JP2019001136A - インクジェットプリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】チェックパターンの視認性を向上させるインクジェットプリンタを提供する。
【解決手段】
本発明に係るプリンタは、照射する光の色を第1照明色と第2照明色とを含む複数の照明色に切替可能であって印刷後の記録媒体5に向かって光を照射する照明装置を備える。また、記録媒体5上に、少なくとも第1のインクおよび第2のインクによって、各ノズルの吐出状態を確認可能なチェックパターンP1を印刷させる。第1照明色は、記録媒体5上に印刷されたチェックパターンP1において、第2のインクよりも第1のインクに高い視認性を与える色である。第2照明色は、記録媒体5上に印刷されたチェックパターンP1において、第1のインクよりも第2のインクに高い視認性を与える色である。
【選択図】図5

Description

本発明は、インクジェットプリンタに関する。
従来から、インクジェットプリンタにおいてインクを吐出するノズルの状態を確認するためのチェックパターンが知られている。チェックパターンは、目詰まりなどの理由で各ノズルが吐出不良に陥っていないかを確認するための検査用画像である。例えば、あるノズルが吐出不良になりインクを吐出できなくなると、記録媒体上に印刷されたチェックパターンでは、当該ノズルがインクを吐出すべき位置にインクドットの欠落が発生する。その他ノズルが何らかの吐出不良状態であれば、チェックパターンには何らかの欠陥が現れる。チェックパターンを定期的に印刷することにより、インクジェットプリンタにおける各ノズルの状態を定期的に確認することができる。
特許文献1には、各ノズルの状態を測定し、不安定吐出状態であると判定されたノズルが存在すると、自動的にチェックパターンを印刷する印刷システムが開示されている。特許文献1に記載された印刷システムは、チェックパターンをユーザーが目視確認した後にインクヘッドのクリーニングを実施するかどうかを入力できる受付手段を備え、クリーニング実施の指示がされた場合にクリーニングを実施することとしている。
特開2011−161753号公報
上記のように、チェックパターンの確認は、多くの場合、ユーザーの目視確認によるものである。しかし、上記チェックパターンに印刷されるインクは複数の色のインクを含んでいるので、目視確認を行う環境の照明下において、ある色のインクは、ユーザーにとって見やすいが、別の色のインクは見にくいという事態が発生する。典型的には、チェックパターンが印刷された記録媒体をインクジェットプリンタから取り出した後、蛍光灯などの白色光の下で目視確認するときなどに、特にイエローインクが見にくいという問題が発生する。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、チェックパターンの視認性を向上させるインクジェットプリンタを提供することである。
本発明に係るインクジェットプリンタは、記録媒体に第1のインクを吐出する複数の第1ノズルを備えた第1インクヘッドと、前記記録媒体に第2のインクを吐出する複数の第2ノズルを備えた第2インクヘッドと、を少なくとも含む記録ヘッドと、照射する光の色を第1照明色と第2照明色とを含む複数の照明色に切替可能であって印刷後の前記記録媒体に向かって前記光を照射する照明装置と、第1印刷制御部を備えた制御装置とを備える。前記第1印刷制御部は、少なくとも前記各第1ノズルから前記第1のインクを吐出させ前記各第2ノズルから前記第2のインクを吐出させることによって、前記記録媒体上に、前記各第1ノズルおよび前記各第2ノズルの吐出状態を確認可能なチェックパターンを印刷させる。前記第1照明色は、前記記録媒体上に印刷された前記チェックパターンにおいて、前記第2のインクよりも前記第1のインクに対して高い視認性を与える色である。前記第2照明色は、前記記録媒体上に印刷された前記チェックパターンにおいて、前記第1のインクよりも前記第2のインクに対して高い視認性を与える色である。
上記インクジェットプリンタによれば、チェックパターンが印刷された記録媒体に照射される光の色を切り替えることができる。上記光の色は、チェックパターンとして吐出されている各インクのパターンを視認するのに適した色が設定される。即ち、第1のインクのパターンを目視する際には、記録媒体に、第1のインクの視認に適した照明色である第1照明色の光を照射でき、第2のインクのパターンを目視する際には、第2のインクの視認に適した照明色である第2照明色の光を照射できる。このように、上記インクジェットプリンタが各インクの視認に適した複数の色の光を照射できる照明装置を備えることによって、ユーザーは、チェックパターンに吐出された全ての色のインクのパターンを良好に視認することができる。
なお、インクの種類は2種類に限られず、照明装置が発する照明色は2色に限られない。例えば、インクの種類は、一般的に使用されているCMYKの4色や7色などであってもよいし、照明色は3種類以上であってもよい。
また、複数の照明色は、好ましくは、色相、明度、波長などが異なる複数の照明色であり、それらを相対的な指標として選定された照明色である。例えば、あるインク色に対する照明色には、色相環において当該インクの色相からより遠い色、特に補色が選定されてもよい。また、あるインク色に対する照明色には、当該インクの色との明度差がより大きい色が選定されてもよい。あるいは、あるインク色に対する照明色には、特定の波長を境界線として当該インクの色の波長と逆側にあるような波長の色が選定されてもよい。上記境界線の波長として好適な波長の1つは、570nm付近である。
第1実施形態に係るインクジェットプリンタの正面図である。 キャリッジ下面の構成を示す模式図である。 キャッピング装置周辺の構成を示す正面図である。 プリンタのブロック図である。 チェックパターンの例を示す模式図である。 双方向調整パターンの例を示す模式図である。 第2実施形態に係る制御装置のブロック図である。
以下、図面を参照しながら、いくつかの実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。以下の説明では、インクジェットプリンタを正面から見たときに、インクジェットプリンタから遠ざかる方を前方、インクジェットプリンタに近づく方を後方とする。図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタの設置態様等を限定するものではない。また、図面中の符号Yは主走査方向を示し、符号Xは主走査方向Yと直交する副走査方向Xを示している。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る大判のインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とする。)10の正面図である。プリンタ10は、ロール状の記録媒体5を順次前方に移動させると共に、主走査方向Yに移動するキャリッジ25に搭載されたインクヘッド40、50、60、70(図2参照)からインクを吐出することによって、記録媒体5上に画像を印刷する。
