を規定した式である。nM2−nM1が上限値を越えず且つ下限値を下回らないことにより、接合面で発生する収差を小さく抑えながら、大きく色収差補正することが可能になる。また、nM2−nM1が下限値を下回らないことにより、可視域及びh線付近の軸上色収差を良好に補正しながら球面収差やコマ収差を小さくすることができる。
条件式(15)は、物体面から対物レンズの最も像側のレンズ面までの光軸上の距離と接合面の曲率半径の比を規定した式である。L/RMCが上限値を越えないことにより、2枚接合レンズであるメニスカスレンズ成分の接合面を物体側に凹面とし、またその曲率半径を十分に小さくすることができる。このため、可視域およびh線付近の軸上色収差を良好に補正しながら球面収差やコマ収差を小さくすることができる。L/RMCが下限値を下回らないことにより、接合面での曲率半径が小さくなりすぎることがないため、メニスカスレンズ成分のレンズ形状を加工しやすい形状にすることができる。
なお、対物レンズは、条件式(12)の代わりに下記の条件式(12−1)又は条件式(12−2)を満たすように構成されてもよい。また、条件式(13)の代わりに下記の条件式(13−1)又は条件式(13−2)を満たすように構成されてもよい。また、条件式(14)の代わりに下記の条件式(14−1)又は条件式(14−2)を満たすように構成されてもよい。また、条件式(15)の代わりに下記の条件式(15−1)又は条件式(15−2)を満たすように構成されてもよい。
-3 ≦ νM1−νM2 ≦ 40 (12−1)
0 ≦ νM1−νM2 ≦ 30 (12−2)
-0.05 ≦θM1−θM2 ≦ 0.1 (13−1)
0 ≦θM1−θM2 ≦ 0.05 (13−2)
-0.15 ≦ nM2−nM1 ≦ 0.1 (14−1)
-0.1 ≦ nM2−nM1 ≦ 0.02 (14−2)
-12 ≦ L/RMC≦ -6 (15−1)
-10 ≦ L/RMC≦ -7 (15−2)
次に、対物レンズが低倍対物レンズである場合、即ち、以下の条件式(16)を満たす場合について説明する。
f ≧ 10 (16)
対物レンズは、最も像側に配置された、像側に凸面を向けた正レンズを含むことが望ましい。また、正レンズは、その正レンズの物体側に配置されたレンズと接合されても良く、接合レンズを構成してもよい。一般的に対物レンズの倍率が低倍になるほど、より大きな作動距離が必要とされる。大きな作動距離を有する場合には、第1レンズ群の物体側面でのペッツバール補正が不十分になりやすい。このため、低倍対物レンズでは、像側に凸面を向けた正レンズを最も像側に配置して、第2レンズ群に含まれる像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分とガウス群を形成することが望ましい。これにより、ガウス群の内部でペッツバール和を良好に補正することが可能となるからである。また、低倍対物レンズは広い視野を有している。このため、ペッツバール和の補正によって生じる効果が大きいという点でも、上記構成は低倍対物レンズに好適である。
第1レンズ群は、2つのレンズ成分からなることが望ましい。第1レンズ群を2つ以下のレンズ成分で構成することで、第1レンズ群のスペースを小さくすることができるため、長い作動距離を確保することができる。ただし、第1レンズ群を単一のレンズ成分のみで構成すると第1レンズ群での収差の発生量が大きくなりすぎる。第1レンズ群を2つのレンズ成分で構成することで、長い作動距離と良好な収差補正を両立することができる。上記の構成は、対物レンズが8mm以上の長い作動距離を有する場合に特に好適である。
第1レンズ群に含まれる第1レンズ成分は、接合レンズであることが望ましい。最も物体面に近い領域に配置された第1レンズ成分が接合レンズであることで、倍率色収差を良好に補正することが可能となる。また、作動距離が長い低倍対物レンズでは、第1レンズ成分の内部でのマージナル光線高が大きくなることから、第1レンズ成分で軸上色収差も良好に補正することができる。さらに、低倍対物レンズは広い視野を有している。このため、倍率色収差の補正によって生じる効果が大きいという点でも、上記構成は低倍対物レンズに好適である。
最も像側に配置された像側に凸面を向けた正レンズが対物レンズに含まれている場合には、対物レンズは、以下の条件式(17)を満たすように構成されることが望ましい。
63 ≦ ν ≦ 100 (17)
但し、νは最も像側に配置された正レンズのアッベ数である。
条件式(17)は、軸上色収差を良好に補正するための条件式である。低倍対物レンズは開口数に対して射出瞳径が大きくなるため、射出端付近でのマージナル光線高が大きくなる。正レンズが条件式(17)を満たす低分散のレンズであることで、軸上色収差の発生量を小さく抑えることができる。
なお、対物レンズは、条件式(17)の代わりに下記の条件式(17−1)又は条件式(17−2)を満たすように構成されてよい。
66 ≦ ν ≦ 95 (17−1)
72 ≦ ν ≦ 90 (17−2)
以下、上述した対物レンズの実施例について説明する。
[実施例1]
