本開示の1つの態様によれば、1つまたは複数の外科手技における使用のためのカスタマイズされた装置を開発するための新規のシステムおよび方法が記載される。この実施形態によるシステムおよび方法は、MRIデータまたはCTまたは他のデータを取り込むことから導出され得る患者固有の形態を使用して、1つまたは複数の「患者適合」装置を導出する。この装置は、MRIまたはCTデータからの複数のデータ点に基づく相補的表面を含む。各「患者適合」装置は、患者自身の解剖学的構造、所望の挿入軌道(これは、本明細書においてその全体が参照により組み込まれる国際公開第2008027549号に開示されているソフトウェアのような3D CADソフトウェアを使用して術前設定で確認することができる)、および、本明細書に記載された一実施形態によれば、外科手技の間に使用される他の装置の周りに適合および配向される。
付加的な背景、文脈を提供し、さらに、米国特許法第112条の明細書記載要件を満たす目的で、以下は、低侵襲手術(MIS)処置を含む、外科手技一般に関連する様々な道具および他の装置を説明およびさらに記述するという明確な目的のために、以下の特許文献の全体が参照により組み込まれる:Smith他に対する米国特許第6,309,395号、Smith他に対する米国特許第6,142,998号、Kemppanien他に対する米国特許第7,014,640号、Funk他に対する米国特許第7,406,775号、Michelson他に対する米国特許第7,387,643号、Ferree他に対する米国特許第7,341,590号、Michelson他に対する米国特許第7,288,093号、Ritland他に対する米国特許第7,207,992号、Byrd III他に対する米国特許第7,077,864、Ferree他に対する米国特許第7,025,769号、Cornwall他に対する米国特許第6,719,795号、Michelson他に対する米国特許第6,364,880号、Suddaby他に対する米国特許第6,328,738号、Marino他に対する米国特許第6,290,724号、Sand他に対する米国特許第6,113,602号、Marino他に対する米国特許第6,030,401号、Bryan他に対する米国特許第5,865,846号、Ojima他に対する米国特許第5,569,246号、Ray他に対する米国特許第5,527,312号、およびMichelsonに対する米国特許出願公開第2008/0255564号。
例えば、椎骨の様々な部分を隣接する椎骨上の対応する部分に接合するために、隣接する骨解剖学的構造にロッドまたはプレート、ねじまたは他のデバイスを導入することによって、様々な外科手技を行うことができる。外科手技は、しばしば、患者の仙腸骨、腰椎、胸椎、椎体間または頚椎の領域で行われる。これらの領域で行われる処置は、しばしば、脊椎分節のすべての運動を、その脊椎分節の関節のいくつかまたはすべてを破壊し、さらに、骨移植材料および/または剛性埋め込み型固定デバイスを利用して隣接する脊椎を固定することによって停止および/または排除するように設計されている。運動を排除することにより、背痛およびさらなる変性円板疾患を軽減または回避することができる。固定術は、処置のための外科用カニューレなどの椎骨にアクセスするための道具、および所望のインプラント、生体活性材料などを埋め込むための他の道具を必要とする。そのような処置は、しばしば、埋め込みのための部位を準備するための追加の道具の導入を必要とする。これらの道具には、ドリル、ドリルガイド、創傷清拭道具、潅注デバイス、万力、クランプ、カニューレ、およびその他の挿入/引き込み道具が含まれる。
脊椎手術および他の手術は、通常、筋肉の切断、骨の除去、および他の天然要素を引き下げることを必要とする従来の外科手技および方法とは対照的に、複数の異なる処置によって行われ得る。本発明の装置を使用する手順を含むMIS手順の間に、介在構造への損傷を制限するために解剖学的構造および現在の技術を利用して、開創器チューブまたはポータルを使用することにより、患者の解剖学的構造に対するそれほど破壊的でない手法が実行される。
脊椎の典型的な外科手技では、骨格系ランドマークが蛍光透視法で確立され、わずかな切開がランドマーク上に施される。従来技術で知られている様々な方法によれば、1つまたは複数のカニューレが解剖学的構造の上に配置されるまで、一連の拡張器が、適用される。いくつかの手順では、その後、手術部位の上に顕微鏡を配置して、解剖学的部位の3次元ビューを伴う照明および拡大を提供して、外科医が所望の患者の解剖学的構造を正確に位置特定し、処置中に使用される任意の道具、器具または他の外科用デバイスを適切に位置決めおよび配向することが可能であることを保証する。しかし、顕微鏡は、必要な視界を得るために外科医の背部および頚部の不快な旋回を必要とする高価で扱いにくいデバイスであり、滅菌布を掛けるのにも邪魔である(滅菌された大型のプラスチックバッグが、8フィートの高さの構造の上に配置される必要がある)。適切な照明の使用も、顕微鏡のサイズに起因して指示することが困難である。
脊椎の手術を行うこと、特に脊椎のMIS手術中に椎間腔にアクセスすることの重大な危険は、不注意に、退出神経根、通過神経および馬尾の神経を含む傍脊髄神経に接触またはこれを損傷することである。これらの傍脊髄神経の正確な位置は、手術の開始前に正確に決定することができず、したがって、最初の切開がなされた後に外科医が視覚的にそれを位置特定する能力に依存する。さらに、脊椎の椎間腔は、外科道具を椎間領域に挿入する前に完全には予測できない位置に配置された他の敏感な神経を有する。したがって、椎間腔にアクセスする際に脊髄神経を挟むかまたは損傷させる危険性は、低侵襲脊椎手術中に使用される方法およびデバイスをかなり制限することが判明している。さらに、低侵襲脊椎手術を行う場合のように、患者の背中を通してカニューレが受け入れられるとき、小さな血管が破裂し、それによって、カニューレが挿入された後に椎間領域内の外科医の視界が妨げられる。特定の患者の他の解剖学的特徴もまた、外科医の視界を妨げ、またはカニューレ内で照明を提供することを困難にし得る。したがって、本開示によって対処される1つの特定の欠点は、顕微鏡または他のデバイスを使用することなく適切な配置および配向を容易にするために患者に適合され、他の様態で、MIS処置を含む脊椎に対する従来技術の処置に関連する問題をなくすデバイスを提供することである。
この本発明において開示されるシステムのカスタマイズされ統合された適合態様は、特に、各装置のための複数の連結および/または適合点を提供し、それによって、外科手技中の不整合、誤配置およびその後の誤りを低減することによって、従来技術にまさる利点を提供する。
したがって、本開示の1つの態様は、好ましい実施形態において、限定ではないが、(1)患者の解剖学的構造に関連するデータを取得するステップと、(2)取得されるデータを3次元データセットに変換するステップと、(3)患者に対して実施される外科手技を容易にするための少なくとも1つの軌道または経路を決定するステップと、(4)患者の解剖学的構造に関連する少なくとも1つの表面を決定するステップと、(5)経路の少なくとも1つの軌道および適合面を患者の解剖学的構造に関連する少なくとも1つの表面に組み込む、カスタマイズされた外科用デバイスまたは器具の三次元表現を生成するステップと、(6)三次元表現を使用して、カスタマイズされた外科用デバイスまたは器具を製作するステップとを含む、カスタマイズされた外科用デバイスまたは器具を準備する方法を提供することである。
本開示の別の態様によれば、外科手技を容易にするためのシステムおよび方法は、限定ではないが、(1)MRIまたはCTスキャンによって患者の解剖学的構造に関連するデータを取得するステップと、(2)MRIまたはCTスキャンデータを三次元データセットに変換するステップと、(3)患者に対して実施されるべき外科手技を容易にするのに使用するために構成されるべきデバイスの向きの1つまたは複数の軸または面を決定するステップと、(4)決定された軸を使用し、変換されたデータセットから導出される任意の他の制約を考慮に入れて外科手技を容易にするのに使用するためのデバイスをモデル化するステップと、(5)モデル化されたデバイスのプロトタイプを、例えば、ラピッドプロトタイピング機の使用によって生成するステップと、(6)外科手技中に使用するプロトタイプを準備するステップとを含む。
上述のこの態様によれば、変換されたデータセットから導出される任意の他の制約を考慮に入れる方法ステップは、外科医に対するスペース制限に対応するためにモデル化されたデバイスのサイズを調整すること、特定の解剖学的特徴を回避するようにモデル化されたデバイスの要素を配向すること、外科手技に使用される1つまたは複数の器具および/または道具などと好都合に動作可能に関連付けられ得る1つまたは複数の表面を作成することを含むことができる。
本開示のさらに別の態様によれば、システムおよび方法は、放射線撮像機、蛍光透視法、超音波機または核医学走査デバイスから取得されるデータの使用を含む。
別の態様では、患者適合特徴は、蛍光透視法または当業者に知られている他のプロセスなどの1つまたは複数の追加のプロセスによって確認することができる。
本開示の1つの態様では、本方法は、骨解剖学的構造を貫通することを意図した切断/経路指定/穿孔器具のような、外科用ガイドおよび対応する固定デバイスまたは器具の軌道を計画する際に使用するための患者の解剖学的構造のCTスキャンによって取得される骨密度データの使用を含む。このデータは、外科医が、患者のための外科手技を計画、視覚化、または他の様態で準備するのを支援するために、本明細書で企図され、説明される他の方法で使用されてもよい。
さらに別の代替的な実施形態では、上述の走査デバイスの1つから取得されるデータは、骨密度スキャナからのデータを補充またはこれと併合して、外科手技が完了した後に患者内に留まるように設計されたデバイスを製作することができる。骨密度スキャナからのデータは、本明細書に記載された発明を実施するためには必須ではないが、データを補充し、外科医または他の医療専門家が、本明細書に記載された様々な装置の適切な位置、軌道、向きまたは位置整合を判定するのを支援することができることは明確に理解されたい。
本開示のさらに別の態様によれば、特に、外科手技が1つまたは複数の埋め込み型デバイスの挿入を含む場合、任意の所望の軸の方向に対するさらなる制御を達成するために、データは、骨密度スキャナからのデータによって補完し、またはこれと併合することができる。
さらに別の実施形態によれば、患者から取得されるデータは、装置が、当該装置を通る規定の経路を有して製造されることを可能にし、これによって、少なくとも1つの道具、器具、またはインプラントと機能的に関連付けられ、少なくとも1つの道具、器具またはインプラントが一貫した再現性のある方法で規定の経路に挿入されることが可能になる。患者に埋め込まれる、または患者内に留まるデバイスの例には、ねじ、ピン、クリップ、フックなどのような固着デバイス、およびスペーサ、交換ジョイント、交換システム、ケージなどの埋め込み型デバイスが含まれる。
本開示のさらに別の態様によれば、少なくとも1つの道具を受け入れるための1つまたは複数のガイドを備える予め構成された外科用テンプレートが開示される。この実施形態によれば、1つまたは複数のガイドは、患者の解剖学的特徴と実質的に一致するように形成された患者接触面をさらに含む。予め構成された外科用テンプレートは、患者接触面が、噛み合い係合において複数の解剖学的特徴に接触して、ガイドまたはテンプレートの適切な位置整合および取り付けを確実にするように構成され、予め構成された外科用テンプレートのガイドは、1つまたは複数のガイド内の道具の所望の位置決め、位置整合または前進を達成するように、予め構成された外科用テンプレートの製造前に選択される方向に向けられる。
本開示のさらに別の態様によれば、外科手術に使用するためのテンプレートを作成する方法が開示される。この方法は、限定ではないが、(1)患者の固有の解剖学的構造に対応する患者からのデータを収集するステップと、(2)収集されたデータから、患者の固有の解剖学的構造に対する複数の適合面を含むモデルのテンプレートを作成するステップと、(3)モデルに関連するデータを製造機械に提供するステップと、(4)複数の適合面を含み、外科手術で使用される少なくとも1つの道具または器具に対応する少なくとも1つの追加の適合面をさらに含むようにテンプレートを迅速に生成するステップと、(5)外科手術に使用するためのテンプレートに基づいて永続的デバイスを生成するステップとを含む。
本開示の一実施形態では、モデルはデジタルモデルである。本開示の別の実施形態では、モデルは物理モデルである。
本開示のさらに別の態様によれば、患者に対する外科手技を実施するためのシステムが開示され、システムは、(1)患者からスキャンされるデータから決定される複数の表面を含む外科用ガイドであって、複数の表面は、患者の骨解剖学的構造に適合するように構成されている、外科用ガイドと、(2)外科手技を容易にするために患者の骨解剖学的構造から決定される少なくとも1つの軌道または経路をさらに含む外科用ガイドと、(3)少なくとも1つのガイドスリーブまたは開口部をさらに備える外科用ガイドと、(4)少なくとも1つのガイドスリーブの第1の端部内に少なくとも第1の部分を挿入することによって、少なくとも1つのガイドスリーブ内に受け入れられるように適合された少なくとも第1の部分を備える器具であって、器具の少なくとも第1の部分は、少なくとも1つのガイドスリーブを通過し、少なくとも1つのガイドスリーブの第2の端部を出るように適合されている、器具とを備える。付加的にまたは代替的に、ガイドスリーブおよび器具は、外科用ガイドおよび患者の解剖学的構造と接触している間に器具の術中モニタリング(IOM)を提供するために電流にさらされ得るように、伝導性材料を含むことができる。
本発明の別の態様は、外科手技において使用するためのロッドを構成するシステムおよび方法である。本方法は、限定ではないが、(1)患者の解剖学的構造に関連するデータを取得するステップと、(2)データをデジタルモデルに変換するステップと、(3)外科手技において使用されるべき複数の固定デバイスの軌道を決定するステップと、(4)固定デバイスの軌道に基づいてロッドをモデル化するステップと、(5)ラピッドプロトタイピング製造機械によってロッドを形成するステップとを含む。この方法に従って製造されたロッドは、固定デバイスの各々と実質的に位置整合するように適合された患者特有の形状を有する。任意選択的に、本方法は、ロッドが患者の解剖学的構造に提供するように適合される修正量を変更するためにロッドを再成形するステップをさらに含むことができる。
一実施形態では、本方法は、テンプレートを調製するステップをさらに含む。一実施形態では、テンプレートは、ロッドの患者特有の形状の陰型を形成する空隙を有する。別の実施形態では、テンプレートは、患者の解剖学的構造の所定部分を含み、ペグをテンプレートに対して解放可能に相互接続するように適合された固定具を含む。各ペグは、固定デバイスのうちの1つの軌道をモデル化するように適合される。一実施形態では、ペグは、外科手技において使用される向きにロッドを保持するように適合される。
本発明の別の態様は、外科手技における使用のための患者特有のガイドを提供することである。ガイドは、限定ではないが、(1)近位部分および遠位部分を有する中間体と、(2)第1のカニューレおよび第2のカニューレであって、カニューレの各々は近位部分および遠位部分を有し、第1のカニューレおよび第2のカニューレのうちの少なくとも1つは、患者の解剖学的特徴から決定される方向に配向されたボアをさらに含み、ボアは、皮質骨軌道内で器具または固定デバイスを案内するように適合されている、第1のカニューレおよび第2のカニューレと、(3)患者の解剖学的構造から決定され、少なくとも患者の椎骨の第1の皮下解剖学的構造に接触し、実質的に一致するように構成されている患者特有の輪郭を含む、中間体、第1のカニューレおよび第2のカニューレのうちの1つまたは複数の表面とを含む。一実施形態では、第1のカニューレおよび第2のカニューレの各々がボアを含む。ボアの直径は同じでも異なってもよい。別の実施形態では、第1のカニューレおよび第2のカニューレのうちの一方のみがボアを含む。
ガイドは、患者の解剖学的構造から決定され、患者の第2の解剖学的特徴に接触し、実質的に一致するように構成された患者特有の輪郭を含む第2の表面を含む、第1のカニューレおよび第2のカニューレの少なくとも1つから延伸する脚部をさらに備えることができる。加えて、中間体は任意選択的に、中間体から延伸する少なくとも1つの脚部を含んでもよく、少なくとも1つの脚部は、患者の解剖学的構造から決定され、患者の第2の解剖学的特徴に接触し、実質的に一致するように構成された患者特有の輪郭を含む第2の表面を含む。
一実施形態では、患者特有の輪郭を有する表面は、椎弓板、関節間部、横突起の一側面、棘突起、下関節突起、および上関節突起からなる群から選択される椎骨の解剖学的構造の周りに少なくとも部分的に引っ掛かるように適合される。別の実施形態では、ガイドの少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造の一部分との接触を防止するような形状である。
別の実施形態では、ガイドは、患者の解剖学的特徴から決定される方向に向けられたボアを有する少なくとも第3のカニューレを含み、ボアは、器具または固定デバイスを案内するように適合される。別の実施形態では、第3のカニューレのボアは、第1のカニューレおよび第2のカニューレのうちの少なくとも1つのボアと平行でない軌道に方向付けられる。さらに別の実施形態では、第3のカニューレは、患者の異なる椎骨の所定の部分を標的とするように構成される。任意選択的に、第3のカニューレは、ガイドに解放可能に相互接続される。
一実施形態では、第3のカニューレは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合された、患者特有の深さ制御、角度、および向きを有するトラックを含む。一実施形態では、トラックは、隣接する椎骨の椎間関節包を標的とするように器具を案内するように配向される。別の実施形態では、トラックは、椎骨の椎弓根を標的とするように適合される。
一実施形態では、患者特有のガイドが患者の解剖学的構造と第1の切開部において接触しているとき、第3のカニューレは第1の切開部の外側に位置決めされる。患者特有のガイドは、第3のカニューレのボアと実質的に同一半径方向に位置整合したボアを有する第4のカニューレをさらに含むことができる。一実施形態では、患者特有のガイドが患者の解剖学的構造と第1の切開部において接触しているとき、第4のカニューレは第1の切開部内に位置決めされる。
一実施形態では、切断ガイドがガイドの一部分に相互接続される。切断ガイドは、患者の椎骨の所定の部分を除去または変更するように動作可能な器具を案内するように適合されたトラックを含む。一実施形態では、切断ガイドのトラックは、器具を案内するための患者特有の深さ、角度、および向き制御を含む。
さらに別の実施形態では、ガイドの中間体は、第2の部分に解放可能に相互接続された第1の部分を含む。
本発明の別の態様において、外科手技における使用のための患者特有のガイドが提供される。ガイドは、患者の椎骨の所定の部分に接触または嵌合するように適合されており、一般に、(1)近位部分および遠位部分を有する本体であって、本体は、患者の解剖学的特徴から決定される所定の軌道内で配向されるボアおよびトラックのうちの少なくとも1つを有し、ボアまたはトラックは、器具または固定デバイスを案内するように適合されている、本体と、(2)本体から延伸する少なくとも2つの脚部であって、各脚部の一部分は、患者の解剖学的構造から決定され、患者の椎骨の少なくとも第1の皮下解剖学的特徴と接触し、実質的に一致するように構成されている患者特有の輪郭を含む、脚部とを備える。一実施形態では、ボアは椎弓根スクリュー軌道内に方向付けられる。別の実施形態では、ボアは皮質骨軌道内に方向付けられる。さらに別の実施形態では、本体は、一時固定デバイスを配置する方向に向けられた第2のボアをさらに備える。
任意選択的に、本体は、少なくとも2つの部分を含むことができる。一実施形態では、本体の部分はともに相互接続されるように適合されている。
一実施形態では、脚部のうちの1つの少なくとも一部分は、患者の第2の解剖学的特徴の周りに少なくとも部分的に引っ掛かり、実質的にそれに一致するように適合される。一実施形態では、脚部のうちの少なくとも1つは、外科手技によって変更された患者の解剖学的構造の一部分に接触するように適合される。別の実施形態では、脚部の少なくとも1つは、患者の解剖学的構造の変更されていない部分に接触するように適合される。
トラックは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合された、患者特有の深さ制御、角度、および向きを有する。一実施形態では、トラックは本体の一部分を貫通して形成される。別の実施形態では、トラックは、本体の外面の一部分によって形成される。外面の当該部分は、器具の一部分がそれに対して所定の平面内で動くことができる実質的に平坦な表面を含むことができる。
一実施形態では、ガイドはフレームをさらに備える。フレームは、患者の少なくとも1つの椎骨に固定されるように構成される。一実施形態では、フレームは、少なくとも1つの椎骨内に固着されたねじに固定される。ガイドの本体は、フレームに解放可能に相互接続するように適合されている。このようにして、ガイドは、外科手技において、本発明の別の実施形態のガイドが使用される前または後に使用され得る。
さらに別の実施形態では、ガイドは第2のボアを含む。第2のボアは、他のボアと平行ではない軌道内に配向されてもよい。一実施形態では、ボアは器具を案内するように適合される。別の実施形態では、ボアは、一時固定デバイスを配置する方向に向けられる。一実施形態では、ボアは皮質骨軌道内に方向付けられる。別の実施形態では、ボアは椎弓根スクリュー軌道内に方向付けられる。
一実施形態では、カニューレが本体に関連付けられている。カニューレは、一時固定デバイスを配置する方向に向けられたボアを含む。任意選択的に、本体は、第2のボアをさらに備えてもよい。
別の実施形態では、本体は、少なくとも1つのトラックをさらに備える。トラックは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合された、患者特有の深さ制御、角度、および向きを有する。一実施形態では、少なくとも1つのトラックは、本体内に形成された2つのトラックを含む。
本発明の一態様では、患者特有のテンプレートが提供される。このテンプレートは、外科手技において使用するように適合され、近位部分および遠位部分を有する本体を含むが、これに限定されない。遠位部分は、患者の椎骨の所定の部分に実質的に一致するように成形される。本体は、患者の解剖学的特徴から決定される方向において配向されたボアおよびトラックのうちの少なくとも1つを含む。一実施形態では、ボアまたはトラックは器具または固定デバイスを案内するように適合される。
本体の一部分は、患者の椎骨の少なくとも第2の所定の部分の周りに少なくとも部分的に引っ掛かり、実質的にそれに一致するように適合される。一実施形態では、本体のフック部分は、本体の遠位部分の拡張部を含む。別の実施形態では、本体の拡張部は、椎弓板、関節間部、横突起の一側面、棘突起、下関節突起、および上関節突起からなる群から選択される椎骨の解剖学的構造の周りに少なくとも部分的に引っ掛かるように設計される。
一実施形態では、テンプレートの本体の遠位部分は、患者の椎骨の一部の除去によって生成される切断面に実質的に一致するように成形される。患者の椎骨のその部分は、同じ外科手技の先行する部分の間に除去されていてもよい。別の実施形態では、遠位部分の少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造の変更されていない部分に実質的に一致するように成形される。
一実施形態では、ボアは皮質骨軌道内に方向付けられる。別の実施形態では、ボアは椎弓根スクリュー軌道内に方向付けられる。
一実施形態では、カニューレが本体に関連付けられている。カニューレは、一時固定デバイスを配置する方向に向けられたボアを含む。任意選択的に、本体は、第2のボアをさらに備えてもよい。
別の実施形態では、本体は、少なくとも1つのトラックをさらに備える。トラックは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合された、患者特有の深さ制御、角度、および向きを有する。一実施形態では、少なくとも1つのトラックは、本体内に形成された2つのトラックを含む。
一実施形態では、テンプレートは、患者の少なくとも1つの椎骨内に配置されたねじに固定されるように構成されたフレームをさらに含む。テンプレートの本体は、フレームに解放可能に相互接続するように適合されている。このようにして、テンプレートは、外科手技において、本発明の異なるガイドまたはテンプレートの前または後に使用され得る。
本開示のさらなる態様は、上述されているシステムを対象とし、システムは外科用ガイドをさらに備え、外科用ガイドは、外科用ガイドの伝導性材料上に少なくとも1つの電極を設け、少なくとも1つの電極に電流を供給することによって電流にさらされる。
本発明の別の態様において、外科手技における使用のための患者特有のガイドが提供される。ガイドは、患者の2つの隣接する椎骨に接触し、またはそれらの間に位置決めされるように適合され、一般に、(1)開口部および2つの突起を含むインサートであって、突起の所定の部分は、患者の解剖学的構造から決定され、患者の椎骨の少なくとも第1の皮下解剖学的特徴に接触し、実質的に一致するように構成されている患者特有の輪郭を含む、インサートと、(2)インサート開口部内に選択的に保持されるガイドスリーブとを備える。ガイドスリーブは、インプラントまたは器具を隣接する椎骨の間の椎間腔に案内するための開口部およびスロットの少なくとも1つを含む。一実施形態では、インサートは、器具または固定具を所定の軌道上に案内するための少なくとも1つのボアをさらに備える。別の実施形態では、本体は、一時固定デバイスを配置する方向に向けられた第2のボアをさらに備える。一実施形態では、突起のうちの1つの少なくとも一部分は、患者の解剖学的特徴の周りに少なくとも部分的に引っ掛かり、実質的にそれに一致するように適合される。
一実施形態では、ガイドスリーブは道具を案内するための開口部を含む。別の実施形態では、患者特有のガイドは、ガイドに選択的に相互接続可能な第2のガイドスリーブを含む。任意選択的に、第2のガイドスリーブは、(1)ガイドスリーブに相互接続される、および(2)ガイドスリーブがインサート開口部から取り外された後にインサート開口部内に選択的に保持される、のうちの一方である。別の実施形態では、第2のガイドスリーブは第2の道具を案内するための開口部を含む。
本開示の実施形態はまた、外科的設定を含むがこれに限定されない、穿孔作業を実施するためのシステム、方法、およびデバイスを提供する。本明細書に開示されている実施形態は、様々な実施形態に記載されている穿孔装置とともに使用するための、および、他のデバイスとともに使用するための固定デバイスにさらに関連する。
本開示の1つの態様は、ユーザの手に保持され得るドリル装置に関する。ドリルは、好ましくは、(1)ハウジングまたは本体、(2)ドリルビットを備えるが、これらに限定されない。ドリルビットは、所定量だけドリル本体に対して格納可能かつ伸長可能である。ドリルは、スリーブ、データポート、モータ、電源、ディスプレイ、メモリ、センサ、およびプロセッサのうちの1つまたは複数をさらに含むことができる。ドリルビットは、ドリルに選択的に相互接続可能であってもよい。したがって、第1のドリルビットは、ドリルとともに使用するための第2のドリルビットに選択的に置き換えられてもよい。
プロセッサは、本体に対するドリルビットの伸長および格納ならびにモータの動作を制御する命令を実行することができる。一実施形態では、プロセッサは、ドリルビットを自動的に始動または停止するようにプログラムされる。任意選択的に、プロセッサは、モータによってドリルビットに印加される電力(またはトルク)およびドリルビットの回転速度を制御するようにプログラムされてもよい。例えば、一実施形態では、プロセッサは、ドリルビットの回転および方向、深さを制御するためにドリルビットが伸長する長さ、およびドリルビットに印加される電力のうちの1つまたは複数を制御するようにプログラムされる。別の実施形態では、プロセッサは、センサおよびモータからデータを受信するようにプログラムされてもよい。別の実施形態では、プロセッサは、ディスプレイ用のグラフィカルユーザインターフェースを提供するようにプログラムされる。GUIは、ドリルビットの伸長およびドリルビットに印加される電力を制御し、ドリルビットの最大伸長量を設定するためにユーザからの入力を受信することができる。
データポートは、ドリルに指示を与えるために使用されてもよい。一実施形態では、ポートは、フラッシュドライブなどのメモリカード用のカード収納装置を備える。ドリル本体からのドリルビット伸長を決定するための予めプログラムされる深さは、例えば、三次元モデルを有するCADソフトウェアを使用することによって、または特定の実施形態では、特定の患者のCTスキャン、X線、または他のスキャンから決定することができる。
一実施形態では、ドリルは、解剖学的特徴に対する外科用ガイドの配置が、コンピュータコントローラを介してオペレータによって遠隔的に実行され得るように、自動または半自動操作を用いるデバイスと組み合わせて使用するように構成される。
本発明の別の態様は、ドリルのプロセッサによって実行可能なコンピュータ実行可能命令が記憶された非一時的コンピュータ可読媒体である。コンピュータ実行可能命令は、プロセッサに、穿孔手順の間に患者の解剖学的構造の一部分内に所定の深さのボアを形成するようにドリルの伸長を制御する方法を実行させる。命令は、限定ではないが、(1)ドリルからのドリルビットの最大伸長を設定する命令、(2)ドリルのモータを作動させる命令、(3)ドリルの少なくとも1つのセンサからデータを受信する命令、(4)計画された穿孔手順に関する情報をドリルのディスプレイ上に提示するための命令、および(5)ドリルビットが最大伸長まで伸長したときにドリルビットを格納する命令を含むことができる。
本開示の別の態様は、インプラントの骨結合を補助するために局部的な多孔質要素を含むように製造される、整形外科用椎弓根スクリューまたはインプラントなどの固定デバイスである。椎弓根スクリューは、生体適合性材料を使用して積層造形されてもよく、その結果、スクリューの中実および多孔度の態様が、多孔質要素がスクリューの様々な中実要素の内部および周囲で互いに噛み合わされた単一の中実構造に融合される。固定デバイス、ねじまたはインプラントの多孔質要素は、正常な患者の解剖学的構造のものにより近密に類似するように設計することができる。したがって、本開示の1つの利点は、インプラントの多孔質部分または区画全体に骨の内殖を促進することであり、これにより、ねじの引き抜き強度が改善し、動的負荷状況下での固定デバイスの緩みのリスクをさらに低減することができる。一実施形態では、解剖学的特徴に対する外科用デバイスの位置および向きが検証可能となるように、固定デバイスの少なくとも一部分が光学的、電子的または放射線学的認識手段によって識別することができる。
一実施形態では、多孔質要素の多孔度は、患者の解剖学的構造の長手方向区画の骨密度に実質的に対応するように選択される。例えば、多孔質要素の多孔度は、ドリルによって患者の解剖学的構造において形成されるように計画されたボアに沿った骨密度に対応するように選択されてもよい。別の実施形態では、多孔質要素の多孔度は、シャンクの長手方向長さに沿って変化してもよい。さらに別の実施形態では、シャンクの第1の長手方向区画における多孔質要素の第1の部分は、シャンクの第2の長手方向部分における多孔質要素の第2の部分とは異なる第1の多孔度を有する。多孔質要素は、患者の解剖学的構造の所定の部分に実質的に対応するように選択される任意の所定の多孔度を有することができる。一実施形態では、多孔質要素の多孔度は、約30%〜約80%である。一実施形態では、固定デバイスを受け入れるボアを形成する器具から受信される情報を使用して、多孔質要素の異なる部分の密度を決定する。このようにして、多孔質区画の密度は、患者の解剖学的特徴におけるボアの長さに沿った密度に実質的に一致し得る。
一実施形態では、固定デバイスは積層造形される。一実施形態では、固定デバイスは、ラピッドプロトタイピング機、ステレオリソグラフィ(SLA)マシン、選択的レーザ焼結(SLS)マシン、選択的熱焼結(SHM)マシン、熱溶解積層(FDM)マシン、直接金属レーザ焼結(DMLS)マシン、粉体印刷(PP)マシン、デジタル光処理(DLP)マシン、インクジェット光樹脂マシン、電子ビーム溶解(EBM)マシンからなる群から選択されるプロセスによって製造される。
多孔質要素は、ねじ要素を形成するために使用される金属材料とは異なる第1の材料を含むことができる。別の実施形態では、シャンクの第1の長手方向部分は、第1の多孔質材料から構成され得、シャンクの第2の長手方向部分は、異なる第2の多孔質材料から構成され得る。
別の実施形態では、カニューレは少なくとも部分的にシャンクを通って延伸する。カニューレは任意選択的に、カニューレが骨形成剤を多孔質要素に送達するために使用され得るように、シャンクの近位端から頭部を通ってアクセス可能である。一実施形態では、カニューレは、シャンクの遠位端を通って延伸する。別の実施形態では、カニューレを使用して、骨形成剤をシャンクの遠位端の遠位にあるボアの一部分に送達することができる。骨形成剤は、任意選択的に、骨形態形成タンパク質、HA、アログラフ組織、およびオートグラフ組織のうちの1つまたは複数を含んでもよい。
本発明のさらに別の態様は、経皮的処置で使用するために特定の患者の解剖学的特徴と嵌合する外科用デバイスを提供することである。外科用デバイスは、一般的に、限定ではないが、(1)近位端および遠位端を有する中間体であって、第1の切開部内の解剖学的特徴に隣接して位置決めされるように構成されている、中間体と、(2)解剖学的特徴の少なくとも1つの第1の輪郭と解剖学的に合致するように適合された第1の患者特有の表面を有する第1の脚部と、(3)解剖学的特徴の一部分と交差する第1の軌道を有する第1のボアを有する第1の外部カニューレであって、解剖学的特徴と嵌合すると、第1のカニューレは第1の切開部の外側に位置決めされ、第1のボアは、第1の軌道と位置整合した第2の切開部を形成するように器具を案内する、第1の外部カニューレとを含む。任意選択的に、第1の外部カニューレは、外科用デバイスに解放可能に相互接続されてもよい。
一実施形態では、第1の患者特有の表面は、患者の解剖学的構造から決定され、患者の解剖学的構造に対して相補的である。別の実施形態では、解剖学的特徴は椎骨であり、第1の患者特有の表面は、椎骨の椎弓板、間部、関節突起および棘突起のうちの1つまたは複数と解剖学的に嵌合するように適合される。
一実施形態では、第1の軌道は、椎弓根スクリュー軌道に沿って配向される。任意選択的に、第1の軌道は、(1)皮質軌道、(2)S1翼状軌道、(3)S2翼状軌道、(4)およびS2翼状腸骨軌道、ならびに(5)腸骨軌道のうちの1つにおいて経皮的に器具を案内するように配向されてもよい。
別の実施形態では、外科用デバイスは、解剖学的特徴の少なくとも1つの第2の輪郭と解剖学的に嵌合するように適合された第2の患者特有の表面を有する第2の脚部をさらに備える。任意選択的に、外科用デバイスは、解剖学的特徴の第3の部分および第4の部分上に位置決めされるように構成された第3の接触面および第4の接触面を備えた第3の脚部および第4の脚部を含むことができる。
一実施形態では、外科用デバイスは、第2のボアを有する第2の内部カニューレをさらに備え、外科用デバイスが解剖学的特徴と嵌合すると、第2の内部カニューレは第1の切開部内に位置決めされる。第2のボアは、第1の軌道において器具を案内するために、第1のボアと実質的に同心に位置整合していてもよい。別の実施形態において、第2の内部カニューレは、第1のボアおよび第2のボアによって案内される器具を外科用デバイスから解放するように適合された開口部を含む。器具は、kワイヤ、器具スリーブ、インサート、ドリル、および患者特有の固定デバイスのうちの1つまたは複数を含むことができる。任意選択的に、第2の内部カニューレの第2のボアは、器具が第1のボアおよび第2の切開部を通って少なくとも部分的に第2のボア内へと進められたときに器具を保持するような寸法にされる。
さらに別の実施形態では、外科用デバイスは、解剖学的特徴の別の部分と交差する第2の軌道を有する第3のボアを有する第3の外部カニューレを含むことができる。第3の外部カニューレは、第1の切開部の外側に位置決めされるように構成される。第3のボアは、第2の軌道と位置整合した第3の切開部を形成するように器具を案内するように構成される。任意選択的に、第3の外部カニューレは、外科用デバイスに解放可能に相互接続可能であってもよい。
さらに別の実施形態では、外科用デバイスは、第4のボアを有する第4の内部カニューレを含む。第4の内部カニューレは、第1の切開部内に位置決めされるように構成される。第4のボアは、第2の軌道において器具を案内するために、第3のボアと実質的に同心に位置整合していてもよい。
外科用ガイドは、第3のボアを含む第3のカニューレをさらに含むことができる。第3のカニューレは、解剖学的特徴に相互接続されるべき固定デバイスを案内するために使用され得る。固定デバイスは一時的ピンであってもよい。
一実施形態では、外科用ガイドは、ラピッドプロトタイピング機、ステレオリソグラフィ(SLA)マシン、選択的レーザ焼結(SLS)マシン、選択的熱焼結(SHM)マシン、熱溶解積層(FDM)マシン、直接金属レーザ焼結(DMLS)マシン、粉体印刷(PP)マシン、デジタル光処理(DLP)マシン、インクジェット光樹脂マシン、電子ビーム溶解(EBM)マシンからなる群から選択されるプロセスによって製造される。任意選択的に、外科用ガイドは、アルミニウム合金、クロム合金、PEEK材料、炭素繊維、ABSプラスチック、ポリウレタン、樹脂、繊維入り樹脂材料、ゴム、ラテックス、合成ゴム、ポリマー、および天然材料から作成されてもよい。
任意選択的に、外科用ガイドは、低侵襲外科手技および最小アクセス処置のうちの1つまたは複数において使用され得る。一実施形態では、外科用ガイドは、解剖学的特徴に対する外科用ガイドの配置が、コンピュータコントローラを介してオペレータによって遠隔的に実行され得るように、自動または半自動操作を用いるデバイスと組み合わせて使用するように構成される。別の実施形態では、解剖学的特徴に対する外科用デバイスの位置および向きが検証可能となるように、外科用デバイスが光学的、電子的または放射線学的認識手段によって識別することができる。
本発明のさらに別の態様は、特定の患者の解剖学的データを用いて形成された外科用デバイスである。外科用デバイスは、限定ではないが、(1)第1の切開部内で患者の解剖学的特徴に隣接して位置決めされるように構成された中間体と、(2)解剖学的特徴の第1の部分に位置決めされるように構成された第1の接触面を有する第1の脚部と、(3)解剖学的特徴の一部分と交差する第1の軌道を有する第1のボアを有する第1の内部カニューレであって、第1の接触面が第1の部分上に位置決めされるとき、第1の内部カニューレは、第1の切開部内に位置決めされ、第1のボアは、第2の切開部を通して前進される器具を案内するように位置整合される、第1の内部カニューレとを含むことができる。
一実施形態では、第1の接触面は、患者の解剖学的構造から決定され、患者の解剖学的構造に対して相補的である。任意選択的に、器具は、kワイヤ、器具スリーブ、インサート、ドリル、および患者特有の固定デバイスのうちの1つまたは複数を含む。別の実施形態において、第1の内部カニューレの第1のボアは、器具が第2の切開部を通って少なくとも部分的に第1のボア内へと進められたときに器具を保持するような寸法にされる。さらに別の実施形態において、第1の内部カニューレは、第1のボアによって案内される器具を外科用デバイスから解放するように適合された開口部を含む。
別の実施形態では、外科用デバイスは、第2のボアを有する第2の外部カニューレを含み、第1の脚部の第1の接触面が解剖学的特徴の第1の部分上に位置決めされるとき、第2の外部カニューレは第1の切開部の外部に位置決めされる。任意選択的に、第2の外部カニューレは、外科用デバイスに選択的に相互接続可能であってもよい。
一実施形態では、第1の軌道は、椎弓根スクリュー軌道に沿って配向される。任意選択的に、第1の軌道は、(1)皮質軌道、(2)S1翼状軌道、(3)S2翼状軌道、(4)およびS2翼状腸骨軌道、ならびに(5)腸骨軌道のうちの1つにおいて経皮的に器具を案内するように配向されてもよい。
さらに別の実施形態では、外科用デバイスは、解剖学的特徴の別の部分と交差する第2の軌道を有する第3のボアを有する第3の内部カニューレを含むことができる。第3の内部カニューレは、第1の切開部の内側に位置決めされるように構成される。第3のボアは、第2の軌道と位置整合されている器具を案内するように構成される。
さらに別の実施形態では、外科用デバイスは、第4のボアを有する第4の外部カニューレを含む。第4の外部カニューレは、第1の切開部の外側に位置決めされるように構成される。第4のボアは、第2の軌道において第3の切開部に沿って器具を案内するために、第3のボアと実質的に同心に位置整合していてもよい。任意選択的に、第4の外部カニューレは、外科用デバイスに解放可能に相互接続可能であってもよい。
任意選択的に、外科用デバイスは、低侵襲外科手技および最小アクセス処置のうちの1つまたは複数において使用され得る。一実施形態では、外科用デバイスは、解剖学的特徴に対する外科用デバイスの配置が、コンピュータコントローラを介してオペレータによって遠隔的に実行され得るように、自動または半自動操作を用いるデバイスと組み合わせて使用するように構成される。別の実施形態では、解剖学的特徴に対する外科用デバイスの位置および向きが検証可能となるように、外科用デバイスが光学的、電子的または放射線学的認識手段によって識別することができる。
一実施形態では、外科用デバイスは、解剖学的特徴の第2の部分上に位置決めされるように構成された第2の接触面を有する第2の脚部を含む。別の実施形態、外科用ガイドはまた、解剖学的特徴の第3の部分および第4の部分上に位置決めされるように構成された第3の接触面および第4の接触面を備えた第3の脚部および第4の脚部のうちの1つまたは複数をも含む。
本開示のさらなる態様は、オフサイトの製造場所、オンサイトの製造場所、診療所、手術センター、外科医のオフィス、公立病院または私立病院において外科用ガイドを製造する方法を提供する。
本開示のさらに別の態様は、本明細書に記載の方法の1つを使用して製造された外科用ガイドを含み、ガイドは、ラピッドプロトタイピング機、ステレオリソグラフィ(SLA)マシン、選択的レーザ焼結(SLS)マシン、選択的熱焼結(SHM)マシン、熱溶解積層(FDM)マシン、直接金属レーザ焼結(DMLS)マシン、粉体印刷(PP)マシン、デジタル光処理(DLP)マシン、インクジェット光樹脂マシン、電子ビーム溶解(EBM)マシンからなる群から選択されるプロセスによって製造される。
概して外科手技に関連する方法および装置を対象とし、したがって、本開示の様々な態様についての書面記載の支持を提供する以下の米国特許および特許出願ならびに国際公開が、参照によりその全体を本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれる米国特許および係属中の出願は、以下のとおりである:米国特許第9,295,497号、米国特許第8,758,357号、米国特許第8,419,740号、米国特許第8,357,111号、米国特許第8,298,237号、米国特許第8,277,461号、米国特許第8,257,083号、米国特許第8,214,014号、米国特許第8,206,396号、米国特許第8,167,884号、米国特許第8,159,753号、米国特許第7,957,824号、米国特許第7,844,356号、米国特許第7,658,610号、米国特許第7,623,902号、米国特許第7,491,180号、米国特許第7,235,076号、米国特許第6,755,839号、米国特許第6,711,432号、米国特許第5,201,734号、および米国特許第3,151,392号、米国意匠特許第705,929号、米国意匠特許第669,176号、米国意匠特許第672,038号、米国意匠特許第618,796号、米国意匠特許第606,195号、米国意匠特許第533,664号、米国意匠特許第532,515号、米国意匠特許第428,989号、米国意匠特許第420,132号、米国意匠特許第412,032号、米国意匠特許第403,066号、および米国意匠特許第359,557号、ならびに米国特許出願公開第2013/0123850号、米国特許出願公開第2013/0053854号、米国特許出願公開第2013/0218163号、米国特許出願公開第2012/0215315号、米国特許出願公開第2012/0179259号、米国特許出願公開第2012/0130434号、米国特許出願公開第2012/0041445号、米国特許出願公開第2011/0319745号、米国特許出願公開第2011/0288433号、米国特許出願公開第2011/0224674号、米国特許出願公開第2011/0218545号、米国特許出願公開第2011/0213376号、米国特許出願公開第2011/0190899号、米国特許出願公開第2011/0184526号、米国特許出願公開第2011/0184419号、米国特許出願公開第2011/0166578号、米国特許出願公開第2011/0160867号、米国特許出願公開第2011/0160736号、米国特許出願公開第2011/0093086号、米国特許出願公開第2011/0093023号、米国特許出願公開第2011/0071533号、米国特許出願公開第2011/0054478号、米国特許出願公開第2011/0046735号、米国特許出願公開第2011/0015639号、米国特許出願公開第2011/0015636号、米国特許出願公開第2010/0324692号、米国特許出願公開第2010/0305700号、米国特許出願公開第2010/0217336号、米国特許出願公開第2010/0217270号、米国特許出願公開第2010/0191244号、米国特許出願公開第2010/0152782号、米国特許出願公開第2010/0100193号、米国特許出願公開第2010/0087829号、米国特許出願公開第2010/0082035号、米国特許出願公開第2010/0049195号、米国特許出願公開第2010/0016984号、米国特許出願公開第2009/0270868号、米国特許出願公開第2009/0254093号、米国特許出願公開第2009/0198277号、米国特許出願公開第2009/0187194号、米国特許出願公開第2009/0138020号、米国特許出願公開第2009/0110498号、米国特許出願公開第2009/0099567号、米国特許出願公開第2009/0093816号、米国特許出願公開第2009/0088763号、米国特許出願公開第2009/0088761号、米国特許出願公開第2009/0088674号、米国特許出願公開第2009/0087276号、米国特許出願公開第2008/0319491号、米国特許出願公開第2008/0312659号、米国特許出願公開第2008/0275452号、米国特許出願公開第2008/0257363号、米国特許出願公開第2008/0183214号、米国特許出願公開第2008/0161815号、米国特許出願公開第2008/0114370号、米国特許出願公開第2007/0288030号、米国特許出願公開第2006/039266号、米国特許出願公開第2006/0241385号、米国特許出願公開第2006/0149375号、米国特許出願公開第2006/0095044号、米国特許出願公開第2006/0084986号、米国特許出願公開第2005/0148843号、米国特許出願公開第2004/0243481号、および米国特許出願公開第2004/0097925号。参照により組み込まれる国際公開は以下のとおりである:欧州特許出願公開第2168507号、ならびに国際公開第2013/104682号、国際公開第2013/041618号、国際公開第2012/152900号、国際公開第2011/109260号、国際公開第2011/106711号、国際公開第2011/080260号、国際公開第2011/041398号、国際公開第2010/148103号、国際公開第2010/033431号、国際公開第2009/129063号、国際公開第2008/027549号、および国際公開第2007/145937号、ならびに中国特許出願公開第201275138号、中国特許出願公開第201404283号、中国特許出願公開第101390773、および中国特許出願公開第101953713号。
当業者は、本開示の実施形態が様々なサイズを有し得ることを理解するであろう。本開示の実施形態の様々な要素のサイズは、例えば、患者の解剖学的構造、装置を操作または他の様態で使用する人または他のデバイス、手術部位の位置、例えば、幅、長さおよび厚さを含む、本明細書に記載されたデバイスとともに使用されるデバイスおよび器具の物理的特徴、ならびに外科的装置のサイズに基づいたサイズにされ得る。
本開示の実施形態は、とりわけ、例えば、手技の速度および有効性、手技の最小侵襲性態様、プロトタイプデバイスの廃棄可能性、カスタマイズされた器具または道具を周囲の組織に対する危険性および損傷を最小限にしながら手術部位に導入する能力、感染の危険性をより低くすること、ガイドおよび埋め込み型デバイスがより最適に配置および/または配向されること、外科手技と関連付けられる装置を配置および挿入する方法がより安定してかつ制御され、装置が不整合にまたは取り除かれるようになる可能性をさらに低減すること、ならびに、手術部位にある道具および器具がより少なくかつ/またはより安価になることを含む、従来技術にまさるいくつかの利点を提示する。例えば、実施形態は、特定の手術において使用される複数のトレイ、器具および異なるサイズのデバイスの数および必要性を低減し、それによって、手術を完了するために必要な設備のコストを低減する。実施形態はまた、手術環境における外科医および医療従事者と患者の両方への累積放射線被曝を低減する。
当業者であれば、本開示の実施形態が、本開示の様々な態様を提供することが知られているか、または提供することを予測可能に製造される材料から構成され得ることを理解するであろう。これらの材料は、例えば、ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム合金、クロム合金、および他の金属または合金を含み得る。これらの材料はまた、例えば、PEEK、炭素繊維、ABSプラスチック、ポリウレタン、ポリエチレン、光ポリマー、樹脂、特に繊維入りの樹脂材料、ラテックス、合成ゴム、合成材料、ポリマーおよび天然材料を含むこともできる。
当業者は、本開示の実施形態が、自動または半自動操作を利用するデバイスに関連して使用され得ることを理解するであろう。本開示の実施形態は、装置が、例えば、オペレータによって遠隔的に、コンピュータコントローラを介してオペレータによって遠隔的に、比例配分装置を使用するオペレータによって、コンピュータコントローラによってプログラム的に、サーボ制御機構によって、液圧駆動機構によって、空気圧駆動機構によって、または圧電アクチュエータによって形成および検証され得るように設計することができる。本開示の目的のために、本明細書に記載のシステムおよび方法において、例えばコンピュータ数値制御(CNC)機械によって、ラピッドプロトタイピング機以外の他のタイプの機械を使用することができることは明らかである。
本発明の概要は、本開示の全規模および範囲を代表するものと意図されておらず、また、そのように解釈されるべきでもない。本開示は、発明の概要ならびに添付の図面および発明の詳細な説明において様々な詳細度で記載されており、この発明の概要において要素、構成要素等を含めること、または含めないことによる本開示の範囲に関する限定は意図されていない。本開示のさらなる態様は、詳細な説明から、特に図面と併せて、より容易に明らかになるであろう。
上述の利点、実施形態、および/または特性化は、特に本明細書で開示されている特許可能な主題に関して必ずしも完全または網羅的であるとは限らない。本開示の他の利点、実施形態、および/または特性化は、上述されているならびに/または添付の図面および/もしくは以下の説明に記載されているように、単独でまたは組み合わせて利用して可能である。しかしながら、添付の特許請求の範囲が、本発明を規定する。
本明細書に組み込まれ、明細書の一部を構成する添付の図面は、本開示の実施形態を示し、上述した本開示の一般的な説明および以下に示す図面の詳細な説明とともに、本開示の原理を説明する役割を果たす。図面は必ずしも縮尺通りではないことを理解されたい。場合によっては、本開示の理解に必要ではない、または他の詳細を認識するのを困難にする詳細は省略されている場合がある。当然のことながら、本開示は必ずしも本明細書に示される特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。
添付の図面に示され、本明細書においてさらに詳細に説明されるように、本開示は、多様な複数の外科手技で使用するための様々なカスタマイズされた患者適合装置を開発するための新規のシステムおよび方法に関する。システムおよび方法は、データ点のセットから導出されるものとしての、外科手技の間に行き当たる表面に対する相補的な表面を含む、1つまたは複数の患者適合装置を導出するためにMRIデータ、CTデータ、または任意の他の医療撮像デバイスを取り込むことから導出され得る患者固有の形態を使用する。本明細書に記載の様々な実施形態によれば、患者適合装置は、所望の軸および/または挿入軌道をさらに備えることができる。本明細書に記載された1つの代替の実施形態によれば、患者適合装置は少なくとも、外科手技中に使用される他の装置とさらに適合させることができる。本開示の他の特徴は、以下の開示および本発明の様々な実施形態の検討後に明らかになるであろう。
本開示の複数の実施形態が図1〜図55に示されている。ここで図1を参照すると、本開示の一実施形態による、解剖学的特徴の固有のグループ分けの三次元モデルの斜視図が示されている。ここでは、モデル2は、複数の椎体4,6から構成されているが、他の実施形態によれば、特定の患者に対する任意の解剖学的グループ分けから構成されてもよい。モデル2に関連するデータは、MRIもしくはCTスキャンから、または患者の対応する骨解剖学的構造の放射線画像から(または代替的に他のデータソースから)取り込むことができる。データは、取り込まれると、既知のソフトウェアツールを使用してコンピュータ支援設計(CAD)プログラムに変換することができ、データセットはモデル2を表し、外科手技において使用される1つまたは複数の装置の輪郭、サイズ、形状および向きを形成するための追加のデータ点を提供するために使用することができる。
代替的な実施形態によれば、データは、超音波または核医学走査デバイスから得ることができる。さらに別の代替的な実施形態によれば、特に、外科手技が1つまたは複数の埋め込み型デバイスの挿入を含む場合、外科手技が完了した後に患者内に留まるように設計されているデバイスを作製するために、または、代替的に、任意の所望の軸の方向に対するさらなる制御を達成するために、データは、骨密度スキャナからのデータによって補完し、またはこれと併合することができる。
図2は、外科手技を容易にするために使用するための、本明細書に記載される様々な実施形態による、ガイド、脊椎固定ロッド、患者の解剖学的構造の所定の部分のテンプレート、および/または、図3〜図53に関連して例示および説明されるデバイスのいずれかなどの、装置を製造する方法を実行する様々なステップを示すフローチャートである。方法のステップの一般的な順序が図2に示されているが、この方法は、より多くのまたはより少ないステップを含むことができ、または図2に示されたものとは異なるようにステップの順序を構成することができる。
好ましい実施形態によれば、方法は、限定ではないが、(A)限定ではないがMRIまたはCTスキャンによって患者の解剖学的構造に関連するデータを取得するステップと、(B)MRIまたはCTスキャンデータを三次元データセットに変換するステップと、(C)患者に対して実施されるべき外科手技を容易にするのに使用するために構成されるべきデバイスの向きの1つまたは複数の軸を決定するステップと、(D)決定された軸を使用し、変換されたデータセットから導出される任意の他の制約を考慮に入れて外科手技を容易にするのに使用するためのデバイスをモデル化するステップと、(E)モデル化されたデバイスのプロトタイプを、例えば、ラピッドプロトタイピング機の使用によって生成するステップと、(F)外科手技中に使用するプロトタイプを準備するステップとを含む。
図2に示すように、この方法は、追加のステップを含んでもよく、または外科手技で使用される追加のデバイスについて繰り返されてもよい。データを取得するステップは、典型的には、例えばMRIもしくはCTまたは当技術分野で知られている他の適切な走査設備を使用して患者にスキャンを施すことによって従来の方法で行われる。次いで、データは、設備によって取り込まれ、データが例えばCADフォーマットで表されることを可能にする既知のモデリングソフトウェアプログラムにエクスポートすることなどによって、当該技術分野で知られているソフトウェアまたは他のアルゴリズム手段によって三次元データセットに変換することができる。このデータが変換されると、デバイスは、データセットを補完するようにモデル化され、患者の解剖学的構造の初期走査からのデータセットの観察前または観察中に、外科医によって決定される1つまたは複数の軸によって配向され得る。
