JP2012531243A - 位置決めガイドおよび骨切除ガイドシステム - Google Patents

位置決めガイドおよび骨切除ガイドシステム Download PDF

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Abstract

骨切除ガイドアセンブリ(111)と位置決めガイド(114)とを有する骨切除ガイドシステム(110)。骨切除ガイドアセンブリ(111)は、ベースピン(112)とピン配置ガイド(113)から成るガイド設置構造とを有する。ピン(112)は貫入端部(117)を有する細長い円筒状シャフト(115)を有する。位置決めガイド(114)はモールディング(116)と当該モールディング(116)に固定された中空の円筒状ガイドポスト(118)とを有する。モールディング(116)は、手術前に大腿骨(14)の頭骨(55)の前記関節のX線撮影走査によって得られた解剖学的データから作られる。ピン配置ガイド(113)は、ハンドル(121)と、内部にスライド移動可能な状態でガイドピン(112)を収容できるように寸法が決められた中空の円筒状ガイドスリーブ(119)とを有する。使用時、モールディング(116)は大腿骨(14)の頭骨(55)に装着される。ピン配置ガイド(113)のガイド用形成部(119)はポスト(118)に収容され、大腿骨(14)の頭骨(55)へのピン(112)の挿入をガイドする。
【選択図】図12

Description

本発明は、位置決めガイドに関する。本発明はまた、人口部品を関節に装着する関節置換外科処置において、人間の患者の所定の関節の骨の切除作業をガイドするための位置決めガイドを有する骨切除ガイドシステムに関する。本明細書において、人間の患者の「所定の関節の骨」との用語は、寛骨臼の骨、大腿骨頭骨、上腕骨頭骨、関節窩骨から成るグループから選択される関節骨を意味すると解釈すべきものである。
本発明は、骨切除ガイドアセンブリと共に使用する位置決めガイド、および、当該位置決めガイドを含む骨切除ガイドシステムに関する。これらは、関節置換外科処置において人間の患者の所定の関節の骨の切除作業をガイドするのに使用されるものである。
患者の接合関節(articulating-joint)は、老化や、関節炎などの特定の衰弱性の症例に起因する怪我や劣化のために、置換が必要となる場合がある。このような置換の対象となりうる関節としては、膝関節、肩関節、腰関節があるが、これらに限定されるわけではない。解剖学的に正常な状態の腰関節および肩関節について、以下に述べる。
図1は、解剖学的に正常な状態にある人間の脚の骨を示す斜視図である。ここに示すのは大腿骨14および脛骨16であり、同図におけるこれらの骨は正常な状態にある。
大腿骨14は、遠心端41に下端12を有し、近位端47に大腿骨頭骨55および大腿骨頚骨49を有する。大腿骨14は中立軸62を有し、当該中立軸は、大腿骨14の頭骨55の中心を通って延び、大腿骨の頚骨49の中心軸を通る。中立軸62は外反足中立軸(valgus neutral)として知られる。また、大腿骨14の頭骨55はインプラント軸63を有するが、図に示すように、インプラント軸63は中立軸62とは一致せず、角δを成すが、その意義については後述する。
図2A、図2Cは、解剖学的に正常な腰関節52および人の骨盤64を示す。これらの図において、腰骨56および大腿骨14は、各々が腰関節52に対して正常な位置で寛骨臼59に収まっている。図2Aは人間の脊柱65の下端領域を示しており、当該下端領域は縦軸66と、当該縦軸66に直交する横軸70とを有する。脊柱の縦軸66と外転軸A1とは、両者の間に外転角γを成し、その大きさは約45度である。外転軸A1は、第2の外転軸A2に直交している。
図2Bは図2Aの骨盤の上面図であり、腰骨56の中側壁99、そして、横軸70と前傾軸A3との間の第1の前捻角ε1を示している。その意義については後述する。
図2Cは、図2Aの骨盤の側面図であり、縦軸66と前捻軸との間の第2の前捻角ε2を示している。その意義については後述する。
図3Aは、解剖学的に正常な関節窩骨15を有する、解剖学的に正常な肩甲骨を示す。図3Bは、解剖学的に正常な上腕骨を示す。
関節置換手術においては、骨の端部領域において骨の一部を除去する形で切除作業を行うことによって、人工関節配置面を少なくとも1つ設ける必要がある。それによって、患者の関節を解剖学的に正常な状態に近づけられるような所定の向きで、人工関節を骨に確実に装着することが可能となる。
腰関節置換外科処置においては、腰の寛骨臼59および大腿骨14の頭骨55に切除が施される。
肩関節置換外科処置においては、関節窩骨15および上腕骨の頭骨に切除が施される。
ここで図4、5を参照する。腰関節置換外科処置において寛骨臼59および大腿骨頭骨55のそれぞれに施される切除について、以下に述べる。図2Dは、寛骨臼59を有する腰骨56を示し、当該腰骨について、寛骨臼をリーミングして骨の一部を除去する必要がある。図4はリーミングが行われた後の寛骨臼59を示しており、リーミングによって形成された均一サイズの半球形の空洞が、半球形関節配置面67を成している(その目的については後述する)。
次いで、図11A、図11Bを参照する。解剖学的に正常な状態に近づけるために、寛骨臼のリーミングは、以下の手順で行う必要がある。すなわち、リーミング用ツールの回転軸が、脊柱65の縦軸66に対して大よそ45度の外転角γを成すように、リーミング用ツールを支持する。リーミング用ツールの回転軸については更に、図に示すように、脊柱65の縦軸66から測って約15度の前捻角ε2を成すように配置しなければならない。リーミングの深さについては、寛骨臼59の内側壁に穴を開けないことが必須である。
図5は、切除後の大腿骨14の頭骨55を示しており、大腿骨14の頭骨55のリーミングされた端部領域47に形成された人工関節配置面39と、インプラント軸63に沿って頭骨55に開けられた穴85とが見られる。また、多数の穴87が大腿骨14の頭骨55に開けられているのが見られるが、その目的については後述する。
次いで、図6A、図6Bを参照する。図6Aは切除後の関節窩骨15を示している。リーミングによって切除された関節窩骨15には、不規則で実質的に卵形をした窪みが作られ、それが関節配置面25を形成している。また、関節窩骨15には一対の穴524.1、524.2が開けられているが、その目的については後で述べる。
図6Bは、切除後の上腕骨20の頭骨22を示しており、上腕骨の頭骨をリーミングして形成された人工関節配置面が見られる。
上述したように切除によって腰関節の骨に設けられた関節配置面39、67は、腰関節が解剖学的に正常な状態に近づくように予め決められた向きで人工関節を確実に骨に装着することを可能にするものである。
多くの異なる人工膝関節が異なるメーカから提供されているが、いずれのメーカも独自の人工関節の装着に必要な関節配置面が得られるように対象の骨の切除を行うことを求めている。
図7A、図8に示すのは、典型的な従来技術の人工腰関節であり、これは、大腿骨部品54.1と寛骨臼カップの形をした寛骨臼部品54.2とから成る。図7Aは、切除後の大腿骨14の頭骨55につながれて、腰関節52を解剖学的に正常な状態に近い形状としている大腿骨部品54.1を示す。大腿骨部品54.1は全体的にカップ形状となった収容用形成部57を有するが、使用時、切除後の大腿骨14の頭骨55は当該収容用形成部57に収容される。大腿骨部品54.1は更に、図7Aに示すように、収容用形成部57から延びたインプラントピン92を有する。インプラントピン92は、インプラント軸63に沿って開けられた穴85に挿入される。図8は、切除によって寛骨臼59に設けられた人工関節配置面67に植設された寛骨臼カップ54.2を示す。寛骨臼カップ54.2は半球形で、大腿骨部品54.1を収容する収容用形成部を形作っており、ここに大腿骨部品54.1が収容されると、患者の腰52の関節は解剖学的に正常に近い形状となる。
