JP2019001966A - 緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストかつリサイクル可能で製品のグリップ性に優れ、自動車部品などの大型部品や重量品の運搬に好適に用いられる緩衝材。【解決手段】a)発泡倍率が5〜30倍、b)平均気泡径が100〜600μm、c)独立気泡率が70%以上、および、d)厚みが20mm以上の条件を満たす、無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を使用した緩衝材。前記無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の動摩擦係数が0.310以上である緩衝材。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリオレフィン系樹脂押出発泡体からなる、各種物品搬送に使用される緩衝材に関する。
従来、電気部品や電子部品のような外部からの衝撃に対し弱い製品の運搬や自動車部品のような比較的重量のある物品を運搬する際には、運搬時の衝撃を緩和させ当該製品を破損から守るために、さまざまな緩衝材が用いられている。中でも発泡プラスチックは衝撃を吸収し製品にかかる衝撃を緩和する特性に優れており、最も多く用いられている緩衝材のひとつである。発泡プラスチックの緩衝性のレベルは、該発泡体を構成するプラスチックの種類により異なる。最も多く用いられているポリスチレンからなる発泡体は、ポリスチレンが柔軟性に欠ける為に、繰り返して衝撃が加わると発泡体の破壊がおこり緩衝性が急速に低下するという欠点がある。一方、発泡ポリエチレン系樹脂からなる緩衝材は、ポリエチレン系樹脂が柔軟性に富む為に上記のような繰り返しの衝撃に対する緩衝性の低下はなく、繰り返し使用される用途においては好適に使用される。
例えば、特許文献1には、IC等の静電気破壊防止用の簡易パッケージ材料として好適なものとして、ポリエチレン系樹脂とエチレン−酢酸ビニル共重合体とを含有する架橋性組成物を加熱、発泡して得られる架橋ポリエチレン系発泡体が開示されている。一般に、エチレン−酢酸ビニル共重合体は発泡性が劣るものの、架橋せしめると、高い独立気泡率を有する発泡体が得られ、厚物の成形体も成形しうる。しかしながら、当該発泡体は高度に架橋されているためリサイクルが難しく、当該発泡体を用いた緩衝材は使用後に埋め立てや燃焼により廃棄せざるをえず、環境に負荷をかける点で問題がある。
特許文献2には、特定の酢酸ビニル成分含有量を有する、エチレン−酢酸ビニル共重合体、または、エチレン−酢酸ビニル共重合体とポリエチレン系樹脂の混合物を発泡させて得られる、滑り防止性を有する無架橋ポリエチレン系樹脂発泡シートが開示されている。このような無架橋押出発泡シートは、リサイクルが容易で環境に優しい発泡体として緩衝材分野にも利用実績が多い。しかしながら、酢酸ビニル含有率が高い共重合体は発泡性が劣る傾向にあり、高独立気泡率の発泡体を安定して得ることが困難である。特に、セル微細化や高独立気泡率維持が難しい厚物の発泡体で所望通りの物性を達成することは難しく、滑り防止性の良好な厚物の緩衝材を得ることは困難である。
また、リサイクル可能な無架橋発泡体からなる緩衝材としては、発泡性が良好な低密度ポリエチレンを用いた無架橋発泡体が一般的に使用されている。一般的に分岐構造を有する低密度ポリエチレンは溶融聴力が高く発泡性に優れるという点から、高い独立気泡率を達成するものの、セル径が粗い物が主流となっており、製品の滑り防止性に優れた、すなわちグリップ力の高い特性が要求される緩衝材には適用され難い。
特開2003−253033号公報 特開2004−359709号公報
本発明の目的は、低コストかつリサイクル可能で製品のグリップ性に優れ、自動車部品などの大型部品や重量品の運搬に好適に用いられる緩衝材を得ることにある。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意研究した結果、発泡倍率、平均気泡径および独立気泡率が特定範囲に制御された厚物の無架橋ポリエチレン系樹脂発泡体によれば、製品を載せた際の密着性に優れ、かつ、重量のある製品の輸送における瞬間的な過荷重にも耐えうる強度を両立した、緩衝材が得られることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、下記a)からd)を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を使用した緩衝材に関する。
a)発泡倍率が5倍以上30倍以下
b)平均気泡径が100μm以上600μm以下
c)独立気泡率が70%以上
d)厚みが20mm以上
また、本発明は、下記e)からh)を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を使用した緩衝材に関する。
e)発泡倍率が5倍以上30倍以下
