JP2019002702A - 歪み量算出装置、歪み量算出方法及び歪み量算出プログラム - Google Patents

歪み量算出装置、歪み量算出方法及び歪み量算出プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】1枚の撮像画像から、応力発光輝度に基づいて対象物の応力を算出する歪み量算出装置を提供する。【解決手段】歪み量算出装置は、単位時間当たりの力の入力方向が不変である対象物が応力発光している状態を撮像した撮像画像を取得する取得部と、前記撮像画像における前記対象物の歪み量を、前記撮像画像の各画素の輝度の平方根に基づいて算出する算出部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、対象物の歪み量を算出する歪み量算出装置、歪み量算出方法及び歪み量算出プログラムに関する。
近年、各種の製品や部品の設計においては、CAE(Computer Aided Engineering)を用いる場合が多い。その設計過程においては、応力に対する耐性等の検査などが含まれる。この応力の測定においては、応力発光の量から歪み量や応力を測定できることが望ましい。特許文献1には、インフラ構造物の表面応力分布および欠陥を定量的に検査する技術として、応力発光構造部を設けた検査対象の構造物の表面に励起光を照射して、応力発光構造部を飽和させてから応力変化を発生させて、応力発光分布および欠陥を定量的に検査することが開示されている。
特開2016−180637号公報
ところで、上記特許文献1には、応力発光分布のモニタリングの仕方についての開示はあるものの、定量化方法の具体例についての開示がない。即ち、上記特許文献1に記載の技術からでは、応力発光している対象を撮像した1枚の撮像画像から定量的な応力の測定ができないという問題があった。
そこで、本発明は上記問題に鑑みて成されたものであり、1枚の撮像画像に基づいて応力分布を特定することができる歪み量算出装置、歪み量算出方法及び歪み量算出プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る歪み量算出装置は、単位時間当たりの対象物に加えられる力の入力方向が不変である対象物が応力発光している状態を撮像した撮像画像を取得する取得部と、撮像画像における対象物の歪み量を、撮像画像の各画素の輝度の平方根に基づいて算出する算出部とを備える。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る歪み量算出方法は、単位時間当たりの対象物に加えられる力の入力方向が不変である対象物が応力発光している状態を撮像した撮像画像を取得する取得ステップと、撮像画像における対象物の歪み量を、撮像画像の各画素の輝度の平方根に基づいて算出する算出ステップとを含む。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る歪み量算出プログラムは、コンピュータに、単位時間当たりの対象物に加えられる力の入力方向が不変である対象物が応力発光している状態を撮像した撮像画像を取得する取得機能と、撮像画像における対象物の歪み量を、撮像画像の各画素の輝度の平方根に基づいて算出する算出機能とを実現させる。
また、上記歪み量算出装置において、算出部は、撮像画像における各画素ごとに対象物の歪み量を算出することとしてもよい。
また、上記歪み量算出装置において、算出部は、各画素の輝度の平方根に所定の係数を乗じた値を、当該画素に対応する対象物の歪み量として算出することとしてもよい。
また、上記歪み量算出装置において、歪み量算出装置は、対象物の一部における歪み量を検出するセンサが検出した歪み量の測定値を受け付ける受付部を更に備え、算出部は、測定値を測定した対象物の一部に対応する撮像画像における画素の輝度と、歪み量の測定値に基づいて、所定の係数を算出し、算出した所定の係数に基づいて対象物の歪み量を算出することとしてもよい。
また、上記歪み量算出装置において、歪み量算出装置は、算出部が算出した歪み量に関する情報を出力する出力部を更に備えることとしてもよい。
本発明の一態様に係る歪み量算出装置は、一枚の撮像画像のみから、撮像画像中の対象物の応力発光輝度の平方根に基づいて、対象物における応力の強度分布を示す歪み量を算出することができる。
