JP2018531422A6 - 検査及びメトロロジのための方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

ターゲットによって再誘導される測定放射の複数の放射分布を取得することであって、複数の放射分布の各々は、ターゲットと測定装置の光学要素との間の異なるギャップ距離で取得され、光学要素は、測定放射をターゲットに提供するために使用されるターゲットに最も近い光学要素であることと、測定ターゲットを記述する数学モデルと共に複数の放射分布のデータを使用して、ターゲットに関するパラメータを決定することと、を含む、方法。
【選択図】図6

Description

関連出願の相互参照
[0001] 本出願は、2015年10月9日出願の欧州特許第15189237.9号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0002] 本明細書は、メトロロジターゲットからキャプチャされる測定された放射分布から注目のパラメータを決定するための、方法及び装置に関する。
[0003] リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板に、通常は基板のターゲット部分に適用する機械である。リソグラフィ装置は、例えば、集積回路(IC)の製造に使用可能である。このような場合、代替的にマスク又はレチクルとも呼ばれるパターニングデバイスを使用して、ICの個々の層上に形成すべき回路パターンを生成することができる。このパターンを、基板(例えばシリコンウェーハ)上のターゲット部分(例えば1つ又は幾つかのダイの一部を含む)に転写することができる。パターンの転写は通常、基板に設けた放射感応性材料(レジスト)の層への結像により行われる。一般的に、1枚の基板は、順次パターンが付与される隣接したターゲット部分のネットワークを含んでいる。従来のリソグラフィ装置は、パターン全体をターゲット部分に1回で露光することによって各ターゲット部分が照射される、いわゆるステッパと、基板を所与の方向(「スキャン」方向)と平行あるいは逆平行に同期的にスキャンしながら、パターンを所与の方向(「スキャン」方向)に放射ビームでスキャンすることにより、各ターゲット部分が照射される、いわゆるスキャナと、を含む。パターンを基板にインプリントすることによっても、パターニングデバイスから基板へとパターンを転写することが可能である。
[0004] リソグラフィプロセス(すなわち、リソグラフィに関するデバイス製造のプロセス、例えば、レジスト処理、エッチング、現像、焼き付けなど)の1つ以上のステップを監視するために、パターン付き基板が検査され、パターン付き基板の1つ以上のパラメータが測定される。1つ以上のパラメータは、例えば、パターン付きの基板内又は基板上に形成される連続する層間のオーバーレイエラー、及び/又は、現像された感光性レジスト及び/又はエッチング及び堆積された構造のクリティカルディメンション(例えば、ライン幅)を含み得る。この測定は、製品基板自体のターゲット上、及び/又は、基板上に提供される専用メトロロジターゲット上で、実行可能である。走査型電子顕微鏡及び/又は様々な専門ツールの使用を含む、リソグラフィプロセスにおいて形成される顕微鏡的構造の測定を行うための様々な技法が存在する。
[0005] 高速及び非侵襲性型の専用検査ツールがスキャトロメータであり、スキャトロメータでは、放射のビームが基板上のターゲットに誘導され、散乱及び/又は反射(又は、より一般的には再誘導)されたビームの特性が測定される。ビームが基板から再誘導される前及び後のビームの1つ以上の特性を比較することによって、(例えば、その層の1つ以上、及び1つ以上の層内に形成される1つ以上の構造の)基板の1つ以上の特性を決定することができる。2つの主なタイプのスキャトロメータが知られている。分光スキャトロメータは、広帯域放射ビームを基板上に誘導し、特定の狭い角度範囲内に再誘導された放射のスペクトル(波長の関数としての強度)を測定する。角度分解スキャトロメータは単色放射ビームを使用し、再誘導された放射の強度を角度の関数として測定する。
[0006] スキャトロメータの特定の応用例は、周期ターゲット内のフィーチャ非対称の測定にある。これは、例えばオーバーレイエラーの測度として使用可能であるが、他の応用例も知られている。角度分解スキャトロメータにおいて、非対称は、回折スペクトルの反対部分を比較すること(例えば、周期的格子の回折スペクトルにおいて−1次と+1次とを比較すること)によって、測定可能である。これは単に、例えば米国特許出願公開US2006−066855に記載のように、角度分解スキャトロメータにおいて実行可能である。
[0007] リソグラフィ処理において物理的寸法が減少するにつれて、例えば、測定の確度/精度を増加させること、及び/又は、メトロロジ専用のターゲットによって占有される空間を減少させることが求められる。イメージベースのスキャトロメトリ測定は、−1次及び+1次の放射を順番に使用してターゲットの別々のイメージを取ることによって、より小さなターゲットが使用できるように考案されてきた。このイメージベース技法の例は、公開米国特許出願公開US2011−0027704、US2011−0043791、及びUS2012−0044470に記載されており、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
[0008] ターゲットサイズの更なる縮小、及び確度/精度の向上が引き続き求められるが、しかしながら既存の技法は様々な制約を受け、この制約が、確度/精度を維持すること、及び/又はターゲットのサイズを縮小することを困難にする。検査及び測定技法を向上させる別の手法は、ターゲット表面に最も近い光学要素(例えば、基板)として、ソリッドイマージョンレンズ(SIL)を使用することである。ターゲット表面を伴うSILに極端に近接することで、結果として1よりも大きい非常に高い有効開口数(NA)を生じさせる。このSILと共にインコヒーレント又はコヒーレントな放射源を使用することで、非常に小さなターゲットを検査することが可能になる。
[0009] 開口数の増加を利用するために、SILとターゲット表面との間のギャップを所望の値に設定すべきである。例えば、SILをターゲット表面と有効に光学的接触させるために、ギャップはλ/40からλ/8の範囲内(ここでλは、測定放射の波長である)、例えば、10〜100nm又は10〜50nmの範囲内であり得る。例示の光学的ギャップ測定の方法及び装置は、高開口数要素内の偏光交差成分を検出することを含み得る。その後、交差偏光信号は検出器によって記録され、ギャップ制御プロセスへの入力パラメータとして使用可能である。別の例において、ギャップは反射されたレーザ放射の強度を参照することによって制御可能である。諒解されるように、他の方法及び装置を使用して、ギャップを表す(例えば、そのサイズ又はその公称サイズからの変動を表す)信号に達することができる。
[0010] 検出方法に関わりなく、SIL(又は他の構成要素)とターゲット(又は他の表面)との間のギャップが確立され、典型的には、関連付けられたアクチュエータ及び制御システムによって、所望のギャップ距離又は距離範囲に維持されるはずである。これは、ターゲットによって再誘導される放射から導出され、SIL(又は、他の光学結合構成要素)を使用して取得される、測定データ(例えば、強度データ、イメージなど)が、ギャップに依存するため、及び、対象の任意のパラメータ(例えば、ターゲットパターンの一部の高さ、ターゲットパターンの一部の幅、ターゲットパターンの1つ以上の様々な層の厚みなど)並びにギャップ距離自体が、データ獲得の間の本質的に一定のギャップ距離を想定して、測定されたデータから再構築可能であるため、である。
[0011] ある実施形態において、ターゲットによって再誘導される測定放射の複数の放射分布を取得することであって、複数の放射分布の各々は、ターゲットと測定装置の光学要素との間の異なるギャップ距離で取得され、光学要素は、測定放射をターゲットに提供するために使用されるターゲットに最も近い光学要素であることと、測定ターゲットを記述する数学モデルと共に複数の放射分布のデータを使用して、ターゲットに関するパラメータを決定することと、を含む方法が提供される。
[0012] ある実施形態において、少なくとも2つの放射分布は、異なるそれぞれの測定ビーム波長と共に取得される。ある実施形態において、少なくとも2つの放射分布は異なるそれぞれの測定ビーム偏光と共に取得される。ある実施形態において、複数の放射分布は、ターゲットと光学要素との間の相対運動の間に、少なくとも一部が取得される。ある実施形態において、光学要素はソリッドイマージョンレンズを備える。ある実施形態において、放射分布は角度分解検出放射分布である。ある実施形態において、パラメータは、ターゲットのフィーチャのクリティカルディメンション、ターゲットのプリントに使用される放射フォーカス、ターゲットのプリントに使用される放射ドーズ、オーバーレイ、及び/又はアライメントから選択された、少なくとも1つを含む。ある実施形態において、複数の放射分布を取得することは、光学要素を使用して放射を用いてターゲットを照明すること、及び、検出器を使用してターゲットによって再誘導された放射を測定すること、を含む。ある実施形態において、ターゲットはフィデューシャルを備え、パラメータは、光学要素の表面のラフネスについてのモデルにおける有効媒質近似のパラメータを備える。ある実施形態において、パラメータを決定することはターゲットの再構築を含む。ある実施形態において、パラメータを決定することは、放射分布のデータと、モデルを使用して決定されるそれぞれ異なるギャップ距離での対応する放射分布のデータと、の間の差を最小にすることを含む。ある実施形態において、数学モデルは、ターゲットの周期構造の周期を表す単位セルモデルを含む。ある実施形態において、方法は、各放射分布について別々の単位セルモデルを備え、各単位セルは、ターゲットの浮動パラメータの同一セット、及び各々の単位セルについて異なる浮動ギャップ距離パラメータを有する。ある実施形態において、測定装置は1より大きい開口数を有する。ある実施形態において、光学要素は、ターゲットと1より小さいか又は1に等しい開口数を有する対物レンズとの間に位置決めされる、透明光学要素である。ある実施形態において、光学要素は、部分的に透明であり部分的に反射性のコーティングを備える。
[0013] ある実施形態において、デバイスパターンがリソグラフィプロセスを使用して一連の基板に印加されるデバイスを製造する方法が提供され、方法は、少なくとも1つの基板上にデバイスパターンの一部として又はその傍らに形成される少なくともターゲットを検査すること、本明細書に記載の特許請求の範囲の方法を使用すること、及び、方法のパラメータに従ってその後の基板に対するリソグラフィプロセスを制御すること、を含む。
[0014] ある実施形態において、本明細書に記載される方法をプロセッサに実行させるための機械可読命令を備える持続性コンピュータプログラム製品が提供される。
[0015] ある実施形態において、基板上の測定ターゲット上にビームを提供するように、及び、リソグラフィプロセスのパラメータを決定するためにターゲットによって再誘導された放射を検出するように、構成される検査装置と、本明細書に記載されるような持続性コンピュータプログラム製品と、を備えるシステムが提供される。ある実施形態において、システムはリソグラフィ装置を更に備え、リソグラフィ装置は、放射ビームを変調するためのパターニングデバイスを保持するように構成された支持構造と、変調されたものを放射感応性基板上に投影するように配置された投影光学システムとを備える。
[0016] 本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、単なる例示として以下に説明する。
[0017]リソグラフィ装置の実施形態を概略的に示す図である。 [0018]リソグラフィセル又はクラスタの実施形態を概略的に示す図である。 [0019]例示の検査装置及びメトロロジ技法を概略的に示す図である。 [0020]例示の検査装置を概略的に示す図である。 [0021]検査装置の照明スポットとメトロロジターゲットとの間の関係を示す図である。 [0022]ソリッドイマージョンレンズ(SIL)を備える例示の検査装置を示す図である。 [0023]ターゲット表面に対する検査装置の特定構成要素を示す概略図である。 [0024]ターゲット表面に対する検査装置の様々な特定構成要素の相対的位置決めのための、様々なセットポイントを示す概略表現である。 [0025]測定データに基づいて対象のパラメータを導出するプロセスを概略的に示す図である。 [0026]ターゲットの周期構造のフィーチャの例示の単位セルモデルを概略的に示す図である。 [0027]SILを使用して取得される測定データに基づいて、ターゲットの対象の1つ以上のパラメータを導出するためのプロセスを概略的に示すフローチャートである。
[0028] 図面全体を通じて、同じ参照番号は同じ構成要素を表す。
[0029] このような実施形態を詳述する前に、本発明の実施形態を実施することができる例示の環境を提示することが有用であろう。
[0030] 図1は、リソグラフィ装置LAを概略的に示す。装置は、
−放射ビームB(例えば、UV放射、DUV放射、又はEUV放射)を調節するように構成された照明システム(イルミネータ)IL、