記録媒体5は、画像が印刷される対象物である。記録媒体5は特に限定されない。記録媒体5は、例えば、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類であってもよいし、樹脂製やガラス製などの透明なシートであってもよいし、金属製やゴム製等のシートであってもよい。ここでは、記録媒体5は、例えば、白色のロール紙である。ただし、記録媒体5の色は白色に限定されるわけではなく、例えば各種の色付きであってもよい。
図1に示すように、プリンタ10は、プリンタ本体10aと、プリンタ本体10aを支持する脚11とを備えている。プリンタ本体10aは、主走査方向Yに延びている。プリンタ本体10aは、ガイドレール21と、ガイドレール21に係合したキャリッジ25とを備えている。ガイドレール21は、主走査方向Yに延びている。ガイドレール21は、キャリッジ25の主走査方向Yへの移動をガイドする。キャリッジ25には無端状のベルト22が固定されている。ベルト22は、ガイドレール21の右側に設けられたプーリ23aおよび左側に設けられたプーリ23bに巻き掛けられている。右側のプーリ23aにはキャリッジモータ24が取り付けられている。キャリッジモータ24は、制御装置100と電気的に接続されている。キャリッジモータ24は、制御装置100によって制御される。キャリッジモータ24が駆動するとプーリ23aが回転し、ベルト22が走行する。それにより、キャリッジ25がガイドレール21に沿って主走査方向Yに移動する。このように、キャリッジ25が主走査方向Yに移動することによって、インクヘッド40〜70も主走査方向Yに移動する。本実施形態では、ベルト22とプーリ23aとプーリ23bとキャリッジモータ24とが、キャリッジ25およびキャリッジ25に搭載されたインクヘッド40〜70を主走査方向Yに移動させる主走査方向移動装置20の一例である。なお、以下では適宜、主走査方向Yのうち、プリンタ10の右方に一致する方向を第1主走査方向Y1、プリンタ10の左方に一致する方向を第2主走査方向Y2と呼ぶことがある。
キャリッジ25の下方には、プラテン12が配置されている。プラテン12は、主走査方向Yに延びている。プラテン12には記録媒体5が載置される。プラテン12の上方には、記録媒体5を上から押下するピンチローラ31が設けられている。ピンチローラ31は、キャリッジ25より後方に配置されている。プラテン12には、グリットローラ32が設けられている。グリットローラ32は、ピンチローラ31の下方に配置されている。グリットローラ32は、ピンチローラ31と対向する位置に設けられている。グリットローラ32は、フィードモータ33(図4参照)に連結されている。グリットローラ32は、フィードモータ33の駆動力を受けて回転可能に形成されている。フィードモータ33は、制御装置100と電気的に接続されている。フィードモータ33は、制御装置100によって制御される。ピンチローラ31とグリットローラ32との間に記録媒体5が挟まれた状態でグリットローラ32が回転すると、記録媒体5は副走査方向Xに搬送される。本実施形態では、ピンチローラ31とグリットローラ32とフィードモータ33とが、記録媒体5を副走査方向Xに移動させる副走査方向移動装置30の一例である。
ガイドレール21およびキャリッジ25の上方には、上部カバー10bが設けられている。上部カバー10bの内部には内部空間が構成されている。内部空間には、照明装置80が設置されている。照明装置80は、印刷後の記録媒体5の出来上がりを確認するための光を照射する部材である。照明装置80は、印刷後の記録媒体5の排出口周辺に向かって光を照射している。照明装置80は、例えば、フルカラーLEDを備えている。ただし、照明装置80は、フルカラーLEDによるものに限られず、例えば、必要な色の単色LEDをそれぞれ備えていてもよい。照明装置80において必要とされる光の色については後述する。内部空間には、照明装置80の他に、図示しないインク供給路が設けられている。インク供給路は、一端が図示しないインクカートリッジに接続され、他端がインクヘッド40〜70に接続されている。インク供給路は、インクカートリッジとインクヘッド40〜70を連通させている。内部空間の上方には、図示しないインクカートリッジ収納部が設けられ、インクカートリッジが着脱可能に収納されている。
図2は、キャリッジ25の記録媒体5と対向する側の面(本実施形態では下面)の構成を示す模式図である。図2に示すように、キャリッジ25の下面には、インクヘッド40、インクヘッド50、インクヘッド60、およびインクヘッド70が保持されている。インクヘッド40〜70は、副走査方向Xに延びている。また、各インクヘッド40、50、60、70は、主走査方向Yに並んで配置されている。本実施形態に係るキャリッジ25においては、最も第2主走査方向Y2側(左方)にインクヘッド40が位置し、続いてインクヘッド50、インクヘッド60、インクヘッド70の順に第1主走査方向Y1側(右方)に向かって並んでいる。複数のインクヘッド40〜70は、記録ヘッドを構成している。インクヘッド40〜70は、それぞれ別の種類のインクを貯留するインクカートリッジと接続されている。本実施形態では、インクヘッド40は、マゼンタインクを吐出する。インクヘッド50は、イエローインクを吐出する。インクヘッド60は、シアンインクを吐出する。インクヘッド70は、ブラックインクを吐出する。ただし、インクヘッドの数は4個に限定されず、各インクヘッドから吐出されるインクの色も上記4種類に限定されない。また、インクの材料は何ら限定されず、従来からインクジェットプリンタのインクの材料として用いられている各種の材料を使用することができる。上記インクは、例えば、ソルベント系(溶剤系)顔料インクや水性顔料インクであってもよいし、水性染料インク、あるいは、紫外線を受けて硬化する紫外線硬化型顔料インク等であってもよい。
図2に示すように、複数のインクヘッド40、50、60、70は、それぞれ、副走査方向Xに並んだ複数のノズルを有している。詳しくは、インクヘッド40は、ノズル41を有している。インクヘッド50は、ノズル51を有している。インクヘッド60は、ノズル61を有している。インクヘッド70は、ノズル71を有している。ノズル41〜71は、そこからインクが吐出される部材である。
なお、図2において、インクヘッド40、50、60、および70には、それぞれ10個のノズルが図示されているが、実際にはさらに多数(例えば180個)のノズルが形成されている。また、各インクヘッド40、50、60、70の副走査方向Xの長さは、例えば、1インチである。そこで、上記した場合には、インクの吐出密度は、180dpi(dot per inch)である。ただし、各インクヘッド40〜70の副走査方向Xの長さ、および各インクヘッド40〜70が備えるノズルの個数は、何ら限定されるわけではない。
