JP2018536616A - 金属ボロハイドライドおよび分子状水素を生成する方法 - Google Patents

金属ボロハイドライドおよび分子状水素を生成する方法 Download PDF

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Abstract

金属ボロハイドライドおよび/またはH2を生成する方法。この方法は、以下の工程:A.H2が反応物質であり、反応がさらに金属ヒドロキシドおよび酸化ホウ素を必要とするか、またはさらに金属ボロンオキサイドを必要とする合成プロセスにおいて金属ボロハイドライドを生成する工程;B.工程Aで生成された金属ボロハイドライドおよびH2Oが反応物質である化学反応プロセスにおいてH2を生成する工程であって、工程Bで生成されるH2の量は、それぞれ工程BおよびAにおける反応物質および反応生成物としての、同量の金属ボロハイドライドについて工程Aで反応物質として必要とされるH2の量より多い工程;ならびにC.工程Cで生成されたH2を工程Aに供給し、工程A、BおよびCを繰り返す工程を含む。それぞれ工程AおよびBで生成された金属ボロハイドライドおよび/またはH2の一部を抜き出す一方で、それぞれある量の金属ボロハイドライドおよびH2を残して、工程A、BおよびCを繰り返す。
【選択図】 なし

Description

発明の分野
[01]本発明は、金属ボロハイドライドおよびH2の少なくとも一方を生成する方法に関する。本発明はさらに、前記方法を実施するための装置に関する。
発明の背景
[02]H2(水素といい、水素原子を原子状水素という)の生成、貯蔵および輸送に関わるかなりのコストが、その速やかで広範な採用を妨げている。その突破口は、水素の価格が、生成されるエネルギーの単位当たりの電気、ガソリン、ディーゼル、天然ガスなどの現在の価格レベル、たとえばメガジュール当たりのコスト(ユーロ/MJ)にまで一般に低下した場合にのみ起こると予想される。
[03]現在、水素(水素ガス)を生成する3種類の生成方法が知られている。
−水素を放出するために必要とされるエネルギーが二次的に重要である、別の化学的方法の副産物として;
−水素を生成するのに必要とされるエネルギーが約140MJ/kgH(141.1kJ/モル)である水蒸気改質法;および
−水素を生成するのに必要とされるエネルギーが204.5MJ/kgH(206.1kJ/モル)である電気分解法。
[04]水素生成の環境CO2フットプリントを考慮したとき、ゼロCO2フットプリントは、たとえば風、水、地熱源および太陽などの起源によって生成した電気を使用することによってのみ得ることができる。原子力を代替手段として使用することができるが、その場合、燃料としてトリウムを使用することが安全性、貯蔵および環境上の理由から極めて好ましい。水蒸気改質法におけるバイオマスの利用はCO2ニュートラルと考えられている。
[05]水素はガス形態で用いられる。その熱への変換は一般に触媒の燃焼を使用して行われ、その電気エネルギーへの変換は一般に燃料電池を使用して行われる。以下の不都合が観察されることがある。
[06]水素の低い比重量は、水素ガス燃料がキログラム当たり多くの空間を必要とすることを意味しており、これは道路によるまたは水上の輸送を高価にする。エネルギー生成のために水素の使用における核となる問題は現在の生成方法によるそのエネルギー損失である。そして、水素を冷却または圧縮する場合、水素貯蔵においてエネルギーが失われる。
[07]水素を液化することによって長距離の輸送問題を解決しようとする試みがなされてきた。実際の使用において、このような手法は、関連するコストおよび複雑さの形態で多くの不都合を示した。水素を液体の状態に保つのに十分に冷たく保つためには多くのエネルギーを必要とする。蒸発は、水素をデュワーに保管する場合には一般に約14日後に始まり、普通に分離された容器では即座に始まる。蒸発した水素は、たとえば、輸送に使用される船舶またはトラックに動力を供給するために燃料として使用することができる。経験に基づいて、実際の応用においては、十分な輸送範囲を得るために、圧縮された水素の圧力を300バールから700バールに上げていたが、これは輸送中その貯蔵のために約6%の水素の損失を伴う。
[08]水素を金属ボロハイドライドとして貯蔵してもよく、後にそれから放出させてH2を得ることができる。水素発生反応は出発点として金属ボロハイドライド、たとえばNaBH4を有する。NaBH4についていくつかの生成経路が検討された。たとえば、デンマークのオーフス大学のBo RichterおよびTorben Rene Jensenは、国際公開第2013/182208号に、ナトリウムをナトリウムハイドライドに変換し、その後これをボールミル粉砕し、低圧および低温で希釈剤を用いてBH3とカップリングさせてNaBH4を得る方法を開示している。さらに、Schlesinger型の方法でNaBH4を合成することが知られている。アメリカ合衆国エネルギー省(US DoE)による研究は、Schlesinger法の全経路に従う必要はないが、より短い経路に従ってNaBH4を合成してもよいことを示している。
[09]Ying Wuは2005年に電気分解型の方法を発表し(https://www.hydrogen.energy.gov/pdfs/review05/st12_wu.pdf: Process for the Regeneration of Sodium Borate to Sodium Borohydride for Use as a Hydrogen Storage Source)、これはNaClから出発するのではなくNaOHから出発するという事実のためより費用効果的であることが判明している。NaOHから出発することは、世界的に余剰のNaOHを使用するためにも好都合であり得る。この方法は、Ying Wuにより2006年にアメリカ合衆国エネルギー省(US DoE)の刊行物(https://www.hydrogen.energy.gov/pdfs/progress06/iv_b_1_wu.pdf:IV.B.1 Process for Generation of Sodium Borate to Sodium Borohydride for Use as a Hydrogen Storage Source; Ying Wu; 2006)に、とりわけこの刊行物の図3に関連して記載されている。
[10]金属ボロハイドライドと水との反応においては、多くの反応生成物が使用済燃料混合物中に形成される。これらの反応生成物のいくらかは再利用されるであろう。しかし、金属ボロハイドライドの生成およびその燃料としての使用のための公知の方法は、必要となるエネルギーおよび使用済燃料中の反応生成物の点でまだかなり非効率である。
[11]本発明の1つの目的は、金属ボロハイドライドおよびH2の生成のための有利な方法を提供することである。
[12]本発明の別のまたは代わりの目的は、金属ボロハイドライドおよびH2の生成のための方法であって、この方法内で容易にリサイクルすることができる反応生成物を生成する方法を提供することである。
[13]本発明のさらに別のまたは代わりの目的は、金属ボロハイドライドおよびH2の生成のための方法であって、最小限の廃棄物を生成する方法を提供することである。