−パターニングデバイス(例えば、マスク)MAを支持するように構築され、特定のパラメータに従ってパターニングデバイスを正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPMに接続された支持構造(例えば、マスクテーブル)MT、
−基板(例えば、レジストコートウェーハ)Wを保持するように構成され、特定のパラメータに従って基板を正確に位置決めするように構成された第2のポジショナPWに接続された基板テーブル(例えば、ウェーハテーブル)WT、及び、
−パターニングデバイスMAによって放射ビームBに付与されたパターンを基板Wのターゲット部分C(例えば、1つ以上のダイを備える)上に投影するように構成された投影システム(例えば、屈折投影レンズシステム)PLであって、基準フレーム(RF)上で支持される、投影システム、
を備える。
[0031] 照明システムは、放射を誘導し、整形し、又は制御するための、屈折型、反射型、磁気型、電磁型、静電型、又はその他のタイプの光学コンポーネント、あるいはそれらの任意の組み合わせなどの様々なタイプの光学コンポーネントを含むことができる。
[0032] 支持構造は、パターニングデバイスの配向、リソグラフィ装置の設計及び、例えばパターニングデバイスが真空環境で保持されているか否か等の条件に応じた方法でパターニングデバイスMAを支持する。支持構造は、機械式、真空式、静電式又はその他のクランプ技術を用いて、パターニングデバイスを保持することができる。支持構造は、例えば、必要に応じて固定又は可動式にできるフレーム又はテーブルであってもよい。支持構造は、パターニングデバイスが例えば投影システムに対して確実に所望の位置に来るようにしてもよい。本明細書において「マスク」という用語を使用した場合、その用語は、より一般的な用語である「パターニングデバイス」と同義と見なすことができる。
[0033] 本明細書において使用する「パターニングデバイス」という用語は、基板のターゲット部分にパターンを生成するように、放射ビームの断面にパターンを付与するために使用し得る任意のデバイスを指すものとして広義に解釈されるべきである。ここで、放射ビームに付与されるパターンは、例えばパターンが位相シフトフィーチャ又はいわゆるアシストフィーチャを含む場合、基板のターゲット部分における所望のパターンに正確には対応しないことがある点に留意されたい。一般的に、放射ビームに付与されるパターンは、集積回路などのターゲット部分に生成されるデバイスの特定の機能層に相当する。
[0034] パターニングデバイスは透過性又は反射性でよい。パターニングデバイスの例には、マスク、プログラマブルミラーアレイ、及びプログラマブルLCDパネルがある。マスクはリソグラフィにおいて周知のものであり、これには、バイナリマスク、レベンソン型(alternating)位相シフトマスク、ハーフトーン型(attenuated)位相シフトマスクのようなマスクタイプ、更には様々なハイブリッドマスクタイプも含まれる。プログラマブルミラーアレイの一例として、小型ミラーのマトリクス配列を使用し、ミラーは各々、入射する放射ビームを異なる方向に反射するよう個々に傾斜することができる。傾斜したミラーは、ミラーマトリクスによって反射する放射ビームにパターンを付与する。
[0035] 本明細書において使用する「投影システム」という用語は、例えば使用する露光放射、又は液浸液の使用や真空の使用などの他の要因に合わせて適宜、例えば屈折光学システム、反射光学システム、反射屈折光学システム、磁気光学システム、電磁気光学システム及び静電気光学システム、又はその任意の組み合わせを含む任意のタイプの投影システムを網羅するものとして広義に解釈されるべきである。本明細書において「投影レンズ」という用語を使用した場合、これは更に一般的な「投影システム」という用語と同義と見なすことができる。
[0036] 本明細書で示すように、本装置は、(例えば透過マスクを使用する)透過タイプである。あるいは、装置は、(例えば上記で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイを使用する、又は反射マスクを使用する)反射タイプでもよい。
[0037] リソグラフィ装置は、2つ(デュアルステージ)又はそれ以上のテーブル(例えば、2つ又はそれ以上の基板テーブル、WTa、WTb、2つ又はそれ以上のパターニングデバイステーブル、基板テーブルWTa、及び、例えば測定の促進及び/又はクリーニング専用の基板のない投影システムの下のテーブルWTb、など)を有するタイプとすることができる。このような「マルチステージ」機械においては、追加のテーブルを並行して使用するか、1つ以上の他のテーブルを露光に使用している間に1つ以上のテーブルで予備工程を実行することができる。例えば、アライメントセンサASを使用するアライメント測定、及び/又は、レベルセンサLSを使用するレベル(高さ、傾斜など)測定が、実行可能である。
[0038] リソグラフィ装置は、投影システムと基板との間の空間を充填するように、基板の少なくとも一部を水などの比較的高い屈折率を有する液体で覆えるタイプでもよい。液浸液は、例えばパターニングデバイスと投影システムの間など、リソグラフィ装置の他の空間に適用することもできる。本明細書で使用する「液浸」という用語は、基板などの構造を液体に沈めなければならないという意味ではなく、露光中に投影システムと基板の間に液体が存在するというほどの意味である。
[0039] 図1を参照すると、イルミネータILは放射源SOから放射ビームを受ける。放射源とリソグラフィ装置とは、例えば放射源がエキシマレーザである場合に、別々の構成要素であってもよい。このような場合、放射源はリソグラフィ装置の一部を形成すると見なされず、放射ビームは、例えば適切な誘導ミラー及び/又はビームエクスパンダなどを備えるビームデリバリシステムBDの助けにより、放射源SOからイルミネータILへと渡される。他の事例では、例えば放射源が水銀ランプの場合は、放射源がリソグラフィ装置の一体部分であってもよい。放射源SO及びイルミネータILは、必要に応じてビームデリバリシステムBDと共に放射システムと呼ぶことができる。
[0040] イルミネータILは、放射ビームの角度強度分布を調整するように設定されたアジャスタADを備えていてもよい。通常、イルミネータILの瞳面における強度分布の外側及び/又は内側半径範囲(一般にそれぞれ、σ−outer及びσ−innerと呼ばれる)を調節することができる。また、イルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の種々のコンポーネントを備えていてもよい。イルミネータILを用いて放射ビームを調節し、その断面にわたって所望の均一性と強度分布とが得られるようにしてもよい。
[0041] 放射ビームBは、支持構造(例えば、マスクテーブル)MT上に保持されたパターニングデバイス(例えば、マスク)MAに入射し、パターニングデバイスによってパターン形成される。パターニングデバイスMAを横断した放射ビームBは、投影システムPLを通過し、投影システムPLは、ビームを基板Wのターゲット部分C上に合焦させる。第2のポジショナPW及び位置センサIF(例えば、干渉計デバイス、リニアエンコーダ、2−Dエンコーダ又は容量センサ)の助けにより、基板テーブルWTを、例えば様々なターゲット部分Cを放射ビームBの経路に位置決めするように正確に移動できる。同様に、第1のポジショナPMと別の位置センサ(図1には明示されていない)を用いて、マスクライブラリからの機械的な取り出し後又はスキャン中などに放射ビームBの経路に対してパターニングデバイスMAを正確に位置決めできる。一般に、支持構造MTの移動は、第1のポジショナPMの部分を形成するロングストロークモジュール(粗動位置決め)及びショートストロークモジュール(微動位置決め)の助けにより実現できる。同様に、基板テーブルWTの移動は、第2のポジショナPWの部分を形成するロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールを用いて実現できる。ステッパの場合(スキャナとは対照的に)、支持構造MTをショートストロークアクチュエータのみに接続するか、又は固定してもよい。パターニングデバイスMA及び基板Wは、マスクアライメントマークM1、M2及び基板アライメントマークP1、P2を使用して位置合わせすることができる。図示のような基板アライメントマークは、専用のターゲット部分を占有するが、ターゲット部分の間の空間に位置してもよい(スクライブラインアライメントマークとして周知である)。同様に、パターニングデバイスMA上に複数のダイを設ける状況では、マスクアライメントマークをダイ間に配置してもよい。
[0042] 図示のリソグラフィ装置は、以下のモードのうち少なくとも1つにて使用可能である。
1.ステップモードでは、支持構造MT及び基板テーブルWTは、基本的に静止状態に維持される一方、放射ビームに付与されたパターン全体が1回でターゲット部分Cに投影される(すなわち単一静的露光)。次に、別のターゲット部分Cを露光できるように、基板テーブルWTがX方向及び/又はY方向に移動される。ステップモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一静的露光で像が形成されるターゲット部分Cのサイズが制限される。
2.スキャンモードでは、支持構造MT及び基板テーブルWTは同期的にスキャンされる一方、放射ビームに付与されるパターンがターゲット部分Cに投影される(すなわち単一動的露光)。支持構造MTに対する基板テーブルWTの速度及び方向は、投影システムPSの拡大(縮小)及び像反転特性によって求めることができる。スキャンモードでは、露光フィールドの最大サイズによって、単一動的露光におけるターゲット部分Cの(非スキャン方向における)幅が制限され、スキャン動作の長さによってターゲット部分Cの(スキャン方向における)高さが決まる。
3.別のモードでは、支持構造MTはプログラマブルパターニングデバイスを保持して基本的に静止状態に維持され、基板テーブルWTを移動又はスキャンさせながら、放射ビームに与えられたパターンをターゲット部分Cに投影する。このモードでは、一般にパルス状放射源を使用して、基板テーブルWTを移動させる毎に、又はスキャン中に連続する放射パルスの間で、プログラマブルパターニングデバイスを必要に応じて更新する。この動作モードは、以上で言及したようなタイプのプログラマブルミラーアレイなどのプログラマブルパターニングデバイスを使用するマスクレスリソグラフィに容易に利用できる。
[0043] 上述した使用モードの組み合わせ及び/又は変形、又は全く異なる使用モードも利用できる。
[0044] 図2に示されるように、リソグラフィ装置LAは、時にはリソセル又はクラスタとも呼ばれ、基板上で露光前及び露光後のプロセスを実行するための装置も含む、リソグラフィセルLCの一部を形成し得る。従来、これらは、1つ以上のレジスト層を堆積させるための1つ以上のスピンコーターSC、露光されたレジストを現像するための1つ以上のデベロッパDE、1つ以上の冷却プレートCH、及び/又は1つ以上のベークプレートBKを含む。基板ハンドラ、又はロボットROは、入力/出力ポートI/O1、I/O2から1つ以上の基板をピックアップし、それらを異なるプロセス装置間で移動させ、それらをリソグラフィ装置のローディングベイに送達する。これらの装置は、しばしば集合的にトラックと呼ばれ、それ自体が監視制御システムSCSによって制御されるトラック制御ユニットTCUの制御下にあり、監視制御システムSCSはリソグラフィ制御ユニットLACUを介してリソグラフィ装置も制御する。したがって、異なる装置は、スループット及び処理効率を最大にするように動作可能である。
[0045] リソグラフィ装置によって露光される基板が正しく且つ一貫して露光されるために、後続の層間のオーバーレイエラー、ライン厚み、クリティカルディメンション(CD)などの、1つ以上の特性を測定するために、露光された基板を検査することが望ましい。したがって、リソセルLCが配置される製造設備は、典型的には、リソセル内で処理された基板Wのうちのいくつか又はすべてを受け取る、メトロロジシステムMETも含む。メトロロジシステムMETはリソセルLCの一部であり得、例えば、リソグラフィ装置LAの一部であり得る。
[0046] メトロロジの結果は、監視制御システムSCSに直接又は間接的に提供され得る。エラーが検出された場合、後続の基板の露光に対して(特に、バッチの1つ以上の他の基板が依然として露光されるのに十分早く、及び十分な速度で、検査が実行可能な場合)、及び/又は、露光された基板の後続の露光に対して、調整を行うことができる。また、歩留まりを向上させるためにすでに露光された基板を剥離及び再加工するか、あるいは、廃棄し、それによって、不良であることがわかっている基板上で更なる処理を実行することが回避される。基板のいくつかのターゲット部分のみが不良である場合、良好なターゲット部分上でのみ、更なる露光を実行することができる。