図1は、本実施例に係る対物レンズ1の断面図である。対物レンズ1は、無限遠補正型の顕微鏡対物レンズである。対物レンズ1は、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された、負の屈折力を有する第2レンズ群G2からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL1(第1レンズ成分)と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL2と、接合レンズCL1と、接合レンズCL2と、からなる。
接合レンズCL1は、3枚接合レンズである。接合レンズCL1は、1枚の両凹レンズL4と、両凹レンズL4の両側に配置された2枚の正レンズ(レンズL3、レンズL5)と、からなる。レンズL3及びレンズL5は、それぞれ両凸レンズである。接合レンズCL2は、2枚接合レンズである。接合レンズCL2は、物体側に配置された両凸レンズL6と、像側に配置された物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL7からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に配置された、両凸レンズL8と、接合レンズCL3と、接合レンズCL4と、両凹レンズL14と、接合レンズCL5からなる。
接合レンズCL3は、3枚接合レンズである。接合レンズCL3は、1枚の両凸レンズL10と、両凸レンズL10の両側に配置された2枚の負レンズ(レンズL9、レンズL11)と、からなる。レンズL9は像側に凹面を向けたメニスカスレンズであり、レンズL11は両凹レンズである。接合レンズCL4は、2枚接合レンズである。接合レンズCL4は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分であり、物体側に配置された正レンズである両凸レンズL12と、像側に配置された負レンズである両凹レンズL13からなる。ここで、レンズL12にはOHARA社ガラスS-NPH1を用い、レンズL13にはOHARA社ガラスS-LAH60を用いている。接合レンズCL5は、2枚接合レンズである。接合レンズCL5は、物体側に配置された両凸レンズL15と、像側に配置された両凹レンズL16からなる。
対物レンズ1のレンズデータは、以下のとおりである。なお、レンズデータ中のINFは無限大(∞)を示している。
対物レンズ1
s r d nh νd
1 INF 4.429
2 -12.2098 2.992 1.92092 40.76
3 -6.6905 0.2
4 -80.5661 1.957 1.87397 37.16
5 -15.84 0.1
6 24.8421 4.877 1.44645 94.93
7 -10.5784 0.677 1.68331 39.68
8 16.466 4.53 1.44645 94.93
9 -16.7623 0.1
10 19.9743 4.76 1.44645 94.93
11 -13.61 0.5 1.68331 39.68
12 -91.6085 0.2
13 28.0489 3.255 1.44645 94.93
14 -18.5445 0.2
15 11.2838 0.705 1.77951 32.26
16 6.0918 5.71 1.44645 94.93
17 -8.6094 0.985 1.77951 32.26
18 263.4436 2.148
19 6.3095 2.352 1.87658 22.76
20 -17.4626 0.885 1.87397 37.16
21 3.7424 3.633
22 -4.4327 0.627 1.60535 61.14
23 12.9237 0.799
24 9.4311 1 1.87658 22.76
25 -18.0882 0.5 1.58604 56.36
26 10.2697
ここで、sは面番号を、rは曲率半径(mm)を、dは面間隔(mm)を、nhはh線に対する屈折率を、νdはアッベ数を示す。これらの記号は、以降の実施例でも同様である。なお、面番号s1は物体面を示している。面番号s2,s26が示す面は、それぞれ対物レンズ1の最も物体側のレンズ面、対物レンズ1の最も像側のレンズ面である。
対物レンズ1の各種データは、以下のとおりである。なお、βは対物レンズと焦点距離180mmの結像レンズとを組み合わせたときの倍率、FIYは最大物体高、fU1は第1レンズ成分の焦点距離である。その他のパラメータは、上述したとおりである。
β=100.0, FIY=0.09mm, NAob=0.8, RMS/λ=0.007, D0=4.429mm, L=48.122mm, f=1.8mm, R11=-12.2098mm, R12=-6.6905mm, DU1=2.992mm, fU1=12.756mm, DOM=25.123mm, DG1=20.694mm, R01=-4.4327mm, R02=12.9237mm, νM1=22.76, νM2=37.16, θM1=0.637, θM2=0.578, nM1=1.87658, nM2=1.87397, RMC=-17.4626mm, fG1=7.668mm, fG2=-27.988mm, ν=該当なし