[14]本発明のさらに別のまたは代わりの目的は、必要となる有利な量のエネルギーでH2を貯蔵および生成することである。
[15]本発明のさらに別のまたは代わりの目的は、最小限のエネルギー損失および廃棄物でエネルギー貯蔵および生成を提供する方法を提供することである。
[16]本発明のさらに別のまたは代わりの目的は、低リスクレベルでエネルギーを貯蔵、輸送および流通する方法を提供することである。
[17]本発明のさらに別のまたは代わりの目的は、エネルギーを貯蔵し、輸送し、流通し、生成する方法であって、所望のレベルに容易に拡大できる方法を提供することである。
[18]上の目的の少なくとも1つは、金属ボロハイドライドおよびH2の少なくとも一方を生成する方法であって、次の工程:
A.H2が反応物質である合成プロセス(S、S1、S2、S3)において、金属ボロハイドライドを以下の少なくとも1つによって生成させる工程:
A1.金属ヒドロキシド、B23およびH2を準備し、前記合成プロセスを進行させ、全反応式
4Me(OH)n+2nB23+6nH2 → 4Me(BH4n+5nO2
に従って金属ボロハイドライド、任意に金属ボロハイドライドおよびO2を得る;ならびに
A2.金属ボロンオキサイドおよびH2を準備し、前記合成プロセスを進行させ、全反応式
Me(BO2n+2nH2 → Me(BH4n+nO2
に従って金属ボロハイドライド、とりわけ金属ボロハイドライドおよびO2を得る、
(式中、Meは金属であり、nは金属イオンの価数である);
B.工程Aで生成された金属ボロハイドライドおよび/または金属ボロンオキサイドならびにH2Oが反応物質である化学反応プロセス(R、R1、R2)においてH2を生成する工程であって、工程Bで生成されるH2の量は、それぞれ工程BおよびAにおける反応物質および反応生成物としての、それぞれ同量の金属ボロハイドライドおよび金属ボロンオキサイドについて工程A1および/またはA2で反応物質として必要とされるH2の量より多い工程;ならびに
C.工程Cで生成されたH2を工程Aに供給し、工程A、BおよびCを繰り返す工程
を含み、
それぞれ工程AおよびBで生成される金属ボロハイドライドおよび/または金属ボロンオキサイドならびにH2の少なくとも1つの一部を抜き出す一方で、それぞれある量の金属ボロハイドライドおよびH2を残して、工程A、BおよびCを繰り返す、方法によって達成される。
この方法の反応機構は、金属ボロハイドライドおよび/またはH2を生成するための極めてエネルギー効率的な工程を提供する。この方法は低い所要電力から非常に高い所要電力まで容易に拡大することができる。工程AおよびBは別個のハウジングでまたは単一のハウジング内で行ってもよいし、逐次的な「ワンポット」方法で行ってもよい。
[19]一実施形態においては、工程Aは熱の形態のエネルギーを必要とし、熱の形態のエネルギーを工程Bで生成し、工程Bで生成した熱を少なくとも部分的に工程Aに供給する。
[20]一実施形態においては、工程AおよびBのプロセスを、工程Bの反応生成物が工程Aの反応物質となるように選択する。
[21]一実施形態においては、工程AおよびBのプロセスを、工程Bの反応生成物が、化学反応工程についての全化学反応式:
B1.4Me(BH4n+10nH2O→4Me(OH)n+2nB23+16nH2;および
B2.Me(BH4n+2nH2O→Me(BO2n+4nH2
の少なくとも1つに従って、工程Aの反応物質となるように選択する。
[22]一実施形態においては、金属ボロハイドライドとH2Oとの比を、以下の少なくとも1つを得るように選択する。
−H2の生成速度を増大させる、ならびに
−以下の少なくとも一方である反応生成物を得る、
−−工程Aの反応物質、および
−−工程Aの反応物質である反応生成物を得るリサイクルプロセスの反応物質。
[23]一実施形態においては、金属ボロハイドライド中のボロハイドライドBH4基とH2Oとのモル量の比が少なくともBH4:H2O=2:5である。
[24]一実施形態においては、工程Bにおいて触媒および酸の少なくとも一方を加えて、化学反応プロセスにおける少なくとも1つの化学反応を促進して、以下の少なくとも1つを得る。
−H2の生成速度を増大させる、ならびに
−以下の少なくとも一方である反応生成物を得る、
−−工程Aの反応物質、および
−−工程Aの反応物質である反応生成物を得るリサイクルプロセスの反応物質。
[25]一実施形態においては、工程Bにおいて金属ヒドロキシドを加えて、以下の少なくとも1つを得る。
−H2の生成速度を低下させる、ならびに
−以下の少なくとも1つである反応生成物を得る、
−−工程Aの反応物質、および
−−工程Aの反応物質である反応生成物を得るリサイクルプロセスの反応物質。
[26]一実施形態においては、工程Aを第1の装置構成で実施し、工程Bを第2の装置構成で実施し、ある量の金属ボロハイドライドを前記第1の装置構成から前記第2の装置構成に供給し、ある量のH2を前記第2の装置構成から前記第1の装置構成に供給して、工程AおよびBを前記第1および第2の装置構成で周期的に実施する。
[27]一実施形態においては、H2Oを超純水(UPW)として供給する。
[28]一実施形態においては、UPWは、1μS/cm未満、とりわけ0.5μS/cm未満、とりわけ0.1μS/cm未満、とりわけ0.06μS/cm未満の電気コンダクタンスを有すること、およびエレクトロニクス・半導体グレード水ASTMタイプE−1グレード以上を有することの少なくとも1つを満たす。
[29]別の態様において、本発明は、エネルギーを生成する方法であって、
−先行する請求項のいずれか1項に記載の方法を使用してH2を生成する工程と;
−先行する工程からのH2と、O2とを供給して化学反応を進行させ、任意に反応式
2+O2→2H2
に従ってエネルギーを得る工程と
を含む、方法を提供する。
[30]さらに別の態様において、本発明は、金属ボロハイドライドを生成する方法であって、
−金属ヒドロキシド、B23およびH2を準備し、合成プロセスを進行させ、金属ボロハイドライド、任意に金属ボロハイドライドおよびO2を得る工程であって、前記合成プロセスは反応式
4Me(OH)n+2nB23+6nH2 → 4Me(BH4n+5nO2
に従って進行する工程;ならびに
−金属ボロンオキサイドおよびH2を準備し、合成プロセスを進行させ、全反応式
Me(BO2n+2nH2 → Me(BH4n+nO2
に従って金属ボロハイドライド、とりわけ金属ボロハイドライドおよびO2を得る工程
(式中、Meは金属であり、nは金属イオンの価数である)
の少なくとも1つを含む、方法を提供する。
[31]一実施形態においては、金属Meは、リチウムLi、ナトリウムNa、およびカリウムKの少なくとも1種である。
[32]さらに別の態様において、本発明は、上記方法のいずれか1つを実施するための装置を提供する。
[33]本発明のさらなる特徴および利点は、非限定的で非排他的な実施形態による本発明の説明から明らかとなろう。これらの実施形態は保護の範囲を制限すると解釈すべきではない。当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明の他の代替物および等価な実施形態を考え出して実施に移すことができることがわかるであろう。添付の図面を参照して本発明の実施形態について記載するが、類似または同一の参照符号は、類似、同一または対応する部分を示す。
