JP2018536004A - 細菌感染症を処置する化合物および方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I)の化合物に関し:式中、変数は、特許請求の範囲において定義されている通りであり、それは、対象における細菌感染症の処置および/または予防において有用である。本発明は、さらに、医薬の製造における式(I)の化合物の使用、ならびに対象における細菌感染症を処置または予防する方法において用いられる場合の医療デバイス、ならびに関連する側面に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、式Iの化合物、式Iの化合物を用いて対象における細菌感染症を処置、排除および/または予防する方法、対象における細菌感染症の処置のための医薬の製造における式Iの化合物の使用、ならびに対象における細菌感染症を処置または予防する方法において用いられる場合の医療用デバイスに関する。
疾患を引き起こすグラム陽性G+ve(特にスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)、エンテロコッカス属の種(Enterococcus spp.)、ストレプトコッカス・ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)、クロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)、マイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis))およびグラム陰性細菌(特にクレブシエラ属の種(Klebsiella spp.)、ナイセリア・ゴノレア(Neisseria gonorrhoeae)、アシネトバクター属の種(Acinetobacter spp.)、カンピロバクター属の種(Campylobacter spp.)、エンテロバクター属の種(Enterobacter spp.)、シュードモナス・エルジノーサ(Pseudomonas aeruginosa)、サルモネラ属の種(Salmonella spp.)、シゲラ属の種(Shigella spp.))における多剤耐性の蔓延における顕著な増大は、新規の抗感染薬における投資での前例のない世界的な低下と同時に起こってきた。多剤耐性(MDR)細菌感染症に関する現在登録されている代替案は、ほとんど存在せず、これは、臨床医に、狭いスペクトルを有し、毒性の副作用に関する相当な可能性を有するより古い世代の薬物、例えばコリスチンを検討することを強いている。加えて、創薬パイプラインを通って進む新規のクラスの抗感染療法は、より少ない数しか存在しない。
2000年以降、ほぼ15年間の期間で、5種類の新規の作用様式(MOA)の抗細菌剤しか米国FDAにより認可されていない−2000年にリネゾリド(オキサゾリジノン)、2003年にダプトマイシン(リポペプチド)、2007年にレタパムリン(プレウロムチリン)、2011年にフィダキソマイシン(マクロライド系チアクマイシン)、そして2012年にベダキリン(ジアリルキノリン)。2013年には新規のMOA抗細菌剤は認可されておらず、今日までに、2014年にテジゾリドおよびダルババンシン(両方とも既存のクラスの類似体である)のみが、米国において認可に関して推奨されている。開発の様々な段階にある300種類より多くの抗感染薬が存在するが、これらの医薬品の大部分は、新規の適応症に関する試験を受けている以前に認可された抗細菌化合物またはそれらの誘導体である。
さらに、動物特異的病原体における多剤耐性の蔓延は、動物における抗微生物薬の登録および使用のより大きい規制と共に、獣医を伝統的なクラスの抗微生物にますます頼らせてきた。MDR動物由来感染症生物の動物からヒトへの移行のリスクは、一部の最近登録された抗細菌薬、例えばフルオロキノロン類ならびに第三および第四世代のセファロスポリン類の使用へのさらなる制限の要求ももたらしてきた。
ヒトおよび動物の病原体における抗細菌薬耐性の発現の疫学
耐性発現における進化の多くは、重要なMDR生物の疫学における変化により駆動される。一度ヒトの病院および高齢者介護施設のみに限定されると、メチシリン耐性スタフィロコッカス・アウレウス(MRSA)株が、現在大変な割合で共同体から分離されている。さらに、市中感染型MRSA株は、皮膚および軟組織病変ならびに重大な関連する死亡率を有する急性、劇症性、壊死性肺炎をもたらす病毒性因子であるPanton−Valentine型ロイコシジン(PVL)毒素を有する可能性がより高い。最近、MRSA株は、家畜、ウマおよびコンパニオン動物を含むいくつかの重要な動物種において宿主に適応した状態になっており、ヒトから動物へおよび動物からヒトへの移行の通常の症例が、文書で証明されている。これは、株の伝染および公衆衛生に関する重要な結果を有する。751人のオーストラリアの獣医のMRSAの鼻での保菌(carriage)に関する最近の調査は、ウマの獣医の実に21.4%が、小動物の獣医の4.9%およびほとんど動物と接触しない獣医の0.9%と比較して、MRSA陽性であることを見出した。特にMRSAに関して開発された新薬、例えばリネゾリドに対する耐性の出現を伴うこれらのMRSAの生態学的なシフトは、新規のMRSA抗感染薬が緊急に必要とされていることを確証する。さらに、MRSAを処置するためにバンコマイシンを用いる病院は、次いでもう一度限られた代替の抗微生物選択肢を用いて彼らの患者におけるバンコマイシン耐性腸球菌(VRE)感染症の大流行と戦わなければならない。
世界保健機関は、抗生物質耐性を、国際保健に対する3つの主な将来の脅威の1つとして同定している。米国疾病管理予防センター(CDC)からの最近の報告は、“米国において、毎年200万人より多くの人々が抗生物質耐性感染症にかかっており、結果として少なくとも23,000人が死亡している”と推定した。抗生物質耐性感染症の単一の症例の処置および管理と関係する余計な医療費は、米国のみで、1年あたり18,588米$〜29,069米$であり、これは結果として米国の健康システムに毎年200億米$を超える全体の直接的な費用をもたらす。加えて、失われた生産性の点での米国の世帯への費用は、1年あたり350億米$を超えると推定される。多くのEUの国が世界最高の病院監督および感染制御戦略の実施を有するにも関わらず、欧州連合(EU)における25000人の患者が、なお毎年MDR細菌による感染から死亡している。MDR感染症と関係するEUの健康管理の出費および失われた生産性からの費用は、少なくとも1年あたり15億ユーロであると推定されている。
その有効性が抗細菌耐性機序によりますます蝕まれている現在利用可能な抗細菌剤を補い、そしてそれに置き換わる新規の作用機序を有する抗細菌剤に関する満たされていない臨床的必要性が、存在する。さらに、多剤耐性細菌による感染の処置における代替の抗細菌薬に関する必要性が、まだ残っている。しかし、米国の感染症学会および欧州疾病予防管理センターにより報告されたように、既存の処置を超える有望な結果を与える新薬は、わずかしか開発されていない(Infectious Diseases Society of America 2010, Clinical Infectious Diseases, 50(8): 1081-1083)。
Ayer WA & Villar JDF Can J Chem 63,1161 (1985)は、真菌ラクネルラ・フスコサンギネア(Lachnellula fuscosanguinea)から単離されたエノール性天然産物を記載しており、それを彼らはラクネルラ酸(lachnellulic acid)と名付けている:
Figure 2018536004
その化合物は、オランダエルム症の真菌に対して有効である。エノール・ケト機能に隣接するアルキル鎖は、ラクトンに隣接する鎖よりも長いことを特筆する。
Kong et al, J. Nat. Prod. 2005 68, 920-923は、太平洋の海洋性海綿動物と関係するシュードモナス属の種から単離された天然産物を記載しており、それを彼らはシュードピロニン(pseudopyronines)AおよびBと名付けている:
Figure 2018536004
その化合物は、“中程度〜乏しい”抗細菌活性を有すると記載されているが、不安定であり分解してヒドロキシフラノン種になる。ピラノン環は、2つの不飽和結合を有することを、特筆する。関連する論文であるSingh et al J Antibiotics 56 No 12 1033-1044 (2003)において、化合物の抗細菌活性は、抗細菌剤トリクロサンにいくらか類似した様式での細菌の脂肪酸生合成経路の阻害に由来すると信じられている。
Miyakado et al Chem Lett 10 1539-42 (1982)は、植物ポドフィルム・ペルタトゥム(Podophyllum peltatum)からの天然産物の単離を記載しており、それを彼らはポドブラスチンA(podoblastin A)と名付けている:
Figure 2018536004
その化合物は、真菌ピリクラリア・オリゼーに対して有効であると言われている。カルボニルに隣接するアルキル鎖は、ラクトンに隣接するアルキル鎖よりも著しく長いことを特筆する。
上記で述べられた背景技術の論考は、本発明の理解を促進することのみを意図されている。論考は、言及された物質のいずれかが本出願の優先日における共通の一般知識の一部であるかまたは一部であったという承認または自認ではない。
Infectious Diseases Society of America 2010, Clinical Infectious Diseases, 50(8): 1081-1083 Ayer WA & Villar JDF Can J Chem 63,1161 (1985) Kong et al, J. Nat. Prod. 2005 68, 920-923 Singh et al J Antibiotics 56 No 12 1033-1044 (2003) Miyakado et al Chem Lett 10 1539-42 (1982)
本発明の一側面によれば、式Iの化合物またはその立体異性体、互変異性体、薬学的に許容可能な塩、もしくはプロドラッグが、提供され:
Figure 2018536004
式中、
は、C〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜CアルコキシC〜CアルキルまたはC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルであり、ここで、あらゆるアルキル、アルケニル、アルキニルまたはシクロアルキルは、場合により独立してハロ、−OR、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、ニトロ、シアノおよびアジド(シクロアルキルの場合、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルも)から選択される3個までの置換基により置換されており;
は、C〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルC〜CアルキルまたはC〜CシクロアルケニルC〜Cアルキルであり、ここで、あらゆるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニルは、場合により独立してハロ、−OR、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、ニトロ、シアノおよびアジド(シクロアルキルの場合、C〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルも)から選択される3個までの置換基により置換されており;
は、隣接する炭素と共にケト基を定めている結合、R、C(O)R、CROR、CROC(O)R、CROC(O)ORまたはC(O)CHRNHであり;
は、R、C(O)R、CROR、CROC(O)R、CROC(O)ORまたはC(O)CHRRNHであり;
およびRは、独立してH、C〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルおよびC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルから選択され、ここで、C〜Cアルキルまたはシクロアルキルは、場合によりハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、SH、SMe、COOH、COOC〜CアルキルおよびCONHで置換されており;
は、H、C〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルおよびC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルであり、ここで、C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルは、場合によりハロ、ヒドロキシ、フェニル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、SH、SMe、COOH、COOC〜CアルキルおよびCONHで置換されており;
およびRは、独立してHおよびメチルから選択され;
(またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−酸化物もしくは水和物);ただし、Rが結合である場合、Rは、Hであり、かつRおよびRは、両方とも非置換アルキルであり、従ってRがC−アルキルである場合、Rは、少なくとも2個の炭素原子を有する。
特定の態様において、Rは、場合により上記で定義されたように置換されているC〜C20アルキルである。下位態様(sub−embodiments)において、Rは、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ウンデシルおよびn−ドデシルを含むC〜C12アルキル、特にn−ノニルであり、そのアルキル種のいずれも、場合により独立してC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルキルカルボニルから選択される1、2または3個の置換基により置換されている。
さらに、Rは、C〜C20アルキル;C〜C20アルキル;C〜C20アルキル;C〜C20アルキル;C〜C20アルキル;C〜C20アルキル;およびC〜C20アルキルからなる群から選択されることができる。この態様において、Rは、C〜C19アルキル;C〜C18アルキル;C〜C17アルキル;C〜C16アルキル;C〜C15アルキル;C〜C14アルキル;およびC〜C13アルキルからなる群から選択されることができる。従って、好都合には、より短いR置換基が、式Iにおいてより長いR置換基と(それがアルキル、アルケニルまたはアルキニルのいずれであれ)組み合わせられることができる。RおよびRに関する本明細書で定められた範囲は、本明細書で定められた他のR置換基のいずれとも組み合わせられることができる。
特定の態様において、Rは、場合により上記で定められたように置換されている1〜3個の不飽和結合を含むC〜C20アルケニルである。下位態様において、Rは、C〜C12アルケニル、例えばヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ウンデセニルまたはドデセニルであり、それは1個の不飽和結合、特に1位における不飽和結合を有するC〜C12アルケニルを含む。
をピラン環に連結する結合は、キラルであり、この位置においてラセミである特定の態様、またはSもしくはRジアステレオマーに関して鏡像異性的に富化された、例えば一方のジアステレオマーに関して75%鏡像異性的に富化された、典型的には90%より大きく鏡像異性的に富化された、例えば95%より大きく鏡像異性的に富化された態様を含む。
特定の態様において、Rは、場合により上記で定められたように置換されているC〜C20アルキルである。下位態様において、Rは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを含むC〜Cアルキルであり、そのアルキル種のいずれも、場合により独立してC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルキルカルボニルから選択される1、2または(原子価が許容する場合)3個の置換基で置換されている。
特定の態様において、Rは、場合により上記で定められたように置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルである。下位態様は、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよび特にシクロヘキシルメチルを含み、そのシクロアルキル種のいずれも、場合により独立してC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルキルカルボニルから選択される1、2または(原子価が許容する場合)3個の置換基で置換されている。
追加の条件が、式Iに適用されることができ、ここで、Rが結合である場合、Rは、Hであり、RおよびRが両方とも非置換C〜C20アルキルである場合、Rは、Rよりも少なくとも2個多い炭素原子を有する。
好都合な態様において、Rは、定められた条件(単数または複数)に従って本明細書で論じられた他の置換基のいずれか1つと組み合わせられたCアルキルである。
本発明に従う化合物は、以下の化合物:
3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
(R)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
(S)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
6−デシル−4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
(E)−3−ブチリル−6−(ノン−1−エン−1−イル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−オクチル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
6−デシル−4−ヒドロキシ−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−アセチル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−(2−シクロヘキシルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−3−(3−メチルブタノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン
3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ヘキサノイル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
8−(5−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル、
3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−(7−メトキシヘプチル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−6−(2,6−ジメチルヘプタ−5−エニル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−6−(シクロペンチルメチル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−(2−シクロペンチルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−(6−メトキシヘキシル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシプロパノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−(2−シクロプロピルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−(6−メトキシヘキシル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