[0047] メトロロジシステムMET内では、検査装置を使用して、基板の1つ以上の特性、特に、異なる基板の1つ以上の特性がどのように変化するか、又は同じ基板の異なる層が層によってどのように変化するかが判別される。検査装置は、リソグラフィ装置LA又はリソセルLCに組み込むか、あるいは、スタンドアロンデバイスとすることができる。高速測定を実行可能にするために、検査装置は、露光されたレジスト層内の1つ以上の特性を露光直後に測定することが望ましい。しかしながら、レジスト内の潜像は低コントラストを有し、レジストの放射に露光される部分と露光されない部分との間の屈折率の差は非常にわずかであり、すべての検査装置が潜像の有用な測定を行うのに十分な感度を有する訳ではない。したがって、通例、露光される基板上で実施される第1のステップであり、レジストの露光済み部分と未露光部分との間のコントラストを増加させる、露光後ベークステップ(PEB)の後に、測定を実行することが可能である。この段階で、レジスト内のイメージは半潜像と呼ぶことができる。レジストの露光済み部分又は未露光部分のいずれかが除去された時点、又はエッチングなどのパターン転写ステップ後に、現像されたレジストイメージの測定を行うことも可能である。後者の可能性は、不良基板の再加工の可能性を制限するが、依然として有用な情報を提供することができる。
[0048] 図3は、例示の検査装置(例えば、スキャトロメータ)を示す。これは、例えば、基板W上に配置されたターゲット上に放射を投影する広帯域(白色光)放射プロジェクタ2を備える。反射した放射はスペクトロメータ検出器4に渡され、スペクトロメータ検出器4は、例えば左下のグラフに示されるように、鏡面反射された放射のスペクトル10(波長の関数としての強度)を測定する。このデータから、プロセッサPUによって、例えば、厳密結合波分析及び非線形回帰によって、又は図3の右下に示されるようなシミュレートされたスペクトルのライブラリとの比較によって、検出スペクトルを生じさせる構造又はプロファイルが再構築され得る。一般に、再構築の場合、構造の一般形が知られており、いくつかのパラメータは、構造が作成された時に用いられたプロセスの知識から想定されるため、測定されたデータから決定されるべき構造のパラメータはわずかである。こうした検査装置は、法線入射検査装置又は斜め入射検査装置として構成可能である。
[0049] 使用可能な別の検査装置が、図4に示されている。このデバイスにおいて、放射源2によって発せられる放射はレンズシステム12を使用してコリメートされ、干渉フィルタ13及びポラライザ17を透過し、部分反射表面16によって反射され、例えば、対物レンズ15を介して基板W上のターゲット30上のスポットSにフォーカスされ、対物レンズ15は高い開口数(NA)、望ましくは少なくとも0.9又は少なくとも0.95を有する。イマージョン検査装置(水などの相対的に高屈折率の流体、又は、ターゲットの近傍に配置された高屈折率の固体を使用する)は、1を超える開口数を有することさえ可能である。
[0050] リソグラフィ装置LAの場合と同様に、測定動作の間、基板Wを保持するために1つ以上の基板テーブルが提供され得る。基板テーブルの形は、図1の基板テーブルWTa、WTbと同様又は同一であり得る。検査装置がリソグラフィ装置に組み込まれている例では、基板テーブルは同じ基板テーブルでさえあり得る。測定光学システムに対して基板を正確に位置決めするように構成された第1のポジショナPWに、粗動及び微動のポジショナを提供することができる。例えば、対象のターゲットの位置を獲得するため、及びターゲットを対物レンズ15の下の位置に移動させるために、様々なセンサ及びアクチュエータが提供される。典型的には、基板W全体にわたる異なる位置で、ターゲットについて多くの測定が行われる。基板支持体は、異なるターゲットを獲得するためにX及びYの方向に、並びに光学システムのフォーカスに対するターゲットの所望の位置を取得するためにZ方向に、移動可能である。例えば、実際に、光学システムは実質的に(典型的にはX及びY方向に、しかし恐らくはZ方向にも)静止したままであり、基板のみが移動する場合、対物レンズが基板に対して異なる位置に移動されているかのように、動作を考察及び説明することが好都合である。基板及び光学システムの相対的位置が正しいという条件で、現実の世界ではそれらのうちのどちらかが移動していること、又は両方が移動していること、あるいは、光学システムの一部は(例えば、Z及び/又は傾斜方向に)移動しており、光学システムの残りの部分は静止しており、基板は(例えば、X及びY方向に、しかし任意選択で、Z及び/又は傾斜方向にも)移動しているという組み合わせは、原理上は問題ではない。
[0051] ターゲットによって再誘導された放射は、その後、部分反射表面16を通過し、スペクトルを検出するために検出器18に入る。検出器18は、後方投影焦点面11に(すなわち、レンズシステム15の焦点長さに)配置可能であるか、又は、補助光学系(図示せず)を用いて面11を検出器18上に再結像することが可能である。検出器は、ターゲット30の2次元角散乱スペクトルが測定できるように、2次元検出器とすることができる。検出器18は、例えば、CCD又はCMOSセンサのアレイであり得、例えば、フレーム当たり40ミリ秒の積分時間を使用することができる。
[0052] 参照ビームを使用して、例えば入射放射の強度を測定することができる。この測定を行うために、放射ビームが部分反射表面16上に入射する時、参照ビームが参照ミラー14方向に向かうように、その一部は部分反射表面16を透過する。その後参照ビームは、同じ検出器18の異なる部分上に、又は代替として異なる検出器(図示せず)上に、投影される。
[0053] 例えば、405〜790nm、あるいはそれ未満の200〜300nmなどの範囲内の、対象の波長を選択するために、1つ以上の干渉フィルタ13が使用可能である。干渉フィルタは、異なるフィルタのセットを備えるのではなく調整可能であり得る。干渉フィルタの代わりに、格子を使用することができる。ターゲット上の放射の入射角の範囲を制御するために、照明パス内に開口絞り又は空間光変調器(図示せず)が提供可能である。
[0054] 検出器18は、単一波長(又は狭い波長レンジ)で再誘導された放射の強度、複数の波長での別々の強度、又は波長レンジにわたって統合された強度を、測定することができる。更に検出器は、TM(transverse magnetic)偏光放射及びTE(transverse electric)偏光放射の強度、及び/又は、TM偏光放射とTE偏光放射との間の位相差を、別々に測定することができる。
[0055] 基板W上のターゲット30は、現像後などにプリントされる1次元格子であり得、バーは実レジスト線の形とすることができる。ターゲット30は、現像後などにプリントされる2次元格子であり得、格子は実レジストピラー又はレジスト内バイアの形である。バー、ピラー、又はバイアは、基板内又は基板上(例えば、基板上の1つ以上の層内)にエッチングされ得る。(例えば、バー、ピラー、又はバイアの)パターンは、リソグラフィ投影装置、特に投影システムPS内の光学収差、及び照明対称性に敏感であり、こうした収差の存在は、プリントされる格子内の変動として現れることになる。したがって、プリントされる格子の測定されたデータを使用して、格子が再構築される。線の幅及び/又は形状などの1次元格子の1つ以上のパラメータ、あるいは、ピラー又はバイアの幅、長さ、又は形状などの2次元格子の1つ以上のパラメータは、プリントステップ、材料堆積、及び/又はエッチングプロセス、及び/又は、他の検査プロセスの知識から、プロセッサPUによって実行される、再構築プロセスに入力することができる。
[0056] 再構築によるパラメータの測定に加えて、製品及び/又はレジストパターンにおけるフィーチャの非対称性の測定において、角度分解スキャトロメータが有用である。非対称性測定の特定の応用例はオーバーレイの測定の場合であり、ターゲット30は互いに重畳された周期的フィーチャの1つのセットを含む。図3又は図4の機器を使用する非対称性測定の概念は、例えば、米国特許出願公開US2006−066855に記載されており、その全体が本明細書に組み込まれる。簡単に言えば、ターゲットの回折スペクトルにおける回折次数の位置はターゲットの周期性によってのみ決定されるが、回折スペクトルにおける非対称性はターゲットを構成する個々のフィーチャにおける非対称性を示す。図4の機器において、検出器18はイメージセンサであり得、回折次数におけるこうした非対称性は、検出器18によって記録される瞳イメージ内に非対称性として直接表される。この非対称性は、ユニットPU内でのデジタルイメージ処理によって測定可能であり、オーバーレイの既知の値に対して較正可能である。
[0057] 図5は、典型的なターゲット30の平面図、及び図4の装置における照明スポットSの範囲を示す。周囲の構造からの干渉を受けない回折スペクトルを取得するために、ある実施形態において、ターゲット30は、照明スポットSの幅(例えば、直径)よりも大きい周期構造(例えば、格子)である。スポットSの幅は、ターゲットの幅及び長さよりも小さくて良い。言い換えれば、ターゲットは照明によって「アンダーフィル」されており、回折信号には本質的に、製品フィーチャなどのターゲット自体の外側からのいかなる信号もない。照明配置2、12、13、17は、対物レンズ15の後焦点面全体にわたって均一な強度の照明を提供するように構成可能である。代替として、例えば照明パス内に開口を含めることによって、照明をオンアクシス又はオフアクシス方向に制限することができる。
[0058] しかし、メトロロジターゲットによって占有される空間を減少させることが求められている。例えば、通例、メトロロジターゲットが配置されている、基板上のターゲット部分C間の「スクライブライン」の幅を減少させることが望まれる。追加又は代替として、例えば、CD及び/又はオーバーレイなどのパラメータにおける変動の、より正確及び/又は精密な監視及び補正を可能にするために、デバイスパラメータ自体にメトロロジターゲットを含めることが望まれる。このため、近年では、回折ベースのメトロロジの代替方法が考案されている。例えば、イメージベースのメトロロジでは、各々が回折スペクトルの異なる選択次数を使用する、ターゲットの2つのイメージが作られる。この2つのイメージを比較して、非対称性情報を取得することができる。イメージの一部を選択することによって、ターゲット信号をその周囲から分離することができる。ターゲットはより小さくすることが可能であり、正方形である必要はないため、いくつかを同じ照明スポット内に含めることができる。この技法の例は、米国特許出願公開US2011−0027704、US2011−0043791、及びUS2012−0044470に記載されている。
[0059] メトロロジターゲットによって占有される空間を減少させることに加えて、又はその代替として、それらの確度及び/又は精度などの測定自体の性質を向上させることが求められている。例えば、測定のより高い感度を取得することが望まれる。追加又は代替として、例えば、上記で説明した再構築において、様々なパラメータ間のより良い減結合を取得することが望まれる。例えば、対象の別のパラメータに影響を与える、対象の1つのパラメータに関連付けられた測定の影響を、低減又は消去することによって、対象の特定のパラメータの各々についてより良い値を取得することが望ましい。
[0060] サイズの縮小及び/又は確度/精度についての要求が続くにつれて、既存の技法は何らかの技術的限界に達する可能性がある。例えば、いくつかの方法は、少なくとも±1次の回折次数をキャプチャすることが望ましい。対物レンズ15の開口数を考慮に入れると、これはターゲットの周期構造のピッチ(L)を制限する。感度を向上させるため、及び/又はターゲットサイズを縮小するために、より短い波長λの使用を考慮することができる。更に、ターゲットを小さくし過ぎることはできず、そうでなければ周期構造と見なされるべき十分なフィーチャを有さなくなる。したがって、例として、オーバーレイは、製品(例えば、デバイス)レイアウトのフィーチャよりもはるかに大きいサイズを有する周期構造のフィーチャ(例えば、線)を使用して測定され、オーバーレイ測定の信頼性を低下させる。理想的には、フィーチャの線及びプッチは、製品フィーチャと同様の寸法を有するべきである。
[0061] 図6は、測定自体の性質(例えば、確度及び/又は精度)の向上、及び/又はターゲットサイズの縮小が実現され得る、検査装置を示す。図6において、スポットS’(例えば、より小さいターゲットが望ましい場合、従来よりも小さいことが可能である)を、ターゲット30’(例えば、より小さいターゲットが望ましい場合、従来よりも小さい、例えば、より小さいピッチのフィーチャとすることが可能である)に印加することが可能である。
[0062] 図6の装置と図4の装置とを比較すると、第1の相違は、ターゲット30’の近くに追加の光学要素60が提供されていることである。ある実施形態において、この追加の光学コンポーネントは、例えば、幅(例えば、直径)が1mmから5mmの範囲内、例えば約2mmの、数ミリメートルほどの小型ソリッドイマージョンレンズ(SIL)である。ある例では、SILは、その表面に対してほぼ法線入射の放射線を受け取る、半球体材料を含む。ある実施形態において、SILは、超半球体などの異なる形状とすることができる。ある実施形態において、SILは、ガラス、クリスタル、石英ガラス、材料の組み合わせ、コーティングされた要素(例えば、要素の材料とは異なるコーティング材料)などの、屈折率nの材料で構成される。ある実施形態において、屈折率nは相対的に高く、例えば、約1.5より大きいか又は等しい、約1.8より大きいか又は等しい、約2より大きいか又は等しい、約2.2より大きいか又は等しい、あるいは約3.5より大きいか又は等しい(例えば、GaP材料のSILを伴う近赤外線)。SIL材料において、元の光線の開口数(NA)が増加される。受け取った光線は、半球体のほぼ中心、又は超半球体の無収差ポイントでフォーカスし、SILがなかった場合と比べて、n分の1(半球体の場合)又はn分の1(無収差超半球体の場合)の小さいスポットを形成する。例えば、n=2を有する典型的なガラス半球体は、フォーカスされるスポットの幅を2分の1に減少させることになる。ある実施形態において、SIL60の先端は、ターゲットに向かい合う頂点側に概して平坦な面を備える、階段状に突出するか又はピラミッド型の、円錐台の形とすることができる。