歪み量算出システムの構成例を示す図である。 歪み量算出装置の動作を示すフローチャートである。 歪み量算出装置の動作を示すフローチャートである。 (a)は、撮像画像における画素の位置の例を示す図である。(b)は、画素の輝度の経時変化の例を示す表である。 (a)は、歪み量の経時変化の例を示す表である。(b)は、輝度推移を歪み量で表した表である。 (a)、(b)は、対象物と、対象物に係る力の例を模式的に示す図である。 歪み量算出装置の別構成例を示すブロック図である。
以下、本発明の一実施態様に係る歪み量算出装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施の形態>
<構成>
図1は、歪み量算出装置100を含む歪み量算出システムの構成を示す図である。歪み量算出システムは、応力発光物質が塗布された対象物110を撮像部120が撮像し、撮像して得られた撮像画像130に基づいて歪み量算出装置100が対象物110にかかる歪み量(応力)を発光輝度の平方根に基づいて算出する。そして、歪み量算出装置100が算出した歪み量に関する情報として、例えば、歪み量をカラーコンター化した画像を表示装置150が表示する。このようなシステムに係る歪み量算出装置100について詳細に説明する。
図1に示すように、歪み量算出装置100は、取得部101と、算出部102と、出力部103と、記憶部104とを備える。
取得部101は、応力発光物質が塗布された対象物110を逐次撮像する撮像部120が撮像した撮像画像130を取得する機能を有する通信インターフェースである。取得部101は、撮像部120が撮像した映像をそのまま受信することとしてもよいし、撮像部120が撮像した映像が撮像部120にネットワークを介して接続されたサーバ装置(図示せず)等に記憶保存されたものを取得することとしてもよい。取得部101は、撮像部120あるいは、外部のサーバ装置と、有線または無線のネットワークを介して接続されてよく、撮像画像130を取得できるのであれば、通信に使用する通信プロトコルは問わないものとする。なお、取得部101による撮像画像130の取得は、撮像部120が逐次撮像した画像を取得するものであってもよいし、撮像部120が撮影している映像から順番に各フレームを撮像画像として取得するものであってもよい。
また、取得部101は、対象物110に対象物110に発生している応力(歪み量)を測定するためのセンサを備えている場合に、当該センサがセンシングした歪み量の実測値を取得する。当該実測値の取得についても、撮像画像130と同様に、センサから直接取得してもよいし、ネットワークを介して実測値が撮像画像130と対応付けて記憶されている記憶装置等から取得することとしてもよい。
応力分布(歪み量)の測定対象物となる対象物110は、応力発光物質を表面に付着させていればどのようなものあってもよい。
ここで、応力発光物質(塗料、材料)とは、摩擦、衝撃、振動、圧縮、引っ張り、捻じりなど各種の荷重が機械刺激として加えられたことに応じて発光するものであり、応力発光とは、印加された荷重(応力)に応じた輝度で発光する現象のことをいう。
応力発光物質としては、例えば、ユーロピウムをドープし、構造制御したアルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu)、遷移金属や希土類をドープした硫化亜鉛(ZnS:Mn)やチタン酸バリウム・カルシウム((Ba,Ca)TiO:Pr)、アルミン酸カルシウムイットリウム(CaYAl:Ce)などを用いることができるが、応力に応じた輝度で発光するものあれば、これらに限定されるものではない。
算出部102は、取得部101が取得した撮像画像130から対象物110に塗布された応力発光物質の輝度を測定(算出する)機能を有する。算出部102は、予め撮像部120が撮像する撮像画像130から得られる輝度と、実際の輝度との間の変換係数を保持し、撮像画像130を構成する各画素の輝度値に対して、上述の変換係数を乗じることで、実際の輝度値を算出することができる。算出部102は、例えば、歪み量算出装置100が備える記憶部104に予め記憶している輝度値算出プログラムを読み出して実行するプロセッサにより実現することができる。
また、算出部102は、撮像画像130中の対象物110の各画素について特定した輝度値の平方根に基づいて、当該画素に対応する箇所の対象物110の歪み量を算出する機能を有する。本実施の形態においては、算出部102は、特定した輝度値の平方根に所定の係数kを乗じた値を、その画素に対応する箇所の対象物110の歪み量として算出する。具体的には、以下の数式(1)に基づいて、歪み量εを算出する。
Figure 2019002702