図1は、本発明の一実施形態の概略図を示す。 図2Aは、本発明の一実施形態に伴う反応式間の関係の図を示す。 図2Bは、本発明の別の実施形態に伴う反応式間の関係の図を示す。 図2Cは、概略的な燃料合成プロセスを示す。 図2Dは、概略的なエネルギー生成プロセスを示す。 図3は、本発明の一実施形態において金属ボロハイドライドを合成するための合成工程のエネルギーレベルを示す。 図4は、Ying Wuによって提案された合成プロセスを使用する本発明の一実施形態の概略図を示す。 図5は、RichterおよびJensenによって提案された合成プロセスを使用する本発明の一実施形態の概略図を示す。 図6は、本発明のさらに別の実施形態の概略図を示す。 図7は、本発明のさらに別の実施形態の概略図を示す。 図8は、実施した実験の反応構成を概略的に描く。 図9は、実施した実験の反応構成の写真を示す。 図10は、実施した実験の反応構成の写真を示す。 図11は、実施した実験の反応構成の写真を示す。 図12は、実施した3つの実験でモニターした温度および圧力のグラフを示す。 図13は、実施した3つの実験でモニターした温度および圧力のグラフを示す。 図14は、実施した3つの実験でモニターした温度および圧力のグラフを示す。 図15は、実験で得た固体残渣を示す。 図16は、実験で生成したガスについて実施したガスクロマトグラフィー(GC)測定から得たGCグラフを示す。 図17は、図15に示した残渣について実施したX線回折(XRD)測定で得たXRDグラフを示す。
[34]本発明の方法の一実施形態の概略図を図1に示す。金属ボロハイドライド、示した実施形態ではNaBH4を、合成プロセスSにおいてH2およびいくつかのその他の反応物質から生成する。合成プロセスはエネルギーの投入を必要とする。合成プロセスに伴う実際の部分プロセスに応じて、エネルギーは、たとえば、反応物質の温度を上昇させるための圧力および/または熱として必要とされるかもしれないし、または電気分解方法において投入されるかもしれない。他の種類のプロセスは他の種類のエネルギーを伴ってもよい。
[35]その後、金属ボロハイドライドを、矢印10によって示したように、反応物質としてH2Oをさらに伴う金属ボロハイドライド化学反応プロセスRに供給する。金属ボロハイドライドはH2Oと化学的に反応し、H2を含む反応生成物に分解する。金属ボロハイドライドとH2Oとの反応プロセスRで生成するH2の量は、H2を生成するために反応プロセスRで分解されるのと同量の金属ボロハイドライドを合成するために合成プロセスSで使用されるH2の量より大きい。金属ボロハイドライドおよびH2OはH2生成のための燃料とみなすことができ、生成したH2以外の反応生成物は使用済燃料SFということができる。
[36]プロセスRで生成したH2は、矢印30によって示したように、反応物質としてプロセスSに供給され、再び金属ボロハイドライドを生成し、これはプロセスRでH2を生成するために再び用いられる、などなどである。プロセスRで生成したH2を除いて、使用済燃料SFをなす反応生成物も、矢印20によって示したように、合成プロセスSに戻すこともできる。金属ボロハイドライドとH2Oの反応プロセスRからの使用済燃料SFをなす反応生成物は、最初に別個のリサイクルプロセスRPでリサイクルしなければならないかもしれないし、または図1にも示したように合成プロセスSにおいて直接用いてもよい。さらに、反応プロセスRは一般に、生成した熱の形態でエネルギーを生じる。反応プロセスRからのエネルギーも、矢印40によって示したように、合成プロセスSに戻すこともできる。金属ボロハイドライドおよび/またはH2をどこかほかで使用するためにプロセスから抜き出してもよい。しかし、金属ボロハイドライドおよびH2のいくらかをこの生成プロセスを継続させるために残すべきである。
[37]酸および/または触媒をH2生成のための反応プロセスRに供給し、化学反応プロセス中の少なくとも1つの化学反応を促進してもよい。酸および/または触媒は、H2の生成速度の増大を得るように、および/または工程Aの反応物質および/または工程Aの反応物質である反応生成物を生じるリサイクルプロセスの反応物質である反応生成物を得るように選択することができる。さらに、金属ヒドロキシドを反応プロセスRに加え、H2の生成速度を低下させるように、および/または工程Aの反応物質および/または工程Aの反応物質である反応生成物を生じるリサイクルプロセスの反応物質である反応生成物を得るようにしてもよい。選択できる別のパラメーターは、金属ボロハイドライドとH2Oとの比である。この比は、たとえば、H2の生成速度の増大を得るように、および/または工程Aの反応物質および/または工程Aの反応物質である反応生成物を生じるリサイクルプロセスの反応物質である反応生成物を得るように選択することができる。一実施形態においては、金属ボロハイドライド(Me(BH4n)中のボロハイドライド(BH4)基とH2Oとのモル量の比は少なくともBH4:H2O=2:5である。したがって、金属ボロハイドライドとH2Oの反応プロセスにおける化学反応機構をH2の生成速度を低下または低下させるように調整し、有利な反応生成物を選択するために様々なパラメーターが利用可能である。このようなプロセスは、2016年3月7日に出願され、いずれも2015年11月6日に出願されたオランダ特許出願第2015742号の優先権を主張する2つのオランダ特許出願により詳細に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
[38]H2Oを供給するための水の品質は、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第2010/087698号に示されているようにH2の生成にとって非常に重要である。この国際公開は一般にH2の生成方法を開示しており、金属ボロハイドライドを<0.5μS/cmのコンダクタンスを有する水に溶解している。このような低いコンダクタンスを有する水の品質はASTMタイプE−1グレードの水(エレクトロニクス・半導体グレード水)として適格である、本明細書中においては超純水(UPW)という。本明細書中におけるUPWとは、上の品質グレードを満たす水および/または<1μS/cm、とりわけ<0.5μS/cm、さらにとりわけ<0.1μS/cm、さらにとりわけ<0.06μS/cmのコンダクタンスを有する水を意味する。また、<0.06μS/cmのコンダクタンスを有する水は、25℃で18.2MΩ以上の抵抗率を有するとも特定される。さらに、ボロハイドライド燃料のこのような溶液およびこのような使用は一般に、周囲空気中のCO2およびH2Oとの反応を回避するために窒素雰囲気中にある。