対物レンズ1は、以下に示すように、条件式(1)から条件式(11)、条件式(13)、条件式(14)を満たしている。
(1) NAob= 0.8
(2) D0×NAob= 3.543mm
(3) L= 48.122mm
(4) RMS/λ= 0.007
(5) R11/(f×NAob)= -8.479
(6) (R11+R12)/(R11−R12)= 3.424
(7) DU1/R12= -0.447
(8) DG1/DOM= 0.824
(9) NAob= 0.8
(10) NAob= 0.8
(11)(R01+R02)/(R01−R02)=-0.489
(12) νM1−νM2=-14.4
(13) θM1−θM2=0.059
(14) nM2−nM1=-0.00261
(15) L/RMC=-2.756
(16) f=1.8mm
(17) 該当なし
図2は、対物レンズ1の収差図であり、像側から無限遠光束を入射したときの物体面における収差を示している。図2(a)は球面収差図であり、図2(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図2(c)は非点収差図であり、図2(d)は最大物体高の7割(0.06mm)の位置におけるコマ収差図である。なお、図中の“M”はメリディオナル成分、“S”はサジタル成分を示している。これらの記載は、以降の実施例でも同様である。図2に示されるように、対物レンズ1では、短波長域(h線)での収差が良好に補正されている。
[実施例2]
図3は、本実施例に係る対物レンズ2の断面図である。対物レンズ2は、無限遠補正型の顕微鏡対物レンズである。対物レンズ2は、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された、負の屈折力を有する第2レンズ群G2からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL1(第1レンズ成分)と、接合レンズCL1と、からなる。
接合レンズCL1は、2枚接合レンズである。接合レンズCL1は、物体側に配置された両凸レンズL2と、像側に配置された物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL3からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に配置された、接合レンズCL2と、接合レンズCL3と、接合レンズCL4と、接合レンズCL5からなる。
接合レンズCL2は、2枚接合レンズである。接合レンズCL2は、物体側に配置された物体側に平面を向けた平凹レンズL4と、像側に配置された両凸レンズL5からなる。接合レンズCL3は、2枚接合レンズである。接合レンズCL3は、物体側に配置された両凸レンズL6と、像側に配置された物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL7からなる。接合レンズCL4は、2枚接合レンズである。接合レンズCL4は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分であり、物体側に配置された正レンズである両凸レンズL8と、像側に配置された負レンズである両凹レンズL9からなる。ここで、レンズL8にはOHARA社ガラスS-FPL51を用い、レンズL9にはOHARA社ガラスS-FSL5を用いている。接合レンズCL5は、2枚接合レンズである。接合レンズCL5は、物体側に配置された物体側に平面を向けた平凸レンズL10と、像側に配置された両凹レンズL11からなる。
対物レンズ2のレンズデータは、以下のとおりである。なお、面番号s1は物体面を示している。面番号s2,s18が示す面は、それぞれ対物レンズ2の最も物体側のレンズ面、対物レンズ2の最も像側のレンズ面である。
対物レンズ2
s r d nh νd
1 INF 5.593
2 -25.6575 3.941 1.84619 46.62
3 -8.338 0.4
4 14.3452 6.122 1.44645 94.93
5 -8.5948 1.5 1.58604 56.36
6 -15.2733 0.4
7 INF 1.4 1.7958 40.1
8 9.1992 5.038 1.44645 94.93
9 -16.0599 0.3
10 21.1726 4.432 1.44645 94.93
11 -9.2601 1.3 1.68331 39.68
12 -38.588 0.3
13 11.5352 6.27 1.50721 81.54
14 -6.3486 5.149 1.49898 70.23
15 7.054 1.823
16 INF 3.222 1.87658 22.76
17 -5.4477 1 1.79918 49.6
18 10.0271
対物レンズ2の各種データは、以下のとおりである。