図9は関節窩骨15を示しており、同図の関節窩骨15には、関節窩インプラント23の形をした人工関節が装着されている。装着は、切除によって関節窩骨15に設けられた関節配置面25にインプラント23を挿入する形で行われている。関節窩インプラント23は、一対のネジ25.1、25.2によって関節窩骨15に固定される。これらネジは、インプラント23に設けられたアパーチャに挿入され、関節窩骨15に固定的に取付けられる。インプラント23は、全体がカップ形状をした収容用形成部を有するが、これは、人工肩関節の上腕骨部品を収容するためのものである。
次いで、図10A〜図10Gを参照する。腰関節の大腿骨14の頭骨55に対し、従来技術の腰用切除ガイドシステム83を用いて行われる切除手順を順番に説明する。従来技術の腰用切除ガイドシステム83は、基準ピン80と、ガイドピン86を挿入する穴を開けるためのピンリーマ84とを有し、ガイドピン86は、面取りリーマ88および形状加工リーマ90をガイドする働きをする。
腰置換処置の開始にあたって、患者は側臥位の体勢で手術台に寝かされる。その際には手術台支持装置を用いるが、当該手術台支持装置は、患者の脊柱65を確実に適正位置に合わせるために、仙骨および上前腸骨棘に押し当てる状態にする(図示せず)。必ず、患者の脊柱65の横軸70は手術台に対して垂直でなければならず、骨盤は極端に曲げられてはいけない。下側にくる脚は、手術対象の脚よりも真っ直ぐになるよう置き、両脚の膝関節および腰関節52は約45度に曲げる。患者に麻酔をかけ、腰部分を切開して露出させた腰関節52を脱臼させる。
ここで図10A〜図10Iを参照する。ここには、標準的な従来技術の腰置換外科処置において行われる、大腿骨14の頭骨55の切除作業を順番に示してある。
先ず、図10Bを参照する。本手術では、最初の手順として基準ピン80の挿入を行う。基準ピンはインプラント軸63(図7Aを参照)に沿って挿入される。インプラント軸によって大腿骨インプラント54.1の最終的な位置合わせが行われる。位置合わせは、ガイド装置83に補助された外科医が目で見ながら推定する。ガイド装置83は、基準ピン80の挿入の推定およびガイドに用いられる。
次いで、図10Cを参照する。基準ピン80の挿入後、ピンリーマ84が基準ピン80に装着される。ピンリーマ84は基準ピン80をガイドとして利用しながら、大腿骨の頭骨55への基準穴の穴開け作業をガイドする。中央に設けられる当該基準穴によって大腿骨インプラント54.1の位置合わせが行われるが、これについては、後でより詳しく説明する。
次に図10Dを参照する。ピンリーミングの後、リピンリーマ84によって形成された穴にリーマガイドピン86が挿入される。ガイドピン86は、図10Eに示すように、面取りリーマ88をガイドする働きをする。面取りリーマ88は、大腿骨14の頭骨55をリーミングし、形状を定める。
次いで、図10Fに示すように、形状加工リーマ90が、ガイドピン86に沿ってガイドされながら、大腿骨の頭骨55の切除作業をガイドする。図5および図10Gが、上述の手順に従ってリーミングされた大腿骨の頭骨55を示している。大腿骨14の頭骨55のリーミングが完了した段階で、大腿骨14の頭骨55には多数の穴87が開けられているが、これらは、大腿骨部品54.1を大腿骨14の頭骨55に接着するのに用いられるセメントの粘着状態を向上させるために設けられている。
次いで、図11A〜図11Eを参照しながら、標準的な従来技術の腰置換外科処置において、従来技術の寛骨臼用腰切除ガイドシステムを使用して行われる、寛骨臼59側の準備作業について順番に説明する。従来技術の寛骨臼用腰切除ガイドシステムは、ガイドツール94と、ガイドツール97と、そして、寛骨臼56を切除して関節配置面67を設けるためのリーミング用ツール93とを有する。
寛骨臼のリーミングの最適角度を決定するために様々なガイド用ツールが使用されるが、図11A、図11Bはその全体を図示する。図11Aに示すように、ガイド用ツール97は、外転角γの推定を補助するために使用される。ガイド用ツール97は細長いシャフト91を有し、平行ガイド96が当該シャフト91につながっている。平行ガイド96を床に平行に保持することで、外転角の値はγに近いものとなる。
図11Bに示すように、ガイド用ツール94は、リーミングを実行する角度の測定に用いられる。ガイド用ツール94は、細長いシャフト95と、当該シャフト95に90度の角度でつながれたクロスバー98とを有する。図11Bに示すように、ガイドツール94のクロスバー98を患者の体の長手方向軸66に対して平行に保持することで、前傾角の値はε2に近いものとなる。
米国特許出願公開第2008/161815号明細書 米国特許出願公開第2005/080426号明細書
当然のことながら、上述した方法では、寛骨臼のリーミングが最適に実行される正しい角度を正確に決定することはできない。
また、寛骨臼のリーミングを実行する際の角度ε1、ε2およびγに加えて、大腿骨部品54.1の正確な取付け位置および寛骨臼59にインプラントされる寛骨臼カップ54.2を配置する際の深さおよび形状を正確に決定する方法が必要とされることも理解されるであろう。
肩置換外科処置においては、関節窩骨15および上腕骨の頭骨を切除しなければならない。上腕骨の頭骨および関節窩骨15を切除して関節配置面を設ける処置については詳述しない。この点に関しては、関節窩骨15の切除処理が、上述した寛骨臼のリーミングに関連して述べた処置に類似しており、そのため、当然のことながら、特に推定に大きく依存することになる。
従来技術による上腕骨頭骨の切除処置についても、これ以上の説明はしない。上腕骨の頭骨の切除も、大きく推定に依存しており、通常、推定された角度および推定された位置で、上腕骨の頭骨のリーミングまたは上腕骨の頭骨の削除が行われる。
本発明が、その第1の様態として提供するのは、関節置換外科処置に用いられる骨切除ガイドアセンブリと共に使用され、人間の患者の所定の関節の骨の一領域から骨の一部を除去して人工関節配置面を少なくとも1つ形成することで、前記関節の骨の解剖学的に正常な状態に近づくように予め決められた向きで人工関節を前記骨に確実に装着することを可能とする、という切除作業をガイドするための位置決めガイド装置であって、骨切除ガイドアセンブリは、前記関節の骨の前記領域を切除して前記人工関節配置面を形成するカッターをガイドするためのカッターガイド用形成部を少なくとも1つ有する骨切除ガイドと、当該骨切除ガイドを前記関節の骨に取り外し可能な形で設置するために骨切除ガイドが取り外し可能な形で設置されるガイド設置手段と、を有し、位置決めガイドは骨設置構造を有し、当該骨設置構造は、前記関節の骨の前記領域に関して得られた解剖学的データから、前記関節の骨の前記領域の解剖学的形成部に対応する相補的な配置用形成部を備えるように作られたモールディングの形をしており、それによって、前記関節の骨の前記領域への骨設置構造の確実な装着が実現され、骨設置構造は、骨切除ガイドアセンブリの骨切除ガイドが取り外し可能な形で設置される切除ガイド配置用形成部を少なくとも1つ有し、それによって、使用時、骨切除ガイドを前記関節の骨に対して以下の配置となる位置決めを行い、その配置とは、骨切除ガイド部のカッターガイド用形成部が前記関節の骨に対して予め決められた位置となり、それによって、前記関節の骨に前記人工関節配置面を設けて人工関節の装着を可能にするための切断作業を容易になる、というものであること、を特徴とする位置決めガイドである。
切除ガイド配置用形成部は、モールディングを貫通するよう形成されたガイド通路の形を取ること、としてもよい。
切除ガイド配置用形成部は、モールディングの外側から突出している取付けポストの形を取ること、としてもよい。