[0063] 開口数NAの対物レンズが半球体SILの内側にフォーカスする場合、組み合わされたシステムの開口数は、SILの内側でNA=nSILNAとなり、ここでnSILはSILの屈折率である。例えば、NA=0.9の高NA対物レンズ及びnSIL=2のSILの場合、NA=1.8のハイパーNA値が達成可能である一方で、高NA対物レンズと組み合わされる代替の半球以上のSIL設計は、結果として、NA=nSIL NAのハイパーNA値を生じさせることができる。こうしたハイパーNA光学構成は、SILとターゲットとの間の距離が使用される放射の波長よりも著しく短い場合、又は、屈折率が合致する液体が使用される場合、検査装置のメトロロジ機能を向上させることができる。
[0064] SILとターゲット30(基板W上に堆積された1つ以上の構造化層又は未構造化層など)との間の距離が、放射ビーム(ターゲットの検査用ビーム、位置測定用ビームなどであるかどうかにかかわらず)の波長のほぼ半分を超える場合、nSILsinα>1で、光学軸に対して角度αでSIL60の内側にフォーカスされる光線は、全反射(TIR)によって、SIL先端の平面界面、及び、約1の屈折率を伴う先端と表面Wとの間の環境(例えば、空気などの気体)で、完全に反射される。したがってTIRは、表面Wの照明の有効開口数を約1に限定し、更にまた、NAをターゲットによって再誘導された放射の検出のために同じ値に限定する。しかしながら、SILと表面との間の距離が波長λの半分よりも著しく短い(例えば、ほぼλ/10よりも短い)場合、nSILsinα>1光線と表面Wとの間に強いエバネッセント結合が発生する。このエバネッセント結合が、nSILsinα>1光線が表面Wの情報を担持することを可能にし、前述のように、照明及び検出のための有効開口数を、例えば約1.8まで増加させる。この現象は、減衰全反射(FTIR)又はエバネッセント結合として知られている。こうしたケースでは、SIL及び表面Wは、実際に機械的に接触することなく、光学的に接触しているものと見なすことができる。したがって、FTIR条件の下で、表面Wの照明及び表面Wによって再誘導された放射の検出は、1を超える開口数についての値(ハイパーNA)で可能である。
[0065] 液体内の光学要素の液浸を使用して、顕微鏡法及びフォトリソグラフィにおける分解能が増加されてきた。ソリッドイマージョンレンズは、液浸の不便さ/問題なしに、同様の利得、あるいはより大きな利得を達成することができる。しかしながら、増加したNAが実際にシステムの分解能を増加させることを保証するために、SILの底部がターゲット30と接触するか、又はその極めて近くに位置決めされなければならない。
[0066] いわゆるマイクロSILも使用可能である。こうしたSILの幅(例えば、直径)は、例えば、幅約2ミリメートルではなく約2ミクロンと、何分の一も小さい。図6のSIL60がマイクロSILである例では、10μmよりも短いか又は等しい、潜在的には5μmよりも短いか又は等しい、幅(例えば、直径)を有し得る。
[0067] 小型又はマイクロSIL60のどちらが使用される場合でも、ターゲットとのアライメント及び接近を制御することが、より大きな幅を備えるレンズの場合よりもかなり単純であるように、可動支持体に取り付けることができる。例えば、図6では、SIL60はフレーム62に取り付けられる。ある実施形態において、フレーム62は対物レンズ15を支持する。したがって、ある実施形態において、フレーム62は対物レンズ15及びSIL60の両方を一緒に移動させることができる。ある実施形態において、フレーム62のためのアクチュエータは、フレーム62(及びSIL60)を実質的にZ方向に移動させるように構成可能である。ある実施形態において、フレーム62のためのアクチュエータは、X軸及び/又はY軸を中心にフレーム62(及びSIL60)を移動させるように構成可能である。ある実施形態において、SIL60は、フレーム62に対して相対的に固定された位置にある。これは、単一ステージ配置と呼ばれ、対物レンズ15及びSIL60は相互に関連して固定され、フレーム62のアクチュエータによって移動される。こうしたケースでは、SILを対物レンズのフォーカス内に機械的に位置決めできることが有益であり得る。
[0068] 前述のように、図6のSIL60は、ある実施形態において、対物レンズ15を支持するフレーム62に取り付けられる。もちろん、SIL60は、対物レンズ15を支持しているフレームとは別のフレームに取り付けることが可能である。ある実施形態において、SIL60は、構造64及びアクチュエータ66を介してフレーム(例えば、フレーム62)に接続される。アクチュエータ66は、例えば、動作中圧電性であるか、又はボイスコイル作動型であり得る。SIL60が、可動対物レンズ15とSIL60との間に相対的な動きを生じさせるためのアクチュエータを有する配置は、デュアルステージ配置と呼ぶことができる。デュアルステージでは、例えば、運動範囲の分離、振動抑制機能、表面に対するSILの位置決め及びフォーカスなど、ある機能を分離することができる。例えば、(相対的に大きな)対物レンズステージは、相対的に重い対物レンズを備え、相対的に大きな運動範囲を有することができる。ある実施形態において、対物レンズステージは、実質的にZ方向(実質的/本質的に、表面の法線)にのみ移動可能である。更に、相対的に長い変位範囲のためには十分なある帯域幅(例えば、−100Hz)であるが、小さな位置外乱の抑制のためには恐らく不十分なある帯域幅(例えば、帯域幅が低すぎる)を有することが可能である。(相対的に小さな)SILステージは、相対的に軽いSILを備え、相対的に小さな運動範囲を有することが可能である。ある実施形態において、SILステージは、SILを表面に対して実質的/本質的に平行に位置決めするために、1自由度を超えて、例えば少なくとも3自由度で、例えばZ方向に、及びX軸及び/又はY軸を中心に、移動可能である。更に、小さな位置外乱を(例えば、数百ナノメートルまでに)抑制するために、(例えば、十分に高い)ある帯域幅を有することが可能である。SILステージは、所望の移動範囲をカバーするのに十分な機械的範囲を有さない場合がある。したがって、SILステージを使用して、SILを表面より上方のあるわずかな距離(例えば、約10〜100nm又は約10〜50nm)に位置決めする一方で、対物レンズステージは、表面に対して、又はSILに対して、対物レンズをフォーカスに位置決めすることができる。
[0069] アクチュエータ66は、全体としてターゲットに対して対物レンズを位置決めする1つ以上の他のアクチュエータと共同して動作し得る。前述の粗動及び微動のポジショナに関連して、例えばアクチュエータ66は、超微動ポジショナと見なすことができる。これらの異なるポジショナの制御ループは、互いに統合可能である。構成要素62、64、及び66は、基板テーブル及びポジショナ(前述したが、図6には図示されていない)と共に、SIL及びターゲット30を互いにごく近傍に位置決めするための支持装置を形成する。前述のように、原則として、SIL60はフレーム62に堅固に取り付けること、及び/又は、より大きな幅であることが可能である。別々の構造及びアクチュエータは、以下でより詳細に論じるように、非常に小さなギャップのより容易な制御を可能にする。
[0070] SIL60を含めることで、例えば、かなり小さなスポットS’へのフォーカスの可能性が開かれる。SILは、伝搬波及びエバネッセント波の両方でターゲットを照明すること、及び、ターゲットから近距離場放射(ギャップ内でエバネッセントである波を含む)をキャプチャすることによって動作し、このため、ターゲット構造から放射の1波長(λ)よりも実質的に近くに位置決めされ、通常は半波長よりも近く、例えばおよそλ/20に位置決めされる。距離が近くなるほど、機器内への近距離場信号の結合が強くなる。したがってSIL60とターゲット30’との間のギャップは、100nm未満、例えば10nmから100nmの間、又は10nmから50nmの間であり得る。
[0071] 検査装置のNAは効率的に増加されるため、ターゲット周期構造のピッチが減少するように、感度及びパラメータ無相関化が強化される。すなわち、例えばリソグラフィプロセスによって生成されるデバイスフィーチャのサイズが減少するにつれて、例えば、デバイスフィーチャの減少したサイズをより正確に表すように、メトロロジターゲットの周期構造のピッチを減少させることができる。この周期構造のピッチの縮小により、周期構造のパラメータを、周期構造から検出される放射分布内でますます相関させることができる。これは、周期構造の2つの異なるパラメータについて、周期構造のこれらのパラメータにおけるわずかな変化に起因して、検出される放射分布における変化がますます同様になっていくことを意味する。これにより、メトロロジターゲットの周期構造のピッチが減少するにつれて、メトロロジ装置の性能(例えば、検出される放射分布の分析から対象の1つ以上のパラメータを決定する結果)を低下させる可能性がある。追加又は代替として、ピッチの減少に伴って、検出される強度雑音も増加する可能性があるため、メトロロジ装置の性能(例えば、検出される放射分布の分析から対象の1つ以上のパラメータを決定する結果)を低下させることになる。したがって、メトロロジターゲットの周期構造の1つ以上の寸法及び/又は光学パラメータが再構築される際の精度は、検出される放射分布の信号対雑音及びパラメータの相互相関によって、制限される。
[0072] マイクロSILが使用される例において、例えばスキャトロメータで慣習的に使用されるタイプの空間的にインコヒーレントな放射は、マイクロSILのように小さなミクロンサイズのスポットにフォーカスすることができない。したがって、こうした実施形態又はマクロSIL(すなわち、マイクロSILよりも大きいSIL)を使用する実施形態において、放射源2を空間的にコヒーレントな放射源に変更することができる。したがって、レーザ源70は、光ファイバ72を介して照明光学系12などに結合される。ターゲット上のスポットサイズに対する制限は、フォーカスレンズシステムの開口数及びレーザ波長によって設定される。空間的にコヒーレントな放射を使用することの付加的な利点として、レーザ放射源70を備える機器を使用して、異なるタイプの散乱測定法又は測定を実行することができる。例えば、コヒーレントなフーリエ散乱測定法(CFS)を使用して、ターゲットを測定することができる。
[0073] 上記で強調したように、小さなギャップ(例えば10〜100nmの範囲内の値、例えば約20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、又は85nm)が、SILとターゲットとの間に維持されるべきである。
[0074] 前述のように、「デュアルステージ」概念を使用して、SIL及び対物レンズを測定される表面の近くに位置決めすることを容易にすることが可能であり、例えば、運動範囲の分離、振動抑制機能、表面に対するSILの位置決め及びフォーカスなどの、ある機能を分離することができる。図7を参照すると、「デュアルステージ」概念の実施形態が概略的に示されている。測定される表面、この場合は基板Wに対するSIL60のアライメント及び近接の制御を容易にするために、SIL60が可動支持体700に取り付けられる。これを、SILステージと呼ぶことができる。更に、測定される表面、この場合は基板Wに対するSIL60及び対物レンズ15のアライメント及び近接の制御を容易にするために、対物レンズ15が可動支持体710に取り付けられる。これを、対物レンズステージと呼ぶことができる。
[0075] 可動支持体710及び/又は対物レンズ15に対して、可動支持体700及びSIL60を移動させるために、アクチュエータ720を提供することができる。支持体740に対して可動支持体710及び対物レンズ15を移動させるために、アクチュエータ730を提供することができる。この実施形態において、可動支持体700は可動支持体710に取り付けられるため、可動支持体710の動きが、可動支持体700及び/又はSIL60を移動させることも可能である。したがって、ある実施形態において、可動支持体710は、対物レンズ15及びSIL60の両方を一緒に移動させることができる。アクチュエータ720及び/又は730は、例えば動作中圧電性であるか、又はボイスコイル作動型であり得る。