8−(4−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル、および
8−(5−(2−シクロヘキシルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル、
からなる群より選択されることができ、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−酸化物もしくは水和物であってもよい。
一態様において、化合物は、以下の化合物:
3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
(R)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
(S)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
6−デシル−4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
(E)−3−ブチリル−6−(ノン−1−エン−1−イル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−オクチル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
6−デシル−4−ヒドロキシ−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−アセチル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−(2−シクロヘキシルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−3−(3−メチルブタノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン
3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ヘキサノイル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−6−(2,6−ジメチルヘプタ−5−エニル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
3−ブチリル−6−(シクロペンチルメチル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシプロパノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、および
8−(4−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル;
からなる群より選択されるか、またはそれらの薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−酸化物もしくは水和物である。
本発明者らは、RまたはRの位置のどちらかにおいて少なくとも1つの比較的長い炭素鎖を含む式Iにより定義される化合物に関して、有利な特性が見出され得ることを、見出している。従って、例えば、RがC〜C20アルキルである場合、Rは、より短い、例えばCアルキルまたはCアルキルであることができる。あるいは、RがC〜C20アルキルである場合、Rは、より短い、例えばCアルキルまたはCアルキルであることができる。Rの長さが一連の化合物において一定に保たれている場合、化合物の活性は、Rの長さにより増大するようであり、逆もまた同様である。
は、隣接する炭素に対する結合であることができ、それによりケト基を定める。Rが、そのようなケト基を定める場合、Rは、好都合にはHであることができ、RおよびRの鎖の長さの間の上記で論じられた関係が、適用されることができる。
他の態様において、Rは、Hであり、RがHである場合、下記で図説される非局在化した構造のような化合物の描写が適切であることは、理解されている:
Figure 2018536004
療法的形態においてRがHである態様は、化合物が従来のプロドラッグ部分、例えばC(O)R(例えばここで、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)、−CROR(例えばここで、RおよびRは、両方ともHであり、または両方ともメチルであり、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)、−CROC(O)R(例えばここで、RおよびRは、両方ともHであり、または両方ともメチルであり、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)、−CROC(O)OR(例えばここで、RおよびRは、両方ともHであり、または両方ともメチルであり、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)、または−C(O)CHRNH(ここで、Rは、上記の通りであり、例えばRは、L−アミノ酸の側鎖、例えばアラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンの側鎖である)により誘導体化されることを可能にするための便利なハンドルに相当する。代替の態様において、例えばRがC〜Cアルキル(例えばメチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチル、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)である場合、Rは、その療法的形態において式Iの化合物に結合したままである。
は、Hであることができる。療法的形態においてRがHである化合物は、化合物が従来のプロドラッグ部分、例えばC(O)R(例えばここで、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)、−CROR(例えばここで、RおよびRは、両方ともHであり、または両方ともメチルであり、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)、−CROC(O)R(例えばここで、RおよびRは、両方ともHであり、または両方ともメチルであり、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)、−CROC(O)OR(例えばここで、RおよびRは、両方ともHであり、または両方ともメチルであり、Rは、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)または−C(O)CHRNH(ここで、Rは、上記の通りであり、例えばRは、L−アミノ酸の側鎖、例えばアラニン、バリン、ロイシンまたはイソロイシンの側鎖である)により誘導体化されることを可能にするための便利なハンドルに相当する。代替の態様において、例えばRがC〜Cアルキル(例えばメチル、エチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチル、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができる)である場合、Rは、その療法的形態において式Iの化合物に結合したままである。
あるいは、Rは、例えばメチルであることができる。Rがメチルである場合、RおよびRの少なくとも一方は、3炭素より長い。
本発明の別の側面によれば、対象における細菌のコロニー形成または感染症を処置、排除および/または予防する方法が、提供され、その方法は、療法上有効量の式Iの化合物またはその療法上許容可能な塩を対象に投与する工程を含む。対象における細菌感染症またはコロニー形成を処置、排除および/または予防する方法は、本発明の医薬または獣医学用組成物の投与も含むことができる。特に興味深いのは、式Iの化合物の局所使用によるMRSAを保有する患者の除染である。
本出願において、用語“コロニー形成”は、対象、例えばヒトのあらゆる表面、例えば皮膚もしくは他の表面、またはインプラントもしくは他の医療設備の表面上での細菌増殖を意味するように理解されている。細菌のコロニー形成は、本発明をそのような細菌増殖を得るリスクがあるあらゆる他の対象、例えば他の病院設備、家具、衣類等に対して用いて予防されることもできる。
本発明に従う化合物を含む医薬組成物は、例えば手術部位の感染予防のための術前の手段として皮膚の脱コロニー形成(decolonisation)のために用いられることができる。
本発明は、医薬としての使用するための式Iの化合物のいずれか1つも包含する。
従って、本発明は、例えば医薬として使用するための式Iにより定義される化合物であって、Rが結合であり、RがHであり、RがC−アルキルであり、かつRがメチルである化合物に関する。
本発明のさらなる側面によれば、式Iの化合物またはその療法上許容可能な塩の、対象における細菌のコロニー形成または感染の処置のための医薬の製造における使用が、提供される。
対象は、細菌によるコロニー形成および感染が可能なあらゆる対象であることができる。対象は、哺乳類であることができ、または魚もしくは鳥類であることもできる。好ましくは、対象は、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ヤギ、他の反芻動物種、ブタ、ウマ、トリ、または魚を含むがそれらに限定されない群から選択される。
式Iの化合物は、対象に、0.1mg/kg〜250mg/kg体重、典型的には1mg/kg〜100mg/kg体重、より一般的には5mg/kg〜50mg/kg体重を含む群から選択される用量で投与されることができる。患者の感染および大きさおよび体調に適合させるための投与量範囲の用量設定は、熟練した一般開業医または獣医師により容易に達成される。式Iの化合物は、対象に、以下:1時間ごと、1日3回;1日2回;毎日;2日ごと;週2回;週1回;2週間に1回;月1回;2ヵ月ごとに1回からなる群から選択される投与スケジュールを用いて、または一定速度もしくは変動する速度での注入により投与されることができる。好ましくは、式Iの化合物は、コロニー形成または感染もしくはコロニー形成の徴候および症状が少なくとも部分的に処置または緩和されるまで投与される。
一態様において、処置後の対象の血液中の式Iの化合物(または代謝産物)の濃度は、以下の範囲を含むがそれらに限定されない群から選択される範囲内である:2時間の時点で0.1〜10μg/mL、12時間後に1〜200μg/mL;24時間後に0.1〜5μg/mL;48時間後に0.01〜2μg/mL;72時間後に0.0001〜1μg/mL。好ましくは、濃度は、以下の濃度を含むがそれらに限定されない群から選択される:12時間後に200μg/mL未満;24時間後に5μg/mL未満;48時間後に1μg/mL未満、そして72時間後に0.5μg/mL未満。療法的投与範囲および計画の選択ならびに患者の特定の感染症および大きさおよび体調に適合させるための用量設定は、熟練した一般開業医または獣医師により容易に達成される。
患者に投与される場合、局所配合物が、想定され、例えばMRSAに関して便利であり得る。軟膏、クリーム、ウェットワイプ、スプレー、および点眼剤が、本発明に従う化合物を投与する代替の説明的な方法である。一態様において、本発明に従う化合物は、カテーテルにより患者の膀胱に投与される。
一態様において、本発明に従う化合物を含む医薬組成物は、例えばスタフィロコッカス・アウレウスに対する経鼻適用のために調製される。
細菌感染を引き起こす細菌性因子は、以下の細菌を含むがそれらに限定されない群から選択されるグラム陽性細菌性因子であることができる:スタフィロコッカス属の種、ストレプトコッカス属、エンテロコッカス属の種、ロイコノストック属の種(Leuconostoc spp)、コリネバクテリウム属の種(Corynebacterium spp)、アルカノバクテリウム属の種(Arcanobacteria spp)、トゥルエペレラ属の種(Trueperella spp)、ロドコッカス属の種(Rhodococcus spp)、バシラス属の種(Bacillus spp)、嫌気性球菌、嫌気性グラム陽性非芽胞性桿菌、アクチノミセス属の種(Actinomyces spp)、クロストリジウム属の種(Clostridium spp)、ノカルジア属の種(Nocardia spp)、エリシペロスリクス属の種(Erysipelothrix spp)、リステリア属の種(Listeria spp)、キトコッカス属の種(Kytococcus spp)、マイコプラズマ属の種(Mycoplasma spp)、ウレアプラズマ属の種(Ureaplasma spp)、およびマイコバクテリウム属の種(Mycobacterium spp)。
一態様において、細菌性因子は、グラム陽性であり、スタフィロコッカス属の種を含むがそれらに限定されない群から選択される。スタフィロコッカス属の種の例は、スタフィロコッカス・エピデルミディス(Staphylococcus epidermidis)、スタフィロコッカス・ヘモリチカス(Staphylococcus haemolyticus)、スタフィロコッカス・ルグドゥネンシス(Staphylococcus lugdunensis)、スタフィロコッカス・サプロフィティカス(Staphylococcus saprophytics)、スタフィロコッカス・アウリクラーリス(Staphylococcus auricularis)、スタフィロコッカス・カピティス(Staphylococcus capitis)、スタフィロコッカス・カプラエ(Staphylococcus caprae)、スタフィロコッカス・カルノーサス(Staphylococcus carnosus)、スタフィロコッカス・コーニイ(Staphylococcus cohnii)、スタフィロコッカス・ホミニス(Staphylococcus hominis)、スタフィロコッカス・パステウリ(Staphylococcus pasteuri)、スタフィロコッカス・ペッテンコフェリ(Staphylococcus pettenkoferi)、スタフィロコッカス・プルベレリー(Staphylococcus pulvereri)、スタフィロコッカス・サッカロリティカス(Staphylococcus saccharolyticus)、スタフィロコッカス・シムランス(Staphylococcus simulans)、スタフィロコッカス・シュライフェリ(Staphylococcus schieiferi)、スタフィロコッカス・ワーネリ(Staphylococcus warneri)、スタフィロコッカス・キシローサス(Staphylococcus xyiosus)、スタフィロコッカス・アーレッタエ(Staphylococcus arlettae)、スタフィロコッカス・カゼオリチカス (Staphylococcus caseolyticus)、スタフィロコッカス・クロモゲネス(Staphylococcus chromogenes)、スタフィロコッカス・コンディメンティ(Staphylococcus condimenti)、スタフィロコッカス・デルフィニ(Staphylococcus delphini)、スタフィロコッカス・エクオールム(Staphylococcus equorum)、スタフィロコッカス・フェーリス(Staphylococcus felis)、スタフィロコッカス・フルレッティ(Staphylococcus fleurettii)、スタフィロコッカス・ガリナルム(Staphylococcus gallinarum)、スタフィロコッカス・ヒイカス(Staphylococcus hyicus)、スタフィロコッカス・インターメディウス(Staphylococcus intermedius)、スタフィロコッカス・クルーシイ(Staphylococcus kloosii)、スタフィロコッカス・レンタス(Staphylococcus lentus)、スタフィロコッカス・ルトラエ(Staphylococcus lutrae)、スタフィロコッカス・ムスカエ(Staphylococcus muscae)、スタフィロコッカス・ネパレンシス(Staphylococcus nepalensis)、スタフィロコッカス・ピスシフェルメンタンス(Staphylococcus piscifermentans)、スタフィロコッカス・シュードインターメディウス(Staphylococcus pseudintermedius)、スタフィロコッカス・シウリ(Staphylococcus sciuri)、スタフィロコッカス・シミアエ(Staphylococcus simiae)、スタフィロコッカス・サクシヌス(Staphylococcus succinus)、およびスタフィロコッカス・ヴィトゥリヌス(Staphylococcus vitulinus)を含む。
別の態様において、細菌性因子は、グラム陽性であり、ストレプトコッカス属の種を含むがそれらに限定されない群から選択される。ストレプトコッカス属の種の例は、ストレプトコッカス・アガラクチアエ(Streptococcus agalactiae)、ストレプトコッカス・アラクトリティカス(Streptococcus alactolyticus)、ストレプトコッカス・アンギノサス(Streptococcus anginosus)、ストレプトコッカス・カニス(Streptococcus canis)、ストレプトコッカス・コンステラータス(Streptococcus constellatus)、ストレプトコッカス・クリセタス(Streptococcus cricetus)、ストレプトコッカス・クリスタタス(Streptococcus cristatus)、ストレプトコッカス・ダウネイ(Streptococcus downei)、ストレプトコッカス・ディスガラクティアエ亜種ディスガラクティアエ(Streptococcus dysgalactiae subs p. dysgalactiae)、ストレプトコッカス・ディスガテクティアエ亜種エキシミリス(Streptococcus dysgalactiae subsp. equisimilis)、ストレプトコッカス・エクイ亜種エクイ(Streptococcus equi subsp. equi)、ストレプトコッカス・エクイ亜種ズーエピデミクス(Streptococcus equi subsp. zooepidemicus)、ストレプトコッカス・フェルス(Streptococcus ferus)、ストレプトコッカス・ガロリティカス亜種ガロリティカス(Streptococcus gallolyticus subsp. gallolyticus)(以前にストレプトコッカス・ボビス(Streptococcus bovis)生物型i)、ストレプトコッカス・ガロリティカス亜種パスツーリアヌス(Streptococcus gallolyticus subsp. pasteurianus)(以前にストレプトコッカス・ボビス生物型ii/2)、ストレプトコッカス・ゴルドニ(Streptococcus gordonii)、ストレプトコッカス・ハイオインテスティナリス(Streptococcus hyointestinalis)、ストレプトコッカス・ハイオバギナリス(Streptococcus hyovaginalis)、ストレプトコッカス・インファンタリウス(Streptococcus infantarius)、ストレプトコッカス・インファンタリウス亜種インファンタリウス(Streptococcus infantarius subsp infantarius)、ストレプトコッカス・インファンティス(Streptococcus infantis)、ストレプトコッカス・イニアエ(Streptococcus iniae)、ストレプトコッカス・インターメディウス(Streptococcus intermedius)、ストレプトコッカス・ルテティエンシス(Streptococcus lutetiensis)(以前にストレプトコッカス・ボビス生物型ii.1)、ストレプトコッカス・マカカエ(Streptococcus macaccae)、ストレプトコッカス・ミティス(Streptococcus mitis)、ストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)、ストレプトコッカス・オラリス(Streptococcus oralis)、ストレプトコッカス・オリスラッティ(Streptococcus orisratti)、ストレプトコッカス・パラサングイニス(Streptococcus parasanguinis)、ストレプトコッカス・ペロリス(Streptococcus peroris)、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ストレプトコッカス・ポルシナス(Streptococcus porcinus)、ストレプトコッカス・シュードインターメディウス(Streptococcus pseudintermedius)、ストレプトコッカス・ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカス・ラッティ(Streptococcus ratti)、ストレプトコッカス・サリバリウス(Streptococcus salivarius)、ストレプトコッカス・サングイニス(Streptococcus sanguinis)、ストレプトコッカス・ソブリヌス(Streptococcus sobrinus)、ストレプトコッカス・ズイス(Streptococcus suis)、ストレプトコッカス・サーモフィルス(Streptococcus thermophilus)、ストレプトコッカス・ベスティブラリス(Streptococcus vestibularis)、および栄養的バリアント(Nutritionally Variant)(欠乏)ストレプトコッカス(アビオトロフィア・デフェクティバ(Abiotrophia defectiva))、グラニュリカテラ・アディアセンス(Granulicatella adiacens)、グラニュリカテラ・エレガンス(Granulicatella elegans)、およびグラニュリカテラ・パラ−アディアセンス(Granulicatella para−adiacens)ならびに関連種、例えばロシア・ムシラジノーサ(Rothia mucilaginosa)(以前にストマトコッカス・ムシラギノサス(Stomatococcus mucilaginosus))およびペディオコッカス属(Pediococcus)を含む。