β=49.6, FIY=0.18mm, NAob=0.60, RMS/λ=0.013, D0=5.593mm, L=48.187mm, f=3.628mm, R11=-25.6575mm, R12=-8.338mm, DU1=3.941mm, fU1=13.219mm, DOM=17.555mm, DG1=11.963mm, R01=該当なし, R02=該当なし, νM1=81.54, νM2=70.23, θM1=0.538, θM2=0.53, nM1=1.50721, nM2=1.49898, RMC=-6.3486mm, fG1=8.522mm, fG2=-36.895mm, ν=該当なし
対物レンズ2は、以下に示すように、条件式(1)から条件式(10)、条件式(12)から条件式(15)を満たしている。
(1) NAob= 0.60
(2) D0×NAob= 3.356mm
(3) L= 48.187mm
(4) RMS/λ= 0.013
(5) R11/(f×NAob)= -11.787
(6) (R11+R12)/(R11−R12)= 1.963
(7) DU1/R12= -0.473
(8) DG1/DOM= 0.681
(9) NAob= 0.6
(10) NAob= 0.6
(11) 該当なし
(12) νM1−νM2= 11.31
(13) θM1−θM2= 0.008
(14) nM2−nM1= -0.00823
(15) L/RMC= -7.590
(16) f=3.628mm
(17) 該当なし
図4は、対物レンズ2の収差図であり、像側から無限遠光束を入射したときの物体面における収差を示している。図4(a)は球面収差図であり、図4(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図4(c)は非点収差図であり、図4(d)は最大物体高の7割(0.13mm)の位置におけるコマ収差図である。図4に示されるように、対物レンズ2では、短波長域(h線)での収差が良好に補正されている。
[実施例3]
図5は、本実施例に係る対物レンズ3の断面図である。対物レンズ3は、無限遠補正型の顕微鏡対物レンズである。対物レンズ3は、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された、負の屈折力を有する第2レンズ群G2からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL1(第1レンズ成分)と、接合レンズCL1と、接合レンズCL2と、からなる。
接合レンズCL1は、2枚接合レンズである。接合レンズCL1は、物体側に配置された物体側に平面を向けた平凹レンズL2と、像側に配置された両凸レンズL3からなる。接合レンズCL2は、2枚接合レンズである。接合レンズCL2は、物体側に配置された両凸レンズL4と、像側に配置された物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL5からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に配置された、接合レンズCL3と、接合レンズCL4からなる。
接合レンズCL3は、2枚接合レンズである。接合レンズCL3は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分であり、物体側に配置された両凸レンズL6と、像側に配置された両凹レンズL7からなる。ここで、レンズL6にはOHARA社ガラスS-PHM52を用い、レンズL7にはOHARA社ガラスS-NBH53を用いている。接合レンズCL4は、2枚接合レンズである。接合レンズCL4は、物体側に配置された両凸レンズL8と、像側に配置された両凹レンズL9からなる。
対物レンズ3のレンズデータは、以下のとおりである。なお、面番号s1は物体面を示している。面番号s2,s15が示す面は、それぞれ対物レンズ3の最も物体側のレンズ面、対物レンズ3の最も像側のレンズ面である。
対物レンズ3
s r d nh νd
1 INF 7.113
2 -15.5202 9.164 1.92092 40.76
3 -11.0918 0.3
4 INF 1.6 1.75777 34.71
5 18.2347 4.151 1.50721 81.54
6 -20.2882 0.3
7 31.4591 3.283 1.50721 81.54
8 -20.2522 1.7 1.77951 32.26
9 -80.42 0.3
10 11.507 6.642 1.63451 63.33
11 -14.6577 2.641 1.77951 32.26
12 8.8141 3.068
13 23.2103 3.8 1.86494 25.42
14 -8.253 1.15 1.63756 44.27
15 9.7217
対物レンズ3の各種データは、以下のとおりである。
β=19.9, FIY=0.45mm, NAob=0.45, RMS/λ=0.003, D0=7.113mm, L=45.212mm, f=9.062mm, R11=-15.5202mm, R12=-11.0918mm, DU1=9.164mm, fU1=21.189mm, DOM=27.611mm, DG1=20.498mm, R01=該当なし, R02=該当なし, νM1=63.33, νM2=32.26, θM1=0.544, θM2=0.59, nM1=1.63451, nM2=1.77951, RMC=-14.6577mm, fG1=13.726mm, fG2=-77.11mm, ν=該当なし