[0076] SILステージは対物レンズステージに対して機械的にサスペンドされ得、等価のスプリング及び/又は制振750によって表されている。スプリング及び/又は制振750は、アクチュエータ720に組み込まれること、及び/又は、適切なスプリング及び/又はダンパ構造によって別々に提供されることが可能である。同様に、対物レンズステージは、支持体740に対して機械的にサスペンドされ得、等価のスプリング及び/又は制振760によって表されている。スプリング及び/又は制振760は、アクチュエータ730に組み込まれること、及び/又は、適切なスプリング及び/又はダンパ構造によって別々に提供されることが可能である。
[0077] ある実施形態において、アクチュエータ720は、可動支持体700(及びSIL60)を実質的にZ方向に移動させるように構成可能である。ある実施形態において、アクチュエータ720は、可動支持体700(及びSIL60)をX軸及び/又はY軸を中心に移動させるように構成可能である。ある実施形態において、アクチュエータ730は、可動支持体710(及び対物レンズ15)を実質的にZ方向に移動させるように構成可能である。ある実施形態において、アクチュエータ730は、可動支持体710(及び対物レンズ15)をX軸及び/又はY軸を中心に移動させるように構成可能である。ある実施形態において、対物レンズステージは、実質的にZ方向(実質的に表面の法線)にのみ移動することが可能である。ある実施形態において、SILステージは、SILを表面に対して実質的に平行に位置決めするために、1自由度を超えて、例えば少なくとも3自由度で、例えばZ方向に、及びX軸及び/又はY軸を中心に、移動可能である。SILステージは、所望の全移動範囲をカバーするのに十分な機械的範囲を有さない場合がある。したがってSILステージを使用して、SILを表面より上方のあるわずかな距離に位置決めすることが可能である一方で、対物レンズステージは、表面に対して、又はSILに対して、対物レンズをフォーカスに位置決めすることができる。
[0078] 更に、ある実施形態において、表面W自体を移動することができる。例えば、表面Wを有する基板テーブルWTは、SIL60と表面Wとの間に適切なギャップを確立することを容易にするために、表面WをSIL60に対して移動させることができる。
[0079] こうした位置決めを実行可能にするために、1つ以上の信号が提供可能である。例えば、支持体740及び/又は表面Wに対する対物レンズ15及び/又はSIL60の位置決めを実行可能にするために、1つ以上の信号770が提供可能である。同様に、対物レンズ15及び/又は表面Wに対するSIL60の位置決めを実行可能にするために、1つ以上の信号780が提供可能である。表面Wに対するSIL60の位置決めを実行可能にするために、1つ以上の信号785が提供可能である。例として、対物レンズ15と支持体740との間の相対的な位置決めを実行可能にするために、エンコーダ、気体センサ、又は干渉計によって、信号770が提供可能である。
[0080] 対物レンズ15/SIL60と表面Wとの間の相対的な位置決めを実行可能にするための信号770は、対物レンズ15、SIL60を介して表面W上へと渡される放射ビーム790から導出された信号とすることができる。図7の差し込み図に示されるように、放射ビーム790は、SIL60の先端797に配置されるフォーカス798を有し得る。ある実施形態において、SIL60の先端797は平坦面を備える。放射ビーム790は、位置を決定するための専用ビームとするか、又は表面を測定するために使用されるが、ある時点では位置測定ビームとして使用されるビームとすることができる。対物レンズ15とSIL60との間の相対的な位置決めを実行可能にするための信号780は、フォーカスエラー信号(FES)とすることができる。SIL60と表面Wとの間の相対的な位置決めを実行可能にするための信号785は、本明細書で説明するようなギャップエラー信号(GES)とすることができる。
[0081] したがって、アクチュエータ720及び730は、所望のギャップ795を確立するために、表面Wに対して対物レンズ15及びSIL60を位置決めするように、組み合わせて動作可能である。表面Wの近傍へのSIL60の位置決めを制御するため、及びその位置又はその位置周辺にSIL60を維持するために、制御信号が提供される。制御システムは、セットポイントギャップ値を受信し、1つ以上のアクチュエータ(例えば、アクチュエータ720及び/730)が1つ以上の動きで、SIL60をセットポイントギャップ値又はその近くに位置決めするように、及びSIL60をその位置又はその位置周辺に維持するように、制御する。表面WとSIL60との間には、かなりの相対的振動が存在し得る。したがって、SIL60は、高帯域幅(例えば、1〜10kHz)フィードバック制御システムを介して制御可能である。制御システムによる制御を実行可能にするために、SIL60と表面Wとの間のギャップを、1つ以上の信号、例えばギャップエラー信号(GES)によって表すことができる。当分野では、GES又は他の位置信号を測定するための様々な技法が知られている。
[0082] ある実施形態において、アクチュエータ720は微動ポジショナと見なされ得、アクチュエータ730は粗動ポジショナと見なされ得る。Z方向の運動(例えば、垂直運動)に関する実施形態において、「デュアルステージ」システムは、(1)対物レンズ15とSIL60との間のフォーカス、及び(2)SIL60と表面Wとの間のギャップ795、の両方の制御を実行可能にすることができる。
[0083] 更に、「デュアルステージ」システムは、ギャップ795のための相対的に大きなダイナミックレンジ、例えば、約mmレンジ(サブmm確度を伴う)から約サブ100nmレンジ(サブ10nm角度を伴う)を実行可能にすることができる。図8を参照すると、Z方向運動のセットポイントの実施形態が、概略的に示されている。第1のセットポイント距離800は、測定されるべき表面(例えば基板W)と測定されるべき別の表面との交換を実行可能にするために、表面WからのSIL60の距離(すなわち、ギャップ795)について定義可能である。ある実施形態において、第1のセットポイント距離800は、約数ミリメートルの範囲、例えば、約1〜5mm、又は約1mmから選択することができる。測定されるべき表面Wが定位置に置かれると、SIL60は、ギャップ795の第2のセットポイント距離810への接近運動805において、表面Wのより近くに位置決めすることができる。ある実施形態において、第2のセットポイント距離810は、約数百ミクロンから数十ミクロンまでの範囲、例えば400から50ミクロン、例えば約150から350ミクロン、例えば約300ミクロンから、選択可能である。第2のセットポイント距離810は、例えば、ターゲット30の上にSIL60を水平に位置決めするために、表面WとSIL60との間の相対的に安全な相対運動を実行可能にする。
[0084] 第2のセットポイント距離810から、ギャップ795の第3のセットポイント距離820への接近運動815において、SIL60を表面Wのより近くに位置決めすることができる。ある実施形態において、第3のセットポイント距離820は、波長の半分の範囲、例えば350から100ナノメートル、例えば約350から175ナノメートル、例えば約300ナノメートルから、選択可能である。第3のセットポイント距離820は、特定の信号が使用可能な最大ギャップ795、及び/又は、異なる接近速度/加速度が使用されるポイントとすることができる。
[0085] 第3のセットポイント距離820から、ギャップ795の第4のセットポイント距離830への接近運動825において、SIL60を表面Wのより近くに位置決めすることができる。ある実施形態において、第4のセットポイント距離830は、約100から10ナノメートルの範囲、例えば50から10ナノメートル、例えば約20から30ナノメートル、又は約30ナノメートルから、選択可能である。第4のセットポイント距離830は、測定835が行われるギャップ795とすることができる。ある実施形態において、測定の間、ギャップ795は実質的に第4のセットポイント距離830で維持される。
[0086] パラメータ無相関に関して以下で更に論じるように、ある実施形態において、各々で測定を行うことが可能な複数の第4のセットポイント距離830が存在し得る。あるいは、1つ以上の第4のセットポイント距離830はそれぞれ、(互いに離れていくか、又は互いに向かっていくかにかかわらず)いずれかの運動のうちの少なくとも一部の間に複数の測定が行われる、SIL60とターゲットとの間の相対運動のための開始ポイント及び/又は終了ポイントとすることが可能である。ある実施形態において、測定が行われる1つ以上の第4のセットポイント距離830と、いずれかの運動のうちの少なくとも一部の間に、複数の測定が行われる、それぞれSIL60とターゲットとの間の相対運動のための開始ポイント及び/又は終了ポイントである1つ以上の第4のセットポイント距離830と、の組み合わせが存在し得る。
[0087] 測定が完了すると、表面上の別の位置での更なる測定、又は、表面Wと別の表面Wとの交換のいずれかを実行可能にするために、SIL60は表面Wから更に遠くに位置決めされる。ある実施形態において、SIL60は、接近運動825と同じ値か又は異なる値を有し得る、第3のセットポイント距離820への後退運動840において、表面Wから更に遠くに位置決めされる。第3のセットポイント距離820から、SIL60は、接近運動815と同じ値か又は異なる値を有し得る、第2のセットポイント距離810への後退運動845において、表面Wから更に遠くに位置決めされる。
[0088] 前述のように、例えば、SIL60とターゲットの間の相対運動(例えば、表面Wを水平に移動すること、及び/又はSIL60を水平に移動すること)によって、更なるターゲット30の上にSIL60を水平に位置決めするために、SIL60は、表面WとSIL60との間の相対的に安全な相対運動855を実行可能にするために、第2のセットポイント距離810に維持され得る。したがって、ある実施形態において、SIL60と表面Wとの間の相対的な横運動の間に、表面W及びSIL60の損傷を回避するのに役立つように、表面W上の異なる位置の各ターゲットについて、SILの接近運動815及び825並びに後退運動840及び845が反復される。ある実施形態において、後退運動840及び845は、第2のセットポイント距離810への単一運動に組み合わせることが可能であり、例えば、次の動作は、更なるターゲット30の上にSIL60を位置決めするための、表面WとSIL60との間の相対的横運動855である。
[0089] 表面Wが別の表面Wと置き換えられるか、又はセンサがシャットダウンしている場合、SIL60は、運動805の開始についての値と同じ値か又は異なる値を有し得る、第1のセットポイント距離800への運動850において、表面Wから更に遠くに位置決めされる。ある実施形態において、運動840、845、及び850は、第1のセットポイント距離800への単一の運動に組み合わせることが可能であり、例えば、次の動作は、表面Wを別の表面Wに置き換えるか、又はセンサをシャットダウンすることである。
[0090] ある実施形態において、接近運動805は後退運動850と同じパラメータ(例えば、加速度、速さ、セットポイントなど)を有する必要はない。同様に、ある実施形態において、後退運動845は接近運動815と同じパラメータ(例えば、加速度、速さ、セットポイントなど)を有する必要はない。同様に、ある実施形態において、後退運動840は接近運動825と同じパラメータ(例えば、加速度、速さ、セットポイントなど)を有する必要はない。
[0091] 上記で考察したように、リソグラフィターゲットの対象のパラメータ(例えば、クリティカルディメンション(CD)、オーバーレイ、ドーズ、フォーカス、アライメントなど)は、ソリッドイマージョンレンズ(SIL)を伴う放射ベースメトロロジ(例えば、スキャトロメトリ)を使用して、決定することができる。SIL(SIL先端)の下部表面は、ターゲットからわずかな距離(例えば、10〜50ナノメートルの範囲内のギャップ)で、維持される。SIL先端を介してターゲットから再誘導される放射は、例えば、対物レンズの後焦点面内に、検出器(例えば、CCDカメラ)上にイメージングされ、この検出器を使用して特定される、強度分布(瞳強度)を形成する。測定される瞳内の放射分布は、ギャップのサイズ、及び、測定されるターゲットの幾何学特性及び光学特性に依存する。
[0092] ある実施形態において、検査装置は、ターゲットの周期構造が可視光内のイメージング解像度限界を超えるという事実にも関わらず、可視光で動作可能である。したがって、ターゲット周期構造は、直接イメージングされない可能性がある。
[0093] したがって、ある実施形態において、ターゲットの1つ以上の幾何学パラメータ(例えば、底部CD、頂部CD、側壁角度、高さなど)及び/又は光学パラメータの再構築は、対物レンズの後焦点面(又はその共役)内で検出される、測定される放射分布(例えば、角度分解強度放射分布)に基づいて計算される。前述のように、この放射分布を瞳と呼ぶことができる。