別の態様において、細菌性因子は、グラム陽性であり、かつエンテロコッカス属の種を含むがそれらに限定されない群から選択される。エンテロコッカス属の種の例は、エンテロコッカス・フェカーリス(Enterococcus faecalis)、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)、エンテロコッカス・ガリナラム(Enterococcus gallinarum)、エンテロコッカス・デューランス(Enterococcus durans)、エンテロコッカス・アビウム(Enterococcus avium)、エンテロコッカス・ラフィノーサス(Enterococcus raffinosus)、エンテロコッカス・パレンス(Enterococcus pallens)、エンテロコッカス・ギルブス(Enterococcus gilvus)、エンテロコッカス・セコルム(Enterococcus cecorum)、エンテロコッカス・マロドーラツス(Enterococcus malodoratus)、エンテロコッカス・イタリクス(Enterococcus italicus)、エンテロコッカス・サングイニコラ(Enterococcus sanguinicola)、エンテロコッカス・ムンチイ(Enterococcus mundtii)、エンテロコッカス・カセリフラブス(Enterococcus casseliflavus)/フラベッセンス(flavescens)、エンテロコッカス・ディスパ(Enterococcus dispar)、エンテロコッカス・ヒラエ(Enterococcus hirae)、エンテロコッカス・シュードアビウム(Enterococcus pseudoavium)、およびエンテロコッカス・ボービス(Enterococcus bovis)を含む。
別の態様において、細菌性因子は、グラム陽性であり、かつロイコノストック属の種を含むがそれらに限定されない群から選択される。ロイコノストック属の種の例は、ロイコノストック・メセンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)、ロイコノストック・シュードメセンテロイデス(Leuconostoc pseudomesenteroides)、ロイコノストック・パラメセンテロイデス(Leuconostoc paramesenteroides)、ロイコノストック・シトレウム(Leuconostoc citreum)、およびロイコノストック・ラクティス(Leuconostoc lactis)を含む。
別の好ましい態様において、細菌性因子は、スタフィロコッカス・アウレウス、および/または耐性であることが知られている株、例えばMRSAもしくはムピロシン耐性株である。
細菌感染を引き起こす細菌性因子は、以下の細菌を含むがそれらに限定されない群から選択されるグラム陰性細菌性因子であることができる:ナイセリア属の種(Neisseria spp)、モラクセラ属の種(Moraxella spp)、エスケリキア属の種(Escherichia spp)、クレブシエラ属の種(Klebsiella spp)、プロテウス属の種(Proteus spp)、シュードモナス属の種(Pseudomonas spp)、サルモネラ属の種、シゲラ属の種属の種、カンピロバクター属の種、ヘリコバクター属の種(Helicobacter spp)、バクテロイデス属の種(Bacteroides spp)、エルシニア属の種(Yersinia spp)、ビブリオ属の種(Vibrio spp)、ボルデテラ属の種(Bordatella spp)およびレジオネラ 属の種(Legionella spp)。感染を引き起こすグラム陰性細菌性因子の特定の例は、下記の実験の部から登場するようなアシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumannii)である(例えば表2参照)。
細菌感染を引き起こす細菌性因子は、嫌気性細菌、スピロヘータまたはクロストリジウム属の種、ボレリア属の種(Borrelia spp)、クラミジア属の種(Chlamydia spp)およびマイコプラズマ属の種を含む細菌の他の形態である。
別の好ましい態様において、細菌性因子は、現在使用されている1種類または数種類の抗生物質に耐性であり、クロストリジウム・ディフィシル、カルバペネム耐性エンテロバクター科(Enterobacteriaceae)、ナイセリア・ゴナリア(Neisseria gonorrhoeae)、多剤耐性アシネトバクター属、薬剤耐性カンピロバクター属、拡張スペクトルベータラクタマーゼ産生エンテロバクター科、多剤耐性シュードモナス・エルジノーサ、薬剤耐性サルモネラ属、薬剤耐性シゲラ属および薬剤耐性ツベルクローシスから選択されることができるが、それらに限定されない。
別の好ましい態様において、細菌性因子は、以下の化合物を含む群から選択される化合物に耐性である:アミノグリコシド系(例えばゲンタマイシン);アンサマイシン系(例えばリファンピシン);抗MRSAセファロスポリン系(例えばセフタロリン);抗スタフィロコッカスβ−ラクタム系(またはセファマイシン系)(例えばオキサシリンまたはセフォキシチン);カルバペネム系(例えばエルタペネム、イミペネム、メロペネムまたはドリペネム);非拡張スペクトルセファロスポリン系;第1および第2世代セファロスポリン系(例えばセファゾリンまたはセフロキシム);拡張スペクトルセファロスポリン系;第3および第4世代セファロスポリン系(例えばセフォタキシムまたはセフトリアキソン);セファマイシン系(例えばセフォキシチンまたはセフォテタン);フルオロキノロン系(例えばシプロフロキサシンまたはモキシフロキサシン);葉酸経路阻害剤(例えばトリメトプリム−スルファメトキサゾール);フシダン系(fucidanes)(例えばフシジン酸);糖ペプチド系(例えばバンコマイシン、テイコプラニンまたはテラバンシン);グリシルシクリン系(glycylcyclines)(例えばチゲサイクリン);リンコサミド系(例えばクリンダマイシン);リポペプチド系(例えばダプトマイシン);マクロライド系(例えばエリスロマイシン);モノカルボン酸系(monoxycarbolic acids)、例えばムピロシン;オキサゾリジノン系(例えばリネゾリドまたはテジゾリド);フェニコール系(例えばクロラムフェニコール);ホスホン酸系(例えばホスホマイシン);ストレプトグラミン系(例えばキヌプリスチン・ダルホプリスチン);およびテトラサイクリン系(例えばテトラサイクリン、ドキシサイクリンまたはミノサイクリン)。
別の好ましい態様において、細菌性因子は、ストレプトコッカス・ニューモニエである。ストレプトコッカス・ニューモニエは、βラクタム系およびマクロライド系の1種類以上に耐性である株であり得る。
別の好ましい態様において、細菌性因子は、ストレプトコッカス・ピオゲネスである。
別の最も好ましい態様において、細菌性因子は、ストレプトコッカス・アガラクチアエである。
別の最も好ましい態様において、細菌性因子は、エンテロコッカス・フェシウムまたはエンテロコッカス・フェカーリスのどちらかである。エンテロコッカス・フェシウムまたはエンテロコッカス・フェカーリスは、アミノグリコシド系(例えばゲンタマイシン(高レベル)またはストレプトマイシン(例えばストレプトマイシン(高レベル));カルバペネム系(例えばイミペネム、メロペネムまたはドリペネム);フルオロキノロン系(例えばシプロフロキサシン、レボフロキサシンまたはモキシフロキサシン);糖ペプチド系(例えばバンコマイシンまたはテイコプラニン);グリシルシクリン系(例えばチゲサイクリン);リポペプチド系(例えばダプトマイシン);オキサゾリジノン系(例えばリネゾリド);ペニシリン系(例えばアンピシリン);ストレプトグラミン系(例えばキヌプリスチン・ダルホプリスチン);テトラサイクリン(例えばドキシサイクリンまたはミノサイクリン)に耐性である株であり得る。
別の態様において、細菌性因子は、クロストリジウム・ディフィシルである。
対象における細菌感染は、スタフィロコッカス・アウレウス(MDR、XDR、PDRまたはメチシリン感受性もしくは耐性株)により引き起こされる院内肺炎、またはストレプトコッカス・ニューモニエ(多剤耐性株[MDRSP]、例えばβ−ラクタム系およびマクロライド系に耐性の多剤耐性株を含む)により引き起こされる侵襲性肺炎球菌性疾患、例えば肺炎、気管支炎、急性副鼻腔炎、中耳炎、結膜炎、髄膜炎、菌血症、敗血症、骨髄炎、敗血症性関節炎、心内膜炎、腹膜炎、心膜炎、蜂窩織炎、および脳膿瘍、スタフィロコッカス・アウレウス(メチシリン感受性および耐性株)、ストレプトコッカス・ピオゲネス、もしくはストレプトコッカス・アガラクチアエにより引き起こされる、併発する骨髄炎を伴うかもしくは伴わない、糖尿病性足感染症を含む、合併性皮膚および皮膚構造感染症、スタフィロコッカス・アウレウス(メチシリン感受性および耐性株)もしくはストレプトコッカス・ピオゲネスにより引き起こされる非合併性皮膚および皮膚構造感染症、ストレプトコッカス・ニューモニエ(多剤耐性株[MDRSP]を含む;併発する菌血症を伴う症例を含む)もしくはスタフィロコッカス・アウレウス(メチシリン感受性および耐性株)により引き起こされる市中感染性肺炎、ならびにメチシリン感受性およびメチシリン耐性分離株により引き起こされるスタフィロコッカス・アウレウス血流感染症(菌血症)(右側の感染性心内膜炎を伴うスタフィロコッカス・アウレウス血流感染症を含む)、バンコマイシン耐性エンテロコッカス感染症(併発する菌血症を伴う症例を含む)、ならびにクロストリジウム・ディフィシル(Clostridium difficile)関連下痢(CDAD)の処置を含むがそれらに限定されない群から選択される疾患を引き起こし得る。
別の好ましい態様において、本発明の化合物またはその療法上許容可能な塩は、細菌性因子の細胞壁の完全性を除去する、または実質的に除去する、または低減する化合物または薬剤と一緒に投与される。例として、化合物は、βラクタム系、ホスホマイシン、リゾチーム、ポリミキシン系およびキレート剤、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)からなる群から選択される。例として、薬剤は、細胞壁の完全性を低減する免疫学的薬剤(例えば抗体またはワクチン)である。ある好ましい態様において、化合物またはその療法上許容可能な塩は、グラム陰性細菌性因子の外側細胞壁の完全性を除去する、または実質的に除去する、または弱める化合物と一緒に投与される。
本発明の別の側面によれば、療法上有効量の式Iの化合物またはその療法上許容可能な塩を含む抗細菌医薬組成物が、提供される。好ましくは、組成物は、抗細菌医薬組成物である。
本発明の別の側面によれば、療法上有効量の式Iの化合物またはその療法上許容可能な塩を含む抗細菌獣医学用組成物が、提供される。好ましくは、組成物は、局所または経口使用のための抗細菌獣医学用組成物である。
医薬組成物は、場合により薬学的に許容可能な賦形剤またはキャリヤーを含むことができる。獣医学用組成物は、場合により獣医学用の許容可能な賦形剤またはキャリヤーを含むことができる。
別の態様において、医薬組成物または獣医学用組成物は、不純物を含み、ここで、組成物の総重量の百分率としての不純物の量は、以下の量からなる群から選択される:(組成物の総重量により)20%未満の不純物;15%未満の不純物;10%未満の不純物;8%未満の不純物;5%未満の不純物;4%未満の不純物;3%未満の不純物;2%未満の不純物;1%未満の不純物;0.5%未満の不純物;0.1%未満の不純物。一態様において、医薬組成物または獣医学用組成物は、微生物性不純物または二次代謝産物を含み、ここで、組成物の総重量の百分率としての微生物性不純物の量は、以下の量からなる群から選択される:5%未満;4%未満;3%未満;2%未満;1%未満;0.5%未満;0.1%未満;0.01%未満;0.001%未満。一態様において、医薬組成物または獣医学用組成物は、無菌であり、密封された無菌の容器中で保管される。一態様において、医薬組成物または獣医学用組成物は、検出可能なレベルの微生物汚染を含有しない。
本発明の医薬組成物または獣医学用組成物は、さらなる抗微生物剤を含むことができる。さらなる抗微生物剤は、抗真菌剤または抗細菌剤であることができる。対象における細菌感染症またはコロニー形成を処置または予防する方法は、本発明の化合物のさらなる抗微生物剤を伴う投与を含むこともできる。
一態様において、医薬組成物は、本発明に従う化合物をムピロシンとの組み合わせで含む。そのような組成物は、例えば局所適用のためのもの、例えば軟膏、または本出願中の別の箇所で論じられているようなあらゆる他の形態であることができる。
本発明の医薬組成物または獣医学用組成物は、本発明の1種類より多くの化合物、例えば化合物の組み合わせを含むことができる。対象における細菌感染症またはコロニー形成を処置または予防する方法は、本発明の1種類より多くの化合物の投与も含むことができる。
一態様において、抗真菌剤は、以下の抗真菌剤を含む天然存在薬剤を含むがそれらに限定されない群から選択される:エキノカンディン系(アニデュラファンギン、カスポファンギン、ミカファンギン)、ポリエン系(アムホテリシンB、カンジシジン、フィリピン、フンギクロミン(Fungichromin)(ペンタマイシン)、ハチマイシン、ハマイシン、ルセンソマイシン、メパルトリシン、ナタマイシン、ナイスタチン、ペシロシン、ペリマイシン)、ならびにグリセオフルビン、オリゴマイシン系、ピロールニトリン、シッカニン、およびビリジン(Viridin)を含む他の天然存在抗真菌剤。抗真菌剤は、以下の合成化合物を含むがそれらに限定されない群から選択される合成化合物であることができる:アリルアミン系(ブテナフィン、ナフチフィン、テルビナフィン)、イミダゾール系(ビホナゾール、ブトコナゾール、クロルミダゾール、クリンバゾール、クロコナゾール(Croconazole)(クロコナゾール(Cloconazole))、クロトリマゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エニルコナゾール、フェンチコナゾール、フルトリマゾール、ホスフルコナゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、ルリコナゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、パルコナゾール、セルタコナゾール、スルコナゾール、チオコナゾール)、チオカルバメート系(リラナフタート、トルシクラート、トリンデート、トルナフテート)、トリアゾール系(フルコナゾール、イサブコナゾール、イトラコナゾール、ポサコナゾール、ラブコナゾール、サペルコナゾール、テルコナゾール、ボリコナゾール)、ならびに他の合成薬剤、例えばアクリゾルシン、アモロルフィン、ブロモサリチルクロラリニド(ブロモクロロサリチルアニリド)、ブクロサミド、プロピオン酸カルシウム、クロルフェネシン、シクロピロックス、クロキシキン(Cloxyquin)(クロキシキン(Cloxiquine))、コパラフィネート、エキサラミド、フルシトシン、ハロプロギン、ヘキセチジン、ロフルカルバン、ニフラテル、ニフロキシム、ピロクトン、ヨウ化カリウム、プロピオン酸、ピリチオン、サリチルアニリド、パラクロロ安息香酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、スルベンチン、テノニトロゾール、トリアセチン、トリメトレキサート、ウンデシレン酸(ウンデセン酸)、およびプロピオン酸亜鉛。
本発明の組成物は、β−ラクタマーゼ阻害剤(アビバクタム、クラブラン酸、スルバクタム、スルタミシリン、タゾバクタム)、腎臓ジペプチダーゼ阻害剤(シラスタチン)、および腎臓保護剤(ベタミプロン)を含むがそれらに限定されない群から選択される抗生物質性補助剤を含むことができる。
一態様において、本発明の組成物は、以下の抗生物質を含むがそれらに限定されない群から選択されるさらなる抗生物質を含む:
バキロプリム、ブロジモプリム、ラクラプリム、オルメトプリム、ピリメタミン、テトロキソプリム、トリメトプリムを含む2,4−ジアミノピリミジン系;
ノボビオシンを含むアミノクマリン系;
スペクチノマイシンを含むアミノシクリトール系;
アミカシン、アプラマイシン、アルベカシン、ベカナマイシン、ブチロシン、ジベカシン、ジヒドロストレプトマイシン、エチマイシン、ホルチマイシン系(アストロマイシン)、フラミセチン、ゲンタマイシン、ハイグロマイシンB、イセパマイシン、カナマイシン、ミクロノマイシン、ネオマイシン、ネチルミシン、パロモマイシン、プラゾマイシン、リボスタマイシン、シソマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ベルダマイシンを含むアミノグリコシド系;
オマダサイクリンを含むアミノメチルサイクリン系;
アジダムフェニコール、クロラムフェニコール、フロルフェニコール、チアンフェニコールを含むアンフェニコール系;
リファブチン、リファミド、リファンピン(リファンピシン)、リファマイシン、リファペンチン、リファキシミンを含むアンサマイシン系;