各インクヘッド40〜70の内部には、圧電素子等を備えたアクチュエータ(図示せず)が設けられている。アクチュエータは、制御装置100と電気的に接続されている。アクチュエータは、制御装置100によって制御される。アクチュエータが駆動することによって、インクヘッド40〜70の各ノズル41〜71から記録媒体5に向かってインクが吐出される。
本実施形態に係るプリンタ10は、キャッピング装置を備えている。図3は、キャッピング装置90周辺の構成を示す正面図である。図3に示されるように、キャッピング装置90は、キャップ91と、キャップ移動装置92と、吸引ポンプ93とを備えている。キャップ91およびキャップ移動装置92は、ガイドレール21の右端部に位置するホームポジションに配置されている。ホームポジションは、印刷待機時、すなわち、印刷が行われていない時に、キャリッジ25が待機する位置である。キャップ91は、インクヘッド40〜70のノズル41〜71(図2参照)に付着したインクが硬化してノズル41〜71が目詰まりすることを抑制する部材である。キャップ91は、印刷待機時において、ノズル41〜71を覆うように下方からインクヘッド40〜70に装着される。キャップ移動装置92は、キャップ91を支持している。キャップ移動装置92は、キャップ91を上下移動させる装置である。キャップ移動装置92の構成は特に限定されないが、例えば、駆動モータ92aを備えている。キャップ移動装置92は、上記駆動モータ92aを駆動することによって、キャップ91を上下移動させる。キャップ91は、上下動することによって、インクヘッド40〜70に装着され、また離間される。
吸引ポンプ93は、インクヘッド40〜70にキャップ91が装着されている状態において、インクヘッド40〜70内のインクを吸引する部材である。吸引も、ノズル41〜71の詰まりを予防するための作業である。吸引ポンプ93の吸引口は、キャップ91に接続されている。吸引ポンプ93の排出口は、図示しない廃液タンクと接続されており、吸引ポンプ93によって吸引されたインクは、廃液タンクに廃棄される。
キャッピング装置90の左方には、ワイパー95が設けられている。ワイパー95は、インクヘッド40〜70の下面を拭う部材である。ワイパー95は、キャリッジ25がワイパー95の上方を通過するとき、インクヘッド40〜70の下面に接するように構成されている。ワイパー95は、板状の部材であって、例えばゴム等で形成されている。
図1に示すように、プリンタ10は、ヒータ35を備えている。ヒータ35は、プラテン12の下方に設けられている。ヒータ35は、グリットローラ32より前方に配置されている。ヒータ35は、プラテン12を加熱する。プラテン12が加熱されることによって、プラテン12上に配置されている記録媒体5および記録媒体5に着弾したインクが加熱され、インクの乾燥が促進される。ヒータ35は、制御装置100に電気的に接続されている。ヒータ35の加熱温度は、制御装置100によって制御される。
図1に示すように、プリンタ本体10aの右端部には、操作パネル110が設けられている。操作パネル110には、機器状態を表示する表示部と、ユーザーによって操作される入力キー等が設けられている。操作パネル110の内側には、プリンタ10の各種の動作を制御する制御装置100が収容されている。図4は、本実施形態に係るプリンタ10のブロック図である。図4に示すように、制御装置100は、フィードモータ33、キャリッジモータ24、ヒータ35、照明装置80、駆動モータ92a、吸引ポンプ93、および各インクヘッド40、50、60、70とそれぞれ通信可能に接続されており、それらを制御可能に構成されている。制御装置100は、モード選択部101と、印刷制御部102と、照明制御部103と、照明色選択部104と、クリーニング制御部105と、とを備えている。
制御装置100の構成は特に限定されない。制御装置100は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器から印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置とを備えている。なお、制御装置100は必ずしもプリンタ本体10aの内部に設けられている必要はなく、例えば、プリンタ本体10aの外部に設置され、有線または無線を介してプリンタ本体10aと通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
モード選択部101は、プリンタ10の動作モードが選択される部位である。モード選択部101は、例えば、制御装置100に接続された外部コンピュータの表示装置に操作画面を表示するように構成されている。モード選択部101は、印刷モード選択部101aと、クリーニングモード選択部101bとを備えている。印刷モード選択部101aは、印刷に関するモードを選択する部位である。本実施形態に係るプリンタ10は、印刷モードとして「画像印刷モード」、「チェックパターン印刷モード」、「双方向調整パターン印刷モード」を選択可能に構成されている。上記各印刷モードの詳細については後述する。
モード選択部101のうちクリーニングモード選択部101bは、インクヘッド40〜70のクリーニングに関するモードを選択する部位である。本実施形態に係るプリンタ10は、クリーニングモードとして「通常モード」、「メンテナンスモード」を選択可能に構成されている。「通常モード」は、プリンタ10が印刷可能な状態に置かれるモードである。「通常モード」では、印刷可能状態で実施できるクリーニングが、常時または定期的に実施されている。「メンテナンスモード」では、プリンタ10を印刷可能状態から外し、「通常モード」よりも綿密なクリーニングが実施される。上記各クリーニングモードの詳細については後述する。なお、「メンテナンスモード」では印刷を行うことができないため、クリーニングモード選択部101bにおける選択は、印刷モード選択部101aにおける選択よりも優先される。
印刷制御部102は、印刷動作を制御する部位である。印刷制御部102は、キャリッジモータ24、フィードモータ33、インクヘッド40〜70に接続され、それらを制御することで記録媒体5に対して印刷を行う。印刷制御部102は、画像印刷部102aと、チェックパターン印刷部102bと、双方向調整パターン印刷部102cとを備えている。画像印刷部102aは、印刷モード選択部101aで「画像印刷モード」が選択されたとき、各部を制御して画像の印刷を行わせる部位である。チェックパターン印刷部102bは、印刷モード選択部101aで「チェックパターン印刷モード」が選択されたとき、各部を制御してチェックパターンの印刷を行わせる部位である。双方向調整パターン印刷部102cは、印刷モード選択部101aで「双方向調整パターン印刷モード」が選択されたとき、各部を制御して双方向調整パターンの印刷を行わせる部位である。画像印刷部102a、チェックパターン印刷部102b、双方向調整パターン印刷部102cの制御の詳細、およびチェックパターン、双方向調整パターンの詳細については後述する。また、印刷制御部102は、ヒータ35の温度を制御することで、印刷後のインクの乾燥を促進している。