また、本発明は、第2の様態として、関節置換外科処置において用いられ、人間の患者の所定の関節の骨の一領域から骨の一部を除去して人工関節配置面を少なくとも1つ形成することで、前記関節の骨の解剖学的に正常な状態に近づくように予め決められた向きで人工関節を前記骨に確実に装着することを可能とする、という切除作業をガイドするための骨切除ガイドシステムであって、(a)前記関節の骨の前記領域を切除して前記人工関節配置面を形成するカッターをガイドするカッターガイド用形成部を少なくとも1つ有する骨切除ガイドと、(b) 骨切除ガイドを前記関節の骨に取り外し可能な形で設置するために骨切除ガイドが取り外し可能な形で設置されるガイド設置手段と、を有する骨切除ガイドアセンブリと、当該骨切除ガイドアセンブリを前記骨に設置するための、上述した位置決めガイドと、を有し、骨切除ガイドは、切除ガイド配置用形成部に骨切除ガイドが設置された後、切除ガイド配置用形成部を用いて前記骨に固定され、ガイド設置手段と、骨切除ガイドとは、骨切除ガイドが骨に固定された状態を保っている間にガイド設置手段および位置決めガイドの取り外しが可能となるように構成されており、それによって、位置決めガイドとガイド設置手段とが骨から取り外された際、骨切除ガイドが骨に対して所定の位置で、揺らぎなく確実に取付けられた状態となること、を特徴とする骨切除ガイドシステムを提供する。
骨切除ガイドシステムは、骨に埋め込まれるように形成された貫入端部を有する細長いベースピンの形を取ること、としてもよい。
位置決めガイドの切除ガイド配置用形成部は、モールディングの外面から延びた取付けポストの形を取ること、としてもよい。
骨切除ガイドアセンブリのガイド設置手段は、患者の骨へのベースピンの設置をガイドするためのピン配置ガイドの形を取り、ピン配置ガイドは、ピン配置ガイドを取付けポストに設置するための設置用形成部と、細長いベースピンの患者の骨への挿入をガイドするための1以上のピン設置用形成部とを有すること、としてもよい。
取付けポストとピン配置ガイドの設置用形成部とが相補的な形状を成し、それによって、ピン配置ガイドを取付けポストに対して回転可能な形で設置することができ、ピン配置ガイドのピン設置用形成部が取付けポストを中心に回転することで、ベースピンを患者の骨に挿入するのに最適な場所の選択を可能とする。
取付けポストとピン配置ガイドの設置用形成部とが、両方とも、角度をつけた形状となっており、それによって、ピン配置ガイドを予め決められた向きで取付けポストに設置することが可能となっており、更にそれによって、ピン配置ガイドの取付けポスト設置用形成部が取付けポストに設置された際の、ピン配置ガイドのピン設置用形成部の配置位置が固定される。
本発明の上記以外の特徴については、これを示す添付の概略的な図面を参照しながら、本発明の非限定的な例として以下に述べる。
解剖学的に正常な状態における人間の脚の骨を示す部分斜視図である。 腰関節を含む人間の骨盤を示す正面図である。 図2Aの骨盤を示す上面図である。 図2Aの骨盤を示す部分側面図である。 図2Aの骨盤の腰骨を示す部分斜視図である。 関節窩骨を示す部分斜視図である。 上腕骨を示す部分斜視図である。 図2Dに示す腰骨を、人工腰関節の寛骨臼部品が装着できるよう寛骨臼が切除された状態で示す部分斜視図である。 図1の人間の脚の大腿骨の頭骨を、人工腰関節の大腿骨部品が装着できるよう切除された状態で示す部分斜視図である。 図3Aに示す関節窩骨を、人工肩関節の関節窩部品が装着できるよう切除された状態で示す部分斜視図である。 図3Bに示す上腕骨を、人工肩関節の上腕骨部品を装着できるよう切除された状態で示す部分斜視図である。 人工腰関節の大腿骨部品が装着された状態で図5の大腿骨を示す部分斜視図である。 図6Bの上腕骨につながれた人工肩関節の上腕骨部品を示す部分側面図である。 図4の寛骨臼を、従来技術の人工腰関節の寛骨臼部品がつながれた状態で示す部分図である。 図6Aの関節窩骨を、人工肩関節の関節窩部品がつながれた状態で示す部分斜視図である。 従来技術の腰置換処置における大腿骨の頭骨の切除作業の各種手順の第1の手順を示す図である。 従来技術の腰置換処置における大腿骨の頭骨の切除作業の各種手順の第2の手順を示す図である。 従来技術の腰置換処置における大腿骨の頭骨の切除作業の各種手順の第3の手順を示す図である。 従来技術の腰置換処置における大腿骨の頭骨の切除作業の各種手順の第4の手順を示す図である。 従来技術の腰置換処置における大腿骨の頭骨の切除作業の各種手順の第5の手順を示す図である。 従来技術の腰置換処置における大腿骨の頭骨の切除作業の各種手順の第6の手順を示す図である。 従来技術の腰置換処置における大腿骨の頭骨の切除作業の各種手順の第7の手順を示す図である。 従来技術の腰置換外科処置において図2Dの腰骨の寛骨臼のリーミング作業に用いられるガイドツールの使用法を示す図である。 従来技術の腰置換外科処置において図2Dの腰骨の寛骨臼のリーミング作業に用いられるガイドツールの使用法を示す図である。 従来技術の腰置換外科処置において図2Dの腰骨の寛骨臼のリーミング作業の手順を示す図である。 従来技術の腰置換外科処置において図2Dの腰骨の寛骨臼のリーミング作業の手順を示す図である。 従来技術の腰置換外科処置において図2Dの腰骨の寛骨臼のリーミング作業の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第1の実施の形態を、図1の大腿骨につながれた状態で示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第2の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第1の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第2の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第2の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第2の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第3の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第2の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第4の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第2の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第5の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第2の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第6の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第2の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第7の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第3の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第1の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第3の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第2の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第3の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第3の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