変換されたデータセットから導出される任意の他の制約を考慮に入れる方法ステップは、外科医に対するスペース制限に対応するためにモデル化されたデバイスのサイズを調整すること、特定の解剖学的特徴を回避するようにモデル化されたデバイスの要素を配向すること、外科手技において使用される1つまたは複数の器具および/または道具などと好都合に動作可能に関連付けられ得る1つまたは複数の表面を作成することを含むことができる。このプロトタイプは、既知のラピッドプロトタイピング機を使用して、または代替的に、CNCフライス加工機のようなフライス加工機械によって生成することができる。代替的に、この方法によって製造される初期デバイスは、外科医によるさらなる検討および/または操作のための一時的な状態にあってもよく、その後、最終的に本明細書に記載の方法の1つを使用して構築されてもよい。これらのステップは、相補的なデバイスについて繰り返されてもよく、その一部または全部は、患者の解剖学的構造の、または、以前に製造されたデバイスに対するさらなる適合面を含み得る(すなわち、製造されるデバイスは、以下でより詳細に説明するように、1つまたは複数のデバイスに隣接するための適合面を有することができる)。
代替的に、本明細書に記載のシステムおよび方法は、脊椎の変形を矯正するために、例えば、患者の複数の椎体などの、特定の患者の様々な解剖学的特徴の位置整合を容易にすることができる。例えば、データセットは、解剖学的特徴の初期位置を提供することができるが、術前設定において外科医によってさらに操作されて、外科手技が完了した後の解剖学的特徴の最終位置のような、所望のデータセットを生成することができる。このようにして、上述したシステムおよび方法によって形成されたデバイスは、解剖学的特徴の初期位置または最終位置のいずれかにおいて使用され、外科手技の各段階の特定の位置および向きに適合することができる。これらの段階的デバイスは、術前計画と比較しての、外科手技によって達成される矯正の程度を決定する視覚的ガイドを外科医に提供する。本開示の方法に関する他の変形は、発明の概要に記載され、添付の特許請求の範囲に含まれる。
製造方法は、ステレオリソグラフィ(STL)マシン、選択的レーザ焼結(SLS)マシン、もしくは熱溶解積層(FDM)マシン、直接金属レーザ焼結(DMLS)、電子ビーム溶解(EBM)マシン、または他の積層造形マシンのようなラピッドプロトタイピング機の使用を含んでもよい。このようなラピッドプロトタイピング機の一例は、3D Systemsから市販されており、モデルSLA−250/50型として知られている。ラピッドプロトタイピング機は、液状、粉末状または他の未硬化樹脂または金属を選択的に硬化させて三次元構造に、これは残りの未硬化樹脂から分離され、洗浄/滅菌され、装置として直接使用され得る。プロトタイピング機は、個々のデジタルデータセットを受信し、所望の装置のそれぞれに対応する1つの構造を生成する。
一般に、ステレオリソグラフィ機械は、(特定の外科的使用のために一般的には許容できない場合がある)最適に満たない機械的特性を有する可能性のある樹脂を生成するため、プロトタイピング機を代わりに使用して型を製造することができる。モデルが準備された後、従来の圧力または真空成形機を使用して、ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム合金、クロム合金、PEEK、炭素繊維、または他の金属もしくは金属合金などのより適切な材料から装置を製造することができる。
別の代替的な実施形態によれば、システムおよび方法は、データセットをCNCマシンに供給することを含むことができ、データセットを利用して、上に列挙したより機械的に堅固な材料の1つからカスタムミルド装置を製造することができる。さらに別の代替実施形態では、例えば、特定の向きまたは挿入軌道が大きなグループの患者の間で共通する場合には、本明細書に記載された実施形態による装置の大量生産も達成され得る。
本開示の1つの特定の実施形態によれば、患者の脊椎に関連する様々な外科手技とともに使用するための装置を製造するためのシステムおよび方法が提供される。変性椎間板疾患、生まれつきの脊椎変形、椎間板ヘルニア、脊椎損傷、または他の脊椎障害に罹患している人は多くの場合、その人の痛みを緩和し、さらなる傷害を防止するために病変部位を外科手術する必要がある。このような脊椎外科手術は、損傷した関節組織の除去、組織インプラントの挿入および/または2つ以上の隣接する椎体の固定を含み得、外科手技は傷害の性質および程度に応じて異なる。
関連する腰痛を伴う様々な程度の変性椎間板疾患および/または神経圧迫の患者に対しては、脊椎固定術または腰部関節固定(「固定術」)が、変性疾患を処置するために一般的に使用される。固定術は、一般的に、1つまたは複数の椎間腔の伸延および/または除圧を行い、次いで、あらゆる関連する椎間関節突起または椎間板を除去し、次いで、2つ以上の隣接する椎骨をともに接合または「固定」する。椎体の固定は、一般的に、2つ以上の隣接する椎体を固定し、この固定は、ロッドまたはプレート、およびスクリューまたは他の器具を脊椎関節に導入して、椎体の様々な部分を隣接する椎体の対応する部分に接合することによって達成することができる。
固定は、患者の腰椎、胸椎、または頚椎の領域で行うことができる。固定は、椎骨にアクセスして、任意の生物活性材料などの所望のインプラントを埋め込むための道具を必要とする。このような処置は、しばしば、ドリル、ドリルガイド、創傷清拭道具、潅注デバイス、万力、クランプ、カニューレ、レトラクタ、伸延器、切断道具、切断ガイド、ならびに他の挿入/引き戻しの道具および器具を含む追加の道具および/または器具の導入を必要とする。これらの道具、器具、および固定デバイスの挿入、位置整合、および配置は、手術の成功にとって極めて重要である。したがって、カスタマイズされた患者特有の道具または器具を提供することにより、外科手技が成功する可能性が高くなる。
図3は、本開示の一実施形態による外科手技を容易にするための装置の斜視図である。この実施形態では、上述のシステムおよび方法によって形成される装置は、切断ガイド10を備える。ガイド10は、患者の解剖学的構造の部分を変更し、任意選択的に除去するために切断道具を方向付けるために使用することができる。ルータ、バリ、骨刀などの様々な切断道具がガイドとともに使用することができる(ただしこれらに限定されない)。
図3に示すガイド10は、患者の椎弓板を変更するために外科用切断器具の使用を容易にするように適合された椎弓切断ガイドである。しかしながら、本発明のガイドは、患者の解剖学的構造の任意の部分を変更するための処置での使用に適合させることができる。一実施形態では、本発明のガイドは、患者の椎間関節、横突起、関節突起、および棘突起を含むがこれに限定されない患者の解剖学的構造の後方部分を変更するための処置において使用されてもよい。
図3に示す本発明の実施形態では、ガイド10は、患者の解剖学的構造の態様に直接嵌合するように適合されている。より具体的には、ガイドは、上側椎骨VSと下側椎骨VIとの間の内側椎骨VMに近接して位置決めされる。したがって、椎弓切断ガイド10はまた、椎弓切断ガイド10を1つまたは複数の椎体と噛み合わせることを可能にする下側患者接触面14を備える。患者特有の表面14は、椎弓板、横突起、関節突起、棘突起などの患者の解剖学的構造の任意の部分に特有であり得る。代替的に、ガイド10は、本明細書でより詳細に説明するようにフレームに相互接続することができる。表面14は、患者の解剖学的構造の一部の周りに少なくとも部分的に引っ掛かるように適合されてもよい。例えば、表面14は、患者の解剖学的構造の2つの個別の部分によって形成される2つの異なる平面に接触するように適合された複数の部分14A、14Bを含むことができる。このようにして、表面14は、ガイド10を患者の解剖学的構造の所定の部分と位置整合させるための基準を提供する。
単一のガイド10が、椎弓板の1つの部分を標的とすることができる。代替的に、ガイドは、例えば、実質的に同時に椎弓板の両側を含む、患者の解剖学的構造の2つ以上の部分を標的とする処置を容易にするようなサイズにすることができる。
図3に示す椎弓切断ガイド10は、ガイドワイヤまたは他の固定要素を挿入するための少なくとも1つの位置整合チャネル16と、ブレードまたは他の刃先の経路を導くための切断スロット20とをさらに備える。位置整合チャネル16は、ガイド10を患者の脊椎に一時的に固定するために、一時固定デバイスのような固定具を受け入れることができる。一時固定デバイスは、当業者に知られているようなピンまたはねじであってもよい。固定具をチャネル16に配置することにより、切断処置におけるガイドの使用中のガイドの安定性を高めることができる。任意選択的に、チャネル16は、患者の解剖学的構造内にボアを形成するための道具のような道具を受け入れるように適合されたカニューレを備えることができる。したがって、一実施形態では、位置整合チャネル16は、椎弓根スクリューなどの器具または固定デバイスを案内するように適合されたボアを任意選択的に含むことができる。一実施形態では、チャネル16は、ボアを形成するために図54に記載されるようなドリル3547を受け入れるためのカニューレを備える。ボアは、図55に記載されている患者特有の固定デバイス3634とともに使用することができる。
スロット20は、特定の患者のための計画された外科手技のための切れ目を案内するように決定された任意の形状を有することができる。例えば、スロットは、直線状、凹状、凸状、または「山形」の形状の切れ目を提供するように器具を案内する形状を有することができる。一実施形態では、スロットは複数の部分20A、20B、20Cを含む。
切断スロット20は、特定の切断道具を受け入れ、不適切な道具の使用を防止するような大きさまたは形状にすることができる。さらに、スロットは、患者の神経要素の周りに切れ目を案内するように、または神経要素に切れ目が入るのを防止するように成形されてもよい。したがって、スロット20は、器具の向きおよび深さを制御しながら、術前に計画された経路に沿って器具を案内するために使用することができる。さらに、スロット20の幅は、スロットを通って嵌合する切断道具のサイズを制御するように変化してもよい。例えば、スロット部分20Aは、部分20B、20Cとは異なる寸法を有することができる。本発明の一実施形態では、スロット部分20Aは、スロット部分20B、20Cとは異なる幅を有する。
切断道具の挿入深さを制限または制御するために、スロット20内にストッパが形成されてもよい。ストッパは、患者の解剖学的構造に特有であり得、患者の神経要素の保護を可能にすることができる。また、スロット20は、切断中に深さ制御を保証するために鍵止めされてもよい。例えば、スロット20は、道具がスロットを通って案内されるときに、道具による切断の深さを変更するキーを含むことができる。キーは、道具の挿入深さを制限する、図5に関連してより詳細に説明される、道具140上の突出部144のような特徴に対応することができる。
任意選択的に、スリーブ24またはインサートがスロット20内に選択的に保持されてもよい。インサート24は、切断道具のためのスロット26を含む。スリーブ24は、切断道具からガイド10を分離して保護する。例えば、ガイド10が切断道具によって切断され得る材料から形成される場合、切断道具によってスロット20のサイズおよび形状を変更することができる。インサート24は、切断道具がスロット20を変更するのを防止するために設けられる。このようにして、インサートは、計画された外科手技からの逸脱を防止することができる。
インサート24は、スロット20内に少なくとも部分的に受け入れられるように選択された任意のサイズおよび形状を有し得ることが理解されるであろう。さらに、インサートは、ガイド10の近位側から少なくとも部分的に突出していてもよい。一実施形態では、インサート24は、スロット20の断面輪郭と実質的に同じ断面輪郭を有する。インサート24の長さは、スロットの深さと同じまたは同様であってもよい。
一実施形態では、スロット20は、2つ以上のスリーブ24を受け入れるようなサイズにすることができる。各スリーブは、異なる道具を案内するか、または異なる切れ目を画定するように適合されてもよい。例えば、第1のスリーブが、第1の切れ目を作製するための第1の道具を案内するためにスロット内に導入されてもよい。次いで、第1のスリーブを、スロットに導入された第2のスリーブと交換することができる。第2のスリーブは、第2の道具を案内して第2の切れ目を作製することができる。第2のスリーブは、第1の道具とは異なるサイズおよび形状を有してもよい。一実施形態では、第2の切れ目が第1の切れ目を変更する。代替的に、別の実施形態では、第2の切れ目は、第1の切れ目と交差しない。
インサート24は、インサート材料の破壊および/または剥離が回避されるのに十分な強度の任意の材料から形成されてもよい。したがって、インサート24は、インサートを損傷することなく、インサートからの材料が切断部位に堆積されるのを許容することなく、またインサートが再使用されることなく、高速切断道具の効果に耐えることができる。インサート材料はまた、滅菌中に遭遇する高温に耐えなければならない。一実施形態では、インサートは金属または金属合金から形成されるが、他の材料も考えられる。金属製インサートの1つの利点は、インサートの遠位端が骨に「食い込む」ことを可能にし、インサートを固定するための手段を提供するために切断表面を「穿孔」または機械加工する能力である。遠位端に穿孔器を形成することによって、切断作業中にガイドをさらに安定させることができる。別の実施形態では、インサートは、ガイドの材料よりも硬い任意の材料から形成される。
インサート24は、異なるタイプおよびサイズの道具を受け入れるように適合されてもよい。付加的にまたは代替的に、インサートは、1つの特定の道具のみを受け入れるように動作可能であってもよい。事前に計画された順序で切断が確実に行われるように、インサートを提供することもできる。例えば、ガイド10のスロットが、3つの異なる部分20A、20B、20Cを有するスロット20のような複合形状を有する場合、手術計画は、スロット部分20Aを通る第1の作業、ならびに、後続する部分20Bおよびその次の20Cを通る作業を含むことができる。したがって、第1のインサート24Aが、スロット部分20B、20Cへのアクセスを阻止しながら、スロット26Aを介して部分20A内に道具を受け入れるために設けられてもよい。第1の作業が完了した後、第1のインサートを第2のインサート24Bおよび第3のインサート24Cと交換して、スロット部分20B、20Cにアクセスできるようにすることができる。インサートの1つ、例えばインサート24Bは、他のインサートと異なる長さを有することができる。
付加的にまたは代替的に、インサート24は、外科手技中に切断道具の使用角度を制限するためのストッパを含むことができる。ガイドが使用される作業の順序に一致する使用順序を示すための印が、ガイドおよびインサート上に位置決めされてもよい。印はまた、使用されるべき道具、実行されるべき切断の方向、または切断によって標的とされる患者の解剖学的構造の特定の部分を示すことができる。印は、バーコードまたはRFIDなどのコンピュータ可読要素を含むことができる。したがって、印を使用して、ガイドを識別し、ガイド10によって実行されるべき処置に関する情報を検索することができる。一実施形態では、印は、ガイド10とともに使用されるドリル3547のセンサ3574によって読み取り可能である。
一実施形態では、切断ガイド10は、医療撮像デバイスによる患者の解剖学的構造の走査の取得に従って設計される。走査は、CTスキャナ、MRIスキャナ、または他の任意の医療撮像デバイスによって実行されてもよい。走査は各椎骨の3Dモデルに分割される。これらの3Dモデルは、その後、外科医が所望する矯正をシミュレートするためにCADにおいて修正される。所望の補正が適切にシミュレートされると、外科医が術中に計画された矯正を行うことを可能にするガイド10が生成される。次いで、ガイドは、図2に関連して説明したように、3D印刷、ラピッドプロトタイピング、または上述したような患者特有の特徴を作成する代替方法によって製造することができる。
図3には概して底面が長方形の角柱として示されているが、椎弓切断ガイド10の他の幾何学的形状も等しく実際的であり、本開示の範囲内であると考えられることは明確に理解されたい。本発明の切断ガイドは、物理切断ガイドとして使用することができる。さらに、切断ガイドは、患者の脊椎内の神経要素が傷つけられないように、骨切り術の切れ目の角度および位置を外科医に指示するのを支援するために使用されてもよい。ガイドはまた、計画された外科手技を試験または実践するために患者の解剖学的構造のモデル上で術前に使用されてもよい。ガイドの近位端の少なくとも一部分は、外科手技中に患者の外側に延伸するように構成される。
ここで図4A〜図4Bを参照すると、切断ガイド110(上記の図3に示されたガイド10と同様)のさらなる図が提供される。一実施形態によれば、切断ガイド110は、切断ガイドの少なくとも1つの表面の周りの複数の患者特有の接触面114と、位置整合チャネル116とを含む。接触面は、患者の解剖学的構造の部分の周りに少なくとも部分的に引っ掛かるように適合された部分114A、114Bを含むことができる。一実施形態では、接触面114は、患者の解剖学的構造の一部分を除去することによって生成される切断面に一致するように適合される。好ましい実施形態では、切断ガイドは、1つまたは複数の器具接触面122をさらに提供することによって、特定の外科手技中に(図5〜図6に示すように)切断器具の挿入を容易にし、下にある表面の不要な切断を防止するためにその器具の挿入深さを制御するための患者特有のスロットまたは「トラック」120をさらに備える。
図4〜図6に関連して示される実施形態によれば、切断ガイド110は、椎弓切断のために提供されてもよい。他の実施形態によれば、患者特有のガイドは、とりわけ、椎体部分切除術、椎弓切除骨切り術(PSO)、スミス−ピーターソン骨切り術(SPO)、脊柱切除術(VCR)、または非対称的骨切り術(矢状面または冠状面のいずれかにおける)の実施において使用するために製造されてもよい。
これらの患者特有の切断ガイド10,110は、患者の解剖学的データから作製することができ、その結果においてより確実に複雑な処置を行うのを助けることができる。例えば、特定の骨切り術、特にPSOおよびSPOは、相当の外科的技能を必要とし、時間がかかることが多い。これは、部分的には、これらの処置の1つの間に外科医が骨を安全かつ効率的に切除するためのナビゲーション上の課題を生み出す血管および神経要素の密接な関係に起因する。これは後方アプローチから特に当てはまる。患者特有のガイドを使用することによって、外科医は、処置を開始する前に切断軌道および経路の位置決めおよび位置整合を確認することができ、図4〜図6に関連して上記で提供された開示を増進するために、血管および神経要素との接触を避けるために不可欠な深度制御をも可能にすることができる。
一実施形態では、図4〜図6に示す切断ガイド110に関連する切断道具140は、今日、外科手技で現在使用されている種類の道具の典型である。別の実施形態によれば、以下でさらに詳細に説明するように、器具の位置および深さのさらなる制御を容易にするために、器具に特殊切断バーまたは先端部142を含めることができる。例えば、図5A〜図5Cに示すように、器具の切断部分は、患者特有の処置のために必要とされるよりも大きい、器具140の切断ガイド110への挿入を防止する突出部144を有することができる。一実施形態では、切断先端部142上の突出部144の位置は、ユーザによって調整されてもよい。突出部144は、切断道具140の使用を制御するために、スロット120の接触面122と相互作用するように適合された任意の形態であってもよい。一実施形態では、突出部144はベアリングである。別の実施形態では、突出部はトラックボールである。さらに別の実施形態では、突出部は、概してディスク形状である。
図6A〜図6Bにさらに詳細に示すように、突出部144は、切断ガイド110の「トラック」120の第1の部分120Cに挿入されてもよい。切断ガイドの「トラック」(切断面が通ることができる)の第2の深い部分120Aまたは第3の深い部分120Bは、突出部144の挿入または引き抜きを防止することができ、それによって切断器具の適切な深さが保証される。突出部144が切断ガイドの上面に対して水平に、場合によっては切断ガイドのトラック120へと横方向および下方向に移動することを可能にする、図6Aおよび図6Bに示されるもの以外のさらなる幾何学的構成が提供され得る。したがって、この実施形態では、切断器具140は、切断ガイドの「トラック」120の特定の位置で患者の解剖学的構造の周りに一定の深さにおいて移動することを可能にされるが、切断ガイド110の「トラック」120の周りのさらに他の位置においてより大きい深さに達する。したがって、切断ガイド110に対して器具140に対して許容される深さは、切断ガイドの「トラック」120の周りで可変であり得る。
当業者であれば、表面122のサイズおよび位置を所望に応じて変更してもよいことが理解されよう。したがって、本発明の他の実施形態では、器具140は、トラック120の異なる部分から、またはトラックの2つ以上の部分から挿入および除去され得る。さらに、一実施形態では、トラック120および器具140は、道具がトラックの第1の部分、例えば部分120Cのみに挿入され、部分120Aまたは120Bのようなトラックの第2の部分のみから除去されることを可能にするように相互作用する突出部を含む。
これらの患者特有の切断ガイドの使用によって達成される他の利点は、骨の迅速かつ制御された除去を達成する手段を提供すること、手術中に使用される切断道具の空間的な向きを提供すること、術前計画プロセスの間、器具の制御された案内と視覚化の両方を通じて切断の正確な向きを保証すること、切断前の変形矯正の正確な計算を可能にすること、正確な骨切除を可能にしひいては変形矯正を保証すること、神経および血管要素を保護するための深さ制御された切断制限、制御された切断ベクトルおよび神経要素への接触または損傷の回避、ならびに、後方、前方、後側方、経椎間孔、または側方アプローチにおける切断のためのアプローチを提供する能力を含む。
ここで図7A〜図7Fを参照すると、本発明の別の実施形態のガイドスリーブ210が記載されている。スリーブ210は、スミス−ピーターソン骨切り術(SPO)または「ponte骨切り術」処置としても知られている、後方骨切り術に使用するために適合されている。当業者には理解されるように、後方骨切り術の間に、骨の一部が患者の脊椎の後部から除去される。後方靭帯および椎間関節の部分もまた、患者の脊椎の標的部分から除去され得る。骨切り術は、患者の脊椎の位置整合を矯正するために、脊椎に沿った1つまたは複数の位置で実行されてもよい。
本発明の一実施形態では、本開示の一実施形態による外科用ガイド246、ガイドスリーブ248および穿孔インサートまたはスリーブ249のアセンブリが、患者の解剖学的構造の標的部分の近くに位置決めされる。ドリルスリーブ249(患者に適合したガイドスリーブ248を通って対向する、異なる角度で骨に挿入される)は、ガイド246を椎骨Vにさらに固定する。
ガイド246は、ガイドスリーブ210のために椎弓根にボア(図示せず)を導入するために使用される。ボアの軌道は、穿孔スリーブ249のためのスリーブ248によって具体的に計画され、制御される。ボアの配置は、穿孔スリーブ249を通して挿入された道具247から神経要素が保護されるように選択される。ボアの軌道は、道具247が安全な距離だけ離れているように、神経要素から所定の距離だけ離れるように選択される。一実施形態では、ボアは、患者の神経要素から少なくとも0.25mm離れている。しかしながら、ボアを神経要素から分離する任意の所定の距離を使用することができることは理解されよう。別の実施形態では、距離は約0.1mm〜約3mmである。道具247は、図54A〜図54Gに記載されているような本発明の実施形態のドリルを備えることができる。
ここで図7C〜図7Gを参照して、椎弓根がカニューレを挿入されると、外科用ガイド246は椎骨Vから除去されてもよい。ガイドスリーブ210が、ボア内の制御された深さに挿入される。切断道具240は、スリーブ210のカニューレ225内に挿入され、作動される。この道具は、椎弓根の内部から外部へと切断する表面242を含む。本発明の一実施形態では、ガイドスリーブ210は、切断面242用の開口部218を含む。開口部218は、切断の深さを制御するために、ガイドスリーブ210の遠位端から所定量だけ離間されてもよい。別の実施形態では、開口部は、スリーブ210の遠位端に位置決めされる。
切断面242は、機械的または電気的に作動されてもよい。切断面242は、往復動もしくは回転ブレード、または任意の他のタイプの切断道具を含んでもよい。一実施形態では、切断面242の向きまたは長さは、外科手技中に外科医によって変更されてもよい。任意選択的に、本発明の別の実施形態では、道具は、切断を完了するために椎弓根の部分を切除するように動作可能である。例えば、道具は、ボア内から椎弓根の部分を通して焼結するように適合されたレーザを含んでもよい。別の実施形態では、道具は、骨または組織の部分を焼結するかまたは他の方法で除去するための加熱された表面を含み得る。切断が行われると、椎骨の後柱を除去することができる。
ここで図8A〜図8Dを参照すると、フレーム330を備えるガイド310の実施形態が示されている。ガイド310は、後方骨切り術での使用に適合されるが、他の処置も企図される。フレーム330は患者特有の形状を有することができる。例えば、フレームは、横突起Tまたは患者の解剖学的構造の他の部分と接触する位置へとたわむまたは嵌合するように適合されてもよい。代替的に、フレーム330は、任意の患者の外科手技において使用されるように設計されてもよい。
使用時には、フレーム330は、患者の椎骨Vのような患者の解剖学的構造の所定の部分に位置決めされた固定デバイス334に相互接続される。一実施形態では、図示されているように、椎骨Vは、下側椎骨VI、内側椎骨VM、および上側椎骨VSを含む。固定デバイス334は、椎弓根スクリューであってもよい。任意選択的に、固定具334は、図55A〜図55Fに関連して説明した多孔質材料を含むことができる。
図8の実施形態のフレーム330とともに使用されて、下側椎骨VIおよび上側椎骨VSの各々の中に2つの固定デバイス334が使用されているが、より少ない数のねじを含む任意の数がフレームとともに使用されてもよいことは諒解されたい。フレーム330のサイズおよび形状は、フレームが予め計画された向きにあるときにのみ、フレームがねじに相互接続されることを可能にするように選択されてもよい。例えば、図8Aに示されるフレーム330の実施形態は、フレームが1つの所定の向きにあるときにのみ、フレームが4つの椎弓根スクリュー334に相互接続されることを可能にする形状を有する。したがって、フレームの形状は、フレームおよびガイドの適切な位置整合を保証するように適合され、フレームおよびガイドの誤用の可能性を制限する。
椎弓根スクリュー334または他の固定デバイスは、任意の道具またはガイドを使用して椎骨内に配置されてもよい。一実施形態では、固定デバイスは、図54A〜図54Fに関連して説明したようなドリル装置によって形成される、患者の椎骨内に形成されるボア内に配置される。以前の手術からの既存の椎弓根スクリューをフレームとともに使用することができる。1つまたは複数の椎弓根スクリューはまた、本発明の実施形態の椎弓根スクリューガイド、例えば、上述のガイド246を使用して位置決めされてもよい。椎弓根スクリューガイドの他の実施形態は、その全体が本明細書に組み込まれる本出願人の米国特許第9,198,678号に記載されている。
フレーム330は、複数の目的を果たす。例えば、フレームは、手術領域内の軟組織を後退させることができる。さらに、骨切りガイド310をドッキングするために、基準点または印をフレーム330に設けることができる。印は、ガイドの計画された向きまたは位置整合を示すことができる。フレーム330の形状は、ガイド310が目標の椎骨に対して予め計画された向きにある場合にのみ、ガイドのドッキングを可能にすることができる。
フレーム330はまた、患者の脊椎の標的領域内の椎骨を所定量だけ伸延させるために使用されてもよい。フレームによって提供される伸延は、切れ目が所定の角度で確実に形成されるようにすることができる。この伸延はまた、患者の解剖学的構造の所定の部分へのアクセスを提供するために必要であり得る。椎弓根スクリュー334に連結されると、フレーム330はまた、外科手技中に椎骨の意図しない動きを防ぐことができる。フレームは、外科医に手術を完了させることができるより大きな窓を提供するように構築物の伸延を増加させるように計画されてもよい。この実施形態では、フレームは、上側椎骨VS(内側椎骨VMの骨切り位置の上方)を下側椎骨VI(骨切り位置の下方)に接続する。一実施形態では、フレームは、内側椎骨VMの後方の解剖学的構造がフレーム330によって実質的に妨げられないように、椎弓根の側方に位置決めされる。当業者であれば、フレームは任意の数の椎骨を跨ぐように寸法決めされてもよいことが理解されよう。
フレーム330が椎弓根スクリューに相互接続されると、ガイド310はフレームに相互接続される。ガイド310は、切断が正確に行われるように、患者特有の位置で内側椎骨VMの標的部分とフレーム330上で位置整合するように術前に計画される。
図8B〜図8Dに示されたガイド310の実施形態は一体的に示されているが、他の実施形態では、ガイドは、一連の計画された切れ目を生成するための特定の順序に配置された複数片または一連の切断ガイドを含むことができることは諒解されよう。複数片を含むガイドの実施形態では、ガイドの各片は、特定の順序および位置でガイドの他の片に相互接続するように鍵止めされてもよい。一実施形態では、ガイド310は患者の解剖学的構造に接触しない。言い換えれば、ガイド310は、ガイドがフレーム330に相互接続されたときに手術領域上で浮動するように適合される。別の実施形態では、ガイド310の少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造に接触するように適合される。
ガイドは、スロット320および開口部328を含むことができる。開口部328は、患者の解剖学的構造の部分との接触を防止するように位置決めすることができる。例えば、図8B〜図8Dに示す実施形態のガイド310は、内側椎骨VMの棘突起Sを少なくとも部分的に受け入れるための開口部328を含む。開口部328および患者の解剖学的構造に近接するガイドの表面は、患者の解剖学的構造の所定の部分に実質的に一致するように適合された患者特有の輪郭を含むことができる。このようにして、患者の解剖学的構造の計画された部分とのガイドの位置整合を強化することができる。患者特有の接触輪郭はまた、処置中のガイド310の安定性を改善し得る。
スロット320は、上述したガイド10,110のスロット20,120と同様に、外科手技中に使用される道具を案内するように位置決めされ、そのような大きさを有する。スロット320は、切断道具を含む道具を案内するための形状を有することができ、そのために様々な角度で位置決めされ得る。各スロット320は、固有のサイズおよび向きを有することができる。したがって、スロットは、複数の異なる道具、または1つの特定の道具のみを受け入れるように適合されてもよい。突出部のような特徴部がスロットに形成され、道具の挿入深さ、道具の使用方向、および道具の挿入および除去ポイントを制御するために、道具の特徴部と相互作用することができる。上述したインサート24と同様のインサートが、スロットへの損傷を防止するために、または処置中の道具の適切な使用を確実にするために、スロット320内に位置決めされるように形成されてもよい。
図示されていないが、1つまたは複数のカニューレまたはボアがガイド310に関連付けられてもよいことは理解されよう。例えば、一実施形態では、ガイドは、上述した位置整合チャネル16,116と同じ、または同様のボアを含む。
ここで図9A〜図9Gを参照すると、本発明のガイド410のさらに別の実施形態が記載されている。ガイド410は、単一椎骨レベルの椎弓切除骨切り術(PSO)および非対称的骨切り手術(APSO)での使用に適合される。ガイドのサイズおよび形状は、椎骨Vの表面を横切るガイドに嵌合するように選択されてもよい。
ガイド410は、椎骨の1つの部分を標的にするように適合された1つの片を含むことができる。代替的に、ガイドは、椎骨の様々な位置を標的とするために2つ以上の片に形成されてもよい。これらの部分は、椎骨内の順序付けられた一連の切れ目を案内することができる。一実施形態では、外科手技中に片を順次相互接続してガイド410を形成することができる。
一実施形態では、ガイド410は、椎弓板、横突起、関節突起、棘突起などのような患者の解剖学的構造の後面に直接嵌合することができる。したがって、様々な患者適合面414をガイド410上に設けることができる。付加的にまたは代替的に、ガイド410は、以前に切断された脊椎の表面にも嵌合することができる。一実施形態では、前回の切断は、本発明の初期ガイドを用いて行うことができる。初期ガイドは、椎骨の表面を生成するために使用される切断道具を案内するように適合される。ガイド410は、初期ガイドを使用して生成された表面に嵌合するように設計されてもよい。次いで、変更された椎骨における追加の切断が、ガイド410を使用して実行され得る。代替的に、ガイド410は、フレーム330,730を含む、本明細書に記載された任意のフレームに相互接続されてもよい。
ガイド410は、椎弓根の除去を助けるためのトラックに沿って、ルータ、バーおよび他の同様のデバイスのような切断道具を含む外科用道具を案内するためのスロット420を含む。スロット420は、上述したガイド10,110のスロットと同じであってもよいし、類似していてもよい。スロットは、切断道具を術前に計画された進入点および切開角に制約するように選択された大きさおよび向きを有する。理解されるように、スロット420は、ガイド410の近位面部分を横断する平面内に配向されてもよい。スロットは、実質的に直線状、凹状、凸状、曲線状、または「山形」の形状の切れ目をなすように道具を案内するように計画することができる。さらに、上述のように、スロット410は、スリーブ24を受け入れることができ、外科道具の動きを案内または制限するためのストッパおよびキーを含むことができる。
任意選択的に、ガイド410は、位置整合チャネルまたはカニューレ416を含む。カニューレ416は、固定具434などの固定道具またはアンカを椎骨内に案内するように適合されている。カニューレ416は、ガイド上の様々な位置に位置決めされてもよいことが理解されよう。さらに、2つ以上のカニューレを提供することができる。
一実施形態では、図9E〜図9Gに示すように、ガイド410は、アンカ434によって椎骨に固定される。切れ目450(図9Gに図示)が椎骨Vの椎弓根に完成した後、アンカ434を椎骨Vから引き離すことによって、椎弓根の切れ目部分全体をガイド410とともに除去することができる。
図10A〜図10Eは、本発明のガイド510の別の実施形態を示す。一実施形態では、ガイド510は、PSOおよびAPSO処置での使用に適合される。ガイドは、隣接する上側椎骨VSおよび下側椎骨VIに部分的に跨がるような大きさである。ガイド410と同様に、ガイド510は、患者の解剖学的構造に実質的に一致するように適合された患者特有の接触面514を含む。例えば、一実施形態では、ガイドの遠位面515は、複数の患者特有の輪郭を含む。遠位面515の少なくとも一部は、患者の解剖学的構造の一部分の除去によって形成された切断面に接触するように適合されてもよい。
患者の解剖学的構造の所定の部分を標的とし、これを回避し、またはこれと位置整合させるために、複数の開口部をガイドを通して形成することができる。例えば、開口部528は、棘突起Sが少なくとも部分的にガイドを通過できるように選択された形状を有して、ガイド510を通じて形成されてもよい。患者特有の表面514は、開口部528内に形成することができる。
ガイドは、患者の椎弓根Pを少なくとも部分的に受け入れるための予め計画された形状を有する椎弓根開口部529をさらに含むことができる。椎弓根開口部529はまた、患者特有の内面を含んでもよい。外科医は、椎弓根Pの部分を除去するために、切開道具を開口部529に挿入することができる。椎弓根開口部は、道具の椎骨への過剰挿入を防止するように成形されてもよい。さらに、開口部529の周囲にキーが形成されていてもよい。上述の突出部144のような、道具上に形成された突出部と関連して、キーは、外科医が道具を開口部529の周りに動かすときに、道具の挿入深さを制御または変更することができる。
ガイド510はまた、切断トラック520を含むこともできる。トラック520は、上述したスロット20,120,320と同様であり、スリーブ24と同じまたは同様のガイドスリーブを受け入れることができる。本発明の一実施形態では、切断トラック520は、上側椎骨VSおよび下側椎骨VIの各々の椎間関節包を標的にするように適合される。外科医は、隣接する椎骨の隣接する椎間関節包を分離するために切断トラック520を使用することができる。理解されるように、他の計画されている切断を制御するために、他の切断トラックまたは切断スロットをガイド上に設けてもよい。
図示されていないが、ガイド510は、上述したカニューレ16,416と同様のカニューレを含むことができる。椎骨に埋め込まれた固定具は、ガイド510を椎骨に少なくとも一時的に相互接続するために、カニューレ内に受け入れられ得る。任意選択的に、カニューレは、穿孔器具または切断道具240を含む器具を案内するように適合されてもよい。
ここで図11A〜図11Eを参照すると、本発明のガイド610のさらに別の実施形態が示されている。ガイド610は、ガイド510と同様であり、患者特有の接触面を含み得る遠位面615を含む。接触面の少なくとも1つは、患者の解剖学的構造の変更されていない部分に実質的に一致するように適合されてもよい。遠位面615の別の部分は、例えば切断によって変更された患者の解剖学的構造の一部分に実質的に一致するように適合されてもよい。棘突起Sを少なくとも部分的に受けるように適合された開口部628が設けられてもよい。開口部628は、患者特有の表面614を含むことができる。
ガイド610は、椎骨Vの各椎弓根Pを目標とするように適合されている。したがって、ガイドは、2つの椎弓根開口部629を含む。開口部は、上で説明したガイド510の椎弓根開口部529と同じか、または類似している。一実施形態では、各椎弓根開口部629A、629Bは、患者の解剖学的構造に特有の固有の形状を有することができる。任意選択的に、ガイド610は、図11D、図11Eに示すように、椎弓根Pが近位面によって形成される平面を超えて突出しないように決定された厚さを有してもよい。
空隙617がまた、ガイドを椎骨Vに位置整合させるために、ガイドの部分内に形成されてもよい。空隙は様々な位置にあってもよい。さらに、空隙617は、ガイド610を部分的または貫通して延伸することができる。さらに、突出部619が、ガイドの遠位面615から延伸してもよい。突出部は、椎骨の後部の選択された部分に嵌合するように適合されてもよい。任意選択的に、空隙617または突出部619は、患者の解剖学的構造の一部の周りに少なくとも部分的に引っ掛かることができる。このようにして、空隙617および突出部619は、遠位面615の他の部分と比較して、患者の解剖学的構造の個別の部分に接触する。したがって、空隙および突出部は、ガイド610が患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置決めされたことを示すための基準を提供する。言い換えれば、空隙617または突出部619は、ガイドが不適切な位置にあるときにガイド610が適切に着座するのを妨げる。したがって、ガイドは安定しておらず、ガイドが正しい位置にないという触覚的なフィードバックをユーザに提供する。一実施形態では、突出部619は、横突起または椎弓板の一部分にガイドを嵌合させるように適合される。各空隙617または突出部619は、患者特有の表面をさらに含むことができる。
ここで図12A〜図12Cを参照すると、本発明の別の実施形態のガイド710が示されている。一実施形態では、ガイド710は、PSOまたはAPSO処置での使用に適合される。ガイド710の使用に先立って、上側椎骨VS、内側椎骨VM、および下側椎骨VIの後部(横突起、棘突起、椎弓板および/または椎弓根など)の部分が切れ目750によって除去される。
フレーム730が、患者の脊椎の一部分に相互接続される。フレームは、一般に、2つの横断部材733を接続する中間部材732を含む。一実施形態では、フレーム730は、上側椎骨VSおよび下側椎骨VIに相互接続される。上側椎骨および下側椎骨に位置決めされた椎弓根スクリュー734を使用して、フレームを椎骨に固定することができる。一実施形態では、椎弓根スクリューは、図55A〜図55Fに関連して説明されるような多孔質材料による固定デバイス3634を含む。
フレーム730は、上述したフレーム330と同様であってもよく、フレーム330の特徴を含んでもよい。したがって、フレーム730は、既存の伸延量を保存することができる。一実施形態では、フレームは、内側椎骨VMと隣接する上側椎骨VSおよび下側椎骨VIとの間の関係を保存するために使用される。代替的に、フレームは、必要に応じて構築物の伸延を変更するために調節可能である。例えば、本発明の別の実施形態では、フレームの中間部材732は、外科手技中に調節可能な長さを有してもよい。内側部材732の長さを変更することにより、横断部材733間の距離が増減する。内側部材732は、第2の部分内に、または第2の部分に隣接して嵌合する第1の部分を備えてもよい。内側部材は、椎骨VS、VM、VIの間に所望量の伸延を提供するために、ラックアンドピニオンシステム、ねじ山、または中間部材732の長さを変更するための他の手段をさらに備えてもよい。当業者には理解されるように、フレームは異なる形状およびサイズを有することができる。例えば、別の実施形態では、フレーム730は、2つの内側部材を備えることができる。各内側部材732は、独立して調節可能な長さを有してもよい。フレームのさらに他の実施形態は、本発明のガイドとともに使用することが意図されている。
フレームが所定の位置に配置されると、ガイド710はフレームに相互接続される。一実施形態では、ガイド710の少なくとも一部分は、患者の椎骨の切断面750に接触するように適合される。ガイド710の別の部分は、患者の椎骨の切断されていない部分に一致するように適合された患者特有の表面を有してもよい。
ガイドは、切断トラック720を含む。トラック720は、限定するものではないが、スロット20,120,320を含む、本明細書に記載の他のスロットと同様である。ガイドがフレームに相互接続された後、トラックは、予め定められた軌道に沿って椎骨への切れ目を案内するために使用される。各トラック720A、720Bは、固有の患者特有の形状を有することができる。さらに、トラック720Aは、トラック720Bに関連付けられる道具とは異なる特定の道具を受け入れるように適合されたサイズおよび幅を有することができる。
一実施形態では、ガイド710は、椎弓根を内側椎骨VMから分離するための2つのトラックを含む。トラックは、単一の切れ目で椎弓根の分離を可能にすることができる。ガイド710は、ガイド510,610と同様に、椎骨VS、VM、およびVIの他の部分内に切れ目を案内するための開口部を含むことができる。
図示されていないが、ガイド710はまた、上述したカニューレ16,416と同様のカニューレをも含むことができる。カニューレは、ガイド710を標的の椎骨VMに相互接続するための固定具(固定具434と同様)を受け入れることができる。任意選択的に、固定具は、トラック720によって案内される切断による除去のために計画されている、椎弓根のような椎骨の一部分内に配置されてもよい。このようにして、切断が完了した後、ガイド710をフレームから取り外して、椎弓根の切断された部分を除去することができる。別の実施形態では、カニューレは、穿孔デバイスのような器具を案内するように適合される。
ここで図13〜図14を参照すると、本発明の実施形態のガイドの実施形態810A、810Bが示されている。これらのガイドは、椎骨の一部分を除去することによって形成された椎骨VMの切断面850に嵌合するように適合されている。表面850は、本発明の別の任意の他のガイドによって案内される切断によって形成されてもよい。ガイド810A、810Bはまた、椎骨の所定の部分に実質的に一致するように適合された患者特有の表面814を含むことができる。第1の部分814Aは、患者の解剖学的構造の切断面850に接触し、実質的に一致するように適合されてもよい。ガイドの第2の部分814Bは、患者の解剖学的構造の変更されていない部分に実質的に一致するように適合された患者特有の輪郭を含むことができる。第2の部分814Bは、一般に、患者の解剖学的構造の周りに引っ掛かることができる。このようにして、第2の部分814Bは、部分814Aと比較して患者の解剖学的構造の異なる平面に接触する。
ガイド810A、810Bは、様々なサイズおよび形状を有することができる。一実施形態では、ガイド810は、少なくとも部分的に椎骨の表面にわたって嵌合するように選択されたサイズを有する。付加的にまたは代替的に、各ガイドは、アーマチュアを含むことができる。アーマチュアは、ガイド810を、椎骨VMまたは隣接する上側椎骨VSまたは下側椎骨VIに配置されたねじなどの固定具に相互接続することができる。アーマチュアはまた、様々な位置で椎骨に接触することもできる。さらに、ガイド810は、カニューレ16,116,416と同様のカニューレを含むことができる。カニューレは、少なくとも外科手技中にガイドを椎骨の1つに相互接続するための固定具を受け入れることができる。任意選択的に、カニューレは、ガイド810をフレーム330,730のようなフレームに相互接続するために使用されてもよい。別の実施形態では、カニューレは、器具を案内するように適合される。
ガイド810は、椎骨の部分を標的とするためのスロット820を含む。スロットは、本明細書において説明されている任意の他のガイドのスロットと同じであってもよいし、類似していてもよい。スロットは、任意の向きおよびサイズを有することができる。一実施形態では、スロット820A、820Bは、互いに平行でない平面内に位置決めされる。各スロットは、固有のサイズを有してもよく、特定の道具に関連付けられてもよい。さらに、スロットは、ガイドの損傷を防ぐために、金属などの耐久性のある材料から形成された、スリーブ24と同様のスリーブを受け入れることができる。スリーブはまた、スロットによって案内される切断道具がスロットの寸法を変えることを防止する。
図13〜図14に示すガイド810は2つのスロットを含むが、ガイドは任意の数のスロットを含むことができることが理解されよう。スロットはまた、円弧形状を含む異なる形状を有してもよい。さらに、ガイド810は、椎骨の両側を標的とするためのスロットを含むことができる。別の実施形態では、異なるガイド810を形成して、椎骨の後側部の各々を標的にすることができる。この実施形態では、椎骨の各側の2つのガイドを鍵止めすることができる。このキーは、処置中にガイドがともに相互接続されることを可能にする。このようにして、依然として神経要素を保護しながら椎骨の両側を標的とするガイド810を組み立てることができる。キーは、個々のガイドの特定のアセンブリシーケンスを要求するように任意選択的に適合させることができる。
凹部854が、ガイド810の一部分内に形成されてもよい。凹部854は、患者の脊髄のような神経要素Nを少なくとも部分的に包むように選択された断面形状を有する。一実施形態では、凹部854は、「C」またはアーチ型天井と同様の形状を有する。凹部854は、スロット820の内面から離間した、図13Aに示す内面856を含む。このようにして、凹部854は、道具がスロット820内で案内されて椎骨に切れ目を形成する際に、不注意による損傷から神経要素Nを保護する。
ここで図14を参照すると、ガイド810Bはガイド810Aと同様である。さらに、ガイド810Bは、神経根などの第2の神経回路網N2を損傷から保護するように成形された第2の凹部854Aを含む。
ここで図15A〜図15Eを参照すると、本発明の一実施形態のガイド910が示されている。ガイド910は、ガイド810A、810Bと同様である。一実施形態では、ガイド910は、椎弓切除骨切り術(またはAPSO)の間に必要とされる最終的な切れ目950を作成するために使用されるように適合される。ガイド910は、一般に、丸い角958、凹部954、およびガイドスロット920を備える。椎骨の部分が除去されて脊髄などの神経回路網Nが露出された後、ガイド910は脊髄と椎骨VMとの間に配置される。ガイドの丸い角958は、脊髄と椎骨との間のガイドのための空間を作り出すように神経要素を押すような形状をしている。次に、神経要素Nが凹部954内に受け入れられ、この凹部954は、ガイド910のスロット920を使用して行われる切断中の損傷から神経要素を保護する。このガイドは、所定の位置に適合することが可能な患者特有の特徴914を含む。これらの特徴は、患者の解剖学的構造(脊椎管の前方部分)と適合することができ、または以前のガイドによって生成された切断面950に適合することができる。
スロット920は、本明細書で説明される本発明のガイドのすべての実施形態のスロットと同様である。さらに、外科手技で使用される切断道具によるスロットの損傷または変更を防止するために、スリーブをスロット920内に配置することができる。スロットは、以前に完了した切れ目と位置整合することができる。このようにして、スロットによって案内される新たな切れ目が先の切れ目と交差し、それによって、椎骨の一部分を除去することができる。一実施形態では、スロット920は、椎体の内側部分を除去するために切断を完了するように位置整合される。スロット920はガイドの片側にのみ図示されているが、ガイドの各側にスロットが形成されてもよいことが理解されよう。さらに、ガイドは、器具または固定デバイスを案内するように適合されたボアまたはカニューレを含むことができる。
ここで図16〜図21を参照すると、本発明の実施形態のモデルの実施形態が示されている。このモデルは、外科医のための基準として、骨切り術のような外科手技中に使用されるように適合されている。図1〜図2に関連して説明した方法を用いてモデルを形成することができる。例えば、患者の解剖学的構造が、CT画像または他の撮像デバイスなどによって撮像された後、解剖学的構造のコンピュータモデルが形成される。次いで、モデルは、患者特有の特徴および開口部または表面が、外科手技中に実行されるべき作業と位置整合するように設計され得る。モデルは、患者の解剖学的構造に対する術前計画された矯正を含む。例えば、モデルは、患者の位置整合に対して計画された矯正を行うために必要な複数の切れ目の角度および開始位置の指示を含むことができる。モデルには、直線状、凹状、凸状、曲線状、または「山形」の形状の切れ目を含む、任意のサイズおよび形状の切れ目と位置整合する表面および指示を含むことができる。さらに、モデルは、外科手技の間に別個の部分が相互接続されて完成したモデルを形成するように、モジュール式に設計することができる。これは、複雑な外部輪郭を有する患者の解剖学的構造の部分の周りに適合するか、またはそれらの部分に一致するように設計されたモデルにとって有益であり得る。
モデルはどのような方法で製造されてもよい。一実施形態では、モデルは、3D印刷などの高速造形プロセスを使用して造形されるが、他のプロセスも考えられる。このモデルは、外科医が骨切り切断を含む切断の正確な角度および開始位置を視覚化するのを助けるために、手術中に患者の解剖学的構造に嵌合することができる。一実施形態では、モデルはカニューレを含む。カニューレは、患者の解剖学的構造の部分にモデルを少なくとも一時的に相互接続するための固定具を受け入れるように適合されている。固定具はまた、モジュール式モデルの部分を相互接続するためにカニューレ内に受け入れられてもよい。
ここで図16A〜図16Eを参照すると、本発明のモデル1002の実施形態が示されている。モデル1002は、椎骨Vの後面の一部分に実質的に一致する患者特有の表面1014を含むように設計される。一実施形態では、モデルは、外科手技の間に除去されるように計画されている椎骨の一部分の周りに少なくとも部分的に嵌合するように適合される。別の実施形態では、モデルの少なくとも一部分は、椎骨などの患者の解剖学的構造の所定の部分に実質的に一致するか、または「引っ掛かる」するように適合される。言い換えれば、モデルは、患者の解剖学的構造に対して所定の向きに偏奇するように適合させることができる。したがって、モデル1002の材料は、外科医が、モデル1002を屈曲または伸長して患者の解剖学的構造の周りに引っ掛かることを可能にするように選択することができる。一実施形態では、モデル1002またはその一部分は、少なくとも部分的に可撓性または変形可能な材料から製造することができる。別の実施形態では、モデルは、ニチノールのような形状記憶を有する材料から製造される。このようにして、計画通りに患者の解剖学的構造と適切に位置整合されたとき、モデル1002は、患者の解剖学的構造に対して所定の位置整合で解放可能に保持され得る。
モデル1002は、計画された切断の進入点および角度を示すように適合されている。一実施形態では、モデルは、進入点を示した印を含む。別の実施形態では、モデルの少なくとも1つの外面は、計画された切断の平面に平行である。例えば、図16Eに示すモデル1002の実施形態では、外面1013は、棘突起Sを除去するように計画された切れ目の平面に実質的に平行である。図示されていないが、モデルは、切断およびボアを椎骨Vの部分内に案内するためのスロットおよびカニューレを含んでもよい。理解されるように、モデル1002のサイズおよび形状は、任意の様々な切断を案内するように計画に合わせて変化してもよい。例えば、図16Eに示すモデル1002の厚さが増大した場合、面1013によって案内される切断によって除去される棘突起Sは少なくなる。代わりに、モデル1002の高さを減少させることによって、より多くの棘突起Sを除去することができる。
ここで図17A〜図17Fを参照すると、本発明のさらに別のモデル1102が示されている。モデル1102は、本発明の一実施形態における非対称的椎弓切除骨切り術での使用に適合される。モデル1102はモデル1002に類似する。したがって、モデルは、進入点および切断の角度の印および他の指示を含むことができる。しかし、モデル1102は、除去されるように計画されている椎骨の一部分の周りに嵌合する開口部1128をさらに含む。一実施形態では、開口部1128は、モデル1102の短縮された辺に実質的に平行な垂直軸を中心として非対称である形状を有する。したがって、開口部1128は、非対称的椎弓切除骨切り術の間に除去されるように意図されている骨を示す窓を形成する。一実施形態では、モデル1102の近位面1113は、棘突起Sの所定の部分を除去するように計画された切断の平面にほぼ平行である。
理解されるように、モデル1102および開口部1128は、任意のサイズおよび形状であってもよい。このモデルはまた、モデル1002の患者特有の表面1014に類似する患者の解剖学的構造の部分に関連する様々な患者適合面1114を含む。さらに、患者特有の表面は、モデル内に形成された空隙1117内に形成されてもよい。空隙は、モデルを患者の解剖学的構造と位置整合させるように適合される。モデル1102は、患者の解剖学的構造の部分と合致するように適合された患者特有の表面1114を有する突起1119をさらに含むことができる。空隙1117と突起1119との組み合わせは、患者の解剖学的構造に関するモデル1102の不適切な配置の可能性を減少させることができる。
図18A〜図18Cは、本発明の別の実施形態のモデル1102Aを示す。モデル1102Aはモデル1102に類似している。しかしながら、開口部1128Aは、垂直軸を中心として実質的に対称な異なる形状を有する。したがって、開口部1128Aは、除去されるように意図されている骨を示す窓を形成する。理解されるように、モデルおよび開口部1128Aは、任意のサイズおよび形状であってもよい。一実施形態では、モデル1102Aはモデル1102よりも厚い。したがって、モデル1102Aは、モデル1102を使用する処置と比較して、除去されるように計画されている棘突起Sがより少ない処置のために設計することができる。
モデル1102Aはまた、モデル1102の患者特有の表面1114に類似する患者の解剖学的構造の部分に関連する様々な患者特有の表面を含む。また、モデル1102A上には、上述したモデル1102の空隙および突起と同様の空隙および突起が形成されていてもよい。
ここで図19A〜図19Eを参照すると、本発明の実施形態のさらに別のモデル1202が示されている。モデル1202は、一般に、第1の部分1208およびガイド部分1210を備える。一実施形態では、第1の部分およびガイド部分は1つの片として一体的に形成される。別の実施形態では、部分1208,1210は、外科手技の前または間に相互接続されるように適合された個々の片である。特徴1260,1262は、ガイド部分1210を第1の部分1208に位置整合させて相互接続するために設けられる。一実施形態では、特徴は、他の部分に形成されたボア1262内に保持されるように適合されている部分の1つに形成された突起1260を含む。突起がガイド部分1210上に示されており、ボアが第1の部分1208上に示されているが、ガイド部分および第1の部分が各々、突起および対応するボアを含んでもよいことが理解されよう。さらに、部分1208,1210を相互接続および/または位置整合させるように適合された他の特徴が企図され、モデル1202とともに使用され得る。
第1の部分1208は、上述したモデル1002〜1102と同様である。したがって、第1の部分は、一般に、本明細書に記載される他のモデルおよびガイドの対応する特徴と同じ(または同様の)患者特有の表面1214、空隙1217、突出部1219、および開口部1228を含む。