照明制御部103は、照明装置80の動作を制御する部位である。照明制御部103は、照明装置80が発する照明色が照明色選択部104で選択された色と同じになるように照明装置80を制御する。本実施形態では、照明装置80は、フルカラーLEDを備えている。そこで、照明制御部103は、例えば、フルカラーLEDに内蔵されているRGB各色のLEDに流す電流値を制御することによって、フルカラーLEDに所望の照明色を照射させる。
照明色選択部104は、照明装置80の発する照明色が選択される部位である。照明色選択部104は、例えば、制御装置100に接続された外部コンピュータの表示装置に操作画面を表示するように構成されている。ただし、照明色選択部104のインターフェイスは、操作画面によるものに限定されない。照明色選択部104のインターフェイスは、例えば、メカスイッチによるもの等であっても構わない。
クリーニング制御部105は、インクヘッド40〜70に対するクリーニング動作を制御する部位である。「通常モード」において、クリーニング制御部105は、キャップ移動装置92の駆動モータ92aを制御して、インクヘッド40〜70に対するキャップ91の着脱を制御する。また、インクヘッド40〜70を制御して、「通常モード」におけるクリーニングを行わせている。クリーニング制御部105はまた、「メンテナンスモード」において、インクヘッド40〜70、および吸引ポンプ93を制御して、「メンテナンスモード」におけるクリーニングを行わせている。
「画像印刷モード」では、所謂、通常の画像印刷が行われる。画像印刷部102aは、入力された画像データに基づいて、記録媒体5上に画像の印刷を行わせる。詳しくは、画像印刷部102aは、キャリッジモータ24を駆動してキャリッジ25を主走査方向Yに移動させるとともに、各インクヘッド40、50、60、70からインクを吐出させ、記録媒体5上にインクを着弾させる。また、画像印刷部102aは、記録媒体5が順次前方に送り出されるように、フィードモータ33を制御する。フィードモータ33に送り出された記録媒体5上のインクは、順次ヒータ35によって加熱され乾燥される。画像印刷部102aは、例えば、記録媒体5が1回前方に送り出されるまでに、キャリッジ25を主走査方向Yに1回または複数回移動させる。本実施形態に係るプリンタ10では、第1主走査方向Y1にキャリッジ25が進行しているときにだけインクの吐出を行う「単方向印刷」だけでなく、キャリッジ25が第1主走査方向Y1に進行しているときと第2主走査方向Y2に進行しているときの両方においてインクの吐出を行う「双方向印刷」も可能である。
「チェックパターン印刷モード」は、各インクヘッド40、50、60、70の各ノズル41、51、61、71の1つ1つの吐出状態を確認するためのチェックパターンを印刷するモードである。本実施形態に係るプリンタ10は、ノズル41〜71内のインクの乾燥を防ぐためのキャップ91を備えているが、それでもインクが乾燥して固化し、ノズルが吐出不良に陥る可能性はある。また、インクの固化とは別の理由で、ノズル41〜71の吐出不良が発生する可能性もある。そこで、本実施形態に係るプリンタ10は、チェックパターンを印刷するモードを備え、吐出不良に陥ったノズルの有無を確認することができるように構成されている。インクを吐出しないノズルが存在すれば、当該ノズルがインクを吐出すべきチェックパターン上の位置にパターンの欠落が生じる(所謂、「ノズル抜け」)。あるいは、インクを吐出するものの正常に吐出できないノズルが存在する場合には、パターンの位置ずれ等の何らかの問題が生じる。上記パターンの欠陥により、ユーザーは吐出不良のノズルの存在を知ることができる。チェックパターンの印刷は、例えば、第1主走査方向Y1にキャリッジ25を走査させながら行われる。チェックパターンによる吐出不良ノズルのチェックは、例えば、始業点検などにおいて実施される。
図5は、チェックパターンの例を示す模式図である。図5における符号P1は、チェックパターンを示している。チェックパターンP1の左側には、キャリッジ25が示されている。図5では、説明の簡略化のため、各インクヘッド40、50、60、70が有する各ノズル41、51、61、71の数は10個としている。
チェックパターンP1には、4つのパターン列PM1、PY1、PC1、PK1が印刷されている。パターン列PM1は、インクヘッド40から吐出されたマゼンタインクのインクドットから形成されている。パターン列PY1は、インクヘッド50から吐出されたイエローインクのインクドットから形成されている。パターン列PC1は、インクヘッド60から吐出されたシアンインクのインクドットから形成されている。パターン列PK1は、インクヘッド70から吐出されたブラックインクのインクドットから形成されている。各パターン列PM1〜PK1は、第2主走査方向Y2側からPM1(マゼンタ)、PY1(イエロー)、PC1(シアン)、PK1(ブラック)の順に主走査方向Yに並んでいる。これは、対応するインクの種類に関して、インクヘッド40〜70の並び順と同じである。インクヘッド40〜70は、第2主走査方向Y2側からインクヘッド40(マゼンタ)、インクヘッド50(イエロー)、インクヘッド60(シアン)、インクヘッド70(ブラック)の順に主走査方向Yに並んでいる。
パターン列の内部構成について見ると、1つのパターン列は10本の印刷ラインによって構成されている。例えば、パターン列PM1について見ると、パターン列PM1は10本の印刷ラインL1〜L10によって構成されている。各印刷ラインL1〜L10は、それぞれノズル41a〜41jから吐出されるインクドットによって形成されたものである。即ち、印刷ラインL1は、ノズル41aから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL2は、ノズル41bから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL3は、ノズル41cから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL4は、ノズル41dから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL5は、ノズル41eから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL6は、ノズル41fから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL7は、ノズル41gから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL8は、ノズル41hから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL9は、ノズル41iから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。印刷ラインL10は、ノズル41jから吐出されるマゼンタインクによって形成されたものである。他のパターン列PY1、PC1、PK1についても同様である。