[0094] 図9は、メトロロジを使用して取得される測定データに基づいて、ターゲットパターンの対象の1つ以上のパラメータを決定する、例示のプロセスを概略的に示す。検出器18によって検出される放射は、ターゲット30’について測定された放射分布108を提供する。この測定された放射分布108は、基板内又は基板上に形成される連続層間のオーバーレイエラー、及び/又は、例えば、現像された感光性レジストのクリティカルディメンションなどの、対象のパラメータの導出を実行可能にするための情報を含む。図10は、ターゲット(ターゲット30、30’など)の一部の例示の単位セルモデル、及び、ターゲットを構成し、ターゲットに関連付けられた、様々な材料の例示の層を示す。例えば、ターゲットは、セグメント1010によって表されるシリコン窒化物(Si)の層を含み、その層は、例えば、セグメント1000によって表されるむき出しのシリコン基板又は他の層の上に横たわる、格子フィーチャを形成することができる。横たわる層1010は、セグメント1020によって表されるTEOS(オルトケイ酸テトラエチル)の層とすることができる。横たわる層1020は、更なる格子フィーチャ(例えば、オーバーレイを測定するための格子フィーチャ)を形成することが可能な、1つ以上のセグメント1030によって表される、シリコン窒化物(Si)の更なる層である。横たわる層1030は、気体(例えば、空気)などの、1つ以上のセグメント1040によって表される、真空又は非固体媒質ギャップである。また、更なる横たわる層1030は、セグメント1050によって表される光学要素であり、ここから真空/媒質1040を介して層1030へと放射が発せられる。図10では、計算を容易にするために複数のセグメントに区分された層1030及び真空/媒質1040が示されているが、実際には、層1030及び/又は真空/媒質1040は典型的には連続している。同様に、層1050、1020、1010、及び1000は単一セグメントによって表されているが、複数のセグメントによって表すことも可能である。また、層1050は、例えば半球体であり得る光学要素の完全な形状の一部のみを表すことができる。
[0095] 所与のターゲット30’について、放射分布208は、例えば数値マクスウェル解法210を使用して、ターゲット30’のパターンの(図10の単位セルなどの)パラメータ化モデル206から計算/シミュレートすることができる。パラメータ化モデル206は、1つ以上の層の厚み、1つ以上の層の屈折率(例えば、実又は複素屈折率、屈折率テンソルなど)、1つ以上の層の側壁角、1つ以上の層の吸収など、並びに、層1030及び真空/媒質1040について識別されたセグメントなどのそれらの任意の部分(1つ以上の部分、又は部分の組み合わせなど)などの、図10で識別されたセグメントの1つ以上のパラメータを含むことができる。パラメータの初期値は、測定されているターゲットについて予測される値とすることができる。その後、測定された放射分布108は、212で、2つの間の差を決定するために計算された放射分布208と比較される。差がある場合、パラメータ化モデル206のパラメータのうちの1つ以上の値が変動する可能性があり、測定された放射分布108と計算された放射分布208との間が十分に合致するまで、新しい計算された放射分布208を計算し、測定された放射分布108と比較する。その時点で、パラメータ化モデル206のパラメータの値は、実際のターゲット30’のジオメトリの良好又は最良の合致を提供する。ある実施形態において、ターゲットの周期構造パラメータの再構築は、ターゲット格子のパラメータ化モデルについて、検出された放射分布と計算された放射分布との間の差を最小にすることによって達成される。この再構築で使用されるオプティマイザは、リソグラフィプロセスにおける周期構造パラメータの統計的分布に関する以前の知識も考慮することができる。
[0096] パラメータ化モデルのそれらの決定されたパラメータのうちの1つ以上(例えば、CD)は、リソグラフィプロセス又は他の製造プロセスの1つ以上のステップを評価するために、ユーザによって使用可能である。追加又は代替として、パラメータ化モデルの値のうちの1つ以上から、対象のパラメータを導出することができる。
[0097] 上記で考察したように、ターゲットの幾何学特性及び光学特性は、パラメータ化モデル(例えば、図10などのモデル)内でキャプチャされ、そのうちの対象の1つ以上のパラメータ(例えば、CDパラメータ)がサブセットを形成する。例えばマクスウェル解法を使用して、測定されるターゲットについてのモデルパラメータの値は、再構築と呼ばれる記録された瞳の計算的事後処理において再構築される。ある実施形態において、モデルは、再構築されるべき浮動パラメータとしてギャップを含むことができる。
[0098] ある実施形態において、例えば、順モデルマクスウェル解法を使用して相対的に高速な計算を実行可能にするために、典型的には、ターゲットの周期構造の1つ又はいくつかのフィーチャがモデル化される。その後、完全周期構造を近似するために、周期的境界条件が使用される。こうした計算で使用するための周期構造の単一フィーチャのモデルの例が図10に示され、ここでは、SIL先端1050、ターゲットフィーチャ及び関連付けられた層1000、1010、1020、1030、及び、SIL先端1050とターゲットフィーチャとの間のギャップ1040を示している。諒解されるように、SIL、ギャップ、ターゲットフィーチャ、及び/又は層は、異なるパターンフィルによって図10の例に概略で表されているように、異なる屈折率(例えば、実又は複素屈折率、屈折率テンソルなど)を有することができる。
[0099] 再構築によるパラメータの測定の追加又は代替として、測定された放射分布は、製品及び/又はレジストパターンにおけるフィーチャの非対称性の測定において有用である。非対称性の測定の特定の応用例は、オーバーレイの測定に関するものであり、ここでターゲット30は相互に重畳された周期的フィーチャの1つのセットを含む。ターゲットの回折スペクトルにおける回折次数の位置は、ターゲットの周期性によってのみ決定されるが、回折スペクトルにおける非対称性はターゲットを構成する個々のフィーチャにおける非対称性を示す。こうした回折次数における非対称性は、検出器18によって記録される瞳イメージ内の非対称性として直接現れる。この非対称性は、ユニットPUにおけるデジタルイメージ処理によって測定可能であり、オーバーレイの既知の値に照らして較正可能である。
[0100] 上記で考察したように、周期構造のピッチ縮小により、周期構造のパラメータは、周期構造から検出される放射分布内でますます相関させることができる。すなわち、周期構造の2つの異なるパラメータについて、周期構造のこれらのパラメータにおけるわずかな変化に起因して、検出される放射分布における変化がますます同様になっていく。これにより、メトロロジターゲットの周期構造のピッチが減少するにつれて、メトロロジ装置の性能(例えば、検出される放射分布の分析から対象の1つ以上のパラメータを決定する結果)を低下させる可能性がある。追加又は代替として、ピッチの減少に伴って、信号対雑音比が減少する可能性があるため、メトロロジ装置の性能(例えば、検出される放射分布の分析から対象の1つ以上のパラメータを決定する結果)を低下させることになる。したがって、メトロロジターゲットの周期構造の1つ以上の寸法及び/又は光学パラメータが再構築される際の精度は、検出される放射分布の信号対雑音及びパラメータの相互相関によって、制限される。したがって、ある実施形態において、検出される強度雑音の影響を減少させる(信号対雑音比を向上させる)ため、及び/又は、パラメータ相互相関を相殺する(パラメータ無相関を向上させる)ために、1つ以上のステップを実行することによって、メトロロジ装置の性能を向上させるための1つ以上の手段を提供することが望ましい。検出される強度雑音の影響を減少させること(信号対雑音比を向上させること)、及び/又は、パラメータ相互相関を相殺すること(パラメータ無相関を向上させること)、によって将来のより小さなデバイスのフィーチャサイズ(メトロロジターゲットの周期構造のより小さなピッチ)でメトロロジ装置からより良好な結果を取得することができる。
[0101] ある実施形態において、信号対雑音比はマルチフレーム平均化によって向上させることができる。すなわち、特定のギャップサイズについて複数の放射分布(N個の放射分布)が獲得され、その後これらN個のフレームのピクセル値が平均化される。結果は、sqrt(N)だけ信号対雑音比が向上する。しかしながら、これは、前述のように瞳内のパラメータ相互相関を向上させない可能性がある。
[0102] ある実施形態において、数値モデリングを使用して、測定装置スペクトル範囲から測定ビーム波長を予測する(425〜700nmのスペクトル範囲から波長を選択する)ことが可能であり、これによって最小パラメータ相互相関又は低パラメータ相互相関(例えば、最小予測パラメータ相互相関の130%以下、120%以下、110%以下、105%以下、102%以下、101%以下)がもたらされることになる。
[0103] ある実施形態において、数値モデリングを使用して、測定装置スペクトル範囲から2つ又はそれ以上の測定ビーム波長を予測する(425〜700nmのスペクトル範囲から複数の波長を選択する)ことが可能であり、これによって、それぞれ2つ又はそれ以上の測定ビーム波長を用いて測定された2つ又はそれ以上の放射分布のデータを使用して再構築が実行される時、最小パラメータ相互相関がもたらされるか、あるいは、それぞれ2つ又はそれ以上の測定ビーム波長を用いて測定された2つ又はそれ以上の放射分布のデータを使用して再構築が実行される時、低パラメータ相互相関(それぞれ2つ又はそれ以上の測定ビーム波長を用いて測定された2つ又はそれ以上の放射分布のデータを使用して再構築が実行される時、例えば、最小予測パラメータ相互相関の130%以下、120%以下、110%以下、105%以下、102%以下、101%以下)がもたらされることになる。異なる波長は、それぞれの放射分布が考慮される時、破損しなければ、互いのパラメータ相関を減少させることが可能である。相対的に高いスループットを維持又は取得するために、複数波長で測定を行うための高速波長スイッチングユニットが必要となる可能性がある。
[0104] ある実施形態において、測定値のセットの変動として表される再構築の精度は、公称事前設定パラメータ値周辺の信頼できる領域に解法を制約することによって、向上させることができる。こうした制約技法の1つがベイズ正則化である。
[0105] ある実施形態において、パラメータ相関は、同じターゲットの複数の放射分布を獲得することによって減少させることが可能であり、ターゲットの各放射分布は、メトロロジ装置の最終光学要素とターゲットとの間の異なるギャップサイズで取得される。すなわち、ある実施形態において、パラメータ相関は、SIL60又はターゲットの近距離場内の他の光学要素を採用するメトロロジ装置の後焦点面(又はその共役)内のターゲットの複数の放射分布を獲得することによって、減少させることが可能であり、ターゲットの各放射分布は、測定装置のSIL60又はターゲットの近距離場内の他の光学要素と、ターゲットと、の間の異なるギャップサイズで取得される。例えば放射分布は、例えば20、40、60、及び80nmギャップサイズで検出可能である。ギャップサイズの数は、2つの異なるギャップサイズ、3つの異なるギャップサイズ、4つの異なるギャップサイズ、などが可能である。ギャップサイズの数は、それらの異なる放射分布を取得するためにスループットに与える影響によって制限される。ある実施形態において、ギャップサイズの均一な差が3つ又はそれ以上のギャップサイズに適用される(例えば、5nm差、10nm差、15nm差、20nm差、25nm差、又は30nm差)か、又は、ギャップサイズの不均一な差が3つ又はそれ以上のギャップサイズに適用される。上記で考察したように、ギャップサイズは、SIL60とターゲットとの間に相対運動を生じさせることによって取得可能である。例えば、SIL60がそれぞれ複数のセットポイント距離に移動した後、SIL60がそれぞれのセットポイント距離にある時に、放射分布が取得される。追加又は代替として、放射分布は、ギャップ距離が増加又は減少する間に検出可能である。例えばSIL60は、運動の終了ポイント又は開始ポイントとして働くセットポイント距離に移動することが可能であり、その運動の少なくとも一部の間に放射分布が検出される。
[0106] 測定された放射分布がそれぞれ異なるギャップ高さ又は距離で取得されると、それぞれ異なるギャップ高さ又は距離で測定された放射分布のデータ(例えば、4つの測定された放射分布)と、それぞれ異なるギャップ高さ又は距離で計算された対応する放射分布のデータ(例えば、4つの計算された放射分布)と、の間の差を最小にすることにより、前述と同様の再構築によって対象のパラメータを導出することが可能である。この最小化は、各測定された放射分布に対応する別々の計算単位セルにおいて、ターゲット周期構造の浮動パラメータのセットを最適化することによって、実行可能である。各単位セルは、ターゲット周期構造の浮動パラメータの同一セット、及び各単位セルについて異なる浮動ギャップ高さパラメータを含むことになる。その後、解法は、ターゲット周期構造についての最適パラメータの1つのセット(対象の1つ以上のパラメータを含む)、及び、各測定された放射分布について再構築されたギャップ高さの対応する複数の最適値を見つけることになる。
[0107] ターゲット周期構造で反射される放射と、SILとギャップ内の環境との間の界面で反射される放射と、の間の複数の干渉から、結果として測定された強度が生じるため、上記の提案される複数のギャップ距離の再構築によって、パラメータ相互相関が消滅しない場合は、減少させることが可能であると予測される。この干渉の結果である、複数のギャップ距離での強度分布を測定することによって、周期構造の反射される振幅及び位相深さを含む情報が取得される。周期構造の位相深さは、格子の性質に非常に敏感であるように思われる。更に、本明細書で説明するようにNA>1測定を介してアクセスされるNA>1領域内の相対的位相シフトは、NA<1領域内よりも著しく大きいように思われる。