ガイド部分1210は、一般に、本明細書に記載されたガイドのすべての実施形態のスロットと同様に、切断道具を案内するためのトラック1220を含む。したがって、トラック1220は、任意のサイズおよび形状であってもよい。さらに、トラックは、スリーブを受け入れるようなサイズにすることができ、切断道具の使用方向を案内するため、または道具の挿入深さを制限するためのストッパおよびキーを含むことができる。さらに、トラック1220は、非対称の位置整合を有することができる。
ここで図20〜図21を参照すると、本発明のモデル1302A、1302Bのさらに多くの実施形態が示されている。モデルはフレーム1330にドッキングするように適合されている。フレーム1330は、上述したフレーム330,730と同じまたは同様であってもよい。したがって、モデル1302は、既存のまたは計画された椎弓根スクリュー1334のいずれかと嵌合するように適合される。モデルは、以前の切断処置において準備された内側椎骨VMの表面1350と任意選択的に接触することができる。しかし、当業者には理解されるように、モデルは内側椎骨に接触する必要はない。
モデル1302A、1302Bは、一般に、フレームへの相互接続のための開口部1328および空隙1317を含む。一実施形態では、モデル1302Aは、閉じた開口部1328を含む。したがって、モデル1302Aは、一般に、フレームが椎弓根スクリュー1334に相互接続される前に、フレーム1330の内側部分に相互接続される。
さらに、モデルは、上述の凹部854,954と同様の凹部1354を含むことができる。凹部は、患者の脊髄を含む神経要素を少なくとも部分的に包むために、同様の断面形状を有する。モデルはまた、切断を開始する位置および切断の角度を示す印を含むことができる。
モデル1302Aは、一般に2つの部分1307A、1307Bから構成される。各部分は、計画された切断の角度を示す脚部または内側表面1309を含む。例えば、内側表面1309は、概して、椎骨への計画されている切断によって形成される場所に平行な平面内にある。したがって、部分1307A、1307Bの間の空間は、一般に、除去されることになる椎骨VMの一部分の形状を示す。一実施形態では、内側表面1309は、患者特有の輪郭1314を有する遠位部分を含む。患者特有の輪郭は、患者の解剖学的構造の切断部分1350に実質的に一致し得る。任意選択的に、内側表面1309の遠位部分は、患者の解剖学的構造の切断されていない部分に接触し、実質的に一致するように適合されてもよい。
対照的に、モデル1302Bは1つの片を含む。計画されている切断の角度は、上側椎骨VS、下側椎骨VIに近接するモデル1302Bの脚部または外面1309によって示される。したがって、モデルの形状は、概して、除去されるように計画された椎骨VMの一部分の形状を示す。さらに、モデル1302Bは、フレーム1330への相互接続のための開口を有する空隙1317を有する。したがって、モデル1302Bは、フレーム1330を分解することなく、フレームに追加され、フレームから除去されてもよい。一実施形態では、表面1309の遠位部分は、患者特有の輪郭1314を含む。
ここで図22A〜図22Fを参照すると、本発明の実施形態のモデル1402のさらに別の実施形態が示されている。モデル1402は、図1に関連して上述したモデル2と同様である。モデル1402は、図2の方法または任意の他の方法によって形成することができる。
モデル1402は、患者の椎骨のグループ分けの患者特有の3次元モデルである。このモデルは、患者の脊椎の区画1405の除去を含む外科手技の計画および実行に使用するために作成される。一実施形態では、モデルは、脊椎骨切り術処置に適合される。
手術中に除去されるべき脊椎の区画1405は、モデルの他の部分とは別個の片として形成される。ハンドルが、取り外し可能な区画1405に相互接続されてもよい。このようにして、取り外し可能な区画1405は、モデル1402内の位置から分離され、またはモデル1402内の位置に戻され得る。
取り外し可能な区画1405は、手術中にテンプレートまたは測定治具として使用することができる。取り外し可能な区画1405Aの一部分は、図22Cに示すように、手術中に患者の神経要素との接触を避けるために切り取ることができる。除去された部分は、手術中に除去される患者の椎骨の部分に一致し得る。したがって、変更された区画1405Aの遠位端は、標的椎骨の表面と実質的に位置整合するように適合させることができる。
脊椎の上側部分VSおよび下側部分VIはまた、別個の片として形成されてもよい。その後、上側部分と下側部分とを相互接続することができる。一実施形態では、脊椎部分VS、VIは、ヒンジ1464によって相互接続される。しかしながら、当業者であれば、他の手段を使用して、上側脊椎部分および下側脊椎部分を相互接続することができることが理解されよう。例えば、別の実施形態では、可撓性部材を使用して脊椎部分VS、VIを相互接続することができる。別の実施形態では、玉継手を設けて脊椎部分VS、VIを相互接続することができる。
モデルの取り外し可能な部分1405が引き抜かれた後、処置によって提供される脊椎の矯正された位置整合を実証するために、図22Dに示されるように、上側脊椎部分VSおよび下側脊椎部分VIを位置決めし直すことができる。モデル1405は、脊椎異常を矯正するために異なる、または追加の処置が必要になることを示すことができる。
計画された処置の前後に患者の脊椎の位置整合をさらに視覚化するために、例えば図22E〜図22Fに示されるように、インジケータ1466A、1466Bを、それぞれ上側脊椎部分VSおよび下側脊椎部分VIに相互接続することができる。一実施形態では、インジケータ1466は、曲線形状を有するロッドを含む。インジケータは、異なる形態を含むことができることが理解されよう。インジケータは、術前に計画された骨切り角度によって患者の脊椎の矢状方向の位置整合がどのように変更されるかをシミュレートする。
最終的な矢状方向および/または冠状方向の位置整合の検証および/またはねじの配置の確認を助けるために、図23〜図26に示す様々な患者特有の検証道具を術前に計画および製造することができる。検証道具は、各患者に固有であり、患者適合面、インプラント接触面、および/またはガイドとの合致する能力を含むことができる。図23〜図26とともに説明される本発明の検証道具は、外科手技中または後に外科医に視覚的または戦術的フィードバックを提供する。
ここで図23〜図24を参照すると、本発明の実施形態の道具1501A、1501Bが示されている。これらの道具は、外科手技中に冠状方向の位置整合を検証するように適合される。言い換えれば、道具1501は、脊椎の計画された矯正が実質的に生成されたことを検証するために外科医によって使用される。
道具1501A、1501Bは、患者特有のデータを使用して設計され、任意の方法によって製造することができる。一実施形態では、道具は、図1〜図2に関連して上述したように設計され、製造される。道具1501は、概して、中間体1572から延伸するアーマチュア1570を含む。中間体1572は、計画された冠状方向の位置整合をシミュレートする。
いくつかのアーマチュアは、患者の解剖学的構造の部分に相互接続され得る。図23A〜図23Dに示す1つの実施形態では、アーマチュアは、腸骨および仙骨の少なくとも1つに位置決めされた椎弓根スクリューに相互接続することができる。別の実施形態では、道具1501Bは、仙骨のみに相互接続される。
ねじは、以前の処置からのものであってもよく、または、道具1501を患者の解剖学的構造に相互接続するために特定的に配置されてもよい。任意選択的に、別の実施形態では、中間体1572は、仙骨の後面に実質的に適合するように選択された患者特有の接触面を含む。したがって、中間体1572は、椎弓根スクリューの使用の有無にかかわらず、仙骨上に保持することができる。
アーマチュア1570Aは、中間体から1つまたは複数の上側椎骨まで延伸するように適合されてもよい。アーマチュア1570Aは、計画された脊椎の矯正が生成されるときに上側椎骨の所定の部分と実質的に位置整合するように適合された非直線形状を有してもよい。一実施形態では、アーマチュア1570Aは、いくつかの上側椎骨の棘突起Sの後方部分と位置整合するように適合されている。任意選択的に、アーマチュア1570Aは、計画された矯正が生成されたときに上側椎骨の部分と接触することができる。一実施形態では、道具1501Aは、中間体1572から延伸する5つのアーマチュア1570を含む。別の実施形態では、道具1501Bは、中間体から延伸する3つのアーマチュア1570を含む。
別の実施形態では、道具1501は、電子位置整合インジケータを含む。電子インジケータは、1つまたは複数の椎骨の計画された位置を示す可視ビームを生成するように位置整合された光源またはレーザを備えることができる。電子インジケータは、中間体の中またはアーマチュアの上に位置決めすることができる。
本発明の実施形態の道具1601のさらに別の実施形態を図25A〜図25Eに示す。道具1601は、道具1501と同様であり、外科手技中に冠状方向の位置整合を検証するためにも使用される。道具は、一般に、ガイド1646に相互接続されたアーマチュア1670を含む。一実施形態では、アーマチュア1670は、ガイドの中間体1672から延伸する。中間体1672は、アーマチュア1670をガイド1646に相互接続するための固定具を含むことができる。ガイドは仙腸骨ガイドであってもよい。本発明の一実施形態では、ガイド1646は、上述したガイド246と同様である。代替的に、別の実施形態では、ガイド1646は、図27〜図33に関連して以下に説明されるガイドの1つである。
アーマチュア1670は、ガイド1646と一体的に形成されてもよい。任意選択的に、アーマチュアおよびガイドは、別個の片として形成され、外科手技の前または間に相互接続されてもよい。アーマチュア1670の曲線形状は、図25D〜図25Eに示されているように、外科手技が完了した後の患者の脊椎の計画されている矢状方向および冠状方向の位置整合を示すように適合されている。上述のアーマチュア1570Aと同様に、アーマチュア1670は、複数の上側椎骨に近接して延伸するように選択された長さを有する。アーマチュアは、複数の椎骨の部分に近接するか、または接触する形状を有することができる。
ここで図26A〜図26Bを参照すると、本発明の実施形態の位置整合アセンブリ1700の実施形態が示されている。アセンブリ1700は、概して、中間体1772に相互接続されたアーマチュア1770を含む。中間体は、所定の形状およびサイズを有することができる。一実施形態では、中間体1772は円弧形状を有する。中間体1772は、内側椎骨VMに近接する下側椎骨VIおよび上側椎骨VSのような、患者の椎骨の相対的位置整合を示す印1774を含む。印は、任意選択的に所定の角度または距離を示すように目盛りを付けられた一連の線を含むことができる。中間体1772は、分度器または定規のスケールのような既存の道具であってもよい。一実施形態では、印1774は、計画されている矯正を示す突起1776を含む。
アーマチュア1770の少なくとも1つは、中間体1772に可動に相互接続されている。一実施形態では、アーマチュア1770は、ポインタを形成する近位部分を含む。ポインタ1771は、中間体1772の印上のアーマチュアの位置を示す。
各アーマチュアの遠位部分は、患者の椎骨に配置された固定具(図示せず)に相互接続される。固定具は、椎弓根スクリューを含むことができる。任意選択的に、アーマチュア1770は、椎骨内に形成されたカニューレ内に直接受け入れられるように適合された特徴を有することができる。一実施形態では、1つのアーマチュア1770が下側椎骨VMに相互接続され、第2のアーマチュアが上側椎骨VSに相互接続される。しかしながら、アーマチュアの他の相互接続位置も考えられる。例えば、本発明の一実施形態では、アーマチュア1770の1つは、内側椎骨VMの一部分に相互接続される。
使用時には、図26Aに示すように、位置整合アセンブリ1700は、脊椎の位置整合が変更される前の第1の読み値を提供することができる。切れ目1750が内側椎骨VM内に形成された後、上側椎骨VSおよび下側椎骨VIの位置整合が変更され得、内側椎骨VMの2つの切れ目の縁部1750が近くに引き寄せられる。次に、図26Bに示すように、位置整合アセンブリ1700によって、脊椎の位置整合の第2の読み値が提供される。
上述のシステムおよび方法によって形成され、特定の固定関連手術に使用され得る様々な装置が、本発明の患者特有のガイドの様々な実施形態を示す図27〜図33および図40〜図45に示されている。ガイドは、皮質骨軌道、椎弓根スクリュー軌道、および患者の脊椎内の他の軌道のうちの1つまたは複数のナビゲーションに使用することができる。当業者には理解されるように、皮質骨軌道は、椎弓根スクリュー軌道とは異なり、内側進入点を有し、椎弓根を通って前方に前進するとき、上方および側方(または「上方および外方」)に発散する。さらに、皮質骨軌道は、大部分が海綿質骨における固定を達成する椎弓根スクリュー軌道とは対照的に、皮質骨におけるより大きい量の固定を可能にする。図27〜図33および図40〜図45に示すガイドの各々は、頚部、胸部、腰部および仙骨を含むが、これに限定されない任意の椎骨レベルまたは2つ以上の椎骨レベルと整合させることができる。さらに、ガイドの各々は、少なくとも1つのカニューレを含む。カニューレは、1つまたは複数のガイドワイヤ、ドリルビット、タップ、およびねじを案内するように適合されたボアを含むことができる。したがって、ボアは、図54A〜図54Fに記載されるようなドリル装置および/または図55A〜図55Fに記載される本発明の実施形態の固定デバイスを案内することができる。任意選択的に、カニューレにはボアがなくてもよい。ボアのないカニューレは、ガイドの他の部分が外科手技において使用されるときに安定性を提供するように適合される。付加的にまたは代替的に、ガイドは、ガイドワイヤ、ドリルビット、タップ、ねじ、継手、および骨移植片を摘出するように適合された道具を含むが、これに限定されない他の器具を含む群のうちの1つまたは複数を案内するように適合された二次および/または三次カニューレを含むことができる。カニューレは様々な長さであってもよい。一実施形態において、カニューレおよびガイドの近位端の少なくとも一部分は、外科手技中に患者の外側に延伸するように構成される。
ガイドのいずれかは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合されたトラックまたはスロットを含むことができる。スロットは、患者特有の深さ制御、角度、および向きを含むことができる。したがって、図27〜図33および図40〜図45に記載されているガイドのいずれかは、スロット20,120,320,420,520,720,820、または1220と同じまたは同様のスロットを含むことができる。一実施形態では、スロットは、ガイドのボアの代わりに形成される。
ガイドは、外科医/ユーザによる、ランドマーク、周囲の骨の解剖学的構造の識別、埋め込み式デバイスの配置、または手術計画を容易にするための1つまたは複数の測定デバイスを受け入れる能力をさらに含むことができる。ガイドの各々は、患者の特定の椎骨との使用に適合させることができる。ガイドは、図2の方法に従って、または任意の他の適切な方法によって形成することができる。図27〜図33および図40〜図45のガイドのいずれかは、道具、ガイド、翼状部位、ボディ、および患者接触面とともに使用することができ、またはそれらを含むことができる。一実施形態では、ガイドの少なくとも一部分が再利用可能である。任意選択的に、ガイドの少なくとも一部分は、外科手技中に使用位置にあるときに患者の解剖学的構造を越えて突出する。例えば、1つまたは複数のガイドのカニューレの少なくとも近位部分は、手術の間に形成された切開部から突出することができる。
図27〜図33および図40〜図45に関連して記載されている、これらの患者特有のガイドの使用によって達成される他の利点は、骨の迅速かつ制御された除去を達成する手段を提供すること、手術中に使用される切断道具の空間的な向きを提供すること、術前計画プロセスの間、器具の制御された案内と視覚化の両方を通じて切断の正確な向きを保証すること、切断前の変形矯正の正確な計算を可能にすること、正確な骨切除を可能にしひいては変形矯正を保証すること、神経および血管要素を保護するための深さ制御された切断制限、制御された切断ベクトルおよび神経要素への接触または損傷の回避、ならびに、後方、前方、後側方、経椎間孔、または側方アプローチにおける切断のためのアプローチを提供する能力を含む。
さらに、患者特有のガイド1810,1910,2010,2110,2210,2310,2810,2910,3010,3110,3210,3210A,3210B,および3310は、外科手技の前、または間に外科医によって組み立てられるように適合された個々の片を含むことができる。ガイドの部分または構成要素は、分解され、外科手技中に組み立てるために、患者の解剖学的構造の特定の領域に送達されてもよい。例えば、ガイドの中間体、カニューレ、および脚部は、別の道具のカニューレのボアを通過し、低侵襲性外科手技中に組み立てられ得る。
ここで図27〜図28を詳細に参照すると、本発明の実施形態の患者特有のガイド1810が示されている。ガイド1810は、スパンニング部材または中間体1812、アーム1814、カニューレ1816、および患者適合脚部1824を含むことができる。本発明の一実施形態では、ガイド1810は、2つのアーム1814と、2つのカニューレ1816と、2つの脚部1824とを含む。しかしながら、本発明のガイド1810は、任意の数のカニューレおよび脚部を含むことができる。カニューレ1816および脚部1824はすべて、異なる長さを有してもよい。さらに、各カニューレおよび脚部の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように、または患者の解剖学的構造の一部分を回避するように変更することができる。本発明の一実施形態では、カニューレ1816は、ほぼ円筒形の形状を有する。
図27〜図28に示すガイド1810は、概してカニューレ1816および脚部1824が2つのアーム1814と相互接続されていることを示しているが、当業者は、カニューレ1816および脚部1824を任意の数の方法で相互接続することができることを理解するであろう。例えば、一実施形態では、カニューレ1816は、湾曲した中間体によって相互接続されてもよい。任意選択的に、一実施形態では、カニューレ1816および脚部1824は、患者の解剖学的構造に対して個々に配置され、次いで外科手技中に相互接続される別個の片として形成され得る。
カニューレ1816は、患者の椎弓板、関節間部、横突起の側面および上関節突起のうちの1つまたは複数に接触するように構成される。ガイド1810が患者の棘突起に接触するのを防止するため、または他の患者の解剖学的構造を回避するために、カニューレ1816の一部分上に切り欠き1817を任意選択的に形成することができる。代替の実施形態では、切り欠き1817は、周囲の患者の解剖学的構造と相補的に接触するための1つまたは複数の患者適合面または特徴を含むことができる。特定の実施形態では、切り欠き1817は、外科医/ユーザに対してより大きな視認性を達成するために、または本明細書に記載されるような1つまたは複数の器具または他のデバイスの配置を容易にするように配向され得る。さらなる代替的な実施形態では、切り欠き1817はカニューレに設けられない。一実施形態では、切り欠き1817は、棘突起または他の固有の患者の解剖学的特徴に合致し、ガイドの位置整合および着座を保証するためのさらに別の表面を提供するための患者特有の輪郭を提供するように適合され得る。
カニューレは、皮質軌道内で器具および固定デバイスを案内するように適合された概して中空のボア1820を含むことができる。各カニューレ1816のボア1820は、誤った器具またはデバイスの使用を防止するために、特定の器具または固定器具に対応する内径を有することができる。したがって、2つのカニューレのボアの寸法は異なっていてもよい。ボア1820の内径は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ1816内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。代替的に、誤った器具または器具の使用を防止すること、正しい道具またはデバイスの向きが間違っているのを防ぐこと、および、道具またはデバイスの過剰挿入を防止することのうちの1つまたは複数のために、突出部、キー、ノッチ、または空隙が、カニューレ上またはボア内に形成されてもよい。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレボア1820は、道具の挿入の深さまたは向きを制御するために、道具140の突出部144と同様に、道具の特徴に関連するガイド110の表面122と同様の器具接触面を含むことができる。
さらに、カニューレ1816は、様々な長さを有してもよく、カニューレ1816の幾何学的形状、患者の解剖学的構造、ガイド1810の目的などに応じて、より長くしても短くしてもよい。例えば、特定の器具または固定デバイスをより深くすることが必要とされる場合、カニューレ1816は、器具または固定デバイスの患者の椎骨へのさらなる貫入に対応するために、より短くすることができる。
したがって、カニューレは、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進することを防止するように適合され得る。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレ1816のボア1820は、ドリルビットまたは任意の他の適切な器具が、皮質軌道のパイロット穴を穿ち、開けるのを容易にし、そのように案内することができる。例えば、ボア1820は、図54A〜図54Gに関連して説明したドリル装置のビットを案内することができる。したがって、一実施形態では、破壊および/または剥離が回避されるのに十分な強度および脆性を有する金属または金属合金からカニューレ1816が製造されるか、またはその金属または金属合金によって、ボア1820が裏打ちされる。さらに、ボア1820の少なくとも内面は、ボア1820もしくはカニューレ1816を損傷することなく、または、カニューレ1816の材料が穿孔部位に堆積することを許容することなく、高速穿孔の効果に耐えることができ、カニューレの再利用を容易にする。カニューレの材料はまた、外科器具を殺菌するために使用される温度に耐えるように選択される。
パイロット穴が形成された後、ボア1820は、パイロット穴への皮質スクリュー(上述した固定具734または図55に記載の固定デバイス3634など)のような固定デバイスの挿入をさらに案内することができる。本発明の別の実施形態において、カニューレ1816のボア1820は、様々な長さの1つもしくは複数のインサート1854またはガイドワイヤを受け入れるように適合されてもよい。インサート1854は、カニューレボア1820の内径に合致するための外径を有するサイズにすることができる。インサート1854は、例えば様々なサイズのドリルビットまたはタップを収容するためにインサートを長手方向に貫通する内部開口部1856を有することができる。実際には、インサートは、ドリルビットが、ねじなどの固定デバイスをさらに挿入するためのパイロット穴を形成するのを容易にし、そのように案内することができる。
図27Eに示すように、インサート1854は、様々な長さを有してもよく、ガイド1810の幾何学的形状、患者の解剖学的構造、インサートの目的などに応じて、より長くしても短くしてもよい。例えば、特定のドリルをより深くすることが必要とされる場合、インサート1854Aは、ドリルビットの患者の椎骨へのさらなる貫入に対応するために、より短くすることができる。同様に、インサート1854の内部開口部1856は、インサートとともに使用されることが意図された正確な道具または器具に依存して、様々な直径を有し得る。このようにして、外科医は、外科手技を実施するときに、ドリルまたはタップのような適切な道具が、インサートの各々(当該インサート向けに意図されている位置または特定の用途を示すための1つまたは複数の印をさらに含むことができる)とともに使用されることを確実にすることができる印は、バーコードまたはRFIDなどのコンピュータ可読要素を含むことができる。したがって、印を使用して、ガイドを識別し、ガイド1810によって実行されるべき処置に関する情報を検索することができる。一実施形態では、印は、ガイド1810とともに使用されるドリル3547のセンサ3574によって読み取り可能である。このようにして、ドリル3547は、ガイド1810を使用して形成されるボアのパラメータ(深さ、サイズなど)を決定することができる。
上記の原理のさらなる例示のために、それぞれ、タップ器具を配置するための直径4.5ミリメートルの開口部1856Cを有するインサート、および、1/8インチのドリルに関連して使用するための直径1/8インチの開口部1856Dを示している、インサート1854Cおよび1854Dを参照されたい。
インサート1854は、任意選択的に、カニューレ1816に加えて、インサート1854を患者特有の解剖学的構造とさらに適合させるために、患者特有の接触面1858を含むことができる。これにより、インサート1854、および、インサート1854を含むカニューレ1816の適切な位置における安定性および位置決めをより良好にすることができる。加えて、ドリルビットまたは他の振動または発振道具に関連して使用されるインサート1854の場合、これらの患者適合面1858はまた、初期のパイロット穴が形成されるときに、ドリルビットの遠位端が椎体の表面上を「歩く」または移動するのも防止し、これにより固定デバイスの軌道が不正確になる危険性が低減される。
インサート1854Eは、ガイド1810のカニューレ1816上の切り欠きまたはスロット1862と合致するように構成された、インサートのほぼ円筒形の本体の1つの表面の周りのキーまたはノッチ1860をさらに備えることができる。このようにして、インサートをカニューレのボア1820内に案内するとき、インサート1854の適切な回転/向きが保証される。
インサート1854は、本開示の代替の実施形態による外科用ガイド1810とともに使用され得る外科用穿孔スリーブを備えることができる。穿孔スリーブは、当技術分野では一般的に知られているが、本実施形態は、穿孔スリーブの遠位端1858において骨表面との接触を提供するために、1つまたは複数の患者適合カニューレ1816を通して配置され得るカスタムドリルスリーブ1854F、1854Gに関する。カスタムドリルスリーブ1854F、1854Gは任意の材料から作成することができるが、好適な実施形態では、スリーブは、ドリルスリーブ材料の破損および/または剥離が回避されるのに十分な強度および脆性を有する金属または金属合金から製造される。したがって、ドリルスリーブ1854F、1854Gは、スリーブ1854F、1854Gを損傷することなく、または、スリーブからの材料が穿孔部位に堆積することを許容することなく、高速穿孔の効果に耐えることができ、ドリルスリーブの再使用も可能である。スリーブ1854F、1854Gはまた、滅菌中に遭遇する高温に耐えなければならない。金属製インサート1854F、1854Gのもう1つの利点は、スリーブの遠位端1858Gが骨に「食い込む」ことを可能にし、固定手段を提供するために切断表面を「穿孔」または機械加工する能力である。
ガイド1810は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合された患者適合脚部1824を含むことができる。一実施形態では、脚部1824は、下関節突起、椎弓根および横突起の1つまたは複数に接触する。任意選択的に、ガイドは2つ以上の脚部を含むことができる。一実施形態では、脚部は、遠位部分1824Aおよび近位部分1824Bを備える。理解されるように、脚部1824はまた、カニューレ1816から延伸することもできる。例えば、一実施形態では、脚部は、カニューレ1816から延伸する遠位部分1824Aのみを備える。
付加的にまたは代替的に、患者特有の接触面1818,1826は、それぞれカニューレ1816および/または脚部1824の任意の患者接触面上に形成されてもよい。表面1818,1826は、複数の解剖学的特徴との合致のために複数の患者特有の輪郭を提供する。例えば、下側の患者接触面1818,1826の輪郭および位置は、図2に関連して上述したようなに患者のMRI、CT、または他の撮像走査から変換されたデータセットの使用によって形成することができる。さらに、下側の患者接触面1818,1826は、複数の複合半径を有する動的輪郭を含むことができる。したがって、表面1818,1826は、患者の椎骨または他の解剖学的特徴の対応する解剖学的特徴と実質的に一致する。したがって、表面1818,1826は、カニューレ1816および脚部1824が外科手技中に配置されるべきである患者の解剖学的特徴の所定の表面に実質的に一致する。さらに、表面1818,1826によって、カニューレおよび脚部は、解剖学的特徴の異なる表面に実質的に一致しない。このようにして、外科医は、ガイドが解剖学的特徴の所定の表面に適切に着座しないため、ガイド1810の位置がずれているか否かを判定することができる。一実施形態では、表面1818,1826の少なくとも1つは、外科手技中に以前に変更された患者の解剖学的構造の表面に接触するように適合される。
さらに、表面1818,1826は、これに限定されるものではないが、下関節突起の内側、椎弓板の側部、間部と横突起との間の接合部、および患者の他の解剖学的特徴を含む群のうちの1つまたは複数の周りに接触または突出することができる。これらの患者接触面1818,1826は、ガイド1810を位置決めし、所定の位置および向きにおいて定位置に保持するのを助ける。患者の解剖学的構造の異なる部分の周囲に少なくとも部分的に突出することにより、表面1818,1826は、概して、患者の解剖学的構造の周囲に少なくとも部分的に引っ掛かる。したがって、表面は、患者の解剖学的構造の個別の表面によって形成された少なくとも2つの異なる平面と接触することができる。
ガイド1810は、中間体1812、アーム1814、カニューレ1816、または脚部1824に形成されたスロット1830をさらに備えることができる。スロット1830は、当業者によって理解されるように、ブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるための切断スロットであってもよい。他の実施形態において、スロット1830は、外科医/ユーザによる、ランドマーク、周囲の骨の解剖学的構造の識別、埋め込み式デバイスの配置、または手術計画を容易にするための1つまたは複数の測定補助具または道具を受け入れるように適合され得る。
代替的に、スロット1830は、図33に関連してさらに説明するように、1つまたは複数の二次カニューレ1840または三次カニューレ1850を受け入れるように適合されてもよい。特定の実施形態では、三次カニューレ1840,1850は、特定の患者の解剖学的表面または特徴に接触するための患者適合表面または特徴をさらに含むことができる。代替の実施形態では、三次カニューレは概して平滑であり、患者適合面または特徴を備えていない。
任意選択的に、図27Dに示す本発明の一実施形態では、切断ガイド10をガイド1810Aに相互接続することができる。切断ガイド10は、図3〜図6に関連して図示され説明された切断ガイド10,110と同じであってもよく、または類似していてもよい。ガイド10は、一般に、切断道具を案内するように適合されたスロット20を含む。スロット20は、特定の患者のための計画された外科手技のための切れ目を案内するように決定された任意の形状を有することができる。さらに、スロットは、2つ以上の異なる切断または2つ以上の器具を案内するように適合された複数の部分を備えることができる。切断スロット20は、特定の切断道具を受け入れ、不適切な道具の使用を防止するような大きさまたは形状にすることができる。さらに、スロットは、患者の神経要素の周りに切れ目を案内するように、または神経要素に切れ目が入るのを防止するように成形されてもよい。スロット20は、切断道具の挿入深さを制限または制御するように適合されたストッパを含むことができる。本明細書で説明する他のスロットと同様に、スロット20は、患者の解剖学的構造に特有のものであってもよい。一実施形態では、スロット20は、ガイド1810Aの一部分を通って続く。言い換えれば、スロット20は、スロット内に位置決めされた道具または器具によるガイドの他の部分との接触を防止するように適合される。
切断ガイド10は、ガイド1810Aと一体的に形成されてもよい。代替的に、本発明の別の実施形態では、切断ガイド10は、ガイド1810Aに解放可能に相互接続されてもよい。このようにして、切断ガイド10は、外科手技中にガイド1810Aに加えられるか、またはガイド1810Aから取り外され得る。切断ガイド10は、ガイド1810Aの任意の部分に相互接続することができる。一実施形態では、切断ガイド10は、ガイド1810Aの脚部1824およびカニューレ1816の少なくとも1つに相互接続される。任意選択的に、切断ガイド10は、アーム1814または中間体1812に相互接続されてもよい。理解されるように、切断ガイド10およびスロット20は、ガイド1810Aに対して任意の所定の向きを有することができる。したがって、切断ガイド10またはスロット20は、図27Dに示す向き以外の任意の向きで回転されてもよい。
任意選択的に、図27Dに示されるように、ガイドのカニューレ1816Aには、ボアがなくてもよい。カニューレ1816Aは、外科手技中に器具を案内するためにボア1820または切断スロット20が使用されるとき、安定性を提供するための形状およびサイズを有する。
一実施形態によれば、ガイド1810は、特定の患者のためのガイド、患者の脊椎のレベルを識別するため、またはガイドの方向、向き、用途もしくは目的を示すための1つまたは複数の印をさらに含むことができる。ガイド1810は、本開示の新規な態様から逸脱することなく、他の形状、向き、厚さなどを取ることができる。同様に、ガイド1810は、任意の大きさとすることができ、所望に応じてガイド1810を把持または操作するのを助けるための拡張部またはハンドルを含むことができる。
ここで図29A〜図29Cを参照すると、本発明の実施形態の別の患者特有のガイド1910が示されている。ガイド1910は、中間体1912と、少なくとも1つのカニューレ1916とを含む。一実施形態では、ガイド1910は、患者の解剖学的構造の所定の特徴と接触するように個別に位置決めされ、次いで外科手技中に相互接続され得る2つの別個の片として形成される。中間体の2つの部分1912A、1912Bは、相互接続されるように適合されている。一実施形態では、中間体1912Bは、ガイド1910の個々の片をともに解放可能に相互接続するように適合された継手1913を含む。したがって、一実施形態では、ガイドの2つの部分は、中間体1912A内の対応する空隙内に継手1913を位置決めすることによって相互接続されてもよい。継手は、摩擦によって空隙内に保持することができる。付加的にまたは代替的に、継手1913を空隙内に保持するための付勢力を提供することができる。一実施形態では、継手および空隙はスナップを含む。別の実施形態では、中間体は磁石を含んでもよい。任意選択的に、さらに別の実施形態において、中間体部分1912A、1912Bは、ヒンジまたはバネを含む任意のタイプの付勢部材のような、可撓性または伸長可能な部材によって相互接続されてもよい。当業者であれば、中間体部分1912A、1912Bは、任意の他の適切な手段によって相互接続されてもよいことが理解されよう。任意選択的に、本発明の別の実施形態では、ガイド1910は1つの一体片として形成される。
カニューレ1916は、図27〜図28に関連して上述したカニューレ1816と同じか、または類似している。一実施形態では、カニューレ1916は、ほぼ円筒形の形状を有する。同様に、カニューレ1916は、患者の椎弓板、間部、横突起の側面および上関節突起または患者の解剖学的構造の他の部分のうちの1つまたは複数に接触するように構成される。カニューレはボアなしで形成されてもよい。別の実施形態では、カニューレ1916は、ボア1820と同様のボア1920を含むことができる。ボア1920は、誤った器具またはデバイスの使用を防止するために、特定の器具または固定デバイスを受け入れるように適合された所定の内径を含む。ボア1920の内径は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ1916内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。さらに、ボア1920は、道具または固定デバイスを所定の使用される向きに位置整合させるように適合された形状を有してもよい。さらに、カニューレは、特定の患者の解剖学的特徴、外科医の選好、ガイド1910の向き、およびカニューレ1916に関連する道具または固定デバイスのタイプに少なくとも部分的に基づく任意の長さであってもよい。
したがって、カニューレは、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進すること、または、他の様態で誤用されることを防止するように適合され得る。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレ1916のボア1920は、ドリルビットまたは任意の他の適切な器具が、皮質軌道のパイロット穴を穿ち、開けるのを容易にし、そのように案内することができる。パイロット穴が形成された後、ボア1920は、パイロット穴への皮質スクリューのような固定デバイスの挿入をさらに案内することができる。本発明の別の実施形態では、ボア1920は、上記の図27〜図28に関連して図示および説明したのと同様に、1つまたは複数のインサート1854またはガイドワイヤを受け入れるように適合されてもよい。
付加的にまたは代替的に、患者特有の接触面は、カニューレ1916の任意の患者接触面1918および/または中間体1912の接触面1926上に形成されてもよい。表面1918,1926は、上記でより詳細に説明したように、複数の解剖学的特徴との合致のために複数の患者特有の輪郭を提供する。中間体1912の表面1926は、少なくとも棘突起Sの正面に接触することができる。カニューレ1916の表面1918は、これに限定されるものではないが、下関節突起の内側、椎弓板の側部、棘突起、間部と横突起との間の接合部、および患者の他の解剖学的特徴を含む群のうちの1つまたは複数の周りに接触または突出するように適合される。これらの患者接触面1918,1926は、ガイド1910を位置決めし、所定の位置および向きにおいて定位置に保持するのを助ける。
図29には示されていないが、ガイド1910は、中間体1912またはカニューレ1916内に形成されたスロットをさらに備えていてもよい。スロットは、スロット1830と同じまたは同様であってもよい。スロットは、上述したすべての実施形態の切断スロット20〜820と同様にブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるように適合されている。代替的に、ガイド1910のスロットは、図33に関連してさらに説明するように、1つまたは複数の二次カニューレまたは三次カニューレを受け入れるように適合されてもよい。ガイド1910は、本開示の新規な態様から逸脱することなく、他の形状、向き、厚さなどを取ることができる。例えば、ガイド1910は、脚部1824と同様の1つまたは複数の脚部を含むことができる。脚部は、中間体1912およびカニューレ1916のうちの1つまたは複数から延伸することができる。一実施形態では、カニューレの少なくとも1つは下側脚部1824Aを含む。同様に、ガイド1910は、任意の大きさとすることができ、所望に応じてガイド1910を把持または操作するのを助けるための拡張部またはハンドルを含むことができる。別の実施形態では、ガイド1910は、図27Dに示すガイド1810Aと同様の方法で切断ガイド10を受け入れるようになっている。
ここで図30A〜図30Bを参照すると、本発明のさらに別の実施形態の患者特有のガイド2010が示されている。ガイド2010は、一般に、カニューレ2016および1つまたは複数の脚部2024を備える。
カニューレ2016は、図27〜図28に関連して上述したカニューレと同じか、または類似している。1つのカニューレ2016のみが図30に示されているが、当業者は、ガイド2010が任意の数のカニューレを有することができることを理解するであろう。カニューレ2016は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるための所定の内径を含む、ボア1820,1920と同じまたは同様のボア2020を含む。したがって、ボア2020は、誤った器具または器具の使用を防止し、器具またはデバイスの誤った使用を防止することができる。したがって、ボアの内径、ボアの形状、および/または、ボアの上もしくは中に形成される特徴は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ2016内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。
カニューレ2016の長さはまた、カニューレ2016に関連する器具またはデバイス、患者の解剖学的構造に対するガイドの向き、および外科医の選好に少なくとも部分的に基づいて増減されてもよい。したがって、カニューレは、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進することを防止するように適合され得る。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレ2016のボア2020は、ドリルビットまたは任意の他の適切な器具が、皮質軌道のパイロット穴を穿ち、開けるのを容易にし、そのように案内することができる。パイロット穴が形成された後、ボア2020は、パイロット穴への皮質スクリューのような固定デバイスの挿入をさらに案内することができる。本発明の別の実施形態では、ボア2020は、上記で図示および説明したのと同様に、1つまたは複数のインサート1854またはガイドワイヤを受け入れるように適合されてもよい。
付加的にまたは代替的に、カニューレ2016は、第2のボアを含むことができる。第2のボアは、一時固定デバイスの配置のために異なる軌道内で配向されてもよい。任意選択的に、カニューレは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合されたトラックまたはスロットを含むことができる。スロットは、患者特有の深さ制御、角度制御、および向きを含むことができる。スロットは、スロット20,120,320,420,520,720,820,または1220のような、本明細書において説明されているスロットのいずれかと同じであってもよいし、類似していてもよい。
本発明の一実施形態では、カニューレ2016は、カニューレ2016の遠位端または末端2018が患者の解剖学的構造に接触しないような長さを有する。言い換えると、カニューレ2016の末端2018は、患者の解剖学的構造の所定の部分の上に浮くように適合される。本発明の別の実施形態では、カニューレ2016は、カニューレ2016の末端2018が意図的に患者の解剖学的構造の所定部分に接触するように、異なる長さを有する。この例を続けると、患者特有の接触面がカニューレ2016の末端2018に形成されてもよい。したがって、カニューレ2016の末端2018は、任意選択的に、外科手技中に所定の向きでガイド2010を位置整合および/または安定化するために、さらに別のガイド面を提供することができる。
ガイド2010の脚部2024は各々、異なる長さを有することができる。さらに、カニューレ2016に対する脚部2024の位置および位置整合は、患者特有の解剖学的特徴、ガイド2010の計画された向き、または外科医の選好に基づいて変化し得る。脚部2024は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合されている。一実施形態では、脚部2024のうちの1つまたは複数は、患者の解剖学的構造の所定の部分に少なくとも部分的に一致するか、またはその周囲に引っ掛かるように適合され得る。したがって、ガイド2010またはその部分は、外科医がガイド2010を屈曲または変形させて患者の解剖学的構造の周囲に嵌合させることを可能にするように選択された材料から作成することができる。一実施形態では、脚部2024またはその部分は、少なくとも部分的に可撓性または変形可能な材料から製造される。別の実施形態では、脚部2024の少なくとも一部分は、ニチノールのような形状記憶を有する材料から製造される。このようにして、ガイド2010は、患者の解剖学的構造の周囲に引っ掛けられた脚部2024の少なくとも一部によって、計画されているように、外科医によって患者の解剖学的構造と位置整合させることができる。したがって、脚部は、患者の解剖学的構造に対する所定の位置整合状態でガイド2010を解放可能に保持するための付勢力を提供することができる。
本発明の一実施形態では、ガイド2010は、カニューレ2016を所定の向きに位置整合させるための患者特有の表面を生成するように適合された3つの患者適合脚部2024を備える。しかしながら、当業者であれば、ガイド2010は任意の数の脚部2024を含むことができることが理解されよう。図30には概して直線形状を有するものとして示されているが、脚部2024のうちの1つまたは複数は曲線形状のような非直線形状を有してもよいことが当業者には理解されるであろう。
したがって、脚部の形状、長さ、および向きは、患者の解剖学的構造の他の特徴との接触を回避しながら患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように、または、外科手技中の外科医の視界の閉塞を防止するように、カスタマイズされ得る。したがって、一実施形態では、脚部の少なくとも1つは、ガイド2010と、棘突起Sまたは患者の別の解剖学的特徴との間の意図しないまたは不注意による接触を防止するために、湾曲形状、または図27〜図28に関連して上述した切り欠き1817と同様の切り欠きを含む。代替的に、別の実施形態では、脚部の少なくとも1つは、ガイド2010の位置整合および安定化のうちの1つまたは複数のために、さらに別の患者特有の接触面を作成するように適合された患者適合面を有する湾曲形状または切り欠きを含むことができる。
一実施形態では、脚部2024の少なくとも1つは、下関節突起、椎弓板、上関節突起、横突起、および別の解剖学的特徴を含む群のうちの1つまたは複数と接触する。脚部2024の末端2026は、図27〜図29に関連して上述した接触面1826,1926と同じまたは同様の患者特有の接触面を含むことができる。追加の患者特有の接触面はまた、脚部2024の1つまたは複数の他の表面に形成されてもよい。図示されていないが、接触面2026は、ガイド2010を患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置整合させること、患者の解剖学的構造の一部分の周りに引っ掛かること、外科手技中にガイド2010の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、軟組織を変位させることのうちの1つまたは複数のために適合されている突出部を含むことができる。一実施形態では、接触面2026は比較的薄い拡張部を含む。接触面2026は、下関節突起の内側、椎弓板の側部、間部と横突起との間の接合部、および上関節突起のうちの1つまたは複数の周りに接触または突出することができる。任意選択的に、接触面2026の少なくとも1つ、または脚部2024の1つの一部分は、外科手技中に変更された患者の解剖学的構造の表面に接触するように適合されてもよい。
図30には示されていないが、ガイド2010は、カニューレ2016および脚部2024のうちの1つまたは複数の中に形成されたスロットをさらに備えることができる。スロットは、スロット1830と同じであってもよく、または類似していてもよく、ブレードまたは他の切断器具の経路を上述のスロットと同様に方向付けるように適合されてもよい。代替的に、ガイド2010のスロットは、図33に関連してさらに説明するように、1つまたは複数の二次カニューレまたは三次カニューレを受け入れるように適合されてもよい。ガイド2010は、本開示の新規な態様から逸脱することなく、他の形状、向き、厚さなどを取ることができる。例えば、本発明の一実施形態では、1つの脚部2024は、脚部2024のうちのもう1つの脚部から延伸することができる。同様に、ガイド2010は、任意の大きさとすることができ、所望に応じてガイド2010を把持または操作するのを助けるための拡張部またはハンドルを含むことができる。さらに、ガイド2010は、フレーム330,730,1330などのフレームに相互接続するように適合することができる。別の実施形態では、ガイド2010は、ガイド310,710,1302の1つまたは複数の前または後でフレームに相互接続することができる。このようにして、ガイド2010は、患者の解剖学的構造内に追加の固定具を配置することなく、ガイド310,710,1302の1つまたは複数と組み合わせて使用することができる。
本明細書に記載された様々なガイドは、デバイス(例として、ねじ)の進入点、角度軌道、高さ、および/または頭部の向きを促進または制御するために提供されてもよい。これは、外科医/ユーザが、複数の骨のランドマークにわたるその後のロッド挿入のために、脊椎スクリューヘッドの位置整合を最適化することを可能にするため、特にねじの配置に望ましい。さらに、ねじの配置を制御することにより、事前に計画されたねじの配置に合致させるか、または脊椎の湾曲を最適化するための角度矯正を提供するように、患者特有のロッド(以下に詳述)を設計および製造することができる。本明細書に記載される様々なガイドのさらなる利点は、デバイスの固定を改善すること、および/またはデバイスと患者の解剖学的構造(例えば、患者の脊髄)との間の望ましくない接触を防止することを含む。ソフトウェア解析の使用を含む、上記の方法のさらなる使用は、理想的なねじ配置および/またはロッド形状を達成するためのねじの配置および向きを決定することをさらに助けることができる。例えば、本明細書に記載された様々なガイドを使用して、所望のスクリューヘッド配置および配向を達成することによって、またはロッドのような補助デバイス(以下により詳細に説明する)の、スクリューヘッドとの位置整合を改善することが可能になる。この利点は、外科医/ユーザが、最適な矢状方向および/または冠状方向の位置整合を達成することを可能にし、これは、ロッド配置を支援し、患者の解剖学的構造の矯正を改善する。
ここで図31A〜図31Cを参照すると、本発明の別の実施形態の別の患者特有のガイド2110が示されている。ガイド2110は、概して、中間体2112と、少なくとも1つのカニューレ2116とを含む。
中間体2112は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合された遠位面2113を含む。一実施形態では、遠位面2113は、下関節突起、椎弓板、棘突起、間部、横突起、および患者の解剖学的構造の他の特徴を含む群のうちの1つまたは複数に接触するように適合される。したがって、中間体2112の遠位面2113は、ガイド2110を所定の向きに位置整合させるための患者特有の表面を提供する。任意選択的に、1つまたは複数の側面2111は、患者の解剖学的構造の他の部分と接触するか、または相互接続するように適合された患者特有の形状を有してもよい。例えば、ガイド2110は、患者の解剖学的構造の部分の周りに引っ掛かるように構成された、脚部2024と同様の拡張部または脚部を含むことができる。脚部は、ニチノールを含む可撓性または変形可能な材料から作成することができる。一実施形態では、脚部は、患者の解剖学的構造に対して所定の向きでガイドを「引っ掛ける」ための付勢力を提供するように適合される。
さらに、表面2113は、患者の解剖学的構造の異なる部分に接触するように適合された2つ以上の表面部分2113A、2113Bを含むことができる。したがって、表面2111,2113A、2113Bは、外科手技の間にガイド2110の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、および、ガイド2110を、患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置決めすることのうちの1つまたは複数のために、患者の解剖学的構造に対するガイド2110の実質的に緊密な嵌合を提供するように選択された複雑な形状を形成することができる。遠位面2113は、不要または意図しない組織の切開または損傷を回避するために、患者の解剖学的構造との不必要な接触を防止するための逃げ部2115をさらに含むことができる。任意選択的に、表面2111,2113A、2113Bのうちの1つまたは複数は、軟組織を変位させるように適合された形状または突出部を有してもよい。
カニューレ2116は、図27〜図30に関連して上述したカニューレと同じか、または類似している。当業者は、ガイド2110が任意の数のカニューレを有することができることを理解するであろう。本発明の一実施形態では、ガイド2110Aは、2つのカニューレ2116,2116Aを含む。さらに、カニューレは各々、患者の解剖学的構造の異なる部分を標的とするために、異なる向きを有することができる。カニューレは、一般的に、ガイドの近位面2112から遠位面2113まで通過する。さらに、ガイドの近位面2112から突出して図示されているが、当業者であれば、カニューレ2116は、ガイドの近位面と実質的に同じレベルで終端してもよいことを理解するであろう。さらに、カニューレは、ガイド2110の中間体2112に対して任意の所定の向きを有することができる。一実施形態では、カニューレは、ガイドの近位面および遠位面を貫通する向きを有する。本発明の別の実施形態では、カニューレ2116Aの少なくとも一端は、ガイド2110の側面2111を通過する。
カニューレ2116,2116Aは、ボア1820,1920,2020と同様のボア2120を含む。ボア2120は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるための所定の内径または形状を備える。したがって、ボア2120は、誤った器具またはデバイスの使用を防止することができる。ボア2120は、器具またはデバイスの不適切な使用を防止するように適合することもできる。したがって、ボア2120の内径または形状は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ2116内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。このように、カニューレは、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進することを防止するように適合され得る。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレ2116のボア2120は、ガイドワイヤ、固定要素、およびピンのうちの1つまたは複数の、皮質軌道における配置を容易にすることができる。一実施形態では、ボア2120は、ドリル、タップ、およびねじなどの固定デバイスをガイドするために使用され得るガイドワイヤの配置を容易にする。ガイドワイヤは、当業者に知られているkワイヤであってもよい。ガイド2110はさらに、上述のようにスリーブまたはインサートを受け入れるように適合されてもよい。
外科手技中に、2つ以上のガイド2110を使用することができる。図31Cに示すように、各ガイドは、患者の解剖学的構造の異なる部分と接触して位置決めされてもよい。さらに、図31には示されていないが、個々のガイド2110B、2110Cは、外科手技の前または間にともに相互接続することができる。したがって、本発明の一実施形態では、ガイド2110B、2110Cは、ガイドをともに解放可能に相互接続するように適合された、図29に関連して上述した中間体1912と同様の構造を含む。別の実施形態では、ガイド2110B、2110Cは、ガイドをともに恒久的に相互接続するためにアーム1814と同様の構造を含む。
図31には示されていないが、ガイド2110は、中間体2112内に形成されたスロットをさらに備えていてもよい。スロットは、当業者によって理解されるように、切断スロットと同様に、ブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるように適合することができる。代替的に、ガイド2110のスロットは、図33に関連してさらに説明するように、1つまたは複数の二次カニューレ2140または三次カニューレ2150を受け入れるように適合されてもよい。ガイド2110は、本開示の新規な態様から逸脱することなく、他の形状、向き、厚さなどを取ることができる。例えば、ガイド2110は、脚部1824、2024と同様の1つまたは複数の脚部を含むことができる。同様に、ガイド2110は、任意の大きさとすることができ、所望に応じてガイド2110を把持または操作するのを助けるための拡張部またはハンドルを含むことができる。
一実施形態では、ガイド2110は、ガイド2010と同様にフレームに相互接続可能であってもよい。したがって、ガイド2110は、ガイド310,710,1302、および2010の1つまたは複数の前または後で、1つまたは複数のフレーム330,730,1330とともに使用されてもよい。
ここで図32A〜図32Cを参照すると、本発明のさらに別の実施形態の患者特有のガイド2210が示されている。ガイド2210は、概して、中間体2212、カニューレ2216、1つまたは複数の脚部2224、および第2の脚部またはブリッジ2230を備える。