上記式(1)において、εは、歪み量を示し、Lは、画素の輝度値を示す。
また、kは、所定の係数である。ここでkは、あらかじめ特定の厚みの応力発光塗料を塗布した特定の反射率をもつ物質に対し、特定レベルの励起状態を与え、撮像装置において取得できた輝度と、その際の歪量を歪みゲージなどにて同時に計測することで決定することが出来る(任意点におけるキャリブレーション)が、これらに限定されるものではない。即ち、取得部101が、対象物110において応力の実測値を得ている場合に、算出部102は、当該値をεとして、所定の係数kの値を算出できる。したがって、対象物110の一点の歪み量(応力)の検出(実測)のみで、係数kの値を算出し、撮像画像全体において、対象物110の各部(各画素)における歪み量を算出することができる。なお、取得部101が歪み量の実測値を取得できていない場合は、kは予め定めておいた所定の係数であってよく、その場合、算出部102は、撮像画像に基づいて得られる歪み量によって、歪み量(応力)の強弱の分布、即ち、応力分布を得ることができる。
算出部102は、例えば、歪み量算出装置100が備える記憶部104に予め記憶している歪み量算出プログラムを読み出して実行するプロセッサにより実現することができる。歪み量の算出に関する更なる具体例については後述する。
出力部103は、算出部102が算出した歪み量に関する情報を出力する機能を有する通信インターフェースである。出力部103は、外部の表示装置150と、有線または無線のネットワークを介して接続されてよく、歪み量に関する情報を送信できるのであれば、通信に使用する通信プロトコルは問わないものとする。ここで、歪み量に関する情報とは、算出部102が算出した歪み量の値(応力分布の値)そのものであってもよいし、歪み量の値を加工した情報(例えば、カラーコンター化した画像)であってもよい。歪み量を加工した情報を出力する場合には、歪み量算出装置100は、算出部102が算出した画素単位の歪み量に基づいて、カラーコンター化した画像を生成する画像生成部(図示せず)を備えることとしてもよい。画像生成部は、従来のCAEと同様に応力(歪み量)に基づいてカラーコンター化した画像を、生成することができる。
出力部103が出力した歪み量に関する情報に基づいて、例えば、歪み量算出装置100は、表示装置150において応力分布を示すカラーコンター画像を表示することができる。表示装置150は、一般に知られるLCD、有機ELディスプレイ等により実現することができる。なお、表示装置150としては、その他にも、例えば、携帯端末のモニターや、タブレット端末のモニターなどを用いることとしてもよい。
記憶部104は、歪み量算出装置100が動作上必要とする各種データやプログラムを記憶する機能を有する記憶媒体である。記憶部104は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現することができるが、この限りではない。記憶部104は、例えば、算出部102が撮像画像130から各画素の発光輝度を算出するための輝度測定プログラム、算出部102が歪み量を算出するための歪み量算出プログラム、算出部102が算出した歪み量などを記憶する。
以上が、歪み量算出装置100の構成についての説明である。
<動作>
ここから、歪み量算出装置100による歪み量の算出に係る動作を説明する。図2は、歪み量算出装置100による歪み量の算出動作を示すフローチャートである。
(ステップS201)
ステップS201において、取得部101は、変形モードが単一であって、応力発光物質を塗布した対象物110を撮像した撮像画像を取得する。取得部101は、取得した撮像画像を、算出部102に伝達し、歪み量算出装置100は、ステップS202の処理に移行する。なお、変形モードが単一とは、対象物110に対して力を加えている作用点に対して力を加える方向が所定単位時間内で一方向にのみ加えられ、当該所定単位時間内で別の方向に変化しないことをいう。つまり、変形モードが単一とは、対象物110に対して単位時間当たりの対象に加えられる力の入力方向が不変であるともいえる。なお、力が加えられる箇所は、1箇所であってもよいし、複数個所であってもよい。また、複数箇所である場合には、各力点においては、力を加える方向は別であってもよい。
(ステップS202)
ステップS202において、算出部102は、取得部101が取得した撮像画像130中で、対象物110が撮像されている範囲を特定する。当該特定においては、既存の画像内におけるオブジェクト検出技術を用いるとよい。撮像画像130中の対象物110が撮像されている範囲を特定すると、歪み量算出装置100は、ステップS203の処理に移行する。