第3の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第4の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第3の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第5の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第1の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第2の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第3の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第4の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第5の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第6の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第7の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第8の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第9の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第10の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第11の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第12の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第13の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第14の手順を示す図である。 本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの第4の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第15の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第1の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第2の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第3の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第4の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第5の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第6の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第7の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第8の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第9の手順を示す図である。 本発明による骨切除ガイドシステムの第5の実施の形態を示し、当該骨切除ガイドシステムの使用手順の第10の手順を示す図である。
ここまでは、従来技術の腰および肩の置換人工関節と従来技術の腰置換処置とについて説明した。以下、本発明の第1の様態による骨切除ガイドシステムの位置決めガイドの各種実施の形態について説明する。
先ず、図12を参照する。本発明の第1の実施の形態における骨切除ガイドシステムは、大腿骨頭骨切除ガイドシステムの形を取り、腰関節置換手術に用いられるものであり、全体を参照番号110で示してある。
骨切除ガイドシステム110は、骨切除ガイドアセンブリ111と位置決めガイド114とを有する。
骨切除ガイドアセンブリ111は、ベースピン112の形をした骨切除ガイドと、ピン配置ガイド113から成るガイド設置手段とを有する。
ベースピン112は細長い筒状のシャフト115を有し、当該シャフト115の貫入側端部117は尖った貫通端となっている。シャフト115の貫入側端部117は、螺旋形ネジ構造が設けられている。ベースピン112は軟かい組織には進入できるように作られている。シャフト115の貫入側端部117に設けられた螺旋形ネジ構造により、ベースピン112を回転させてベースピン112の貫入側端部117を骨にねじ込む際に、ベースピン112の貫入側端部117を骨に埋め込むことが可能となる。このように、ベースピン112は、それ自体がネジ(self-tapping)であり、動かないように骨に挿入することができるが、その理由については後で明らかになる。
ピン配置ガイド113は、ユーザが握ることのできる細長いハンドル121を有し、当該ハンドルの先端はクランク端部となっている。また、ピン配置ガイド113は、ハンドル121のクランク端部につながれた中空の円筒形ガイドスリーブ119を有し、当該ガイドスリーブの内部にはガイド通路が形成されている。中空の円筒形ガイドスリーブ119に形成されたガイド通路の寸法は、スライド移動可能な状態でベースピン112を収容できるように決められている。
位置決めガイド114は、モールディング116の形をした骨設置構造と、当該モールディング116から延びた円筒形ガイドポスト118の形をした切除ガイド配置用形成部とを有する。
モールディング116は、手術前に大腿骨14の頭骨55の端部領域47に関して得られる解剖学的データを元に構成される。すなわち、モールディング116は、患者の大腿骨14の頭骨55のX線撮影走査によって得られる解剖学的データから、外科処置の開始前に作られる。前記走査からは、患者の大腿骨14の頭骨55の3次元モデルが構築される。モールディングには相補的な配置用形成部120が形成されており、これは大腿骨14の頭骨55に形成された解剖学的形成部122に対応する。配置用形成部120によって、特定の状態における大腿骨14の頭骨55の端部領域47にモールディング116を確実に装着することができる。より具体的に言えば、モールディング116の配置用形成部120は、大腿骨の頭骨55の形状および構造に対応、一致するように構成される。使用時、モールディング116は、大腿骨14の頭骨55の端部領域47に形成された解剖学的形成部122にモールディング116の側の相補的な配置用形成部120を合わせる形で、大腿骨14の頭骨55に固定的に装着される。
モールディング116からは円筒形ガイドポスト118が延びており、当該円筒形ガイドポスト118を通る形でアパーチャが形成されている。円筒形ガイドポスト118はモールディングのアパーチャも囲んでいる。円筒形シャフト118の形状および寸法は、ピン配置ガイド113のガイドスリーブ119をスライド移動が可能な形で内部に収容できるように決められている。
使用時、モールディング116は、大腿骨14の頭骨55に装着される。理解されるであろうが、この場合に可能な装着位置は1つしかない。それは、モールディング116に形成された相補的な配置用形成部120が、対応する形で大腿骨14の頭骨55の端部領域47に形成された解剖学的形成部122に接する状態となる位置である。
モールディング116が大腿骨14の頭骨55につながれると、ピン配置ガイド113のガイド用形成部119は円筒形ガイドポスト118に形成されたアパーチャに収容され、ベースピン112の貫入側端部117は大腿骨14の頭骨55に挿入され、収容され、埋め込まれ、そこに確保される。