アクリジン誘導体(アクリフラビン、アミノアクリジン、エタクリジン、プロフラビンを含む)、ビスピリジン系(オクテニジン二塩酸塩を含む)、臭素化サリチルアニリド系(ブロムサラン系(bromsalans)を含む)、クロルヘキシジン、フェノール誘導体(チモールおよびトリクロサンを含む)、第四級アンモニウム化合物(アルキルジメチルエチルベンジルアンモニウムクロリド、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、セトリモニウムを含む)を含む消毒薬;
シクロセリン、デラマニド、エタンブトール、エチオナミド、イソニアジド(フチバジド(Ftivazide))、モリナミド、p−アミノサリチル酸(PAS)、プロチオナミド、ピラジナミド、テリジドン、チオアセタゾン、チオカルリドを含む抗結核薬;
アルサニル酸、ロキサルソンを含むヒ素剤;
ナイシン、ブリラシジン(PMX−30063)を含むバクテリオシン系;
ロラカルベフを含むβ−ラクタムカルバセフェム系;
ビアペネム、ドリペネム、エルタペネム、ファロペネム、イミペネム、メロペネム、パニペネム、ラズペネム、リチペネム、スロペネム、テビペネム、トモペネムを含むβ−ラクタムカルバペネム系;
セファセトリル、セファクロル、セファドロキシル、セファレキシン、セファログリシン、セファロニウム、セファロリジン、セファロチン、セファマンドール、セファピリン、セファトリジン、セファザフル、セファゼドン、セファゾリン、セフカペン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメット、セフィキシム、セフメノキシム、セフォジジム、セフォニシド、セフォペラゾン、セフォラニド、セフォセリス、セフォタキシム、セフォチアム、セフォベシン、セフォゾプラン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピロム、セフポドキシム、セフプロジル、セフキノム、セフラジン、セフロキサジン、セフスロジン、セフタロリン、セフタジジム、セフテラム、セフテゾール、セフチブテン、セフチオフル、セフチゾキシム、セフトビプロール、セフトロザン、セフトラジン(Ceftradine)、セフトレゾール(Ceftrezole)、セフトリアキソン、セフトロキサジン(Ceftroxadine)、セフロキシム、セフゾナム、ピブセファレキシン(Pivcefalexin)を含むβ−ラクタムセファロスポリン系;
セフブペラゾン、セフメタゾール、セフミノックス、セフォテタン、セホキシチンを含むβ−ラクタムセファマイシン系;アズトレオナム、カルモナム、チゲモナムを含むβ−ラクタムモノバクタム系;
フロモキセフ、ラタモキセフ、モキサラクタムを含むβ−ラクタムオキサセフェム系;
アムジノシリン(メシリナム)、アモキシシリン、アンピシリン、アパルシリン、アスポキシシリン、アジドシリン、アズロシリン、バカンピシリン、カルベニシリン、カリンダシリン、シクラシリン、クレミゾールペニシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、シクラシリン、ジクロキサシリン、エピシリン、フェンベニシリン、フロキサシリン(フルクロキサシリン)、ヘタシリン、レナンピシリン、メシリナム、メタンピシリン、メチシリンナトリウム、メズロシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペナメシリン、ペネタマートヨウ化水素酸塩、ペニシリンG、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGプロカイン、ペニシリンN、ペニシリンO、ペニシリンV、フェネチシリンカリウム、ピペラシリン、ピバンピシリン、ピブメシリナム、プロピシリン、キナシリン、スルベニシリン、スルタミシリン、タランピシリン、テモシリン、チカルシリンを含むβ−ラクタムペニシリン系;
ビコザマイシンを含むビシクロマイシン系;
AN3365(アミノメチルベンゾオキサボロール系)、GSK2251052(ロイシル−tRNAシンテターゼ阻害剤)を含むホウ素含有抗細菌剤;
ホスホマイシンを含む環状エステル;
排出ポンプ阻害剤;
脂肪酸合成阻害剤(Fabl)、AFN−1252、MUT056399、FAB−001;
アバロフロキサシン、バロフロキサシン、ベシフロキサシン、キンフロキサシン(Chinfloxacin)、シノキサシン、シプロフロキサシン、クリナフロキサシン、ダノフロキサシン、デラフロキサシン、ジフロキサシン、エノキサシン、エンロフロキサシン、フィナフロキサシン、フレロキサシン、フルメキン、ガレノキサシン、ガチフロキサシン、ゲミフロキサシン、グレパフロキサシン、イバフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、マルボフロキサシン、ミロキサシン、モキシフロキサシン、ナジフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、オルビフロキサシン、パズフロキサシン、ペフロキサシン、プラドフロキサシン、プルリフロキサシン、ロソキサシン、ルフロキサシン、サラフロキサシン、シタフロキサシン、スパルフロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、トロバフロキサシン、ザボフロキサシンを含むフルオロキノロン系;
フシジン酸を含むフシダン系(FUSIDANES);
ラモプラニンを含むグリコリポデプシペプチド(GLYCOLIPODEPSIPEPTIDE);
アボパルシン、ダルババンシン、ノルバンコマイシン、オリタバンシン、テイコプラニン、テラバンシン、バンコマイシンを含む糖ペプチド系;
バンベルマイシン系(バンベルマイシン、モエノマイシン系、フラボフォスフォリポール)を含む糖リン脂質;
チゲサイクリンを含むグリシルシクリン系;
ハイブリッド、カダゾリド(Cadazolid)(オキサゾリジノン−キノロン)、TD−1792(糖ペプチド−セファロスポリン);
クリンダマイシン、リンコマイシン、ピルリマイシンを含むリンコサミド系;
ダプトマイシン、スロトマイシンを含むリポペプチド系;
アジスロマイシン、カルボマイシン、セスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリスロマイシン、エリスロマイシン、フィダキソマイシン、フルリスロマイシン、ガミスロマイシン、ジョサマイシン、キタサマイシン、ロイコマイシン、メレウマイシン(Meleumycin)、ミデカマイシン系、ミオカマイシン、ミロサマイシン、オレアンドマイシン、プリマイシン、ロキタマイシン、ロサラマイシン、ロキシスロマイシン、セデカマイシン、ソリスロマイシン、スピラマイシン、テリスロマイシン、テルデカマイシン、チルジピロシン、チルミコシン、トロレアンドマイシン、ツラスロマイシン、タイロシン、チルバロシンを含むマクロライド系;
フラルタドン、フラジジン、フラゾリドン、塩化フラゾリウム、ニフラテル、ニフルホリン、ニフロキサジド、ニフルピリノール、ニフルトイノール、ニフルジド、ニトロフラール、ニトロフラントイン、ニトロフラゾンを含むニトロフラン系;
ジメトリダゾール、メトロニダゾール、オルニダゾール、ロニダゾール、セクニダゾール、チニダゾールを含むニトロイミダゾール系;
アビラマイシン、エバニノマイシンを含むオリゴ糖類;
アウリクロセン(Auriclosene)、クロロキシン、クロルキナルドール、クリオキノール、クロホクトール、ハルキノール、ロチリブシン、マンデル酸、メテナミン(ヘキサミン)、ニタゾール、ニトロキソリン、ペルクロゾン(Perchlozone)、タウロリジン、テノ酸、キシボルノールを含む他の抗細菌剤;
エペレゾリド、リネゾリド、ポシゾリド(Posizolid)、ラデゾリド、ステゾリド、テジゾリド(トレゾリド)を含むオキサゾリジノン系;
GSK1322322を含むペプチドデホルミラーゼ阻害剤;
オミガナン、ペキシガナンを含むペプチド;
レタパムリン、チアムリン、バルネムリンを含むプレウロムチリン系;
ライドロマイシン、ラサロシド、マデュラマイシン、モネンシン、ナラシン、サリノマイシン、センデュラマイシンを含むポリエーテルイオノホア系;
コリスチン、ポリミキシンBを含むポリミキシン系;
アンホマイシン、バシトラシン、カプレオマイシン、エンヅラシジン、エンラマイシン、エンビオマイシン、フサファンギン、グラミシジン(系)、イセガナン、マガイニン系、ノシヘプチド、リストセチン、チオストレプトン、ツベラクチノマイシン、チロシジン、チロスリシン、バイオマイシンを含むポリペプチド;
ムピロシンを含むプソイドモニン酸;
ナリジクス酸、ネモノキサシン(Nemonoxacin)、オキソリン酸、オゼノキサシン、ピペミド酸、ピロミド酸を含むキノロン系;
カルバドックス、オラキンドックスを含むキノキサリン系;
クロファジミンを含むリミノフェナジン系(RIMINOFENAZINES)
アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、メバスタチン、ピタバスタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチンを含むスタチン系;
ダルホプリスチン、フロプリスチン、リノプリスチン、プリスチナマイシン、キヌプリスチン、バージニアマイシンを含むストレプトグラミン系;
ナーセオスリシン(Nourseothricin)を含むストレプトスリシン系;
アセチルスルファメトキシピラジン、クロラミン−B、クロラミン−T、ジクロラミンT、ホルモスルファチアゾール、マフェニド、N4−スルファニキシルスルファニルアミド、ノプリルスルファミド、N−スルファニリル−3,4−キシルアミド、オルマオスルファチアゾール(Ormaosulfathiazole)、フタリルスルフアセトアミド、フタリルスルファチアゾール、サラゾスルファジミジン、スクシニルスルファチアゾール、スルファベンズアミド、スルファカルバミド、スルフアセトアミド、スルファクロルピリダジン、スルファクリソイジン、スルファクロジン、スルファシチン、スルファジアジン、スルファジクラミド、スルファジメトキシン、スルファジミジン、スルファドキシン、スルファエチドール、スルファグアニジン、スルファグアノール、スルファレン、スルファロクス酸、スルファメラジン、スルファメテル、スルファメタジン、スルファメチゾール、スルファメトミジン、スルファメトキサゾール、スルファメトキシピリダジン、スルファメチルチアゾール、スルファメトピラジン、スルファメトロール、スルファミドクリソイジン、スルファモノメトキシン、スルファモキソール、スルファニルアミド、スルファニリル尿素、スルファペリン、スルファフェナゾール、スルファプロキシリン、スルファピラジン、スルファピリジン、スルファキノキサリン、スルファチアゾール、スルファチオ尿素、スルファトロキサゾール、スルフイソミジン、スルフイソキサゾール(スルファフラゾール)を含むスルホンアミド系;
アセジアスルホン(Acediasulfone)、ダプソン、グルコスルホンナトリウム、p−スルファニリルベンジルアミン、スクシスルホン、スルファニル酸、スルホキソンナトリウム、チアゾールスルホンを含むスルホン系;
クロルテトラサイクリン、クロモサイクリン、デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、エラバサイクリン、グアメサイクリン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メタサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、ペニメピサイクリン、ピパサイクリン、ロリテトラサイクリン、サレサイクリン、およびテトラサイクリンを含むテトラサイクリン系。
本発明の組成物は、結合剤および圧縮助剤、コーティングおよびフィルム、着色剤、希釈剤およびビヒクル、崩壊剤、乳化剤および可溶化剤、香料および甘味料、忌避剤、滑剤および潤滑剤、可塑剤、保存剤、噴射剤、溶媒、安定剤、懸濁剤、ならびに増粘剤を含むがそれらに限定されない群から選択される賦形剤をさらに含むことができる。
本発明の更なる側面によれば、対象における細菌感染症を処置または予防する方法において用いられる場合の医療用デバイスが、提供される。
本発明の更なる側面によれば、本発明の組成物を含む医療用デバイスが、提供される。本発明の組成物は、あらゆる徐放形態および/または医療用デバイスのコーティングの形態であることができる。
医療用デバイスは、インプラント、硬膏剤、絆創膏、および対象における細菌感染に適用される他の包帯材を含む群から選択される形態であることができる。
本発明の更なる側面によれば、細菌を殺す方法が、提供され、その方法は、細菌を本発明の化合物またはその療法上許容可能な塩と接触させる工程を含む。本出願の他の箇所で論じられるように、投与は、例えばクリーム、軟膏、点眼剤によることができ、または患者の膀胱に対してカテーテルによることができる。
本発明のさらなる側面によれば、細菌を殺すための本発明の化合物またはその療法上許容可能な塩の使用が、提供され、前記の使用は、細菌を本発明の化合物またはその療法上許容可能な塩と接触させる工程を含む。
一般
本発明を詳細に記載する前に、本発明は、特定の例示された方法または本明細書で開示される組成物に限定されないことが、理解されるべきである。本明細書で用いられる専門用語は、本発明の特定の態様を記載する目的のためだけのものであり、限定的であることは意図されていないことも、理解されるべきである。
本明細書で参照される全ての刊行物は、特許または特許出願を含め、参照によりそのまま援用される。しかし、本明細書で言及される出願は、単に本発明に関連して用いられた可能性のある刊行物中で参照された手順、プロトコル、および試薬を記載および開示する目的のために参照されている。本明細書で参照されるあらゆる刊行物の引用は、本発明が先行発明によってそのような開示に先行する権利が与えられていないという自認として解釈されるべきでない。
加えて、本発明の実施は、別途示されない限り、当該分野の技術の範囲内の従来の微生物学的技法を利用する。そのような従来の技法は、当業者に既知である。
本明細書で、そして添付の特許請求の範囲で用いられる際、単数形“a”、“an”、および“the”は、文脈が別途明確に示さない限り、複数形を含む。
別途示されない限り、本明細書で用いられる全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されている意味と同じ意味を有する。本明細書で記載される材料および方法に類似した、またはそれと均等なあらゆる材料および方法が、本発明を実施するために用いられることができるが、好ましい材料および方法は、本明細書で記載されている。
本明細書で記載される発明は、値(例えば大きさ、濃度、用量等)の1以上の範囲を含むことができる。値の範囲は、範囲を定める値、および範囲の境界を定めるその値に直接隣接する値と同じまたは実質的に同じ結果をもたらす範囲に隣接する値を含め、範囲内の全ての値を含むことは、理解されるであろう。
本発明の医薬組成物または獣医学用組成物は、投与の方法、標的部位、患者の生理状態、および投与される他の医薬品に応じて様々な単位投与量で投与されることができる。例えば、経口投与に適した単位剤形は、固体剤形、例えば粉末、錠剤、丸剤、およびカプセル、ならびに液体剤形、例えばエリキシル剤、シロップ、溶液、および懸濁液を含む。有効成分は、無菌の液体剤形で非経口的に投与されることもできる。ゼラチンカプセルは、有効成分および不活性成分、例えば粉末キャリヤー、グルコース、ラクトース、スクロース、マンニトール、デンプン、セルロースまたはセルロース誘導体、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、サッカリンナトリウム、滑石、炭酸マグネシウム等を含有することができる。局所形態は、上記で論じられており、本発明の全ての側面において代替策として含まれる。
句“療法上有効量”は、本明細書で用いられる際、細菌感染症またはコロニー形成と関係する細菌増殖を阻害するために十分な量を指す。すなわち、療法上有効量の式Iの化合物の本発明の方法または組成物に従う投与への言及は、実質的な殺菌または静菌活性が細菌感染の実質的な阻害を引き起こす療法作用を指す。用語“療法上有効量”は、本明細書で用いられる際、所望の生物学的、療法的、および/または予防的結果を提供する組成物の十分な量を指す。所望の結果は、細菌感染もしくはコロニー形成の排除、または疾患の徴候、症状、もしくは原因の低減および/もしくは軽減、または生物系のあらゆる他の所望の変更を含む。あらゆる個々の場合における有効量は、当業者によりルーチン的な実験法を用いて決定されることができる。医薬組成物または獣医学用組成物に関して、有効量は、疾患状態またはその徴候もしくは症状の調節において推奨される投与量であり得る。有効量は、用いられる組成物および使用される投与経路に応じて異なる。有効量は、薬物動態学的および薬力学的特徴、ならびに個々の患者の様々な要因、例えば年齢、体重、性別等、ならびに疾患または疾患を引き起こす微生物により影響される範囲を考慮してルーチン的に最適化される。
本明細書で言及される際、用語“処置”または“処置すること”は、病気の症状および徴候ならびに原因細菌のあらゆる痕跡または徴候の完全または部分的な除去を指す。例えば、細菌感染症またはコロニー形成の処置において、処置は、感染の徴候ならびにあらゆる細菌自体を完全または部分的に除去する。好ましくは、感染の処置において、処置は、感染性細菌性病原体を低減または排除し、それは、微生物性治癒(microbial cure)および感染のあらゆる深刻な発現の伝染の予防をもたらす。用語“排除”は、本明細書において、感染症の全ての徴候および痕跡の完全な除去を指す。
本明細書で言及される際、用語“細菌”は、原核微生物の大きなドメインのメンバーを指す。典型的には、長さが数マイクロメートルの細菌は、球からロッドおよびらせんに及ぶいくつかの形状を有し、個々の細胞として存在する可能性があり、または変動可能な数および形状の直鎖もしくはクラスターで存在する可能性もある。好ましくは、用語“細菌”およびその形容詞“細菌性の”は、以下のような細菌を指す:グラム陽性のスタフィロコッカス属の種、ストレプトコッカス属の種、バシラス属の種、エンテロコッカス属の種、リステリア属の種、および嫌気性細菌;その用語は、抗生物質感受性株または抗生物質耐性株を指すことができる。好ましい態様において、その用語は、MRSAまたはMRSPを指す。別の好ましい態様において、その用語は、MDRスタフィロコッカス属の種、ストレプトコッカス属の種、エンテロコッカス属の種、クロストリジウム・ディフィシルを指す。その用語は、グラム陰性細菌、例えばエンテロバクター科の種、クレブシエラ属の種、ナイセリア属の種、アシネトバクター属の種、カンピロバクター属の種、サルモネラ属の種、シゲラ属の種、シュードモナス属の種も指す可能性がある。
本明細書において言及される際、用語“メチシリン耐性細菌”(例えばメチシリン耐性スタフィロコッカス属)は、ペニシリン系、カルバペネム系および第1〜第4世代セファロスポリン系を含む全てのβ-ラクタム系に対してあらゆる用量で耐性を示すが第5世代抗MRSAセファロスポリン系(例えばセフタロリン)には耐性を示さない細菌分離株を指す。多剤耐性(MDR)は、3種類以上の抗微生物薬カテゴリー中の少なくとも1種類の薬剤に対する獲得された非感受性として定義され、超多剤耐性(XDR)は、2種類以下の抗微生物薬カテゴリーを除く全てにおける少なくとも1種類の薬剤に対する非感受性(すなわち、細菌分離株は、1種類または2種類のカテゴリーに対してのみ感受性のままである)として定義され、全剤耐性(pandrug−resistant)(PDR)は、現在利用可能な全ての抗微生物薬カテゴリー中の全ての薬剤に対する非感受性として定義される。