対物レンズ3は、以下に示すように、条件式(1)から条件式(10)、条件式(12)、条件式(14)を満たしている。
(1) NAob= 0.45
(2) D0×NAob= 3.201mm
(3) L= 45.212mm
(4) RMS/λ= 0.003
(5) R11/(f×NAob)= -3.806
(6) (R11+R12)/(R11−R12)= 6.009
(7) DU1/R12= -0.826
(8) DG1/DOM= 0.742
(9) NAob= 0.45
(10) NAob= 0.45
(11) 該当なし
(12) νM1−νM2= 31.07
(13) θM1−θM2= -0.046
(14) nM2−nM1= 0.145
(15) L/RMC= -3.085
(16) f=9.062mm
(17) 該当なし
図6は、対物レンズ3の収差図であり、像側から無限遠光束を入射したときの物体面における収差を示している。図6(a)は球面収差図であり、図6(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図6(c)は非点収差図であり、図6(d)は最大物体高のおよそ7割(0.32mm)の位置におけるコマ収差図である。図6に示されるように、対物レンズ3では、短波長域(h線)での収差が良好に補正されている。
[実施例4]
図7は、本実施例に係る対物レンズ4の断面図である。対物レンズ4は、無限遠補正型の顕微鏡対物レンズである。対物レンズ4は、物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、第1レンズ群G1よりも像側に配置された、負の屈折力を有する第2レンズ群G2からなる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、接合レンズCL1(第1レンズ成分)と、両凸レンズL3からなる。
接合レンズCL1は、2枚接合レンズである。接合レンズCL1は、物体側に配置された両凹レンズL1と、像側に配置された両凸レンズL2からなる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に配置された、接合レンズCL2と、接合レンズCL3と、物体側に凹面を向けたメニスカスレンズL8からなる。
接合レンズCL2は、2枚接合レンズである。接合レンズCL2は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分であり、物体側に配置された両凸レンズL4と、像側に配置された両凹レンズL5からなる。ここで、レンズL4にはOHARA社ガラスS-FPM2を用い、レンズL5にはOHARA社ガラスS-NBH5を用いている。接合レンズCL3は、2枚接合レンズである。接合レンズCL3は、物体側に配置された像側に平面を向けた平凹レンズL6と、像側に配置された物体側に平面を向けた平凸レンズL7からなる。メニスカスレンズL8は、最も像側に配置された、像側に凸面を向けた正レンズである。
対物レンズ4のレンズデータは、以下のとおりである。なお、面番号s1は物体面を示している。面番号s2,s14が示す面は、それぞれ対物レンズ4の最も物体側のレンズ面、対物レンズ4の最も像側のレンズ面である。
対物レンズ4
s r d nh νd
1 INF 10.842
2 -46.9153 1.5 1.81687 44.2
3 22.3568 6.03 1.44645 94.93
4 -13.2323 0.5
5 21.6414 4 1.58258 71.3
6 -21.6428 1.674
7 12.0569 7.14 1.61009 67.74
8 -12.0689 2.6 1.68331 39.68
9 7.2322 4.48
10 -5.4488 1.45 1.52977 64.14
11 INF 4.76 1.61009 67.74
12 -11.3098 0.42
13 -23.1836 1.95 1.50721 81.54
14 -13.0205
対物レンズ4の各種データは、以下のとおりである。
β=10.0, FIY=0.9mm, NAob=0.30, RMS/λ=0.001, D0=10.842mm, L=47.346mm, f=17.968mm, R11=-46.9153mm, R12=-13.2323mm, DU1=7.53mm, fU1=207.5mm, DOM=22.872mm, DG1=12.03mm, R01=該当なし, R02=該当なし, νM1=67.74, νM2=39.68, θM1=0.544, θM2=0.574, nM1=1.52977, nM2=1.61009, RMC=∞mm, fG1=15.495 mm, fG2=-90.52 mm, ν=81.54
対物レンズ4は、以下に示すように、条件式(1)から条件式(9)、条件式(12)、条件式(14)、条件式(16)、条件式(17)を満たしている。
(1) NAob= 0.30
(2) D0×NAob= 3.253mm
(3) L= 47.346mm