チェックパターンP1の印刷ラインL1〜L10は、第1主走査方向Y1への動きだけで印刷されている。即ち、印刷ラインL1〜L10の印刷時、記録媒体5は不動である。従って、印刷ラインL1〜L10は、ノズル41の副走査方向Xのピッチと同じピッチで印刷されている。図5では、ノズル41は10個しか図示されていないが、実際は、例えば180個などである。ピッチは実際には、例えば180dpiなどである。
なお、上記チェックパターンの印刷方法は一例であって、上記した印刷方法に限られない。例えば、1つのインクの印刷ラインを1つのパターン列に配置するのではなく、複数のパターン列に分けて配置する印刷方法でも、チェックパターンは印刷できる。インクヘッド40を例に説明すると、上記印刷方法は以下のようなものである。例えば、全印刷ラインL1〜L10を2つのパターン列に分けて配置する場合、第1のパターン列には印刷ラインL1〜L10のうち奇数番号の印刷ラインL1、L3、L5、L7、L9が振り分けられる。ノズル41の各ノズルで言うならば、第1のパターン列には、ノズル41a、41c、41e、41g、41iが振り分けられる。一方、第2のパターン列には、印刷ラインL2、L4、L6、L8、L10が振り分けられる。ノズル41の各ノズルで言うならば、第2のパターン列には、ノズル41b、41d、41f、41h、41jが振り分けられる。このように印刷ラインを振り分けることで、同じパターン列に配置される印刷ライン同士の間隔が広くなり、チェックパターンが見やすくなる。また、ノズルの実際のピッチでは、全印刷ラインを1つのパターン列に配置すると、印刷ライン同士が重なることがある。そのような場合に、上記のような印刷ラインを振り分ける方法が利用される。上記説明では、印刷ラインは2列に振り分けられたが、3列以上であってもよい。印刷ラインを振り分ける数は限定されない。
チェックパターンの印刷後、ユーザーは、チェックパターンP1を目視して、ノズル抜けその他の吐出不良の有無を確認する。ここで、例えば、ノズル41dが目詰まりし、インクを吐出できなくなったとする。その場合、ノズル41dに対応する印刷ラインL4が、チェックパターンP1において欠落する。ユーザーは、印刷ラインL4の欠落を目視することによって、ノズル41dでノズル抜けが発生していることを発見する。
チェックパターンの印刷によって吐出不良ノズルが発見された場合、一般的には、まず「メンテナンスモード」によって、ノズル41〜71のクリーニングを実施する。「メンテナンスモード」におけるクリーニングは、各ノズル41〜71からインクを吐出させながら、吸引ポンプ93(図3参照)によってインクを吸引することによって行われる。固化したインクが、上記吸引によってノズルから排除されれば、吐出不良は解消される。
なお、「通常モード」におけるクリーニングでは、微振動、フラッシング、およびワイピングが実施される。微振動は、インクがノズルから吐出されない程度にアクチュエータを駆動させることによって、ノズル内のインクに振動を与える方法である。上記微振動によってノズル内のインクが動くため、インクの固化を予防することができる。フラッシングは、印刷時以外でノズル41〜71からインクを吐出させる方法である。フラッシングによりノズル内のインクは定期的に交換され、インクの固化が予防される。ワイピングは、キャリッジをホームポジション付近で主走査方向Yに移動させ、ワイパー95(図3参照)によってインクヘッド40〜70の下面を拭う方法である。ワイピングは、印刷が終わりキャリッジ25がホームポジションに戻るとき、および印刷が始まるときには必ず実施される。ただし、ワイピングは手動で実施できてもよい。ワイピングによって、インクヘッド40〜70の下面に付着したインクが拭われ、インクヘッド40〜70の下面は良好な状態に保たれる。
「双方向調整パターン印刷モード」では、双方向調整パターンが印刷される。双方向調整パターンは、第1主走査方向Y1に向かって印刷されるときのインクの吐出位置と、第2主走査方向Y2に向かって印刷されるときのインクの吐出位置とがずれていないかを確認するための画像である。上記吐出位置のずれは、主走査方向Yに関する位置のずれである。上記吐出位置のずれは、キャリッジ25の主走査方向Yへの移動に対してインクヘッド40〜70からのインクの吐出位置がアジャストできていないことに起因する。双方向調整パターンにずれが見られたときには、ずれの量および方向に応じた調整値をインクの着弾位置に付加することで補正が行われる。双方向調整パターンによる吐出位置のチェックも、例えば、始業点検などで行われる。
双方向調整パターンP2は、キャリッジ25を第1主走査方向Y1に移動させながら一部が印刷され、第2主走査方向Y2にキャリッジ25を走査させながら他の一部が印刷される。図6は、双方向調整パターンP2を示す模式図である。双方向調整パターンP2は、マゼンタインクの調整パターンPM2と、イエローインクの調整パターンPY2と、シアンインクの調整パターンPC2と、ブラックインクの調整パターンPK2とで構成されている。これらのうち、マゼンタインクの調整パターンPM2が最初に記録媒体5上に印刷される。マゼンタインクの調整パターンPM2が印刷された後、記録媒体5は前方に搬送され、搬送後の位置においてイエローインクの調整パターンPY2が印刷される。同様にして、イエローインクの調整パターンPY2の印刷の後にはシアンインクの調整パターンPC2が、シアンインクの調整パターンPC2の印刷の後にはブラックインクの調整パターンPK2が印刷される。各色の調整パターンは、使用されるインクを除いて同じである。そこで、以下ではマゼンタインクの調整パターンPM2について説明する。
マゼンタインクの調整パターンPM2は、5つのギャップ補正パターンPa、Pb、Pc、Pd、およびPeから構成されている。図6ではギャップ補正パターンはPa〜Peの5つを図示しているが、実際はもっと多数である。5つのギャップ補正パターンPa〜Peには、それぞれ補正値が割り当てられている。ギャップ補正パターンPaには「−2」の補正値が割り当てられている。ギャップ補正パターンPbには「−1」の補正値が割り当てられている。ギャップ補正パターンPcには「0」の補正値が割り当てられている。ギャップ補正パターンPdには「+1」の補正値が割り当てられている。ギャップ補正パターンPeには「+2」の補正値が割り当てられている。