感受性、MDR、XDR、およびPDR細菌の例は、以下の細菌を含む。以下の抗菌薬カテゴリー(および薬剤)の全てに対して感受性である可能性が高いスタフィロコッカス・アウレウスの野生型抗細菌剤非曝露分離株;アミノグリコシド系(例えばゲンタマイシン);アンサマイシン系(例えばリファンピシン);抗MRSAセファロスポリン系(例えばセフタロリン);抗スタフィロコッカスβ−ラクタム系(またはセファマイシン系)(例えばオキサシリンまたはセフォキシチン);カルバペネム系(例えばエルタペネム、イミペネム、メロペネムまたはドリペネム);非拡張スペクトルセファロスポリン系;第1および第2世代セファロスポリン系(例えばセファゾリンまたはセフロキシム);拡張スペクトルセファロスポリン系;第3および第4世代セファロスポリン系(例えばセフォタキシムまたはセフトリアキソン);セファマイシン系(例えばセフォキシチンまたはセフォテタン);フルオロキノロン系(例えばシプロフロキサシンまたはモキシフロキサシン);葉酸経路阻害剤(例えばトリメトプリム−スルファメトキサゾール);フシダン系(例えばフシジン酸);糖ペプチド(例えばバンコマイシン、テイコプラニンまたはテラバンシン);グリシルサイクリン系(例えばチゲサイクリン);リンコサミド系(例えばクリンダマイシン);リポペプチド系(例えばダプトマイシン);マクロライド系(例えばエリスロマイシン);オキサゾリジノン系(例えばリネゾリドまたはテジゾリド);フェニコール系(例えばクロラムフェニコール);ホスホン酸系(例えばホスホマイシン);ストレプトグラミン系(例えばキヌプリスチン−ダルホプリスチン);ならびにテトラサイクリン系(例えばテトラサイクリン、ドキシサイクリンまたはミノサイクリン)。3種類より多くの抗微生物薬カテゴリー中の1種類より多くの薬剤に対して非感受性である分離株は、MDRとして分類される(例えば、全てのMRSAは、MDRの定義を満たす)。1種類または2種類の抗微生物薬カテゴリーを除く全てにおける1種類より多くの薬剤に対して非感受性である分離株は、XDRとして分類される。全ての列挙された抗細菌剤に対して非感受性である分離株は、PDRである。
式Iにより定義される本発明に従う化合物の使用は、他の抗生物質の使用、従ってそのような抗生物質に対する耐性の発現を回避する。
薬学的および獣医学的に許容可能な塩類は、本開示の化合物の生物学的有効性および特性を保持し、かつ生物学的にも他の点でも望ましくなくない塩類を含む。多くの場合では、本明細書で開示される化合物は、アミノおよび/もしくはカルボキシル基、またはそれらに類似の基の存在によって酸性および/または塩基性塩を形成することができる。許容可能な塩基付加塩は、無機および有機塩基から調製されることができる。無機塩基に由来する塩類は、単に例として、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、およびマグネシウム塩を含む。有機塩基に由来する塩類は、以下の塩類を含むが、それらに限定されない:第1級、第2級、および第3級アミン、例えば、単に例として、アルキルアミン類、ジアルキルアミン類、トリアルキルアミン類、置換アルキルアミン類、ジ(置換アルキル)アミン類、トリ(置換アルキル)アミン類、アルケニルアミン類、ジアルケニルアミン類、トリアルケニルアミン類、置換アルケニルアミン類、ジ(置換アルケニル)アミン類、トリ(置換アルケニル)アミン類、シクロアルキルアミン類、ジ(シクロアルキル)アミン類、トリ(シクロアルキル)アミン類、置換シクロアルキルアミン類、二置換シクロアルキルアミン類、三置換シクロアルキルアミン類、シクロアルケニルアミン類、ジ(シクロアルケニル)アミン類、トリ(シクロアルケニル)アミン類、置換シクロアルケニルアミン類、二置換シクロアルケニルアミン類、三置換シクロアルケニルアミン類、アリールアミン類、ジアリールアミン類、トリアリールアミン類、ヘテロアリールアミン類、ジヘテロアリールアミン類、トリヘテロアリールアミン類、複素環式アミン類、二複素環式アミン類、三複素環式アミン類、混合ジ−およびトリ−アミン類の塩類、ここで、アミン上の置換基の少なくとも2個は、異なっており、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロアルケニル、置換シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、複素環式等からなる群から選択される。2または3個の置換基がアミノ窒素と一緒に複素環式またはヘテロアリール基を形成するアミン類も、含まれる。
薬学的および獣医学的に許容可能な酸付加塩類は、無機および有機酸から調製されることができる。用いられることができる無機酸は、単なる例として、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等を含む。用いられることができる有機酸は、単なる例として、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等を含む。
本開示において有用な化合物の薬学的または獣医学的に許容可能な塩類は、従来の化学的方法により、塩基性または酸性部分を含有する親化合物から合成されることができる。一般に、そのような塩類は、水中もしくは有機溶媒中、またはその2つの混合物中で、これらの化合物の遊離酸または塩基形態を、化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることにより調製されることができ;一般に、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が、好まれる。適当な塩類のリストは、Remington’s Pharmaceutical Sciences. 第17版, Mack Publishing Company, Easton, Pa. (1985), p. 1418において見付けられ、その開示は、参照により本明細書に援用される。そのような許容可能な塩類の例は、ヨウ化物、酢酸塩、フェニル酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、アクリル酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、クロロ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、o−アセトキシ安息香酸塩、ナフタレン−2−安息香酸塩、臭化物、イソ酪酸塩、フェニル酪酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、β−ヒドロキシ酪酸塩、ブチン−1,4−ジオエート、ヘキシン−1,4−ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、カプロン酸塩、カプリル酸塩、塩化物、桂皮酸塩、クエン酸塩、デカン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、ヘプタン酸塩、馬尿酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、ニコチン酸塩、イソニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、テレフタル酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、プロピオル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、サリチル酸塩、セバシン酸塩、コハク酸塩、スベリン酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、ピロ硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−ブロモフェニルスルホン酸塩、クロロベンゼンスルホン酸塩、プロパンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、酒石酸塩等である。
本発明は、同位体標識された式Iまたは式Iのあらゆる部分群の化合物も含み、ここで、原子の1個以上が、その原子の同位体、すなわち自然において典型的に存在する原子(単数または複数)と同じ原子番号を有するが異なる原子質量を有する原子により置き換えられている。式Iまたは式Iのあらゆる部分群の化合物中に組み込まれることができる同位体の例は、水素の同位体、例えばHおよびH(それぞれ重水素に関してDおよび三重水素に関してTとも表される)、炭素の同位体、例えば11C、13Cおよび14C、窒素の同位体、例えば13Nおよび15N、酸素の同位体、例えば15O、17Oおよび18O、リンの同位体、例えば31Pおよび32P、硫黄の同位体、例えば35S、フッ素の同位体、例えば18F、塩素の同位体、例えば36Cl、臭素の同位体、例えば75Br、76Br、77Brおよび82Br、ならびにヨウ素の同位体、例えば123I、124I、125Iおよび131Iを含むが、それらに限定されない。同位体標識された化合物中に含まれる同位体の選択は、その化合物の特定の適用に依存するであろう。例えば、薬物または基質の組織分布アッセイに関して、Hまたは14Cのような放射性同位体が組み込まれている化合物が、一般に最も有用であろう。放射性画像化(radio−imaging)適用、例えば陽電子放射断層撮影(PET)に関して陽電子放射同位体、例えば11C、18F、13Nまたは15Oが、有用であろう。より重い同位体、例えば重水素、すなわちHの組み込みは、より大きい代謝安定性を式Iまたは式Iのあらゆる部分群の化合物に提供することができ、それは、結果として例えば化合物のインビボでの半減期における増大または低減した投与量の要求をもたらし得る。
同位体標識された式Iまたは式Iのあらゆる部分群の化合物は、本明細書における下記のスキームおよび/もしくは実施例において記載されているプロセスに類似したプロセスにより、適切な同位体標識された試薬もしくは出発物質を対応する同位体標識されていない試薬もしくは出発物質の代わりに用いることにより、または当業者に既知の従来の技法により調製されることができる。
本発明の化合物は、1個または数個のキラル中心を有することができ、光学活性形態およびラセミ体で単離されることができる。一部の化合物は、多形性を示し得る。本明細書で提供される化合物のあらゆるラセミ、光学活性、ジアステレオマー、多形もしくは立体異性体またはそれらの混合物は、本発明の範囲内であることは、理解されるべきである。そのような化合物の絶対立体配置は、当該技術で既知の方法、例えばX線回折もしくはNMRおよび/または既知の立体化学の出発物質からの推断(implication)および/または立体選択的合成法を用いて決定されることができる。本発明に従う医薬組成物は、好ましくは示された立体異性体の実質的に立体異性的に純粋な調製物を含むであろう。
本明細書で言及される化合物および中間体の純粋な立体異性形態は、前記の化合物または中間体の同じ基本分子構造の他の鏡像異性またはジアステレオマー形態を実質的に含まない同位体として定義されている。特に、用語“立体異性的に純粋な”は、少なくとも80%の立体異性体過剰率(すなわち最低でも90%の1種類の異性体および最高で10%の他の可能な異性体)〜100%の立体異性体過剰率(すなわち100%の1種類の異性体かつ他の異性体無し)、より詳細には90%〜100%の立体異性体過剰率、さらにもっと詳細には94%〜100%の立体異性体過剰率、そして最も詳細には97%〜100%の立体異性体過剰率を有する化合物または中間体に関する。用語“鏡像異性的に純粋な”および“ジアステレオマー的に純粋な”は、類似の方式で理解されるべきであるが、それぞれ問題の混合物の鏡像異性体過剰率およびジアステレオマー過剰率に関する。
本発明の化合物および中間体の純粋な立体異性体は、当該技術で周知の手順を用いることにより得られることができる。例えば、鏡像異性体は、ラセミ混合物の分割、すなわち光学活性な酸または塩基との反応により達成されるジアステレオマー塩の形成、続いて形成されたジアステレオマー塩の選択的結晶化により互いから分離されることができる。そのような酸の例は、酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸およびカンファースルホン酸である。あるいは、鏡像異性体は、キラル固定相を用いるクロマトグラフィー技法により分離されることができる。純粋な立体化学的異性体形態は、適切な出発物質の立体化学的に純粋な形態からの合成により得られることもでき、ただし、反応は、キラル合成により、またはキラル補助剤の利用により立体特異的に起こる。特定の立体異性体が所望される場合、その化合物の調製は、好ましくは立体特異的な方法を用いて実施される。これらの方法は、好都合には鏡像異性的に純粋な出発物質を利用するであろう。
本発明の化合物のジアステレオマー的ラセミ体は、従来の方法により分離されることができる。好都合に用いられることができる適切な物理的分離法は、例えば選択的結晶化およびクロマトグラフィー、例えばカラムクロマトグラフィーである。
本明細書において要約書、明細書および特許請求の範囲全体を通して用いられる用語および表現は、別途示されない限り、下記で定義されるように解釈されるものとする。それぞれの用語の意味は、登場するたびに(at each occurrence)独立している。これらの定義は、別途示されない限り、用語が単独または他の用語との組み合わせのどちらで用いられているかにかかわらず、適用される。明確に定義されていない本明細書で用いられている用語または表現は、当該技術で用いられているその通常の意味を有するものと解釈されるものとする。化学名、一般名、および化学構造は、同じ構造を記載するために互換的に用いられることができる。化学化合物が化学構造および化学名の両方を用いて言及され、構造および名前の間にあいまいさが存在する場合、構造が優先される。
“C〜Cアルキル”単独または複合表現、例えばC〜Cハロアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、C〜Cアルキルアミン等は、示された数の炭素原子を有する直鎖または分枝状脂肪族炭化水素基を表し、例えば、C〜Cアルキルは、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。C〜Cアルキルは、対応する意味を有し、ペンチルおよびヘキシルの全ての直鎖および分枝鎖異性体も含む。本発明における使用に関する好ましいアルキル基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを含むC〜Cアルキル、特にC〜Cアルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、tert−ブチル、n−ブチルおよびイソブチルである。メチルおよびイソプロピルが、典型的には好まれる。アルキル基は、非置換であるか、または同じもしくは異なることができる1個以上の置換基により置換されていることができ、それぞれの置換基は、独立してハロ、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、−O−アリール、−C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜Cアルキルチオ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−NH(シクロアルキル)、−OC(O)アルキル、−O−C(O)アリール、−O−C(O)シクロアルキル、−C(O)OHおよび−C(O)OC〜Cアルキルからなる群から選択される。別途示されない限り、アルキル基は非置換であることが、一般に好ましい。
“C〜Cアルケニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含有し、かつ示された数の炭素原子を有する直鎖または分枝状脂肪族炭化水素基を表し、例えば、C〜Cアルケニルは、2〜4個の炭素原子を有するアルケニル基を意味し;C〜Cアルケニルは、2〜6個の炭素原子を有するアルケニル基を意味する。限定的でないアルケニル基は、エテニル、プロペニル、n−ブテニル、3−メチルブタ−2−エニル、n−ペンテニルおよびヘキセニルを含む。アルケニル基は、非置換であるか、または同じもしくは異なることができる1個以上の置換基により置換されていることができ、それぞれの置換基は、独立してハロ、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、−O−アリール、アルコキシアルキル、アルキルチオ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cシクロアルキル)、−OC(O)C〜Cアルキル、−O−C(O)アリール、−O−C(O)C〜Cシクロアルキル、−C(O)OHおよび−C(O)OC〜Cアルキルからなる群から選択される。別途示されない限り、アルケニル基は非置換であることが、一般に好ましい。
“C〜Cアルキニル”は、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含有し、かつ示された数の炭素原子を有する直鎖または分枝状脂肪族炭化水素基を表し、例えば、C〜Cアルキニルは、2〜4個の炭素原子を有するアルキニル基を意味し;C〜Cアルキニルは、2〜6個の炭素原子を有するアルキニル基を意味する。限定的でないアルケニル基は、エチニル、プロピニル、2−ブチニルおよび3−メチルブチニル、ペンチニルおよびヘキシニルを含む。アルキニル基は、非置換であるか、または同じもしくは異なることができる1個以上の置換基により置換されていることができ、それぞれの置換基は、独立してハロ、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、C〜Cシクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、−O−アリール、−C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜Cアルキルチオ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cシクロアルキル)、−O−C(O)−C〜Cアルキル、−O−C(O)アリール、−OC(O)C〜Cシクロアルキル、−C(O)OHおよび−C(O)OC〜Cアルキルからなる群から選択される。別途示されない限り、アルキニル基は非置換であることが、一般に好ましい。
用語“C〜Cハロアルキル”は、本明細書で用いられる際、少なくとも1個のC原子がハロゲン、好ましくはクロロまたはフルオロで置換されているC〜Cアルキル(例えば、C〜Cハロアルキル基は、1〜3個のハロゲン原子を含有することができる)を表す。典型的なハロアルキル基は、C〜Cハロアルキルであり、ここで、ハロは、適切にはフルオロを表す。典型的なハロアルキル基は、フルオロメチル、ジフルオロメチルおよびトリフルオロメチルを含む。
用語“C〜Cヒドロキシアルキル”は、本明細書で用いられる際、少なくとも1個のC原子が1個のヒドロキシ基で置換されているC〜Cアルキルを表す。典型的なC〜Cヒドロキシアルキルは、1個のC原子が1個のヒドロキシ基で置換されているC〜Cアルキルである。典型的なヒドロキシアルキル基は、ヒドロキシメチルおよびヒドロキシエチルを含む。
用語“Me”は、メチルを意味し、“MeO”は、メトキシを意味する。
用語“C〜Cアルキルカルボニル”は、式C〜CアルキルC(=O)−の基を表し、ここで、C〜Cアルキル部分は、上記で定義された通りである。典型的には、“C〜Cアルキルカルボニル”は、C〜CアルキルC(=O)−である。
“C〜Cアルコキシ”は、基C〜Cアルキル−O−を表し、ここで、C〜Cアルキルは、上記で定義された通りである。特に興味深いのは、C〜Cアルコキシであり、それは、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ブトキシおよびイソブトキシを含む。メトキシおよびイソプロポキシが、典型的には好まれる。C〜Cアルコキシは、ペントキシおよびヘキソキシの全ての直鎖および分枝鎖異性体を含むように拡張された対応する意味を有する。
用語“ハロ”は、ハロゲン基、例えばフルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードを表す。典型的には、ハロ基は、クロロおよび特にフルオロである。