(4) RMS/λ= 0.001
(5) R11/(f×NAob)= -8.703
(6) (R11+R12)/(R11−R12)= 1.786
(7) DU1/R12= -0.569
(8) DG1/DOM= 0.526
(9) NAob= 0.3
(10) NAob= 0.3
(11) 該当なし
(12) νM1−νM2= 28.06
(13) θM1−θM2= -0.03
(14) nM2−nM1= 0.08032
(15) L/RMC= 0
(16) f=17.968mm
(17) ν=81.54
図8は、対物レンズ4の収差図であり、像側から無限遠光束を入射したときの物体面における収差を示している。図8(a)は球面収差図であり、図8(b)は正弦条件違反量を示す図であり、図8(c)は非点収差図であり、図8(d)は最大物体高の7割(0.63mm)の位置におけるコマ収差図である。図8に示されるように、対物レンズ4では、短波長域(h線)での収差が良好に補正されている。
1、2、3、4 対物レンズ
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群

Claims (23)

  1. 対物レンズであって、
    物点からの発散光線束を収斂光線束に変換する、正の屈折力を有する第1レンズ群と、
    前記第1レンズ群よりも像側に配置された、負の屈折力を有する第2レンズ群からなり、
    NAobを前記対物レンズの物体側の開口数とし、D0を物体面から前記対物レンズの最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離とし、Lを前記物体面から前記対物レンズの最も像側のレンズ面までの光軸上の距離とし、RMSをh線に対する軸上のRMS波面収差とし、λを前記h線の波長とするとき、以下の条件式
    0.2 ≦ NAob≦ 1 (1)
    2.9mm ≦ D0×NAob ≦30mm (2)
    30mm ≦ L ≦ 70mm (3)
    0.0001 ≦ RMS/λ≦ 0.035 (4)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  2. 請求項1に記載の対物レンズにおいて、
    fを前記対物レンズの焦点距離とし、R11を前記対物レンズに含まれる最も物体側に配置された第1レンズ成分の最も物体側のレンズ面の曲率半径とするとき、以下の条件式
    -30 ≦ R11/(f×NAob)≦ -1.5 (5)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の対物レンズにおいて、
    11を前記対物レンズに含まれる最も物体側に配置された第1レンズ成分の最も物体側のレンズ面の曲率半径とし、R12を前記第1レンズ成分の最も像側のレンズ面の曲率半径とするとき、以下の条件式
    1 ≦ (R11+R12)/(R11−R12)≦ 10 (6)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    U1を前記対物レンズに含まれる最も物体側に配置された第1レンズ成分の最も物体側のレンズ面から前記第1レンズ成分の最も像側のレンズ面までの光軸上の距離とし、R12を前記第1レンズ成分の最も像側のレンズ面の曲率半径とするとき、以下の条件式
    -1 ≦ DU1/R12 ≦ -0.36 (7)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    G1を前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面までの光軸上の距離とし、DOMを前記物体面から前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面までの光軸上の距離とするとき、以下の条件式
    0.3 ≦ DG1/DOM ≦ 0.91 (8)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    前記第1レンズ群は、少なくとも1つの接合レンズを含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    前記第2レンズ群は、少なくとも2つの接合レンズを含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    前記第2レンズ群は、像側に凹面を向けたメニスカスレンズ成分を含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  9. 請求項8に記載の対物レンズにおいて、
    前記メニスカスレンズ成分は、物体側から順に配置された、正レンズと負レンズからなる2枚接合レンズである
    ことを特徴とする対物レンズ。
  10. 請求項8又は請求項9に記載の対物レンズにおいて、
    以下の条件式
    NAob ≧ 0.3 (9)
    を満たし、