このように、ガイドポスト118のおかげで、ベースピン112の配置は、大腿骨14の頭骨55に対して予め決められた位置および空間的方向となるようにガイドされる。ベースピン112が大腿骨14の頭骨55に固定された後、ピン配置ガイド113は、ガイド113自体をガイドポスト118から引き抜き、ベースピン112の自由端を越えるまでピン配置ガイド113をスライドさせることで取り外される。その後、位置決めガイド114は、位置決めガイド114自体を大腿骨14の頭骨55から引き抜き、ベースピン112の自由端を越えるまでピン位置決めガイド114をスライドさせることで、大腿骨14の頭骨55から取り外される。
その後、ベースピン112は、従来技術の腰用切除ガイドシステム83の面取りリーマ88および形状加工リーマ90をガイドするガイドピンとして用いられることで、人工関節54.1の装着のために大腿骨14の頭骨55の端部領域47を切除して人工関節設置面39を設ける作業をガイドする。
ここまで、ガイドシステム110については、腰骨置換外科処置における大腿骨14の頭骨55の切除に関連して説明してきた。しかし、ガイドシステム110は、肩置換外科処置における上腕骨頭骨の切除にも同様に使用できるであろう。しかし、こうした場合については、当然のことながら、位置決めガイド114は使用されず、代わりに、上腕骨の頭骨に一致する相補的配置用形成部を有する別の位置決めガイド(図示せず)が用いられるであろう。
本発明の範囲は、上述したように、位置決めガイド114にも及ぶ。
ここで、図13A〜図13Eを参照する。同図に示す、本発明の第2の実施の形態における骨切除ガイドシステムは、関節置換外科的処置に用いられる大腿骨頭骨切除ガイドシステムの形を取り、その全体を参照番号210で示してある。
本ガイドシステム210は、骨切除ガイドアセンブリ211と位置決めガイド214とを有する。
骨切除ガイドアセンブリ211は、ベースピン112と、ピン配置設置用アーム213の形をしたガイド設置手段とを有する。
設置用アーム213は、全体がC字形のカーブした形状であって、一方の端部には相補的な取付けポスト設置用形成部230を、もう一方の端部にはピンガイド用形成部232を有する。
位置決めガイド214は、モールディング216の形を取る骨設置構造と、切除ガイド設置用形成部とを有し、切除ガイド設置用形成部は、モールディング216の外面から突出した取付けポスト218の形をしており、取付けポスト218には、更に詳細に後述するように、設置用アーム213の取付けポスト設置用形成部230を取り外し可能な形で設置することができる。取付けポストは、端面図で見ると十字形状をしており、それによって設置用アーム213を強固に設置することができる。そのために、設置用アームの側では、ポスト218を装着するための相補的な十字形状のソケット形成部を有している。
モールディング216は、手術前に大腿骨14の頚骨49に関して得られる解剖学的データを元に構成される。すなわち、モールディング216は、患者の大腿骨14の頚骨49のX線撮影走査によって得られる解剖学的データから、外科処置の開始前に作られる。前記走査からは、患者の大腿骨14の頚骨49の3次元モデルが構築される。モールディングには相補的な配置用形成部221が形成されており、これは大腿骨14の頚骨49に形成された解剖学的形成部223に対応する。配置用形成部221によって、特定の状態における大腿骨14の頚骨49にモールディング216を確実に装着することができる。より具体的に言えば、モールディング216の配置用形成部221は、大腿骨の頚骨49の形状および構造に対応、一致するように構成されている。モールディング216は端面図で見ると全体的にC字状となる構造を有し、抵抗角を備えている。それによって、使用時には、大腿骨14の頚骨49に形成された解剖学的形成部223にモールディング216の側の相補的な配置用形成部221を合わせる形で、大腿骨14の頚骨49への確実な装着が可能となる。
ピンガイド形成部232には、ベースピン112がスライド移動可能な形で収容される円筒形スリーブが形成されている。
取付けポスト設置用形成部320の十字形状ソケットの構成は、設置用アーム213の取付けポスト設置用形成部230を取り外し可能な形で位置決めガイド214の取付けポスト218に予め決められた向きで設置することができ、それによって、所定の位置における設置用アーム213の取付けポスト218に対する向き、そして、大腿骨14の頭骨55に対する向きを決められるようになっている。
使用時、モールディング216は、モールディング116に関して上述したのと同様に様態で、相補的な配置用形成部221と頚骨49の解剖学的形成部223との位置を合わせる形で、大腿骨14の頚骨49に設置される。当然のことながら、この場合の可能な装着位置は1つしかない。それは、モールディング216の相補的な配置用形成部221と大腿骨14の頚骨49に形成された解剖学的形成部223とが一致する位置である。
モールディング216が大腿骨14の頚骨49につながれると、設置用アーム213が、設置用アーム213の取付けポスト設置用形成部230によって、モールディング216の取付けポスト218に取外し可能な形で設置される。
当然のことながら、取付けポスト設置用形成部230が取外し可能な形で取付けポスト218に設置できる装着位置は1つしかない。また、従って、位置決めガイド214のモールディング216の取付けポスト218に設置された際に、大腿骨14の頚骨49にモールディングが正しく装着された形でガイド配置用形成部232が大腿骨14の頭骨55に対して支持される状態となることが可能な位置も1つしかない。
設置用アーム213の取付けポスト設置用形成部230がモールディング216の取付けポスト218に設置されると、ベースピン112の貫入側端部117は設置用アーム213のピンガイド用形成部232に形成されたアパーチャを通して挿入され、それによって、ベースピン112の貫入側端部117の大腿骨14の頭骨55の所定位置への挿入がガイドされる。
当然のことながら、取付けポスト218の位置および形状、そして、設置用アーム213の形状は手術前に決定される。手術に先立って、取付けポスト218の位置および形状、そして、設置用アーム213の形状が予め決められることで、使用時、モールディング216が正しく大腿骨14の頚骨49に装着された際の、大腿骨14の頭骨55に挿入されるベースピン112の正確な位置および向きが定められる。ガイドシステム110の場合のように、大腿骨14の頭骨55に挿入されるガイドシステム210のベースピン112は、さらに、ガイドピンとしての役目を果たす場合もある。より具体的に言えば、そうした場合のベースピン112は、従来技術の腰切除ガイドシステム83の面取りリーマ88および形状加工リーマ90をガイドするためのガイドピンとして働き、それによって、大腿骨14の頭骨55の端部領域47への人工関節54.1の装着を実現する人工関節配置面39を設ける切除作業をガイドする。
ガイドシステム210の骨切除ガイドアセンブリ211については、異なる構造に作られた設置用アーム280、281のいずれかを選択して有することとしてもよい。 設置用アーム280、281はいずれも設置用アーム213に類似しているが、取付けアーム280、281の取付けポスト設置用形成部290、291の形状がそれぞれ異なっている。より具体的に言えば、設置用アーム213、280、281はそれぞれ、前記設置用アームの前記取付けポスト設置用形成部がガイドシャフト118につながれた際(すなわち、大腿骨14の頭骨55につながれた際)の、大腿骨14の頭骨55に対して前記アームのガイド設置用形成部が支持される位置が異なる。使用時、ガイド用アーム213、280、281のいずれか1つを選択してモールディング216につなぐことで、大腿骨14の頭骨55に対する前記ガイド用アームのガイド設置用形成部の配置位置を調整し、それによって、大腿骨14の頭骨55に挿入されるベースピン112の正確な位置および向きを調節することができる。