用語“C〜Cシクロアルキル”は、示された数の炭素原子を有する環式一価アルキル基を表し、例えば、C〜Cシクロアルキルは、3〜7個の炭素原子を有する環式一価アルキル基を意味する。本発明における使用に関する好ましいシクロアルキル基は、C〜Cアルキル、すなわちシクロプロピルおよびシクロブチルである。シクロアルキル基は、非置換であるか、または同じもしくは異なることができる1個以上の置換基により置換されていることができ、それぞれの置換基は、独立してハロ、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、アリールオキシ、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜Cアルキルチオ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−NH(シクロアルキル)、−O−C(O)C〜Cアルキル、−O−C(O)アリール、−O−C(O)C〜Cシクロアルキル、−C(O)OHおよび−C(O)Oアルキルからなる群から選択される。別途示されない限り、シクロアルキル基は非置換であることが、一般に好ましい。
用語“C〜Cシクロアルケニル”は、示された数の炭素原子を有する環式一価アルケニル基を表し、例えば、C〜Cシクロアルケニルは、3〜7個の炭素原子を有し、かつ少なくとも1個の不飽和結合、典型的には1個のそのような結合を含む環式一価アルキル基を意味する。本発明における使用に関する好ましいシクロアルケニル基は、C〜Cアルキル、すなわちシクロプロペニルおよびシクロヘキセニルである。シクロアルキル基は、非置換であるか、または同じもしくは異なることができる1個以上の置換基により置換されていることができ、それぞれの置換基は、独立してハロ、アルケニル、アルキニル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アルコキシアルキル、アルキルチオ、−NH、−NH(C〜Cアルキル)、−N(C〜Cアルキル)、−NH(C〜Cシクロアルキル)、−O−C(O)C〜Cアルキル、−O−C(O)アリール、−O−C(O)C〜Cシクロアルキル、−C(O)OHおよび−C(O)OC〜Cアルキルからなる群から選択され、ここで、C〜Cアルキル、C〜Cシクロアルキルおよびアリールは、上記で定義された通りである。別途示されない限り、シクロアルキル基は非置換であることが、一般に好ましい。
用語“アミノ”は、NHを表す。
本発明の化合物は、下記のスキームにおいて描写されている、そして実験の記載において詳述されているような方法により調製されることができる。本発明の化合物の調製において用いられる出発物質および試薬は、商業的な供給業者、例えばAldrich Chemical Co.,BachemもしくはSigmaから入手可能であり、またはそれらは、文献の手順に従って当該技術で既知の方法により調製される。下記のスキームは、単にそれにより本発明の化合物が調製されることができるいくつかの方法を説明するだけのものであり、これらのスキームに対する様々な改変が、なされることができ、当業者に明らかであろう。
が隣接する炭素原子との結合であり、従ってケト基を提供し、かつRがHである本発明の化合物への一般的な経路が、スキーム1において図説されている:
Figure 2018536004
アセト酢酸メチルのアルデヒドRCHOとの塩基性条件下、例えば水酸化ナトリウムおよびブチルリチウムまたは類似のものの存在下での反応は、δ−ヒドロキシ−β−ケトエステル(1a)を提供する。反応は、典型的には溶媒、例えばTHFまたは類似の溶媒中での無水条件下で、5℃未満の温度、例えば0〜5℃において実施される。塩基、例えば水酸化ナトリウムまたは類似の塩基による処理、続いて酸性処理により達成される、得られたヒドロキシ化合物の結晶化は、ピラン誘導体(1b)を提供する。次いで、O−置換基が、塩基、例えばDBUまたは類似の塩基の存在下でのアシルクロリドRCOClとの反応により導入され、そうしてエステル誘導体を提供する(1c)。塩基、例えばピロリジノピリジンまたは類似の塩基を用いた高温、例えば100℃〜150℃、好ましくは約130℃における処理は、最終的に、転位を達成し、所望の式Iの化合物(1d)を提供する。
が隣接する炭素原子との結合であり、従ってケト基を提供し、かつRが場合により置換されたC〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルまたはC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルである本発明の化合物は、化合物1dのヒドロキシ基のアルキル化により得られ、一方でRがエステルまたはアミノ酸エステル、すなわちそれぞれC(O)RまたはC(O)CHRNHである化合物は、そのヒドロキシ基のアシル化により達成される。これらの方法が、スキーム2において一般的に図説されている。
Figure 2018536004
化合物1dのヒドロキシ基の、所望のアルキル基のアルキル化剤、例えばジアルキルサルフェート、アルキルスルホネート、例えばトリフレート、トシレートもしくはメシレートまたはアルキルハライドとの塩基、例えば水素化ナトリウムまたは炭酸カリウムまたは類似の塩基の存在下での反応により達成されるアルキル化は、アルキル化された誘導体2aを提供する。あるいは、基R4’は、適切なアルコールR4’−OHとの、酸、例えばp−トルエンスルホン酸または均等物の存在下での、典型的には高温における反応により、または光延条件を用いることにより、すなわちアゾジカルボキシレート、例えばDIADまたは均等物およびトリフェニルホスフィンの存在下で導入されることができる。
ORがエステル基である、すなわちRが式C(O)Rの基である本発明の化合物(2b)は、アルコール1eの、アシル化剤、例えばアルキル無水物をピリジンまたは酸塩化物等の存在下で用いるアシル化により得られ、一方でORがアミノ酸エステル基である、すなわちRが式C(O)CHRの基である化合物(2c)は、アルコール(1d)の、場合により適切なN−保護基、例えばBoc、CBzまたはFmoc基を用いてN−保護されたアミノ酸との、適切なペプチドカップリング試薬、例えばEDAC等の存在下での反応により得られる。
がHである本発明の化合物は、スキーム3において図説されているように、THFまたはMeOHまたは類似の溶媒のような溶媒中における塩化セリウムの存在下での水素化ホウ素ナトリウムのような還元条件を用いる環外ケト機能の還元により得られる。
Figure 2018536004
が場合により置換C〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルまたはC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルである本発明の化合物への経路は、化合物3のヒドロキシ基のアルキル化により得られ、一方でRがエステルまたはアミノ酸エステル、すなわちそれぞれC(O)RまたはC(O)CHRNHである化合物は、ヒドロキシ基のアシル化により得られる。これらの経路が、スキーム4において描写されている。
Figure 2018536004
化合物3のヒドロキシ基の、所望のアルキル基のアルキル化剤、例えばジアルキルサルフェート、アルキルスルホネート、例えばトリフレート、トシレートもしくはメシレートまたはアルキルハライドとの塩基、例えば水素化ナトリウムまたは炭酸カリウムまたは類似の塩基の存在下での反応により達成されるアルキル化は、アルキル化された誘導体4aを提供する。あるいは、基R3’は、適切なアルコールR3’−OHとの、酸、例えばp−トルエンスルホン酸または均等物の存在下での、典型的には高温における反応により、導入されることができる。
ORがエステル基である、すなわちRが式C(O)Rの基である本発明の化合物は、アルコール3の、アシル化剤、例えばアルキル無水物をピリジンまたは酸塩化物等の存在下で用いるアシル化により得られ、一方でORがアミノ酸エステル基である、すなわちRが式C(O)CHRNHの基である化合物(4c)は、アルコール3の、場合により適切なN−保護基、例えばBoc、CBzまたはFmoc基を用いてN−保護されたアミノ酸との、適切なペプチドカップリング試薬、例えばEDAC等の存在下での反応により得られる。
がHであり、かつRがそれが結合している酸素原子と一緒にエーテルまたはアシルオキシ部分を形成する式Iの化合物を得るため、スキーム5において図説されているような保護戦略が、用いられることができる。
Figure 2018536004
化合物1dのヒドロキシ基の、例えばエーテル、例えばTHPエーテルもしくはトリチルエーテル等としての、またはシリルエーテル、例えばtert.ブチルジメチルシリルもしくはtert.ブチルジフェニルシリルもしくは類似のものとしての保護は、保護された誘導体5aを提供する。次いで、ケト基のアルコールへの還元が、例えばTHFもしくはMeOHのような溶媒中における塩化セリウムの存在下での水素化ホウ素ナトリウムまたは類似の条件を用いて達成されることができ、それは環外アルコール5bを提供する。次いで、上記の条件を用いて所望のアルキル化またはアシル化剤をそれぞれ用いるアルキル化またはアシル化、続いて保護基(単数または複数)の除去は、O−置換された化合物5c、5dおよび5eを提供する。
本発明の医薬組成物または獣医学用組成物は、従来の様式で、所望であれば他の薬学的に許容可能な賦形剤と一緒に、経口、非経口、または局部投与に適した形態へと配合されることができる。投与の方式は、非経口、例えば筋内、皮下および静脈内投与、経口投与、感染部位への局所投与および直接投与、例えば眼内、耳内、子宮内、鼻内、乳房内、腹腔内、病巣内等を含み得る。
本発明の医薬組成物または獣医学用組成物は、経口投与用に配合されることができる。伝統的な不活性成分が、望ましい色、味、安定性、緩衝能力、分散、または他の既知の望ましい特徴を提供するために添加されることができる。例は、赤色酸化鉄、シリカゲル、ラウリル硫酸ナトリウム、二酸化チタン、食用白インク等を含む。従来の希釈剤が、圧縮錠を作製するために用いられることができる。錠剤およびカプセルは、両方とも、ある期間にわたる薬剤の連続放出のための持続放出組成物として製造されることができる。圧縮錠は、糖衣錠もしくはフィルムコート錠、または胃腸管中での選択的な崩壊のための腸溶錠の形態であることができる。経口投与用液体剤形は、患者のコンプライアンスを高めるために、着色料および/または香味料を含有することができる。例として、本発明の化合物を含む経口配合物は、以下の賦形剤のあらゆる1種類または組合せを含む錠剤であることができる:リン酸水素カルシウム脱水物、微結晶性セルロース、ラクトース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびタルク。
本明細書で記載される組成物は、液体配合物の形態であることができる。好ましい液体組成物の例は、溶液、エマルジョン、注射液、カプセル中に収容された溶液を含む。液体配合物は、溶媒中で溶解した療法剤を含む溶液を含み得る。一般に、その中で療法剤が溶解し、対象に投与されることができる、所望の作用を有するあらゆる溶媒が、用いられることができる。一般に、所望の作用を有するあらゆる濃度の療法剤が、用いられることができる。いくつかのバリエーションにおける配合物は、不飽和、飽和、または過飽和の溶液である。溶媒は、純粋な溶媒であることができ、または液体溶媒構成要素の混合物であることもできる。いくつかのバリエーションにおいて、形成される溶液は、インサイチュゲル化配合物である。用いられることができる溶液の溶媒およびタイプは、そのような薬物送達技術に精通した者に周知である。
本明細書で記載される組成物は、液体懸濁液の形態であることができる。液体懸濁液は、当該技術で既知の標準的な手順に従って調製されることができる。液体懸濁液の例は、マイクロエマルジョン、錯体形成化合物(complexing compound)の形成、および安定化懸濁液を含む。液体懸濁液は、希釈されていない、または濃縮された形態であることができる。経口使用のための液体懸濁液は、適切な保存剤、抗酸化剤、ならびに分散剤、懸濁剤、増粘剤、乳化剤、湿潤剤、可溶化剤、安定化剤、香味剤および甘味剤、着色剤等の1以上として機能する当該技術で既知の他の賦形剤を含有することができる。液体懸濁液は、グリセロールおよび水を含有することができる。
本明細書で記載される組成物は、経口用ペーストの形態であることができる。経口用ペーストは、当該技術で既知の標準的な手順に従って調製されることができる。
本明細書で記載される組成物は、注射、例えば筋内注射用の液体配合物の形態であることができ、当該技術で既知の方法を用いて調製されることができる。例えば、液体配合物は、ポリビニルピロリドンK30および水を含有することができる。
本明細書で記載される組成物は、局所用製剤の形態であることができる。局所用製剤は、当該技術で既知の方法を用いて調製されたローションまたはクリームの形態であることができる。例えば、ローションは、水性または油性基剤と共に配合されることができ、増粘剤、乳化剤、フレグランスまたは芳香物質、保存剤、キレート剤、pH調節剤、抗酸化剤等として機能する当該技術で既知の1種類以上の賦形剤を含むことができる。例えば、本発明の1種類以上の化合物を含む局所用配合物は、以下の賦形剤のいずれか1種類または組合せを含むゲルであることができる:PEG8000、PEG4000、PEG200、グリセロール、プロピレングリコール。式Iの化合物は、さらにSoluPlus(BASF、http://www.soluplus.com)を用いて固体分散物中に配合されることができ、以下の賦形剤のいずれか1種類または組合せと共に配合されることができる:PEG8000、PEG4000、PEG200、グリセロール、およびプロピレングリコール。
エアロゾル投与のために、本発明の組成物は、非毒性界面活性剤および噴射剤と一緒に微細に分割された形態で提供される。界面活性剤は、好ましくは噴射剤中で可溶性である。そのような界面活性剤は、脂肪酸のエステルまたは部分エステルを含むことができる。
本発明の組成物は、あるいは、注射による送達のために配合されることができる。例として、化合物は、以下の経路のいずれか1つによる注射により送達される:静脈内、筋内、皮内、腹腔内、および皮下。
本発明の組成物は、あるいは、ナノテクノロジー薬物送達技法、例えば当該技術で既知のナノテクノロジー薬物送達技法を用いて配合されることができる。ナノテクノロジーベースの薬物送達システムは、生物学的利用能、患者のコンプライアンスを向上させる、そして副作用を低減する利点を有する。
本発明の組成物の配合物は、化合物の可溶性に基づいてナノ懸濁液またはナノエマルジョンの形態でのナノ粒子の調製を含むことができる。ナノ懸濁液は、ボトムアップまたはトップダウン技術により調製され、適当な賦形剤で安定化されたナノサイズ薬物粒子の分散物である。このアプローチは、乏しい水溶性および脂溶性を有し得る本発明の化合物に、飽和溶解度を高め、溶解特性を向上させるために適用されることができる。この技法の例が、Sharma and Garg (2010) (Pure drug and polymer-based nanotechnologies for the improved solubility, stability, bioavailability, and targeting of anti-HIV drugs. Advanced Drug Delivery Reviews, 62: p. 491-502)において示されている。飽和溶解度は、温度、溶解媒体の特性、および粒径(1〜2μm未満)に依存する化合物に特異的な定数であると理解されるであろう。
本発明の組成物は、ナノ懸濁液の形態で提供されることができる。ナノ懸濁液に関して、表面積における増大は、飽和溶解度における増大につながり得る。ナノ懸濁液は、1μm未満の粒子からなるコロイド薬物送達システムである。本発明の組成物は、ナノ結晶懸濁液、固体脂質ナノ粒子(SLN)、ポリマー性ナノ粒子、ナノカプセル、ポリマー性ミセルおよびデンドリマーを含むナノ懸濁液の形態であることができる。ナノ懸濁液は、トップダウンアプローチを用いて調製されることができ、ここで、より大きい粒子が、湿式粉砕および高圧ホモジナイゼーションを含む当該技術で既知の様々な技法によりナノメートル寸法まで低減されることができる。あるいは、ナノ懸濁液は、ボトムアップ技法を用いて調製されることができ、ここで、溶液からの粒子の制御された沈澱が、実施されることができる。
本発明の組成物は、ナノエマルジョンの形態で提供されることができる。ナノエマルジョンは、典型的には、液滴サイズが100〜500nmの範囲であり、かつ対象の化合物が疎水性相中に存在する、透明な水中油型または油中水型二相系である。ナノエマルジョンの調製は、本明細書で記載される本発明の化合物の可溶性を向上させ、より良好な生物学的利用能をもたらすことができる。ナノサイズ懸濁液は、ポリマーおよび界面活性剤のような静電的または立体的安定化のための薬剤を含むことができる。SLNの形態での組成物は、生分解性脂質、例えばトリグリセリド類、ステロイド類、ワックスおよび乳化剤、例えばダイズレシチン、卵レシチン、ならびにポロキサマー類を含むことができる。SLN製剤の調製は、薬物を融解した脂質中で溶解/分散させた後、高温または低温ホモジナイゼーションを行うことを含み得る。高温ホモジナイゼーションが用いられる場合、融解した脂質相が水相中で分散させられ、エマルジョンが調製されることができる。これは、冷却により凝固してSLNを達成することができる。低温ホモジナイゼーションが用いられる場合、脂質相は、液体窒素中で凝固してミクロンサイズまで粉砕されることができる。得られた粉末は、水性界面活性剤溶液中で高圧ホモジナイゼーションを受けることができる。
本明細書で記載される式Iの化合物は、油/液体脂質中で溶解され、安定化されてエマルジョン配合物になることができる。ナノエマルジョンは、高および低エネルギー液滴縮小技法を用いて調製されることができる。高エネルギー法は、高圧ホモジナイゼーション、超音波処理およびマイクロ流動化(microfluidisation)を含むことができる。低エネルギー法が用いられる場合、溶媒拡散および相反転が、自然発生的ナノエマルジョンを生成するであろう。ナノエマルジョンにおいて用いられる脂質は、トリグリセリド類、ダイズ油、ベニバナ油、およびゴマ油を含む群から選択されることができる。他の構成要素、例えば乳化剤、抗酸化剤、pH調節剤および保存剤も、添加されることができる。
組成物は、制御放出配合物の形態であることができ、分解性もしくは非分解性ポリマー、ヒドロゲル、有機ゲル、または化合物の放出を改変する他の物理的構造物を含むことができる。そのような配合物は、望ましい色、安定性、緩衝能力、分散、または他の既知の望ましい特徴を提供するために添加される追加の不活性成分を含むことができる。そのような配合物は、さらにリポソーム、例えばエマルジョン、泡状物質(foams)、ミセル、不溶性単層、液晶、リン脂質分散物、層状層等を含むことができる。本発明における使用のためのリポソームは、一般に中性のおよび負に帯電したリン脂質ならびにステロール、例えばコレステロールを含む標準的なベシクル形成脂質から形成されることができる。100205] 本発明の配合物は、特にナノテクノロジー技法を用いて調製される配合物に関して、化合物の増大した可溶性および/または安定性の利点を有し得る。式Iの化合物のそのような増大した可溶性および/または安定性は、生物学的利用能を向上させ、経口および/または非経口剤形に関する薬物曝露を増進することができる。本明細書全体にわたって、文脈が別途要求しない限り、単語“含む(comprise)”または“含む(comprises)”もしくは“含むこと”のようなバリエーションは、記載された整数または整数の群を含むことを暗示するが、あらゆる他の整数または整数の群の除外を暗示しないことは、理解されるであろう。
上記の定義に加えて、以下の略語が、下記の実施例および合成スキームにおいて用いられる。本明細書で用いられる略語が、定義されていない場合、それは、その一般的に受け入れられている意味を有する。
DBU 1,8−ジアゾビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCM ジクロロメタン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
ES エレクトロスプレー
EtN トリエチルアミン
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
LC 液体クロマトグラフィー
HOAc 酢酸