[39]金属ボロハイドライドは、上述したように低いコンダクタンス値を有する水として供給されるH2Oと極めて効率的に反応する。金属ヒドロキシド、たとえばMeOHを混合物中に溶解させて安定な燃料混合物を提供することもできる。好ましくは、金属ヒドロキシドを最初にUPWに溶解させた後、金属ボロハイドライドを溶解させて燃料混合物を得て、これを反応プロセスRに供給してもよい。オランダ特許出願第2015739号の優先権を主張する先に言及した2つのオランダ特許出願は、金属ボロハイドライド、金属ヒドロキシドおよび超純水の燃料混合物、ならびにこのような燃料混合物からH2を生成させる方法を開示している。これらの出願の明細書、特許請求の範囲および図面は参照により本開示に組み込まれる。H2を生成させる反応を加速するために、酸を加えることによって混合物のpH値を約pH=7の値に低下させることができる。酸としてたとえばHClを有利に使用できるが、たとえばクエン酸などの別の種類の酸も使用できる。これは、モバイル用途の燃料混合物においてとりわけ有利である。定置用途では、より高いpH値を有する燃料混合物を使用してもよい。金属ボロハイドライドとH2Oとの反応を加速する酸を使用することに加えて、またはその代わりに触媒を使用してもよい。
[40]燃料混合物の反応からのH2をその後エネルギー生成のために使用する。他の反応生成物を使用済燃料混合物SFとして収集してもよい。様々なリサイクル方法が公知であり、NaOHおよび使用済燃料中の任意の反応生成物について使用および試験されており、これらから適切なものを選択することができる。
[41]金属ボロハイドライドはH2Oと反応してH2を形成することが示されており、そのための化学量論比は次の基本的な化学反応式を与える。
この基本的な反応式は、金属ボロハイドライドとH2Oの反応についての1つの経路のみを示している。多くの反応生成物が、様々な状況下のユーザーの場所で起こり得る様々な反応式に従う様々な化学反応経路から生じうる。豊富なUPW(ASTMタイプE−1)の下でH2生成後の燃料混合物から生ずる使用済燃料中の反応生成物を下記表に示す。
*アリゾナ州立大学のX線回折データはNAB(OH)4が加水分解反応の副産物であることを示している(Don Gervasio, Michael Xu and Evan Thomas; Arizona State University;Tempe,AZ;26 July 2005)。
**Progress in the catalysts for H2 generation from NaBH4 fuel; V.I. Simagina(4-3-36)(Hydrogen on Demand)。
[42]本明細書は主に、金属ボロハイドライドとして、ナトリウムボロハイドライド(NaBH4)に言及している。金属ボロハイドライドの他の例はリチウムボロハイドライド(LiBH4)およびカリウムボロハイドライド(KBH4)である。しかし、本発明による方法は、Me(BH4nと表すことができる任意の金属ボロハイドライドに適用可能であり、ここでMeは価数値nを有する金属であり、したがってn個のボロハイドライド基BH4が結合している。金属は、アルカリ金属、遷移金属および錯体金属を含む、一般に金属といわれるあらゆる材料が包含される。
[43]様々な化学反応機構が合成プロセスSおよび反応プロセスRに適用可能であろう。一例を図2Aに示す。図2Aはさらに、H2Oの電気分解によってH2を生成するための、およびエネルギーの生成のためのH2とO2との反応のための化学反応式を示す。左側の反応機構はエネルギーの投入を必要とするが、右側の反応機構はエネルギーを生じる。これらの反応機構は合わせて、図2Aに示したように、個々の反応機構の全ての反応生成物を個々の反応機構における反応物質として再び使用できるという、循環式の全体プロセスを提供する。個々の反応式において使用される(モル)量は互いに釣り合う。
あるいは、個々の反応式で使用される(モル)量が互いに釣り合わない反応式は、それぞれ次のように記載することができる。
[44]個々の反応式で使用される(モル)量が同様に互いに釣り合っている別のセットのありうる反応機構を図2Bに示す。
上と同様に、これらの反応式を、互いに釣り合わない個々の反応式として記載し直してもよい。
[45]上の反応式はエネルギー的に非常に有利なものであり、バランスがとれており、したがって極めて最適な反応式である。反応式s2およびr2は公知である。反応式s1およびr1はWebOC.orgウェブサイトの化学量論式のためのバランス計算ツールによって確かめられる(http://nl.webqc.org/balance.php)。
[46]反応式における材料のギブスエネルギーおよびモル質量の基本的な値を下記表に示す。
* https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_standard_Gibbs_free_energies_of_formation
** Handbook of Chemistry and Physics, 76th edition
*** www.citrination.com
[47]まず、図2Aとの関連で反応式を検討する。次の表に、反応式に従うモル当たりのギブスエネルギーおよびモルで表した分子数当たりのギブスエネルギーの変化(Δ)、たとえば、式s2における6モルのH2O、6モルのH2および3モルのO2を示す。反応式s2は、水からの水素の生成についての公知の基本的な反応プロセスである。下の表に示したように、化学反応はH2O分子の分解のためにエネルギーを消費するが、H2およびO2の生成において(ギブス)エネルギーを放出しない。
[48]反応式s1は、反応機構s2または反応機構r1に従って生成したH2からの、ならびにNaOHおよびB23からのNaBH4の生成についての反応を示す。NaOHは幅広く入手可能である。正味の結果として、式s1に従う化学反応は下の表に示すエネルギーを消費する。
[49]これらの反応式に従う両方のプロセスs2およびs1はエネルギーを要する。これらのプロセスは、たとえば、風力、水力、ソーラーパワーおよび原子力などのカーボンフリー(ゼロカーボンフットプリント)生成エネルギーが利用可能な場所で実施することができる。反応機構s2は実施する必要はないか、またはH2を供給するために始動期間のみで実施する。後の段階ではH2は反応機構r1に由来する。反応式r1は、生成したNaBH4を使用して、好ましくは超純水(UPW)として供給されるH2Oとの化学反応でH2を生成し、下の表に示したエネルギーを発生することを示している。NaBH4(一般には金属ボロハイドライド)のNaBH4合成側からH2生成側への移行を矢印10で示した。反応式r1の反応生成物はNaOH、B23およびH2である。
[50]NaOHおよびB23を、矢印20によって示したように、使用済燃料SFとして収集して戻し、反応機構s1で再び使用して、NaBH4を新たに生成するようにしてもよい。式r1のプロセスで生成したH2を、矢印30によって示したように、少なくとも部分的に式s1のプロセスに戻す。また、プロセスr1で放出されたエネルギーを反応プロセスs1で再使用し、外部源から供給する必要があるエネルギーの量を、理想的な状況では、3,411.2−1,040.2=2,371.0kJに減少するようにしてもよい。反応プロセスs1は外部源からのエネルギーの投入を必要とする。
[51]反応式r2に従うエネルギー生成のプロセスは、クリーンな反応生成物として排出することができるH2Oを生成する。式r2のプロセスは、下の表に示したように大量のエネルギーを発生する。
[52]対応する上の表と組み合わせた図2のプロセスサイクルは、動力、好ましくはゼロカーボンフットプリント(カーボンフリー)な仕方で生成した動力を合成機構s1で、金属ボロハイドライド、たとえばNaBH4を生成するのに使用し、これを続いて反応プロセスr1で使用してH2を生成し、これを金属ボロハイドライド合成プロセスs1に戻すことができることを示している。反応機構s1およびr1は、それぞれ図1の合成プロセスSおよび反応プロセスRに対応する。