f)下記式(1)の関係を満たす
平均気泡径−(33.3×発泡倍率)≦350 −式(1)
g)独立気泡率が70%以上
h)厚みが20mm以上
本発明において、前記無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の動摩擦係数が0.310以上であることが好ましい。
本発明において、前記無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体が下記式(2)の関係を満たすことが好ましい。
圧縮応力比≧0.4×Ln(発泡倍率)−0.4 −式(2)
圧縮応力比=S2550/S04
S04:歪0%と4%での圧縮応力の差(MPa)
S2550:歪25%と50%での圧縮応力の差(MPa)
本発明において、前記ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂を含むことが好ましい。
本発明においては、前記ポリオレフィン系樹脂100重量%において低密度ポリエチレンが60重量%以上含まれることが好ましい。
本発明において、前記低密度ポリエチレンの密度が900〜930kg/mであることが好ましい。
本発明の緩衝材は、重量品の輸送用に好適である。
本発明は、ポリオレフィン系樹脂、および、脂肪族炭化水素類を含む発泡剤を溶融混練する工程、および、前記溶融混練で得られる発泡剤を含んだ溶融状態の樹脂組成物を冷却した後に減圧下に押出発泡し発泡体を成形する工程を含む、次のa)〜d)の要件を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法に関する。
a)発泡倍率が5倍以上30倍以下
b)平均気泡径が100μm以上600μm以下
c)独立気泡率が70%以上
d)厚みが20mm以上
本発明は、ポリオレフィン系樹脂、および、脂肪族炭化水素類を含む発泡剤を溶融混練する工程、および、前記溶融混練工程で得られる発泡剤を含んだ溶融状態の樹脂組成物を冷却した後に減圧下に押出発泡しの発泡体を成形する工程を含む、次のe)〜h)の要件を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法に関する。
e)発泡倍率が5倍以上30倍以下
f)下記式(1)の関係を満たす
平均気泡径−(33.3×発泡倍率)≦350 −式(1)
g)独立気泡率が70%以上
h)厚みが20mm以上
本発明において、前記樹脂組成物が気泡核形成剤として化学発泡剤を含むことが好ましい。
本発明において、前記化学発泡剤が炭酸水素ナトリウムとクエン酸塩との混合物であることが好ましい。
本発明において、前記樹脂組成物が収縮防止剤を含むことが好ましい。
本発明によれば、運搬される製品のグリップ力に優れ、自動車部品や各種工業製品、中でもバランスの崩れ易い大物製品、重量物に好適な緩衝材が得られる。
本発明の第一の緩衝材は、発泡倍率が5倍以上30倍以下であり、平均気泡径が100μm以上600μm以下であり、独立気泡率が70%以上であり、および、厚みが20mm以上である無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体からなることを特徴とする。発泡倍率、独立気泡率、および、厚みは従来から緩衝材に用いられる板状発泡体に要求される特性ではあるが、これらが上記範囲を満たし、かつ平均気泡径が上記範囲を満たすことが重要であり、上記要件を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を用いることにより、製品のグリップ力に優れ、かつ、重量物の搬送に耐えうる強度を両立した緩衝材を得られる。さらに、本発明の緩衝材は無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体からなるため、リサイクル性をも有する。
無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の平均気泡径は、所望の独立気泡率および発泡倍率に調整し易い点から、120μm以上であること好ましく、140μm以上がより好ましく、150μm以上が更に好ましい。また、製品のグリップ性能に影響する摩擦係数が大きくなる点から500μm以下であることが好ましく、400μm以下がより好ましく、300μm以下が更に好ましい。ここで、平均気泡径とは、後述する実施例に記載の測定方法により測定したものである。
無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の発泡倍率は、5〜30倍の範囲にあることで、緩衝材としての加工性が良好で、軽量部品から自動車のエンジン等の重量部品の緩衝材としての使用が可能となる。発泡倍率は製品の重量によって適宜選択されるが、グリップ性と緩衝性のバランスが得られやすいとの観点から、下限値は、好ましくは6倍であり、より好ましくは7倍である。一方、上限値は、好ましくは25倍であり、より好ましくは20倍である。