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
MIC 最小阻害濃度
MS 質量分析
PBS リン酸緩衝生理食塩水
Pg 保護基
Ph フェニル
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
VPB 植物性ペプトンブロス
合成例
実施例1
Figure 2018536004
工程a)メチル 5−ヒドロキシ−3−オキソテトラデカノエート(1a)
新しいNaH(鉱油中60%分散物、0.88g、22mmol)を、窒素下でTHF(50ml)に添加し、懸濁液を0℃まで冷却した。アセト酢酸メチル(2.16ml、20mmol)を、内部温度を5℃未満に保ちながら滴加した。撹拌を0℃でさらに10分間継続し、次いで2.5M n−BuLi(8.4ml、21mmol)を、内部温度を5℃未満に保ちながら滴加した。撹拌をさらに10分間継続し、次いでデカナール(3.67ml、20mmol)を添加し、反応混合物をさらに30分間撹拌し、温度をゆっくりと約10℃まで上昇させた。反応を、6M HCl(酸性になるまで)により停止し、続いて水およびエーテルを添加した。水相をエーテルで2回抽出し、有機相を合わせてブラインで注意深く洗浄して中性pHにし、乾燥させた(NaSO)。濾過後、有機溶媒を蒸発させ、粗生成物(5.41g)が得られた。粗製物質をn−ヘキサン類から再結晶させ、5℃で静置した後、生成物の最初の収穫物(crop)(1.6g)が、母液を細いピペットで0℃において移すことにより得られた。第2の収穫物(1.29g)が得られ、2.9g(53%)の合計収量が得られた。
工程b)6−ノニルジヒドロ−2H−ピラン−2,4(3H)−ジオン(1b)
工程aからの化合物(1a、1.61g、5.9mmol)を、1M NaOH(15ml)と混合した。反応混合物を、0℃で約1時間撹拌し、次いで12M HCl(約3ml)を添加し、反応混合物を一夜かけて室温に到達させた。水(15ml)を添加し、混合物をDCMで3回抽出した。有機相を合わせてブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮すると、粗製の表題化合物(1.26g、89%)が得られた。得られた粗生成物を、それ以上精製せずに次の工程に用いた。
工程c)2−ノニル−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル ブチレート(1c)
工程bからの化合物(1b、1.26g、5.24mmol)を、トルエン(15ml)中で溶解させ、DBU(1.18ml、7.86mmol)を添加した。反応溶液を0℃に冷却し、ブチリルクロリド(0.82ml、7.86mmol)を滴加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌し、その後温度を室温に到達させた。3時間後、水を添加し、反応混合物をエーテルで2回抽出した。有機相を合わせてHCl溶液、NaHCO溶液およびブラインで洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、濃縮した。得られた粗生成物を、シリカゲルカラム上でヘキサン類/エーテル 3:1で溶離して精製し、表題化合物が得られた(1.18g、72.5%)。LC-MS ES+ 311.07 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 7.25, 5.90, 5.89, 4.50, 4.49, 4.48, 4.47, 4.47, 4.46, 4.45, 4.44, 4.44, 4.43, 2.68, 2.68, 2.66, 2.65, 2.64, 2.64, 2.61, 2.61, 2.47, 2.45, 2.44, 2.43, 2.41, 2.40, 2.39, 2.35, 2.33, 2.31, 2.26, 2.24, 2.23, 2.22, 2.15, 1.86, 1.85, 1.84, 1.83, 1.83, 1.82, 1.81, 1.80, 1.80, 1.79, 1.79, 1.78, 1.77, 1.75, 1.73, 1.72, 1.70, 1.68, 1.66, 1.65, 1.64, 1.63, 1.63, 1.61, 1.60, 1.54, 1.52, 1.51, 1.49, 1.48, 1.48, 1.42, 1.41, 1.39, 1.38, 1.29, 1.28, 1.25, 1.01, 0.99, 0.97, 0.95, 0.93, 0.91, 0.89, 0.87, 0.86, 0.06, -0.01。
工程d)3−ブチリル−6−ノニル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン(1d)
工程cからの化合物(1c、2.5g、8.05mmol)を、トルエン(50ml)中で溶解させ、4−ピロリジノピリジン(60mg、0.4mmol)を添加した。反応を130℃で4時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残留物をシリカゲルカラム上でエーテル/ヘキサン類 1:5で溶離して精製すると、粗生成物が固体として得られた(1.89g)。その固体を、10mlの温ヘキサン類から再結晶させ、5℃で3日間保管した。母液を0℃において細いピペットにより除去した。次いで、結晶を1mlの冷ヘキサンで洗浄した。次いで、その白色結晶を真空中で乾燥させると、表題化合物が得られた(1.03g、41%)。純度は、LC/UV分析により99%であると決定された。LC-MS ES+ 311.2 [M+H]+
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 17.88, 16.18, 7.25, 4.47, 4.45, 4.43, 4.37, 4.36, 4.36, 4.36, 4.35, 4.35,4.34, 4.34, 4.33, 4.33, 4.32, 4.32, 4.32, 4.31, 3.08, 3.06, 3.06, 3.04, 3.04, 3.03, 3.02, 3.02, 3.00, 2.99, 2.98, 2.98, 2.97, 2.97, 2.96, 2.94, 2.93, 2.92, 2.69, 2.66, 2.65, 2.62, 2.61, 2.60, 2.57, 2.56, 2.56, 2.55, 2.55, 2.23, 1.83, 1.81, 1.81, 1.80, 1.80, 1.79, 1.79, 1.78, 1.78, 1.77, 1.77, 1.77, 1.76, 1.76, 1.75, 1.74, 1.74, 1.72, 1.71, 1.71, 1.69, 1.69, 1.69, 1.67, 1.67, 1.65, 1.65, 1.64, 1.63, 1.63, 1.62, 1.62, 1.61, 1.59, 1.58, 1.56, 1.53, 1.51, 1.50, 1.50, 1.48, 1.48, 1.47, 1.47, 1.46, 1.45, 1.44, 1.42, 1.41, 1.39, 1.38, 1.37, 1.32, 1.31, 1.28, 1.25, 1.02, 1.00, 0.98, 0.96, 0.88, 0.87, 0.85, -0.02。
実施例2Aおよび2B 化合物1dの鏡像異性体の分離
Figure 2018536004
化合物1d(100mg)を、Lux Cell−3カラムを用いてA=ヘキサン、B=80%ヘキサン、20%EtOH+1%TFAで溶離するキラルクロマトグラフィーにより分割した。鏡像異性体純度を、分析用Lux Cell−3カラムにより決定し、絶対立体配置を、関連するポドブラスチン(Podoblastins)(J. Pesticide Sci. 13, 605-613 (1988)参照)に基づいて仮定した。
ピーク1−化合物2A:量44mg、鏡像異性体純度99.9%、[α] −31° (c=0.245、DCM)、絶対立体配置(6R)
ピーク2−化合物2B:量38mg、鏡像異性体純度99.8%、[α] +33° (c=0.24、DCM)、絶対立体配置(6S)。
実施例29、化合物1dのアシル化
Figure 2018536004
5−ブチリル−2−ノニル−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−4−イル プロピオネート(29)
プロピオニルクロリド(0.013mL、0.150mmol)を、0℃において化合物1d(31.0mg、0.100mmol)のACN(3.00mL)およびTEA(0.021mL、0.150mmol)中における溶液に添加した。反応混合物を室温で静置し、18時間撹拌した。DCMを添加し、溶液を水で洗浄した。有機相を乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮すると、表題化合物が得られた。
下記の表1において列挙されている化合物3〜28を、実施例1において記載された方法に従って調製した。H NMRを、化合物2〜28に関して最後から2番目および最後の工程に関して行い、スペクトルが化合物1cおよび1dに関するスペクトルと一致していることが分かった。
生物学的実施例
生物学的実施例1−グラム陽性およびグラム陰性病原体に対する最小阻害濃度(MIC)の決定
最初に(表1)、MICをブロス微量希釈法により決定する。試験培地は、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)と1:1の割合で混合された抗生物質培地3(AM3;Difco Ltd)である。選択されたMIC値を、陽イオン調整ミューラーヒントンブロス(MHB;BD)を用いて検証する。試験される病原体の細胞濃度を、3〜5×10細胞/mlに調節する。試験される病原体の細胞濃度を検証するため、生存可能細胞の計数を、PBSを希釈溶媒として用いる希釈法により、それぞれのMIC試験の直後に実施する。細胞を、50%強度植物性ペプトンブロス(50%VPB;Oxoid Ltd)を含む寒天プレート上で37℃で16〜20時間のインキュベーション後に計数する。
MICを確立するため、適切な体積の試験化合物をMeOH中で溶解させた溶液(100、10、1および必要であれば0.1μg/ml)を、96ウェルマイクロタイタープレートのウェル中に分配し、溶媒を蒸発させる。試験化合物のMICを、0.05〜20μg/mlの濃度範囲で検出する。試験培地中で懸濁された病原体の細胞を、ウェルに分配し、プレートを37℃で16〜20時間インキュベートする。陰性対照は、試験培地のみを有するウェルであり、陽性対照は、試験培地中に病原体を有するウェルである。MICは、病原体の目に見える増殖を有しないそれぞれの化合物の最低濃度として定義される。
式Iの実施例の化合物を、グラム陽性細菌スタフィロコッカス・アウレウスLMG15975株に対する抗細菌活性に関して、上記の方法を用いて調べた(表1)。
さらに、実施例1およびその選択された誘導体(実施例14、実施例16および実施例17)のMICを、M07−A9臨床検査標準委員会(CLSI)ガイドラインに従うブロス微量希釈法を用いて決定する。全ての病原体は、M07−A9およびM26 CLSIガイドラインに従って、適切なブロス培地を用いて試験される。陰性対照(細菌細胞を欠いている)および増殖対照が、プレート中に含まれる。S.アウレウスATCC 29213およびS.ニューモニエATCC49619を、アッセイ品質対照株として評価する。MICは、病原体の目に見える増殖を有しないそれぞれの化合物の最低濃度として定義される。実施例1のMICを、シプロフロキサシンのMICに対して比較する(表6)。
MICとして決定された試験された化合物の抗細菌活性が、表1〜7において要約されている。
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
Figure 2018536004
細胞毒性アッセイ
化合物の細胞毒性を、HepG2細胞において以下のように評価した:
HepG2(ATCCカタログ番号HB−8065)肝細胞癌細胞を、10%熱非働化ウシ胎児血清、ペニシリン(50U/ml)およびストレプトマイシン(50μg/ml)を補ったダルベッコ改変イーグル培地中で維持した。簡潔には、細胞を96ウェルマイクロプレート中に継代し(1×10細胞/ウェル)、次の日に、試験化合物を100μMの終最大濃度から開始する2倍系列希釈で添加した。37℃でさらに48時間インキュベートした後、それぞれのウェルにおける生存可能細胞の数を、水溶性テトラゾリウム塩を用いることにより評価した(WST−8アッセイ)(Dojindoからの細胞計数キット−8)。細胞生存度における50%の減少を引き起こす濃度(CC50)を、決定した。
生物学的実施例2、インビボ薬物動態
化合物実施例1(表1)を、従来の20%HPBCDビヒクル中で3通りのマウスに経口投与した。2用量(10および50μmol/kg)を投与した。血液試料を、下記の表8において示されているように、48時間にわたって適切な時点において採取し、実施例1の血漿濃度をLC/MS/MSにより決定した。化合物は、優秀な用量依存性の曝露を示した。動物の肉眼検査およびそれらの挙動は、有害な作用の徴候を一切示さなかった。
Figure 2018536004
生物学的実施例3、インビトロ吸収
透過性
この実験は、ヒト胃腸管の細胞を通る阻害剤の輸送を測定する。アッセイは、40〜60の継代数を有する周知のCaco−2細胞を用いる。
頂端から側底への輸送
一般に、全ての化合物は、2〜4ウェルで試験されるであろう。側底および頂端ウェルは、それぞれ1.5mLおよび0.4mLの輸送緩衝液(TB)を含有すると考えられ、試験される物質の標準濃度は、10μMである。さらに、全ての試験溶液および緩衝液は、1%DMSOを含有するであろう。実験の前に、プラスチック材料への非特異的結合を避けるために輸送プレートを10%血清を含有する培養培地で30分間プレコートする。フィルター支持体上での21〜28日間の培養の後、細胞は透過性実験に関する準備ができている。
輸送プレート1番は、それぞれ4ウェルの3列を含む。列1は、洗浄と表示され、列2は、“30分”と表示され、列3は、“60分”と表示される。輸送プレート2番は、4ウェルの3列を含み、列4は、“90分”、列5は、“120分”と表示され、残りの列は、割り当て無しである。
頂端ウェルから培養培地を除去し、インサートを、インサートを有しない2つのプレートの内の輸送プレート(プレート番号1)中の洗浄列(1番)へと移し、それは、既に列1〜5において1.5mLの輸送緩衝液(HBSS、25mM HEPES、pH7.4)を備えている。A→Bのスクリーニングにおいて、側底ウェル中のTBは、1%ウシ血清アルブミンも含有する。
0.5mLの輸送緩衝液(HBSS、25mM MES、pH6.5)をインサートに添加し、細胞の単層を、ポリミックス振盪機において輸送緩衝液系中で37℃において30分間平衡化する。緩衝系に対して平衡化した後、経上皮電気抵抗値(TEER)を、それぞれのウェルにおいてEVOMチョップスティック機器(EVOM chop stick instrument)により測定する。TEER値は、通常はウェルあたり400〜1000Ωである(用いられた継代数に依存する)。
輸送緩衝液(TB、pH6.5)を、頂端側から除去し、インサートを、30分の列(2番)に移し、試験物質を含む新しい425μLのTB(pH6.5)を頂端(供給側)ウェルに添加する。プレートを、ポリミックス振盪機において37℃でおおよそ150〜300rpmの低い振盪速度でインキュベートする。
列2における30分間のインキュベーション後、インサートを30分ごとに新しい予め温めておいた側底側(受容側)ウェルに移す;列3(60分)、4(90分)および5(120分)。
25μLの試料を、頂端側溶液から約2分後および実験の終了時に採取する。これらの試料は、実験の開始および終了からの供給側試料に相当する。
300μLを、それぞれのスケジュールされた時点において側底側(受容側)ウェルから採取し、TEERのポスト値(post value)を実験の終了時に測定する。全ての収集された試料に、アセトニトリルが、試料中で50%の終濃度になるように添加されるであろう。収集された試料は、HPLCまたはLC−MSによる分析まで−20℃で保管されるであろう。
側底から頂端への輸送
一般に、全ての化合物は、2〜4ウェルで試験されるであろう。側底および頂端ウェルは、それぞれ1.55mLおよび0.4mLのTBを含有すると考えられ、試験される物質の標準濃度は、10μMである。さらに、全ての試験溶液および緩衝液は、1%DMSOを含有するであろう。実験の前に、プラスチック材料への非特異的結合を避けるために輸送プレートを10%血清を含有する培養培地で30分間プレコートする。
フィルター支持体上での21〜28日間の培養の後、細胞は透過性実験に関する準備ができている。頂端側ウェルから培養培地を除去し、インサートを、インサートを有しない新しいプレート(輸送プレート)中の洗浄列(1番)へと移す。
輸送プレートは、4ウェルの3列を含む。列1は、“洗浄”と表示され、列3は、“実験列”である。輸送プレートは、洗浄列1番において予め1.5mL TB(pH7.4)を備えており、実験列3番(供給側)において試験物質を含む1.55mL TB(pH7.4)を備えている。
0.5mLの輸送緩衝液(HBSS、25mM MES、pH6.5)を列1番においてインサートに添加し、細胞の単層を、ポリミックス振盪機において輸送緩衝液系中で37℃において30分間平衡化する。緩衝系に対して平衡化した後、TEER値を、それぞれのウェルにおいてEVOMチョップスティック機器により測定する。
輸送緩衝液(TB、pH6.5)を、頂端側から除去し、インサートを、列3に移し、400μLの新しいTB、pH6.5をインサートに添加する。30分後、250μLを頂端(受容側)ウェルから引き出し、新しい輸送緩衝液により置き換える。その後、120分における実験の終了まで30分ごとに250μLの試料を引き出し、新しい輸送緩衝液により置き換え、最終的に実験の終了時にTEERのポスト値を測定する。25μLの試料を側底側(供給側)区画から約2分後および実験の終了時に採取する。これらの試料は、実験の開始および終了からの供給側試料に相当する。
全ての収集された試料に、アセトニトリルが、試料中で50%の終濃度になるように添加されるであろう。収集された試料は、HPLCまたはLC−MSによる分析まで−20℃で保管されるであろう。
計算
時間に対する累積吸収率FAcumの決定。FAcumは、次の式から計算される:
Figure 2018536004
式中、CRiは、間隔iの終了時の受容側濃度であり、CDiは、間隔iの開始時の供給側濃度である。線形関係が、得られるはずである。透過係数(Papp、cm/s)の決定は、次の式から計算される:
Figure 2018536004
式中、kは、時間(分)の関数としての累積吸収率(FAcum)の線形回帰により得られる傾きとして定義される輸送速度(分−1)である。Vは、受容チャンバー中の容積(mL)であり、Aは、フィルターの面積(cm)である。
Figure 2018536004
胃腸組織を通るより大きい透過性は、それがより高い用量で投与されるより透過性の低い化合物に対する類似の曝露レベルを達成するためにより小さい用量の使用を可能にする点で有利である。低い用量は、それが日々の用量に関する物品のコストを最小限にする点で有利であり、それは、長引く期間の間摂取される薬物における重要なパラメーターである。
実施例1の化合物は、Papp53cm秒−1の優秀なCaco2透過値を示した。

Claims (35)

  1. 式Iの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−酸化物もしくは水和物:
    Figure 2018536004
    式中、
    は、置換または非置換C〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜CアルコキシC〜CアルキルまたはC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルであり;