カニューレ2216は、図27〜図31に関連して上述したカニューレと同じか、または類似していてもよい。図32には2つのカニューレ2216が示されているが、ガイド2210は任意の数のカニューレを有することができることが当業者には理解されよう。さらに、各カニューレ2216は、ガイドの異なるカニューレの長さよりも短くても長くてもよい所定の長さを有する。カニューレ2216は、ボア1820,1920,2020、2120と同様のボア2220を含むことができる。ボア2220は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるように適合されている所定の内径を備える。したがって、ボア2220は、誤った器具またはデバイスの使用を防止することができる。ボア2220の形状および/または内径ならびにカニューレ2216の長さは、器具またはデバイスが所定の距離を越えてカニューレ2216内に前進するのを防止すること、誤った器具またはデバイスの使用を防止すること、および、正しい器具またはデバイスの適切な位置整合および使用を保証することのうちの1つまたは複数のために選択することができる。したがって、カニューレは、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進することを防止するように適合され得る。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレ2216のボア2220は、ドリルビットまたは任意の他の適切な器具が、皮質軌道のパイロット穴を穿ち、開けるのを容易にし、そのように案内することができる。パイロット穴が形成された後、ボア2220は、パイロット穴への皮質スクリューのような固定デバイスの挿入をさらに案内することができる。本発明の別の実施形態において、ボア2220は、任意の様々なサイズの1つまたは複数のインサートを受け入れるように適合されてもよい。上述したインサートは、ドリルビットまたはタップのような他の道具を促進または案内することができる。
任意選択的に、本発明の一実施形態では、スリーブをカニューレ2216のボア2220内に挿入することができる。スリーブは、本明細書に記載のスリーブ24およびインサート1854と同様であってもよく、同じまたは類似の材料から構成されてもよい。スリーブは、カニューレボアの内径より少なくともわずかに大きい外径を有してもよい。したがって、スリーブは圧入によってボア内の定位置に保持することができる。一実施形態では、スリーブは、ボア内への挿入後に取り外すことができない。このようにして、カニューレボアの誤用を防止することができる。代替的に、スリーブを使用して、カニューレに関連する道具および器具の使用を順序付けることができる。例えば、一実施形態では、カニューレボアは、第1の道具を受け入れるように適合された内径または形状を有してもよい。スリーブは、第2の道具を受け入れるように適合された内径または形状を有するボアを有することができる。スリーブボアは、第1の道具の挿入を防止することができる。このようにして、スリーブは不適切または意図しない時間における第1の道具の使用を防止する。さらに、スリーブは、スリーブをカニューレボアから取り外すことを妨げる外径を有するとき、スリーブボアが第2の道具を案内するために使用された後に第1の道具が使用されることを防止する。
一実施形態では、スリーブは、器具とともに使用するように適合される。別の実施形態では、スリーブボアの内径は、スリーブの外径と実質的に等しい。したがって、スリーブは非常に薄くてもよい。さらに別の実施形態では、スリーブボアは、カニューレによって受け入れられる器具の外面上の特徴を案内するように適合されたキー、トラック、または突出部を含むことができる。スリーブは、本明細書に記載されたカニューレのボア内に嵌合するようなサイズにすることができる。
本発明の一実施形態では、カニューレ2216は、カニューレ2216の遠位端または末端2218が患者の解剖学的構造に接触しないような長さを有する。言い換えると、カニューレ2216の末端2218は、患者の解剖学的構造の所定の部分の上に浮くように適合される。本発明の別の実施形態では、1つまたは複数のカニューレ2216は、カニューレ2216の末端2218が意図的に椎弓板、間部、横突起、患者の上関節突起、および患者の異なる解剖学的特徴のうちの1つまたは複数と接触するような長さを有する。この例を続けると、患者特有の接触面が、カニューレ2216の末端2218およびカニューレの他の表面に形成されてもよい。したがって、カニューレ2216の末端2218および他の表面は、任意選択的に、外科手技中に所定の向きでガイド2210を位置整合および/または安定化するために、さらに他のガイド面を提供することができる。
ガイド2210の脚部2224は各々、異なる長さを有することができる。さらに、カニューレ2216に対する脚部2224の位置および位置整合は、患者特有の解剖学的特徴または外科医の選好に基づいて変化し得る。脚部2224は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合されている。本発明の一実施形態では、ガイド2210は、カニューレ2216を所定の向きに位置整合させるための患者特有の表面を生成するように適合された2つの患者適合脚部2224を備える。しかしながら、当業者であれば、ガイド2210は任意の数の脚部2224を含むことができることが理解されよう。
図32には概して直線形状を有するものとして示されているが、脚部2224のうちの1つまたは複数は曲線形状を有してもよいことが当業者には理解されるであろう。したがって、脚部の形状、長さ、および向きは、患者の解剖学的構造の他の特徴との接触を回避しながら患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように、カスタマイズされ得る。したがって、一実施形態では、脚部の少なくとも1つは、ガイド2210と、棘突起、椎弓板、または患者の別の解剖学的特徴との間の意図しないまたは不注意による接触を防止するために、湾曲形状、または図27〜図28に関連して上述した切り欠き1817と同様の切り欠きを含む。代替的に、別の実施形態では、脚部2224の少なくとも1つは、ガイド2210の位置整合および安定化のうちの1つまたは複数のために、他の患者特有の接触面を作成するように適合された患者適合面(図29に関連して上述した表面1926と同様の)を有する湾曲形状または切り欠きを含むことができる。
一実施形態では、脚部2224の少なくとも1つは、下関節突起および椎弓板を含む群のうちの1つまたは複数と接触する。脚部2224の末端2226は、図27〜図28に関連して上述した接触面1826と同じまたは同様の患者特有の接触面を含むことができる。追加の患者特有の接触面はまた、脚部2224の1つまたは複数の他の表面に形成されてもよい。図示されていないが、接触面2226は、ガイド2210を患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置整合させること、外科手技中にガイド2210の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、軟組織を変位させることのうちの1つまたは複数のために適合されている突出部を含むことができる。一実施形態では、接触面2226は比較的薄い拡張部を含む。
第2の脚部またはブリッジ2230は、患者の棘突起Sおよび椎弓板のうちの1つまたは複数と接触するように適合される。図32に示す本発明の実施形態では、ブリッジ2230は、カニューレ2216から内側に延伸する。別の実施形態では、ブリッジ2230は、脚部2224から内側に延伸する。ブリッジ2230は、単一片として形成され、長手方向の空洞を含むことができる。長手方向の空洞は、図2に関連して上述したように患者のMRIまたはCT走査から変換されたデータセットを使用することによって形成されてもよい。このようにして、長手方向の空洞は、患者の解剖学的構造の所定の部分の輪郭と実質的に合致するように適合される。一実施形態では、長手方向の空洞は、患者の特定の椎体Vの棘突起Sの輪郭に接触するように適合される。別の実施形態では、ブリッジ2230は、2つの別個の部分2230A、2230Bから形成される。本発明のすべての実施形態において、ブリッジ2230は、棘突起、椎弓板および他の解剖学的特徴のうちの1つまたは複数の輪郭と合致するように適合された1つまたは複数の接触面2234を含むことができる。したがって、ブリッジ2230は、ガイド2210の所定の位置整合を確実にすること、外科手技中にガイド2210の不注意によるまたは意図しない動きを防止することのうちの1つまたは複数を容易にする。
ガイド2210はまた、患者の解剖学的構造の一部の周囲に、またはその一部に少なくとも部分的に引っ掛かるように適合された拡張部を含むことができる。例えば、本発明の一実施形態では、中間体2212、脚部2224、およびブリッジ2230のうちの1つまたは複数は、患者の解剖学的構造に引っ掛かるように適合した形状を有することができる。別の実施形態では、脚部、中間体、またはブリッジのうちの1つなどのガイド2210の一部分は、前述のような可撓性または屈曲可能な材料を含むことができる。使用時には、外科医は、患者の解剖学的構造に引っ掛かるように、ガイド2210を屈曲または変形させることができる。
図32には示されていないが、ガイド2210は、中間体2212、カニューレ2216および脚部2224のうちの1つまたは複数の中に形成されたスロットをさらに備えることができる。スロットは、スロット1830と同じであってもよく、または類似していてもよく、ブレードまたは他の切断器具の経路を上述の切断スロットと同様に方向付けるように適合されてもよい。代替的に、ガイド2210のスロットは、図33に関連してさらに説明するように、1つまたは複数の二次カニューレ2240または三次カニューレ2250を受け入れるように適合されてもよい。理解されるように、ガイド2210はまた、切断ガイド10をも含むことができる。切断ガイド10は、図27Dに示す切断ガイド10と同様に、ガイド2210の任意の部分に相互接続することができる。
ガイド2210は、本開示の新規な態様から逸脱することなく、他の形状、向き、厚さなどを取ることができる。例えば、本発明の一実施形態では、1つの脚部2224は、脚部2224のうちのもう1つの脚部から延伸する。別の実施形態では、脚部2224の少なくとも1つは、中間体2212から延伸する。同様に、ガイド2210は、任意の大きさとすることができ、所望に応じてガイド2210を把持または操作するのを助けるための拡張部またはハンドルを含むことができる。
ここで図33を参照すると、本発明の実施形態の患者特有のガイド2310のさらに別の実施形態が示されている。ガイド2310は、図27〜図28に関連して上述したガイド1810と実質的に同じである。したがって、ガイド2310は、ガイド1810の中間体1812、アーム1814、カニューレ1816、および患者適合脚部1824と同じ(または同様の)中間体2312、アーム2314、カニューレ2316、および患者適合脚部2324を含むことができる。本発明の一実施形態では、ガイド2310は、2つのアーム2314と、2つのカニューレ2316と、2つの脚部2324とを含む。しかしながら、本発明のガイド2310は、任意の数のカニューレおよび脚部を含むことができる。カニューレ2316および脚部2324は各々、異なる長さを有することができる。さらに、各カニューレおよび脚部の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように変更することができる。
ガイド2310は、中間体2312、アーム2314、カニューレ2316、または脚部2324のうちの1つまたは複数の中に形成されたスロット2330をさらに備えることができる。スロット2330は、上述のように、ブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるための切断スロットであってもよい。代替的に、スロット2330は、1つまたは複数の二次カニューレ2340または三次カニューレ2350を受け入れるように適合されてもよい。
二次カニューレ2340および三次カニューレ2350は、患者の第2のレベルおよび第3のレベルの解剖学的特徴のうちの1つまたは複数の所定の部分を標的とするために、スロット2330内に位置決めされてもよい。一実施形態では、カニューレ2340,2350は、頚椎の1つまたは複数の所定の部分(すなわち、C1−S1および腸骨)を標的にするように適合される。カニューレ2340,2350は、図27〜図32に関連して上述したボア1820,1920,2020,2120、および2220と同じまたは同様のボア2320を含む。したがって、ボア1820は、ガイドワイヤ、ドリルビット、タップ、固定デバイス(ねじなど)、および骨移植片を摘出するための道具を含むがこれに限定されない他の器具のうちの1つまたは複数を案内することができる。さらに、ボアおよび/またはカニューレ2340,2350は、不適切な道具またはデバイスの使用を防止し、所定の道具またはデバイスの不適切な使用を防止し、所定の道具またはデバイスの適切な使用を保証するように選択された長さ、形状、突出部および/または直径を有することができる。
任意選択的に、本発明の別の実施形態では、二次カニューレ2340および三次カニューレ2350は、トラックまたはスロットを含むことができる。スロットは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合することができる。スロットは、患者特有の深さ制御、角度制御、および向きを含むことができる。本発明の一実施形態では、カニューレ2340,2350のスロットは、本明細書に記載されているスロットのいずれかと同じか、または類似している。例えば、カニューレ2340,2350は、スロット20,120,320,420,520,720,820、または1220と同様のスロットを含むことができる。
カニューレ2340,2350の端部は、図27〜図32に関連して以前に説明したような患者特有の接触面を含むことができる。さらに、各カニューレ2340、2350の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように変更することができる。三次カニューレ2350は、二次カニューレ2340に解放可能に相互接続されてもよい。カニューレ2340,2350は、外科手技の前または間にガイド2310に解放可能に相互接続されてもよい。カニューレ2340,2350は、ガイド2310上に形成されたスロット2330と係合するための拡張部2344または複数の拡張部2344Aを含むことができる。スロット2330の各々は、特定の向きで所定のカニューレ2340,2350を受け入れるように適合された異なる形状、幅、深さ、および向きを有することができる。代替的に、一実施形態では、カニューレ2340,2350は、ガイド2310とともに一体片として形成される。
図35〜図39に関連して示され説明された実施形態に関して、様々な機械的特性が、本明細書でなされる開示の精神から逸脱することなく、結合デバイスおよびロッドに組み込まれてもよい。本出願人は、本開示をさらに補足し、結合デバイスに利用されることが可能である様々な機械的特性のための追加の裏付けを提供する目的で、同時係属中のDr.George Freyを唯一の発明者として挙げている米国特許出願第2009/0105760号を全体的に参照により組み込む。加えて、外科手技において使用されるロッドを形成および成形する方法は、米国特許第9,044,285号、米国特許第8,721,651号、米国特許第8,607,603号、米国特許第8,549,888号、米国特許第8,540,719号、米国特許第8,298,242号、米国特許第7,957,831号、米国特許第7,454,939号、米国特許第6,644,087号、米国特許第6,221,077号、米国特許第6,035,691号、米国特許第6,006,581号、米国特許第5,490,409号、米国特許出願公開第2015/0127053号、米国特許出願公開第2015/0047410号、米国特許出願公開第2014/0137618号、米国特許出願公開第2013/0110174号、米国特許出願公開第2008/0086127号、米国特許出願公開第2007/0227216号、米国特許出願公開第2005/0262911号、米国特許出願公開第2004/0243481号、米国特許出願公開第2004/0144149号、国際公開第2014/143762号、国際公開第2014/088801号、および国際公開第2009/035358号に記載されており、それらの各々は、本開示をさらに補足し、本開示に対する追加の裏付けを提供するためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
ここで図35〜図39を参照すると、患者特有のロッドの実施形態ならびにロッドの形成および成形方法が記載されている。より具体的には、外科手技において使用される固定デバイス(例えば、椎弓根スクリュー、皮質骨スクリュー、脊椎フック)の位置が決定される。固定デバイスの位置は、各固定デバイスの進入点、各固定デバイスの軌道および向き、ならびに固定デバイスのサイズおよびタイプを含むが、これに限定されない。軌道は、上述の走査設備の使用から決定され、最適な患者の解剖学的構造、骨密度などに基づいて選択され得る。ロッドまたは他のインプラントの直径、サイズおよび高さは、固定デバイスの位置を決定する際に考慮される。各固定デバイスの進入点および位置は、所与の原点を基準にして三次元でマッピングされる。スクリューヘッドの位置は、患者の異常の矯正を伴う場合があり、または、伴わない場合もある。
固定デバイスのマップは、ロッドの輪郭を術前に計画するのに使用される。ロッドの計画は、外科医もしくは技術者が手動で行うことができ、または、角度、長さ、半径などの情報を使用して患者の最適な矯正を生成するソフトウェアアルゴリズムによって自動的に行うことができる。ロッド計画はまた、外科医の好ましい「教科書」または好ましい矯正および患者の解剖学的構造の物理的制限(例えば軟組織からの抵抗)を考慮することもできる。
ロッド2420は、任意の計画された外科手技のための任意のサイズまたは形状を有することができる。1つの外科手技において、異なる形状、サイズ、および材料のロッドをともに使用することができる。一実施形態では、少なくとも1つのロッドは、ほぼ円筒形の形状を有する。別の実施形態では、ロッドは、少なくとも1つのほぼ平坦な表面を有する。さらに別の実施形態では、ロッド2420は、V字形、W字形、多角形およびテーパ状のうちの1つである断面構成を有する。一実施形態では、ロッドは脊椎固定ロッドである。しかしながら、当業者であれば、本明細書に記載されるロッドおよびそれらを形成する方法が、他の外科手技と併せて使用され得ることを理解するであろう。
固定デバイスのマップは、外科手技に使用するためのロッドを形成するために使用される。本発明の一実施形態では、予め屈曲された患者特有のロッドが製造される。患者特有のロッドは、固定デバイスのマップに含まれる各ねじ軌道のヘッドまたはチューリップと実質的に位置整合する形状を有する。患者特有のロッドは、3Dプリンタ(テンプレートとしてのSLAまたはSLS、金属、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、または患者用インプラントに使用するのに適した他の任意の材料から)を含む任意の適切な方法によって造形もしくは形成され、ロッド曲げ機を用いて造形され(テンプレートまたはインプラントとして使用される金属から)、機械加工され、または同等のプロセスを用いて造形され得る。本発明の一実施形態では、図2に関連して上述した方法を使用して、患者特有のロッドが製造される。別の実施形態では、患者特有のロッドは、コンピュータ支援設計(CAD)プロセスを使用して設計される。
患者特有のロッドは、ロッドを患者の解剖学的構造に相互接続することを意図したスクリューヘッドの計画された位置および向きと実質的に位置整合する形状を有する。患者特有のロッドは、患者の脊椎の計画された輪郭に合致するような三次元における曲げまたは輪郭を有して計画することができる。一実施形態では、患者特有のロッドは、患者の術前の解剖学的構造および計画されたねじ位置のみと合致する。これにより、外科医は、ロッドのベースライン(術前)湾曲に対して追加の屈曲を行うことによって、任意の所望の矯正を導入することができる。本発明の別の実施形態では、患者特有のロッドは、計画されたねじ位置と実質的に合致し、また、患者の変形の術前に計画された矯正も考慮に入れる(例えば、患者の脊椎の矢状方向および/冠状方向の位置整合を考慮に入れる)。任意選択的に、外科医は、患者の脊椎に対する任意の追加の所望の矯正を生成するために、患者特有のロッドを手動で再成形することができる。
別の実施形態では、図2に関連して上述したようなロッドテンプレートを製造するために、固定デバイスのマップが使用される。ロッドテンプレートは、スクリューヘッドの計画された位置および向きに実質的に合致する形状を有する。次いで、一般的なロッドが、ロッドテンプレートに実質的に一致し、患者特有のロッドを形成するようにオペレータによって手動で再成形される。一実施形態では、ロッドテンプレートは、一般的なロッドを受け入れるように適合された凹部を含む。別の実施形態では、ロッドテンプレートは、一般的なロッドを受け入れるように適合された複数の突出部を含み、一般的なロッドはその後、計画されたねじ位置と位置整合するように曲げられる。一実施形態では、一般的なロッドは、手動で再成形される前に、患者特有の輪郭を有しない。
ここで図34A〜図34Bを参照すると、本発明の一実施形態の患者特有の骨モデル2402が、外科手技の前または間にロッド2420を形成するために使用される。モデル2402は、患者撮像データ(CT、MRIなど)から生成され、3D CADまたはFEMモデルに変換される。モデルのためのデータはまた、光学システムによって取り込まれてもよい。ここで、基礎となる解剖学的構造は、患者の脊椎の一部分である。3つの椎骨VI〜V3のみが含まれるが、モデル2402は、任意の数の患者の椎骨を含むことができる。さらに、当業者は、モデル2402が患者の解剖学的構造の任意の所定の部分を表すように作成されてもよいことを理解するであろう。モデルは、患者の脊椎のこれらのレベルに関連する変形の再現を含むことができる。
モデル2402は、1つまたは複数の所定のねじ軌道を含む、患者特有のロッドを作成するための患者の解剖学的構造の視覚的および触覚的表現の両方をユーザに提供する。モデルの設計中、円筒形部材2404が、計画されたねじ軌道を表すためにモデル2402とともに使用されてもよい。ユーザは、各ねじの位置および軌道を変更するために、モデルの設計中に部材2404を操作することができる。
所定のねじ軌道のモデル化は、ロッドの配向および配置を支援する。さらに、モデル2402は、外科医が患者の変形を修正するのに必要なロッドの形状および長さならびに計画されたねじの異なる位置および代替の配置を決定するのを助けることができる。モデル2402を使用することによって、ユーザはまた、患者の解剖学的構造を矯正するために必要なロッドの形状の変化を識別することもできる。
計画されたねじ位置および軌道は、モデル2402のボア2408によってシミュレートすることができる。各ねじは異なる計画軌道を有することができる。ボア2408はほぼ円筒形の形状で示されているが、ボア2408は任意の所定の形状を有してもよいことが当業者には理解されよう。さらに、ボア2408は、所定の深さおよび直径を有してもよい。一実施形態では、各ボアは固有の断面を有する。別の実施形態では、ねじ軌道は、CADシステムにおける一般的なシリンダを使用して設計される。
ねじ軌道および位置が決定された後、モデル2402が生成される。本発明の一実施形態では、モデルは、当業者には理解されるように、任意の3D印刷プロセスまたはラピッドプロトタイピングプロセスを使用して形成される。別の実施形態では、モデル2402は、図2に関連して上述したように形成されてもよい。さらに別の実施形態では、モデル2402の椎骨VI〜V3は、モデル2402の動きを可能にするように柔軟に相互接続される。
ここで図34C〜図34Dを参照すると、図36に関連してより詳細に後述する1つまたは複数のペグ2440が、モデル2402のボア内に位置決めされ得る。ペグ2440の位置およびペグヘッド2444の向きは、計画されたねじの向きを調整するように変更することができる。例えば、1つまたは複数のペグ2440の本体は、ペグヘッド2444の位置を変更するために、ボア2408内で少なくとも部分的に前進または後退させることができる。代替的に、ペグ2440またはヘッド2444は、モデル2402に対して回転または旋回されてもよい。さらに、異なるサイズの本体を有するペグを使用して、ロッドの計画された形状を変更することができる。任意選択的に、本発明の一実施形態では、ペグ2440は、所定の位置にヘッド2444を置いて骨モデル2402と一体的に形成することができる。
ここで図34E〜図34Fを参照すると、ペグ2440を備えたモデル2402は、外科医(または他のオペレータ)によるテンプレートとして使用されて、ロッド2420を計画された形状に術前に曲げる。図34E〜図34Fに示すように、ロッド2420をモデル2402上に配置することにより、外科医は、変形を矯正するかまたは他の様態で患者を処置するために必要とされる固定ロッドの長さおよび向き(湾曲を含む)を決定することができる。モデル2402はまた、外科手技の他の態様においてユーザを支援し得る。例えば、モデル上にロッドを配置することにより、外科医は、患者の脊椎の各レベルの高さの差、および、レベル毎の差を視覚化することができ、また、ユーザが、ロッドが位置整合していないか、もしくは、患者の変形を矯正するために修正を必要とするかを視覚化することができる。例えば、外科医は、患者の解剖学的構造とねじまたはロッドとの間の望ましくない接触を識別することができる。
外科医は、ロッドがペグと適切に位置整合され、ペグによって受け入れられたときのクリップまたはスナップのように、ロッドをモデル2402上に配置するときに、触覚フィードバックを受け取ることもできる。上述したように、モデル2402は、患者の脊椎の動きを再現するために柔軟であってもよい。ロッドがモデル上に配置されると、外科医はモデルを動かして、ロッドおよびねじが患者の変形を最適に矯正するか否かを決定することができる。
外科医は、モデル2402を使用して、一般的なロッドまたは患者特有のロッドのいずれかについて、術前にロッド内に所望の矯正を生成することができる。例えば、前述したように、一般的なロッドは、ペグ2440のヘッド2444によって表される計画されたねじ位置に実質的に嵌合するまで、外科医によって曲げられてもよい。一般的なロッドは、当業者には理解されるように、任意の適切な方法によって曲げられる。一実施形態では、一般的なロッド2420が曲げられた後、ロッドはヘッド2444の凹部2446内に保持される。したがって、適切な形状に調整されたとき、ロッドは適所に「クリック」され、ユーザが患者の解剖学的構造の最適な嵌合および矯正を達成するために調整を完了するとロックすることができる。
代替的に、ロッドは、ロッドの形状を計画されたねじ位置に実質的に合致させるように予備成形された屈曲を有して造形された患者特有のロッドであってもよい。例えば、図34E〜図34Fに示すように、患者特有のロッド2420は、外科医によるさらなる調整なしに計画されたねじ位置と位置整合することができる。しかし、ペグを用いて患者特有のロッドをモデル2402上に配置した後、外科医は、ロッドの形状をさらに調整すべきであると判断することができる。これは、モデル2402からロッド2420を取り外し、任意の方法によってロッドを曲げることによって達成することができる。一実施形態では、ロッドは、外科医の手によって手動で曲げられてもよい。別の実施形態では、道具を使用してロッドを曲げることができる。外科医は、ロッド2420を操作し、モデル2402の椎骨VI〜V3を動かして、椎骨の所望の位置整合が達成されるまで、モデル自体の矯正を視覚化することができる。その後、ロッド2420は、外科手技において使用することができる。
ここで図35Aを参照すると、本発明の実施形態による構成可能なテンプレート2502が示されている。テンプレート2502は、ペグ2440を保持するように適合されたペグホルダ2508を含み、所定の位置である。ペグ2440は、外科手技において使用されることが計画されている固定デバイスのマップ内の、ねじなどの固定インプラントの位置および向きを表す。各ペグの位置、向き、および高さは、テンプレート2502を使用して調整することができる。ペグ2440は、各計画されたねじの高さおよび向きを考慮に入れるために、様々な長さおよび構成を有することができる。ヘッド2444またはペグ2440全体を回転させて、脊椎固定デバイスの計画された配置をシミュレートすることができる。
一実施形態では、ペグホルダ2508がテンプレート2502の表面から突出し、ペグ2440がホルダに嵌合する。別の実施形態では、ペグホルダ2508は、ペグの少なくとも一部分を受けるように寸法決めされた複数の空隙を含む。一実施形態では、ホルダ2508は、行列からなる格子状に構成される。一実施形態では、テンプレート2502は、ペグボードなどの一般的なデバイスである。別の実施形態では、ペグはテンプレートによってスライド可能に保持されてもよい。したがって、1つまたは複数のペグの位置および位置整合は、ユーザによって変更されてもよい。さらに別の実施形態では、テンプレートはCADシステム内でモデル化することができる。ペグの座標およびサイズは、このとき、CADシステム内でモデル化することができる。適切な量の矯正が、ペグによってロッドによって提供されると、ペグに関連するデータはCADシステム内に保存される。ペグおよびロッド、またはロッドテンプレートは、以下に記載するようにして製造することができる。
ここで図35Bを参照すると、ペグ2440は、ねじの計画された外科的位置に従ってテンプレート2502上の所定の位置に配置される。三次元空間においてロッドの変曲点を提供するのに必要な十分な数のペグをテンプレート2502とともに使用することができる。一実施形態では、ペグをテンプレート上に配置することは、各ねじの位置および軌道を識別するためのマップを準備することを含む。このマップは、各ねじの計画された軌道の進入点を決定するために使用される。進入点は、所与の原点を基準にして三次元でマッピングされる。進入点の座標および高さは、特定の患者に対する術前に計画されたねじ軌道を実質的に複製するように、テンプレート2502上でペグを配向するために使用される。
一実施形態では、ねじマップはCADもしくはFEMプログラムまたは他の計画ツールを使用して作成される。進入点の位置は、このとき、CADファイルとしてエクスポートすることができ、テンプレート2502を含む第2のCADファイルに再マッピングすることができる。進入点の起点をテンプレートファイル内の所与の場所に参照することによって、進入点の位置は、テンプレート2502に関連して既知の位置を有するように配向することができる。
別の実施形態では、テンプレート2502およびペグ2440は、ねじ位置および向きを有するねじマップが作成された後に製造される。次いで、テンプレート2502は、計画されたねじ位置の位置に複数のペグホルダ2508を備えて製造される。ペグホルダの数は、外科手技で使用されるように計画されているねじの数と等しくてもよい。各ペグホルダ2508は、ペグ2440のうちの1つの本体の対応する部分の断面プロファイルに対応する固有の断面プロファイルを有することができる。さらに、各ペグは、固有の長さおよびヘッド向きを有することができる。一実施形態では、ペグの長さおよびヘッド向きは、ねじマップから決定される。このようにして、各ペグ2440は、正しい位置および向きにおいて配置され得る。
ペグがテンプレート2502上の所定の配置にあるとき、図35C〜図35Eに示すように、テンプレートを用いてロッド2420を調整することができる。外科医または他のユーザは、その後、1つまたは複数のペグ2440の向きまたは位置を変更することができる。次いで、外科医は、ロッド2420の形状を変更するために、ペグ2440の新しい位置に対応するようにロッド2420を曲げることができる。各ロッド2420A、2420Bは、固有の輪郭ならびに異なる長さおよびサイズを有することができる。
ロッド2420は、ペグのヘッド2444と実質的に位置整合するように曲げられた、上述の一般的なロッドとすることができる。一般的なロッドがヘッドと実質的に位置整合されると、それ以上の矯正なしに、ロッドは計画されたねじ軌道と嵌合する。しかし、外科医は、例えば、ロッドによって提供される矯正量を変更するために、ロッド2420の形状を変更することができる。
代替的に、テンプレート2502を使用して、予め造形された患者特有のロッドの形状を変更することができる。ペグがねじマップに従ってテンプレート上に配置されると、患者特有のロッドはペグのヘッドと実質的に位置整合する。本発明の一実施形態では、患者特有のロッドは、ヘッド2444の凹部2446内に保持される。したがって、患者特有のロッドは、外科医による手動の屈曲なしに、計画されたねじ軌道と嵌合する。しかし、上述したように、外科医は、必要に応じて、所望されるように、または他の何らかの理由で、患者特有のロッドの形状を任意選択的に変更することができる。
ここで図36を参照すると、本発明の実施形態のペグ2440が示されている。ペグは、ロッド2420を保持するように適合された外科用ねじをシミュレートするために、本発明のモデル2402およびテンプレート2502と組み合わせて使用される。ペグは、一般に、本体2448およびヘッド2444を含む。本体2448は、モデル2402のボア2408またはテンプレート2502のホルダ2508と係合されるサイズおよび形状を有する。一実施形態では、本体2448は、モデル2402またはテンプレート2502に対して選択された向きにペグを保持するために、ボア2408またはホルダ2508の内面に摩擦係合するように選択されたサイズを有する。別の実施形態では、本体2448の形状は、モデル2402またはテンプレート2502に対するペグの意図しない回転または動きを防止するように選択される。一実施形態では、本体の断面形状は、円形、三角形、および正方形のうちの1つである。
ヘッド2444は、ロッド2420を受け入れるように適合されている。一実施形態では、ヘッドは、ロッド2420をペグに解放可能に相互接続するように適合された受け部または凹部2446を含む。一実施形態では、凹部2446は、概ねU字形の断面を有する。しかしながら、当業者であれば、凹部は、例えば、V字形、W字形、多角形、またはテーパ状を含む任意の他の断面構成を有してもよいことが理解されよう。
ヘッド2444は、静止していてもよいし、本体2448に対して可動に相互接続されていてもよい。例えば、一実施形態では、ペグ2440Aは、1つの一体片として形成されたヘッドおよび本体を含む。別の実施形態では、ペグ2440Bは、別個に形成されたヘッド2444および本体2448を含む。ヘッドおよび本体は、当技術分野で公知の適切な技術によって接合されてもよい。一実施形態では、ペグ2440Bは、本体2448の相補的な受け部2552に挿入するためのヘッド2444の拡張部2550を含む。代替的に、ヘッドまたは本体の一方に1つまたは複数のタブを形成することができ、ヘッドまたは本体の他方に、タブを受け入れるための相補的なスロットを形成することができる。様々な長さの本体2448が、ヘッドと交換可能に使用されて、ペグ2440Bの長さを調整することができる。さらに、凹部2446の向きは、ヘッドおよび本体の一方を回転させることによって変更することができる。
さらに別の実施形態では、ペグ2440Cは、本体2448に旋回可能に相互接続されたヘッド2444を含む。さらに、ヘッド2444は、本体に対して1つまたは複数の軸を中心として動くことができる。したがって、ヘッドは、単軸または多軸運動が可能であってもよい。
ペグは、プラスチック、金属、および木材ならびにそれらの組み合わせを含む任意の所望の材料で作ることができる。一実施形態では、ペグ2440は3D印刷プロセスによって製造される。別の実施形態では、ペグ2440は機械加工される。
ここで図37A〜図37Bを参照すると、外科道具、器具またはデバイスのテンプレート2602の実施形態が提供される。テンプレート2602は、図2に関連して上述したように、特定の患者の解剖学的構造に適合するようにカスタマイズまたは輪郭形成することができる。特定の実施形態では、テンプレート2602は、ロッド2420のようなデバイスの特定の寸法、形状、向きなどを外科医に提供することができる。
上記のように、外科手技で使用されることが計画されている固定デバイスの位置および向きのマップまたは計画が作成される。このマップは、患者の解剖学的構造の特定の部分に関連して計画されたねじ軌道を含む。モデル2402と同じまたは類似の患者特有の骨モデルを使用してねじマップを作成することができる。任意選択的に、本発明の別の実施形態では、ねじマップを作成するために、テンプレート2502およびペグ2440を使用することができる。別の実施形態では、ねじマップはCADプログラムまたは他の計画ツールを使用して作成される。
マップ計画は、患者特有のロッドを作成するために使用される。一実施形態では、ロッド2420は、ねじマップを使用して機械加工される。別の実施形態では、CADプログラムは、各個々の計画されたスクリューヘッドを接続することによって、ねじマップを使用してロッドをモデル化する。これは、計画されたねじ位置に嵌合するロッドのデジタルモデルを生成する。次いで、CADプログラムは、ロッドの陰型2608を含むテンプレート2602を作成することができる。一実施形態では、陰型2608の形状は、患者の変形の矯正を含まない。別の実施形態では、陰型2608の形状は、患者の変形の少なくともいくらかの矯正を含む。
テンプレート2602および陰型は、任意の適切な造形方法を使用して造形される。一実施形態では、テンプレートは、上記のようなまたは将来開発される任意の3D印刷システムを使用して造形される。
外科医は、この陰型テンプレート2602を使用して、一般的なロッド2420内に三次元の患者特有の輪郭を手動で生成することができる。ロッドがテンプレートの陰型2608に嵌合すると、ロッドは計画されたねじ軌道と適合する。必要に応じて、または所望に応じて外科医が追加の矯正を加えることができる。代替的に、患者特有のロッドは、外科医による追加の成形なしに陰型2608に実質的に嵌合する輪郭を有して形成されてもよい。次いで、外科医は、患者特有のロッドを曲げてロッドの形状を変えることができる。例えば、外科医は、ロッドに追加の矯正を加え、または、患者の変形を矯正するためのロッドの矯正量を変更することができる。
テンプレート2602は、任意選択的に、使用位置、患者の解剖学的構造の部分、方向、向き、またはロッドの目的を示すための印を含むことができる。図37に示すテンプレートの実施形態は、テンプレートの位置整合を示す印を含む。一実施形態では、印2610Aは、後方方向および前方方向を示す。テンプレートはまた、患者の脊椎のレベルなどの患者の解剖学的構造の部分を識別する印2610Bを含むこともできる。例えば、印2610BはL5椎骨に関連付けられ、印2610CはT3椎骨に関連付けられる。当業者には理解されるように、患者の解剖学的構造の異なる部分に関連して任意の数およびタイプの印を提供することができる。
ここで図38A〜図38Bを参照すると、本発明の一実施形態に従って形成されたロッド2420の一例が患者の脊椎に関連して示されている。ロッドを患者の脊椎に相互接続するために使用されるねじは、明確にするために除去されている。
上記のようにロッドが成形された後、外科医は、外科手技中にロッドの形状をさらに調整してもよい。
ここで図39を参照すると、外科手技において使用するためのロッド2420を構成する方法2704の実施形態が示されている。方法2704のステップの一般的な順序を図39に示す。方法2704は、より多くのまたはより少ないステップを含むことができ、または図39に示されたものとは異なるステップの順序を構成することができる。以下、図34〜図38を参照して上述した本発明の実施形態を参照して、方法2704について説明する。
一般に、方法2704は、患者の解剖学的構造のデータを取得することによって開始する2708。データは、放射線撮像機械、蛍光透視法、超音波機械、または核医学走査デバイスのうちの1つまたは複数から得ることができる。取り込まれると、ステップ2712においてデータはデジタルモデルに変換される。デジタルモデルは、既知のソフトウェアツールを使用して生成し、CADプログラムで使用することができる。ステップ2716において、ねじなどの固定具のサイズ、位置および向きが、デジタルモデルを使用して計画される。任意選択的に、ステップ2720において、図34〜図37に関連して上述したように、ロッド陰型を有するモデル2402、構成可能なテンプレート2502、またはテンプレート2602を生成することができる。
ロッド2420がステップ2724において製造される。ロッドは、計画されたねじ配置を使用して製造された予め形成された屈曲または輪郭を有する患者特有のロッドであってもよい。代替的に、ステップ2720からのモデルまたはテンプレートの1つを使用して取得される追加のデータを使用して、患者特有のロッドを生成することができる。ロッドはまた、患者特有の形状のない一般的なロッドであってもよい。任意選択的に、ステップ2728において、モデル2402、構成可能なテンプレート2502、または陰型テンプレート2602に嵌合するように、一般的なロッド2420を再形成することができる。
ステップ2732において、外科医は、ロッドの追加の成形または矯正が必要であるか否かを判定する。例えば、外科医は、予め形成された患者特有のロッドまたは一般的なロッドのいずれかの形状を調整するために、モデル2402またはテンプレート2502〜2602のうちの1つまたは複数を使用することができる。形状は、患者の解剖学的構造の一部分を回避するために、または外科医の選好する矯正または技法に起因して、ロッドによって提供される患者の変形の矯正量を変更するように調整されてもよい。追加の矯正が必要であるか、または所望される場合、この方法は「はい」に進んでステップ2736に至り、ロッドが再成形される。追加の矯正が必要でないか、または要求されない場合、本方法は「いいえ」に進んでステップ2740に至り、ロッドは外科手技で使用する準備が整う。任意選択的に、ステップ2744において、ロッドは、外科手技において使用され得る。
ここで図40A〜図40Bを参照すると、本発明の実施形態のさらに別の患者特有のガイド2810が示されている。一実施形態では、ガイド2810は、特定の手術中に使用するために、図2に関連して上述したシステムおよび方法によって形成される。ガイド2810は、上述のガイド1810と同様であり、同様の特徴を有する。一実施形態では、ガイド2810は、中間体2812と、少なくとも1つのカニューレ2816と、脚部2824とを備える。
カニューレ2816は、図27〜図28に関連して上述したカニューレ1816と同じか、または類似していてもよい。任意選択的に、カニューレ2816は、患者の椎弓板、関節間部、横突起の側面、内関節突起、および上関節突起のうちの1つまたは複数に接触するように構成されてもよい。ガイド2810が患者の棘突起に接触するのを防止するため、または他の患者の解剖学的構造を回避するために、カニューレ2816の一部分上に切り欠き(図示せず)を形成していてもよい。
一実施形態では、ガイド2810は、2つのカニューレ2816を備えるが、ガイド2810は任意の数のカニューレを含むことができることが理解されよう。カニューレ2816は、ほぼ円筒形の形状を有するが、他の形状も考えられる。2つのカニューレ2816の各々は、独自の向きおよびサイズを有してもよい。カニューレは、特定の患者の解剖学的特徴、外科医の選好、ガイド2810の向き、およびカニューレ2816に関連する道具または固定デバイスのタイプに少なくとも部分的に基づく任意の長さであってもよい。カニューレ2816の長さはまた、カニューレ2816によって案内される器具の深さ制御を提供するように選択されてもよい。例えば、一実施形態では、カニューレ2816は、ドリルビットが患者の解剖学的構造内への第1の深さを貫通できるようにする第1の長さを有する。別の例では、カニューレ2816は、第1の長さよりも大きい第2の長さを有する。したがって、カニューレ2816は、ドリルビットが患者の解剖学的構造内への第1の深さを貫通することを防止する。
カニューレ2816は任意選択的に、任意のサイズまたは形状の拡張部2819を含むことができる。一実施形態では、拡張部2819は、カニューレ2816の遠位端に近接して位置決めされる。別の実施形態では、拡張部2819は、少なくとも部分的にカニューレ2816の外側を包む。拡張部2819はまた、カニューレ2816の遠位端を少なくとも部分的に越えて突出してもよい。拡張部は、患者の解剖学的構造の所定の部分を少なくとも部分的に包むように適合される。一実施形態では、拡張部2819は、間部および上関節突起の一方の一部分を包むように適合される。
付加的にまたは代替的に、突起2819は非対称であってもよい。したがって、一実施形態では、1つの突起は、別の突起とは異なる形状および/またはサイズを有する。例えば、1つの突起は、他の投影とは異なる厚さ、輪郭、または長さを有することができる。突起2819の非対称形状またはサイズは、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するか、または回避するように計画されてもよい。さらに、カニューレ2816の遠位端に対する各突起2819の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように、または患者の解剖学的構造の一部分を回避するように変更することができる。
任意選択的に、ガイド2810は1つまたは複数の脚部2824を含むことができる。脚部は、中間体2812およびカニューレ2816のうちの1つまたは複数から延伸することができる。中間体2812に対する各脚部2824の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように、または患者の解剖学的構造の一部分を回避するように変更することができる。
一実施形態では、中間体2812、カニューレ2816、および脚部2824の少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造に接触するように構成される。例えば、患者特有の接触面2818,2825は、それぞれ、突起2819、および1つまたは複数の脚部2824を含む、1つまたは複数のカニューレ2816上に形成されてもよい。任意選択的に、中間体2812の少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造の一部分に接触するように構成されてもよい。したがって、中間体2812はまた、患者特有の接触面2826を任意選択的に含んでもよい。
接触面2818,2825、2826は、下関節突起の内側、椎弓板の側部、棘突起、および間部と横突起との間の接合部、ならびに患者の他の解剖学的特徴のうちの1つまたは複数のような、患者の解剖学的構造の側面に直接的に嵌合するように適合することができる。中間体2812の患者特有の接触面2826は、任意選択的に、棘突起の少なくとも一部分に接触してもよい。接触面2818,2825,2826は、外科手技中に患者の解剖学的構造の所定の部分に対して所定の位置整合でガイド2810を配置することを容易にするために、患者の解剖学的構造の湾曲の少なくとも一部分と合致するように決定される。接触面2818,2825,2826は、図2に関連して説明した方法を使用することによって、患者の解剖学的構造の所定の部分に実質的に一致するように適合させることができる。
患者接触面2818,2825,2826は、患者の解剖学的構造に実質的に一致する任意の数の突出部、窪み、および輪郭を含むことができる。例えば、接触面2818,2825,2826は、患者の解剖学的構造の2つの個別の部分によって形成される2つの異なる平面に接触するように適合された複数の部分を含むことができる。このように、接触面2818,2825,2826は、ガイド2810を患者の解剖学的構造に対して所定の位置および向きに位置整合させること、患者の解剖学的構造の一部分の周りに引っ掛かること、外科手技中にガイド2810の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、軟組織を変位させることのうちの1つまたは複数のために適合されている。一実施形態では、接触面2818,2825,2826は軟組織を変位させるための比較的薄い拡張部を含む。患者の解剖学的構造の異なる部分の周囲に少なくとも部分的に突出し、実質的に一致することにより、接触面2818,2825,2826は、概して、患者の解剖学的構造の周囲に(またはそれに対して)少なくとも部分的に「引っ掛かる」。したがって、表面2818,2825,2826は、患者の解剖学的構造の個別の表面によって形成された少なくとも2つの異なる平面と接触することができる。
表面2818,2825,2826は、患者の複数の解剖学的特徴との合致のために複数の患者特有の輪郭を提供する。このように、患者接触面2818,2825,2826は、ガイド2810を位置決めし、所定の位置および向きにおいて定位置に保持するのを助ける。ガイド2810の様々な位置に形成された患者特有の表面2818,2825,2826の組み合わせは、患者の解剖学的構造に対するガイド2810の不適切な配置の可能性を減少させることができる。外科医はまた、ガイド2810が適切に位置整合されたときのクリップ、スナップ、または振動など、患者の解剖学的構造の標的部分に対する一定の位置にガイド2810を前進させるときに、触覚フィードバックを受け取ることができる。
代替的に、別の実施形態では、カニューレ2816は、患者の解剖学的構造に接触することなく器具または固定デバイスを案内するように適合される。例えば、いくつかの外科手技の間に、患者の解剖学的構造の一部分は、ガイドの安定した接触点を提供するほど強固でないことがある。これは、患者の解剖学的構造が変性しているか、損傷しているか、または他の様態で不安定である場合に起こり得る。したがって、ガイド2810のカニューレ2816は、標的部分に触れることなく、患者の解剖学的構造の標的部分の上に浮くように適合させることができる。
カニューレ2816の少なくとも1つは、器具および固定デバイスを案内するためのボア2820を含むことができる。各カニューレ2816のボア2820は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるように適合されている固有の内径を有することができる。内径はまた、ガイド2810とともに誤った器具またはデバイスの使用を防止するように選択されてもよい。カニューレ2816のボア直径および/または長さはまた、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ2816内に前進するのを防止することができ、それにより深さ制御のためのハードストップが提供される。
ボア2820はまた、道具または固定デバイスを所定の使用される向きに位置整合させるように適合された形状を有してもよい。加えて、誤った器具または器具の使用を防止すること、正しい道具またはデバイスの向きが間違っているのを防ぐこと、および、道具またはデバイスの過剰挿入を防止することのうちの1つまたは複数のために、突出部、キー、ノッチ、または空隙が、カニューレ2816上またはボア2820内に形成されてもよい。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレボア2820は、道具の挿入の深さまたは向きを制御するために、突出部のような、道具の特徴に関連する器具接触面を含むことができる。したがって、カニューレ2816は、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進すること、または、他の様態で誤用されることを防止するように適合され得る。
本発明の一実施形態では、カニューレ2816のボア2820は、ドリルビットまたは任意の他の適切な器具が、皮質軌道のパイロット穴を穿ち、開けるのを容易にし、そのように案内することができる。パイロット穴が形成された後、ボア2820は、パイロット穴への皮質スクリューのような固定デバイスの挿入をさらに案内することができる。本発明の別の実施形態において、ボア2820は、インサート1854のような1つまたは複数のインサートまたはガイドを受け入れるように適合されてもよい。
一実施形態では、ボア2820は皮質骨軌道内に配向される。カニューレ2816の各々にボア2820を含む別の実施形態では、ボアは、患者の解剖学的構造の異なる部分を標的とするように配向されてもよい。さらに別の実施形態では、2つ以上のカニューレの各ボア2820は、皮質骨軌道内に配向される。
一実施形態では、破壊および/または剥離が回避されるのに十分な強度および脆性を有する金属または金属合金からカニューレ2816が製造されるか、またはその金属または金属合金によって、ボア2820が裏打ちされる。さらに、ボア2820の少なくとも内面は、ボア2820もしくはカニューレ2816を損傷することなく、または、カニューレ2816の材料が穿孔部位に堆積することを許容することなく、高速穿孔の効果に耐えることができ、カニューレの再利用を容易にする材料から形成することができる。カニューレ2816の材料はまた、外科器具を殺菌するために使用される温度に耐えるように選択することができる。
ガイド2810は、外科医が把持または操作するように適合された特徴を含むことができる。したがって、把持機構2829は、ガイド2810の一部分上に形成されてもよい。一実施形態では、把持機構2829は突出部を含む。突出部2829は、外科的環境におけるガイド2810の把持を容易にするように選択された任意の形状またはサイズであってもよい。一実施形態では、突出部2829は、中間体2812の一部分上に形成される。突出部2829は、隆起部または突起部を含み得る。一実施形態では、突出部2829は、中間体2812の各部分2812A、2812Bの対向する側に形成された3つのほぼ平行な隆起部を含む。しかしながら、任意の数の突出部が把持機構2829によって形成され得ることは理解されるであろう。任意選択的に、中間体部分2812Aの把持機構2829は中間体部分2812Bの把持機構と異なるものであってもよい。このようにして、外科医または他のユーザは、ガイドを見る必要なしに、感覚によってガイド2810の向きを決定することができる。一実施形態では、把持機構2829は、ガイド2810が患者の解剖学的構造と接触している所定の位置にあるときに、患者の解剖学的構造を越えて延伸するガイド2810の一部分上に形成される。
図40には示されていないが、ガイド2810は、中間体2812、カニューレ2816および脚部2824のうちの1つまたは複数の中に形成された取り付け点をさらに備えることができる。取り付け点は、1つまたは複数の二次カニューレ2840または三次カニューレ2850を受け入れるように適合される。カニューレ2840/2850は、器具を患者の解剖学的構造の別の部分を標的とするように案内するためのボア2820Aまたは切断スロットを含むことができる。一実施形態では、カニューレ2840,2850は、頚椎の1つまたは複数の所定の部分(すなわち、C1−S1および腸骨)を標的にするように適合される。
一実施形態では、取り付け点は、カニューレ2840,2850の拡張部2842を受け入れるスロットを含む。一実施形態において、スロットはまた、ブレードもしくは他の切断器具の経路を方向付け、または、外科医/ユーザによる、ランドマーク、周囲の骨の解剖学的構造の識別、埋め込み式デバイスの配置、または手術計画を容易にするための測定補助具または道具を受け入れることもできる。
ガイド2810は、中間体2812またはカニューレ2816内に形成されたスロットをさらに備えていてもよい。スロットは、スロット1830と同じまたは同様であってもよい。一実施形態において、スロットは、本明細書において記載されているすべての実施形態の切断スロット20〜820と同様にブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるように適合されている。代替的に、ガイド2810のスロットは、図33に関連してさらに説明するように、二次カニューレ2840または三次カニューレ2850を受け入れるように適合されてもよい。別の実施形態では、ガイド2810は、図27Dに示すガイド1810Aと同様の方法で切断ガイド10を受け入れるように適合されている。切断ガイド10は、中間体、カニューレ、および脚部のうちの1つまたは複数の中に形成されたスロットによって受け入れられてもよい。任意選択的に、切断ガイド10は、ガイド2810と一体的に形成されてもよい。
ガイド2810は、外科手技の前または間に外科医によって組み立てられるように適合された個々の片を含むことができる。このようにして、ガイド2810、またはガイド2810の部分および構成要素は、外科医によって分解され再組み立てされ得る。さらに、ガイド2810の1つもしくは複数の部分またはガイド2810全体を、別の道具のカニューレに通して、低侵襲外科手技中に組み立てることができる。一実施形態では、中間体2812、カニューレ2816、脚部2824、および二次カニューレ2840/三次カニューレ2850のうちの1つまたは複数が解放可能に相互接続される。別の実施形態では、中間体2812は、2つの別個の部分2812A、2812Bとして形成される。部分2812A、2812Bは、患者の解剖学的構造の所定の特徴と接触して個々に位置決めされてもよい。さらに、これらの部分は、ジョイント2815で相互接続されるように適合されている。