無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の独立気泡率は70%以上であることで、緩衝材としての緩衝性能や繰り返し使用性能、さらには打ち抜き加工時の寸法回復性が良好となる。好ましくは75%以上であり、より好ましくは80%以上であることが好ましい。
無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の厚みは、加工によりさまざまな緩衝材形状への加工が可能となるという観点、およびシートの積層体ではなく一枚物として使用した際に緩衝材として均質なものが得られ易いとの観点から好ましくは30mm以上、40mm以上であることがより好ましい。厚みの上限については特に制約は無いが、押出発泡による厚み確保の難しさから、通常は150mm以下、さらには100mm以下、特に70mm以下であることが好ましい。
本発明の、第二の緩衝材は、発泡倍率が5倍以上30倍以下、独立気泡率が70%以上であり、下記式(1)を満たし、かつ厚みが20mm以上である無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を用いることを特徴とする。
平均気泡径−(33.3×発泡倍率)≦350 −式(1)
本発明の検討過程において、発泡体の摩擦係数は発泡倍率と平均気泡径の影響を受けることが分かっている。すなわち、高い発泡倍率では摩擦係数が高くなるため平均気泡径はある程度大きなものでも許容されるが、低い発泡倍率では、より小さな平均気泡径が必要とされるというものである。具体的には式(1)を満たすことで、摩擦係数が高い発泡体が得られる傾向にあり、このような発泡体を使用することで梱包される製品のグリップ性に優れた緩衝材が得らる。ここでいう摩擦係数とは動摩擦係数のことを言う。
式(1)の右辺の値は好ましくは200、より好ましくは100、特に−50であることが好ましい。
第二の緩衝材における、無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の発泡倍率および厚みは、上述の第一の緩衝材における無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の発泡倍率および厚みが同様に好適である。また、平均気泡径に関しても、第一の緩衝材における無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の平均気泡径が同様に好適である。
本発明の緩衝材に使用される無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体は、製品のグリップ性の観点から、動摩擦係数が、0.310以上であることが好ましく、0.340以上であることがより好ましく、0.360以上であることがさらに好ましい。
さらに、無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体は下記式(2)を満たすことが好ましい。
圧縮応力比≧0.4×Ln(発泡倍率)−0.4 −式(2)
圧縮応力比=S2550/S04
・S04:歪0%と4%とでの圧縮応力の差(MPa)
・S2550:歪25%と50%とでの圧縮応力の差(MPa)
上記S04は発泡体の圧縮初期の応力であり、緩衝材として使用した場合には製品を載せた際の、ソフト間や密着性に影響する因子である。この値が大きいと製品と緩衝材の密着性が十分に得られず局所荷重になり易く、輸送時の状況によっては意匠性の高い製品表面を傷つけたりすることがある。一方、S2550は大きな圧縮歪が生じた際の歪に対する圧縮応力の向上率を表している。S2550が大きな値を示す発泡体は大きな圧縮歪が生じた際に応力が上昇し易い特性を有しており、製品輸送時に発生する、瞬間的な過荷重に耐え製品の底付き(緩衝材が押し潰され、外部の衝撃をダイレクトに受けてしまうこと)を防止する目安となる。圧縮応力比が高い発泡体からはソフト感と底付き性を両立する緩衝材を得られる傾向にあるが、発泡倍率によってその値は異なる。具体的には式(2)を満たすことで、発泡倍率に応じたソフト感と底付き性とが両立された緩衝材が得られ易く、式(2)の右辺は好ましくは「0.4×Ln(発泡倍率)−0.3」、さらには「0.4×Ln(発泡倍率)−0.2」であることが好ましい。また、圧縮応力比は式(2)を満たせば良いが、ソフト感と底付き性の両立が容易との観点から、0.55以上であることが好ましく、より好ましくは0.60以上であり、特には0.65以上であることが好ましい。
本発明の緩衝材に使用する無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体は、ポリオレフィン系樹脂を含む原料樹脂成分と、発泡剤と、必要により後述の各種添加剤とを押出機を用いて溶融混練し、発泡剤を含有する発泡性樹脂溶融物を押出機に付帯したダイスから低圧域に押出し発泡させると同時に、発泡体の進行速度を調整可能な引取機を使用し所望のサイズ(厚み、幅)に成形することにより製造することができる。また、ダイスに付帯した成形金型を使用することも可能である。