[53]次の表は、図2Aの反応式s2、s1、r1およびr2に伴う原子について、たとえば燃料電池または水蒸気を発生する燃焼器などのエネルギー生成反応器において反応式r2に従って生成したH2モル当たりのモルバランスおよびエネルギーバランスを示す。
[54]表中のエネルギーおよびモルバランスは、反応s1に従うNaBH4生成プロセスがH2と、エネルギー生成反応r2で生成するH21モル当たり213.19kJのエネルギーとを必要とすることを示している。NaBH4合成反応s1(S)は、2モルのNaBH4を生成するために2モルのNaOH、1モルのB23および3モルのH2を必要とする。反応式r1(R)のプロセスは、2モルのNaBH4および5モルのH2Oから8モルのH2を生成する。反応機構s1(S)およびr1(R)は合わせて、金属ボロハイドライド合成反応s1に使用される3モルのH2の、金属ボロハイドライド分解およびH2生成反応r1で生成する8モルのH2に対する3:8すなわち1:2.67の水素増幅率を意味している。
[55]最適な反応プロセスは、反応プロセスr1において2モルのNaBH4に対して少なくとも5モルのH2Oを使用するものであろう。好ましくは、より多量の水を使用して、反応生成物を液体の状態に保つ。1kgのH2と等価な水素含有量を有する量のNaBH4を使用する、下の2つの例を示す。第1の例においては、33.33重量%のNaBH4、5重量%のNaOHおよび残りの超純水(UPW)を有する燃料混合物(ボロハイドライド燃料)を使用する。
・9.38kgのNaBH4(これは248.05モル);
・1.41kgのNaOH(これは35.19モル);そして
・17.36kgのUPW(936.69モル)。
これは28.15kgの全質量を与え、1kgのH2はこの量の3.6重量%である。基本的な式Rbによって必要とされる比である、2:1というH2O:NaBH4の比は、8.937kgのUPWを必要とし、したがって混合物中の17.36kgのUPWは十分である。反応式3について必要とされる比である、5:2というH2O:NaBH4の比は、11.172kgの量のUPWを必要とし、したがって混合物中の17.36kgのUPWはやはり十分である。
[56]第2の例においては、66.66重量%のNaBH4、5重量%のNaOHおよび残りのUPWを有する燃料混合物(ボロハイドライド燃料)を使用する。
・9.38kgのNaBH4(これは248.05モル);
・0.70kgのNaOH(これは17.60モル);そして
・3.98kgのUPW(これは221.35モル)。
これは14.06kgの全質量を与え、1kgのH2はこの量の7.1重量%である。基本的な式Rbによって必要とされる比である、2:1というH2O:NaBH4の比は8.937kgのUPWを必要とし、したがって混合物中の3.98kgのUPWは不十分である。反応式r1について必要とされる比である5:2というH2O:NaBH4の比は11.172kgの量のUPWを必要とし、したがって混合物中の3.98kgのUPWはやはり不十分である。基本的な反応式Rbおよび反応式r1はそれぞれ追加の4.96kgおよび7.19kgのUPWを必要とし、これは図2の右側に矢印50によって示したように反応式r2に従って燃料電池で生成した水から得ることができであろう。
[57]図2Bはブロックs1およびr1についての他の反応経路を示し、一方ブロックs2およびR2の反応機構のモル量は図2Bの全てのブロックのモル量が釣り合うように適合させている。関係するギブスエネルギーおよび分子の数を示す対応する表を下に示す。
[58]図2Bの反応機構s2およびr2は、図2Aの反応機構S2およびr2と比較して、よりいっそう好ましい。1モルのNaBH4当たりかなり少ないエネルギーしか必要としないためである。反応残渣としてB23を有すると、4モルのNaBH4について3,411.2kJを必要とする。これは1kgのNaBH4当たり22.56MJを生じ、これを211.5MJ/kgH2と表してもよい。反応残渣としてNaBO2を使用すると、1モルのNaBH4当たり782,6kJを必要とする。これは1kgのNaBH4当たり20.70MJを生じ、これを194.1MJ/kgH2と表してもよい。NaBO2に変換される1モルのNaBH4当たり、308.4kJのエネルギーが放出され、4モルのH2を伴う。結果として、NaBH4中の1キログラムのH2に加えてもう1キログラムのH2が76.5MJの熱とともに放出される。
[59]図2Cは燃料合成プロセスFS1、FS2の概要を示す。反応機構ブロックFS1は図2Aまたは図2Bの反応機構ブロックs1およびr1を含む。使用済燃料SFをプロセスFS2でリサイクルするか、またはさらに供給することができる。クリーンな反応物質をプロセスに供給してもよい。合成プロセスで生成したH2の一部を使用して合成プロセスを進行させ続けることができる。あるいは、H2は外部に供給してもよい。合成プロセスFS1、FS2は金属ボロハイドライド燃料、この例ではNaBH4を生じる。
[60]金属ボロハイドライド燃料を、図2Dに示したように、エネルギー生成プロセスEP1、EP2で使用することができる。反応機構ブロックEP1は図2Aまたは図2Bの反応機構ブロックr1およびr2を含む。生成した水の一部または全部をエネルギー生成にリサイクルすることができる。金属ボロハイドライドは超純水と非常に速く反応するので、金属ボロハイドライド燃料を一般に、燃料混合物を安定化する金属ヒドロキシドとともに超純水に溶解した金属ボロハイドライドとして供給してもよい。
[61]2つの他の例を図3と関連して呈示する。図3は、電気分解に基づくNaBH4についての2つの合成経路に伴うエネルギーレベルを示す。図は、NaOHを出発原料とすると、NaClを出発原料とする場合と比較してかなり少ないエネルギーしか必要としないことを示している。必要とされるエネルギーは、それぞれ500kJおよび3,200kJである。最初に、NaHを開始点としたプロセスがBrownおよびSchlesingerによって米国特許第2,534,533号に記載された。その後、Ying Wuが、発明の背景の欄で言及した刊行物において、電気分解方法において一般に使用されているNaClをNaOHにより置きかえることを提案した。図4は、NaBH4を合成するためのYing Wuのスキームに従ってNaOH電気分解を使用するプロセスに含まれる反応工程の概略的概観を図の左側に、NaBH4およびH2Oの反応プロセスRを図の右側に呈示する。
[62]組み合わせた合成プロセスSおよび反応プロセスRのさらに別の例を図5に示し、これはRichterおよびJensenによって提案され、国際公開第2013/182208号に開示されたプロセスを示している。このプロセスは、ボールミル粉砕することによって金属を活性化し、その後に活性化金属のハイドライドを生成し、これを低圧で溶媒に溶解することに基づいている。Minkinaはさらに別の例を欧州特許第1787952号に開示している。