一実施形態では、中間体2812の一部分は、ガイド2810の個々の部分2812A、2812Bをともに解放可能に相互接続するように適合された継手を含む。したがって、一実施形態では、ガイド2810の2つの部分2812A、2812Bは、中間体の他の部分内の対応する空隙内に継手を位置決めすることによって相互接続されてもよい。継手は、摩擦によって空隙内に保持することができる。付加的にまたは代替的に、継手を空隙内に保持するための付勢力を提供することができる。一実施形態では、継手および空隙はスナップを含む。別の実施形態では、中間体部分2812A、2812Bは磁石を含んでもよい。任意選択的に、さらに別の実施形態において、中間体部分2812A、2812Bは、ヒンジまたはバネを含む任意のタイプの付勢部材のような、可撓性または伸長可能な部材によって相互接続されてもよい。当業者であれば、中間体部分2812A、2812Bは、任意の他の適切な手段によって相互接続されてもよいことが理解されよう。任意選択的に、本発明の別の実施形態では、ガイド2810は1つの一体片として形成される。
ここで図41A〜図41Bを参照すると、本発明の患者特有のガイド2910の別の実施形態が示されている。ガイド2910は、ガイド2810と同様であり、概して、中間体2912およびカニューレ2916を含む。カニューレ2916は、カニューレ2816と同じかまたは同様であり、拡張部2919およびボア2920を含むことができる。
拡張部2919は、概して、ガイド2810の拡張部2819と比較して半径方向に拡張されている。したがって、拡張部2919は、患者の解剖学的構造の周りを囲み、接触面2918は、接触面2818よりも大きな表面積を有する。より具体的には、拡張部2919の半径方向の寸法が大きくなることにより、接触面2918が患者のより可変な骨表面に接触することが可能になる。一実施形態では、拡張部2919は、患者の上関節突起および間部の1つまたは複数の少なくとも一部分に接触するように適合される。
拡張部2919A、2919Bは、患者の解剖学的構造に基づいて、必要に応じて同様のまたは異なる形状を有することができる。例えば、拡張部2919Aは、カニューレ2916Aの円周の一部分を包み、拡張部2919Bは、カニューレ2916Bの全周を包む。さらに、拡張部2919の半径は変化してもよい。一実施形態では、拡張部2919Aの半径は拡張部2919Bとは異なる。
ガイド2910はまた、本発明の別の実施形態の把持機構2929を含む。把持機構2929は、中間体2912の一部分内に形成された窪み2930を備える。1つまたは複数の突出部2932は、窪み2930に関連付けられてもよく、または窪み2930の周囲に配置されてもよい。一実施形態では、把持機構2929は3つの突出部2932を含む。しかしながら、任意の数の突出部2932をガイド2910とともに使用することができる。さらに、一実施形態では、中間体の一方の側の把持機構2929は、中間体の他方の側の把持機構2929と比較して異なる数の突出部を有する。このようにして、外科医は、触れることによってガイド2910の向きを決定することができる。
ガイド2910はまた、使用順、または、ガイド2910が使用されるべき患者の解剖学的構造の部分を識別する印2928を含むことができる。例えば、印2928は、ガイドが患者の脊椎のL4椎骨レベルとともに使用するように適合されていることを示している。患者の解剖学的構造の異なる部分に関連して任意の数およびタイプの印2928を提供することができることは、当業者には理解されよう。印2928はまた、使用される道具、実行されるべき切断の方向、またはガイド2910の計画された向きもしくは位置整合を示すことができる。一実施形態によれば、ガイド2910は、特定の患者のガイドを識別するための1つまたは複数の印2928Aをさらに含むことができる。
ここで図42A、図42Bを参照すると、本発明の実施形態の患者特有のガイド3010の別の実施形態が示されている。ガイド3010は、ガイド2810および2910と同様であり、一般に、中間体3012と、脚部3024と、カニューレ3016と、窪み3030および突出部3032を備える把持機構3029とを含む。ガイド2810,2910上のものと同じ(または同様の)患者特有の接触面3018,3025,3026が、カニューレ3016、脚3024および中間体3026の1つまたは複数の上に形成されてもよい。
一実施形態では、脚部3024は中間体3012から延伸し、カニューレ3016は各脚部3024から延伸する。カニューレ3016は、脚部3024から延伸して図示されているが、代替的に、カニューレ3016は、中間体3012から延伸してもよい。脚部3024は、概して、中間体3012および遠位部分3024Bに相互接続された近位部分3024Aを含む。脚部の近位部分3024Aおよび遠位部分3024Bは、異なる傾斜を有してもよく、非直線状であってもよい。このようにして、脚部3024は、図2の方法を使用して患者固有であるように適合される。
カニューレ3016の各々は、拡張部3019およびボア3020を含むことができる。ボア3020は、本明細書に記載のボア1820,1920,2820,2920のいずれかと同じである。拡張部3019は、拡張部2919と同様であり、拡張部2819と比較して拡張された半径を有する。しかしながら、拡張部3019は、拡張部2919と比較して異なる位置整合および形状を有する。より具体的には、図42Bに最もよく見られるように、拡張部3019は、カニューレ3016の円周の周りで軸方向に長さが変化する接触面3018を有する。
さらに、拡張部3019、カニューレ3016、および接触面3018は、ボア3020に近接したチャンバまたは凹部3034を画定する。凹部3034と同様の凹部3036がまた、各脚部3024の遠位端に形成されてもよい。凹部3034,3036は、カニューレ3016および脚部3024の患者特有の接触面3018,3025と患者の解剖学的構造との間に集中的な接触を提供する。より具体的には、凹部3034,3036がなければ、カニューレ3016および/または脚部3024の平滑な表面が、骨から取り除かれていない患者の軟組織に接触する可能性がある。この接触は、ガイド3010の適切な位置整合を妨げる可能性がある。言い換えれば、凹部3034,3036は、カニューレ3016および脚部3024が、骨から除去されていない可能性がある軟組織に接触するのを防止する。したがって、凹部3034,3036は、ガイド3010を患者の解剖学的構造の標的部分と適切に位置整合させるのを保証するのを助ける。
カニューレ3016の凹部3034はまた、ボア3020によって案内されるドリルビットなどの穿孔器具によって生成される骨材料を受け取り収集することができる。このようにして、骨材料は、患者の骨内に形成された穴を出て、凹部3034内に受け入れられる。このように、医療処置中に生成された骨材料は収集され、ガイド3010を患者の解剖学的構造の標的部分から押しやらず、ガイド3010が所定の向きに留まることを確実にする。対照的に、いくつかの既知の骨ドリルガイドでは、ドリルビットによって生成される骨材料は、患者の骨とドリルガイドの遠位部分との間に集まり、骨ドリルガイドを適切な位置整合から動かす。また、凹部3034はまた、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第9216063号に記載されているように、後で再使用するために骨材料を有益に収集する。
ここで図43A〜図43Fを参照すると、本発明の患者特有のガイド3110のさらに別の実施形態が示されている。ガイド3110は、ガイド2810、2910、および3010と同様であり、概して、中間体3112、カニューレ3116、および脚部3124を含む。カニューレ3116は、ボア1820,2820,2920、または3020と同じボア3120を含むことができる。増大した半径を有する拡張部3119が、ガイド2910,3010の拡張部2919,3019と同様に各カニューレ3116上に形成され得る。患者特有の接触面3118,3125が、本明細書でガイド2810と関連して説明したように、カニューレ3116および脚部3124の1つまたは複数の上に形成され得る。図示されていないが、ガイド3010の凹部3034,3036と同じまたは同様の凹部が、カニューレ3116および脚部3124の遠位端に形成されてもよい。
ガイド3110はまた、カニューレ3116を通る、図43A、図43Bに示される少なくとも1つの切り欠きまたは開口部3138をも含む。開口部3138は、ボア3120の少なくとも一部分と交差し、患者の骨の穿孔中に骨材料がカニューレを出ることを可能にする。結果として、ガイド3110の位置整合を潜在的に妨害する可能性がある骨材料は、ガイド3110と、椎骨4のような患者の解剖学的構造との間に集まらない。
カニューレ3116Aには1つの開口部3138しか示されていないが、開口部3138はガイド3110の各カニューレ3116上に形成されてもよい。さらに、開口部3138は、カニューレ3116の、図43に示すものとは異なる部分内に形成することができる。開口部3138はまた、隣接する椎骨のような患者の解剖学的構造を回避するように適合された形状を有するように形成されてもよい。例えば、開口部は、図43に示すものとは異なる長さ、幅、および形状のうちの1つまたは複数を有することができる。このように、開口部3138は、ガイド3110が患者の解剖学的構造の標的部分と所定の位置整合状態になることを保証する。
ここで図44A〜図44Kを参照すると、本発明の実施形態のさらに別の患者特有のガイド3210が示されている。ガイド3210は、概して、中間体3212、カニューレ3216、脚部3224、および二次脚部3242を含む。二次脚部3242は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合された接触面3225Aを有する。接触面3225Aは、ガイド2810の接触面2818,2825と同様に形成される。一実施形態では、接触面3225Aは、図2の方法を使用して形成される。脚部3224,3242の接触面3225,3225Aは、患者の解剖学的構造4の椎弓板、間部、関節突起および棘突起のうちの1つまたは複数に接触するように位置整合される。さらに、接触面3325,3225Aは、本明細書に記載のように患者特有のものであってもよい。脚部の接触面3225,3225Aはまた、ガイド3010の凹部3036と同じまたは同様の凹部を含むことができる。
一実施形態では、カニューレ3216のうちの1つまたは複数は、カニューレ3216の遠位端が患者の解剖学的構造に接触しないように選択される長さを有する。したがって、図44B、図44Cに示すように、カニューレ3216の遠位端は、ガイドが椎骨4と位置整合したときに、患者の椎骨4から所定の距離だけ離れている。これは、いくつかの理由から、および、様々な状況において有益であり得る。例えば、ガイド3210を支持するのに十分に強固でない椎骨4の部分を標的とするようにボア3220が配向されるとき、カニューレ3216の遠位端は患者の解剖学的構造から分離されるように適合することができる。計画された進入点に近接する患者の解剖学的構造はまた、過度に成長しているか、または、不規則な形状である場合がある。したがって、カニューレの遠位部分は、ガイド3210のための十分な接触を提供しないため、計画された進入点に近接する患者の解剖学的構造に接触することは有益ではない。さらに、カニューレ3216の遠位端を患者の解剖学的構造から分離することによって、切開部のエンベロープ(または幅)を減少させることが可能である。したがって、ガイド3210は、カニューレが計画された進入点に近接して患者の解剖学的構造に接触するガイドと比較して、軟組織切開の領域から横方向に離間された計画されている進入点へのアクセスを依然として提供しながら、より小さな切開幅内に嵌合することができる。付加的にまたは代替的に、カニューレボア3220によって案内されるドリルビットによって生成される骨片は、椎骨4とガイド3210との間に集まることなく、穿孔から出ることができる。任意選択的に、カニューレの一部分は、ガイド3010の拡張部3019および凹部3034と同じまたは同様の、増加した直径および関連する凹部を含むことができる。
代替的に、カニューレ3216の1つまたは複数は、カニューレ3216の遠位端が患者の解剖学的構造の所定の部分と接触するように、増大した長さを有してもよい。したがって、カニューレ3216の遠位端は、接触面2818,2918,3018,3118、拡張部2819、2919,3019,3119、凹部3034、および開口部3138と同じ、または同様の、患者特有の接触面、拡張部、凹部、および開口部のうちの1つまたは複数を含むことができる。
ボア3220は、患者の解剖学的構造4に対する所定の軌道に沿って、kワイヤ、インサート1854、ドリル3547、および患者特有の固定デバイス3634を含む器具を案内するために使用され得る。一実施形態では、カニューレ3216のボア3220は、器具を案内して椎弓根にカニューレを挿入し、骨を除去するように適合される。
ここで図44D〜図44Fを参照すると、患者の骨の解剖学的構造に対して切開内に位置決めされるように適合された別の患者特有のガイド3210Aの斜視図が示されている。一実施形態では、ガイド3210Aは、患者の椎骨4が関与する外科手技における使用のために、器具および固定デバイスを1つまたは複数の軌道A、Bに沿って案内するように適合される。しかしながら、ガイド3210Aは、器具を案内し、患者の他の骨の解剖学的構造に関与する外科手技において固定デバイスを配置するために使用され得る。
ガイド3210Aは、図44A〜図44Cにおいて説明したガイド3210と同様である。したがって、ガイド3210Aは、概して、ガイド3210の中間体、脚部、および二次脚部と同じまたは同様の、中間体3212、脚部3224、および二次脚部3242の1つまたは複数を含む。任意選択的に、ガイド3210は1つまたは複数のカニューレ3216を含むことができる。任意選択のカニューレ3216は、外科手技中にガイド3210Aを患者の解剖学的構造4に一時的に固定するための一時固定ピンを配置するためのボア3220をさらに含むことができる。明確にするために図示していないが、ガイド3210Aはまた、ガイド3210のものと同じまたは同様の把持機構3229および印3228を含むことができる。
ガイド3210Aはまた、少なくとも1つの内部カニューレ3260(または「前方カニューレ」)に関連付けられた少なくとも1つの外部カニューレ3250(または「後方カニューレ」)を含む。関連する外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の対は、実質的に同一線上に位置整合している。ガイド3210Aが第1の切開部を通して患者の解剖学的構造4に対して位置決めされた後、内部カニューレ3260は、患者の軟組織の第2の切開部を通して外科医によって標的とされる。内部カニューレ3260は、器具の患者の解剖学的構造4への機械的誘導を改善する。
一実施形態では、外部カニューレ3250は、支持要素3254に相互接続される。支持要素3254は、任意のサイズであってよい。任意選択的に、支持要素3254は、外部カニューレ3250をガイド3210Aの幅を越えて横方向に位置決めする大きさにされる。
外部カニューレ3250は、任意選択的に、中間体3212に解放可能に相互接続可能であり得る。例えば、図44Eに示すように、外部カニューレ3250は、ガイド3210Aに形成された対応するスロット3213内に受け入れられるように適合された突起3256を含むことができる。一実施形態では、スロット3213は、中間体3212に形成され、ガイド1810のスロット1830の1つと同じ(または同様)である。
内部カニューレ3260は、患者の皮膚Sを通る切開部内に位置決めされるようにガイド3210Aの一部分に相互接続される。一実施形態では、内部カニューレ3260は、カニューレ3216の遠位部分に相互接続される。しかし、内部カニューレ3260は、任意選択的に、脚部3224および/または二次脚部3242を含むガイド3210Aの他の部分に相互接続されてもよい。
外部カニューレ3250は、対応する内部カニューレ3260のボア3262とほぼ同軸に位置整合したボア3252を含む。したがって、組み合わせて、外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の対応する対が、拡張された長さの仮想カニューレを規定する。しかしながら、一対の対応する外部カニューレ3250および内部カニューレ3260を使用することによって、ガイド3210Aを位置決めするために必要な切開部のサイズは、外部カニューレ3250から内部カニューレ3260へと延伸する長さのカニューレを有するガイドに必要な切開部と比較して低減され得る。さらに、内部カニューレ3260を患者の解剖学的構造に近接したガイド3210Aの遠位部分上に位置決めすることによって、ガイド3210Aの重心が患者の解剖学的構造4に近づくように動かされる。したがって、ガイド3210Aは、患者の骨4上に低く安定してドッキングされ、軌道A、Bに沿って案内されるkワイヤおよび他の器具の精度を改善する。
ボアカニューレ3252,3262は、任意の所定の直径であってもよい。任意選択的に、ボアは、図27に関連して説明した1つまたは複数のインサート1854を受け入れることができる。付加的にまたは代替的に、カニューレボア3252,3262は、kワイヤ、ドリルデバイス3547(図54A〜図54Gに記載されるようなもの)および患者特有の固定デバイス3634のうちの1つまたは複数を案内することができる。
ガイド3210Aが少なくとも部分的に切開部内に位置決めされたときに内部カニューレ3260の配置を容易にするために、内部カニューレ3260またはガイド3210Aの他の部分は放射線マーカを含むことができる。このようにして、外科医または他のユーザは、器具スリーブをボア3262に挿入するのを案内するために、手術中の放射線を使用して、内部カニューレ3260の位置を決定することができる。ガイド3210Aとともに使用することができる放射線透過性マーカの例は、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2013/0053680号に記載されている。
内部カニューレ3260は開口部3264をさらに含む。開口部3264は、ボア3262から内部カニューレ3260の外部へのチャネルを形成する。開口部3264は、ガイド3210Aによって配向されたkワイヤが患者の解剖学的構造内に位置決めされた後に、ガイド3210Aを患者から取り外すことができるように、kワイヤが開口部3264を通過することができるような大きさにされる。一実施形態では、開口部3264は、カニューレ3260の外面からボア3262まで長手方向に延伸するスロットを含む。図44Fの一実施形態に示すように、スリーブ1854のような器具がボア3262内に少なくとも部分的に受け入れられると、開口部3264が閉塞され、それによって、スリーブ1854のボア1856内に位置決めされたkワイヤまたは他の器具は、内部カニューレ3260Bのボア3262内に保持される。
外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の各対応する対は、固有の患者特有の挿入軌道A、Bと位置整合することができる。したがって、外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の向きは、図1、図2に関連して上述したデータセット(複数可)から導出される。軌道A、Bは、患者の解剖学的構造の他の部分を避ける方向において、患者の解剖学的構造の標的部分の位置と一致して固定デバイスまたは器具が挿入されることを可能にする向きに基づいて選択される。一実施形態では、軌道A、Bは、固定デバイス(例えば、kワイヤまたは椎弓根スクリュー)を、椎弓根の位置と一致させて、椎弓根からの固定デバイスの貫通を回避する方向に挿入できるように選択される。このようにして、軌道A、Bは、固定デバイスが椎弓根を通って延伸するか、または固定デバイスを椎弓根の側面から出させる向きに挿入される可能性をなくす(または低減する)。当業者であれば分かるように、軌道A、Bは一般に発散する。しかし、一実施形態では、軌道A、Bは平行であってもよい。
一実施形態では、ガイド3210Aは、患者の解剖学的構造4とのアクセスが最小限であるように、所定の位置に配置されるように意図されている。ガイド3210Aはまた、低侵襲外科手技において使用されてもよい。1つの好ましい実施形態では、ガイド3210Aの軌道A、Bは、ねじなどの固定デバイスを経皮的に椎弓根スクリュー軌道に配置するように配向される。代替的に、軌道A、Bは、(1)皮質軌道、(2)S1翼状軌道、(3)S2翼状軌道、(4)およびS2翼状腸骨軌道、ならびに(5)腸骨軌道を含む1つまたは複数の他の軌道において固定デバイスを経皮的に案内するように配向されてもよい。
ガイド3210Aを患者の解剖学的構造4と接触させて位置決めするために、外科医は、患者の皮膚Sを通じて通常の正中線切開を行う。一実施形態では、切開部は、器具を装備されることになる椎骨4の後方である。椎骨4がアクセスされると、骨は、ガイド3210Aを受け入れるために、当業者に知られている方法によって洗浄および/または準備される。洗浄は、ガイド3210Aの1つまたは複数の患者特有の部分による接触のために、椎弓板、関節突起(下および上)、間部、棘突起、および潜在的に横突起のうちの1つまたは複数を準備することを含むことができる。骨の表面が清浄になると、ガイド3210Aは、患者の椎骨4と接触する切開部内に少なくとも部分的に配置することができる。皮膚エンベロープは、その後、ガイド3210Aの周りで閉じることができる。図44E、図44Fに示すように、ガイド3210Aの少なくとも一部分は、患者の皮膚Sの外側の切開部から延伸する。一実施形態では、中間体3212の一部分は、患者の皮膚Sの上に延伸する。別の実施形態では、少なくとも外部カニューレ3250は、患者の皮膚Sの上の切開部の外側に位置決めされる。対照的に、内部カニューレ3260は、切開部内に位置決めされる。
次いで、外科医は、軌道A、Bにほぼ位置整合された1つまたは複数の第2の切開部によって内部カニューレ3260を標的とする。第2の切開部は、外部カニューレ3250のボア3252によって軟質組織を通じて案内される器具スリーブ(または当該技術分野において知られているジャムシディ針)によって形成することができる。任意選択的に、外科医は、医用撮像デバイスを使用して、器具スリーブをボア3252に案内することができる。一実施形態では、器具スリーブは、図27で説明したインサート1854の1つと同じか、または同様である。別の実施形態では、器具スリーブは、図7に記載されているようなガイドスリーブ210または穿孔スリーブ249であってもよい。
器具スリーブは、スリーブが内部カニューレ3260のボア3262に接触するまで軟組織を通って前進させられる。一実施形態では、スリーブは、締まりばめによってボア3262内に保持される。代替的に、スリーブは、ねじ係合によってボア3262内に保持されてもよい。したがって、一実施形態では、ボア3262はねじ切りされ、器具スリーブの外面部分上に形成された対応するねじ山と係合する。別の実施形態では、器具スリーブおよびボア3262は、対応する断面形状を有する。例えば、一実施形態では、ボア3262は、楕円形、三角形、正方形、星形、または器具スリーブの断面に対応する別の形状のうちの1つの断面を有する。さらに別の実施形態では、器具スリーブおよびボア3262は係止係合を有する。したがって、器具スリーブおよびボアの第1のものは、器具スリーブおよびボアの第2のもののレセプタクル内に選択的に保持される特徴を含むことができる。一実施形態では、特徴は突起を含み、レセプタクルはスロットを含む。
器具スリーブが挿入されると、外科医は、骨表面4が接触するまで、器具スリーブのカニューレの下方にkワイヤ(またはドリルビットなど)を前進させることができる。外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の関連する対を器具スリーブと連結することにより、所定の軌道A、Bが配置されていることの術中検証が可能である。器具スリーブはまた、kワイヤがカニューレ開口部3264を通って内部カニューレを出るのを防止する。言い換えれば、器具スリーブがボア3262内に位置決めされると、開口部3264は器具スリーブによって密閉される。
kワイヤは、患者の解剖学的構造4にカニューレを挿入するために使用されてもよい。一実施形態において、kワイヤは、椎骨4の椎弓根にカニューレを挿入するために使用される。椎弓切開の後、kワイヤは適所に残され、器具スリーブは、外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の対から取り外される。この時点で、kワイヤは依然としてボア3262内の所定位置にあるが、ガイド3210Aは取り外される必要がある。開口部3264は、kワイヤがガイド3210Aから分離することを可能にする。このようにして、kワイヤが椎弓根に着座したままで、ガイド3210Aは患者から取り除かれる。その後、kワイヤは、当業者には理解されるように、その後の処置で使用されてもよい。
ここで図44G〜図44Iを参照すると、本発明の別の実施形態の患者特有のガイド3210Bが示されている。ガイド3210Bは、ガイド3210Aと実質的に同じである。したがって、ガイド3210Bは、概して、中間体3212、脚部3224、二次脚部3242、および外側カニューレ3250のうちの1つまたは複数を含む。任意選択的に、ガイド3210Bは、一時固定デバイスの配置のためのボア3220を含むことができる1つまたは複数のカニューレ3216を含むことができる。明確にするために図示していないが、ガイド3210Bはまた、ガイド3210のものと同じまたは同様の把持機構3229および印3228を含むことができる。しかしながら、ガイド3210Bには、内部カニューレ3260がない。
外部カニューレ3250は、器具または固定デバイスを所定の軌道A、Bに沿って案内するためのボア3252を含む。外部カニューレ3250は、上述のようにガイド3210Bに解放可能に相互接続可能であり得る。
ガイド3210Bは、ガイド3210Aと同様に使用される。したがって、第1の切開部を形成し、患者の解剖学的構造の所定の部分を洗浄した後、ガイド3210Bは、患者の解剖学的構造4と接触して所定の向きに配置される。少なくとも外部カニューレ3250は、患者の皮膚Sの上の切開部の外部に配置される。外科医は、その後、器具またはkワイヤを、軌道A、Bに沿って、外部カニューレ3250のボア3252を通して案内する。外部カニューレ3250は、外科医が、当業者に知られている現行の手順に従って解剖学的ランドマークを使用して器具またはkワイヤのための正しい進入点を確認する際に、外科医が器具を所定の軌道A、Bに向けるのを助ける。一実施形態では、外部カニューレ3250は、概して、外科医を所定の軌道に沿って正しい進入点に案内する。したがって、ガイド3210Bは、外科医がガイド3210Aよりも手作業で軌道および進入点を確認する自由度を増大させることを可能にする。
患者特有のガイド3210Cの代替の実施形態が、概して図44J〜44Kに示されている。ガイド3210Cは、ガイド3210A、3210Bと実質的に同じである。しかしながら、ガイド3210Cは、内部カニューレ3260を含むが、外部カニューレ3250を欠いている。したがって、ガイド3210Cは、概して、中間体3212、脚部3224、および二次脚部3242のうちの1つまたは複数を含み、任意選択的に、ボア3220を含むことができる1つまたは複数のカニューレ3216を含む。ガイド3210Cは、本明細書で説明されるような把持機構3229および印3228をさらに備えることができる。
使用時、外科医は、上述のように第1の切開部を形成する。患者の解剖学的構造4は洗浄され、ガイド3210Cは、患者の解剖学的構造に対して所定の位置整合状態に位置決めされる。次いで、外科医は、患者の軟組織を介して1つまたは複数の第2の切開部を形成し、当業者に知られているフリーハンド技法を用いて内部カニューレ3260を位置決めする。第2の切開部は、ガイド3210Aに関連して上述したような器具スリーブを使用して形成することができる。次いで、器具スリーブは、内部カニューレ3260のボア3262内に受け入れられ得る。任意選択的に、器具スリーブは、締まりばめ、ねじ係合、および断面形状の一致のうちの1つまたは複数によってボア3262内に保持される。器具スリーブがカニューレボア3262内に着座した後、内部カニューレ3260は、所定の軌道A、Bに沿って患者の解剖学的構造4内に配置されるように、kワイヤ、ドリル3547、および患者特有の固定デバイス3634を含む1つまたは複数の器具を案内する。ガイド3210Cは、その後、器具を開口部3264に通すことによって患者から取り外すことができる。
ここで図45A〜図45Dを参照すると、本発明の別の患者特有のガイド3310が示されている。一実施形態では、ガイド3310は、仙椎S1およびS2に向かう方向を示す印3328によって示されるように、患者の腸骨8に近接して位置決めされるように適合される。
ガイド3310は、ガイド3210と同様であり、一般に、中間体3312、ボア3320を含むカニューレ3316、脚部3324、および二次脚部3342を含む。脚部3324,3342は、各々、接触面3225,3225Aと同じまたは同様の患者特有の接触面を含むことができる。一実施形態では、カニューレ3316の遠位端は、患者の解剖学的構造に接触しない。代替的に、1つまたは複数のカニューレ3316は、ガイド2810の接触面2818と同様の患者特有の接触面を含むことができる。
ガイドはまた、二次カニューレ3340も含む。各二次カニューレ3340A、3340Bは、患者の解剖学的構造の標的部分に対する固有の軌道を有することができる。二次カニューレ3340は、カニューレ3316と同様であり、ガイド3310に対して所定の長さおよび向きを有する。カニューレ3340は、ボア1820,2820,3320と同様に形成されたボア3320Aを含む。したがって、各二次カニューレ3340のボア3320Aを使用して、器具を患者の解剖学的構造の別の標的部分に案内することができる。図示されていないが、二次カニューレ3340は、任意選択的に、拡張部2819,2919,3019,3119の1つまたは複数と同様の拡張部と、本明細書に記載の凹部3034および開口部3138と同じ凹部および開口部とを含むことができる。一実施形態では、カニューレ3340Aはカニューレ3340Bに接触する。別の実施形態では、カニューレ3340は互いに接触しない。
一実施形態では、二次カニューレ3340は、S2−翼状またはS2−翼状腸骨の軌道内で器具を案内するように配向される。一実施形態では、二次カニューレ3340のボア3320Aは、ドリルビットを案内して、S2−翼状またはS2−翼状腸骨の軌道内にパイロット穴を形成するように配向される。当業者には理解されるように、これらの軌道は、本明細書に記載される他の軌道と同様である。しかしながら、S2−翼状軌道は、S2椎骨内に進入点を有し、仙骨翼に向かって前進するが仙骨内に留まり、仙腸関節を横切らない軌道を有する。対照的に、S2−翼状腸骨軌道は、仙腸関節を横切る。S2−翼状腸骨軌道の進入点はS2椎骨内にあるが、軌道は仙腸関節を横切って腸骨内に前進して、仙腸関節の固定/融合をもたらす。
二次カニューレ3340は、所定の長さの支持要素3341によってガイド3310から離間されている。一実施形態では、支持要素3341は、カニューレ3316に相互接続される。しかし、当業者が理解するように、支持要素3341は、中間体3312および/または脚部3324のようなガイド3310の他の部分に相互接続されてもよい。任意選択的に、二次カニューレ3340は、ガイド3310に解放可能に相互接続されてもよい。したがって、外科手技中に二次カニューレ3340をガイド3310に追加するか、または、ガイド3310から取り外すことができる。さらに、二次カニューレ3340A、3340Bは、患者の解剖学的構造に対する第1の処置を実行するために使用され得、その後、追加の処置を実行するために使用される後続の二次カニューレ3340によって置き換えられ得る。別の実施形態では、二次カニューレ3340は、ガイド3310と一体的に形成されてもよい。
ここで図46〜図53を参照すると、患者に適合した椎体間ガイド3410が記載されている。ガイド3410は、1つまたは複数の生物活性物質または骨移植材料を導入するための埋め込み型ケージ、または人工のディスクなどの、1つまたは複数の椎体間デバイスの配置に適合している。任意選択的に、ガイド3410は、処置において使用される1つまたは複数の道具を配置するために使用されてもよい。ガイド3410は、2つの隣接する椎体の間に挿入され、2つ以上の解剖学的特徴を伸延するように適合される。椎間板空間への任意のアプローチは、ガイドを用いて容易にすることができる。例えば、椎間板空間への前方、後方、後側方、または側方アプローチは、斜め、側方、または後方アプローチにおけるインプラントの配置を容易にするためのガイド3410によって達成され得る。
一実施形態では、椎体間ガイド3410は、図2のシステムおよび方法によって記載されているような医療撮像デバイスによる患者の解剖学的構造の走査の取得に従って設計される。走査は各椎骨の3Dモデルに分割される。これらの3Dモデルは、その後、外科医が所望する矯正をシミュレートするためにCADにおいて修正される。所望の補正が適切にシミュレートされると、外科医が術中に計画された矯正を行うことを可能にするガイド3410が生成される。次いで、ガイドは、3D印刷、ラピッドプロトタイピング、または本明細書に記載の代替方法によって造形することができる。
ガイド3410は、本開示の新規な態様から逸脱することなく、他の形状、向き、厚さなどを取ることができる。同様に、ガイド3410は、任意の大きさとすることができ、所望に応じてガイド3410を把持または操作するのを助けるための拡張部またはハンドルを含むことができる。ガイド3410はまた、図40,図41に示す把持機構2829,2929と同じまたは同様の外科医によって把持または操作されるように適合された機構を含むことができる。一実施形態では、突出部が、ガイド3410の一部分上に形成される。突出部は、外科的環境におけるガイドの把持を容易にするように選択された任意の形状またはサイズであってもよい。突出部は、隆起部または突起部を含み得る。一実施形態では、突出部は、ガイド3410の対向する側面に形成された一連のほぼ平行な隆起部を含む。
他のガイドまたは補足的固定デバイスをガイド3410とともに使用することができる。例えば、ガイド3410は、図3〜図38に関連して説明されたガイド、テンプレート、またはモデルのうちの1つまたは複数とともに使用されてもよく、または一時的に相互接続されてもよい。
ここで図46を参照すると、特定の外科手技について上述したシステムおよび方法を使用して複数の構成要素がどのように製造され得るかを示すために、患者適合ガイド3410が分解図で示されている。ガイド3410の構成要素は、一般に、最終的に組み立てられた状態で、図50に示す患者適合ガイド3410を形成する、患者特有のインサート3412、ガイドスリーブ3414、およびコネクタ3416を含む。
ここで図46〜図47を参照すると、インサート3412は、一般に、近位面3418、遠位面3420、遠位面から延伸する2つの突起3422,3424、開口部3426、およびボア3428を備える。突起3422,3424は、患者の解剖学的構造の側面に直接嵌合するように適合される。より具体的には、突起3422,3424は、椎間板空間内の上側椎骨と下側椎骨との間に位置決めされるように適合される。突起3422,3424の形状は、隣接する椎骨の湾曲の少なくとも一部分と合致し、インプラントを椎間腔内に所定のサイズおよび形状で挿入することを容易にするように予め定められている。
突出部は、インサート3412が1つまたは複数の椎体の部分と合致することを可能にする様々な患者接触面を含む。患者接触面は、図2に関連して説明した方法を使用することによって、患者の解剖学的構造の所定の部分に実質的に一致するように適合させることができる。例えば、それぞれの突起3422,3424の上面3430,3432、下面3434,3436、および内面3438,3440が、患者特有の接触面を含むことができる。インサート3412の遠位面3420もまた、患者特有の接触面を含むことができる。患者適合面は、椎体の後面および/または仙骨、椎弓板、横突起、関節突起、棘突起などの患者の解剖学的構造の任意の部分に特有であり得る。したがって、突起3422,3424の患者特有の表面および/または遠位面3420は、インサート3412の見当合わせを容易にして、インサートの正確な嵌合および配置を可能にする。
患者特有の表面は、患者の解剖学的構造に実質的に一致する任意の数の突出部、窪み、および輪郭を含むことができる。例えば、患者特有の表面は、患者の解剖学的構造の2つの個別の部分によって形成される2つの異なる平面に接触するように適合された複数の部分を含むことができる。患者特有の表面は、インサート3412を患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置整合させること、患者の解剖学的構造の一部分の周りに引っ掛かること、外科手技中にインサート3412の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、軟組織を変位させることのうちの1つまたは複数のために適合されている。一実施形態では、患者特有の表面は軟組織を変位させるための比較的薄い拡張部を含む。患者の解剖学的構造の異なる部分の周囲に少なくとも部分的に突出し、実質的に一致することにより、患者特有の表面は、概して、患者の解剖学的構造の周囲に(またはそれに対して)少なくとも部分的に「引っ掛かる」。したがって、表面は、患者の解剖学的構造の個別の表面によって形成された少なくとも2つの異なる平面と接触することができる。したがって、インサート3412は、外科手技中に1つまたは複数の椎骨の所定の部分に少なくとも部分的に嵌合し、実質的に一致するように適合される。
患者特有の表面は、ガイドを位置決めし、所定の位置および向きにおいて定位置に保持するのを助ける。インサート3412の様々な位置に形成された患者特有の表面の組み合わせは、患者の解剖学的構造に対する椎体間ガイド3410の不適切な配置の可能性を減少させることができる。外科医は、インサート3412が椎骨と適切に位置整合され、椎骨の間に受け入れられたときのクリップ、スナップ、または振動のように、2つの隣接する椎骨の間でインサート3412を前進させるとき、触覚フィードバックを受け取ることもできる。
突起3422、3424はまた、患者の解剖学的構造に対して所定の向きに偏奇するように適合させることもできる。したがって、インサート3412の材料は、外科医が、屈曲または伸長して患者の解剖学的構造の周りに引っ掛かることを可能にするように選択することができる。一実施形態では、インサート3412またはその一部分は、少なくとも部分的に可撓性または変形可能な材料から製造することができる。別の実施形態では、インサート3412は、ニチノールのような形状記憶を有する材料から製造される。このようにして、計画通りに患者の解剖学的構造と適切に位置整合されたとき、インサート3412は、患者の解剖学的構造に対して所定の位置整合で解放可能に保持され得る。
付加的にまたは代替的に、突起3422、3424は非対称であってもよい。したがって、一実施形態では、1つの突起は、他の突起とは異なる形状および/またはサイズを有する。例えば、1つの突起は、他の投影とは異なる厚さ、輪郭、または長さを有することができる。突起の非対称形状またはサイズは、患者の脊椎に対する所定の矯正を提供するように計画されてもよい。同様に、非対称突起は、患者の脊椎の欠損とともに使用するための形状にすることができる。さらに、インサート3412の遠位面3420に対する各突起の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように、または患者の解剖学的構造の一部分を回避するように変更することができる。一実施形態では、突起3422,3424の形状は、患者の解剖学的構造の変形を矯正するものではない。別の実施形態では、突起の形状は、患者の変形の少なくともいくらかを矯正する。
突起の部分は、椎骨を伸延するために使用することができるテーパ形状を有することができる。例えば、各突起3422,3424の遠位部分3442,3444は、挿入を容易にするために全半径または弾丸形状のノーズを備えることができる。付加的にまたは代替的に、遠位部分はくさび形状を有してもよい。
突起3422,3424の上面3430,3432は、下面3434,3436と平行でなくてもよい。また、上面と下面との形状が異なっていてもよい。例えば、ここで図47を参照すると、突起は、インサート3412の遠位面3420から遠位方向外方に延伸するにつれて先細になってもよい。任意選択的に、突起3422の遠位部分は、インプラントの厚さと実質的に等しいか、またはわずかに大きい第1の厚さ3446を有することができる。突起3422の近位部分は、第1の厚さ3446よりも大きく、インプラントの厚さよりも大きい第2の厚さ3448を有することができる。このようにして、外科医は、隣接する椎骨を「過伸延する」ことができる。過伸延は、椎間腔へのより簡単でより安全なアクセス、インプラントの配置を容易にし、脊柱前湾症の矯正または患者の解剖学的構造の他の計画された矯正を生成する。
図47には示されていないが、突起3424は、突起3422の形状と同様か、または同じ形状を有することができる。付加的にまたは代替的に、突起3424の形状または厚さ3446,3448は、突起3422とは異なっていてもよい。例えば、突起3424は、突起3422の対応する第1の厚さ3446および第2の厚さ3448よりも大きいかまたは小さい第1の厚さおよび第2の厚さを有することができる。このようにして、インサート3412は、隣接する椎骨の非対称な伸延を提供して、異常に対する所定の量の矯正を提供するか、または患者の解剖学的構造を変更することができる。
突起の形状はまた、椎間腔からのインサートの除去を容易にするように選択される。より具体的には、インサート3412および突起3422,3424が椎間腔から引き抜かれるとき、突起のテーパ形状により、隣接する椎骨がコントローラ様式でインプラント上に圧迫されることが可能になる。
突起3422,3424はまた、ユーザがインサート3412を所定の距離を超えて椎間腔内に進めるのを防止するように適合されてもよい。例えば、突起3422,3424の少なくとも1つの一部分上に突出部またはノッチを形成してハードストップを提供することができる。代替的に、ガイド3410の誤った向きを防止するために、突起またはインサート3412の何らかの他の部分、例えば遠位面3420に突出部またはノッチを形成してもよい。ストッパ、突出部、またはノッチは、患者の解剖学的構造に特有であり得、神経要素または患者の解剖学的構造の他の特徴の保護を可能にすることができる。
ガイド3410およびインサート3412は、特定の患者のためのガイド、患者の脊椎のレベルを識別するための1つもしくは複数の印、または、ガイドの方向、向き、用途もしくは目的を示すための他の印をさらに含むことができる。付加的にまたは代替的に、突起3422,3424および椎体間ガイド3410の他の部分は、インサート3412が前進または後退されるときの椎間腔への突起3422,3424の相対位置を示す手段を含むことができる。示す手段は、突起の各々について同じであっても異なっていてもよい。また、各突起に対して所望の挿入位置を示すようにしてもよい。一実施形態では、示す手段は、突起の部分に設けられた印を含む。任意選択的に、印は、患者の隣接する椎骨の間の突起3422,3424の挿入深さを示す目盛り付きの目盛りを形成する一連のマークを含むことができる。示す手段は、戻り止めまたは突出部を含んでもよい。突起が隣接する椎骨の間に挿入されると、突出部は、可聴クリックまたは触覚振動のようなフィードバックをオペレータに提供し得る。示す手段は、人間の目で見ることができる。別の実施形態では、示す手段は、椎体間ガイド3410の表面内に埋め込まれるか、または椎体間ガイド3410の表面に施与される。さらに別の実施形態では、示す手段は、医用撮像デバイスによって識別可能な材料からなる。さらに別の実施形態では、示す手段は、X線装置のような医用撮像デバイスによって視認可能な任意のタイプの放射線透過性材料を含む。本開示の椎体間ガイドとともに使用することができる放射線透過性マーカの例は、その全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2013/0053680号に記載されている。当業者には理解されるように、患者の解剖学的構造の異なる部分およびガイド3410とともに使用される異なる器具およびインプラントに関連付けられるガイド3410上に、任意の数およびタイプの印を提供することができる。
インサート3412に手動または機械的衝撃力を加えて、突起3422,3424を隣接する椎骨の間で前進させることができる。したがって、本発明の一実施形態では、インサート3412は、ハンマーまたは他の衝撃デバイスから衝撃力を受けるのに十分な剛性および耐久性のある材料から作成される。
任意選択的に、突起の1つは、他の突起よりも長くてもよい。例えば、一実施形態では、突起3422は突起3424よりも長い。この例を続けると、より長い突起3422の遠位部分3442は、より短い突出部3424の遠位部分3444の挿入前に、隣接する椎骨の間に少なくとも部分的に挿入されてもよい。遠位部分3442は、椎骨の間に遠位部分3444が挿入される前に、隣接する椎骨の少なくともいくらかの伸延を提供することができる。
付加的にまたは代替的に、より長い突起3422は、椎骨の間により短い突起3424を挿入する前にインサート3412が回転されるときに、隣接する椎骨の伸延を増加させるように適合された形状を有することができる。したがって、この例では、インサート3412は、天然ディスクおよび椎間腔の全体的な平面に対して概ね横方向の、任意選択的に垂直な、突起3422,3424によって形成される平面と位置整合されてもよい。天然ディスクは、直立した人間において概ね水平であり、脊椎の長手方向の範囲を横切っていることが理解されよう。次いで、より長い突起3422の遠位部分3442が、隣接する椎骨の間に少なくとも部分的に挿入され、椎骨を第1の量だけ伸延する。次に、インサート3412は、突起の平面がディスクの全体的な平面にほぼ平行となるように、所定の量だけ、より長い突起3422の周りで軸方向に回転する。このようにして、より短い突起3424は、隣接する椎骨の別の部分の間に挿入するために位置整合される。また、隣接する椎骨の間のより長い突起3422の回転は、さらなる伸延をもたらす。隣接する椎骨の間に挿入するためにより短い突起3424を位置整合させた後、インサート3412は、隣接する椎骨の間をさらに前進する。前進の間、両方の突起3422,3424は、隣接する椎骨をさらに伸延する。任意選択的に、脊椎の間により長い突起3422を挿入した後のインサート3412の回転の方向を示すために、印をインサート3412に設けることができる。
インサート3412の開口部3426は、インサートを椎間腔内に案内するように選択されたサイズおよび形状を有する。一般に楕円形で示されているが、当業者であれば、開口部3426は、非対称形状を含む任意の所望の形状を有し得ることを理解するであろう。例えば、開口部3426は、湾曲したまたは非対称のインプラントを受けるような形状にすることができる。任意選択的に、インプラントが所定の向きに確実に挿入されるように、開口部の側壁3450上にスロットまたは突出部を形成することができる。さらに、開口部3426のサイズまたは形状は、外科医/ユーザに対してより大きな視認性を達成するように、または1つもしくは複数の器具もしくは他のデバイスを椎間腔に配置することを容易にするように設計されてもよい。
開口部3426には、ガイドスリーブ3414のキー3454と位置整合するノッチ3452を形成することができる。ノッチ3452とキー3454との相互作用は、ガイドスリーブ3414が開口部3426と適切に位置整合されることを確実にすることができる。ガイドスリーブは、椎間腔に挿入された器具および/またはインプラントを計画された深さおよび向きに案内するための開口部3456を含むことができる。ガイドスリーブ開口部3456は、インサート開口部3426とは異なるサイズおよび形状を有してもよいことが理解されよう。付加的にまたは代替的に、開口部3456はまた、インプラントまたは器具が確実に所定の向きに挿入されるように、スロットまたは突出部を含むこともできる。
ガイドスリーブ3414は、インサート開口部3426内に少なくとも部分的に受け入れられるように選択された任意のサイズおよび形状を有し得ることが理解されるであろう。さらに、ガイドスリーブ3414は、インサート3412の近位面3418から少なくとも部分的に突出することができる。任意選択的に、ガイドスリーブ3414の近位部分は、外科手技中に切開部および患者の皮膚を少なくとも部分的に越えて突出することができる。ガイドスリーブ3414は、任意の材料から形成することができる。任意選択的に、ガイドスリーブの材料は、インサート3412の材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。一実施形態において、ガイドスリーブは、スリーブ材料の破壊および/または剥離が回避されるのに十分な強度の任意の材料から形成される。したがって、ガイドスリーブは、損傷することなく、また、ガイドスリーブからの材料を椎間腔内に堆積させることなく、高速切断道具の効果に耐えることができる。ガイドスリーブの材料はまた、ガイドスリーブ3414の再使用を容易にすることができる。したがって、ガイドスリーブの材料はまた、滅菌中に遭遇する高温に耐えなければならない。一実施形態では、ガイドスリーブは金属または金属合金から形成されるが、他の材料も考えられる。別の実施形態では、ガイドスリーブは、インサート3412の材料よりも硬い任意の材料から形成される。
椎体間ガイド3410とともに使用するために、任意の数の異なるガイドスリーブ3414、...、3414Nをインサート開口部3426内に解放可能に受け入れることができる。各ガイドスリーブ3414は、外科手技中に異なるインサートまたは道具を案内するように適合されてもよい。例えば、第1のガイドスリーブが、第1の道具またはインサートを案内するためにインサート開口部3426内に導入されてもよい。次いで、第1のガイドスリーブを、インサート開口部に導入された第2のガイドスリーブと交換することができる。第2のガイドスリーブは、第2の道具またはインサートを案内することができる。第2の道具またはインサートは、第1の道具またはインサートとは異なるサイズ、形状、または目的を有することができる。
ここで図48を参照すると、ガイドスロット3458を有するガイドスリーブ3414Aの実施形態が、インサート開口部26内で使用位置において示されている。ガイドスロット3458は、インプラント、ブレード、切断道具、または他の器具の経路を方向付けるように選択されたサイズおよび向きを有する。一実施形態では、ガイドスロット3458は、本明細書に記載されたスロット20,120,320,420,520,720,820のいずれかと同じであるか、または類似しており、その特徴を含む。運動保存および椎間板置換インプラントのようないくつかのインプラントは、患者の脊椎の隣接するレベルのエンドプレート内に延伸するフィンまたは他の表面を含む。これらのインプラントを適切に配置するために、外科医は、骨の部分を脊椎の各隣接レベルから除去しなければならない。したがって、スロット3458は、特定の患者の隣接する椎骨の各々の一部分の計画されている除去のための切断を案内するように決定された任意の形状を有することができる。例えば、スロットは、直線状、凹状、凸状、または他の形状の切れ目を提供するように器具を案内する形状を有することができる。
スロット3458は、特定の切断道具を受け入れ、特定の切断道具の不適切な使用を防止し、不適切な道具の使用を防止するような大きさまたは形状にすることができる。さらに、スロットは、患者の神経要素の周りに切れ目を案内するように、または神経要素に切れ目が入るのを防止するように成形されてもよい。したがって、スロット3458は、器具の向きおよび深さを制御しながら、術前に計画された経路に沿って器具を案内するために使用することができる。さらに、スロットの幅は、スロットを通って嵌合する、または、スロットの異なる部分内に嵌合する切断道具のサイズを制御するように変化してもよい。インサート開口部3426に挿入されたガイドスリーブ3414Aのスロット3458を使用することにより、外科医は、処置を開始する前に、切断軌道および経路の位置決めおよび位置整合を確認することができる。
切断道具の挿入深さを制限または制御するために、スロット3458内にストッパが形成されてもよい。ストッパは、患者の解剖学的構造に特有であり得、患者の神経要素の保護、または、椎骨の部分の意図しない除去の防止を可能にすることができる。また、スロット3458は、切断中に深さ制御を保証するために鍵止めされてもよい。例えば、スロットは、道具がスロットを通って案内されるときに、道具による切断の深さを変更するキーを含むことができる。キーは、道具の挿入深さを制限する道具上の突出部のような特徴に対応することができる。
ガイドスリーブ3414Aのスロット3458は、異なるタイプおよびサイズの道具またはインプラントを受け入れるように適合されてもよい。付加的にまたは代替的に、ガイドスリーブ3414Aは、1つの特定の道具またはインプラントのみを受け入れるように動作可能であってもよい。
付加的にまたは代替的に、またここで図49を参照すると、別の実施形態のガイドスリーブ3414Bは、開口部3456Bの側壁上に形成されたガイド面3460を含むことができる。ガイド面3460は、外科手技中に器具またはインプラントを案内するための所定の角度を有する。例えば、表面3460は、椎間腔の準備のために器具を案内することができる。さらに、表面3460は、限定ではないが、運動補助インプラント、椎体間固定デバイス、プレートのようなインプラントを斜めの挿入角度のために案内するような形状にすることができる。ガイドスリーブ3414Bはまた、インプラントの挿入および位置整合を容易にするために、計画された斜めのアクセス角度に従って規定されたトラックを有するガイド面を含むことができる。ガイド面3460は、ガイドスリーブ3414Bの開口部3456Bの任意の部分に形成されてもよいことが理解されよう。
異なるガイドスリーブ3414,3414A、3414B、...、3414Nは、作業が事前計画された順序で確実に実行されるようにする特徴を備えることができる。例えば、手術計画は、第1のガイドスリーブによって行われる第1の作業と、第2のガイドスリーブによって行われる第2の作業とを含むことができる。ガイドスリーブまたはインサート開口部3426は、誤った順序でガイドスリーブを使用することを防止するように形成することができる。したがって、インサート開口部は、第1のガイドスリーブの前に第2のガイドスリーブを挿入することを防止することができる。しかし、第1の作業が完了した後、第1のガイドスリーブは、インサート開口部内で第2のガイドスリーブと交換することができる。一実施形態では、ガイドスリーブ3414,3414A、...、3414Nは、計画された順序でともに相互接続するように形成される。したがって、第1の処置は、スリーブ3414およびインサート3412を用いて行うことができる。
次いで、スリーブ3414Aが、第2の処置の間に使用するために、スリーブ3414およびインサート3412に相互接続することができる。次いで、スリーブ3414Bが、第3の処置の間に使用するために、スリーブ3414A、3414およびインサート3412に相互接続することができる。このようにして、スリーブ3414は、インサート3412から以前のスリーブを取り外すことなく、順番に使用することができる。これは、例えば、スリーブ3414がピンなどの器具を保持しているときに有益であり得る。器具は、後続のスリーブ3414Aがインサート3412に追加されるとき、調整を必要としない。
付加的にまたは代替的に、ガイドスリーブ3414は、インサート3412を分離して、器具およびインサートによって引き起こされる損傷から保護する。例えば、インサート3412が切断道具によって切断され得る材料から形成される場合、切断道具によって開口部3426のサイズおよび形状を変更することができる。したがって、ガイドスリーブ3414,3414A、3414Bは、切断道具がインサート開口部3426を変えるのを防止する。このようにして、ガイドスリーブ3414は、インサート開口部を利用する、計画された外科手技からの逸脱を防止することができる。
ガイドが使用されることになっている作業の順序に一致する使用順序を示すための印が、インサート3412およびガイドスリーブ3414上に位置決めされてもよい。印はまた、使用されるべきインプラント、使用されるべき道具、実行されるべき切断の方向、または切断によって標的とされる患者の解剖学的構造の特定の部分を示すことができる。
インサート3412のボア3428はまた、患者特有のものであってもよい。したがって、ボア3428のサイズ、位置、および軌道は、患者の解剖学的構造に基づいて決定することができる。さらに、各ボアの軌道は、患者の解剖学的構造の特定の部分を標的とするか、または回避するように選択することができる。したがって、ボアの各々は、特定の向きで特定の器具または固定具を案内するように適合された異なる形状、幅、深さ、および向きを有することができる。3つのボアが図示されているが、ボアがない場合を含め、任意の数のボアがインサートに形成されてもよいことは理解されよう。ボアは、ガイド3410を患者の脊椎に一時的に固定するために、椎弓根スクリューのようなコネクタまたは固定具3416を受け入れることができる。ボア3428を通じて固定具を配置することにより、使用中のガイド3410の安定性を高めることができる。