[0108] ある実施形態において、それぞれ複数のギャップ高さで取得される複数の放射分布は、単一の公称測定ビーム波長を使用して取得可能である。無相関は、様々な波長間でのスイッチング(例えば、高速波長スイッチングユニット)に関連付けられた制限に結び付けられないため、これが潜在的にスループットを向上させることができる。むしろ、スループットは、SILとターゲット(高い可能性がある)との間の相対的運動を制御する制御システムの帯域幅によって制限されることになる。しかし、ある実施形態において、ギャップ高さの変化は測定ビーム波長の変化を伴う可能性がある。前述のように、2つの異なる波長での測定は、パラメータの無相関につながる可能性がある。異なる波長での測定に起因するこのパラメータ無相関は、ギャップ高さの変動に起因するパラメータ無相関に対して(部分的に)直角であり得る。したがって、異なるギャップ高さ及び異なる測定ビーム波長での放射分布の取得を組み合わせることは、従来の複数波長再構築に関する獲得時間を増加させることなく、更なるパラメータ無相関につながる可能性がある。ある実施形態において、各異なるギャップ高さを異なる測定ビーム波長に関連付けることができる。ある実施形態において、異なるギャップ高さのうちの少なくとも1つを、(複数の異なるギャップ高さの中に少なくとも2つの異なる測定ビーム波長が存在するように)異なる測定ビーム波長に関連付けることができる。ある実施形態において、各異なるギャップ高さは、複数の異なる測定ビーム波長の各々を使用して測定される。ある実施形態において、複数の異なる測定ビーム波長の各々は、複数のギャップでの測定に使用可能であり、2つ又はそれ以上の異なる波長は本質的に同一のギャップでの測定に使用され、その他及び/又は同一の波長は異なるギャップでの測定に使用される。したがって、すべての波長が異なるギャップを有する必要はなく、1つのギャップは複数の波長によって使用可能である。
[0109] ある実施形態において、ギャップ高さの変化は測定ビーム偏光の変化を伴う可能性がある。2つの異なる偏光での測定は、パラメータの無相関につながる可能性がある。異なる偏光での測定に起因するこのパラメータ無相関は、ギャップ高さの変動に起因するパラメータ無相関に対して(部分的に)直角であり得る。ある実施形態において、各異なるギャップ高さを異なる測定ビーム偏光に関連付けることができる。ある実施形態において、異なるギャップ高さのうちの少なくとも1つを、(複数の異なるギャップ高さの中に少なくとも2つの異なる測定ビーム偏光が存在するように)異なる測定ビーム偏光に関連付けることができる。ある実施形態において、各異なるギャップ高さは、複数の異なる測定ビーム偏光の各々を使用して測定される。
[0110] 所与の使用ケースについて最適なパラメータ無相関を保証するために、ギャップ高さの最適な数及び組み合わせ(例えば、数及び/又はサイズ)が存在する可能性が高い。放射分布が測定される、異なるギャップ高さの最適な数及び/又は異なるギャップ高さの最適な値、並びに、異なるギャップ高さと潜在的に組み合わせられる、2つ又はそれ以上の異なる波長及び/又は2つ又はそれ以上の異なる偏光は、測定装置レシピ生成プロセス(1つ以上の波長、1つ以上の偏光、1つ以上のギャップ高さ、などのいずれを使用してメトロロジターゲットを測定するかを決定するために使用されるプロセス)において決定可能である。例えば、ある使用のケースでは、3つのギャップの測定シリーズが最適であること、及び、その最適な高さ値は、それぞれ21、34、及び57nmであること、が決定可能である。ある実施形態において、こうしたレシピは単一のプロセスステップについて一度生成される。
[0111] ある実施形態において、放射分布の獲得の時点(例えば、放射分布の検出の直前、検出の間、又は検出の直後)で、制御信号(例えば、ギャップエラー信号(GES))を使用してギャップ高さを測定することが可能であり、追加情報は、複数のギャップ高さについて上記で説明した最小化プロセスを使用する修正された再構築プロセスで使用可能である。追加の情報は、その連続的獲得に起因してスミアされる(時間統合される)ことになるが、潜在的にわずかな放射分布測定が収集されるため、スループットへの影響は小さい。
[0112] 1つのギャップ高さから別のギャップ高さへの変更は、ターゲット上への光学スポットの再フォーカスを必要とする可能性がある。しかし、ある実施形態において、こうしたフォーカスは少なくとも部分的に、例えばデュアルステージ(SILステージ及び対物レンズステージ)の制御概念が採用されるギャップ高さの変更と並行して実施可能である。こうしたシステムでは、フォーカス制御はギャップ高さ制御とは無関係であり得る。
[0113] 図11は、ターゲットの1つ以上のパラメータのモデルを使用する再構築のプロセスのフローチャートを概略的に示し、ここでターゲットは、複数のギャップ距離でSILを使用して測定される。1400では、ターゲット構造についての公称パラメトリックモデルが(例えば、ターゲットに関連付けられた1つ以上の層、1つ以上の層の1つ以上の屈折率、測定についての1つ以上の公称ギャップ値、1つ以上の測定された放射波長、及び/又は、偏光などの寸法を用いて)セットアップされる。ある実施形態において、各異なるギャップ高さに対応する別の計算単位セルが使用可能であり、各単位セルは、ターゲット周期構造の浮動パラメータのセットを有する。各単位セルは、ターゲット周期構造の浮動パラメータの同一セット、及び、単位セルの各々について異なる浮動ギャップ高さパラメータを含むことになる。これは典型的には、すべてのギャップが同じ波長で測定される場合に当てはまる。複数の波長が2つ又はそれ以上のギャップで使用される場合、各単位セルは浮動幾何学パラメータの同一セットを含むべきであるが、光学パラメータのセットは、波長に依存する放射の分散を補償するために様々な単位セル内で異なることになる。
[0114] その後、解法は、ターゲット周期構造について最適なパラメータの1つのセット(対象の1つ以上のパラメータを含む)、及び、各測定された放射分布について再構築されたギャップ高さの対応する複数の最適な値を見つける。すなわち、測定された放射分布がそれぞれ異なるギャップ高さ又は距離で取得されると、それぞれ異なるギャップ高さ又は距離で測定された放射分布のデータ(例えば、4つの測定された放射分布)と、それぞれ異なるギャップ高さ又は距離で計算された対応する放射分布のデータ(例えば、4つの計算された放射分布)と、の間の差を最小にすることにより、前述と同様の再構築によって対象のパラメータを導出することが可能である。
[0115] 1406では、SILを使用する測定ビームを用いたターゲットの測定から予想される理想的な瞳(放射分布)が、1400のモデルを使用して計算される。
[0116] 1408では、SILを使用するターゲットについて複数の放射分布が測定される。各放射分布は異なるギャップ高さで測定される。任意選択として、前述のように複数の放射分布を取得する際に、2つ又はそれ以上の異なる波長及び/又は偏光が使用可能である。
[0117] 1410では、ターゲットの対象の1つ以上のパラメータを導出する1412ために、放射分布のデータが再構築プロセスに適用される。例えば、図9のプロセスを1410で使用することができる。ある実施形態において、それぞれ異なるギャップ高さ又は距離で測定された放射分布のデータ(例えば、4つの測定された放射分布)と、それぞれ異なるギャップ高さ又は距離で計算された対応する放射分布のデータ(例えば、4つの計算された放射分布)と、の間の差を最小にすることにより、前述と同様の再構築によって対象のパラメータを導出することが可能である。2つ又はそれ以上の異なる波長及び/又は偏光が使用される場合、再構築プロセスは、例えば、分散を補償するために各単位セル内の非同一の光学パラメータを用いて、前述のように適切に修正される。
[0118] ある実施形態において、光学要素の先端(例えば、SIL60の先端)は、再構築モデルにおいて完全に平坦であるものとして表されている場合がある。しかし、予想される完全に平坦又は湾曲したそれらの表面からの光学要素先端の表面におけるばらつき(以下、ラフネスと呼ぶ)は、測定結果にエラーをもたらす可能性があることがわかっている。したがって、ある実施形態において、ラフネスの光学的影響は、有効媒質近似(EMA)によってモデル化することが可能であり、ここでラフネスは、有効屈折率(例えば、実又は複素屈折率、屈折率テンソルなど)を有する1つ以上の連続するセグメントによってモデル内に表される。すなわち、光学要素先端ラフネスの有効媒質近似は、モデリング、例えば、測定された放射からの対象のパラメータの再構築において使用される。こうしたEMAの例がBruggemanのEMAであり、ここでラフネスは、厚みTの単一層及び有効屈折率neffによって表される。他のEMAには、Maxwell−Garnett理論、Drude、Volume Averaging理論、Lorentz−Lorenz、Parallel、及び/又はSeries EMAが含まれる。任意のEMAモデルがパラメータのセットによって決定され、EMAパラメータと呼ばれることになる。
[0119] ある実施形態において、EMAパラメータの値(例えば、T及びneffの値)は較正手順から取得され得る。ある実施形態において、あるモデルジオメトリのEMAパラメータを較正するため、及び、EMAパラメータに達する数学的及び測定の複雑さを減少させるために、一般的に平坦であり、正確に知られた光学パラメータを備える、基準サンプル表面(フィデューシャル)が使用される。その後、放射は光学要素(及びそのラフな先端)を介して、フィデューシャルへと渡される。再誘導された放射は検出器に渡され、ここで、こうした再誘導された放射の1つ以上の放射分布が測定される。その後、本明細書で考察する(図6に関するような)プロセスと同様の数学的再構築プロセスなどの、数学的計算プロセスを使用して、EMAモデルの1つ以上のパラメータを導出することができる。
[0120] EMAパラメータの決定が依拠する瞳内の強度差は小さい(例えば、検出器のおよそ1グレースケール又はそれ以下)。したがって、ある実施形態において、EMAパラメータを再構築する際の精度/確度を強化するために、光学要素とフィデューシャルとの間の複数のギャップ高さで測定された放射分布を取得するように、光学要素とフィデューシャルとの間のギャップ距離を変更することができる。したがって、本明細書で説明する様々な技法は、EMAパラメータ(例えば、異なるギャップ高さ、異なる波長、異なる偏光など)を決定するための較正方法に拡張することができる。結果として、較正方法は、EMAパラメータのより良好な決定を実行可能にすること、及び/又は、より多くのパラメータを備えるより複雑なEMAモデルの使用を実行可能にすること、が可能である。
[0121] 更に、フィデューシャル表面のラフネスを表すために、モデル内で別のEMA層を使用することができる。フィデューシャルの屈折率が光学要素材料のそれに近い場合、EMAパラメータの2つのセット(すなわち、光学要素向けのEMAパラメータ及びフィデューシャル向けのEMAパラメータ)間にクロストークが存在する可能性がある。したがって、本明細書で説明する様々な技法を、フィデューシャル表面のラフネスについてEMA層のEMAパラメータ(例えば、異なるギャップ高さ、異なる波長、異なる偏光など)を決定するための較正方法に拡張することができる。光学要素とフィデューシャルとの間の様々なギャップ距離について取得した、測定された放射分布を使用することで、光学要素向けのEMA層及び/又はフィデューシャル向けのEMA層について、より良好なEMAパラメータを取得できるようにするために、2つのEMA層のパラメータの無相関を助けることになる。
[0122] 説明する技法は、NA>1を有する(例えば、SIL60を有する)測定装置で適用可能であるが、NA<1を有する測定装置でも等しく適用可能である。ある実施形態において、光学要素(例えば、平面透明光学要素)を、対物レンズの焦点深度内の、ターゲットのごく近傍に位置決めすることが可能であり、光学要素とターゲットとの間の距離は本明細書で論じるように変動する。この場合、対物レンズは、こうした光学要素を介してフォーカスするように適切に補正されるべきである。ある実施形態において、光学要素は透明であり、NA<1対物レンズとターゲットとの間に配置される。ある実施形態において、光学要素は、光学要素とターゲットとの間の多重反射を強化するために、部分的に透明であり部分的に反射性である薄いコーティングを有することができる。
[0123] したがって、実施形態において、ターゲットとターゲットに近いメトロロジ装置の光学要素との間の複数のギャップ距離で取得される放射分布のデータを使用して、対象のパラメータ決定(例えば、ターゲット再構築)を実行することによって、メトロロジ精度を向上させる方法が提供される。こうした複数のギャップ距離を使用することで、それらの複数のギャップ距離で取得される複数の放射分布は、メトロロジバイアス及び精度を向上させることができる。