(ステップS203)
歪み量算出装置100は、対象物110を撮像した各画素について、ステップS204〜S206の処理を繰り返し実行する。
(ステップS204)
ステップS204において、算出部102は、対象物110を撮像した画素の内の1画素について、その画素の輝度値を算出し、ステップS205の処理に移行する。
(ステップS205)
ステップS205において、算出部102は、算出した輝度値の平方根を算出し、ステップS206の処理に移行する。
(ステップS206)
ステップS206において、算出部102は、算出した平方根に所定の係数kを乗じた値を、その画素に対応する対象物110の歪み量εとして算出し、ステップS207の処理に移行する。
(ステップS207)
ステップS207において、算出部102は、ステップS202において特定した範囲に含まれる全ての画素について、歪み量を算出している場合には、本処理を終了し、算出していない場合には、次の画素の歪み量の算出を行う。
以上のように、歪み量算出装置100は、対象物110を撮像した1枚の撮像画像だけから、対象物110の各部の歪み量を算出することができ、当該撮像画像における歪み量の強弱の分布を得ることができる。
図3は、ステップS206において用いる所定の係数kを算出する際の歪み量算出装置100の動作の一例を示すフローチャートであり、対象物110の一部における歪み量の実測値を取得することができる場合の所定の係数kを算出する際の動作を示すフローチャートである。
(ステップS301)
ステップS301において、取得部101は、対象物110に設けた歪み量(応力)を検出するセンサから、歪み量(応力)の実測値を取得し、算出部102に伝達する。その後に、歪み量算出装置100は、ステップS302の処理に移行する。
(ステップS302)
ステップS302において、算出部102は、対象物110において実測された歪み量が、撮像画像130において、どの位置の実測値であるかを特定する。当該特定は、例えば、歪み量算出装置100のオペレータから撮像画像130中の位置座標を指定されることにより実現されてもよいし、対象物110の設置個所における情報を予め入力しておき、当該情報に基づいて、撮像画像130中の対象物110の形状判定等を行うことによって、算出部102が撮像画像130中の実測の測定位置を推定することにより実現することとしてもよい。その後に、歪み量算出装置100は、ステップS303の処理に移行する。
(ステップS303)
ステップS303において、算出部102は、ステップS302において特定した画素の輝度値と、歪み量の実測値とから、所定の係数kの値を算出する。具体的には、算出部102は、上記式(1)から、歪み量の実測値を、画素の輝度値の平方根で除した値を、所定の係数kの値として算出し、処理を終了する。
これにより、歪み量算出装置100は、対象物110における1箇所の歪み量の実測だけで、所定の係数kの値を算出することができ、対象物110における実際の歪み量を、1枚の撮像画像からだけで、算出することができる。
<歪み量算出の考察>
ここから、本実施の形態に係る歪み量を、輝度値の平方根に基づいて算出できる理由について説明する。
まず、対象物110に対して、力を加える場合であって、変形モードが単一である場合には、対象物110の面内における応力発光物質の輝度を左右する歪みと歪み速度のそれぞれは、面内比率が一定のまま推移することを発明者らは知見した。
例えば、図4(a)に示すような撮像画像130を、時刻t、時刻t+1、時刻t+2、時刻t+3において、取得できたとする。なお、図4(a)には、撮像画像130の例としては一枚の画像の例のみを示しているが、実際には4枚の撮像が得られ、荷重が加えられて対象物110が変形していく様子が撮像できたものとする。この撮像画像130における点(対象物110のある点)P、Q、Rの輝度値が、図4(b)に示す表410のように算出部102が算出したとする。このとき、変形モードが単一である場合、各点における背景光除去後の輝度は、表4(b)に示すように、それぞれ一定の比を保ったまま推移する。これは、特定点の歪み量同士の比を比較すると一定であり、かつ、歪み速度も歪み量に比例するためである。
ところで、応力発光輝度Lは、歪み量εと、歪み速度dε/dtの積算値に所定の係数kを乗じた値として、式(2)に示すように算出することができる。
Figure 2019002702