ポリオレフィン系樹脂としては、発泡性と発泡した際の緩衝性能に優れている樹脂であれば特に制約なく使用することが可能である。ポリオレフィン系樹脂としては、オレフィン成分単位が50モル%以上の樹脂であればよく、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、エチレン成分単位が50モル%以上の樹脂が挙げられ、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体等が例示される。
ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレン単独重合体、またはプロピレンと共重合可能な他のオレフィン等の成分との共重合体が挙げられる。プロピレンと共重合可能な他のオレフィンとしては、例えば、エチレンや、1−ブテン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセンなどの炭素数4〜10のα−オレフィンが例示される。また上記共重合体は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体等であってもよく、さらに二元共重合体のみならず三元共重合体であってもよい。 これらポリオレフィン系樹脂の中でも、柔軟性に優れ非緩衝物の保護性に優れるとの観点からポリエチレン系樹脂が好ましく、中でも、密度が935kg/m以下のポリエチレン系樹脂を主成分とするものが好ましい。具体的には、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等を用いることが好ましく、さらには発泡性が良好な低密度ポリエチレンを用いることがより好ましい。なお、密度が935kg/m以下のポリエチレン系樹脂を「主成分」とするとは、ポリオレフィン系樹脂100重量%に対して該ポリエチレン系樹脂の含有量が60重量%以上であることをいう。また、ポリエチレン系樹脂の密度の下限は概ね890kg/mである。ポリエチレン系樹脂の密度の好ましい範囲は900kg/mから930kg/mであり、さらには910kg/mから925kg/mであることが好ましく、特に913kg/mから923kg/mであることが好ましい。
これらポリオレフィン系樹脂は、単独でも2種以上の混合物として使用することも可能であり、また同じ樹脂種で密度の異なるものを2種以上混合して使用することも可能である。ポリオレフィン系樹脂の2種以上の混合物の例としては、低密度ポリエチレンに直鎖状低密度ポリエチレンを混合したもの等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂のMFRは、溶融張力を有しかつ押出機内での過度なせん断発熱を防止でき押出発泡に適した条件設定が容易となる傾向があるとの観点から、好ましくは0.05から15g/10分、より好ましくは0.5から10g/10分、さらに好ましくは0.8から5.0g/10分、特に好ましくは1.0から3.0g/10分である。
本発明に用いられる無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の平均気泡径の調整方法としては、気泡核形成剤の添加量、押出発泡時の温度条件、押出発泡時のせん断速度、ダイス開口部の形状等、従来公知の調整が有効である。
気泡核形成剤としては発泡体の製造に通常使用される無機物や化学発泡剤等を使用することが可能である。無機物としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、ゼオライト、炭酸リチウム、亜鉛華などがあげられる。また、化学発泡剤は、有機系化学発泡剤と無機系化学発泡剤に分類され、有機系化学発泡剤としては、ADCA(アゾジカルボンアミド)、DPT(N,N’−ジニトロペンタメチレンテトラミン)、OBSH(4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)等が良く用いられる。無機系化学発泡剤としては炭酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩と有機酸塩との混合物などが挙げられる。これら気泡核形成剤は、単独或いは2種以上を併用することが出来る。気泡核形成剤は粉体状のものを直接添加しても良く、主材(原料樹脂成分)との混合性を考慮したマスターバッチを使用しても良い。特に下記する収縮防止剤を使用する場合には、気泡が粗大化し易い傾向があり、所望の気泡径を少ない添加量で達成しうる核形成効果の高いものが好ましい。少量で核形成効果が得られやすいとの観点から上記の中でも無機系化学発泡剤が好ましく、中でも、炭酸水素塩と有機酸塩との混合物が好ましく、特に炭酸水素ナトリウムとクエン酸塩との混合物が好ましい。