1つのギャップ補正パターンは、2つのパターンから構成されている。例えば、ギャップ補正パターンPaは、第1パターンA1と第2パターンA2とから構成されている。第1パターンA1、第2パターンA2は、いずれも副走査方向Xに延びている。第1パターンA1は、キャリッジ25が第1主走査方向Y1に移動されているときに印刷されるパターンである。第2パターンA2は、キャリッジ25が第2主走査方向Y2に移動されているときに印刷されるパターンである。第2パターンA2は、第1パターンA1よりも補正単位「2」分だけ右方(第1主走査方向Y1側)に印刷されるように設定されている。ただし、これは設定上のことであり、インク吐出位置のずれを補正する前のプリンタ10では、実際に第2パターンA2が第1パターンA1よりも補正単位「2」分だけ右方に印刷されるとは限らない。ギャップ補正パターンPb〜Peでは、第2パターンの印刷位置が補正単位「1」ずつ左方に移動している。そこで、もしもインク吐出位置のずれがないとしたならば、補正値「0」が割り当てられているギャップ補正パターンPcにおいて、第1パターンC1と第2パターンC2との主走査方向Yに関する位置は一致する。しかし、インク吐出位置のずれが補正されていないプリンタ10では、しばしば、ギャップ補正パターンPcにおいて第1パターンC1と第2パターンC2との主走査方向Yに関する位置が一致しない。そして、ギャップ補正パターンPc以外のギャップ補正パターンにおいて、第1パターンと第2パターンとの主走査方向Yに関する位置が一致、またはほぼ一致する。
図6においては、補正値「+1」が割り当てられているギャップ補正パターンPdにおいて、第1パターンD1と第2パターンD2との主走査方向Yに関する位置が一致している。これは、第2パターンD2が設定上の着弾位置よりも補正単位「1」だけ右方に印刷されていることを意味している。ユーザーはこのことを確認し、第2パターンの印刷位置を「+1」補正する。つまり、第2主走査方向Y2に移動するときに吐出されるインクの着弾位置を補正単位「1」だけ左方に補正する。
双方向調整パターンP2は上記のようなパターンであり、ユーザーはその状態を目視確認することで補正値を認識する。なお、上記補正値の正負は逆であってもよいし、補正は第1パターンの着弾位置に対して行われてもよい。また、補正は、第1パターンの着弾位置と第2パターンの着弾位置の両方に対して行われてもよい。
上記のように、チェックパターンおよび双方向調整パターンの確認は、ユーザーによる目視確認によって行われる。しかし、チェックパターンに印刷されるインクは複数の色のインクを含んでいるので、ある確認環境の下で、ある色のインクはユーザーにとって見やすいが、別の色のインクは見にくいという事態が発生する。典型的には、チェックパターンを白色光の下で目視確認するときに、特にイエローインクが見にくいという問題が発生する。
そこで、本実施形態に係るプリンタ10は、照射する光の色を少なくとも2種類の照明色に切り替え可能であって、印刷後の記録媒体5に向かって上記光を照射する照明装置80を備える。少なくとも2種類の照明色のうち1つの照明色は、チェックパターンP1において、1つのインクを視認しやすい照明色である。少なくとも2種類の照明色のうち別の1つの照明色は、チェックパターンP1において、別の1つのインクを視認しやすい照明色である。チェックパターンとして印刷されるインクのそれぞれに対して視認に好適な照明色が用意されることで、ユーザーは、チェックパターンに印刷されている全てのインクのパターンを良好に視認することができる。
本実施形態に係る照明装置80においては、照明色は、マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの4種類のインクの色にそれぞれ対応した4種類の照明色に切り替えられる。詳しくは、上記4種類の照明色は、緑色、青色、赤色、白色である。緑色は、マゼンタインクによるパターンの視認に適した照明色である。青色は、イエローインクによるパターンの視認に適した照明色である。赤色は、シアンインクによるパターンの視認に適した照明色である。白色は、ブラックインクによるパターンの視認に適した照明色である。インクの色と照明色とは、補色関係になっている。補色関係の色同士は、隣接すると互いに相手の色を鮮明に見せ、視認性を向上させる。
本実施形態に係るプリンタ10は、照明色選択部104(図4参照)を備えている。ユーザーは、照明色選択部104のインターフェイスを操作して、照明装置80が発する照明色を、確認中のインクの視認に適した色に切り替える。照明色選択部104には、上記したように緑色、青色、赤色、白色の4種類の照明色が登録されている。上記4色の照明色は、それぞれマゼンタインク、イエローインク、シアンインク、ブラックインクのパターンの確認に適した照明色として登録されているが、実際どの照明色でどのインクのパターンを確認するかはユーザーの自由である。本実施形態に係る照明装置80は、印刷後の記録媒体5がプラテン12上から排出されてくる排出口の上部に設けられている。そこで、ユーザーは、排出されてきたチェックパターンを、プリンタ10の前方側から確認する。
なお、インクの色と照明色とは必ずしも補色関係でなくともよい。例えば、インクの色と照明色は、例えば、色相環において離れた色であればよい。ある色に対する補色は、色相環において当該色と正反対に位置する色であり、最も離れた色である。しかし、1つの色のインクのチェックパターンを確認する照明色は、色相環において、当該インクの色から離れた色であれば足りる。補色関係は、その中でも特に好適な場合である。
また、上記照明色の種類は4種類に限られず、インクの種類と同じ数にも限られない。照明色の種類は、5種類以上であってもよいし、3種類以下であってもよい。例えば、照明色は、白色と、イエローインク確認用の青色との2種類だけとしてもよい。典型的には、白色光の下で視認性が悪いのはイエローインクによるパターンである。イエローインク以外の3種類のインクは、白色光の下でも比較的確認が容易である。照明色の種類を少なくした方が、プリンタ10の操作性は向上する。
さらに、色相以外の要素によってもインクに対する視認性を向上させる照明色を選定することが可能である。例えば、照明装置80の照明色は、インクの色と明度の異なる色の照明色であってもよい。インクの色と明度の異なる照明色を記録媒体5に照射することによっても、当該インクによるパターンの視認性を向上させることができる。
また、ライトマゼンタなどのライト系のインクを使用する場合には、彩度の高い照明色によって視認性を向上させることができる。ライト系のインクは色の彩度が低いため、彩度の高い照明色の光を照射することによって視認性を向上させることができる。
さらには、各インクの色の波長をもとに視認性の高い照明色を選定することも可能である。その方法は、例えば、ある波長に境界線を引き、境界線以上の波長を有する色のインクに対しては境界線より短い波長を有する色の照明色を選定し、境界線よりも短い波長を有する色のインクに対しては境界線以上の波長を有する色の照明色を選定する方法である。境界線の波長は、例えば、570nmである。570nmは、黄色と緑色の境界の波長である。さらに好適には、照明色とインクの色とは、波長が境界線に対して対称になるように選定されてもよい。即ち、照明色とインクの色とは、境界線との波長の差が両者でほぼ同じになり、かつ、両者が境界線の両側に分かれるように選定されてもよい。このようにして選定された波長を持つ照明色によれば、対応するインクに対する視認性をさらに向上させることができる。なお、境界線を引く波長570nmは1つの好適な例であり、別の波長であっても構わない。