[63]上述したように、いくつかの化学的方法を、図1に示した本発明のプロセスサイクルに使用することができる。反応プロセスRは、合成プロセスSから生じ、反応プロセスRに入る同量の金属ボロハイドライドについて、金属ボロハイドライド合成プロセスSのための投入量として必要とされるものより多量のH2を生じる。したがって生成する金属ボロハイドライドおよびH2の量はやがて増大するであろう。このように、この方法は金属ボロハイドライドおよび/またはH2を生成する方法である。生成した金属ボロハイドライドおよびH2を、どこかほかで使用するためにプロセスから抜き出してもよい。全ての金属ボロハイドライドまたはH2をプロセスから抜き出すわけではなく、さもなければプロセスが終了するであろう。したがって、最小量の金属ボロハイドライドおよびH2がプロセス中に維持されることをモニターするか、さもなければ保証すべきである。これは様々なやり方、たとえば、ソフトウェア制御によって、プロセスを実行するためおよびプロセスから抜き出すために別個の貯蔵容器に原料を保持することによって、達成することができる。後者の例ではプロセスの実施を保つための貯蔵容器を所望のレベルに充填したままにすべきである。
[64]金属ボロハイドライドを生成サイクルから抜き出す、本発明の一実施形態を図6に示す。ブロックR−Sは図1ないし5に関連して説明した、金属ボロハイドライド分解およびH2生成Rならびに金属ボロハイドライド合成Sについての連続プロセスを表す。生成した金属ボロハイドライドを容器またはタンクT1に供給する。反応および合成プロセスR−Sの次のサイクルのために、金属ボロハイドライドをこのタンクT1から取り出す。タンクT1は生成サイクルR−Sの実施を保つのに必要とみなされる所定の容量を有する。タンクT1の容量を超えるあらゆる過剰の金属ボロハイドライドはタンクT2にオーバーフローする。生成サイクルから抜き出す金属ボロハイドライドをこのタンクT2から取り出す。NaBH4をタンクT2から取り、金属ボロハイドライド分解およびH2生成方法(反応器)Rに供給し、ユーザーの燃料電池FCと組み合わせることを示している。燃料電池FCによって生成したH2Oをユーザーの反応器Rに戻し、ユーザーの反応器Rからの反応生成物を金属ボロハイドライド生成サイクルR−Sへ戻す。
[65]図7は本発明の別の実施形態を示す。図は2つの生成方法サイクルR1−S1およびR2−S2を示す。ミキサーMでNaBH4をH2Oと混合し、反応プロセスR1およびR2に供給する。1つのミキサーMのみを示したが、各々の生成プロセスサイクルがそれ自体のミキサーを備えていてもよい。加えて、反応プロセスを制御するために酸およびNaOHを混合物に加えてもよい。酸および/または金属ヒドロキシドを加えることによって反応プロセスを制御することは、先に言及したオランダ特許出願第2015742号の優先権を主張するオランダ特許出願に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。使用済燃料SFとしての反応生成物および生成したH2の一部を反応プロセスR1、R2で生成した熱とともに合成プロセスS1、S2に供給する。使用済燃料SFを、必要に応じ、最初にリサイクルすべきかもしれない。R2−S2生成サイクルで生成したH2の一部を燃料電池FCに供給して電気エネルギーを生成させる。燃料電池は約83MJ/kgH2のエネルギーを生成することができる。また、燃料としてH2を使用するために転換された石炭発電所においてH2を使用することもでき、この場合には生成するエネルギーの量は約85MJ/kgH2である。運転費用は転換石炭発電所と比較して燃料電池については高い傾向がある。R1−S2生成サイクルにおいて生成したH2の一部を、どこかほかで使用されるNaBH4を生成するために合成プロセスS3に供給する。生成したNaBH4をタンクTに貯蔵する。先に言及したオランダ特許出願第2015742号の優先権を主張するオランダ特許出願(その内容は参照により本明細書に組み込まれる)に開示されているように、最初に金属ボロハイドライドを、安定な燃料混合物を得るために金属ヒドロキシドで緩衝された水、好ましくは超純水(UPW)に溶解してもよい。どこかほかでの、NaBH4の分解およびH2の生成のための1つ以上の反応プロセスからの使用済燃料SF(必要であればリサイクルされる)を合成プロセスS3、または別の合成プロセスに戻してもよい。
実験
[66]以下、H2を生成するための燃料混合物の調製およびその燃料混合物からのH2の生成に関する実験および実験結果を検討する。使用した材料、反応構成、実験およびその結果の詳細を示す。
材料
[67]Pure Water Groupから入手した超純水(UPW)を除いて、化学薬品は全てSigma-Aldrichから購入した。次の化学薬品を使用して燃料および活性化剤溶液を調製した。
[68]30.837グラムのUPWをビーカーにとり、2.505グラムのNaOHを加え、得られた混合物を全てのNaOHペレットが完全に溶解するまで撹拌することによって、アルカリ性の溶液を調製した。
[69]濃塩酸を同量の超純水と混合することによって、活性化剤溶液を調製した。75.637グラムの濃塩酸を秤量してビーカーに入れた。75.633グラムのUPWを秤量して別の(異なる)ビーカーに入れ、塩酸をUPWに加えた。両方のビーカーを溶液でフラッシュして均一な溶液を確保した。
[70]3.331グラムのアルカリ性溶液を1.666グラムのナトリウムボロハイドライドと混合することによって、5グラムの燃料(燃料混合物または燃料溶液ともいう)を調製した。溶液中に固体が残らなくなるまで混合物を撹拌した。混合物の短い加熱(加熱プレート上で数秒)が固体の溶解に役立った。燃料溶液のpH値を測定したところ、pH=13.5であった。実験で使用したH2生成燃料の最終組成を以下に示す。
反応構成
[71]反応構成を図8ないし11に示す。反応器構成はテフロン(登録商標)インサート2を有するステンレス鋼反応器1(182.4±1.5mlの容量を有する)を含む。テフロン(登録商標)インサート2は実際の反応混合物の容器であり、各反応で新しいものに交換する。反応器の上に、圧力センサー3、それぞれ気相および液相用の温度センサー4、5(熱電対)、隔膜6ならびにバルブ7を備えている。センサー3、4および5をデータ収集コンピューターに接続した。
[72]使用した圧力センサーおよび温度センサーの仕様を以下に示す。
[73]センサーを校正し、校正ログを以下の表に示す。
[74]バルブ7を四方コネクター8に接続する。各々50mlの2つのガスクロマトグラフィー(GC)バイアル9、10をバイアルとコネクターの間のそれぞれのバルブにより四方コネクター8に接続する。さらに、反応器1へのガスおよび反応器1からのガスの添加および排出を可能にする別のバルブ11を四方コネクター8に接続する。
[75]実験を開始する前に、配管およびGCバイアルを真空にした。その中に燃料を含むインサートを反応器1に入れたら、配管および反応器に大気圧で窒素(純度N50グレード、Air Liquide)を充填した。交互に、3連続回のあいだ、窒素(5バール)を加え、真空を適用した後、窒素(5バール)で加圧し、最後に反応器内部の圧力が周囲の圧力と等しくなるまで排気バルブを開放することによって空気を除去した。反応構成が燃料を含有し、窒素で充填されたら、構成は、隔膜6を貫通して反応器1内部のインサート2の中に入るシリンジ12による活性化剤注入の準備ができている。