したがって、式(2)から歪み量εを推定する場合には、εの経時的変化を推定する必要がある。ここで、表4(b)を見てみると、輝度の変動は、各画素(点)ごとに一定の比率で起こっていることが理解できる。例えば、点Pにおいて、時刻tから時刻t+1への変動量は、xA−A=A(x−1)と表すことができ、時刻tにおける輝度値Aに比例していることが理解できる。これは、他の画素においても同様であり、例えば、点Qにおいて、時刻t+1から時刻t+2への変動量は、yB−xB=B(y−x)と表すことができ、時刻tにおける輝度値Bに比例していることが理解できる。
ところで、対象物110の変形モードが単一であるという条件下においては、各点の輝度の変動は、各点同士の輝度比に比例する。なぜなら、特定点の歪みは別の特定点とある一定の比で変動するためである。
ここで、各点P、Q、Rの時刻tにおける歪み量をそれぞれD、E、Fとしたとき、図5(a)に示すように、時刻t+1、t+2、t+3における歪み量は、対象物110の変形モードが単一であるという条件下において、一定の比率で変化する。このとき、点Pにおいて、時刻t+1における歪み量ε(点、時刻)と、歪み速度dε/dt(点、時刻)を考えてみると、それぞれ、表5(a)から、下記式(3)及び(4)のように得ることができる。
Figure 2019002702
Figure 2019002702
上述したように、応力発光輝度Lは、歪み量と歪み速度の積算値に所定の係数を乗じた値として算出できることから、所定の係数をjとして、式(3)及び式(4)を用いると、下記式(5)を得ることができる。
Figure 2019002702
式(2)と式(5)とは互いに等価であることから、点Pの歪み量Dは、式(5)を解いて、下記式(6)のように表すことができる。
Figure 2019002702
なお、式(6)において、mは、1/ja(a−1)の平方根である。
以上のことから、対象物110の変形モードが単一であるという条件下においては、発光輝度の平方根を基に分析することで、ある時刻において撮像された撮像画像において相対的な歪み量の比率を算出できるので、対象物110の応力分布比を特定できる。これは、図5(b)の表501に示すように、特定時刻において、各点における各歪み量から輝度値を算出するための変換係数(例えば、時刻t+1の場合には、ja(a−1)が変換係数となる)を共有している状況となるためである。即ち、歪み量算出装置100は、特定時刻において、対象物110の全ての点における輝度の分析を行うことによって、輝度比から歪み比を特定することができる。そして、歪み量算出装置100は、更に、図3に示す処理を行えば、実際の歪み値を算出することもできる。
<まとめ>
歪み量算出装置100は、応力発光輝度の輝度値の平方根に基づいて、一枚の撮像画像における歪み量(応力)の分布を算出することができる。したがって、応力発光の時系列変化を追うことなく、歪み量算出装置100は、その時々の応力が発生している変形モードが単一である対象における歪み量の分布を一枚の撮像画像のみから、特定することができる。
<補足>
上記実施の形態に係る歪み量算出装置は、上記実施の形態に限定されるものではなく、他の手法により実現されてもよいことは言うまでもない。以下、各種変形例について説明する。
(1)上記実施の形態においては、撮像部120は、歪み量算出装置100外の装置としているが、歪み量算出装置100は、撮像部120も備えることとしてもよい。
(2)上記実施の形態においては、表示装置150は、歪み量算出装置100外の装置としているが、歪み量算出装置100は、表示装置150を備えることとしてもよい。
(3)上記実施の形態において、歪み量算出装置100が歪み量そのものを出力する場合には、これを受ける表示装置150あるいは表示装置150に接続された演算装置は、受け取った歪み量に基づいて対象物110のカラーコンター化した画像を生成する機能を有することとしてもよい。
(4)上記実施の形態においては、算出部102は、撮像画像130から各画素の輝度値を測定することとしたが、この手法に代えて、輝度センサを用いて測定することとしてもよい。
(5) 上記実施の形態に示した歪み量算出装置100は、応力がかかる対象の応力分布を検出するにあたって、様々な場面で利用することができる。例えば、図6(a)に示すような壁から突出した梁に、何らかの重量物をぶら下げた場合の梁に係る力に基づいて発生する応力(歪み量)の分布を、当該梁を撮像することで測定したり、図6(b)に示すように物体を矢印の方向に引っ張った場合の引っ張りに対する応力(歪み量)の分布を当該物体を撮像することで測定したりすることができる。