本実施形態に係るプリンタ10は、例えば上記したような要素により選定された照明色を発するように構成される。なお、照明色選択部104では、ユーザーによる照明色の登録作業ができてもよい。その場合、ユーザーは、上記した要素に基づいて好適な照明色を選定した上で登録し、チェックパターン等の確認時には、自身が登録した照明色の中から使用する照明色を選択する。
このように、本実施形態に係るプリンタ10は、複数種類の照明色を発することが可能な照明装置80を備え、ユーザーはパターンを確認したいインクの色に応じて、好適な照明色を選択することができる。それにより、チェックパターン上の全ての色のインクに対して良好な視認性を確保することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、照明装置が発する照明色を自動で切り替えるモードが付加された実施形態である。本実施形態に係るプリンタ10は、上記差異に関わる部材を除き、第1実施形態に係るプリンタ10と共通である。そこで、以下の第2実施形態の説明においても、第1実施形態と同じ部材には同じ符号を付すものとし、重複する説明は省略または簡略化する。
図7は、本実施形態に係る制御装置100のブロック図である。図7に示されるように、本実施形態に係るモード選択部101は、照明モード選択部101cを備えている。また、照明制御部103は、第1照明制御部103aと第2照明制御部103bとを備えている。
照明モード選択部101cは、照明装置80の動作に関するモードが選択される部位である。照明モード選択部101cにおいて、ユーザーは、「自動モード」および「手動モード」のいずれか一方を選択する。「自動モード」は、照明装置80の照明色の切り替えが自動で行われるモードである。「自動モード」における照明色の切り替え動作は、第2照明制御部103bによって制御される。「手動モード」は、ユーザーが照明色選択部104で選択した色に照明装置80の照明色を切り替えるモードであって、第1実施形態と同様のモードである。「手動モード」における照明装置80の照明色は、第1照明制御部103aによって制御される。
第2照明制御部103bは、上記したように、「自動モード」において照明装置80の動作を制御する部位である。本実施形態では、「自動モード」において切り替えられる照明色は、緑色、青色、赤色、白色の4色である。第2照明制御部103bは、照明装置80が発する光の色を、緑色、青色、赤色、白色に順次切り替えるように設定されている。ただし、照明色の種類は、緑色、青色、赤色、白色に限られず、照明色の種類も4種類に限られない。照明色の種類は、5種類以上であってもよいし、3種類以下であってもよい。
照明色の順次切り替えは、例えば、以下のように行われる。「自動モード」において、第2照明制御部103bは、照明装置80の照明色を、まず緑色に切り替える。緑色は、チェックパターンP1(図5参照)において最も左方に位置するマゼンタインクのパターンに対応する照明色である。第2照明制御部103bは、予め設定された継続時間だけ照明装置80を緑色に点灯させる。上記継続時間は、例えば5秒程度である。上記継続時間が経過すると、第2照明制御部103bは、照明装置80の照明色を、マゼンタインクのパターンの右横に位置するイエローインクのパターンに対応する照明色(青色)に切り替える。照明装置80が青色に点灯する時間も、例えば、5秒程度である。以下、同様にして、照明色は赤色、白色と切り替わる。白色の照明色の光の照射が終了すると、第2照明制御部103bは、照明色を再度、緑色に切り替える。ユーザーが終了操作を行うまで上記照明色の切り替えは反復される。
上記のような照明色の順次切り替えによって、ユーザーは、照明色の切り替え操作を行うことなく順次パターンの確認を行うことができる。
あるいは、照明色の順次切り替えは、例えば、以下のように行われてもよい。「自動モード」において、第2照明制御部103bは、照明装置80の照明色を、まず白色に切り替える。第2照明制御部103bは、予め設定された継続時間だけ照明装置80を白色に点灯させる。上記継続時間は、例えば5秒程度である。継続時間が経過すると、第2照明制御部103bは、照明装置80の照明色を、マゼンタインクのパターンに対応する照明色である緑色に切り替える。照明装置80が緑色に点灯する時間も、例えば5秒程度である。次いで、第2照明制御部103bは、照明装置80の照明色を再度、白色に切り替える。所定の継続時間が経過すると、第2照明制御部103bは、照明装置80の照明色を、イエローインクのパターンに対応する照明色である青色に切り替える。以下、同様にして、白色、赤色、白色と照明色は切り替わり、再び緑色から反復される。白色の照明色は、ブラックインクのパターンを確認するための照明色であるとともに、照明色が切り替わることをユーザーに知らせるための照明色である。
当然ながら、上記照明色の切り替えパターンは一例であって、上記に限定されない。例えば、照明色が白色と青色の2色に設定されている場合には、照明装置80からは、白色と青色の光が交互に照射される。その際、例えば、白色の照明色の継続時間が青色の照明色の継続時間よりも長く設定されてもよい。各照明色の継続時間は、同じ時間に限定されない。あるいは、照明色の種類および継続時間は、ユーザーが設定可能なように構成されていてもよい。
なお、「自動モード」中の照明色切り替えパターンは1種類とは限らず、複数種類のパターンを登録できてもよい。そのような仕様によれば、ユーザーごとの照明色切り替えパターンの好みが反映できるとともに、設定が簡易である。
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。しかし、上述の実施形態は例示に過ぎず、本発明は他の種々の形態で実施することができる。
例えば、上記した実施形態では、照明装置80は、印刷後の記録媒体5が排出される排出口の上方に配置されていた。しかし、照明装置80の設置場所は、排出口上方に限定されない。例えば、照明装置80は、記録媒体5の排出口の側方などに配置されてもよい。また、キャリッジ25に搭載されてもよい。
上記した実施形態では、インクを吐出させる方式は、いわゆるピエゾ駆動式であった。しかしながら、本発明に係るプリンタのインク吐出方式は、例えば、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、および、サーマル方式などの各種のオンデマンド方式であってもよい。本発明に係るインク吐出方式は、限定されない。