ここで図13E、図13F、図13Gを参照する。当然のことながら、異なる設置用アーム213、280、281のいずれか1つを選択できるため、外科医は、外科処置中のベースピン112の配置を調節することができる。外科医は、これら設置用アームのうち、特定の調整角度を実現するのに適切なものを選ぶことで、手術中にベースピン112の挿入位置および挿入角度を変更できる。
以上、ガイドシステム210について、腰間接置換手術において大腿骨の頭骨55を切除する場合に関連して説明したが、ガイドシステム210は、同様に、肩置換手術における上腕骨の頭骨の切除にも用いることができる。その場合の唯一の相違点は、位置決めガイド214の代わりに、上腕骨の頚骨に装着されるように構成された別の位置決めガイド(図示せず)を用いることである。
次いで、図14A〜図14Eを参照する。同図に示す第3の実施の形態による本発明の骨切除ガイドシステムは、大腿骨頭骨置換外科処置に用いられる大腿骨切除ガイドシステムの形を取り、全体を参照番号310で示してある。
骨切除ガイドシステム310は、骨切除ガイドシステム210と回転カッターガイド314とを有する。
回転カッターガイド314は本体316と、当該本体316に設置されたカッターアセンブリ320とから成る。
本体316は、プレート状の形状を有し、その第1の端部にはピン設置用形成部318が形成されており、第2の端部にはカッター設置用形成部322を有する。ピン設置用形成部318には、ベースピン112をスライド移動可能な形で収容する円筒形スリーブが形成されており、これによってベースピン112にカッターアセンブリ320を回転可能な形で設置することができる。
カッターアセンブリ320は、カッターガイド用形成部323につながれた設置用アーム321から成る。設置用アーム321は、カッターガイド314のカッターアセンブリ設置用形成部322に、調整可能な形で収容される。
ここで、図14A〜図14Eを参照する。以下、ガイドシステム310の使用手順を順番に説明する。
使用時に位置決めガイド214とピン配置用アーム213とを用いてベースピン112を大腿骨14の頭骨55に挿入する手順については、大腿骨頭骨切除ガイドシステム210に関して説明したのと同じである。図14Aは、システム210に関して上述したようにベースピン112が挿入された状態の大腿骨14の頭骨55を示している。
ベースピン112を大腿骨14の頭骨55に挿入すると、大腿骨の頭骨55のリセクショニング(re-sectioning)の手順を開始することができる。次に、図14Bを参照する。リセクショニング手順を開始するのにあたって、カッターガイド314を、回転可能な形でベースピン112に設置するが、これは、ベースピン設置用形成部318に形成されたアパーチャにベースピン112を収容する形で実現する。
大腿骨14の頭骨55に対するカッターガイド用形成部323の位置を調整するには、設置アーム321をカッターアセンブリ設置用形成部322に固定する位置を調整して、所望の位置での大腿骨14の頚骨49の切除作業をガイドするのに適切な位置にくるようにする。
図14B〜図14Dに示すように、カッターガイド314は、ベースピン112の縦軸と一致する回転軸350を中心に回転することが可能である。カッターガイド314は、ベースピン設置用形成部318によって、ベースピン112への回転継ぎ手取付け部を中心に回転し、その結果、切除用形成部323が大腿骨55の頚骨49の周囲を回転することになる。すると、切除用形成部323によってガイドされる形で、カッター(図示せず)による大腿骨14の頚骨49の切除作業が行われる。図14Eに示すように、切除手順は、大腿骨14の頚骨49が切断されるまで続けられる。
使用時、切除ガイドシステム310は、大腿骨14の頚骨を切断するまで切除する作業をガイドする。当然のことながら、切除ガイドシステム110、210と同様に、ガイドシステム310は、上腕骨の頚骨を切断するまで切除する作業にも用いることができる。以上、ガイドシステム310について、腰関節置換手術において大腿骨14の頭骨を切除する処置に関連して説明したが、ガイドシステム310は、肩置換手術における上腕骨の頭骨を切除する場合にも使用することができる。ただし、その場合は当然、位置決めガイド214は使用せず、上腕骨の頚骨と一致する相補的配置用形成部を有する別の位置決めガイド(図示せず)を代わりに使用することになる。
ここで、図15A〜図15Jをまとめて参照するが、特に参照するのは図15(J)である。同図に示す第4の実施の形態における本発明の骨切除ガイドシステムは、腰関節置換手術に用いられる寛骨臼骨切除ガイドシステムの形をとり、その全体を参照番号410で示してある。
ガイドシステム410は、骨切除ガイドアセンブリ411と位置決めガイド414とを有する。
骨切除ガイドアセンブリ411は一対のガイドブロックアセンブリ417.1、417.2と一対のガイドピン412.1、412.2とを有し、ガイド設置手段はピン配置ガイド414から成る。
ガイドブロックアセンブリ417の各々は、一対のベースブロック430.1、430.2と一対のV字ブロック432.1、432.2とを有する。
ベースブロック用形成部430.1、430.2は、金属製の矩形の本体から成る。
V字ブロック432.1、432.2はいずれも金属製であって、V字形状のガイド用形成部440と当該ガイド用形成部440の一方の側面から延びる一対の設置ポスト443とから成る。ポスト443はベースブロック430に形成された穴に調整可能な形で収容され、図15Jに示すようにベースブロック430にV字形状のガイド用形成部440を調整可能な形で設置する。
ガイドピン412は、図15Jに示すようにブロック430をガイドピンの長さ方向に沿ってスライド移動可能となるように、ベースブロックに形成された穴にスライド移動可能な形で収容される。
各々のガイドピン412は、細長いシャフトを有し、さらに、ピンの貫入端部419に穴開け端部419を有する。ピン412の貫入端部419にはタッピングねじが設けられている。
各々のピン412は軟らかい組織に貫入するように構成されており、ねじ山によって貫入端部419を骨に挿入するができる。
ピン配置ガイド413は、円筒形スリーブ442の形をとる取付けポスト設置用形成部と、間隔があいた一対の別々の円筒形ガイド管449と、スリーブ442の上端とガイド管449との間をつなぐL字形プレート446とから成る。円筒形のガイド管449は、それぞれ、ピン412のいずれか1つをスライド移動可能な形で収容できるよう寸法が決められている。
次いで図15Iを参照する。位置決めガイド414は、モールディング416の形をした骨設置構造とモールディング416の外面から延びる取付けポスト418の形をした切除ガイド配置用形成部とを有する。
モールディング416は、手術の前に得た患者の解剖学的データから作られる。すなわち、モールディング416は、患者の骨盤の寛骨臼のX線撮影走査によって得られる解剖学的データから、外科処置の開始前に作られる。前記走査からは、患者の骨盤の寛骨臼59の3次元モデルが構築される。モールディングには相補的な配置用形成部420が形成されており、これは寛骨臼に形成された解剖学的形成部422に対応する。配置用形成部420によって、特定の状態における寛骨臼59にモールディング416を確実に装着することができる。より具体的に言えば、モールディング416の配置用形成部420は、寛骨臼59の形状および構造に対応、一致するように構成されている。使用時には、寛骨臼59に形成された解剖学的形成部422にモールディング416の側の相補的な配置用形成部420を合わせる形で、モールディング416を寛骨臼59に確実に装着することができる。