任意選択的に、ボア3428は、患者の解剖学的構造内にボアを形成するための道具のような道具を受け入れるように適合することができる。したがって、各ボア28は、不適切な道具またはデバイスの使用を防止し、所定の道具またはデバイスの不適切な使用を防止し、所定の道具またはデバイスの適切な使用を保証するように選択された長さ、形状、突出部および/または直径を有することができる。任意選択的に、ボアは、トラックまたはスロットを含むことができる。スロットは、椎骨の所定の部分または患者の解剖学的構造の他の部分に器具を案内するように適合されてもよい。スロットは、患者特有の深さ制御、角度制御、および向きを含むことができる。
さらに、ボア3428は、移植片材料を椎間腔に送達するために使用されてもよい。例えば、一実施形態では、ボアは、骨移植材料および他の物質を、シリンジのような外科用道具から椎間腔の所定の部分に導くように動作可能である。
ここで図50〜図51を参照すると、患者適合ガイド3410が、外科医が1つまたは複数の椎体間デバイスを配置するのを支援するための固有の解剖学的グループ分けに関して、可能性のある1つの使用位置において示されている。より具体的には、図50は、隣接する上側椎骨VSと下側椎骨VIとの間のガイド3410を示す。明確にするために、下側椎骨は図51には示されていない。図52A、図52Bは、インサート3412の開口部に挿入されたガイドスロット3458を含む異なるガイドスリーブ3414Aを備えた図50のガイド3410を示す。
本開示のガイド3410は、任意の2つの隣接する椎骨の間での使用に適合させることができる。例えば、ここで図53を参照すると、別の実施形態のガイド3410Aが、2つの異なる椎骨VS、VIの間に図示されている。ガイドは、図53に示す2つの椎骨VS、VIに接触するように適合された患者特有の接触面を含む突起3424と同様の第1の突起3422Aおよび第2の突起(図示せず)を含むインサート3412Aを含む。しかしながら、インサート3412Aの第1の突起および第2の突起は、インサート3412の突起と比較して異なるサイズまたは形状を有する。付加的にまたは代替的に、ガイド3410Aのインサート開口部3426Aは、ガイド3410の開口部3426のサイズおよび形状とは異なるサイズまたは形状を有してもよい。このようにして、ガイド3410による処置で使用するために適合されたガイドスリーブ3414A、...、3414Nは、ガイド3410Aと嵌合し得ず、したがって誤用の可能性がない。任意選択的に、インサート開口部3426Aは、開口部3426と同じサイズおよび形状を有してもよい。
椎体間ガイド3410およびその構成要素の他の形状も、等しく実際的であり、本開示の範囲内で考えられることは明らかに理解される。付加的にまたは代替的に、ガイドの近位端の少なくとも一部分は、外科手技中に患者の外側に延伸するように構成されてもよい。
椎体間ガイドは、計画された外科手技を試験または実践するために患者の解剖学的構造のモデル上で術前に使用されてもよい。例えば、手術前に、図1に関連して上述したモデル2またはモデル1002,1102,1202,1302,1402,2402のいずれかのような、患者の解剖学的構造のモデルを形成することができる。椎体間ガイド3410は、外科手技を計画し、ガイド3410によって提供される患者の脊椎の矯正の視覚的かつ触覚的な表現を提供するために、モデルを使用して試験することができる。このモデルはまた、外科手技において使用されることが計画されている補足的固定デバイスの表現を含むことができる。このようにして、モデルは、ガイドおよび補足的固定デバイスが互いに干渉しないことを確実にするために、椎体間ガイド3410とともに使用される。外科医は、術前にガイドを試験するためにモデルを使用することができる。モデル上に椎体間ガイドを配置した後、外科医は、ガイドの形状を調整すべきであること、または、補足的固定デバイスの向きまたは位置を変更すべきことを決定することができる。
椎体間ガイド3410はまた、椎間腔を準備または変更するために使用される任意の様々な器具とともに使用され得る。さらに、インプラント3412の開口部3426を介して、任意の様々なインプラントまたはデバイスを椎間腔に送達することができる。椎体間ガイドとともに使用することができるインプラントの例は、限定ではないが、米国特許第8,734,515号、米国特許出願公開第2014/0257313号および米国特許出願公開第2016/0007983号に記載されており、これらの各々はその全体が本明細書に組み込まれる。
ここで図54A〜図54Gを参照すると、本発明の一実施形態のドリル3547が示されている。ドリル3547は、一般に、ドリルビット3564を収容するボア3562を備えた本体部分3550、スリーブ3558、ディスプレイ3568、ユーザインターフェース3572、ポート3570、およびセンサ3574のうちの1つまたは複数を備える。図示されていないが、ドリル3547は、プロセッサ、メモリ、電源、モータ、ドリルビット3564およびスリーブ3558のうちの1つまたは複数をドリルビット3564の長手方向軸に対して軸方向に動かすアクチュエータ、および、有線または無線接続によって通信ネットワークから情報を受信するための通信モジュールをさらに含むことができる。
図54A〜図54Cに示すように、ドリル3547は、ドリルビット3564をボア3562の遠位端3560から所定の距離だけ延伸させ、ドリルビット3564をボア3562内に部分的または完全に引き込むように動作可能である。ドリルビット3564を本体部分3550内に完全に引き込むことによって、ドリルビット3564の汚染(または損傷)を防止し、ユーザまたは患者の潜在的な傷害を防止することができる。少なくとも1つの実施形態では、ドリル装置3547は、患者の出血を最小にするか、他の様態で穿孔手順を容易にするために、ゲルまたはフォームを自動的に施与することができる。
スリーブ3558は、以下でより詳細に説明するように、例えば予め設計されたカニューレまたは外科用ガイドを通ってドリルビット3564を案内するために、ドリル3547の先端に近接して配置される。一実施形態では、スリーブ3558は、スリーブ249および/またはインサート1854と同様であり、1つまたは複数のガイド246,1810〜2310および2810〜3310とともに使用することができる。したがって、スリーブ3558は、ドリルビット3564がガイド246,1810〜2310および2810〜3310のカニューレと接触するのを防止することができる。
付加的にまたは代替的に、スリーブ3558は、ガイドの特定のカニューレと協働して、ガイドまたはカニューレによるドリル3547の不適切な使用を防止するように構成されてもよい。したがって、スリーブ3558は、特定のカニューレボアの内径と合致するように選択された外径を有することができる。代替的に、スリーブは、対応する形状を有するカニューレに嵌合するように選択された断面形状を有してもよい。任意選択的に、カニューレおよびスリーブ3558は、ドリル3547を特定のカニューレボアに位置整合させるための対応する突起およびチャネルを含むことができる。
図54Aに示す一実施形態において、遠位端3560は、動作中のドリルビット3564の意図しない動きまたは歩きを防止するために、骨に食い込むように穿孔されていてもよい。図54Dに示される別の実施形態では、スリーブ遠位端3560は、図27Aに示されるインサート1854と同じまたは同様の患者特有の表面3514を含むことができる。このようにして、外科医は、ドリルスリーブ3558が患者の解剖学的特徴の誤った表面上には適切に着座しないため、ドリル3547が患者の解剖学的構造と適切に位置整合しているか否かを判定することができる。任意選択的に、一実施形態では、スリーブ3558は、プロセッサから受信される信号に応答して軸方向に可動であってもよい。
ドリル3547は、図1〜図2に関連して説明したように、患者の術前走査からのデータを用いてプログラムすることができる。例えば、ドリル3547によって患者特有のデータセットを使用することにより、外科医は、ドリル3547によって形成されたボアの位置および向きの微妙な変化に対応して、特定の骨の解剖学的構造を標的とするか、または回避することができる。別の例として、これらのデータセットの使用は、外科医が所望のボア軌道およびサイズを選択して、例えば実際の手術中に椎弓根壁を横切らないようにし、脊椎管を破らないようにするのを助けることもできる。ドリル3547の本体3550からのドリルビット伸長を決定するための予めプログラムされる深さは、例えば、三次元モデルを有するCADソフトウェアを使用することによって、または特定の実施形態では、特定の患者のCTスキャン、X線、および骨密度走査から決定することができる。
ドリル3547の動作を制限するために、外科手技のためのデータセットをドリルにロードすることができる。例えば、ドリル3547の不適切な使用を避けるために、患者のデータセットを使用して、エンドストップ(ドリルビットの延伸に対する制限など)またはその他の安全関連機能(誤ったドリルビットがガイドまたはカニューレに関連付けられているときのドリルの動作の防止を含む)を作成することができる。
一実施形態では、データセットは、図54Dに示すように、カードスロット3570にロードされる。ここで、ディスプレイは、ユーザが、ドリルをプログラミングするため、または本明細書に記載の他の機能を達成するために、「メモリをロードする」べきであること、または、「メモリ」を示す。フラッシュドライブまたはメモリカード3571はまた、情報をロードすることができ、ドリル本体3550内に収容されたメモリおよびプロセッサによって受け入れられ(すなわち、ダウンロードされ)得る。ドリル3547は、プロセッサによってアクセスおよび/または使用される情報をダウンロードするためのメモリカード3571などの1つまたは複数のタイプの外部デバイスを受け入れることができる。代替的に、ドリル3547は、通信システムと無線通信するための通信モジュールを含むことができる。したがって、ドリル3547は、外部データソースへのBluetooth(登録商標)、Wifi、WIMAX(登録商標)、およびNFC接続のうちの1つまたは複数によって無線でデータを受信することができる。
RPM、出力、および所定の穿孔深さを含むドリル3547のパラメータもまた、ドリルガイドからセンサ3574によって読み取ることができる。例えば、一実施形態では、センサ3574は、RFIDマーカ、バーコード、または他の印のような、ガイド上に位置するマーキングまたは印を読み取ることができる。任意選択的に、別の実施形態では、ドリル装置3547は、好ましくは、印に基づいて必要な深さを読み取るかまたは検知するように構成された少なくとも1つのセンサ3574またはスキャナを備える。次いで、プロセッサは、ドリルビットが、ガイド上の印に相関する関連する深さまで穿孔するための延伸限界を設定することができる。
ドリル装置3547は、ドリル本体3550からボア3562の外へのドリルビット3564の延伸を制限することによって、ドリルビット3564の解剖学的特徴への貫入を防止するハードストッパを備えることができる。ドリルビット3564の延伸量はプログラム可能であり、ドリル装置3547を使用する前に予め決定することができる。したがって、ドリル3547は、部分的に、穿孔装置の使用を必要とする特定の外科手技の間に前部破損のリスクを低減することによって、患者の安全性を改善する。
一実施形態では、プロセッサは、ドリルビット3564が受ける抵抗が計画された抵抗から所定量だけ変化するときにモータを停止させる信号を送信することができる。このようにして、プロセッサは、所定の量よりも高いまたは低い密度による骨への穿孔を防止することができる。別の例では、抵抗が小さすぎることが、ドリルビットが椎弓根壁または脊椎管のような空隙領域に貫入していることを示すことができる。このようにしてドリルビットの回転を止めることにより、ドリル3547は、患者の神経回路網への損傷を防ぐことができる。
ディスプレイ3568は、タッチセンサ式であってもよく、ユーザが選択可能なアイコンを備えたグラフィカルユーザインターフェースを含むことができる。このようにして、ユーザは、ドリルビット3564およびドリルの他の特徴の延伸を制御することができる。例えば、図54Eに示すように、ディスプレイ3568は、ドリル3547がドリルビット3564を35mm延伸するようにプログラムされていること、すなわち、「〜まで穿孔する」印を示す。さらに、ディスプレイ3568は、「深さ」印を用いてドリルビット3564の現在の延伸が35mmであることを示す。ドリルビット3564は、患者の解剖学的特徴V内にボア3580を形成している隠線で示されている。
図54Fは、ドリルビット3564が解剖学的特徴内のボア3580を出て引き込まれているドリル3547を示している。ディスプレイ3568は、「深さ」印においてドリルビットの現在の延伸が−3mmであることを示す。当業者であれば分かるように、「深さ」印は、ドリルビット3564がドリル3547のボア3562から延伸し、ドリル3547のボア3562に引き込まれるときのドリルビット3564の延伸量を表示するように実質的に連続的に更新することができる。図54A〜図54Gは一定の縮尺ではなく、特定の実施形態では、ドリルビットは図面に示されているよりも多くまたは少なく延伸してもよいことは明示的に理解されたい。さらに、ドリルビット3564は、他の量だけ延伸してもよい。例えば、一実施形態では、ドリルビット3564は、スリーブ端部3560から約13cmまで延伸することができる。
ディスプレイ3568は、ユーザに重要な様々なパラメータまたは他の情報を提示することができる。例えば、ディスプレイ3568は、ドリルビット3564の速度(RPM)、モータによってドリルビットに加えられる出力またはトルクの量、およびドリルビットが受ける抵抗の測定値のうちの1つまたは複数を提示することができる。当業者であれば分かるように、ディスプレイ3568は、本体3550の別の部分に配置されてもよい。例えば、ディスプレイ3568は、ドリル本体3550内の中央に配置されてもよく、ドリルスリーブ3558に近接して配置されてもよい。
ユーザは、タッチセンサ式ディスプレイ3568によってドリル3547の動作を調整することができる。より具体的には、ユーザは、ディスプレイ3568を使用することによって、ドリルビットの延伸、モータによって加えられる出力、またはドリルビットの回転速度を調整することができる。
ドリル装置3547は、フリーハンドまたは他の技法に加えて、図3〜図53に関連して説明したガイドのいずれか1つまたは複数と組み合わせて使用することができる。一実施形態では、ドリル装置3547は、図7、図27〜図33および図40〜図45に関連して説明したガイド246,1810〜2310および2810〜3310のうちの1つのカニューレの1つに近接して配置することができる。次いで、ドリル3547は、ガイドに関連するボアを穿孔するように予め設定されてもよく、または、代替的に、ドリル3547は、ガイド246,1810〜2310および2810〜3310を読み取り/走査し、ガイドが配置されるレベルを決定してもよい。次いで、ドリル3547は、ドリルビット3564の延伸を、特定のカニューレに関連して患者の解剖学的構造内に形成されるように計画されたボア3580の深さに制限することができる。
ここで図54Gを参照すると、ドリル3547は、図43Eに関連して前述したガイド3110とともに使用する位置において示されている。一実施形態では、ドリル3547のセンサ3574は、ガイド3110に関連するデータを検知することができる。一実施形態では、センサ3574は、特定のガイドおよび/またはガイドの構成要素を識別するRFID、バーコード、または視覚的な印3128など、ガイドに関連付けられた印の1つを読み取る。このようにして、ドリル3547はガイドに「鍵止め」され、ガイドの1つまたは複数のカニューレによって形成されるように計画されたボア3580の深さおよび他の特徴を制御することができる。
ドリルのプロセッサは、センサ3574からの情報を使用して、ガイド3110の同一性を判定することができる。ガイド3110を識別した後、ドリル3547のプロセッサは、ガイド3110および患者に関連するデータを取り出して、患者の解剖学的構造に対するガイド3110の位置および向きを決定することができる。取り出されたデータは、ドリルビット3564によって形成され、カニューレ3116によって案内されるように計画されているボアの深さを示すことができる。取り出されたデータはまた、各カニューレ3116A、3116Bのためにドリルビット3564が延伸するべき最大量、およびカニューレの各々とともに使用される特定のドリルビット3564を提供し得る。任意選択的に、取り出されたデータは、ガイドおよび/または患者の解剖学的構造4に対するドリルの位置整合ならびにドリルによって形成されるボア3580の軸を示すことができる。このようにして、ドリルのプロセッサは、ドリルが穿孔処置の前および/または中に患者の解剖学的構造4に対して所定の位置整合状態にあるか否かを決定することができる。本明細書に記載されたガイド246,1810〜2310および2810〜3310のいずれかとともに使用される場合、ドリル3547は、ディスプレイ3568上に患者特有の外科手術計画の軌道と合致するように異なる色を点灯し、それによって、穿孔されるべき現在のレベルを任意の所与の時点にディスプレイ3568上に表示することができる。例えば、図54Gに示すように、ディスプレイ3568は、ガイド3110が患者の「L1」椎骨4に関連付けられていることを示す。
次いで、ドリル3547は、ガイド3110を作成するために使用される術前計画の間に、ドリルビット3564の延伸を計画通りに制御することができる。ドリル3547がガイドカニューレ3116Bの上に配置されると、1つの実施形態では、ドリル3547内に含まれるスリーブ3558がカニューレ3116Bのボア3120内に進んで、ドリルビット3564がガイド3110に接触しないようにする。次に、ユーザは、ボタン3572またはディスプレイ3568のユーザインターフェース上のアイコンを押すことができる。それに応答して、プロセッサは、ドリルビット3564を回転させて前進させる信号をモータに送信することができる。ドリルビット3564は、上述のように進められる。
別の実施形態では、ドリル3547のプロセッサは、ドリルがスリップしているか、または所定の軌道との位置整合から外れて移動していることを、モータから受信したセンサデータまたは信号から判断することができる。例えば、骨のような傾斜した表面に穿孔する場合に、ドリルビット3564は最初に逸れたり、位置整合から外れて移動する場合がある。プロセッサは、ドリルビット3564が目標の骨に入っておらず、代わりに骨の外面に沿って回転していることを示す、予想よりも大きいRPMを示す信号をモータから受信する場合がある。また、プロセッサは、ドリルビット3564が計画されたボアまたは患者の解剖学的構造4に対する位置整合から外れた動きをしていることを示す、位置整合センサなどのセンサからのデータを受信する場合もある。ドリルビットがモータの回転に等しい速度で回転しているか否かを判定するために、センサをドリルビット3564に関連付けることもできる。センサデータはまた、ドリルビット3564が振動しているか、またはそうではなく予想外の様式で動作していることを示すこともできる。プロセッサは、ドリルビット3564がスリップしている、振動している、または計画されたボア3580に対して位置整合していないと判断すると、ドリルビット3564の回転を停止させる信号をモータに送信することができる。
一実施形態では、プロセッサは、ドリルビットを軸方向においてスリーブ遠位端3560内に、次いでスリーブ遠位端3560から外方に周期的に動かす信号を、ドリルビット3564に関連付けられたアクチュエータに送信することができる。このようにして、ドリルビット3564は、ドリルビットの先端のより良好な座として機能するポケットを生成する。プロセッサは、ドリルビットの周期的な動きの速度を変えることができる。一実施形態では、プロセッサは、最大毎分100サイクルにおいて周期的にドリルビットを動かすことができる。ドリルビットの周期的な動きは、患者情報に基づいて事前に計画されてもよい。例えば、プロセッサは、ドリルビットの長手方向軸と、計画されたボア3580の位置において患者の解剖学的構造の表面によって形成される平面との間の角度が、所定量未満である場合に、所定のサイクル数毎に周期的にドリルビットを動かすようにプログラムされてもよい。一実施形態では、角度が約25度未満であるとき、プロセッサは、自動的にドリルビットを周期的に動かして、患者の解剖学的構造内への初期貫入を形成することができる。
一実施形態では、ドリルビットを回転させる前に、プロセッサは、ドリルビットが患者の解剖学的構造4に接触するまで、ドリルビット3564を軸方向に進めて、患者の解剖学的構造4に関してドリルビットの深さをゼロにする(または較正する)。次に、プロセッサは、ドリルビット3564を1分間あたりの所定の回転数で回転させる信号をモータに送信することができる。同様に、プロセッサは、ドリルビットを所定の深さまで軸方向に前進させる信号をアクチュエータに送信することができる。ドリル3547は、ドリルビット3564が特定の硬度の材料、例えば皮質骨に接触したときに「オートゼロ」を達成する設定をさらに含むことができる。ドリルは、例えば、患者の骨の表面が穿孔された場合など、第2の材料密度がドリルビットによって接触される場合の自動停止をさらに含み得る。これらの特徴は、外科医が患者の脊椎または穿孔処置が必要とされる他の骨の椎体を通ることを防止する。
他の実施形態では、ドリル装置3547は、ドリルが、接触使用としている材料(すなわち、皮質対海綿質骨)の硬度がどれほどであり得るかを自動的に検出し、それゆえ、穿孔処置を完了するために必要な速度、深さ、および加速度のうちの1つまたは複数を決定することができるように、患者の骨質に応じて選択的にプログラムすることができる。この情報は、CTスキャン、X線、または患者の他の走査から収集することができ、ドリルに接続されたUSB/コンピュータに含まれるグラフィックインターフェースを使用してドリル3547にプログラムされるか、または、ネットワーク接続から通信システムによって無線で受信されてもよい。
ドリル装置は、様々なイン/アウト/イン軌道の自動停止または「オーバーライド」を含むこともできる。例えば、ユーザによって予め決定され、ドリル3547のメモリにロードされている特定の軌道が、ドリル装置の使用中に逸脱される場合、ドリルは自動的に停止することができる。ドリルが抵抗を検知した場合、ドリルは手動または自動で深度をマークすることができ、それによって、ユーザは、特定の解剖学的特徴または障害物の位置を知ることができる。さらに、ディスプレイ3568は、ドリル装置が使用されているときに、ドリル深さおよび骨抵抗または他の重要な情報を提供することができる。
プロセッサは、特定のガイド3110、インポートされた患者データ、またはその両方に関連付けられた所定の深さでドリルビット3564の延伸を停止することができる。例えば、図54Gのディスプレイ3568は、カニューレ3116Bのドリルビット3564の計画された延伸が25mmであることを示す。ドリルビットの現在の深さはL1椎骨4まで5mmである。
ドリルビット3564が所定の深さに達した後、プロセッサはモータを停止させるための信号を送信し、ドリルビット3564はそれ以上延伸せず、それによって行き過ぎが防止される。一実施形態では、最大ドリル深さに達したとき、プロセッサはドリルビット3564を自動的にドリル本体3550に引き戻すことができ、それにより傷害または汚染を防止する。
当業者には理解されるように、1つのみのドリルビット3564が図示されているが、ドリル3547は、任意の長さ、直径、および材料の複数のドリルビットまたはリーマを受け入れ、動作させることができる。一実施形態では、ドリル本体3550はモジュール式であり、マスタ部分3552に相互接続する交換可能部分3554を含む。このようにして、交換可能部分3554を変更することによって、異なるドリルビットをドリルに相互接続することができる。一実施形態では、少なくともディスプレイ3568およびプロセッサが、マスタ部分3552に関連付けられる。
一実施形態では、ドリル3547は、設置されたドリルビット3564が、ガイド3110のような特定のガイドによる計画された使用にとって正しくないときに、動作を妨げることができる。別の実施形態では、ドリル3547は、ドリル3547がカニューレと接触したときに不適切なドリルビットが取り付けられているときに、動作を妨げることができる。例えば、ガイド3110のカニューレ3116Aおよび3116Bとともに使用するために計画された処置は、異なるドリルビットを必要とする場合がある。したがって、プロセッサは、カニューレ3116Aとともに使用するように計画されたドリルビットのような、誤ったドリルビットがドリルに設置されている場合、カニューレ3116Bを有するドリル3547の動作を妨げることができる。
当業者は、ドリル3547の実施形態が、自動または半自動操作を利用するデバイスに関連して使用され得ることを理解するであろう。ドリル3547の実施形態はまた、ドリルが、例えば、オペレータによって遠隔的に、コンピュータコントローラを介してオペレータによって遠隔的に、比例配分装置を使用するオペレータによって、コンピュータコントローラによってプログラム的に、サーボ制御機構によって、液圧駆動機構によって、空気圧駆動機構によって、または圧電アクチュエータによって形成および検証され得るように設計することもできる。本開示の目的のために、本明細書に記載のシステムおよび方法において、例えばコンピュータ数値制御(CNC)機械によって、ラピッドプロトタイピング機以外の他のタイプの機械を使用することができることは明らかである。一実施形態では、ドリル本体3550は、外科医によって保持されることが可能な寸法にされる。別の実施形態では、ドリル3547は、外科手技を行うために使用されるロボットに関連付けられ、またはロボットによって制御される。任意選択的に、ドリル3547は、穿孔作業中に外部電源コードが必要とされないようにバッテリを含むことができる。
ここで図55A〜図55Fを参照すると、本発明の実施形態の固定デバイス3634が示されている。変形形態および組み合わせが図55A〜図55Fに開示されており、本開示のこの部分の少なくともいくつかの実施形態を示している。固定デバイス3634は、一般に、ヘッド3636、シャンク3640、ねじ要素3642、および多孔質要素3646を含む。一実施形態では、固定デバイス3634は、椎弓根スクリューなどのねじを含む。固定デバイス3634は、本明細書に記載されているガイドのいずれかとともに使用することができる。さらに、固定デバイス3634は、任意選択的に、特定の患者のために設計された多孔質要素3646のような患者特有の要素を含むことができる。
固定デバイス3634は、単一部品、固定角度ねじとして製造されてもよく、または多軸であってもよい。一実施形態では、ねじ要素3642は、多孔質要素3646の半径方向外側に位置決めされる。別の実施形態では、ヘッド3636はシャンク3640から取り外し可能である。一実施形態では、多孔質要素3646は、固定デバイス3634の他の部分とは異なる材料からなる。代替的に、多孔質要素3646は、固定デバイス3634の他の部分と同じ材料からなってもよく、多孔質要素3646は、複数の空隙または開口部を含むように形成または適合される。
ねじ3634は、多孔質要素3646がインターフェースする骨に露出され得るが、シャンク3640またはねじ3634の他の部分内にも含まれるように、積層造形されてもよい。ねじ3634は、ねじの多孔質および中実の面に様々な表面仕上げを生成するように、電子ビーム溶融法または選択的レーザ焼結法を用いて生体適合性合金から積層造形することができる。任意選択的に、ねじ3634の少なくとも一部分は、http://stm.sciencemag.org/content/8/358/358ra127において入手可能なAdam Jakus他「Hyperelastic’bone’:A highly versatile,growth factor−free,osteoregenerative,scalable,and surgically friendly biomaterial」(Science Translational Medicine,Vol.8,Issue 358,pp.358(September28,2016))、および、http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1742706116304287において入手可能なDaeho Hong他「Binder−jetting 3D printing and alloy development of new biodegradable Fe−Mn−Ca/Mg alloys」(Acta Biomaterialia)のうちの1つまたは複数に記載されている材料を含んでもよい。
特定の実施形態では、ねじ3634の一部分のみが、多孔質要素3646を含むように造形される。例えば、図55Aに示すように、ねじ3634Aの露出した多孔質面3646は、ねじ要素3642の小径3644に沿って局在していてもよい。したがって、ねじシャンク3640は、様々なレベルのインプラント剛性を可能にするために、中空、多孔質、または中実のコア要素を含むことができる。これらの領域は、ねじ3634の円滑な植え込みを容易にするために、ほぼ中実のねじ形状3642によって取り囲まれてもよい。
図55Bに示す一実施形態では、固定デバイス3634Bは、実質的に連続している多孔質要素3646を含むシャンク3640Bを有することができる。任意選択的に、一実施形態では、ねじ要素3642が別個に形成され、多孔質要素3646Bを含むシャンク3640Bの周りを包み込む。
代替的に、ここで図55Cを参照すると、一実施形態では、固定デバイス3634Cは、シャンク3640C内に位置決めされた内側部材3650Cを含む。内側部材3650Cは、固定デバイス3634Cと同じ材料から形成することができる。代替的に、内側部材3650Cは、異なる材料から形成されてもよい。内側部材3650は、例えば、固定デバイス3634Cが患者の解剖学的特徴に進入したときに、シャンク3640Cに構造的支持を提供することができる。
任意選択的に、内部部材3650をシャンク3640Cから取り外して、チャネルまたはカニューレ3658Cを露出させることができる。カニューレ3658Cは、スクリューヘッド3636Cから少なくとも部分的にアクセス可能であり得、任意選択的に、シャンク3640Cの近位部分3654からシャンクの遠位端3656を通じて延伸する。このようにして、カニューレ3658Cを使用して、ドリル3547によって形成されたボア3580の部分などに、固定デバイス3634Cを介して骨形成剤を導入することができる。カニューレ3658Cはまた、kワイヤまたは他の固定デバイスを案内するために使用され得る。さらに、カニューレ3658Cは、骨形態形成タンパク質、HAおよび/またはアログラフまたはオートグラフ組織のような骨形成剤の、ねじ3634Cの多孔質部分3646への送達を容易にすることができる。これにより、上記のように、骨の内方成長およびより大きな引き抜き抵抗が可能になる。
多孔質要素3646は、好ましくは、骨結合を助け、固定デバイス3634の機械的安定性を高めるために、固定デバイス3634の特定の領域において露出される。したがって、ここで図55Dを参照すると、露出した多孔質要素3646は、内方成長を局在化させるために、スクリューヘッド3636に隣接するねじ3634Dの近位部分3654上に配置されてもよい。内方成長の局在化は、骨−ねじ界面の機械的特性を増加させ、その後、再置換術の場合にねじ3634Dをより容易に除去することを意図する。局所化された多孔質要素3646は、周囲の解剖学的構造との多孔質要素の締まりばめを増大させるために外側に先細りにされてもよい。
当業者には理解されるように、固定デバイス3634にカニューレを挿入することができる。したがって、ここで図55Fを参照すると、ねじ3634Fの多孔質要素3646は、局所的な開窓またはカニューレ3658を有して設計されてもよい。
多孔質要素3646は、多孔性を有する多孔質海綿骨を表す。多孔質要素3646は、固定デバイス3634が配置される患者の解剖学的構造の区画の多孔度と実質的に合致するように選択された任意の多孔度を有することができる。一実施形態では、多孔度は、骨細胞および支持脈管構造の内方成長を可能にするために、好ましくは約30%〜約80%の範囲である。特定の実施形態では、多孔質要素3646は規則的かつ幾何学的または不規則な形態であってもよい。さらに他の実施形態では、多孔質要素3646の密度は、ねじ3634の全体にわたって均質であってもよい。代替的に、ねじ3634は、所望の剛性を達成するために、かつ/または、中実要素と多孔質要素との構造界面を改善するために、不均質な多孔質要素3646を有してもよい。
固定デバイス3634の長さおよび直径は、患者の解剖学的構造の解剖学的サイズに合致するように、図1〜図2に関連して本明細書に記載されるように、術前に計画されてもよい。多孔質要素3646の多孔度およびその結果としての弾性率は、意図される患者の骨密度に合致するように術前に計画されてもよい。一実施形態では、多孔質要素3646の多孔度は、術前計画中に決定された患者の解剖学的構造の密度に対応するようにシャンク3640の長手方向の長さに沿って変化する。例えば、固定デバイス3634Dの多孔質要素4646Dの多孔度は、図54E〜図54Fに示すように、ドリル3547によって形成されたボア3580の長さに沿った骨密度に対応するようにシャンク3640Dの長さに沿って変化してもよい。任意選択的に、ドリル3547は、ボア3580の形成中にドリルセンサから受信される、椎骨Vの長手方向密度に関する追加の情報を提供することができる。ドリルからの情報は、ボア3580に沿った密度により良好に一致するようにシャンクの長手方向の長さに沿った多孔質要素4646Dの密度をさらに計画するために使用されてもよい。
固定デバイス3634は、固定デバイス3634の多孔質区画/部分3646を介して骨内方成長を可能にし、それによって、生体適合性を促進し、生体力学的特性を改善する。骨−ねじ界面における不連続性および応力上昇を低減するために、固定デバイス3634の多孔質要素3646は、正常な患者の解剖学的構造のものをさらに近似するように設計することができる。骨内方成長は、ねじ引き抜き強度の増加を容易にし、動的負荷状態の下での固定デバイス3634の弛緩の危険性を低減することができる。したがって、本発明の固定デバイス3634は、しばしば骨−ねじ界面の故障に起因する比較的高い故障率にさらされる椎弓根スクリューのような既知の固定デバイスよりも改善されている。
米国特許法第112条の書面記載要件をさらに満たすために、米国特許出願公開第2005/0177156号、米国特許出願公開第2006/0058792号、米国特許出願公開第2015/0119939号、および米国特許第5,520,690号が、本開示の固定デバイスの態様をさらに説明および記載する明白な目的のために、その全体が参照により組み込まれる。
本発明のすべての実施形態のこれらの患者特有の椎体間ガイドの使用によって達成される他の利点は、骨の迅速かつ制御された除去を達成する手段を提供すること、手術中に使用される切断道具の空間的な向きを提供すること、術前計画プロセスの間、器具の制御された案内と視覚化の両方を通じて切断の正確な向きを保証すること、切断前の変形矯正の正確な計算を可能にすること、正確な骨切除を可能にしひいては変形矯正を保証すること、神経および血管要素を保護するための深さ制御された切断制限、制御された切断ベクトルおよび神経要素への接触または損傷の回避、ならびに、後方、前方、後側方、経椎間孔、または側方アプローチにおける切断のためのアプローチを提供する能力を含む。さらに、ガイドは、患者の骨の解剖学的構造の迅速な骨除去および器具装備を容易にし、手術時間および関連する患者に対する危険性を減少させる。ガイドはまた、患者の解剖学的構造に対するガイドの所定の位置整合に一致するように患者適合面を提供することによって、ガイドを使用して実施される処置の精度を高める。このようにして、ガイドは、ガイドの位置整合を検証または修正するのに必要な蛍光透視の量を減少させ、医療スタッフおよび患者に対するラジアン暴露を減少させる。
上述したデバイスは、特定のガイドねじおよび/または器具とともに使用するために図示されているが、デバイスは、例えば、内側から側方に配置される経椎弓根スクリュー(一般的には皮質骨軌道ねじと称される)を含む様々な他の埋め込み可能および埋め込み不可能な装置とともに使用され得ることは明白に理解される。他のねじおよび器具が、本開示の精神から逸脱することなく、上記の外科用デバイスとともに使用されてもよく、添付の請求項の範囲内にあると考えられる。
上述の実施形態に関して、そのような実施形態は、本明細書に記載の新規な方法を実施する際に使用するために組み込むことができることは明白に理解される。特定の実施形態において、それらの方法は、上記のものよりも多いまたは少ないステップを含み得る。限定ではなく例として、上述の様々な実施形態で使用するための1つのステップは、患者の固有の形態を取り込み、続いて、その固有の形態を相補する1つまたは複数の「患者適合」面または特徴を含むデバイスの製造をマッピングおよび/または計画するために、様々な技術を使用することを含み得る。さらに、このようなデバイスは、デバイスが、外科手技中に使用するために特定のデバイスと合致され、例えば、(術前設定において検証され得る)1つまたは複数の挿入軌道を達成するために患者自身の解剖学的構造の周囲で配向され得るように、患者に関連する固有のデータに関してさらに最適化することができる。このステップの変形形態、および本明細書に記載される追加のステップの包含または除外は、本開示によって明白に企図される。
本開示の様々な実施形態を詳細に説明してきたが、これらの実施形態の修正および変更が当業者に想起されることは明らかである。しかしながら、そのような変更および改変が、添付の特許請求の範囲に記載されている本開示の範囲および精神の範囲内にあることは明白に理解されたい。さらなる説明のために、本出願が優先権を主張する仮および非仮特許出願に供給される情報および資料は、明示的に本開示の一部をなすものであり、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
さらに、本発明の固定ケージは、2つの標的椎骨の間の脊柱への埋め込みに特によく適しているが、また、本発明の議論の多くは、脊椎適用におけるそれらの使用に向けられているが、本発明の実施形態によって提供される利点は、2つ以上の骨構造の固定が所望され得る患者内の他の場所での埋め込みによっても実現され得る。当業者には理解されるように、本発明は、脊椎損傷および疾患の処置に特に適用される、骨格修復および処置の一般的分野における用途を有する。しかしながら、本発明の原理は、他の分野においても適用可能であることを理解されたい。
「患者」という用語が本開示の様々な実施形態を説明するために使用されているが、この用語は決して限定するものと解釈されるべきではないことは明白に理解される。例えば、患者は人間の患者または動物の患者のいずれであってもよく、本明細書に記載の装置および方法は、人間の解剖学的構造に対して行われる外科手技と同様に、獣医学にも等しく適用される。したがって、本明細書に記載される装置および方法は、脊椎外科医によって使用される外科手技以外の用途を有し、本概念は、本開示の精神から逸脱することなく他のタイプの「患者」および処置に適用され得る。
本開示の以上の説明は、例示および説明のために提示されたものである。上記は、本開示を本明細書に開示された1つまたは複数の形態に限定することを意図するものではない。例えば、上記の詳細な説明では、本開示を合理化する目的で、本開示の様々な特徴を1つまたは複数の実施形態にまとめている。この開示方法は、特許請求されている開示が、各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映するものと解釈されるべきではない。むしろ、添付の特許請求の範囲が反映するように、本発明の態様は、単一の前述の開示された実施形態のすべての特徴よりも少ないものである。したがって、添付の特許請求の範囲はこの詳細な説明に組み込まれ、各請求項は本開示の別個の好ましい実施形態として独立して立証される。
本発明は、様々な実施形態において、その様々な実施形態、部分組み合わせ、およびサブセットを含む、本明細書で実質的に図示および説明される構成要素、方法、プロセス、システムおよび/または装置を含む。当業者は、本開示を理解した後で本発明を作成および使用する方法を理解するであろう。本発明は、様々な実施形態において、例えば、性能を向上させ、容易さを実現し、および/または実装コストを低減するために、以前のデバイスまたはプロセスによって使用されている場合がある項目の欠如を含め、本明細書または本明細書の様々な実施形態では図示および/または記載されていない項目がない場合に、デバイスおよびプロセスを提供することを含む。
さらに、本開示は、1つまたは複数の実施形態ならびに特定の変形形態および変更形態の記載を含んでいるが、他の変形形態および変更形態は、例えば、本開示を理解した後の当業者の技能および知識の範囲内にあり得るものとしての、本開示の範囲内にある。特許請求されている者に対する代替、交換可能および/または均等な構造、機能、範囲またはステップを含む、許容される範囲に対する代替の実施形態を、そのような代替、交換可能なおよび/または均等な構造、機能、範囲またはステップが本明細書において開示されているか否かにかかわらず、また、任意の特許性のある主題を公に捧げることを意図せず、含む権利を得ることが意図されている。
添付の図面に示され、本明細書においてさらに詳細に説明されるように、本開示は、多様な複数の外科手技で使用するための様々なカスタマイズされた患者適合装置を開発するための新規のシステムおよび方法に関する。システムおよび方法は、データ点のセットから導出されるものとしての、外科手技の間に行き当たる表面に対する相補的な表面を含む、1つまたは複数の患者適合装置を導出するためにMRIデータ、CTデータ、または任意の他の医療撮像デバイスを取り込むことから導出され得る患者固有の形態を使用する。本明細書に記載の様々な実施形態によれば、患者適合装置は、所望の軸および/または挿入軌道をさらに備えることができる。
本開示の複数の実施形態が図1〜図45に示されている。
図1は、本開示の一実施形態による外科手技を容易にするための装置の斜視図である。この実施形態では、上述のシステムおよび方法によって形成される装置は、切断ガイド10を備える。ガイド10は、患者の解剖学的構造の部分を変更し、任意選択的に除去するために切断道具を方向付けるために使用することができる。ルータ、バリ、骨刀などの様々な切断道具がガイドとともに使用することができる(ただしこれらに限定されない)。
図1に示すガイド10は、患者の椎弓板を変更するために外科用切断器具の使用を容易にするように適合された椎弓切断ガイドである。しかしながら、本発明のガイドは、患者の解剖学的構造の任意の部分を変更するための処置での使用に適合させることができる。一実施形態では、本発明のガイドは、患者の椎間関節、横突起、関節突起、および棘突起を含むがこれに限定されない患者の解剖学的構造の後方部分を変更するための処置において使用されてもよい。
図1に示す本発明の実施形態では、ガイド10は、患者の解剖学的構造の態様に直接嵌合するように適合されている。より具体的には、ガイドは、上側椎骨VSと下側椎骨VIとの間の内側椎骨VMに近接して位置決めされる。したがって、椎弓切断ガイド10はまた、椎弓切断ガイド10を1つまたは複数の椎体と噛み合わせることを可能にする下側患者接触面14を備える。患者特有の表面14は、椎弓板、横突起、関節突起、棘突起などの患者の解剖学的構造の任意の部分に特有であり得る。代替的に、ガイド10は、本明細書でより詳細に説明するようにフレームに相互接続することができる。表面14は、患者の解剖学的構造の一部の周りに少なくとも部分的に引っ掛かるように適合されてもよい。例えば、表面14は、患者の解剖学的構造の2つの個別の部分によって形成される2つの異なる平面に接触するように適合された複数の部分14A、14Bを含むことができる。
図1に示す椎弓切断ガイド10は、ガイドワイヤまたは他の固定要素を挿入するための少なくとも1つの位置整合チャネル16と、ブレードまたは他の刃先の経路を導くための切断スロット20とをさらに備える。位置整合チャネル16は、ガイド10を患者の脊椎に一時的に固定するために、一時固定デバイスのような固定具を受け入れることができる。一時固定デバイスは、当業者に知られているようなピンまたはねじであってもよい。固定具をチャネル16に配置することにより、切断処置におけるガイドの使用中のガイドの安定性を高めることができる。任意選択的に、チャネル16は、患者の解剖学的構造内にボアを形成するための道具のような道具を受け入れるように適合されたカニューレを備えることができる。したがって、一実施形態では、位置整合チャネル16は、椎弓根スクリューなどの器具または固定デバイスを案内するように適合されたボアを任意選択的に含むことができる。
スロット20は、特定の患者のための計画された外科手技のための切れ目を案内するように決定された任意の形状を有することができる。例えば、スロットは、直線状、凹状、凸状、または「山形」の形状の切れ目を提供するように器具を案内する形状を有することができる。一実施形態では、スロットは複数の部分20A、20B、20Cを含む。
切断スロット20は、不適切な道具の使用を防止するような大きさまたは形状にすることができる。さらに、スロットは、患者の神経要素の周りに切れ目を案内するように成形されてもよい。したがって、スロット20は、器具の向きおよび深さを制御しながら、術前に計画された経路に沿って器具を案内するために使用することができる。さらに、スロット20の幅は、スロットを通って嵌合する切断道具のサイズを制御するように変化してもよい。例えば、スロット部分20Aは、部分20B、20Cとは異なる寸法を有することができる。本発明の一実施形態では、スロット部分20Aは、スロット部分20B、20Cとは異なる幅を有する。
切断道具の挿入深さを制限または制御するために、スロット20内にストッパが形成されてもよい。ストッパは、患者の解剖学的構造に特有であり得、患者の神経要素の保護を可能にすることができる。また、スロット20は、切断中に深さ制御を保証するために鍵止めされてもよい。例えば、スロット20は、道具がスロットを通って案内されるときに、道具による切断の深さを変更するキーを含むことができる。キーは、道具の挿入深さを制限する、図3に関連してより詳細に説明される、道具140上の突出部144のような特徴に対応することができる。
任意選択的に、スリーブ24またはインサートがスロット20内に選択的に保持されてもよい。インサート24は、切断道具のためのスロット26を含む。スリーブ24は、切断道具からガイド10を分離して保護する。例えば、ガイド10が切断道具によって切断され得る材料から形成される場合、切断道具によってスロット20のサイズおよび形状を変更することができる。インサート24は、切断道具がスロット20を変更するのを防止するために設けられる。このようにして、インサートは、計画された外科手技からの逸脱を防止することができる。
インサート24は、スロット20内に少なくとも部分的に受け入れられるように選択された任意のサイズおよび形状を有し得ることが理解されるであろう。さらに、インサートは、ガイド10の近位側から少なくとも部分的に突出していてもよい。一実施形態では、インサート24は、スロット20の断面輪郭と実質的に同じ断面輪郭を有する。インサート24の長さは、スロットの深さと同じまたは同様であってもよい。
一実施形態では、スロット20は、2つ以上のスリーブ24を受け入れるようなサイズにすることができる。各スリーブは、異なる道具を案内するか、または異なる切れ目を画定するように適合されてもよい。例えば、第1のスリーブが、第1の切れ目を作製するための第1の道具を案内するためにスロット内に導入されてもよい。次いで、第1のスリーブを、スロットに導入された第2のスリーブと交換することができる。第2のスリーブは、第2の道具を案内して第2の切れ目を作製することができる。第2のスリーブは、第1の道具とは異なるサイズおよび形状を有してもよい。一実施形態では、第2の切れ目が第1の切れ目を変更する。代替的に、別の実施形態では、第2の切れ目は、第1の切れ目と交差しない。
インサート24は、インサート材料の破壊および/または剥離が回避されるのに十分な強度の任意の材料から形成されてもよい。したがって、インサート24は、インサートを損傷することなく、インサートからの材料が切断部位に堆積されるのを許容することなく、またインサートが再使用されることなく、高速切断道具の効果に耐えることができる。インサート材料はまた、滅菌中に遭遇する高温に耐えなければならない。一実施形態では、インサートは金属または金属合金から形成されるが、他の材料も考えられる。金属製インサートの1つの利点は、インサートの遠位端が骨に「食い込む」ことを可能にし、インサートを固定するための手段を提供するために切断表面を「穿孔」または機械加工する能力である。遠位端に穿孔器を形成することによって、切断作業中にガイドをさらに安定させることができる。別の実施形態では、インサートは、ガイドの材料よりも硬い任意の材料から形成される。
インサート24は、異なるタイプおよびサイズの道具を受け入れるように適合されてもよい。付加的にまたは代替的に、インサートは、1つの特定の道具のみを受け入れるように動作可能であってもよい。事前に計画された順序で切断が確実に行われるように、インサートを提供することもできる。例えば、ガイド10のスロットが、3つの異なる部分20A、20B、20Cを有するスロット20のような複合形状を有する場合、手術計画は、スロット部分20Aを通る第1の作業、ならびに、後続する部分20Bおよびその次の20Cを通る作業を含むことができる。したがって、第1のインサート24Aが、スロット部分20B、20Cへのアクセスを阻止しながら、スロット26Aを介して部分20A内に道具を受け入れるために設けられてもよい。第1の作業が完了した後、第1のインサートを第2のインサート24Bおよび第3のインサート24Cと交換して、スロット部分20B、20Cにアクセスできるようにすることができる。インサートの1つ、例えばインサート24Bは、他のインサートと異なる長さを有することができる。
付加的にまたは代替的に、インサート24は、外科手技中に切断道具の使用角度を制限するためのストッパを含むことができる。ガイドが使用される作業の順序に一致する使用順序を示すための印が、ガイドおよびインサート上に位置決めされてもよい。印はまた、使用されるべき道具、実行されるべき切断の方向、または切断によって標的とされる患者の解剖学的構造の特定の部分を示すことができる。印は、バーコードまたはRFIDなどのコンピュータ可読要素を含むことができる。したがって、印を使用して、ガイドを識別し、ガイド10によって実行されるべき処置に関する情報を検索することができる。
一実施形態では、切断ガイド10は、医療撮像デバイスによる患者の解剖学的構造の走査の取得に従って設計される。走査は、CTスキャナ、MRIスキャナ、または他の任意の医療撮像デバイスによって実行されてもよい。走査は各椎骨の3Dモデルに分割される。これらの3Dモデルは、その後、外科医が所望する矯正をシミュレートするためにCADにおいて修正される。所望の補正が適切にシミュレートされると、外科医が術中に計画された矯正を行うことを可能にするガイド10が生成される。
図1には概して底面が長方形の角柱として示されているが、椎弓切断ガイド10の他の幾何学的形状も等しく実際的であり、本開示の範囲内であると考えられることは明確に理解されたい。本発明の切断ガイドは、物理切断ガイドとして使用することができる。さらに、切断ガイドは、患者の脊椎内の神経要素が傷つけられないように、骨切り術の切れ目の角度および位置を外科医に指示するのを支援するために使用されてもよい。ガイドはまた、計画された外科手技を試験または実践するために患者の解剖学的構造のモデル上で術前に使用されてもよい。
ここで図2A〜図2Bを参照すると、切断ガイド110のさらなる図が提供される。一実施形態によれば、切断ガイド110は、切断ガイドの少なくとも1つの表面の周りの複数の患者特有の接触面114と、位置整合チャネル116とを含む。接触面は、患者の解剖学的構造の部分の周りに少なくとも部分的に引っ掛かるように適合された部分114A、114Bを含むことができる。一実施形態では、接触面114は、患者の解剖学的構造の一部分を除去することによって生成される切断面に一致するように適合される。好ましい実施形態では、切断ガイドは、1つまたは複数の器具接触面122をさらに提供することによって、特定の外科手技中に(図3〜図4に示すように)切断器具の挿入を容易にし、下にある表面の不要な切断を防止するためにその器具の挿入深さを制御するための患者特有のスロットまたは「トラック」120をさらに備える。
図2〜図4に関連して示される実施形態によれば、切断ガイド110は、椎弓切断のために提供されてもよい。他の実施形態によれば、患者特有のガイドは、とりわけ、椎体部分切除術、椎弓切除骨切り術(PSO)、スミス−ピーターソン骨切り術(SPO)、脊柱切除術(VCR)、または非対称的骨切り術(矢状面または冠状面のいずれかにおける)の実施において使用するために製造されてもよい。
これらの患者特有の切断ガイド10,110は、患者の解剖学的データから作製することができ、その結果においてより確実に複雑な処置を行うのを助けることができる。例えば、特定の骨切り術、特にPSOおよびSPOは、相当の外科的技能を必要とし、時間がかかることが多い。患者特有のガイドを使用することによって、外科医は、処置を開始する前に切断軌道および経路の位置決めおよび位置整合を確認することができ、図2〜図4に関連して上記で提供された開示を増進するために、血管および神経要素との接触を避けるために不可欠な深度制御をも可能にすることができる。
一実施形態では、図2〜図4に示す切断ガイド110に関連する切断道具140は、外科手技で現在使用されている種類の道具の典型である。別の実施形態によれば、以下でさらに詳細に説明するように、器具の位置および深さのさらなる制御を容易にするために、器具に特殊切断バーまたは先端部142を含めることができる。例えば、図3A〜図3Cに示すように、器具の切断部分は、患者特有の処置のために必要とされるよりも大きい、器具140の切断ガイド110への挿入を防止する突出部144を有することができる。一実施形態では、切断先端部142上の突出部144の位置は、ユーザによって調整されてもよい。突出部144は、切断道具140の使用を制御するために、スロット120の接触面122と相互作用するように適合された任意の形態であってもよい。一実施形態では、突出部144はベアリングである。別の実施形態では、突出部はトラックボールである。さらに別の実施形態では、突出部は、概してディスク形状である。
図4A〜図4Bにさらに詳細に示すように、突出部144は、切断ガイド110の「トラック」120の第1の部分120Cに挿入されてもよい。切断ガイドの「トラック」(切断面が通ることができる)の第2の深い部分120Aまたは第3の深い部分120Bは、突出部144の挿入または引き抜きを防止することができ、それによって切断器具の適切な深さが保証される。突出部144が切断ガイドの上面に対して水平に、場合によっては切断ガイドのトラック120へと横方向および下方向に移動することを可能にする、図4Aおよび図4Bに示されるもの以外のさらなる幾何学的構成が提供され得る。したがって、この実施形態では、切断器具140は、切断ガイドの「トラック」120の特定の位置で患者の解剖学的構造の周りに一定の深さにおいて移動することを可能にされるが、切断ガイド110の「トラック」120の周りのさらに他の位置においてより大きい深さに達する。したがって、切断ガイド110に対して器具140に対して許容される深さは、切断ガイドの「トラック」120の周りで可変であり得る。
当業者であれば、表面122のサイズおよび位置を所望に応じて変更してもよいことが理解されよう。したがって、本発明の他の実施形態では、器具140は、トラック120の異なる部分から、またはトラックの2つ以上の部分から挿入および除去され得る。さらに、一実施形態では、トラック120および器具140は、道具がトラックの第1の部分、例えば部分120Cのみに挿入され、部分120Aまたは120Bのようなトラックの第2の部分のみから除去されることを可能にするように相互作用する突出部を含む。
ここで図5A〜図5Fを参照すると、本発明の別の実施形態のガイドスリーブ210が記載されている。スリーブ210は、スミス−ピーターソン骨切り術(SPO)または「ponte骨切り術」処置としても知られている、後方骨切り術に使用するために適合されている。当業者には理解されるように、後方骨切り術の間に、骨の一部が患者の脊椎の後部から除去される。後方靭帯および椎間関節の部分もまた、患者の脊椎の標的部分から除去され得る。骨切り術は、患者の脊椎の位置整合を矯正するために、脊椎に沿った1つまたは複数の位置で実行されてもよい。
本発明の一実施形態では、本開示の一実施形態による外科用ガイド246、ガイドスリーブ248および穿孔インサートまたはスリーブ249のアセンブリが、患者の解剖学的構造の標的部分の近くに位置決めされる。ドリルスリーブ249(患者に適合したガイドスリーブ248を通って対向する、異なる角度で骨に挿入される)は、ガイド246を椎骨Vにさらに固定する。
ガイド246は、ガイドスリーブ210のために椎弓根にボア(図示せず)を導入するために使用される。ボアの軌道は、穿孔スリーブ249のためのスリーブ248によって具体的に計画され、制御される。ボアの配置は、穿孔スリーブ249を通して挿入された道具247から神経要素が保護されるように選択される。ボアの軌道は、道具247が安全な距離だけ離れているように、神経要素から所定の距離だけ離れるように選択される。一実施形態では、ボアは、患者の神経要素から少なくとも0.25mm離れている。しかしながら、ボアを神経要素から分離する任意の所定の距離を使用することができることは理解されよう。別の実施形態では、距離は約0.1mm〜約3mmである。