[0124] したがって、ある実施形態において、複数の検出された放射分布(例えば、角度分解検出放射分布)からのデータに基づくターゲット構造再構築が提供され、各放射分布は測定装置の光学要素とターゲットとの間の異なるギャップ距離で検出される。ある実施形態において、光学要素はハイパーNA SILとすることができる。ある実施形態において、光学要素は、1よりも少ないか又は等しい開口数を有する測定装置のターゲットに最も近い光学要素とすることができる。ある実施形態において、光学要素は、ターゲットと、1よりも少ないか又は等しい開口数を有する対物レンズとの間に配置される、透明光学要素とすることができる。
[0125] したがって、ある実施形態において、ターゲットと測定装置の光学要素との間の相対運動の間(例えば、光学要素とターゲットとの間のギャップ距離が連続的に増加又は減少する間)に検出された複数の放射分布からのデータに基づく、ターゲット構造再構築が提供される。
[0126] したがって、ある実施形態において、複数の検出された放射分布に基づくターゲット構造再構築が提供され、各放射分布は測定装置の光学要素とターゲットとの間の異なるギャップ距離で検出され、放射分布のうちの少なくとも2つはそれぞれ異なる測定波長を使用して測定される。
[0127] 前述のように、ある実施形態において、測定データからの対象のパラメータを処理するための様々な技法が提供される。技法は、スキャトロメータ、(1つ以上のアライメントマークを使用してアライメントを決定する)アライメントセンサ、(位置測定を実行可能にする)エンコーダ又は干渉計、及び/又は、(表面の位置の測定を実行可能にする)高さ又はレベルセンサなどの、光学メトロロジ又は検査装置において、特定の適用性を有する。しかし、本明細書で開示する実施形態は、開示する技法の応用例として光学メトロロジを使用しているが、技法は、SIL又はNA<1光学要素によってキャプチャされる放射に基づいて構造を再構築するために使用されるような、他の応用例、あるいは、オブジェクトが別のオブジェクトの近く(例えば、400nm未満の範囲内)、又は、NA<1光学要素のための測定ビームのコヒーレンス長さ未満に、位置決め及び/又は維持される、任意の他の応用例でも、適用可能である。技法は必ずしも独占的に適用されるものではなく、本明細書で考察される1つ以上の技法を含む、1つ以上の他の技法と組み合わせて適用可能である。
[0128] 本明細書における考察はリソグラフィプロセスに焦点を当ててきたが、本明細書で説明する技法は、製造プロセス(例えば、エッチング、レジスト現像などのプロセス)又は他の製造プロセスで使用可能である。
[0129] ギャップという言及は、SIL60とターゲット30との間の媒質が、例えば空気でなければならないこと、更には気体でなければならないことを示唆するようには意図されていない。任意の特定の実装におけるギャップ内の媒質は、真空又は部分的真空、その屈折率が装置の光学的機能の要件に合致する、任意の気体又は液体媒質とすることができる。
[0130] 本明細書で説明する検出器は、単一波長の(又は狭い波長レンジの)放射の強度、複数の波長での別々の強度、又は、波長レンジにわたって統合された強度、を測定することができる。本明細書で説明する検出器は、TM偏光放射及びTE偏光放射の強度、及び/又は、TM偏光放射とTE偏光放射との間の位相差、を別々に測定することができる。本明細書で説明する検出器は、ポラライザを介して渡される偏光放射を検出し、例えば、必ずしも偏光を測定しない偏光感応性検出を提供することができる。
[0131] 本明細書で説明するアルゴリズムは、例えば、プロセッサシステムPU又は専用マイクロプロセッサなどの形のその等価物によって実行されるべき、好適なソフトウェアプログラムのコーディングを介して実装可能である。
[0132] 1つ以上のコンピュータプログラムがリソグラフィ装置の少なくとも1つのコンポーネント内にある1つ以上のコンピュータプロセッサによって読み出される時に、本明細書に記載するあらゆるコントローラ又はコントロールシステムは各々、又は組み合わせて動作可能になる。コントローラは各々、又は組み合わせて、信号を受信、処理、送信するのに適した任意の構成を有する。1つ以上のプロセッサは、コントローラの少なくとも1つと通信するように構成されている。例えば、各コントローラは、上記方法のための機械読み取り式命令を含むコンピュータプログラムを実行する1つ以上のプロセッサを含むことができる。コントローラ又はコントロールシステムは、そのようなコンピュータプログラムを記憶するデータ記憶媒体及び/又はそのような媒体を収容するハードウェアを含むことができる。したがって、コントローラ又はコントロールシステムは、1つ以上のコンピュータプログラムの機械読み取り式命令に従って動作することができる。
[0133] 本書では、例えば光学リソグラフィ及び/又はICの製造に関連してアイテムの検査又は測定に使用されるメトロロジ又は検査装置の状況での実施形態の使用について特に言及しているが、本明細書で説明する方法及び装置は、例えば、インプリントリソグラフィ、集積光学システムの使用又は製造、磁気ドメインメモリのためのガイダンス及び検出パターンの使用又は製造、フラットパネルディスプレイの使用又は製造、液晶ディスプレイ(LCD)の使用又は製造、薄膜磁気ヘッドの使用又は製造など、他の応用例でも使用可能であることを理解されよう。
[0134] 本明細書で言及される基板は、露光/パターニングの前又は後に、例えばトラック(典型的にはレジストの層を基板に印加し、パターン付与/露光されたレジストを現像する、ツール)、メトロロジツール、及び/又は検査ツールにおいて、処理することができる。適用可能であれば、本明細書における開示を、こうした基板処理ツール及び他の基板処理ツールに適用することができる。更に基板は、例えば多層ICを作成するために、複数回処理することが可能であるため、本明細書で使用される基板という用語は、複数回処理されたか又は処理されていない層をすでに含む基板を言い表すことも可能である。
[0135] 光リソグラフィの分野での本発明の実施形態の使用に特に言及してきたが、本発明は文脈によってはその他の分野、例えばインプリントリソグラフィでも使用することができ、光リソグラフィに限定されないことを理解されたい。
[0136] 本明細書で使用される「放射」及び「ビーム」という用語は、紫外線(UV)放射(例えば、約400nm未満であり約20nmより大きいか、あるいは約365、355、248、193、157、又は126nmの、波長を有する)、極端紫外線(EUV)放射(例えば、5〜20nmの範囲内の波長を有する)、並びに、イオンビーム又は電子ビームなどの粒子ビームを含む、すべてのタイプの電磁放射を包含する。
[0137] 「レンズ」という用語は、状況が許せば、屈折、反射、磁気、電磁気及び静電気光学コンポーネントを含む様々なタイプの光学コンポーネントのいずれか一つ、又はその組み合わせを指すことができる。
[0138] 以上、特定の実施形態について説明してきたが、本発明は、説明した以外の方法でも実施可能であることを理解されよう。例えばある実施形態は、上記で開示したような方法を記述する機械可読命令の1つ以上のシーケンスを含むコンピュータプログラム、又は、こうしたコンピュータプログラムを内部に記憶した持続性データ記憶媒体(例えば、半導体メモリ、磁気又は光ディスク)、又はこうしたコンピュータプログラムを内部に有する一時媒体の、形を取ることができる。更に、機械可読命令は2つ又はそれ以上のコンピュータプログラム内に具体化することができる。2つ又はそれ以上のコンピュータプログラムを、1つ以上の異なるデータ記憶媒体上に記憶することができる。
[0139] 上記の説明は例示的であり、限定的ではない。したがって、請求の範囲から逸脱することなく、記載されたような本発明を変更できることが当業者には明白である。

Claims (20)

  1. ターゲットによって再誘導される測定放射の複数の放射分布を取得することであって、前記複数の放射分布の各々は、前記ターゲットと測定装置の光学要素との間の異なるギャップ距離で取得され、前記光学要素は、前記測定放射を前記ターゲットに提供するために使用される前記ターゲットに最も近い前記光学要素であることと、
    前記測定ターゲットを記述する数学モデルと共に前記複数の放射分布のデータを使用して、前記ターゲットに関するパラメータを決定することと、
    を含む、方法。
  2. 少なくとも2つの前記放射分布は、異なるそれぞれの測定ビーム波長と共に取得される、請求項1に記載の方法。
  3. 少なくとも2つの前記放射分布は、異なるそれぞれの測定ビーム偏光と共に取得される、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記複数の放射分布は、前記ターゲットと前記光学要素との間の相対運動の間に、少なくとも一部が取得される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記光学要素は、ソリッドイマージョンレンズを備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記放射分布は、角度分解検出放射分布である、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記パラメータは、前記ターゲットのフィーチャのクリティカルディメンション、前記ターゲットのプリントに使用される放射フォーカス、前記ターゲットのプリントに使用される放射ドーズ、オーバーレイ、及び/又は、アライメント、から選択された少なくとも1つを含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記複数の放射分布を取得することは、
    前記光学要素を使用して、放射を用いて前記ターゲットを照明することと、
    検出器を使用して、前記ターゲットによって再誘導された放射を測定することと、
    を含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記ターゲットは、フィデューシャルを備え、
    前記パラメータは、前記光学要素の表面のラフネスについての前記モデルにおける有効媒質近似のパラメータを備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記パラメータを決定することは、ターゲットの再構築を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記パラメータを決定することは、前記放射分布のデータと、前記モデルを使用して決定される前記それぞれ異なるギャップ距離での対応する放射分布のデータと、の間の差を最小にすることを含む、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記数学モデルは、前記ターゲットの周期構造の周期を表す単位セルモデルを含む、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 各放射分布について別々の単位セルモデルを備え、
    各単位セルは、前記ターゲットの浮動パラメータの同一セット及び各々の前記単位セルについて異なる浮動ギャップ距離パラメータを有する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記測定装置は、1より大きい開口数を有する、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記光学要素は、前記ターゲットと、1より小さいか又は1に等しい開口数を有する対物レンズと、の間に位置決めされる透明光学要素である、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記光学要素は、部分的に透明であり部分的に反射性のコーティングを備える、請求項15に記載の方法。
  17. デバイスパターンがリソグラフィプロセスを使用して一連の基板に印加されるデバイスを製造する方法であって、
    少なくとも1つの前記基板上に前記デバイスパターンの一部として又はその傍らに形成される少なくともターゲットを検査することと、
    請求項1から16のいずれか一項に記載の方法を使用することと、
    前記方法の前記パラメータに従ってその後の基板に対する前記リソグラフィプロセスを制御することと、
    を含む、方法。
  18. 請求項1から17のいずれか一項に記載の方法をプロセッサに実行させるための機械可読命令を備える、持続性コンピュータプログラム製品。
  19. 基板上の測定ターゲット上にビームを提供するように、及び、リソグラフィプロセスのパラメータを決定するために前記ターゲットによって再誘導された放射を検出するように、構成される検査装置と、
    請求項18に記載の持続性コンピュータプログラム製品と、
    を備える、システム。
  20. リソグラフィ装置を更に備え、
    前記リソグラフィ装置は、
    放射ビームを変調するためのパターニングデバイスを保持するように構成された支持構造と、
    前記変調されたものを放射感応性基板上に投影するように配置された投影光学システムと、を備える、請求項19に記載のシステム。
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