取付けポスト418の形状および寸法は、ピン配置ガイド413の円筒形スリーブ442にスライド移動可能な形で収容できるように決められている。
使用時、モールディング416は寛骨臼59に装着される。当然のことながら、この場合の可能な装着位置は1つしかない。それは、モールディング416の相補的な配置用形成部420と寛骨臼59に形成された解剖学的形成部422とが一致する位置である。モールディング416を寛骨臼59につないだ後、ピン配置ガイド413のスリーブ442を、図15C、図15Dに示すように、取付けポスト418に嵌める。ピン配置ガイド413は取付けポスト418に回転可能な形で設置される。それによって、外科医は、骨にピン412を挿入する適正な取付け位置が見つかるまでガイド413を回転させることができる。
ここで、図15E〜図15Gを参照する。円筒形スリーブ442は回転可能な形で取付けポスト418に設置される。これによってピン配置ガイド413の回転が可能となる。ここから、ガイドピン412.1、412.2をピン配置ガイド413の円筒形ガイドチューブ449に挿入する。
ガイドピン412.1、412.2はそれぞれ、ピン配置ガイド413を回転させることで見出される適正な場所において腰骨に挿入される。適正な場所とは、患者の軟かい組織が受けるダメージが最小となるようにピン配置ガイド413を回転させながら選ばれた場所であり、これによって、骨の堅い領域に確実に取り付けることができる。
こうしたピン配置ガイド413の円筒形チューブ449により、ガイドピン412.1、412.2を、予め決められた位置的、空間的な向きで寛骨臼59に対して配置されるようガイドすることが可能となり、更に、外科医は最適な取付け位置を選択することができる。
次に図15H、図15Iを参照する。ガイドピン412.1、412.2を寛骨臼59に固定した後、ピン配置ガイド413は取り外される。取り外しは、ピン配置ガイド413を取付けポスト418から引き抜き、取付けポスト418の自由端そしてガイドピン412.1、412.2の自由端を越える位置までスライド移動させる形で行われる。
その後、位置決めガイド414が取り外される。取り外しは、位置決めガイド414を寛骨臼59から引き抜き、ガイドピン412.1、412.2の自由端を越える位置までスライド移動させる形で行われる。
このように、ガイドピン412.1、412.2はガイドとして働き、その上に、ベースブロック430.1、430.2を取り外し可能な形で設置することができる。その際には、ベースブロックに形成された穴にガイドピンを通して、ガイドピン上でベースブロックをスライド移動させる。V字ブロック432.1、432.2の各々の設置ポスト443は、図15Jに示すように、ベースブロックに形成されたアパーチャに挿入される。設置ポスト443は、ベースブロックのアパーチャ438から挿入されるネジ(図示せず)によって所定位置に保持される。
次いで、図15K、図15Lを参照する。使用時、寛骨臼59のリーミング処理中、リーミングツール480は、図15K、図15Lに示すように、V字ブロック432.1、432.2によってガイドされる。
リーマで寛骨臼を切除して関節配置面を設けた後、図15Mに示すように、寛骨臼カップ54.2がリーミング処理後の寛骨臼59に配置される。そして、リーミング処理後、寛骨臼カップは、V字ブロック432.1、432.2によってガイドされる押し込みツール470によって押し込まれる。V字ブロック432.1、432.2は、リーミングで寛骨臼59に形成された空洞に人工関節の寛骨臼カップ54.2を詰める作業をガイドする。
理解されるであろうが、ガイドブロックアセンブリ417のV字ブロック432は、調整可能な形でガイドピン412に設置されているため、ガイドピン412に沿ったスライド移動が可能であり、そのため、切除ブロックアセンブリ417およびピンガイド412は、形状やサイズの異なるリーミングツールをガイドすることが可能となる。さらに、これも理解されるであろうが、切除ブロックアセンブリ417およびガイドピン412によって、リーミングツール480の「キックアウト」が可能となる。これは、リーミングツールの刃が骨の堅い領域に「ひっかかった(snag)」場合に、リーミングツール480がV字形のガイド用形成部440から外れるようにすることである。こうした構成であれば、リーミングツール480が曲がってV字形のガイド用形成部440から外れるような事態が生じた際にも、骨に強固に取付けられた骨切除ガイド415までが動いてしまう事態は防止できる。
図15Oに示す別の構成では、ガイドブロック430.1に固定する形で追加ガイドブロック430.3を追加することで、リーミングツール480を締めることができる。こうした構成では、リーミング作業中、リーミングツール480をより確実にガイドすることができる。
なお、上記構成では、ガイドブロック432.2はガイドストップとして働く。ガイドブロック432.1がガイドブロック432.2によって止められることで、それ以上のリーミングはできなくなる。リーミングツール480はそれ以上進むことはできないため、寛骨臼59の内側壁99を突き抜けることはない。
次に、図16A〜図16Jを参照する。同図に示す本発明の第5の実施の形態における骨切除ガイドシステムは、肩関節置換手術に用いられるものであり、全体を参照番号510で示してある。骨切除ガイドシステム510は、患者の関節窩骨に人工関節配置面を設けるための切除作業に用いられるように作られている。骨切除ガイドシステム510は、骨切除ガイドアセンブリ511と位置決めガイド514とを有する。
骨切除ガイドアセンブリ511は、ベースピン112の形をした骨切除ガイドと、骨切除ガイドシステム110のピン配置ガイド113から成るガイド設置手段とを有する。
位置決めガイド514は、モールディング516の形を取る骨設置構造と、モールディング516に形成された通路518、519.1、519.2の形を取る切除ガイド配置用形成部とを有する。
モールディング516は、手術前に関節窩骨15の端部領域に関して得られる解剖学的データから構成される。すなわち、モールディング516は、患者の肩甲骨の、関節窩骨15のX線撮影走査によって得られる解剖学的データから、外科処置の前に作られ、当該走査からは関節窩骨15の3次元モデルが構築される。モールディング516には、関節窩骨15の端部領域に形成された解剖学的形成部522と一致する相補的な配置用形成部520が形成される。配置用形成部520により、関節窩骨15の端部領域の特定の位置にモールディング516を確実に装着することができる。より具体的に言えば、モールディングの配置用形成部520は、関節窩骨15の形状および構造と一致するように作られる。使用時、モールディング516の相補的形成部520を関節窩骨15の端部領域に形成された解剖学的形成部522に合わせれば、モールディング516は関節窩骨15に確実に装着される。
モールディング516に形成されるアパーチャ518の構造および寸法は、配置ガイド113のガイド用形成部119を収容できるように決められる。アパーチャ519.1、519.2はアパーチャ518に向かって内向きに傾斜しており、後述するように、関節窩骨15にネジ配置穴を開ける作業においてドリルビットをガイドするように構成されている。
以下、図16A〜図16Jを参照しながら、骨切除ガイドシステム510の使用手順を順番に説明する。
図16Aは、関節窩骨15に設置されたモールディング516を示し、さらに、モールディング516に形成されたアパーチャ518に挿入されたピン配置ガイド113の円筒形ガイドスリーブ119を示している。図16Bは、関節窩骨15へのベースピン112の挿入をガイドする目的でピン配置ガイド113の円筒形ガイド用形成部119に形成されたアパーチャに、ベースピン112が挿入された状態を示している。図16Cは、ベースピン112が骨15に挿入され、ピン配置ガイドが取り外された後の状態を示している。