気泡核形成効果を高めるために、炭酸水素ナトリウムとクエン酸塩との混合物と上記無機物とを併用することが好ましく、無機物としてはタルク、炭酸リチウムが好ましい。化学発泡剤はその濃度が15重量%から50重量%程度のマスターバッチとして使用されることが好ましい。このような気泡核形成効果の高い化学発泡剤マスターバッチとして「EE275F」(永和化成株式会社製)などが挙げられる。これら気泡核形成剤は使用量を多くすれば得られる発泡体の気泡径は小さくなる傾向にあるが、適性量を超えると独立気泡率の低下につながる。よって使用量としては原料樹脂成分100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、0.1〜7重量部がより好ましく、0.1〜5重量部であることがさらに好ましい。
その他、独立気泡率や発泡倍率の調整は、従来公知の方法にて調整することが可能である。具体的には、独立気泡率は、押出発泡時の溶融樹脂の押出温度の調整等が挙げられ、発泡倍率に関しては、発泡剤量および押出発泡時の溶融樹脂の押出温度の調整等が挙げられる。
発泡剤としては、例えば、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロブタン等の脂肪式環化水素類;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等のエーテル類;メタノール、エタノール等のアルコール類;空気、窒素、炭酸ガス等の無機ガス;さらには水等が挙げられる。これらの発泡剤は単独で用いてもよく、また、2種類以上併用してもよい。これらのうちでも、所望の発泡倍率、独立気泡率、平均気泡径が得られやすいとの観点から脂肪族炭化水素類が好ましく、特にノルマルブタン、イソブタンが好ましい。発泡剤の添加量は、発泡剤の種類および目標とする発泡体の発泡倍率により異なる為適宜調整すればよいが、原料樹脂成分100重量部に対して、0.5重量部以上20重量部以下が好ましく、1重量部以上15重量部以下であることがより好ましい。
本発明に用いられる発泡体には必要に応じて、発泡後の収縮を防止する目的で所謂収縮防止剤が使用されることが好ましい。特に従来発泡剤として使用されていたフロン系の発泡剤に代え、上記発泡剤を使用する場合には収縮防止剤を加えることが好ましい。
前記収縮防止剤として、脂肪酸エステル、脂肪族アミン、脂肪酸アミドなどの従来周知のものが使用できる。
前記脂肪酸エステルとしては、炭素数8〜30の脂肪酸と水酸基を3〜7個有する多価アルコールとのエステルが好ましい。炭素数8以上の脂肪酸としては、ラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコ酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などが挙げられる。水酸基を3〜7個有する多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エリトリットアラビット、キシリマアット、マンニット、ソルビット、ソルビタンなどが挙げられる。 これらのエステル化合物の中でも、これらの完全エステル化物よりは部分エステル化物、特にモノエステル化物がより顕著な収縮防止効果が得られるため好ましく、ステアリン酸モノグリセライド、ベヘン酸モノグリセライド、又はステアリン酸モノグリセライドとベヘン酸モノグリセライドの混合物が更に好ましい。
また、前記脂肪族アミンとしては、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、エイコシルアミン、ドコシルアミン、N−メチルオクタデシルアミン、N−エチルオクタデシルアミン、ヘキサデシルプロピレンジアミン、オクタデシルプロピレンジアミンなどが挙げられる。
また、前記脂肪酸アミドとしては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ラウリン酸ビスアミド、などが挙げられる。
前記収縮防止剤の配合量は、原料樹脂成分100重量部に対して0.3重量部以上が好ましく、より好ましくは0.5重量部以上、さらに好ましくは0.7重量部以上である。該配合量が少なすぎると収縮防止効果が不充分となる場合がある。一方、配合量が多すぎると収縮防止効果が頭打ちとなりコスト的にメリットがないばかりか得られる発泡体の圧縮応力等の強度物性を低下する場合がある。その為、該配合量の上限は、概ね3重量部が好ましく、より好ましくは2重量部である。