ここで図5C〜図5Gを参照して、椎弓根がカニューレを挿入されると、外科用ガイド246は椎骨Vから除去されてもよい。ガイドスリーブ210が、ボア内の制御された深さに挿入される。切断道具240は、スリーブ210のカニューレ225内に挿入され、作動される。この道具は、椎弓根の内部から外部へと切断する表面242を含む。本発明の一実施形態では、ガイドスリーブ210は、切断面242用の開口部218を含む。開口部218は、切断の深さを制御するために、ガイドスリーブ210の遠位端から所定量だけ離間されてもよい。別の実施形態では、開口部は、スリーブ210の遠位端に位置決めされる。
切断面242は、機械的または電気的に作動されてもよい。切断面242は、往復動もしくは回転ブレード、または任意の他のタイプの切断道具を含んでもよい。一実施形態では、切断面242の向きまたは長さは、外科手技中に外科医によって変更されてもよい。任意選択的に、本発明の別の実施形態では、道具は、切断を完了するために椎弓根の部分を切除するように動作可能である。例えば、道具は、ボア内から椎弓根の部分を通して焼結するように適合されたレーザを含んでもよい。別の実施形態では、道具は、骨または組織の部分を焼結するかまたは他の方法で除去するための加熱された表面を含み得る。切断が行われると、椎骨の後柱を除去することができる。
ここで図6A〜図6Dを参照すると、フレーム330を備えるガイド310の実施形態が示されている。ガイド310は、後方骨切り術での使用に適合されるが、他の処置も企図される。フレーム330は患者特有の形状を有することができる。例えば、フレームは、横突起Tまたは患者の解剖学的構造の他の部分と接触する位置へとたわむまたは嵌合するように適合されてもよい。代替的に、フレーム330は、任意の患者の外科手技において使用されるように設計されてもよい。
使用時には、フレーム330は、患者の椎骨Vのような患者の解剖学的構造の所定の部分に位置決めされた固定デバイス334に相互接続される。一実施形態では、図示されているように、椎骨Vは、下側椎骨VI、内側椎骨VM、および上側椎骨VSを含む。固定デバイス334は、椎弓根スクリューであってもよい。
図6の実施形態のフレーム330とともに使用されて、下側椎骨VIおよび上側椎骨VSの各々の中に2つの固定デバイス334が使用されているが、より少ない数のねじを含む任意の数がフレームとともに使用されてもよいことは諒解されたい。フレーム330のサイズおよび形状は、フレームが予め計画された向きにあるときにのみ、フレームがねじに相互接続されることを可能にするように選択されてもよい。例えば、図6Aに示されるフレーム330の実施形態は、フレームが1つの所定の向きにあるときにのみ、フレームが4つの椎弓根スクリュー334に相互接続されることを可能にする形状を有する。
椎弓根スクリュー334または他の固定デバイスは、任意の道具またはガイドを使用して椎骨内に配置されてもよい。以前の手術からの既存の椎弓根スクリューをフレームとともに使用することができる。1つまたは複数の椎弓根スクリューはまた、本発明の実施形態の椎弓根スクリューガイド、例えば、上述のガイド246を使用して位置決めされてもよい。椎弓根スクリューガイドの他の実施形態は、その全体が本明細書に組み込まれる本出願人の米国特許第9,198,678号に記載されている。
フレーム330は、手術領域内の軟組織を後退させることができる。さらに、骨切りガイド310をドッキングするために、基準点または印をフレーム330に設けることができる。印は、ガイドの計画された向きまたは位置整合を示すことができる。フレーム330の形状は、ガイド310が目標の椎骨に対して予め計画された向きにある場合にのみ、ガイドのドッキングを可能にすることができる。
フレーム330はまた、患者の脊椎の標的領域内の椎骨を所定量だけ伸延させるために使用されてもよい。フレームによって提供される伸延は、切れ目が所定の角度で確実に形成されるようにすることができる。この伸延はまた、患者の解剖学的構造の所定の部分へのアクセスを提供するために必要であり得る。椎弓根スクリュー334に連結されると、フレーム330はまた、外科手技中に椎骨の意図しない動きを防ぐことができる。フレームは、外科医に手術を完了させることができるより大きな窓を提供するように構築物の伸延を増加させるように計画されてもよい。この実施形態では、フレームは、上側椎骨VS(内側椎骨VMの骨切り位置の上方)を下側椎骨VI(骨切り位置の下方)に接続する。一実施形態では、フレームは、内側椎骨VMの後方の解剖学的構造がフレーム330によって実質的に妨げられないように、椎弓根の側方に位置決めされる。当業者であれば、フレームは任意の数の椎骨を跨ぐように寸法決めされてもよいことが理解されよう。
フレーム330が椎弓根スクリューに相互接続されると、ガイド310はフレームに相互接続される。ガイド310は、切断が正確に行われるように、患者特有の位置で内側椎骨VMの標的部分とフレーム330上で位置整合するように術前に計画される。
図6B〜図6Dに示されたガイド310の実施形態は一体的に示されているが、他の実施形態では、ガイドは、一連の計画された切れ目を生成するための特定の順序に配置された複数片または一連の切断ガイドを含むことができることは諒解されよう。複数片を含むガイドの実施形態では、ガイドの各片は、特定の順序および位置でガイドの他の片に相互接続するように鍵止めされてもよい。一実施形態では、ガイド310は患者の解剖学的構造に接触しない。言い換えれば、ガイド310は、ガイドがフレーム330に相互接続されたときに手術領域上で浮動するように適合される。別の実施形態では、ガイド310の少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造に接触するように適合される。
ガイドは、スロット320および開口部328を含むことができる。開口部328は、患者の解剖学的構造の部分との接触を防止するように位置決めすることができる。例えば、図6B〜図6Dに示す実施形態のガイド310は、内側椎骨VMの棘突起Sを少なくとも部分的に受け入れるための開口部328を含む。開口部328および患者の解剖学的構造に近接するガイドの表面は、患者の解剖学的構造の所定の部分に実質的に一致するように適合された患者特有の輪郭を含むことができる。このようにして、患者の解剖学的構造の計画された部分とのガイドの位置整合を強化することができる。患者特有の接触輪郭はまた、処置中のガイド310の安定性を改善し得る。
スロット320は、上述したガイド10,110のスロット20,120と同様に、外科手技中に使用される道具を案内するように位置決めされ、そのような大きさを有する。スロット320は、切断道具を含む道具を案内するための形状を有することができ、そのために様々な角度で位置決めされ得る。各スロット320は、固有のサイズおよび向きを有することができる。したがって、スロットは、複数の異なる道具、または1つの特定の道具のみを受け入れるように適合されてもよい。突出部のような特徴部がスロットに形成され、道具の挿入深さ、道具の使用方向、および道具の挿入および除去ポイントを制御するために、道具の特徴部と相互作用することができる。上述したインサート24と同様のインサートが、スロットへの損傷を防止するために、または処置中の道具の適切な使用を確実にするために、スロット320内に位置決めされるように形成されてもよい。
ここで図7A〜図7Gを参照すると、本発明のガイド410のさらに別の実施形態が記載されている。ガイド410は、単一椎骨レベルの椎弓切除骨切り術(PSO)および非対称的骨切り手術(APSO)での使用に適合される。ガイドのサイズおよび形状は、椎骨Vの表面を横切るガイドに嵌合するように選択されてもよい。
ガイド410は、椎骨の1つの部分を標的にするように適合された1つの片を含むことができる。代替的に、ガイドは、椎骨の様々な位置を標的とするために2つ以上の片に形成されてもよい。これらの部分は、椎骨内の順序付けられた一連の切れ目を案内することができる。一実施形態では、外科手技中に片を順次相互接続してガイド410を形成することができる。
一実施形態では、ガイド410は、椎弓板、横突起、関節突起、棘突起などのような患者の解剖学的構造の後面に直接嵌合することができる。したがって、様々な患者適合面414をガイド410上に設けることができる。付加的にまたは代替的に、ガイド410は、以前に切断された脊椎の表面にも嵌合することができる。一実施形態では、前回の切断は、本発明の初期ガイドを用いて行うことができる。初期ガイドは、椎骨の表面を生成するために使用される切断道具を案内するように適合される。ガイド410は、初期ガイドを使用して生成された表面に嵌合するように設計されてもよい。次いで、変更された椎骨における追加の切断が、ガイド410を使用して実行され得る。代替的に、ガイド410は、フレーム330,730を含む、本明細書に記載された任意のフレームに相互接続されてもよい。
ガイド410は、椎弓根の除去を助けるためのトラックに沿って、ルータ、バーおよび他の同様のデバイスのような切断道具を含む外科用道具を案内するためのスロット420を含む。スロット420は、上述したガイド10,110のスロットと同じであってもよいし、類似していてもよい。スロットは、切断道具を術前に計画された進入点および切開角に制約するように選択された大きさおよび向きを有する。理解されるように、スロット420は、ガイド410の近位面部分を横断する平面内に配向されてもよい。スロットは、実質的に直線状、凹状、凸状、曲線状、または「山形」の形状の切れ目をなすように道具を案内するように計画することができる。さらに、上述のように、スロット410は、スリーブ24を受け入れることができ、外科道具の動きを案内または制限するためのストッパおよびキーを含むことができる。
任意選択的に、ガイド410は、位置整合チャネルまたはカニューレ416を含む。カニューレ416は、固定具434などの固定道具またはアンカを椎骨内に案内するように適合されている。カニューレ416は、ガイド上の様々な位置に位置決めされてもよいことが理解されよう。さらに、2つ以上のカニューレを提供することができる。
一実施形態では、図7E〜図7Gに示すように、ガイド410は、アンカ434によって椎骨に固定される。切れ目450(図7Gに図示)が椎骨Vの椎弓根に完成した後、アンカ434を椎骨Vから引き離すことによって、椎弓根の切れ目部分全体をガイド410とともに除去することができる。
図8A〜図8Eは、本発明のガイド510の別の実施形態を示す。一実施形態では、ガイド510は、PSOおよびAPSO処置での使用に適合される。ガイドは、隣接する上側椎骨VSおよび下側椎骨VIに部分的に跨がるような大きさである。ガイド410と同様に、ガイド510は、患者の解剖学的構造に実質的に一致するように適合された患者特有の接触面514を含む。例えば、一実施形態では、ガイドの遠位面515は、複数の患者特有の輪郭を含む。遠位面515の少なくとも一部は、患者の解剖学的構造の一部分の除去によって形成された切断面に接触するように適合されてもよい。
患者の解剖学的構造の所定の部分を標的とし、これを回避し、またはこれと位置整合させるために、複数の開口部をガイドを通して形成することができる。例えば、開口部528は、棘突起Sが少なくとも部分的にガイドを通過できるように選択された形状を有して、ガイド510を通じて形成されてもよい。患者特有の表面514は、開口部528内に形成することができる。
ガイドは、患者の椎弓根Pを少なくとも部分的に受け入れるための予め計画された形状を有する椎弓根開口部529をさらに含むことができる。椎弓根開口部529はまた、患者特有の内面を含んでもよい。外科医は、椎弓根Pの部分を除去するために、切開道具を開口部529に挿入することができる。椎弓根開口部は、道具の椎骨への過剰挿入を防止するように成形されてもよい。さらに、開口部529の周囲にキーが形成されていてもよい。上述の突出部144のような、道具上に形成された突出部と関連して、キーは、外科医が道具を開口部529の周りに動かすときに、道具の挿入深さを制御または変更することができる。
ガイド510はまた、切断トラック520を含むこともできる。トラック520は、上述したスロット20,120,320と同様であり、スリーブ24と同じまたは同様のガイドスリーブを受け入れることができる。本発明の一実施形態では、切断トラック520は、上側椎骨VSおよび下側椎骨VIの各々の椎間関節包を標的にするように適合される。外科医は、隣接する椎骨の隣接する椎間関節包を分離するために切断トラック520を使用することができる。理解されるように、他の計画されている切断を制御するために、他の切断トラックまたは切断スロットをガイド上に設けてもよい。
図示されていないが、ガイド510は、上述したカニューレ16,416と同様のカニューレを含むことができる。椎骨に埋め込まれた固定具は、ガイド510を椎骨に少なくとも一時的に相互接続するために、カニューレ内に受け入れられ得る。任意選択的に、カニューレは、穿孔器具または切断道具240を含む器具を案内するように適合されてもよい。
ここで図9A〜図9Eを参照すると、本発明のガイド610のさらに別の実施形態が示されている。ガイド610は、ガイド510と同様であり、患者特有の接触面を含み得る遠位面615を含む。接触面の少なくとも1つは、患者の解剖学的構造の変更されていない部分に実質的に一致するように適合されてもよい。遠位面615の別の部分は、例えば切断によって変更された患者の解剖学的構造の一部分に実質的に一致するように適合されてもよい。棘突起Sを少なくとも部分的に受けるように適合された開口部628が設けられてもよい。開口部628は、患者特有の表面614を含むことができる。
ガイド610は、椎骨Vの各椎弓根Pを目標とするように適合されている。したがって、ガイドは、2つの椎弓根開口部629を含む。開口部は、上で説明したガイド510の椎弓根開口部529と同じか、または類似している。一実施形態では、各椎弓根開口部629A、629Bは、患者の解剖学的構造に特有の固有の形状を有することができる。任意選択的に、ガイド610は、図9D、図9Eに示すように、椎弓根Pが近位面によって形成される平面を超えて突出しないように決定された厚さを有してもよい。
空隙617がまた、ガイドを椎骨Vに位置整合させるために、ガイドの部分内に形成されてもよい。空隙は様々な位置にあってもよい。さらに、空隙617は、ガイド610を部分的または貫通して延伸することができる。さらに、突出部619が、ガイドの遠位面615から延伸してもよい。突出部は、椎骨の後部の選択された部分に嵌合するように適合されてもよい。任意選択的に、空隙617または突出部619は、患者の解剖学的構造の一部の周りに少なくとも部分的に引っ掛かることができる。このようにして、空隙617および突出部619は、遠位面615の他の部分と比較して、患者の解剖学的構造の個別の部分に接触する。したがって、空隙および突出部は、ガイド610が患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置決めされたことを示すための基準を提供する。言い換えれば、空隙617または突出部619は、ガイドが不適切な位置にあるときにガイド610が適切に着座するのを妨げる。したがって、ガイドは安定しておらず、ガイドが正しい位置にないという触覚的なフィードバックをユーザに提供する。一実施形態では、突出部619は、横突起または椎弓板の一部分にガイドを嵌合させるように適合される。各空隙617または突出部619は、患者特有の表面をさらに含むことができる。
ここで図10A〜図10Cを参照すると、本発明の別の実施形態のガイド710が示されている。一実施形態では、ガイド710は、PSOまたはAPSO処置での使用に適合される。ガイド710の使用に先立って、上側椎骨VS、内側椎骨VM、および下側椎骨VIの後部(横突起、棘突起、椎弓板および/または椎弓根など)の部分が切れ目750によって除去される。
フレーム730が、患者の脊椎の一部分に相互接続される。フレームは、一般に、2つの横断部材733を接続する中間部材732を含む。一実施形態では、フレーム730は、上側椎骨VSおよび下側椎骨VIに相互接続される。上側椎骨および下側椎骨に位置決めされた椎弓根スクリュー734を使用して、フレームを椎骨に固定することができる。
フレーム730は、上述したフレーム330と同様であってもよく、フレーム330の特徴を含んでもよい。したがって、フレーム730は、既存の伸延量を保存することができる。一実施形態では、フレームは、内側椎骨VMと隣接する上側椎骨VSおよび下側椎骨VIとの間の関係を保存するために使用される。代替的に、フレームは、必要に応じて構築物の伸延を変更するために調節可能である。例えば、本発明の別の実施形態では、フレームの中間部材732は、外科手技中に調節可能な長さを有してもよく、それにより、横断部材733間の距離が増減する。内側部材732は、第2の部分内に、または第2の部分に隣接して嵌合する第1の部分を備えてもよい。内側部材は、椎骨VS、VM、VIの間に所望量の伸延を提供するために、ラックアンドピニオンシステム、ねじ山、または中間部材732の長さを変更するための他の手段をさらに備えてもよい。当業者には理解されるように、フレームは異なる形状およびサイズを有することができる。例えば、別の実施形態では、フレーム730は、2つの内側部材を備えることができる。各内側部材732は、独立して調節可能な長さを有してもよい。
フレームが所定の位置に配置されると、ガイド710はフレームに相互接続される。一実施形態では、ガイド710の少なくとも一部分は、患者の椎骨の切断面750に接触するように適合される。ガイド710の別の部分は、患者の椎骨の切断されていない部分に一致するように適合された患者特有の表面を有してもよい。
ガイドは、切断トラック720を含む。トラック720は、限定するものではないが、スロット20,120,320を含む、本明細書に記載の他のスロットと同様である。ガイドがフレームに相互接続された後、トラックは、予め定められた軌道に沿って椎骨への切れ目を案内するために使用される。各トラック720A、720Bは、固有の患者特有の形状を有することができる。さらに、トラック720Aは、トラック720Bに関連付けられる道具とは異なる特定の道具を受け入れるように適合されたサイズおよび幅を有することができる。
一実施形態では、ガイド710は、椎弓根を内側椎骨VMから分離するための2つのトラックを含む。トラックは、単一の切れ目で椎弓根の分離を可能にすることができる。ガイド710は、ガイド510,610と同様に、椎骨VS、VM、およびVIの他の部分内に切れ目を案内するための開口部を含むことができる。
図示されていないが、ガイド710はまた、上述したカニューレ16,416と同様のカニューレをも含むことができる。カニューレは、ガイド710を標的の椎骨VMに相互接続するための固定具(固定具434と同様)を受け入れることができる。任意選択的に、固定具は、トラック720によって案内される切断による除去のために計画されている、椎弓根のような椎骨の一部分内に配置されてもよい。このようにして、切断が完了した後、ガイド710をフレームから取り外して、椎弓根の切断された部分を除去することができる。別の実施形態では、カニューレは、穿孔デバイスのような器具を案内するように適合される。
ここで図11〜図12を参照すると、本発明の実施形態のガイドの実施形態810A、810Bが示されている。これらのガイドは、椎骨の一部分を除去することによって形成された椎骨VMの切断面850に嵌合するように適合されている。表面850は、本発明の別の任意の他のガイドによって案内される切断によって形成されてもよい。ガイド810A、810Bはまた、椎骨の所定の部分に実質的に一致するように適合された患者特有の表面814を含むことができる。第1の部分814Aは、患者の解剖学的構造の切断面850に接触し、実質的に一致するように適合されてもよい。ガイドの第2の部分814Bは、患者の解剖学的構造の変更されていない部分に実質的に一致するように適合された患者特有の輪郭を含むことができる。第2の部分814Bは、一般に、患者の解剖学的構造の周りに引っ掛かることができる。このようにして、第2の部分814Bは、部分814Aと比較して患者の解剖学的構造の異なる平面に接触する。
図11〜図12に示すガイド810は2つのスロットを含むが、ガイドは任意の数のスロットを含むことができることが理解されよう。スロットはまた、円弧形状を含む異なる形状を有してもよい。さらに、ガイド810は、椎骨の両側を標的とするためのスロットを含むことができる。別の実施形態では、異なるガイド810を形成して、椎骨の後側部の各々を標的にすることができる。この実施形態では、椎骨の各側の2つのガイドを鍵止めすることができる。このキーは、処置中にガイドがともに相互接続されることを可能にする。このようにして、依然として神経要素を保護しながら椎骨の両側を標的とするガイド810を組み立てることができる。キーは、個々のガイドの特定のアセンブリシーケンスを要求するように任意選択的に適合させることができる。
凹部854が、ガイド810の一部分内に形成されてもよい。凹部854は、患者の脊髄のような神経要素Nを少なくとも部分的に包むように選択された断面形状を有する。一実施形態では、凹部854は、「C」またはアーチ型天井と同様の形状を有する。凹部854は、スロット820の内面から離間した、図11Aに示す内面856を含む。このようにして、凹部854は、道具がスロット820内で案内されて椎骨に切れ目を形成する際に、不注意による損傷から神経要素Nを保護する。
ここで図12を参照すると、ガイド810Bはガイド810Aと同様である。さらに、ガイド810Bは、神経根などの第2の神経回路網N2を損傷から保護するように成形された第2の凹部854Aを含む。
ここで図13A〜図13Eを参照すると、本発明の一実施形態のガイド910が示されている。ガイド910は、ガイド810A、810Bと同様である。一実施形態では、ガイド910は、椎弓切除骨切り術(またはAPSO)の間に必要とされる最終的な切れ目950を作成するために使用されるように適合される。ガイド910は、一般に、丸い角958、凹部954、およびガイドスロット920を備える。椎骨の部分が除去されて脊髄などの神経回路網Nが露出された後、ガイド910は脊髄と椎骨VMとの間に配置される。ガイドの丸い角958は、脊髄と椎骨との間のガイドのための空間を作り出すように神経要素を押すような形状をしている。次に、神経要素Nが凹部954内に受け入れられ、この凹部954は、ガイド910のスロット920を使用して行われる切断中の損傷から神経要素を保護する。このガイドは、所定の位置に適合することが可能な患者特有の特徴914を含む。これらの特徴は、患者の解剖学的構造(脊椎管の前方部分)と適合することができ、または以前のガイドによって生成された切断面950に適合することができる。
スロット920は、本明細書で説明される本発明のガイドのすべての実施形態のスロットと同様である。さらに、外科手技で使用される切断道具によるスロットの損傷または変更を防止するために、スリーブをスロット920内に配置することができる。スロットは、以前に完了した切れ目と位置整合することができる。このようにして、スロットによって案内される新たな切れ目が先の切れ目と交差し、それによって、椎骨の一部分を除去することができる。一実施形態では、スロット920は、椎体の内側部分を除去するために切断を完了するように位置整合される。
ここで図14〜図19を参照すると、本発明の実施形態のモデルの実施形態が示されている。このモデルは、外科医のための基準として、骨切り術のような外科手技中に使用されるように適合されている。モデルは、患者特有の特徴および開口部または表面が、外科手技中に実行されるべき作業と位置整合するように設計され得る。モデルは、患者の解剖学的構造に対する術前計画された矯正を含む。例えば、モデルは、患者の位置整合に対して計画された矯正を行うために必要な複数の切れ目の角度および開始位置の指示を含むことができる。モデルには、直線状、凹状、凸状、曲線状、または「山形」の形状の切れ目を含む、任意のサイズおよび形状の切れ目と位置整合する表面および指示を含むことができる。さらに、モデルは、外科手技の間に別個の部分が相互接続されて完成したモデルを形成するように、モジュール式に設計することができる。これは、複雑な外部輪郭を有する患者の解剖学的構造の部分の周りに適合するか、またはそれらの部分に一致するように設計されたモデルにとって有益であり得る。
ここで図14A〜図14Eを参照すると、本発明のモデル1002の実施形態が示されている。モデル1002は、椎骨Vの後面の一部分に実質的に一致する患者特有の表面1014を含むように設計される。一実施形態では、モデルは、外科手技の間に除去されるように計画されている椎骨の一部分の周りに少なくとも部分的に嵌合するように適合される。別の実施形態では、モデルの少なくとも一部分は、椎骨などの患者の解剖学的構造の所定の部分に実質的に一致するか、または「引っ掛かる」するように適合される。言い換えれば、モデルは、患者の解剖学的構造に対して所定の向きに偏奇するように適合させることができる。したがって、モデル1002の材料は、外科医が、モデル1002を屈曲または伸長して患者の解剖学的構造の周りに引っ掛かることを可能にするように選択することができる。一実施形態では、モデル1002またはその一部分は、少なくとも部分的に可撓性または変形可能な材料から製造することができる。別の実施形態では、モデルは、ニチノールのような形状記憶を有する材料から製造される。
モデル1002は、計画された切断の進入点および角度を示すように適合されている。一実施形態では、モデルは、進入点を示した印を含む。別の実施形態では、モデルの少なくとも1つの外面は、計画された切断の平面に平行である。例えば、図14Eに示すモデル1002の実施形態では、外面1013は、棘突起Sを除去するように計画された切れ目の平面に実質的に平行である。図示されていないが、モデルは、切断およびボアを椎骨Vの部分内に案内するためのスロットおよびカニューレを含んでもよい。理解されるように、モデル1002のサイズおよび形状は、任意の様々な切断を案内するように計画に合わせて変化してもよい。例えば、図14Eに示すモデル1002の厚さが増大した場合、面1013によって案内される切断によって除去される棘突起Sは少なくなる。代わりに、モデル1002の高さを減少させることによって、より多くの棘突起Sを除去することができる。
ここで図15A〜図15Fを参照すると、本発明のさらに別のモデル1102が示されている。モデル1102は、本発明の一実施形態における非対称的椎弓切除骨切り術での使用に適合される。モデル1102はモデル1002に類似する。したがって、モデルは、進入点および切断の角度の印および他の指示を含むことができる。しかし、モデル1102は、除去されるように計画されている椎骨の一部分の周りに嵌合する開口部1128をさらに含む。一実施形態では、開口部1128は、モデル1102の短縮された辺に実質的に平行な垂直軸を中心として非対称である形状を有する。したがって、開口部1128は、非対称的椎弓切除骨切り術の間に除去されるように意図されている骨を示す窓を形成する。一実施形態では、モデル1102の近位面1113は、棘突起Sの所定の部分を除去するように計画された切断の平面にほぼ平行である。
理解されるように、モデル1102および開口部1128は、任意のサイズおよび形状であってもよい。このモデルはまた、モデル1002の患者特有の表面1014に類似する患者の解剖学的構造の部分に関連する様々な患者適合面1114を含む。さらに、患者特有の表面は、モデル内に形成された空隙1117内に形成されてもよい。空隙は、モデルを患者の解剖学的構造と位置整合させるように適合される。モデル1102は、患者の解剖学的構造の部分と合致するように適合された患者特有の表面1114を有する突起1119をさらに含むことができる。空隙1117と突起1119との組み合わせは、患者の解剖学的構造に関するモデル1102の不適切な配置の可能性を減少させることができる。
図16A〜図16Cは、本発明の別の実施形態のモデル1102Aを示す。モデル1102Aはモデル1102に類似している。しかしながら、開口部1128Aは、垂直軸を中心として実質的に対称な異なる形状を有する。したがって、開口部1128Aは、除去されるように意図されている骨を示す窓を形成する。理解されるように、モデルおよび開口部1128Aは、任意のサイズおよび形状であってもよい。一実施形態では、モデル1102Aはモデル1102よりも厚い。したがって、モデル1102Aは、モデル1102を使用する処置と比較して、除去されるように計画されている棘突起Sがより少ない処置のために設計することができる。
モデル1102Aはまた、モデル1102の患者特有の表面1114に類似する患者の解剖学的構造の部分に関連する様々な患者特有の表面を含む。また、モデル1102A上には、上述したモデル1102の空隙および突起と同様の空隙および突起が形成されていてもよい。
ここで図17A〜図17Eを参照すると、本発明の実施形態のさらに別のモデル1202が示されている。モデル1202は、一般に、第1の部分1208およびガイド部分1210を備える。一実施形態では、第1の部分およびガイド部分は1つの片として一体的に形成される。別の実施形態では、部分1208,1210は、外科手技の前または間に相互接続されるように適合された個々の片である。特徴1260,1262は、ガイド部分1210を第1の部分1208に位置整合させて相互接続するために設けられる。一実施形態では、特徴は、他の部分に形成されたボア1262内に保持されるように適合されている部分の1つに形成された突起1260を含む。突起がガイド部分1210上に示されており、ボアが第1の部分1208上に示されているが、ガイド部分および第1の部分が各々、突起および対応するボアを含んでもよいことが理解されよう。さらに、部分1208,1210を相互接続および/または位置整合させるように適合された他の特徴が企図され、モデル1202とともに使用され得る。
第1の部分1208は、上述したモデル1002〜1102と同様である。したがって、第1の部分は、一般に、本明細書に記載される他のモデルおよびガイドの対応する特徴と同じ(または同様の)患者特有の表面1214、空隙1217、突出部1219、および開口部1228を含む。
ガイド部分1210は、一般に、本明細書に記載されたガイドのすべての実施形態のスロットと同様に、切断道具を案内するためのトラック1220を含む。したがって、トラック1220は、任意のサイズおよび形状であってもよい。さらに、トラックは、スリーブを受け入れるようなサイズにすることができ、切断道具の使用方向を案内するため、または道具の挿入深さを制限するためのストッパおよびキーを含むことができる。さらに、トラック1220は、非対称の位置整合を有することができる。
ここで図18〜図19を参照すると、本発明のモデル1302A、1302Bのさらに多くの実施形態が示されている。モデルはフレーム1330にドッキングするように適合されている。フレーム1330は、上述したフレーム330,730と同じまたは同様であってもよい。したがって、モデル1302は、既存のまたは計画された椎弓根スクリュー1334のいずれかと嵌合するように適合される。モデルは、以前の切断処置において準備された内側椎骨VMの表面1350と任意選択的に接触することができる。
モデル1302A、1302Bは、一般に、フレームへの相互接続のための開口部1328および空隙1317を含む。一実施形態では、モデル1302Aは、閉じた開口部1328を含む。したがって、モデル1302Aは、一般に、フレームが椎弓根スクリュー1334に相互接続される前に、フレーム1330の内側部分に相互接続される。
さらに、モデルは、上述の凹部854,954と同様の凹部1354を含むことができる。凹部は、患者の脊髄を含む神経要素を少なくとも部分的に包むために、同様の断面形状を有する。モデルはまた、切断を開始する位置および切断の角度を示す印を含むことができる。
モデル1302Aは、一般に2つの部分1307A、1307Bから構成される。各部分は、計画された切断の角度を示す脚部または内側表面1309を含む。例えば、内側表面1309は、概して、椎骨への計画されている切断によって形成される場所に平行な平面内にある。したがって、部分1307A、1307Bの間の空間は、一般に、除去されることになる椎骨VMの一部分の形状を示す。一実施形態では、内側表面1309は、患者特有の輪郭1314を有する遠位部分を含む。患者特有の輪郭は、患者の解剖学的構造の切断部分1350に実質的に一致し得る。任意選択的に、内側表面1309の遠位部分は、患者の解剖学的構造の切断されていない部分に接触し、実質的に一致するように適合されてもよい。
対照的に、モデル1302Bは1つの片を含む。計画されている切断の角度は、上側椎骨VS、下側椎骨VIに近接するモデル1302Bの脚部または外面1309によって示される。したがって、モデルの形状は、概して、除去されるように計画された椎骨VMの一部分の形状を示す。さらに、モデル1302Bは、フレーム1330への相互接続のための開口を有する空隙1317を有する。したがって、モデル1302Bは、フレーム1330を分解することなく、フレームに追加され、フレームから除去されてもよい。一実施形態では、表面1309の遠位部分は、患者特有の輪郭1314を含む。
ここで図20A〜図20Fを参照すると、本発明の実施形態のモデル1402のさらに別の実施形態が示されている。
モデル1402は、患者の椎骨のグループ分けの患者特有の3次元モデルである。このモデルは、患者の脊椎の区画1405の除去を含む外科手技の計画および実行に使用するために作成される。一実施形態では、モデルは、脊椎骨切り術処置に適合される。
手術中に除去されるべき脊椎の区画1405は、モデルの他の部分とは別個の片として形成される。ハンドルが、取り外し可能な区画1405に相互接続されてもよい。このようにして、取り外し可能な区画1405は、モデル1402内の位置から分離され、またはモデル1402内の位置に戻され得る。
取り外し可能な区画1405は、手術中にテンプレートまたは測定治具として使用することができる。取り外し可能な区画1405Aの一部分は、図20Cに示すように、手術中に患者の神経要素との接触を避けるために切り取ることができる。除去された部分は、手術中に除去される患者の椎骨の部分に一致し得る。したがって、変更された区画1405Aの遠位端は、標的椎骨の表面と実質的に位置整合するように適合させることができる。
脊椎の上側部分VSおよび下側部分VIはまた、別個の片として形成されてもよい。その後、上側部分と下側部分とを相互接続することができる。一実施形態では、脊椎部分VS、VIは、ヒンジ1464によって相互接続される。しかしながら、当業者であれば、他の手段を使用して、上側脊椎部分および下側脊椎部分を相互接続することができることが理解されよう。例えば、別の実施形態では、可撓性部材を使用して脊椎部分VS、VIを相互接続することができる。別の実施形態では、玉継手を設けて脊椎部分VS、VIを相互接続することができる。
モデルの取り外し可能な部分1405が引き抜かれた後、処置によって提供される脊椎の矯正された位置整合を実証するために、図20Dに示されるように、上側脊椎部分VSおよび下側脊椎部分VIを位置決めし直すことができる。モデル1405は、脊椎異常を矯正するために異なる、または追加の処置が必要になることを示すことができる。
計画された処置の前後に患者の脊椎の位置整合をさらに視覚化するために、例えば図20E〜図20Fに示されるように、インジケータ1466A、1466Bを、それぞれ上側脊椎部分VSおよび下側脊椎部分VIに相互接続することができる。一実施形態では、インジケータ1466は、曲線形状を有するロッドを含む。インジケータは、異なる形態を含むことができることが理解されよう。インジケータは、術前に計画された骨切り角度によって患者の脊椎の矢状方向の位置整合がどのように変更されるかをシミュレートする。
最終的な矢状方向および/または冠状方向の位置整合の検証および/またはねじの配置の確認を助けるために、図21〜図24に示す様々な患者特有の検証道具を術前に計画および製造することができる。検証道具は、各患者に固有であり、患者適合面、インプラント接触面、および/またはガイドとの合致する能力を含むことができる。図21〜図24とともに説明される本発明の検証道具は、外科手技中または後に外科医に視覚的または戦術的フィードバックを提供する。
ここで図21〜図22を参照すると、本発明の実施形態の道具1501A、1501Bが示されている。これらの道具は、外科手技中に冠状方向の位置整合を検証するように適合される。言い換えれば、道具1501は、脊椎の計画された矯正が実質的に生成されたことを検証するために外科医によって使用される。
道具1501A、1501Bは、患者特有のデータを使用して設計され、任意の方法によって製造することができる。道具1501は、概して、中間体1572から延伸するアーマチュア1570を含む。中間体1572は、計画された冠状方向の位置整合をシミュレートする。
いくつかのアーマチュアは、患者の解剖学的構造の部分に相互接続され得る。図21A〜図21Dに示す1つの実施形態では、アーマチュアは、腸骨および仙骨の少なくとも1つに位置決めされた椎弓根スクリューに相互接続することができる。別の実施形態では、道具1501Bは、仙骨のみに相互接続される。
ねじは、以前の処置からのものであってもよく、または、道具1501を患者の解剖学的構造に相互接続するために特定的に配置されてもよい。任意選択的に、別の実施形態では、中間体1572は、仙骨の後面に実質的に適合するように選択された患者特有の接触面を含む。したがって、中間体1572は、椎弓根スクリューの使用の有無にかかわらず、仙骨上に保持することができる。
アーマチュア1570Aは、中間体から1つまたは複数の上側椎骨まで延伸するように適合されてもよい。アーマチュア1570Aは、計画された脊椎の矯正が生成されるときに上側椎骨の所定の部分と実質的に位置整合するように適合された非直線形状を有してもよい。一実施形態では、アーマチュア1570Aは、いくつかの上側椎骨の棘突起Sの後方部分と位置整合するように適合されている。任意選択的に、アーマチュア1570Aは、計画された矯正が生成されたときに上側椎骨の部分と接触することができる。一実施形態では、道具1501Aは、中間体1572から延伸する5つのアーマチュア1570を含む。別の実施形態では、道具1501Bは、中間体から延伸する3つのアーマチュア1570を含む。
別の実施形態では、道具1501は、電子位置整合インジケータを含む。電子インジケータは、1つまたは複数の椎骨の計画された位置を示す可視ビームを生成するように位置整合された光源またはレーザを備えることができる。電子インジケータは、中間体の中またはアーマチュアの上に位置決めすることができる。
本発明の実施形態の道具1601のさらに別の実施形態を図23A〜図23Eに示す。道具1601は、道具1501と同様であり、外科手技中に冠状方向の位置整合を検証するためにも使用される。道具は、一般に、ガイド1646に相互接続されたアーマチュア1670を含む。一実施形態では、アーマチュア1670は、ガイドの中間体1672から延伸する。中間体1672は、アーマチュア1670をガイド1646に相互接続するための固定具を含むことができる。ガイドは仙腸骨ガイドであってもよい。本発明の一実施形態では、ガイド1646は、上述したガイド246と同様である。代替的に、別の実施形態では、ガイド1646は、図25〜図31に関連して以下に説明されるガイドの1つである。
アーマチュア1670は、ガイド1646と一体的に形成されてもよい。任意選択的に、アーマチュアおよびガイドは、別個の片として形成され、外科手技の前または間に相互接続されてもよい。アーマチュア1670の曲線形状は、図23D〜図23Eに示されているように、外科手技が完了した後の患者の脊椎の計画されている矢状方向および冠状方向の位置整合を示すように適合されている。上述のアーマチュア1570Aと同様に、アーマチュア1670は、複数の上側椎骨に近接して延伸するように選択された長さを有する。アーマチュアは、複数の椎骨の部分に近接するか、または接触する形状を有することができる。
ここで図24A〜図24Bを参照すると、本発明の実施形態の位置整合アセンブリ1700の実施形態が示されている。アセンブリ1700は、概して、中間体1772に相互接続されたアーマチュア1770を含む。中間体は、所定の形状およびサイズを有することができる。一実施形態では、中間体1772は円弧形状を有する。中間体1772は、内側椎骨VMに近接する下側椎骨VIおよび上側椎骨VSのような、患者の椎骨の相対的位置整合を示す印1774を含む。印は、任意選択的に所定の角度または距離を示すように目盛りを付けられた一連の線を含むことができる。中間体1772は、分度器または定規のスケールのような既存の道具であってもよい。一実施形態では、印1774は、計画されている矯正を示す突起1776を含む。
アーマチュア1770の少なくとも1つは、中間体1772に可動に相互接続されている。一実施形態では、アーマチュア1770は、ポインタを形成する近位部分を含む。ポインタ1771は、中間体1772の印上のアーマチュアの位置を示す。
各アーマチュアの遠位部分は、患者の椎骨に配置された固定具(図示せず)に相互接続される。固定具は、椎弓根スクリューを含むことができる。任意選択的に、アーマチュア1770は、椎骨内に形成されたカニューレ内に直接受け入れられるように適合された特徴を有することができる。一実施形態では、1つのアーマチュア1770が下側椎骨VMに相互接続され、第2のアーマチュアが上側椎骨VSに相互接続される。しかしながら、アーマチュアの他の相互接続位置も考えられる。例えば、本発明の一実施形態では、アーマチュア1770の1つは、内側椎骨VMの一部分に相互接続される。
使用時には、図24Aに示すように、位置整合アセンブリ1700は、脊椎の位置整合が変更される前の第1の読み値を提供することができる。切れ目1750が内側椎骨VM内に形成された後、上側椎骨VSおよび下側椎骨VIの位置整合が変更され得、内側椎骨VMの2つの切れ目の縁部1750が近くに引き寄せられる。次に、図24Bに示すように、位置整合アセンブリ1700によって、脊椎の位置整合の第2の読み値が提供される。
ここで図25〜図26を詳細に参照すると、本発明の実施形態の患者特有のガイド1810が示されている。ガイド1810は、スパンニング部材または中間体1812、アーム1814、カニューレ1816、および患者適合脚部1824を含むことができる。本発明の一実施形態では、ガイド1810は、2つのアーム1814と、2つのカニューレ1816と、2つの脚部1824とを含む。しかしながら、本発明のガイド1810は、任意の数のカニューレおよび脚部を含むことができる。カニューレ1816および脚部1824はすべて、異なる長さを有してもよい。さらに、各カニューレおよび脚部の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように、または患者の解剖学的構造の一部分を回避するように変更することができる。本発明の一実施形態では、カニューレ1816は、ほぼ円筒形の形状を有する。
図25〜図26に示すガイド1810は、概してカニューレ1816および脚部1824が2つのアーム1814と相互接続されていることを示しているが、当業者は、カニューレ1816および脚部1824を任意の数の方法で相互接続することができることを理解するであろう。例えば、一実施形態では、カニューレ1816は、湾曲した中間体によって相互接続されてもよい。任意選択的に、一実施形態では、カニューレ1816および脚部1824は、患者の解剖学的構造に対して個々に配置され、次いで外科手技中に相互接続される別個の片として形成され得る。
カニューレ1816は、患者の椎弓板、関節間部、横突起の側面および上関節突起のうちの1つまたは複数に接触するように構成される。ガイド1810が患者の棘突起に接触するのを防止するため、または他の患者の解剖学的構造を回避するために、カニューレ1816の一部分上に切り欠き1817を任意選択的に形成することができる。代替の実施形態では、切り欠き1817は、周囲の患者の解剖学的構造と相補的に接触するための1つまたは複数の患者適合面または特徴を含むことができる。特定の実施形態では、切り欠き1817は、外科医/ユーザに対してより大きな視認性を達成するために、または本明細書に記載されるような1つまたは複数の器具または他のデバイスの配置を容易にするように配向され得る。さらなる代替的な実施形態では、切り欠き1817はカニューレに設けられない。一実施形態では、切り欠き1817は、棘突起または他の固有の患者の解剖学的特徴に合致し、ガイドの位置整合および着座を保証するためのさらに別の表面を提供するための患者特有の輪郭を提供するように適合され得る。
カニューレは、皮質軌道内で器具および固定デバイスを案内するように適合された概して中空のボア1820を含むことができる。各カニューレ1816のボア1820は、誤った器具またはデバイスの使用を防止するために、特定の器具または固定器具に対応する内径を有することができる。したがって、2つのカニューレのボアの寸法は異なっていてもよい。ボア1820の内径は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ1816内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。代替的に、誤った器具または器具の使用を防止すること、正しい道具またはデバイスの向きが間違っているのを防ぐこと、および、道具またはデバイスの過剰挿入を防止することのうちの1つまたは複数のために、突出部、キー、ノッチ、または空隙が、カニューレ上またはボア内に形成されてもよい。
さらに、カニューレ1816は、様々な長さを有してもよく、カニューレ1816の幾何学的形状、患者の解剖学的構造、ガイド1810の目的などに応じて、より長くしても短くしてもよい。例えば、特定の器具または固定デバイスをより深くすることが必要とされる場合、カニューレ1816は、器具または固定デバイスの患者の椎骨へのさらなる貫入に対応するために、より短くすることができる。
ガイド1810は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合された患者適合脚部1824を含むことができる。一実施形態では、脚部1824は、下関節突起、椎弓根および横突起の1つまたは複数に接触する。任意選択的に、ガイドは2つ以上の脚部を含むことができる。一実施形態では、脚部は、遠位部分1824Aおよび近位部分1824Bを備える。理解されるように、脚部1824はまた、カニューレ1816から延伸することもできる。例えば、一実施形態では、脚部は、カニューレ1816から延伸する遠位部分1824Aのみを備える。
付加的にまたは代替的に、患者特有の接触面1818,1826は、それぞれカニューレ1816および/または脚部1824の任意の患者接触面上に形成されてもよい。表面1818,1826は、複数の解剖学的特徴との合致のために複数の患者特有の輪郭を提供する。さらに、下側の患者接触面1818,1826は、複数の複合半径を有する動的輪郭を含むことができる。したがって、表面1818,1826は、患者の椎骨または他の解剖学的特徴の対応する解剖学的特徴と実質的に一致する。
さらに、表面1818,1826は、これに限定されるものではないが、下関節突起の内側、椎弓板の側部、間部と横突起との間の接合部、および患者の他の解剖学的特徴を含む群のうちの1つまたは複数の周りに接触または突出することができる。
ガイド1810は、中間体1812、アーム1814、カニューレ1816、または脚部1824に形成されたスロット1830をさらに備えることができる。スロット1830は、当業者によって理解されるように、ブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるための切断スロットであってもよい。他の実施形態において、スロット1830は、外科医/ユーザによる、ランドマーク、周囲の骨の解剖学的構造の識別、埋め込み式デバイスの配置、または手術計画を容易にするための1つまたは複数の測定補助具または道具を受け入れるように適合され得る。
代替的に、スロット1830は、図31に関連してさらに説明するように、1つまたは複数の二次カニューレ1840または三次カニューレ1850を受け入れるように適合されてもよい。特定の実施形態では、三次カニューレ1840,1850は、特定の患者の解剖学的表面または特徴に接触するための患者適合表面または特徴をさらに含むことができる。代替の実施形態では、三次カニューレは概して平滑であり、患者適合面または特徴を備えていない。
ここで図27A〜図27Cを参照すると、本発明の実施形態の別の患者特有のガイド1910が示されている。ガイド1910は、中間体1912と、少なくとも1つのカニューレ1916とを含む。一実施形態では、ガイド1910は、患者の解剖学的構造の所定の特徴と接触するように個別に位置決めされ、次いで外科手技中に相互接続され得る2つの別個の片として形成される。中間体の2つの部分1912A、1912Bは、相互接続されるように適合されている。一実施形態では、中間体1912Bは、ガイド1910の個々の片をともに解放可能に相互接続するように適合された継手1913を含む。したがって、一実施形態では、ガイドの2つの部分は、中間体1912A内の対応する空隙内に継手1913を位置決めすることによって相互接続されてもよい。継手は、摩擦によって空隙内に保持することができる。付加的にまたは代替的に、継手1913を空隙内に保持するための付勢力を提供することができる。一実施形態では、継手および空隙はスナップを含む。別の実施形態では、中間体は磁石を含んでもよい。任意選択的に、さらに別の実施形態において、中間体部分1912A、1912Bは、ヒンジまたはバネを含む任意のタイプの付勢部材のような、可撓性または伸長可能な部材によって相互接続されてもよい。当業者であれば、中間体部分1912A、1912Bは、任意の他の適切な手段によって相互接続されてもよいことが理解されよう。任意選択的に、本発明の別の実施形態では、ガイド1910は1つの一体片として形成される。
カニューレ1916は、図25〜図26に関連して上述したカニューレ1816と同じか、または類似している。一実施形態では、カニューレ1916は、ほぼ円筒形の形状を有する。同様に、カニューレ1916は、患者の椎弓板、間部、横突起の側面および上関節突起または患者の解剖学的構造の他の部分のうちの1つまたは複数に接触するように構成される。カニューレはボアなしで形成されてもよい。別の実施形態では、カニューレ1916は、ボア1820と同様のボア1920を含むことができる。ボア1920は、誤った器具またはデバイスの使用を防止するために、特定の器具または固定デバイスを受け入れるように適合された所定の内径を含む。ボア1920の内径は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ1916内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。さらに、ボア1920は、道具または固定デバイスを所定の使用される向きに位置整合させるように適合された形状を有してもよい。さらに、カニューレは、特定の患者の解剖学的特徴、外科医の選好、ガイド1910の向き、およびカニューレ1916に関連する道具または固定デバイスのタイプに少なくとも部分的に基づく任意の長さであってもよい。
付加的にまたは代替的に、患者特有の接触面は、カニューレ1916の任意の患者接触面1918および/または中間体1912の接触面1926上に形成されてもよい。表面1918,1926は、上記でより詳細に説明したように、複数の解剖学的特徴との合致のために複数の患者特有の輪郭を提供する。中間体1912の表面1926は、少なくとも棘突起Sの正面に接触することができる。カニューレ1916の表面1918は、これに限定されるものではないが、下関節突起の内側、椎弓板の側部、棘突起、間部と横突起との間の接合部、および患者の他の解剖学的特徴を含む群のうちの1つまたは複数の周りに接触または突出するように適合される。これらの患者接触面1918,1926は、ガイド1910を位置決めし、所定の位置および向きにおいて定位置に保持するのを助ける。
ここで図28A〜図28Bを参照すると、本発明のさらに別の実施形態の患者特有のガイド2010が示されている。ガイド2010は、一般に、カニューレ2016および1つまたは複数の脚部2024を備える。
カニューレ2016は、図25〜図26に関連して上述したカニューレと同じか、または類似している。1つのカニューレ2016のみが図28に示されているが、当業者は、ガイド2010が任意の数のカニューレを有することができることを理解するであろう。カニューレ2016は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるための所定の内径を含む、ボア1820,1920と同じまたは同様のボア2020を含む。したがって、ボア2020は、誤った器具または器具の使用を防止し、器具またはデバイスの誤った使用を防止することができる。したがって、ボアの内径、ボアの形状、および/または、ボアの上もしくは中に形成される特徴は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ2016内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。
カニューレ2016の長さはまた、カニューレ2016に関連する器具またはデバイス、患者の解剖学的構造に対するガイドの向き、および外科医の選好に少なくとも部分的に基づいて増減されてもよい。したがって、カニューレは、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進することを防止するように適合され得る。
付加的にまたは代替的に、カニューレ2016は、第2のボアを含むことができる。第2のボアは、一時固定デバイスの配置のために異なる軌道内で配向されてもよい。任意選択的に、カニューレは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合されたトラックまたはスロットを含むことができる。スロットは、患者特有の深さ制御、角度制御、および向きを含むことができる。スロットは、スロット20,120,320,420,520,720,820,または1220のような、本明細書において説明されているスロットのいずれかと同じであってもよいし、類似していてもよい。
本発明の一実施形態では、カニューレ2016は、カニューレ2016の遠位端または末端2018が患者の解剖学的構造に接触しないような長さを有する。言い換えると、カニューレ2016の末端2018は、患者の解剖学的構造の所定の部分の上に浮くように適合される。本発明の別の実施形態では、カニューレ2016は、カニューレ2016の末端2018が意図的に患者の解剖学的構造の所定部分に接触するように、異なる長さを有する。この例を続けると、患者特有の接触面がカニューレ2016の末端2018に形成されてもよい。したがって、カニューレ2016の末端2018は、任意選択的に、外科手技中に所定の向きでガイド2010を位置整合および/または安定化するために、さらに別のガイド面を提供することができる。
ガイド2010の脚部2024は各々、異なる長さを有することができる。さらに、カニューレ2016に対する脚部2024の位置および位置整合は、患者特有の解剖学的特徴、ガイド2010の計画された向き、または外科医の選好に基づいて変化し得る。脚部2024は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合されている。一実施形態では、脚部2024のうちの1つまたは複数は、患者の解剖学的構造の所定の部分に少なくとも部分的に一致するか、またはその周囲に引っ掛かるように適合され得る。したがって、ガイド2010またはその部分は、外科医がガイド2010を屈曲または変形させて患者の解剖学的構造の周囲に嵌合させることを可能にするように選択された材料から作成することができる。一実施形態では、脚部2024またはその部分は、少なくとも部分的に可撓性または変形可能な材料から製造される。別の実施形態では、脚部2024の少なくとも一部分は、ニチノールのような形状記憶を有する材料から製造される。したがって、脚部は、患者の解剖学的構造に対する所定の位置整合状態でガイド2010を解放可能に保持するための付勢力を提供することができる。
したがって、一実施形態では、脚部の少なくとも1つは、ガイド2010と、棘突起Sまたは患者の別の解剖学的特徴との間の意図しないまたは不注意による接触を防止するために、湾曲形状、または図25〜図26に関連して上述した切り欠き1817と同様の切り欠きを含む。代替的に、別の実施形態では、脚部の少なくとも1つは、ガイド2010の位置整合および安定化のうちの1つまたは複数のために、さらに別の患者特有の接触面を作成するように適合された患者適合面を有する湾曲形状または切り欠きを含むことができる。
一実施形態では、脚部2024の少なくとも1つは、下関節突起、椎弓板、上関節突起、横突起、および別の解剖学的特徴を含む群のうちの1つまたは複数と接触する。脚部2024の末端2026は、図25〜図27に関連して上述した接触面1826,1926と同じまたは同様の患者特有の接触面を含むことができる。追加の患者特有の接触面はまた、脚部2024の1つまたは複数の他の表面に形成されてもよい。
ここで図29A〜図29Cを参照すると、本発明の別の実施形態の別の患者特有のガイド2110が示されている。ガイド2110は、概して、中間体2112と、少なくとも1つのカニューレ2116とを含む。