    最も像側に配置された、像側に凹面を向けたレンズ成分を含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    前記第1レンズ群は、少なくとも1つの3枚接合レンズを含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  12. 請求項11に記載の対物レンズにおいて、
    前記第1レンズ群に含まれる前記少なくとも1つの3枚接合レンズの各々は、
    1枚の両凹レンズと、
    前記両凹レンズの両側に配置された2枚の正レンズと、を含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  13. 請求項1乃至請求項12のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    以下の条件式
    NAob ≧ 0.62 (10)
    を満たし、
    前記第2レンズ群は、少なくとも1つの3枚接合レンズを含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  14. 請求項13に記載の対物レンズにおいて、
    前記第2レンズ群に含まれる前記少なくとも1つの3枚接合レンズの各々は、
    1枚の両凸レンズと、
    前記両凸レンズの両側に配置された2枚の負レンズと、を含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  15. 請求項8に記載の対物レンズにおいて、
    以下の条件式
    NAob ≧ 0.62 (10)
    を満たし、
    最も像側に配置されたレンズ成分と前記第2レンズ群に含まれる前記メニスカスレンズ成分との間に配置された、負の屈折力を有する単レンズを含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  16. 請求項15に記載の対物レンズにおいて、
    01を前記単レンズの物体側のレンズ面の曲率半径とし、R02を前記単レンズの像側のレンズ面の曲率半径とするとき、以下の条件式
    -0.5 ≦(R01+R02)/(R01−R02) ≦ 0.5 (11)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  17. 請求項9に記載の対物レンズにおいて、
    νM1を前記2枚接合レンズに含まれる前記正レンズのアッベ数とし、νM2を前記2枚接合レンズに含まれる前記負レンズのアッベ数とし、θM1を前記2枚接合レンズに含まれる前記正レンズの部分分散比とし、θM2を前記2枚接合レンズに含まれる前記負レンズの部分分散比とするとき、
    -5 ≦ νM1−νM2 ≦ 60 (12)
    -0.01 ≦θM1−θM2 ≦ 0.15 (13)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  18. 請求項9又は請求項17に記載の対物レンズにおいて、
    M1を前記2枚接合レンズに含まれる前記正レンズの前記h線に対する屈折率とし、nM2を前記2枚接合レンズに含まれる前記負レンズの前記h線に対する屈折率とするとき、
    -0.2 ≦ nM2−nM1 ≦ 0.15 (14)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  19. 請求項9、請求項17又は請求項18に記載の対物レンズにおいて、
    MCを前記2枚接合レンズの接合面の曲率半径とするとき、
    -15 ≦ L/RMC≦ -5 (15)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
  20. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の対物レンズにおいて、
    前記対物レンズに含まれる最も物体側に配置された第1レンズ成分は、接合レンズである
    ことを特徴とする対物レンズ。
  21. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項、又は、請求項20に記載の対物レンズにおいて、
    前記第1レンズ群は、2つのレンズ成分からなる
    ことを特徴とする対物レンズ。
  22. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項、請求項20又は請求項21に記載の対物レンズにおいて、
    fを前記対物レンズの焦点距離とするとき、以下の条件式
    f ≧ 10 (16)
    を満たし、
    最も像側に配置された、像側に凸面を向けた正レンズを含む
    ことを特徴とする対物レンズ。
  23. 請求項22に記載の対物レンズにおいて、
    νを前記最も像側に配置された前記正レンズのアッベ数とするとき、以下の条件式
    63 ≦ ν ≦ 100 (17)
    を満たすことを特徴とする対物レンズ。
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