また、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリオレフィン系樹脂以外の他の合成樹脂を添加しても良い。ポリオレフィン系系樹脂以外の他の合成樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−エチレン共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体、スチレン−イソブチレン共重合体、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、及びそれらの水素添加物、等のスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン等が例示される。
本発明においては、必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、造核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を添加してもよい。
本発明においては、着色剤の添加に制限はなく、着色剤を添加せずにナチュラル色とすることもできるし、青、赤、黒など着色剤を添加して所望の色とすることもできる。着色剤としては、例えば、ペリレン系有機顔料、アゾ系有機顔料、キナクリドン系有機顔料、フタロシアニン系有機顔料、スレン系有機顔料、ジオキサジン系有機顔料、イソインドリン系有機顔料、カーボンブラックなどが挙げられる。
得られた無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体は、切削加工、打ち抜き加工等により、所望の形状に加工することで緩衝材として使用される。
本発明の緩衝材は、上記無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を使用するため、重量品やバランスの崩れ易い大物製品に対するグリップ力に優れるとともに、輸送時におけるこれら製品の底付きを防止する圧縮応力にも優れる。そのため、自動車部品、金属製工業用部品、大型プラスチック製品などの重量工業製品の輸送用緩衝材として最適である。また、本発明の緩衝材はリサイクル性を有するため、環境にも優しい。
以下に実施例によって本発明をより詳しく説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
実施例および比較例において、各種の評価方法に用いられた試験法および判定基準は次の通りである。
<メルトフローレート(MFR)>
MFRは、JIS K 7210(1999)記載のA法の規定に準拠し、メルトインデクサーS−01(東洋精機製作所製)を用い、190℃、一定荷重(2.16kg)下でダイから一定時間に押し出される樹脂量から、10分間に押し出される量に換算した値とした。
なお、前記一定時間とは、メルトフローレートが0.5g/10分を超え1.0g/10分以下の場合は120秒間、1.0g/10分を超え3.5g/10分以下の場合は、60秒間、3.5g/10分を超え10g/10分以下の場合は30秒間、10g/10分を超え25g/10分以下の場合は10秒間、25g/10分を超え100g/10分以下の場合は5秒間、100g/10分を超える場合は3秒間とした。
前記一定時間で切り取った切り取り片を3個採取しその平均値を算出することとし、一回の測定で3個採取できない場合は3個採取できるまで測定を継続するものとした。ある秒数で測定した際のメルトフローレートが対応する範囲に無かった場合は、そのメルトフローレートに応じた秒数で再度測定するものとした。
<独立気泡率>
実施例および比較例で得られた各発泡体から幅20mm、厚み20mm、長さ30mmの試験片を準備し、ASTM D2856に記載の方法に準拠し、エアピクノメータ(東京サイエンス株式会社製空気比較式比重計モデル1000)を用いて、試験片の体積Vc(cm)測定した。次に測定後の同じ試験片をエタノールの入ったメスシリンダー内に沈め、メスシリンダーの液面上昇分(水没法)から見かけ上の体積Va(cm)を求め、下記式に従って独立気泡率(%)を求めた。
独立気泡率(%)=(Vc/Va)×100
なお、測定は3つの試験片について実施し、その平均値を発泡体の独立気泡率とした。
<発泡体密度>
上記独立気泡率の測定で用いた試験片の重量W(g)と上記水没法により求めた体積Va(cm)とから下記式により求めた。
発泡体密度(g/cm)=W/Va
<発泡倍率>
上記発泡体密度(g/cm)と樹脂密度(g/cm)から下記式により求めた。
発泡倍率(倍)=樹脂密度/発泡体密度
<平均気泡径>
実施例および比較例で得られた発泡体を、押出方向と直行する任意の断面3箇所につき、押出方向長さ20mmに切断し、サンプルAを作製した。さらにサンプルAから下記測定箇所につきに各辺が5〜10mmの立方体サンプルBを切り出した。サンプルBにつき各々の観察面(厚み方向、幅方向、押出方向)を両刃カミソリ[フェザー製、ハイステンレス両刃]を用いて、気泡膜(セル膜)が破壊されないように充分注意して切断し、その切断面をマイクロスコープ[キーエンス社製、VHX−900]にて観察した。得られた画像において、長さ4000μmの線分を引き、該線分が通る気泡数nを測定し、下記式により気泡径を算出した。