実験の実施
[76]オランダTNO研究所のプロトコル15EM/0678に従って2015年10月29日にH2生成実験を3回行った。燃料をインサート2に装入し、既に記載したように反応器1に窒素を充填する。活性化剤溶液を加えるために、以下の工程を実施した。最初に、清浄な使い捨てシリンジ12(容量2ml)に、使い捨てステンレス鋼針(内径0.9mm)を備え付けた。シリンジを活性化剤溶液でフラッシュし、シリンジまたは針の中に空気を残さないようにした。フラッシュしたシリンジの質量を測定した。残りをシリンジとともに秤量し、シリンジに所要量の活性化剤(活性化剤溶液または活性化剤混合物ともいう)を充填した。シリンジプラス活性化剤の質量を測定した。次に、隔膜6を通して注入することによって、シリンジまたは針にガスを入れることなく、シリンジから中味をゆっくり(20−40秒の過程で)テフロン(登録商標)インサート2中に出した。活性化剤の添加が完了したらシリンジを取り出して秤量した。加えた活性化剤の正確な量を、シリンジと活性化剤の合わせた質量から空にしたシリンジの重量を差し引くことによって決定した。実験で添加した燃料および活性化剤の正確な量を以下に示す。
[77]反応器内の圧力が安定だとみなしてから約30分後(通常、活性化剤の添加が完了してから約15分後)、GCバイアルを反応器からのガス混合物で充填した。実験YPEvG119は、データ収集ソフトウェアの不具合のため早期に停止した。活性化剤の添加の瞬間からの合計データ記録時間は1,610秒(26.7分)であった。実験は、反応器内の安定な圧力を示し、それゆえ実験は成功したとみなした。GCバイアルを、これらのバイアルを四方コネクターおよび反応器に接続するバルブを開くことによって充填した。バイアル内で維持した真空のため、それぞれのバルブを開いたとき、それらは急速に気相で充填された。充填したバイアルを5分間平衡化させた後、それぞれのバルブを閉じ、ガスクロマトグラフィー(GC)によって分析するためにバイアルを送った。
[78]GCバイアルを充填した後、反応器内の過剰の圧力を解放し、反応器を開いた。テフロン(登録商標)インサートを取り出した。インサート2内に残った固体を30℃の真空ストーブで乾燥した。
圧力および温度プロファイル
[79]実験YPEvG119、YPEvG120およびYPEvG121の圧力および温度プロファイルをそれぞれ図12ないし14に示す。反応は活性化剤溶液を加えたときに始まり、これは図12ないし14において、測定の開始後の時間(秒)とともに、Sによって示されている。これは、液体の温度(Tliq)における急速な上昇を伴い、75−77℃にピークをもつ。同時に、ガス圧力が急速な上昇を示し、ガスの生成を示していた。結果として生じた安定な圧力および対応する温度、ならびに開始圧力および温度を以下に示す。
[80]ガス温度(Tgas)の上昇は、反応器壁との相互作用による急速な冷却のため、はるかに著しくない。
ガスクロマトグラフィー(GC)の結果
[81]実験YPEvG−121について、ガスクロマトグラフィー(GC)分析のプロットを一例として図16に示す。オランダTNO研究所のレポート15EM/0712に分析を報告している。以下の表は、図16のプロットの分析からの結果を示す。
[82]ガスクロマトグラフィー測定から誘導された水素(H2)および窒素(N2)濃度を以下の表に示す。
[83]構成を各々の試験の前に窒素でフラッシュするので、分析における他のガスは、ほとんど反応器内での反応から生じる。上記表からわかるように、GC測定ではほとんどもっぱら水素ガスおよび窒素ガスが検出された。少量の水および酸素も検出された。酸素および潜在的により少ない程度の水は、燃料と活性化剤溶液を混合する前に既に存在しており、したがって開始圧力に含まれている。
X線回折(XRD)の結果
[84]乾燥する前の反応残渣は灰色の固体である。真空中での乾燥後に白色の固体が得られる。実験YPEvG119から得られた固体を図15に示す。この実験YPEvG119の白色残渣を、X線回折(XRD)を用いて分析した。
[85]実験による固体残渣をXRDによって定性的に評価した。XRDは結晶性化合物の同定に限定する。どのディフラクトグラムも大量の非晶質化合物を示していない。測定したXRDディフラクトグラムパターンを図17に示す。3つのライブラリーパターンが測定したパターンとよく重なることがわかった。これらのライブラリーパターンに対応する、同定した結晶性固体を以下の表に示す。
上の表の最初の欄の整数は図17において対応するパターンのピークを識別するのに使用している。したがって「2」によって識別されたピークはNaClに対応するパターンPDF00−005−0628に対応する。XRD分析の分析レポートも、オランダTNO研究所のレポート15EM/0712に報告している。
検討
[86]GCの結果は、全ての実験において、生成したガスがほとんど完全に水素ガスであることを示している。したがって、(低圧のために適用可能である、理想気体の法則を適用して)圧力上昇を、生成した水素ガスの絶対値を決定するために用いることができる。水素ガスのモル量、ならびに窒素ガスの出発モル量を計算する。両方をそれぞれの体積パーセンテージに変換し、GCの結果と比較する。これらの、水素および窒素の、計算したモル量および体積パーセンテージを下記表に示す。
[87]計算した体積パーセンテージの結果は、GC実験で測定された体積パーセンテージと一致している。水素に関するGC結果はより低い濃度の水素ガスを示している。したがって、圧力値から計算された水素量は最大値と見るべきであろう。
[88]下記表では、計算した水素量を、燃料中に使用したNaBH4の質量を用いて反応式に従ってナトリウムボロハイドライドから生成することができる水素の理論的な最大量と比較している(比を収率として割り当てている)。
NaBH+2HO → NaBO+4H
これは、ナトリウムボロハイドライドの分解反応の理想的な反応式である。(XRDの結果によっても示したように)実際の反応は異なりうる。しかし、理論的な最大値との比較のためには、これは適切な反応式である。また、下記表は、生成した水素ガスの質量と適用した燃料および活性化剤溶液の全質量との比(効率として割り当て)も示している。
[89]得られた収率は理論的な最大の100%に近い。実験YPEvG119は他の2つの実験より収率が低い。直接の理由はわからないが、いくらかのH2の漏れがありそうである。図12でもわかるように既にかなりの時間にわたって圧力が一定であった(反応が完了した)ので、これが短い測定時間に関連していることはありそうもない。
結論
[90]実験の目的は、活性化剤溶液と接触したときに燃料混合物H2燃料が水素ガスを生成するかどうかを確認することであった。
[91]GC分析は、主に水素ガスが生成することを示している。窒素および水素ガスが少量の酸素および水とともに検出されている。圧力上昇はH2生成に帰することができ、それにより生成したH2の量を定量するのに使用することができる。得られる値は最大値と見るべきである。
[92]活性化剤溶液との反応において、燃料は、理論的最大の平均96モル%で(NaBH4の仕様のために実際上の最大は98モル%であるが)、および混合した燃料および活性化剤溶液の全質量に関して2.5重量%の効率で、水素ガスを生成する。この場合、注入後に最短の可能な時間で最大の水素変換を得るために、酸および水に対して過量供給を与える。