(6) 上記実施の形態においては、歪み量算出装置が歪み量(撮像画像内の対象物の各部の歪みの比、応力分布)を算出する手法として、歪み量算出装置100を構成する各機能部として機能するプロセッサが歪み量算出プログラム等を実行することにより、歪み量を算出することとしているが、これは装置に集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、上記実施の形態に示した複数の機能部の機能を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。すなわち、図7に示すように、歪み量算出装置100を構成する各機能部は、物理的な回路により実現されてもよい。図7に示すように、歪み量算出装置100は、取得回路101aと、算出回路102aと、出力回路103aと、記憶回路104aとを備え、各回路は、上述の同名の各機能部と同様の機能を有する。
また、上記歪み量算出プログラムは、プロセッサが読み取り可能な記録媒体に記録されていてよく、記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記歪み量算出プログラムは、当該歪み量算出プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記プロセッサに供給されてもよい。本発明は、上記歪み量算出プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
なお、上記歪み量算出プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
(7)上記実施の形態及び各補足に示した構成は、適宜組み合わせることとしてもよい。
100 歪み量算出装置
101 取得部
102 算出部
103 出力部
104 記憶部

Claims (7)

  1. 単位時間当たりの対象物に加えられる力の入力方向が不変である対象物が応力発光している状態を撮像した撮像画像を取得する取得部と、
    前記撮像画像における前記対象物の歪み量を、前記撮像画像の各画素の輝度の平方根に基づいて算出する算出部とを備える
    歪み量算出装置。
  2. 前記算出部は、前記撮像画像における各画素ごとに前記対象物の歪み量を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の歪み量算出装置。
  3. 前記算出部は、前記各画素の輝度の平方根に所定の係数を乗じた値を、当該画素に対応する前記対象物の歪み量として算出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の歪み量算出装置。
  4. 前記歪み量算出装置は、
    前記対象物の一部における歪み量を検出するセンサが検出した歪み量の測定値を受け付ける受付部を更に備え、
    前記算出部は、前記測定値を測定した前記対象物の一部に対応する前記撮像画像における画素の輝度と、前記歪み量の測定値に基づいて、前記所定の係数を算出し、算出した所定の係数に基づいて前記対象物の歪み量を算出する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の歪み量算出装置。
  5. 前記歪み量算出装置は、
    前記算出部が算出した歪み量に関する情報を出力する出力部を更に備える
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の歪み量算出装置。
  6. 単位時間当たりの対象物に加えられる力の入力方向が不変である対象物が応力発光している状態を撮像した撮像画像を取得する取得ステップと、
    前記撮像画像における前記対象物の歪み量を、前記撮像画像の各画素の輝度の平方根に基づいて算出する算出ステップとを含む
    歪み量算出装置による歪み量算出方法。
  7. コンピュータに、
    単位時間当たりの対象物に加えられる力の入力方向が不変である対象物が応力発光している状態を撮像した撮像画像を取得する取得機能と、
    前記撮像画像における前記対象物の歪み量を、前記撮像画像の各画素の輝度の平方根に基づいて算出する算出機能とを実現させる
    歪み量算出プログラム。
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