気泡径(μm)=4000/n
この測定を各測定点につき厚み方向、幅方向、押出方向について実施し、これらの相加平均値を平均気泡径(μm)とした。
※)測定箇所:発泡体の押出方向と直行する任意断面3箇所の各々において下記5点の平均気泡径を測定した。
・中央部(測定点1)
・中央部と幅方向両端部の中間部(測定点2,3)
・中央部と厚み方向上下端部の中間部(測定点4,5)
<ボイド評価>
発泡体の押出方向と直行する断面を平均気泡径の測定と同様にして観察し、気泡が連通して発生した空洞で平均気泡径の3.246倍以上のものをボイドとしその有無を評価した。
<緩衝材としての物性評価>
発泡体から幅50mm、厚み25mm、長さ200mmの緩衝材サンプルを切り出し、下記評価を実施した。
1)外観
緩衝材サンプルの切り出し面を下記基準により目視評価した。
A・・・気泡が均一微細で、表面が滑らかな印象を与える。
B・・・AとCの間。
C・・・気泡が粗く一つ一つが明瞭で、気泡による表面凹凸が目視で容易に確認される。
2)動摩擦係数
表面性試験機(新東科学社製 HEIDON TRIBOGEAR Type14)を使用し、ASTM D1894に準拠し測定した。上記緩衝材サンプルから、幅50mm、厚み9mm、長さ200mmの試験片を切り出した。摩擦は表面性試験機付属のASTM平面圧子が試験片上を水平移動することによって生じさせた。測定は、荷重1150g(平面圧子:150g、錘:1000g)、試験速度150mm/min、距離70mmにて実施した。測定開始後1.5秒から5秒までの動摩擦力の平均値と試験荷重から動摩擦係数を算出した。同様の測定を3回実施しこれらの平均値を発泡体の動摩擦係数とし、下記基準で評価した。
A・・・0.360以上
B・・・0.340以上0.360未満
C・・・0.310以上0.340未満
D・・・0.310未満
3)圧縮応力比
上記緩衝材サンプルから幅50mm×長さ50mm×厚み25mmの試験片を切り出し、オートグラフ(島津製作所製 オートグラフAG−X/R、負荷容量20kN)を使用し、JIS K6767に準拠し圧縮応力を測定した(試験速度10mm/min、伸び原点(測定開始点)を試験力フルスケール(20kN)の0.3%(60N)に設定)。得られた圧縮応力データから、歪0%と4%の圧縮応力の差S04(MPa)と、歪25%と50%との圧縮応力の差S2550(MPa)の比を下記式にて求めた。
圧縮応力比=S2550/S04
(実施例1)
低密度ポリエチレン(宇部丸善ポリエチレン製「C470」、MFR2.0g/10分、密度918kg/m)100重量部に、気泡核形成剤として化学発泡剤(永和化成製 EE275F、重曹−クエン酸系熱分解型発泡剤マスターバッチ)3.0重量部、収縮防止剤としてステアリン酸モノグリセライド1.0重量部加えたものを、Φ40二軸−φ90mm単軸タンデム押出機に供給した。230℃に設定した第1押出機(φ40二軸)中に溶融させた後、発泡剤としてのイソブタンを3.5重量部圧入混合し、97℃に設定した第2押出機(φ90mm)中で冷却した後、押出機先端に接続された矩形ダイ(開口部50mm×4mm)より、大気圧下に吐出量50kg/時間で押出した。ダイから押出された発泡体を引取機で引き取りながら成形ダイにより板状発泡体を得た。得られた発泡体は、ボイドが無くかつ独立気泡率も高かった。得られた発泡体について各種物性を測定・評価した結果を表1に示す。
(実施例2〜3)
表1の通り配合を調整した以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体について同様に各種物性を測定・評価した結果を表1に示す。
(実施例4)
イソブタンの添加量を2.0部に変更した以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体について同様に各種物性を測定・評価した結果を表1に示す。
(実施例5〜6)
表1の通り配合を調整した以外は実施例1と同様にして発泡体を得た。得られた発泡体について同様に各種物性を測定・評価した結果を表1に示す。
(比較例1)
気泡核形成剤の添加量を0.33部に変更した以外は実施例1と同様にして平均気泡径の大きな発泡体を得た。この平均気泡径の大きな発泡体から作製した緩衝材サンプルは気泡に基づく表面凹凸が目立ち外観が悪く、かつ動摩擦係数も低く、圧縮応力比も低いものであった。得られた発泡体について同様に各種物性を測定・評価した結果を表1に示す。
(比較例2)
押出条件、成形条件を調整した以外は実施例1と同様にして独立気泡率の低い発泡体を得た。得られた発泡体についてボイド有無を評価したところ、ボイドは無い発泡体であった。このボイドは無いが独立気泡率の低い発泡体から作製した緩衝材サンプルは圧縮応力比が低いものであった。得られた発泡体について同様に各種物性を測定・評価した結果を表1に示す。
(比較例3)