上記した実施形態では、キャリッジ25が主走査方向Yに移動し、記録媒体5が副走査方向Xに移動するように構成されていたが、これには限定されない。キャリッジ25と記録媒体5との移動は相対的なものであり、そのどちらが主走査方向Yまたは副走査方向Xに移動してもよい。例えば、記録媒体5は移動不能に配置され、キャリッジ25が主走査方向Yおよび副走査方向Xの両方向に移動可能なように構成されていてもよい。また、キャリッジ25および記録媒体5のいずれもが両方向に移動可能なように構成されていてもよい。
さらに、ここに開示される技術は様々なタイプのインクジェットプリンタに適用することができる。上記実施形態で示したロール状の記録媒体5を搬送する、所謂、Roll-to-Rollタイプのプリンタの他、例えばフラットベッドタイプのインクジェットプリンタにも同様に適用することができる。また、プリンタ10は独立したプリンタとして単独で使用されるものに限定されず、他の装置と組み合わせたものであってもよい。例えば、プリンタ10は、カッティング装置を備えたプリント・アンド・カット装置であってもよい。
5 記録媒体
10 プリンタ(インクジェットプリンタ)
20 主走査方向移動装置
30 副走査方向移動装置
40 インクヘッド(マゼンタ)
41a〜41j ノズル
50 インクヘッド(イエロー)
51 ノズル
60 インクヘッド(シアン)
61 ノズル
70 インクヘッド(ブラック)
71 ノズル
80 照明装置
90 キャッピング装置
100 制御装置
101 モード選択部
102 印刷制御部
102b チェックパターン印刷部(第1印刷制御部)
102c 双方向調整パターン印刷部(第2印刷制御部)
103 照明制御部
103a 第1照明制御部
103b 第2照明制御部
104 照明色選択部
P1 チェックパターン
P2 双方向調整パターン
A1〜E1 第1パターン(第1調整パターン)
A2〜E2 第2パターン(第2調整パターン)

Claims (12)

  1. 記録媒体に第1のインクを吐出する複数の第1ノズルを備えた第1インクヘッドと、前記記録媒体に第2のインクを吐出する複数の第2ノズルを備えた第2インクヘッドと、を少なくとも含む記録ヘッドと、
    少なくとも前記各第1ノズルから前記第1のインクを吐出させ前記各第2ノズルから前記第2のインクを吐出させることによって、前記記録媒体上に、前記各第1ノズルおよび前記各第2ノズルの吐出状態を確認可能なチェックパターンを印刷させる第1印刷制御部を備えた制御装置と、
    照射する光の色を第1照明色と第2照明色とを含む複数の照明色に切替可能であって、印刷後の前記記録媒体に向かって前記光を照射する照明装置と、
    を備え、
    前記第1照明色は、前記記録媒体上に印刷された前記チェックパターンにおいて、前記第2のインクよりも前記第1のインクに対して高い視認性を与える色であり、
    前記第2照明色は、前記記録媒体上に印刷された前記チェックパターンにおいて、前記第1のインクよりも前記第2のインクに対して高い視認性を与える色である、
    インクジェットプリンタ。
  2. 前記第1照明色は、色相環において、前記第2のインクの色よりも前記第1のインクの色から離れた色であり、
    前記第2照明色は、色相環において、前記第1のインクの色よりも前記第2のインクの色から離れた色である、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記第1照明色は、前記第1のインクの色の補色であり、
    前記第2照明色は、前記第2のインクの色の補色である、
    請求項2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記第1照明色は、前記第2のインクとの間の明度差よりも前記第1のインクとの間の明度差が大きい色であり、
    前記第2照明色は、前記第1のインクとの間の明度差よりも前記第2のインクとの間の明度差が大きい色である、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記第1のインクは、570ナノメートルよりも短い波長を有する色のインクであり、
    前記第1照明色は、570ナノメートル以上の波長を有する色であり、
    前記第2のインクは、570ナノメートル以上の波長を有する色のインクであり、
    前記第2照明色は、570ナノメートルよりも短い波長を有する色である、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  6. 前記第1のインクは、570ナノメートルよりも第1の波長差だけ短い波長を有する色のインクであり、
    前記第1照明色は、570ナノメートルよりも前記第1の波長差だけ長い波長を有する色であり、
    前記第2のインクは、570ナノメートルよりも第2の波長差だけ長い波長を有する色のインクであり、
    前記第2照明色は、570ナノメートルよりも前記第2の波長差だけ短い波長を有する色である、
    請求項5に記載のインクジェットプリンタ。
  7. 前記第1のインクは、ブラックインクであり、
    前記第2のインクは、イエローインクである、
    請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  8. 前記第1照明色は、白色であり、
    前記第2照明色は、青色である、
    請求項7に記載のインクジェットプリンタ。
  9. 前記制御装置は、
    前記照明装置が照射する光の色が前記複数の照明色の中から選択される照明色選択部と、
    前記照明装置が照射する光の色を前記照明色選択部で選択された照明色に切り替える第1照明制御部と、を備えている、
    請求項1〜8のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
  10. 前記制御装置は、前記照明装置が照射する光の色を前記複数の照明色に順次切り替える第2照明制御部を備えた、
    請求項1〜9のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
  11. 前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して主走査方向に移動させる主走査方向移動装置を備え、
    前記制御装置は、前記主走査方向移動装置によって前記記録ヘッドが前記主走査方向の一方向である第1主走査方向に移動されるときに前記記録媒体に第1調整パターンを印刷させ、前記記録ヘッドが前記第1主走査方向と逆方向である第2主走査方向に移動されるときに、前記主走査方向についての前記第1調整パターンとの印刷位置のずれを確認可能な第2調整パターンを前記記録媒体に印刷させる第2印刷制御部を備えている、
    請求項1〜10のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
  12. 前記照明装置は、フルカラーLEDを備えている、
    請求項1〜11のいずれか一つに記載のインクジェットプリンタ。
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