中間体2112は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合された遠位面2113を含む。一実施形態では、遠位面2113は、下関節突起、椎弓板、棘突起、間部、横突起、および患者の解剖学的構造の他の特徴を含む群のうちの1つまたは複数に接触するように適合される。したがって、中間体2112の遠位面2113は、ガイド2110を所定の向きに位置整合させるための患者特有の表面を提供する。任意選択的に、1つまたは複数の側面2111は、患者の解剖学的構造の他の部分と接触するか、または相互接続するように適合された患者特有の形状を有してもよい。例えば、ガイド2110は、患者の解剖学的構造の部分の周りに引っ掛かるように構成された、脚部2024と同様の拡張部または脚部を含むことができる。脚部は、ニチノールを含む可撓性または変形可能な材料から作成することができる。一実施形態では、脚部は、患者の解剖学的構造に対して所定の向きでガイドを「引っ掛ける」ための付勢力を提供するように適合される。
さらに、表面2113は、患者の解剖学的構造の異なる部分に接触するように適合された2つ以上の表面部分2113A、2113Bを含むことができる。したがって、表面2111,2113A、2113Bは、外科手技の間にガイド2110の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、および、ガイド2110を、患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置決めすることのうちの1つまたは複数のために、患者の解剖学的構造に対するガイド2110の実質的に緊密な嵌合を提供するように選択された複雑な形状を形成することができる。遠位面2113は、不要または意図しない組織の切開または損傷を回避するために、患者の解剖学的構造との不必要な接触を防止するための逃げ部2115をさらに含むことができる。任意選択的に、表面2111,2113A、2113Bのうちの1つまたは複数は、軟組織を変位させるように適合された形状または突出部を有してもよい。
カニューレ2116は、図25〜図28に関連して上述したカニューレと同じか、または類似している。当業者は、ガイド2110が任意の数のカニューレを有することができることを理解するであろう。本発明の一実施形態では、ガイド2110Aは、2つのカニューレ2116,2116Aを含む。さらに、カニューレは各々、患者の解剖学的構造の異なる部分を標的とするために、異なる向きを有することができる。カニューレは、一般的に、ガイドの近位面2112から遠位面2113まで通過する。さらに、ガイドの近位面2112から突出して図示されているが、当業者であれば、カニューレ2116は、ガイドの近位面と実質的に同じレベルで終端してもよいことを理解するであろう。さらに、カニューレは、ガイド2110の中間体2112に対して任意の所定の向きを有することができる。一実施形態では、カニューレは、ガイドの近位面および遠位面を貫通する向きを有する。本発明の別の実施形態では、カニューレ2116Aの少なくとも一端は、ガイド2110の側面2111を通過する。
カニューレ2116,2116Aは、ボア1820,1920,2020と同様のボア2120を含む。ボア2120は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるための所定の内径または形状を備える。したがって、ボア2120は、誤った器具またはデバイスの使用を防止することができる。ボア2120は、器具またはデバイスの不適切な使用を防止するように適合することもできる。したがって、ボア2120の内径または形状は、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ2116内に前進するのを防止するように選択されてもよく、それによりハードストップを提供する。このように、カニューレは、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進することを防止するように適合され得る。
外科手技中に、2つ以上のガイド2110を使用することができる。図29Cに示すように、各ガイドは、患者の解剖学的構造の異なる部分と接触して位置決めされてもよい。さらに、図29には示されていないが、個々のガイド2110B、2110Cは、外科手技の前または間にともに相互接続することができる。したがって、本発明の一実施形態では、ガイド2110B、2110Cは、ガイドをともに解放可能に相互接続するように適合された、図27に関連して上述した中間体1912と同様の構造を含む。別の実施形態では、ガイド2110B、2110Cは、ガイドをともに恒久的に相互接続するためにアーム1814と同様の構造を含む。
一実施形態では、ガイド2110は、ガイド2010と同様にフレームに相互接続可能であってもよい。したがって、ガイド2110は、ガイド310,710,1302、および2010の1つまたは複数の前または後で、1つまたは複数のフレーム330,730,1330とともに使用されてもよい。
ここで図30A〜図30Cを参照すると、本発明のさらに別の実施形態の患者特有のガイド2210が示されている。ガイド2210は、概して、中間体2212、カニューレ2216、1つまたは複数の脚部2224、および第2の脚部またはブリッジ2230を備える。
カニューレ2216は、図25〜図29に関連して上述したカニューレと同じか、または類似していてもよい。図30には2つのカニューレ2216が示されているが、ガイド2210は任意の数のカニューレを有することができることが当業者には理解されよう。さらに、各カニューレ2216は、ガイドの異なるカニューレの長さよりも短くても長くてもよい所定の長さを有する。カニューレ2216は、ボア1820,1920,2020、2120と同様のボア2220を含むことができる。ボア2220は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるように適合されている所定の内径を備える。したがって、ボア2220は、誤った器具またはデバイスの使用を防止することができる。ボア2220の形状および/または内径ならびにカニューレ2216の長さは、器具またはデバイスが所定の距離を越えてカニューレ2216内に前進するのを防止すること、誤った器具またはデバイスの使用を防止すること、および、正しい器具またはデバイスの適切な位置整合および使用を保証することのうちの1つまたは複数のために選択することができる。
図30には概して直線形状を有するものとして示されているが、脚部2224のうちの1つまたは複数は曲線形状を有してもよいことが当業者には理解されるであろう。したがって、脚部の形状、長さ、および向きは、患者の解剖学的構造の他の特徴との接触を回避しながら患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように、カスタマイズされ得る。したがって、一実施形態では、脚部の少なくとも1つは、ガイド2210と、棘突起、椎弓板、または患者の別の解剖学的特徴との間の意図しないまたは不注意による接触を防止するために、湾曲形状、または図25〜図26に関連して上述した切り欠き1817と同様の切り欠きを含む。代替的に、別の実施形態では、脚部2224の少なくとも1つは、ガイド2210の位置整合および安定化のうちの1つまたは複数のために、他の患者特有の接触面を作成するように適合された患者適合面(図27に関連して上述した表面1926と同様の)を有する湾曲形状または切り欠きを含むことができる。
一実施形態では、脚部2224の少なくとも1つは、下関節突起および椎弓板を含む群のうちの1つまたは複数と接触する。脚部2224の末端2226は、図25〜図26に関連して上述した接触面1826と同じまたは同様の患者特有の接触面を含むことができる。追加の患者特有の接触面はまた、脚部2224の1つまたは複数の他の表面に形成されてもよい。図示されていないが、接触面2226は、ガイド2210を患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置整合させること、外科手技中にガイド2210の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、軟組織を変位させることのうちの1つまたは複数のために適合されている突出部を含むことができる。一実施形態では、接触面2226は比較的薄い拡張部を含む。
第2の脚部またはブリッジ2230は、患者の棘突起Sおよび椎弓板のうちの1つまたは複数と接触するように適合される。図30に示す本発明の実施形態では、ブリッジ2230は、カニューレ2216から内側に延伸する。別の実施形態では、ブリッジ2230は、脚部2224から内側に延伸する。ブリッジ2230は、単一片として形成され、長手方向の空洞を含むことができる。このようにして、長手方向の空洞は、患者の解剖学的構造の所定の部分の輪郭と実質的に合致するように適合される。一実施形態では、長手方向の空洞は、患者の特定の椎体Vの棘突起Sの輪郭に接触するように適合される。別の実施形態では、ブリッジ2230は、2つの別個の部分2230A、2230Bから形成される。本発明のすべての実施形態において、ブリッジ2230は、棘突起、椎弓板および他の解剖学的特徴のうちの1つまたは複数の輪郭と合致するように適合された1つまたは複数の接触面2234を含むことができる。したがって、ブリッジ2230は、ガイド2210の所定の位置整合を確実にすること、外科手技中にガイド2210の不注意によるまたは意図しない動きを防止することのうちの1つまたは複数を容易にする。
ガイド2210はまた、患者の解剖学的構造の一部の周囲に、またはその一部に少なくとも部分的に引っ掛かるように適合された拡張部を含むことができる。例えば、本発明の一実施形態では、中間体2212、脚部2224、およびブリッジ2230のうちの1つまたは複数は、患者の解剖学的構造に引っ掛かるように適合した形状を有することができる。別の実施形態では、脚部、中間体、またはブリッジのうちの1つなどのガイド2210の一部分は、前述のような可撓性または屈曲可能な材料を含むことができる。使用時には、外科医は、患者の解剖学的構造に引っ掛かるように、ガイド2210を屈曲または変形させることができる。
理解されるように、ガイド2210はまた、切断ガイド10をも含むことができる。切断ガイド10は、図25Dに示す切断ガイド10と同様に、ガイド2210の任意の部分に相互接続することができる。
ここで図31を参照すると、本発明の実施形態の患者特有のガイド2310のさらに別の実施形態が示されている。ガイド2310は、図25〜図26に関連して上述したガイド1810と実質的に同じである。したがって、ガイド2310は、ガイド1810の中間体1812、アーム1814、カニューレ1816、および患者適合脚部1824と同じ(または同様の)中間体2312、アーム2314、カニューレ2316、および患者適合脚部2324を含むことができる。本発明の一実施形態では、ガイド2310は、2つのアーム2314と、2つのカニューレ2316と、2つの脚部2324とを含む。しかしながら、本発明のガイド2310は、任意の数のカニューレおよび脚部を含むことができる。カニューレ2316および脚部2324は各々、異なる長さを有することができる。さらに、各カニューレおよび脚部の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように変更することができる。
ガイド2310は、中間体2312、アーム2314、カニューレ2316、または脚部2324のうちの1つまたは複数の中に形成されたスロット2330をさらに備えることができる。スロット2330は、上述のように、ブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるための切断スロットであってもよい。代替的に、スロット2330は、1つまたは複数の二次カニューレ2340または三次カニューレ2350を受け入れるように適合されてもよい。
二次カニューレ2340および三次カニューレ2350は、患者の第2のレベルおよび第3のレベルの解剖学的特徴のうちの1つまたは複数の所定の部分を標的とするために、スロット2330内に位置決めされてもよい。一実施形態では、カニューレ2340,2350は、頚椎の1つまたは複数の所定の部分(すなわち、C1−S1および腸骨)を標的にするように適合される。カニューレ2340,2350は、図25〜図30に関連して上述したボア1820,1920,2020,2120、および2220と同じまたは同様のボア2320を含む。したがって、ボア1820は、ガイドワイヤ、ドリルビット、タップ、固定デバイス(ねじなど)、および骨移植片を摘出するための道具を含むがこれに限定されない他の器具のうちの1つまたは複数を案内することができる。さらに、ボアおよび/またはカニューレ2340,2350は、不適切な道具またはデバイスの使用を防止し、所定の道具またはデバイスの不適切な使用を防止し、所定の道具またはデバイスの適切な使用を保証するように選択された長さ、形状、突出部および/または直径を有することができる。
任意選択的に、本発明の別の実施形態では、二次カニューレ2340および三次カニューレ2350は、トラックまたはスロットを含むことができる。スロットは、椎骨の所定の部分を除去するように動作可能な器具を案内するように適合することができる。スロットは、患者特有の深さ制御、角度制御、および向きを含むことができる。本発明の一実施形態では、カニューレ2340,2350のスロットは、本明細書に記載されているスロットのいずれかと同じか、または類似している。例えば、カニューレ2340,2350は、スロット20,120,320,420,520,720,820、または1220と同様のスロットを含むことができる。
カニューレ2340,2350の端部は、図25〜図30に関連して以前に説明したような患者特有の接触面を含むことができる。さらに、各カニューレ2340、2350の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように変更することができる。三次カニューレ2350は、二次カニューレ2340に解放可能に相互接続されてもよい。カニューレ2340,2350は、外科手技の前または間にガイド2310に解放可能に相互接続されてもよい。カニューレ2340,2350は、ガイド2310上に形成されたスロット2330と係合するための拡張部2344または複数の拡張部2344Aを含むことができる。スロット2330の各々は、特定の向きで所定のカニューレ2340,2350を受け入れるように適合された異なる形状、幅、深さ、および向きを有することができる。代替的に、一実施形態では、カニューレ2340,2350は、ガイド2310とともに一体片として形成される。
ここで図32A〜図32Bを参照すると、本発明の実施形態のさらに別の患者特有のガイド2810が示されている。一実施形態では、ガイド2810は、中間体2812と、少なくとも1つのカニューレ2816と、脚部2824とを備える。
カニューレ2816は、図25〜図26に関連して上述したカニューレ1816と同じか、または類似していてもよい。任意選択的に、カニューレ2816は、患者の椎弓板、関節間部、横突起の側面、内関節突起、および上関節突起のうちの1つまたは複数に接触するように構成されてもよい。ガイド2810が患者の棘突起に接触するのを防止するため、または他の患者の解剖学的構造を回避するために、カニューレ2816の一部分上に切り欠き(図示せず)を形成していてもよい。
一実施形態では、ガイド2810は、2つのカニューレ2816を備えるが、ガイド2810は任意の数のカニューレを含むことができることが理解されよう。カニューレ2816は、ほぼ円筒形の形状を有するが、他の形状も考えられる。2つのカニューレ2816の各々は、独自の向きおよびサイズを有してもよい。カニューレは、特定の患者の解剖学的特徴、外科医の選好、ガイド2810の向き、およびカニューレ2816に関連する道具または固定デバイスのタイプに少なくとも部分的に基づく任意の長さであってもよい。カニューレ2816の長さはまた、カニューレ2816によって案内される器具の深さ制御を提供するように選択されてもよい。
カニューレ2816は任意選択的に、任意のサイズまたは形状の拡張部2819を含むことができる。一実施形態では、拡張部2819は、カニューレ2816の遠位端に近接して位置決めされる。別の実施形態では、拡張部2819は、少なくとも部分的にカニューレ2816の外側を包む。拡張部2819はまた、カニューレ2816の遠位端を少なくとも部分的に越えて突出してもよい。拡張部は、患者の解剖学的構造の所定の部分を少なくとも部分的に包むように適合される。一実施形態では、拡張部2819は、間部および上関節突起の一方の一部分を包むように適合される。
任意選択的に、ガイド2810は1つまたは複数の脚部2824を含むことができる。脚部は、中間体2812およびカニューレ2816のうちの1つまたは複数から延伸することができる。中間体2812に対する各脚部2824の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように、または患者の解剖学的構造の一部分を回避するように変更することができる。
一実施形態では、中間体2812、カニューレ2816、および脚部2824の少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造に接触するように構成される。例えば、患者特有の接触面2818,2825は、それぞれ、突起2819、および1つまたは複数の脚部2824を含む、1つまたは複数のカニューレ2816上に形成されてもよい。任意選択的に、中間体2812の少なくとも一部分は、患者の解剖学的構造の一部分に接触するように構成されてもよい。したがって、中間体2812はまた、患者特有の接触面2826を任意選択的に含んでもよい。
接触面2818,2825、2826は、下関節突起の内側、椎弓板の側部、棘突起、および間部と横突起との間の接合部、ならびに患者の他の解剖学的特徴のうちの1つまたは複数のような、患者の解剖学的構造の側面に直接的に嵌合するように適合することができる。中間体2812の患者特有の接触面2826は、任意選択的に、棘突起の少なくとも一部分に接触してもよい。接触面2818,2825,2826は、外科手技中に患者の解剖学的構造の所定の部分に対して所定の位置整合でガイド2810を配置することを容易にするために、患者の解剖学的構造の湾曲の少なくとも一部分と合致するように決定される。
患者接触面2818,2825,2826は、患者の解剖学的構造に実質的に一致する任意の数の突出部、窪み、および輪郭を含むことができる。例えば、接触面2818,2825,2826は、患者の解剖学的構造の2つの個別の部分によって形成される2つの異なる平面に接触するように適合された複数の部分を含むことができる。このように、接触面2818,2825,2826は、ガイド2810を患者の解剖学的構造に対して所定の位置および向きに位置整合させること、患者の解剖学的構造の一部分の周りに引っ掛かること、外科手技中にガイド2810の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、軟組織を変位させることのうちの1つまたは複数のために適合されている。一実施形態では、接触面2818,2825,2826は軟組織を変位させるための比較的薄い拡張部を含む。患者の解剖学的構造の異なる部分の周囲に少なくとも部分的に突出し、実質的に一致することにより、接触面2818,2825,2826は、概して、患者の解剖学的構造の周囲に(またはそれに対して)少なくとも部分的に「引っ掛かる」。したがって、表面2818,2825,2826は、患者の解剖学的構造の個別の表面によって形成された少なくとも2つの異なる平面と接触することができる。
カニューレ2816の少なくとも1つは、器具および固定デバイスを案内するためのボア2820を含むことができる。各カニューレ2816のボア2820は、特定の器具または固定デバイスを受け入れるように適合されている固有の内径を有することができる。内径はまた、ガイド2810とともに誤った器具またはデバイスの使用を防止するように選択されてもよい。カニューレ2816のボア直径および/または長さはまた、器具またはデバイスが所定の距離を超えてカニューレ2816内に前進するのを防止することができ、それにより深さ制御のためのハードストップが提供される。
ボア2820はまた、道具または固定デバイスを所定の使用される向きに位置整合させるように適合された形状を有してもよい。加えて、誤った器具または器具の使用を防止すること、正しい道具またはデバイスの向きが間違っているのを防ぐこと、および、道具またはデバイスの過剰挿入を防止することのうちの1つまたは複数のために、突出部、キー、ノッチ、または空隙が、カニューレ2816上またはボア2820内に形成されてもよい。例えば、本発明の一実施形態では、カニューレボア2820は、道具の挿入の深さまたは向きを制御するために、突出部のような、道具の特徴に関連する器具接触面を含むことができる。したがって、カニューレ2816は、器具または固定デバイスが患者の骨の解剖学的構造内にあまりにも大きく前進すること、または、他の様態で誤用されることを防止するように適合され得る。
ガイド2810は、外科医が把持または操作するように適合された特徴を含むことができる。したがって、把持機構2829は、ガイド2810の一部分上に形成されてもよい。一実施形態では、把持機構2829は突出部を含む。突出部2829は、外科的環境におけるガイド2810の把持を容易にするように選択された任意の形状またはサイズであってもよい。一実施形態では、突出部2829は、中間体2812の一部分上に形成される。突出部2829は、隆起部または突起部を含み得る。一実施形態では、突出部2829は、中間体2812の各部分2812A、2812Bの対向する側に形成された3つのほぼ平行な隆起部を含む。しかしながら、任意の数の突出部が把持機構2829によって形成され得ることは理解されるであろう。任意選択的に、中間体部分2812Aの把持機構2829は中間体部分2812Bの把持機構と異なるものであってもよい。このようにして、外科医または他のユーザは、ガイドを見る必要なしに、感覚によってガイド2810の向きを決定することができる。一実施形態では、把持機構2829は、ガイド2810が患者の解剖学的構造と接触している所定の位置にあるときに、患者の解剖学的構造を越えて延伸するガイド2810の一部分上に形成される。
図32には示されていないが、ガイド2810は、中間体2812、カニューレ2816および脚部2824のうちの1つまたは複数の中に形成された取り付け点をさらに備えることができる。取り付け点は、1つまたは複数の二次カニューレ2840または三次カニューレ2850を受け入れるように適合される。カニューレ2840/2850は、器具を患者の解剖学的構造の別の部分を標的とするように案内するためのボア2820Aまたは切断スロットを含むことができる。一実施形態では、カニューレ2840,2850は、頚椎の1つまたは複数の所定の部分(すなわち、C1−S1および腸骨)を標的にするように適合される。
一実施形態では、取り付け点は、カニューレ2840,2850の拡張部2842を受け入れるスロットを含む。一実施形態において、スロットはまた、ブレードもしくは他の切断器具の経路を方向付け、または、外科医/ユーザによる、ランドマーク、周囲の骨の解剖学的構造の識別、埋め込み式デバイスの配置、または手術計画を容易にするための測定補助具または道具を受け入れることもできる。
ガイド2810は、中間体2812またはカニューレ2816内に形成されたスロットをさらに備えていてもよい。スロットは、スロット1830と同じまたは同様であってもよい。一実施形態において、スロットは、本明細書において記載されているすべての実施形態の切断スロット20〜820と同様にブレードまたは他の切断器具の経路を方向付けるように適合されている。代替的に、ガイド2810のスロットは、図31に関連してさらに説明するように、二次カニューレ2840または三次カニューレ2850を受け入れるように適合されてもよい。別の実施形態では、ガイド2810は、図25Dに示すガイド1810Aと同様の方法で切断ガイド10を受け入れるように適合されている。切断ガイド10は、中間体、カニューレ、および脚部のうちの1つまたは複数の中に形成されたスロットによって受け入れられてもよい。任意選択的に、切断ガイド10は、ガイド2810と一体的に形成されてもよい。
ここで図33A〜図33Bを参照すると、本発明の患者特有のガイド2910の別の実施形態が示されている。ガイド2910は、ガイド2810と同様であり、概して、中間体2912およびカニューレ2916を含む。カニューレ2916は、カニューレ2816と同じかまたは同様であり、拡張部2919およびボア2920を含むことができる。
拡張部2919は、概して、ガイド2810の拡張部2819と比較して半径方向に拡張されている。したがって、拡張部2919は、患者の解剖学的構造の周りを囲み、接触面2918は、接触面2818よりも大きな表面積を有する。より具体的には、拡張部2919の半径方向の寸法が大きくなることにより、接触面2918が患者のより可変な骨表面に接触することが可能になる。一実施形態では、拡張部2919は、患者の上関節突起および間部の1つまたは複数の少なくとも一部分に接触するように適合される。
拡張部2919A、2919Bは、患者の解剖学的構造に基づいて、必要に応じて同様のまたは異なる形状を有することができる。例えば、拡張部2919Aは、カニューレ2916Aの円周の一部分を包み、拡張部2919Bは、カニューレ2916Bの全周を包む。さらに、拡張部2919の半径は変化してもよい。一実施形態では、拡張部2919Aの半径は拡張部2919Bとは異なる。
ガイド2910はまた、本発明の別の実施形態の把持機構2929を含む。把持機構2929は、中間体2912の一部分内に形成された窪み2930を備える。1つまたは複数の突出部2932は、窪み2930に関連付けられてもよく、または窪み2930の周囲に配置されてもよい。
ガイド2910はまた、使用順、または、ガイド2910が使用されるべき患者の解剖学的構造の部分を識別する印2928を含むことができる。
ここで図34A、図34Bを参照すると、本発明の実施形態の患者特有のガイド3010の別の実施形態が示されている。ガイド3010は、ガイド2810および2910と同様であり、一般に、中間体3012と、脚部3024と、カニューレ3016と、窪み3030および突出部3032を備える把持機構3029とを含む。ガイド2810,2910上のものと同じ(または同様の)患者特有の接触面3018,3025,3026が、カニューレ3016、脚3024および中間体3026の1つまたは複数の上に形成されてもよい。
カニューレ3016の各々は、拡張部3019およびボア3020を含むことができる。ボア3020は、本明細書に記載のボア1820,1920,2820,2920のいずれかと同じである。拡張部3019は、拡張部2919と同様であり、拡張部2819と比較して拡張された半径を有する。しかしながら、拡張部3019は、拡張部2919と比較して異なる位置整合および形状を有する。より具体的には、図34Bに最もよく見られるように、拡張部3019は、カニューレ3016の円周の周りで軸方向に長さが変化する接触面3018を有する。
さらに、拡張部3019、カニューレ3016、および接触面3018は、ボア3020に近接したチャンバまたは凹部3034を画定する。凹部3034と同様の凹部3036がまた、各脚部3024の遠位端に形成されてもよい。凹部3034,3036は、カニューレ3016および脚部3024の患者特有の接触面3018,3025と患者の解剖学的構造との間に集中的な接触を提供する。より具体的には、凹部3034,3036がなければ、カニューレ3016および/または脚部3024の平滑な表面が、骨から取り除かれていない患者の軟組織に接触する可能性がある。この接触は、ガイド3010の適切な位置整合を妨げる可能性がある。言い換えれば、凹部3034,3036は、カニューレ3016および脚部3024が、骨から除去されていない可能性がある軟組織に接触するのを防止する。したがって、凹部3034,3036は、ガイド3010を患者の解剖学的構造の標的部分と適切に位置整合させるのを保証するのを助ける。
カニューレ3016の凹部3034はまた、ボア3020によって案内されるドリルビットなどの穿孔器具によって生成される骨材料を受け取り収集することができる。このようにして、骨材料は、患者の骨内に形成された穴を出て、凹部3034内に受け入れられる。このように、医療処置中に生成された骨材料は収集され、ガイド3010を患者の解剖学的構造の標的部分から押しやらず、ガイド3010が所定の向きに留まることを確実にする。
ここで図35A〜図35Cを参照すると、本発明の患者特有のガイド3110のさらに別の実施形態が示されている。ガイド3110は、ガイド2810、2910、および3010と同様であり、概して、中間体3112、カニューレ3116、および脚部3124を含む。カニューレ3116は、ボア1820,2820,2920、または3020と同じボア3120を含むことができる。増大した半径を有する拡張部3119が、ガイド2910,3010の拡張部2919,3019と同様に各カニューレ3116上に形成され得る。患者特有の接触面3118,3125が、本明細書でガイド2810と関連して説明したように、カニューレ3116および脚部3124の1つまたは複数の上に形成され得る。
ガイド3110はまた、カニューレ3116を通る、図35A、図35Bに示される少なくとも1つの切り欠きまたは開口部3138をも含む。開口部3138は、ボア3120の少なくとも一部分と交差し、患者の骨の穿孔中に骨材料がカニューレを出ることを可能にする。結果として、ガイド3110の位置整合を潜在的に妨害する可能性がある骨材料は、ガイド3110と、椎骨4のような患者の解剖学的構造との間に集まらない。
カニューレ3116Aには1つの開口部3138しか示されていないが、開口部3138はガイド3110の各カニューレ3116上に形成されてもよい。さらに、開口部3138は、カニューレ3116の、図35に示すものとは異なる部分内に形成することができる。開口部3138はまた、隣接する椎骨のような患者の解剖学的構造を回避するように適合された形状を有するように形成されてもよい。例えば、開口部は、図35に示すものとは異なる長さ、幅、および形状のうちの1つまたは複数を有することができる。このように、開口部3138は、ガイド3110が患者の解剖学的構造の標的部分と所定の位置整合状態になることを保証する。
ここで図36A〜図36Fを参照すると、本発明の実施形態のさらに別の患者特有のガイド3210が示されている。ガイド3210は、概して、中間体3212、カニューレ3216、脚部3224、および二次脚部3242を含む。二次脚部3242は、患者の解剖学的構造の所定の部分に接触するように適合された接触面3225Aを有する。接触面3225Aは、ガイド2810の接触面2818,2825と同様に形成される。一実施形態では、接触面3225Aは、図2の方法を使用して形成される。脚部3224,3242の接触面3225,3225Aは、患者の解剖学的構造4の椎弓板、間部、関節突起および棘突起のうちの1つまたは複数に接触するように位置整合される。さらに、接触面3325,3225Aは、本明細書に記載のように患者特有のものであってもよい。脚部の接触面3225,3225Aはまた、ガイド3010の凹部3036と同じまたは同様の凹部を含むことができる。
一実施形態では、カニューレ3216のうちの1つまたは複数は、カニューレ3216の遠位端が患者の解剖学的構造に接触しないように選択される長さを有する。したがって、図36B、図36Cに示すように、カニューレ3216の遠位端は、ガイドが椎骨4と位置整合したときに、患者の椎骨4から所定の距離だけ離れている。
代替的に、カニューレ3216の1つまたは複数は、カニューレ3216の遠位端が患者の解剖学的構造の所定の部分と接触するように、増大した長さを有してもよい。したがって、カニューレ3216の遠位端は、接触面2818,2918,3018,3118、拡張部2819、2919,3019,3119、凹部3034、および開口部3138と同じ、または同様の、患者特有の接触面、拡張部、凹部、および開口部のうちの1つまたは複数を含むことができる。
ここで図36D〜図36Fを参照すると、患者の骨の解剖学的構造に対して切開内に位置決めされるように適合された別の患者特有のガイド3210Aの斜視図が示されている。一実施形態では、ガイド3210Aは、患者の椎骨4が関与する外科手技における使用のために、器具および固定デバイスを1つまたは複数の軌道A、Bに沿って案内するように適合される。しかしながら、ガイド3210Aは、器具を案内し、患者の他の骨の解剖学的構造に関与する外科手技において固定デバイスを配置するために使用され得る。
ガイド3210Aは、図36A〜図36Cにおいて説明したガイド3210と同様である。したがって、ガイド3210Aは、概して、ガイド3210の中間体、脚部、および二次脚部と同じまたは同様の、中間体3212、脚部3224、および二次脚部3242の1つまたは複数を含む。任意選択的に、ガイド3210は1つまたは複数のカニューレ3216を含むことができる。任意選択のカニューレ3216は、外科手技中にガイド3210Aを患者の解剖学的構造4に一時的に固定するための一時固定ピンを配置するためのボア3220をさらに含むことができる。
ガイド3210Aはまた、少なくとも1つの内部カニューレ3260(または「前方カニューレ」)に関連付けられた少なくとも1つの外部カニューレ3250(または「後方カニューレ」)を含む。関連する外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の対は、実質的に同一線上に位置整合している。ガイド3210Aが第1の切開部を通して患者の解剖学的構造4に対して位置決めされた後、内部カニューレ3260は、患者の軟組織の第2の切開部を通して外科医によって標的とされる。内部カニューレ3260は、器具の患者の解剖学的構造4への機械的誘導を改善する。
一実施形態では、外部カニューレ3250は、支持要素3254に相互接続される。支持要素3254は、任意のサイズであってよい。任意選択的に、支持要素3254は、外部カニューレ3250をガイド3210Aの幅を越えて横方向に位置決めする大きさにされる。
外部カニューレ3250は、任意選択的に、中間体3212に解放可能に相互接続可能であり得る。例えば、図36Eに示すように、外部カニューレ3250は、ガイド3210Aに形成された対応するスロット3213内に受け入れられるように適合された突起3256を含むことができる。一実施形態では、スロット3213は、中間体3212に形成され、ガイド1810のスロット1830の1つと同じ(または同様)である。
内部カニューレ3260は、患者の皮膚Sを通る切開部内に位置決めされるようにガイド3210Aの一部分に相互接続される。一実施形態では、内部カニューレ3260は、カニューレ3216の遠位部分に相互接続される。しかし、内部カニューレ3260は、任意選択的に、脚部3224および/または二次脚部3242を含むガイド3210Aの他の部分に相互接続されてもよい。
外部カニューレ3250は、対応する内部カニューレ3260のボア3262とほぼ同軸に位置整合したボア3252を含む。したがって、組み合わせて、外部カニューレ3250および内部カニューレ3260の対応する対が、拡張された長さの仮想カニューレを規定する。しかしながら、一対の対応する外部カニューレ3250および内部カニューレ3260を使用することによって、ガイド3210Aを位置決めするために必要な切開部のサイズは、外部カニューレ3250から内部カニューレ3260へと延伸する長さのカニューレを有するガイドに必要な切開部と比較して低減され得る。さらに、内部カニューレ3260を患者の解剖学的構造に近接したガイド3210Aの遠位部分上に位置決めすることによって、ガイド3210Aの重心が患者の解剖学的構造4に近づくように動かされる。したがって、ガイド3210Aは、患者の骨4上に低く安定してドッキングされ、軌道A、Bに沿って案内されるkワイヤおよび他の器具の精度を改善する。
内部カニューレ3260は開口部3264をさらに含む。開口部3264は、ボア3262から内部カニューレ3260の外部へのチャネルを形成する。開口部3264は、ガイド3210Aによって配向されたkワイヤが患者の解剖学的構造内に位置決めされた後に、ガイド3210Aを患者から取り外すことができるように、kワイヤが開口部3264を通過することができるような大きさにされる。一実施形態では、開口部3264は、カニューレ3260の外面からボア3262まで長手方向に延伸するスロットを含む。図36Fの一実施形態に示すように、スリーブ1854のような器具がボア3262内に少なくとも部分的に受け入れられると、開口部3264が閉塞され、それによって、スリーブ1854のボア1856内に位置決めされたkワイヤまたは他の器具は、内部カニューレ3260Bのボア3262内に保持される。
ここで図37A〜図37Dを参照すると、本発明の別の患者特有のガイド3310が示されている。一実施形態では、ガイド3310は、仙椎S1およびS2に向かう方向を示す印3328によって示されるように、患者の腸骨8に近接して位置決めされるように適合される。
ガイド3310は、ガイド3210と同様であり、一般に、中間体3312、ボア3320を含むカニューレ3316、脚部3324、および二次脚部3342を含む。脚部3324,3342は、各々、接触面3225,3225Aと同じまたは同様の患者特有の接触面を含むことができる。一実施形態では、カニューレ3316の遠位端は、患者の解剖学的構造に接触しない。代替的に、1つまたは複数のカニューレ3316は、ガイド2810の接触面2818と同様の患者特有の接触面を含むことができる。
ガイドはまた、二次カニューレ3340も含む。各二次カニューレ3340A、3340Bは、患者の解剖学的構造の標的部分に対する固有の軌道を有することができる。二次カニューレ3340は、カニューレ3316と同様であり、ガイド3310に対して所定の長さおよび向きを有する。カニューレ3340は、ボア1820,2820,3320と同様に形成されたボア3320Aを含む。したがって、各二次カニューレ3340のボア3320Aを使用して、器具を患者の解剖学的構造の別の標的部分に案内することができる。
一実施形態では、二次カニューレ3340は、S2−翼状またはS2−翼状腸骨の軌道内で器具を案内するように配向される。一実施形態では、二次カニューレ3340のボア3320Aは、ドリルビットを案内して、S2−翼状またはS2−翼状腸骨の軌道内にパイロット穴を形成するように配向される。
二次カニューレ3340は、所定の長さの支持要素3341によってガイド3310から離間されている。一実施形態では、支持要素3341は、カニューレ3316に相互接続される。しかし、支持要素3341は、中間体3312および/または脚部3324のようなガイド3310の他の部分に相互接続されてもよい。任意選択的に、二次カニューレ3340は、ガイド3310に解放可能に相互接続されてもよい。したがって、外科手技中に二次カニューレ3340をガイド3310に追加するか、または、ガイド3310から取り外すことができる。さらに、二次カニューレ3340A、3340Bは、患者の解剖学的構造に対する第1の処置を実行するために使用され得、その後、追加の処置を実行するために使用される後続の二次カニューレ3340によって置き換えられ得る。別の実施形態では、二次カニューレ3340は、ガイド3310と一体的に形成されてもよい。
ここで図38〜図45を参照すると、患者に適合した椎体間ガイド3410が記載されている。ガイド3410は、1つまたは複数の生物活性物質または骨移植材料を導入するための埋め込み型ケージ、または人工のディスクなどの、1つまたは複数の椎体間デバイスの配置に適合している。任意選択的に、ガイド3410は、処置において使用される1つまたは複数の道具を配置するために使用されてもよい。ガイド3410は、2つの隣接する椎体の間に挿入され、2つ以上の解剖学的特徴を伸延するように適合される。例えば、椎間板空間への前方、後方、後側方、または側方アプローチは、斜め、側方、または後方アプローチにおけるインプラントの配置を容易にするためのガイド3410によって達成され得る。
一実施形態では、椎体間ガイド3410は、医療撮像デバイスによる患者の解剖学的構造の走査の取得に従って設計される。走査は各椎骨の3Dモデルに分割される。これらの3Dモデルは、その後、外科医が所望する矯正をシミュレートするためにCADにおいて修正される。所望の補正が適切にシミュレートされると、外科医が術中に計画された矯正を行うことを可能にするガイド3410が生成される。次いで、ガイドは、3D印刷、ラピッドプロトタイピング、または本明細書に記載の代替方法によって造形することができる。
ガイド3410は、本開示の新規な態様から逸脱することなく、他の形状、向き、厚さなどを取ることができる。同様に、ガイド3410は、任意の大きさとすることができ、所望に応じてガイド3410を把持または操作するのを助けるための拡張部またはハンドルを含むことができる。
ここで図38を参照すると、特定の外科手技について上述したシステムおよび方法を使用して複数の構成要素がどのように製造され得るかを示すために、患者適合ガイド3410が分解図で示されている。ガイド3410の構成要素は、一般に、最終的に組み立てられた状態で、図42に示す患者適合ガイド3410を形成する、患者特有のインサート3412、ガイドスリーブ3414、およびコネクタ3416を含む。
ここで図38〜図39を参照すると、インサート3412は、一般に、近位面3418、遠位面3420、遠位面から延伸する2つの突起3422,3424、開口部3426、およびボア3428を備える。突起3422,3424は、患者の解剖学的構造の側面に直接嵌合するように適合される。より具体的には、突起3422,3424は、椎間板空間内の上側椎骨と下側椎骨との間に位置決めされるように適合される。突起3422,3424の形状は、隣接する椎骨の湾曲の少なくとも一部分と合致し、インプラントを椎間腔内に所定のサイズおよび形状で挿入することを容易にするように予め定められている。
突出部は、インサート3412が1つまたは複数の椎体の部分と合致することを可能にする様々な患者接触面を含む。例えば、それぞれの突起3422,3424の上面3430,3432、下面3434,3436、および内面3438,3440が、患者特有の接触面を含むことができる。インサート3412の遠位面3420もまた、患者特有の接触面を含むことができる。
患者特有の表面は、インサート3412を患者の解剖学的構造に対して所定の位置に位置整合させること、患者の解剖学的構造の一部分の周りに引っ掛かること、外科手技中にインサート3412の意図しないまたは不注意による動きを防止すること、軟組織を変位させることのうちの1つまたは複数のために適合されている。一実施形態では、患者特有の表面は軟組織を変位させるための比較的薄い拡張部を含む。
一実施形態では、インサート3412またはその一部分は、少なくとも部分的に可撓性または変形可能な材料から製造することができる。別の実施形態では、インサート3412は、ニチノールのような形状記憶を有する材料から製造される。
付加的にまたは代替的に、突起3422、3424は非対称であってもよい。したがって、一実施形態では、1つの突起は、他の突起とは異なる形状および/またはサイズを有する。さらに、インサート3412の遠位面3420に対する各突起の角度および向きは、患者の解剖学的構造に合致するように、または患者の解剖学的構造の一部分を回避するように変更することができる。一実施形態では、突起3422,3424の形状は、患者の解剖学的構造の変形を矯正するものではない。別の実施形態では、突起の形状は、患者の変形の少なくともいくらかを矯正する。
突起の部分は、椎骨を伸延するために使用することができるテーパ形状を有することができる。例えば、各突起3422,3424の遠位部分3442,3444は、挿入を容易にするために全半径または弾丸形状のノーズを備えることができる。付加的にまたは代替的に、遠位部分はくさび形状を有してもよい。
突起3422,3424の上面3430,3432は、下面3434,3436と平行でなくてもよい。また、上面と下面との形状が異なっていてもよい。例えば、ここで図39を参照すると、突起は、インサート3412の遠位面3420から遠位方向外方に延伸するにつれて先細になってもよい。任意選択的に、突起3422の遠位部分は、インプラントの厚さと実質的に等しいか、またはわずかに大きい第1の厚さ3446を有することができる。突起3422の近位部分は、第1の厚さ3446よりも大きく、インプラントの厚さよりも大きい第2の厚さ3448を有することができる。このようにして、外科医は、隣接する椎骨を「過伸延する」ことができる。過伸延は、椎間腔へのより簡単でより安全なアクセス、インプラントの配置を容易にし、脊柱前湾症の矯正または患者の解剖学的構造の他の計画された矯正を生成する。
突起3422,3424はまた、ユーザがインサート3412を所定の距離を超えて椎間腔内に進めるのを防止するように適合されてもよい。例えば、突起3422,3424の少なくとも1つの一部分上に突出部またはノッチを形成してハードストップを提供することができる。代替的に、ガイド3410の誤った向きを防止するために、突起またはインサート3412の何らかの他の部分、例えば遠位面3420に突出部またはノッチを形成してもよい。ストッパ、突出部、またはノッチは、患者の解剖学的構造に特有であり得、神経要素または患者の解剖学的構造の他の特徴の保護を可能にすることができる。
ガイド3410およびインサート3412は、特定の患者のためのガイド、患者の脊椎のレベルを識別するための1つもしくは複数の印、または、ガイドの方向、向き、用途もしくは目的を示すための他の印をさらに含むことができる。付加的にまたは代替的に、突起3422,3424および椎体間ガイド3410の他の部分は、インサート3412が前進または後退されるときの椎間腔への突起3422,3424の相対位置を示す手段を含むことができる。示す手段は、突起の各々について同じであっても異なっていてもよい。
インサート3412に手動または機械的衝撃力を加えて、突起3422,3424を隣接する椎骨の間で前進させることができる。したがって、本発明の一実施形態では、インサート3412は、ハンマーまたは他の衝撃デバイスから衝撃力を受けるのに十分な剛性および耐久性のある材料から作成される。
一般に楕円形で示されているが、当業者であれば、開口部3426は、非対称形状を含む任意の所望の形状を有し得ることを理解するであろう。例えば、開口部3426は、湾曲したまたは非対称のインプラントを受けるような形状にすることができる。任意選択的に、インプラントが所定の向きに確実に挿入されるように、開口部の側壁3450上にスロットまたは突出部を形成することができる。さらに、開口部3426のサイズまたは形状は、外科医/ユーザに対してより大きな視認性を達成するように、または1つもしくは複数の器具もしくは他のデバイスを椎間腔に配置することを容易にするように設計されてもよい。
開口部3426には、ガイドスリーブ3414のキー3454と位置整合するノッチ3452を形成することができる。ノッチ3452とキー3454との相互作用は、ガイドスリーブ3414が開口部3426と適切に位置整合されることを確実にすることができる。ガイドスリーブは、椎間腔に挿入された器具および/またはインプラントを計画された深さおよび向きに案内するための開口部3456を含むことができる。ガイドスリーブ開口部3456は、インサート開口部3426とは異なるサイズおよび形状を有してもよいことが理解されよう。付加的にまたは代替的に、開口部3456はまた、インプラントまたは器具が確実に所定の向きに挿入されるように、スロットまたは突出部を含むこともできる。
ガイドスリーブ3414は、インサート開口部3426内に少なくとも部分的に受け入れられるように選択された任意のサイズおよび形状を有し得ることが理解されるであろう。さらに、ガイドスリーブ3414は、インサート3412の近位面3418から少なくとも部分的に突出することができる。任意選択的に、ガイドスリーブ3414の近位部分は、外科手技中に切開部および患者の皮膚を少なくとも部分的に越えて突出することができる。ガイドスリーブ3414は、任意の材料から形成することができる。任意選択的に、ガイドスリーブの材料は、インサート3412の材料と同じであってもよいし、異なっていてもよい。一実施形態において、ガイドスリーブは、スリーブ材料の破壊および/または剥離が回避されるのに十分な強度の任意の材料から形成される。したがって、ガイドスリーブは、損傷することなく、また、ガイドスリーブからの材料を椎間腔内に堆積させることなく、高速切断道具の効果に耐えることができる。
椎体間ガイド3410とともに使用するために、任意の数の異なるガイドスリーブ3414、...、3414Nをインサート開口部3426内に解放可能に受け入れることができる。各ガイドスリーブ3414は、外科手技中に異なるインサートまたは道具を案内するように適合されてもよい。例えば、第1のガイドスリーブが、第1の道具またはインサートを案内するためにインサート開口部3426内に導入されてもよい。次いで、第1のガイドスリーブを、インサート開口部に導入された第2のガイドスリーブと交換することができる。第2のガイドスリーブは、第2の道具またはインサートを案内することができる。第2の道具またはインサートは、第1の道具またはインサートとは異なるサイズ、形状、または目的を有することができる。
ここで図40を参照すると、ガイドスロット3458を有するガイドスリーブ3414Aの実施形態が、インサート開口部26内で使用位置において示されている。ガイドスロット3458は、インプラント、ブレード、切断道具、または他の器具の経路を方向付けるように選択されたサイズおよび向きを有する。一実施形態では、ガイドスロット3458は、本明細書に記載されたスロット20,120,320,420,520,720,820のいずれかと同じであるか、または類似しており、その特徴を含む。運動保存および椎間板置換インプラントのようないくつかのインプラントは、患者の脊椎の隣接するレベルのエンドプレート内に延伸するフィンまたは他の表面を含む。これらのインプラントを適切に配置するために、外科医は、骨の部分を脊椎の各隣接レベルから除去しなければならない。したがって、スロット3458は、特定の患者の隣接する椎骨の各々の一部分の計画されている除去のための切断を案内するように決定された任意の形状を有することができる。例えば、スロットは、直線状、凹状、凸状、または他の形状の切れ目を提供するように器具を案内する形状を有することができる。
スロット3458は、特定の切断道具を受け入れ、特定の切断道具の不適切な使用を防止し、不適切な道具の使用を防止するような大きさまたは形状にすることができる。さらに、スロットは、患者の神経要素の周りに切れ目を案内するように、または神経要素に切れ目が入るのを防止するように成形されてもよい。したがって、スロット3458は、器具の向きおよび深さを制御しながら、術前に計画された経路に沿って器具を案内するために使用することができる。さらに、スロットの幅は、スロットを通って嵌合する、または、スロットの異なる部分内に嵌合する切断道具のサイズを制御するように変化してもよい。インサート開口部3426に挿入されたガイドスリーブ3414Aのスロット3458を使用することにより、外科医は、処置を開始する前に、切断軌道および経路の位置決めおよび位置整合を確認することができる。
切断道具の挿入深さを制限または制御するために、スロット3458内にストッパが形成されてもよい。ストッパは、患者の解剖学的構造に特有であり得、患者の神経要素の保護、または、椎骨の部分の意図しない除去の防止を可能にすることができる。また、スロット3458は、切断中に深さ制御を保証するために鍵止めされてもよい。例えば、スロットは、道具がスロットを通って案内されるときに、道具による切断の深さを変更するキーを含むことができる。キーは、道具の挿入深さを制限する道具上の突出部のような特徴に対応することができる。
ガイドスリーブ3414Aのスロット3458は、異なるタイプおよびサイズの道具またはインプラントを受け入れるように適合されてもよい。付加的にまたは代替的に、ガイドスリーブ3414Aは、1つの特定の道具またはインプラントのみを受け入れるように動作可能であってもよい。
付加的にまたは代替的に、またここで図41を参照すると、別の実施形態のガイドスリーブ3414Bは、開口部3456Bの側壁上に形成されたガイド面3460を含むことができる。ガイド面3460は、外科手技中に器具またはインプラントを案内するための所定の角度を有する。例えば、表面3460は、椎間腔の準備のために器具を案内することができる。さらに、表面3460は、限定ではないが、運動補助インプラント、椎体間固定デバイス、プレートのようなインプラントを斜めの挿入角度のために案内するような形状にすることができる。ガイドスリーブ3414Bはまた、インプラントの挿入および位置整合を容易にするために、計画された斜めのアクセス角度に従って規定されたトラックを有するガイド面を含むことができる。ガイド面3460は、ガイドスリーブ3414Bの開口部3456Bの任意の部分に形成されてもよいことが理解されよう。
異なるガイドスリーブ3414,3414A、3414B、...、3414Nは、作業が事前計画された順序で確実に実行されるようにする特徴を備えることができる。一実施形態では、ガイドスリーブ3414,3414A、...、3414Nは、計画された順序でともに相互接続するように形成される。したがって、第1の処置は、スリーブ3414およびインサート3412を用いて行うことができる。
次いで、スリーブ3414Aが、第2の処置の間に使用するために、スリーブ3414およびインサート3412に相互接続することができる。次いで、スリーブ3414Bが、第3の処置の間に使用するために、スリーブ3414A、3414およびインサート3412に相互接続することができる。このようにして、スリーブ3414は、インサート3412から以前のスリーブを取り外すことなく、順番に使用することができる。これは、例えば、スリーブ3414がピンなどの器具を保持しているときに有益であり得る。器具は、後続のスリーブ3414Aがインサート3412に追加されるとき、調整を必要としない。
インサート3412のボア3428はまた、患者特有のものであってもよい。したがって、ボア3428のサイズ、位置、および軌道は、患者の解剖学的構造に基づいて決定することができる。さらに、各ボアの軌道は、患者の解剖学的構造の特定の部分を標的とするか、または回避するように選択することができる。したがって、ボアの各々は、特定の向きで特定の器具または固定具を案内するように適合された異なる形状、幅、深さ、および向きを有することができる。3つのボアが図示されているが、ボアがない場合を含め、任意の数のボアがインサートに形成されてもよいことは理解されよう。ボアは、ガイド3410を患者の脊椎に一時的に固定するために、椎弓根スクリューのようなコネクタまたは固定具3416を受け入れることができる。ボア3428を通じて固定具を配置することにより、使用中のガイド3410の安定性を高めることができる。
任意選択的に、ボア3428は、患者の解剖学的構造内にボアを形成するための道具のような道具を受け入れるように適合することができる。したがって、各ボア28は、不適切な道具またはデバイスの使用を防止し、所定の道具またはデバイスの不適切な使用を防止し、所定の道具またはデバイスの適切な使用を保証するように選択された長さ、形状、突出部および/または直径を有することができる。
さらに、ボア3428は、移植片材料を椎間腔に送達するために使用されてもよい。例えば、一実施形態では、ボアは、骨移植材料および他の物質を、シリンジのような外科用道具から椎間腔の所定の部分に導くように動作可能である。
ここで図42〜図43を参照すると、患者適合ガイド3410が、外科医が1つまたは複数の椎体間デバイスを配置するのを支援するための固有の解剖学的グループ分けに関して、可能性のある1つの使用位置において示されている。より具体的には、図42は、隣接する上側椎骨VSと下側椎骨VIとの間のガイド3410を示す。明確にするために、下側椎骨は図43には示されていない。図44A、図44Bは、インサート3412の開口部に挿入されたガイドスロット3458を含む異なるガイドスリーブ3414Aを備えた図42のガイド3410を示す。
本開示のガイド3410は、任意の2つの隣接する椎骨の間での使用に適合させることができる。例えば、ここで図45を参照すると、別の実施形態のガイド3410Aが、2つの異なる椎骨VS、VIの間に図示されている。ガイドは、図45に示す2つの椎骨VS、VIに接触するように適合された患者特有の接触面を含む突起3424と同様の第1の突起3422Aおよび第2の突起(図示せず)を含むインサート3412Aを含む。しかしながら、インサート3412Aの第1の突起および第2の突起は、インサート3412の突起と比較して異なるサイズまたは形状を有する。付加的にまたは代替的に、ガイド3410Aのインサート開口部3426Aは、ガイド3410の開口部3426のサイズおよび形状とは異なるサイズまたは形状を有してもよい。このようにして、ガイド3410による処置で使用するために適合されたガイドスリーブ3414A、...、3414Nは、ガイド3410Aと嵌合し得ず、したがって誤用の可能性がない。任意選択的に、インサート開口部3426Aは、開口部3426と同じサイズおよび形状を有してもよい。
椎体間ガイド3410およびその構成要素の他の形状も、等しく実際的であり、本開示の範囲内で考えられることは明らかに理解される。付加的にまたは代替的に、ガイドの近位端の少なくとも一部分は、外科手技中に患者の外側に延伸するように構成されてもよい。
本開示の以上の説明は、例示および説明のために提示されたものである。上記は、本開示を本明細書に開示された1つまたは複数の形態に限定することを意図するものではない。