気泡核形成剤の添加量を1.0部に変更した以外は実施例4と同様にして平均気泡径の大きな発泡体を得た。この平均気泡径の大きな発泡体から作製した緩衝材サンプルは気泡に基づく表面凹凸が目立ち外観が悪く、かつ動摩擦係数も低く、圧縮応力比も低いものであった。得られた発泡体について同様に各種物性を測定・評価した結果を表1に示す。
(参考例1)
市販の無架橋ポリエチレン発泡体(旭化成製、サンテックフォーム「Q15」)について各種物性を同様に測定・評価した結果を表1に示す。比較例1同様に平均気泡径が荒いため、外観に乏しく動摩擦係数も低いものであった。
Figure 2019001966

Claims (13)

  1. 下記a)からd)を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を使用した緩衝材。
    a)発泡倍率が5倍以上30倍以下
    b)平均気泡径が100μm以上600μm以下
    c)独立気泡率が70%以上
    d)厚みが20mm以上
  2. 下記e)からh)を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体を使用した緩衝材。
    e)発泡倍率が5倍以上30倍以下
    f)下記式(1)の関係を満たす
    平均気泡径−(33.3×発泡倍率)≦350 −式(1)
    g)独立気泡率が70%以上
    h)厚みが20mm以上
  3. 前記無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の動摩擦係数が0.310以上である、請求項1または2に記載の緩衝材。
  4. 前記無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体が下記式(2)の関係を満たす、請求項1〜3のいずれか一項に記載の緩衝材。
    圧縮応力比≧0.4×Ln(発泡倍率)−0.4 −式(2)
    圧縮応力比=S2550/S04
    S04:歪0%と4%での圧縮応力の差(MPa)
    S2550:歪25%と50%での圧縮応力の差(MPa)
  5. 前記ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン系樹脂を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の緩衝材。
  6. 前記ポリオレフィン系樹脂100重量%において低密度ポリエチレンが60重量%以上含まれる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の緩衝材。
  7. 前記低密度ポリエチレンの密度が900〜930kg/mである、請求項6に記載の緩衝材。
  8. 前記緩衝材が重量品の輸送用である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の緩衝材。
  9. ポリオレフィン系樹脂、および、脂肪族炭化水素類を含む発泡剤を溶融混練する工程、および、前記溶融混練工程で得られる発泡剤を含んだ溶融状態の樹脂組成物を冷却した後に減圧下に押出発泡し発泡体を成形する工程を含む、
    次のa)〜d)の要件を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法。
    a)発泡倍率が5倍以上30倍以下
    b)平均気泡径が100μm以上600μm以下
    c)独立気泡率が70%以上
    d)厚みが20mm以上
  10. ポリオレフィン系樹脂、および、脂肪族炭化水素類を含む発泡剤を溶融混練する工程、および、
    前記溶融混練工程で得られる発泡剤を含んだ溶融状態の樹脂組成物を冷却した後に減圧下に押出発泡し発泡体を成形する工程を含む、
    次のe)〜h)の要件を満たす無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法。
    e)発泡倍率が5倍以上30倍以下
    f)下記式(1)の関係を満たす
    平均気泡径−(33.3×発泡倍率)≦350 −式(1)
    g)独立気泡率が70%以上
    h)厚みが20mm以上
  11. 前記樹脂組成物が気泡核形成剤として化学発泡剤を含む、請求項9または10に記載の無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法。
  12. 前記化学発泡剤が炭酸水素ナトリウムとクエン酸塩との混合物である、請求項11に記載の無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法。
  13. 前記樹脂組成物が収縮防止剤を含む、請求項9〜12のいずれか一項に記載の無架橋ポリオレフィン系樹脂押出発泡体の製造方法。
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