[93]
XRD分析は、反応後にナトリウムボロハイドライドも他の結晶性ボロハイドライドも残らないことを示している。検出されたミネラルは主に食塩およびナトリウムボレートであった。これは反応が完了に達したことを示している。

Claims (15)

  1. 金属ボロハイドライドおよびH2の少なくとも一方を生成する方法であって、次の工程:
    A.H2が反応物質である合成プロセス(S、S1、S2、S3)において、金属ボロハイドライドを以下の少なくとも1つによって生成させる工程:
    A1.金属ヒドロキシド、B23およびH2を準備し、前記合成プロセスを進行させ、全反応式
    4Me(OH)n+2nB23+6nH2 → 4Me(BH4n+5nO2
    に従って金属ボロハイドライド、任意に金属ボロハイドライドおよびO2を得る;ならびに
    A2.金属ボロンオキサイドおよびH2を準備し、前記合成プロセスを進行させ、全反応式
    Me(BO2n+2nH2 → Me(BH4n+nO2
    に従って金属ボロハイドライド、とりわけ金属ボロハイドライドおよびO2を得る、
    (式中、Meは金属であり、nは金属イオンの価数である);
    B.工程Aで生成された金属ボロハイドライドおよび/または金属ボロンオキサイドならびにH2Oが反応物質である化学反応プロセス(R、R1、R2)においてH2を生成する工程であって、工程Bで生成されるH2の量は、それぞれ工程BおよびAにおける反応物質および反応生成物としての、それぞれ同量の金属ボロハイドライドおよび金属ボロンオキサイドについて工程A1および/またはA2で反応物質として必要とされるH2の量より多い工程;ならびに
    C.工程Cで生成されたH2を工程Aに供給し、工程A、BおよびCを繰り返す工程
    を含み、
    それぞれ工程AおよびBで生成される金属ボロハイドライドおよび/または金属ボロンオキサイドならびにH2の少なくとも1つの一部を抜き出す一方で、それぞれある量の金属ボロハイドライドおよびH2を残して、工程A、BおよびCを繰り返す、
    方法。
  2. 工程Aは熱の形態のエネルギーを必要とし、熱の形態のエネルギーを工程Bで生成し、工程Bで生成した熱を少なくとも部分的に工程Aに供給する、先行する請求項に記載の方法。
  3. 工程AおよびBのプロセスを、工程Bの反応生成物が工程Aの反応物質となるように選択する、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  4. 工程AおよびBのプロセスを、工程Bの反応生成物が、化学反応工程についての全化学反応式:
    B1.4Me(BH4n+10nH2O→4Me(OH)n+2nB23+16nH2;および
    B2.Me(BH4n+2nH2O→Me(BO2n+4nH2
    の少なくとも1つに従って、工程Aの反応物質となるように選択する、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 金属ボロハイドライドとH2Oとの比を、以下の少なくとも1つを得るように選択する、
    −H2の生成速度を増大させる、ならびに
    −以下の少なくとも一方である反応生成物を得る、
    −−工程Aの反応物質、および
    −−工程Aの反応物質である反応生成物を得るリサイクルプロセスの反応物質、
    先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 金属ボロハイドライド中のボロハイドライドBH4基とH2Oとのモル量の比が少なくともBH4:H2O=2:5である、先行する請求項に記載の方法。
  7. 工程Bにおいて触媒および酸の少なくとも一方を加えて、化学反応プロセスにおける少なくとも1つの化学反応を促進して、以下の少なくとも1つを得る、
    −H2の生成速度を増大させる、ならびに
    −以下の少なくとも一方である反応生成物を得る、
    −−工程Aの反応物質、および
    −−工程Aの反応物質である反応生成物を得るリサイクルプロセスの反応物質、
    先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  8. 工程Bにおいて金属ヒドロキシドを加えて、以下の少なくとも1つを得る、
    −H2の生成速度を低下させる、ならびに
    −以下の少なくとも1つである反応生成物を得る、
    −−工程Aの反応物質、および
    −−工程Aの反応物質である反応生成物を得るリサイクルプロセスの反応物質、
    先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  9. 工程Aを第1の装置構成で実施し、工程Bを第2の装置構成で実施し、ある量の金属ボロハイドライドを前記第1の装置構成から前記第2の装置構成に供給し、ある量のH2を前記第2の装置構成から前記第1の装置構成に供給して、工程AおよびBを前記第1および第2の装置構成で周期的に実施する、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  10. 2Oを超純水UPWとして供給する、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記UPWは、1μS/cm未満、とりわけ0.5μS/cm未満、とりわけ0.1μS/cm未満、とりわけ0.06μS/cm未満の電気コンダクタンスを有すること、およびエレクトロニクス・半導体グレード水ASTMタイプE−1グレード以上を有することの少なくとも1つを満たす、先行する請求項に記載の方法。
  12. エネルギーを生成する方法であって、
    −先行する請求項のいずれか1項に記載の方法を使用してH2を生成する工程と;
    −先行する工程からのH2と、O2とを供給して化学反応を進行させ、任意に反応式
    2+O2→2H2
    に従ってエネルギーを得る工程と
    を含む、方法。
  13. 金属ボロハイドライドを生成する方法であって、
    −金属ヒドロキシド、B23およびH2を準備し、合成プロセスを進行させ、金属ボロハイドライド、任意に金属ボロハイドライドおよびO2を得る工程であって、前記合成プロセスは反応式
    4Me(OH)n+2nB23+6nH2 → 4Me(BH4n+5nO2
    に従って進行する工程;ならびに
    −金属ボロンオキサイドおよびH2を準備し、合成プロセスを進行させ、全反応式
    Me(BO2n+2nH2 → Me(BH4n+nO2
    に従って金属ボロハイドライド、とりわけ金属ボロハイドライドおよびO2を得る工程
    (式中、Meは金属であり、nは金属イオンの価数である)
    の少なくとも1つを含む、方法。
  14. 前記金属Meは、リチウムLi、ナトリウムNa、およびカリウムKの少なくとも1種である、先行する請求項のいずれか1項に記載の方法。
  15. 先行する請求項のいずれか1項に記載の方法を実施するための装置。
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