図16Dは、円筒形スリーブ119と共にピン122から取り外されたピン配置ガイド113が、関節窩骨15に第1のネジ配置穴の開ける作業をガイドする目的で、モールディング516に形成されたアパーチャ519.2に再び挿入された状態を示している。
図16Eは、アパーチャ519.2からピン配置ガイド113のガイドスリーブ119が取り外された後、ピン配置ガイド113が、関節窩骨15に第2のネジ配置穴の開ける作業をガイドする目的で、モールディング516に形成されたアパーチャ519.1にあらためて挿入された状態を示している。
図16Fは、モールディング516が取り外されて穴524.1、524.2が見える状態となった関節窩骨15を示しており、これらの穴は、人工関節を関節窩骨15に固定する固定ネジを嵌めるために関節窩骨15に開けられたものである。これについては、後で更に詳細に説明する。
図16Gは、関節窩骨15に人工関節配置面25を設けるために、ベースピン112にガイドされるリーマでリーミング処理されている関節窩骨15を示す。
使用時、リーミングは段階的に実行される。それは、リーミングによって過度の量の骨材が除去される事態を確実に防ぐためである。穴524.1、524.2には角度がつけられており、これらが人工関節を骨15に固定するために必要であることは理解されるであろう。さらに、リーミングが進むにつれて、前段階で傾斜した形となっていた穴524.1、524.2の露出する上端部が、互いに近づいていくことも理解されるであろう。
つまり、穴524.1、524.2は、リーミングの深さを判断するための手段としての役目を果たす。骨のリーミングが進むにつれ、開口524.1、524.2の上端の間の距離が変わってくるからである。
ここで、図16Hを参照する。リーミングの第1段階終了後、計器582を用いてリーミングの深さをチェックする。具体的には、アパーチャ524.1、524.2の上端の間の距離を測定する。アパーチャ524.1、524.2の上端の位置が計器の開口590.1、590.2と重なって、そこから目に見える状態になれば、リーミング作業を終了することができる。使用時、外科医はこうして定期的にリーミング作業の進行をチェックおよび測定することができるため、正確な深さのリーミングが確実に実現される。
図16Iは、リーマで削られて関節配置面25が形成された状態の関節窩骨15を示す図であり、当該関節配置面25によって、関節窩骨15への人工関節23の確実な装着が実現される。図16Jは人工関節23が装着された状態の関節窩骨15を示す図であり、人工関節は、関節窩骨に開けられた第1および第2のネジ穴にネジを嵌めることで装着されている。

Claims (9)

  1. 関節置換外科処置に用いられる骨切除ガイドアセンブリと共に使用され、人間の患者の所定の関節の骨の一領域から骨の一部を除去して人工関節配置面を少なくとも1つ形成することで、前記関節の骨の解剖学的に正常な状態に近づくように予め決められた向きで人工関節を前記骨に確実に装着することを可能とする、という切除作業をガイドするための位置決めガイド装置であって、
    骨切除ガイドアセンブリは、
    前記関節の骨の前記領域を切除して前記人工関節配置面を形成するカッターをガイドするためのカッターガイド用形成部を少なくとも1つ有する骨切除ガイドと、
    当該骨切除ガイドを前記関節の骨に取り外し可能な形で設置するために骨切除ガイドが取り外し可能な形で設置されるガイド設置手段と、を有し、
    位置決めガイドは骨設置構造を有し、
    当該骨設置構造は、前記関節の骨の前記領域に関して得られた解剖学的データから、前記関節の骨の前記領域の解剖学的形成部に対応する相補的な配置用形成部を備えるように作られたモールディングの形をしており、それによって、前記関節の骨の前記領域への骨設置構造の確実な装着が実現され、
    骨設置構造は、骨切除ガイドアセンブリの骨切除ガイドが取り外し可能な形で設置される切除ガイド配置用形成部を少なくとも1つ有し、それによって、使用時、骨切除ガイドを前記関節の骨に対して以下の配置となる位置決めを行い、
    その配置とは、骨切除ガイド部のカッターガイド用形成部が前記関節の骨に対して予め決められた位置となり、
    それによって、前記関節の骨に前記人工関節配置面を設けて人工関節の装着を可能にするための切断作業を容易になる、というものであること、
    を特徴とする位置決めガイド。
  2. 切除ガイド配置用形成部は、モールディングを貫通するよう形成されたガイド通路の形を取ること、
    を特徴とする請求項1に記載の位置決めガイド。
  3. 切除ガイド配置用形成部は、モールディングの外側から突出している取付けポストの形を取ること、
    を特徴とする請求項1に記載の位置決めガイド。
  4. 関節置換外科処置において用いられ、人間の患者の所定の関節の骨の一領域から骨の一部を除去して人工関節配置面を少なくとも1つ形成することで、前記関節の骨の解剖学的に正常な状態に近づくように予め決められた向きで人工関節を前記骨に確実に装着することを可能とする、という切除作業をガイドするための骨切除ガイドシステムであって、
    (a)前記関節の骨の前記領域を切除して前記人工関節配置面を形成するカッターをガイドするカッターガイド用形成部を少なくとも1つ有する骨切除ガイドと、
    (b) 骨切除ガイドを前記関節の骨に取り外し可能な形で設置するために骨切除ガイドが取り外し可能な形で設置されるガイド設置手段と、
    を有する骨切除ガイドアセンブリと、
    当該骨切除ガイドアセンブリを前記骨に設置するための請求項1に記載の位置決めガイドと、を有し、
    骨切除ガイドは、切除ガイド配置用形成部に骨切除ガイドが設置された後、切除ガイド配置用形成部を用いて前記骨に固定され、
    ガイド設置手段と、骨切除ガイドとは、骨切除ガイドが骨に固定された状態を保っている間にガイド設置手段および位置決めガイドの取り外しが可能となるように構成されており、それによって、位置決めガイドとガイド設置手段とが骨から取り外された際、骨切除ガイドが骨に対して所定の位置で、揺らぎなく確実に取付けられた状態となること、
    を特徴とする骨切除ガイドシステム。
  5. 骨切除ガイドシステムは、骨に埋め込まれるように形成された貫入端部を有する細長いベースピンの形を取ること、
    を特徴とする請求項4に記載の骨切除ガイドシステム。
  6. 位置決めガイドの切除ガイド配置用形成部は、モールディングの外面から延びた取付けポストの形を取ること、
    を特徴とする請求項5に記載の骨切除ガイドシステム。
  7. 骨切除ガイドアセンブリのガイド設置手段は、患者の骨へのベースピンの設置をガイドするためのピン配置ガイドの形を取り、ピン配置ガイドは、ピン配置ガイドを取付けポストに設置するための設置用形成部と、細長いベースピンの患者の骨への挿入をガイドするための1以上のピン設置用形成部とを有すること、
    を特徴とする請求項6に記載の骨切除ガイドシステム。
  8. 取付けポストとピン配置ガイドの設置用形成部とが相補的な形状を成し、それによって、ピン配置ガイドを取付けポストに対して回転可能な形で設置することができ、ピン配置ガイドのピン設置用形成部が取付けポストを中心に回転することで、ベースピンを患者の骨に挿入するのに最適な場所の選択を可能とすること、
    を特徴とする請求項7に記載の骨切除ガイドシステム。
  9. 取付けポストとピン配置ガイドの設置用形成部とが、両方とも、角度をつけた形状となっており、それによって、ピン配置ガイドを予め決められた向きで取付けポストに設置することが可能となっており、更にそれによって、ピン配置ガイドの取付けポスト設置用形成部が取付けポストに設置された際の、ピン配置ガイドのピン設置用形成部の配置位置が固定されること、
    を特徴とする請求項7に記載の骨切除ガイドシステム。
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