    は、置換または非置換C〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルC〜CアルキルまたはC〜CシクロアルケニルC〜Cアルキルであり;
    は、Hまたは隣接する炭素と共にケト基を定めている結合、R、C(O)R、CROR、CROC(O)R、CROC(O)ORまたはC(O)CHRNHであり;
    は、R、C(O)R、CROR、CROC(O)R、CROC(O)ORまたはC(O)CHRNHであり;
    およびRは、独立してHであるかまたは置換もしくは非置換C〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルおよびC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルからなる群から選択され;
    は、H、C〜Cアルキル、C〜CシクロアルキルおよびC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルであり;
    式中、RおよびRは、独立してHおよびメチルから選択され;
    ただし、
    ・Rが結合である場合、Rは、Hであり、かつRおよびRは、両方とも非置換アルキルであり、従ってRがC−アルキルである場合、Rは、少なくとも2個の炭素原子を有し、かつ
    ・Rが結合である場合、Rは、Hであり、かつRおよびRは、両方とも非置換C〜C20アルキルであり、従ってRは、Rよりも少なくとも2個多い炭素原子を有する。
  2. において、任意のアルキル、アルケニル、アルキニルまたはシクロアルキルが、独立してハロ、−OR、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、ニトロ、シアノおよびアジドからなる群から選択される3個までの置換基で置換されており、Rがシクロアルキルである場合、該群がC〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルも含む、請求項1に記載の化合物。
  3. が、場合により請求項2で定義された通りに置換されているC〜C20アルキルである、請求項2に記載の化合物。
  4. が、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−デシル、n−ウンデシルおよびn−ドデシル、特にn−ノニルおよびn−ドデシルを含むC〜C12アルキルであり、そのアルキル種のいずれも場合により独立してC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルキルカルボニルから選択される1、2または3個の置換基で置換されている、請求項3に記載の化合物。
  5. が、1〜3個の不飽和結合を含むC〜C20アルケニルであり、かつそれが場合により請求項2で定義された通りに置換されている、請求項2に記載の化合物。
  6. が、1個の不飽和結合、特に1位における不飽和結合を有するC〜C12アルケニルを含むC〜C12アルケニル、例えばヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、デセニル、ウンデセニルまたはドデセニルである、請求項5に記載の化合物。
  7. の位置においてラセミである、いずれかの先行する請求項に記載の化合物。
  8. が、一方の鏡像異性体に関して少なくとも75%鏡像異性体富化されている、好ましくは90%より大きく鏡像異性体富化されている、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
  9. が、ノニル、デシル、1−トランス−ノネニル、オクチルおよびウンデシルであり;Rが、エチル、プロピル、ブチル、メチル、シクロヘキシルメチル、イソブチルおよびペンチルから選択され;Rが、隣接する炭素と共にケト基を定めている結合であり;かつRが、Hである、請求項1に記載の化合物。
  10. において、あらゆるアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはシクロアルケニルが、独立してハロ、−OR、−C(O)OR、−C(O)R、−OC(O)OR、−NR、−C(O)NR、−OC(O)NR、ニトロ、シアノおよびアジドからなる群から選択される3個までの置換基により置換されており、Rがシクロアルキルである場合、該群がC〜CアルキルまたはC〜Cハロアルキルも含む、いずれかの先行する請求項に記載の化合物。
  11. が、場合により請求項10において定義された通りに置換されているC〜C20アルキルである、いずれかの先行する請求項に記載の化合物。
  12. が、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを含むC〜Cアルキルであり、そのアルキル種のいずれも、場合により独立してC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルキルカルボニルから選択される1、2または(原子価が許容する場合)3個の置換基で置換されている、請求項10または11に記載の化合物。
  13. が、場合により請求項1において定義された通りに置換されているC〜CシクロアルキルC〜Cアルキルである、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物。
  14. が、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチルおよび特にシクロヘキシルメチルから選択され、そのシクロアルキル種のいずれも、場合により独立してC〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜CヒドロキシアルキルおよびC〜Cアルキルカルボニルから選択される1、2または(原子価が許容する場合)3個の置換基で置換されている、請求項13に記載の化合物。
  15. が、隣接する炭素に対する結合であり、それによりケト基を定めている、いずれかの先行する請求項に記載の化合物。
  16. が、Hであり、ピラン環上のガンマケトン機能による対応するエノールを含む、請求項1に記載の化合物。
  17. が、C(O)R CROR CROC(O)R、CROC(O)ORおよびC(O)CHRNHから選択されるプロドラッグ部分により誘導体化されている、請求項1〜14のいずれかに記載の化合物。
  18. C(O)RとしてのRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルもしくはtert−ブチルとしてのRを有し、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができ;
    CRORとしてのRが、RおよびRを両方ともHもしくは両方ともメチルとして有し、かつRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルもしくはtert−ブチルであり、そのいずれも、フッ素化されていることができ;
    CROC(O)RとしてのRが、RおよびRを両方ともHもしくは両方ともメチルとして有し、かつRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルもしくはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができ;
    CROC(O)ORとしてのRが、RおよびRを両方ともHもしくは両方ともメチルとして有し、かつRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルもしくはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができ;または
    C(O)CHRNHとしてのR、特にここで、Rが、L−アミノ酸、例えばアラニン、バリン、ロイシンもしくはイソロイシンの側鎖である、
    請求項17に記載の化合物。
  19. がHである、いずれかの先行する請求項に記載の化合物。
  20. が、C(O)R CROR CROC(O)R、CROC(O)ORおよびC(O)CHRNHから選択されるプロドラッグ部分により誘導体化されている、請求項1〜18のいずれかに記載の化合物。
  21. C(O)RとしてのRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルまたはtert−ブチルとしてのRを有し、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができ;
    CRORとしてのRが、RおよびRを両方ともHもしくは両方ともメチルとして有し、かつRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルもしくはtert−ブチルであり、そのいずれも、フッ素化されていることができ;
    CROC(O)RとしてのRが、RおよびRを両方ともHもしくは両方ともメチルとして有し、かつRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルもしくはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができ;
    CROC(O)ORとしてのRが、RおよびRを両方ともHもしくは両方ともメチルとして有し、かつRが、メチル、イソプロピル、シクロプロピルもしくはtert−ブチルであり、そのいずれも、場合によりフッ素化されていることができ;または
    C(O)CHRNHとしてのR、特にここで、Rが、L−アミノ酸、例えばアラニン、バリン、ロイシンもしくはイソロイシンの側鎖である、
    請求項20に記載の化合物。
  22. およびRにおいて、該C〜Cアルキルまたはシクロアルキルが、ハロ、ヒドロキシ、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、SH、SMe、COOH、COOC〜CアルキルおよびCONHからなる群から選択される1以上で置換されている、いずれかの先行する請求項に記載の化合物。
  23. において、該C〜CアルキルまたはC〜Cシクロアルキルが、ハロ、ヒドロキシ、フェニル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルキル、ヒドロキシC〜Cアルキル、C〜Cアルキルカルボニル、SH、SMe、COOH、COOC〜CアルキルおよびCONHからなる群からの1以上で置換されている、いずれかの先行する請求項に記載の化合物。
  24. 3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    (R)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    (S)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    6−デシル−4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    (E)−3−ブチリル−6−(ノン−1−エン−1−イル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−オクチル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    6−デシル−4−ヒドロキシ−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−アセチル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−(2−シクロヘキシルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−3−(3−メチルブタノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン
    3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ヘキサノイル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    8−(5−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル、
    3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−(7−メトキシヘプチル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−6−(2,6−ジメチルヘプタ−5−エニル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−6−(シクロペンチルメチル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−(2−シクロペンチルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−(6−メトキシヘキシル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシプロパノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−(2−シクロプロピルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−(6−メトキシヘキシル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    8−(4−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル、および
    8−(5−(2−シクロヘキシルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−オキソ−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル、
    からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−酸化物もしくは水和物。
  25. 3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    (R)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    (S)−3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    6−デシル−4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    (E)−3−ブチリル−6−(ノン−1−エン−1−イル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−オクチル−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−ペンタノイル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−アセチル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    6−デシル−4−ヒドロキシ−3−プロピオニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−アセチル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−6−デシル−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−オクチル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−(2−シクロヘキシルアセチル)−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−3−(3−メチルブタノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン
    3−ブチリル−4−ヒドロキシ−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−3−ペンタノイル−6−ウンデシル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ヘキサノイル−4−ヒドロキシ−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−6−(2,6−ジメチルヘプタ−5−エニル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    3−ブチリル−6−(シクロペンチルメチル)−4−ヒドロキシ−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−3−(3−メトキシプロパノイル)−6−ノニル−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オン、
    4−ヒドロキシ−6−ノニル−3−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−5,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−オンおよび
    8−(4−ヒドロキシ−6−オキソ−5−(2−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)アセチル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピラン−2−イル)オクタンニトリル、
    からなる群より選択される、請求項24に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−酸化物もしくは水和物。
  26. 医薬として使用するための、請求項1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
  27. が結合であり、RがHであり、RがC−アルキルであり、かつRがメチルである、医薬として使用するための、請求項1に記載の化合物。
  28. いずれかの先行する請求項に記載の化合物またはそれらの薬学的に許容可能な塩、立体異性体、N−酸化物もしくは水和物、およびそれに関する薬学的に許容可能なキャリヤー、ビヒクルまたは希釈剤を含む、医薬組成物。
  29. 対象における細菌感染症を処置または予防する方法であって、該方法が、療法上有効量の請求項1〜25のいずれかに記載の式Iの化合物、その療法上許容可能な塩を該対象に投与する工程を含む、上記方法。
  30. 細菌のコロニー形成を処置または予防する方法であって、該方法が、療法上有効量の請求項1〜25のいずれかに記載の式Iの化合物、その療法上許容可能な塩を該対象に投与する工程を含む方法。
  31. 対象における細菌感染症、例えばグラム陽性細菌感染症の処置における使用のための、請求項1〜25のいずれか1項に記載の式Iの化合物、またはその療法上許容可能な塩。
  32. グラム陽性細菌のコロニー形成の予防における使用のための、請求項1〜25のいずれか1項に記載の化合物。
  33. 手術部位の感染予防のための術前手段としての皮膚の脱コロニー形成のための、請求項1〜25のいずれかに記載の化合物を含む医薬組成物。
  34. スタフィロコッカス・アウレウスに対する経鼻適用のための、請求項1〜25のいずれかに記載の化合物を含む医薬組成物。
  35. ムピロシンとの組み合わせでの、請求項1〜25のいずれかに記載の化合物を含む医薬組成物。
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